JP6731426B2 - 走査型内視鏡システム - Google Patents

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Description

本発明は、走査型内視鏡システムに関し、特に、被写体を光で走査する走査型内視鏡システムに関するものである。
医療分野においては、例えば、日本国特公平2−28967号公報に開示されているような電子式の内視鏡が従来用いられている。具体的には、日本国特公平2−28967号公報には、光源装置から供給される光により照明された被写体をCCD等の固体撮像素子で撮像するように構成された電子式の内視鏡が開示されている。また、日本国特公平2−28967号公報には、内視鏡の先端カメラ部に設けられた固体撮像素子と、当該固体撮像素子からの信号を映像信号に変換してディスプレイ装置に出力するカメラコントロールユニットと、の間を結ぶケーブル内の配線の断線を検出するための構成が開示されている。
一方、医療分野においては、前述の電子式の内視鏡とは異なる構成を具備する内視鏡として、例えば、被検者の体腔内の被写体をレーザ光で走査して画像を取得するように構成された走査型の内視鏡が近年提案されている。具体的には、走査型の内視鏡は、例えば、光源から発せられたレーザ光を導光する光ファイバに取り付けられたアクチュエータの動作に応じて当該光ファイバの端部を揺動することにより、当該光ファイバの端部を経て出射されるレーザ光の照射位置を変位させて被写体を走査するように構成されている。
ところで、走査型の内視鏡においては、被検者の体腔内に挿入される挿入部に固体撮像素子を設ける必要がないため、当該挿入部を電子式の内視鏡に比べて細径に形成することができる、という利点が存在する。
その一方で、走査型の内視鏡においては、例えば、アクチュエータを駆動させるための駆動信号等の電気信号の伝送に用いられる信号線の不具合が挿入部の細径化に伴って発生し易くなってしまう、という問題点が生じている。また、走査型の内視鏡においては、例えば、信号線の不具合の発生に起因してアクチュエータの動作に異常が発生した際に、光ファイバの端部を経て出射されたレーザ光が極小領域に対して集中的に照射されてしまう場合がある、という問題点が生じている。
しかし、日本国特公平2−28967号公報には、走査型の内視鏡の構成等を考慮しつつ断線を検出するための方法について特に開示等されておらず、すなわち、前述の問題点に応じた課題が依然として存在している。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、光走査用のアクチュエータに接続される信号線における不具合の発生を確実に検出することが可能な走査型内視鏡システムを提供することを目的としている。
本発明の一態様の走査型内視鏡システムは、光源部から供給される照明光を導く光ファイバと、前記光ファイバを経て出射される前記照明光の照射位置を変位させることが可能なアクチュエータ部と、前記アクチュエータ部を駆動させるための信号として周期性を具備する駆動信号を生成するとともに、前記アクチュエータ部に接続される所定の信号線を介し、当該生成した駆動信号を前記アクチュエータ部へ供給するように構成された駆動信号供給部と、前記駆動信号供給部から供給される前記駆動信号の1周期分の期間のうちの所定のタイミングで前記所定の信号線を流れる電流値に基づく閾値判定を行うことにより、前記所定の信号線における不具合の発生の有無を判定するように構成された判定部と、を有し、前記判定部は、前記電流値が所定の閾値範囲から所定回数連続で逸脱したことを検出した場合に、前記所定の信号線において不具合が発生しているとの判定結果を得る。
また、本発明の他の態様の走査型内視鏡システムは、光源部から供給される照明光を導く光ファイバと、前記光ファイバを経て出射される前記照明光の照射位置を変位させることが可能なアクチュエータ部と、前記アクチュエータ部を駆動させるための信号として周期性を具備する駆動信号を生成するとともに、前記アクチュエータ部に接続される所定の信号線を介し、当該生成した駆動信号を前記アクチュエータ部へ供給するように構成された駆動信号供給部と、前記駆動信号供給部から供給される前記駆動信号の1周期分の期間のうちの所定のタイミングで前記アクチュエータ部に印加される電圧値に基づく閾値判定を行うことにより、前記所定の信号線における不具合の発生の有無を判定するように構成された判定部と、を有し、前記判定部は、前記電圧値が所定回数連続で所定の閾値を下回ったことを検出した場合に、前記所定の信号線において不具合が発生しているとの判定結果を得る。
実施例に係る走査型内視鏡システムの要部の構成を示す図。 アクチュエータ部の構成を説明するための断面図。 アクチュエータ部に供給される駆動信号の信号波形の一例を示す図。 中心点Aから最外点Bに至る渦巻状の走査経路の一例を示す図。 最外点Bから中心点Aに至る渦巻状の走査経路の一例を示す図。 アクチュエータ部に接続される信号線に流れる電流値の時間的な変化の一例を説明するための図。 アクチュエータ部に接続される信号線に流れる電流値の時間的な変化の一例を説明するための図。 アクチュエータ部に接続される信号線に流れる電流値の時間的な変化の一例を説明するための図。 アクチュエータ部に接続される信号線における不具合の発生の有無の判定に利用可能な構成の一例を説明するための図。 アクチュエータ部に接続される信号線における不具合の発生の有無の判定に利用可能な構成の一例を説明するための図。 アクチュエータ部に接続される信号線に流れる電流値の周波数特性の一例を説明するための図。 アクチュエータ部に接続される信号線に流れる電流値の周波数特性の一例を説明するための図。 アクチュエータ部に接続される信号線に流れる電流値の周波数特性の一例を説明するための図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明を行う。
