JP6728881B2 - 防振制御装置 - Google Patents

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本発明は、手振れなどに起因する像ブレを抑える防振制御装置に関し、特に、平行ぶれを含めた像ブレ補正量の演算処理に関する。
デジタルカメラなどでは、手振れによる画質低下を防ぐため、光学レンズあるいは撮像素子を光軸直交平面に沿って移動させる手振れ補正装置が設けられている。手振れには、大別して、ヨーイング、ピッチングなどの角度振れ、光軸中心周りの回転ぶれ、そしてカメラが垂直水平方向に動く平行ぶれ(並進ぶれ、シフトぶれともいう)がある。
一般的な撮影条件、例えば遠距離で撮影倍率の低い撮影条件では、角度ぶれが支配的であり、平行ぶれによる像ブレの影響は少ない。しかしながら、至近距離で撮影倍率の高い撮影条件(マクロ撮影)などでは、平行ぶれによる影響が大きくなる。そのため、角度ぶれとともに平行ぶれ検出し、これらを合わせて像ブレ補正量を演算する(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−225405号公報
加速度センサの出力は、手振れ周波数域において、外乱ノイズ、温度変化、あるいは姿勢変化に伴う重力変化など、環境変化の影響を受けやすい。平行ぶれ量は加速度センサから出力される加速度を2回積分することによって得られるため、その変化に伴う誤差量は累積的に大きくなる。特に、長秒露光による撮影などによって手振れ補正実行期間が長くなるにつれてその誤差が増大し、誤った像ブレ補正量で手振れ補正を実行することとなり、高精度の手振れ補正を行うことが難しい。
したがって、平行ぶれの検出が環境変化などによる影響を受けても、適切に像ブレ補正量を算出し、手振れ補正を精度よく行うことが求められる。
本発明の防振制御装置は、光学機器あるいは撮像装置に適用可能であり、撮像装置の角度ぶれと回転ぶれ、もしくは角度ブレと回転ぶれのいずれか(以下、角度ぶれおよび/又は回転ぶれという)を検出する第1ぶれ検出手段と、撮像装置の平行ぶれを検出する第2ぶれ検出手段と、第1ぶれ検出手段から出力される角度ぶれおよび/又は回転ぶれに応じた第1出力信号と、第2ぶれ検出手段から出力される平行ぶれに応じた第2出力信号とに基づいて手振れ補正手段を駆動制御し、像ブレを抑える制御部とを備える。
本発明では、制御部が、定められた露光期間に基づき、第1出力信号に対する第2出力信号の混合割合を、相対的に短い露光期間と比べて小さくなるように定める。すなわち、露光期間が相対的に短い場合の平行ぶれ成分の割合と比べ、相対的に長い露光期間が定められたときの平行ぶれ成分の相対的割合は少なくなる。
制御部が、露光期間が長いほど第1出力信号に対する第2出力信号の混合割合を小さくする、すなわち露光期間が長くなるにつれて混合割合が連続的に低くなるようにすることが可能である。例えば制御部は、露光期間に比例して第1出力信号に対する第2出力信号の混合割合を小さくすることができる。あるいは、露光期間に対して非線形的に混合割合を小さくしてもよい。
一方、露光期間が所定の範囲にあるとき、露光期間が長いほど第1出力信号に対する第2出力信号の混合割合が小さくなるようにすることもできる。例えば、露光期間が比較的短い、あるいは長い範囲では重み付け係数を露光期間に関わらず一定とする一方、その中間範囲において、第1出力信号に対する第2出力信号の混合割合を露光期間に応じて変化させてもよい。
例えば制御部は、第2出力信号に対し、露光期間に応じた重み付け係数を乗じることができる。制御部は、メモリから露光期間に応じた重み付け係数のデータを読み出してもよいし、露光期間と重み付け係数との対応関係を表す演算式に基づいて、重み付け係数を定めてもよい。
制御部は、レリーズボタン全押し後もしくは露光期間において、手振れ補正手段を駆動制御することが可能であり、駆動制御開始してから混合割合を減少させるようにすることができる。
本発明の防振制御方法は、撮像装置の角度ぶれおよび/又は回転ぶれを検出し、撮像装置の平行ぶれを検出し、第1ぶれ検出手段から出力される角度ぶれおよび/又は回転ぶれに応じた第1出力信号と、第2ぶれ検出手段から出力される平行ぶれに応じた第2出力信号とに基づいて手振れ補正手段を駆動制御し、像ブレを抑える防振制御方法であって、定められた露光期間に基づき、第1出力信号に対する第2出力信号の混合割合を、相対的に短い露光期間と比べて小さくなるように定める。
