JP2017077285A - 光走査型観察システム - Google Patents

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Abstract

【課題】被写体を走査して得られる画像の画角を、アクチュエータの耐用限度まで、観察に支障をきたさない程度の大きさに維持することが可能な光走査型観察システムを提供する。
【解決手段】光走査型観察システム1は、照明光を導光して端部から出射する導光部12と、端部を経て被写体へ出射される照明光の照射位置を変位させることが可能なアクチュエータ部15と、アクチュエータ部15を駆動させるための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、被写体からの戻り光に応じた光検出信号を出力する光検出部23と、光検出信号を用いて観察画像を生成する画像生成部25dと、アクチュエータ部15の劣化状態の指標となる1つ以上のパラメータに基づき、アクチュエータ部15が耐用限度に達しているか否かを判定する判定部25bと、アクチュエータ部15が耐用限度に達していないと判定された際に、観察画像の画角を補正する制御部25bと、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光走査型観察システムに関し、特に、被写体を走査して画像を取得する光走査型観察システムに関するものである。
医療分野の内視鏡においては、被検者の負担を軽減するために、当該被検者の体腔内に挿入される挿入部を細径化するための種々の技術が提案されている。そして、このような技術の一例として、前述の挿入部に相当する部分に固体撮像素子を有しない走査型内視鏡が知られている。
具体的には、前述の走査型内視鏡を具備するシステムは、例えば、光源から発せられた照明光を照明用の光ファイバにより伝送し、当該照明用の光ファイバの先端部を揺動させるためのアクチュエータを駆動することにより被写体を所定の走査経路で2次元走査し、当該被写体からの戻り光を受光用の光ファイバで受光し、当該受光用の光ファイバで受光された戻り光に基づいて当該被写体の画像を生成するように構成されている。そして、例えば、特許文献1には、このような構成に類するスキャニング・ビーム・システムが開示されている。
ところで、走査型内視鏡を具備するシステムにおいては、例えば、照明用の光ファイバの先端部を揺動する際の振幅がアクチュエータの劣化に応じて漸次減少してゆくことに起因し、当該照明用の光ファイバの先端部を経て出射される照明光により被写体を走査して得られる画像の画角が観察に支障をきたす程度の大きさまで収縮してしまう場合がある、という問題点が生じている。
しかし、特許文献1には、前述の問題点を解消可能な手法等について特に言及されておらず、すなわち、前述の問題点に応じた課題が依然として存在している。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、被写体を走査して得られる画像の画角を、アクチュエータの耐用限度まで、観察に支障をきたさない程度の大きさに維持することが可能な光走査型観察システムを提供することを目的としている。
本発明の一態様の光走査型観察システムは、光源部から供給される照明光を導光して端部から出射する導光部と、前記導光部の端部を揺動することにより、前記端部を経て被写体へ出射される前記照明光の照射位置を変位させることが可能なアクチュエータ部と、前記アクチュエータ部を駆動させるための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、前記被写体からの戻り光を検出し、当該検出した戻り光に応じた光検出信号を生成して順次出力する光検出部と、前記光検出部から出力される光検出信号を用いて前記被写体の観察画像を生成する画像生成部と、前記アクチュエータ部の劣化状態の指標となる1つ以上のパラメータに基づき、前記アクチュエータ部が耐用限度に達しているか否かを判定する判定部と、前記アクチュエータ部が耐用限度に達していないと判定された際に、前記観察画像の画角を補正するための動作を行う制御部と、を有する。
本発明における光走査型観察システムによれば、被写体を走査して得られる画像の画角を、アクチュエータの耐用限度まで、観察に支障をきたさない程度の大きさに維持することができる。
実施例に係る光走査型観察システムの要部の構成を示す図。 アクチュエータ部の構成を説明するための断面図。 アクチュエータ部に供給される駆動信号の信号波形の一例を示す図。 中心点Aから最外点Bに至る渦巻状の走査経路の一例を示す図。 最外点Bから中心点Aに至る渦巻状の走査経路の一例を示す図。 画角補正キャップの構成を説明するための模式図。 画角補正用キャップに描かれている画角補正用チャートの一例を説明するための図。 実施例に係る光走査型観察システムにおいて行われる動作等の一例を説明するためのフローチャート。 実施例に係る光走査型観察システムにおいて行われる動作等の一例を説明するためのフローチャート。 アクチュエータ部の温度が略一定である場合における寿命積算値の時間的な変動の一例を示す図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明を行う。
図1から図10は、本発明の実施例に係るものである。図1は、実施例に係る光走査型観察システムの要部の構成を示す図である。
光走査型観察システム1は、例えば、図1に示すように、被検者の体腔内に挿入される走査型の内視鏡2と、内視鏡2を接続可能な本体装置3と、本体装置3に接続される表示装置4と、本体装置3に対する情報の入力及び指示を行うことが可能な入力装置5と、を有して構成されている。
内視鏡2は、被検者の体腔内に挿入可能な細長形状を備えて形成された挿入部11を有して構成されている。
挿入部11の基端部には、内視鏡2を本体装置3のコネクタ受け部62に着脱自在に接続するためのコネクタ部61が設けられている。
コネクタ部61及びコネクタ受け部62の内部には、図示しないが、内視鏡2と本体装置3とを電気的に接続するための電気コネクタ装置が設けられている。また、コネクタ部61及びコネクタ受け部62の内部には、図示しないが、内視鏡2と本体装置3とを光学的に接続するための光コネクタ装置が設けられている。
