JP6743869B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本開示は、空気調和機に関する。
従来、空気調和機としては、室内熱交換器の表面を結露させ、結露した水滴で室内熱交換器の表面を洗浄する洗浄運転を行うものがある(例えば、特許第6296633号公報(特許文献1)参照)。上記空気調和機では、洗浄運転において室内熱交換器を蒸発器として機能させて、室内熱交換器の冷媒の蒸発温度を露点温度以下になるように設定している。
特許第6296633号公報
上記空気調和機では、室内熱交換器に結露する水滴が室内空気に含まれる水蒸気から生じるため、室内熱交換器の表面を洗浄する水滴量が室内空気に含まれる水分量に左右され、室内熱交換器の洗浄に十分な水量が得られないという課題があった。
そこで、このような課題を解決するため、室内機内に加湿空気を供給する加湿空気供給装置を備えることにより、室内熱交換器の洗浄に十分な水量が得られるようにした空気調和機が提案されている。
しかしながら、上記加湿空気供給装置を備えた空気調和機では、暖房運転や冷房運転の終了後に洗浄運転を開始すると、加湿空気供給装置から加湿空気を供給するまでに室内熱交換器を蒸発器として機能させると、ケーシングが冷えすぎてケーシング自体が結露するという問題がある。
本開示では、室内熱交換器を洗浄するとき、ケーシングに結露が生じるのを抑制できる空気調和機を提案する。
本開示の空気調和機は、
圧縮機、室外熱交換器、膨張機構および室内熱交換器が環状に接続された冷媒回路と、
上記室内熱交換器が風通路内に配置されたケーシングと、上記ケーシングの上記風通路内に配置された室内ファンとを有する室内機と、
上記ケーシング内に加湿空気を供給する加湿空気供給装置と、
上記冷媒回路と上記加湿空気供給装置とを制御して、上記加湿空気供給装置から上記ケーシング内に加湿空気を供給すると共に上記室内熱交換器を蒸発器として機能させることによって上記室内熱交換器を洗浄する洗浄運転を行う制御装置と
を備え、
上記制御装置は、
上記洗浄運転の開始に関する情報を受けた時点から所定時間経過するまでの第一期間において、上記加湿空気供給装置を運転させると共に、上記冷媒回路を制御して上記室内熱交換器への冷媒流量を上記洗浄運転時よりも規制し、または、上記室内熱交換器の蒸発温度を上記洗浄運転時よりも高く設定し、
上記第一期間後に、上記冷媒回路と上記加湿空気供給装置とを制御して上記洗浄運転を行うことを特徴とする。
本開示によれば、制御装置により冷媒回路を制御して、洗浄運転の開始に関する情報を受けた時点(暖房運転や冷房運転の終了など)から所定時間が経過するまでの第一期間において、室内熱交換器への冷媒流量を洗浄運転時よりも規制する、または室内熱交換器の蒸発温度を洗浄運転時よりも高く設定することによって、洗浄運転を開始する前の第一期間において、加湿空気供給装置から加湿空気を供給するまで室内熱交換器を蒸発器として機能させないもしくは蒸発器の能力を抑制するようにでき、ケーシングが冷えすぎることがない。したがって、室内熱交換器を洗浄するとき、ケーシングに結露が生じるのを抑制できる。
また、本開示の1つの態様に係る空気調和機では、
上記ケーシングの吹出口に、上下方向に傾動可能に取り付けられたフラップを備え、
上記制御装置は、上記フラップの上下方向の傾動を制御して、上記第一期間中、上記フラップを水平よりも上向きにする。
本開示によれば、制御装置によりフラップの上下方向の傾動を制御して、第一期間中、フラップを水平よりも上向きにすることによって、室内の天井側に吹出空気を向けるので、室内のユーザーに吹出空気が直接当たらないようにできる。
また、本開示の1つの態様に係る空気調和機では、
上記制御装置は、上記室内ファンを制御して、上記第一期間中、上記室内ファンを所定回転数で駆動する。
本開示によれば、制御装置により室内ファンを制御して、第一期間中、室内ファンを所定回転数で駆動することにより、事前に運転を開始した加湿空気供給装置から伝わる加湿ファンなどの音をマスキングすることができる。
また、本開示の1つの態様に係る空気調和機では、
上記制御装置は、上記洗浄運転中、上記蒸発器として機能する上記室内熱交換器の温度が0℃よりも高くかつ露点温度以下になるように、上記室内熱交換器に流れる冷媒量および上記室内ファンの回転数を制御する。
