JP6732237B2 - アナログ信号をディジタル信号に変換する方法および装置 - Google Patents

アナログ信号をディジタル信号に変換する方法および装置 Download PDF

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Description

この発明は、2相励磁2相出力かつ位相変調方式の回転検出器に関し、とくに回転検出に係るアナログ信号をディジタル信号に変換する方法および装置に関する。
回転検出器の信号を処理して角度を出力する際に、2相の励磁信号を用いる技術が知られている。このような技術の例は、たとえば特許文献1の図3等に開示される。
特開平11−118521号公報
しかしながら、従来の技術では、回路の一部に故障が発生した場合に、継続して正確な角度を出力することができないという問題があった。たとえば特許文献1の構成では、2相の励磁信号のいずれかが喪失した場合には、正確な角度の出力が困難になる。
この発明はこのような問題点を解消するためになされたものであり、一部に故障が発生した場合でも正確な角度の出力を継続することができる、信号変換方法および装置を提供することを目的とする。
この発明に係る方法は、2相励磁2相出力かつ位相変調方式の回転検出に係るアナログ信号をディジタル信号に変換する方法であって、
第1相の励磁信号および第2相の励磁信号のうちいずれも喪失していない場合に、各相の励磁信号に対して振幅変調された振幅変調アナログ信号を重ね合わせて、第1相の位相変調アナログ信号および第2相の位相変調アナログ信号を生成するステップと、
第1相の励磁信号および第2相の励磁信号のうちいずれも喪失していない場合に、第1相の位相変調アナログ信号と、第2相の位相変調アナログ信号とに基づき、メイン系ディジタル角度値を出力するステップと、
第1相の励磁信号または第2相の励磁信号が喪失した場合に、喪失していない相の励磁信号に対して振幅変調された2相の振幅変調アナログ信号に基づき、サブ系ディジタル角度値を出力するステップと、
を備える。
特定の態様では、前記メイン系ディジタル角度値を出力する前記ステップは、第1相の位相変調アナログ信号および第2相の位相変調アナログ信号の一方が喪失した場合であっても実行される。
また、この発明に係る、アナログ信号をディジタル信号に変換する装置は、
前記メイン系ディジタル角度値を生成するメイン系信号処理部と、
前記サブ系ディジタル角度値を生成するサブ系信号処理部と、
を備え、上述の方法を実行することにより前記メイン系ディジタル角度値または前記サブ系ディジタル角度値を出力する。
特定の態様では、
励磁信号異常検出回路および信号選択処理回路をさらに備え、
前記励磁信号異常検出回路は、第1相の励磁信号が喪失したか否かを判定する機能と、第2相の励磁信号が喪失したか否かを判定する機能とを備え、
前記信号選択処理回路は、前記励磁信号異常検出回路による判定の結果に基づき、メイン系ディジタル角度値またはサブ系ディジタル角度値を選択して出力する機能を備える。
この発明によれば、回転検出に係るアナログ信号をディジタル信号に変換する際に、2相の励磁信号がいずれも正常な場合にはメイン系ディジタル角度値を出力し、いずれかの励磁信号が喪失した場合にはサブ系ディジタル角度値を出力するので、一部に故障が発生した場合でも正確な角度の出力を継続することができる。このため、回転検出器を扱うシステムの信頼性向上に貢献することができる。
本発明の実施の形態1に係る装置を含む構成の例を示す図である。 図1のメイン系信号処理部の構成の一例を示す図である。 図1のサブ系信号処理部の構成の一例を示す図である。 図1の励磁信号異常検出回路および信号選択処理回路の構成の一例を示す図である。 実施の形態2に係るメイン系信号処理部の構成の一例を示す図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1に、本発明の実施の形態1に係る装置を含む構成の例を示す。回転検出器10およびディジタル変換部20は、アナログ信号をディジタル信号に変換する装置を構成し、本明細書に記載される方法を実行することにより、アナログ信号をディジタル信号に変換する。回転検出器10は2相励磁2相出力かつ位相変調方式の回転検出器であり、ディジタル変換部20は回転検出器10の回転検出に係るアナログ信号をディジタル信号に変換する。
