JP2022146439A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料の吹き返しを減らして排気ガス性能の悪化を抑制できる内燃機関の制御装置を提供すること。【解決手段】ECUは、吸気ポート温度検出部によって吸気ポートの温度を検出する(ステップS1)。そして、ECUの制御部は、吸気ポートの温度が所定の閾値α未満の低温であると判定した場合(ステップS2でYES)、可変バルブタイミング機構により吸気バルブの閉弁時期を遅らせることを禁止する(ステップS5)。制御部は、吸気ポートの温度が所定の閾値未満の低温であると判定した場合であっても(ステップS2でYES)、内燃機関の燃料噴射を停止するフューエルカットを実行しているときは(ステップS4でYES)、可変バルブタイミング機構により吸気バルブの閉弁時期を遅らせることを禁止しない(ステップS6)。【選択図】図2
Description
本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1には、吸気弁の閉じ時期を遅角側にシフトさせ、一旦シリンダ内へ吸入された空気の一部を吸気ポート内へ押し返し、通常のバルブタイミングの場合よりも圧縮開始時期を遅らせることによりアトキンソンサイクルを実現する内燃機関が記載されている。特許文献1に記載の内燃機関によれば、アトキンソンサイクルの実行時に、吸入容積よりも膨張容積が大きくなるため、燃焼による膨張エネルギを運動エネルギとしてより多く回収することができ、エネルギ効率を高めることができる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術にあっては、内燃機関の冷機始動時のように、吸気ポートの温度が十分に昇温していない状態でアトキンソンサイクルを実行した場合、燃焼室から吸気ポートへの燃料の吹き返しにより、吸気ポートへの燃料の付着量が増大し、THC(全炭化水素)やPN(粒子状物質の粒子数)が増加してしまうという問題があった。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、燃料の吹き返しを減らして排気ガス性能の悪化を抑制できる内燃機関の制御装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、吸気バルブの閉弁時期が可変となるようにバルブタイミングを制御する可変バルブタイミング機構を備え、前記可変バルブタイミング機構により前記吸気バルブの閉弁時期を遅らせることでアトキンソンサイクルを実行する内燃機関の制御装置であって、吸気ポートの温度を検出する吸気ポート温度検出部と、前記吸気ポートの温度が所定の閾値未満の低温であると判定した場合、前記可変バルブタイミング機構により前記吸気バルブの閉弁時期を遅らせることを禁止する制御部と、を備えることを特徴とする。
このように上記の本発明によれば、燃料の吹き返しを減らして排気ガス性能の悪化を抑制できる内燃機関の制御装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る内燃機関の制御装置は、吸気バルブの閉弁時期が可変となるようにバルブタイミングを制御する可変バルブタイミング機構を備え、可変バルブタイミング機構により吸気バルブの閉弁時期を遅らせることでアトキンソンサイクルを実行する内燃機関の制御装置であって、吸気ポートの温度を検出する吸気ポート温度検出部と、吸気ポートの温度が所定の閾値未満の低温であると判定した場合、可変バルブタイミング機構により吸気バルブの閉弁時期を遅らせることを禁止する制御部と、を備えることを特徴とする。これにより、本発明の一実施の形態に係る内燃機関の制御装置は、燃料の吹き返しを減らして排気ガス性能の悪化を抑制できる。
以下、本発明の一実施例に係る内燃機関の制御装置について図面を用いて説明する。図1および図2は、本発明の一実施例に係る内燃機関の制御装置を説明する図である。
図1に示すように、本発明の一実施例に係る内燃機関1は、例えば直列4気筒のガソリンエンジンで構成されている。なお、内燃機関1の気筒数は4気筒に限られない。また、内燃機関1は、ガソリンエンジンに限らず、ディーゼルエンジンであってもよい。