一方、本発明の他の態様における撮像装置では、制御部は、露光時間経過に伴って、第1出力信号に対する第2出力信号の混合割合を、露光開始時より低減させる。すなわち、混合割合が露光開始から露光期間中増加せず、露光時間が所定時間経過したとき、露光開始時と比べて相対的に第2出力信号の混合割合を低減させる。
平行ぶれの誤差は時間経過とともに増大することを考慮すれば、制御部は、露光期間の少なくとも一部期間において、混合割合を連続的に減少させる、すなわち時間が経過するほど減少させるようにすればよい。
例えば、制御部が、混合割合を一定の変化率で減少させることが可能であり、あるいは、変化率を増減させながら混合割合を減少させる、すなわち累乗(べき乗)関数、指数関数など曲線的なラインに沿って減少させてもよい。また、露光期間の一部期間において混合割合を一定とし、誤差の影響が出始めるタイミングに合わせて混合割合を減少させてもよい。
制御部は、第2出力信号に対して手振れ補正処理時の露光時間に応じた重み付け係数を乗じることで、混合割合を露光時間経過に伴って減少させることができる。例えば制御部は、メモリから露光時間経過に伴って変化する重み付け係数のデータを読み出し、露光時間に応じて重み付け係数を定めることが可能である。あるいは、露光時間経過に重み付け係数の変化を表す演算式に基づいて、重み付け係数を定めてもよい。
このように本発明によれば、平行ぶれを含め手振れを正確に検知し、適正な手振れ補正処理を実行することができる。
本実施形態におけるデジタルカメラのブロック図である。 手振れ補正装置を示した図である。 演算部のブロック図である。 手振れ補正処理を含む撮影動作シーケンスのフローチャートである。 露光時間と重み付け係数との関係を示した図である。 露光時間経過と重み付け係数との関係を示す他の例を示した図である。 露光時間と重み付け係数との関係を示す他の例を示した図である。
以下では、図面を参照して本実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態であるデジタルカメラのブロック図である。図2は、手振れ補正装置を示した図である。
デジタルカメラ10は、カメラ本体20と、カメラ本体20に着脱自在に装着される撮影レンズ30とを備え、撮影レンズ30には、固定レンズ群31A、変倍レンズ群31B、フォーカシングレンズ群31Cを含む複数のレンズ群から成る撮影光学系31が収納されている。カメラ上部にはレリーズボタン(図示せず)が設けられており、カメラ背面にはLCDなどの画像モニタ24が設置されている。
DSP(Digital Signal Processor)などで構成されるシステムコントロール回路40は、レリーズボタンさらには電源ボタン(図示せず)など操作部材に対する入力操作に応じて、撮影動作、画像記録処理、再生表示処理などカメラ全体の動作制御を行なう。カメラ動作制御に関するプログラムは、ROM(図示せず)などのメモリに記憶されている。
スルー画像を表示する場合、撮影光学系31、絞り32を通った被写体からの光が、イメージセンサ22の受光面に結像する。システムコントロール回路40では、イメージセンサ22から順次読み出される1フィールド又は1フレーム分の画素信号に対し、ホワイトバランス調整、色変換処理などの画像信号処理などを施し、カラー画像データを生成する。生成された画像データにより、リアルタイムの動画像がスルー画像として画像モニタ24に表示される。
システムコントロール回路40は、レリーズボタンが半押しされると、撮影操作スイッチ26からの信号によって半押し操作を検出する。そして、コントラスト方式によるAF処理を実行し、フォーカシングレンズ群31Cを駆動して焦点調整を行う。また、生成される画像データから被写体像の明るさが検出されることにより、シャッタスピード、絞り値などの露出値を演算する。
さらにシステムコントロール回路40は、撮影操作スイッチ26からの信号によってレリーズボタンの全押しを検出すると、絞り/シャッタ駆動回路23を制御し、演算された露出値に基づいて絞り32、シャッタ21等を駆動する。これによって、1フレーム分の画像信号がイメージセンサ22から読み出される。
