JP6740428B1 - 電解剥離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体ウェハ等の基材に形成されている導電性の被剥離材を剥離除去する電解剥離装置を提供する。【解決手段】剥離液Lを収容した主槽1a内の上部に、基材W表面の被剥離材に接する錐体状のアノード電極5bが配置されている。主槽1a内の底部には大きな面積の第1のカソード電極4が配置され、小さな面積の第2のカソード電極6aはアノード電極5bと接触することなく、アノード電極5bを取り囲むように配置されている。スイッチSWによる第1の切換モードにより、第1のカソード電極4とアノード電極5bとの間に電流を流し、基材W表面全体の被剥離材を剥離液Lにより、金属イオンとして溶解して剥離除去する。続く第2の切換モードにより、第2のカソード電極6aとアノード電極5bとの間に電流を流し、第1の切換モードでは剥離除去できなかったアノード電極5bの近傍の被剥離材を剥離除去する。【選択図】図4

Description

本発明は、メッキやスパッタ等によって基材の表面に形成された被剥離材を剥離し除去する電解剥離装置に関するものである。
特許文献1には、プラス極であるアノード電極と、半導体ウェハに電気的に接続するマイナス極であるカソード電極との電極間に電流を流すことで、半導体ウェハにメッキ膜を形成する噴流型の電解メッキ装置が開示されている。
半導体ウェハに形成されたメッキ膜に、膜厚や膜質のむら等が発生している場合には、メッキ膜を剥離した後に再度メッキ処理を行うことがある。
また、半導体ウェハのメッキ膜を剥離する方法として、特許文献2に開示されているように、電解メッキ装置のアノード電極とカソード電極とを反転させて、電極間に逆方向の電流を流す方法が知られている。
特開2012−246544号公報 特開2007−70720号公報
特許文献1の噴流型の電解メッキ装置を利用して、一旦形成したメッキ膜に対して電極を反転させて剥離処理を行うと、半導体ウェハに下面から接続するアノード電極のアーム部によって、電流が遮蔽されてしまい、アーム部の影になる半導体ウェハの基材の表面に、メッキやスパッタ等によって形成された被剥離材、特にスパッタ膜が十分に剥離できないという問題がある。
半導体ウェハの表面にシード層となるスパッタ膜が残存すると、半導体ウェハ表面に形成されたLSIの電極同士が短絡する。また、半導体ウェハの表面に余分なメッキ膜が残存すると、マイグレーションを発生する危険性が大きくなる。更に、半導体ウェハを個別のICにカットするダイシングの際に、スパッタ膜やメッキ膜の残渣物がブレードの目詰まりを引き起こし、IC個片化の歩留まり低下を招く。従って、半導体ウェハの表面から余剰なスパッタ膜やメッキ膜を完全に除去する必要がある。
このために、エッチング液に浸漬したり、エッチング液をスピン塗布することが必要となり、工程数が大幅に増加する。また、半導体ウェハの表面にエッチング液の成分が残留し、マイグレーションの原因になるという問題もある。
本発明の目的は、上述の課題を解決し、工程数を増加させることなく、例えば基材である半導体ウェハ等の表面にメッキやスパッタ等によって形成された被剥離材を剥離除去することが可能な電解剥離装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る電解剥離装置は、基材の表面上に形成された導電性を有する被剥離材を、剥離液を介した通電により剥離除去する電解剥離装置であって、主槽と、アノード電極と、第1のカソード電極と、第2のカソード電極と、電流切換手段とを備え、前記主槽は前記剥離液を収容する容器であり、前記アノード電極は前記主槽の上部に位置し、前記基材の表面に部分的に接触する電極であり、前記第1のカソード電極は前記主槽内の底部に位置し、前記基材と略一致する大きさを有する平面状の電極であり、前記第2のカソード電極は、前記アノード電極と接触することなく、前記アノード電極を取り囲むように配置した電極であり、前記電流切換手段は、前記アノード電極と前記第1のカソード電極間に前記剥離液を介した通電を行う第1の切換モードと、前記アノード電極と前記第2のカソード電極間に前記剥離液を介した通電を行う第2の切換モードとを有することを特徴とする。