本開示によれば、洗浄運転中、制御装置により室内熱交換器に流れる冷媒量および室内ファンの回転数を制御して、蒸発器として機能する室内熱交換器の温度を0℃よりも高くかつ露点温度以下にすることにより、加湿空気供給装置からの加湿空気に含まれる水蒸気が室内熱交換器で氷結せずに水滴となる。
また、本開示の1つの態様に係る空気調和機では、
上記加湿空気供給装置により上記室内機に加湿空気を供給する加湿運転後、または、上記加湿空気供給装置により上記室内機に加湿空気を供給すると共に上記室内熱交換器を凝縮器として機能させる加湿暖房運転後、上記第一期間なしに上記洗浄運転を行う。
本開示によれば、加湿空気供給装置により室内機に加湿空気を供給する加湿運転の終了後の洗浄運転では、加湿空気供給装置からすぐに加湿空気が供給可能であるので、第一期間なしに洗浄運転をすぐに開始でき、時間を短縮できる。同様に、加湿空気供給装置により室内機に加湿空気を供給すると共に室内熱交換器を凝縮器として機能させる加湿暖房運転の終了後の洗浄運転では、加湿空気供給装置からすぐに加湿空気が供給可能であるので、第一期間なしに洗浄運転をすぐに開始でき、時間を短縮できる。
本開示の第1実施形態の空気調和機の外観図である。 上記空気調和機の回路図である。 図1のIII−III線から見た室内機の断面模式図である。 上記空気調和機の制御ブロック図である。 上記空気調和機の洗浄運転の動作を説明するためのタイミングチャートである。
以下、実施形態を説明する。なお、図面において、同一の参照番号は、同一部分または相当部分を表わすものである。また、長さ、幅、厚さ、深さ等の図面上の寸法は、図面の明瞭化と簡略化のために実際の尺度から適宜変更されており、実際の相対寸法を表してはいない。
〔第1実施形態〕
図1は、本開示の第1実施形態の空気調和機の外観図である。
この第1実施形態の空気調和機は、図1に示すように、室内機1と、室内機1に冷媒配管L4,L5を介して接続された室外機2とを備えたペア型の空気調和機である。また、この空気調和機では、加湿ホース4を介して室内機1と接続された加湿装置3が室外機2上に設けられている。加湿装置3は、加湿空気供給装置の一例である。
また、図2は、上記空気調和機が備える冷媒回路RCの回路図である。
<室内機1の構成>
上記空気調和機の室内機1は、例えば、室内の壁面に取り付けられる壁掛け式の室内ユニットである。この室内機1は、ケーシング10(図3に示す)と、室内熱交換器11と、この室内熱交換器11に空気を送る室内ファン12とを有する。
室内熱交換器11は、室内ファン12による空気流に関して、室内ファン12よりも上流側に位置している。この室内熱交換器11は、室内ファン12からの空気と冷媒との熱交換を行うために、本体熱交換部11aと、補助熱交換部11bと、電磁弁13とを有する。
以下、冷房サイクルの冷媒流の方向で本体熱交換部11aと補助熱交換部11bとの詳細を説明する。
本体熱交換部11aは、室内側に位置する正面部11a−1と、室内側とは反対側に位置する背面部11a−2とから成っている。また、正面部11a−1は、冷媒配管L12,L13および電磁弁13を介して背面部11a−2に流体的に接続されている。これにより、室外機2側の電動膨張弁24から本体熱交換部11aへ流れる冷媒は、正面部11a−1を流れた後、背面部11a−2に流入することが可能となっている。
補助熱交換部11bは、本体熱交換部11aの正面部11a−1に対して本体熱交換部11aの背面部11a−2側と反対の側に設けられている。すなわち、補助熱交換部11bは、本体熱交換部11aの正面部11a−1よりも、室内側に位置する。この補助熱交換部11bは、本体熱交換部11aよりも、容積が小さい。また、補助熱交換部11bの一端に冷媒配管L4が接続され、補助熱交換部11bの他端に、冷媒配管L11を介して本体熱交換部11aの正面部11a−1を接続している。これにより、室外機2側の電動膨張弁24側からの冷媒は、補助熱交換部11bを介して、本体熱交換部11aに供給される。
室内ファン12としては、例えば、クロスフローファンが採用される。このクロスフローファンは、室内熱交換器11で温度などが調整された空気を室内に向けて吹き出す。
