JP6733269B2 - 表層と板厚中心部の硬度に優れ、かつ表層と中心の硬度差の小さい板厚200mm超の厚鋼板およびその製造方法 - Google Patents

表層と板厚中心部の硬度に優れ、かつ表層と中心の硬度差の小さい板厚200mm超の厚鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明はロータリーキルン(セメント製造などに用いる回転式の窯)に代表される大型産業用機械の回転機構を構成する巨大な歯車の素材に関するものであり、特に板厚が200mm超であって、母材板厚中心部の−20℃での吸収エネルギーが20J以上であり、表層の硬度がHB330以上、板厚中心部の硬度HBで300以上、かつ表層と板厚中心部の硬度差ΔHBが30以下であることを特徴とする、表層と板厚中心部の硬度に優れ、かつ表層と中心の硬度差の小さい厚鋼板とその製造方法を提供する。
ロータリーキルンに代表される大型産業用機械の回転機構には、巨大な歯車が用いられる。素材となる鋼板には、歯車の耐疲労性や耐久性の観点から、表層HB330以上、板厚中心部HB300以上、板厚中心部のvE−20℃≧20J、の硬度ならびに靭性が求められる。本鋼板は曲げ加工して用いられるが,板厚中心部に対して著しく硬度が高い場合、歯車の保証硬度に対して著しく曲げ加工性が悪くなるため,表層と中心部の硬度差ΔHBは30程度に小さいことが求められる。また、本鋼材は歯車加工後に歪み取り焼鈍を加えられるが,この際に材質が変化しないよう、素材となる鋼板は予め500℃以上で焼戻しされなければならない。
近年,歯車の大型化を志向し,従来にない板厚200mm超の鋼板が求められるようになってきた。板厚の増大に伴い、焼入れ時の板厚中心部の冷却速度が低下するため、(焼戻し後も)中心部の硬度が得難くなり、表層と中心部の硬度差も生じやすくなる。単に硬度をあげるだけの成分設計では靭性の低下を生じるため、板厚200mm超という極厚材では、硬度差を抑制しつつ表層硬度および中心部硬度を確保し、かつ靭性も確保するための成分バランス調整は困難を極める。また、このように板厚200mm超の極厚材では、板厚の増大に伴って焼戻し昇温時に表層と中心部の温度差がつきやすく、全厚に亘って均質な材質を得ることが困難になるため、表層と中心の差異を踏まえて製造プロセスの改良、特に焼戻し操業条件を改善する必要がある。
たとえば特許文献1に示される方法では、C量およびDIの範囲を規定することで板厚120mmまでの耐磨耗鋼を製造しているが、焼入れ時の冷却速度が遅くなる板厚200mm超において板厚中心部の硬度を保証しうるものではない。また、後述する本発明と比してC量が多く、靭性は0℃までの試験に留まり、vE−20℃≧20Jを保証しうるものではない。
特許文献2に示される方法では、圧延直前の水冷実施と圧延時の表面温度を規定することで全厚に亘って均質な鋼板を製造しているが、最大板厚が100mm程度であり,焼入れ時の冷却速度が遅くなる板厚200mm超の鋼板に於いて中心部の硬度を保証しうるものではない。また、当該文献では圧延時の表面温度が1000℃以下の低温圧延を実施しているが、低温での圧延は変形抵抗の増大により内部空隙の圧着にも不利である事から、板厚200mmを超える極厚材の製造には適していない。
特許文献3に示される方法では、V・Cr・Moによる析出強化と微量Nbの添加による細粒化効果によって中心部硬度と靭性を兼備した耐磨耗鋼を製造しているが、C量が0.20%を超えるため、板厚100mm程度でも表層と中心部の硬度差がHv50(≒HB50)と大きく、より焼入れ時の冷却速度が遅くなる板厚200mm超の鋼板に於いて硬度差を抑制することは困難である。
特開2014−25130号公報 特開平2−205629号公報 特開2001−49387号公報
以上の背景の下、本発明は従来から製造の困難であった、特に板厚が200mm超であって、母材板厚中心部の−20℃での吸収エネルギーが20J以上であり、表層の硬度がHB330以上、板厚中心部の硬度HBで300以上、かつ表層と板厚中心部の硬度差ΔHBが30以下であることを特徴とする、表層と中心の硬度差の小さい厚鋼板とその製造方法を提供する。
第一に、板厚200mm超で中心部の硬度を確保するためには、十分な焼入れ性が必要であり、下式(1)のCeqで0.78以上を満足する必要がある。これは軟質組織であるフェライトの生成を回避するためである。
Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/15+(Cr+Mo+V)/5 (1)
各元素記号は成分組成を意味する(質量%)。
図1に示すように、板厚200mm超の鋼板に於いては、Ceq<0.78の領域では中心部の硬度がHB300未満となること、硬度の不足はフェライトの生成によるものであることを知見した。発明者らは、板厚200mm超の厚鋼板でも焼入れ冷却中にフェライトを生じない条件として、式(1)で定義されるCeqが0.78以上である必要がある事を見出した。
第二に、表層と中心部の硬度差を抑制するには、下式(2)で表される成分パラメータ式Aの値が2.0以上を満足する必要がある。
A=(2×Mo+Cr)×Ceq/(10×C) (2)
各元素記号ならびにCeqは成分組成ならびに(1)式から計算される炭素当量を意味する(%)。
本発明者らは、成分が表層と中心部の硬度差ΔHBに与える影響を調査し、CがΔHBを大きくすること、影響度合いは異なるがCr、Mo、CeqがΔHBを小さくすることを知見し、この影響を上記パラメータ式Aで整理し、かつ図2に示すように、A≧2.0の場合にΔHBを30以下に抑えられることを知見した。
第三に、表層ならびに中心部の硬度を確保するには、単に成分を最適化するのみではなく、焼戻し温度が500℃以上、550℃以下を満足する必要がある。歯車の施工上の要件(歪み取り焼鈍での材質の低下防止)から、焼戻し温度は500℃以上とする必要がある。加えて、組織を十分に焼戻し靭性を確保するためにも、焼戻し温度は500℃以上とする必要がある。一方で、本発明者らは焼き戻し温度と表層ならびに中心部の硬度の関係を検討し,図3に示すように、550℃超の焼戻しで急激に硬度が低下し、表層HB330および中心部HB300が確保できなくなるため、焼き戻し温度は550℃以下とする必要があることを知見した。
第四に、表層の硬度を安定的に330以上を確保するためには、図4に示すように、下式(3)で表されるΔLMPが400以下を満足する必要がある。
ΔLMP=焼戻し温度[K]×{log10(表層保持時間[min]/中心部保持時間[min])} (3)
ここで「表層保持時間」は表層温度が「焼戻し温度−5℃」となってから炉外へ抽出するまでの時間を意味し、「中心部保持時間」は中心部温度が「焼戻し温度−5℃」となってから炉外へ抽出するまでの時間を意味する。焼戻し時間は特に指定しないが、鋼板内が一様の温度に加熱される必要、即ち中心部温度が焼戻し温度−5℃までは到達する必要があり、巾・長方向の材質の均一性の観点から中心部保持時間は30min以上となることが望ましい。
表層ならびに板厚中心部の温度は、対象部位に熱電対を装入して測定されることが望ましいが、炉内雰囲気温度の変化と鋼の熱伝導率を元に、一般的な熱伝導方程式から計算してもよい。
冷却は昇温と比して速やかに進行するため、炉外への抽出時点を保持完了時点と見做す。
板厚が厚くなるほど、昇温過程に於いて表層と中心部の温度差がつきやすくなる。その結果、中心部が焼戻し温度に達する前に、表層が長時間保持されることになり、表層の硬度不足を生じやすくなる。焼戻しの温度と保持時間による材質影響は、一般的にLMP=焼戻し温度[K]×{20+log10(保持時間[min]/60)} で整理される。特に板厚200mm超の鋼板では表層と中心部でLMP差を生じやすく、表層硬度を確保するためにはこの差異(ΔLMP)を抑制する必要がある。昇温速度を遅くする、昇温過程で均熱時間を設ける、中心部保持時間を長くするなどの操業によってΔLMPを抑制することが可能である。図4に示すように、中心部の硬度を一定の範囲に調整した場合に、ΔLMPが大であるほど表層の硬度が低下し、400を超えた場合には表層HB330未満となることを知見した。
このように、本発明の目的は、板厚が200mm超であって、母材板厚中心部の−20℃での吸収エネルギーが20J以上であり、表層の硬度がHB330以上、板厚中心部の硬度HBで300以上、かつ表層と板厚中心部の硬度差ΔHBが30以下である厚鋼板を提供することであって、その要旨とするところは