回転検出器10は、直交する2相の励磁信号が入力されると、回転角度θに応じた位相を持った2相の位相変調アナログ信号を出力する。この2相の位相変調アナログ信号は、たとえば、各相の励磁信号に対して回転角度θに応じて誘起された、2相の振幅変調信号の重ね合わせにより構成される。
第1相の励磁信号をES1−S3=E・sinωtと表し、第2相の励磁信号をES2−S4=E・cosωtと表すと、第1相の位相変調アナログ信号ER1−R3は、たとえば次のような重ね合わせにより構成することができる。まず、回転検出器10は、第1相の励磁信号E・sinωtを回転角度θの余弦に対して振幅変調した振幅変調アナログ信号K・E・sinωt・cosθ(ただしKは変圧比)と、第2相の励磁信号E・cosωtを回転角度θの正弦に対して振幅変調した振幅変調アナログ信号K・E・cosωt・sinθとを生成する。次に、回転検出器10は、これらの信号を重ね合わせることにより、第1相の位相変調アナログ信号ER1−R3を生成する。
具体的な重ね合わせ演算はたとえば減算であり、すなわち、
R1−R3=K・(ES1−S3・cosθ−ES2−S4・sinθ)
=K・E・sinωt・cosθ−K・E・cosωt・sinθ
=K・E・sin(ωt−θ) …(式1)
同様に、第2相の位相変調アナログ信号ER2−R4は、たとえば次のような重ね合わせにより構成することができる。まず、回転検出器10は、第1相の励磁信号E・sinωtを回転角度θの正弦に対して振幅変調した振幅変調アナログ信号K・E・sinωt・sinθと、第2相の励磁信号E・cosωtを回転角度θの余弦に対して振幅変調した振幅変調アナログ信号K・E・cosωt・cosθとを生成する。次に、回転検出器10は、これらの信号を重ね合わせることにより、第2相の位相変調アナログ信号ER2−R4を生成する。
具体的な重ね合わせ演算はたとえば加算であり、すなわち、
R2−R4=K・(ES1−S3・sinθ−ES2−S4・cosθ)
=K・E・sinωt・sinθ+K・E・cosωt・cosθ
=K・E・cos(ωt−θ) …(式2)
このように、回転検出器10は、正常に動作している場合(たとえば、第1相の励磁信号および第2相の励磁信号のうちいずれも喪失していない場合)には、各相の励磁信号に対して振幅変調された振幅変調アナログ信号を重ね合わせて、第1相の位相変調アナログ信号ER1−R3および第2相の位相変調アナログ信号ER2−R4を生成する。
ディジタル変換部20は、メイン系信号処理部30と、サブ系信号処理部40と、励磁信号異常検出回路50と、信号選択処理回路60とを備える。メイン系信号処理部30およびサブ系信号処理部40は、互いに異なる処理によってそれぞれ異なり得るディジタル角度値を出力する。本実施形態では、メイン系信号処理部30はメイン系ディジタル角度値φを出力し、サブ系信号処理部40はサブ系ディジタル角度値φを出力する。φおよびφは信号選択処理回路60に供給される。
図2に、メイン系信号処理部30の構成の一例を示す。メイン系信号処理部30は、第1相の位相変調アナログ信号K・E・sin(ωt−θ)と、第2相の位相変調アナログ信号K・E・cos(ωt−θ)とに基づき、メイン系ディジタル角度値φを生成する。
メイン系信号処理部30は励磁回路31を備え、励磁回路31は2相の励磁信号を生成して回転検出器10に供給する。また、メイン系信号処理部30は基準信号発生部32を備え、基準信号発生部32は、励磁信号の周波数に応じた時間基準を表す所定の基準信号ωtを生成して励磁回路31に供給する。なお、励磁回路31および基準信号発生部32は、メイン系信号処理部30の一部として設けられる必要はなく、装置の他の部分に設けられてもよい。
メイン系ディジタル信号φの生成は、負帰還制御を用いて実現される。負帰還制御において、フィードバック信号が位相変調アナログ信号と乗算され、中間信号が生成される。本実施形態では、基準信号発生部32から出力される基準信号ωtからメイン系ディジタル角度値φを減算した結果の正弦および余弦を表す信号として、2相のフィードバック信号が生成される。すなわち、フィードバック信号は、メイン系ディジタル角度値φの正弦を表すフィードバック信号sin(ωt−φ)およびメイン系ディジタル角度値φの余弦を表すフィードバック信号cos(ωt−φ)として表される。