電磁弁13は、室内熱交換器11の冷媒パスの中間部に設けられている。より詳しく説明すると、本体熱交換部11aの正面部11a−1側と本体熱交換部11aの背面部11a−2側との間に差圧を設定するための弁である。電磁弁13は、大開度および小開度の2位置のみを取ることが可能なオンオフ弁であり、必要時(例えば、後述する再熱除湿運転時)にオンされ、大開度の位置から小開度の位置に切り替えられる。
<室外機2の構成>
上記空気調和機の室外機2は、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、膨張機構の一例としての電動膨張弁24と、アキュムレータ25と、室外熱交換器23に空気を送る室外ファン20とを有する。
室外熱交換器23は、室外ファン20による空気流に関して、室外ファン20よりも下流側に位置している。室外熱交換器23内を流れる冷媒は、室外ファン20からの空気と熱交換する。
膨張弁24は、互いに異なる3以上の開度に調整可能な例えば電動弁であって、制御装置100(図4に示す)からの信号に応じて開度が変化する。
<加湿装置3>
加湿装置3は、図2に示すように、吸着領域および脱着領域が設けられた円板状の加湿ロータ41と、加湿ロータ用駆動モータ42、ヒータ43と、ダンパ44と、加湿ファン45と、加湿ホース4が接続されている室外機側加湿ダクト46とを有している。
加湿ロータ41は、シリカゲル、ゼオライト、アルミナなどの吸着材がハニカム状あるいは多孔多粒状に形成されている。この加湿ロータ41は、加湿ロータ用駆動モータ42によって回転可能に設けられている。
また、加湿装置3の内部には、加湿空気を供給するための第1,第2の空気経路P1,P2が設けられている。
第1の空気経路P1は、室外ファン20によって加湿装置3の内部に吸い込まれた空気が、加湿ロータ41の吸着領域を通り、外部に排気されるように配置されている。この第1の空気経路P1では、吸い込まれた空気は、加湿ロータ41の吸着領域を通るときに水分を吸着され、乾燥した状態で外部に排気される。
第2の空気経路P2は、加湿ファン45によって加湿装置3の内部に吸い込まれた空気が、ヒータ43で加熱された後、加湿ロータ41の脱着領域を通り、室外機側加湿ダクト46を介して室内機1に供給されるように配置されている。この第2の空気経路P2では、加湿装置3の内部に吸い込まれた空気は、加湿ロータ41の脱着領域を通るときに、吸着領域で吸湿された水分により湿度が高められ、加湿された状態で室内機1に供給される。
<冷媒回路RCの構成>
また、上記空気調和機の冷媒回路RCは、室内熱交換器11、圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、電動膨張弁24、アキュムレータ25および冷媒配管L1〜L7から成っている。より詳しく説明すると、室内熱交換器11、圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、電動膨張弁24およびアキュムレータ25が、冷媒配管L1〜L7によって流体的に接続される。これにより、環状の冷媒回路RCが構成されている。このような冷媒回路RCにおいて、圧縮機21を駆動時することにより冷媒が循環する。
また、図示しないが、上記空気調和機は、リモートコントローラ(以下、「リモコン」と言う)を備える。ユーザーは、リモコンを操作して、自動運転、冷房運転、暖房運転、除湿運転などを開始させたり、停止させたりすることができる。
また、図3は、図1のIII−III線から見た室内機1の断面模式図である。
室内機1は、図3に示すように、ケーシング10の風通路Pw内に室内熱交換器11が配置されている。また、ケーシング10の風通路Pw内かつ室内熱交換器11の下流側に室内ファン12が配置されている。また、ケーシング10の風通路Pwの吹出口1aに、上下方向に傾動可能な水平フラップ31を設けている。水平フラップ31は、フラップの一例である。また、ケーシング10の風通路Pwは、図3に示す太い実線の矢印で示されている空気流の通路である。