本発明に係る電解剥離装置によれば、一方のカソード電極と被剥離材との間に通電しても、アノード電極によって遮蔽されて剥離除去できなかった領域の被剥離材を、他方のカソード電極と被剥離材との間に通電して、剥離除去することが可能で、被剥離材を効率的に剥離除去し、基材の表面に悪影響を与えることがない。
電解剥離装置の断面図である。 剥離部及び外槽の平面図である。 橋絡部の近傍を拡大した断面図である。 電解剥離装置の回路図である。 電解剥離プロセス条件の図である。 半導体ウェハの剥離除去状態の説明図である。
図1は電解剥離装置の断面図であり、図2は図1のA−A線から見た剥離部及び外槽の平面図であり、図1は図2のB−B線の断面を示している。
実施例の電解剥離装置は、剥離液Lが内部を下方から上方に向けて流れる剥離部1と、この剥離部1の外側を覆うように配置され、剥離部1から溢れ出た剥離液Lを貯留する外槽2と、表面に被剥離材を積層した例えば半導体ウェハ等の基材Wを保持し、この基材Wを剥離部1の上部に配置する基材取付部3とから構成されている。
基材Wは非導電体又は半導体であり、基材Wの表面に積層された被剥離材は例えば金膜、銅膜等の導電性を有する膜体である。この被剥離材を剥離液Lに浸した状態で、後述する電解剥離プロセスを行うことにより、基材Wの表面から被剥離材の剥離除去を行う。
剥離部1は、導電性を有する剥離液Lを収容する容器である円筒状の主槽1aと、この主槽1aの底部1bに接続され、外槽2に支持され主槽1a内に剥離液Lを流入させるための流入管1cと、主槽1aと外槽2の頂面2aの中央に設けられた円孔部2bの縁部とを連結する複数個の橋絡部1dとを備えている。
主槽1aの上端と円孔部2bの縁部との間には、橋絡部1dを除いて、剥離液Lを流出させるための横長で空隙状の流出路1eが形成されている。図2では、等間隔に配置された3個の橋絡部1dを介して、主槽1aが外槽2の頂面2aの円孔部2bに連結されており、橋絡部1d間に3つの流出路1eが設けられている。
主槽1aの内径は、上端に配置する円形状の基材Wの直径よりも大きく、底部1bの外周端の内側には台座1fが立設されており、この台座1fの上端に第1のカソード電極4が平面状に取り付けられている。この第1のカソード電極4は、例えば白金めっきを施したラス板等の導電性を有する円形の網板とされ、網板の平面から剥離液中に電流が均等に分布して流れると共に、網板を剥離液Lが通過できるようにされている。第1のカソード電極4の直径は剥離部1の上端に配置する基材Wの直径と略一致して、例えば4〜8インチとされる面積の大きな電極であり、網板の網目寸法は例えば7〜14mm程度とされている。
なお、第1のカソード電極4の形状や寸法は、基材Wの形状や寸法に対応して適宜に変更することができる。また、基材Wの形状に応じて、主槽1aの円筒形状を例えば角筒状等に変更してもよい。
外槽2は流出路1eを介して剥離部1の主槽1aと連通されており、主槽1aは外槽2内に設けられていて、外槽2の下方には剥離液Lを循環又は廃棄する排出管2cが設けられている。この排出管2cは剥離液Lの再生装置やポンプ等の送液装置、或いは使用済の剥離液を廃棄処理する廃棄装置に接続されており、再生された剥離液Lは、送液装置により流入管1cから主槽1a内に供給される。
基材取付部3は、昇降部3aと、真空引きなどにより吸着して基材Wを保持する保持部3bと、保持部3bの上方にあって昇降部3aと連結され、上方から基材Wを押さえ付けて、剥離部1の主槽1aを閉止状態とする本体部3cとから構成されている。
