JP6743540B2 - 回路遮断器の外部操作ハンドル装置 - Google Patents
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Description
特許文献1には、回路遮断器のロッカー式ハンドルに連繋するドライブ機構を搭載した外部操作ハンドル装置が記載されている。
特許文献1の外部操作ハンドル装置は、回路遮断器のロッカー式ハンドルが突出している側に組み付けられる取付けベースと、取付けベースに回転自在に配置されたロータリー式のハンドル把手とを備え、ロッカー式ハンドルに連繋するドライブ機構は、ハンドル把手の回転がハンドル軸を介して伝達されるターンベースと、ターンベースに伝達された回転運動を直線運動に変換して回路遮断器のロッカー式ハンドルに伝達するスライドベースと、を備えている。
また、回路遮断器のトリップ動作時には、スライドベースが回路遮断器のロッカーハンドルに押され、これに従動してターンベースを介してハンドル把手がON位置からTRIP表示位置に回転する。
ところで、特許文献1の外部操作ハンドル装置は、ハンドル把手に対して、ON表示の位置からTRIP表示の位置(TRIP表示はON表示の位置及びOFF表示の位置の間に設けられている)方向に回転力(アシスト力)を作用するアシスト機構を備えている。
このアシスト機構は、ハンドル把手をON表示位置からOFF表示位置まで回転操作する際に、ハンドル把手にアシスト力を作用する。
また、特許文献1の外部操作ハンドルは、スライドベースの両側に一対のアシスト機構の配置スペースを確保することで大型の装置となってしまい、コンパクト化を図ることが難しい。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、アシスト機構の部品点数及び組立工数の減少により製造コストの低減化を図り、アシスト機構の配置スペースを小さくすることでコンパクト化を図ることができる回路遮断器の外部操作ハンドル装置を提供する。
また、以下に示す第1実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1に示すように、配電盤,分電盤などの盤内に配置されている回路遮断器1はロッカー式ハンドル2を備えている。すなわち、回路遮断器1は、詳細には記載しないが、固定接触子、可動接触子、反転動作式のトグルリンク機構からなる開閉機構部、この開閉機構部に連繋して図1の上部に配置したロッカー式ハンドル2及び過電流引外し装置などを装備した装置である。
そして、図1において回路遮断器1の上部に外部操作ハンドル装置3が装着されている。
図2に示すように、ハンドルカバー5の上端面には、ON、TRIP及びOFFの各位置が表示されている。
配電盤,分電盤などの開閉扉7には、外部操作ハンドル装置3のハンドルカバー5が通過する通過穴7aが形成されている。開閉扉7の前面には、開閉扉7の通過穴7aと同形状の通過穴8aを形成した化粧板8が配置され、開閉扉7の背面に、通過穴7aと略同一円形状の通過穴9aを形成した板状の裏金9が配置されている。
そして、配電盤,分電盤などの開閉扉7を閉じると、外部操作ハンドル装置3のハンドルカバー5及びハンドル把手6が通過穴7a,8a,9aを通過して開閉扉7の前方に突出する。そして、開閉扉7の外部からハンドル把手6をON表示の位置からOFF表示の位置まで回転操作を行うと、外部操作ハンドル装置3のドライブ機構、盤内の回路遮断器1のロッカー式ハンドル2をON位置からOFF位置に切り替える。
このドライブ機構11は、ハンドル把手6の回転がハンドル軸12を介して伝達されるターンベース13と、ターンベース13に固定されたターンベースピン14と、ターンベースピン14に係合し、ターンベース13に伝達された回転運動を直線運動に変換してロッカー式ハンドル2に伝達するスライドベース15とを備えている。
ターンベースピン14は、ハンドル軸12に対して軸方向が平行となるようにターンベース13に固定されている。