また、加湿ホース4(図2に示す)が接続された室内機側加湿ダクト51および拡散ダクト52が、ケーシング10の風通路Pw内かつ室内熱交換器11の上流側に配置されている。拡散ダクト52は、室内機側加湿ダクト51に接続されており、ケーシング10内の左右方向に延在している(図1参照)。拡散ダクト52の後壁には、複数の加湿吹出口(図示せず)が左右方向に並んで形成されている。室内機側加湿ダクト51から拡散ダクト52内に流入した加湿空気が、複数の加湿吹出口から室内熱交換器11側に向かって吹き出す。
図4は、空気調和機の制御ブロック図である。
また、室内機1には、図4に示すように、室内熱交換器11の温度を検出する室内熱交換器温度センサT4と、室内機1が設置されている室内の温度を検出する室内温度センサT5と、室内機1が設置されている室内の湿度を検出する湿度センサHとが設けられている。
また、室外機2には、図4に示すように、室外熱交換器23の温度を検出する室外熱交換器温度センサT1と、外気温度を検出する外気温度センサT2と、電動膨張弁24の蒸発温度を検出する蒸発温度センサT3とが設けられている。
また、空気調和機は、図4に示すように、室内機1および室外機2を制御する制御装置100と、リモコン(図示せず)とを有している。
制御装置100は、室内機1側の室内制御部(図示せず)と室外機2側の室外制御部(図示せず)とで構成され、それぞれ、演算等を行うCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)、室内機1および室外機2の制御に必要なプログラムおよびデータ等を記憶しておくROM(Read Only Memory:リード・オンリー・メモリー)およびRAM(Random Access Memory:ランダム・アクセス・メモリー)等が設けられている。この制御装置100は、リモコン、あるいは、室内機1および室外機2の各センサ(室外熱交換器温度センサT1、外気温度センサT2、蒸発温度センサT3、室内熱交換器温度センサT4、室内温度センサT5、および、湿度センサH)からの信号などに基づいて、圧縮機21、四路切換弁22、電動膨張弁24、室外ファン20、室内ファン12、電磁弁13、表示部30、水平フラップ用駆動モータ32、加湿ロータ用駆動モータ42、ヒータ43、ダンパ44、および加湿ファン45を制御する。
リモコンは、制御装置100による室内機1および室外機2の制御内容を変更できる。例えば、リモコンを操作することで、暖房運転、冷房運転および除湿運転の各運転モードの選択、運転開始、運転切り替え、あるいは、運転停止を行ったり、室内温度あるいは風量を設定あるいは変更したり、洗浄運転の運転開始や運転停止を行うことができる。
図5は、洗浄運転の動作を説明するためのタイミングチャートである。この洗浄運転では、洗浄運転の開始に関する情報としては、例えば暖房運転の終了とする。なお、洗浄運転の開始に関する情報を制御装置100が受けるのは、リモコンにより洗浄運転開始の操作が行われたり、ユーザーのリモコン操作により暖房運転や冷房運転などの空調運転の終了後に洗浄運転を実行することが設定されて、空調運転の終了したときである。
図5では、暖房運転や冷房運転などの空調運転の終了後に洗浄運転を実行することがリモコンの操作により設定されているものとする。
まず、暖房運転が停止すると、所定時間T(この実施形態では20分間)経過するまでの準備期間(第一期間)において、圧縮機21を運転せずに停止し、冷媒回路RCに冷媒が流れないようにして、室内熱交換器11への冷媒流量を規制する。
また、上記準備期間の開始時点で加湿装置3の運転を開始する。詳しくは、制御装置100により加湿ロータ用駆動モータ42とヒータ43および加湿ファン45を制御して、加湿装置3の加湿ロータ41を回転させると共にヒータ43と加湿ファン45をオンして、加湿空気を加湿ホース4を介して室内機1に供給するように準備する。
また、上記準備期間および洗浄運転中、室内ファン12を所定回転数で駆動する。室内ファン12の所定回転数は、加湿装置3から伝わる加湿ファンの音をマスキングすることが可能な回転数とする。
また、上記準備期間および洗浄運転中、水平フラップ31を所定の開度に開いて水平フラップ31の吹出空気の風向を水平よりも上向きにする。
そして、準備期間が終了して洗浄運転が開始されると、圧縮機21の運転を開始し、冷房サイクルで室内熱交換器11を蒸発器として機能させる。室内熱交換器11の温度が0℃よりも高く露点温度以下になると、室内熱交換器11に水滴が付き始める。
