以下に図面を参照して、本発明にかかる飛行制御プログラム、飛行制御方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1Aおよび図1Bは、実施の形態にかかる飛行制御方法の一実施例を示す説明図である。図1Aにおいて、情報処理装置101は、無人航空機110に搭載され、無人航空機110の飛行を制御するコンピュータである。無人航空機110は、情報処理装置101の制御に従って自律飛行可能な、いわゆるドローンである。
無人航空機110は、モータによって複数のプロペラ(図1Aの例では、4つのプロペラ)を駆動して飛行する。具体的には、例えば、無人航空機110は、ジャイロセンサによって機体の傾きや回転を検知し、検知したデータをもとに、機体を水平に保つようにモータの出力を調整する。また、無人航空機110は、機体を傾けたり、モータの出力を変えることによって、前後左右、あるいは、上下に飛行する。なお、無人航空機110は、無線通信による遠隔操作によって飛行制御が可能であってもよい。
ここで、ドローンを利用した自動配達サービスとして、例えば、GPSを利用して、配達先のマンションまで自律飛行し、マンションの屋上に置かれたマークを検出して、マーク付近に荷物を降ろすものがある。なお、マークの検出は、例えば、画像処理によって行われる。
しかしながら、マンションの屋上に届けられた荷物を、配達先の住民が取りに行くのは面倒である。また、お年寄りや体の不自由な人にとっては、マンションの屋上まで荷物を取りに行って持ち帰る作業は大変な労力となる。また、そもそも屋上への進入が禁止されているマンションもある。
このため、マンションやアパート等の集合住宅であっても、個々の住戸に荷物をピンポイントで届けることができるサービスが望まれる。例えば、配達先のベランダに専用のマークを置いて、ドローンに搭載されたカメラによって撮影される画像を解析して、そのマークを検出することで、配達先のベランダを特定することが考えられる。
ところが、画像処理によりマーク等を検出するやり方は、カメラの画像に近隣住民の顔等が映ってしまう可能性があるため、肖像権等の問題により現実的ではない。なお、ここでは、個々の住戸に荷物を配達する場合を例に挙げて説明したが、個々の住戸に荷物を集荷しにいく場合も同様の問題が生じることが想定される。
そこで、実施の形態1では、配達先又は集荷先の住所情報と、配達先又は集荷先のビーコン装置102から発信される無線信号の受信信号強度とに基づいて、建物における配達先又は集荷先の位置を特定する飛行制御方法について説明する。以下、情報処理装置101の処理例について説明する。
図1Aにおいて、(1)情報処理装置101は、配達先又は集荷先の住所情報から、配達先又は集荷先の高度を推定する。ここで、住所情報は、配達先又は集荷先の住所を示す情報である。住所情報には、マンションやアパート等の集合住宅における配達先又は集荷先が位置するフロア(階数)を特定するフロア情報が含まれる。
例えば、配達先の住所のうちのマンション名(あるいは、番地)に続く数字列は、配達先又は集荷先の部屋番号を示しており、配達先又は集荷先のフロアを特定するフロア情報である。具体的には、例えば、情報処理装置101は、住所情報に含まれるフロア情報を参照して、配達先又は集荷先のフロアを特定し、特定したフロアから配達先又は集荷先の高度を推定する。
そして、情報処理装置101は、推定した配達先又は集荷先の高度に無人航空機110を移動させる。なお、集配所から配達先又は集荷先の建物までは、無人航空機110は、例えば、GPS等の位置情報に基づき移動する。ただし、配達先又は集荷先の建物のエントランス付近までは、例えば、運送会社のドライバーが無人航空機110を運ぶことにしてもよい。
また、ここでは、情報処理装置101が、住所情報から配達先又は集荷先の高度を推定することにしたが、これに限らない。例えば、外部のコンピュータが、住所情報から配達先又は集荷先の高度を決定する処理を実行して、その処理結果を情報処理装置101に通知することにしてもよい。この場合、情報処理装置101は、決定された配達先又は集荷先の高度に無人航空機110を移動させる。
図1Aにおいて、(2)情報処理装置101は、無人航空機110を配達先又は集荷先の建物を周回させながら、配達先又は集荷先のビーコン装置102から発信される無線信号の受信信号強度を測定する。ここで、ビーコン装置102は、自装置の識別情報を含む無線信号(いわゆる、ビーコン信号)を発信する発信機である。
ビーコン装置102の無線信号は、無線通信可能な範囲内に存在する情報処理装置101に対して自装置の存在を知らせるためのものである。ビーコン装置102は、例えば、配達先又は集荷先のベランダ、あるいは、ベランダ付近に設置される。受信信号強度は、受信機が受信した信号の強度を示す指標である。
そして、情報処理装置101は、測定した無線信号の受信信号強度に基づいて、建物における配達先又は集荷先の位置を特定する。具体的には、例えば、情報処理装置101は、測定した無線信号の受信信号強度が最大となる位置を、建物における配達先又は集荷先の位置として特定する。
これにより、配達先の建物における配達先又は集荷先のベランダの位置を特定することができる。また、情報処理装置101は、建物における配達先又は集荷先の位置を特定した場合、図1Bに示すように、ビーコン装置102から発信される無線信号の受信信号強度をもとに、無人航空機110をビーコン装置102に徐々に近づかせる。
図1Bにおいて、(3)情報処理装置101は、特定した配達先又は集荷先の位置から、ビーコン装置102から発信される無線信号の受信信号強度が大きくなる方向に無人航空機110を移動させる。具体的には、例えば、情報処理装置101は、無人航空機110の前後・左右・上下の6方向それぞれについて、無人航空機110を一定時間(例えば、1〜3秒程度)移動させた場合の無線信号の受信信号強度を測定する。
すなわち、情報処理装置101は、1方向ごとに、無人航空機110を移動させて受信信号強度を測定し、無人航空機110を元の位置に戻すという動作を繰り返す。これにより、無人航空機110の前後・左右・上下の6方向それぞれについて、無人航空機110を移動させた場合に受信される無線信号の受信信号強度を測定することができる。
そして、情報処理装置101は、前後・左右・上下の6方向のうち測定した受信信号強度が最大となる方向に、無人航空機110を移動させる。これにより、配達先又は集荷先のベランダ等に設置されるビーコン装置102に無人航空機110を徐々に近づかせることができる。
図1Bにおいて、(4)情報処理装置101は、無線信号の受信信号強度が閾値α以上となった場合に、無人航空機110が配達先又は集荷先に到達したと判断する。閾値αは、任意に設定可能である。例えば、閾値αは、無人航空機110が、ビーコン装置102に対して、10cm〜1m程度の距離まで近づいたときに測定される受信信号強度の値に設定される。
これにより、マンションやアパート等の集合住宅であっても、配達先又は集荷先のベランダ等に設けられる荷物置き場に無人航空機110を到達させることができる。このため、個々の住戸に荷物をピンポイントで配達したり、個々の住戸から荷物を集荷したりするサービスを提供することが可能となる。また、画像処理によりマーク等を検出するやり方に比べて、処理負荷やメモリ使用量を削減することができる。さらに、肖像権等の問題によりカメラによる撮影を行うことが好ましくない場所でもサービスを提供することが可能となる。
(UAV誘導システム200のシステム構成例)
つぎに、実施の形態1にかかるUAV(Unmanned Aerial Vehicle)誘導システム200のシステム構成例について説明する。以下の説明では、UAV誘導システム200をマンション向けの自動配達サービスに適用した場合を例に挙げて説明する。また、無人航空機110を「ドローンD」と表記する場合がある。
図2は、UAV誘導システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、UAV誘導システム200は、情報処理装置101と、オペレータ端末201と、ビーコン装置B1〜Bn(n:2以上の自然数)と、を含む構成である。UAV誘導システム200において、情報処理装置101およびオペレータ端末201は、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などである。
情報処理装置101は、ドローンDに搭載され、ドローンDの飛行を制御する。情報処理装置101は、複数の衛星202(図2では、1台のみ表示)からの電波によって位置を測位する機能を有する。以下の説明では、衛星202として、GPS衛星を例に挙げて説明する。ただし、衛星202として、例えば、準天頂衛星システムの衛星を用いることにしてもよい。
ドローンDは、情報処理装置101の制御に従って自律飛行可能な無人航空機である。ドローンDは、宅配用の入れ物を有し、その入れ物への荷物の積み下ろしを自動で行う機能を有する。ただし、荷物の積み卸しは手作業で行うことも可能である。
ビーコン装置B1〜Bnは、ビーコンIDを含むビーコン信号をそれぞれ発信する発信機である。ビーコンIDは、各ビーコン装置B1〜Bnを一意に識別する識別子である。各ビーコン装置B1〜Bnは、例えば、配達先の住戸のベランダにそれぞれ設置される。
以下の説明では、ビーコン装置B1〜Bnのうちの任意のビーコン装置を「ビーコン装置Bi」と表記する場合がある(i=1,2,…,n)。図1に示したビーコン装置102は、例えば、ビーコン装置Biに相当する。
オペレータ端末201は、集配所に設置されるコンピュータである。集配所は、荷物を集配する場所、例えば、運送会社の営業所である。例えば、オペレータ端末201は、運送会社の作業員が使用するPC(パーソナル・コンピュータ)、タブレットPC、スマートフォンなどである。
集配所において、例えば、運送会社の作業員は、オペレータ端末201を情報処理装置101に接続して、オペレータ端末201から情報処理装置101へ住所情報を入力する。住所情報は、配達先の住所を示す情報である。住所情報の具体例については、図5を用いて後述する。
(情報処理装置101のハードウェア構成例)
図3は、実施の形態1にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、情報処理装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、I/F(Interface)303と、入力装置304と、GPS受信機305と、ビーコン受信機306と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU301は、情報処理装置101の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムや地図データを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。地図データは、地球表面の一部または全部を一定の割合で縮小して平面上に表した図面情報である。
I/F303は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、図2に示したオペレータ端末201)に接続される。そして、I/F303は、ネットワーク210と装置内部とのインターフェースを司り、外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。I/F303には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
入力装置304は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置304は、例えば、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。
GPS受信機305は、GPSの衛星202(図2参照)からの電波を受信し、ドローンD(情報処理装置101)の位置情報を出力する。位置情報は、例えば、地球上の1点を特定する緯度、経度および高度の情報である。また、情報処理装置101は、DGPS(Differential GPS)により、GPS受信機305から出力される位置情報を補正することにしてもよい。
ビーコン受信機306は、ビーコン信号(無線信号)を受信する。具体的には、例えば、ビーコン受信機306は、ビーコン信号を受信するアンテナと、アンテナによって受信されたアナログ信号をデジタル信号に変換してバス300に出力する信号処理部と、を有する。
なお、情報処理装置101は、上述した構成部のほかに、例えば、ディスクドライブ、ディスク、SSD(Solid State Drive)、ディスプレイ等を有することにしてもよい。
(ビーコン装置Biのハードウェア構成例)
図4は、実施の形態1にかかるビーコン装置Biのハードウェア構成例を示すブロック図である。図4において、ビーコン装置Biは、MPU(Micro Processor Unit)401と、メモリ402と、ビーコン送信機403と、を有する。また、各構成部は、バス400によってそれぞれ接続される。
MPU401は、ビーコン装置Biの全体の制御を司る。メモリ402は、例えば、ROM、RAMなどを有する。具体的には、例えば、ROMが各種プログラムを記憶し、RAMがMPU401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されるプログラムは、MPU401にロードされることで、コーディングされている処理をMPU401に実行させる。
ビーコン送信機403は、ビーコン信号(無線信号)を送信する。具体的には、例えば、ビーコン送信機403は、バス400に出力されたデジタル信号をアナログ信号に変換してアンテナに出力する信号処理部と、信号処理部から出力された無線信号を送信するアンテナと、を有する。ビーコン装置Biは、例えば、一次電池または二次電池により駆動する。
(住所情報の具体例)
つぎに、オペレータ端末201から情報処理装置101に入力される住所情報の具体例について説明する。
図5は、住所情報の具体例を示す説明図である。図5において、住所情報500は、住所と、ビーコンIDと、を含む。住所は、配達先の住所である。ビーコンIDは、配達先のビーコン装置Biを一意に識別する識別子である。
(情報処理装置101の機能的構成例)
