JP6743409B2 - 中和槽内のpH制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は槽内のpH制御方法に係り、特に、凝集槽の凝集を良好にする為の中和槽のpHを制御するのに好適な方法に関する。さらに詳しくは、本発明は排水処理装置の凝集処理内の中和槽のpHを中性に制御するのに好適な方法に関する。
総合排水処理装置では、排水中に含まれる濁質を凝集沈殿処理する。図4は、総合排水処理装置の一例を示すものであり、排水は排水槽1に流入し、ポンプ2によって中和槽3へ送水される。中和槽3では凝集剤を注入し凝集槽で濁質をフロック化する。また、凝集剤の反応を良好に行うため、中和槽のpHが中性たとえば6.5±0.5となるように、pH調整剤として酸(硫酸や塩酸)又はアルカリ(苛性ソーダ等)の添加量が制御される。
中和槽3内の被処理水は凝集槽4に移送され、凝集槽4で凝集助剤を注入し、フロックを成長させた後、凝集沈殿槽5で沈降分離が行われる。凝集剤としては、塩化第二鉄、ポリ硫酸鉄、硫酸バンド、ポリ塩化アルミ、塩化アルミニウムなどが用いられている。これらの凝集剤の水溶液は酸性である。そのため、従来の硫酸、苛性ソーダ添加制御では、硫酸及び苛性ソーダ等のpH調整剤が中和槽のpH変動に応じて注入されることで、pHが大幅に変動する。
例えば酸性排水を苛性ソーダと硫酸によりpH調整を行っている中和槽に凝集剤が添加された場合、排水と凝集剤水溶液のpHが酸性であるため、硫酸が注入されたときには、微量の注入でもpHが大きく低下する。そのため、その後の苛性ソーダの添加量が増加する。苛性ソーダが多量に添加されることにより、中和槽3内のpHが7より大幅に上昇する。そこで、次いで硫酸が添加されるが、pHが7よりも大幅に高いので、硫酸の添加量も非常に多く、中和槽3内のpHが7より大幅に低下する。
このようにして、従来の硫酸、苛性ソーダ添加制御では、硫酸及び苛性ソーダの添加量が過大となり、pHが大幅に変動する。その一例を図5に示す。
図5は、中和槽3のpHを目標pH=6.5に調整する場合の従来の運転実績例を示したものである。
時刻tで排水ポンプ2が起動し、酸又はアルカリの添加と、凝集剤の薬注が開始する。図5では、起動時の中和槽pH値がアルカリ性であるため、まず硫酸が注入される。凝集剤注入による酸性化と相乗されることから、中和槽3のpHが急速に低下する。pH=6.5となった時刻tで硫酸添加が停止されるが、それまでに添加された硫酸の混合拡散に伴って、その後もpHが低下し続けるので、時刻tで苛性ソーダの注入が開始する。
しかし、流入する排水が酸性であることも相俟って、苛性ソーダを注入開始してもpHが殆ど上昇しないので、苛性ソーダの添加量が徐々に増加する(時刻t〜t)。時刻t以降では、注入された硫酸が中和され、苛性ソーダの多量注入が継続することでpHが徐々に上昇する。
時刻tになると、pHが6.5まで上昇してきたので、苛性ソーダの注入は停止するが、注入された苛性ソーダの混合拡散により、その後もpHが上昇する。そして、pHが7.5を超えた時刻tで硫酸の注入が開始される。
硫酸が注入されると、しばらくして急激にpHが低下し始める。pHが6.5まで低下してきた時刻tで硫酸の注入は停止されるが、それまでに注入された硫酸の混合拡散により、その後もpHが低下する。そこで、時刻tで苛性ソーダ注入が開始される。時刻tになると、苛性ソーダによって中和槽内のpHが上昇開始する。
〜tの間に多量に注入された硫酸の過剰分を中和するために、t〜t10での期間では、t〜tの期間に注入された苛性ソーダよりも、多量の苛性ソーダが注入される。
その後も、t〜t10と同様に苛性ソーダ及び硫酸が交互に添加されるが、薬注量が増加傾向となり、pHの変動幅が大きく、pHが安定しない。
なお、上記の説明は酸性排水の例となっている。この理由は、酸性排水は、凝集剤、硫酸、苛性ソーダの添加によりpHが大きく変動し易いためである。