余弦を表すフィードバック信号cos(ωt−φ)は、第1相の位相変調アナログ信号K・E・sin(ωt−θ)と乗算され、乗算の結果として第1中間信号K・E・sin(ωt−θ)・cos(ωt−φ)が生成される。同様に、正弦を表すフィードバック信号sin(ωt−φ)は、第2相の位相変調アナログ信号K・E・cos(ωt−θ)と乗算され、乗算の結果として第2中間信号K・E・cos(ωt−θ)・sin(ωt−φ)が生成される。
負帰還制御において、第1中間信号と第2中間信号との差分ε(すなわち、乗算出力の差分)を制御偏差とし、この制御偏差が0となるか、または0に近づくように、所定の制御則によってメイン系ディジタル角度値φが修正される。この差分εは次のように表される。
ε= K・E・cos(ωt−θ)・sin(ωt−φ
−K・E・sin(ωt−θ)・cos(ωt−φ
= K・E・sin(θ−φ) …(式3)
この式から、負帰還制御系が正常に機能してε=0となると、K・E・sin(θ−φ)=0となり、すなわちφ=θとなる。このようにして、メイン系信号処理部30は、正常に動作している場合(たとえば、第1相の励磁信号および第2相の励磁信号のうちいずれも喪失していない場合)に、回転検出器10からのアナログ信号をディジタル角度出力に変換し、メイン系ディジタル角度値φを生成する。
次に、第1相の位相変調アナログ信号K・E・sin(ωt−θ)が喪失した場合の、メイン系信号処理部30の動作を説明する。この場合には、上記式3は次のようになる。
ε=K・E・cos(ωt−θ)・sin(ωt−φ)−0・cos(ωt−φ
=(1/2)・K・E・{sin(θ−φ)+sin(2ωt−θ−φ)}
…(式4)
ここでε=0とすると、φ≒θ+sin(2ωt−2θ)と近似できる。sin(2ωt−θ−φ)は通常およそ励磁周波数の2倍の周波数成分であるが、励磁周波数に対して負帰還制御系の周波数特性を適切に構成すれば、当該2倍の周波数成分を減衰または除去することができる。この場合には、φ=θとなるか、またはφはθを中心として微小振動する信号となる。すなわち、メイン系信号処理部30によるディジタル変換は、正常に行われるか、または誤差を持ちながらも継続可能である。
ここでは第1相の位相変調アナログ信号K・E・sin(ωt−θ)が喪失した場合について説明したが、第2相の位相変調アナログ信号K・E・cos(ωt−θ)が喪失した場合、正弦を表すフィードバック信号sin(ωt−φ)が喪失した場合、および、余弦を表すフィードバック信号cos(ωt−φ)が喪失した場合についても同様である。
以上説明するように、メイン系信号処理部30は、2相の励磁信号がいずれも正常であれば、2相の位相変調アナログ信号のいずれかが喪失した場合であっても、ディジタル変換を(正常に、または所定の誤差内で)継続することができる。
図3に、サブ系信号処理部40の構成の一例を示す。サブ系信号処理部40は、2相のアナログ信号に基づき、サブ系ディジタル角度値φを生成する。以下では、励磁信号のいずれかが喪失した場合の動作について説明する。
まず、第2相の励磁信号E・cosωtが喪失した場合について説明する。この場合、回転検出器10から出力される2相のアナログ信号は、次のようになる。
R1−R3=K・E・sinωt・cosθ−K・0・sinθ
=K・E・sinωt・cosθ …(式5)
R2−R4=K・E・sinωt・sinθ+K・0・cosθ
=K・E・sinωt・sinθ …(式6)
これは、喪失していない相の励磁信号(この場合には第1相の励磁信号E・sinωt)に対し、回転角度θに応じて振幅変調された2相の振幅変調アナログ信号であるということができる。
サブ系信号処理部40は、これら2相の振幅変調アナログ信号のディジタル変換処理を行い、サブ系ディジタル角度値φを生成する。サブ系ディジタル角度値φの生成は、負帰還制御を用いて実現される。負帰還制御において、フィードバック信号が振幅変調アナログ信号と乗算され、中間信号が生成される。本実施形態では、サブ系ディジタル角度値φの正弦を表す信号sinφおよび余弦を表す信号cosφとして、2相のフィードバック信号が生成される。