図1から図13は、本発明の実施例に係るものである。図1は、実施例に係る走査型内視鏡システムの要部の構成を示す図である。
走査型内視鏡システム1は、例えば、図1に示すように、被検者の体腔内に挿入される走査型の内視鏡2と、内視鏡2を接続可能な本体装置3と、本体装置3に接続される表示装置4と、本体装置3に対する情報の入力及び指示を行うことが可能な入力装置5と、を有して構成されている。
内視鏡2は、被検者の体腔内に挿入可能な細長形状を備えて形成された挿入部11を有して構成されている。
挿入部11の基端部には、内視鏡2を本体装置3のコネクタ受け部62に着脱自在に接続するためのコネクタ部61が設けられている。
コネクタ部61及びコネクタ受け部62の内部には、図示しないが、内視鏡2と本体装置3とを電気的に接続するための電気コネクタ装置が設けられている。また、コネクタ部61及びコネクタ受け部62の内部には、図示しないが、内視鏡2と本体装置3とを光学的に接続するための光コネクタ装置が設けられている。
挿入部11の内部における基端部から先端部にかけての部分には、本体装置3の光源ユニット21から供給される照明光を導光して出射端部から出射する光ファイバである照明用ファイバ12と、被写体からの戻り光を受光して本体装置3の検出ユニット23へ導くための1本以上の光ファイバを具備する受光用ファイバ13と、がそれぞれ挿通されている。
照明用ファイバ12の光入射面を含む入射端部は、本体装置3の内部に設けられた合波器32に配置されている。また、照明用ファイバ12の光出射面を含む出射端部は、挿入部11の先端部に設けられたレンズ14aの光入射面の近傍に配置されている。
受光用ファイバ13の光入射面を含む入射端部は、挿入部11の先端部の先端面における、レンズ14bの光出射面の周囲に固定配置されている。また、受光用ファイバ13の光出射面を含む出射端部は、本体装置3の内部に設けられた光検出器37に配置されている。
照明光学系14は、挿入部11の先端部に設けられている。また、照明光学系14は、照明用ファイバ12の光出射面を経た照明光が入射されるレンズ14aと、レンズ14aを経た照明光を被写体へ出射するレンズ14bと、を有して構成されている。
挿入部11の先端部側における照明用ファイバ12の中途部には、本体装置3のドライバユニット22から供給される駆動信号に基づいて駆動するアクチュエータ部15が設けられている。
照明用ファイバ12及びアクチュエータ部15は、挿入部11の長手軸方向に垂直な断面において、例えば、図2に示す位置関係を具備するようにそれぞれ配置されている。図2は、アクチュエータ部の構成を説明するための断面図である。
照明用ファイバ12とアクチュエータ部15との間には、図2に示すように、接合部材としてのフェルール41が配置されている。具体的には、フェルール41は、例えば、ジルコニア(セラミック)またはニッケル等により形成されている。
フェルール41は、図2に示すように、四角柱として形成されており、挿入部11の長手軸方向に直交する第1の軸方向であるX軸方向に対して垂直な側面42a及び42cと、挿入部11の長手軸方向に直交する第2の軸方向であるY軸方向に対して垂直な側面42b及び42dと、を有している。また、フェルール41の中心には、照明用ファイバ12が固定配置されている。なお、フェルール41は、柱形状を具備する限りにおいては、四角柱以外の他の形状として形成されていてもよい。
アクチュエータ部15は、例えば、図2に示すように、側面42aに沿って配置された圧電素子15aと、側面42bに沿って配置された圧電素子15bと、側面42cに沿って配置された圧電素子15cと、側面42dに沿って配置された圧電素子15dと、を有している。
圧電素子15a〜15dは、予め個別に設定された分極方向を具備し、本体装置3から供給される駆動信号により印加される駆動電圧に応じてそれぞれ伸縮するように構成されている。
すなわち、アクチュエータ部15の圧電素子15a及び15cは、本体装置3から供給される駆動信号に応じて振動することにより、照明用ファイバ12をX軸方向に揺動させることが可能なX軸用アクチュエータとして構成されている。また、アクチュエータ部15の圧電素子15b及び15dは、本体装置3から供給される駆動信号に応じて振動することにより、照明用ファイバ12をY軸方向に揺動させることが可能なY軸用アクチュエータとして構成されている。
挿入部11の内部には、内視鏡2毎に固有の情報である内視鏡情報を格納するための不揮発性のメモリ16が設けられている。そして、メモリ16に格納された内視鏡情報は、内視鏡2のコネクタ部61と本体装置3のコネクタ受け部62とが接続され、かつ、本体装置3の電源がオンされた際に、本体装置3のコントローラ25により読み出される。
本体装置3は、光源ユニット21と、ドライバユニット22と、電流計測部22aと、検出ユニット23と、メモリ24と、コントローラ25と、を有して構成されている。
光源ユニット21は、光源31aと、光源31bと、光源31cと、合波器32と、を有して構成されている。
光源31aは、例えば、赤色の波長帯域の光(以降、R光とも称する)を発するレーザ光源を具備して構成されている。また、光源31aは、コントローラ25の制御に応じて発光状態(オン状態)または消光状態(オフ状態)に切り替わるように構成されている。また、光源31aは、発光状態において、コントローラ25の制御に応じた光量のR光を出射するように構成されている。