すなわち、図5のように、排水が酸性であり、ポンプ起動時の中和槽内のpHがアルカリ性である場合、酸性排水に酸性の凝集剤及び硫酸が注入されるため、pHの低下傾向が大きくなり、その後苛性ソーダが多量に添加され、その結果として、その後硫酸が多量に添加される。そして、これが繰り返される結果、上記のようにpHが大きく変動する。
排水がアルカリ性であり、ポンプ起動時の中和槽内のpHがアルカリ性である場合、アルカリ性の排水に酸性の凝集剤と硫酸が注入されるため、硫酸注入量は多くなるが、pH変動への影響は小さい。
排水が酸性であり、ポンプ起動時の中和槽内のpHが酸性である場合、酸性の排水に酸性の凝集剤が注入されるため、苛性ソーダ注入量は多くなるが、pH変動への影響は小さい。
排水がアルカリ性であり、ポンプ起動時の中和槽内のpHが酸性である場合、苛性ソーダが最初に添加されるが、アルカリ性の排水が酸性の凝集剤で中和されるので、苛性ソーダの注入量は少なく、pH変動への影響は小さい。
特許文献1には、中和槽のpHと廃液量とから中和に必要な中和用薬液量を演算することが記載されている。しかしながら、この方法では、排水が中和槽にほぼ連続的に流入し、ほぼ連続的に流出する場合のpH制御はできない。
特開2006-84386
本発明は、pH調整剤の選択と添加量制御を適切かつ容易に行うことができる槽内のpH制御方法を提供することを目的とする。
本発明の槽内のpH制御方法は、排水を中和槽に流入させ、該中和槽のpHを検出し、検出pHに基づくPID制御によって該中和槽への酸又はアルカリの添加を制御する方法において、中和槽への排水の流入の有無、検出pHが目標pHよりも高いか否か、及び該PID制御の出力操作量が基準操作量よりも低いか否か、に基づいて中和薬剤(酸又はアルカリ)の添加を制御することを特徴とするものである。
前記PIDによる制御は、測定値微分型制御であることが好ましい。
本発明の一態様では、中和槽への排水の流入の有無は、該中和槽への排水導入用ポンプの作動又は停止であり、ポンプが停止しているときには、中和槽のpHによらずポンプ停止前の中和薬剤の添加を継続する。
本発明の一態様では、前記ポンプが作動しているときには凝集剤水溶液を添加し、ポンプが停止しているときには凝集剤水溶液の添加を停止する。
本発明の一態様では、中和槽への排水の流入の有無は、該中和槽への排水導入用のポンプの作動又は停止であり、ポンプが作動しており、前記中和槽のpHが目標pHよりも高く、かつそれまでアルカリを添加しており、PID制御の出力操作量が基準操作量よりも高い場合には、アルカリ添加を継続する。
本発明の一態様では、中和槽への排水の流入の有無は、該中和槽への排水導入用のポンプの作動又は停止であり、ポンプが作動しており、前記中和槽のpHが目標pHよりも低く、かつそれまでアルカリを添加しており、PID制御の出力操作量が基準操作量よりも高い場合には、アルカリ添加を継続する。
本発明の一態様では、中和槽への排水の流入の有無は、該中和槽への排水導入用のポンプの作動又は停止であり、ポンプが作動しており、前記中和槽のpHが目標pHよりも低く、かつそれまで酸を添加しており、PID制御の出力操作量が基準操作量よりも高い場合には、酸添加を継続する。
本発明の一態様では、中和槽への排水の流入の有無は、該中和槽への排水導入用のポンプの作動又は停止であり、ポンプが作動しており、前記中和槽のpHが目標pHよりも高く、かつそれまで酸を添加しており、PID制御の出力操作量が基準操作量よりも高い場合には、酸添加を継続する。
本発明の槽内のpH制御方法では、中和槽に添加するpH調整剤の選択を、中和槽への排水の流入の有無、検出pHが目標pHよりも高いか否か、及び該PID制御の出力操作量が基準操作量よりも低いか否か、に基づいて決定する。また、好ましくは、排水処理起動時は停止直前の状態を継続する。pH調整剤の添加量はPID制御、好ましくは測定値微分型PID制御される。これにより、pH調整剤がその種類の選択及び注入量のいずれにおいても適切に制御され、排水処理時の中和槽のpH変動が抑制される。
本発明では、原水のpHを検出することはなく、中和槽のpHのみを検出しており、pH計測系の構成が簡易である。
