JP6733399B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
燃費の向上や内燃機関から排出される有害物質の一つである窒素酸化物(以下、単に「NOx」ともいう)の削減を目的とし、内燃機関の燃焼温度を低下させる排気循環(Exhaust Gas Recirculation、以下、「EGR」という)が採用されている。EGRとは、内燃機関の燃焼により発生した排気ガスの一部をEGRガスとして吸気側へ還流させるものである。
EGRを採用した内燃機関の制御装置として特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載のものは、フューエルカットから復帰して通常の燃焼状態へ切り替わるタイミングでEGRバルブを閉弁することにより、排気ガスが燃焼室に還流して燃焼が不安定になるのを防止している。
特開平11−101144号公報
ここで、フューエルカットから通常の燃焼に復帰したタイミングで急減速からの急な再加速を行うような場合、要求駆動力が急増し、スロットル開度が急増する。
しかしながら、特許文献1に記載の内燃機関の制御装置にあっては、スロットルバルブから燃焼室までの距離が長いことにより、スロットル開度が急増してから燃焼室に導入される新気が増加するまで遅延が発生してしまう。このような吸気遅れは、燃焼状態を不安定にしてしまうおそれがある。吸気遅れにより燃焼状態が不安定になった場合、エンジンストールが引き起こされることがあるため、改善が求められている。
そこで、本発明は、吸気遅れにより燃焼が不安定になってしてしまうのを防止できる内燃機関の制御装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決する内燃機関の制御装置の発明の一態様は、内燃機関の燃焼室から排気管に排出された排気ガスの一部をEGRガスとして吸気マニホールドへ還流させる排気還流管と、前記排気還流管の前記EGRガスの流量を調整するEGRバルブと、を備えた内燃機関の制御装置であって、フューエルカットからの復帰時に、前記内燃機関に対する要求駆動力の時間当たりの増加量が所定駆動力以上で、かつ、前記排気還流管内の新気率が所定新気率以上であることを開弁条件として、所定の閉弁条件が成立するまで前記EGRバルブを開弁する制御部を備えることを特徴とする。
このように本発明によれば、吸気遅れにより燃焼が不安定になってしてしまうのを防止できる。
図1は、本発明の一実施例に係る内燃機関の制御装置を搭載する車両の構成図である。 図2は、本発明の一実施例に係る内燃機関の制御装置における、吸気遅れ防止処理の手順を説明するフローチャートである。 図3は、本発明の一実施例に係る内燃機関の制御装置における、吸気遅れ防止処理によるエンジンの運転状態の変化を示すタイムチャートである。
本発明の一実施の形態に係る内燃機関の制御装置は、内燃機関の燃焼室から排気管に排出された排気ガスの一部をEGRガスとして吸気マニホールドへ還流させる排気還流管と、排気還流管のEGRガスの流量を調整するEGRバルブと、を備えた内燃機関の制御装置であって、内燃機関に対する要求駆動力の時間当たりの増加量が所定駆動力以上で、かつ、排気還流管内の新気率が所定新気率以上であることを開弁条件として、所定の閉弁条件が成立するまでEGRバルブを開弁する制御部を備える。これにより、本発明の一実施の形態に係る内燃機関の制御装置は、吸気遅れにより燃焼が不安定になってしてしまうのを防止できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施例に係る内燃機関の制御装置について詳細に説明する。
図1において、本発明の一実施例に係る内燃機関の制御装置を搭載した車両1は、内燃機関としてのエンジン2と、制御部としてのECU(Electronic Control Unit)3とを含んで構成されている。
エンジン2は、ピストンが気筒内を2往復する間に吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程からなる一連の4行程を行なう4サイクルのエンジンによって構成されている。
各気筒に収納されたピストンは、コネクティングロッドを介してクランクシャフトに連結されている。コネクティングロッドは、ピストンの往復動をクランクシャフトの回転運動に変換するようになっている。