挿入部11の内部における基端部から先端部にかけての部分には、本体装置3の光源ユニット21から供給される照明光を導光して出射端部から出射する光ファイバである照明用ファイバ12と、被写体からの戻り光を受光して本体装置3の検出ユニット23へ導くための1本以上の光ファイバを具備する受光用ファイバ13と、がそれぞれ挿通されている。すなわち、照明用ファイバ12は、導光部としての機能を有して構成されている。
照明用ファイバ12の光入射面を含む入射端部は、本体装置3の内部に設けられた合波器32に配置されている。また、照明用ファイバ12の光出射面を含む出射端部は、挿入部11の先端部に設けられたレンズ14aの光入射面の近傍に配置されている。
受光用ファイバ13の光入射面を含む入射端部は、挿入部11の先端部の先端面における、レンズ14bの光出射面の周囲に固定配置されている。また、受光用ファイバ13の光出射面を含む出射端部は、本体装置3の内部に設けられた光検出器37に配置されている。
照明光学系14は、照明用ファイバ12の光出射面を経た照明光が入射されるレンズ14aと、レンズ14aを経た照明光を被写体へ出射するレンズ14bと、を有して構成されている。
挿入部11の先端部側における照明用ファイバ12の中途部には、本体装置3のドライバユニット22から供給される駆動信号に基づいて駆動するアクチュエータ部15が設けられている。
照明用ファイバ12及びアクチュエータ部15は、挿入部11の長手軸方向に垂直な断面において、例えば、図2に示す位置関係を具備するようにそれぞれ配置されている。図2は、アクチュエータ部の構成を説明するための断面図である。
照明用ファイバ12とアクチュエータ部15との間には、図2に示すように、接合部材としてのフェルール41が配置されている。具体的には、フェルール41は、例えば、ジルコニア(セラミック)またはニッケル等により形成されている。
フェルール41は、図2に示すように、四角柱として形成されており、挿入部11の長手軸方向に直交する第1の軸方向であるX軸方向に対して垂直な側面42a及び42cと、挿入部11の長手軸方向に直交する第2の軸方向であるY軸方向に対して垂直な側面42b及び42dと、を有している。また、フェルール41の中心には、照明用ファイバ12が固定配置されている。
アクチュエータ部15は、例えば、図2に示すように、側面42aに沿って配置された圧電素子15aと、側面42bに沿って配置された圧電素子15bと、側面42cに沿って配置された圧電素子15cと、側面42dに沿って配置された圧電素子15dと、を有している。
圧電素子15a〜15dは、予め個別に設定された分極方向を具備し、本体装置3から供給される駆動信号により印加される駆動電圧に応じてそれぞれ伸縮するように構成されている。
すなわち、アクチュエータ部15の圧電素子15a及び15cは、本体装置3から供給される駆動信号に応じて振動することにより、照明用ファイバ12をX軸方向に揺動させることが可能なX軸用アクチュエータとして構成されている。また、アクチュエータ部15の圧電素子15b及び15dは、本体装置3から供給される駆動信号に応じて振動することにより、照明用ファイバ12をY軸方向に揺動させることが可能なY軸用アクチュエータとして構成されている。
挿入部11の内部には、内視鏡2毎に固有の情報である内視鏡情報が格納される記憶部であるメモリ16が設けられている。また、メモリ16に格納されている内視鏡情報には、アクチュエータ部15の劣化状態の指標となる1つ以上のパラメータが含まれている。そして、メモリ16に格納された内視鏡情報は、内視鏡2のコネクタ部61と本体装置3のコネクタ受け部62とが接続され、かつ、本体装置3の電源がオンされた際に、本体装置3のコントローラ25により読み出される。
本体装置3は、光源ユニット21と、ドライバユニット22と、電流計測部22aと、検出ユニット23と、メモリ24と、コントローラ25と、を有して構成されている。
光源ユニット21は、光源31aと、光源31bと、光源31cと、合波器32と、を有して構成されている。
光源31aは、例えば、レーザ光源等を具備し、コントローラ25の制御により発光された際に、赤色の波長帯域の光(以降、R光とも称する)を合波器32へ出射するように構成されている。
光源31bは、例えば、レーザ光源等を具備し、コントローラ25の制御により発光された際に、緑色の波長帯域の光(以降、G光とも称する)を合波器32へ出射するように構成されている。
光源31cは、例えば、レーザ光源等を具備し、コントローラ25の制御により発光された際に、青色の波長帯域の光(以降、B光とも称する)を合波器32へ出射するように構成されている。
合波器32は、光源31aから発せられたR光と、光源31bから発せられたG光と、光源31cから発せられたB光と、を合波して照明用ファイバ12の光入射面に供給することができるように構成されている。
ドライバユニット22は、コントローラ25の制御に基づき、アクチュエータ部15のX軸用アクチュエータを駆動させるための駆動信号DAを生成して供給するように構成されている。また、ドライバユニット22は、コントローラ25の制御に基づき、アクチュエータ部15のY軸用アクチュエータを駆動させるための駆動信号DBを生成して供給するように構成されている。また、ドライバユニット22は、信号発生器33と、D/A変換器34a及び34bと、アンプ35a及び35bと、を有して構成されている。
信号発生器33は、コントローラ25の制御に基づき、照明用ファイバ12の出射端部をX軸方向に揺動させるための第1の駆動御信号として、例えば、下記数式(1)により示されるような波形を具備する信号を生成してD/A変換器34aに出力するように構成されている。なお、下記数式(1)において、X(t)は時刻tにおける信号レベルを表し、Axは時刻tに依存しない振幅値を表し、G(t)は正弦波sin(2πft)の変調に用いられる所定の関数を表すものとする。

X(t)=Ax×G(t)×sin(2πft) ・・・(1)

