JP6739293B2 - 振動式ボウルフィーダ - Google Patents

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Description

本発明は、加振機構の駆動により螺旋状の部品搬送路に沿って部品を搬送する振動式ボウルフィーダに関する。
振動式ボウルフィーダは、内面に螺旋状の部品搬送路が形成されたボウルを備え、このボウルを加振機構で振動させることにより、部品を部品搬送路に沿って搬送するものである。このような振動式ボウルフィーダには、ボウルに対して部品搬送に最適な振動を付与することを目的として、ボウルの水平回転方向(以下、単に「回転方向」とも称する。)の振動と鉛直方向の振動をそれぞれ調整できる構成とした複合振動式のものがある。
例えば特許文献1には、複合振動式のボウルフィーダとして、ボウルと、ボウルが取り付けられる上部振動体と、上部振動体の下方に設置される下部振動体と、上部振動体と下部振動体との間に設けられる可動フレームと、表裏面を回転方向に向けて水平方向に延びる姿勢で上部振動体と可動フレームとを連結する回転振動用板ばねと、可動フレームと下部振動体とを連結する鉛直振動用板ばねとを備え、回転振動用板ばねと第1の加振機構とでボウルに水平回転方向の振動を付与し、鉛直振動用板ばねと第2の加振機構とでボウルに鉛直方向の振動を付与するようにしたものが提案されている。
特開2013−32203号公報
上記特許文献1の複合振動式のボウルフィーダでは、図11(a)に示すように、可動フレーム51として4本のアーム51aが円筒部51bから放射状に延びる十字状のものを用い、この可動フレーム51の円筒部51bにボウルの中央から下方に延びる筒部52を摺動可能に通した状態で、可動フレーム51の各アーム51aとそれよりも径方向外側に設けられた上部振動体の脚53とを回転振動用板ばね54で連結している。
そして、前記回転振動用板ばね54は、一対で上部振動体の脚53と可動フレーム51のアーム51aを回転方向の両側から挟む状態で、一端部を上部振動体の脚53に、他端部をアーム51aの基端部にそれぞれ固定されている(以下、このように一対の板ばねが表裏面で固定対象の部材を挟むように配置されて固定されている構造を「Wばね構造」と称する。)。このWばね構造を採用することにより、全体として回転方向の剛性が高くなるので、各回転振動用板ばね54を薄肉化して振幅を大きくする(高速化する)ことができるし、高精度の部品整列を行えるように駆動周波数を高めることもできる。
しかしながら、上記のように回転振動用板ばね54をWばね構造で組み込むと、図11(b)に示すように、上部振動体が可動フレーム51に対して相対回転するときに、一対の回転振動用板ばね54の一方に大きな引張力、他方には大きな圧縮力が発生し、場合によっては、圧縮側の回転振動用板ばね54が座屈して折れ曲がってしまうおそれがある。
そこで、本発明の課題は、複合振動式のボウルフィーダにおいて、表裏面を回転方向に向けて水平方向に延びる姿勢でWばね構造によって組み込まれる回転振動用板ばねの座屈を防止することである。
上記の課題を解決するため、本発明の振動式ボウルフィーダは、螺旋状の部品搬送路が形成されたボウルと、前記ボウルが取り付けられる上部振動体と、前記上部振動体の下方に設置される下部振動体と、前記上部振動体および下部振動体の水平回転方向に沿って配される複数の外端金具と、前記上部振動体と下部振動体のうちの一方と前記各外端金具とを連結する回転振動用弾性部材と、前記上部振動体と下部振動体のうちの他方と前記各外端金具とを連結する鉛直振動用弾性部材と、前記回転振動用弾性部材と協働して前記ボウルに水平回転方向の振動を付与する第1の加振機構と、前記鉛直振動用弾性部材と協働して前記ボウルに鉛直方向の振動を付与する第2の加振機構とを備え、前記回転振動用弾性部材は、表裏面を水平回転方向に向けて水平方向に延びる姿勢で、一端部を前記外端金具に固定され、他端部を外端金具よりも回転中心側で前記上部振動体と下部振動体のうちの一方に固定される板ばねであって、一対で前記外端金具を水平回転方向の両側から挟むように配置されており、前記外端金具は前記鉛直振動用弾性部材に水平面内で自転可能に連結されている構成とした。
