JP6742126B2 - 透明導電性フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、透明導電性フィルムに関する。
従来、タッチセンサーの電極等に用いられる透明導電性フィルムとして、透明樹脂フィルム上にインジウム・スズ複合酸化物層(ITO層)等の金属酸化物層が形成された透明導電性フィルムが多用されている。しかし、金属酸化物層が形成された透明導電性フィルムは、屈曲性が不十分であるため、フレキシブルディスプレイなどの屈曲性が必要とされる用途には使用し難い。
屈曲性の問題を解決すべく、導電性の金属ナノワイヤを含む透明導電性フィルムが提案されている。しかしながら、金属ナノワイヤを含む透明導電性フィルムにおいては、プラズモン吸収による着色が問題となる。このような問題は、導電性向上のために金属ナノワイヤを多く含有させるほど顕著となる。
特許第4893867号
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、金属ナノワイヤを含む透明導電性フィルムであって、着色が少ない透明導電性フィルムを提供することにある。
本発明の透明導電性フィルムは、透明導電層を備える透明導電性フィルムであって、該透明導電層が、樹脂マトリックスと、該樹脂マトリックス中に存在する金属ナノワイヤとを含み、該樹脂マトリックスは、バインダー樹脂と色素とを含む。
1つの実施形態においては、上記透明導電層において、前記樹脂マトリックスの色相aおよび色相bが、(a+(b≦10の関係を有する。
1つの実施形態においては、上記透明導電性フィルムの色相aおよび色相bが、(a+(b≦3の関係を有する。
1つの実施形態においては、上記透明導電性フィルムは透明基材をさらに備え、上記透明導電層が、該透明基材上に形成されている。
1つの実施形態においては、上記色素が、重合性色素である。
本発明の別の局面によれば、光学積層体が提供される。この光学積層体は、上記透明導電性フィルムと、偏光板とを含む。
本発明によれば、金属ナノワイヤを含む透明導電性フィルムであって、着色が少ない透明導電性フィルムを得ることができる。また、金属ナノワイヤの含有量を増やしても、着色し難いため、導電性が顕著に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
本発明の1つの実施形態による透明導電性フィルムの概略断面図である。
A.透明導電性フィルムの全体構成
図1は、本発明の1つの実施形態による透明導電性フィルムの概略断面図である。透明導電性フィルム100は、透明導電層10を備える。透明導電層は、樹脂マトリックス11と、樹脂マトリックス11中に存在する金属ナノワイヤ12とを含む。樹脂マトリックス11は、バインダー樹脂と色素とを含む。1つの実施形態においては、透明導電性フィルム100は、透明基材20をさらに備える。透明導電層10は、透明基材20上に形成されている。
本発明の透明導電性フィルムは、CIE−L表色系における色相aおよび色相bが、(a+(b≦3の関係を有することが好ましく、(a+(b≦2.5の関係を有することがより好ましく、(a+(b≦2の関係を有することがさらに好ましく、(a+(b≦1の関係を有することがさらに好ましく、(a+(b≦0.5の関係を有することが特に好ましい。本発明においては、透明導電層に色素を含有させることにより、金属ナノワイヤに起因する着色を低減させることができる。その結果、上記のように透明導電性フィルムの色相をニュートラルに近づけることができる。
上記透明導電性フィルムの厚みは、好ましくは10μm〜500μmであり、より好ましくは15μm〜300μmであり、さらに好ましくは20μm〜100μmである。
上記透明導電性フィルムの全光線透過率は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。
上記透明導電性フィルムの表面抵抗値は、好ましくは0.1Ω/□〜1000Ω/□であり、より好ましくは0.5Ω/□〜500Ω/□であり、特に好ましくは1Ω/□〜250Ω/□であり、最も好ましくは1Ω/□〜100Ω/□である。
B.透明導電層
上記のとおり、上記透明導電層は、樹脂マトリックスと、樹脂マトリックス中に存在する金属ナノワイヤとを含む。金属ナノワイヤを含む透明導電層を形成すれば、屈曲性に優れ、かつ、光透過率に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
上記透明導電層の厚みは、好ましくは0.15μm〜5μmであり、より好ましくは0.15μm〜3μmであり、さらに好ましくは0.15μm〜2μmである。
