JP6737839B2 - インペラ、遠心式流体機械、及び流体装置 - Google Patents

インペラ、遠心式流体機械、及び流体装置 Download PDF

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Description

本発明は、インペラ、これを備える遠心式流体機械、及び複数の遠心式流体機械を備える流体装置に関する。
遠心圧縮機等の遠心式流体機械では、インペラが回転することで、ケーシング内に流体を吸い込み、この流体に圧力を加えてケーシングから吐出する。
以下の特許文献1に記載の技術では、インペラの性能向上を図るために、インペラの適切なブレード角度分布を提案している。
特許第4888436号公報
遠心式流体機械のインペラに関して、上記特許文献1のように各種提案がなされているものの、さらなる性能向上が望まれている。
そこで、本発明は、性能向上を図ることができるインペラ、遠心式流体機械、及び流体装置を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するための発明に係る一態様としてのインペラは、
軸線を中心として回転するディスクと、前記軸線を中心とする周方向に間隔をあけて前記ディスクに複数設けられ、前記ディスクと一体回転することで前記軸線が延びる軸線方向から流入する流体を前記軸線に対する径方向外側に案内するブレードと、を備え、前記流体が流入する側の前記ブレードの入口縁から前記流体が流出する前記ブレードの出口縁に向かって延びるキャンバーラインに沿った方向であるキャンバーライン方向における全領域で、前記ブレードの厚さがディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少し、前記厚さの減少率がディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少する。前記ブレードの正圧面から前記ブレードの厚さの中心までの第一距離が、前記ディスク側から前記チップ側に向かうに連れて次第に減少し、前記第一距離の減少率が前記ディスク側から前記チップ側に向かうに連れて次第に減少する。前記ブレードの負圧面から前記ブレードの厚さの中心までの第二距離が、前記ディスク側から前記チップ側に向かうに連れて次第に減少し、前記第二距離の減少率が前記ディスク側から前記チップ側に向かうに連れて次第に減少する。前記ブレードの前記ディスク側から前記チップ側に向かう高さ方向におけるいずれの位置においても、前記ブレードの厚さが、前記キャンバーライン方向で前記入口縁から前記出口縁へ向かうに連れて次第に増加してから、次第に減少する。前記正圧面は、少なくとも前記ディスク側の部分で、前記ディスク側及び前記負圧面側に向かって、なだらかにへこむよう湾曲している。前記負圧面は、少なくとも前記ディスク側の部分で、前記ディスク側及び前記正圧面側に向かって、なだらかにへこむよう湾曲している。
当該インペラでは、ブレードの厚さがディスク側からチップ側に向かうに連れて減少する割合が一定のものよりも、ディスク側からチップ側に向かう高さ方向の一部におけるブレードの厚さを薄くできる。よって、当該インペラでは、インペラの軽量化を図ることができる。また、軸線を中心とする慣性モーメント、言い換えるとGD2小さくすることができ、このブレードを備える遠心式流体機械の起動時における負荷を軽減することができる。さらに、インペラの軽量化により、このインペラの高周速耐久性を高めることができる。また、インペラの軽量化により、このインペラの固有振動数を高めることができ、このブレードを備える遠心式流体機械の起動から停止までの間でのインペラの振動を抑えることができる。
さらに、当該インペラでは、ブレードの入口縁及び出口縁での厚さが、キャンバーライン方向の中間部分に比べて薄くなるため、インペラ出口における流体のウェーク幅を小さくできると共に、インペラ入口における流体の衝撃波を小さくすることができる。
当該インペラでは、キャンバーライン方向の全領域にわって、ブレードの軽量化を図るこができるため、インペラのさらなる軽量化を図ることができる。また、出口縁でのブレードの厚さが高さ方向の一部で薄くなるため、インペラ出口における流体のウェーク幅を小さくすることができる。さらに、入口縁でのブレードの厚さも高さ方向の一部で薄くなるため、インペラ入口における流体の衝撃波を小さくすることができる。
ここで、前記インペラにおいて、前記ブレードは、前記軸線に対する径方向内側から前記径方向外側に向かうに連れて次第に、周方向の一方側である前記ディスクの回転方向の後側に傾いてもよい。
