JP6740666B2 - 撮像素子、焦点検出装置および撮像装置 - Google Patents

撮像素子、焦点検出装置および撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、焦点検出機能を備えた撮像装置に関し、特に、積層型の光電変換層を備える撮像素子を用いた焦点検出に関する。
デジタルカメラでは、撮像用のイメージセンサの画素配列の一部に焦点検出用画素を設けて位相差方式による焦点検出を行う構成が知られている。対になっている焦点検出用画素によって撮影レンズを通過する光束を瞳分割して一対の分割像を形成し、分割像のパターンずれを検出してデフォーカス量を算出する。通常のフォトダイオードに代えて有機光電変換層から成る光電変換部を備えた撮像素子に対しても、焦点検出用画素を配置することが可能であり、有機光電変換層とマイクロレンズとの間に遮光膜を対称的な位置に形成する撮像素子が知られている(特許文献1参照)。
一方、同一半導体基板上に、シリコンフォトダイオードによって光電変換を行うモノクロ撮像素子(第1撮像素子)と、その上に有機光電変換膜を備えた撮像素子(第2撮像素子)を積層して配置した固体撮像素子によって、位相差方式による焦点検出を行う方法も知られている(特許文献2参照)。
そこでは、第2撮像素子において、Cy、Ye、Mg、Gに応じた光を光電変換する有機光電変換膜が2次元配置されており、光電変換膜を透過する光は下方に配置された第1撮像素子に入射する。Cy、Mg、Yeのそれぞれ補色であるR、G、Bに応じた光がモノクロ撮像素子に入射することで、第1撮像素子を撮影画像用、その上方にある第2撮像素子を焦点検出用に使用することが可能となる。
特開2014−67948号公報 特開2013−145292号公報
光電変換層を一層あるいは複数積層させた撮像素子の場合、被写体の分光反射率、照明光のスペクトル特性などの影響により、撮影レンズの色収差によって結像位置が被写体によって相違することになり、焦点検出誤差が生じる。
したがって、被写体の色、照明光などに関係なく、光電変換層を備えた撮像素子を用いて正確に焦点検出することが求められる。
本発明の撮像素子は、互いに異なる波長域の光を光電変換する複数の光電変換層を積層させた撮像素子と、各光電変換層に設けられた焦点検出用画素から出力される焦点検出画素信号に基づいて、焦点検出処理を実行する焦点検出部とを備える。各光電変換層は、所定の波長域の光を選択的に吸収し、それ以外の波長域の光を透過することで色分離を行う。また、光電変換層が、対称的位置に遮光膜を備えた少なくとも1対の焦点検出用画素を設けて位相差方式による焦点検出を行うことが可能である。
本発明では、焦点検出部が、複数の光電変換層から出力される画素信号レベルの差異に基づき、焦点検出誤差を抑制するように焦点検出画素信号の選択もしくは焦点検出画素信号の調整を行う。ここで、「選択」とは、少なくとも1つの焦点検出用画素信号を選択する、すなわち焦点検出用画素の設けられた光電変換層を選択することを示す。また、「調整」とは、各光電変換層の焦点検出画素信号の出力レベルを調整することを示す。
例えば、焦点検出部は、複数の光電変換層の中で最も大きい画素信号を出力する光電変換層の焦点検出用画素を用いて、焦点検出処理を行うことが可能である。また、焦点検出部は、複数の光電変換層での画素信号レベルの比もしくは割合に応じて、各光電変換層の画素信号に対して重み付けを行なうことができる。
複数の光電変換層については、光路に沿って、光電変換波長域の短い光電変換層から光電変換波長域の長い光電変換層の順に積層させるのが良い。例えば、複数の光電変換層が、Bに応じた光を光電変換する光電変換層と、Gに応じた光を光電変換する光電変換層と、Rに応じた光を光電変換する光電変換層とを入射側からこの順で配置することができる。さらに、IRに応じた光を光電変換する光電変換層を最も基板側に配置することができる。
様々な測距方式に対応するため、各光電変換層が、撮像エリアの測距点に応じて規定される複数の分割測距エリアそれぞれに焦点検出用画素を設置するのが良い。焦点検出部は、対象となる分割測距エリアに対して、焦点検出画素信号の選択もしくは焦点検出画素信号の調整を行うことができる。
