本発明が適用されたスロットマシンの実施例について図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、互いに識別可能な複数種類の図柄(例えば、「7」、「BAR」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「リプレイ」等)が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ32L、32C、32R(図3参照)によって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示される一方で、各リール2L、2C、2Rの回転が停止されることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
尚、本実施例のリール2L、2C、2Rは、リールモータ32L、32C、32Rを用いて、外周面に複数の図柄が配置されたリール2L、2C、2Rを回転させることで、遊技者から視認可能な複数の図柄を移動させる変動表示を行うことが可能な構成であるが、複数の図柄を移動させる変動表示を行う手段は、リール以外であっても良く、例えば、外周面に複数の図柄が配置されたベルトを移動させることで変動表示を行うことが可能な構成等であっても良い。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
また、リールセンサ33L、33C、33Rは、各リール2L、2C、2Rについて所定の図柄番号の図柄の領域の下端が各リールにおける所定位置を通過するときに、検出信号を出力するように配置されており、各リールについて所定の図柄番号の図柄の領域の下端がリール基準位置となる。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。液晶表示器51は、液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有する液晶パネルを有しており、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51b及び透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、一遊技を開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いられる演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11(図3参照)、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16(図3参照)、その他報知に用いる表示器やLED等が配置された遊技用表示部13が設けられている。
筐体1aの内部には、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図3参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図3参照)からなるリールユニット、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク35(図2参照)、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図3参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図3参照)からなるホッパーユニット34(図2参照)が設けられている。
前面扉1bの内側には、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1aの内部に設けられたホッパータンク側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入されたメダルを検出する投入口センサ26、メダル投入部4から投入されてホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31a〜31cを有するメダルセレクタ29(図2参照)が設けられている。
図3に示すように、スロットマシン1には、遊技の進行を制御するとともに遊技の進行に応じて各種コマンドを出力する遊技制御基板40、及びコマンドに応じて所定の演出を制御する演出制御基板90などが設けられている。遊技制御基板40は、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載あるいは接続された表示器、LED、モータ等を制御するメイン制御部41を備える。演出制御基板90は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて演出を行う処理を行うとともに、演出制御基板90に接続された液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等や演出制御基板90に搭載された表示器、LED等(図示略)を制御するサブ制御部91を備える。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、プログラム等が格納されるROM41b、ワークメモリとして使用されるRAM41c、プログラムに従って制御動作を行うメインCPU41aが内蔵されており、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に1チップマイクロコンピュータにて構成され、プログラム等が格納されるROM91b、ワークメモリとして使用されるRAM91c、プログラムに従って制御動作を行うサブCPU91aが内蔵されており、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
本実施例のスロットマシン1において遊技を行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定される入賞ラインLN(図1参照、本実施例では、リール2L、2C、2Rの中段に水平方向に並んだ図柄に跨がって設定されている。)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、遊技が開始可能な状態となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
遊技が開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで一遊技が終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役ともいう)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときに一遊技が開始し、全てのリールが停止したときに一遊技が終了する。また、一遊技を実行するための一単位の制御(遊技制御)は、前回の遊技の終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該一遊技の終了に伴う全ての制御(例えば、再遊技役の入賞に伴い再遊技を付与する制御、小役の入賞に伴いメダルを払い出す制御等)が完了したときに終了する。
また、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2以上のリールを用いた構成においては、2以上の全てのリールに導出された表示結果の組合せに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示装置が構成されているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示装置が構成されていても良い。
次に、前面扉1bの内側に配置されたメダルセレクタ29の構造について、図4〜図6に基づいて説明する。尚、以下の説明において、前面扉1bの裏面側からメダルセレクタ29を見た状態を、メダルセレクタ29の前面側として説明する。
メダルセレクタ29は、図4及び図5に示すように直方体形状に構成されており、当該メダルセレクタ29の本体部の上側壁には、当該本体部の内部へメダルが流入可能な流入口141が設けられ、本体部の左側壁には、当該本体部の内部からホッパータンク34a側の外部へメダルが流出可能な流出口142が設けられ、本体部の下側壁には、当該本体部の内部からメダル払出口9側の外部へメダルを排出可能な排出口143が設けられている。そして、メダルセレクタ29の本体部の内部には、流入口141から流出口142に連通する正面視略L字状のメダル流下流路が形成されている。このメダル流下流路の側壁は、図4(b)及び図5(b)に示すように、流下するメダルの上端が下端よりも前方側に傾くように、下方から上方にかけて前面側に傾斜している。また、流入口141から排出口143に連通する正面視略S字状のメダル流下流路が形成されている。以下、メダルセレクタ29の本体内部のメダル流下流路のうち流入口141側の流路をメダル流入流路29a、流出口142側の流路をメダル受入流路29b、排出口143側の流路をメダル返却流路29cと呼ぶ。