また、以上のいずれかの前記インペラにおいて、前記ブレードの厚さの中心線は、前記入口縁から前記出口縁までの間の少なくとも一部の位置で前記ディスクの表面に対して傾斜し、かつ、少なくとも一部の位置で曲線を成してもよい。
キャンバーライン方向でブレードの厚さが変化する、以上のいずれかの前記インペラにおいて、前記キャンバーライン方向における前記ブレードの厚さの最大減少率の絶対値は、前記キャンバーライン方向における前記ブレードの厚さの最大増加率の絶対値よりも小さくてもよい。
当該インペラでは、ブレードの入口縁側で、出口縁に向かうに連れて厚さが相対的に急激に増加し、ブレードの出口縁側では、出口縁に向かうに連れて厚さが相対的に緩やか減少する。このため、当該インペラでは、インペラ出口における流体のウェーク幅をより小さくすることができる。
キャンバーライン方向でブレードの厚さが変化する、以上のいずれかの前記インペラにおいて、前記キャンバーライン方向における前記ブレードの厚さの変化率は、ディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に小さくなってもよい。
上記問題点を解決するための発明に係る一態様としての遠心式流体機械は、
以上のいずれかの前記インペラと、前記軸線を中心として円柱状を成し、前記インペラが取り付けられる回転軸と、前記インペラを回転可能に覆うケーシングと、を備えている。
上記問題点を解決するための発明に係る一態様としての流体装置は、
複数の前記遠心式流体機械と、回転駆動軸と、前記回転駆動軸の回転を複数の前記遠心式流体機械の前記回転軸に伝達する駆動力伝達機構と、を備える。
本発明の一態様では、インペラの性能向上を図ることができる。
本発明に係る第一実施形態における遠心圧縮機の断面図である。 本発明に係る第一実施形態におけるインペラの要部正面図である。 本発明に係る第一実施形態におけるインペラの要部斜視図である。 本発明に係る第一実施形態におけるブレードの高さ変化に伴う厚さ変化を示す説明図である。 本発明に係る第一実施形態におけるブレードのキャンバーライン方向の位置変化に伴う厚さ変化を示す説明図である。 本発明に係る第一実施形態におけるブレードの高さ変化及びキャンバーライン方向の位置変化に伴う厚さ変化を示すグラフである。 本発明に係る第二実施形態における遠心圧縮機の断面図である。 本発明に係る第二実施形態におけるブレードの高さ変化に伴う厚さ変化を示す説明図である。 本発明に係る第二実施形態におけるブレードのキャンバーライン方向の位置変化に伴う厚さ変化を示す説明図である。 本発明に係る一実施形態におけるギヤード圧縮機の構成を示す説明図である。
以下、本発明に係る遠心式流体機械の各種実施形態について、図面を用いて説明する。
「遠心式流体機械の第一実施形態」
遠心式流体機械の第一実施形態について、図1〜図6を用いて説明する。
本実施形態の遠心式流体機械は、遠心圧縮機である。図1に示すように、この遠心圧縮機10は、軸線Arを中心として円柱状の回転軸11と、この回転軸11に装着されて回転軸11と共に軸線Arを中心として回転するインペラ20と、このインペラ20を回転可能に覆うケーシング15と、を備えている。
本実施形態のインペラ20は、オープンインペラである。このインペラ20は、軸線Arが延びる軸線方向Daから見た形状が軸線Arを中心として円形を成すディスク21と、軸線Arを中心とする周方向Dcに間隔をあけて設けられている複数のブレード23と、を有する。
ディスク21は、軸線方向Daの第一の側から反対側の第二の側に向かうに連れて、その外径が次第に大きくなっている。さらに、このディスク21は、その表面と子午断面との境界線上の各位置での接線が、軸線方向Daの第一の側から第二の側に向かうに連れて、軸線Arとほほ平行な方向から次第に軸線Arに対する径方向Drに向く形状になっている。
複数のブレード23は、図2及び図3に示すように、ディスク21の表面に対して垂直な方向成分を含む方向に突出し、ディスク21の表面に沿ってディスク21の径方向Drの内側から径方向Drの外側に向かって延びている。このブレード23は、径方向Drの内側から径方向Drの外側に向かうに連れて次第に、周方向Dcの一方側に傾いている。この周方向Dcの一方側は、ディスク21の回転方向Rの後側である。
このブレード23で、軸線方向Daの第一の側の縁は、複数のブレード23の相互間に気体が流入する入口縁24を成す。また、このブレード23で、径方向Drの外側の縁は、複数のブレード23相互間から径方向Drの外側に気体が流出する出口縁25を成す。このブレード23で、ディスク21の表面に対する突出方向、言い換えると高さ方向Dhの端は、チップ26を成し、ケーシング15の内周面と対向している。また、このブレード23で、回転方向Rの前側を向く面は正圧面28を成し、回転方向Rの後側を向く面が負圧面29を成す。