システムコントロール回路40は、読み出された1フレーム分の画素信号に基づいて静止画像データを生成する。生成された静止画像データは、画像メモリ25に記録される。再生モードが設定されると、画像メモリ25に記憶された一連の記録画像のうち選択された画像が読み出され、画像モニタ24に再生表示される。
ユーザはメニュー画面において撮影内容を選択することが可能であり、例えば、ブラケット撮影、あるいは、長秒露光撮影などを設定することが可能である。長秒露光撮影が設定されると、撮影時に数秒あるいはそれ以上の長時間に渡るシャッタスピードを設定して撮影を行う。
撮影レンズ30は、撮影光学系31の解像力、絞り32の開口径などのレンズ情報データを記憶する通信用メモリ33を備えている。撮影レンズ30がカメラ本体20に装着されると、記憶されたデータがシステムコントロール回路40へ送られる。
カメラ本体20内には、手振れ補正装置50が撮影光学系31の後方に配置されている。手振れ補正装置50は、図2に示すように、固定支持基板に対して光軸垂直平面に沿って移動可能な可動ステージ54を備えている。ただし、図2は、可動ステージ54を前方(撮影レンズ側)から見た図である。
イメージセンサ22の背面は回路基板22bに装着されており、回路基板22bの開口部54a中央部に位置するように、回路基板22bが可動ステージ54に取り付け固定されている。回路基板22bの背面にはイメージセンサ駆動用FPC(Flexible Printed Circuits )55が接続されている。
可動ステージ54の前面には、一対の駆動用巻き線コイル(ボイスコイル)C1、C2が、イメージセンサ22の下方側に所定間隔離れて配置されており、また、イメージセンサ22の左右両サイドに一対の駆動用巻き線コイルC3、C4が配置されている。巻き線コイルC1、C2、C3、C4は、可動ステージ54の裏面に固定された駆動制御用FPC56に実装されており、可動ステージ54に形成された開口部54b1、54b2、54b3、54b4から可動ステージ54の前面側に露出している。
駆動制御用FPC56に実装された巻き線コイルC1、C2、C3の略中央には、ホールセンサH1、H2、H3が実装されている。前側ヨーク板(図示せず)の裏面(イメージセンサ22と向かい合う面)には、巻き線コイルC1、C2、C3、C4と対向する位置に永久磁石(図示せず)が配置されている。
巻き線コイルC3、C4に駆動電流が流れると、巻き線コイルC3、C4は電磁石として機能し、コイル近傍において磁界変化が生じる。前側ヨーク板に設けられた永久磁石と巻き線コイルC3、C4との磁気相互作用により、可動ステージ54がX方向(カメラ横方向)に沿って移動する。また、巻き線コイルC1、C2に駆動電流が流れると、同様に磁気相互作用によって可動ステージ54がY方向(カメラ縦方向)に移動する。
ジャイロセンサ28は、カメラ10のヨーイング、ピッチングの角度ぶれと、光軸周りの回転ぶれを検知する複数のジャイロセンサで構成されており、カメラ本体20のX,Y,Z3軸回りの角速度をそれぞれ検出する。演算部80は、ジャイロセンサ28からの出力信号(第1出力信号)に基づいて角度ぶれ、回転ぶれによる像ブレ補正量(変位量)を算出する。ただし、像ブレ補正量はX方向、Y方向それぞれの成分ごとに求められる。
一方、加速度センサ29は、手振れのうち平行ぶれが生じたときの加速度を検知する。加速度センサ29は、例えばイメージセンサ22背面付近で光軸上に沿った場所に配置されている。ただし、加速度センサ29は、カメラ10を通常姿勢でユーザが保持したときの水平方向に対応するX方向(カメラ横方向)に沿った加速度検出用のセンサと、それに垂直なY方向に沿った加速度検出用のセンサをそれぞれ備え、X方向、Y方向に沿ってカメラ10が変位したときの加速度をそれぞれ検出する。演算部60は、加速度センサ29からの出力信号(第2出力信号)に基づいて、平行ぶれによる像ブレ補正量(変位量)を算出する。
システムコントロール回路40は、ジャイロセンサ28、加速度センサ29からの出力信号に基づいて像ブレ補正量を演算する。そして、移動部材駆動回路59へ駆動信号を出力し、手振れによる像ブレを相殺するように可動ステージ54をX−Y平面に沿って移動させる。このとき、ホールセンサH1〜H3からの信号に基づいて可動ステージ54の位置をフィードバック制御する。