図6は、実施の形態1にかかる情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図6において、情報処理装置101は、取得部601と、飛行制御部602と、推定部603と、方向特定部604と、荷物制御部605と、を含む構成である。取得部601〜荷物制御部605は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302に記憶される。
取得部601は、配達先(または、集荷先)の住所情報を取得する。ここで、住所情報は、配達先(または、集荷先)の住所を示す情報である。具体的には、例えば、取得部601は、情報処理装置101に接続されたオペレータ端末201からの入力を受け付けることにより、図5に示したような住所情報500を取得する。また、取得部601は、図3に示した入力装置304を用いたユーザ、例えば、運送会社の作業員の操作入力により、住所情報500を取得することにしてもよい。
飛行制御部602は、取得された住所情報に基づいて、配達先の建物までドローンDを移動させる。具体的には、例えば、飛行制御部602は、住所情報から特定される配達先の建物(マンション)が位置する地点を目的地に設定する。つぎに、飛行制御部602は、図3に示したGPS受信機305の位置情報に基づいて、ドローンDを制御して、設定した目的地付近まで移動させる。そして、飛行制御部602は、目的地の所定範囲内、例えば、配達先の建物の外周から数m〜10m程度の範囲内にドローンDが進入した場合に、目的地付近に到達したと判断する。
推定部603は、配達先の住所情報から、配達先の高度を推定する。具体的には、例えば、推定部603は、住所情報500(図5参照)に含まれるフロア情報「701号」を参照して、配達先のフロア「7」を特定する。そして、推定部603は、特定したフロア「7」に定数Cを掛けることにより、建物における配達先の高さを特定する。
定数Cは、任意に設定可能であり、例えば、4m程度の値に設定される。ただし、配達先のフロアが「1(1階)」の場合は、定数Cよりも小さい値(例えば、2m)を掛けることにしてもよい。例えば、定数Cを「C=4m」とすると、住所情報500の例では、配達先の高さは「28m」となる。
また、推定部603は、地図データを参照して、配達先の建物が位置する地点の高度を特定する。そして、推定部603は、特定した配達先の建物が位置する地点の高度に、算出した配達先の高さを加算することにより、配達先の高度を推定する。例えば、配達先の建物が位置する地点の高度が「100m」の場合、配達先の高度は「128m」となる。
また、配達先のベランダにドローンDが進入する場合、ベランダの手すり等を考慮して、ベランダよりも上方から近づいていくほうが進入しやすい。このため、推定部603は、配達先の住所情報に含まれるフロア情報に対応する高度よりも所定の高さh分高い高度を、配達先の高度として推定することにしてもよい。所定の高さhは、任意に設定可能であり、例えば、1〜2m程度の値に設定される。
例えば、所定の高さhを「h=1m」とすると、上述した住所情報500の例では、配達先の高さは「129m(=128m+1m)」となる。これにより、配達先の高度として、配達先のベランダにドローンDが進入しやすい高度を推定することができる。
なお、本実施例の推定部603は、ドローンDに搭載されたコンピュータが実行する構成としたが、これに限らない。例えば、オペレータ端末201やその他の外部のコンピュータが、住所情報から高度を推定する推定部603の処理を実行し、処理結果をドローンDに搭載されたコンピュータに通知する構成としてもよい。
飛行制御部602は、推定された高度にドローンDを移動させ、配達先の建物を周回させながら配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度を測定する。ここで、受信信号強度は、例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicator)値によって表される。
RSSI値の単位は、例えば、[dBm]であり、値が大きいほど信号の強度が高いことを示す。飛行制御部602は、例えば、下記式(1)を用いて、RSSI値を算出することができる。なお、空中線電力、送信アンテナ利得、送受信距離および波長は、受信されたビーコン信号から特定される。
RSSI値=(空中線電力)+(送信アンテナ利得)
−20log(4π(送受信距離)/(波長))+(受信アンテナ利得)
・・・(1)
より詳細に説明すると、例えば、飛行制御部602は、ドローンDを制御して、高度を維持して配達先の建物を周回させながら、ビーコン受信機306(図3参照)によって受信されるビーコン信号のRSSI値を一定時間間隔(例えば、1〜3秒間隔)で測定する。この際、建物の外壁からの距離は、例えば、1m程度に維持される。
ただし、RSSI値(受信信号強度)の測定対象のビーコン信号は、配達先の住所情報に含まれるビーコンIDを含むビーコン信号、すなわち、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号である。また、配達先の建物の外周形状は、例えば、地図データから特定される。
より詳細に説明すると、例えば、飛行制御部602は、配達先の住所情報に含まれるビーコンIDを含むビーコン信号を発信するビーコン装置Biを特定し、特定したビーコン装置Biから発信されるビーコン信号のRSSI値(受信信号強度)を測定する。
測定されたRSSI値は、例えば、当該RSSI値の測定時のドローンD(情報処理装置101)の位置を示す位置情報と対応付けて、図7に示すような受信信号強度リスト700に記憶される。ここで、図7を用いて、受信信号強度リスト700の記憶内容について説明する。
図7は、受信信号強度リスト700の記憶内容の一例を示す説明図である。図7において、受信信号強度リスト700は、RSSI値と位置情報(緯度、経度、高度)とを対応付けて記憶する。RSSI値は、配達先の建物を周回しながら一定時間間隔で測定される、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度である。
位置情報は、RSSI値が測定された際のドローンD(情報処理装置101)の位置を示す緯度、経度および高度の情報である。なお、ビーコン受信機306によって、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号を受信できなかった場合、RSSI値は「−(Null)」となる。
図6の説明に戻り、飛行制御部602は、測定した受信信号強度に基づいて、建物における配達先の位置を特定する。建物における配達先の位置は、例えば、配達先のベランダの位置に対応する。具体的には、例えば、飛行制御部602は、図7に示した受信信号強度リスト700を参照して、最大のRSSI値に対応する位置情報を特定する。そして、飛行制御部602は、特定した位置情報が示す位置を、建物における配達先の位置として特定する。
これにより、配達先の建物を周回しながら測定したRSSI値が最大となる位置を、配達先のベランダの位置として特定することができる。なお、最大のRSSI値に対応する位置情報が複数存在する場合には、飛行制御部602は、例えば、最大のRSSI値に対応するいずれかの位置情報が示す位置を、建物における配達先の位置として特定する。
方向特定部604は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定する。具体的には、例えば、方向特定部604は、図1B(3)に示したように、前後・左右・上下の6方向それぞれについて、ドローンDを一定時間t移動させた場合のビーコン信号のRSSI値をそれぞれ測定する。
ただし、どの方向に移動したときのビーコン信号のRSSI値を測定するかは、任意に設定可能であり、前後・左右・上下の6方向よりも多くても少なくてもよい。一定時間tは、任意に設定可能であり、1〜3秒程度の値に設定される。また、測定対象のビーコン信号は、配達先の住所情報に含まれるビーコンIDを含むビーコン信号、すなわち、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号である。
そして、方向特定部604は、前後・左右・上下の6方向のうち測定したRSSI値が最大となる方向を特定する。これにより、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定することができる。
飛行制御部602は、特定した建物における配達先の位置から、方向特定部604によって特定された方向にドローンDを移動させる。具体的には、例えば、飛行制御部602は、特定された方向に、ドローンDを一定時間t移動させる。そして、飛行制御部602は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号のRSSI値を測定し、測定したRSSI値が閾値α以上となったか否かを判断する。
閾値αは、任意に設定可能であり、例えば、−60〜−40[dBm]程度の値に設定される。ここで、RSSI値が閾値α未満の場合、飛行制御部602は、方向特定部604によって特定される方向に、ドローンDをさらに移動させる。これにより、配達先のビーコン装置BiにドローンDを徐々に近づかせることができる。
一方、RSSI値が閾値α以上の場合、飛行制御部602は、ドローンDが配達先、例えば、配達先の荷物置き場に到達したと判断する。荷物置き場は、荷物を置く場所であり、例えば、配達先のベランダに設けられる。より具体的には、例えば、荷物置き場は、ベランダの一部又は全部であってもよく、荷物を置くための専用のトレイのようなものであってもよい。
一例として、閾値αを「α=−40[dBm]」とすると、配達先のビーコン装置BiにドローンDが10cm程度の距離まで近づいたときに、飛行制御部602は、配達先の荷物置き場に到達したと判断することができる。また、閾値αを「α=−60[dBm]」とすると、配達先のビーコン装置BiにドローンDが1m程度の距離まで近づいたときに、飛行制御部602は、配達先の荷物置き場に到達したと判断することができる。
また、飛行制御部602は、配達先に到達したと判断した場合、ドローンDを着陸させることにしてもよい。これにより、例えば、配達先のベランダに設けられた荷物置き場に、ドローンDを着陸させることができる。
荷物制御部605は、ドローンDに対する荷物の積み降ろしを制御する。具体的には、例えば、荷物制御部605は、ドローンDが配達先に着陸した場合、ドローンDの宅配用の入れ物に積まれた荷物を降ろす制御を行う。ただし、荷物を降ろす作業は、配達先の住民によって行われることにしてもよい。
また、情報処理装置101は、ドローンDが配達先に着陸した場合に、不図示のスピーカから、ドローンDが到達したことを知らせる音声メッセージやブザー音を出力したり、不図示のLED(Light Emitting Diode)を点灯・点滅させることにしてもよい。これにより、配達先の住民に対して、荷物が届いたことを報知することができる。
また、情報処理装置101は、ドローンDが配達先に着陸した場合に、所定のアドレス宛に、ドローンDが到達したことを知らせるメッセージを送信することにしてもよい。所定のアドレスは、任意に設定可能であり、例えば、配達先(または、集荷先)の住民のアドレスであってもよく、集配所の管理者のアドレスであってもよい。これにより、配達先の住民や、集配所の管理者に対して、荷物が届いたことを通知することができる。
なお、荷物を集荷するときは、荷物制御部605は、ドローンDが集荷先に着陸した場合に、ドローンDの宅配用の入れ物に荷物を積む制御を行う。ただし、荷物を積む作業は、集荷先の住民によって行われることにしてもよい。
飛行制御部602は、荷物の積み降ろしの制御が完了した場合、所定の地点にドローンDを移動させる。所定の地点は、任意に設定可能であり、例えば、集配所のドローンポート(発着場)が位置する地点に設定される。具体的には、例えば、飛行制御部602は、集配所のドローンポートが位置する地点を目的地に設定する。つぎに、飛行制御部602は、GPS受信機305の位置情報に基づいて、設定した目的地までドローンDを制御して移動させる。
これにより、荷物の配達(あるいは、荷物の集荷)が完了したら、ドローンDを集配所のドローンポートに自動で帰還させることができる。
(情報処理装置101の飛行制御処理手順)
つぎに、図8〜図10を用いて、実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順について説明する。
図8および図9は、実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順の一例を示すフローチャートである。図8のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、配達先の住所情報を取得したか否かを判断する(ステップS801)。ここで、情報処理装置101は、配達先の住所情報を取得するのを待つ(ステップS801:No)。
そして、情報処理装置101は、配達先の住所情報を取得した場合(ステップS801:Yes)、取得した住所情報から特定される配達先の建物が位置する地点を目的地に設定する(ステップS802)。つぎに、情報処理装置101は、GPS受信機305の位置情報に基づいて、ドローンDを制御して、設定した目的地への飛行を開始させる(ステップS803)。
そして、情報処理装置101は、ドローンDが目的地付近に到達したか否かを判断する(ステップS804)。ここで、情報処理装置101は、ドローンDが目的地付近に到達するのを待つ(ステップS804:No)。そして、情報処理装置101は、ドローンDが目的地付近に到達した場合(ステップS804:Yes)、取得した住所情報から、配達先の高度を推定する(ステップS805)。
つぎに、情報処理装置101は、推定した配達先の高度にドローンDを移動させる(ステップS806)。そして、情報処理装置101は、ドローンDを制御して、高度を維持して配達先の建物を周回させながら、ビーコン受信機306によって受信されるビーコン信号のRSSI値を一定時間間隔で測定する(ステップS807)。
なお、情報処理装置101は、測定したRSSI値を、当該RSSI値の測定時のドローンDの位置を示す位置情報と対応付けて、受信信号強度リスト700に記憶する。