上記透明導電層は、CIE−L表色系における色相aおよび色相bが、(a+(b≦3の関係を有することが好ましく、(a+(b≦2.5の関係を有することがより好ましく、(a+(b≦2の関係を有することがさらに好ましく、(a+(b≦1の関係を有することがさらに好ましく、(a+(b≦0.5の関係を有することが特に好ましい。
上記透明導電層の全光線透過率は、好ましくは80%以上であり、さらに好ましくは85%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。
B−1.樹脂マトリックス
上記樹脂マトリックスは、バインダー樹脂と色素とを含む。
上記バインダー樹脂としては、任意の適切な樹脂が用いられ得る。該樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリビニルキシレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等の芳香族系樹脂;ポリウレタン系樹脂;エポキシ系樹脂;ポリオレフィン系樹脂;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS);セルロース;シリコン系樹脂;ポリ塩化ビニル;ポリアセテート;ポリノルボルネン;合成ゴム;フッ素系樹脂等が挙げられる。
1つの実施形態においては、上記バインダー樹脂として、硬化性樹脂が用いられる。該硬化性樹脂は多官能モノマーを含むモノマー組成物から得られ得る。多官能モノマーとしては、例えば、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート等が挙げられる。多官能モノマーは、単独で用いてもよく、複数を組み合わせて用いてもよい。
上記モノマー組成物は、単官能モノマーをさらに含んでいてもよい。上記モノマー組成物が単官能モノマーを含む場合、単官能モノマーの含有割合は、モノマー組成物中のモノマー100重量部に対して、好ましくは40重量部以下であり、より好ましくは20重量部以下である。
上記単官能モノマーとしては、例えば、エトキシ化o−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソホロニルアクリレート、ベンジルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシアクリレート、アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド等が挙げられる。1つの実施形態においては、上記単官能モノマーとして、水酸基を有するモノマーが用いられる。
上記色素としては、任意の適切な染料または顔料が用いられ得る。好ましくは、染料である。
染料としては、例えば、アゾ系染料、アントラキノン系染料、フタロシアニン系染料、キノンイミン系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、カルボニル系染料、メチン系染料、トリアリールメタン系染料、インダンスロン系染料、キサンテン系染料等が挙げられる。
顔料は、有機顔料であってもよく、無機顔料であってもよい。有機顔料としては、例えば、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、多環式顔料(キナクリドン系、ペリレン系、ペリノン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ジオキサジン系、チオインジゴ系、アントラキノン系、キノフタロン系、金属錯体系、ジケトピロロピロール系等)等が挙げられる。無機顔料としては、例えば有彩顔料(カドミニウム系、クロムバーミリオン、ニッケルチタン、クロムチタン、ベンガラ、ジンククロメート、鉛丹、群青、紺青、コバルトブルー、クロムグリーン、酸化クロム、バナジン酸ビスマス等)等が挙げられる。
1つの実施形態においては、上記色素として、重合性色素(好ましくは、重合性染料)が用いられ得る。より好ましくは、上記重合性色素として、バインダー樹脂を形成するモノマーと共重合可能な重合性色素が用いられる。共重合によりバインダー樹脂に取り込まれ得る重合性色素を用いれば、耐候性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。
