JP6743839B2 - 中留及び時計 - Google Patents

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Description

本発明は、中留及び時計に関するものである。
従来、腕時計等の機器ケースに取り付けられたバンドを連結させる中留として、プッシュボタンを有するプッシュユニットを備え、プッシュボタンの操作によって中留の締結・解除を行う三つ折れ方式等の折り畳み型の中留が知られている。
このような折り畳み型の中留において、中留を締結(錠止)した状態に保持する手段が、バンドの長さを調整する手段を兼ねる構成としたものも知られており、例えば、特許文献1には、初期位置に位置するプッシュボタンを支持部材の側壁まで押し込むと錠止部材とプッシュボタンとの係合が解除されて中留が開錠され、プッシュボタンをさらに上部切欠きの内部まで押し込むと、バンドの長さを調整するための移動部材とプッシュボタンとの係合が解除されてバンドの長さ調整が可能となる構成が開示されている。
特開2005−270248号公報
しかしながら、ユーザがプッシュボタンの可動範囲を完全に把握することは難しい。このため、特許文献1に記載されているように、ユーザが自らの力の入れ加減によってプッシュボタンの押し込み量を調整し、これによって中留の開閉とバンドの長さ調整の機能とを分ける構成とした場合、ユーザがプッシュボタンを押し込みすぎることにより、中留を開く際にバンドの長さが意図せず変更されてしまう場合が生じるとの問題があった。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、バンドの係止及び解除とバンドの長さ調整とが可能であるとともに、バンドの係止及び解除の際に意図せずバンドの長さが変更されるのを防ぐことができる中留及び時計を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明に係る中留は、
機器ケースの一端側に取り付けられた第1のバンドと他端側に取り付けられた第2のバンドとを連結させるバンドの中留であって、
前記バンドの延在方向に沿って配置された複数の係止凹部と、
前記係止凹部のうちのいずれかに係止される係止凸部を有し前記バンドの幅方向の外側に向けて付勢されている一対のプッシュボタンを備え、前記プッシュボタンが付勢状態のときに前記係止凸部が前記係止凹部のうちのいずれかに係止されて前記バンドの取り外しができないバンド係止状態となり、前記プッシュボタンが付勢状態に抗して押し込まれた押込状態のときに前記係止凸部が前記係止凹部のいずれかに係止された状態が解除されて前記バンドの取り外しが可能な解除状態となるプッシュユニットと、
前記プッシュボタンを押し込むことができない第1位置と、前記プッシュボタンを完全に押し込むことのできる第2位置とをとり得て、前記プッシュボタンの押し込み量を規制する移動体と、
を備え、
前記移動体が第2位置をとるときに、前記係止凸部及び前記係止凹部のいずれか一方が他方に対して相対的にバンドの延在方向に沿って移動可能となるように構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、中留においてバンドの係止及び解除とバンドの長さ調整とが可能であるとともに、バンドの係止及び解除の際に意図せずバンドの長さが変更されるのを防ぐことができるという効果を奏する。
本実施形態における中留が適用されたバンドを備える腕時計の斜視図である。 本実施形態における中留部分の拡大図である。 本実施形態における中留の一部部材を透過させて内部構成を示した斜視図である。 本実施形態における中留の分解斜視図である。 第1の実施形態の中留がロック解除状態にある場合を示す図であり、(a)は、中留の上面図であり、(b)は、中留の内部構成を示す斜視図であり、(c)は、カバー部材を外しスライド枠体を断面にした状態を示す上面図であり、(d)は、(c)に示す中留のプッシュボタンを矢印で示す方向に押し込んだ状態を示す上面図である。 第1の実施形態の中留がロック状態にある場合を示す図であり、(a)は、中留の上面図であり、(b)は、カバー部材を外しスライド枠体を断面にした状態を示す上面図であり、(c)は、中留の内部構成を示す斜視図である。 第2の実施形態の中留がロック状態にある場合を示す図であり、(a)は、中留の上面図であり、(b)は、カバー部材を外しスライド枠体を断面にした状態を示す上面図であり、(c)は、中留の内部構成を示す斜視図である。 第2の実施形態の中留が着脱可能状態にある場合を示す図であり、(a)は、中留の上面図であり、(b)は、カバー部材を外しスライド枠体を断面にした状態を示す上面図であり、(c)は、(b)に示す中留のプッシュボタンを矢印で示す方向に押し込んだ状態を示す上面図であり、(d)は、(c)の状態にある中留の内部構成を示す斜視図であり、(e)は、(d)に示す状態における係止凸部と第2の突き当て部との位置関係を示す模式的要部側面図である。 第2の実施形態の中留がロック解除状態にある場合を示す図であり、(a)は、中留の上面図であり、(b)は、カバー部材を外しスライド枠体を断面にした状態を示す上面図であり、(c)は、(b)に示す中留のプッシュボタンを矢印で示す方向に押し込んだ状態を示す上面図であり、(d)は、(c)の状態にある中留の内部構成を示す斜視図であり、(e)は、(d)に示す状態における係止凸部と第2の突き当て部との位置関係を示す模式的要部側面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る中留及びこの中留を有するバンドを備える時計(本実施形態では腕時計)の実施形態について説明する。
なお、以下に述べる実施形態では中留を有するバンドが時計のモジュール等を収納する腕時計の時計ケースに取り付けられる時計バンドである場合を例として説明する。また、以下の実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
[第1の実施形態]
まず、図1から図6を参照しつつ、本発明に係る中留及びこの中留を有するバンドを備える時計(腕時計)の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における中留が適用された時計バンドを備える腕時計の斜視図である。