つぎに、情報処理装置101は、ドローンDが配達先の建物を一周したか否かを判断する(ステップS808)。ここで、配達先の建物を一周していない場合(ステップS808:No)、情報処理装置101は、ステップS807に戻る。一方、配達先の建物を一周した場合(ステップS808:Yes)、情報処理装置101は、図9に示すステップS901に移行する。
図9のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、受信信号強度リスト700を参照して、最大のRSSI値に対応する位置情報を特定する(ステップS901)。そして、情報処理装置101は、特定した位置情報が示す位置を、配達先の建物における配達先の位置として特定する(ステップS902)。
つぎに、情報処理装置101は、特定した配達先の建物における配達先の位置にドローンDを移動させる(ステップS903)。そして、情報処理装置101は、ドローンDが配達先の荷物置き場に到達したか否かを判断する到達判断処理を実行する(ステップS904)。
なお、到達判断処理の具体的な処理手順については、図10を用いて後述する。
つぎに、情報処理装置101は、ドローンDが配達先の荷物置き場に到達したと判断した場合、ドローンDを着陸させて、宅配用の入れ物に積まれた荷物を降ろす制御を行う(ステップS905)。そして、情報処理装置101は、集配所のドローンポートが位置する地点を目的地に設定する(ステップS906)。
つぎに、情報処理装置101は、GPS受信機305の位置情報に基づいて、ドローンDを制御して、設定した目的地への飛行を開始させる(ステップS907)。そして、情報処理装置101は、ドローンDが目的地に到達したか否かを判断する(ステップS908)。
ここで、情報処理装置101は、ドローンDが目的地に到達するのを待つ(ステップS908:No)。そして、情報処理装置101は、ドローンDが目的地に到達した場合(ステップS908:Yes)、ドローンDを着陸させて(ステップS909)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、配達先の建物がマンションであっても、配達先のベランダに設けられる荷物置き場までドローンDを飛行させて、荷物をピンポイントで配達することができる。
つぎに、図9に示した到達判断処理の具体的な処理手順について説明する。
図10は、実施の形態1にかかる到達判断処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図10のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、前後・左右・上下の各方向について、ドローンDを一定時間t移動させたときのビーコン信号のRSSI値をそれぞれ測定する(ステップS1001)。
つぎに、情報処理装置101は、前後・左右・上下の6方向のうち測定したRSSI値が最大となる方向を特定する(ステップS1002)。そして、情報処理装置101は、特定した方向にドローンDを一定時間t移動させる(ステップS1003)。
つぎに、情報処理装置101は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号のRSSI値が閾値α以上となったか否かを判断する(ステップS1004)。ここで、RSSI値が閾値α未満の場合(ステップS1004:No)、情報処理装置101は、ステップS1001に戻る。
一方、RSSI値が閾値α以上の場合(ステップS1004:Yes)、情報処理装置101は、配達先の荷物置き場に到達したと判断して(ステップS1005)、到達判断処理を呼び出したステップに戻る。
これにより、配達先のビーコン装置BiにドローンDを徐々に近づかせながら、配達先のベランダに設けられる荷物置き場を特定することができる。
なお、情報処理装置101は、RSSI値が閾値α以上の場合(ステップS1004:Yes)、ステップS1005をスキップして、到達判断処理を呼び出したステップに戻ることにしてもよい。すなわち、情報処理装置101は、RSSI値が閾値α以上であると判断したことをもって、配達先の荷物置き場に到達したと判断することにしてもよい。
以上説明したように、実施の形態1にかかる情報処理装置101によれば、配達先の住所情報を取得し、GPS受信機305の位置情報に基づいて、取得した住所情報から特定される配達先の建物付近まで移動させることができる。これにより、配達先のマンション付近までドローンDを自律飛行させることができる。
また、情報処理装置101によれば、配達先の住所情報から、配達先の高度を推定し、推定した高度にドローンDを移動させることができる。これにより、配達先の住所情報に含まれるフロア情報に対応する高度、すなわち、配達先のベランダ付近の高度までドローンDを移動させることができる。
また、情報処理装置101によれば、配達先の住所情報に含まれるフロア情報に対応する高度よりも所定の高さh分高い高度を、配達先の高度として推定することができる。これにより、配達先の高度として、配達先のベランダにドローンDが進入しやすい高度、例えば、ベランダの手すりよりも高い高度を推定することができる。
また、情報処理装置101によれば、推定した高度にドローンDを移動させた後、配達先の建物を周回させながら配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度、例えば、RSSI値を測定することができる。これにより、配達先の高度を維持しながら、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が高くなる位置を探索することができる。
また、情報処理装置101によれば、測定したビーコン信号の受信信号強度に基づいて、建物における配達先の位置を特定することができる。例えば、情報処理装置101によれば、測定したビーコン信号の受信信号強度が最大となる位置を、建物における配達先の位置として特定することができる。これにより、配達先の建物を周回しながら測定した受信信号強度が最大となる位置、すなわち、配達先のビーコン装置Biまでの距離が最短である可能性が高い位置を、配達先のベランダの位置として特定することができる。
また、情報処理装置101によれば、特定した配達先の位置から、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向にドローンDを移動させることができる。これにより、配達先のビーコン装置BiにドローンDを徐々に近づかせることができる。
また、情報処理装置101によれば、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が閾値α以上となった場合に、ドローンDが配達先に到達したと判断することができる。これにより、配達先のビーコン装置BiにドローンDが10cm〜1m程度の距離まで近づいたときに、配達先に到達したと判断することができ、配達先の荷物置き場を精度良く特定することができる。
また、情報処理装置101によれば、ドローンDが配達先に到達したと判断した場合、ドローンDを着陸させ、ドローンDの宅配用の入れ物等に積まれた荷物を降ろす制御を行うことができる。これにより、配達先の荷物置き場に荷物を置くことができる。
これらのことから、実施の形態1にかかるUAV誘導システム200によれば、マンション内の個々の住戸のベランダにドローンDを到達させることができ、個々の住戸に荷物をピンポイントで配達する自動配達サービスを提供することが可能となる。また、上述した説明では、UAV誘導システム200を自動配達サービスに適用する場合を例に挙げて説明したが、UAV誘導システム200は、マンションの個々の住戸から荷物を集荷する自動集荷サービスにも適用することができる。
(実施の形態2)
つぎに、実施の形態2にかかる情報処理装置101について説明する。実施の形態2では、配達先のビーコン装置BiにドローンDがある程度近づいたら、ビーコン装置Biの送信電力を小さくさせて、よりピンポイントで配達先にドローンDを到達させる飛行制御方法について説明する。なお、実施の形態1で説明した箇所と同様の箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
(情報処理装置101のハードウェア構成例)
まず、実施の形態2にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様のハードウェア構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図11は、実施の形態2にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図11において、情報処理装置101は、CPU301と、メモリ302と、I/F303と、入力装置304と、GPS受信機305と、ビーコン受信機306と、ビーコン送信機1101と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
ここで、ビーコン送信機1101は、ビーコン信号(無線信号)を送信する。具体的には、例えば、ビーコン送信機1101は、バス300に出力されたデジタル信号をアナログ信号に変換してアンテナに出力する信号処理部と、信号処理部から出力された無線信号を送信するアンテナと、を有する。
(ビーコン装置Biのハードウェア構成例)
つぎに、実施の形態2にかかるビーコン装置Biのハードウェア構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかるビーコン装置Biと同様のハードウェア構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図12は、実施の形態2にかかるビーコン装置Biのハードウェア構成例を示すブロック図である。図12において、ビーコン装置Biは、MPU401と、メモリ402と、ビーコン送信機403と、ビーコン受信機1201と、を有する。また、各構成部は、バス400によってそれぞれ接続される。
ビーコン受信機1201は、ビーコン信号(無線信号)を受信する。具体的には、例えば、ビーコン受信機1201は、ビーコン信号を受信するアンテナと、アンテナによって受信されたアナログ信号をデジタル信号に変換してバス400に出力する信号処理部と、を有する。
(情報処理装置101の機能的構成例)
つぎに、実施の形態2にかかる情報処理装置101の機能的構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様の機能的構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図13は、実施の形態2にかかる情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図13において、情報処理装置101は、取得部601と、推定部603と、方向特定部604と、荷物制御部605と、飛行制御部1301と、を含む構成である。各機能部601,603〜605,1301は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図11に示したメモリ302に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302に記憶される。
ここで、飛行制御部1301は、実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御部602(図6参照)と同様の機能を有する。以下、飛行制御部1301の機能のうち、飛行制御部602とは異なる機能について説明する。
飛行制御部1301は、特定した建物における配達先の位置から、方向特定部604によって特定された方向にドローンDを移動させる。具体的には、例えば、飛行制御部1301は、特定された方向に、ドローンDを一定時間t移動させる。そして、飛行制御部1301は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号のRSSI値が第1の閾値α以上となったか否かを判断する。
第1の閾値αは、任意に設定可能であり、例えば、−60〜−40[dBm]程度の値に設定される。ここで、RSSI値が第1の閾値α未満の場合、飛行制御部1301は、方向特定部604によって特定される方向に、ドローンDをさらに移動させる。これにより、配達先のビーコン装置BiにドローンDを徐々に近づかせることができる。
一方、RSSI値が第1の閾値α以上となった場合、飛行制御部1301は、配達先のビーコン装置Biに対して送信電力Pを下げるよう要求する変更要求を送信する。一例として、配達先のビーコン装置Biがビーコン信号を発信する際の送信電力Pの初期値P1を「P1=0[dBm]」とする。
この場合、飛行制御部1301は、例えば、配達先のビーコン装置Biに対して送信電力Pを「20[dBm]」下げるよう要求する変更要求を送信する。この結果、配達先のビーコン装置Biの送信電力Pが「20[dBm]」小さくなり、「−20[dBm]」の送信電力P2でビーコン信号が発信される。
つぎに、飛行制御部1301は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号のRSSI値が第2の閾値β以上となったか否かを判断する。第2の閾値βは、任意に設定可能であり、例えば、(P2−60)〜(P2−40)[dBm]程度の値に設定される。例えば、送信電力P2が「P2=−20[dBm]」であれば、第2の閾値βは、−80〜−60[dBm]程度の値に設定される。
ここで、RSSI値が第2の閾値β未満の場合、飛行制御部1301は、方向特定部604によって特定される方向に、ドローンDをさらに移動させる。一方、RSSI値が第2の閾値β以上となった場合、飛行制御部1301は、ドローンDが配達先、例えば、配達先の荷物置き場に到達したと判断する。
これにより、配達先のベランダに設けられる荷物置き場に、よりピンポイントでドローンDを到達させて荷物を届けることが可能となる。なお、飛行制御部1301は、ドローンDが配達先に到達したと判断した場合、例えば、配達先のビーコン装置Biに対して送信電力Pを初期値P1に戻すよう要求する変更要求を送信する。
(情報処理装置101の飛行制御処理手順)
つぎに、実施の形態2にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順について説明する。ただし、図9に示したステップS904以外の処理手順については、図8および図9に示した実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順と同様のため、図示および説明を省略する。