図3は橋絡部1dの近傍を拡大した断面図であり、3個の橋絡部1d及びこの橋絡部1dに連結する外槽2の頂面2aの内部には、橋絡部1d毎に分岐されたアノード端子部5の1つが配置されている。アノード端子部5は、それぞれ水平方向に延在する平板状のアーム部5aと、このアーム部5aの先端に配置されたアノード電極5bとを有している。これら3個のアノード電極5bは例えば円錐のような錐状体とされ、アノード電極5bの先端の針状体が基材Wの被剥離材に接触するように、橋絡部1dから上方に突出されている。そして、アノード電極5bに電流を供給するアノード端子部5は、絶縁体で覆われ電気的に絶縁されている。
なお、このアノード電極5bの形状は、被剥離材に接触する面積をできるだけ小さくすることが好ましく、基材Wが半導体ウェハであれば、ウェハ上のパターン形状に合わせて適合性の良い形状を選択する。
また、外槽2の頂面2aの内部には、各アノード端子部5よりも上方に絶縁体で覆われたカソード端子部6がそれぞれ配置されている。各カソード端子部6の先端に設けられた第2のカソード電極6aは、外槽2の頂面2aから露出し橋絡部1d上に水平方向に形成されている面積の小さな電極であり、橋絡部1dから上方に突出したアノード電極5bと接触することなく、アノード電極5bの先端よりも下方であって、アノード電極5bの基部よりも上方に、アノード電極5bを取り囲むように配置されている。例えば、第2のカソード電極6aに貫通孔を設け、この貫通孔に錐状のアノード電極5bを挿通するような構造とすることが考えられる。
なお、アノード電極5bと第2のカソード電極6aとの間の距離は、基材Wと第2のカソード電極6aとの間の距離よりも大きくすることが好ましい。これにより、アノード電極5bと第2のカソード電極6aとの間に通電する場合に、基材Wと第2のカソード電極6aとの間に集中して電流を流すことができるようになり、アノード電極5bの近傍の被剥離材を剥離除去する上で効果的である。
図4は電解剥離装置の回路図であり、第1のカソード電極4は電力線L1を介して電流切換手段としてのスイッチSWに接続され、同様に第2のカソード電極6aはカソード端子部6及び電力線L2を介してスイッチSWに接続されている。アノード電極5bは、アノード端子部5及び電力線L3を介して電源Bのプラス極に接続されており、電源Bのマイナス極はスイッチSWに接続されている。スイッチSWは電力線L3に対して、電力線L1又はL2への切換えが可能とされている。スイッチSWを電力線L1側に切換えると、電源Bからアノード電極5bと第1のカソード電極4との間に電力が供給される第1の切換モードに設定され、電力線L2側に切換えると、電源Bからアノード電極5bと第2のカソード電極6aとの間に電力が供給される第2の切換モードに設定される。なお、図1〜図3においては、電源B、スイッチSW及び電力線L1〜L3等の図示を省略している。
実施例の電解剥離装置により、基材Wの被剥離材を剥離除去する際には、図1に示すように、基材Wを保持した基材取付部3の保持部3bを昇降部3aにより矢印方向に移動させて、基材Wをアノード電極5bの先端に接触させる。そして、基材取付部3の本体部3cにより、基材Wを水平に固定すると共に、円孔部2bを閉止する。
次に、図示しない送液装置のポンプ等を起動して、主槽1a、外槽2に剥離液Lを供給する。剥離液Lは送液装置によって加圧されて流入管1cから主槽1aに流入し、やがて主槽1aは剥離液Lで満たされる。剥離液Lの流入を更に続けると、主槽1aの上端から溢れた剥離液Lは、主槽1aの上端と外槽2の頂面2aとで形成された流出路1eから溢れ出して外槽2に流出する。この溢れ出る剥離液Lのレベルは、所定位置に固定された基材Wを覆う程度とされている。