ケーシング15には、図1に示すように、インペラ20を基準にして軸線方向Daの第一の側に、軸線Arを中心として円柱状の入口流路16が形成されている。さらに、ケーシング15には、インペラ20の径方向Drの外側であって、ブレード23の出口縁25と対向する位置に、軸線Arを中心として環状の出口流路17が形成されている。
インペラ20のブレード23の厚さは、図4に示すように、ディスク側からチップ側に向かうに連れて、次第に減少する。また、この厚さの減少率は、ディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少する。なお、図4では、厚さの中心線Lcがディスク21の表面に対して垂直な方向に延びているが、これは、ブレード23の高さ方向Dhの位置変化に伴うブレード23の厚さ変化を理解し易くするためである。実際には、厚さの中心線Lcは、入口縁24から出口縁25までの間の少なくとも一部の位置でディスク21の表面に対して傾斜し、さらに、この間の少なくとも一部の位置で曲線を成している。本実施形態におけるブレード23の厚さは、図3に示すように、ブレード23のキャンバーラインCLを中心としてブレード23の正圧面28及び負圧面29に接する円Ccの直径である。なお、キャンバーラインCLとは、ブレード23の正圧面28からの距離と負圧面29からの距離が等しい点が集まった線であって、ブレード23の入口縁24から出口縁25に向かって延びる線である。このキャンバーラインCLは、ブレード23の高さ方向Dhの位置毎に存在する。
また、ブレード23の厚さは、図5に示すように、キャンバーラインCLに沿ったキャンバーライン方向Dclで、入口縁24から出口縁25に向かうに連れて次第に増加してから次第に減少する。
ここで、図6を用いて、高さ方向Dhの位置変化及びキャンバーライン方向Dclの位置変化に伴うブレード23の厚さ変化について説明する。なお、図6中の横軸は、キャンバーラインCLに沿って入口縁24から出口縁25までの距離を100%とした場合の入口縁24からキャンバーライン方向Dclの各位置までの距離の百分率を示す。また、図6中の縦軸は、高さ方向Dhにおける最大厚さに対する高さ方向Dhの各位置での厚さの割合を示す。また、図6中、各曲線は、ブレード23の高さ方向Dhにおけるディスク側縁27からチップ26までの距離に対するディスク側縁27からの距離の割合がキャンバーライン方向Dclで同じ位置を結んだ厚さ曲線である。各厚さ曲線のうち、太実線は、ブレード23の高さ方向Dhの距離の割合が0の位置、つまりディスク側縁27の位置での厚さ曲線である。以下、点線は、ブレード23の高さ方向Dhの距離の割合が0.2の位置での厚さ曲線である。二点鎖線は、ブレード23の高さ方向Dhの距離の割合が0.4での位置での厚さ曲線である。破線は、ブレード23の高さ方向Dhの距離の割合が0.6の位置での厚さ曲線である。一点鎖線は、ブレード23の高さ方向Dhの距離の割合が0.8の位置での厚さ曲線である。細実線は、ブレード23の高さ方向Dhの距離の割合が1.0の位置、つまりチップ26の位置での厚さ曲線である。
同図に示すように、ブレード23は、ディスク側縁27からの距離の割合が0の位置、つまりディスク側縁27での厚さが、高さ方向Dhのいずれの位置よりも、キャンバーライン方向Dclの各位置で最も厚い。また、ブレード23は、ディスク側縁27からの距離の割合が1の位置、つまりチップ26の位置での厚さが、高さ方向Dhのいずれの位置よりも、キャンバーライン方向Dclの各位置で最も薄い。ブレード23の厚さは、図4を用いて前述したように、ディスク側縁27からの距離の割合が大きくなるに連れて、つまりチップ側に向かうに連れて、次第に減少する。また、この厚さの減少率は、ディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少する。
また、同図に示すように、ブレード23の厚さは、図5を用いて前述したように、高さ方向Dhのいずれの位置でも、入口縁24から出口縁25に向かうに連れて次第に増加してから次第に減少する。しかも、同図におけるディスク側縁27からの距離の割合が0の位置での厚さ曲線(太実線)やディスク側縁27からの距離の割合が0.2の位置での厚さ曲線(点線)で顕著に示されるように、キャンバーライン方向Dclの厚さの最大増加率ΔTimaxの絶対値は、キャンバーライン方向Dclの厚さの最大減少率ΔTdmaxの絶対値よりも大きい。言い換えると、ブレード23の入口縁24側では、出口縁25に向かうに連れて厚さが相対的に急激に増加し、ブレード23の出口縁25側では、出口縁25に向かうに連れて厚さが相対的に緩やか減少する。このキャンバーライン方向Dclの厚さの変化率は、ディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に小さくなる。