光源31bは、例えば、緑色の波長帯域の光(以降、G光とも称する)を発するレーザ光源を具備して構成されている。また、光源31bは、コントローラ25の制御に応じて発光状態(オン状態)または消光状態(オフ状態)に切り替わるように構成されている。また、光源31bは、発光状態において、コントローラ25の制御に応じた光量のG光を出射するように構成されている。
光源31cは、例えば、青色の波長帯域の光(以降、B光とも称する)を発するレーザ光源を具備して構成されている。また、光源31cは、コントローラ25の制御に応じて発光状態(オン状態)または消光状態(オフ状態)に切り替わるように構成されている。また、光源31cは、発光状態において、コントローラ25の制御に応じた光量のB光を出射するように構成されている。
合波器32は、光源31aから発せられたR光と、光源31bから発せられたG光と、光源31cから発せられたB光と、を合波して照明用ファイバ12の光入射面に供給することができるように構成されている。
ドライバユニット22は、コネクタ部61とコネクタ受け部62とが接続された際に、信号線LA及びLBを介してアクチュエータ部15に電気的に接続されるように構成されている。また、ドライバユニット22は、コントローラ25の制御に基づき、アクチュエータ部15のX軸用アクチュエータを駆動させるための信号として周期性を具備する駆動信号DAを生成するとともに、アクチュエータ部15に接続される信号線LAを介し、当該生成した駆動信号DAを圧電素子15a及び15cへ供給するように構成されている。また、ドライバユニット22は、コントローラ25の制御に基づき、アクチュエータ部15のY軸用アクチュエータを駆動させるための信号として周期性を具備する駆動信号DBを生成するとともに、アクチュエータ部15に接続される信号線LBを介し、当該生成した駆動信号DBを圧電素子15b及び15dへ供給するように構成されている。すなわち、ドライバユニット22は、駆動信号供給部としての機能を具備して構成されている。また、ドライバユニット22は、信号発生器33と、D/A変換器34a及び34bと、アンプ35a及び35bと、を有して構成されている。
信号発生器33は、コントローラ25の制御に基づき、照明用ファイバ12の出射端部をX軸方向に揺動させるための第1の駆動制御信号として、例えば、下記数式(1)により示されるような波形を具備する信号を生成してD/A変換器34aに出力するように構成されている。なお、下記数式(1)において、X(t)は時刻tにおける信号レベルを表し、Axは時刻tに依存しない振幅値を表し、G(t)は正弦波sin(2πft)の変調に用いられる所定の関数を表すものとする。
X(t)=Ax×G(t)×sin(2πft) ・・・(1)
また、信号発生器33は、コントローラ25の制御に基づき、照明用ファイバ12の出射端部をY軸方向に揺動させるための第2の駆動制御信号として、例えば、下記数式(2)により示されるような波形を具備する信号を生成してD/A変換器34bに出力するように構成されている。なお、下記数式(2)において、Y(t)は時刻tにおける信号レベルを表し、Ayは時刻tに依存しない振幅値を表し、G(t)は正弦波sin(2πft+φ)の変調に用いられる所定の関数を表し、φは位相を表すものとする。
Y(t)=Ay×G(t)×sin(2πft+φ) ・・・(2)
D/A変換器34aは、信号発生器33から出力されたデジタルの第1の駆動制御信号をアナログの電圧信号である駆動信号DAに変換してアンプ35aへ出力するように構成されている。
D/A変換器34bは、信号発生器33から出力されたデジタルの第2の駆動制御信号をアナログの電圧信号である駆動信号DBに変換してアンプ35bへ出力するように構成されている。
アンプ35aは、例えば、信号増幅回路を具備して構成されている。また、アンプ35aは、コネクタ部61とコネクタ受け部62とが接続された際に、信号線LAを介してアクチュエータ部15の圧電素子15a及び15cに電気的に接続されるように構成されている。また、アンプ35aは、D/A変換器34aから出力される駆動信号DAを増幅し、当該増幅した駆動信号DAを、信号線LAを介して圧電素子15a及び15cへ出力するように構成されている。
アンプ35bは、例えば、信号増幅回路を具備して構成されている。また、アンプ35bは、コネクタ部61とコネクタ受け部62とが接続された際に、信号線LBを介してアクチュエータ部15の圧電素子15b及び15dに電気的に接続されるように構成されている。また、アンプ35bは、D/A変換器34bから出力される駆動信号DBを増幅し、当該増幅した駆動信号DBを、信号線LBを介して圧電素子15b及び15dへ出力するように構成されている。
ここで、例えば、上記数式(1)及び(2)において、Ax=Ayかつφ=π/2に設定された場合には、図3の破線で示すような信号波形、すなわち、時刻T1から時刻T3までの期間を1周期分の期間とするような信号波形を具備する駆動信号DAに応じた駆動電圧がアクチュエータ部15の圧電素子15a及び15cに印加されるとともに、図3の一点鎖線で示すような信号波形、すなわち、時刻T1から時刻T3までの期間を1周期分の期間とするような信号波形を具備する駆動信号DBに応じた駆動電圧がアクチュエータ部15の圧電素子15b及び15dに印加される。図3は、アクチュエータ部に供給される駆動信号の信号波形の一例を示す図である。