正弦を表すフィードバック信号sinφは、第1相の振幅変調アナログ信号K・E・sinωt・cosθと乗算され、乗算の結果として第1中間信号K・E・sinωt・cosθ・sinφが生成される。同様に、余弦を表すフィードバック信号cosφは、第2相の振幅変調アナログ信号K・E・sinωt・sinθと乗算され、乗算の結果として第2中間信号K・E・sinωt・sinθ・cosφが生成される。
負帰還制御において、第1中間信号と第2中間信号との差分ε(すなわち、乗算出力の差分)を制御偏差とし、この制御偏差が0となるか、または0に近づくように、所定の制御則によってサブ系ディジタル角度値φが修正される。この差分εは次のように表される。
ε= K・E・sinωt・sinθ・cosφ
−K・E・sinωt・cosθ・sinφ
= K・E・sin(θ−φ)・sinωt …(式7)
ここで、制御偏差εは、喪失していない相の励磁信号(この場合には第1相の励磁信号E・sinωt)により同期検波され直流化される。このため、負帰還制御系が正常に機能してε=0となると、K・E・sin(θ−φ)=0となり、すなわちφ=θとなる。このようにして、サブ系信号処理部40は、回転検出器10からのアナログ信号をディジタル角度出力に変換し、サブ系ディジタル角度値φを生成する。
次に、第1相の励磁信号E・sinωtが喪失した場合について説明する。この場合、回転検出器10から出力される2相のアナログ信号は、次のようになる。
R1−R3=K・0・cosθ−K・E・cosωt・sinθ
=−K・E・cosωt・sinθ …(式8)
R2−R4=K・0・sinθ+K・E・cosωt・cosθ
=K・E・cosωt・cosθ …(式9)
これは、喪失していない相の励磁信号(この場合には第2相の励磁信号E・cosωt)に対し、回転角度θに応じて振幅変調された2相の振幅変調アナログ信号であるということができる。
正弦を表すフィードバック信号sinφは、第1相の振幅変調アナログ信号−K・E・cosωt・sinθと乗算され、乗算の結果として第1中間信号−K・E・cosωt・sinθ・sinφが生成される。同様に、余弦を表すフィードバック信号cosφは、第2相の振幅変調アナログ信号K・E・cosωt・cosθと乗算され、乗算の結果として第2中間信号K・E・cosωt・cosθ・cosφが生成される。
負帰還制御において、第1中間信号と第2中間信号との差分ε(すなわち、乗算出力の差分)を制御偏差とし、この制御偏差が0となるか、または0に近づくように、所定の制御則によってサブ系ディジタル角度値φが修正される。この差分εは次のように表される。
ε= K・E・cosωt・cosθ・cosφ
+K・E・cosωt・sinθ・sinφ
= K・E・cos(θ−φ)・cosωt …(式10)
ここで、制御偏差εは、喪失していない相の励磁信号(この場合には第2相の励磁信号E・cosωt)により同期検波され直流化される。このため、負帰還制御系が正常に機能してε=0となると、K・E・cos(θ−φ)=0となり、すなわちφ=θ+(π/2)となる。このようにして、サブ系信号処理部40は、回転検出器10からのアナログ信号をディジタル角度出力に変換し、サブ系ディジタル角度値φを生成する。ただし、この場合には、サブ系ディジタル角度値φは回転角度θとは90°ずれた状態で生成されることになるので、このずれを解消するために、後述の位相補正処理や、出力された値を読み替える等の処理を行ってもよい。
以上説明するように、サブ系信号処理部40は、2相の励磁信号のいずれかが喪失した場合であっても、ディジタル変換を正常に継続することができる。
図4に、励磁信号異常検出回路50および信号選択処理回路60の構成の一例を示す。励磁信号異常検出回路50は、回転検出器10に入力される2相の励磁信号について、異常の有無を検出する。異常とは、たとえば各励磁信号を供給する配線の断線や、励磁信号を出力する回路等のダウンを含むが、これらに限定されない。検出の結果は信号選択処理回路60に供給される。
励磁信号異常検出回路50は、断線/ダウン検出部51および52と、OR回路53とを備える。断線/ダウン検出部51は、第1相の励磁信号E・sinωtが正常であるか否かを判定する。あるいは、断線/ダウン検出部51は、第1相の励磁信号E・sinωtが喪失したか否かを判定するということもできる。同様に、断線/ダウン検出部52は、第2相の励磁信号E・cosωtが正常であるか否か、または、喪失したか否かを判定する。