上記の構成によれば、上部振動体が各外端金具および下部振動体に対して相対回転するときに、各外端金具が水平面内で自転してそれぞれの両側の回転振動用板ばねに作用する応力が緩和されるので、圧縮側の回転振動用板ばねを座屈しにくくすることができる。
具体的には、例えば、前記外端金具は鉛直方向に延びる連結金具を介して前記鉛直振動用弾性部材と連結されており、前記連結金具が鉛直方向の中心軸のまわりに捩じれることにより、前記外端金具が水平面内で自転する構成を採用することができる。
ここで、前記連結金具は、鉛直方向に延びる平板部を有し、前記平板部の鉛直方向の途中に切欠きが形成されている構成とすれば、連結金具が捩じれやすくなって、外端金具が水平面内で容易に自転できるようになるので、より効果的に圧縮側の回転振動用板ばねの座屈を防止することができる。
また、前記鉛直振動用弾性部材を非線形ばねを含むものとすれば、ボウルの大きさ等の仕様が変わった場合でも、容易に鉛直振動用弾性部材のばね定数を調整して部品搬送の安定化を図ることができる。このばね定数の調整について以下に説明する。
図12は、上記のような構成のボウルフィーダをモデル的に示したものである(振動の発生源となる第1および第2の加振機構は図示を省略している)。本モデルでは、ボウルAが取り付けられる上部振動体Bと外端金具Cとを連結する回転振動用弾性部材Khは、トルクチューブ状でその捩じれによって回転方向の弾性を発揮するものとし、外端金具Cと下部振動体Dとを連結する鉛直振動用弾性部材Kvは、コイルスプリング状で鉛直方向の弾性を発揮するものとし、下部振動体Dはばね定数が十分に小さい防振ゴムKgで床に接続されるものとしている。ただし、回転振動用弾性部材Khは鉛直方向と転倒モーメントに対して無限大の剛性を有し、鉛直振動用弾性部材Kvは回転方向のトルクに対して無限大の剛性を有するものとしている。具体的には、外端金具Cの外周から突出するピンCaが、下部振動体Dの鉛直方向に延びる長孔Daに嵌まり込んで水平方向移動を規制されることにより、鉛直振動用弾性部材Kvは鉛直方向の伸縮のみが許されるようになっている。
この振動系は、振動工学でいう2自由度の振動系とみなすことができる。すなわち、図13に示すように、重力の影響を無視できる水平な基台上で摩擦のないころ上に二つの物体(力学台車)m1、m2を置き、そのうちの一方の物体m1を弾性体K1で固定体に結合し、両物体m1、m2を弾性体K2で結合したモデルと同じである。ここで、物体m1と固定体を結合する弾性体K1(図12の防振ゴムKgに相当)のばね定数が十分に小さい場合は、弾性体K1を無視して弾性体K2のみを考えればよい。その場合の物体m2の固有振動数fは(1)式で与えられる。
Figure 0006739293
ここで、k:弾性体K2のばね定数、
:物体m1の質量、
:物体m2の質量
である。なお、固定体と結合される物体m1の質量が非常に大きい場合は、物体m1がほとんど動かないので、1軸上を一つの物体m2が変位する1自由度の振動系とみなせる。
図12に示すボウルフィーダは2組の振動系を有し、それぞれ2自由度の振動系であるので、(1)式を適用して回転振動の固有周波数fおよび鉛直振動の固有周波数fを求めることができる。ただし、回転振動用弾性部材Khによる回転振動については、(1)式の質量に代えて慣性モーメント(各質点の質量とその質点の回転軸からの距離の二乗の総和)を用い、ばね定数は回転軸からの距離を掛けたもの、つまり単位角度あたりのトルクを用いる必要がある。これにより、回転振動の固有周波数fおよび鉛直振動の固有周波数fは、それぞれ(2)式および(3)式のようになる。
Figure 0006739293
Figure 0006739293
ここで、t:回転振動用弾性部材Khのばね定数(単位角度あたりのトルク)、
ab:ボウルAと上部振動体Bの慣性モーメントの和、
cd:外端金具Cと下部振動体Dの慣性モーメントの和、
:鉛直振動用弾性部材Kvのばね定数、
abc:鉛直振動用弾性部材Kvよりも上の各部材の質量の総和、
:下部振動体Dの質量
である。