図1に示すように、腕時計100は、後述する中留10を備える時計バンド1と、この時計バンド1が取り付けられる機器ケースである時計ケース2と、時計ケース2の視認側(腕時計100の表面側)に配置される表示部3と、を備えている。表示部3は、時計ケース2内に収納される図示しないモジュールにより動作するようになっている。
なお、図1では、腕時計100が、指針31や文字板32等を備えるアナログ方式の表示部3を備えている場合を例示しているが、腕時計100に設けられる表示部3はこれに限定されず、例えば液晶パネル等で構成されるデジタル方式の表示部や、アナログ方式、デジタル方式の両方を備える表示部であってもよい。
時計バンド1は、第1のバンド1aと第2のバンド1bとを備え、第1のバンド1aと第2のバンド1bとは、中留10によって連結されている。
本実施形態では、時計ケース2の一端側である時計の6時側にバンド取付部21aが設けられており、このバンド取付部21aに第1のバンド1aが取り付けられている。
また、時計ケース2の他端側である時計の12時側にバンド取付部21bが設けられており、このバンド取付部21bに第2のバンド1bが取り付けられている。
図1に示すように、第2のバンド1bはバンド接続部材12を介して中留10と接続されている。後述するように、本実施形態では中留10のロックが解除された状態において時計バンド1の延在方向に沿って移動可能なスライド枠体8とバンド接続部材12とが連結されており、これにより時計バンド1は、第2のバンド1b側の長さが微調整可能となっている。
バンド接続部材12は、例えばABS樹脂や、ポリアリレート(PAR)等のスーパーエンジニアリング・プラスチック、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)等のエンジニアリング・プラスチック等の硬質の合成樹脂で形成されている。なお、バンド接続部材12を構成する材料はここに例示したものに限定されない。例えばチタニウムやステンレス鋼(SUS)、アルミニウム等の金属や、セラミック等によってバンド接続部材12を形成してもよい。バンド接続部材12は、駒体11、中留10のカバー部材6等と同じ材料で形成されている方が時計バンド1の外観に優れ、好ましい。
なお、バンド接続部材12を設けることは必須ではなく、時計バンド1の端部に位置する駒体11が直接中留10のスライド枠体8と接続される構成としてもよい。
本実施形態において、時計バンド1(第1のバンド1a及び第2のバンド1b)は、複数の駒体11が連結されることにより構成されている。
時計バンド1を構成する駒体11は、例えばABS樹脂や、ポリアリレート(PAR)等のスーパーエンジニアリング・プラスチック、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)等のエンジニアリング・プラスチック等の硬質の合成樹脂で形成されている。
なお、駒体11を構成する材料はここに例示したものに限定されない。例えばチタニウムやステンレス鋼(SUS)、アルミニウム等の金属や、セラミック等によって駒体11を形成してもよい。
中留10は、プッシュユニット7、押込調整部材9、係止凹部823及び係止凸部75等を備えている。このうち係止凹部823は後述するスライド枠体8に設けられており、係止凸部75はプッシュユニット7に設けられている。
図2は、本実施形態における中留部分を拡大した斜視図であり、図3は、中留部分の一部を透過させて内部構造を示した斜視図であり、図4は、中留の分解斜視図である。
図2から図4に示すように、本実施形態における中留10は、係止凸部75を有するプッシュユニット7、押込調整部材9及び係止凹部823を有するスライド枠体8の他、下板4、中板5及びカバー部材6を有する三つ折れ方式のバンドの中留である。
下板4は、例えばステンレス鋼(SUS)等の金属材料で形成された長尺な板状の部材であり、平板状の部分である下板本体41を有している。
本実施形態では、図1等に示すように、下板本体41は、時計バンド1を腕に装着した際に腕の形状に沿うように、長手方向においてわずかに湾曲している。
また、後述するように、下板本体41は、枠状に形成されている中板5の切欠き部511よりも狭い幅に形成されており、中留10の折り畳み状態(三つ折れ状態)において、下板本体41が切欠き部511内に嵌め込まれるようになっている。
図1及び図4に示すように、この下板本体41の一端側には、下板4を第1のバンド1aの自由端側と連結させるための第1のバンド連結部42が設けられている。第1のバンド連結部42は、下板本体41の外側面(すなわち、腕時計100を腕に嵌めた際に外側となる面、図2において上側の面)から上方に立ち上がるように形成された立設部である。
駒体11には、駒体11の幅方向(すなわち、時計バンド1の幅方向)に貫通する連結用の軸孔111が形成されており、第1のバンド連結部42には、この駒体11の連結用の軸孔111に対応する位置に連結軸(図示せず)を挿通させる貫通孔421が形成されている。
本実施形態では、第1のバンド1aの自由端側に設けられた駒体11に形成されている軸孔111と、第1のバンド連結部42の貫通孔421とに連結軸を挿通させることにより、この連結軸等を介して下板4の一端側が第1のバンド1aの自由端側に回動自在に取り付けられる。
なお、第1のバンド連結部42は、第1のバンド1aを下板4に回動自在に連結可能なものであればよく、その構成は図示例に限定されない。
下板本体41の他端側には、下板4に中板5を連結させるための中板連結部43が設けられている。
中板連結部43には、下板本体41の幅方向(時計バンド1の幅方向)に貫通する図示しない貫通孔が形成されている。
中板5は、中板連結部43の貫通孔と中板5の下板連結部52に形成されている図示しない貫通孔との位置を合わせた上でこの貫通孔に軸部材431を挿通させることにより、下板4に回動自在に取り付けられる。
なお、中板連結部43は、中板5を下板4に回動自在に連結可能なものであればよく、その構成は図示例に限定されない。