また、信号発生器33は、コントローラ25の制御に基づき、照明用ファイバ12の出射端部をY軸方向に揺動させるための第2の駆動御信号として、例えば、下記数式(2)により示されるような波形を具備する信号を生成してD/A変換器34bに出力するように構成されている。なお、下記数式(2)において、Y(t)は時刻tにおける信号レベルを表し、Ayは時刻tに依存しない振幅値を表し、G(t)は正弦波sin(2πft+φ)の変調に用いられる所定の関数を表し、φは位相を表すものとする。

Y(t)=Ay×G(t)×sin(2πft+φ) ・・・(2)

D/A変換器34aは、信号発生器33から出力されたデジタルの第1の駆動制御信号をアナログの電圧信号である駆動信号DAに変換してアンプ35aへ出力するように構成されている。
D/A変換器34bは、信号発生器33から出力されたデジタルの第2の駆動制御信号をアナログの電圧信号である駆動信号DBに変換してアンプ35bへ出力するように構成されている。
アンプ35aは、D/A変換器34aから出力される駆動信号DAを増幅してアクチュエータ部15の圧電素子15a及び15cへ出力するように構成されている。
アンプ35bは、D/A変換器34bから出力される駆動信号DBを増幅してアクチュエータ部15の圧電素子15b及び15dへ出力するように構成されている。
ここで、例えば、上記数式(1)及び(2)において、Ax=Ayかつφ=π/2に設定された場合には、図3の破線で示すような信号波形を具備する駆動信号DAに応じた駆動電圧がアクチュエータ部15の圧電素子15a及び15cに印加されるとともに、図3の一点鎖線で示すような信号波形を具備する駆動信号DBに応じた駆動電圧がアクチュエータ部15の圧電素子15b及び15dに印加される。図3は、アクチュエータ部に供給される駆動信号の信号波形の一例を示す図である。
また、例えば、図3の破線で示すような信号波形を具備する駆動信号DAに応じた駆動電圧がアクチュエータ部15の圧電素子15a及び15cに印加されるとともに、図3の一点鎖線で示すような信号波形を具備する駆動信号DBに応じた駆動電圧がアクチュエータ部15の圧電素子15b及び15dに印加された場合には、照明用ファイバ12の出射端部が渦巻状に揺動され、このような揺動に応じて被写体の表面が図4及び図5に示すような渦巻状の走査経路で走査される。図4は、中心点Aから最外点Bに至る渦巻状の走査経路の一例を示す図である。図5は、最外点Bから中心点Aに至る渦巻状の走査経路の一例を示す図である。
具体的には、まず、時刻T1においては、被写体の表面における照明光の照射位置の中心点Aに相当する位置に照明光が照射される。その後、駆動信号DA及びDBの信号レベル(電圧)が時刻T1から時刻T2にかけて増加するに伴い、被写体の表面における照明光の照射位置が中心点Aを起点として外側へ第1の渦巻状の走査経路を描くように変位し、さらに、時刻T2に達すると、被写体の表面における照明光の照射位置の最外点Bに照明光が照射される。そして、駆動信号DA及びDBの信号レベル(電圧)が時刻T2から時刻T3にかけて減少するに伴い、被写体の表面における照明光の照射位置が最外点Bを起点として内側へ第2の渦巻状の走査経路を描くように変位し、さらに、時刻T3に達すると、被写体の表面における中心点Aに照明光が照射される。
すなわち、アクチュエータ部15は、ドライバユニット22から供給される駆動信号DA及びDBに基づいて照明用ファイバ12の出射端部を揺動することにより、当該出射端部を経て被写体へ出射される照明光の照射位置を図4及び図5に示す渦巻状の走査経路に沿って変位させることが可能な構成を具備している。
電流計測部22aは、ドライバユニット22からアクチュエータ部15の圧電素子15a及び15cに供給される駆動信号DAの電流値を計測するとともに、当該計測した電流値をコントローラ25へ出力するように構成されている。また、電流計測部22aは、ドライバユニット22からアクチュエータ部15の圧電素子15b及び15dに供給される駆動信号DBの電流値を計測するとともに、当該計測した電流値をコントローラ25へ出力するように構成されている。
検出ユニット23は、光検出部としての機能を有し、内視鏡2の受光用ファイバ13により受光された戻り光を検出し、当該検出した戻り光の強度に応じた光検出信号を生成して順次出力するように構成されている。具体的には、検出ユニット23は、光検出器37と、A/D変換器38と、を有して構成されている。
光検出器37は、例えば、アバランシェフォトダイオード等を具備し、受光用ファイバ13の光出射面から出射される光(戻り光)を検出し、当該検出した光の強度に応じたアナログの光検出信号を生成してA/D変換器38へ順次出力するように構成されている。
A/D変換器38は、光検出器37から出力されたアナログの光検出信号をデジタルの光検出信号に変換してコントローラ25へ順次出力するように構成されている。
メモリ24には、本体装置3の制御の際に用いられる制御情報として、例えば、図3の信号波形を特定するためのパラメータ、及び、検出ユニット23から順次出力される光検出信号の出力タイミングと、当該光検出信号を変換して得られる画素情報の適用先となる画素位置と、の間の対応関係を示すテーブルであるマッピングテーブル等の情報が格納されている。
コントローラ25は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路を具備し、入力装置5の操作に応じた動作を行うことができるように構成されている。また、コントローラ25は、図示しない信号線等を介してコネクタ受け部62におけるコネクタ部61の接続状態を検出することにより、挿入部11が本体装置3に電気的に接続されているか否かを検出することができるように構成されている。
コントローラ25は、例えば、内視鏡2のコネクタ部61と本体装置3のコネクタ受け部62とが接続され、かつ、本体装置3の電源がオンされた際に、メモリ16に格納された内視鏡情報を読み込むように構成されている。また、コントローラ25は、本体装置3の電源が投入された際にメモリ24に格納された制御情報を読み込み、当該読み込んだ制御情報に応じた動作を行うことができるように構成されている。また、コントローラ25は、光源制御部25aと、走査制御部25bと、計時部25cと、画像生成部25dと、を有して構成されている。