上記重合性色素としては、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基等の重合性基を有する色素が挙げられる。より詳細には、上記重合性基を有する、アゾ系重合性色素、アントラキノン系重合性色素、ニトロ系重合性色素、フタロシアニン系重合性色素等が挙げられる。重合性色素の具体例としては、1,4−ビス(4−ビニルベンジルアミノ)アントラキノン、1−p−ヒドロキシベンジルアミノ−4−p−ビニルベンジルアミノアントラキノン、1−アニリノ−4−メタクリロイルアミノアントラキノン、1,4−ビス[4−(2−メタクリルオキシエチル)フェニルアミノ]−9,10−アントラキノン、4−(5−ヒドロキシ−3−メチル−1−フェニル−4−ピラゾリルメチレン)−3−メタクリルアミノ−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン等が挙げられる。なかでも、バインダー樹脂を形成するモノマーとの反応性の観点から、アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する重合性色素が好ましく用いられ得る。
色素の含有割合は、用いる色素の種類に応じて、透明導電層が所望の色相となるように、調整され得る。色素の含有割合は、例えば、バインダー樹脂100重量部に対して、0.05重量部〜2重量部であり、好ましくは0.05重量部〜1重量部であり、さらに好ましくは0.05重量部〜0.5重量部である。このような範囲であれば、透明導電層の透明性を維持しつつ、着色の少ない透明導電性フィルムを得ることができる。
また、色素として、上記重合性色素を用いる場合、重合性色素の添加量は、バインダー樹脂を形成するモノマー組成物中の全モノマー100重量部に対して、好ましくは0.05重量部〜2重量部であり、より好ましくは0.05重量部〜1重量部であり、さらに好ましくは0.05重量部〜0.5重量部である。このような範囲であれば、透明導電層の透明性を維持しつつ、着色の少ない透明導電性フィルムを得ることができる。なお、「バインダー樹脂を形成するモノマー組成物中の全モノマー」は、重合性色素を含まない概念である。
上記樹脂マトリックスは、CIE−L表色系における色相aおよび色相bが、(a+(b≦10の関係を有することが好ましく、(a+(b≦8の関係を有することがより好ましく、(a+(b≦6の関係を有することがさらに好ましい。このような色相を有する樹脂マトリックスを形成すれば、金属ナノワイヤに起因する着色を低減することができる。その結果、透明導電性フィルムの色相をニュートラルに近づけることができる。なお、樹脂マトリックスの色相とは、金属ナノワイヤを含まないと仮定した透明導電層の色相に相当する。また、樹脂マトリックスの色相は、樹脂マトリックスに添加する色素の種類および添加量により調整することができる。
B−2.金属ナノワイヤ
金属ナノワイヤとは、材質が金属であり、形状が針状または糸状であり、径がナノメートルサイズの導電性物質をいう。金属ナノワイヤは直線状であってもよく、曲線状であってもよい。金属ナノワイヤで構成された透明導電層を用いれば、金属ナノワイヤが網の目状となることにより、少量の金属ナノワイヤであっても良好な電気伝導経路を形成することができ、電気抵抗の小さい透明導電性フィルムを得ることができる。さらに、金属ナノワイヤが網の目状となることにより、網の目の隙間に開口部を形成して、光透過率の高い透明導電性フィルムを得ることができる。
上記金属ナノワイヤの太さdと長さLとの比(アスペクト比:L/d)は、好ましくは10〜100,000であり、より好ましくは50〜100,000であり、特に好ましくは100〜10,000である。このようにアスペクト比の大きい金属ナノワイヤを用いれば、金属ナノワイヤが良好に交差して、少量の金属ナノワイヤにより高い導電性を発現させることができる。その結果、光透過率の高い透明導電性フィルムを得ることができる。なお、本明細書において、「金属ナノワイヤの太さ」とは、金属ナノワイヤの断面が円状である場合はその直径を意味し、楕円状である場合はその短径を意味し、多角形である場合は最も長い対角線を意味する。金属ナノワイヤの太さおよび長さは、走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡によって確認することができる。
上記金属ナノワイヤの太さは、好ましくは500nm未満であり、より好ましくは200nm未満であり、特に好ましくは10nm〜100nmであり、最も好ましくは10nm〜50nmである。このような範囲であれば、光透過率の高い透明導電層を形成することができる。
上記金属ナノワイヤの長さは、好ましくは1μm〜1000μmであり、より好ましくは10μm〜500μmであり、特に好ましくは10μm〜100μmである。このような範囲であれば、導電性の高い透明導電性フィルムを得ることができる。
上記金属ナノワイヤを構成する金属としては、導電性金属である限り、任意の適切な金属が用いられ得る。上記金属ナノワイヤを構成する金属としては、例えば、銀、金、銅、ニッケル等が挙げられる。また、これらの金属にメッキ処理(例えば、金メッキ処理)を行った材料を用いてもよい。なかでも好ましくは、導電性の観点から、銀、銅または金であり、より好ましくは銀である。