以上のように、本実施形態では、キャンバーライン方向Dclの全領域で、ブレード23の厚さがディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少し、しかもその減少率がディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少する。このため、本実施形態では、ブレード23の厚さがディスク側からチップ側に向かうに連れて減少する割合が一定のものよりも、キャンバーライン方向Dclの全領域で、高さ方向Dhの一部におけるブレード23の厚さを薄くできる。よって、本実施形態では、インペラ20の軽量化を図ることができる。また、軸線Arを中心とする慣性モーメント、言い換えるとGD小さくすることができ、遠心圧縮機10の起動時における負荷を軽減することができる。さらに、インペラ20の軽量化により、このインペラ20の高周速耐久性を高めることができる。また、インペラ20の軽量化により、このインペラ20の固有振動数を高めることができ、遠心圧縮機10の起動から停止までの間でのインペラ20の振動を抑えることができる。
また、本実施形態では、ブレード23の厚さがディスク側からチップ側に向かうに連れて減少する割合が一定のものよりも、入口縁24でのブレード23の厚さが高さ方向Dhの一部で薄くなる上に、入口縁24側では、入口縁24から出口縁25に向かうに連れて次第にブレード23の厚さが厚くなる。このため、本実施形態では、インペラ20の入口における気体の衝撃波を小さくすることができ、空力性能を高めることができる。
また、本実施形態では、ブレード23の厚さがディスク側からチップ側に向かうに連れて減少する割合が一定のものよりも、出口縁25でのブレード23の厚さが高さ方向Dhの一部で薄くなる上に、出口縁25側では、出口縁25に向かうに連れて次第にブレード23の厚さが薄くなる。このため、本実施形態では、インペラ20の出口における気体のウェーク幅を小さくすることができる。特に、本実施形態では、ブレード23の入口縁24側でのキャンバーライン方向Dclにおける厚さの変化率よりも、ブレード23の出口縁25側でのキャンバーライン方向Dclにおける厚さの変化率が小さいため、インペラ20の出口における気体のウェーク幅をより効果的に小さくすることができ、空力性能を高めることができる。
「遠心式流体機械の第二実施形態」
遠心式流体機械の第二実施形態について、図7〜図9を用いて説明する。
本実施形態の遠心式流体機械も、遠心圧縮機である。図7に示すように、本実施形態の遠心圧縮機10aも、図7に示すように、第一実施形態と同様、軸線Arを中心として円柱状の回転軸11と、この回転軸11に装着されて回転軸11と共に軸線Arを中心として回転するインペラ20aと、このインペラ20aを回転可能に覆うケーシング15と、を備えている。また、インペラ20aは、第一実施形態のインペラ20と同様に、ディスク21と複数のブレード23aとを有している。但し、本実施形態のインペラ20aは、クローズインペラである。このため、各ブレード23aのチップ26にシュラウド22が設けられている。言い換えると、複数のブレード23aは、ディスク21とシュラウド22との間に配置され、両者に接続されている。
このインペラ20aのブレード23aは、図8に示すように、ブレード23aの高さ方向Dhのいずれの位置でも、その厚さがほぼ同じである。また、インペラ20aのブレード23aは、第一実施形態におけるブレード23aと同様、図9に示すように、キャンバーラインCLに沿ったキャンバーライン方向Dclで、入口縁24から出口縁25に向かうに連れて次第にその厚さが増加してから次第に減少する。しかも、キャンバーライン方向Dclの厚さの最大増加率ΔTimaxの絶対値は、キャンバーライン方向Dclの厚さの最大減少率ΔTdmaxの絶対値よりも大きい。言い換えると、ブレード23aの入口縁24側では、出口縁25に向かうに連れて厚さが相対的に急激に増加し、ブレード23aの出口縁25側では、出口縁25に向かうに連れて厚さが相対的に緩やか減少する。