加速度センサ29からの出力信号には、手振れによって生じる平行ぶれ方向の加速度成分だけでなく、重力加速度成分が含まれている。演算部60は、以下説明するように、ジャイロセンサ28からの出力信号を用いずに重力加速度成分を除去する。
図3は、演算部60のブロック図である。ここでは、Y方向に応じた加速度センサ出力信号に対する演算部の構成について説明する。X方向に応じた加速度センサ出力信号に対しても同様の構成となる。
演算部60は、ローパスフィルタ(LPF)62とハイパスフィルタ(HPF)64とを備え、さらに、HPF66、積分器68、HPF70、積分器72とを備える。HPF64、66は、重力加速度成分を除去する機能をもち、積分器68、HPF70、積分器72によって重力加速度成分を除いた並進振れ成分の像ブレ量を演算する。加速度センサ29から出力された信号は、LPF62の側(以下、サブ側という)とHPF66の側(以下、メイン側という)に分岐される。
演算部60のサブ側では、LPF62によって高周波ノイズが除去された後、HPF64によって重力加速度成分が除去される。重力加速度(=9.8m/s)は一定値であり、その周波数は極めて小さいものとみなせる。HPF64は、重力加速度成分を短時間で正確に取り除く機能を有し、ここではHPF64のカットオフ周波数fmが、比較的大きな5Hzに定められている。
HPF64は、積分器(図示せず)を備えており、重力加速度成分に応じた値が積算される。カットオフ周波数fm=5Hzの場合、時定数(=1/2πfm)はおよそ0.03秒となる。一般的に時定数の6倍で100%近く収束することから、およそ0.18秒程度で収束する。
一方、メイン側に送られた加速度センサ29からの出力信号は、HPF66へ入力され、重力加速度成分が除去される。重力加速度成分除去後の信号は、平行振れに応じた加速度成分に相当し、積分器68、HPF70、積分器72を経由することで2回積分される。これにより、手振れ(並進振れ)による像ブレ量の値がシステムコントロール回路40へ入力される。システムコントロール回路40では、撮影倍率に応じて並進振れによる像ブレ量が補正される。
HPF66は、HPF64と同様の回路構成であって、加速度センサ29からの出力信号が入力されると、重力加速度成分に応じた値が積分器に積算される。手振れの周波数が1Hz〜10Hzの範囲にあり、1Hz前後の平行振れ成分もHPF66を通過させることから、HPF66のカットオフ周波数fnは、サブ側のHPF64と比べて小さく設定されている。
HPF66の非常に小さいカットオフ周波数fnでは、カメラ10の姿勢変化が生じてから平行振れの検出を有効に行うまでに時間がかかり、その間有効に像ブレ補正を行うことができない。そこで、サブ側のHPF64の積分値を利用したメイン側のHPF66の演算処理を、撮影シーケンスに応じて行う。
具体的には、電源が立ち上がると、HPF64とHPF66両方において内部演算処理が行われ、図示しないレリーズボタンが半押し状態になる、あるいは電源立ち上げ直後などのタイミングで、サブ側のHPF64の積分値に対してカットオフ周波数比fm/fnを乗じた値を、HPF66に入力し、HPF66の積分値として出力させる。レリーズボタンが全押しされると、HPF64からHPF66への積分値入力を停止し、HPF66の動作によって重力加速度成分を除去する。
本実施形態では、外乱などによって露光時間経過とともに平行ぶれの乱れが増大するのを防ぐため、シャッタスピードが長いほど、算出される像ブレ補正量に含まれる平行ぶれ成分の相対的割合を相対的に少なくする。以下、詳述する。
図4は、撮影シーケンスのフローチャートである。図5は、露光時間と重み付け係数との関係を表すグラフを示した図である。
レリーズボタンが半押しさると、上述したように、AF処理が実行されるともに被写体像の明るさが検出され、これによって絞り値、シャッタースピード(以下では、露光期間という)を含めた露出値が演算される(S101〜S104)。露光期間が求められると、重み付け係数が取得される(S105)。