したがって、回転振動用の第1の加振機構の駆動周波数を(2)式の固有周波数fに近づけると、回転振動用弾性部材Khの変形が大きくなって、ボウルAの回転振動の振幅が大きくなり、鉛直振動用の第2の加振機構の駆動周波数を(3)式の固有周波数fに近づけると、鉛直振動用弾性部材Kvの変形が大きくなって、ボウルAの鉛直振動の振幅が大きくなる。
そして、回転振動と鉛直振動の運転周波数は機械的に同じ(実際には二つの加振機構によって駆動されるが、その場合も周波数は同じ)であるので、投入したエネルギーに対して効率的な運転を行うためには、回転振動の固有周波数fと鉛直振動の固有周波数fをできるだけ近い値に設定する必要がある。
ところで、このようなボウルフィーダでは、搬送対象の部品に応じてボウルAの形態、形状、大きさ等の仕様を変更することが多く、その場合には前記(2)、(3)式のJabやMabcが変化し、固有周波数f、fを一定に保つことはできない。そこで、従来は、鉛直振動用弾性部材Kvのばね定数kを調整することにより、f≒fの関係を保って支障なく運転できるようにしている。しかしながら、鉛直振動用弾性部材Kvが板ばねの場合のばね定数kの調整は、通常、その板ばねの枚数の増減によって行うので、連続的な調整が困難で(段階的な調整しかできず)、調整作業も煩雑であった。
これに対し、鉛直振動用弾性部材Kvとして非線形ばねを含むものを採用すれば、そのばね定数kを容易に無段階に調整できるので、ボウルAの大きさ等の仕様が変わった場合でも、f≒fの関係が確保されるようにkを調整して部品搬送の安定化を図ることができるし、その調整作業も簡単に行える。
また、上記構成においては、前記第2の加振機構を、前記上部振動体に鉛直方向移動可能に取り付けられた可動鉄心と、前記可動鉄心と鉛直方向の隙間をもって対向する状態で前記下部振動体に固定された電磁石とからなるものとすれば、可動鉄心の鉛直方向位置を容易に調整することができる。そのため、可動鉄心と電磁石とのギャップを簡単に調整することができ、その調整によって部品搬送に必要な鉛直方向の加振力が容易に得られるようになるので好ましい。
本発明の振動式ボウルフィーダは、上述したように、上部振動体と下部振動体のうちの一方と回転振動用弾性部材で連結され、他方と鉛直振動用弾性部材で連結される外端金具を両振動体の回転方向に沿って複数配し、その回転振動用弾性部材として、表裏面を回転方向に向けて水平方向に延びる姿勢で、Wばね構造で一端部を外端金具に固定され、他端部を外端金具よりも回転中心側で上部振動体と下部振動体のうちの一方に固定される板ばねを採用し、上部振動体が各外端金具および下部振動体に対して相対回転するときに、各外端金具が水平面内で自転して回転振動用板ばねに作用する応力が緩和されるようにしたものであるから、圧縮側の回転振動用板ばねが座屈しにくい。そして、同時に、鉛直振動用弾性部材自体および回転振動用板ばねや鉛直振動用弾性部材が連結される各部材にかかる負荷も抑えられるので、長期間安定して運転することができる。
また、回転振動用弾性部材と鉛直振動用弾性部材をつなぐ部材として外端金具を用い、この外端金具を水平面内で自転可能としたので、従来の装置全体の回転中心まわりの回転と鉛直方向移動のみが許される可動フレームを用いた場合に比べて、機械的なロスが少ない。このため、従来よりも振動の減衰が小さくなり、共振尖鋭度が高くなって振動効率が向上し、加振機構の駆動力を小さくすることができる。
そして、外端金具を回転振動用板ばねで上部振動体と連結する場合は、回転振動用板ばねに作用する応力が緩和されるので、従来の可動フレームを用いる場合よりも各部材の強度を低く設定することができ、それに伴う上部振動体の質量減少によってボウルの構造物の搭載質量を増やすことができる。
第1実施形態のボウルフィーダの正面断面図 図1のII−II線に沿った断面図 図1の要部の左側面断面図 図1のA方向からの矢視図 aは図3に対応して鉛直振動用弾性部材と外端金具との連結構造の第1の変形例を示す一部切欠き側面図、bはaの上面図 図3に対応して鉛直振動用弾性部材と外端金具との連結構造の第2の変形例を示す一部切欠き側面図 aはbの上面図、bは図3に対応して鉛直振動用弾性部材と外端金具との連結構造の第3の変形例を示す一部切欠き側面図、cはbのC−C線に沿った断面図 第2実施形態のボウルフィーダの正面断面図 図8のIX−IX線に沿った断面図 図8の要部の左側面図 a、bは、それぞれ従来のボウルフィーダの要部の構成および動作を説明する平面図 本発明のボウルフィーダの簡易モデルの正面図 一般的な2振動系モデルの説明図