(1) 質量%にて、C:0.10%以上、0.14%以下、Si:0.00%以上、0.40以下、Mn:0.90%以上、1.50%以下、Cu:0.00%以上、0.40%以下、Ni:0.20%以上、1.00%以下、Cr:1.00%以上、1.50%以下、Mo:0.60%以上、1.00%以下、V::0.000%以上、0.050%以下、Al:0.020%以上、0.085%以下、N:0.0020%以上、0.0070%以下、B:0.0005%以上、0.0020%以下、P:0.000%以上、0.010%以下、S:0.000%以上、0.002%以下、を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、鋼の組織が焼戻しマルテンサイトおよび/または焼戻しベイナイトであって、残組織がフェライト及び不可避組織が合計で1%未満からなり、下記式(1)(2)を満足し、板厚中心部に於ける-20℃でのC方向シャルピーの3点平均が20J以上であり、表層の硬度がHBで330以上、板厚中心部の硬度がHBで300以上、かつ表層と板厚中心の硬度差ΔHBが30以下であることを特徴とする、表層と板厚中心部の硬度に優れ、かつ表層と中心の硬度差の小さい板厚200mm超の厚鋼板。
Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/15+(Cr+Mo+V)/5 ≧0.78 (1)
A=(2×Mo+Cr)×Ceq/(10×C) ≧2.0 (2)
ここでC、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、Vはそれぞれの質量%
(2) 上記成分に加えてさらに、質量%で、
Nb:0.001%以上、0.050%以下
Ti:0.001%以上、0.020%以下、
Ca:0.0001%以上、0.0030%以下、
Mg:0.0001%以上、0.0030%以下、
REM:0.0001%以上、0.0030%以下、
のうち1種類以上を含有し、かつTiを含有する場合はTi/N≦3.4を満たすことを特徴とする(1)に記載の表層と板厚中心部の硬度に優れ、かつ表層と中心の硬度差の小さい板厚200mm超の厚鋼板。
(3) 鋼の成分が質量%でC:0.10%以上、0.14%以下、Si:0.00%以上、0.40以下、Mn:0.90%以上、1.50%以下、Cu:0.00%以上、0.40%以下、Ni:0.20%以上、1.00%以下、Cr:1.00%以上、1.50%以下、Mo:0.60%以上、1.00%以下、V::0.000%以上、0.050%以下、Al:0.020%以上、0.085%以下、N:0.0020%以上、0.0070%以下、B:0.0005%以上、0.0020%以下、P:0.010%以下、S:0.002%以下、残Feおよび不可避的不純物からなる成分の鋼を用い、加熱・熱間圧延し、Ac3変態点以上に再加熱し水冷する焼入れ処理の後、焼戻し条件として、下式(3)で表されるΔLMPが400以下を満足する表層保持時間、中心部保持時間、焼戻し温度で焼戻し、かつ当該焼戻し温度は500℃以上550℃以下であり、焼戻した後、常温まで冷却することにより、下記式(1)(2)を満足し、板厚中心部に於ける-20℃でのC方向シャルピーの3点平均が20J以上であり、表層の硬度がHBで330以上、板厚中心部の硬度がHBで300以上、かつ表層と板厚中心の硬度差ΔHBが30以下である厚鋼板を得ることを特徴とする、表層と板厚中心部の硬度に優れ、かつ表層と中心の硬度差の小さい板厚200mm超の厚鋼板の製造方法。
Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/15+(Cr+Mo+V)/5 ≧ 0.78 (1)
A=(2×Mo+Cr)×Ceq/(10×C) ≧2.0 (2)
ΔLMP=焼戻し温度[K]×{log10(表層保持時間[min]/中心部保持時間[min])} (3)
ここで、C、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、Vはそれぞれの質量%を意味し、ΔLMPは表層と中心部の焼戻しパラメータの差、「表層保持時間」は表層温度が焼戻し温度−5℃となってから焼戻し熱処理炉外へ抽出するまでの時間(min)、「中心部保持時間」は中心部温度が焼戻し温度−5℃となってから焼戻し熱処理炉外へ抽出するまでの時間(min)を意味する。