また、下板4における下板本体41の外側面(すなわち、腕時計100を腕に嵌めた際に外側となる面、図2において上側の面)には、係止用突起44が設けられている。
本実施形態では、係止用突起44は、下板本体41上の第1のバンド連結部42の近傍であって、時計バンド1の幅方向のほぼ中央部に配置されている。
図4に示すように、本実施形態において、係止用突起44は、下板本体41の上に立設された軸部441と当該軸部441の先端に設けられ当該軸部441の径よりも径が大きく形成された係止部442からなり、外形形状がほぼきのこ状に形成されたロックピンである。本実施形態において、係止部442は、下方に向かって徐々に径が大きくなり、側面視において傘状に広がった形状となっている。
なお、係止用突起44の形状や配置等は図示例に限定されない。
係止用突起44は、下板本体41に一体的に形成されていてもよいし、別部材として形成したものを下板本体41に固定してもよい。係止用突起44は、中留10部分を繰り返し操作することによる磨耗に耐え得るように剛性に優れた材料で形成されている。
中板5は、例えばステンレス鋼(SUS)等の金属材料で形成された長尺な部材であり、長手方向に沿って表裏に貫通する切欠き部511が形成された枠状の部分である中板本体51を有している。
前述のように、切欠き部511の幅は、下板4の下板本体41の幅よりも大きく形成されており、中留10の折り畳み状態(三つ折れ状態)において、下板本体41は切欠き部511内に嵌め込まれ、図4に示すように、下板4と中板5とがほぼ面一となるようになっている。また、このように下板本体41が切欠き部511内に嵌め込まれた状態において、係止用突起44は、中板5の切欠き部511から中板本体51の上方に突出する。
図1及び図4に示すように、この中板本体51の一端側には、中板5を下板4と連結させるための下板連結部52が設けられている。下板連結部52には、中板本体51の幅方向(時計バンド1の幅方向)に貫通する図示しない貫通孔が形成されている。
中板5は、下板連結部52の貫通孔と下板4の中板連結部43に形成されている貫通孔との位置を合わせた上でこの貫通孔に軸部材431を挿通させることにより、下板4に回動自在に取り付けられる。
なお、下板連結部52は、中板5を下板4に回動自在に連結可能なものであればよく、その構成は図示例に限定されない。
中板本体51の他端側には、カバー部材6等に中板5を連結させるための連結部53が設けられている。
連結部53は、中板本体51の外側面(すなわち、腕時計100を腕に嵌めた際に外側となる面、図2において上側の面)から上方に立ち上がるように形成された立設部である。
後述するように、カバー部材6には連結用の係止孔65a,65bが設けられており、連結部53には、このうち第1のバンド1aとの接続側に位置する係止孔65bに対応する位置に図示しない連結軸を挿通させる貫通孔531が形成されている。
本実施形態では、連結部53の貫通孔531とカバー部材6の係止孔65bとに図示しない連結軸を挿通させることで、中板5がカバー部材6及び連結軸を介してそれぞれ回動自在に連結されるようになっている。
なお、連結部53は、中板5をカバー部材に対して回動自在に連結可能なものであればよく、その構成は図示例に限定されない。
図4に示すように、プッシュユニット7は、一対のプッシュボタン74と、プッシュボタン74の動作に応じて開閉する開閉部73とを有している。
プッシュボタン74は、開閉部73よりも厚み(時計バンド1の厚み方向の厚み)があり、開閉部73より上方向(図3及び図4において上方向)に多少高く突出している。
プッシュボタン74は、外部から力が加えられない初期状態において、図示しないばね等の付勢部材によって時計バンド1の幅方向の外側に向けて付勢された状態となっている。
開閉部73は、中留10の折り畳み状態(三つ折れ状態)において、下板4の係止用突起44に対応する位置に設けられた窓部であり、プッシュボタン74が付勢状態であるときに閉状態となる。また、プッシュボタン74が付勢状態に抗して時計バンド1の幅方向の内側に向けて押し込まれた押込状態となったときに開状態となるように構成されている。
ここでプッシュユニット7の具体的な動作を説明すると、プッシュボタン74を時計バンド1の幅方向の内側に押し込むと開閉部73が開状態となり、係止用突起44の係止部442を開閉部73の開口内に受け入れることが可能となる。そして、係止部442を開閉部73内に受け入れた状態でプッシュボタン74から手を放すと図示しないばねの復元力等によってもとの付勢状態となり、開閉部73が閉じて係止用突起44の係止部442を挟み込むように係止する。これにより、プッシュユニット7は係止用突起44に係止される。このようにプッシュユニット7は、プッシュボタン74が付勢状態であるときには時計バンド1の取り外しができないバンド係止状態となる。
そして再度プッシュボタン74をその付勢状態に抗して時計バンド1の幅方向の内側に押し込むことで開閉部73が開口すると、係止用突起44の係止状態が解除される。このようにプッシュユニット7は、プッシュボタン74が押し込まれた押込状態のときに時計バンド1の取り外しが可能な解除状態となる。
また、一対のプッシュボタン74には、それぞれ係止凸部75が設けられている。
本実施形態では、係止凸部75は、一対のプッシュボタン74の上面(図2及び図4において上側の面)にそれぞれ配置されている。
係止凸部75は、プッシュボタン74の移動に応じて時計バンド1の幅方向に移動可能となっている。
具体的には、係止凸部75は、プッシュボタン74が付勢状態のときに時計バンド1の幅方向の外側位置に配置される。この外側位置において、係止凸部75は後述するスライド枠体8に設けられている複数の係止凹部823のうちのいずれかに係止された状態となる。
また、係止凸部75は、プッシュボタン74が時計バンド1の幅方向の内側に押し込まれることで時計バンド1の幅方向の内側に移動する。係止凸部75は時計バンド1の幅方向の内側に移動した状態において、係止凹部823のいずれかに係止された状態が解除される。この状態では、係止凸部75及び係止凹部823のいずれか一方が他方に対して相対的に時計バンド1の延在方向に沿って移動可能となる。
なお、後述するように、プッシュユニット7は、一対のプッシュボタン74がカバー部材6の一対の側壁部61に形成された開口部64に嵌め込まれるようになっている。