OR回路53は、断線/ダウン検出部51および52の出力に基づき、少なくとも一方の励磁信号が喪失している場合には、少なくとも一方の励磁信号が喪失していることを表す信号を出力する。
信号選択処理回路60は、励磁信号異常検出回路50による判定の結果に基づき、メイン系ディジタル角度値φまたはサブ系ディジタル角度値φを選択して出力する。この信号選択処理回路60の出力がディジタル変換部20の出力となる。
このために、信号選択処理回路60は、出力選択スイッチ61を備える。出力選択スイッチ61は、メイン系ディジタル角度値φおよびサブ系ディジタル角度値φの入力に応じ、いずれの励磁信号も喪失していない場合にはメイン系ディジタル角度値φを出力し、少なくとも一方の励磁信号が喪失している場合には、サブ系ディジタル角度値φを出力する。
したがって、2相の励磁信号のうちいずれも喪失していない場合には、第1相の位相変調アナログ信号K・E・sin(ωt−θ)と、第2相の位相変調アナログ信号K・E・cos(ωt−θ)とに基づき、メイン系ディジタル角度値φが出力される。なお上述のように、メイン系ディジタル角度値φの出力は、2相の位相変調アナログ信号のいずれか一方が喪失した場合であっても実行される。
また、信号選択処理回路60は、図示のように位相補正スイッチ62を備え、位相補正スイッチ62の状態に応じてサブ系ディジタル角度値φを補正してもよい。位相補正スイッチ62は、第1相の励磁信号E・sinωtが喪失した場合には90°の値を出力し、そうでない場合(第2相の励磁信号E・cosωtが喪失した場合を含む)には0°の値を出力し、その値を出力選択スイッチ61の出力から減算するよう作用する。上述のように、第1相の励磁信号E・sinωtが喪失した場合にはサブ系ディジタル角度値φは回転角度θとは90°ずれているが、減算によりこのずれが解消される。
このように、2相の励磁信号のうちいずれかが喪失した場合には、喪失していない相の励磁信号に対して振幅変調された2相の振幅変調アナログ信号(ER1−R3=K・E・sinωt・cosθおよびER2−R4=K・E・sinωt・sinθの組か、または、ER1−R3=−K・E・cosωt・sinθおよびER2−R4=K・0・sinθ+K・E・cosωt・cosθの組)に基づき、サブ系ディジタル角度値φが出力される。
以上説明するように、本発明に係る回転検出器10およびディジタル変換部20によれば、2相の励磁信号がいずれも正常な場合にはメイン系ディジタル角度値φを出力し、いずれかの励磁信号が喪失した場合にはサブ系ディジタル角度値φを出力するので、一部に故障が発生した場合でも正確な角度の出力を継続することができる。このため、回転検出器を扱うシステムの信頼性向上に貢献することができる。
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1において、メイン系信号処理部の構成を変更するものである。
図5に、実施の形態2に係るメイン系信号処理部30’の構成の一例を示す。メイン系信号処理部30’の入力および出力は、実施の形態1に係るメイン系信号処理部30(図2)と同一である。
実施の形態2でも、メイン系ディジタル信号φの生成は、負帰還制御を用いて実現される。実施の形態2の負帰還制御では、周波数信号ωt≒ωt+φが励磁回路31の入力にフィードバックされる。メイン系信号処理部30’は基準信号発生部32’を備え、基準信号発生部32’は、所定の基準信号ωtと、この基準信号ωtの正弦および余弦を表す基準正弦信号sinωtおよび基準余弦信号cosωtとを生成する。
基準余弦信号cosωtは、第1相の位相変調アナログ信号K・E・sin(ωt−θ)と乗算され、乗算の結果として第1中間信号K・E・sin(ωt−θ)・cosωtが生成される。同様に、基準正弦信号sinωtは、第2相の位相変調アナログ信号K・E・cos(ωt−θ)と乗算され、乗算の結果として第2中間信号K・E・cos(ωt−θ)・sinωtが生成される。
負帰還制御において、第1中間信号と第2中間信号との差分ε(すなわち、乗算出力の差分)を制御偏差とし、この制御偏差が0となるか、または0に近づくように、所定の制御則によってメイン系ディジタル角度値φが修正される。この差分εは次のように表される。
ε= K・E・cos(ωt−θ)・sinω
−K・E・sin(ωt−θ)・cosω
= K・E・sin(ωt+θ−ωt)
= K・E・sin(θ−φ) …(式11)
