JP2969321B2 - 軸流ポンプ - Google Patents

軸流ポンプ

Info

Publication number
JP2969321B2
JP2969321B2 JP3443494A JP3443494A JP2969321B2 JP 2969321 B2 JP2969321 B2 JP 2969321B2 JP 3443494 A JP3443494 A JP 3443494A JP 3443494 A JP3443494 A JP 3443494A JP 2969321 B2 JP2969321 B2 JP 2969321B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impeller
suction
diameter
inlet
axial flow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3443494A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07247984A (ja
Inventor
卓司 津川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP3443494A priority Critical patent/JP2969321B2/ja
Publication of JPH07247984A publication Critical patent/JPH07247984A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2969321B2 publication Critical patent/JP2969321B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的低揚程で大容量
の排水や吸水用に用いられるポンプで、液体を軸方向の
一方から吸込み、軸方向の他方に向けて吐出するプロペ
ラ形の羽根車を回転周方向に複数枚備えてなる軸流ポン
プに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の軸流ポンプにおいて
は、流体力学的相似則から導かれる数値で、ポンプ性能
を表わしたり、羽根車の形状を決めるときの1つの単位
として重要な比速度(比較回転度とも称される)が大き
いほどポンプの小型軽量化を図れ、モータなど原動機の
コストも安くなる。つまり、上記比速度は、ポンプの三
要素である揚程、吐出量、回転数が異なっていても、1
つの羽根車の大きさを相似的に変化させて単位揚程(1
m)において、単位吐出量(1m3 /min)を得るよ
うにした時の回転数であり、揚程をH(m)、吐出量を
Q(m3 /min)、回転数をn(rpm)とすると、
比速度Nsは次の式(1)で表わされ、また、羽根車の
形状が決まれば、その羽根車の比速度Nsを用いて、最
もポンプ効率のよい回転数nを式(2)により導くこと
ができる。
【0003】
【数1】
【0004】
【数2】
【0005】上記の式(1)および(2)から明らかな
ように、回転数nを高くして比速度Nsを大きくするこ
とで、ポンプの小型軽量化および原動機のコストダウン
を図れるけれども、相似形の羽根車であっても、その主
要寸法は比速度Nsの変化に伴って同様に変化し、ま
た、キャビテーションの発生による振動や騒音等にも関
係するものであるから、回転数nを高めて比速度Nsを
増大する範囲には自ずと限界があり、軸流ポンプにおい
て、さらに小型軽量化を推進するためには、回転数nを
高くして比速度Nsを大きくすること以外に、実際のポ
ンプ運転範囲内でキャビテーションフリーとなるような
優れた吸込性能を発揮させることが必要となる。
【0006】上記したキャビテーションフリーとなるよ
うな吸込性能から回転数を決定するにあたっては、吸込
比速度を用いてポンプの吸込みおよび使用条件から回転
数を求める。上記吸込比速度は、上記した比速度Nsと
類似の指標を使用したもので、その値が大きいほど吸込
性能の良好な羽根車であって、有効吸込水頭をHrq
(m)、吐出量をQ(m3 /min)、回転数をn(r
pm)とすると、吸込比速度Sは次の式(3)で表わさ
れる。
【0007】
【数3】
【0008】ところで、ポンプの小型軽量化のために回
転数nを上記した範囲内でできるだけ高い値に設定しつ
つ、吸込性能を向上するように吸込比速度Sを大きくす
るためには、有効吸込水頭Hrq(m)を小さくしなけれ
ばならないが、図3に示すように、回転軸1に固定した
羽根車2の入口径D1と出口径D2が等しく、かつ、羽
根車ボス部3の入口径d1と出口径d2が等しいものに
構成されていた従来の軸流ポンプでは、回転数nの上昇
による羽根車の小型化に伴って、吸込部面積が減少する
ために有効吸込水頭Hrq(m)が逆に増大する傾向を示
し、比速度Nsの増大に伴い吸込比速度が減少して、吸
込性能が劣化する傾向となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の軸流ポンプにおいては、比速度の増大による小型軽量
化と吸込比速度の増大によるキャビテーションフリーの
両立が技術的に困難であり、したがって、性能重視の観
点からみて、ポンプの小型軽量化にも自ずと限界があっ
た。また、図3に示す構成の従来の軸流ポンプにおいて
は、出口部でうずを発生せず、仕事の分布が均一になる
ように出口部の速度ベクトルfを径方向で一様にする必
要があり、そのために、羽根車2におけるチップ2Aの
断面形状を、図4に示すように、その付根部2a2は十
分にそりαをもった効率のよい形状とできるが、その先
端部2a1はほぼ直線状になり、形状の複雑さに加えて
効率の面でも改良の余地が残されていた。
【0010】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、比速度および吸込比速度の両立を可能にし
て、高速回転数の導入による小型軽量化を図りつつ、キ
ャビテーションフリーによる運転を実現することがで
き、また、効率の向上も図ることができる軸流ポンプを
提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る軸流ポンプは、回転軸に液体を軸方向