(4)上記成分に加えてさらに、Nb:0.001%以上、0.050%以下、Ti:0.001%以上、0.020%以下、Ca:0.0001%以上、0.0030%以下、Mg:0.0001%以上、0.0030%以下、REM:0.0001%以上、0.0030%以下、のうち1種類以上を含有し、かつTiを含有する場合はTi/N≦3.4を満たすことを特徴とする(3)に記載の板厚中心部に於ける-20℃でのC方向シャルピーの3点平均が20J以上であり、表層の硬度がHBで330以上、板厚中心部の硬度がHBで300以上、かつ表層と板厚中心の硬度差ΔHBが30以下であり、表層と板厚中心部の硬度に優れ、かつ表層と中心の硬度差の小さい板厚200mm超の厚鋼板の製造方法。
本発明により、板厚中心部に於ける-20℃でのC方向シャルピーの3点平均が20J以上であり、表層の硬度がHBで330以上、板厚中心部の硬度がHBで300以上、かつ表層と中心部の硬度差の少ない板厚200mm超の厚鋼板を得ることが出来、その存在意義は大きい。
Ceqと板厚中心部硬度の関係を表す図である。 パラメータ式Aと硬度差ΔHBの関係を表す図である。 焼戻し温度と硬度の関係を表す図である。 ΔLMPと表層硬度の関係を表す図である。
始めに、成分系について説明する。
C:0.10%以上、0.14%以下
Cは焼き入れ組織の硬さを高め硬度向上に有効な元素であり0.10%を下限とする。一方で過剰な添加は靭性を損なうため、上限を0.14%とする。
Si:0.00%以上、0.40以下
Siは脱酸材として、また強度を改善させるためにも有効な元素ではあるが、多量の添加は焼戻し脆性を助長し靭性を低下させるため低減させることが好ましく、上限を0.40%とする。一方、下限は0.00%でも構わないが、溶鋼精錬時の脱酸効率や脱酸コストの観点から、0.05%以上とすることが好ましい。
Mn:0.90%以上、1.50%以下
Mnは脱酸材として、また本鋼材のC量の範囲では靭性改善に有効な元素であり0.90%以上の添加が必要とされるが、過剰な添加は焼戻し脆性を助長して靭性を低下させるため上限を1.50%とする。
Cu:0.00%以上、0.40%以下
Cuは低温靭性を損なうことなく鋼の強度を高めることができる元素であるが、多量の添加によって熱間加工時の割れを生じるほか金属Cuの析出などで靭性を低下させるため上限を0.40%とする。CuはCeqを高めることでフェライトの抑制に寄与するが、他の合金元素による代替が可能であり、下限について特に規制されるものではなく、代替できれば0.00%でも構わないが、精錬による皆無化が困難な合金元素であり、0.02%を下限とすることが好ましい。
Ni:0.20%以上、1.00%以下
Niは鋼の強度および靭性を向上するのに有効な元素であり、0.20%以上が添加される。上限は特に規定しないが、過度の添加では効果が飽和するうえ、高価な合金であるNiの多量添加は製造コストの悪化を招くため、工業生産が成り立つ範囲として、上限を1.00%とすることが望ましい。
Cr:1.00%以上、1.50%以下、Mo:0.60%以上、1.00%以下
Cr・Moは焼き入れ性を改善し中心部硬度を上げるうえ、析出硬化により表層ならびに中心部の硬度を底上げする重要な元素であり、Crは1.00%以上、Moは0.60%以上が添加されるが、多量の添加は合金炭化物形成により却って靭性を低下させるため、Crは上限を1.50%、Moは上限を1.00%とする。
V:0.000%以上、0.050%以下
Vは炭化物の形成・焼入れ性の改善を通じて母材強度を向上させるが、多量の添加は合金炭化物形成による靭性の低下を引き起こすため上限を0.050%とする。Ceqを高めることでフェライトの抑制に寄与するが、Vは高価な合金元素であり他の合金によって代替が可能であることから、下限について特に規制されるものではなく、代替できれば0.000%でも構わないが、皆無化が困難な合金元素であり、不可避的不純物として含まれる量として0.003%を下限とすることが好ましい。
Al:0.020%以上、0.085%以下、
Alは脱酸材として有効な元素であるとともに、鋼中Nと結びついてAlNを形成し組織の細粒化に寄与し、靭性の確保に寄与するため0.020%以上が添加されるが、過剰な添加は粗大AlNにより靭性の低下ならびに鋳片の割れを生じるため上限を0.085%とする。
N:0.0020%以上、0.0070%以下、
Nは合金元素と窒化物・炭窒化物を形成し細粒化に寄与し靭性確保に寄与するため0.0020%を下限として添加される。一方で鋼中に過剰に固溶した場合ならびに粗大な窒化物・炭窒化物を形成した場合は靭性を低下させるため、0.0070%を上限とする。