図14は、実施の形態2にかかる到達判断処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図14のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、前後・左右・上下の各方向について、ドローンDを一定時間t移動させたときのビーコン信号のRSSI値をそれぞれ測定する(ステップS1401)。
つぎに、情報処理装置101は、前後・左右・上下の6方向のうち測定したRSSI値が最大となる方向を特定する(ステップS1402)。そして、情報処理装置101は、特定した方向にドローンDを一定時間t移動させる(ステップS1403)。
つぎに、情報処理装置101は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号のRSSI値が第1の閾値α以上となったか否かを判断する(ステップS1404)。ここで、RSSI値が第1の閾値α未満の場合(ステップS1404:No)、情報処理装置101は、ステップS1401に戻る。
一方、RSSI値が第1の閾値α以上の場合(ステップS1404:Yes)、情報処理装置101は、配達先のビーコン装置Biに対して送信電力Pを下げるよう要求する変更要求を送信する(ステップS1405)。なお、送信電力Pの下げ幅は、変更要求に含まれていてもよく、また、予め決まっていてもよい。
そして、情報処理装置101は、前後・左右・上下の各方向について、ドローンDを一定時間t移動させたときのビーコン信号のRSSI値をそれぞれ測定する(ステップS1406)。つぎに、情報処理装置101は、前後・左右・上下の6方向のうち測定したRSSI値が最大となる方向を特定する(ステップS1407)。そして、情報処理装置101は、特定した方向にドローンDを一定時間t移動させる(ステップS1408)。
つぎに、情報処理装置101は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号のRSSI値が第2の閾値β以上となったか否かを判断する(ステップS1409)。ここで、RSSI値が第2の閾値β未満の場合(ステップS1409:No)、情報処理装置101は、ステップS1406に戻る。
一方、RSSI値が第2の閾値β以上の場合(ステップS1409:Yes)、情報処理装置101は、配達先の荷物置き場に到達したと判断して(ステップS1410)、到達判断処理を呼び出したステップに戻る。
これにより、配達先のビーコン装置BiにドローンDを徐々に近づかせながら、配達先のベランダに設けられる荷物置き場をピンポイントで特定することができる。なお、情報処理装置101は、ドローンDが配達先に到達したと判断したら、配達先のビーコン装置Biに対して送信電力Pを初期値P1に戻すよう要求する変更要求を送信する。
また、情報処理装置101は、RSSI値が第2の閾値β以上の場合(ステップS1409:Yes)、ステップS1410をスキップして、到達判断処理を呼び出したステップに戻ることにしてもよい。すなわち、情報処理装置101は、RSSI値が第2の閾値β以上であると判断したことをもって、配達先の荷物置き場に到達したと判断することにしてもよい。
以上説明したように、実施の形態2にかかる情報処理装置101によれば、特定した配達先の位置から、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向にドローンDを移動させることができる。そして、情報処理装置101によれば、ビーコン信号の受信信号強度が第1の閾値α以上となった場合に、配達先のビーコン装置Biに対して送信電力を下げるよう要求する変更要求を送信することができる。また、情報処理装置101によれば、変更要求を送信した配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向にドローンDを移動させることができる。そして、情報処理装置101によれば、当該ビーコン信号の受信信号強度が第2の閾値β以上となった場合に、ドローンDが配達先に到達したと判断することができる。
これにより、配達先のビーコン装置BiとドローンD(情報処理装置101)との距離に応じて、配達先のビーコン装置Biの送信電力を調整することができる。このため、配達先のビーコン装置BiにドローンDを徐々に近づかせながら、配達先のベランダに設けられる荷物置き場をよりピンポイントで特定することができる。
(実施の形態3)
つぎに、実施の形態3にかかる情報処理装置101について説明する。実施の形態3では、到来方向推定機(指向性アンテナ)を用いて、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定する飛行制御方法について説明する。なお、実施の形態1,2で説明した箇所と同様の箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
(情報処理装置101のハードウェア構成例)
まず、実施の形態3にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様のハードウェア構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図15は、実施の形態3にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図15において、情報処理装置101は、CPU301と、メモリ302と、I/F303と、入力装置304と、GPS受信機305と、ビーコン受信機306と、指向性アンテナ1501と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
ここで、指向性アンテナ1501は、特定の方向、例えば、ドローンDの前後・左右・上下の各方向から到来するビーコン信号(無線信号)を受信する。指向性アンテナ1501は、アンテナを動かして各方向のビーコン信号を受信するものであってもよく、また、アンテナは動かさず位相変換によって各方向のビーコン信号を受信するものであってもよい。
なお、実施の形態3にかかるビーコン装置Biのハードウェア構成例については、実施の形態1にかかるビーコン装置Biと同様のため、図示および説明を省略する。
(情報処理装置101の機能的構成例)
つぎに、実施の形態3にかかる情報処理装置101の機能的構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様の機能的構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図16は、実施の形態3にかかる情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図16において、情報処理装置101は、取得部601と、飛行制御部602と、推定部603と、荷物制御部605と、方向特定部1601と、を含む構成である。各機能部601〜603,605,1601は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図15に示したメモリ302に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302に記憶される。
方向特定部1601は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定する。具体的には、例えば、方向特定部1601は、前後・左右・上下の6方向それぞれについて、図15に示した指向性アンテナ1501を用いて受信されたビーコン信号のRSSI値を測定する。
そして、方向特定部1601は、測定した測定結果に基づいて、前後・左右・上下の6方向のうち測定したRSSI値が最大となる方向を特定する。これにより、前後・左右・上下の6方向それぞれについてドローンDを移動させてRSSI値を測定することなく、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定することができる。
(情報処理装置101の飛行制御処理手順)
つぎに、実施の形態3にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順について説明する。ただし、図9に示したステップS904以外の処理手順については、図8および図9に示した実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順と同様のため、図示および説明を省略する。
図17は、実施の形態3にかかる到達判断処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図17のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、前後・左右・上下の各方向について、指向性アンテナ1501を用いて受信されたビーコン信号のRSSI値を測定する(ステップS1701)。
つぎに、情報処理装置101は、前後・左右・上下の6方向のうち測定したRSSI値が最大となる方向を特定する(ステップS1702)。そして、情報処理装置101は、特定した方向にドローンDを一定時間t移動させる(ステップS1703)。
つぎに、情報処理装置101は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号のRSSI値が閾値α以上となったか否かを判断する(ステップS1704)。ここで、RSSI値が閾値α未満の場合(ステップS1704:No)、情報処理装置101は、ステップS1701に戻る。
一方、RSSI値が閾値α以上の場合(ステップS1704:Yes)、情報処理装置101は、配達先の荷物置き場に到達したと判断して(ステップS1705)、到達判断処理を呼び出したステップに戻る。これにより、配達先のビーコン装置BiにドローンDを徐々に近づかせながら、配達先のベランダに設けられる荷物置き場をピンポイントで特定することができる。
なお、情報処理装置101は、RSSI値が閾値α以上の場合(ステップS1704:Yes)、ステップS1705をスキップして、到達判断処理を呼び出したステップに戻ることにしてもよい。すなわち、情報処理装置101は、RSSI値が閾値α以上であると判断したことをもって、配達先の荷物置き場に到達したと判断することにしてもよい。
以上説明したように、実施の形態3にかかる情報処理装置101によれば、複数の方向、例えば、ドローンDの前後・左右・上下の6方向それぞれについて、指向性アンテナ1501を用いて受信されたビーコン信号の受信信号強度を測定することができる。また、情報処理装置101によれば、特定した配達先の位置から、測定結果に基づいて、測定したビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向にドローンDを移動させることができる。そして、情報処理装置101によれば、ビーコン信号の受信信号強度が閾値α以上となった場合に、配達先に到達したと判断することができる。
これにより、ドローンDを様々な方向に移動させて受信信号強度を測定することなく、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定することができる。また、ドローンDを四方八方に移動させることなく電波の到来方向を特定することができるため、ドローンDを遠回りさせることなく、配達先のベランダに設けられる荷物置き場に直線的に近づかせることが可能となる。
(実施の形態4)
つぎに、実施の形態4にかかる情報処理装置101について説明する。実施の形態4では、距離センサを用いて、ドローンDの周囲の建物状況をスキャンしながら、障害物を避けて、配達先にドローンDを到達させる飛行制御方法について説明する。なお、実施の形態1〜3で説明した箇所と同様の箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
(情報処理装置101のハードウェア構成例)
まず、実施の形態4にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様のハードウェア構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図18は、実施の形態4にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図18において、情報処理装置101は、CPU301と、メモリ302と、I/F303と、入力装置304と、GPS受信機305と、ビーコン受信機306と、距離センサ1801と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
ここで、距離センサ1801は、ドローンD(情報処理装置101)の周囲に存在する物体までの距離を測定するセンサである。具体的には、例えば、距離センサ1801は、センサ内部の光源からレーザを照射して、物体に当たって反射した反射波を受光し、レーザが照射されてから反射波が受光されるまでの時間差に基づいて、物体までの距離を算出して出力する。
なお、実施の形態4にかかるビーコン装置Biのハードウェア構成例については、実施の形態1にかかるビーコン装置Biと同様のため、図示および説明を省略する。
(情報処理装置101の機能的構成例)
つぎに、実施の形態4にかかる情報処理装置101の機能的構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様の機能的構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図19は、実施の形態4にかかる情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図19において、情報処理装置101は、取得部601と、飛行制御部602と、推定部603と、荷物制御部605と、方向特定部1901と、を含む構成である。各機能部601〜603,605,1901は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図18に示したメモリ302に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302に記憶される。