本発明の他の態様におけるプログラムは、撮像装置を、互いに異なる波長域の光を光電変換する複数の光電変換層を積層させた撮像素子の各光電変換層に設けられた焦点検出用画素から出力される焦点検出画素信号のレベルを検出する手段と、複数の光電変換層から出力される画素信号レベルの差異に基づき、焦点検出誤差を抑制するように、焦点検出画素信号の選択もしくは焦点検出画素信号の調整を行う手段として機能させる。
本発明の他の態様における焦点検出装置は、互いに異なる波長域の光を透過する複数の光電変換層を積層させた撮像素子の各光電変換層に設けられた焦点検出用画素から出力される焦点検出画素信号に基づいて、焦点検出処理を行う焦点検出装置であって、複数の光電変換層から出力される画素信号レベルの差異に基づき、焦点検出誤差を抑制するように、焦点検出画素信号の選択もしくは焦点検出画素信号の調整を行う。
本発明の他の態様における焦点検出方法は、互いに異なる波長域の光を光電変換する複数の光電変換層を積層させた撮像素子の各光電変換層に設けられた焦点検出用画素から出力される焦点検出画素信号に基づいて、焦点検出処理を行う焦点検出方法であって、複数の光電変換層から出力される画素信号レベルの差異に基づき、焦点検出誤差を抑制するように、焦点検出画素信号の調整もしくは焦点検出画素信号の選択を行う。
本発明の他の態様における撮像素子は、基板上にあって、互いに異なる波長域の光を光電変換する複数の光電変換層と、複数の光電変換層から画素信号を読み出す画素信号読み出し回路とを備え、複数の光電変換層が積層されており、各光電変換層が、焦点検出用画素を有する。
本発明の他の態様における撮像装置は、互いに異なる波長域の光を光電変換する複数の光電変換層を積層させた撮像素子と、複数の光電変換層のうち最短波長域の光を光電変換する光電変換層および最長波長域の光を光電変換する光電変換層以外の光電変換層に設けられた焦点検出用画素から出力される焦点検出画素信号に基づいて、焦点検出処理を実行する焦点検出部とを備える。これによって、様々な被写体の色に対しても焦点検誤差量が著しく大きくなるのを防ぐことができる。例えば、Gに応じた光(あるいはそれに近い光)を光電変換する光電変換層だけに焦点検出用画素を設ければよい。
本発明の他の態様における撮像素子は、基板上にあって、互いに異なる波長域の光を光電変換する複数の光電変換層と、複数の光電変換層から画素信号を読み出す画素信号読み出し回路とを備え、複数の光電変換層が積層されており、複数の光電変換層が、最短波長域の光を光電変換する光電変換層および最長波長域の光を光電変換する光電変換層以外の光電変換層であって、焦点検出用画素を設けた光電変換層を備える。
本発明によれば、単板式多層型撮像素子を備えた撮像装置において、被写体の色に関係なく、AF処理を適切に行うことができる。
第1の実施形態であるデジタルカメラのブロック図である。 撮像素子の積層構造を模式的に示した図である。 撮像素子の所定画素の内部構造を示した図である。 各光電変換層に設けられる焦点検出用画素を示した図である。 撮像領域に規定される分割測距エリアを示した図である。 システムコントロール回路によって実行される焦点検出処理のフローチャートである。 色収差を示した図である。 第2の実施形態における光電変換層の積層を示した図である。 第2の実施形態における焦点検出処理のフローチャートである。 第3の実施形態における焦点検出処理のフローチャートである。
以下では、図面を参照して本実施形態であるデジタルカメラについて説明する。図1は、第1の実施形態であるデジタルカメラのブロック図である。
デジタルカメラ10は、カメラ本体30と、カメラ本体30に着脱自在な交換レンズ20とを備える。カメラCPUを含むシステムコントロール回路40は、電源ボタン、レリーズボタン、モード選択ダイヤル(いずれも図示せず)などに対する入力操作に従い、レンズ制御回路56、画像処理回路34などに制御信号を出力し、焦点調整、撮影制御、画像処理、記録処理、再生表示処理など一連のカメラ動作制御を行う。
