JP3205201U - 制振金物 - Google Patents

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並木 高
高 並木
一生 新熊
一生 新熊
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株式会社カナイ
株式会社アイ・エム・エー
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Abstract

【課題】容易に製造することが出来て安価な制振金物を提供する。【解決手段】制振金物1は、木造住宅の構造材に固定する一対の固定部材11と、一対の固定部材11によって挟持するプレート材12と、からなり、プレート材12は長孔123を有し、固定部材11に設けたボルト孔111および長孔123に挿通するボルト141および該ボルトに螺合するナット142によって一対の固定部材11およびプレート材12を一体とする。【選択図】図2

Description

本考案は、木造住宅において、柱材と横架材とで形成される枠体内に取り付ける制振金物に関するものである。
木造住宅の制振部材として、柱材や土台、梁などの横架材からなる枠体内に配置するものが知られている。
特に近年は、粘弾性ダンパーを用いるものが多くみられるようになっている。
特開2007−262707号公報
粘弾性ダンパーは機構が複雑であるため、粘弾性ダンパーを使用した制振部材は高価になってしまうという問題があった。
本考案は、容易に製造することが出来て安価な制振金物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本願の第1考案は、木造住宅の構造材に固定する一対の固定部材と、前記一対の固定部材によって挟持するプレート材と、からなり、前記プレート材は長孔を有し、前記固定部材に設けたボルト孔および前記長孔に挿通するボルトおよび該ボルトに螺合するナットによって前記一対の固定部材および前記プレート材を一体とする、制振金物を提供する。
本願の第2考案は、第1考案の制振金物において、前記固定部材と前記プレート材との間に粘弾性体を配置することを特徴とする、制振金物を提供する。
本考案の制振金物は、固定部材によってプレート材を挟持するだけの構成であるため、容易に製造することが出来て、かつ、安価である。
本考案の制振金物を用いた制振構造の説明図(1) 制振金物の分解斜視図(1) 制振金物の側面図 ブレース材および取付部材の説明図 制振金物の変形の説明図(1) 制振金物の分解斜視図(2) 制振金物の変形の説明図(2) 本考案の制振金物を用いた制振構造の説明図(2) 本考案の制振金物を用いた制振構造の説明図(3) 本考案の制振金物を用いた制振構造の説明図(4)
以下、図面を参照しながら本考案の制振金物態を詳細に説明する。
[実施例1]
(1)制振構造
本考案の制振金物1は、木造住宅の枠体に制振機能を付与し、制振構造とする金物である。
本考案を適用する枠体の構造材は、2本の柱材2a、2bと、柱材2a、2bの上下に横架する梁3、土台4によって構成される(図1)。
制振金物1は、梁3の、柱材2a、2b間中央に取り付ける。
(2)制振金物
制振金物1は、梁3と接合する一対の固定部材11、一対の固定部材11によって挟持するプレート材12、および、固定部材11とプレート材12との間に配置するすべりプレート13、からなる。(図2)
(2−1)固定部材
固定部材11は断面L字状の鋼板である。
固定部材11は、L字の一辺を成す一平面の外側を梁3に当接して、ビス等によって固定する(図3)。
そして、一対の固定部材11のそれぞれの他平面の外側において、プレート材12およびすべりプレート13を挟持する。
固定部材11の他平面にはボルト孔111を複数個設ける。
(2−2)プレート材
プレート材12は鋼板からなる。
プレート材12は、挟持部121とブレース材取付部122と、からなる。
プレート材12は、挟持部121を固定部材11で挟持した際にブレース材取付部122が固定部材11から突出する。
挟持部121には、固定部材11のボルト孔111に対応して長孔123を設ける。長孔123は横方向に長い形状とする。
(2−3)すべりプレート
すべりプレート13はステンレス板からなる。ステンレス板とすることにより、摩擦係数が固定部材11やプレート材12より摩擦係数が小さくなる。
すべりプレート13には、固定部材11のボルト孔およびプレート材12の長孔123に対応して長孔131を設ける。