以下、図1乃至図10に基づき、本発明の実施形態を説明する。図1乃至図4は第1の実施形態を示す。この振動式ボウルフィーダは、図1および図2に示すように、内面に螺旋状の部品搬送路1aが形成されたボウル1を上部振動体2の上面に取り付け、上部振動体2とその下方に設置される下部振動体3との間に両振動体2、3の回転方向に沿って複数の外端金具4を配し、上部振動体2と各外端金具4とを回転振動用板ばね(回転振動用弾性部材)5で連結し、下部振動体3と各外端金具4とを鉛直振動用板ばね(鉛直振動用弾性部材の一部)6で連結し、上部振動体2と下部振動体3との間に水平回転方向の振動を発生させる第1の加振機構7と鉛直方向の振動を発生させる第2の加振機構8を設けている。その下部振動体3は、床上の基台9に取り付けられた防振ゴム10によって支持されている。
前記上部振動体2は、ボウル1が取り付けられる円環状の本体部2aと、4本のアーム11aが円筒部11bから放射状に延びる十字状のスパイダ11と、本体部2aとスパイダ11の間に挟み込まれる略正方形の補強プレート12とからなり、本体部2aの下面に補強プレート12の各コーナ部とスパイダ11の各アーム11aの先端部がボルト止めされている。補強プレート12は、ボウル1と一体に上部振動体2が回転振動する際のスパイダ11の各アーム11aの変形を抑制するためのものである。
前記回転振動用板ばね5は、表裏面を回転方向に向けて水平方向に延び、一対で外端金具4とスパイダ11のアーム11aを回転方向の両側から挟む状態で、一端部を外端金具4に、他端部をスパイダ11のアーム11aの基端部にそれぞれ固定されている。すなわち、この回転振動用板ばね5は、Wばね構造で上部振動体2および外端金具4に連結されている。
前記鉛直振動用板ばね6は、図3にも示すように、表裏面を鉛直方向に向けて回転振動用板ばね5と直交する方向に延びる姿勢で、外端金具4の上方と下方に一対で配されており、それぞれの長手方向中央部が連結金具13を介して外端金具4に固定され、両端部が下部振動体3に固定されている。
ここで、連結金具13は、図1および図4に示すように、薄い金属板で断面略I字状に形成されており、両端の取付部13aの間の平板部13bが上下一対の鉛直振動用板ばね6の間で鉛直方向に延びる姿勢で、平板部13bを外端金具4にボルト止めされ、両端の取付部13aをそれぞれ上下の鉛直振動用板ばね6の長手方向中央部にボルト止めされている。また、連結金具13の平板部13bには、鉛直方向の途中の4箇所に、後述する捩じれ変形を容易にするための切欠き13cが形成されている。
そして、図3に示すように、連結金具13の両側で上下の鉛直振動用板ばね6の端部どうしに挟まれる柱部材14を、上側の板ばね6にボルト止めするとともに、下側の板ばね6を貫通するスタッドボルト15で下部振動体3と連結することにより、上下の板ばね6を下部振動体3に固定している。
上述した鉛直振動用板ばね6と外端金具4との連結構造では、両部材間に介在する連結金具13の平板部13bが切欠き13cの周辺部で鉛直方向の中心軸のまわりの捩じれを生じることによって、外端金具4が水平面内で自転できるようになっている。
また、図1および図3に示すように、下側の鉛直振動用板ばね6の下方には、非線形ばねとしてのテーパコイルスプリング16が小径側を上方に向けた姿勢で設置されており、その軸心に通されたねじ軸17に、2段の上下調整ナット18がねじ結合している。そのねじ軸17は下側の鉛直振動用板ばね6を連結金具13に固定するボルトと軸方向で突き合わされ、下側の上下調整ナット18が下面側でワッシャを介してテーパコイルスプリング16の上端部と当接しており、このテーパコイルスプリング16、ねじ軸17および上下調整ナット18が、鉛直振動用板ばね6とともに鉛直振動用弾性部材19を構成している。この鉛直振動用弾性部材19では、運転停止状態で上下調整ナット18を回してその上下方向位置を変え、テーパコイルスプリング16の大径部の弾性変形状態を変えることにより、ばね定数を無段階に調整することができる。