B:0.0005%以上、0.0020%以下
Bは微量の添加により鋼の焼入れ性を改善し、フェライト生成を抑制することで中心部硬度を向上させ、これに伴いΔHBを低減させる元素であり、0.0005%以上が添加される。しかし、添加過剰となった場合は粗大な金属の炭硼化物を形成し靭性が低下するため、上限を0.0020%とする。
P:0.000%以上、0.010%以下
Pは鋼中に含有される不純物元素であり、粒界脆化を助長し靭性を低下させる有害元素であるため、出来るだけ少ないことが好ましく、0.010%以下まで低減される。下限は0.000%が望ましいが精錬コストの増大ならびに生産性の低下の観点から、0.001%とすることが好ましい。
S:0.000%以上、0.002%以下、
Sは鋼中に含有される不純物元素であり、偏析および硫化物の形成を通じて靭性を低下させる元素であるため、出来るだけ少ないことが好ましく、0.002%以下まで低減される。下限は0.000%が望ましいが精錬コストの増大ならびに生産性の低下の観点から、0.0004%とすることが好ましい。
さらに目的に応じて、以下の選択元素を添加してもよい。
Nb:0.001%以上、0.050%以下
Nbは炭窒化物を形成し鋼の内部組織の細粒化に寄与する元素であり0.001%以上を含有させることが出来る。しかし、多量の添加によって生じる粗大な炭窒化物は却って靭性を低下させるため上限を0.050%とする。
Ti:0.001%以上、0.020%以下
Ti/N≦3.4
Tiは安定な窒化物を形成し組織の細粒化に寄与する元素であり、0.001%以上を含有させることが出来る。しかし、Tiの過剰添加は粗大窒化物による靭性低下を生じるため、添加量は0.020%を上限とする。またTiの添加がある場合、TiNの化学量論比を超えて添加した場合、具体的はTi>3.4Nとなった場合には、過剰なTiが炭化物を形成し靭性を低下させるため、Ti≦3.4Nに規制することが好ましい。
Ca:0.0001%以上、0.0030%以下、Mg:0.0001%以上、0.0030%以下、REM:0.0001%以上、0.0030%以下、
Ca、Mg、REMは何れもSなどの有害不純物と結合し、無害な介在物を形成することで鋼の機械的性質を改善させることができるため、0.0001%以上含有させることができる。しかし、過剰に添加すると効果が飽和するばかりか鋳造ノズルなどの耐火物の溶損を助長するため、上限を0.0030%とする。
最後に、組織について説明する。
組織:焼戻しマルテンサイトと焼戻しベイナイト
フェライトは鋼材の硬度の低下要因である。とりわけ焼入れ冷却速度の遅い板厚中心部に生じ易く、表層との硬度差の原因になるため、皆無化されなければいけない。パーライトは硬度確保には有効ではあるものの、その硬質さゆえに脆性破壊起点となるため、皆無化されなければならない。フェライト析出時に排出されるCが濃化することでパーライトは生成されるため、フェライト析出の回避によって同時に抑制される。
残留オーステナイトならびに焼戻しされない組織は脆性破壊起点となり鋼材の靭性を低下させるため、皆無化されなければならない。本鋼材は500℃以上の焼き戻しを実施するため、基本的に生じない。
本鋼材における上記の有害組織および不可避的組織(フェライト・パーライト・残留オーステナイト・焼戻しされない組織)は先述の成分・製法によって皆無化されることが必要であり、ミクロ偏析・操業ばらつきによる生成を考慮して面積%で1%未満とする。尚、残留オーステナイトの組織分率は、その測定方法から体積%となるが、便宜上特に換算せずに他の組織の面積%に合計する。マルテンサイトとベイナイトは焼戻した後の判別は困難であるため、面積率は焼戻しマルテンサイトと焼戻しベイナイトをあわせたものを用いる。
本発明の厚鋼板の素材となる鋼塊は、上記した成分組成の鋼を転炉・電気炉等の通常の精錬プロセスで溶製した後、連続鋳造法あるいは造塊-分塊法等の公知の方法で製造することができ、特に制限はない。
次に製造方法について述べる。
まず、上記の鋼成分組成のスラブを、連続鋳造あるいは、造塊分塊法によって鋳造し、得られた鋼塊を1050℃以上、1250℃以下の温度で加熱する。なお、目標とする加熱温度は、厚手材を圧延する際に板厚中心部まで十分に圧下の効果がある温度であることから、その下限を1050℃とするが、1250℃を超える温度に加熱されると、鋼板のスケールが剥離できず、鋼板表面疵が発生してしまうことから、その上限を1250℃とする。