光源制御部25aは、メモリ24から読み込んだ制御情報に基づき、例えば、R光、G光及びB光をこの順番で繰り返し出射させるための制御を光源ユニット21に対して行うように構成されている。
走査制御部25bは、メモリ24から読み込んだ制御情報に基づき、例えば、図3に示すような信号波形を具備する駆動信号DA及びDBを生成させるための制御をドライバユニット22に対して行うように構成されている。
走査制御部25bは、判定部としての機能を具備し、メモリ16から読み込んだ内視鏡情報に基づき、アクチュエータ部15が耐用限度に達しているか否かを判定することができるように構成されている。また、走査制御部25bは、アクチュエータ部15が耐用限度に達していないものと判定した場合に、画像生成部25dにより生成される観察画像の画角を補正するための動作を行うように構成されている。具体的には、走査制御部25bは、画像生成部25dにより生成される観察画像の画角を補正するための動作として、例えば、ドライバユニット22からアクチュエータ部15へ供給される駆動信号DAの振幅値Ax及び駆動信号DBの振幅値Ayを増加させるための制御を行うことができるように構成されている。
走査制御部25bは、電流計測部22aから出力される電流値に基づき、アクチュエータ部15の現在の温度を取得することができるように構成されている。
走査制御部25bは、計時部25cから出力される時刻情報に基づき、駆動信号DA及びDBがアクチュエータ部15へ供給されている時間を内視鏡2の使用時間として取得することができるように構成されている。
計時部25cは、例えば、リアルタイムクロック等の計時回路を具備して構成されている。また、計時部25cは、現在の日時を示す時刻情報を取得し、当該取得した時刻情報を走査制御部25bへ出力するように構成されている。
画像生成部25dは、例えば、メモリ24から読み込んだ制御情報に含まれるマッピングテーブルに基づき、時刻T1からT2までの期間内に検出ユニット23から順次出力される光検出信号を画素情報に変換してマッピングすることにより1フレーム分の観察画像を生成し、当該生成した1フレーム分の観察画像を表示装置4へ出力する動作を行うように構成されている。
表示装置4は、例えば、モニタ等を具備し、本体装置3から出力される観察画像を表示することができるように構成されている。
入力装置5は、例えば、キーボード、タッチパネル及びフットスイッチのうちの少なくとも1つを具備して構成されている。なお、入力装置5は、術者等のユーザにより操作可能な複数のスイッチを有して構成されている限りにおいては、本体装置3とは別体の装置であってもよく、本体装置3と一体化したインターフェースであってもよく、または、内視鏡2と一体化したインターフェースであってもよい。
続いて、以上に述べたような構成を具備する光走査型観察システム1の作用について説明する。
まず、内視鏡2により被写体を走査して得られる画像の画角をユーザが手動で補正する場合に用いられる画角補正用キャップの構成について説明する。図6は、画角補正キャップの構成を説明するための模式図である。
画角補正用キャップ71は、図6に示すように、挿入部11の先端部を開口部72Aから挿入可能な内径を具備する有底筒体として形成された遮光部材72と、遮光部材72の筒体内部に設けられた当接部材73と、を有して構成されている。また、遮光部材72の内部における底面部72Bの表面には、例えば、図7のような模様として示される画角補正用チャート81が描かれている。図7は、画角補正用キャップに描かれている画角補正用チャートの一例を説明するための図である。
画角補正用チャート81は、図7に示すように、底面部72Bの表面の中心部に描かれた中心点CAと、当該中心点CAを中心として同心円状にかつ略等間隔に描かれた複数の円と、を有して構成されている。また、画角補正用チャート81の複数の円は、図7に示すように、最外周の円より内側に位置しかつ実線で描かれた1つの円CBと、破線で描かれた他の1つ以上の円と、により構成されている。
円CBは、画角補正用チャート81を渦巻状の走査経路で走査して得られる画像の画角を、観察に支障をきたさない程度の大きさである所定の大きさにするための目安としてユーザに認識させることが可能な図形として描かれている。
当接部材73は、例えば、挿入部11の先端部から出射される各波長帯域の照明光、及び、当該照明光を底面部72Bに照射した際に発生する反射光をそれぞれ透過可能な透明な平板として形成されている。また、当接部材73は、底面部72Bから所定の距離だけ離れた位置において、底面部72Bの全体を覆うように設けられている。
次に、以上に述べたような構成を具備する画角補正用キャップ71を用いつつ、内視鏡2により被写体を走査して得られる画像の画角をユーザが手動で補正する場合に行われる動作等について、図8のフローチャートを適宜参照しつつ説明する。図8は、実施例に係る光走査型観察システムにおいて行われる動作等の一例を説明するためのフローチャートである。
ユーザは、光走査型観察システム1の各部を接続して電源をオンした後、内視鏡2による走査を開始させるための指示をコントローラ25に対して行うことが可能なスイッチである、入力装置5のスイッチSW1(不図示)を操作する。
その後、ユーザは、表示装置4に表示される観察画像を確認しながら挿入部11を操作することにより、挿入部11の先端面が当接部材73の表面に当接し、かつ、当該観察画像の中心が画角補正用チャート81の中心点CAに略一致するような位置、すなわち、図6に模式的に示したような位置に挿入部11の先端部を配置する。そして、ユーザは、前述のような位置に挿入部11の先端部を配置した状態において、表示装置4に表示される観察画像の画角の補正を開始する旨の指示をコントローラ25に対して行うことが可能なスイッチである、入力装置5のスイッチSW2(不図示)を操作する。
一方、走査制御部25bは、コネクタ部61とコネクタ受け部62とが接続され、かつ、本体装置3の電源がオンされた際に、メモリ16に格納された内視鏡情報を読み込む。また、走査制御部25bは、入力装置5のスイッチSW1が操作されたことを検出した際に、駆動信号DA及びDBを生成させるための制御を開始する(図8のステップS1)。また、走査制御部25bは、入力装置5のスイッチSW2が操作されたことを検出した際に、メモリ16から読み込んだ内視鏡情報の中から、アクチュエータ部15の劣化状態の指標となるパラメータである、観察画像の画角の累積補正回数ANを取得するための動作を行う(図8のステップS2)。