そして、固定部材11のボルト孔111、プレート材12の長孔123、およびすべりプレート13の長孔131を重ね合わせた状態で、一組の固定部11、すべりプレート13およびプレート材12を貫通するように、ボルト141を挿通してナット142を螺合して固定部11、プレート材12およびすべりプレート13を一体とする。ナット142の締めつけにより、プレート材12はすべりプレート13を介して両側の固定部11による挟持力が作用する。
(3)ブレース材および取付部材
本考案の制振金物1は固定部材111を梁3に取り付け、梁3からそれぞれの柱材2a、2b方向に傾斜して配置するブレース材5をプレート材12に連結する。
ブレース材5は角筒状であり、プレート材12の厚みより大きなスリット51を設ける(図3)。
ブレース材5のスリット51にプレート材12を挿し込み、ボルト等により固定する。
ブレース材5の他方の端部は取付部材6を介して柱2a、2bに取り付ける。
取付部材6は断面L字状の鋼板を2枚接合したものである(図4)。
取付部材6は、L字の一辺を成す一平面の外側どうしを重合して溶接等によって一体とし、他平面の外側を柱2に当接して、ビス等によって固定する。
ブレース材5の他方の端部に設けるスリット51は、取付部材6の重合部分の厚みより大きくし、スリット51に取付部材6を差し込み、ボルト等により固定する。
(4)制振機能
地震により木造住宅に力が作用すると、柱材2a、2bに傾きが生じる。そして、柱材2a、2bとブレース材5とが変位すると、摩擦係数の小さいすべりプレート13を挟持した固定部材11とプレート材12(図5a)とが、プレート材12の長孔123方向に沿って相対的に変位する(図5b)。
ブレース材5はプレート材12に固定されているため、ブレース材5とプレート材12は梁3及び固定部材11に対して左右方向に変位する。この変位により固定部材11からの挟持力が作用したプレート材12が変位することで、固定部材11とプレート材12間の摩擦による制振機能が働く。
[その他実施例]
(1)粘弾性体
固定部材11とプレート材12との間には粘弾性体15を配置しても良い(図6)。
粘弾性体15は高減衰ゴム、アクリルゴム等からなる。
粘弾性体15はプレート材12に追従して動くため、プレート材12と同様に長孔151を形成する。
固定部材11とプレート材12との間に粘弾性体15を配置することにより(図7a)、粘弾性体15は、固定部材11とプレート材12の相対的な変位に合わせて変形し、制振を行う(図7b)。
(2)制振金物の配置
上述の制振構造においては、制振金物1を梁3に取り付けたが、制振金物1を土台4にも取り付けて、ブレース材を方杖状に取り付ける構成としてもよい(図8)。
また、間柱7の側面に対称に取り付けて、それぞれの柱材2a、2b方向に傾斜してブレース材5をX字状に取り付ける構成としてもよい(図9)し、中間梁8の上下面に対称に取り付けて、それぞれの柱材2a、2b方向に傾斜してブレース材5をX字状に取り付ける構成としてもよい(図10)。
1 制振金物
11 固定部材
111 ボルト孔
12 プレート材
121 挟持部
122 ブレース材取付部
123 長孔
13 すべりプレート
131 長孔
141 ボルト
142 ナット
15 粘弾性体
151 長孔
2 柱材
3 梁
4 土台
5 ブレース材
51 スリット
6 取付部材
7 間柱
8 中間梁

Claims (2)

  1. 木造住宅の構造材に固定する一対の固定部材と、
    前記一対の固定部材によって挟持するプレート材と、からなり、
    前記プレート材は長孔を有し、
    前記固定部材に設けたボルト孔および前記長孔に挿通するボルトおよび該ボルトに螺合するナットによって前記一対の固定部材および前記プレート材を一体とする、制振金物。
  2. 請求項1に記載の制振金物において、前記固定部材と前記プレート材との間に粘弾性体を配置することを特徴とする、制振金物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3209800U (ja) * 2017-01-27 2017-04-06 株式会社杉本建築研究所 制振構造及び制振パネル
JP2022052708A (ja) * 2020-09-23 2022-04-04 海元 崔 ボルト直接加圧型のゴム制振ダンパー
KR20230013582A (ko) * 2021-07-19 2023-01-26 한양대학교 에리카산학협력단 모듈러 구조물에 적용되는 제진 시스템 및 방법

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