上記金属ナノワイヤの製造方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。例えば溶液中で硝酸銀を還元する方法、前駆体表面にプローブの先端部から印可電圧又は電流を作用させ、プローブ先端部で金属ナノワイヤを引き出し、該金属ナノワイヤを連続的に形成する方法等が挙げられる。溶液中で硝酸銀を還元する方法においては、エチレングリコール等のポリオール、およびポリビニルピロリドンの存在下で、硝酸銀等の銀塩の液相還元することによりにより、銀ナノワイヤが合成され得る。均一サイズの銀ナノワイヤは、例えば、Xia, Y.etal., Chem.Mater.(2002)、14、4736−4745、Xia, Y.etal., Nano letters(2003)3(7)、955−960に記載される方法に準じて、大量生産が可能である。
上記透明導電層における金属ナノワイヤの含有割合は、樹脂マトリックスを構成するバインダー樹脂100重量部に対して、好ましくは0.1重量部〜50重量部であり、より好ましくは0.1重量部〜30重量部である。このような範囲であれば、導電性および光透過性に優れる透明導電性フィルムを得ることができる。本発明においては、金属ナノワイヤによる着色の影響が低減されるため、多量の金属ナノワイヤを含有させることも可能となる。
C.透明基材
上記透明基材を構成する材料は、任意の適切な材料が用いられ得る。具体的には、例えば、フィルムやプラスチックス基材などの高分子基材が好ましく用いられる。透明基材の平滑性および透明導電層形成用組成物に対する濡れ性に優れ、また、ロールによる連続生産により生産性を大幅に向上させ得るからである。
上記透明基材を構成する材料は、代表的には熱可塑性樹脂を主成分とする高分子フィルムである。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂;ポリノルボルネン等のシクロオレフィン系樹脂;アクリル系樹脂;ポリカーボネート樹脂;セルロース系樹脂等が挙げられる。なかでも好ましくは、ポリエステル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂またはアクリル系樹脂である。これらの樹脂は、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性などに優れる。上記熱可塑性樹脂は、単独で、または2種以上組み合わせて用いてもよい。また、偏光板に用いられるような光学フィルム、例えば、低位相差基材、高位相差基材、位相差板、輝度向上フィルム等を基材として用いることも可能である。
上記透明基材は、CIE−L表色系における色相aおよび色相bが、(a+(b≦1の関係を有することが好ましく、(a+(b≦0.5の関係を有することがより好ましく、(a+(b≦0.1の関係を有することがさらに好ましい。
上記透明基材の厚みは、好ましくは20μm〜200μmであり、より好ましくは30μm〜150μmである。
上記透明基材の全光線透過率は、好ましくは30%以上であり、より好ましくは35%以上であり、さらに好ましくは40%以上である。
D.透明導電性フィルムの製造方法
上記透明導電性フィルムは、例えば、上記透明基材上に、透明導電層形成用組成物を塗工して形成され得る。1つの実施形態においては、透明導電層形成用組成物は、バインダー樹脂、金属ナノワイヤおよび色素を含む。
別の実施形態においては、金属ナノワイヤを含む透明導電層形成用組成物(N)を塗工(塗布、乾燥)した後、バインダー樹脂と色素とを含む透明導電層形成用組成物(RC)を塗工して、透明導電層が形成され得る。この時、金属ナノワイヤを含む透明導電層形成用組成物(N)にも、バインダー樹脂、または分散安定性を向上させ得る任意の適切な樹脂等を含有させてよい。
さらに別の実施形態においては、金属ナノワイヤと色素とを含む透明導電層形成用組成物(NC)を塗工(塗布、乾燥)した後、バインダー樹脂を含む透明導電層形成用組成物(R)を塗工して、透明導電層が形成され得る。この時、金属ナノワイヤと色素とを含む透明導電層形成用組成物(NC)にも、バインダー樹脂、または分散安定性を向上させ得る任意の適切な樹脂等を含有させてよい。
好ましくは、上記金属ナノワイヤを含む透明導電層形成用組成物(N、NC)は、任意の適切な溶媒に金属ナノワイヤを分散させて得られる分散液である。該溶媒としては、水、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、炭化水素系溶媒、芳香族系溶媒等が挙げられる。
上記金属ナノワイヤを含む透明導電層形成用組成物(N、NC)中の金属ナノワイヤの分散濃度は、好ましくは0.01重量%〜5重量%である。このような範囲であれば、導電性および光透過性に優れる透明導電層を形成することができる。