外槽2内に流出した剥離液Lは、排出管2cから電解剥離装置外に排出され、再生装置で再生されて送液装置によって再び電解剥離装置に流入するか、或いは廃棄処理装置で廃棄される。このように、剥離液Lを循環させることで、流入管1c、主槽1a、流出路1e、排出管2cの順に剥離液Lの流れが発生する。
上述のような剥離液Lの流入管1cから排出管2cまでの流動状態や温度が、所定時間の経過後に安定してから電源BをON状態にする。スイッチSWを電力線L1側に切換えて、アノード電極5bと第1のカソード電極4との間に電力が供給される第1の切換モードに設定する。
主槽1aには剥離液Lが満たされているので、基材Wの被剥離材は剥離液Lに接しており、第1のカソード電極4とアノード電極5bに接触されている基材Wの例えば全面を覆う被剥離材との間には、剥離液Lを介して電流が流れる。基材Wの表面に形成されている被剥離材は、この電流により電子を奪われてイオン化し、剥離液L中に溶解することにより剥離除去されてゆく。
第1のカソード電極4から見た基材Wは、アノード端子部5のアーム部5aにより遮蔽されるので、基材Wから第1のカソード電極4へと電流が流れ難いアノード電極5bの近傍を除いて、所定時間経過後には基材Wの全面から被剥離材が剥離除去される。
続いて、スイッチSWの電力線L1側から電力線L2側への切換えにより、第1の切換モードからアノード電極5bと第2のカソード電極6aとの間に電力が供給される第2の切換モードに切換える。すると、第1のカソード電極4と基材Wとの間の電流は停止され、第2のカソード電極6aと基材Wとの間に電流が流れることになる。
アノード電極5bと第2のカソード電極6aとの間に電流が流れると、第2のカソード電極6aと基材Wとは至近距離で対向しているので、アノード電極5bの近傍の基材Wに残留していた被剥離材を選択的に剥離除去することができる。
電解剥離装置による電解剥離除去のプロセス条件と挙動を、例えば基材Wを4インチの半導体ウェハとし、この半導体ウェハの表面に形成されている被剥離材が、スパッタによる下地層と電解めっき層とから成る膜厚0.1〜0.5μmの金(Au)膜である場合について説明する。
図5は4インチの半導体ウェハ上に形成されている膜厚0.5μmの金膜に対する電解剥離プロセス条件を示し、図6は図5に示す電解剥離プロセス条件による半導体ウェハ上の金膜の剥離除去状態の説明図である。
剥離液Lには、金膜剥離用の一般的な金電解剥離液も使用可能であるが、クエン酸を主成分とし、環境負荷が大きいシアン化合物や、ヨウ素等のマイグレーションの懸念のある物質を含まないものを使用することが好ましい。
電解剥離プロセスは、スイッチSWの切換えによって、第1の切換モードに設定されるステップS1と、第2の切換モードに設定されるステップS2とから構成されている。更に、ステップS1は小ステップS1−1〜S1−6から構成されており、ステップS2は小ステップS2−1、S2−2から構成されている。
全ての小ステップS1−1〜S1−6、小ステップS2−1、S2−2において、剥離液Lの液温は40℃、流量は16リットル/分に設定されている。上述のように、剥離液Lの剥離部1の流入管1cから外槽2の排出管2cまでの流動状態や温度が安定するには、所定時間の経過が必要である。このため、全小ステップで剥離液Lの流量を一定とすることが、剥離プロセスに要する時間を短縮する上では好ましい。なお、小ステップ毎に剥離液Lの流量を変更して、半導体ウェハ上の金膜の剥離除去状態や、剥離後の半導体ウェハの表面状態を最良にすることも可能である。
電解剥離プロセスは、ステップS1の小ステップS1−1からステップS2の小ステップS2−2まで順次に実行される。ステップS1の小ステップS1−1が開始されるまでに、剥離液Lを40℃、流量16リットル/分で予め剥離部1に供給し、剥離部1の流入管1cから外槽2の排出管2cまでの流動状態と液温を安定させる。即ち、剥離液Lが剥離部1の主槽1a内に満たされて、流出路1eから外槽2に流出している状態としておく。