メダルセレクタ29では、投入されたメダルの真偽(形状、大きさ、厚み等)が判別されるようになっており、真正なメダルは、流入口141から流入した後、メダルセレクタ29の本体部内部のメダル流入流路29a及びメダル受入流路29bを流下して、投入メダルセンサ31a〜31cの検出範囲Aを通過することで、投入メダルセンサ31a〜31cにて検出された後、流出口142から流出される。そして、当該流出口142から流出されたメダルは、メダルシュート142a(図2参照)を介して、ホッパータンク34aに導かれるようになっている。一方、偽メダルは、流入口141から流入した後、メダル流入流路29aの流下中にメダル返却流路29cへ落下させられて、当該メダル返却流路29cを流下し、排出口143から流出される。そして、当該メダルは、メダルセレクタ29の下方に設けられたメダル返却通路(図示略)を介してメダル払出口9(図1参照)から下皿に返却されるようになっている。
また、メダル流入流路29aにおける当該メダル流入流路29a、メダル受入流路29b、メダル返却流路29cの合流部分には、メダルセレクタ29の本体部の前面側に設けられる流路切替ソレノイド30(図3参照)の励磁に連係して揺動自在な流路切替板147が設けられている。流路切替板147は、流路切替ソレノイド30がOFFに設定されて非通電状態(非励磁状態)に制御されているとき、すなわちメダルの受付が許可されていないときには、図4(a)(b)に示すように、メダル流入流路29aの下方側が開放状態となり、メダル流入流路29aを流下するメダルがメダル受入流路29bへ流入する前に、当該メダルをメダル流入流路29aから下方に向けて強制的に落下させて、当該メダルをメダル返却流路29cに流入させて排出口143から流出させる流出位置(図4(a)(b)参照)に位置する。一方、流路切替ソレノイド30がONに設定されて通電状態(励磁状態)に制御されているとき、すなわちメダルの受付が許可されているときには、図5(a)(b)に示すように、メダル流入流路29aの下方側が閉鎖状態となり、流路切替板147の上端面がメダル流入流路29aの底面を構成して、メダル投入部4から投入されたメダルをメダル流入流路29aからメダル受入流路29bに導いて、メダル受入流路29bに流入させる受入位置(図5(a)(b)参照)に位置するように構成されている。
また、メダルセレクタ29では、メダル流入流路29aの上流側には、流入口141から流入したメダルの通過を検出する投入口センサ26が設けられており、メダル受入流路29bの下流側には、流出口142に排出されるメダルの通過を検出する投入メダルセンサ31a〜31cが設けられている。
投入メダルセンサ31a〜31cのうち投入メダルセンサ31a及び31cは、投光部と受光部の間をメダルが通過することにより受光部が投光部からの光の遮断を検知することでメダルの通過を検出するフォトセンサである。また、投入メダルセンサ31bは、当該投入メダルセンサ31bが備える可動片180がメダルの通過に連動して動作されることで、メダルの通過を検出する物理センサである。尚、以下、投入メダルセンサ31a〜31cによりメダルの通過が検出される範囲を検出範囲Aと呼ぶ場合がある。
次に、物理センサである投入メダルセンサ31bの構成について、図4〜図6に基づいて説明する。図6(a)(b)(c)は、図4(a)のC−C断面図のうち投入メダルセンサ31bの周辺を示す図であり、図6(a)は、投入メダルセンサ31bの検出位置をメダルが通過していないときの図であり、図6(b)は、メダルがメダル投入部4側からホッパータンク34a側へ流下して投入メダルセンサ31b付近を通過しているときの図であり、図6(c)は、メダルがホッパータンク34a側からメダル投入部4側へ逆流して投入メダルセンサ31b付近に達したときの図である。
図4(a)、図5(a)、図6(a)(b)に示すように、投入メダルセンサ31bは、メダルの通過に連動して動作する可動片180と、可動片180を付勢する付勢部材181、投光部と受光部を備える検知器183等により構成されている。メダルセレクタ29におけるメダル受入流路29bの下流側の下方部分の側壁に、投入メダルセンサ31bの可動片180が、メダル受入流路29bに出没可能に設けられている。また、図6(a)(b)に示すように、メダル受入流路29bの外部における可動片180に対応する位置に、検知器183が設置されている。検知器183は、検知部183aに光を照射する投光部と当該投光部から受ける光を検出可能な受光部が設けられており、これらの投光部と受光部との間には、可動片180が進入可能に構成されている。
そして、図6(a)に示すように、可動片180は、メダル受入流路29bにおける投入メダルセンサ31b付近をメダルが通過していない状態では、当該可動片180の先端部180bがメダル受入流路29b内に突出するように付勢されている。この状態では、可動片180の被検知部180aが検知部183aの投光部と受光部の間に進入せず、検知部183aの投光部から受光部に照射される光を遮断することがないので、検知器183によりメダルの通過が検出されないようになっている。
一方、図6(b)に示すように、メダルがメダル投入部4側からホッパータンク34a側へ向かう方向に流下して、メダル受入流路29bにおける投入メダルセンサ31bに対応する位置を通過する際には、メダルが可動片180の先端部180bに接触して当該先端部180bをメダル受入流路29b内から退けるように可動片180を動作させるようになっている。そして、メダルの通過に伴い可動片180が動作されることで、可動片180の端部に設けられた被検知部180aが検知部183aの投光部と受光部の間に進入し、投光部から受光部へ照射される光が遮断されることにより、メダルの通過が検知器183により検出されるようになっている。
また、メダルがメダル受入流路29bにおける投入メダルセンサ31bに対応する位置を通過する際には、当該メダルは、可動片180に接触して当該可動片180を動作させる。この際、当該メダルに対して、可動片180との摩擦力や当該可動片180を付勢する付勢部材181による付勢力が作用することとなり、当該メダルの流下減速が、所定値以下の速度まで減速されるようになっている。また、図4及び図5に示すように、投入メダルセンサ31bの可動片180は、投入メダルセンサ31a〜31cの検出範囲Aよりもメダル投入部4側すなわち上流側に配置されており、メダル受入流路29bを流下するメダルを所定値以下の速度まで減速させてから、検出範囲Aに流下させるようになっている。
また、図6(c)に示すように、メダルがホッパータンク34a側からメダル投入部4側へ逆流する場合には、メダルが可動片180に接触しても当該可動片180が動作せず、メダルが可動片180の先端部180bをメダル受入流路29b内から退けることができないようになっており、可動片180は、当該可動片180に接触したメダルが、当該可動片180よりもメダル投入部4側へ移動することを制限するようになっている。また、可動片180は、逆流するメダルの移動を制限する際に、当該メダルが投入メダルセンサ31a〜31cの検出範囲A内に位置するように配置されており、可動片180により移動が制限されたメダルは、投入メダルセンサ31cにより検出されるようになっている。
次に、メイン制御部41が基本処理として実行するメイン処理、及び当該メイン処理において実行する遊技開始待ち処理について、図7〜図14に基づいて説明する。
本実施例のメイン制御部41は、メイン処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。メイン処理は一単位の遊技毎に繰り返し実行され、メイン処理の一周期が遊技の一単位に相当している。
また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、メイン処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。また、タイマ割込み処理(メイン)には、メイン制御部41の入力ポートに入力される各種スイッチやセンサ等の入力状況に基づいて、入力状態データ(各種スイッチ類の現在の入力状態を示す入力データ、前回と今回の入力データが同じ状態である旨を示す確定データ、前回から確定データが変化した旨を示すエッジデータ)を更新してRAM41cの所定領域に設定する処理や、メイン処理によりRAM41cの所定領域に設定された所定データに基づいてリールモータ32L、32C、32Rや流路切替ソレノイド30を駆動させるための駆動制御信号を出力する処理等が含まれる。