このような構成のドライブ機構11でハンドル把手6を手動操作でON位置からOFF位置方向に回すと、ハンドル軸12を介してターンベース13に回転運動が伝達され、ターンベース13の回転がターンベースピン14を介してスライドベース15に直線運動が伝達され、スライドベースのハンドルアームを介して回路遮断器1のロッカー式ハンドル2がOFF位置に切り換えられる。
アシスト機構16は、図3から図5に示すように、ドライブ機構11のターンベース13と平行に配置され、取付けベース4の上部ケース4aに回転軸17を介して回転自在に連結している板状のカム部材18と、回転軸17の連結位置から離間した位置で板厚方向に貫通して形成され、スライドベース15の長穴に嵌合するドライブ機構11のターンベースピン14が挿通しているピン挿通穴19と、カム部材18の周面に形成したカム面20に接触してバネ力を蓄勢し、且つ放勢するバネ蓄勢放勢部21と、を備えている。
バネ蓄勢放勢部21は、取付けベース4に回動軸22を介して一端側が連結されたレバー23と、レバー23の他端側に配置され、カム部材18のカム面20に接触するローラー24と、取付けベース4に支持されてレバー23に係合しているコイルバネ25と、を備えている。
カム部材18のカム面20は、蓄勢用カム面20aと、放勢用カム面20bと、蓄勢用カム面20a及び放勢用カム面20bの間の反転ポイント20cとを備えている。
そして、反時計方向に回転するカム部材18の蓄勢用カム面20aがローラー24に接触すると、レバー23が回動軸22回りに時計方向に回転し、コイルバネ25が蓄勢されていく。
カム部材18がさらに反時計方向に回転し、蓄勢用カム面20aに接触していたローラー24が反転ポイント20cを通過して放勢用カム面20bに接触すると、コイルバネ25の蓄勢されたバネ力が開放され、そのばね力は、カム部材18(放勢用カム面20b)、ターンベースピン14を介してターンベース13に対してハンドル軸12回りに反時計方向の回転トルクを与える。
第1実施形態の外部操作ハンドル装置3の動作について、図2、図5から図9を参照して説明する。
図2に示す外部操作ハンドル装置3のハンドル把手6がON位置に移動しており回路遮断器の閉極状態では、図5に示すように、アシスト機構16を構成するカム部材18が、バネ蓄勢放勢部21のローラー24に離間した状態でこの位置に停止している。
次に、外部操作ハンドル装置3のハンドル把手6を、ON位置からOFF位置方向に手動操作で回転した場合、アシスト機構16は、先ず、バネ蓄勢状態となり(図6,図7参照)、次いで、バネ放勢状態となる(図8、図9参照)。
すなわち、ハンドル把手6をON位置からOFF位置方向に回転すると、ハンドル軸12回りの反時計方向の回転がターンベース13に伝達され、ターンベース13の回転がターンベースピン14を介して、カム部材18の回転軸17回りの反時計方向の回転として伝達される。
そして、ハンドル把手6をさらにOFF位置方向に回転していくと、図7に示すように、ローラー24が、蓄勢用カム面20a及び放勢用カム面20bの間の反転ポイント20cを通過するまでコイルバネ25が蓄勢されていく。
次いで、カム部材18が反時計方向に回転していき、ローラー24に対して反転ポイント20cを通過して放勢用カム面20bが接触すると、図8に示すように、コイルバネ25に蓄勢されていたバネ力が開放されていく。このコイルバネ25の放勢によるバネ力が、カム部材18の放勢用カム面20b、ターンベースピン14を介してターンベース13に対してハンドル軸12回りの反時計方向の回転トルクを与える。
また、図7から図9においてターンベース13が反時計方向に回転することで、ターンベースピン14を介してスライドベース15に直線運動が伝達され、スライドベース15のハンドルアームを介して回路遮断器1のロッカー式ハンドル2がOFF位置に切り換わり、開閉機構部が動作して回路遮断器1が閉状態となる。
ここで、本発明に係るハンドル把手のON位置からOFF位置方向への操作初期が、図6及び図7の状態に対応し、本発明に係るハンドル把手のON位置からOFF位置方向への操作中段以降が、図8及び図9の状態に対応し、本発明に係る蓄勢・放勢用バネがコイルバネ25に対応している。