また、例えば、図3の破線で示すような信号波形を具備する駆動信号DAに応じた駆動電圧がアクチュエータ部15の圧電素子15a及び15cに印加されるとともに、図3の一点鎖線で示すような信号波形を具備する駆動信号DBに応じた駆動電圧がアクチュエータ部15の圧電素子15b及び15dに印加された場合には、照明用ファイバ12の出射端部が渦巻状に揺動され、このような揺動に応じて被写体の表面が図4及び図5に示すような渦巻状の走査経路で走査される。図4は、中心点Aから最外点Bに至る渦巻状の走査経路の一例を示す図である。図5は、最外点Bから中心点Aに至る渦巻状の走査経路の一例を示す図である。
具体的には、まず、時刻T1においては、被写体の表面における照明光の照射位置の中心点Aに相当する位置に照明光が照射される。その後、駆動信号DA及びDBの信号レベル(電圧)が時刻T1から時刻T2にかけて増加するに伴い、被写体の表面における照明光の照射位置が中心点Aを起点として外側へ第1の渦巻状の走査経路を描くように変位し、さらに、時刻T2に達すると、被写体の表面における照明光の照射位置の最外点Bに照明光が照射される。そして、駆動信号DA及びDBの信号レベル(電圧)が時刻T2から時刻T3にかけて減少するに伴い、被写体の表面における照明光の照射位置が最外点Bを起点として内側へ第2の渦巻状の走査経路を描くように変位し、さらに、時刻T3に達すると、被写体の表面における中心点Aに照明光が照射される。
すなわち、アクチュエータ部15は、ドライバユニット22から供給される駆動信号DA及びDBに基づいて照明用ファイバ12の出射端部を揺動することにより、当該出射端部を経て被写体へ出射される照明光の照射位置を図4及び図5に示す渦巻状の走査経路に沿って変位させることが可能な構成を具備している。
電流計測部22aは、信号線LAを介してアクチュエータ部15の圧電素子15a及び15cに供給される駆動信号DAの電流値IAを計測するとともに、当該計測した電流値IAをコントローラ25へ出力するように構成されている。また、電流計測部22aは、信号線LBを介してアクチュエータ部15の圧電素子15b及び15dに供給される駆動信号DBの電流値IBを計測するとともに、当該計測した電流値IBをコントローラ25へ出力するように構成されている。
検出ユニット23は、内視鏡2の受光用ファイバ13により受光された戻り光を検出し、当該検出した戻り光の強度に応じた光検出信号を生成して出力するように構成されている。具体的には、検出ユニット23は、光検出器37と、A/D変換器38と、を有して構成されている。
光検出器37は、例えば、アバランシェフォトダイオード等を具備し、受光用ファイバ13の光出射面から出射される光(戻り光)を検出し、当該検出した光の強度に応じたアナログの光検出信号を生成してA/D変換器38へ順次出力するように構成されている。
A/D変換器38は、光検出器37から出力されたアナログの光検出信号をデジタルの光検出信号に変換してコントローラ25へ順次出力するように構成されている。
メモリ24には、本体装置3の制御の際に用いられる制御情報が格納されている。具体的には、メモリ24には、本体装置3の制御の際に用いられる制御情報として、例えば、図3の信号波形を特定するための周波数等のパラメータ、及び、表示装置4に表示する観察画像の生成に用いられるマッピングテーブル等の情報が格納されている。なお、前述のマッピングテーブルは、例えば、検出ユニット23から順次出力される光検出信号の出力タイミングと、当該光検出信号を変換して得られる画素情報の適用先となる画素位置と、の間の対応関係を特定可能な形式で構成されていればよい。
一方、メモリ24には、後述の判定部25cによる判定に用いられる電流閾値THA及びTHBが格納されている。
コントローラ25は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により構成されている。また、コントローラ25は、図示しない信号線等を介してコネクタ受け部62におけるコネクタ部61の接続状態を検出することにより、挿入部11が本体装置3に電気的に接続されているか否かを検出することができるように構成されている。また、コントローラ25は、コネクタ部61とコネクタ受け部62とが接続され、かつ、本体装置3の電源がオンされた際に、内視鏡情報をメモリ16から読み込むように構成されている。また、コントローラ25は、本体装置3の電源がオンされた際に、制御情報と、電流閾値THA及びTHBと、をメモリ24から読み込むように構成されている。また、コントローラ25は、光源制御部25aと、走査制御部25bと、判定部25cと、画像生成部25dと、を有して構成されている。
光源制御部25aは、光源ユニット21の各光源を個別にオン状態またはオフ状態に切り替えるための動作を行うことができるように構成されている。また、光源制御部25aは、光源ユニット21の各光源から出射されるR光、G光及びB光の光量を個別に調整するための動作を行うことができるように構成されている。また、光源制御部25aは、メモリ24から読み込んだ制御情報に基づき、例えば、R光、G光及びB光をこの順番で繰り返し出射させるための制御を光源ユニット21に対して行うように構成されている。また、光源制御部25aは、所定の判定結果が判定部25cの判定により得られたことを検出した際に、光源ユニット21からのR光、G光及びB光の供給を停止させる制御を行うように構成されている。
走査制御部25bは、メモリ24から読み込んだ制御情報に基づき、例えば、図3に示すような信号波形を具備する駆動信号DA及びDBを生成させるための制御をドライバユニット22に対して行うように構成されている。また、走査制御部25bは、所定の判定結果が判定部25cの判定により得られたことを検出した際に、ドライバユニット22からの駆動信号DA及びDBの供給を停止させる制御を行うように構成されている。