メイン処理では、遊技が開始されるまで待機する遊技開始待ち処理、遊技が開始されることに伴って内部抽選を行う内部抽選処理、リール2L、2C、2Rを回転及び停止させる制御を行うリール制御処理、全てのリール2L、2C、2Rが停止されて遊技が終了される際に各種設定等を行う遊技終了時設定処理を、順次繰り返し実行する。尚、メイン制御部41は、メイン処理における遊技開始待ち処理では、後述するように所定条件が成立することで、流路切替ソレノイド30のON/OFFの設定を変更する処理を行うが、メイン処理における内部抽選処理、リール制御処理、遊技終了時設定処理では、流路切替ソレノイド30のON/OFFの設定を変更する処理を行わないようになっている。
メイン処理において実行される遊技開始待ち処理では、前回の遊技を終了させてから次回の遊技を開始させるまでの各種処理を行うようになっており、遊技開始待ち処理では、まず、遊技用表示部13に設けられている各種表示器等の表示を遊技開始時の状態に設定する処理や、ホッパータンク34aが満タン状態であるか否かを判定する処理、満タン状態である場合に、遊技の進行を不能化するエラー状態に移行させ、満タン状態が解除されることで、エラー状態を終了させるように制御するエラー処理、前回の遊技において再遊技役が入賞した場合に、再遊技を付与して次の遊技を開始させるために必要な賭数を設定する処理等(図示略)を行う。
その後、図7に示すように、タイマ割込み処理が1回行われるまで待機する割込み1回待ち処理を行って(Sa1)、タイマ割込み処理によりメイン制御部41の入力ポートに入力される各種スイッチやセンサ等の入力状態データが更新されるまで待機する。
Sa1のステップにおいてタイマ割込み処理が行われた後には、RAM41cの所定領域に設定されている現在の設定されている賭数の値、現在のクレジットの値等を特定可能な制御状態データ等を参照して、メダルが投入可能な状態であるか否かを判定する(Sa2)。
そして、賭数が規定数(本実施例では、3)未満である状態、または、クレジットの値が最大値(本実施例では、50)未満である状態であることが特定される場合には、メダルが投入可能な状態であると判定する。その後、RAM41cの所定領域に設定されている入力状態データに含まれるエッジデータのうち確定データがOFF状態からON状態に変化した旨を示すONエッジデータが、投入口センサ26について設定されているか否かに基づいて、投入口センサ26がメダルを検出したか否かを判定する(Sa3)。
Sa3のステップにおいて、投入口センサ26についてONエッジデータが設定されており、当該投入口センサ26がメダルを検出したと判定した場合は、RAM41cの所定領域に設定されている流路切替ソレノイド30の制御用のタイマ(以下、流路切替制御用タイマと呼ぶ。)の値として所定値(遊技者がメダル投入部4から連続してメダルを投入しない状況であると推定される所定時間、例えば、10秒に相当する値)を設定して所定時間の計時を開始させた後(Sa4)、流路切替ソレノイド30をONに設定する(Sa5)。
流路切替ソレノイド30がONに設定されることで、メイン制御部41は、当該メイン制御部41が備えるソレノイド駆動回路(図示略)から流路切替ソレノイド30に対してON状態(所定の駆動電圧)の駆動制御信号を出力させる。これにより、流路切替ソレノイド30に所定の電圧が印加されて通電状態(励磁状態)に制御されることとなる。
流路切替制御用タイマは、タイマ割込み処理(メイン)が行われる毎に減算して更新され、当該タイマ値が0となることで、所定時間が経過したことが特定できるようになっている。また、流路切替制御用タイマは、計時中であっても、Sa2のステップにおいてメダルを投入可能な状態であると判定され、かつSa3のステップにおいてONエッジデータに基づいて投入口センサ26がメダルを検出したと判定された場合に、Sa4のステップにおいて所定値が再度設定されることで、所定時間の計時を新たに開始するようになっており、当該流路切替制御用タイマ値に基づいて、投入口センサ26がメダルを最後に検出したときから所定時間が経過したか否かを特定できるようになっている。
Sa3のステップにおいて、投入口センサ26についてONエッジデータが設定されておらず、当該投入口センサ26がメダルを検出していないと判定した場合、またはSa5のステップにおいて流路切替ソレノイド30をONに設定した後は、投入メダルセンサ31a〜31cの検出状況に基づき各種処理を行うメダル投入信号処理を行う(Sa6)。
メダル投入信号処理では、投入メダルセンサ31a〜31cの検出信号の遷移が予め定められた所定の遷移(例えば、図8(a)に示すように、投入メダルセンサ31a、投入メダルセンサ31b、投入メダルセンサ31cの順にOFF状態からON状態に変化する遷移や、投入メダルセンサ31aの確定データがON状態からOFF状態に変化した後、投入メダルセンサ31bまたは投入メダルセンサ31cの一方の確定データがON状態からOFF状態に変化し、他方の確定データがON状態からOFF状態に変化する遷移等)と一致するか否かを判定する。また、投入メダルセンサ31a、31b、31cのいずれか少なくとも一のセンサの検出状態がON状態となったときに、当該投入メダルセンサ31a、31b、31cがON状態となったときからの経過時間を計測するためのメダル通過時間タイマを初期化して0に設定し、当該タイマによる計時を開始させる。メダル通過時間タイマは、タイマ割込み処理(メイン)が行われる毎に加算されて更新されるようになっており、当該タイマ値に基づいてメダルが投入メダルセンサ31a〜31cに検出され始めてからの経過時間、すなわちメダルが投入メダルセンサ31a〜31cの検出範囲Aを通過している時間を特定できるようになっている。
そして、投入メダルセンサ31a〜31cの検出信号及びメダル通過時間タイマに基づいて、当該検出信号の遷移が所定の遷移と一致し、かつ予め定められた所定の時間範囲(真正なメダルが検出範囲Aを通過するために要する時間範囲であり、本実施例では、10.08ミリ秒〜99.68ミリ秒の範囲である。尚、当該時間範囲は、メダルが投入メダルセンサ31a〜31cの検出範囲を通過するために要する時間の実測値や、メダルセレクタ29のメダル受入流路29bの形状、メダル受入流路29bにおける投入メダルセンサ31a〜31cの配置、投入メダルセンサ31a〜31cの特性等に基づいて予め定められる。)内で、メダルが投入メダルセンサ31a〜31cの検出範囲Aを通過したと判定される場合には、真正なメダルが正常に通過したと判定し、当該メダルを賭数またはクレジットに加算するメダル投入処理を行う。メダル投入処理では、RAM41cの所定領域に記憶されている現在設定されている賭数を参照して、賭数が規定数(本実施例では、3)に達しているか否かを判定する。そして、賭数が規定数に達していない場合には、現在の賭数に1加算する。これにより、一のメダルがメダル投入部4より投入されたことに応じて一の賭数が設定されることになる。また、賭数が規定数(本実施例では、3)に達しているか否かを判定して、既に、規定数の賭数が設定されていると判定した場合は、クレジットカウンタに1加算する。これにより、一のメダルがメダル投入部4より投入されたことに応じてクレジットが1加算されることになる。
一方、投入メダルセンサ31a〜31cの検出信号に基づいて、当該検出信号の遷移が所定の遷移と一致しない場合や、メダル通過時間タイマに基づいて上述の所定の時間範囲未満で、メダルが投入メダルセンサ31a〜31cの検出範囲Aを通過したと判定される場合、所定の時間範囲を超える時間が経過してもメダルが検出範囲Aを通過したことが特定できない場合には、異常なメダルの通過が検出されたと判定して、エラー処理を行う。当該エラー処理では、エラー状態の解除条件として、投入メダルセンサ31a〜31cの検出状態がOFF状態であり、かつリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23がON状態となったことが成立するまで待機し、当該解除条件が成立することで、エラー状態を解除してエラー処理を終了する。
また、上述のように、投入メダルセンサ31bは、可動片180を備えており、メダルがホッパータンク34a側からメダル投入部4側へ逆流する場合に、当該可動片180は動作せずに、メダルがメダル投入部4側へ移動することを制限し、当該メダルが投入メダルセンサ31cにより検出されるようになっている。このように、メダルが逆流して可動片180によりメダル投入部4側へ移動が制限される場合において、投入メダルセンサ31a〜31cの検出状態の遷移は、例えば、図8(b)に示すように、投入メダルセンサ31a、31bの検出状態がOFF状態である期間において投入メダルセンサ31cのみ検出状態がON状態となったり、投入メダルセンサ31cがメダルを検知して検出状態がON状態である時間が上述の所定の時間範囲外となる。一方、メダル投入信号処理では、上述のように、投入メダルセンサ31a、31b、31cのいずれか少なくとも一のセンサの検出状態がON状態となったときに、メダル通過時間タイマを初期化して計時を開始させ、当該メダル通過時間タイマに基づいて、所定の時間範囲を超える時間が経過してもメダルが検出範囲Aを通過したことが特定できない場合に、異常なメダルの通過が検出されたと判定するので、投入メダルセンサ31cがメダルを検知して検出状態がON状態である時間が上述の所定の時間範囲外となるような場合にも、異常なメダルの通過を検出できるようになっている。また、メダル投入信号処理では、投入メダルセンサ31a〜31cの検出信号の遷移が予め定められた所定遷移と一致しない場合に、異常なメダルの通過が検出されたと判定するので、投入メダルセンサ31a、31bの検出状態がOFF状態である期間において投入メダルセンサ31cのみ検出状態がON状態となるような場合にも、異常なメダルの通過を検出できるようになっている。