手振れ補正処理を実行するとき、像ブレ補正量は、以下の式によって算出される。ただし、Aは像ブレ補正量、A1は角度ぶれに基づく像ブレ補正量、A2は回転ぶれに基づく像ブレ補正量、A3は平行ぶれに基づく像ブレ補正量である。また、αは、β、γは、それぞれ重み付け係数(≦1)を表す。X方向成分、Y方向成分それぞれに対し、像ブレ補正量Aが算出される。

A=α×A1+β×A2+γ×A3
・・・・(1)
手振れ補正処理では、処理実行の度に、ジャイロセンサ28、加速度センサ29からの出力信号を検出して像ブレ補正量を算出して可動ステージ54を移動制御する。このとき、重み付け係数を、定められた露光期間が長いほど小さい値に設定する。これによって、像ブレ補正量における平行ぶれ成分の割合(混合割合)が相対的に少なくなる。
図5には、露光期間tと重み付け係数γとの対応関係を示している。重み付け係数γの値は、露光期間が長いほど小さい値となる。重み付け係数γは露光期間tと比例関係にあり、線形性をもって変化する。ステップS105では、あらかじめROMなどのメモリに記憶された重み付け係数のデータが読み出される。
レリーズボタンが全押しされると(S106)、手振れ補正処理が実行開始されるとともに、露出制御によって露光が開始される(S107、S108)。そして露光完了までの間、手振れ補正処理が実行される(S109)。露光期間中、手振れ補正処理は所定時間間隔で実行される。ことのき、メモリから読み出された重み付け係数γを第2出力信号に対し乗じる。露光完了すると、手振れ補正装置50が駆動停止し(S110)、撮影シーケンスが終了する。
このように本実施形態によれば、手振れ補正装置50を備えたデジタルカメラ10において、レリーズボタン全押し後の露光期間中、手振れ補正処理を実行する。すなわち、ジャイロセンサ28によって角度ぶれ、回転ぶれを検出し、加速度センサ29によって平行ぶれを検出する。そして、ジャイロセンサ28からの第1出力信号と加速度センサ29からの第2出力信号に基づいて像ブレ補正量を演算し、手振れによる像ブレを相殺するように可動ステージ54を移動させる。このとき、露光期間(シャッタスピード)に応じた重み付け係数γを設定し、露光期間が長いほど像ブレ補正量における平行ぶれの混合割合を小さくする。
露光期間が長くなるほど、露光期間中(手振れ補正処理実行の度)に算出される像ブレ補正量のうち平行ぶれの割合を少なくすることにより、外乱ノイズ、重力変化などによって平行ぶれ成分が変化し、累積的誤差量が増大しても、像ブレ補正量の演算に大きな影響をおよぼすことがなく、正確な像ブレ補正量の算出および手振れ補正処理を実行することができる。特に、長秒露光など露光期間が長い撮影を行う場合、その効果が顕著となる。
重み付け係数γについては、露光時間tに比例して低下させなくてもよい。図6は、露光時間tと重み付け係数γ’の比線形的な対応関係を示した図である。重み付け係数γ’は、例えば指数関数、累乗関数(冪関数)に従って変化させることができる。
また、露光期間が短い場合、長い場合については重み付け係数を一定(等倍)とし、その間の露光期間が定められた場合には重み付け係数を露光期間が長いほど低くすることもできる。図7は、露光期間の一部区間だけ露光期間に応じて重み付け係数が変化するグラフを示した図である。定められる露光期間が所定範囲(第1区間、第3区間)では、重み付け係数γ”値が露光期間に関係なく一定となる。一方、その中間の範囲(第2区間)では、露光期間の長さに比例して重み付け係数γ”が小さくなる。ただし、第2区間については、図6に示すように非線形的に重み付け係数γ”を小さい値に設定してもよい。
重み付け係数の設定に関しては、自動あるいは手動で定められる露光期間(シャッタスピード)に応じて、上記図4〜7に示した重み付け係数の中から選択的に設定してもよく、また、露光期間に応じてその変化率、あるいは変化の程度を調整してもよい。
重み付け係数については、メモリから重み付け係数を読み出すのではなく、演算式から算出してもよい。例えば、図4に示す重み付け係数γと露光時間との関係を表す演算式γ=kt(kは整数)を取得し、露光期間が定められると演算式から重み付け係数を算出し、第2出力信号に対して乗じることができる。さらに、上記(1)式以外の演算式によって像ブレ補正量を算出してもよく、平行ぶれによる像ブレ補正量の混合割合を、露光期間が相対的に短い場合に比べて相対的に長い場合に低くするようにすればよい。