方向特定部1901は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定する。具体的には、例えば、方向特定部1901は、ドローンDの前後・左右・上下の6方向それぞれについて、図18に示した距離センサ1801を用いて、ドローンDの周囲に存在する物体までの距離を測定する。
そして、方向特定部1901は、距離センサ1801の測定結果に基づいて、前後・左右・上下の6方向のうち、ドローンDの所定範囲内に物体が存在する方向を特定する。所定範囲は、任意に設定可能であり、例えば、距離センサ1801を中心に数十cm〜1m程度の範囲に設定される。なお、数十cm〜1mは、例えば、ドローンDを一定時間t移動させた場合の距離に相当する。
つぎに、方向特定部1901は、前後・左右・上下の6方向のうち、特定した方向(所定範囲内に物体が存在する方向)を除く残余の方向それぞれについて、ドローンDを一定時間t移動させた場合のビーコン信号のRSSI値をそれぞれ測定する。測定対象のビーコン信号は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号である。
そして、方向特定部1901は、残余の方向のうち測定したRSSI値が最大となる方向を特定する。これにより、所定範囲内に物体が存在せず、かつ、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定することができる。
(情報処理装置101の飛行制御処理手順)
つぎに、実施の形態4にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順について説明する。ただし、図9に示したステップS904以外の処理手順については、図8および図9に示した実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順と同様のため、図示および説明を省略する。
図20は、実施の形態4にかかる到達判断処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図20のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、前後・左右・上下の各方向について、距離センサ1801を用いて、ドローンDの周囲に存在する物体までの距離をそれぞれ測定する(ステップS2001)。
つぎに、情報処理装置101は、距離センサ1801の測定結果に基づいて、前後・左右・上下の6方向のうち、ドローンDの所定範囲内に物体が存在する方向を特定する(ステップS2002)。そして、情報処理装置101は、前後・左右・上下の6方向のうち、特定した方向を除く残余の方向について、ドローンDを一定時間t移動させたときのビーコン信号のRSSI値をそれぞれ測定する(ステップS2003)。
つぎに、情報処理装置101は、残余の方向のうち測定したRSSI値が最大となる方向を特定する(ステップS2004)。そして、情報処理装置101は、特定したRSSI値が最大となる方向にドローンDを一定時間t移動させる(ステップS2005)。
つぎに、情報処理装置101は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号のRSSI値が閾値α以上となったか否かを判断する(ステップS2006)。ここで、RSSI値が閾値α未満の場合(ステップS2006:No)、情報処理装置101は、ステップS2001に戻る。
一方、RSSI値が閾値α以上の場合(ステップS2006:Yes)、情報処理装置101は、配達先の荷物置き場に到達したと判断して(ステップS2007)、到達判断処理を呼び出したステップに戻る。
これにより、障害物を避けながら、配達先のビーコン装置BiにドローンDを近づかせることができる。なお、情報処理装置101は、RSSI値が閾値α以上の場合(ステップS2006:Yes)、ステップS2007をスキップして、到達判断処理を呼び出したステップに戻ることにしてもよい。
以上説明したように、実施の形態4にかかる情報処理装置101によれば、特定した配達先の位置から、距離センサ1801の測定結果に基づいて、ドローンDの周囲に存在する物体を避けながら、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向にドローンDを移動させることができる。そして、情報処理装置101によれば、ビーコン信号の受信信号強度が閾値α以上となった場合に、配達先に到達したと判断することができる。
これにより、ドローンDの周囲の建物状況をスキャンして、ベランダの手すり、壁、窓等の障害物を避けながら、配達先のビーコン装置BiにドローンDを近づかせることができ、より安全に荷物を届けることが可能となる。
(実施の形態5)
つぎに、実施の形態5にかかる情報処理装置101について説明する。実施の形態5では、距離センサを用いて、ドローンDの周囲の建物状況をスキャンしながら障害物を避けつつ、到来方向推定機(指向性アンテナ)を用いて、ビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定する飛行制御方法について説明する。なお、実施の形態1〜4で説明した箇所と同様の箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
(情報処理装置101のハードウェア構成例)
まず、実施の形態5にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様のハードウェア構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図21は、実施の形態5にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図21において、情報処理装置101は、CPU301と、メモリ302と、I/F303と、入力装置304と、GPS受信機305と、ビーコン受信機306と、距離センサ1801と、指向性アンテナ1501と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
ここで、距離センサ1801は、ドローンD(情報処理装置101)の周囲に存在する物体までの距離を測定するセンサである。また、指向性アンテナ1501は、ドローンDの前後・左右・上下の6方向それぞれの方向から到来するビーコン信号(無線信号)を受信する。
なお、実施の形態5にかかるビーコン装置Biのハードウェア構成例については、実施の形態1にかかるビーコン装置Biと同様のため、図示および説明を省略する。
(情報処理装置101の機能的構成例)
つぎに、実施の形態5にかかる情報処理装置101の機能的構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様の機能的構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図22は、実施の形態5にかかる情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図22において、情報処理装置101は、取得部601と、飛行制御部602と、推定部603と、荷物制御部605と、方向特定部2201と、を含む構成である。各機能部601〜603,605,2201は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図21に示したメモリ302に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302に記憶される。
方向特定部2201は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定する。具体的には、例えば、方向特定部2201は、ドローンDの前後・左右・上下の6方向それぞれについて、図21に示した距離センサ1801を用いて、ドローンDの周囲に存在する物体までの距離を測定する。そして、方向特定部2201は、距離センサ1801の測定結果に基づいて、前後・左右・上下の6方向のうち、ドローンDの所定範囲内に物体が存在する方向を特定する。
つぎに、方向特定部2201は、前後・左右・上下の6方向のうち、特定した方向(所定範囲内に物体が存在する方向)を除く残余の方向それぞれについて、図21に示した指向性アンテナ1501を用いて受信されたビーコン信号のRSSI値を測定する。測定対象のビーコン信号は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号である。
そして、方向特定部2201は、残余の方向のうち測定したRSSI値が最大となる方向を特定する。これにより、所定範囲内に物体が存在せず、かつ、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定することができる。また、残余の方向それぞれについてドローンDを移動させてRSSI値を測定することなく、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定することができる。
(情報処理装置101の飛行制御処理手順)
つぎに、実施の形態5にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順について説明する。ただし、図9に示したステップS904以外の処理手順については、図8および図9に示した実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順と同様のため、図示および説明を省略する。
図23は、実施の形態5にかかる到達判断処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図23のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、前後・左右・上下の各方向について、距離センサ1801を用いて、ドローンDの周囲に存在する物体までの距離をそれぞれ測定する(ステップS2301)。
つぎに、情報処理装置101は、距離センサ1801の測定結果に基づいて、前後・左右・上下の6方向のうち、ドローンDの所定範囲内に物体が存在する方向を特定する(ステップS2302)。そして、情報処理装置101は、前後・左右・上下の6方向のうち、特定した方向を除く残余の方向について、指向性アンテナ1501を用いて受信されたビーコン信号のRSSI値をそれぞれ測定する(ステップS2303)。
つぎに、情報処理装置101は、残余の方向のうち測定したRSSI値が最大となる方向を特定する(ステップS2304)。そして、情報処理装置101は、特定したRSSI値が最大となる方向にドローンDを一定時間t移動させる(ステップS2305)。
つぎに、情報処理装置101は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号のRSSI値が閾値α以上となったか否かを判断する(ステップS2306)。ここで、RSSI値が閾値α未満の場合(ステップS2306:No)、情報処理装置101は、ステップS2301に戻る。
一方、RSSI値が閾値α以上の場合(ステップS2306:Yes)、情報処理装置101は、配達先の荷物置き場に到達したと判断して(ステップS2307)、到達判断処理を呼び出したステップに戻る。
これにより、障害物を避けながら、配達先のビーコン装置BiにドローンDを近づかせることができる。なお、情報処理装置101は、RSSI値が閾値α以上の場合(ステップS2306:Yes)、ステップS2307をスキップして、到達判断処理を呼び出したステップに戻ることにしてもよい。
以上説明したように、実施の形態5にかかる情報処理装置101によれば、複数の方向、例えば、ドローンDの前後・左右・上下の6方向それぞれについて、指向性アンテナ1501を用いて受信されたビーコン信号の受信信号強度を測定することができる。また、情報処理装置101によれば、距離センサ1801を用いて、ドローンDの周囲に存在する物体までの距離を測定することができる。そして、情報処理装置101によれば、特定した配達先の位置から、ドローンDの周囲に存在する物体を避けながら、測定したビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向にドローンDを移動させることができる。そして、情報処理装置101によれば、ビーコン信号の受信信号強度が閾値α以上となった場合に、配達先に到達したと判断することができる。
これにより、ドローンDを四方八方に移動させることなく電波の到来方向を特定することができ、ドローンDを遠回りさせることなく、配達先のベランダに設けられる荷物置き場に直線的に近づかせることが可能となる。この際、ドローンDの周囲の建物状況をスキャンして、ベランダの手すり、壁、窓等の障害物を避けながら、配達先のビーコン装置BiにドローンDを近づかせることができ、より安全に荷物を届けることが可能となる。
(実施の形態6)
つぎに、実施の形態6にかかる情報処理装置101について説明する。実施の形態6では、ドローンD側で安定した電波を受信できるように、配達先のビーコン装置Biから複数のビーコン信号を発信させる飛行制御方法について説明する。なお、実施の形態1〜5で説明した箇所と同様の箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
(ビーコン装置Biのハードウェア構成例)
つぎに、実施の形態6にかかるビーコン装置Biのハードウェア構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかるビーコン装置Biと同様のハードウェア構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図24は、実施の形態6にかかるビーコン装置Biのハードウェア構成例を示すブロック図である。図24において、ビーコン装置Biは、MPU401と、メモリ402と、第1ビーコン送信機2401と、第2ビーコン送信機2402と、第3ビーコン送信機2403と、を有する。また、各構成部は、バス400によってそれぞれ接続される。
第1、第2および第3ビーコン送信機2401,2402,2403は、それぞれ異なるビーコンIDを含むビーコン信号(無線信号)を送信する。第1、第2および第3ビーコン送信機2401,2402,2403は、例えば、ビーコン信号が2.4GHz帯の無線信号の場合、12cm程度の間隔離れて設置される。