また、メダル投入信号処理では、投入メダルセンサ31a〜31cの検出信号の遷移に基づいて、投入メダルセンサ31a〜31cの検出範囲Aにおけるメダルの通過状況を判定する。そして、判定の結果として、検出範囲をメダルが通過していない状況か、または通過中の状況であるか、通過し終えた状況であるかを特定可能なメダル通過状態データをRAM41cの所定領域に設定する。
Sa6のステップにおいてメダル投入信号処理を行った後は、当該メダル投入信号処理により設定されるメダル通過状態データ及び現在のスロットマシン1のクレジット値に基づいて、最終メダル(投入メダルセンサ31a〜31cにより検出されているメダルを受け付けてクレジットを加算することで、クレジットが最大値(本実施例では、50)に達することとなるメダル)の受け付け中であるか否かを判定する(Sa7)。このSa7のステップでは、メダル通過状態データに基づいて、投入メダルセンサ31a〜31cの検出範囲Aをメダルが通過中であることが特定され、かつ現在のクレジット値が最大値より1少ない値(本実施例では、49)であると特定される場合に、最終メダルの受け付け中であると判定し、流路切替ソレノイド30をOFFに設定する(Sa8)。
流路切替ソレノイド30がOFFに設定されることで、メイン制御部41は、当該メイン制御部41が備えるソレノイド駆動回路(図示略)から流路切替ソレノイド30に対してOFF状態(0V)の駆動制御信号を出力させる。これにより、流路切替ソレノイド30には、電圧が印加されず、非通電状態(非励磁状態)に制御されることとなる。
Sa2のステップにおいてメダルが投入可能な状態でないと判定した場合、Sa7のステップにおいて最終メダルの受け付け中でないと判定した場合、Sa8のステップにおいて流路切替ソレノイド30をOFFに設定した後は、賭数やクレジットの状況に応じて各種スイッチの操作の受け付けを有効化する処理や、操作が有効化されているスイッチの操作が行われたことが特定されることで、該当するスイッチによる操作を受け付ける操作入力受付処理を行う(Sa9)。
操作入力受付処理では、メダル投入信号の遷移に基づいてメダルが通過中でないときに、RAM41cの所定領域に設定されているクレジットの値が、1以上である場合には、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを有効化する。また、メダル投入信号の遷移に基づいてメダルが通過中でないときに、RAM41cの所定領域に設定されている賭数が規定数である場合には、スタートスイッチ7による操作の受け付けを有効化する。また、メダル投入信号の遷移に基づいてメダルが通過中でない場合に、精算スイッチ10及び設定キースイッチ37による操作の受け付けを有効化する。
また、操作入力受付処理では、スタートスイッチ7による操作が有効な状態で、スタートスイッチ7の操作が検出された場合には、スタートスイッチ7が操作された旨を示すスタートフラグをメイン制御部41の所定レジスタに設定して、スタートスイッチ7による操作の受け付けを無効化する。また、精算スイッチ10による操作が有効な状態で、精算スイッチ10による操作が検出された場合には、精算スイッチ10が操作された旨を示す精算フラグをメイン制御部41の所定レジスタに設定して、精算スイッチ10による操作の受け付けを無効化する。また、MAXBETスイッチ6による操作が有効な状態で、MAXBETスイッチ6による操作が検出された場合には、MAXBETスイッチ6が操作された旨を示すMAXBETフラグをメイン制御部41の所定レジスタに設定して、MAXBETスイッチ6による操作の受け付けを無効化する。
Sa9のステップにおいて操作入力受付処理を行った後は、メイン制御部41の所定レジスタに設定されているフラグに基づいて、精算スイッチ10が操作されたか否か(Sa10)、MAXBETスイッチ6が操作されたか否か(Sa11)、スタートスイッチ7が操作されたか否か(Sa12)を判定する。
そして、Sa10のステップにおいて、所定レジスタに精算フラグが設定されており精算スイッチ10が操作されたと判定した場合は、流路切替ソレノイド30をOFFに設定して(Sa14)、メダルの投入により設定された賭数分のメダル及びクレジットに記憶されている分のメダルを遊技者に返却する精算処理を行う(Sa15)。
精算処理では、当該精算処理を開始する旨を特定可能な精算コマンド(開始)をサブ制御部91に対して送信するように制御した後、メダルの投入により設定されている賭数分のメダル及びクレジットに記憶されている分のメダルを合わせた枚数に対応する時間にわたり、ホッパーモータ34bを駆動させて、当該枚数分のメダルをメダル払出口9から返却するように制御する。そして、当該枚数分のメダルを返却し終えた後、精算処理を終了する旨を特定可能な精算コマンド(終了)をサブ制御部91に対して送信するように制御して、当該精算処理を終了する。
Sa15のステップにおいて精算処理を行った後は、メイン制御部41により精算処理が行われたことに応じてサブ制御部91により後述の精算関連報知が行われる予め定められた所定期間(本実施例では、10秒間)にわたり待機する精算関連報知待ち処理を行う(Sa16)。そして、所定期間が経過した後は、Sa1のステップに戻って割込み1回待ち処理を行い、タイマ割込み処理(メイン)が行われることで更新される各種スイッチ類の入力状態データに基づいてSa2〜Sa12のステップの処理を行う。
Sa11のステップにおいて、所定レジスタにMAXBETフラグが設定されておりMAXBETスイッチ6が操作されたと判定した場合は、クレジットを用いて賭数を設定する賭数設定処理を行う(Sa17)。
賭数設定処理では、RAM41cの所定領域に設定されている現在のクレジットの値に基づいて可能な範囲で規定数までのメダル枚数を賭数に設定し、賭数に設定した分のメダル枚数をクレジットから減算する処理を行う。これにより、遊技者によりMAXBETスイッチ6が操作されたことに基づいてクレジットを用いて賭数が設定されることとなる。また、賭数設定処理では、クレジットを用いて1以上の賭数を設定した場合には、賭数を設定した旨を示す賭数設定フラグをメイン制御部41の所定レジスタに設定する。また、クレジットを用いて1以上の賭数を設定した場合には、設定した賭数に対応する1〜3BETLED14〜16を点灯させるように設定するとともに、クレジット表示器11における表示が減算後のクレジットの値となるように設定する。
Sa17のステップにおいて賭数設定処理を行った後は、所定レジスタに賭数設定フラグが設定されているか否かに基づいて、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定があったか否かを判定する(Sa18)。そして、所定レジスタに賭数設定フラグが設定されており、賭数の設定があったと判定した場合は、流路切替ソレノイド30をOFFに設定する(Sa19)。
そして、Sa18のステップにおいて所定レジスタに賭数設定フラグが設定されておらず、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定がなかったと判定した場合、及びSa19のステップにおいて流路切替ソレノイド30をOFFに設定した後は、Sa1のステップに戻って割込み1回待ち処理を行い、タイマ割込み処理(メイン)が行われることで更新される各種スイッチ類の入力状態データに基づいてSa2〜Sa12のステップの処理を行う。
Sa12のステップにおいて、所定レジスタにスタートフラグが設定されておらず、スタートスイッチ7が有効に操作されていないと判定した場合は、RAM41cの所定領域を参照して、Sa4のステップにおいて始動される流路切替用タイマに基づいて、投入口センサ26がメダルを最後に検出したときから所定時間が経過したか否かを判定し(Sa20)、流路切替用タイマが0であり、所定時間が経過したと判定した場合には、流路切替ソレノイド30をOFFに設定する(Sa21)。
そして、Sa20のステップにおいて流路切替用タイマが0でなく、所定時間が経過していないと判定した場合、及びSa21のステップにおいて流路切替ソレノイド30をOFFに設定した後は、Sa1のステップに戻って割込み1回待ち処理を行い、タイマ割込み処理(メイン)が行われることで更新される各種スイッチ類の入力状態データに基づいてSa2〜Sa12のステップの処理を行う。