システムコントロール回路40は、演算部、ROM、RAM、インターフェイス回路など(いずれも図示せず)を有し、カメラ動作制御のプログラムは、ROMなどの記録媒体(図示せず)に記憶されている。操作スイッチ群38は、電源スイッチ、撮影モード選択スイッチ、レリーズスイッチなどによって構成されている。図示しないタイミングジェネレータは、所定周波数のクロックパルス信号を各回路へ出力する。各回路の動作タイミングは、送られてくるクロックパルス信号に従う。
撮影モードでは、撮影光学系22を通った被写体からの光が撮像素子32の受光面に結像し、被写体像が撮像素子32に形成される。撮像素子32は、ここでは(M×N)の画素を配列させた単板式CMOS型イメージセンサであって、後述するように、複数の光電変換層を積層配置させた多層型撮像素子として構成されている。撮像素子駆動回路36は撮像素子32を駆動し、1フィールドあるいは1フレーム分の画素信号を撮像素子32から所定時間間隔で読み出す。なお、CMOS以外のX−Yアドレス型撮像素子を用いてもよい。
撮像素子32から読み出された1フィールド/フレーム分の画素信号は、AD変換器33によってデジタル信号に変換された後、画像メモリ35へ一時的に格納される。画像処理回路34は、1フィールド/フレーム分の画素信号に対して色補間処理、ガンマ補正処理、ホワイトバランス調整などを施し、カラー画像信号を生成する。システムコントロール回路40は、カラー画像信号に基づいてLCDなどの表示器37を駆動し、これによってスルー画像が表示器37に表示される。
レリーズボタンが半押しされると、焦点調節が行われる。システムコントロール回路40は、撮像素子32から読み出される画素信号に基づいてAF処理を実行する。すなわち、デフォーカス量を算出して結像面を合焦位置にシフトさせる。また、多点測距によるAF処理が実行可能である。レンズCPU28は、カメラ側マウント接点およびレンズ側マウントを介してレンズ制御回路56と通信可能であり、レンズ制御回路56からの指令に基づきレンズ駆動機構26を制御する。レンズ駆動機構26は、レンズCPU28からの制御信号に従って撮影光学系22のフォーカシングレンズを光軸方向に沿って移動させる。また、レリーズボタン半押しに従い、システムコントロール回路40は撮像素子32から読み出された画素信号に基づいて被写体の明るさを検出し、露出値(シャッタスピード、絞り値など)を算出する。
レリーズボタンが全押しされると、システムコントロール回路40は露出制御を行う。ここでは、撮像素子32の電子シャッタ機能によってシャッタスピード、すなわち露出時間を調整する。レンズCPU28は、送られてくる絞り値データに応じて絞り23の開口度合いを調整し、撮像素子32へ入射する光量を調整する。
1フレーム分の画素信号が撮像素子32から読み出されると、画像処理回路34は、ホワイトバランス処理、γ補正処理などを1フレーム分の画素信号に対して実行し、静止画像データを生成する。静止画像データは、圧縮処理された後あるいは非圧縮状態で画像メモリ35へ一時的に格納された後、メモリカードなど着脱自在な記録媒体54に記録される。
図2は、撮像素子の積層構造を模式的に示した図である。図3は、撮像素子の所定画素の内部構造を示した図である。
図2に示すように、撮像素子32では、シリコン基板75の上に3つの光電変換層62B、62G、62Rが入射側からこの順で積層配置されており、絶縁膜60、61、62が間に介在する。光電変換層62Bは、Bの波長域に応じた光を選択的に吸収、光電変換し、それ以外の波長域の光(G、Rを含む)に応じた光を透過させる。光電変換層62Gは、Gに応じた波長域の光を吸収、光電変換し、それ以外の波長域の光を透過させる。そして、光電変換層62Rは、Rに応じた波長域の光を吸収、光電変換し、それ以外の波長域の光を透過させる。
光電変換層62B、62G,62Rは、それぞれ、B、G、Rに応じた波長域の光を選択的に吸収し、光電変換する薄膜光電変換膜によって構成されており、ここでは有機光電変換膜から成る。光電変換層62Bについては、例えばペリレン誘導体を材料とすることが可能であり、光電変換層62Gについては、例えばキナクリドンを材料とし、光電変換層62Rについては、フタロシアニン誘導体を材料とすることが可能である。なお、有機材料ではなく、無機材料、有機無機混合材料によって成形してもよい。