先ず小ステップS1−1では、スイッチSWを電力線L1側に切換えて第1の切換モードに設定し、電力線L1、L3により第1のカソード電極4とアノード電極5bとの間に電流0.12A(アンペア)を流し、50秒間の電解剥離を行う。半導体ウェハの金膜は電流により電子を奪われてイオン化し、剥離液L中に金イオンとして溶解して、金膜の剥離除去が行われる。
主槽1aには、剥離液Lが常に16リットル/分の流量で供給されているが、金イオンの溶解により金膜近傍とそれ以外の領域では、剥離液Lの組成分布にむらが生じ始める。電解剥離の時間を更に継続すると、主槽1a内の剥離液Lの組成分布に乱れが生じ、半導体ウェハ面内における金膜の剥離除去状況が不安定となる。
そこで、小ステップS1−1を50秒間で終了し、続く小ステップS1−2に進んで、第1のカソード電極4とアノード端子部5との間の電力線L1及びL3を流れる電流を停止して、剥離液Lを15秒間送液する。この期間は電流が流れていないので、金膜が溶解して剥離液L中に金イオンが発生することはない。
主槽1aには剥離液Lが16リットル/分の流量で供給され続けているので、主槽1a内に発生し始めた剥離液Lの組成分布むらは、流出路1eから組成分布むらを有する剥離液Lが、外槽2に流れ出すことによって解消される。そして、再び主槽1a内は、ほぼ金イオンの存在しない新鮮な剥離液Lで満たされる。
続く小ステップS1−3〜S1−6では、小ステップS1−1及びS1−2と同様の操作を2回繰り返して実行する。つまり、金膜を電解剥離する小ステップと、主槽1a内を新鮮な剥離液Lで満たす小ステップとの組み合わせをステップS1では計3回繰り返して実行する。
その結果、図6に示すようにステップS1では、第1のカソード電極4から見てアノード端子部5のアーム部5aで遮蔽されて、半導体ウェハ上の金膜から第1のカソード電極4へと電流が流れ難いアノード電極5bの近傍の遮蔽領域W1を除いて、半導体ウェハ上の金膜は剥離除去される。なお、図6に示す黒点は、アノード電極5bの先端が接触していた個所である。
次に、ステップS2の小ステップS2−1に進んで、スイッチSWを電力線L2側に切換えて第2の切換モードに設定し、第2のカソード電極6aとアノード電極5bとの間に電力線L2、L3により電流0.12Aを流し、15秒間の電解剥離を行う。図6に示す遮蔽領域W1に残留している金膜と、第2のカソード電極6aとは至近距離に配置されているため、これらの間に電流が流れる。遮蔽領域W1に残留している金膜は、電流により電子を奪われてイオン化し、剥離液L中に金イオンとして溶解することにより剥離除去される。小ステップS1−1と同様にして、残留している金膜近傍では、金イオンの溶解により剥離液Lの組成分布にむらが生じ始める。
続いて、小ステップS2−2では、第2のカソード電極6aとアノード電極5bとの間の電力線L2及びL3を流れる電流を停止して、剥離液Lを15秒間送液する。小ステップS1−2と同様にして、主槽1a内に発生し始めた剥離液Lの組成分布むらは、流出路1eから組成分布むらを有する剥離液Lが外槽2に流れ出すことによって解消され、再び主槽1a内は新鮮な剥離液Lで満たされる。
このように第2の切換モードによるステップS2では、図6に示すように、ステップS1で剥離除去できずに残留したアノード電極5bの近傍の遮蔽領域W1の金膜を剥離除去することができる。
そして、第1及び第2の切換モード、つまりステップS1及びS2を連続して実行することにより、基材Wの表面上の金膜は、アノード電極5bの先端と接触していた個所を除いて剥離除去される。この場合に、アノード電極5bの先端は針状として基材Wに接しているので、この剥離されない個所は極めて小さい。
