JP6743384B2 - 導電性基材 - Google Patents
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Description
本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。
図1は、本発明の導電性基材の一例を示す概略断面図である。図1に示すように、本発明の導電性基材10は、基材1と、基材1上に配置され、表層部を有する金属含有層2とを有し、金属含有層2は、樹脂材料中に銀粒子または銅粒子、マイグレーション抑制剤を含む。また、本発明の導電性基材は、表層部は、金属含有層の表面から30nmまでの領域であり、表層部に含まれる銀粒子または銅粒子の含有量が、金属含有層に含まれる全ての銀粒子または銅粒子に対して80体積%以上であることを特徴とする。また、本発明における金属含有層2は、表層部を有する導電部2aおよび非導電部2bにより構成される。
ここで、「銀合金」とは、銀を主成分とし、導電性基材に用いた際にマイグレーションが生じる程度に銀を含有する合金をいい、具体的には銀の元素の割合が、原子組成百分率で30at%以上であることをいう。
また、「銅合金」とは、銅を主成分とし、導電性基材に用いた際にマイグレーションが生じる程度に銅を含有する合金をいい、具体的には銅の元素の割合が、原子組成百分率で30at%以上であることをいう。
なお、銀合金または銅合金における銀または銅の元素の割合は、例えば、質量分析装置(島津製作所(株)製、ICPM−8500)を用いることにより測定することができる。
なお、平均一次粒子径は、電子顕微鏡写真から一次粒子の大きさを直接計測する方法で求めることができる。具体的には、「粒子」が繊維状である場合、透過型電子顕微鏡写真(TEM)(例えば、日立ハイテク製 H−7650)にて粒子像を測定し、ランダムに選択した100個の一次粒子の短軸の長さ、すなわち繊維径の長さの平均値を平均一次粒径とすることができる。また、「粒子」が球状や鱗片状等のその他の形状である場合、TEMにて粒子像を測定し、ランダムに選択した100個の一次粒子の最長部の長さの平均値を平均一次粒径とすることができる。
なお、図2は、図1の領域Rを拡大した拡大図である。
この理由としては、次のようなことが推測される。
これに対し、本発明においては、金属含有層がマイグレーション抑制剤を含有することにより、優れたマイグレーション耐性を得ることができる。ここで、マイグレーション抑制剤による作用効果について説明する。まず、導電性基材に電圧が印加されると、金属含有層に含まれる金属粒子が金属イオンとなり、正の電荷を帯びる一方、金属含有層に含まれたマイグレーション抑制剤は、下記のように負の電荷を帯びる。
これに対し、本発明においては、金属含有層に含まれる銀粒子または銅粒子が、金属含有層の表面にある表層部に集中して存在することにより、パターン状の金属含有層を形成する際に、銀粒子または銅粒子にエッチング液が到達するまでの時間を短縮させることができるため、銀粒子または銅粒子がマイグレーション抑制剤によって安定化していたとしても、ウェットエッチング特性の低下を抑制することが可能となる。
本発明における金属含有層は、基材上に配置され、表層部を有する部材である。また、金属含有層は、樹脂材料中に分散された銀粒子または銅粒子、およびマイグレーション抑制剤を含む部材である。
なお、「金属含有層の表面から銀粒子または銅粒子が突出している距離」とは、金属含有層の表面において、銀粒子または銅粒子が突出していない領域の表面から、金属含有層の表面から突出した銀粒子または銅粒子の先端までの垂直距離を指す。
また、上記距離は、例えば、SEMと称する走査型電子顕微鏡、TEMと称する透過型電子顕微鏡およびSTEMと称する走査透過型電子顕微鏡等の電子顕微鏡を用い、1000〜50万倍にて上記距離を測定した10か所の平均値として求めることができる。
本発明における導電部は、金属含有層の表面から50nmまでの領域であり、表層部を有する部材である。
また、本発明においては、導電部の表面抵抗値を、1×106Ω/□以上とすることができる。
<Ar+イオンスパッタリング法によるエッチング>
・イオン種:Ar+(3.0keV)
・加速電圧:3.0kV
・エミッション電流:6.0mA
・MAGNIFICATION:10(etch範囲:2mm□)
・入射角:45度