なお、実施の形態6にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例については、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様のため、図示および説明を省略する。
(情報処理装置101の機能的構成例)
つぎに、実施の形態6にかかる情報処理装置101の機能的構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様の機能的構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図25は、実施の形態6にかかる情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図25において、情報処理装置101は、取得部601と、推定部603と、荷物制御部605と、飛行制御部2501と、方向特定部2502と、を含む構成である。各機能部601,603,605,2501,2502は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302に記憶される。
ここで、飛行制御部2501および方向特定部2502は、実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御部602および方向特定部604(図6参照)と同様の機能をそれぞれ有する。以下、飛行制御部2501の機能のうち、飛行制御部602とは異なる機能について説明する。また、方向特定部2502の機能のうち、方向特定部604とは異なる機能について説明する。
飛行制御部2501は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度として、配達先のビーコン装置Biのそれぞれ異なる発信元から発信される複数のビーコン信号の受信信号強度の平均値を用いる。また、方向特定部2502は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度として、配達先のビーコン装置Biのそれぞれ異なる発信元から発信される複数のビーコン信号の受信信号強度の平均値を用いる。
以下の説明では、飛行制御部2501の処理内容を例に挙げて説明するが、方向特定部2502についても、飛行制御部2501と同様の処理を行う。
具体的には、例えば、飛行制御部2501は、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号のRSSI値を測定する際に、図24に示した第1、第2および第3ビーコン送信機2401,2402,2403から発信されるビーコン信号のRSSI値を測定する。そして、飛行制御部2501は、測定した各ビーコン信号のRSSI値の平均値を、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号のRSSI値として扱う。
配達先のビーコン装置Biから発信される複数のビーコン信号を識別するビーコンIDは、配達先の住所情報に含まれる。例えば、配達先の住所情報には、配達先のビーコン装置Biの第1、第2および第3ビーコン送信機2401,2402,2403から発信されるビーコン信号を識別するビーコンIDがそれぞれ含まれる。また、第1、第2および第3ビーコン送信機2401,2402,2403から発信されるビーコン信号のRSSI値の平均値を用いる場合、閾値αは、例えば、−54〜−34[dBm]程度の値に設定される。
なお、実施の形態6にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順については、図8および図9に示した実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順と同様のため、図示および説明を省略する。
以上説明したように、実施の形態6にかかる情報処理装置101によれば、配達先のビーコン装置Biから発信されるビーコン信号の受信信号強度として、配達先のビーコン装置Biのそれぞれ異なる発信元から発信される複数のビーコン信号の受信信号強度の平均値を用いることができる。
これにより、送信ダイバーシチ効果によってドローンD側で安定した電波を受信することができるようになる。具体的には、配達先のビーコン装置BiにドローンDが近づいているにもかかわらず、反射波との兼ね合いで受信信号強度が弱くなるような事象が発生する確率を減らすことができる。
(実施の形態7)
つぎに、実施の形態7にかかる情報処理装置101について説明する。実施の形態7では、配達先のビーコン装置Biから発信される2種類の無線信号を利用して、よりピンポイントで配達先にドローンDを到達させる飛行制御方法について説明する。なお、実施の形態1〜6で説明した箇所と同様の箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
(情報処理装置101のハードウェア構成例)
まず、実施の形態7にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様のハードウェア構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図26は、実施の形態7にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図26において、情報処理装置101は、CPU301と、メモリ302と、I/F303と、入力装置304と、GPS受信機305と、ビーコン受信機306と、RFID(radio frequency identifier)受信機2601と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
ここで、RFID受信機2601は、RFID信号(無線信号)を受信する。RFID信号は、ビーコン装置Biのビーコン送信機403(後述の図27参照)から送信されるビーコン信号よりも小さい送信電力で送信される無線信号である。
(ビーコン装置Biのハードウェア構成例)
つぎに、実施の形態7にかかるビーコン装置Biのハードウェア構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかるビーコン装置Biと同様のハードウェア構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図27は、実施の形態7にかかるビーコン装置Biのハードウェア構成例を示すブロック図である。図27において、ビーコン装置Biは、MPU401と、メモリ402と、ビーコン送信機403と、RFID送信機2701と、を有する。また、各構成部は、バス400によってそれぞれ接続される。
ここで、RFID送信機2701は、RFID信号(無線信号)を送信する。上述したように、RFID信号は、ビーコン送信機403から送信されるビーコン信号よりも小さい送信電力で送信される無線信号である。なお、RFID送信機2701は、例えば、情報処理装置101の送信機(不図示)から発信される電波をエネルギー源として動作するパッシブタグであってもよい。
(情報処理装置101の機能的構成例)
つぎに、実施の形態7にかかる情報処理装置101の機能的構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様の機能的構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図28は、実施の形態7にかかる情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図28において、情報処理装置101は、取得部601と、推定部603と、荷物制御部605と、飛行制御部2801と、方向特定部2802と、を含む構成である。各機能部601,603,605,2801,2802は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図26に示したメモリ302に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302に記憶される。
ここで、飛行制御部2801および方向特定部2802は、実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御部602および方向特定部604(図6参照)と同様の機能を有する。以下、飛行制御部2801の機能のうち、飛行制御部602とは異なる機能について説明する。また、方向特定部2802の機能のうち、方向特定部604とは異なる機能について説明する。
飛行制御部2801は、特定した建物における配達先の位置から、方向特定部2802によって特定されたビーコン信号のRSSI値(受信信号強度)が大きくなる方向にドローンDを移動させる。具体的には、例えば、飛行制御部2801は、特定されたビーコン信号のRSSI値が大きくなる方向に、ドローンDを一定時間t移動させる。
そして、飛行制御部2801は、図26に示したRFID受信機2601により、配達先のビーコン装置BiのRFID送信機2701(図27参照)から送信されるRFID信号を受信したか否かを判断する。なお、配達先のビーコン装置BiのRFID送信機2701から送信されるRFID信号を識別するIDは、配達先の住所情報に含まれる。
ここで、RFID信号を受信していない場合、飛行制御部2801は、方向特定部2802によって特定されるビーコン信号のRSSI値が大きくなる方向に、ドローンDをさらに移動させる。一方、RFID信号を受信した場合、飛行制御部2801は、RFID信号のRSSI値が閾値γ以上となったか否かを判断する。
閾値γは、任意に設定可能であり、例えば、−80〜−60[dBm]程度の値に設定される。ここで、RSSI値が閾値γ以上の場合、飛行制御部2801は、ドローンDが配達先、例えば、配達先の荷物置き場に到達したと判断する。
一方、RSSI値が閾値γ未満の場合、飛行制御部2801は、方向特定部2802に対して、配達先のビーコン装置BiのRFID送信機2701から送信されるRFID信号のRSSI値が大きくなる方向を特定するように指示する。そして、飛行制御部2801は、方向特定部2802によって特定されるRFID信号のRSSI値が大きくなる方向に、ドローンDをさらに移動させる。
方向特定部2802は、飛行制御部2801からの指示に応じて、配達先のビーコン装置BiのRFID送信機2701から送信されるRFID信号のRSSI値が大きくなる方向を特定する。具体的には、例えば、方向特定部2802は、前後・左右・上下の6方向それぞれについて、ドローンDを一定時間t移動させた場合のRFID信号のRSSI値をそれぞれ測定する。
測定対象のRFID信号は、配達先のビーコン装置BiのRFID送信機2701から送信されるRFID信号である。そして、方向特定部2802は、前後・左右・上下の6方向のうち測定したRSSI値が最大となる方向を特定する。これにより、配達先のビーコン装置Biから送信されるRFID信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定することができる。
(情報処理装置101の飛行制御処理手順)
つぎに、実施の形態7にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順について説明する。ただし、図9に示したステップS904以外の処理手順については、図8および図9に示した実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順と同様のため、図示および説明を省略する。
図29は、実施の形態7にかかる到達判断処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図29のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、前後・左右・上下の各方向について、ドローンDを一定時間t移動させたときのビーコン信号のRSSI値をそれぞれ測定する(ステップS2901)。
つぎに、情報処理装置101は、前後・左右・上下の6方向のうち測定したビーコン信号のRSSI値が最大となる方向を特定する(ステップS2902)。そして、情報処理装置101は、特定したビーコン信号のRSSI値が最大となる方向にドローンDを一定時間t移動させる(ステップS2903)。
つぎに、情報処理装置101は、配達先のビーコン装置BiのRFID送信機2701から送信されるRFID信号を受信したか否かを判断する(ステップS2904)。ここで、RFID信号を受信していない場合(ステップS2904:No)、情報処理装置101は、ステップS2901に戻る。
一方、RFID信号を受信した場合(ステップS2904:Yes)、情報処理装置101は、前後・左右・上下の各方向に、ドローンDを一定時間t移動させたときのRFID信号のRSSI値をそれぞれ測定する(ステップS2905)。そして、情報処理装置101は、前後・左右・上下の6方向のうち測定したRSSI値が最大となる方向を特定する(ステップS2906)。
つぎに、情報処理装置101は、特定したRFID信号のRSSI値が最大となる方向にドローンDを一定時間t移動させる(ステップS2907)。そして、情報処理装置101は、配達先のビーコン装置BiのRFID送信機2701から送信されるRFID信号のRSSI値が閾値γ以上となったか否かを判断する(ステップS2908)。
ここで、RSSI値が閾値γ未満の場合(ステップS2908:No)、情報処理装置101は、ステップS2905に戻る。一方、RSSI値が閾値γ以上の場合(ステップS2908:Yes)、情報処理装置101は、配達先の荷物置き場に到達したと判断して(ステップS2909)、到達判断処理を呼び出したステップに戻る。
これにより、配達先のビーコン装置BiにドローンDを徐々に近づかせながら、配達先のベランダに設けられる荷物置き場をピンポイントで特定することができる。なお、情報処理装置101は、RSSI値が閾値γ以上の場合(ステップS2908:Yes)、ステップS2909をスキップして、到達判断処理を呼び出したステップに戻ることにしてもよい。