一方、Sa12のステップにおいて、所定レジスタにスタートフラグが設定されており、スタートスイッチ7が有効に操作されたと判定した場合は、メイン制御部41が備える乱数回路から内部抽選用の乱数値を取得してRAM41cの所定領域に設定する処理や、スタートスイッチ7が有効に操作されたことに伴い遊技を開始させるための各種処理を行って、遊技開始待ち処理を終了させ、メイン処理に戻る。その後、メイン処理では、当該遊技開始待ち処理においてスタートスイッチ7の有効な操作が検出されたときに取得された乱数値を用いて内部抽選処理により内部抽選が行われ、スタートスイッチ7の有効な操作が検出されたことに応じてリール2L、2C、2Rの回転がリール制御処理により開始されることで、一遊技が開始されることとなる。
このように、本実施例のメイン制御部41は、メイン処理の遊技開始待ち処理において、規定数の賭数が設定された状態でスタートスイッチ7の有効な操作が検出されることで、流路切替ソレノイド30をOFFに設定して、非通電状態(非励磁状態)に制御した後、遊技を開始させる処理を行うようになっている。これにより、遊技開始待ち処理の後、内部抽選処理、リール制御処理、遊技終了時設定処理が行われているときに、流路切替ソレノイド30を非通電状態に維持するようになっている。
また、メイン制御部41は、遊技開始待ち処理において、メダルを投入可能な状態で、メダルがメダル投入部4より投入されて投入口センサ26により検出される場合に、流路切替ソレノイド30をONに設定して通電状態に制御するようになっている。これにより、メダルセレクタ29における流路切替板147を流出位置から受入位置に切り替えて、メダル投入部4より投入されたメダルをホッパータンク34a側に取り込むことを可能とする。
また、メイン制御部41は、遊技開始待ち処理において、所定条件(最終メダルの受け付け中であると判定されること、精算スイッチ10が操作されること、MAXBETスイッチ6により賭数が設定されること、規定数の賭数が設定されている状態でスタートスイッチ7が操作されること、投入口センサ26により最後のメダルが検出されてから所定時間が経過すること)が成立することで、流路切替ソレノイド30をONに設定しているか、OFFに設定しているかに関わらず、流路切替ソレノイド30をOFFに設定して非通電状態に制御するようになっている。
例えば、図9に示すように、1遊技が終了された後、メダルがメダル投入部4から投入されて投入口センサ26により当該メダルが検出されるまでの期間は、メダルを投入可能な状態(賭数が規定数(本実施例では、3)未満である状態、または、クレジットの値が最大値(本実施例では、50)未満である状態)であっても、流路切替ソレノイド30がOFFに設定される。そして、メダルを投入可能な状態において、投入口センサ26によりメダルが検出されることで、流路切替ソレノイド30がONに設定される。その後、所定条件(最終メダルの受け付け中であると判定されること)が成立するまで、流路切替ソレノイド30は、ONの設定で維持され、通電状態に制御されることとなる。
そして、流路切替ソレノイド30がONに設定されている状態で、メダルがメダル投入部4から順次投入されることで、賭数が規定数に到達し、さらに、クレジットが加算されて、最終メダル(投入メダルセンサ31a〜31cにより検出中のメダルを受け付けることでクレジットが最大値(本実施例では、50)に達するとなるメダル)が投入メダルセンサ31a〜31cにより検出され、メダル投入信号処理において最終メダルの受け付け中であると判定されることで、流路切替ソレノイド30がOFFに設定されて、非通電状態に制御されることとなる。
最終メダルが検出されることで、流路切替ソレノイド30がOFFに設定された後は、賭数が規定数に達し、かつクレジットが最大値に達した状態であるので、メダルを投入することが不能な状態であり、メダルがメダル投入部4から投入された場合には、当該メダルはメダル払出口9から返却されることとなる。
また、例えば、図10に示すように、1遊技が終了された後、メダルを投入可能な状態において、投入口センサ26によりメダルが検出されることで、流路切替ソレノイド30がONに設定された後、メダルがメダル投入部4から投入されて規定数未満の賭数が設定されている状態で、MAXBETスイッチ6が操作されることでクレジットを用いて賭数が設定された場合には、MAXBETスイッチ6により賭数が設定されることで、流路切替ソレノイド30がOFFに設定されて、非通電状態に制御されることとなる。
MAXBETスイッチ6が操作されることでクレジットを用いて賭数が設定された後は、少なくとも賭数の設定に用いたメダル分のクレジットが空いている状態であり、メダルを投入可能な状態である。この状態では、MAXBETスイッチ6により賭数が設定されることが成立して、流路切替ソレノイド30がOFFに設定した後であっても、さらにメダルがメダル投入部4から投入されて、当該メダルが投入口センサ26によりメダルが検出されることで、流路切替ソレノイド30が再びONに設定されることとなる。
尚、本実施例のメイン制御部41は、メダルがメダル投入部4から投入されて規定数未満の賭数が設定されている状態で、MAXBETスイッチ6が操作された際に、クレジットの値が0であり、クレジットを用いて賭数を設定することができない場合や、メダルがメダル投入部4から投入されて規定数の賭数が設定されている状態で、MAXBETスイッチ6が操作されて、クレジットを用いて賭数を設定することができない場合には、MAXBETスイッチ6により賭数が設定されないので、流路切替ソレノイド30をOFFに設定しないようになっている。
また、例えば、図11に示すように、1遊技が終了された後、メダルを投入可能な状態において、投入口センサ26によりメダルが検出されることで、流路切替ソレノイド30がONに設定された後、さらにメダルが投入される場合には、メダルが投入される毎に投入口センサ26により当該メダルが検出されることとなる。これに対して、メイン制御部41は、投入口センサ26によりメダルが検出される毎に、流路切替制御用タイマに所定値(例えば、10秒に相当する値)を設定して、投入口センサ26により最後のメダルが検出されてからの経過時間を計時する。そして、当該流路切替制御用タイマに基づいて、投入口センサ26により最後のメダルが検出されてから所定時間(例えば、10秒)が経過したことが特定されることで、流路切替ソレノイド30がOFFに設定されて、非通電状態に制御されることとなる。
投入口センサ26により最後のメダルが検出されてから所定時間(例えば、10秒)が経過することで、流路切替ソレノイド30がOFFに設定された後であっても、メダルを投入可能な状態である場合には、さらにメダルがメダル投入部4から投入されて、当該メダルが投入口センサ26によりメダルが検出されることで、流路切替ソレノイド30が再びONに設定されることとなる。
また、例えば、図12に示すように、1遊技が終了された後、メダルを投入可能な状態において、投入口センサ26によりメダルが検出されることで、流路切替ソレノイド30がONに設定された後、メダルがメダル投入部4から投入されて規定数の賭数が設定されている状態で、スタートスイッチ7が操作されることで、流路切替ソレノイド30がOFFに設定されて、非通電状態に制御されることとなる。
また、例えば、図13に示すように、1遊技が終了された後、メダルを投入可能な状態で、精算スイッチ10が操作された場合には、当該精算スイッチ10が操作されたことに基づいて、流路切替ソレノイド30をOFFに設定して、非通電状態に制御する。そして、メイン制御部41は、精算処理を行い、賭数に設定されている分のメダル及びクレジットに記憶されている分のメダルをすべて返却するようにホッパーモータ34bを駆動させる。その後、流路切替ソレノイド30の設定をOFF状態で維持し、精算関連報知待ち処理を行い、所定時間(本実施例では、10秒)が経過するまで待機する。精算処理中及び精算処理中は、メイン制御部41は、投入口センサ26の検出状態を参照せず、流路切替ソレノイド30をONに設定することがないので、メダルがメダル投入部4から投入される場合でも、当該メダルはメダル払出口9から返却されることとなる。
精算関連報知待ち処理が終了した後は、賭数が設定されておらず、かつクレジットが記憶されていない状態であり、メダルを投入可能な状態であるので、メダルがメダル投入部4から投入されて、当該メダルが投入口センサ26によりメダルが検出されることで、流路切替ソレノイド30がONに設定されることとなる。
これに対して、サブ制御部91は、メイン制御部41側にて精算処理が行われている期間において、メイン制御部41側にて精算処理が行われていることを報知する精算中報知を行うことが可能であり、メイン制御部41側にて精算関連報知待ち処理が行われている期間において、精算が行われたことに関連する所定の報知を行う精算関連報知を行うことが可能である。