したがって、エンジン2は、気筒内の燃焼室25で燃料と空気との混合気を燃焼させることによりピストンを往復動させ、コネクティングロッドを介してクランクシャフトを回転させることにより、車両1を駆動させる駆動力を発生するようになっている。
エンジン2の吸気ポートには、空気を燃焼室25に導入するための吸気マニホールド31が設けられている。吸気マニホールド31は、外気を吸入するための吸気管32に接続されている。すなわち、吸気マニホールド31は、吸気管32と各気筒の吸気ポートとを連通している。
吸気マニホールド31の上流部は、空気を一時的に貯留するサージタンクを形成している。吸気マニホールド31の上流部には、吸気圧力センサ27が設けられており、この吸気圧力センサ27は、吸気マニホールド31の圧力を検出し、検出信号をECU3に送信する。
吸気管32には、エンジン2の吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ33が設けられている。スロットルバルブ33は、ECU3からの指令信号に応じてスロットル開度が制御されることで、エンジン2の吸入空気量を調整するようになっている。
スロットルバルブ33には、スロットル開度センサ28が設けられており、このスロットル開度センサ28は、スロットルバルブ33の開度を検出し、検出信号をスロットル開度としてECU3に送信する。
吸気管32の新気が導入される方向を吸気方向としたとき、スロットルバルブ33よりも吸気方向の上流側には、エアフローセンサ21が設けられている。エアフローセンサ21は、エンジン2に流入する空気の流量を検出する。
エンジン2の排気ポートには、燃焼室25のなかで混合気の燃焼によって発生した排気ガスを車外に排出するための排気マニホールド41が設けられている。排気マニホールド41は、排気管42に接続されている。すなわち、排気マニホールド41は、排気管42と各気筒の排気ポートとを連通している。
この排気管42には、三元触媒43と、空燃比センサ44と、酸素センサ45とが設けられている。三元触媒43は、エンジン2の燃焼室25から排出された排気ガス、すなわち既燃ガスを浄化するようになっている。
ここで、排気ガスが排出される方向を排気方向としたとき、空燃比センサ44は、三元触媒43よりも排気方向の上流側に設けられている。また、酸素センサ45は、三元触媒43よりも排気方向の下流側に設けられている。
空燃比センサ44および酸素センサ45は、排気ガスに含まれる酸素濃度を検出することで、空燃比が理論空燃比に対してリッチ側またはリーン側の何れ側であるかを検出し、検出信号をECU3に送信する。
酸素センサ45は、空燃比に対して理論空燃比を基準にしてリッチ側とリーン側とで出力が急変する出力特性を有する酸素センサである。また、空燃比センサ44は、酸素濃度に対してリニアな出力特性を有するセンサである。
燃料タンク51は、エンジン2の燃料としてのガソリンを常圧状態で貯留するものである。燃料タンク51に貯留されているガソリンは、燃料ポンプ51aにより圧送され、各気筒の吸気ポートに設けられたインジェクタ24から吸気ポートに噴射される。
このエンジン2は、可変バルブタイミング機構26を吸気側と排気側にそれぞれ備えており、この可変バルブタイミング機構26をECU3により制御することで、吸気タイミングと排気タイミングおよびバルブオーバーラップ量を調整可能になっている。
燃料タンク51には、蒸発燃料を吸着するキャニスタ52が接続されている。キャニスタ52には、パージ配管53が接続され、パージ配管53のキャニスタ52が接続されたのと反対端は吸気マニホールド31が接続されている。キャニスタ52内に吸着された蒸発燃料は、パージガスとして空気とともにパージ配管53を介して吸気マニホールド31に導入される。
パージ配管53には、パージバルブ54が設けられている。パージバルブ54は、ECU3によって開閉が制御される。ECU3は、パージバルブ54の開閉を制御することで吸気マニホールド31へのパージガスの導入量を制御する。
このエンジン2は、吸気マニホールド31と排気マニホールド41とを連通する排気還流管61が設けられている。排気還流管61は、排気ガスの一部を吸気側に還流させるEGRを行なわせるようになっている。この排気還流管61には、排気還流管61を全開から全閉の間で開閉するEGRバルブ62が設けられている。EGRバルブ62は、ECU3に電気的に接続されている。