内燃機関1は、シリンダブロック2と、シリンダブロック2の上部に締結されたシリンダヘッド3とを含んで構成されている。シリンダブロック2には、シリンダ5が形成されている。シリンダ5には、シリンダ5内を上下に往復動可能なピストン6が収納されている。また、シリンダ5の上部には、燃焼室7が設けられている。
内燃機関1は、シリンダ5内でピストン6が往復する間に、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程からなる一連の4行程を行う、いわゆる4サイクルのガソリンエンジンである。
ピストン6は、コネクティングロッド8を介してクランクシャフト9に連結されている。コネクティングロッド8は、ピストン6の往復運動をクランクシャフト9の回転運動に変換する。
シリンダヘッド3には、点火プラグ10と、吸気ポート11と、排気ポート12とが設けられている。点火プラグ10は、燃焼室7内に電極を突出させた状態でシリンダヘッド3に設けられ、図示しないイグナイタによってその点火時期が調整される。
吸気ポート11は、燃焼室7と後述する吸気通路16aとを連通している。吸気ポート11には、吸気バルブ14が設けられている。排気ポート12は、燃焼室7と後述する排気通路26aとを連通している。排気ポート12には、排気バルブ24が設けられている。
吸気バルブ14および排気バルブ24は、クランクシャフト9との間に巻き掛けられた図示しないタイミングチェーンまたはタイミングベルトによって開閉される。
また、シリンダヘッド3の吸気ポート11側には、吸気管16が接続されている。吸気管16の内部には、吸気ポート11と連通する吸気通路16aが形成されている。吸気通路16aには、電子制御式のスロットルバルブ18が設けられている。
スロットルバルブ18は、後述するECU50に電気的に接続されている。したがって、スロットルバルブ18は、ECU50からの指令信号に応じてスロットル開度が制御されることで、内燃機関1の吸入空気量を調整する。
また、内燃機関1は、インジェクタ13を備えている。インジェクタ13は、ポート噴射式の燃料噴射弁であり、図示しない燃料タンクから燃料ポンプによって圧送された燃料を、吸気ポート11を介して燃焼室7に噴射する。
このように構成された内燃機関1において、吸気通路16aを通過する空気は、スロットルバルブ18により流量が調整された後、吸気ポート11に導入される。そして、吸気ポート11に導入された空気は、インジェクタ13から噴射された燃料と混合され、燃焼室7に導入される。
一方、シリンダヘッド3の排気ポート12側には、排気管26が接続されている。排気管26の内部には、排気ポート12と連通する排気通路26aが形成されている。排気通路26a上には、触媒27が設けられている。触媒27は、燃焼室7から排出された排気ガスを浄化する。触媒27は、排気ガス中に含まれる有害物質である炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)を同時に浄化する三元触媒からなり、理論空燃比において最大の排気ガス浄化性能を発揮する。
内燃機関1は、水温センサ28、O2センサ29、クランク角センサ32、吸気温センサ41、エアフローセンサ42およびアクセル開度センサ43を備えている。
水温センサ28は、シリンダブロック2に形成されたウォータジャケット2a内を流通する冷却水の温度(冷却水温度)、すなわちエンジン水温を検出する。
O2センサ29は、触媒27よりも排気方向上流側に設けられている。O2センサ29は、空燃比に対して理論空燃比を基準にしてリッチ側とリーン側とで出力が急変する出力特性を有する酸素センサである。なお、酸素センサとしては、O2センサ29に代えて、空燃比に対してリニアな出力特性を有するA/Fセンサを用いてもよい。
クランク角センサ32は、クランクシャフト9の回転角度を検出し、検出信号をECU50に出力する。したがって、クランク角センサ32はエンジン回転速度を検出する。
吸気温センサ41は、吸気通路16aにおけるスロットルバルブ18の上流側を通過する空気の温度(吸気温度)を検出し、検出信号をECU50に出力する。
エアフローセンサ42は、吸気通路16aにおけるスロットルバルブ18の下流側を通過する空気の量(吸入空気量)を検出し、検出信号をECU50に出力する。
アクセル開度センサ43は、図示しないアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出し、検出信号をECU50に出力する。