・Arガス導入時真空度計測値:3.0−7hPa
・スパッタエッチング時間:0〜1000s
<XPS装置を用いた分析>
・使用装置:Theta−Probe(サーモフィッシャーサイエンテイフイック(製))XPS装置
・入射X線:15kV、6・66mA(100W)
・レンズモード:Standard
・測定領域:400μmφ
・光電子取り込み角度:53°(ただし、試料法線を0°とする。)
・帯電中和:電子中和統 (+6V、0.05mA、低加速Ar+照射)
本発明における樹脂材料は、金属含有層に含まれる材料であり、後述する銀粒子または銅粒子が分散される材料である。
ここで、「透明」とは、特段の断りがない限り、例えば、本発明の導電性基材を表示装置等に用いた際に、操作者からの視認を妨げない程度に透明であることをいう。したがって、「透明」は、無色透明、および視認性を妨げない程度の有色透明を含み、また厳密な透過率で定義されず、本発明の導電性基材の用途等に応じて透明性の度合いを決定することができる。
本発明における銀粒子または銅粒子は、金属含有層に含まれる材料であり、樹脂材料中に分散される材料である。
ここで、「繊維状」とは、例えば、短軸の長さに対する長軸の長さの比、すなわちアスペクト比(長軸の長さ/短軸の長さ)が10より大きくなるような形状をいう。
また、「繊維状を有する銀粒子または銅粒子」は、直線状であっても曲線状であっても良く、その一部に直線部または曲線部を有していても良い。さらに、「繊維状を有する銀粒子または銅粒子」は、例えば、繊維状を有する銀粒子または銅粒子が、複数連結したものも包含する。
繊維径が上記範囲内であることにより、本発明の導電性基材のヘイズ値の上昇や、光透過性の低下を抑制することが可能である。また、例えば、繊維径は、10nm以上であることが好ましく、この場合、充分な導電性を有する導電部を形成することが可能となる。
また、繊維長が上記範囲内であることにより、充分な導電性を有する導電部を形成することが可能である。また、例えば、繊維長は、500μm以下であることが好ましく、この場合、凝集が発生することによるヘイズ値の上昇や、光透過性の低下を抑制することが可能である。
以上のことから、本発明においては、銀粒子または銅粒子が、繊維状を有する場合、繊維径が15nm〜180nmの範囲内であることが好ましく、繊維長が3μm〜300μmの範囲内、更には10μm〜30μmの範囲内であることが好ましい。
なお、上述した繊維径および繊維長は、例えば、SEMと称する走査型電子顕微鏡、TEMと称する透過型電子顕微鏡およびSTEMと称する走査透過型電子顕微鏡等の電子顕微鏡を用い、1000〜50万倍にて繊維状の銀粒子または銅粒子の繊維径および繊維長を測定した10か所の平均値として求めることができる。
本発明におけるマイグレーション抑制剤は、金属含有層に含まれる材料である。
このようなマイグレーション抑制剤は、例えば、含窒素複素環化合物であることが好ましい。ここで、「含窒素複素環化合物」とは、窒素原子を含み、飽和結合または不飽和結合を有する3員環以上の環状構造を有する化合物をいう。
本発明における非導電部は、金属含有層において、上述した導電部以外の領域である。
また、本発明における非導電部は、通常、非導電性を有する領域であるため、主に樹脂材料により構成されるが、銀粒子または銅粒子、マイグレーション抑制剤を含有していても良い。
なお、本発明における非導電部を構成する材料等については、上述した導電部を構成する材料と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
本発明における基材は、上述した金属含有層を支持する部材である。
本発明においては、基材および金属含有層の間に、ハードコート層を有していても良い。
なお、ハードコート層の厚みは、例えば、断面顕微鏡を用いて観察することにより測定することができる。
本発明の導電性基材の製造方法は、上述のような所望の導電性基材を製造することができる方法であれば良く、特に限定されない。
本発明の導電性基材の製造方法について、以下、図を参照しながら説明する。
なお、図3(a)、(b)に示す製造方法を、第1態様とする。
なお、図4(a)〜(d)に示す製造方法を、第2態様とする。
以下、導電性基材の製造方法について、第1態様および第2態様の各工程について説明する。