図3に示すように、光電変換層62Bは、画素電極92Bと対向電極91Bとの間に挟まれており、Bに応じた光が入射すると電荷が発生する。発生した電荷は、プラグ63を経由してシリコン基板75に形成されたストレージダイオード66Bに格納される。シリコン基板75には画素信号読み出し回路74が形成されており、駆動パルスによって画素信号がストレージダイオード66Bから読み出される。
光電変換層62G、62Rも、それぞれ、画素電極82G,72Rと対向電極81G、71Rとに間に挟まれた構造であり、プラグ65、67を経由して電荷がストレージダイオード66G,66Rに格納される。画素電極72R、82G、92Bおよび対向電極71R,81G,91Bは、透明な電極材料によって成形されており、画素電極92B、82G、72Rおよび対向電極71R,81G,91Bをマトリクス状に2次元配置させることによって撮像素子32の画素領域が規定される。
光電変換層62B、62G、62Rの各画素領域は互いに向かい合っており、撮像素子32の各画素は、3つの光電変換層62B、62G、62Rの画素領域をもつ。光電変換層62B上には、画素位置に合わせてマイクロレンズアレイが形成されており、各マイクロレンズに入射した光は、光電変換層62B、62G,62Rの同じ位置にある画素に入射する。R,G、Bのカラーフィルタとして機能する光電変換層62B、62G,62Rを撮像素子32の各画素に積層配置することにより、撮像素子32の各画素からR,G,Bの画素信号が出力される。なお、撮影画像において、焦点検出用画素の位置に該当する画素については、周囲の画素信号に基づいた補間処理を行う。
本実施形態では、光電変換層62B,62G、62Rに焦点検出用画素(画素領域)を設け、位相方式によるAF処理を実行する。以下、 図4、5を用いて焦点検出用画素について説明する。
図4は、光電変換層62B,62G、62Rにそれぞれ設けられる焦点検出用画素を示した図である。図5は、撮像領域に規定される分割測距エリアを示した図である。
図4では、撮像素子32の撮像領域(受光領域)IMの中の一部エリア32B、32G、32R(図2参照)の画素配列を示している。各光電変換層に6×6の画素ブロックBBを定めた場合、焦点検出用画素として斜め方向に隣接する一対の焦点検出用画素が配置されている。
光電変換層62Bでは、焦点検出用画素対PBが画素ブロックBBの左隅に配置されていて、光電変換層62Gでは焦点検出用画素対PGが画素ブロックBBの中央部、光電変換層62Rでは焦点検出用画素対PRが画素ブロックBBの右隅部に配置されている。焦点検出用画素対PB、PG、PRは、同一光路上に重ならないように配置されている。
焦点検出用画素対PBには、瞳分割位相差方式に従って一対の分割像を形成するため、画素半分を遮光する遮光膜SL、SMがそれぞれ形成されている。遮光膜SL、SMは、各焦点検出用画素対から一対の分割像が形成されるように、互いに対称的な位置に形成されている。
なお、焦点検出用画素対PB、PG、PRは、斜め方向に隣接させて配置させる構成に限定されず、行方向、列方向に隣接させてもよい。遮光膜SL、SMも、一対の瞳分割像を得られるように、焦点検出用画素対の配列方向に応じて形成位置を定めればよい。
多点測距によるAF処理のため、撮像素子32の撮像領域IM全体に対して複数(ここでは9つ)の分割測距エリアが規定されている(図5参照)。AF処理を行うとき、ターゲットとなる被写体が写し出されている分割測距エリアに属する焦点検出用画素対PB、PG、PRに基づき、焦点検出処理が行われる。
図6は、システムコントロール回路40によって実行される焦点検出処理のフローチャートである。図7は、色収差を示した図である。
ステップS101では、AF対象となる分割測距エリア(例えば、図5の(2,2))に対し、各光電変換層の画素信号の平均値が算出される。そして、ステップS102では、光電変換層62B、62G,62Rの画素信号平均値がそれぞれ比較され、Bに応じた光電変換層62Bの画素信号平均値が最も大きいか否かが判断される。