判定部25cは、メモリ24から読み込んだ電流閾値THA及びTHBと、電流計測部22aから出力される電流値IA及びIBと、に基づき、信号線LA及びLBにおける不具合の発生の有無を判定するように構成されている。なお、信号線LA及びLBにおける不具合の発生の有無に係る判定方法の具体例については、後程説明する。
画像生成部25dは、メモリ24から読み込んだ制御情報に含まれるマッピングテーブルに基づき、例えば、時刻T1からT2までの期間内に検出ユニット23から順次出力される光検出信号をRGB成分等の画素情報に変換してマッピングする(配置する)ことにより観察画像を1フレーム分ずつ生成し、当該生成した観察画像を表示装置4へ順次出力するように構成されている。
表示装置4は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)等を具備し、本体装置3から出力される観察画像を表示することができるように構成されている。
入力装置5は、例えば、キーボードまたはタッチパネル等を具備して構成されている。なお、入力装置5は、本体装置3とは別体の装置として構成されていてもよく、または、本体装置3と一体化したインターフェースとして構成されていてもよい。
続いて、以上に述べたような構成を具備する走査型内視鏡システム1の動作等について説明する。
術者等のユーザは、走査型内視鏡システム1の各部を接続して電源を投入した後、例えば、入力装置5の走査開始スイッチ(不図示)をオンすることにより、内視鏡2による所望の被写体の走査を開始させるための指示をコントローラ25に対して行う。
光源制御部25aは、入力装置5の走査開始スイッチがオンされた際に、R光、G光及びB光をこの順番で繰り返し出射させるための制御を光源ユニット21に対して行う。
走査制御部25bは、入力装置5の走査開始スイッチがオンされた際に、図3に示すような信号波形を具備する駆動信号DA及びDBを生成させるための制御をドライバユニット22に対して行う。そして、このような走査制御部25bの制御に伴い、駆動信号DAが信号線LAを介して圧電素子15a及び15cへ供給され、当該駆動信号DAの供給に伴って信号線LAを流れる電流値IAが電流計測部22aにより計測され、当該計測された電流値IAが電流計測部22aから判定部25cへ順次出力される。また、前述のような走査制御部25bの制御に伴い、駆動信号DBが信号線LBを介して圧電素子15b及び15dへ供給され、当該駆動信号DBの供給に伴って信号線LBを流れる電流値IBが電流計測部22aにより計測され、当該計測された電流値IBが電流計測部22aから判定部25cへ順次出力される。
判定部25cは、電流閾値THA及びTHBと、電流計測部22aから出力される電流値IA及びIBと、に基づき、信号線LA及びLBにおける不具合の発生の有無を判定する。
ここで、信号線LA及びLBにおける不具合の発生の有無に係る判定方法の具体例等について説明する。なお、本実施例によれば、信号線LAにおける不具合の発生の有無と、信号線LBにおける不具合の発生の有無と、が個別にかつ共通の判定方法で判定される。そのため、以降においては、信号線LAにおける不具合の発生の有無を判定するための方法に主眼を置いて説明する一方で、信号線LBにおける不具合の発生を判定するための方法については適宜簡略化して説明する。
出願人の実験結果によれば、信号線LAが正常である場合には、時刻T1からT3までの1周期分の期間における電流値IAの時間的な変化が、例えば、図6のような、IA=0を中心とするエンベロープ波形として観測されることが確認されている。また、出願人の実験結果によれば、信号線LAが正常である場合には、図6に例示するように、電流値IAが時刻T2のタイミングで最大電流値IANに到達することが確認されている。図6は、アクチュエータ部に接続される信号線に流れる電流値の時間的な変化の一例を説明するための図である。
出願人の実験結果によれば、信号線LAに断線が発生している場合には、時刻T1からT3までの1周期分の期間における電流値IAの時間的な変化が、例えば、図7のような、IA=0を中心とするエンベロープ波形として観測されることが確認されている。また、出願人の実験結果によれば、信号線LAに断線が発生している場合には、時刻T2のタイミングで計測される電流値IAが、正常時の最大電流値IANよりも小さな値である最大電流値IADに低下する、という現象が確認されている(図7参照)。図7は、アクチュエータ部に接続される信号線に流れる電流値の時間的な変化の一例を説明するための図である。なお、出願人の実験結果によれば、活線状態の(アクチュエータ部15に対する駆動信号DA及びDBの供給が行われている最中の)信号線LA及びLBが接触した場合においても、図7と略同様のエンベロープ波形が観測されることが確認されている。
出願人の実験結果によれば、信号線LAに短絡が発生している場合には、時刻T1からT3までの1周期分の期間における電流値IAの時間的な変化が、例えば、図8のような、IA=0を中心とするエンベロープ波形として観測されることが確認されている。また、出願人の実験結果によれば、信号線LAに短絡が発生している場合には、時刻T1からT3までの1周期分の期間のうちの時刻T2を含む一定期間中に計測される電流値IAが、正常時の最大電流値IANよりも大きな値である最大電流値IASに維持される、という現象が確認されている(図8参照)。図8は、アクチュエータ部に接続される信号線に流れる電流値の時間的な変化の一例を説明するための図である。
なお、以上に列挙した各実験結果から得られた知見は、駆動信号DAの供給に伴って信号線LAを流れる電流値IAのみに対して適用されるものに限らず、駆動信号DBの供給に伴って信号線LBを流れる電流値IBに対しても略同様に適用される。