この式から、負帰還制御系が正常に機能してε=0となると、K・E・sin(θ−φ)=0となり、すなわちφ=θとなる。このようにして、メイン系信号処理部30’は、回転検出器10からのアナログ信号をディジタル角度出力に変換し、メイン系ディジタル角度値φを生成する。
次に、第1相の位相変調アナログ信号K・E・sin(ωt−θ)が喪失した場合の、メイン系信号処理部30’の動作を説明する。この場合には、上記式11は次のようになる。
ε=K・E・cos(ωt−θ)・sinωt−0・cosω
=(1/2)・K・E・{sin(ωt+θ−ωt)+sin(ωt−θ+ωt)}
=(1/2)・K・E・{sin(θ−φ)+sin(2ωt−θ+φ)}
…(式12)
ここでε=0とすると、φ≒θ+sin(2ωt)と近似できる。sin(2ωt)は通常およそ励磁周波数の2倍の周波数成分であるが、励磁周波数に対して負帰還制御系の周波数特性を適切に構成すれば、当該2倍の周波数成分を減衰または除去することができる。この場合には、φ=θとなるか、またはφはθを中心として微小振動する信号となる。すなわち、メイン系信号処理部30’によるディジタル変換は、正常に行われるか、または誤差を持ちながらも継続可能である。
ここでは第1相の位相変調アナログ信号K・E・sin(ωt−θ)が喪失した場合について説明したが、第2相の位相変調アナログ信号K・E・cos(ωt−θ)が喪失した場合、基準正弦信号sinωtが喪失した場合、および、基準余弦信号cosωtが喪失した場合についても同様である。
以上説明するように、実施の形態2においても、メイン系信号処理部30’は、2相の励磁信号がいずれも正常であれば、2相の位相変調アナログ信号のいずれかが喪失した場合であっても、ディジタル変換を(正常に、または所定の誤差内で)継続することができる。
10 回転検出器(アナログ信号をディジタル信号に変換する装置)、20 ディジタル変換部(アナログ信号をディジタル信号に変換する装置)、30,30’ メイン系信号処理部、40 サブ系信号処理部、50 励磁信号異常検出回路、60 信号選択処理回路、φ メイン系ディジタル角度値、φ サブ系ディジタル角度値。

Claims (4)

  1. 2相励磁2相出力かつ位相変調方式の回転検出に係るアナログ信号をディジタル信号に変換する方法であって、
    第1相の励磁信号および第2相の励磁信号のうちいずれも喪失していない場合に、各相の励磁信号に対して振幅変調された振幅変調アナログ信号を重ね合わせて、第1相の位相変調アナログ信号および第2相の位相変調アナログ信号を生成するステップと、
    第1相の励磁信号および第2相の励磁信号のうちいずれも喪失していない場合に、第1相の位相変調アナログ信号と、第2相の位相変調アナログ信号とに基づき、メイン系ディジタル角度値を出力するステップと、
    第1相の励磁信号または第2相の励磁信号が喪失した場合に、喪失していない相の励磁信号に対して振幅変調された2相の振幅変調アナログ信号に基づき、サブ系ディジタル角度値を出力するステップと、
    を備える、方法。
  2. 前記メイン系ディジタル角度値を出力する前記ステップは、第1相の位相変調アナログ信号および第2相の位相変調アナログ信号の一方が喪失した場合であっても実行される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記メイン系ディジタル角度値を生成するメイン系信号処理部と、
    前記サブ系ディジタル角度値を生成するサブ系信号処理部と、
    を備え、請求項1または2に記載の方法を実行することにより前記メイン系ディジタル角度値または前記サブ系ディジタル角度値を出力する、アナログ信号をディジタル信号に変換する装置。
  4. 励磁信号異常検出回路および信号選択処理回路をさらに備え、
    前記励磁信号異常検出回路は、第1相の励磁信号が喪失したか否かを判定する機能と、第2相の励磁信号が喪失したか否かを判定する機能とを備え、
    前記信号選択処理回路は、前記励磁信号異常検出回路による判定の結果に基づき、メイン系ディジタル角度値またはサブ系ディジタル角度値を選択して出力する機能を備える、
    請求項3に記載の装置。
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