第1実施形態の外部操作ハンドル装置3によると、外部操作ハンドル装置3のハンドル把手6をON位置からOFF位置方向に手動操作で回転すると、ハンドル把手6の操作開始においてアシスト機構16のカム部材18の蓄勢用カム面20aにバネ蓄勢放勢部21のローラー24が接触することでコイルバネ25がバネ蓄勢状態となり、ローラー24が蓄勢用カム面20aから替わって放勢用カム面20bに接触するとコイルバネ25が放勢状態となり、ターンベースピン14、ターンベース13を介してハンドル把手6にハンドル軸12回りの反時計方向の回転トルクを与え続ける。このように、ハンドル把手6を手動操作でON位置からOFF位置方向に回す際に、アシスト機構16がハンドル把手6の回転を助成するので、OFF位置方向に回転する途中でハンドル把手6が停止するといったことを防止することができる。
また、第1実施形態のアシスト機構16は、スライドベースの両側に一対のアシスト機構を配置した従来装置として配置スペースを小さくすることができるので、コンパクト化を図ることができる。
2ロッカー式ハンドル
3 外部操作ハンドル装置
4 取付けベース
4a 上部ケース
5 ハンドルカバー
6 ハンドル把手
7 開閉扉
7a 通過穴
8 化粧板
8a 通過穴
9 裏金
9a 通過穴
10 ねじ
11 ドライブ機構
12 ハンドル軸
13 ターンベース
14 ターンベースピン
15 スライドベース
16 アシスト機構
17 回転軸
18 カム部材
19 ピン挿通穴
20 カム面
20a 蓄勢用カム面
20b 放勢用カム面
20c 反転ポイント
21 バネ蓄勢放勢部
22 回動軸
23 レバー
24 ローラー
25 コイルバネ
Claims (2)
- 回路遮断器のロッカー式ハンドルが突出している側に取付けられる取付けベースと、
前記取付けベースに回転自在に配置されたロータリー式のハンドル把手と、
前記ハンドル把手の回転がハンドル軸を介して伝達されるターンベースと、
前記ターンベースに一端が固定されたターンベースピンと、
前記ターンベースピンの他端に係合し、当該ターンベースに伝達された回転運動が直線運動に変換されて前記ロッカー式ハンドルに伝達するスライドベースと、
前記ハンドル把手をON位置からOFF位置方向に手動操作で回転する際に、前記ハンドル把手の回転を助成するアシスト機構と、を備え、
前記アシスト機構は、
前記ターンベースと前記スライドベースの間に配置されて前記取付けベースに回転自在に連結され、前記ターンベースピンが貫通しているカム部材と、
前記カム部材の周面に形成したカム面に接触するローラーを有し、前記ハンドル把手の前記ON位置から前記OFF位置方向への操作初期においてバネ力を蓄勢し、前記ON位置から前記OFF位置への操作中段以降においてバネ力を放勢して前記カム部材、前記ターンベースピン、前記ターンベースを介して前記ハンドル把手に前記OFF位置方向への回転トルクを伝達するバネ蓄勢放勢部と、を備えていることを特徴とする回路遮断器の外部操作ハンドル装置。 - 前記カム部材のカム面は、前記操作初期において前記ローラーが接触する蓄勢用カム面と、前記蓄勢用カム面に連続して形成され、前記操作中段以降において前記ローラーが接触する放勢用カム面と、を備えており、
前記バネ蓄勢放勢部は、
一端が前記取付けベースに回動自在に連結され、開放他端側に前記ローラーが配置されているレバーと、
前記レバーに係合する蓄勢・放勢用バネと、を備え、
前記操作初期において前記ローラーが前記蓄勢用カム面に接触するときに前記蓄勢・放勢用バネが蓄勢状態となり、前記操作中段以降において前記ローラーが前記放勢用カム面に接触するときに前記蓄勢・放勢用バネが放勢状態となることを特徴とする請求項1記載の回路遮断器の外部操作ハンドル装置。
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JP2016139589A JP6743540B2 (ja) | 2016-07-14 | 2016-07-14 | 回路遮断器の外部操作ハンドル装置 |
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