サブ制御部91、メイン制御部41から精算コマンド(開始)を受信することで、メイン制御部41側にて精算処理が開始されることが特定されるときから、精算コマンド(終了)を受信することで、メイン制御部41側にて精算処理が終了されることが特定されるときまでの期間にわたり、精算中報知の制御を行う。精算中報知の制御では、液晶表示器51に精算処理が行われている旨を示す精算中画像(例えば、「精算中です」の文字画像等)を表示させる。また、演出効果LED52を精算処理が行われている旨を示す精算中報知態様(例えば、演出効果LED52に含まれるLEDのうちスロットマシン1の前面側上部及び左右端に設けられた所定のLED(図示略)を赤色態様で点滅させる態様等)に制御する。
そして、精算中報知を行った後は、予め定められた所定時間(本実施例では、メイン制御部41側にて精算関連報知待ち処理が行われる時間と同じ10秒間)にわたり、精算が行われたことに関連する報知を行う精算関連報知の制御を行う。精算関連報知の制御では、精算が行われたことに関連する内容を報知する精算関連報知画像(例えば、「お疲れ様でした。忘れ物のないようにご注意ください。」の文字画像等、精算が行われ遊技が終了されることに関連する内容を報知するための画像)を液晶表示器51に表示させる。また、演出効果LED52を精算関連報知が行われている旨を示す精算関連報知態様(例えば、精算中報知態様と同様の態様等)に制御する。また、精算が行われたことに関連する報知音(例えば、「お疲れ様でした。忘れ物にご注意ください。」の音声等、精算が行われ遊技が終了されることに関連する内容を報知するための音声等)をスピーカ53、54から出力させる。
尚、サブ制御部91は、精算中報知及び精算関連報知を行った後は、精算中報知を開始する前と同様に、遊技と遊技の間に行う遊技間演出を行い、遊技を行うことが可能な状態であることを報知するようになっている。
このように、サブ制御部91では、精算中報知を行った後、予め定められた所定時間にわたり精算関連報知を行うことで、精算中報知と精算関連報知を合わせて少なくとも所定時間以上にわたり、精算が行われたことに基づく報知を行うようになっているので、スロットマシン1において精算処理が行われたことを、スロットマシン1が設置された店舗の店員等に認識させることができるようになっている。
従来のスロットマシンとして、通電状態では、外部から投入されたメダルの流下通路がメダルを内部に取り込む取込側通路となり、非通電状態では、当該流下通路がメダルを外部に排出する排出側通路となるように、メダルの流下通路を切り替える流路切替ソレノイドを備え、この流路切替ソレノイドを、メダルの投入が可能な状態となったときに通電状態に制御する一方で、メダルの投入が不可能な状態となるときに非通電状態に制御する構成のものがある。
このような構成では、遊技媒体であるメダルの流下通路を取込側通路と排出側通路とに切り替える動作を行う切替手段を構成する流路切替ソレノイドを、メダルの投入が可能な状態となったときから通電状態に制御し、メダルの投入が不可能な状態となるときに非通電状態に制御している。流路切替ソレノイドは、通電状態では、印加された電圧に応じた電流が流れることに伴って発熱するものであるが、メダルの投入が可能な状態である場合に、メダルの投入されない状況であっても切替手段が作動し続けると、長時間にわたり通電状態となることで、当該流路切替ソレノイドが早期に劣化してしまう虞がある。
これに対して、本実施例のスロットマシン1は、投入されたメダルをホッパータンク34a側へ案内するメダル受入流路29bと、投入されたメダルをメダル払出口9側へ案内するメダル返却流路29cと、投入されたメダルをメダル受入流路29bまたはメダル返却流路29cの一方に流入させるように流路を切り替える流路切替板147と、当該流路切替板147を動作させる切替手段を構成する流路切替ソレノイド30と、流路切替ソレノイド30の通電状態/非通電状態を制御可能なメイン制御部41と、を備え、メイン制御部41は、投入されたメダルをクレジットとして記憶すること、メダル受入流路29bを流下するメダルが検出されることで賭数を設定すること、所定動作として遊技者によりMAXBETスイッチ6が操作されることでクレジットを用いて賭数を設定すること、が可能な構成であって、流路切替板147は、流路切替ソレノイド30が非通電状態に制御されている場合に、投入されたメダルをメダル返却流路29cに流入させる返却位置に位置する状態となる一方で、流路切替ソレノイド30が通電状態に制御されている場合に、投入されたメダルをメダル受入流路29bに流入させる受入位置に位置する状態となるように構成されており、メイン制御部41は、流路切替ソレノイド30が通電状態において、MAXBETスイッチ6が操作されることでクレジットを用いて遊技の開始に必要な規定数(本実施例では、3)の賭数が設定された場合に、流路切替ソレノイド30をOFFに設定して非通電状態に制御する構成である。
このような構成では、スロットマシン1は、切替手段を構成する流路切替ソレノイド30を通電状態に制御することで、遊技者がメダルをメダル投入部4から投入することまたは所定動作としてMAXBETスイッチ6を操作することのいずれでも、遊技の開始に必要な規定数の賭数を設定することできる。また、流路切替ソレノイド30が通電状態において、遊技者の所定動作により遊技の開始に必要な規定数の賭数が設定された場合に、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御するので、遊技を開始させるためにメダル投入部4からメダルを投入する必要がない状況であり、遊技者が遊技を開始させようとする意志を有する可能性が高く、メダルをさらに投入する可能性が低い状況となった以降は、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御することができ、流路切替ソレノイド30が通電状態にある時間を短縮して、当該流路切替ソレノイド30の劣化を防止することができる。また、流路切替ソレノイド30が通電状態にある時間を短縮することで、流路切替ソレノイド30の通電状態に伴う発熱を低減して当該流路切替ソレノイド30の周囲の部材等への発熱による影響を低減できる。
尚、本実施例では、メイン制御部41は、遊技者の所定動作としてMAXBETスイッチ6の操作が行われることで賭数が設定された場合に、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御する構成であり、所定動作により遊技を開始するために必要な規定数(本実施例では、3)の賭数が設定される場合でも、所定動作により規定数未満の賭数が設定される場合でも、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御する構成であるが、メイン制御部41は、少なくとも所定動作としてMAXBETスイッチ6の操作が行われて規定数の賭数が設定される場合に、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御する構成であれば良く、遊技者の所定動作により規定数未満の賭数が設定される場合に、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御せずに、通電状態を維持するように制御する構成でも良い。
また、本実施例では、遊技者の所定動作として、MAXBETスイッチ6の操作が行われることでクレジットを用いて賭数が設定される場合に、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御する構成であるが、所定動作は、クレジットを用いて賭数を設定するための遊技者の動作であれば良く、例えば、MAXBETスイッチ6以外の操作手段を操作することでクレジットを用いて賭数を設定することが可能なスロットマシンにおいて、所定動作として、当該操作手段の操作を適用しても良いし、例えば、所定の部材に触れることでクレジットを用いて賭数を設定することが可能なスロットマシンにおいて、所定動作として、当該所定の部材に触れることを適用しても良いし、例えば、所定の部材に遊技者の身体の一部をかざすことでクレジットを用いて賭数を設定することが可能なスロットマシンにおいて、所定動作として、当該所定の部材に身体の一部をかざすことを適用しても良い。
また、本実施例では、メイン制御部41は、規定数の賭数が設定されている状態で、スタートスイッチ7が有効に操作されることで、流路切替ソレノイド30をOFFに設定して非通電状態に制御し、その後、1遊技が終了して、メダルの投入が可能な状態において、投入口センサ26によりメダルが検出されることで、流路切替ソレノイド30をONに設定して通電状態に制御する構成、すなわち1遊技の終了後にメダルの投入が可能な状態であっても、投入口センサ26によりメダルが検出されるまで、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御する構成であるが、図14に示すように、メイン制御部41は、1遊技の終了後にメダルの投入が可能な状態であるときには、当該1遊技が終了された際に、流路切替ソレノイド30をONに設定して通電状態に制御する構成としても良い。このような構成でも、本実施例と同様に、遊技者の所定動作として、MAXBETスイッチ6の操作が行われることでクレジットを用いて賭数が設定される場合に、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御する構成とすることで、遊技を開始させるためにメダル投入部4からメダルを投入する必要がない状況となった以降は、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御することができ、流路切替ソレノイド30が通電状態にある時間を短縮することができる。