以上説明したように、実施の形態7にかかる情報処理装置101によれば、特定した配達先の位置から、配達先のビーコン装置Biのビーコン送信機403から発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向にドローンDを移動させることができる。そして、情報処理装置101によれば、配達先のビーコン装置BiのRFID送信機2701から送信されるRFID信号を受信したか否かを判断することができる。また、情報処理装置101によれば、RFID信号を受信した場合、RFID送信機2701から送信されるRFID信号の受信信号強度が大きくなる方向にドローンDを移動させることができる。そして、情報処理装置101によれば、RFID信号の受信信号強度が閾値γ以上となった場合に、配達先に到達したと判断することができる。
これにより、ビーコン信号よりも電波飛距離が短いRFID信号を利用して、配達先のビーコン装置BiにドローンDを徐々に近づかせながら、配達先のベランダに設けられる荷物置き場をよりピンポイントで特定することができる。
(実施の形態8)
つぎに、実施の形態8にかかる情報処理装置101について説明する。実施の形態8では、配達先のビーコン装置Biから発信される超音波信号を利用して、よりピンポイントで配達先にドローンDを到達させる飛行制御方法について説明する。なお、実施の形態1〜7で説明した箇所と同様の箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
(情報処理装置101のハードウェア構成例)
まず、実施の形態8にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様のハードウェア構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図30は、実施の形態8にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図30において、情報処理装置101は、CPU301と、メモリ302と、I/F303と、入力装置304と、GPS受信機305と、ビーコン受信機306と、超音波受信機3001と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
ここで、超音波受信機3001は、超音波信号を受信する。超音波信号は、人間の聴覚器官では捉えられない周波数の高い音波の信号である。
(ビーコン装置Biのハードウェア構成例)
つぎに、実施の形態8にかかるビーコン装置Biのハードウェア構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかるビーコン装置Biと同様のハードウェア構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図31は、実施の形態8にかかるビーコン装置Biのハードウェア構成例を示すブロック図である。図31において、ビーコン装置Biは、MPU401と、メモリ402と、ビーコン送信機403と、超音波送信機3101と、を有する。また、各構成部は、バス400によってそれぞれ接続される。
ここで、超音波送信機3101は、超音波信号を送信する指向性スピーカを有する。上述したように、超音波信号は、人間の聴覚器官では捉えられない周波数の高い音波の信号であり、指向性の高い高周波数の信号である。ビーコン装置Biは、例えば、配達先のベランダに設けられる荷物置き場に設置される。そして、荷物置き場の上方、例えば、真上に向けて超音波送信機3101から超音波信号が発射される。
(情報処理装置101の機能的構成例)
つぎに、実施の形態8にかかる情報処理装置101の機能的構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様の機能的構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図32は、実施の形態8にかかる情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図32において、情報処理装置101は、取得部601と、推定部603と、荷物制御部605と、飛行制御部3201と、方向特定部3202と、を含む構成である。各機能部601,603,605,3201,3202は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図30に示したメモリ302に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302に記憶される。
ここで、飛行制御部3201および方向特定部3202は、実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御部602および方向特定部604(図6参照)と同様の機能を有する。以下、飛行制御部3201の機能のうち、飛行制御部602とは異なる機能について説明する。また、方向特定部3202の機能のうち、方向特定部604とは異なる機能について説明する。
飛行制御部3201は、特定した建物における配達先の位置から、方向特定部3202によって特定されたビーコン信号のRSSI値(受信信号強度)が大きくなる方向にドローンDを移動させる。具体的には、例えば、飛行制御部3201は、特定されたビーコン信号のRSSI値が大きくなる方向に、ドローンDを一定時間t移動させる。
そして、飛行制御部3201は、図30に示した超音波受信機3001により、配達先のビーコン装置Biの超音波送信機3101(図31参照)から送信される超音波信号を受信したか否かを判断する。
ここで、超音波信号を受信していない場合、飛行制御部3201は、方向特定部3202によって特定されるビーコン信号のRSSI値が大きくなる方向に、ドローンDをさらに移動させる。一方、超音波信号を受信した場合、飛行制御部3201は、超音波信号の受信信号強度を測定する。
以下の説明では、超音波信号の受信信号強度を「受信レベル」と表記する場合がある。受信レベルの単位は、例えば、[dBm]である。
そして、飛行制御部3201は、測定した超音波信号の受信レベルが閾値α以上となったか否かを判断する。ここで、受信レベルが閾値α以上の場合、飛行制御部3201は、ドローンDが配達先、例えば、配達先の荷物置き場に到達したと判断する。
一方、受信レベルが閾値α未満の場合、飛行制御部3201は、方向特定部3202に対して、配達先のビーコン装置Biの超音波送信機3101から送信される超音波信号の受信レベルが大きくなる方向を特定するように指示する。そして、飛行制御部3201は、方向特定部3202によって特定される超音波信号の受信レベルが大きくなる方向に、ドローンDをさらに移動させる。
方向特定部3202は、飛行制御部3201からの指示に応じて、配達先のビーコン装置Biの超音波送信機3101から送信される超音波信号の受信レベルが大きくなる方向を特定する。具体的には、例えば、方向特定部3202は、前後・左右・上下の6方向それぞれについて、ドローンDを一定時間t移動させた場合の超音波信号の受信レベルをそれぞれ測定する。
そして、方向特定部3202は、前後・左右・上下の6方向のうち測定した受信レベルが最大となる方向を特定する。これにより、配達先のビーコン装置Biから送信される超音波信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定することができる。
(情報処理装置101の飛行制御処理手順)
つぎに、実施の形態8にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順について説明する。ただし、図9に示したステップS904以外の処理手順については、図8および図9に示した実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順と同様のため、図示および説明を省略する。
図33は、実施の形態8にかかる到達判断処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図33のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、前後・左右・上下の各方向について、ドローンDを一定時間t移動させたときのビーコン信号のRSSI値をそれぞれ測定する(ステップS3301)。
つぎに、情報処理装置101は、前後・左右・上下の6方向のうち測定したビーコン信号のRSSI値が最大となる方向を特定する(ステップS3302)。そして、情報処理装置101は、特定したビーコン信号のRSSI値が最大となる方向にドローンDを一定時間t移動させる(ステップS3303)。
つぎに、情報処理装置101は、配達先のビーコン装置Biの超音波送信機3101から送信される超音波信号を受信したか否かを判断する(ステップS3304)。ここで、超音波信号を受信していない場合(ステップS3304:No)、情報処理装置101は、ステップS3301に戻る。
一方、超音波信号を受信した場合(ステップS3304:Yes)、情報処理装置101は、前後・左右・上下の各方向に、ドローンDを一定時間t移動させたときの超音波信号の受信レベルをそれぞれ測定する(ステップS3305)。そして、情報処理装置101は、前後・左右・上下の6方向のうち測定した受信レベルが最大となる方向を特定する(ステップS3306)。
つぎに、情報処理装置101は、特定した超音波信号の受信レベルが最大となる方向にドローンDを一定時間t移動させる(ステップS3307)。そして、情報処理装置101は、配達先のビーコン装置Biの超音波送信機3101から送信される超音波信号の受信レベルが閾値α以上となったか否かを判断する(ステップS3308)。
ここで、受信レベルが閾値α未満の場合(ステップS3308:No)、情報処理装置101は、ステップS3305に戻る。一方、受信レベルが閾値α以上の場合(ステップS3308:Yes)、情報処理装置101は、配達先の荷物置き場に到達したと判断して(ステップS3309)、到達判断処理を呼び出したステップに戻る。
これにより、配達先のビーコン装置BiにドローンDを徐々に近づかせながら、配達先のベランダに設けられる荷物置き場をピンポイントで特定することができる。なお、情報処理装置101は、受信レベルが閾値α以上の場合(ステップS3308:Yes)、ステップS3309をスキップして、到達判断処理を呼び出したステップに戻ることにしてもよい。
以上説明したように、実施の形態8にかかる情報処理装置101によれば、特定した配達先の位置から、配達先のビーコン装置Biのビーコン送信機403から発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向にドローンDを移動させることができる。そして、情報処理装置101によれば、配達先のビーコン装置Biの超音波送信機3101から発信される超音波信号を受信したか否かを判断することができる。また、情報処理装置101によれば、超音波信号を受信した場合、超音波信号の受信レベルが大きくなる方向にドローンDを移動させることができる。そして、情報処理装置101によれば、超音波信号の受信レベルが閾値α以上となった場合に、配達先に到達したと判断することができる。
これにより、指向性のある超音波信号を送信する超音波送信機3101を利用して、ドローンDを遠回りさせることなく、配達先のビーコン装置Biに直線的に近づかせながら、配達先のベランダに設けられる荷物置き場をよりピンポイントで特定することができる。
(実施の形態9)
つぎに、実施の形態9にかかる情報処理装置101について説明する。実施の形態9では、配達先のビーコン装置Biから発信される光信号を利用して、よりピンポイントで配達先にドローンDを到達させる飛行制御方法について説明する。なお、実施の形態1〜8で説明した箇所と同様の箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
(情報処理装置101のハードウェア構成例)
まず、実施の形態9にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様のハードウェア構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図34は、実施の形態9にかかる情報処理装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図34において、情報処理装置101は、CPU301と、メモリ302と、I/F303と、入力装置304と、GPS受信機305と、ビーコン受信機306と、光受信機3401と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。ここで、光受信機3401は、光信号を受信する。
(ビーコン装置Biのハードウェア構成例)
つぎに、実施の形態9にかかるビーコン装置Biのハードウェア構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかるビーコン装置Biと同様のハードウェア構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図35は、実施の形態9にかかるビーコン装置Biのハードウェア構成例を示すブロック図である。図35において、ビーコン装置Biは、MPU401と、メモリ402と、ビーコン送信機403と、光送信機3501と、を有する。また、各構成部は、バス400によってそれぞれ接続される。
ここで、光送信機3501は、指向性のある光信号を送信する発光デバイスを有する。ビーコン装置Biは、例えば、配達先のベランダに設けられる荷物置き場に設置される。そして、荷物置き場の上方、例えば、真上に向けて光送信機3501から光信号が発射される。
(情報処理装置101の機能的構成例)
つぎに、実施の形態9にかかる情報処理装置101の機能的構成例について説明する。ただし、実施の形態1にかかる情報処理装置101と同様の機能的構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図36は、実施の形態9にかかる情報処理装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図36において、情報処理装置101は、取得部601と、推定部603と、荷物制御部605と、飛行制御部3601と、方向特定部3602と、を含む構成である。各機能部601,603,605,3601,3602は制御部となる機能であり、具体的には、例えば、図34に示したメモリ302に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302に記憶される。