加熱鋼塊を圧延後、前述の様にAc3変態点以上に再加熱し水冷する焼入れ処理、および500℃以上550℃以下の温度で加熱し、かつ式3で規定するΔLMPが400以下である表層保持時間、中心部保持時間を満たすような保持条件の焼戻し処理を行ない、常温まで冷却する。焼入れ時にAc3変態点以上に再加熱する理由はオーステナイト単相組織とし、焼入れ後および焼戻し後の鋼板組織・材質を均質化するためである。Ac3点は下式4の経験式から求められる。
Ac3=937.2−476.2×C+56×Si−19.7×Mn−16.3×Cu−26.6×Ni−4.9×Cr+38.1×Mo+124.8×V+198.4×Al+3315×B−19.1×Nb+136.3×Ti ‥(4)
表1に示す化学成分を有するA1〜A10およびB1〜B24の鋼を溶製して得られた鋼片を、表2に示すNo.1〜10の本発明鋼とNo.11〜40の比較例それぞれの条件で圧延・熱処理を実施し、板厚210mm〜250mmの鋼板を製造した。製造にあたっては熱間圧延の後に鋼板をAc3以上の温度域に再加熱後表1記載の条件で製造した。
その後、全ての鋼板の表層ならびに板厚中心部から圧延表面に平行な試験面を持つブリネル硬さ測定用の試験片を採取し、JIS Z2243に規定されるブリネル硬さ試験を実施した。表層硬度については、脱炭層回避のために表層から0.7〜1mmを除去し、試験に供した。ブリネル硬さ試験の判定として、表層硬度はHB300以上、中心部硬度はHB300以上であるものを合格とした。
加えて、全ての鋼板の板厚中心部からJIS Z 2242に規定されるシャルピー衝撃試験片を採取し、試験を実施した。シャルピー衝撃試験の判定として、−20℃での3本の吸収エネルギーの平均値が20J以上であるものを合格とした。
上記のプロセス条件と機械試験の結果を併せて表2に示す。組織分率は板厚中心部から観察用の試験片を採取し、圧延方向に直行する方向に巾方向から観察することで決定した。複数視野の観察については、視野の重複が無いように圧延長手方向に試料を移動させながら観察を行った。組織のうちフェライトならびにパーライトについては、ナイタールエッチングを実施した試験片を500倍の光学顕微鏡観察を3視野行うことによって有無を確認した。ただし、本鋼材は焼入れ性が非常に高いため、パーライトについては全ての実施例に於いて0%であった。残留γについては、組織観察時と同一の部位から試験片を採取し、X線回折法によって体積分率を測定し、これをそのまま面積率とした。ただし、本鋼材は十分に焼戻しを行うため、全ての実施例に於いて残留γは極微量の検出量であったので、実質的に0%とし、表に記載していない。また、本鋼材は十分に焼戻しを行うため、全ての実施例に於いて焼戻しされないマルテンサイト、焼戻しされないベイナイトは0%であった。表1、2中に於いて下線付きで示したものは成分が本発明の範囲外であることを示す。実施例の表1,2によれば、本発明の要件を満足するものは良好の成績を示す。

Claims (4)

  1. 板厚が200mm超であって、鋼の成分が質量%で
    C:0.10%以上、0.14%以下
    Si:0.00%以上、0.40以下
    Mn:0.90%以上、1.50%以下
    Cu:0.00%以上、0.40%以下
    Ni:0.20%以上、1.00%以下
    Cr:1.00%以上、1.50%以下
    Mo:0.60%以上、1.00%以下
    V::0.000%以上、0.050%以下
    Al:0.020%以上、0.085%以下、
    N:0.0020%以上、0.0070%以下、
    B:0.0005%以上、0.0020%以下
    P:0.000%以上、0.010%以下、
    S:0.000%以上、0.002%以下、
    残Feおよび不可避的不純物からなり、
    鋼の組織が焼戻しマルテンサイトおよび/または焼戻しベイナイトであって、残組織がフェライト及び不可避組織が合計で1%未満からなり、
    下記式(1)(2)を満足し、板厚中心部に於ける-20℃でのC方向シャルピーの3点平均が20J以上であり、表層の硬度がHBで330以上、板厚中心部の硬度がHBで300以上、かつ表層と板厚中心の硬度差ΔHBが30以下であることを特徴とする、表層と板厚中心部の硬度に優れ、かつ表層と中心の硬度差の小さい板厚200mm超の厚鋼板。
    Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/15+(Cr+Mo+V)/5 ≧ 0.78 (1)
    A=(2×Mo+Cr)×Ceq/(10×C) ≧2.0 (2)
    ここでC、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、Vはそれぞれの質量%
  2. 上記成分に加えてさらに、質量%で、
    Nb:0.001%以上、0.050%以下、
    Ti:0.001%以上、0.020%以下、
    Ca:0.0001%以上、0.0030%以下、
    Mg:0.0001%以上、0.0030%以下、
    REM:0.0001%以上、0.0030%以下、
    のうち1種類以上を含有し、かつTiを含有する場合はTi/N≦3.4を満たすことを特徴とする請求項1に記載の表層と板厚中心部の硬度に優れ、かつ表層と中心の硬度差の小さい板厚200mm超の厚鋼板。
  3. 鋼の成分が質量%で
    C:0.10%以上、0.14%以下、
    Si:0.00%以上、0.40以下、
    Mn:0.90%以上、1.50%以下、
    Cu:0.00%以上、0.40%以下、
    Ni:0.20%以上、1.00%以下、
    Cr:1.00%以上、1.50%以下、
    Mo:0.60%以上、1.00%以下、
    V::0.000%以上、0.050%以下、
    Al:0.020%以上、0.085%以下、
    N:0.0020%以上、0.0070%以下、
    B:0.0005%以上、0.0020%以下、
    P:0.000%以上、0.010%以下、
    S:0.000%以上、0.002%以下、
    残Feおよび不可避的不純物からなる成分の鋼を用い、加熱・熱間圧延し、Ac3変態点以上に再加熱し水冷する焼入れ処理の後、焼戻し条件として、下記式(3)で表されるΔLMPが400以下を満足する表層保持時間、中心部保持時間、焼戻し温度で焼戻し、かつ当該焼戻し温度は500℃以上550℃以下であり、焼戻した後、常温まで冷却することにより、下記式(1)(2)を満足し、板厚中心部に於ける-20℃でのC方向シャルピーの3点平均が20J以上であり、表層の硬度がHBで330以上、板厚中心部の硬度がHBで300以上、かつ表層と板厚中心の硬度差ΔHBが30以下である厚鋼板を得ることを特徴とする、表層と板厚中心部の硬度に優れ、かつ表層と中心の硬度差の小さい板厚200mm超の厚鋼板の製造方法。
    Ceq=C+Mn/6+(Cu+Ni)/15+(Cr+Mo+V)/5 ≧ 0.78 (1)
    A=(2×Mo+Cr)×Ceq/(10×C) ≧2.0 (2)
    ΔLMP=焼戻し温度[K]×{log10(表層保持時間[min]/中心部保持時間[min])} (3)
    ここで、C、Mn、Cu、Ni、Cr、Mo、Vはそれぞれの質量%を意味し、ΔLMPは表層と中心部の焼戻しパラメータの差、「表層保持時間」は表層温度が焼戻し温度−5℃となってから焼戻し熱処理炉外へ抽出するまでの時間(min)、「中心部保持時間」は中心部温度が焼戻し温度−5℃となってから焼戻し熱処理炉外へ抽出するまでの時間(min)を意味する。
  4. 上記成分に加えてさらに、
    Nb:0.001%以上、0.050%以下、
    Ti:0.001%以上、0.020%以下、
    Ca:0.0001%以上、0.0030%以下、
    Mg:0.0001%以上、0.0030%以下、
    REM:0.0001%以上、0.0030%以下、
    のうち1種類以上を含有し、かつTiを含有する場合はTi/N≦3.4を満たすことを特徴とする請求項3に記載の板厚中心部に於ける-20℃でのC方向シャルピーの3点平均が20J以上であり、表層の硬度がHBで330以上、板厚中心部の硬度がHBで300以上、かつ表層と板厚中心の硬度差ΔHBが30以下であり、表層と板厚中心部の硬度に優れ、かつ表層と中心の硬度差の小さい板厚200mm超の厚鋼板の製造方法。
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