EGRバルブ62は、ECU3からの指令信号に応じてバルブ開度が制御されることで、吸気側に還流させる排気ガスの量を調整するようになっている。排気還流管61により吸気側に還流される排気ガスをEGRガスという。
ここで、フューエルカットを実施していない時、つまり燃焼を行っている際は、EGRガスは、燃焼済の混合気であるので不活性ガスである。また、フューエルカットを実施している時、つまり燃焼を行っていない際は、EGRガスは新気である。
ECU3は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、フラッシュメモリと、入力ポートと、出力ポートとを備えたコンピュータユニットによって構成されている。
ECU3のROMには、各種制御定数や各種マップ等とともに、当該コンピュータユニットをECU3として機能させるためのプログラムが記憶されている。すなわち、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することにより、当該コンピュータユニットは、ECU3として機能する。
ECU3の入力ポートには、上述のエアフローセンサ21、空燃比センサ44、酸素センサ45に加え、アクセル開度センサ22、アイドルスイッチ29、クランク角センサ23等の各種センサ類が接続されている。アクセル開度センサ22は、アクセルペダル22Aの操作量を表すアクセル開度を検出し、検出信号をECU3に送信する。アイドルスイッチ29は、アクセルペダル22Aが踏み込まれていない場合に、オン信号をECU3に送信する。
クランク角センサ23は、エンジン2のクランクシャフトの回転角度を検知するようになっている。ECU3は、クランク角センサ23から入力される検知結果に基づきエンジン2の機関回転速度を算出するようになっている。さらに、ECU3は、エアフローセンサ21からの信号に基づいて単位時間当たりの吸入空気の量(吸入空気量)を算出し、この吸入空気量により機関負荷を検出するようになっている。
一方、ECU3の出力ポートには、インジェクタ24、スロットルバルブ33、パージバルブ54、EGRバルブ62等の各種装置が接続されている。
ECU3は、エンジン2の運転状態に応じてEGRを実行させる(オン)か、または実行させない(オフ)か、を切り替えるようになっている。例えば、ECU3は、機関回転速度と機関負荷とによってオンまたはオフが決まるEGRマップを参照してEGRのオンとオフを切り替える。
このEGRマップは、EGRをオンにするEGRオン領域と、EGRをオフにするEGRオフ領域とに分けられていて、機関回転速度と機関負荷とによってどちらの領域に入るかが決まるようになっている。
EGRマップは、予め実験的に求められ、ECU3のROMに記憶されている。ECU3は、EGRを実行させる(オン)ときはEGRバルブ62を開弁状態に制御し、EGRを実行させない(オフ)ときはEGRバルブ62を閉弁状態に制御する。
本実施例では、ECU3は、EGRマップを参照する制御とは別にEGRバルブ62の開閉を制御することで、燃焼状態の不安定化とエンジンストールを引き起こす吸気遅れを防止するようになっている。
ここで、吸気遅れとは、スロットル開度が急増した直後に燃焼室25への新気の導入量が不足することである。吸気遅れが発生すると、エンジン2が息切れのような不安定な燃焼状態になる。
ECU3は、エンジン2に対する要求駆動力の増加量が所定駆動力以上で、かつ、排気還流管61内の新気率が所定新気率以上であることを開弁条件として、所定の閉弁条件が成立するまでEGRバルブ62を開弁する。
閉弁条件は、エンジン2の実駆動力が要求駆動力に到達したこと、排気ガス中の不活性ガスの濃度が所定濃度まで上昇したこと、排気管42内の新気の量が所定量以上減少したこと、の少なくとも1つである。
また、閉弁条件は、開弁条件の成立時に決定した所定開弁時間を経過したことであってもよい。所定開弁時間は、排気管42および排気還流管61に存在する新気量と、機関回転速度とに基づいて決定される。
新気率は、フューエルカットの開始後に燃焼室25を通過したガス量に基づいて算出される。
また、ECU3は、吸気マニホールド31の圧力が排気管42内の圧力より所定圧力以上小さいことを更に条件として、EGRバルブ62を開弁する。