ここで、飛行制御部3601および方向特定部3602は、実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御部602および方向特定部604(図6参照)と同様の機能を有する。以下、飛行制御部3601の機能のうち、飛行制御部602とは異なる機能について説明する。また、方向特定部3602の機能のうち、方向特定部604とは異なる機能について説明する。
飛行制御部3601は、特定した建物における配達先の位置から、方向特定部3602によって特定されたビーコン信号のRSSI値(受信信号強度)が大きくなる方向にドローンDを移動させる。具体的には、例えば、飛行制御部3601は、特定されたビーコン信号のRSSI値が大きくなる方向に、ドローンDを一定時間t移動させる。
そして、飛行制御部3601は、図30に示した光受信機3401により、配達先のビーコン装置Biの光送信機3501(図31参照)から送信される光信号を受信したか否かを判断する。ここで、光信号を受信していない場合、飛行制御部3601は、方向特定部3602によって特定されるビーコン信号のRSSI値が大きくなる方向に、ドローンDをさらに移動させる。一方、光信号を受信した場合、飛行制御部3601は、光信号の受信信号強度を測定する。
以下の説明では、光信号の受信信号強度を「受信レベル」と表記する場合がある。受信レベルの単位は、例えば、[dBm]である。
そして、飛行制御部3601は、測定した光信号の受信レベルが閾値α以上となったか否かを判断する。ここで、受信レベルが閾値α以上の場合、飛行制御部3601は、ドローンDが配達先、例えば、配達先の荷物置き場に到達したと判断する。
一方、受信レベルが閾値α未満の場合、飛行制御部3601は、方向特定部3602に対して、配達先のビーコン装置Biの光送信機3501から送信される光信号の受信レベルが大きくなる方向を特定するように指示する。そして、飛行制御部3601は、方向特定部3602によって特定される光信号の受信レベルが大きくなる方向に、ドローンDをさらに移動させる。
方向特定部3602は、飛行制御部3601からの指示に応じて、配達先のビーコン装置Biの光送信機3501から送信される光信号の受信レベルが大きくなる方向を特定する。具体的には、例えば、方向特定部3602は、前後・左右・上下の6方向それぞれについて、ドローンDを一定時間t移動させた場合の光信号の受信レベルをそれぞれ測定する。
そして、方向特定部3602は、前後・左右・上下の6方向のうち測定した光信号の受信レベルが最大となる方向を特定する。これにより、配達先のビーコン装置Biから送信される光信号の受信信号強度が大きくなる方向を特定することができる。
(情報処理装置101の飛行制御処理手順)
つぎに、実施の形態9にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順について説明する。ただし、図9に示したステップS904以外の処理手順については、図8および図9に示した実施の形態1にかかる情報処理装置101の飛行制御処理手順と同様のため、図示および説明を省略する。
図37は、実施の形態9にかかる到達判断処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。図37のフローチャートにおいて、まず、情報処理装置101は、前後・左右・上下の各方向について、ドローンDを一定時間t移動させたときのビーコン信号のRSSI値をそれぞれ測定する(ステップS3701)。
つぎに、情報処理装置101は、前後・左右・上下の6方向のうち測定したビーコン信号のRSSI値が最大となる方向を特定する(ステップS3702)。そして、情報処理装置101は、特定したビーコン信号のRSSI値が最大となる方向にドローンDを一定時間t移動させる(ステップS3703)。
つぎに、情報処理装置101は、配達先のビーコン装置Biの光送信機3501から送信される光信号を受信したか否かを判断する(ステップS3704)。ここで、光信号を受信していない場合(ステップS3704:No)、情報処理装置101は、ステップS3701に戻る。
一方、光信号を受信した場合(ステップS3704:Yes)、情報処理装置101は、前後・左右・上下の各方向に、ドローンDを一定時間t移動させたときの光信号の受信レベルをそれぞれ測定する(ステップS3705)。そして、情報処理装置101は、前後・左右・上下の6方向のうち測定した受信レベルが最大となる方向を特定する(ステップS3706)。
つぎに、情報処理装置101は、特定した光信号の受信レベルが最大となる方向にドローンDを一定時間t移動させる(ステップS3707)。そして、情報処理装置101は、配達先のビーコン装置Biの光送信機3501から送信される光信号の受信レベルが閾値α以上となったか否かを判断する(ステップS3708)。
ここで、受信レベルが閾値α未満の場合(ステップS3708:No)、情報処理装置101は、ステップS3705に戻る。一方、受信レベルが閾値α以上の場合(ステップS3708:Yes)、情報処理装置101は、配達先の荷物置き場に到達したと判断して(ステップS3709)、到達判断処理を呼び出したステップに戻る。
これにより、配達先のビーコン装置BiにドローンDを徐々に近づかせながら、配達先のベランダに設けられる荷物置き場をピンポイントで特定することができる。なお、情報処理装置101は、受信レベルが閾値α以上の場合(ステップS3708:Yes)、ステップS3709をスキップして、到達判断処理を呼び出したステップに戻ることにしてもよい。
以上説明したように、実施の形態9にかかる情報処理装置101によれば、特定した配達先の位置から、配達先のビーコン装置Biのビーコン送信機403から発信されるビーコン信号の受信信号強度が大きくなる方向にドローンDを移動させることができる。そして、情報処理装置101によれば、配達先のビーコン装置Biの光送信機3501から発信される光信号を受信したか否かを判断することができる。また、情報処理装置101によれば、光信号を受信した場合、光信号の受信レベルが大きくなる方向にドローンDを移動させることができる。そして、情報処理装置101によれば、光信号の受信レベルが閾値α以上となった場合に、配達先に到達したと判断することができる。
これにより、指向性のある光信号を送信する光送信機3501を利用して、ドローンDを遠回りさせることなく、配達先のビーコン装置Biに直線的に近づかせながら、配達先のベランダに設けられる荷物置き場をよりピンポイントで特定することができる。
なお、本実施の形態で説明した飛行制御方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本飛行制御プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本飛行制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)コンピュータに、
配達先又は集荷先の住所情報から決定された前記配達先又は集荷先の高度に無人航空機を移動させ、前記配達先又は集荷先の建物を周回させながら前記配達先又は集荷先の発信機から発信される無線信号の受信信号強度を測定し、
測定した前記無線信号の受信信号強度に基づいて、前記建物における前記配達先又は集荷先の位置を特定する、
処理を実行させることを特徴とする飛行制御プログラム。
(付記2)前記コンピュータに、
特定した前記配達先又は集荷先の位置から、前記無線信号の受信信号強度が大きくなる方向に前記無人航空機を移動させて、前記無線信号の受信信号強度が閾値以上となった場合に、前記無人航空機が前記配達先又は集荷先に到達したと判断する、
処理を実行させることを特徴とする付記1に記載の飛行制御プログラム。
(付記3)前記コンピュータに、
特定した前記配達先又は集荷先の位置から、前記無線信号の受信信号強度が大きくなる方向に前記無人航空機を移動させて、前記無線信号の受信信号強度が第1の閾値以上となった場合に、前記発信機に対して送信電力を下げるよう要求する変更要求を送信し、
前記変更要求を送信した前記発信機から発信される無線信号の受信信号強度が大きくなる方向に前記無人航空機を移動させて、当該無線信号の受信信号強度が第2の閾値以上となった場合に、前記無人航空機が前記配達先又は集荷先に到達したと判断する、
処理を実行させることを特徴とする付記1に記載の飛行制御プログラム。
(付記4)前記コンピュータに、
複数の方向それぞれについて、指向性アンテナを用いて受信された前記無線信号の受信信号強度を測定した測定結果を取得する処理を実行させ、
前記判断する処理は、
特定した前記配達先又は集荷先の位置から、取得した前記測定結果に基づいて、前記複数の方向のうち測定した前記無線信号の受信信号強度が大きくなる方向に前記無人航空機を移動させて、前記無線信号の受信信号強度が閾値以上となった場合に、前記配達先又は集荷先に到達したと判断する、ことを特徴とする付記2に記載の飛行制御プログラム。
(付記5)前記コンピュータに、
前記無人航空機の周囲に存在する物体までの距離を測定するセンサの測定結果を取得する処理を実行させ、
前記判断する処理は、
特定した前記配達先又は集荷先の位置から、取得した前記測定結果に基づいて、前記物体を避けながら、前記無線信号の受信信号強度が大きくなる方向に前記無人航空機を移動させて、前記無線信号の受信信号強度が閾値以上となった場合に、前記配達先又は集荷先に到達したと判断する、ことを特徴とする付記2に記載の飛行制御プログラム。
(付記6)前記コンピュータに、
複数の方向それぞれについて、指向性アンテナを用いて受信された前記無線信号の受信信号強度を測定した第2測定結果を取得する処理を実行させ、
前記判断する処理は、
さらに、取得した前記第2測定結果に基づいて、前記物体を避けながら、前記複数の方向のうち測定した前記無線信号の受信信号強度が大きくなる方向に前記無人航空機を移動させて、前記無線信号の受信信号強度が閾値以上となった場合に、前記配達先又は集荷先に到達したと判断する、ことを特徴とする付記5に記載の飛行制御プログラム。
(付記7)前記無線信号の受信信号強度は、前記発信機のそれぞれ異なる発信元から発信される複数の無線信号の受信信号強度の平均値である、ことを特徴とする付記1または2に記載の飛行制御プログラム。
(付記8)前記コンピュータに、
特定した前記配達先又は集荷先の位置から、前記無線信号の受信信号強度が大きくなる方向に前記無人航空機を移動させて、前記無線信号よりも低い送信電力で前記発信機から発信される第2の無線信号を受信したか否かを判断し、
前記第2の無線信号を受信した場合、前記第2の無線信号の受信信号強度が大きくなる方向に前記無人航空機を移動させて、前記第2の無線信号の受信信号強度が閾値以上となった場合に、前記配達先又は集荷先に到達したと判断する、
処理を実行させることを特徴とする付記1に記載の飛行制御プログラム。
(付記9)前記コンピュータに、
特定した前記配達先又は集荷先の位置から、前記無線信号の受信信号強度が大きくなる方向に前記無人航空機を移動させて、前記発信機の超音波送信機から発信される超音波信号を受信したか否かを判断し、
前記超音波信号を受信した場合、前記超音波信号の受信信号強度が大きくなる方向に前記無人航空機を移動させて、前記超音波信号の受信信号強度が閾値以上となった場合に、前記配達先又は集荷先に到達したと判断する、
処理を実行させることを特徴とする付記1に記載の飛行制御プログラム。
(付記10)前記コンピュータに、
特定した前記配達先又は集荷先の位置から、前記無線信号の受信信号強度が大きくなる方向に前記無人航空機を移動させて、前記発信機の光送信機から発信される光信号を受信したか否かを判断し、
前記光信号を受信した場合、前記光信号の受信信号強度が大きくなる方向に前記無人航空機を移動させて、前記光信号の受信信号強度が閾値以上となった場合に、前記配達先又は集荷先に到達したと判断する、
処理を実行させることを特徴とする付記1に記載の飛行制御プログラム。
(付記11)前記配達先又は集荷先の高度は、前記住所情報に含まれるフロア情報に対応する高度よりも所定の高さ分高い高度に決定される、ことを特徴とする付記1〜10のいずれか一つに記載の飛行制御プログラム。
(付記12)前記特定する処理は、
測定した前記無線信号の受信信号強度が最大となる位置を、前記建物における前記配達先又は集荷先の位置として特定する、ことを特徴とする付記1に記載の飛行制御プログラム。
(付記13)前記コンピュータに、
前記無人航空機が前記配達先又は集荷先に到達したと判断した場合、前記無人航空機を着陸させ、前記無人航空機に対する荷物の積み降ろしを制御する、処理を実行させることを特徴とする付記2に記載の飛行制御プログラム。
(付記14)前記コンピュータに、
配達先又は集荷先の住所情報を取得し、
衛星測位システムを用いて測位される前記無人航空機の位置情報に基づいて、取得した前記住所情報から特定される前記配達先又は集荷先の建物付近まで移動させる、
処理を実行させることを特徴とする付記1に記載の飛行制御プログラム。
(付記15)前記発信機は発信機毎に固有の識別情報を発信し、
前記コンピュータに、
前記配達先又は集荷先を示す識別情報を発信する発信機を特定し、特定した前記発信機から発信される無線信号の受信信号強度を測定する、
処理を実行させることを特徴とする付記1に記載の飛行制御プログラム。
(付記16)コンピュータが、
配達先又は集荷先の住所情報から決定された前記配達先又は集荷先の高度に無人航空機を移動させ、前記配達先又は集荷先の建物を周回させながら前記配達先又は集荷先の発信機から発信される無線信号の受信信号強度を測定し、
測定した前記無線信号の受信信号強度に基づいて、前記建物における前記配達先又は集荷先の位置を特定する、
処理を実行することを特徴とする飛行制御方法。
(付記17)配達先又は集荷先の住所情報から決定された前記配達先又は集荷先の高度に無人航空機を移動させ、前記配達先又は集荷先の建物を周回させながら前記配達先又は集荷先の発信機から発信される無線信号の受信信号強度を測定し、
測定した前記無線信号の受信信号強度に基づいて、前記建物における前記配達先又は集荷先の位置を特定する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。