その後、走査制御部25bは、図8のステップS2の動作により取得した累積補正回数ANと、観察画像の画角の上限補正回数THAと、を比較することにより、本体装置3に現在接続されている内視鏡2のアクチュエータ部15が耐用限度に達しているか否かを判定する(図8のステップS3)。
そして、走査制御部25bは、図8のステップS3の判定処理により、累積補正回数ANが上限補正回数THA以下であるとの比較結果を得た場合には、アクチュエータ部15が耐用限度に達していないものと判定し、駆動信号DA及びDBを生成させるための制御を継続しつつ(図8のステップS4)、後述の図8のステップS5の動作を行う。
また、走査制御部25bは、図8のステップS3の判定処理により、累積補正回数ANが上限補正回数THAを超えているとの比較結果を得た場合には、アクチュエータ部15が耐用限度に達しているものと判定し、駆動信号DA及びDBの生成を停止させるための制御を行うとともに(図8のステップS9)、アクチュエータ部15の寿命をユーザに対して報知するための動作を行った(図8のステップS10)後で、観察画像の画角の補正に係る動作を強制終了する。なお、走査制御部25bは、図8のステップS10において、アクチュエータ部15の寿命を報知するための動作として、例えば、表示装置4に所定のメッセージ等を表示させる動作を行ってもよく、または、図示しないスピーカから所定の音声を発生させる動作を行ってもよい。
ユーザは、入力装置5のスイッチSW2を操作した後、さらに、表示装置4に表示される観察画像を確認しながら入力装置5のスイッチSW3(不図示)を1回以上押下することにより、当該観察画像の画角を、少なくとも画角補正用チャート81の円CBを視認可能な大きさ、すなわち、画角補正用チャート81の円CBにより規定される所定の大きさ以上の所望の大きさになるまで拡張する。そして、ユーザは、表示装置4に表示される観察画像の画角を所望の大きさまで拡張した後、当該観察画像の画角の補正を終了する旨の指示をコントローラ25に対して行うことが可能なスイッチである、入力装置5のスイッチSW4(不図示)を操作する。
ここで、前述のスイッチSW3は、例えば、表示装置4に表示される観察画像の画角を1回の押下につき所定の大きさだけ拡張するための指示、すなわち、振幅値Ax及びAyを1回の押下につき所定値ずつ増加させるための指示をコントローラ25に対して行うことが可能な押しボタンスイッチとして構成されている。そのため、走査制御部25bは、スイッチSW2が操作されてからスイッチSW4が操作されるまでの期間中にスイッチSW3が押下された回数を今回の画角の補正回数LNとして取得することができる。
一方、走査制御部25bは、入力装置5のスイッチSW3が押下されたか否かに基づき、観察画像の画角の補正を実施するか否かを判定する処理を行う(図8のステップS5)。
走査制御部25bは、図8のステップS5において、入力装置5のスイッチSW3の押下を検出できなかった場合には、観察画像の画角の補正を実施しないものと判定し、後述の図8のステップS7の動作を続けて行う。
走査制御部25bは、図8のステップS5において、入力装置5のスイッチSW3の押下を検出できた場合には、観察画像の画角の補正を実施するものと判定し、スイッチSW3が1回押下される毎に振幅値Ax及びAyを所定値Δaずつ増加させるための制御をドライバユニット22に対して行う(図8のステップS6)とともに、補正回数LNに1を加えて保持する。なお、本実施例の走査制御部25bは、後述の図8のステップS8の動作を行った後で、前述の補正回数LNを0にリセットするための動作を行うものとする。
走査制御部25bは、図8のステップS5またはステップS6の動作を行った後、入力装置5のスイッチSW4が操作されたか否かを判定する(図8のステップS7)。そして、走査制御部25bは、入力装置5のスイッチSW4の操作を検出するまでの期間において、図8のステップS4〜ステップS6の動作を繰り返し行う。
すなわち、走査制御部25bは、アクチュエータ部15が耐用限度に達していないと判定した際に、画像生成部25dにより生成される観察画像の画角が所定の大きさより大きくなるように振幅値Ax及びAyを増加させるための制御をドライバユニット22に対して行う。また、以上に述べたような図8のステップS4〜ステップS7の動作によれば、例えば、入力装置5のスイッチSW3がLN回押下された場合に、駆動信号DAの振幅値がAx+LN×Δaに設定され、駆動信号DAの振幅値がAy+LN×Δaに設定され、さらに、表示装置4に表示される観察画像の画角の大きさがLN×Δaの値に応じて拡張される。
走査制御部25bは、入力装置5のスイッチSW4が操作されたことを検出した際に(図8のステップS7)、メモリ16に格納されている累積補正回数ANを更新するための動作を行った(図8のステップS8)後で、観察画像の画角の補正に係る動作を終了する。
具体的には、走査制御部25bは、図8のステップS8において、例えば、補正回数LNを累積補正回数ANに加えて得られる値(AN+LN)をメモリ16に格納する動作を行う。
以上に述べたように、図8に示した動作等によれば、メモリ16に格納されている累積補正回数ANが上限補正回数THAを超えたと判定されるまでは、表示装置4に表示される観察画像の画角を観察に支障をきたさない程度の大きさに拡張しつつ内視鏡2を使用し続けることができる。そのため、図8に示した動作等によれば、被写体を走査して得られる画像の画角を、アクチュエータ部15の耐用限度まで、観察に支障をきたさない程度の大きさに維持することができる。
なお、本実施例によれば、例えば、AN×Δaに相当する画角の累積補正量ACaがアクチュエータ部15の劣化状態の指標となるパラメータとしてメモリ16に格納されている場合に、当該累積補正量ACaに基づいてアクチュエータ部15が耐用限度に達しているか否かを判定するような処理が図8のステップS3において行われるようにしてもよい。