本発明を示すブロック図である。 添加量制御を示すタイムチャートである。 実施例の一例を示すグラフである。 排水の凝集沈殿装置のフロー図である。 従来例の一例を示すグラフである。
本発明の好ましい態様について図1〜4を参照して説明する。
図4は、前述の通り、総合排水処理装置の一例であり、排水は排水槽1に流入し、ポンプ2によって中和槽3へ送水される。中和槽3では凝集剤を注入し濁質をフロック化する。また、凝集剤の反応を良好に行うため、硫酸又は苛性ソーダを添加し、中和槽のpHを中性たとえば6.5±0.5に調整する。中和槽3内の被処理水は凝集槽4に移送され、凝集槽4で凝集助剤を注入し、フロックを成長させた後、凝集沈殿槽5で沈降分離が行われる。凝集剤としては、塩化第二鉄、ポリ硫酸鉄、硫酸バンド、ポリ塩化アルミ、塩化アルミニウムなどが用いられている。この凝集剤の水溶液は酸性である。
中和槽3には苛性ソーダの添加手段11、硫酸の添加手段12及び凝集剤の添加手段13からそれぞれ苛性ソーダ水溶液、硫酸水溶液及び凝集剤水溶液が添加可能とされている。中和槽3にはpH計14が設けられ、その検出pHが制御器15に出力される。制御器15は添加手段11,12に設けられた薬注弁11a,12aを開閉して添加量を制御するためのPID制御器、添加薬剤(硫酸又は苛性ソーダ)の決定回路及び弁11a,12aの各駆動回路が設置されている。
この実施の形態では、図2のように、1サイクルにおける弁11a,12aを開とする時間比(デューティ比)を変えることにより、苛性ソーダ及び硫酸の添加量が制御される。この実施の形態では、1サイクルを30secとしているが、これに限定されない。
中和槽3及び凝集槽4にはそれぞれ撹拌機16,17が設けられている。凝集沈殿槽5にはレーキ18が設けられている。
図1は、中和槽3に対し苛性ソーダと硫酸とのいずれを添加するかを決定するための薬剤決定回路のブロック図を示している。
前記ポンプ2は、排水槽1内のレベルセンサ(図示略)に連動するポンプ駆動回路によって作動するよう構成されており、排水槽1内の水位が所定レベル以上である場合に作動し、規定レベル以下まで低下すると停止する。ポンプ2が作動状態にあるか否かを示すポンプ動作信号aがAND回路21,22にそれぞれ入力される。
AND回路21には、pH計14の検出pHが6.5超であるか否かを示す信号bと、苛性ソーダ添加量が最大添加量(図2におけるデューティ比=1)の5%未満であるか否かを示す信号cとがさらに入力される。
AND回路22には、pH計14の検出pHが6.5未満であるか否かを示す信号dと、硫酸添加量が最大添加量(デューティ比=1)の5%未満であるか否かを示す信号eとがさらに入力される。なお、上記の基準値「5%未満」は一例であり、本発明はこれに限定されない。この基準値は、1%〜5%の間から選定されることが好ましい。
AND回路21の出力fはRS型フリップフロップ23のS端子に入力され、AND回路22の出力gはフリップフロップ23のR端子に入力される。
フリップフロップ23の出力Qは、硫酸添加信号h=1又は非添加信号h=0として弁12aの駆動回路に出力される。
出力Qは、インバータ24で反転され、苛性ソーダ添加信号i=1又は非添加信号i=0として弁11aの駆動回路に出力される。なお、インバータ24を用いる代りに、フリップフロップ23の反転出力を苛性ソーダ添加信号としてもよい。
従って、ポンプ2が作動し(a=1)、中和槽3内のpH>6.5であり(b=1)、アルカリ添加PDI操作量<5%(c=1)のときにAND回路21出力f=S=1となる。この場合、pH<6.5ではないので、d=0となり、AND回路22出力g=R=0となり、この結果、フリップフロップ23ではS=1、R=0によりQ=1となり、硫酸添加信号(h=1)が出力される。
ポンプ2が作動し(a=1)、中和槽3内のpH<6.5であり(d=1、b=0)、酸添加PDI操作量<5%(e=1)のときにAND回路22出力g=R=1となる。この場合、pH<6.5であり、b=0であるので、AND回路21出力f=S=0となり、この結果、フリップフロップ23ではS=0、R=1によりQ=0となり、苛性ソーダ添加信号(i=1)が出力される。