上記色素を含む透明導電層形成用組成物(RC、NC)中の色素の濃度は、好ましくは0.001重量%〜0.1重量%である。
上記金属ナノワイヤを含む透明導電層形成用組成物(N、NC)は、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。上記添加剤としては、例えば、金属ナノワイヤの腐食を防止する腐食防止材、金属ナノワイヤの凝集を防止する界面活性剤等が挙げられる。また、透明導電層形成用組成物は、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、滑剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、難燃剤、着色剤、帯電防止剤、相溶化剤、架橋剤、増粘剤、無機粒子、界面活性剤、および分散剤等の添加剤を含み得る。また、バインダー樹脂を含む透明導電層形成用組成物(RC、R)は、任意の適切な溶媒を含んでいてもよい。使用される添加剤の種類、数および量は、目的に応じて適切に設定され得る。
上記透明導電層形成用組成物の塗布方法としては、任意の適切な方法が採用され得る。塗布方法としては、例えば、スプレーコート、バーコート、ロールコート、ダイコート、インクジェットコート、スクリーンコート、ディップコート、凸版印刷法、凹版印刷法、グラビア印刷法等が挙げられる。塗布層の乾燥方法としては、任意の適切な乾燥方法(例えば、自然乾燥、送風乾燥、加熱乾燥)が採用され得る。例えば、加熱乾燥の場合には、乾燥温度は代表的には80℃〜150℃であり、乾燥時間は代表的には1分〜20分である。また、バインダー樹脂を含む透明導電層形成用組成物(RC、R)を塗工した後、塗工層に硬化処理(例えば、加熱処理、紫外線照射処理)を施してもよい。
E.用途
上記導電性フィルムは、画像表示装置等の電子機器に好適に用いられ得る。より具体的には、導電性フィルムは、例えば、タッチパネル等に用いられる電極;電子機器の誤作動の原因となる電磁波を遮断する電磁波シールド等として用いられ得る。
F.光学積層体
1つの実施形態においては、上記透明導電性フィルムと偏光板とを積層して得られる光学積層体が提供される。透明導電性フィルムと偏光板とは、任意の適切な接着剤または粘着剤を介して、貼り合わせられ得る。上記偏光板としては、任意の適切な偏光板が用いられ得る。当該光学積層体はタッチセンサー特性あるいは電磁波シールド特性を備える偏光要素として好適に用いられ得、例えば、液晶表示装置の液晶セルの視認側偏光板あるいは背面側偏光板として用いられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。実施例および比較例における評価方法は以下のとおりである。なお、厚みは、エポキシ樹脂にて包埋処理後ウルトラマイクロトームで切削することで断面を形成し、日立ハイテクノロジーズ社製の走査型電子顕微鏡「S−4800」を使用して測定した。
(1)色相、光透過率
村上色彩研究所社製の商品名「DOT−41」を用いて23℃にて測定した。測定はまずサンプルを入れない状態で光透過率T、色相a 、b を測定し、次にサンプルを入れて光透過率T、色相a 、b を測定した。光源光量の影響を除くため、光透過率はT=T/Tを、色相はそれぞれa=a −a 、b=b −b を測定値とした。a、bはC光源2度視野の値を算出した。
上記の測定方法にて、バインダー樹脂のみから構成される構造体および透明導電性フィルムの色相を測定した。バインダー樹脂のみから構成される構造体の色相は、樹脂マトリックスの色相に相当する。
(2)表面抵抗値
透明導電性フィルムの表面抵抗値は、ナプソン株式会社製の非接触表面抵抗計(商品名「EC−80」)を用いて、渦電流法により測定した。測定温度は23℃とした。
[製造例1]金属ナノワイヤの合成
硝酸銀1.5g、形態調整剤としてのポリビニルピロリドンK−90(ナカライテスク社製 平均分子量が360,000)5.8g、食塩(NaCl)0.04g及びエチレングリコール(180ml)を、環流器及び攪拌機が付いたフラスコに添加し、攪拌しつつ溶解した後、温度をエチレングリコールの沸点近傍である170℃まで昇温し、60分間反応させた。反応終了後、室温下で放置して冷却した。次いで、上記のようにして得られた銀ナノワイヤを含む反応混合物に、該反応混合物の体積が5倍になるまでアセトンを加えた後、該反応混合物を遠心分離した(2000rpm、20分)。この作業を数回繰返し、銀ナノワイヤを得た。得られた銀ナノワイヤは、直径が10nm〜60nmであり、長さは1μm〜50μmであった。
純水中に、該銀ナノワイヤ(濃度:0.2重量%)、およびペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル(濃度:0.1重量%)を分散させ、銀ナノワイヤ分散液を調製した。