撮影光学系22には色収差が生じ、入射光の波長の違いによって結像位置が相違する。短波長の光ほど、結像位置が撮影光学系22の側に近い(図7参照)。被写体に反射して撮影レンズ20に入射する光の波長域、すなわち被写体の色は、光源の分光分布特性と被写体の分光反射率に従うことから、被写体の色や光源の違い(自然光と室内灯の違いなど)に結像位置が影響される。
撮像素子32では、光電変換層62B、62G、62Rが、この色収差による結像位置の違い(長波長の光ほどレンズから離れる)に合わせて積層されている。すなわち、光電変換層62Bが撮影光学系22の側(入射側)に最も近く、光電変換層62G、光電変換層62Rの順に積層されている。また、光電変換層62B、62G,62Rの間隔は、色収差量に応じて定められている。
したがって、光電変換層62B、62G,62Rの画素信号平均出力を比較したとき、最も出力レベルが高い光電変換層の深さ方向の(光軸に沿った)位置もしくはその付近に結像位置があるとみなすことができる。例えば被写体が青味を帯びた場合、光電変換層62Bもしくはその付近に結像位置が定まる。
ステップS102において、Bに応じた光電変換層62Bの画素信号の平均出力値が最も大きい場合、光電変換層62Bの所定分割測距エリアに設けられた焦点検出用画素対を選択し、焦点検出用画素に形成される瞳分割像からデフォーカス量を検出し、合焦動作を行う(S103)。
一方、Gに応じた光電変換層62Gの画素信号の平均出力値が最も大きい場合、光電変換層62Gに設けられた焦点検出用画素が選択され、AF処理が行われる(S104、S105)。あるいは、Rに応じた光電変換層62Rの画素信号の平均出力値が最も大きい場合、光電変換層62Rに設けられた焦点検出用画素が選択され、AF処理が行われる(S106)。
このように本実施形態によれば、複数の光電変換層62B、62G、62Rをシリコン基板75上にこの順で入射側から積層配置させた単板式多層型撮像素子32を設け、各光電変換層に焦点検出用画素対PB、PG、PRを配置する。そして、光電変換層62B、62G、62Rの画素信号平均値を比較して、最も大きい平均値を出力する光電変換層の焦点検出用画素を用いてAF処理を実行する。
被写体の主要な色成分の焦点検出用画素を用いてデフォーカス量を算出することにより、色収差の影響を低減し、焦点検出誤差量を抑えることが可能となる。また、1つの光電変換層を選択し、他の光電変換層の焦点検出用画素を使用しないため、正確なAF処理を短時間で実行することができる。
なお、平均値以外の代表値(メディアン値など)を分割測距エリアに対して算出してもよい。また、多点測距以外の測距方式にも適用可能である。
次に、図8、9を用いて第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、赤外光(IR)に応じた光電変換層を設けている。それ以外の構成については、実質的に第1の実施形態と同じである。
図8は、第2の実施形態における光電変換層の積層を示した図である。撮像素子32’には、R、G,Bに応じた光電変換層62B、62G、62Rに加え、IRに応じた光電変換層62IRが積層されている。光電変換層62IRは、シリコン基板75上に設けられており、Siフォトダイオードとして構成されている。光電変換層62IRは、赤外光に応じた光を選択的に吸収し、光電変換する。そして、他の光電変換層と同様、透明な画素電極、対向電極が対向配置されており、プラグを経由してストレージダイオードに電荷が送られる。
図9は、第2の実施形態における焦点検出処理のフローチャートである。
ステップS201〜S205の実行は、図6のステップS101〜S105の実行と同じである。Rに応じた光電変換層62Rの画素信号の平均出力値が最も大きい場合、光電変換層62Rに設けられた焦点検出用画素が選択され、AF処理が実行される(S206、S207)。一方、IRに応じた光電変換層62IRの画素信号の平均出力値が最も大きい場合、光電変換層62IRに設けられた焦点検出用画素が選択され、AF処理が実行される(S206、S208)。