以上のように構成された本実施例に係る内燃機関の制御装置による吸気遅れ防止処理について、図2を参照して説明する。なお、以下に説明する吸気遅れ防止処理は、ECU3が動作を開始すると開始され、予め設定された時間間隔で実行される。
ステップS1において、ECU3は、エンスト懸念判定が成立したか否かを判定する。ここでは、ECU3は、エンジン2に対する要求駆動力の時間当たりの増加量が所定駆動力以上である場合に、エンスト懸念判定が成立したと判定する。エンスト懸念判定とは、エンジンストールの可能性が高まったことが判定されることである。エンスト懸念判定が成立してないと判定した場合、ECU3は、処理を終了する。
エンスト懸念判定が成立したと判定した場合、ステップS2において、ECU3は、排気管42内の不活性ガス濃度が所定濃度未満であるか否かを判定する。排気管42内の不活性ガス濃度が所定濃度以上であると判定した場合、ECU3は、処理を終了する。
排気管42内の不活性ガス濃度が所定濃度未満であると判定した場合、ステップS3において、ECU3は、EGRバルブ62を開弁する。ここで、排気管42内の不活性ガス濃度が所定濃度未満である場合とは、排気管42内の新気率が所定新気率以上である場合に相当する。
ステップS3でEGRバルブ62が開弁されることで、排気管42内の新気がEGRガスとして吸気マニホールド31に還流され、燃焼室25に導入される。したがって、燃焼室25には、スロットルバルブ33からの新気に加えて、EGRバルブ62からの新気がEGRガスとして導入されるため、吸気遅れの発生が回避される。
次いで、ステップS4で、ECU3は、EGRバルブ62を閉弁するための閉弁条件が成立したか否かを判定する。ECU3は、閉弁条件が成立するまでステップS4を繰り返し実施し、閉弁条件が成立した場合にステップS5に移行する。
ステップS5で、ECU3は、EGRバルブ62を閉弁し、今回の吸気遅れ防止動作を終了する。
このような吸気遅れ防止処理による動作について図3を参照して説明する。図3において、実線は本実施例の吸気遅れ防止処理による値であり、破線は吸気遅れ防止処理が行われない従来の処理による値である。
時刻t1において、ドライバの急減速意図により、スロットル開度が大から小に変化し、アイドルスイッチ29(図中、アイドルswと記す)がオフからオンに変化したことで、燃焼室内に流入した吸入空気量(新気量)が減少し始める。ここで、アイドルスイッチ29がオンであることは、アクセルペダル22Aが踏み込まれていないことを表す。
その後、アイドルスイッチ29がオンであること等に基づいて、時刻t2でフューエルカット判定(図中F/C判定と記す)が非成立からが成立に変化する。これにより、燃料噴射が中断される。そして、燃料噴射が中断されたことで、排気ガス中の不活性ガス濃度が低下し始める。不活性ガス濃度が低下することは、新気率が増加することを意味している。
その後、燃焼室内に流入した吸入空気量(新気量)が時刻t3で最小値まで減少する。その後、時刻t4で排ガス中の不活性ガス濃度が低下して新気率が増加したことに基づいて、EGRバルブ62が時刻t4から時刻t5に渡って開弁される。これにより、このEGRバルブ62の開弁期間に応じて、燃焼室内に流入した吸入空気量(新気量)が大きい状態となる。このEGRバルブ62の開弁動作は、EGR管61を新気で掃気するため、およびEGRバルブ62の異常有無を判定するために実施される。EGRバルブ62を開弁するよう制御したにも関わらず、燃焼室内に流入した吸入空気量が大きくならなかった場合は、EGRバルブ62に異常が有ると判定される。
なお、EGR管61にEGRクーラが設けられていてもよい。EGR管61にEGRクーラが設けられている場合は、EGRバルブ62の開弁動作によりEGRクーラも新気により掃気される。
その後、時刻t6で、ドライバの再加速意図によりスロットル開度が増大する。これは、エンジン2に対する要求駆動力の時間当たりの増加量が所定駆動力以上となったことを意味する。この時刻t6では、スロットル開度が急激に増大したことにより燃焼室25への新気の吸気遅れが発生し得る状態となる。吸気遅れは、燃焼を不安定化させてエンジンストールを引き起こす。このため、時刻t6でエンスト懸念判定が成立する。
そこで、時刻t6でエンスト懸念判定が非成立から成立に変化したことに基づいて、燃焼トルクを増大させるため、フューエルカット判定が成立から非成立に変化し、燃料噴射および燃焼が再開される。この時刻t6では、燃料噴射および燃焼が再開されたことにより排気ガス中の不活性ガス濃度が上昇し始めるが、不活性ガス濃度がまだ低い状態である。