内燃機関1は、可変バルブタイミング機構3Aを備えている。可変バルブタイミング機構3Aは、吸気バルブ14用の図示しないカムシャフトに設けられており、吸気バルブ14のバルブタイミング(開閉時期)を制御する。詳しくは、可変バルブタイミング機構3Aは、吸気バルブ14の閉弁時期が遅角側または進角側に可変となるようにバルブタイミングを制御する。
上述のように構成された内燃機関1は、内燃機関の制御装置としてのECU(Engine Control Unit)50によってその運転状態が制御されるようになっている。ECU50は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えるマイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUは、RAMの一時記憶機能を利用するとともにROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。ROMには、各種制御定数や各種マップ等が予め記憶されている。
ECU50の入力側には、CAN等の規格の通信ラインを介して、水温センサ28、O2センサ29、クランク角センサ32、吸気温センサ41、エアフローセンサ42、アクセル開度センサ43等の各種センサ類が接続されている。
一方、ECU50の出力側には、CAN等の規格の通信ラインを介して、前述した点火プラグ10、インジェクタ13、スロットルバルブ18、可変バルブタイミング機構3A等の各種装置が接続されている。
ECU50は、ドライバによる操作や内燃機関1の運転状態等に基づいて、点火プラグ10、インジェクタ13、スロットルバルブ18および可変バルブタイミング機構3Aを制御する。また、ECU50は、通信ラインを介して各種のセンサ、アクチュエータおよび他の制御ユニットと通信する通信機能を有する。ECU50は、インジェクタ13への通電を制御することで、内燃機関1への燃料噴射時期および燃料噴射量を制御する。
ECU50は、アクセルペダルが踏み込まれていないこと等を含む所定の条件の成立時は、内燃機関1の燃料噴射を停止するフューエルカットを実行する。
ECU50は、可変バルブタイミング機構3Aにより吸気バルブ14の閉弁時期を遅らせることでアトキンソンサイクルを実行する。つまり、本実施例では、吸気バルブ14のいわゆる遅閉じによりアトキンソンサイクルを実行している。アトキンソンサイクルの実行時は、ピストン6が下死点から上死点に移動する途中(圧縮行程の途中)で吸気バルブ14が閉じられる。
このような吸気バルブ14の遅閉じが行われることで、一旦シリンダ5内へ吸入された混合気の一部が吸気ポート11内へ押し返され、通常のバルブタイミングの場合よりも実際の圧縮開始時期が遅くなる。これにより、吸入容積よりも膨張容積が大きくなり、燃焼による膨張エネルギを運動エネルギとしてより多く回収することができ、内燃機関1のエネルギ効率を高めることができる。なお、吸気バルブ14の閉弁時期を遅らせることで実現されるアトキンソンサイクルは、ミラーサイクルと呼ばれることもある。
ECU50には、アトキンソンサイクルの実行時に参照するバルブタイミングを定めたアトキンソン有マップと、アトキンソンサイクルを実行しない通常時に参照するバルブタイミングを定めたアトキンソン無マップと、が記憶されている。アトキンソン有マップおよびアトキンソン無マップにおいて、エンジン負荷とエンジン回転速度との組み合わせごとのバルブタイミングが定められている。したがって、ECU50は、エンジン負荷およびエンジン回転速度を参照してバルブタイミングの目標値(目標バルブタイミング)を決定する。ECU50は、エンジン負荷を例えば吸入空気量または吸気圧に基づいて演算する。
ここで、内燃機関1の冷機時のように、吸気ポート11の温度が十分に昇温していない状態でアトキンソンサイクルが実行された場合、吸気バルブ14の遅閉じによって燃焼室7から吸気ポート11へ混合気の一部が押し返される。そのため、混合気中の燃料の押し返し(以下、燃料の吹き返しともいう)により、低温の吸気ポート11の表面に付着する燃料の量が増大する。
そして、吸気ポート11の表面に付着した燃料が蒸発して再び燃焼室7に供給されるため、空燃比が理論空燃比よりもリッチ側に偏ってしまう。そのため、触媒27が排気ガス浄化性能を十分に発揮できず、THC(全炭化水素)やPN(粒子状物質の粒子数)が増加し、排気ガス性能が悪化してしまう。