前記第1の加振機構7および第2の加振機構8は、交流電磁石とこれに所定の間隔をおいて対向する可動鉄心とで構成されており、第1の加振機構7が回転振動用板ばね5と協働してボウル1に水平回転方向の振動を付与し、第2の加振機構8が鉛直振動用板ばね6およびテーパコイルスプリング16を含む鉛直振動用弾性部材19と協働してボウル1に鉛直方向の振動を付与するようになっている。なお、各加振機構の構成は、この実施形態のものに限らず、同様の加振力を発生させることができるアクチュエータであればよい。
この振動式ボウルフィーダは、上記の構成であり、ボウル1が第1の加振機構7と回転振動用板ばね5による水平回転方向の振動と、第2の加振機構8と鉛直振動用弾性部材19による鉛直方向の振動を受けて、ボウル1に供給された部品を部品搬送路1aに沿って搬送するようになっている。
ここで、回転振動用板ばね5は、表裏面を回転方向に向けて水平方向に延びる姿勢のWばね構造で、一端部を外端金具4に、他端部を外端金具4よりも回転中心側で上部振動体2にそれぞれ固定されており、運転時(上部振動体2が各外端金具4および下部振動体3に対して相対回転するとき)には、そのWばね構造を構成する一対の板ばね5の一方に引張力、他方に圧縮力が作用するが、外端金具4が自転することにより各板ばね5に作用する応力が緩和されるので、圧縮側の板ばね5の座屈が生じるおそれが少ない。そして、同時に、鉛直振動用弾性部材19自体および回転振動用板ばね5や鉛直振動用弾性部材19が連結される各部材にかかる負荷も抑えられるので、長期間安定して運転することができる。
また、回転振動用板ばね5と鉛直振動用弾性部材19をつなぐ外端金具4が水平面内で自転可能となっているので、従来の装置全体の回転中心まわりの回転と鉛直方向移動のみが許される可動フレームを用いた場合に比べて、機械的なロスが少ない。これにより、従来よりも振動の減衰が小さくなり、共振尖鋭度が高くなって振動効率が向上し、第1および第2の加振機構7、8の駆動力を小さくすることができる。
そして、回転振動用板ばね5に作用する応力が緩和されることにより、従来よりも各部材の強度を低く設定することができ、それに伴う上部振動体2の質量減少によってボウル1の構造物の搭載質量を増やすことができる。
さらに、鉛直振動用弾性部材19は、非線形ばねであるテーパコイルスプリング16を含み、ばね定数を無段階で調整できるので、ボウル1の大きさ等の仕様が変わった場合でも、そのばね定数の調整によって回転振動と鉛直振動の固有周波数を近づけるようにして、部品搬送の安定化を図ることができるし、その調整作業も上下調整ナット18を回して上下方向位置を変えるだけでよく、簡単かつ精密に行うことができる。
図5乃至図7は、鉛直振動用弾性部材19と外端金具4との連結構造の変形例を示す。まず、図5(a)、(b)に示す第1の変形例では、鉛直振動用板ばね6を中央のボス部6aと両側の平板部との間に切欠き6bが形成されたものとし、そのボス部6aで直接外端金具4にボルト止めしている。このようにすれば、運転時には鉛直振動用板ばね6が切欠き6bの周辺部でボス部6aのまわりの捩じれを生じることによって、外端金具4が水平面内で自転できるので、図1乃至図4の例と同様の効果が得られるうえ、連結金具13をなくして部品点数の減少を図ることもできる。
次に、図6に示す第2の変形例では、図5の例と同様に中央にボス部6aを有する鉛直振動用板ばね6を用い、そのボス部6aの内周に軸受ブッシュ20を摺動可能に嵌め込むとともに、ボス部6aの周辺部を上下から樹脂ワッシャ21で挟んだ状態で、ボス部6aを軸受ブッシュ20および樹脂ワッシャ21とともに外端金具4にボルト止めしている。なお、樹脂ワッシャ21は、ポリアセタール樹脂や高分子ポリエチレン等の弾性を有する材料で形成されている。この変形例では、運転時に鉛直振動用板ばね6のボス部6aの内周面と樹脂ワッシャ21が摺動することにより、外端金具4の水平面内での自転を許すようになっている。