このようにシリコンフォトダイオードをさらに積層させることにより、近赤外光に近い色の被写体に対しても色収差の影響を抑えることができる。
次に、図10を用いて、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、各光電変換層の焦点検出用画素を用いる一方、各光電変換層の画素信号出力のレベルの違いに応じて重み付けを行う。
図10は、第3の実施形態における焦点検出処理のフローチャートである。
ステップS301では、AF対象となる分割測距エリアに対し、各光電変換層の画素信号平均出力Vb、Vg、Vrが算出される。それとともに、各光電変換層の焦点検出用画素を用いて、デフォーカス量fb、fg、frが算出される(S302〜S304)。そして、算出されたVb、Vg、Vrの比(割合)に応じて重み付け係数を定め、最終的なデフォーカス量を算出する(S305)。具体的には、fb、fg、frに対し、Vb/(Vb+Vg+Vr)、Vg/(Vb+Vg+Vr)、Vr/(Vb+Vg+Vr)がそれぞれ乗じられ、加算される。
このように重み付け補間処理を行なうことにより、被写体の色がR,G,Bの色成分をまたがるような場合でも、色収差の影響を確実に低減することが可能となり、正確にデフォーカス量を算出することができる。
第3の実施形態では、重み付けによって全ての光電変換層の焦点検出画素信号を利用した焦点検出処理を行っているが、重み付け以外の演算方法によって各光電変換層の焦点検出画素信号の出力レベルを調整してもよい。また、3つの光電変換層のうち2つの光電変換層の焦点検出用画素を用いて演算してもよい。
R,G,B以外の波長域の光を選択に吸収する光電変換層を形成することも可能であり、複数の光電変換層の画素信号からカラー画像を得られるように構成すればよい。この場合、吸収波長域の光が短い層から長い層の順に光路に沿って積層配置すればよい。一方、被写体の色が主要色で占められるとは限られず、複数の色がランダムに混在する被写体もあることを踏まえれば、上述した光電変換層の積層順でなく、それ以外の積層順でもよい。
上述した焦点検出用画素の選択、あるいは重み付けなどの調整処理をすることなく、特定の光電変換層に設けられた焦点検出用画素を用いて焦点検出処理を行ってもよい。被写体の色の違いによって検出誤差量が大きくなるのを防ぐことを考慮すると、いずれかの層を選択、調整するのではなく、焦点検出用画素を設置する層をあらかじめ定めてもよい。例えば、短波長側のB、長波長側のRの中間位置にあるGの光電変換層に焦点検出洋画素を設け、焦点検出処理を行えばよい。これにより、どのような被写体の色に対しても、焦点検出誤差量をR,Bに比べて抑えることができる。さらに言えば、複数の光電変換層の中で最も短波長の光を吸収する光電変換層と、最も長波長の光を吸収する光電変換層以外の光電変換層に焦点検出用画素を設ければよい。
第1〜第3の実施形態では、単一の基板上に複数の光電変換層を積層させた構造を採用しているが、シリコン基板内の光の侵入深さが波長ごとに異なることを利用して、R,G,Bあるいはそれ以外の波長域の光を光電変換するフォトダイオードを積層させた半導体構造を採用してもよい。
10 デジタルカメラ
32 撮像素子
40 システムコントロール回路
62B 光電変換層
62G 光電変換層
62R 光電変換層
PB 焦点検出用画素対
PG 焦点検出用画素対
PR 焦点検出用画素対

Claims (13)

  1. 互いに異なる波長域の光を光電変換する複数の光電変換層を積層させた撮像素子と、
    各光電変換層に設けられた焦点検出用画素から出力される焦点検出画素信号に基づいて、焦点検出処理を実行する焦点検出部とを備え、