そこで、本実施例では、ECU50は、吸気ポート11の温度を検出する吸気ポート温度検出部51と、吸気ポート11の温度が所定の閾値未満の低温であると判定した場合、可変バルブタイミング機構3Aにより吸気バルブ14の閉弁時期を遅らせることを禁止する制御部52と、を備えている。つまり、吸気ポート11の温度が低温の場合、制御部52は、アトキンソンサイクルの実行を禁止し、通常のバルブタイミングで吸気バルブ14の開閉を制御する。
吸気ポート温度検出部51は、吸気温センサ41が検出する吸気温度と、水温センサ28が検出する冷却水温度と、エアフローセンサ42が検出する吸入空気量とに基づいて、吸気ポート11の温度(以下、吸気ポート温度ともいう)を算出する。
ECU50には、各センサの検出値と吸気ポート温度との相関を定めた図示しないマップが記憶されており、吸気ポート温度検出部51は、このマップを参照して吸気ポート温度(推測値)を算出する。なお、吸気ポート11に温度センサを設け、吸気ポート11の実際の温度を直接的に測定してもよい。
ここで、内燃機関1の燃料噴射を停止するフューエルカットの実行中は、燃焼室7に空気のみが導入されるため、アトキンソンサイクルを実行した場合であっても、燃焼室7から吸気ポート11への燃料の吹き返しが発生することがない。
そこで、制御部52は、吸気ポート11の温度が所定の閾値未満の低温であると判定した場合であっても、内燃機関1の燃料噴射を停止するフューエルカットを実行しているときは、可変バルブタイミング機構3Aにより吸気バルブ14の閉弁時期を遅らせることを禁止しない。つまり、吸気ポート11の温度が低温の場合であっても、制御部52は、フューエルカットの実行中は、アトキンソンサイクルを実行する。
次に、図2のフローチャートを参照して、本実施例に係るECU50によって実行されるバルブタイミング制御動作について説明する。このバルブタイミング制御動作は、所定の短い周期で繰り返し実行される。
図2に示すように、ECU50は、ステップS1で吸気ポート温度を取得する。このステップS1は、ECU50の吸気ポート温度検出部51により行われる。
次いで、ECU50は、ステップS2で吸気ポート温度が所定の閾値α未満の低温であるか否かを判定する。このステップS2は、ECU50の制御部52により行われる。
ECU50は、ステップS2で吸気ポート温度が閾値α未満の低温ではないと判定した場合、ステップS6でアトキンソン有マップにより目標バルブタイミングを算出し、ステップS7でアトキンソン有マップに基づく目標バルブタイミングとなるように、可変バルブタイミング機構3Aを作動させ、今回の動作を終了する。
このように、吸気ポート温度が閾値α未満の低温ではない場合、燃料の吹き返しによる排気ガス性能の悪化のおそれがないため、ECU50は、アトキンソン有マップに基づいてバルブタイミングを制御し、アトキンソンサイクルを実行する。
ECU50は、ステップS2で吸気ポート温度が閾値α未満の低温であると判定した場合、ステップS3でアクセルオフであるか否かを判定する。このステップS3では、ECU50は、アクセル開度センサ43の検出信号に基づいて、アクセルペダルが踏み込まれていない場合にアクセルオフであると判定する。
ECU50は、ステップS3でアクセルオフであると判定した場合、ステップS4でフューエルカット中であるか否かを判定する。このステップS3、S4は、ECU50の制御部52により行われる。
ECU50は、ステップS3でアクセルオフではないと判定した場合、およびステップS4でフューエルカット中ではないと判定した場合、ステップS5でアトキンソン無マップにより目標バルブタイミングを算出する。このステップS5は、ECU50の制御部52により行われる。
そして、ECU50は、ステップS7でアトキンソン無マップに基づく目標バルブタイミングとなるように、可変バルブタイミング機構3Aを作動させ、今回の動作を終了する。
このように、吸気ポート温度が閾値α未満の低温である場合、燃料の吹き返しによる排気ガス性能の悪化のおそれがあるため、ECU50は、アトキンソンサイクルの実行を禁止し、アトキンソン無マップに基づいてバルブタイミングを制御する。