また、本実施例では、メイン制御部41は、遊技開始待ち処理において、MAXBETスイッチ6の操作が検出されたときに、賭数設定処理を行い、当該賭数設定処理により賭数が設定された場合に、流路切替ソレノイド30をOFFに設定して非通電状態に制御する構成、すなわち賭数設定処理により賭数が設定された後に流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御する構成であるが、メイン制御部41は、少なくともMAXBETスイッチ6が操作されることによりクレジットを用いて賭数が設定される場合に、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御する構成であれば良く、例えば、MAXBETスイッチ6が操作されることでクレジットを用いて賭数を設定することが可能な状況において、MAXBETスイッチ6が操作されることで、流路切替ソレノイド30をOFFに設定した後に賭数を設定する構成でも良い。
また、本実施例では、メイン制御部41は、遊技開始待ち処理において、MAXBETスイッチ6の操作が検出されたときに、賭数設定処理を行った後、流路切替ソレノイド30をOFFに設定して非通電状態に制御する構成であり、図15(a)に示すように、賭数設定処理により賭数を設定し、該設定した賭数に対応する1〜3BETLED14~16を点灯させるように設定した後、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御するようになっているが、メイン制御部41は、例えば、図15(b)に示すように、MAXBETスイッチ6が操作されることでクレジットを用いて賭数を設定することが可能な状況において、MAXBETスイッチ6が操作されることで、流路切替ソレノイド30をOFFに設定した後に賭数を設定し、該設定した賭数に対応する1〜3BETLED14~16を点灯させるようにしても良い。
また、本実施例では、メイン制御部41は、遊技開始待ち処理において、MAXBETスイッチ6の操作が検出されたときに、賭数設定処理を行い、当該賭数設定処理により賭数が設定された場合に、該設定された賭数に対応する1〜3BETLED14〜16を点灯させるように設定した後、流路切替ソレノイド30をOFFに設定して非通電状態に制御する構成、すなわち設定された賭数に対応する全ての1〜3BETLED14〜16について点灯させるように設定した後、流路切替ソレノイド30をOFFに設定する構成であるが、流路切替ソレノイド30をOFFに設定して非通電状態に制御するタイミングは、例えば、設定された賭数に対応する1〜3BETLED14〜16の少なくとも一のLEDについて点灯させるように設定する前のタイミングでも良いし、設定された賭数に対応する1〜3BETLED14〜16のうち一のLEDについて点灯させるように設定し、他のLEDについて点灯させるように設定する前のタイミングでも良いし、設定された賭数に対応する少なくとも一の1〜3BETLED14〜16が点灯される前のタイミングでも良いし、設定された賭数に対応する少なくとも一部の1〜3BETLED14〜16が点灯された以降のタイミングでも良いし、設定された賭数に対応するすべての1〜3BETLED14〜16が点灯された以降のタイミングでも良い。
本実施例のメイン制御部41は、遊技開始待ち処理において、所定動作として遊技者がMAXBETスイッチ6を操作することにより遊技の開始に必要な規定数(本実施例では、3)の賭数が設定される場合に、流路切替ソレノイド30が非通電状態であるか通電状態であるかに関わらず、当該流路切替ソレノイド30をOFFに設定して非通電状態に制御する構成である。このような構成では、メダルをメダル投入部4からさらに投入する可能性が低い状況となった以降は、流路切替ソレノイド30を確実に非通電状態に制御することができる。
本実施例のスロットマシン1は、メダル払出口9から投入されたメダルを、流路切替板147よりも上流側で検出する投入口センサ26を、備え、メイン制御部41は、メダルを投入可能な状態(一の遊技の終了後から次の遊技が開始されるまでの期間において、規定数の賭数が設定されていない状態またはクレジットが最大値50に達していない状態)で、投入口センサ26によりメダルが検出されることで、流路切替ソレノイド30をONに設定して通電状態に制御する構成である。このような構成では、メイン制御部41は、メダル投入部4からメダルを投入可能な状態でも、投入口センサ26によりメダルが検出されるまで、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御することができ、流路切替ソレノイド30が通電状態にある時間を短縮して、当該流路切替ソレノイド30の劣化を防止することができる。
尚、本実施例では、一の遊技の終了後から次の遊技が開始されるまでの期間において、規定数の賭数が設定されていない場合またはクレジットが最大値50に達していない場合に、再遊技が付与されているか否かに関わらず、メダルの投入を可能とする構成であるが、一の遊技の終了後から次の遊技が開始されるまでの期間において、再遊技が付与されている場合には、規定数の賭数が設定されていない場合やクレジットが最大値50に達していない場合であっても、メダルの投入を不能とする構成としても良い。
また、本実施例では、メイン制御部41は、メダルを投入可能な状態で、投入口センサ26によりメダルが検出されたときに、流路切替ソレノイド30をONに設定して通電状態に制御する構成であるが、図16に示すように、メダルを投入可能な状態で、投入口センサ26によりメダルが検出された場合に、当該メダルが検出された後、投入口センサ26により検出されたメダルがメダル流入流路29aを流下して流路切替板147に達するまでに要する所定時間(以下、流入流路通過時間と呼ぶ場合がある)にわたり待機する流入流路通過時間待ち制御を行い、所定時間の経過後に流路切替ソレノイド30をONに設定して通電状態に制御する構成としても良い。このような構成とすることで、投入口センサ26によりメダルが検出された後、流入流路通過時間にわたり、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御することができ、流路切替ソレノイド30が通電状態にある時間をさらに短縮することができる。尚、流入流路通過時間は、メダルが投入口センサ26により検出されてから流路切替板147に達するまでに要する時間の実測値や、メダルセレクタ29のメダル受入流路29bの形状等に基づいて予め定めることができ、実測値等により求められる時間から、少なくとも流路切替ソレノイド30をONに設定してから流路切替板147が実際に受入位置に移動するまでに要する時間を差し引いた時間に設定することが好ましい。
本実施例のスロットマシン1は、遊技者が遊技を開始させるために操作するスタートスイッチ7と、メダル払出口9から投入されたメダルを、流路切替板147よりも上流側で検出する投入口センサ26と、を備え、メイン制御部41は、メダルを投入可能な状態(一の遊技の終了後から次の遊技が開始されるまでの期間において、規定数の賭数が設定されていない状態またはクレジットが最大値50に達していない状態)で、投入口センサ26によりメダルが検出されることで、流路切替ソレノイド30が通電状態に制御された後に、所定動作として遊技者によるMAXBETスイッチ6の操作により規定数(本実施例では、3)の賭数が設定されたとき、または規定数の賭数が設定されている状態でスタートスイッチ7が操作されたときに、流路切替ソレノイド30をOFFに設定して非通電状態に制御する構成である。このような構成では、メイン制御部41は、メダル投入部4から投入されたメダルが投入口センサ26により検出されることで、流路切替ソレノイド30を通電状態に制御した後、所定動作により遊技の開始に必要な規定数の賭数が設定されたとき、または、スタートスイッチ7が操作されたときに、流路切替ソレノイド30をOFFに設定して非通電状態に制御することにより、メダルが投入口センサ26により検出されたときから、所定動作により遊技の開始に必要な規定数の賭数が設定されるとき、または、スタートスイッチ7が操作されるときまでの期間にわたり、流路切替ソレノイド30を通電状態に維持するので、当該期間において、投入口センサ26によりメダルが検出される毎に、流路切替ソレノイド30を通電状態に切り替える制御を行う必要がなく、メイン制御部41による流路切替ソレノイド30の制御負荷を軽減できる。