本態様は、基材上に樹脂組成物を塗布し、樹脂材料から構成された塗膜、すなわち樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、樹脂層の表面に、銀粒子または銅粒子を含有する金属粒子組成物を塗布し、金属粒子を含む塗膜、すなわち金属粒子層を形成する金属粒子層形成工程とを行い、最後に樹脂層および金属粒子層を硬化する硬化工程を行うことにより、基材および金属含有層を有する導電性基材を製造するという態様である。
以下、本態様における、樹脂層形成工程、金属粒子層形成工程、および硬化工程について説明する。
本工程は、基材上に樹脂組成物を塗布し、樹脂材料から構成された塗膜、すなわち樹脂層を形成工程である。
本工程は、樹脂層の表面に、銀粒子または銅粒子を含有する金属粒子組成物を塗布し、金属粒子を含む塗膜、すなわち金属粒子層を形成する工程である。
また、本工程において用いられる金属粒子組成物は、銀粒子または銅粒子の他に、溶剤等の材料を有していても良い。このとき用いられる溶剤等の材料については、上述した樹脂組成物において用いられる溶剤等と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
本工程は、樹脂層および金属粒子層を硬化する工程である。
さらに、紫外線の波長域は、例えば、190nm〜380nmとすることができる。
さらにまた、電子線源の具体例としては、例えば、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が挙げられる。
本態様は、基材上に樹脂組成物を塗布し、樹脂材料から構成された塗膜、すなわち樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、転写基材上に、銀粒子または銅粒子を含有する金属粒子組成物を塗布し、金属粒子を含む塗膜、すなわち金属粒子層を形成する金属粒子層形成工程と、基材上に樹脂層が形成された積層体、および転写基材上に金属粒子層が形成された積層体を、樹脂層および金属粒子層が対向するように貼り合せる貼合工程と、樹脂層および金属粒子層を硬化させる硬化工程を行った後、転写基材を剥離する剥離工程とを行い、基材および金属含有層を有する導電性基材を製造するという工程である。
以下、本態様における、樹脂層形成工程、金属粒子層形成工程、および硬化工程について説明する。
本工程は、基材上に樹脂組成物を塗布し、樹脂材料から構成された塗膜、すなわち樹脂層を形成工程である。
なお、本工程については、上述した第1態様における樹脂層形成工程と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本工程は、転写基材上に、銀粒子または銅粒子を含有する金属粒子組成物を塗布し、金属粒子を含む塗膜、すなわち金属粒子層を形成する工程である。
本工程は、基材上に樹脂層が形成された積層体、および転写基材上に金属粒子層が形成された積層体を、樹脂層および金属粒子層が対向するように貼り合せる工程である。
本工程は、樹脂層および金属粒子層を硬化させる工程である。
なお、本工程については、上述した第1態様における硬化工程と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本工程は、転写基材を剥離する工程である。
本発明においては、上述した第1態様および第2態様において、上述した工程以外にも、必要に応じてその他の工程を有していても良い。その他の工程としては、例えば、樹脂層層形成工程の前に、基材上に、ハードコート層を形成するハードコート層形成工程を有していても良い。
以下、ハードコート層形成工程について説明する。
さらに、紫外線の波長域は、例えば、190nm〜380nmとすることができる。
さらにまた、電子線源の具体例としては、例えば、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が挙げられる。
本発明の導電性基材は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)等のディスプレイや、タッチパネル、太陽電池等の透明電極として用いることができる。