の一方から吸込み、軸方向の他方に向けて吐出する羽根
車を固定してなる軸流ポンプにおいて、羽根車チップの
先端部が近接するケーシングの入口側部分の内面を流線
方向の上流側ほど漸次径方向の外方に位置するように湾
曲させることにより上記羽根車の入口径を出口径よりも
大きくするとともに、羽根車ボス部の外周面で軸方向の
中間部より入口側の外周面部分を上流側ほど漸次小径と
なるような円錐面に形成することにより羽根車ボス部
入口径を出口径よりも小さくしたものである。
【0012】
【作用】本発明によれば、羽根車の入口径と出口径およ
び羽根車ボス部の入口部と出口部の大きさの関係から羽
根車の入口部の有効吸込径(有効吸込面積)が出口部よ
りも大きくなり、これによって、上述した式(3)にお
ける有効吸込水頭Hrq(m)が減少して、所定の回転数
のもとでの吸込比速度Sを大きくして吸込性能を向上す
ることが可能である。このような吸込性能の向上にとも
なって、上述した式(1)における回転数nを高くして
比速度Nsの増大によるポンプの小型軽量化を図りつ
つ、その比速度Nsの増大に見合った吸込性能を発揮さ
せてキャビテーションフリーでの運転が可能となる。ま
た、羽根車ボス部の入口径の縮小にともなって、入口部
において流体に遠心作用が加わることになるため、従来
と同一の効率を発揮させるにあたって、羽根車における
チップ付根部の断面形状のそりが小さくなる一方、チッ
プ先端部の断面形状はそりのあるものにでき、形状的に
作りやすくなるとともに、効率の向上も図れる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1は本発明の一実施例による軸流ポンプの要
部の半断面図であり、同図において、図3に示す従来例
の構成要素と同一のものには同一の符号を付して、説明
する。
【0014】図1において、1は回転軸であり、図示省
略したモータなどの原動機に直結もしくは変速機を介し
て連動連結されている。2は上記回転軸1に固定される
ボス部3とその外周面の回転周方向に等間隔を隔てた箇
所から径方向外方へ向けて突設された複数枚のチップ2
Aとからなるプロペラ形の羽根車であり、この羽根車2
における上記チップ2Aの先端部はケーシング4の内面
に近接している。
【0015】上記のような構成要素からなる軸流ポンプ
において、上記チップ2Aの先端部 が近接する上記ケー
シング4の入口部側部分4aの内面を流線方向の上流側
ほど漸次径方向の外方に位置するように湾曲させること
によって、羽根車2の入口径D1を出口径D2よりも大
きく(D1>D2)するとともにとともに、羽根車ボス
部3の外周面で軸方向の中間部より入口側の外周面部分
3aを上流側ほど漸次小径となるような円錐面に形成す
ことによって、根車ボス部3の入口径d1を出口径
d2よりも小さく(d1<d2)したものである。
【0016】上記構成の軸流ポンプにおいては、羽根車
2の入口径D1と出口径D2および羽根車ボス部3の入
口部d1と出口部d2の大きさの関係から羽根車2の入
口部の有効吸込径(有効吸込面積)が出口部よりも大き
くなり、これによって、上述した吸込比速度Sの式
(3)における有効吸込水頭Hrq(m)が減少して、高
い回転数nのもとでも吸込比速度Sを大きくして吸込性
能を向上することが可能である。このように有効吸込水
頭Hrq(m)の減少にともなう吸込性能の向上にともな
って、上述した比速度の式(1)における回転数nも十
分に高く設定することが可能で、回転数nの上昇によっ
て比速度Nsを増大して、ポンプの小型軽量化を図りつ
つ、その比速度Nsの増大に見合った吸込性能を発揮さ
せてキャビテーションフリーでの運転が可能となる。つ
まり、比速度Nsおよび吸込比速度Sの両立を可能にし
て、軸流ポンプ全体の小型軽量化を推進することができ
る。
【0017】ちなみに、本発明者による試作実験の結
果、従来の軸流ポンプにおける比速度Nsが1300〜
1600の範囲であったのに対して、本発明の軸流ポン
プによれば、比速度Ns=3000以上にでき、また、
従来の軸流ポンプにおける吸込比速度Sが1100〜1
600の範囲であったのに対して、本発明の軸流ポンプ
によれば、吸込比速度S=1800以上にできることを
確認した。
【0018】また、羽根車ボス部3の入口径d1の縮小
にともない入口部において流体に遠心作用が加わること
になるため、出口部でうずを発生せず、仕事の分布が均
一になるように出口部の速度ベクトルfを径方向で一様
にするにあたって、羽根車2におけるチップ2Aの断面
形状として、その付根部2a2は、図2のように、そり
α2の小さいものとできる一方、チップ先端部2a1は
そりα1のあるものとでき、チップ2A全体を形状的に
作りやすいものにできるとともに、チップ先端部2a1
がそりα1を有する分だけポンプ効率の向上も図れる。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、回転数
の重要な決定要素である吸込性能を有効吸込水頭の減少
によって向上させることが可能であるから、回転数は高
く設定しながらも吸込比速度を増大することができ、こ
れによって、吸込比速度と類似の指標を使用する比速度
も回転数の上昇により増大させることができる。したが
って、比速度および吸込比速度の両立を可能にして、高
速回転数の導入による小型軽量化を促進しつつ、キャビ
テーションフリーによる運転を実現することができる。
また、羽根車ボス部の入口径の縮小にともなって羽根車
の入口部において流体に加わる遠心作用の働きによっ
て、出口部の仕事の分布の均一性を保ちつつ、チップ先
端部はそりをもつ効率のよい断面形状として、全体とし
ての効率を向上することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による軸流ポンプの要部の半
断面図である。
【図2】同上実施例における羽根車の断面形状を概略的
に示す説明図である。
【図3】従来の軸流ポンプの要部の半断面図である。
【図4】同上従来例における羽根車の断面形状を概略的
に示す説明図である。
【符号の説明】
1 回転軸 2 羽根車2A 羽根車チップ 3 羽根車ボス部4 ケーシング 4a ケーシングの入口側部分 D1 羽根車の入口径 D2 羽根車の出口径 d1 羽根車ボス部の入口径 d2 羽根車ボス部の出口径