また、図7(a)〜(c)に示す第3の変形例は、上下の鉛直振動用板ばね6に代えて鋼製の丸棒状のロッド22を用い、鉛直振動用板ばね6の端部どうしをつなぐ柱部材14に代えて、側面視凸字状のロッド接続部材23を用いたものである。この変形例では、各ロッド22の中央部を外端金具4の上下面に設けたロッド取付部4aのすり割り4bの円弧溝部分に挿入し、両端部をロッド接続部材23の上端部および下端部に形成したすり割り23aの円弧溝部分に挿入して、ロッド取付部4aおよびロッド接続部材23にそれぞれのすり割り4b、23aと直交する方向にボルトをねじ込むことにより、各ロッド22の中央部を外端金具4に固定するとともに、ロッド22どうしを接続している。そして、ロッド接続部材23の中央部を下部振動体3の上面に立設された取付部3aにボルト止めしている。
上記第3の変形例では、各ロッド22がその軸方向以外の全方向にしなやかに変形するので、運転時に外端金具4が水平面内で自転することができる。なお、ロッド22の鉛直方向の剛性が不足する場合は、図1乃至図4の例で説明したテーパコイルスプリング16(図7では図示省略)でばね定数を調整すればよい。
上述した第1実施形態では、鉛直振動用弾性部材19のばね定数を無段階で調整できるようにテーパコイルスプリング16を組み込んだが、これに代えて、素線径が連続的に変化するコイルスプリングや巻きピッチが不等なコイルスプリング等、種々の非線形ばねを用いることができる。なお、このような非線形ばねは、ばね定数の調整しやすさの面では組み込むことが望ましいが、ばね定数の調整があまり必要でない用途等では、なくしてもよいし単純なコイルスプリングに代えてもよい。
図8乃至図10は第2の実施形態を示す。この実施形態は、第1実施形態をベースとして、回転振動用板ばね5で下部振動体3と各外端金具4とを連結し、鉛直振動用板ばね6で上部振動体2と各外端金具4とを連結するようにし、その連結構造を一部変更したものである。また、第2の加振機構8の取付構造等にも変更を加えている。以下、第1実施形態との相違点について説明する。なお、第1実施形態と同じ機能を有する部材には同じ符号を付けて説明を省略する。
まず、この第2実施形態の下部振動体3は、円筒状の本体部3bの上面に十字状のスパイダ11をボルト止めしたものとなっている。なお、第1実施形態の補強プレート12およびテーパコイルスプリング16は設けられていない。
そして、回転振動用板ばね5は、第1実施形態と同様のWばね構造によって、表裏面を回転方向に向けて水平方向に延びる姿勢で、一端部を外端金具4に固定され、他端部を下部振動体3の一部であるスパイダ11のアーム11aに固定されている。一方、鉛直振動用板ばね6は、表裏面を鉛直方向に向けて回転振動用板ばね5と直交する方向に延びる姿勢で、外端金具4の上方と下方に一対で配されている点は第1実施形態と同じであるが、それぞれの長手方向中央部が外端金具4に固定され、両端部がばね接続部材24および連結金具25を介して上部振動体2に固定されている点が第1実施形態と異なる。また、外端金具4は、回転振動用板ばね5が固定される部位と鉛直振動用板ばね6が固定される部位との間にくびれ部4cが形成されている。
ここで、ばね接続部材24は、第1実施形態の柱部材14と同じく、上下の鉛直振動用板ばね6の端部どうしに挟まれるもので、上下から板ばね6を介してボルトをねじ込まれることにより、上下の板ばね6をつないでいる。また、連結金具25は、コの字形の薄板部材であり、そのコの字の開口を下方に向けた姿勢で、両下端部をばね接続部材24の中央部にボルト止めされ、上端部の2箇所を上部振動体2にボルト止めされている。
上述した鉛直振動用板ばね6の上部振動体2および外端金具4との連結構造では、運転時に板状の連結金具25が鉛直方向の中心軸のまわりに捩じれ変形するとともに、外端金具4のくびれ部4cが曲げ変形することによって、外端金具4が水平面内で自転できるようになっている。したがって、この第2実施形態でも、回転振動用板ばね5の座屈が生じにくく、長期間安定して使用できる等、第1実施形態と同様の効果が得られる。
次に、第2の加振機構8の取付構造について説明する。この第2の加振機構8は、上部振動体2に取り付けられた可動鉄心26と、可動鉄心26と鉛直方向の隙間をもって対向する状態で下部振動体3に固定された電磁石27とからなる。