プッシュボタン74は、時計バンド1の幅方向の内側に向けて押し込まれた押込状態となったときでも少なくともその外側端部が開口部64に嵌め込まれた状態を維持し、開口部64から抜け落ちないようになっている。
カバー部材6は、中留10の折り畳み時(すなわち、中留10による第1のバンド1aと第2のバンド1bとの連結時)において下板4及び中板5の外側面の上に重なり合うように配置されるものであり、中留10の外観部分を構成する。
カバー部材6は、例えばABS樹脂や、ポリアリレート(PAR)等のスーパーエンジニアリング・プラスチック、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)等のエンジニアリング・プラスチック等の硬質の合成樹脂で形成されている。なお、カバー部材6を構成する材料はここに例示したものに限定されない。例えばチタニウムやステンレス鋼(SUS)、アルミニウム等の金属や、セラミック等によってカバー部材6を形成してもよい。
カバー部材6は、カバー部材6の外装面を構成する長尺な平板状の部である表板部60と、この表板部60の両側部に垂設される一対の側壁部61とを有している。
図2等に示すように、表板部60には、後述の押込調整部材9のレバー部911を露出させる窓部62が形成されている。
窓部62の大きさは特に限定されないが、レバー部911が窓部62内を円滑に移動可能な幅(時計バンド1の幅方向の長さ)を有している。また、本実施形態では、レバー部911は、中留10がロック状態にある場合とロック解除状態にある場合とで時計バンド1の延在方向に沿って異なる2段階の位置を取り得るようになっている。このため、窓部62の時計バンド1の延在方向における長さはレバー部911における時計バンド1の延在方向の長さの2つ分程度の長さを有し、外側から窓部62内のレバー部911の位置を見るだけで中留10がロック状態にあるのか、ロック解除状態にあるのかが確認できるようになっていることが好ましい。
カバー部材6の一対の側壁部61には、プッシュユニット7のプッシュボタン74が嵌め込まれる開口部64が形成されている。
プッシュユニット7は、プッシュボタン74が開口部64に嵌め込まれることにより、カバー部材6内の所定位置に保持され、抜け落ちないようになっている。
また、一対の側壁部61には、開口部64を挟んで時計バンド1の延在方向にそれぞれ2つずつ軸を係止する係止孔65a,65bが形成されている。係止孔65a,65bは後述するガイド枠体92の脚部925に形成された軸孔926a,926bに対応する位置にそれぞれ配置されている。
また、前述のように、第1のバンド1aとの接続側に配置された係止孔65bはさらに中板5の連結部53に形成されている貫通孔531の位置に対応しており、係止孔65a、926a、貫通孔531に1つの連結軸が挿通されるようになっている。
本実施形態において、カバー部材6とプッシュユニット7との間には、スライド枠体8及び押込調整部材9が配置されている。
スライド枠体8は、例えばステンレス鋼(SUS)、アルミニウム等の金属の板にプレス加工等を施すことによって形成されている。
図3及び図4に示すように、スライド枠体8は、時計バンド1の幅方向に延在しカバー部材6の内側に収まる長さに形成された架橋部81と、この架橋部81の両側部に垂設された一対の側壁部82とを有している。
一対の側壁部82における第2のバンド1bとの接続側端部には、第2のバンド1bと中留10との間に介在するバンド接続部材12をスライド枠体8に連結させる連結用の軸孔821がそれぞれ形成されている。
バンド接続部材12の一端側には、駒体11の幅方向(すなわち、時計バンド1の幅方向)に貫通する連結用の貫通孔121が形成されており、スライド枠体8の軸孔821は、このバンド接続部材12の貫通孔121に対応する位置に配置されている。
バンド接続部材12を、軸孔821と貫通孔121とが連通するように一対の側壁部82の間に配置し、軸孔821と貫通孔121とに連結軸13を挿通させることにより、この連結軸13を介してスライド枠体8の一端側がバンド接続部材12の一端側に回動自在に取り付けられる(図1及び図3参照)。
スライド枠体8の側壁部82における軸孔821よりも第1のバンド1aとの接続側寄りの部分には、長孔822が時計バンド1の延在方向に沿って形成されている。
スライド枠体8は、その一対の側壁部82の間に押込調整部材9のガイド枠体92を受け入れるようになっており、ガイド枠体92をカバー部材6に係止する図示しない軸部材が時計バンド1の延在方向に長孔822を貫通する。
スライド枠体8とガイド枠体92とは時計バンド1の延在方向に沿って相対的に移動可能となっており、長孔822は、ガイド枠体92をカバー部材6に係止する軸部材がこの相対移動を阻害しない幅に形成されている。
長穴822における上側の端面(図3及び図4において上側の端面)には、時計バンド1の延在方向に沿って2つの係止凹部823が形成されている。なお、係止凹部823は時計バンド1の延在方向に沿って複数配置されていればよく、係止凹部823の数や形状はここに例示したものに限定されない。プッシュユニット7に設けられた係止凸部75はいずれかの係止凹部823に係止されるようになっており、本実施形態では2つの係止凹部823のうちのいずれかに係止される。2つの係止凹部823の間は2,3mm程度間隔が離れており、係止凸部75をいずれの係止凹部823に係止させるかにより当該間隔分だけ時計バンド1の長さを微調整することができる。
前述のように係止凸部75は、プッシュユニット7のプッシュボタン74の移動に伴っていずれかの係止凹部823に係止された状態から係止が解除された状態まで時計バンド1の幅方向に移動する。このとき、係止凸部75が引っ掛からないように、係止凹部823は、係止凸部75の高さ及び幅よりも大きな高さ及び幅に形成されている。
押込調整部材9は、レバー部911を有する移動体91と、この移動体91を時計バンド1の延在方向に移動可能に案内するガイド枠体92とを備えている。
移動体91は、平板状の本体部910と、この本体部910から突出したレバー部911とを有している。レバー部911は、前述のようにカバー部材6の窓部62から外部に露出して、ユーザが外側から操作(本実施形態ではスライド操作)することができるようになっている。