そして、以上に列挙した各実験結果から得られた知見を鑑み、本実施例においては、時刻T2のタイミングで電流計測部22aから出力される電流値IAに相当する電流値IA2が、最大電流値IANより小さな値に設定された電流閾値THA(図6及び図7参照)と、最大電流値IANより大きな値に設定された電流閾値THB(図6及び図8参照)と、の間の閾値範囲内に属するか否かに基づき、判定部25cが信号線LAにおける不具合の発生の有無を判定するようにしている。また、本実施例においては、時刻T2のタイミングで電流計測部22aから出力される電流値IBに相当する電流値IB2が、電流閾値THAと電流閾値THBとの間の閾値範囲内に属するか否かに基づき、判定部25cが信号線LBにおける不具合の発生の有無を判定するようにしている。
具体的には、判定部25cは、閾値範囲の下限値である電流閾値THAを下回る電流値IA2が電流計測部22aからP(2≦P)回連続で出力されたことを検出した場合に、信号線LAにおいて断線が発生している(または信号線LA及びLBが接触している)との判定結果を得る。また、判定部25cは、閾値範囲の上限値である電流閾値THBを上回る電流値IA2が電流計測部22aからP回連続で出力されたことを検出した場合に、信号線LAにおいて短絡が発生しているとの判定結果を得る。また、判定部25cは、電流閾値THAを下回る電流値IA2が電流計測部22aから連続的に出力された回数がP回未満であること、または、電流閾値THBを上回る電流値IA2が電流計測部22aから連続的に出力された回数がP回未満であることのいずれかを検出した場合に、信号線LAにおいて不具合が発生していないとの判定結果を得る。
すなわち、判定部25cは、電流計測部22aから出力された電流値IA2が電流閾値THA以上かつ電流閾値THB以下の閾値範囲からP回連続で逸脱したことを検出した場合に、信号線LAにおいて不具合が発生しているとの判定結果を得る。また、判定部25cは、電流計測部22aから出力された電流値IA2が電流閾値THA以上かつ電流閾値THB以下の閾値範囲から連続で逸脱した回数がP回に達していないことを検出した場合に、信号線LAにおいて不具合が発生していないとの判定結果を得る。
一方、判定部25cは、電流閾値THAを下回る電流値IB2が電流計測部22aからP回連続で出力されたことを検出した場合に、信号線LBにおいて断線が発生している(または信号線LA及びLBが接触している)との判定結果を得る。また、判定部25cは、電流閾値THBを上回る電流値IB2が電流計測部22aからP回連続で出力されたことを検出した場合に、信号線LBにおいて短絡が発生しているとの判定結果を得る。また、判定部25cは、電流閾値THAを下回る電流値IB2が電流計測部22aから連続的に出力された回数がP回未満であること、または、電流閾値THBを上回る電流値IB2が電流計測部22aから連続的に出力された回数がP回未満であることのいずれかを検出した場合に、信号線LBにおいて不具合が発生していないとの判定結果を得る。
すなわち、判定部25cは、電流計測部22aから出力された電流値IB2が電流閾値THA以上かつ電流閾値THB以下の閾値範囲からP回連続で逸脱したことを検出した場合に、信号線LBにおいて不具合が発生しているとの判定結果を得る。また、判定部25cは、電流計測部22aから出力された電流値IB2が電流閾値THA以上かつ電流閾値THB以下の閾値範囲から連続で逸脱した回数がP回に達しなかったことを検出した場合に、信号線LBにおいて不具合が発生していないとの判定結果を得る。
なお、本実施例においては、判定部25cの判定に用いられる電流閾値THAが、例えば、最大電流値IANと最大電流値IADとの中間程度の値に設定されることが望ましい。
また、本実施例においては、判定部25cの判定に用いられる電流閾値THBが、例えば、最大電流値IANと最大電流値IASとの中間程度の値に設定されることが望ましい。
また、本実施例においては、判定部25cの判定に用いられるPの値が、例えば、挿入部11に対する外乱等に起因して生じる電流値IA(またはIB)の瞬間的な変化と、信号線LA(またはLB)の不具合に起因して生じる電流値IA(またはIB)の永続的な変化と、を区別可能な値に設定されることが望ましい。具体的には、本実施例においては、Pが5程度の値に設定されることが望ましい。
光源制御部25aは、信号線LA及びLBのうちの少なくとも一方で不具合が発生しているとの判定結果が判定部25cの判定により得られたことを検出した際に、入力装置5の走査開始スイッチの操作に応じた指示を無効化しつつ、光源ユニット21からのR光、G光及びB光の供給を停止させる制御を行う。一方、光源制御部25aは、信号線LA及びLBの両方で不具合が発生してないとの判定結果が判定部25cの判定により得られたことを検出した際には、R光、G光及びB光をこの順番で繰り返し出射させるための制御を継続する。
走査制御部25bは、信号線LA及びLBのうちの少なくとも一方で不具合が発生しているとの判定結果が判定部25cの判定により得られたことを検出した際に、入力装置5の走査開始スイッチの操作に応じた指示を無効化しつつ、ドライバユニット22からの駆動信号DA及びDBの供給を停止させる制御を行う。一方、走査制御部25bは、信号線LA及びLBの両方で不具合が発生してないとの判定結果が判定部25cの判定により得られたことを検出した際には、図3に示すような信号波形を具備する駆動信号DA及びDBを生成させるための制御を継続する。