このため、本実施形態でも、第一実施形態と同様、インペラ20aの入口における気体の衝撃波を小さくすることができる上に、インペラ20aの出口における気体のウェーク幅を小さくすることができる。よって、本実施形態でも、インペラ20aの空力性能を高めることができる。
「流体装置の実施形態」
流体装置の一実施形態について、図10を用いて説明する。
流体装置として、図10に示すように、回転駆動軸31と、複数の遠心圧縮機10x,10y,10zと、回転駆動軸31の回転を複数の遠心圧縮機10x,10y,10zの回転軸11x,11y,11zに伝達する駆動力伝達機構32と、を備えているものがある。駆動力伝達機構32は、回転駆動軸31に設けられている駆動ギヤ33と、各遠心圧縮機10x,10y,10zの回転軸11x,11y,11zに設けられている従動ギヤ34と、駆動ギヤ33の回転を従動ギヤ34に伝える伝達ギヤ35と、を有する。駆動力伝達機構32は、回転駆動軸31の回転を各ギヤ33,34,35を介して各遠心圧縮機10x,10y,10zの回転軸11x,11y,11zに伝えることで、回転駆動軸31の回転を増速させる。よって、この駆動力伝達機構32は、増速機として機能する。
複数の遠心圧縮機10x,10y,10zのうち、1以上の第一段遠心圧縮機10xは、外部からの気体を吸込み、これを昇圧する。複数の遠心圧縮機10x,10y,10zのうち、1以上の第二段遠心圧縮機10yは、第一段遠心圧縮機10xで昇圧された気体をさらに昇圧する。残りの第三段遠心圧縮機10zは、第二段遠心圧縮機10yで昇圧された気体をさらに昇圧して、これを外部に吐出する。このため、この流体装置では、第一段遠心圧縮機10xの吐出口と第二段遠心圧縮機10yの吸込口とが配管37で接続され、第二段遠心圧縮機10yの吐出口と第三段遠心圧縮機10zの吸込口とが配管38で接続されている。
このように、複数の遠心圧縮機10x,10y,10zの各回転軸11x,11y,11zと回転駆動軸31とが駆動力伝達機構32で連結され、各段の遠心圧縮機10x,10y,10zで順次気体を昇圧する流体装置は、ギヤード圧縮機と呼ばれることがある。そこで、以下では、この種の流体装置をギヤード圧縮機30と呼ぶことにする。
ギヤード圧縮機30では、第一段遠心圧縮機10xに、流量係数が大きなインペラが用いられる。このようなインペラでは、機械マッハ数が最大で1.3(大気吸込条件下ではインペラ周速で430m/s)程度になることがある。よって、このようなインペラには、高周速耐久性や高い空力性能が要求される。
そこで、本実施形態では、第一段遠心圧縮機10xとして、上記第一実施形態又は上記第二実施形態の遠心圧縮機を用いる。
なお、本実施形態は、第一段遠心圧縮機10xのみに上記第一実施形態又は上記第二実施形態の遠心圧縮機を用いる例であるが、第二段遠心圧縮機10yや第三段遠心圧縮機10zにも、上記第一実施形態又は上記第二実施形態の遠心圧縮機を用いてもよい。また、本実施形態のギヤード圧縮機30は、第一段から第三段までの遠心圧縮機10x,10y,10zを有する例であるが、ギヤード圧縮機は、第一段及び第二段のみの遠心圧縮機を有するものであっても、四段以上の遠心圧縮機を有するものであってもよい。
「変形例」
第一実施形態では、キャンバーライン方向Dclの全領域で、ブレード23の厚さがディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少し、しかもその減少率がディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少する。しかしながら、ブレード23中でキャンバーライン方向Dclの中間位置よりも出口縁25側であって、出口縁25を含む出口領域のみで、ブレード23の厚さがディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少し、その減少率がディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少するようにしてもよい。また、ブレード23中でキャンバーライン方向Dclの中間位置よりも入口縁24側であって、入口縁24を含む入口領域のみで、又はこの入口領域及び前述の出口領域のみで、ブレード23の厚さがディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少し、その減少率がディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少するようにしてもよい。