本実施形態では、後述するように、窓部62のうち、第2のバンド1bとの接続側(これを以下「第1側」という。)にレバー部911を移動させると(図6(a)参照)、プッシュボタン74を押し込むことができない第1位置となり、その逆側(これを以下「第2側」という。)にレバー部911を移動させると(図5(a)参照)、プッシュボタン74を完全に押し込むことのできる第2位置となるように、2段階の異なる位置を取り得るようになっている。
本体部910には、時計バンド1の幅方向両側にそれぞれ延出する張出部912が設けられている。
組み付け状態において、張出部912はガイド枠体92のガイドレール921の下に配置されて、ガイドレール921に沿って摺動可能となっている。
この張出部912の一端部には、プッシュユニット7のプッシュボタン74の内側面に突き当たる突当部913が形成されている。
突当部913は、レバー部911の操作に応じて移動し、プッシュボタン74の押し込み量を規制するものである。
前述のように、プッシュボタン74は開閉部73よりも多少高さが高くなっており、移動体91が第1位置に配置されたときには、突当部913がプッシュボタン74の段差となった部分に突き当たることでプッシュボタン74を時計バンド1の幅方向内側に押し込むことができないように構成されている。
ガイド枠体92は、時計バンド1の延在方向に沿って延在する一対のガイドレール921と、時計バンド1の幅方向に延在し一対のガイドレール921同士を繋ぐ架橋部922と、架橋部922から時計バンド1の延在方向に沿って延出する支持舌片923とを有している。
一対のガイドレール921にはそれぞれ時計バンド1の厚み方向に垂設された2つの脚部925がそれぞれ設けられている。これら脚部925には、カバー部材6における係止孔65a,65bに対応する位置にそれぞれ軸孔926a,926bが形成されている。
係止孔65a,65bとこれに対応する軸孔926a,926bとにそれぞれ図示しない軸を挿通させることによって、ガイド枠体92がカバー部材6に係止される。
支持舌片923は、ガイドレール921よりも一段下がった位置に配置されており、この支持舌片923とガイドレール921との間に移動体91の本体部910が配置される。そして、移動体91は、支持舌片923とガイドレール921との間を時計バンド1の延在方向に沿ってスライド移動可能に構成されている。
レバー部911が前述の第1側に来るように移動体91を配置させると、突当部913がプッシュボタン74と対向しない位置に配置され、プッシュボタン74を時計バンド1の幅方向内側に完全に押し込むことができる(図5(a)〜図5(d)参照)。
ここで「完全に押し込む」とは、プッシュユニット7の開閉部73を開状態として、係止用突起44の係止部442を受け入れることができるとともに、係止凸部75が係止凹部823に係止された係止状態を解除して、係止凸部75及び係止凹部823が相対移動可能となる位置までプッシュボタン74を押し込むことができることを言う。
また、レバー部911が前述の第2側に来るように移動体91を配置させると、突当部913がプッシュボタン74の段差となった部分に突き当たって、プッシュボタン74を時計バンド1の幅方向内側に押し込むことができなくなる(図6(a)〜図6(c)参照)。
また、支持舌片923の自由端側には、上側(図4において上側)に盛り上がった隆起部924が形成されており、移動体91は、レバー部911等を操作してスライド移動させる度にこの隆起部924を乗り越えることで、レバー部911が第1側、第2側のどちらに配置されているかを手に伝わる感覚で直感的に把握することができる。なお、レバー部911を操作するごとにクリック感を生じるように構成し、これによりユーザによる直感操作を可能としてもよい。
次に、図5(a)〜図5(d)及び図6(a)〜図6(c)を参照しつつ、本実施形態における中留10及びこれを適用した腕時計100の作用について説明する。
本実施形態において、時計バンド1は、時計ケース2のバンド取付部21aに第1のバンド1aを取り付け、バンド取付部21bに第2のバンド1bを取り付けて、第1のバンド1aと第2のバンド1bの各自由端を繋ぐ位置に中留10を取り付けることで構成される。
中留10を時計バンド1に取り付ける際には、中留10の下板4における第1のバンド連結部42に第1のバンド1aの自由端側を取り付ける。また、スライド枠体8の軸孔821とバンド接続部材12の一端側に設けられた貫通孔121とが連通するようにバンド接続部材12を配置して軸孔821と貫通孔121とに連結軸13を挿通させ、スライド枠体8にバンド接続部材12を取り付ける。さらに、バンド接続部材12の他端側に第2のバンド1bの自由端側を取り付ける。
また、下板4の中板連結部43と中板5の下板連結部52とに軸部材431を挿通させて下板4に中板5を取り付ける。
さらに、カバー部材6の内側に、スライド枠体8、押込調整部材9、プッシュユニット7を組み込む。このとき、プッシュユニット7のプッシュボタン74をカバー部材6の開口部64に嵌め込む。これにより、プッシュユニット7がカバー部材6に固定される。
また、カバー部材6の係止孔65aとガイド枠体92の軸孔926aの位置を合わせるとともに、スライド枠体8の一対の側壁部82に形成された一対の長孔822内に通すように軸部材を配置して係止孔65a及び軸孔926aに軸部材を挿通させ係止させる。
また、カバー部材6の係止孔65b、ガイド枠体92の軸孔926b及び中板5の連結部53の貫通孔531の位置を合わせるとともに、スライド枠体8の長孔822内に通すように軸部材を配置して係止孔65b、軸孔926b及び貫通孔531に軸部材を挿通させ係止させる。
これにより、中留10の組み立てが完了する。なお、中留10の組み立て手順は上記に限定されない。
本実施形態の中留10を留める(連結する)際には、図5(a)に示すように、レバー部911を第2側に位置させる。これにより、移動体91の突当部913がプッシュボタン74に突き当たらない第2位置に移動体91が配置される(図5(b)及び図5(c)参照)。