ポンプ2が作動し(a=1)、中和槽3内のpH>6.5であり(b=1)、アルカリ添加PDI操作量>5%(c=0)のときには、AND回路21出力f=S=0となる。この場合、pH<6.5ではないので、d=0となり、AND回路22出力g=R=0となり、この結果、フリップフロップ23ではS=0、R=0により苛性ソーダ添加が保持される。
ポンプ2が作動し(a=1)、中和槽3内のpH<6.5であり(d=1、b=0)、酸添加PDI操作量>5%(e=0)のときには、AND回路22出力g=R=0となる。この場合、pH<6.5であり、b=0であるので、AND回路21出力f=S=0となり、この結果、フリップフロップ23ではS=0、R=0により酸添加が保持される。
ポンプ2が停止している場合(a=0)には、f=S=0、g=R=0であるので、それまで苛性ソーダを添加しているときには苛性ソーダの添加が保持され、それまで酸を添加しているときには酸の添加が保持される。
制御器15に搭載されたPID制御器には、pH計14の検出pH値が入力されており、PID制御器は入力されるpH値に基づいて、中和槽3内のpHが目標値(この場合、pH=6.5)となるように操作量(硫酸又は苛性ソーダの添加量。具体的には、最大添加量に対する比率。)を決定し、操作量を弁11a,12aの駆動回路に出力する。弁11a,12aの駆動回路は、操作量信号と、図1の薬剤決定回路からの信号(h=1又はi=1)とに基づいて、選択された中和薬剤(硫酸又は苛性ソーダ)をPID制御により決定された添加量にて中和槽3に添加する。
操作量と弁開デューティ比とは比例しており、例えば、操作量が100%の場合、弁駆動回路は図2のデューティ比を100%(弁11a又は12aを連続開)とし、操作量が50%の場合、デューティ比を50%(弁11a又は12aを15sec開、15sec閉のサイクルにて開閉)とする。
この実施の形態では、PID制御器は、測定値微分型制御を行う。測定値微分型制御は、PID制御の微分演算を測定値の変化量に対して行い、偏差に対しては演算を行わない方法のため、設定値を大きく変化させた場合に発生する過剰応答がない。プロセスの応答に必要な微分係数(大きな値)が設定可能なため、偏差に対して微分を行う方法(従来の微分演算)に比して応答性が改善される。
図4の総合排水処理装置における酸性排水に対する中和薬剤添加制御の一例について図3を参照して説明する。
時刻t11以前では、ポンプ2は停止(a=0)しており、f=S=0、g=R=0となり、フリップフロップ出力Qはそれまでの状態を保持する。前回のポンプ2運転最末期におけるポンプ2の停止に伴い、凝集剤の注入も停止している。なお、ポンプ2が停止しているときには、それまで添加していた酸又はアルカリの添加量を基準添加量(この場合PID操作量5%)未満としてもよい。
この例では、ポンプ2停止以前では苛性ソーダ添加となっていたので、そのまま苛性ソーダが添加されている。中和槽3内はpH=約6.5となっている。また、このときのPID制御器の操作量は35%程度となっていた。
時刻t11にポンプ2が起動する。時刻t11よりも後では、ポンプ2起動に対応して苛性ソーダの添加のPID制御が開始する。この例では、時刻t11では、前回制御の最終値を出力することによって操作量を急激に増大させ、その後、P,I動作が加わることによって操作量が徐々に低下する。
11直後において、操作量が約45%であり5%超であるのでc=0となり、f=S=0となる。また、pH>6.5であり、d=0であるので、g=R=0となり、苛性ソーダ添加が保持される。
11〜t13においても苛性ソーダ操作量5%超、pH>6.5であり、c=0、d=0によりS=R=0であり、苛性ソーダ添加が維持される。苛性ソーダの添加継続により、時刻t11以降pHは上昇するが、苛性ソーダの注入制御を継続する。この間、PID制御により、苛性ソーダ添加量が徐々に減少し、酸性の排水の流入及び酸性の凝集剤添加の影響により、t12付近〜t13にかけてpHは図3のように低下する。