また、本実施例によれば、例えば、内視鏡2の製造日時MTがアクチュエータ部15の劣化状態の指標となるパラメータとしてメモリ16に格納されている場合に、当該製造日時MTを基準とする経過時間ET(後述)に基づいてアクチュエータ部15が耐用限度に達しているか否かを判定するような処理が図8のステップS3において行われるようにしてもよい。
また、本実施例によれば、例えば、内視鏡2の累積使用時間ATがアクチュエータ部15の劣化状態の指標となるパラメータとしてメモリ16に格納されている場合に、当該累積使用時間ATに基づいてアクチュエータ部15が耐用限度に達しているか否かを判定するような処理が図8のステップS3において行われるようにしてもよい。
また、本実施例によれば、例えば、累積補正回数AN、累積補正量ACa、経過時間ET、及び、累積使用時間ATのうちの2つ以上のパラメータに基づいてアクチュエータ部15が耐用限度に達しているか否かを判定するような処理が図8のステップS3において行われるようにしてもよい。
また、本実施例によれば、内視鏡2の製造日時MT、内視鏡2の製造時からの経過時間ET、及び、内視鏡2の累積使用時間ATの各パラメータを、アクチュエータ部15の製造日時、アクチュエータ部15の製造時からの経過時間、及び、アクチュエータ部15の累積使用時間の各パラメータに置き換えてもよい。
続いて、内視鏡2により被写体を走査して得られる画像の画角を自動で補正する場合に行われる動作等について、図9のフローチャートを適宜参照しつつ説明する。図9は、実施例に係る光走査型観察システムにおいて行われる動作等の一例を説明するためのフローチャートである。
ユーザは、光走査型観察システム1の各部を接続して電源をオンした後、入力装置5のスイッチSW1を操作することにより、内視鏡2による走査を開始させるための指示をコントローラ25に対して行う。
走査制御部25bは、コネクタ部61とコネクタ受け部62とが接続され、かつ、本体装置3の電源がオンされた際に、メモリ16に格納された内視鏡情報を読み込むとともに、当該内視鏡情報を読み込んだタイミングで計時部25cより取得された現在日時を電源投入日時TPとして保持する。また、走査制御部25bは、入力装置5のスイッチSW1が操作されたことを検出した際に、駆動信号DA及びDBを生成させるための制御を開始する(図9のステップS11)とともに、当該スイッチSW1の操作を検出したタイミングで計時部25cより取得された現在日時を走査開始日時TQとして保持する。また、走査制御部25bは、メモリ16から読み込んだ内視鏡情報の中から、アクチュエータ部15の劣化状態の指標となるパラメータである、内視鏡2の製造日時MT、内視鏡2の累積使用時間AT、及び、観察画像の画角の累積補正回数ANをそれぞれ取得するための動作を行う(図9のステップS12)。また、走査制御部25bは、電源投入日時TPから製造日時MTを差し引く演算を行うことにより、内視鏡2の製造時からの経過時間ETを取得する(図9のステップS13)。
なお、以降においては、製造日時MT及び累積使用時間ATを1時間単位で特定可能な情報が内視鏡情報の中に含まれているとともに、経過時間ETが1時間単位で取得されるものとして説明を進める。
走査制御部25bは、図9のステップS12の動作により取得した累積補正回数ANと、観察画像の画角の上限補正回数THAと、を比較することにより、本体装置3に現在接続されている内視鏡2のアクチュエータ部15が耐用限度に達しているか否かを判定する(図9のステップS14)。
そして、走査制御部25bは、図9のステップS14の動作により、累積補正回数ANが上限補正回数THA以下であるとの比較結果を得た場合には、アクチュエータ部15が耐用限度に達していないものと判定し、駆動信号DA及びDBを生成させるための制御を継続しつつ(図9のステップS15)、後述の図9のステップS16の動作を行う。
また、走査制御部25bは、図9のステップS14の動作により、累積補正回数ANが上限補正回数THAを超えているとの比較結果を得た場合には、アクチュエータ部15が耐用限度に達しているものと判定し、駆動信号DA及びDBの生成を停止させるための制御を行い(図9のステップS21)、アクチュエータ部15の寿命をユーザに対して報知するための動作を行い(図9のステップS22)、さらに、後述の図9のステップS23の動作を行った後で、内視鏡2による被写体の走査に係る動作を強制終了する。
なお、走査制御部25bは、図9のステップS22において、アクチュエータ部15の寿命を報知するための動作として、例えば、表示装置4に所定のメッセージ等を表示させる動作を行ってもよく、または、図示しないスピーカから所定の音声を発生させる動作を行ってもよい。
走査制御部25bは、電流計測部22aから出力される電流値に基づき、アクチュエータ部15の現在の温度Taを取得するための動作を行う(図9のステップS16)。
ここで、出願人の実験結果によれば、アクチュエータ部15のX軸用アクチュエータまたはY軸用アクチュエータのいずれか一方のアクチュエータの温度Teと、当該一方のアクチュエータに駆動信号を供給する際に流れる電流値Iと、の間において、下記数式(3)の一次関数として示すような線形関係が成立することが確認されている。なお、下記数式(3)のα及びβはそれぞれ定数であるものとする。

I=α×Te+β ・・・(3)

すなわち、上記数式(3)によれば、電流計測部22aから出力される電流値が、アクチュエータ部15の温度変化に応じて線形に変化する。そのため、走査制御部25bは、図9のステップS16において、電流計測部22aから出力される駆動信号DAの電流値または駆動信号DBの電流値を上記数式(3)の電流値Iとして用いて演算を行うことにより、アクチュエータ部15の現在の温度Taを擬似的に取得することができる。
走査制御部25bは、図9のステップS12の動作により取得した累積使用時間AT及び累積補正回数ANと、図9のステップS13の動作により取得した経過時間ETと、図9のステップS16の動作により取得した温度Taと、を用い、本体装置3に現在接続されている内視鏡2により被写体を走査して得られる画像における画角の補正が必要か否かを判定するための処理を行う(図9のステップS17)。このような判定処理の具体例について、以下に説明する。