以上に述べたように、本実施例によれば、時刻T2のタイミング毎に電流計測部22aから出力される電流値IA2及びIB2に基づき、アクチュエータ部15に接続される信号線LA及びLBのうちの少なくとも一方における不具合の発生を検出することができる。そのため、本実施例によれば、光走査用のアクチュエータに接続される信号線の不具合の発生を確実に検出することができる。
なお、本実施例によれば、判定部25cが、信号線LA及びLBにおける不具合の発生の有無を、電流計測部22aにより計測される電流値IA及びIBに基づいて判定するものに限らず、圧電素子15a〜15dに印加される電圧値に基づいて判定するようにしてもよい。
具体的には、例えば、図9に示すように、フェルール41がGND(接地電位)に接続されている場合に、フェルール41及び圧電素子15aに接続された電圧計VMAで時刻T2のタイミング毎に計測される電圧値VA2と、フェルール41及び圧電素子15cに接続された電圧計VMCで時刻T2のタイミング毎に計測される電圧値VC2と、のうちの少なくとも一方が所定の(電圧値の)閾値をP回連続で下回ったか否かに基づき、判定部25cが信号線LAにおける不具合の発生の有無を判定するようにしてもよい。また、例えば、図9に示すように、フェルール41がGNDに接続されている場合に、フェルール41及び圧電素子15bに接続された電圧計VMBで時刻T2のタイミング毎に計測される電圧値VB2と、フェルール41及び圧電素子15dに接続された電圧計VMDで時刻T2のタイミング毎に計測される電圧値VD2と、のうちの少なくとも一方が所定の(電圧値の)閾値をP回連続で下回ったか否かに基づき、判定部25cが信号線LBにおける不具合の発生の有無を判定するようにしてもよい。図9は、アクチュエータ部に接続される信号線における不具合の発生の有無の判定に利用可能な構成の一例を説明するための図である。
そして、前述のような判定部25cの判定によれば、例えば、所定の(電圧値の)閾値を下回る電圧値VA2が電圧計VMAからP回連続で出力されたことが検出された場合に、信号線LAにおいて断線または短絡等の不具合が発生しているとの判定結果が得られる。また、前述のような判定部25cの判定によれば、例えば、所定の(電圧値の)閾値を下回る電圧値VB2が電圧計VMBからP回連続で出力されたことが検出された場合に、信号線LBにおいて断線または短絡等の不具合が発生しているとの判定結果が得られる。
また、本実施例によれば、4つの電圧計VMA〜VMDを用いて電圧値VA〜VDを同時に計測するものに限らず、例えば、1つの電圧計を用いて電圧値VA〜VDを順番に計測するようにしてもよい。また、本実施例によれば、電圧計VMA〜VMDが内視鏡2または本体装置3のどちらに設けられていてもよい。
また、本実施例によれば、例えば、図10に示すように、アンプ35a(アンプ35b)が、信号線LA(信号線LB)を介してアクチュエータ部15に接続されるとともに、D/A変換器34a(D/A変換器34b)から出力される駆動信号DA(駆動信号DB)を増幅してアクチュエータ部15へ供給するオペアンプOPを具備して構成されていてもよい。また、アンプ35a(アンプ35b)がオペアンプOPを具備して構成されている場合において、当該オペアンプOPに対して電源電圧Vccを供給するための電源ラインに接続された電流計AMで計測される電流値、すなわち、当該電源ラインを流れる電流値に基づき、判定部25cが信号線LA(信号線LB)における不具合の発生の有無を判定するようにしてもよい。そして、このような判定方法によれば、例えば、判定部25cが電流計AMにより計測された電流値に基づいてオペアンプOPに対して大電流が流れたことを検出した際に、信号線LA(信号線LB)において短絡が発生しているとの判定結果を得ることができるため、光源ユニット21からのR光、G光及びB光の供給と、ドライバユニット22からの駆動信号DA及びDBの供給と、を速やかに停止させることができる。図10は、アクチュエータ部に接続される信号線における不具合の発生の有無の判定に利用可能な構成の一例を説明するための図である。
また、本実施例によれば、例えば、信号線LA及びLBのうちの少なくとも一方で不具合が発生しているとの判定結果が得られた際に、当該判定結果を文字列等でユーザに報知するための動作がコントローラ25において行われるようにしてもよい。
一方、本実施例の各部の構成を適宜変形することにより、例えば、正弦波等の一定の信号レベルを具備する駆動信号DCをアクチュエータ部15に供給する際の周波数を下限周波数fsから上限周波数feまでの所定の範囲内で掃引して得られる、信号線LAを流れる電流値の周波数特性に基づき、判定部25cが内視鏡2における不具合の発生の有無を判定するようにしてもよい。また、このような判定部25cの判定により、内視鏡2で不具合が発生しているとの判定結果が得られた際に、当該判定結果をユーザに報知するための文字列等を表示装置4に表示させる動作がコントローラ25において行われるようにしてもよい。
そして、前述の変形例に係る構成によれば、例えば、図11に示すような周波数特性が得られた場合、すなわち、fs<fa<feを満たす周波数faにおいて最大電流値(ピーク電流値)IAPが計測されるとともに、当該計測された最大電流値IAPが電流閾値THCより大きくなるような周波数特性が得られた場合に、内視鏡2に不具合が生じていないとの判定結果が得られる。図11は、アクチュエータ部に接続される信号線に流れる電流値の周波数特性の一例を説明するための図である。
また、前述の変形例に係る構成によれば、例えば、図12に示すような周波数特性が得られた場合、すなわち、上限周波数feにおいて最大電流値IAFが計測されるとともに、当該計測された最大電流値IAQが電流閾値THCより大きくなるような周波数特性が得られた場合に、圧電素子15aまたは15cのいずれかに不具合が発生しているとの判定結果が得られる。図12は、アクチュエータ部に接続される信号線に流れる電流値の周波数特性の一例を説明するための図である。