なお上述の実施例では、基材Wが半導体ウェハ、被剥離材が金膜の場合について説明したが、基材W及び被剥離材はこれらに限定されるものではなく、多種多様な基材Wの表面上に形成された導電性を有する被剥離材に対して適用可能である。また、剥離液の流量、加える電流値、プロセスのステップ構成や各ステップの時間等の剥離プロセス条件は、対象となる基材W、被剥離材によって適宜に変更されるべきものである。
実施例の電解剥離装置によれば、第2のカソード電極6aはアノード電極5bの先端よりも下方であって、かつアノード電極5bの基部よりも上方に配置されている。このため、第1のカソード電極4とアノード電極5bに接触した被剥離材との間に電流を流して剥離除去できなかった被剥離材の遮蔽部分を、第2のカソード電極6aと被剥離材との間に電流を流して剥離除去することが可能となる。
また、第1のカソード電極4とアノード電極5bとの間の電力供給と、第2のカソード電極6aとアノード電極5bとの間の電力供給とを間欠的に行うことで、被剥離材の剥離除去状況にむらが発生することなく、被剥離材を剥離除去することができる。
1 剥離部
1a 主槽
1b 底部
1c 流入管
1d 橋絡部
1e 流出路
2 外槽
2a 頂面
2b 円孔部
2c 排出管
3 基材取付部
4 第1のカソード電極
5 アノード端子部
5a アーム部
5b アノード電極
6 カソード端子部
6a 第2のカソード電極
L 剥離液
SW スイッチ
W 基材

Claims (6)

  1. 基材の表面上に形成された導電性を有する被剥離材を、剥離液を介した通電により剥離除去する電解剥離装置であって、
    主槽と、アノード電極と、第1のカソード電極と、第2のカソード電極と、電流切換手段とを備え、
    前記主槽は前記剥離液を収容する容器であり、
    前記アノード電極は前記主槽の上部に位置し、前記基材の表面に部分的に接触する電極であり、
    前記第1のカソード電極は前記主槽内の底部に位置し、前記基材と略一致する大きさを有する平面状の電極であり、
    前記第2のカソード電極は、前記アノード電極と接触することなく、前記アノード電極を取り囲むように配置した電極であり、
    前記電流切換手段は、前記アノード電極と前記第1のカソード電極間に前記剥離液を介した通電を行う第1の切換モードと、前記アノード電極と前記第2のカソード電極間に前記剥離液を介した通電を行う第2の切換モードとを有することを特徴とする電解剥離装置。
  2. 前記第1の切換モードでは、前記基材のほぼ表面全体から前記被剥離材を剥離除去し、前記第2の切換モードでは、前記第1の切換モードによる剥離除去に際して前記基材の前記アノード電極近傍に残留した前記被剥離材を剥離除去することを特徴とする請求項1に記載の電解剥離装置。
  3. 前記被剥離材と接触する前記アノード電極は錐状体とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電解剥離装置。
  4. 前記アノード電極と前記第2のカソード電極との距離は、前記基材と前記第2のカソード電極との距離よりも大きいことを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の電解剥離装置。
  5. 前記第1のカソード電極と前記第2のカソード電極とは、前記電流切換手段の切換えにより何れか一方にのみ電力が供給されることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の電解剥離装置。
  6. 前記第1のカソード電極及び前記アノード電極の電力の供給、及び前記第2のカソード電極及び前記アノード電極の電力の供給を間欠的に行うことを特徴とする請求項に記載の電解剥離装置。
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