PID制御による苛性ソーダ注入量低下と、酸性排水流入等により、時刻t13でpHが設定値(6.5)を下回る。そこで、苛性ソーダ注入量が増加し、pHが低下から上昇に転じ、6.5まで上昇する(t13〜t14)。
13〜t14では、pH<6.5であるから、b=0、d=1であり、b=0によりf=S=0である。また、d=1であると共に、硫酸操作量<5%である(即ち硫酸操作量≧5%ではない)のでe=1であり、g=R=1であり、Q=0となり、i=1(苛性ソーダ添加)信号が出力される。
以下、同様にt14〜t16では、t11〜t13と同様に苛性ソーダ添加が保持される。また、t16〜t18では、t13〜t14と同様に苛性ソーダ添加信号(i=1)が出力される。このように、t11以降、常に苛性ソーダが添加され続けることになる。そして、苛性ソーダの添加量は、PID制御によって図3のPID操作量(%)の通り制御される。このような制御を継続することで、pH=6.5となるように苛性ソーダ注入量が制御されるため、苛性ソーダと硫酸との交互注入動作を繰り返すことなくpHは6.5に収束し、安定状態を継続する。
上記実施形態は、中和槽3への排水の流入の有無は、該中和槽3への排水導入用ポンプ2の作動又は停止であり、ポンプ2が停止しているとき(0〜t11)には、ポンプ停止前の中和薬剤の添加を継続する、という本発明の一態様を示している。
上記実施形態は、中和槽3に凝集剤水溶液を添加する方法であって、前記ポンプ2が作動しているときには凝集剤水溶液を添加し、ポンプ2が停止しているときには凝集剤水溶液の添加を停止する、という本発明の一態様を示している。
上記実施形態は、中和槽3への排水の流入の有無は、該中和槽3への排水導入用のポンプ2の作動又は停止であり、ポンプ2が作動しており、前記中和槽3のpHが目標pH6.5よりも高く、かつそれまでアルカリを添加しており、PID制御の出力操作量が基準操作量5%よりも高い場合(t11〜t13、t14〜t16)には、アルカリ添加を継続する、という本発明の一態様を示している。
上記実施形態は、中和槽3への排水の流入の有無は、該中和槽3への排水導入用のポンプ2の作動又は停止であり、ポンプ2が作動しており、前記中和槽3のpHが目標pH6.5よりも低く、かつそれまでアルカリを添加している場合(t13〜t14、t16〜t18)には、アルカリ添加を継続する、という本発明の一態様を示している。
上記の説明は、酸性排水であり、苛性ソーダが添加される場合であるが、アルカリ性排水に対し酸を添加する場合も同様の制御が行われる。
即ち、本発明によるアルカリ性排水中和処理の一態様では、中和槽3への排水の流入の有無は、該中和槽3への排水導入用のポンプ2の作動又は停止であり、ポンプ2が作動しており、前記中和槽3のpHが目標pH6.5よりも低く、かつそれまで酸を添加しており、PID制御の出力操作量が基準操作量5%よりも高い場合には、酸添加を継続する。
また、本発明によるアルカリ性排水中和処理の一態様では、中和槽への排水の流入の有無は、該中和槽への排水導入用のポンプの作動又は停止であり、ポンプが作動しており、前記中和槽のpHが目標pHよりも高く、かつそれまで酸を添加している場合には、酸添加を継続する。
排水種が途中で切り替わり、例えばそれまで酸性であった排水がアルカリ性になることがある。火力発電所等の総合排水処理装置では、このような事態が生じることがある。
図3のように制御されることによりPIDの苛性ソーダ添加操作量が約40%でほぼ収束している状態にあるときに、酸性排水がアルカリ性に切り替わると、中和槽3内のpHが急激に上昇してくる。そのため、アルカリ添加のPID操作量は5%未満の低い値となり、信号c=1となる。
この状態では、a=1(ポンプ作動)、b=1(pH>6.5)、c=1であるから、f=S=1となる。一方、pH>6.5(d=0)よりg=R=0であるので、Q=1となり、硫酸添加信号(h=1)が出力される。これにより、添加中和薬剤が苛性ソーダから硫酸に切り替わる。その後の添加制御は上記のアルカリ性排水中和処理のように行われる。
排水種がアルカリ性から酸性に切り替わる場合も同様である。