また、前述の変形例に係る構成によれば、例えば、図13に示すような周波数特性が得られた場合、すなわち、fs<fb<feを満たす周波数fbにおいて最大電流値IARが計測されるとともに、当該計測された最大電流値IARが電流閾値THC以下になるような周波数特性が得られた場合に、信号線LAまたはGNDの配線のいずれかに不具合が発生しているとの判定結果が得られる。図13は、アクチュエータ部に接続される信号線に流れる電流値の周波数特性の一例を説明するための図である。
なお、以上に述べた変形例の一部を適宜変更することにより、判定部25cが信号線LBを流れる電流値の周波数特性に基づいて内視鏡2における不具合の発生の有無を判定するようにしてもよい。
本発明は、上述した実施例及び変形例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更や応用が可能であることは勿論である。
本出願は、2016年2月12日に日本国に出願された特願2016−024843号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲に引用されるものとする。

Claims (9)

  1. 光源部から供給される照明光を導く光ファイバと、
    前記光ファイバを経て出射される前記照明光の照射位置を変位させることが可能なアクチュエータ部と、
    前記アクチュエータ部を駆動させるための信号として周期性を具備する駆動信号を生成するとともに、前記アクチュエータ部に接続される所定の信号線を介し、当該生成した駆動信号を前記アクチュエータ部へ供給するように構成された駆動信号供給部と、
    前記駆動信号供給部から供給される前記駆動信号の1周期分の期間のうちの所定のタイミングで前記所定の信号線を流れる電流値に基づく閾値判定を行うことにより、前記所定の信号線における不具合の発生の有無を判定するように構成された判定部と、
    を有し、
    前記判定部は、前記電流値が所定の閾値範囲から所定回数連続で逸脱したことを検出した場合に、前記所定の信号線において不具合が発生しているとの判定結果を得る
    ことを特徴とする走査型内視鏡システム。
  2. 前記判定部は、前記電流値が前記所定回数連続で前記所定の閾値範囲の下限値を下回ったことを検出した場合に、前記所定の信号線において断線が発生しているとの判定結果を得る
    ことを特徴とする請求項に記載の走査型内視鏡システム。
  3. 前記判定部は、前記電流値が前記所定回数連続で前記所定の閾値範囲の上限値を上回ったことを検出した場合に、前記所定の信号線において短絡が発生しているとの判定結果を得る
    ことを特徴とする請求項に記載の走査型内視鏡システム。
  4. 前記駆動信号供給部は、前記所定の信号線を介して前記アクチュエータ部に接続されるとともに、前記駆動信号を増幅して前記アクチュエータ部へ供給するオペアンプを具備して構成されており、
    前記判定部は、前記オペアンプに対して電源電圧を供給するための電源ラインに流れる電流値に基づき、前記所定の信号線における不具合の発生の有無を判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡システム。
  5. 前記所定の信号線における不具合が発生しているとの判定結果が前記判定部により得られた場合に、前記光源部からの前記照明光の供給を停止させる制御が行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡システム。
  6. 前記所定の信号線における不具合が発生しているとの判定結果が前記判定部により得られた場合に、当該判定結果を報知するための動作が行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載の走査型内視鏡システム。
  7. 光源部から供給される照明光を導く光ファイバと、
    前記光ファイバを経て出射される前記照明光の照射位置を変位させることが可能なアクチュエータ部と、
    前記アクチュエータ部を駆動させるための信号として周期性を具備する駆動信号を生成するとともに、前記アクチュエータ部に接続される所定の信号線を介し、当該生成した駆動信号を前記アクチュエータ部へ供給するように構成された駆動信号供給部と、
    前記駆動信号供給部から供給される前記駆動信号の1周期分の期間のうちの所定のタイミングで前記アクチュエータ部に印加される電圧値に基づく閾値判定を行うことにより、前記所定の信号線における不具合の発生の有無を判定するように構成された判定部と、
    を有し、
    前記判定部は、前記電圧値が所定回数連続で所定の閾値を下回ったことを検出した場合に、前記所定の信号線において不具合が発生しているとの判定結果を得る
    ことを特徴とする走査型内視鏡システム。
  8. 前記所定の信号線における不具合が発生しているとの判定結果が前記判定部により得られた場合に、前記光源部からの前記照明光の供給を停止させる制御が行われる
    ことを特徴とする請求項7に記載の走査型内視鏡システム。
  9. 前記所定の信号線における不具合が発生しているとの判定結果が前記判定部により得られた場合に、当該判定結果を報知するための動作が行われる
    ことを特徴とする請求項7に記載の走査型内視鏡システム。
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