そして、この時刻t6では、エンジン2に対する要求駆動力の時間当たりの増加量が所定駆動力以上で、かつ、不活性ガス濃度が低く新気率が大きいため、EGRバルブ62の開弁条件が成立し、燃焼室25への新気の導入のため、EGRバルブ62が開弁される。その後、時刻t7で閉弁条件が成立したことに基づいてEGRバルブ62が閉弁される。
このように、本実施例では、時刻t6においてエンスト懸念判定が成立した際に、スロットルバルブ33の開弁によって燃焼室25への新気が導入されるだけでなく、EGRバルブ62の開弁によっても新気がEGRガスとして燃焼室25に導入される。
このため、燃焼室25内に流入した吸入空気量(新気量)が実線で示すように速やかに増大し、吸気遅れの発生を回避できる。これにより、燃焼を安定化でき、エンジントルクが速やかに上昇するのでエンストを回避できる。
また、EGRバルブ62の開弁によってポンピングロスも低減できるため、ポンピングロスが低減されることによりエンジントルクが速やかに上昇するのでエンストを回避できる。
一方、吸気遅れ防止処理を行わない従来例では、時刻t6でEGRバルブを開弁せず、スロットルバルブ33のみ開弁するため、破線で示すように、燃焼室25内に流入した吸入空気量(新気量)が速やかに増大しない。すなわち、吸気遅れが発生してしまうため、燃焼が不安定化し、エンストを回避できないおそれがある。
このように、上述の実施例では、エンジン2に対する要求駆動力の時間当たりの増加量が所定駆動力以上で、かつ、排気還流管61内の新気率が所定新気率以上であることを開弁条件として、所定の閉弁条件が成立するまでEGRバルブ62を開弁するECU3を備える。
これにより、EGRバルブ62を開弁することで、EGRバルブ62から燃焼室25までの距離がスロットルバルブ33から燃焼室25までの距離より短いため、排気還流管61の新気を速やかに燃焼室25に導入できる。
このため、機関回転速度が急低下した際にエンストを防止するためにスロットルバルブ33が開弁されて要求駆動力が増加した場合、スロットルバルブ33からの新気に加えてEGRバルブ62からの新気を燃焼室25に導入できる。
したがって、エンジン2に対する要求駆動力の時間当たりの増加量が所定駆動力以上となり吸気遅れが発生しうる状態になっても、要求駆動力を満たすための燃焼に必要な量の新気を燃焼室25へ速やかに導入できる。このため、吸気遅れを回避でき、要求駆動力に対する実駆動力の応答性を向上でき、燃焼を安定させることができるので、エンストを防止できる。
また、極リーン等のリーン状態から再加速する際も、排気還流管61を介して燃焼室25に新気を導入できるため、燃焼を安定させることができ、エンストを防止できる。この結果、吸気遅れにより燃焼が不安定になってしてしまうのを防止できる。
また、閉弁条件は、エンジン2の実駆動力が要求駆動力に到達したこと、排気ガス中の不活性ガスの濃度が所定濃度まで上昇したこと、排気管42内の新気の量が所定量以上減少したこと、の少なくとも1つである。
これにより、排気ガス中の不活性ガスの濃度が所定濃度まで上昇したことを閉弁条件とすることで、燃料噴射が再開されて排気ガス中の新気が所定濃度まで減少したらEGRバルブ62が閉弁されるため、新気のみを燃焼室25に導入できる。このため、EGRガスが新気から不活性ガスに完全に変化する前の適切なタイミングでEGRバルブ62を閉弁できる。
また、エンジン2の実駆動力が要求駆動力に到達したことを閉弁条件とすることで、例えば、機関回転速度と、吸気量に対するエンジン2の出力特性とに、機関温度や可変バルブタイミング機構、環境条件を補正して実駆動力を算出し、この実駆動力が要求駆動力へ到達したタイミングで、EGRバルブ62を閉弁して新気のみを燃焼室25に導入できる。このため、実駆動力が要求駆動力へ到達した適切なタイミングでEGRバルブ62を閉弁できる。
また、閉弁条件は、開弁条件の成立時に決定した開弁時間を経過したことであってもよく、この場合の開弁時間は、スロットルバルブ33からの新気のみでは不足する分の新気を補うように、排気管42および排気還流管61に存在する新気量と、機関回転速度とに基づいて決定される。