本実施例のスロットマシン1は、遊技者が賭数に設定されている分のメダル及びクレジットに記憶されている分のメダルを返却させるために操作する精算スイッチ10と、メダル払出口9から投入されたメダルを、流路切替板147よりも上流側で検出する投入口センサ26と、演出の制御を行うサブ制御部91と、を備え、メイン制御部41は、遊技者により精算スイッチ10が操作されたことに基づきクレジットに記憶されている分のメダルをすべて返却する精算処理を行うことが可能であり、サブ制御部91は、遊技者により精算スイッチ10が操作されたことに基づき、メイン制御部41により精算処理が行われる期間にわたり精算中報知を行うこと、及び精算処理が行われる期間の後の所定期間(本実施例では、10秒)にわたり精算関連報知を行うことが可能な構成であり、メイン制御部41は、精算処理を行う期間及びその後の所定期間(本実施例では、10秒)にわたり、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御することで、サブ制御部91側にて精算中報知及び精算関連報知が行われる期間において流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御する。そして、精算中報知及び精算関連報知が終了された後、投入口センサ26によりメダルが検出されることで、流路切替ソレノイド30をONに設定して通電状態に制御する構成である。このような構成では、メイン制御部41は、サブ制御部91側において精算中報知及び精算関連報知が行われる期間、及びこれらの報知が終了されてから投入口センサ26によりメダルが検出されるまでの期間において、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御するので、メダルがメダル投入部4から投入される可能性が低い期間において、流路切替ソレノイド30が通電状態となる時間を短縮することができる。
本実施例のメイン制御部41は、遊技開始待ち処理において、1遊技の終了後、メダルの投入が可能な状態において、投入口センサ26によりメダルが検出されることで、流路切替ソレノイド30をONに設定して通電状態に制御する。また、投入口センサ26によりメダルが検出される毎に、流路切替制御用タイマに所定値(例えば、10秒に相当する値)を設定して計時を開始させて、最後に投入口センサ26によりメダルが検出された後、所定時間(例えば、10秒)が経過したか否かを特定できるように制御する。そして、当該流路切替制御用タイマに基づいて最後に投入口センサ26によりメダルが検出された後、所定時間が経過したことが特定されることで、流路切替ソレノイド30をOFFに設定して非通電状態に制御する構成である。このような構成では、メダルの投入が可能な状態において、メダルが遊技者等により投入されて、投入口センサ26により検出されることで流路切替ソレノイド30を通電状態に制御した後、さらにメダルが投入されることが無く所定時間が経過した場合や、MAXBETスイッチ6の操作やスタートスイッチ7の操作、精算スイッチ10の操作が行われること無く、所定時間が経過した場合に、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御することができ、当該流路切替ソレノイド30が通電状態である時間を短縮することができるので好ましいが、メダルを投入可能な状態で、投入口センサ26によりメダルが検出されることで流路切替ソレノイド30をONに設定した後は、所定時間が経過した場合に、流路切替ソレノイド30を非通電状態に制御することなく、遊技者によるMAXBETスイッチ6の操作やスタートスイッチ7の操作、精算スイッチ10の操作が行われることで、流路切替ソレノイド30をOFFに設定して非通電状態に制御する構成とすることでも、十分に流路切替ソレノイド30が通電状態となる時間を短縮することが可能である。
本実施例のスロットマシン1は、投入されたメダルをホッパータンク34a側へ案内するメダル受入流路29bと、投入されたメダルをメダル払出口9側へ案内するメダル返却流路29cと、投入されたメダルをメダル受入流路29bまたはメダル返却流路29cの一方に流入させるように流路を切り替える流路切替板147と、当該流路切替板147を動作させる切替手段を構成する流路切替ソレノイド30と、メダル受入流路29bを流下するメダルを検出する投入メダルセンサ31a〜31cと、を備え、メダル受入流路29bにおいて、投入メダルセンサ31a〜31cの検出範囲Aよりも上流側に、メダルの流下速度を減速させる減速手段として投入メダルセンサ31bの可動片180を配置する構成である。このような構成では、メダル投入部4から投入されたメダルが検出範囲Aに到達するまでに当該メダルと可動片180を接触させ、当該メダルに対して摩擦力等を作用させることで、当該メダルの流下速度を減速させることができるので、メダル投入部4から投入されたメダルを所定値以下の速度で投入メダルセンサ31a〜31cの検出範囲Aを通過させて、当該投入メダルセンサ31a〜31cによりメダルを正確に検出させることができる。
本実施例のスロットマシン1は、メダル投入部4から投入されたメダルをホッパータンク34a側へ案内するメダル受入流路29bと、投入されたメダルをメダル払出口9側へ案内するメダル返却流路29cと、投入されたメダルをメダル受入流路29bまたはメダル返却流路29cの一方に流入させるように流路を切り替える流路切替板147と、当該流路切替板147を動作させる切替手段を構成する流路切替ソレノイド30と、メダル受入流路29bを流下するメダルを検出する投入メダルセンサ31a〜31cと、を備え、メダル受入流路29bにおいて、投入メダルセンサ31a〜31cの検出範囲Aよりも上流側に、メダルの流下速度を減速させる減速手段として投入メダルセンサ31bの可動片180を配置する構成であり、投入メダルセンサ31bの可動片180は、メダル投入部4側からホッパータンク34a側へ流下するメダルと接触する場合には、メダル受入流路29b外へ退いて当該メダルをホッパータンク34a側へ通過させるように動作する一方で、ホッパータンク34a側からメダル投入部4側へ逆流するメダルと接触する場合には、動作せずに、メダルの移動を制限することで、当該メダルがメダル投入部4側へ移動することを規制する構成である。このような構成では、メダル投入部4から投入されたメダルが流下する通路において、メダルがメダル投入部4側へ逆流して移動するようなことがあったとしても、投入メダルセンサ31bの可動片180によりメダルの移動を規制するので、不正にメダルがメダル投入部4側へ移動されることを防止できる。また、投入メダルセンサ31bの可動片180が、メダルの流下速度を減速させることができ、かつメダルがメダル投入部4側へ移動することを規制することが可能であるので、メダルのメダル投入部4側への移動を規制するために他の手段を用いる必要がなく、コストを削減できる。
本実施例のスロットマシン1は、メダル投入部4から投入されたメダルをホッパータンク34a側へ案内するメダル受入流路29bを流下するメダルを検出する投入メダルセンサ31a〜31cを備え、投入メダルセンサ31bの可動片180は、ホッパータンク34a側からメダル投入部4側へ逆流するメダルの移動を制限することが可能であり、メイン制御部41は、遊技開始待ち処理において行うメダル投入信号処理において、投入メダルセンサ31a〜31cにより所定期間よりも長い期間にわたりメダルが検出されることで、異常なメダルの通過が検出されたと判定して、エラー処理を行う構成であり、投入メダルセンサ31bの可動片180が、逆流するメダルが投入メダルセンサ31cにより検出される位置で該メダルの移動を規制するように配置される構成である。このような構成では、投入メダルセンサ31bの可動片180は、投入メダルセンサ31cによりメダルが検出される位置で、該メダルがメダル投入部4側へ移動することを規制するので、不正にメダルがメダル投入部4側へ移動された場合に、当該メダルの移動を規制して、当該メダルを投入メダルセンサ31cにより検出させることができ、所定期間以上にわたり検出されることで、メイン制御部41により異常を判定させることができる。
尚、本実施例では、投入メダルセンサ31bの可動片180は、逆流するメダルが投入メダルセンサ31cにより検出される位置で該メダルの移動を規制するように配置される構成であるが、メイン制御部41において異常の判定に用いられる投入メダルセンサ31a〜31cの少なくともいずれか一のセンサにより検出されるように、逆流するメダルの移動を規制する構成であれば良い。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定して遊技を行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。