走査制御部25bは、図9のステップS13において取得した経過時間ETを下記数式(4)のmの値として用い、図9のステップS12において取得した累積使用時間ATを下記数式(4)のnの値として用い、図9のステップS16において取得した温度Taを下記数式(4)のt1の値として用い、かつ、図9のステップS12において取得した累積補正回数ANを下記数式(4)のzの値として用いて演算を行うことにより、アクチュエータ部15の現在の劣化状態の指標となるパラメータである寿命積算値LIVを算出する。なお、下記数式(4)のp及びqはそれぞれ定数であるものとする。また、下記数式(4)のt2は、例えば、摂氏25度等の常温に属する基準温度を示す値として予め設定されているものとする。また、下記数式(4)のrは、例えば、観察画像の画角の上限補正回数THA以下の所定回数THRを1時間単位で表した値として予め設定されているものとする。そのため、例えば、所定回数THRが10回である場合には、下記数式(4)のrが10時間として設定される。

LIV=p×log(m)+q×log(n)×2(t1-t2)−r/z ・・・(4)

ここで、上記数式(4)の右辺第1項によれば、経過時間ETに応じたアクチュエータ部15の経時的な劣化の度合いを1時間単位で表した値が取得される。また、上記数式(4)の右辺第2項によれば、累積使用時間AT及び温度Taに応じたアクチュエータ部15の熱的な劣化の度合いを1時間単位で表した値が取得される。また、上記数式(4)の右辺第3項によれば、観察画像の画角の補正により補償されるアクチュエータ部15の動作期間を1時間単位で表した値が取得される。すなわち、上記数式(4)及び図9のステップS14の判定処理によれば、観察画像の画角の補正により補償されるアクチュエータ部15の動作期間が1時間未満となるような場合に、アクチュエータ部15が耐用限度に達したものと判定される。
そして、走査制御部25bは、図9のステップS17において、上記数式(4)を用いた演算を行うことにより寿命積算値LIVを算出し、さらに、当該算出した寿命積算値LIVと、寿命閾値THBと、を比較することにより、本体装置3に現在接続されている内視鏡2により被写体を走査して得られる観察画像における画角の補正が必要か否かを判定する。すなわち、走査制御部25bは、経過時間ETに応じた経時的な劣化の度合いを示す値と、累積使用時間AT及び温度Taに応じた熱的な劣化の度合いを示す値と、に基づき、観察画像における画角の補正が必要か否かを判定する処理を図9のステップS17の処理として行っている。なお、前述の寿命閾値THBは、例えば、内視鏡2により被写体を走査して得られる観察画像の画角の大きさが漸次収縮して所定の大きさに達するまでに要する期間を、内視鏡2の製造日時MTを基準として1時間単位で表した値であるものとする。
走査制御部25bは、図9のステップS17の判定処理により、寿命積算値LIVが寿命閾値THB未満であるとの比較結果を得た場合には、観察画像における画角の補正が不要であるものと判定し、後述の図9のステップS19の動作を続けて行う。また、走査制御部25bは、図9のステップS17の判定処理により、寿命積算値LIVが寿命閾値THB以上であるとの比較結果を得た場合には、観察画像における画角の補正が必要であるものと判定し、振幅値Ax及びAyを現在値から所定値Δbだけ増加させるための制御をドライバユニット22に対して行う(図9のステップS18)とともに、スイッチSW1の操作を検出したタイミング以降において観察画像の画角を補正した回数に相当する補正回数CNに1を加えて保持した後、後述の図9のステップS19の動作を続けて行う。なお、本実施例の走査制御部25bは、後述の図9のステップS23の動作を行った後で、前述の補正回数CNを0にリセットするための動作を行うものとする。また、前述の所定値Δbは、例えば、上記数式(4)のrの値の大きさに応じて設定される値であるものとする。
すなわち、走査制御部25bは、アクチュエータ部15が耐用限度に達していないと判定し、かつ、観察画像における画角の補正が必要であると判定した際に、振幅値Ax及びAyを増加させるための制御をドライバユニット22に対して行う。また、上記数式(4)に基づいて行われる走査制御部25bの動作によれば、例えば、アクチュエータ部15の温度Taが略一定である場合における寿命積算値LIVの時間的な変動を図10のように表すことができる。図10は、アクチュエータ部の温度が略一定である場合における寿命積算値の時間的な変動の一例を示す図である。
ユーザは、被写体の観察を終了する際に、内視鏡2による走査を終了させるための指示をコントローラ25に対して行うことが可能なスイッチである、入力装置5のスイッチSW5(不図示)を操作する。
走査制御部25bは、図9のステップS17またはステップS18の動作を行った後、入力装置5のスイッチSW5が操作されたか否かを判定する(図9のステップS19)。そして、走査制御部25bは、入力装置5のスイッチSW5の操作を検出するまでの期間において、アクチュエータ部15が耐用限度に達しない場合に、図9のステップS14〜ステップS18の動作を繰り返し行う。
走査制御部25bは、入力装置5のスイッチSW5が操作されたことを検出した際に(図9のステップS19)、駆動信号DA及びDBの生成を停止させるための制御を行い(図9のステップS20)、メモリ16に格納されている累積使用時間AT及び累積補正回数ANをそれぞれ更新するための動作を行った(図9のステップS23)後で、内視鏡2による被写体の走査に係る動作を終了する。
具体的には、走査制御部25bは、図9のステップS23において、例えば、スイッチSW5の操作を検出したタイミングで計時部25cより取得された現在時刻である走査終了日時TRから走査開始日時TQを差し引く演算を行うことにより、今回の内視鏡2の使用時間OTを算出し、さらに、当該算出した使用時間OTを累積使用時間ATに加えて得られる値(AT+OT)をメモリ16に格納する動作を行う。また、走査制御部25bは、図9のステップS23において、例えば、スイッチSW5の操作を検出したタイミングで保持している補正回数CNを累積補正回数ANに加えて得られる値(AN+CN)をメモリ16に格納する動作を行う。