本発明においては、上述した導電性基材を用いて導電部材を得ることができる。具体的には、基材と、上記基材上にパターン状に配置され、表層部を有する金属含有層とを有し、上記金属含有層は、樹脂材料中に分散された銀粒子または銅粒子、およびマイグレーション抑制剤を含み、上記表層部は、上記金属含有層の表面から30nmまでの領域であり、上記表層部に含まれる上記銀粒子または上記銅粒子の含有量が、上記金属含有層に含まれる全ての上記銀粒子または上記銅粒子に対して80体積%以上であることを特徴とする導電部材を得ることができる。
(金属粒子層形成工程)
基材としてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:50μm)上に、銀ナノワイヤ(短軸の長さ:35±15nm、長軸の長さ:15μm、Blueano社(製) SLV−NW−35)を約0.01wt%、テトラキスエポキシシロキサンを0.01wt%、(n−ピロリドンプロピル)メチルシロキサンージメチルシロキサンコポリマーを0.2wt%、イソプロピルアルコールを39.78wt%、1−ブタノールを30wt%、シクロヘキサンを30wt%含有した金属粒子組成物を、ダイコート法を用いて塗布し、wetな塗膜(厚み:12μm)を形成した。その後、基材上に形成された塗膜を、70℃で1分間オーブン加熱し、金属粒子層を形成した。
次に、得られた金属含有層上に、紫外線硬化型材料であるBS−1200W(荒川化学工業(株)製)を20wt%、シクロヘキサノンを15wt%、メチルエチルケトンを65wt%含有した樹脂組成物を、ダイコート法を用いて塗布し、wetな塗膜(厚み:1μm)を形成した。その後、70℃で1分間オーブン加熱して、メタルハライドランプ(ハリソン東芝ライティング(株)製 メタルハライドランプMJ−1500L)にて365nmの波長における露光量が180mJ/cm2になるように紫外線硬化させて樹脂層を形成した。
続いて、別の基材としてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:50μm)上に、ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬(株)製 KAYARAD PET−30)を10%、Irgacure184(BASF)を0.5%、メチルイソブチルケトンを89.5%含有したハードコート組成物を、ダイコート法を用いて塗布し、wetな塗膜(厚み:20μm)を形成した。その後、基材上に形成された塗膜を、70℃で1分間オーブン加熱し、ハードコート層を形成した。
次いで、得られた金属粒子層上に形成された樹脂層と、ハードコート層とを貼り合せるようにラミネートし、その状態で、金属含有層および樹脂層が積層された基材側から、365nmの波長における露光量が400mJ/cm2になるように紫外線硬化させ、基材、金属粒子層、樹脂層、ハードコート層、基材の順に積層された積層体を得た。
その後、金属粒子層側の基材を剥離し、金属粒子層、樹脂層、ハードコート層、基材の順に積層された導電性基材を得た。
樹脂層形成工程において形成された樹脂層が、マイグレーション抑制剤0.2wt%を含有すること以外は、サンプル1と同様にして導電性基材を形成した。なお、マイグレーション抑制剤は、表1に示す。
金属粒子層形成工程において形成された金属粒子層における銀ナノワイヤの含有量を1wt%としたこと以外はサンプル1と同様にして導電性基材を形成した。
樹脂層形成工程において形成された樹脂層が、マイグレーション抑制剤0.2wt%を含有すること以外は、サンプル3と同様にして導電性基材を形成した。なお、マイグレーション抑制剤は、表1に示す。
ハードコート層形成工程および貼合工程を行わなかったこと以外は、サンプル1と同様にして導電性基材を形成した。すなわち、サンプル5にて得られた導電性基材は、基材、金属粒子層、樹脂層が順に積層された構成を有する。
樹脂層形成工程において形成された樹脂層が、マイグレーション抑制剤0.2wt%を含有すること以外は、比較例1と同様にして導電性基材を形成した。なお、マイグレーション抑制剤は、表1に示す。
1.エッチングレート
サンプル1〜6により得られた導電性基材のエッチングレートを評価した。エッチングレートの評価は、導電性基材の表面をエッチング処理し、エッチング処理後の導電性基材の表面抵抗値が、測定装置Loresta−AX MCP−T370(Mitsubishi Chemical Analytec)の測定限界である1×106Ω/□以上となるまでの時間を測定することにより行った。なお、エッチング処理は、エッチング液として混酸SEA−NW02(関東化学株式会社)を使用し、常温下で当該エッチング液に導電性基材を浸漬させることにより行った。