この状態において、下板4、中板5及びカバー部材6を三つ折れに折り畳み、プッシュユニット7のプッシュボタン74を時計バンド1の幅方向内側に向かって押し込む(図5(d)の矢印参照)。プッシュボタン74を時計バンド1の幅方向内側に向かって完全に押し込むことにより、プッシュユニット7の開閉部73が開状態となり、係止用突起44の係止部442を受け入れることができる。また、この状態において係止凸部75は、図5(d)に示すように、側壁部82よりも時計バンド1の幅方向内側に配置され、係止凹部823から外れた状態となる。このため、第2のバンド1bやこれが連結されているバンド接続部材12をカバー部材6に対して押し込み又は引き出すことで、いずれか所望の係止凹部823に対応するように係止凸部75の位置を調整することができる。
そして、ユーザがプッシュボタン74から手を放すと開閉部73が閉じて係止用突起44の係止部442を開閉部73内に挟み込んだ状態が維持されるとともに、係止凸部75が所望の係止凹部823に係止された状態となり、時計バンド1の長さが係止凹部823の間隔分だけ変更(微調整)される。
そして、図6(a)に示すように、レバー部911を第1側に位置させると、移動体91の突当部913がプッシュボタン74に突き当たる第1位置に移動体91が配置される(図6(b)及び図6(c)参照)。
この状態においては、プッシュボタン74を時計バンド1の幅方向内側に向かって押し込むことができないロック状態となる。このため、時計バンド1の着脱及びバンド長の変更(微調整)がユーザの意図しないタイミングで行われることを防ぐことができる。
また、中留10の連結を解除する場合には、再びレバー部911を第1側に位置させ(図5(a)参照)一対のプッシュボタン74を時計バンド1の幅方向内側に向かって押し込む。これにより、係止用突起44の係止状態が解除され、中留10の連結を解除して時計バンド1を外すことができる状態となる。また、係止凸部75の係止凹部823への係止状態も解除されるため(図5(d)参照)、係止凸部75係止させる係止凹部823を変えることにより、再度バンド長の微調整を行うことが可能となる。
以上のように、本実施形態によれば、中留10に、プッシュボタン74を備えるプッシュユニット7と、プッシュボタン74を押し込むことができない第1位置とプッシュボタン74を完全に押し込むことのできる第2位置とをとり得る移動体91を有する押込調整部材9と、時計バンド1の延在方向に沿って配置された複数(本実施形態では2つ)の係止凹部823と、これら係止凹部823のうちのいずれかに係止される係止凸部75とを備え、押込調整部材9の移動体91が第2位置をとるときに、係止凸部75が係止凹部823のいずれかに係止された状態が解除されて、係止凹部823が形成されているスライド枠体8が係止凸部75に対して時計バンド1の延在方向に沿って移動できるように構成されている。
これにより、中留10において時計バンド1の着脱とバンド長の変更(微調整)とを両方行うことのできる構成をとりつつ、意図せずに時計バンド1が外れたり、意図しないうちにバンド長が変更されたりすることを防止することができる。
そして、中留10の連結状態を解除するか否か、バンド長の変更(微調整)を行うか否かは、ユーザの力加減等の不確かな基準によるのではなく、押込調整部材9の移動体91を第1位置に配置するか第2位置に配置するかという物理的な配置の変更によって行われるため、より明確でありユーザにとって分かり易く操作することができる。
また、本実施形態では、移動体91は、外部に露出して外側から操作可能なレバー部911と、レバー部911の操作に応じて移動し、プッシュボタン74の押し込み量を規制する突当部913とを備えている。
これにより、移動体91を第1位置に配置するか第2位置に配置するかという部材位置の変更は、ユーザが中留10の外側からレバー部911を操作することで行うことができる。
このため、ユーザにとってより直感的で分かり易い操作により時計バンド1の着脱及びバンド長の変更(微調整)をするか否かの選択を行うことができる。
[第2の実施形態]
まず、図7(a)〜図7(c)から図9(a)〜図9(e)を参照しつつ、本発明に係る中留及びこの中留を有するバンドを備える時計(腕時計)の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、押込調整部材9の移動体91の構成が第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態の中留10では、押込調整部材9の移動体91は、プッシュユニット7のプッシュボタン74を第2位置よりも手前まで押し込むことのできる第3位置をさらに取り得るようになっている。
そして、移動体91がこの第3位置にあるときには、プッシュユニット7は時計バンド1の取り外しが可能な解除状態となり、係止凸部75は係止凹部823のいずれかに係止された状態が維持されるように構成されている。
すなわち、本実施形態では、図8(b)〜図8(e)及び図9(b)〜図9(e)等に示すように、移動体91の張出部914に第2の突当部914aが設けられている。
第2の突当部914aは、例えば張出部914の端部を下向き(図8(e)及び図9(e)において下向き、プッシュユニット7と対向する側)に折り曲げることで形成されている。
本実施形態では、張出部914はプッシュユニット7の係止凸部75の高さよりも高い位置にあり、図9(d)及び図9(e)に示すように、係止凸部75は張出部914の下を通ることができる。
これに対して、第2の突当部914aが係止凸部75に対応する位置に配置されるように移動体91が配置されると、図8(d)及び図8(e)に示すように、プッシュボタン74を時計バンド1の幅方向内側に押し込んだ際、第2の突当部914aが係止凸部75に突き当たり、それ以上プッシュボタン74を押し込むことができない状態となる。
本実施形態において第3位置とは、このように第2の突当部914aが係止凸部75に対応するように移動体91が配置される位置である。本実施形態では、図8(a)に示すように、レバー部911を窓部62内の第1のバンド1aとの接続側端部まで移動させたときに移動体91が第3位置に配置されるようになっている。