第二実施形態では、ブレード23aの厚さが高さ方向Dhのいずれの位置でもほぼ同じである。しかしながら、第二実施形態のように、クローズドインペラのブレード23aに関しても、第一実施形態と同様、キャンバーライン方向Dclの少なくとも一領域で、ブレードの厚さがディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少し、しかもその減少率がディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少するようにしてもよい。
以上の各実施形態は、いずれも遠心式流体機械が遠心圧縮機である例である。しかしながら、遠心式流体機械であれば、遠心圧縮機に限定されず、例えば、遠心ポンプであってもよい。
10,10a,10x,10y,10z:遠心圧縮機(遠心式流体機械)、11,11x,11y,11z:回転軸、15:ケーシング、20,20a:インペラ、21:ディスク、22:シュラウド、23,23a:ブレード、24:入口縁、25:出口縁、26:チップ、27:ディスク側縁、28:正圧面、29:負圧面、30:ギヤード圧縮機(流体装置)、Ar:軸線、CL:キャンバーライン、Da:軸線方向、Dc:周方向、Dcl:キャンバーライン方向、Dh:高さ方向、Dr:径方向

Claims (6)

  1. 軸線を中心として回転するディスクと、
    前記軸線を中心とする周方向に間隔をあけて前記ディスクに複数設けられ、前記ディスクと一体回転することで前記軸線が延びる軸線方向から流入する流体を前記軸線に対する径方向外側に案内するブレードと、
    を備え、
    前記流体が流入する側の前記ブレードの入口縁から前記流体が流出する前記ブレードの出口縁に向かって延びるキャンバーラインに沿った方向であるキャンバーライン方向における全領域で、前記ブレードの厚さがディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少し、前記厚さの減少率がディスク側からチップ側に向かうに連れて次第に減少し、
    前記ブレードの正圧面から前記ブレードの厚さの中心までの第一距離が、前記ディスク側から前記チップ側に向かうに連れて次第に減少し、前記第一距離の減少率が前記ディスク側から前記チップ側に向かうに連れて次第に減少し、
    前記ブレードの負圧面から前記ブレードの厚さの中心までの第二距離が、前記ディスク側から前記チップ側に向かうに連れて次第に減少し、前記第二距離の減少率が前記ディスク側から前記チップ側に向かうに連れて次第に減少し、
    前記ブレードの前記ディスク側から前記チップ側に向かう高さ方向におけるいずれの位置においても、前記ブレードの厚さが、前記キャンバーライン方向で前記入口縁から前記出口縁へ向かうに連れて次第に増加してから、次第に減少し、
    前記正圧面は、少なくとも前記ディスク側の部分で、前記ディスク側及び前記負圧面側に向かって、なだらかにへこむよう湾曲し、
    前記負圧面は、少なくとも前記ディスク側の部分で、前記ディスク側及び前記正圧面側に向かって、なだらかにへこむよう湾曲している、
    インペラ。
  2. 請求項1に記載のインペラにおいて、
    前記ブレードは、前記軸線に対する径方向内側から前記径方向外側に向かうに連れて次第に、前記周方向の一方側である前記ディスクの回転方向の後側に傾いている、
    インペラ。
  3. 請求項1又は2に記載のインペラにおいて、
    前記ブレードの厚さの中心線は、前記入口縁から前記出口縁までの間の少なくとも一部の位置で前記ディスクの表面に対して傾斜し、かつ、少なくとも一部の位置で曲線を成している、
    インペラ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のインペラにおいて、
    前記キャンバーライン方向における前記ブレードの厚さの最大減少率の絶対値は、前記キャンバーライン方向における前記ブレードの厚さの最大増加率の絶対値よりも小さい、
    インペラ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のインペラと、
    前記軸線を中心として円柱状を成し、前記インペラが取り付けられる回転軸と、
    前記インペラを回転可能に覆うケーシングと、
    を備えている遠心式流体機械。
  6. 請求項5に記載の複数の遠心式流体機械と、
    回転駆動軸と、
    前記回転駆動軸の回転を複数の前記遠心式流体機械の前記回転軸に伝達する駆動力伝達機構と、
    を備える流体装置。
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