以上に述べたように、図9に示した動作等によれば、メモリ16に格納されている累積補正回数ANが上限補正回数THAを超えたと判定されるまでは、表示装置4に表示される観察画像の画角を観察に支障をきたさない程度の大きさに拡張しつつ内視鏡2を使用し続けることができる。そのため、図9に示した動作等によれば、被写体を走査して得られる画像の画角を、アクチュエータ部15の耐用限度まで、観察に支障をきたさない程度の大きさに維持することができる。
なお、本実施例によれば、例えば、AN×Δbに相当する画角の累積補正量ACbがアクチュエータ部15の劣化状態の指標となるパラメータとしてメモリ16に格納されている場合に、当該累積補正量ACbに基づいてアクチュエータ部15が耐用限度に達しているか否かを判定するような処理が図9のステップS14において行われるようにしてもよい。
また、本実施例によれば、例えば、内視鏡2の製造日時MTを用いて取得される経過時間ETに基づいてアクチュエータ部15が耐用限度に達しているか否かを判定するような処理が図9のステップS14において行われるようにしてもよい。
また、本実施例によれば、例えば、内視鏡2の累積使用時間ATに基づいてアクチュエータ部15が耐用限度に達しているか否かを判定するような処理が図9のステップS14において行われるようにしてもよい。
また、本実施例によれば、例えば、累積補正回数AN、累積補正量ACb、経過時間ET、及び、累積使用時間ATのうちの2つ以上のパラメータに基づいてアクチュエータ部15が耐用限度に達しているか否かを判定するような処理が図9のステップS14において行われるようにしてもよい。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更や応用が可能であることは勿論である。
1 光走査型観察システム
2 内視鏡
3 本体装置
4 表示装置
5 入力装置
11 挿入部
12 照明用ファイバ
13 受光用ファイバ
15 アクチュエータ部
16 メモリ
21 光源ユニット
22 ドライバユニット
22a 電流計測部
23 検出ユニット
24 メモリ
25 コントローラ
25a 光源制御部
25b 走査制御部
25c 計時部
25d 画像生成部
71 画角補正用キャップ
81 画角補正用チャート
日本国特表2008−514344号公報

Claims (7)

  1. 光源部から供給される照明光を導光して端部から出射する導光部と、
    前記導光部の端部を揺動することにより、前記端部を経て被写体へ出射される前記照明光の照射位置を変位させることが可能なアクチュエータ部と、
    前記アクチュエータ部を駆動させるための駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
    前記被写体からの戻り光を検出し、当該検出した戻り光に応じた光検出信号を生成して順次出力する光検出部と、
    前記光検出部から出力される光検出信号を用いて前記被写体の観察画像を生成する画像生成部と、
    前記アクチュエータ部の劣化状態の指標となる1つ以上のパラメータに基づき、前記アクチュエータ部が耐用限度に達しているか否かを判定する判定部と、
    前記アクチュエータ部が耐用限度に達していないと判定された際に、前記観察画像の画角を補正するための動作を行う制御部と、
    を有することを特徴とする光走査型観察システム。
  2. 前記判定部は、前記制御部による前記観察画像の画角の累積補正回数、前記制御部による前記観察画像の画角の累積補正量、前記アクチュエータ部の製造時からの経過時間、前記アクチュエータ部の累積使用時間、前記導光部と前記アクチュエータ部とを備えた内視鏡の製造時からの経過時間、及び、前記内視鏡の累積使用時間のうちの少なくとも1つのパラメータに基づき、前記アクチュエータ部が耐用限度に達しているか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光走査型観察システム。
  3. 前記制御部は、前記アクチュエータ部が耐用限度に達していないと判定された際に、前記観察画像の画角が所定の大きさより大きくなるように、前記駆動信号の振幅値を増加させるための制御を前記駆動信号生成部に対して行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の光走査型観察システム。
  4. 前記判定部は、さらに、前記アクチュエータ部の製造時からの経過時間に応じた経時的な劣化の度合いを示す第1の値と、前記アクチュエータ部の累積使用時間及び前記アクチュエータ部の現在の温度に応じた熱的な劣化の度合いを示す第2の値と、に基づいて前記観察画像における画角の補正が必要か否かを判定し、
    前記制御部は、前記アクチュエータ部が耐用限度に達していないと判定され、かつ、前記観察画像における画角の補正が必要であると判定された際に、前記駆動信号の振幅値を増加させるための制御を前記駆動信号生成部に対して行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の光走査型観察システム。
  5. 前記制御部は、前記アクチュエータ部が耐用限度に達していると判定された際に、前記駆動信号の生成を停止させるための制御を前記駆動信号生成部に対して行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の光走査型観察システム。
  6. 前記制御部は、前記アクチュエータ部が耐用限度に達していると判定された際に、前記アクチュエータの寿命を報知するための動作を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の光走査型観察システム。
  7. 前記導光部と前記アクチュエータ部とを備えた内視鏡に設けられているとともに、前記アクチュエータ部の劣化状態の指標となる1つ以上のパラメータを含む内視鏡情報が格納されている記憶部をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の光走査型観察システム。
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