なお、その他の構成は、第1の実施形態と同様であることから、同一部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、図7(a)〜図7(c)から図9(a)〜図9(e)を参照しつつ、本実施形態における中留10及びこれを適用した時計の作用について説明する。
なお、時計バンド1の時計ケース2への取付け及び中留10の組み立ては、第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
本実施形態において、図7(a)に示すように、レバー部911を第2のバンド1bとの接続側である第1側(図7(a)において窓部62内の下側)に位置させると、移動体91の突当部913がプッシュボタン74に突き当たる第1位置に移動体91が配置される(図7(b)及び図7(c)参照)。
この状態のときには、第1の実施形態において第1位置に移動体91が配置されている場合と同様に、プッシュボタン74を時計バンド1の幅方向内側に押し込むことができず、中留10の連結状態を解除(すなわち、時計バンド1を着脱)することも、時計バンド1のバンド長を変更(微調整)することもできない。
また、図8(a)に示すように、レバー部911を第1のバンド1aとの接続側である第2側(図8(a)において窓部62内の上側)に位置させると、押込調整部材9の突当部913はプッシュボタン74に突き当たらないが、第2の突当部914aは係止凸部75に突き当たる位置(この位置を「第3位置」とする。)に移動体91が配置される(図8(b)及び図8(c)参照)。この場合、プッシュボタン74が押し込まれた際、係止凸部75が第2の突当部914aに突き当たるまではプッシュボタン74を押し込むことができるため、プッシュユニット7の開閉部73を開状態として、係止用突起44の係止部442を受け入れることができる状態となる。他方、係止凸部75は第2の突当部914aに突き当たり、それ以上の押し込み動作を行うことができないため、係止凸部75が係止凹部823に係止されている係止状態を解除することができない(図8(d)及び図8(e)参照)。
この状態のときには、中留10の連結状態の解除(すなわち、時計バンド1の着脱)を行うことができるが、時計バンド1のバンド長の変更(微調整)は行うことができない。これにより、移動体91を第3位置に配置してプッシュボタン74を操作(すなわち押込み動作)すれば、時計バンド1のバンド長が変更されることなく、時計バンド1の着脱のみを確実に行うことができる。
これに対して、図9(a)に示すように、レバー部911を第1側と第2側のほぼ中間位置(すなわち、窓部62における時計バンド1の延在方向のほぼ中央部)に位置させると、移動体91の突当部913がプッシュボタン74に突き当たらず、第2の突当部914aも係止凸部75に突き当たらない第2位置に移動体91が配置される(図9(b)及び図9(c)参照)。この場合、プッシュボタン74が押し込まれた際、係止凸部75は張出部914の下を通るため、プッシュボタン74の押し込み動作を阻害しない(図9(d)及び図9(e)参照)。
この状態のときには、第1の実施形態において第2位置に移動体91が配置されている場合と同様に、プッシュボタン74を時計バンド1の幅方向内側に完全に押し込むことができる。すなわち、この場合、プッシュユニット7の開閉部73を開状態として、係止用突起44の係止部442を受け入れることができるとともに、係止凸部75が係止凹部823に係止されている係止状態を解除して、係止凸部75及び係止凹部823が相対移動可能となる位置までプッシュボタン74を押し込むことができ、中留10の連結状態の解除(すなわち、時計バンド1の着脱)、及び時計バンド1のバンド長の変更(微調整)のいずれも行うことができる。
なお、その他の点については、第1の実施形態と同様であることから、その説明を省略する。
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得られる他、以下の効果を得ることができる。
すなわち、本実施形態では、押込調整部材9の移動体91は、プッシュボタン74を第2位置よりも手前まで押し込むことのできる第3位置をさらに取り得るようになっており、移動体91がこの第3位置にあるときには、プッシュユニット7は時計バンド1の取り外しが可能な解除状態となるが、係止凸部75は係止凹部823のいずれかに係止された状態が維持されるように構成されている。
これにより、ユーザは、中留10の連結状態の解除(すなわち、時計バンド1の着脱)、及び時計バンド1のバンド長の変更(微調整)のいずれも行うことができない完全なロック状態と中留10の連結状態の解除及び時計バンド1のバンド長の変更(微調整)のいずれも行うことができる全面解除状態の他に、中留10の連結状態の解除のみを行うことのできる状態を選択することができ、意図せずバンド長が変更されるリスクのない状態で時計バンド1の着脱を行うことができる。
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記各実施形態では係止凸部75が係止される係止凹部823が2,3mm間隔をあけて2つ設けられている例を示したが、係止凹部823の数及びその間隔はここに示した例に限定されない。
例えば、これよりも狭い間隔で3つ以上の係止凹部823を設けてもよい。このようにすることで、より細かくバンド長の変更(微調整)を行うことが可能となる。
また、上記各実施形態では、1つの係止凸部75に対して時計バンド1の延在方向に複数の係止凹部823が配置されている場合を例示したが、バンド長の変更(微調整)を行うための構成はこれに限定されない。
例えば、1つの係止凹部に対して時計バンド1の延在方向に複数の係止凸部を配置して、係止凹部にいずれかの係止凸部が係止されるようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、係止凸部75が中留10に固定的に設けられたプッシュユニット7に設けられ、係止凹部823がプッシュユニット7に対して相対的に移動するスライド枠体8に設けられている場合を例示したが、係止凸部と係止凹部とは相対的に移動可能に構成されていればよく、ここに示した構成に限定されない。