前記可動鉄心26は、上方へ延びるコラム部26aを有しており、そのコラム部26aの上端側が上部振動体2の中央のボス部2bの内周に挿入され、そのボス部2bの上下の孔縁部に貫通ボルト28で取り付けられた上カラー29および下カラー30に通されている。そして、上下のカラー29、30はそれぞれ外周側に切欠きが形成されており、図示省略した締付ボルトを締め付けて各カラー29、30を縮径させることにより、可動鉄心26のコラム部26aが上部振動体2に固定されるようになっている。
したがって、運転停止時に、ボウル1を取り外して貫通ボルト28と上下カラー29、30の締付ボルトを緩めるだけで、可動鉄心26を鉛直方向に移動させて、電磁石27との鉛直方向隙間を精度よく調整することができる。すなわち、この第2実施形態では、可動鉄心26と電磁石27とのギャップを簡単に調整することができるので、部品搬送に必要な鉛直方向の加振力が容易に得られるようになっている。
なお、上述した第2実施形態の鉛直振動用板ばね6の上部振動体2および外端金具4との連結構造は、第1実施形態の鉛直振動用板ばね6の下部振動体3および外端金具4との連結構造にも応用することができる。具体的には、第1実施形態の上下一対の鉛直振動用板ばね6の長手方向中央部を外端金具4に固定し、両端部を第2実施形態で用いたばね接続部材24および連結金具25(上下を逆にして組み込む)を介して下部振動体3に固定すればよい。
1 ボウル
1a 部品搬送路
2 上部振動体
3 下部振動体
4 外端金具
5 回転振動用板ばね(回転振動用弾性部材)
6 鉛直振動用板ばね
7 第1の加振機構
8 第2の加振機構
9 基台
10 防振ゴム
11 スパイダ
13 連結金具
13b 平板部
13c 切欠き
14 柱部材
16 テーパコイルスプリング(非線形ばね)
17 ねじ軸
18 上下調整ナット
19 鉛直振動用弾性部材
20 軸受ブッシュ
21 樹脂ワッシャ
22 ロッド
23 ロッド接続部材
24 ばね接続部材
25 連結金具
26 可動鉄心
27 電磁石

Claims (5)

  1. 螺旋状の部品搬送路が形成されたボウルと、前記ボウルが取り付けられる上部振動体と、前記上部振動体の下方に設置される下部振動体と、前記上部振動体および下部振動体の水平回転方向に沿って配される複数の外端金具と、前記上部振動体と下部振動体のうちの一方と前記各外端金具とを連結する回転振動用弾性部材と、前記上部振動体と下部振動体のうちの他方と前記各外端金具とを連結する鉛直振動用弾性部材と、前記回転振動用弾性部材と協働して前記ボウルに水平回転方向の振動を付与する第1の加振機構と、前記鉛直振動用弾性部材と協働して前記ボウルに鉛直方向の振動を付与する第2の加振機構とを備え、
    前記回転振動用弾性部材は、表裏面を水平回転方向に向けて水平方向に延びる姿勢で、一端部を前記外端金具に固定され、他端部を外端金具よりも回転中心側で前記上部振動体と下部振動体のうちの一方に固定される板ばねであって、一対で前記外端金具を水平回転方向の両側から挟むように配置されており、
    前記外端金具は前記鉛直振動用弾性部材に水平面内で自転可能に連結されている振動式ボウルフィーダ。
  2. 前記外端金具は鉛直方向に延びる連結金具を介して前記鉛直振動用弾性部材と連結されており、前記連結金具が鉛直方向の中心軸のまわりに捩じれることにより、前記外端金具が水平面内で自転することを特徴とする請求項1に記載の振動式ボウルフィーダ。
  3. 前記連結金具は、鉛直方向に延びる平板部を有し、前記平板部の鉛直方向の途中に切欠きが形成されていることを特徴とする請求項2に記載の振動式ボウルフィーダ。
  4. 前記鉛直振動用弾性部材が非線形ばねを含むものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の振動式ボウルフィーダ。
  5. 前記第2の加振機構は、前記上部振動体に鉛直方向移動可能に取り付けられた可動鉄心と、前記可動鉄心と鉛直方向の隙間をもって対向する状態で前記下部振動体に固定された電磁石とからなるものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の振動式ボウルフィーダ。
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