本実施形態では、露光期間中重み付け係数の値は一定であるが、露光時間経過とともに重み付け係数を露光開始時と比べて減少させるようにすることも可能である。例えば、露光開始時にγ=1であって露光時間経過とともに一定の変化率で減少させればよい。
本実施形態では撮像素子を移動制御して手振れ補正処理を実行しているが、撮影レンズ内の光学レンズを駆動させて手振れ補正処理を実行してもよい。また、角度ぶれ、回転ぶれいずれかを検出するようにしてもよい。
10 デジタルカメラ(撮像装置)
20 カメラ本体
28 ジャイロセンサ(第1ぶれ検出手段)
29 加速度センサ(第2ぶれ検出手段)
30 撮影レンズ(光学機器)
40 システムコントロール回路(制御部)
50 手振れ補正装置(手振れ補正手段)
γ 重み付け係数

Claims (12)

  1. 撮像装置の角度ぶれおよび/又は回転ぶれを検出する第1ぶれ検出手段と、
    撮像装置の平行ぶれを検出する第2ぶれ検出手段と、
    前記第1ぶれ検出手段から出力される角度ぶれおよび/又は回転ぶれに応じた第1出力信号と、前記第2ぶれ検出手段から出力される平行ぶれに応じた第2出力信号とを合わせた像ブレ補正量に基づいて手振れ補正手段を駆動制御し、像ブレを抑える制御部とを備え、
    前記制御部が、定められた露光期間に基づき、第1出力信号に対する第2出力信号の混合割合を、相対的に短い露光期間と比べて小さくなるように定めることを特徴とする防振制御装置。
  2. 前記制御部が、露光期間が長いほど、第1出力信号に対する第2出力信号の混合割合を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の防振制御装置。
  3. 前記制御部が、露光期間に比例して、第1出力信号に対する第2出力信号の混合割合を小さくすることを特徴とする請求項2に記載の防振制御装置。
  4. 前記制御部が、露光期間に対して非線形的に第1出力信号に対する第2出力信号の混合割合を小さくすることを特徴とする請求項2に記載の防振制御装置。
  5. 前記制御部が、露光期間が所定の範囲において、露光期間が長いほど第1出力信号に対する第2出力信号の混合割合が小さくなるようにすることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の防振制御装置。
  6. 前記制御部が、第2出力信号に対し、露光期間に応じた重み付け係数を乗じることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の防振制御装置。
  7. 前記制御部が、メモリから露光期間に応じた重み付け係数のデータを読み出すことを特徴とする請求項6に記載の防振制御装置。
  8. 前記制御部が、露光期間と重み付け係数との対応関係を表す演算式に基づいて、重み付け係数を定めることを特徴とする請求項6に記載の防振制御装置。
  9. 前記制御部が、レリーズボタン全押し後もしくは露光期間において、前記手振れ補正手段を駆動制御することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の防振制御装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の防振制御装置を備えた光学機器。
  11. 請求項1乃至9のいずれかに記載の防振制御装置を備えた撮像装置。
  12. 撮像装置の角度ぶれおよび/又は回転ぶれを検出し、
    撮像装置の平行ぶれを検出し、
    前記第1ぶれ検出手段から出力される角度ぶれおよび/又は回転ぶれに応じた第1出力信号と、前記第2ぶれ検出手段から出力される平行ぶれに応じた第2出力信号とを合わせた像ブレ補正量に基づいて手振れ補正手段を駆動制御し、像ブレを抑える防振制御方法であって、
    定められた露光期間に基づき、第1出力信号に対する第2出力信号の混合割合を、相対的に短い露光期間と比べて小さくなるように定める防振制御方法。

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