    前記焦点検出部が、前記複数の光電変換層から出力される画素信号レベルの比較もしくは画素信号レベルの違いに基づき、焦点検出誤差を抑制するように焦点検出画素信号の選択もしくは各光電変換層の焦点検出画素信号の調整を行うことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記焦点検出部が、前記複数の光電変換層の中で最も大きい画素信号を出力する光電変換層の焦点検出用画素を用いて、焦点検出処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記焦点検出部が、前記複数の光電変換層での画素信号レベルの比もしくは割合に応じて、各光電変換層の画素信号に対して重み付けを行なうことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記複数の光電変換層が、光路に沿って、光電変換波長域の短い光電変換層から光電変換波長域の長い光電変換層の順に並んでいることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の撮像装置。
  5. 前記複数の光電変換層が、Bに応じた光を光電変換する光電変換層と、Gに応じた光を光電変換する光電変換層と、Rに応じた光を光電変換する光電変換層とを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像装置。
  6. 前記複数の光電変換層が、IRに応じた光を光電変換する光電変換層を有することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 各光電変換層が、撮像エリアの測距点に応じて規定される複数の分割測距エリアそれぞれに焦点検出用画素を有し、
    前記焦点検出部が、対象となる分割測距エリアに対して、焦点検出画素信号の選択もしくは焦点検出画素信号の調整を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の撮像装置。
  8. 各光電変換層が、対称的位置に遮光膜を備えた少なくとも1対の焦点検出用画素を有し、
    前記焦点検出部が、位相差方式によって焦点検出を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の撮像装置。
  9. 互いに異なる波長域の光を透過する複数の光電変換層を積層させた撮像素子の各光電変換層に設けられた焦点検出用画素から出力される焦点検出画素信号に基づいて、焦点検出処理を行う焦点検出装置であって、
    前記複数の光電変換層から出力される画素信号レベルの比較もしくは画素信号レベルの違いに基づき、焦点検出誤差を抑制するように、焦点検出画素信号の選択もしくは各光電変換層の焦点検出画素信号の調整を行うことを特徴とする焦点検出装置。
  10. 互いに異なる波長域の光を光電変換する複数の光電変換層を積層させた撮像素子の各光電変換層に設けられた焦点検出用画素から出力される焦点検出画素信号に基づいて、焦点検出処理を行う焦点検出方法であって、
    前記複数の光電変換層から出力される画素信号レベルの比較もしくは画素信号レベルの違いに基づき、焦点検出誤差を抑制するように、焦点検出画素信号の選択もしくは各光電変換層の焦点検出画素信号の調整を行うことを特徴とする焦点検出方法。
  11. 基板上にあって、互いに異なる波長域の光を光電変換する複数の光電変換層と、
    前記複数の光電変換層から画素信号を読み出す画素信号読み出し回路とを備え、
    前記複数の光電変換層が積層されており、
    各光電変換層が、焦点検出用画素を有し、
    前記複数の光電変換層が、光路に沿って、光電変換波長域の最も短い光電変換層から光電変換波長域の最も長い光電変換層の順に並んでいることを特徴とする単板式多層型撮像素子。
  12. 前記焦点検出用画素が、撮影画像に用いられない画素であることを特徴とする請求項11に記載の単板式多層型撮像素子。
  13. 基板上にあって、互いに異なる波長域の光を光電変換する複数の光電変換層と、
    前記複数の光電変換層から画素信号を読み出す画素信号読み出し回路とを備え、
    前記複数の光電変換層が積層されており、
    前記複数の光電変換層のうち、最短波長域の光を光電変換する光電変換層および最長波長域の光を光電変換する光電変換層以外の光電変換層に、焦点検出用画素が設けられていることを特徴とする単板式多層型撮像素子。

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