一方、ECU50は、ステップS4でフューエルカット中であると判定した場合、ステップS6でアトキンソン有マップにより目標バルブタイミングを算出する。そして、ECU50は、ステップS7でアトキンソン有マップに基づく目標バルブタイミングとなるように、可変バルブタイミング機構3Aを作動させ、今回の動作を終了する。
このように、吸気ポート温度が閾値α未満の低温の場合であっても、フューエルカット中は、燃料の吹き返しによる排気ガス性能の悪化のおそれがないため、ECU50は、アトキンソン有マップに基づいてバルブタイミングを制御し、アトキンソンサイクルを実行する。
なお、ECU50は、ステップS3でアクセルオフであると判定した場合、図2に表れていないフューエルカットを実行することがあるが、フューエルカットの実行開始および実行終了は、アクセルオフであるか否か以外の要因が関係しており、アクセルオフの状態であってもフューエルカットの実行が開始されないまたは終了している場合があり得る。そのため、ECU50は、ステップS3とは別に、ステップS4においてフューエルカット中であるか否かを判定している。
以上のように、本実施例の内燃機関の制御装置は、吸気ポート11の温度を検出する吸気ポート温度検出部51と、吸気ポート11の温度が所定の閾値未満の低温であると判定した場合、可変バルブタイミング機構3Aにより吸気バルブ14の閉弁時期を遅らせることを禁止する制御部52と、を備えている。
これにより、吸気ポート11の温度が所定の閾値未満の低温である場合、制御部52は、可変バルブタイミング機構3Aにより吸気バルブ14の閉弁時期を遅らせることを禁止し、通常のバルブタイミングで吸気バルブ14の開閉を制御する。このため、燃焼室7から吸気ポート11への燃料の吹き返し量が減少し、低温の吸気ポート11に燃料が付着することを抑制できるので、THC(全炭化水素)やPN(粒子状物質の粒子数)の増加を抑制できる。この結果、燃料の吹き返しを減らして排気ガス性能の悪化を抑制できる。
また、本実施例の内燃機関の制御装置において、制御部52は、吸気ポート11の温度が所定の閾値未満の低温であると判定した場合であっても、内燃機関1の燃料噴射を停止するフューエルカットを実行しているときは、可変バルブタイミング機構3Aにより吸気バルブ14の閉弁時期を遅らせることを禁止しない。
これにより、フューエルカットの実行中は、吸気バルブ14の閉弁時期を遅らせることを禁止しないようにしても、燃焼室7から吸気ポート11への燃料の吹き返しが発生することがないため、排気ガス性能の悪化を抑制できる。
また、フューエルカットの実行中は、燃料ではなく高温の圧縮空気が燃焼室7から吸気ポート11に戻されるので、吸気ポート11の昇温を促進することができ、アトキンソンサイクルの実行機会を早期に増やすことができる。
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
1 内燃機関
3A 可変バルブタイミング機構
11 吸気ポート
14 吸気バルブ
50 ECU(制御装置)
51 吸気ポート温度検出部
52 制御部
3A 可変バルブタイミング機構
11 吸気ポート
14 吸気バルブ
50 ECU(制御装置)
51 吸気ポート温度検出部
52 制御部
Claims (2)
- 吸気バルブの閉弁時期が可変となるようにバルブタイミングを制御する可変バルブタイミング機構を備え、
前記可変バルブタイミング機構により前記吸気バルブの閉弁時期を遅らせることでアトキンソンサイクルを実行する内燃機関の制御装置であって、
吸気ポートの温度を検出する吸気ポート温度検出部と、
前記吸気ポートの温度が所定の閾値未満の低温であると判定した場合、前記可変バルブタイミング機構により前記吸気バルブの閉弁時期を遅らせることを禁止する制御部と、を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記制御部は、前記吸気ポートの温度が所定の閾値未満の低温であると判定した場合であっても、前記内燃機関の燃料噴射を停止するフューエルカットを実行しているときは、前記可変バルブタイミング機構により前記吸気バルブの閉弁時期を遅らせることを禁止しないことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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