上記構成の空気調和機において、制御装置100により冷媒回路RCを制御して、洗浄運転の開始に関する情報を受けた時点から所定時間T(この実施形態では20分間)経過するまでの準備期間(第一期間)において、室内熱交換器11への冷媒流量を規制する。この準備期間では、制御装置100により加湿ロータ用駆動モータ42とヒータ43および加湿ファン45を制御して、加湿装置3の加湿ロータ41を回転させると共にヒータ43と加湿ファン45をオンして、加湿空気を加湿ホース4を介して室内機1に供給するように準備する。
なお、準備期間中に加湿装置3の加湿ロータ41を回転させて、加湿ロータ41の吸着領域で水分を吸着させる吸着運転だけを行って、実際に加湿装置3から加湿空気を室内機1に導入するのは洗浄運転が開始された後でもよい。
これによって、暖房運転や冷房運転の終了後に洗浄運転を開始したとき、加湿装置3(加湿空気供給装置)から加湿空気が実質的に供給されるまで室内熱交換器11を蒸発器として機能させないようにでき、ケーシング10が冷えすぎることがない。したがって、室内熱交換器11を洗浄するとき、ケーシング10に結露が生じるのを抑制できる。
また、上記制御装置100により水平フラップ31(フラップ)の上下方向の傾動を制御して、準備期間中、水平フラップ31を水平よりも上向きにすることによって、室内の天井側に吹出空気を向けるので、室内のユーザーに吹出空気が直接当たらないようにできる。
また、上記制御装置100により室内ファン12を制御して、準備期間中、室内ファン12を所定回転数で駆動することにより、事前に運転を開始した加湿装置3から加湿ホース4と室内機1を介して室内に伝わる加湿ファンの音などをマスキングすることができる。
また、洗浄運転中、制御装置100により室内熱交換器11に流れる冷媒量および室内ファン12の回転数を制御して、蒸発器として機能する室内熱交換器11の温度を0℃よりも高くかつ露点温度以下にすることにより、室内熱交換器11が氷結しないようにしつつ、加湿装置3からの加湿空気に含まれる水蒸気が室内熱交換器11で水滴となって結露が生じるようにできる。
〔第2実施形態〕
本開示の第2実施形態の空気調和機は、制御装置100の動作を除いて第1実施形態の空気調和機と同一の構成をしており、図1〜図4を援用する。
この第2実施形態の空気調和機では、制御装置100は、加湿装置3(加湿空気供給装置)により室内機1に加湿空気を供給する加湿運転後、または、加湿装置3により室内機1に加湿空気を供給すると共に室内熱交換器11を凝縮器として機能させる加湿暖房運転後は、準備期間なしに洗浄運転を実行する。
上記構成の空気調和機によれば、加湿装置3により室内機1に加湿空気を供給する加湿運転の終了後の洗浄運転では、加湿装置3からすぐに加湿空気が供給可能であるので、準備期間なしに洗浄運転をすぐに開始でき、時間を短縮できる。
同様に、加湿装置3により室内機1に加湿空気を供給すると共に室内熱交換器11を凝縮器として機能させる加湿暖房運転の終了後の洗浄運転では、加湿装置3からすぐに加湿空気が供給可能であるので、準備期間なしに洗浄運転をすぐに開始でき、時間を短縮できる。
上記第2実施形態の空気調和機は、第1実施形態の空気調和機と同様の効果を有する。
〔第3実施形態〕
本開示の第3実施形態の空気調和機は、制御装置100の動作を除いて第1実施形態の空気調和機と同一の構成をしており、図1〜図4を援用する。
第1実施形態の空気調和機では、暖房運転や冷房運転などの空調運転が停止すると、準備期間(第一期間)において、圧縮機21を運転せずに停止し、冷媒回路RCに冷媒が流れないようにしたのに対して、第3実施形態の空気調和機では、準備期間(第一期間)において、圧縮機21を運転して、冷房サイクルで室内熱交換器11を蒸発器として機能させる。このとき、次の洗浄運転時に比べて少量の冷媒を室内熱交換器11に流す程度にして、室内熱交換器11への冷媒流量を規制することによって、室内熱交換器温度センサT4により検出された室内熱交換器11の蒸発温度Teを洗浄運転時よりも高く設定する。
洗浄運転を開始する前の準備期間(第一期間)において、加湿装置3(加湿空気供給装置)から加湿空気を供給するまで室内熱交換器11の蒸発器としての能力を抑制するようにでき、ケーシング10が冷えすぎることがない。したがって、室内熱交換器11を洗浄するとき、ケーシング10に結露が生じるのを抑制できる。