例えば、係止凹部がプッシュユニット7に設けられ、係止凸部がプッシュユニット7に対して相対的に移動するスライド枠体8に設けられていてもよい。
また、第2の実施形態では、レバー部911を図7(a)に示す下側に配置したとき移動体91が第1位置となって中留10が着脱も長さ調整もできない完全ロック状態となり、レバー部911を図9(a)に示す上下方向のほぼ中央に配置したとき移動体91が第2位置となって中留10が着脱も長さ調整もできる完全解除状態となり、レバー部911を図8(a)に示す上側に配置したとき移動体91が第3位置となって中留10が着脱はできるが長さ調整はできない状態となる場合を例示したが、レバー部911の位置と中留10の状態との対応はここに例示したものに限定されない。
例えば、移動体の突当部913、第2の突当部914aの配置や形状を変えることでレバー部911の位置との対応関係を変えることも可能である。
また、上記各実施形態では、中留10が腕時計100の時計バンド1に設けられている場合を例示したが、本発明の中留を適用可能なバンドは、時計バンドに限定されない。
第1のバンドと第2のバンドとを備え、これらを中留によって連結する構造のバンドであれば、本発明の中留を広く適用することができる。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
機器ケースの一端側に取り付けられた第1のバンドと他端側に取り付けられた第2のバンドとを連結させるバンドの中留であって、
前記バンドの幅方向の外側に向けて付勢されている一対のプッシュボタンを備え、前記プッシュボタンが付勢状態のときに前記バンドの取り外しができないバンド係止状態となり、前記プッシュボタンが付勢状態に抗して押し込まれた押込状態のときに前記バンドの取り外しが可能な解除状態となるプッシュユニットと、
前記プッシュボタンを押し込むことができない第1位置と、前記プッシュボタンを完全に押し込むことのできる第2位置とをとり得る移動体と、
前記バンドの延在方向に沿って配置された複数の係止凹部と、
これら係止凹部のうちのいずれかに係止される係止凸部と、
を備え、
前記移動体が第2位置をとるときに、前記係止凸部が前記係止凹部のいずれかに係止された状態が解除されて、前記係止凸部及び前記係止凹部のいずれか一方が他方に対して相対的にバンドの延在方向に沿って移動可能となるように構成されていることを特徴とする中留。
<請求項2>
前記移動体は、前記プッシュボタンを前記第2位置よりも手前まで押し込むことのできる第3位置をさらに取り得るようになっており、
前記第3位置にあるときには、前記プッシュユニットは前記バンドの取り外しが可能な解除状態となり、前記係止凸部は前記係止凹部のいずれかに係止された状態が維持されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の中留。
<請求項3>
前記移動体は、
外部に露出して外側から操作可能なレバー部と、
前記レバー部の操作に応じて変位し、前記プッシュボタンの押し込み量を規制する突当部と、
を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の中留。
<請求項4>
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の中留を備える時計バンドと、
前記時計バンドが取り付けられる時計ケースと、
前記時計ケースの視認側に配置される表示部と、
を備えていることを特徴とする時計。
1 時計バンド
4 下板
5 中板
6 カバー部材
7 プッシュユニット
8 スライド枠体
9 押込調整部材
10 中留
74 プッシュボタン
75 係止凸部
91 移動体
100 腕時計
823 係止凹部
911 レバー部
913 突当部
914a 第2の突当部

Claims (4)

  1. 機器ケースの一端側に取り付けられた第1のバンドと他端側に取り付けられた第2のバンドとを連結させるバンドの中留であって、
    前記バンドの延在方向に沿って配置された複数の係止凹部と、
    前記係止凹部のうちのいずれかに係止される係止凸部を有し前記バンドの幅方向の外側に向けて付勢されている一対のプッシュボタンを備え、前記プッシュボタンが付勢状態のときに前記係止凸部が前記係止凹部のうちのいずれかに係止されて前記バンドの取り外しができないバンド係止状態となり、前記プッシュボタンが付勢状態に抗して押し込まれた押込状態のときに前記係止凸部が前記係止凹部のいずれかに係止された状態が解除されて前記バンドの取り外しが可能な解除状態となるプッシュユニットと、
    前記プッシュボタンを押し込むことができない第1位置と、前記プッシュボタンを完全に押し込むことのできる第2位置とをとり得て、前記プッシュボタンの押し込み量を規制する移動体と、
    を備え、
    前記移動体が第2位置をとるときに、前記係止凸部及び前記係止凹部のいずれか一方が他方に対して相対的にバンドの延在方向に沿って移動可能となるように構成されていることを特徴とする中留。
  2. 前記移動体は、前記プッシュボタンを前記第2位置よりも手前まで押し込むことのできる第3位置をさらに取り得るようになっており、
    前記第3位置にあるときには、前記プッシュユニットは前記バンドの取り外しが可能な解除状態となり、前記係止凸部は前記係止凹部のいずれかに係止された状態が維持されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の中留。
  3. 前記移動体は、
    外部に露出して外側から操作可能なレバー部と、
    前記レバー部の操作に応じて変位し、前記プッシュボタンの押し込み量を規制する突当部と、
    を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の中留。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の中留を備える時計バンドと、
    前記時計バンドが取り付けられる時計ケースと、
    前記時計ケースの視認側に配置される表示部と、
    を備えていることを特徴とする時計。
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