ここで、排気管42および排気還流管61に存在する新気量は、排気管42の長さと排気管42内の圧力等に基づいて事前に正確に推定しておくことができる。また、排気還流管61を介して燃焼室25に還流すべき新気量は、機関回転速度に基づいて推定できる。また、機関回転速度に基づいて吸気マニホールド31の圧力を推定できるため、燃焼室25にEGRガスとして還流するEGRガスが新気から燃焼後の不活性ガスに変化するまでの時間も推定できる。
そこで、排気管42および排気還流管61に存在する新気量と、機関回転速度とに基づいて、フューエルカットからの復帰後の燃焼で発生した不活性ガスが吸気マニホールド31側に意図せずに流入してしまうことのないように開弁時間を設定しておくことで、EGRバルブ62を適切なタイミングで閉弁できる。
また、開弁条件の成立時に開弁時間を決定しておくことで、実駆動力や不活性ガスの濃度等に基づいて閉弁条件の成立を判定する必要がなくなり、閉弁条件の成立を判定するための演算時間が不要となる。このため、閉弁条件の演算時間による遅延の影響を受けない適切なタイミングで、EGRバルブ62を閉弁できる。
また、新気率は、フューエルカットの開始後に燃焼室25を通過したガス量に基づいて算出される。
これにより、機関回転速度、燃料噴射状態、吸入空気量の実測値、または吸気マニホールド31の圧力から推定した吸入空気量の推定値、をパラメータとして新気率を算出できる。また、このように算出した新気率に対して、機関温度、可変バルブタイミング機構の作動状態、環境条件(吸気温度等、空気密度に関するパラメータ等)による補正を行うことで、より高精度に新気率を算出できる。
このため、排気還流管61内の新気率が所定新気率以上でありEGRバルブ62を開弁した場合に新気を燃焼室25に導入可能であるか否かを、好適に判断できる。
また、ECU3は、吸気マニホールド31の圧力が排気管42内の圧力より所定圧力以上小さいことを更に条件として、EGRバルブ62を開弁する。
これにより、吸気マニホールド31と排気管42との圧力差が十分でないために排気管42から吸気マニホールド31に新気が還流できず吸気マニホールド31から排気還流管61を通して排気管42へ新気が逆流してしまうのを防止することができる。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
2 エンジン(内燃機関)
3 ECU(制御部)
25 燃焼室
31 吸気マニホールド
42 排気管
61 排気還流管
62 EGRバルブ

Claims (5)

  1. 内燃機関の燃焼室から排気管に排出された排気ガスの一部をEGRガスとして吸気マニホールドへ還流させる排気還流管と、
    前記排気還流管の前記EGRガスの流量を調整するEGRバルブと、を備えた内燃機関の制御装置であって、
    フューエルカットからの復帰時に、前記内燃機関に対する要求駆動力の時間当たりの増加量が所定駆動力以上で、かつ、前記排気還流管内の新気率が所定新気率以上であることを開弁条件として、所定の閉弁条件が成立するまで前記EGRバルブを開弁する制御部を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記閉弁条件は、
    前記内燃機関の実駆動力が前記要求駆動力に到達したこと、
    前記排気ガス中の不活性ガスの濃度が所定濃度まで上昇したこと、
    前記排気管内の新気の量が所定量以上減少したこと、
    の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記閉弁条件は、前記開弁条件の成立時に決定した所定開弁時間を経過したことであり、
    前記所定開弁時間は、前記排気管および前記排気還流管に存在する新気量と、機関回転速度とに基づいて決定されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記新気率は、前記フューエルカットの開始後に前記燃焼室を通過したガス量に基づいて算出されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記制御部は、前記吸気マニホールドの圧力が前記排気管内の圧力より所定圧力以上小さいことを更に条件として、前記EGRバルブを開弁することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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