上記第3実施形態の空気調和機は、第1実施形態の空気調和機と同様の効果を有する。
上記第1〜第3実施形態では、加湿空気供給装置である加湿装置3を備えた空気調和機について説明したが、加湿空気供給装置はこれに限らず、室内機に備えられ、水タンクなどから加湿用の水が供給される加湿空気供給装置でもよい。
本開示の具体的な実施の形態について説明したが、本開示は上記〜第3実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲内で種々変更して実施することができる。
1…室内機
2…室外機
3…加湿装置
4…加湿ホース
10…ケーシング
11…室内熱交換器
11a…本体熱交換部
11a−1…正面部
11a−2…背面部
11b…補助熱交換部
12…室内ファン
13…電磁弁
20…室外ファン
21…圧縮機
22…四路切換弁
23…室外熱交換器
24…電動膨張弁(膨張機構)
25…アキュムレータ
31…水平フラップ
32…水平フラップ用駆動モータ
41…加湿ロータ
42…加湿ロータ用駆動モータ
43…ヒータ
44…ダンパ
45…加湿ファン
46…室外機側加湿ダクト
RC…冷媒回路

Claims (5)

  1. 圧縮機(21)、室外熱交換器(23)、膨張機構(24)および室内熱交換器(11)が環状に接続された冷媒回路(RC)と、
    上記室内熱交換器(11)が風通路(Pw)内に配置されたケーシング(10)と、上記ケーシング(10)の上記風通路(Pw)内に配置された室内ファン(12)とを有する室内機(1)と、
    上記ケーシング(10)内に加湿空気を供給する加湿空気供給装置(3)と、
    上記冷媒回路(RC)と上記加湿空気供給装置(3)とを制御して、上記加湿空気供給装置(3)から上記ケーシング(10)内に加湿空気を供給すると共に上記室内熱交換器(11)を蒸発器として機能させることによって上記室内熱交換器(11)を洗浄する洗浄運転を行う制御装置(100)と
    を備え、
    上記制御装置(100)は、
    上記洗浄運転の開始に関する情報を受けた時点から所定時間経過するまでの第一期間において、上記加湿空気供給装置(3)を運転させると共に、上記冷媒回路(RC)を制御して上記室内熱交換器(11)への冷媒流量を上記洗浄運転時よりも規制し、または、上記室内熱交換器(11)の蒸発温度(Te)を上記洗浄運転時よりも高く設定し、
    上記第一期間後に、上記冷媒回路(RC)と上記加湿空気供給装置(3)とを制御して上記洗浄運転を行うことを特徴とする空気調和機。
  2. 請求項1に記載の空気調和機において、
    上記ケーシング(10)の吹出口(1a)に、上下方向に傾動可能に取り付けられたフラップ(31)を備え、
    上記制御装置(100)は、上記フラップ(31)の上下方向の傾動を制御して、上記第一期間中、上記フラップ(31)を水平よりも上向きにすることを特徴とする空気調和機。
  3. 請求項2に記載の空気調和機において、
    上記制御装置(100)は、上記室内ファン(12)を制御して、上記第一期間中、上記室内ファン(12)を所定回転数で駆動することを特徴とする空気調和機。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の空気調和機において、
    上記制御装置(100)は、上記洗浄運転中、上記蒸発器として機能する上記室内熱交換器(11)の温度が0℃よりも高くかつ露点温度以下になるように、上記室内熱交換器(11)に流れる冷媒量および上記室内ファン(12)の回転数を制御することを特徴とする空気調和機。
  5. 請求項1から4までのいずれか一項に記載の空気調和機において、
    上記加湿空気供給装置(3)により上記室内機(1)に加湿空気を供給する加湿運転後、または、上記加湿空気供給装置(3)により上記室内機(1)に加湿空気を供給すると共に上記室内熱交換器(11)を凝縮器として機能させる加湿暖房運転後、上記第一期間なしに上記洗浄運転を行うことを特徴とする空気調和機。
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