[実施例1]
(透明導電層形成用組成物(N)調製)
上記銀ナノワイヤ分散液25重量部を純水75重量部で希釈して固形分濃度0.05重量%の透明導電層形成用組成物(N)を調製した。
(透明導電層形成用組成物(RC)の調製)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学工業社製、商品名「ビスコート#300」)4.8重量部、重合性青色色素(和光純薬株式会社製、商品名「RDW−B01」)0.0048重量部、光重合開始剤(BASF社製、商品名「イルガキュア907」)0.2重量部をイソプロピルアルコール95重量部で希釈して、固形分濃度5重量%の透明導電層形成用組成物(RC)を得た。
(透明導電性フィルムの作製)
PET基材(三菱樹脂株式会社製、商品名「T602」、厚み:50μm)上に、ワイヤーバーNo.26(三井電気精機株式会社製)を用いて、透明導電層形成用組成物(N)を塗布し、乾燥させた。
さらに、透明導電層形成用組成物(RC)を、スピンコート(1500rpm、10秒)により、塗布し、90℃で1分間乾燥し、その後、300mJ/cmの紫外線照射し、透明導電性フィルムを得た。
この透明導電性フィルムにおいて、透明導電層の厚みは0.2μmであった。また、樹脂マトリックスにおける(a+(bは1.7であった。
この透明導電性フィルムの表面抵抗値は51.2Ω/□であり、光透過率は88.7%であり、(a+(bは2.4であった。
[実施例2]
重合性青色色素0.0048重量部に代えて、重合性紫色色素(和光純薬株式会社製、商品名「RDW−R13」)0.0048重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを得た。
この透明導電性フィルムにおいて、透明導電層の厚みは0.2μmであった。また、樹脂マトリックスにおける(a+(bは6.9であった。
この透明導電性フィルムの表面抵抗値は50.3Ω/□であり、光透過率は88.1%であり、(a+(bは1.8であった。
[実施例3]
重合性青色色素0.0048重量部に加え、重合性紫色色素(和光純薬株式会社製、商品名「RDW−R13」)0.0048重量部をさらに添加したこと以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを得た。
この透明導電性フィルムにおいて、透明導電層の厚みは0.2μmであった。また、樹脂マトリックスにおける(a+(bは0.9であった。
この透明導電性フィルムの表面抵抗値は50.5Ω/□であり、光透過率は89.2%であり、(a+(bは0.7であった。
[実施例4]
重合性青色色素の含有量を0.0024重量部とし、かつ、重合性紫色色素の含有量を0.0024重量部としたこと以外は、実施例3と同様にして、透明導電性フィルムを得た。
この透明導電性フィルムにおいて、透明導電層の厚みは0.2μmであった。また、樹脂マトリックスにおける(a+(bは3.2であった。
この透明導電性フィルムの表面抵抗値は50.5Ω/□であり、光透過率は87.9%であり、(a+(bは0.0であった。
[比較例1]
重合性青色色素を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、透明導電性フィルムを得た。
この透明導電性フィルムにおいて、透明導電層の厚みは0.2μmであった。また、樹脂マトリックスにおける(a+(bは0.0であった。
この透明導電性フィルムの表面抵抗値は50.9Ω/□であり、光透過率は90.6%であり、(a+(bは3.3であった。
Figure 0006742126
10 透明導電層
11 樹脂マトリックス
12 金属ナノワイヤ
100 透明導電性フィルム

Claims (5)

  1. 透明導電層を備える透明導電性フィルムであって、
    該透明導電層が、樹脂マトリックスと、該樹脂マトリックス中に存在する金属ナノワイヤとを含み、
    該樹脂マトリックスが、バインダー樹脂と色素とを含み、
    該透明導電層において、該樹脂マトリックスの色相a および色相b が、(a +(b ≦10の関係を有する、
    透明導電性フィルム。
  2. 前記透明導電性フィルムの色相aおよび色相bが、(a+(b≦3の関係を有する、請求項1に記載の透明導電性フィルム。
  3. 透明基材をさらに備え、
    前記透明導電層が、該透明基材上に形成されている、請求項1または2に記載の透明導電性フィルム。
  4. 前記色素が、重合性色素である、請求項1からのいずれかに記載の透明導電性フィルム。
  5. 請求項1からのいずれかに記載の透明導電性フィルムと、偏光板とを含む、光学積層体。


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