結果は、表1に示す。
サンプル1〜6により得られた導電性基材に対し、マイグレーション試験を行った。マイグレーション試験について、図を参照しながら説明する。
図6(a)〜(d)は、マイグレーション試験を説明するための説明図である。
図6(a)に示すように、導電性基材10を準備し、次に、導電性基材10の表面の中央部をポリエチレンテレフタレートフィルムによりマスキングし、この状態でAPC(フルヤ金属(株))をスパッタ成膜(装置:E400、キヤノンアネルバ(株)製)して図6(b)に示すように、導電性基材10の表面に、パターン状の金属層6を形成する。その後、図6(c)に示すように、導電性基材10における金属粒子層をフォトリソグラフィ法によりパターニングし、図6(d)に示すように配線6a、6bを作成した。配線6a、6bの長さTは4mm、配線幅Wは3mm、配線間のギャップGは30μmであった。なお、フォトリソグラフィ法は、次のような手順で行った。まず、ポジ型レジスト(ALC 1350、ロームアンドハーズ電子材料)を1000回転10秒にてスピンコートした後、90℃で3分間ホットプレートにより加熱し、55mJ/cm2の露光量でマスク越しに露光した。その後、disperse CRMA(ヘンケルジャパン)を純水で28倍に希釈した現像液で処理した後、エッチング液(SEA−NW02(関東化学社))により先のエッチングレートの時間分だけ処理してパターン加工し、最後に、disperse CRMA(ヘンケルジャパン)を純水で5倍に希釈した剥離液で処理してレジストを剥離した。このような手順によりフォトリソグラフィ法を行った。
○:100時間短絡せずにマイグレーション試験を終了
×:短絡してマイグレーション試験を終了
結果は、表1に示す。
また、サンプル1〜4のように金属粒子層が最表面に配置された構成を有することにより、マイグレーション抑制剤の有無に関わらず、優れたエッチングレートが得られることが分かった。通常、マイグレーション抑制剤を有する場合には、マイグレーション抑制剤により銀ナノワイヤが安定化し、エッチング液に対する耐性が高まると考えられるが、サンプル1〜4の構成上、銀ナノワイヤがエッチング液に浸漬し易いので、エッチングレートに影響を与えないと考えられる。これに対し、サンプル1〜4のように金属粒子層が最表面に配置された構成を有しない場合、すなわち、サンプル5、6のような構成を有する場合、マイグレーション抑制剤を有するサンプル6の方が、エッチングレートが遅くなることが分かった。これは、マイグレーション抑制剤により銀ナノワイヤが安定化し、エッチング液に対する耐性が高まることに起因すると考えられる。
サンプル2、4、6により得られた導電性基材に対し、表層からの銀ナノワイヤの存在量について定量分析を行い、銀ナノワイヤの含有量測定を行った。具体的には、導電性基材をAr+イオンスパッタリング法を用いてエッチングし、XPS装置を用いて導電性基材の表層から深さ方向に分析を行った。なお、Ar+イオンスパッタリング法の各条件は、上述した「1.金属含有層 (1)導電部」の項に記載した条件と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
サンプル2の結果は、図7(a)および表2に示し、サンプル4の結果は、図7(b)および表3に示し、サンプル6の結果は、図7(c)および表4に示す。
2 … 金属含有層
2a … 導電部
2b … 非導電部
10 … 導電性基材
Claims (2)
- 基材と、前記基材上に配置され、表層部を有する金属含有層とを有し、
前記金属含有層は、樹脂材料中に分散された銀粒子または銅粒子、およびマイグレーション抑制剤を含み、
前記表層部は、前記金属含有層の表面から30nmまでの領域であり、
前記表層部に含まれる前記銀粒子または前記銅粒子の含有量が、前記金属含有層に含まれる全ての前記銀粒子または前記銅粒子に対して80体積%以上であり、
前記金属含有層の表面から前記銀粒子または前記銅粒子が突出している距離が、3nm〜600nmの範囲内であることを特徴とする導電性基材。 - 前記マイグレーション抑制剤が、下記化学式(A)であることを特徴とする請求項1に記載の導電性基材。
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