上記pH制御の特性として、従来の様に無薬注範囲がなく、中和槽pHに応じて中和薬剤の連続薬注を行うため、常に微量の硫酸又は苛性ソーダが注入されることで、サイクリックなpH変動が発生する可能性がある。
しかしながら、PID制御にて薬注量をコントロールしていることから、pH値は発散しない。また、測定値微分型のPID制御であり、pH値の変化により操作量が増加・減少するため、pH制御の行き過ぎが防止される。
上記制御により、pH2.7〜11.0の範囲であれば、設定値に対して±0.5以内でpHを制御することができる。
1 排水槽
3 中和槽
4 凝集槽
5 凝集沈殿槽

Claims (7)

  1. 排水をポンプによって中和槽に流入させ、該中和槽のpHを検出し、検出pHが目標pHとなるようにPID制御によって該中和槽へのpH調整剤(酸又はアルカリ)添加手段からのpH調整剤添加を制御する中和槽内のpH制御方法において、
    前記ポンプが作動しており、前記中和槽のpHが目標pHよりも高く、かつそれまでアルカリを添加している場合のpH制御方法であって、
    PID制御による添加指示量が、予め設定した基準よりも高い場合には、アルカリ添加を継続し、
    該基準値よりも低い場合には酸を添加することを特徴とする中和槽内のpH制御方法。
  2. 排水をポンプによって中和槽に流入させ、該中和槽のpHを検出し、検出pHが目標pHとなるようにPID制御によって該中和槽へのpH調整剤(酸又はアルカリ)添加手段からのpH調整剤添加を制御する中和槽内のpH制御方法において、
    前記ポンプが作動しており、前記中和槽のpHが目標pHよりも低く、かつそれまでアルカリを添加している場合のpH制御方法であって、
    PID制御による添加指示量が、予め設定した基準よりも高い場合及び該基準値よりも低い場合のいずれの場合も、アルカリ添加を継続することを特徴とする中和槽内のpH制御方法。
  3. 排水をポンプによって中和槽に流入させ、該中和槽のpHを検出し、検出pHが目標pHとなるようにPID制御によって該中和槽へのpH調整剤(酸又はアルカリ)添加手段からのpH調整剤添加を制御する中和槽内のpH制御方法において、
    前記ポンプが作動しており、前記中和槽のpHが目標pHよりも低く、かつそれまで酸を添加している場合のpH制御方法であって、
    PID制御による添加指示量が、予め設定した基準が基準操作量よりも高い場合には、酸添加を継続し、
    該基準値よりも低い場合にはアルカリを添加することを特徴とする中和槽内のpH制御方法。
  4. 排水をポンプによって中和槽に流入させ、該中和槽のpHを検出し、検出pHが目標pHとなるようにPID制御によって該中和槽へのpH調整剤(酸又はアルカリ)添加手段からのpH調整剤添加を制御する中和槽内のpH制御方法において、
    前記ポンプが作動しており、前記中和槽のpHが目標pHよりも高く、かつそれまで酸を添加している場合のpH制御方法であって、
    PID制御による添加指示量が、予め設定した基準が基準操作量よりも高い場合及び該基準値よりも低い場合のいずれの場合も、酸添加を継続することを特徴とする中和槽内のpH制御方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記PIDによる制御は、測定値微分型制御であることを特徴とする中和槽内のpH制御方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記ポンプが停止しているときには、前記中和槽のpHによらずポンプ停止前の中和薬剤の添加を継続することを特徴とする中和槽内のpH制御方法。
  7. 請求項6において、前記中和槽に凝集剤水溶液を添加する方法であって、前記ポンプが作動しているときには凝集剤水溶液を添加し、ポンプが停止しているときには凝集剤水溶液の添加を停止することを特徴とする中和槽内のpH制御方法。
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