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に液体を軸方向の一方から吸込
    み、軸方向の他方に向けて吐出する羽根車を固定してな
    る軸流ポンプにおいて、羽根車チップの先端部が近接す
    るケーシングの入口側部分の内面を流線方向の上流側ほ
    ど漸次径方向の外方に位置するように湾曲させることに
    より上記羽根車の入口径を出口径よりも大きくするとと
    もに、羽根車ボス部の外周面で軸方向の中間部より入口
    側の外周面部分を上流側ほど漸次小径となるような円錐
    面に形成することにより羽根車ボス部の入口径を出口径
    よりも小さくしたことを特徴とする軸流ポンプ。
JP3443494A 1994-03-04 1994-03-04 軸流ポンプ Expired - Lifetime JP2969321B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3443494A JP2969321B2 (ja) 1994-03-04 1994-03-04 軸流ポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3443494A JP2969321B2 (ja) 1994-03-04 1994-03-04 軸流ポンプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07247984A JPH07247984A (ja) 1995-09-26
JP2969321B2 true JP2969321B2 (ja) 1999-11-02

Family

ID=12414124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3443494A Expired - Lifetime JP2969321B2 (ja) 1994-03-04 1994-03-04 軸流ポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2969321B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100541330B1 (ko) 2001-11-01 2006-01-11 가부시키가이샤 이시가키 터보형 펌프
CN103080561B (zh) * 2010-09-10 2016-06-15 特拉华空气喷射火箭达因公司 泵送元件设计

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07247984A (ja) 1995-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2119102C1 (ru) Колесо насоса и центробежный шламовый насос
US4543041A (en) Impellor for centrifugal compressor
JP2931432B2 (ja) ウオータポンプまたは汎用ポンプの羽根車
US3444817A (en) Fluid pump
US7476081B2 (en) Centrifugal compressing apparatus
US7789627B2 (en) Centrifugal impeller
JP5029024B2 (ja) 遠心圧縮機
JPS60501910A (ja) 軸流フアン
JP2001271791A (ja) 多翼ファン
US2398203A (en) Centrifugal compressor entry vane
US5332355A (en) Impelling apparatus
US2681760A (en) Centrifugal compressor
US3918841A (en) Pump impeller assembly
JP2969321B2 (ja) 軸流ポンプ
JP2018138786A (ja) インペラ、遠心式流体機械、及び流体装置
JP4973623B2 (ja) 遠心圧縮機のインペラ
US5125799A (en) Impeller structure for pump
JPH06299993A (ja) 回転するディフューザを有する前向き羽根車
JP4174693B2 (ja) 遠心圧縮機のディフューザー
JP3225197B2 (ja) 流体機械の旋回失速抑制装置
JP3781260B2 (ja) スクリュー付斜流圧縮機
JPH09195986A (ja) 流体機械の羽根車
JP2993164B2 (ja) 軸流形流体機械
JP3927887B2 (ja) 軸流圧縮機の静翼
US2910946A (en) Pumps