JP6728640B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、手振れなどに起因する像ブレを抑えるブレ補正装置を備えた撮像装置に関し、特に、手振れによって検出される像ブレ量の演算処理に関する。
デジタルカメラなどでは、手振れによる画質低下を防ぐため、光学レンズ、あるいはCCD、CMOSセンサなどの撮像素子を光軸直交平面に沿って移動させる手振れ/像ブレ補正装置が設けられている。そこでは、カメラの回転による角度振れとともに、カメラの平行移動による並進振れから像ブレ量を演算し、像ブレ補正処理が実行される。
具体的には、ジャイロセンサなどの角度振れを検出する角速度センサとともに、加速度センサを設置し、加速度センサ出力値から並進振れに対する像ブレ量を演算する。このとき、加速度センサからの出力値には重力加速度成分が含まれているため、加速度センサからの出力値をそのまま並進振れ成分とすることができない。そこで、加速度センサからの出力値と、角速度センサからの出力値の両方を用いて、並進振れ成分を検出する。
例えば、ジャイロセンサに対して通過帯域が狭く時定数の短いフィルタをかけ、フィルタから出力される信号を使って、加速度センサの出力信号に含まれる重力加速度成分を短時間で除去する。一方、加速度センサの出力信号に対しては、通過帯域が広く時定数の大きいフィルタをかけることによって、低周波〜高周波までの並進振れ成分を取得する(特許文献1参照)。
特開2013−238647号公報
時定数の短いフィルタを使用して重力加速度成分を除去しても、フィルタにおいて一定の収束時間が必要となる。その場合電源立ち上げ直後に撮影を行うと、フィルタにおいて収束していない状態で撮影することになり、誤った像ブレ補正処理によってブレの大きい撮影画像が記録されてしまう恐れがある。
したがって、電源立ち上げ直後の撮影においても、像ブレ量を精度よく演算し、並進振れに対して効果的な像ブレ補正を行うことが求められる。
本発明の撮像装置は、装置の加速度を検出する加速度センサと、加速度センサからの出力信号に基づき、並進振れによるブレ量を演算する演算部と、ブレ量に応じて撮影光学系内のレンズもしくはイメージセンサを駆動し、像ブレ補正を実行する像ブレ補正処理部とを備える。演算部が、加速度センサからの出力信号の重力加速度成分を除去する少なくとも1つのハイパスフィルタを有する。
本発明では、演算部が、ハイパスフィルタ内の積分器の初期値を、あらかじめ用意された積分器の収束値に設定する。
これによって、電源ON直後の撮影も手振れ補正の効果を果たすことができる。また、例えば、演算部が電源立ち上げ時に初期値を収束値に設定すれば確実に実行できる。
例えば、演算部は、加速度センサからの出力信号を、ハイパスフィルタ側と、ハイパスフィルタよりもカットオフ周波数の低い並進振れ検出用ハイパスフィルタ側へ分岐させ、並進振れ検出用ハイパスフィルタの出力信号から像ブレ量を演算する回路構成にすることが可能である。
この場合、演算部は、撮影シーケンスに連動して、ハイパスフィルタの積分値に係数を乗じた値を、並進振れ検出側ハイパスフィルタの積分値とすることができる。
カメラの姿勢が通常横姿勢であることを考慮すれば、演算部は、重力加速度相応の収束値を、初期値として設定すればよい。また、カメラの縦姿勢、横姿勢両方に対応することを考慮すると、演算部は、重力加速度の半分相応の収束値を、初期値として設定するのがよい。
このように本発明によれば、電源立ち上げ直後の撮影においても、効果的に像ブレ補正を行うことができる。
第1の実施形態であるデジタルカメラの概略的背面図である。 デジタルカメラの内部構成を概略的に示した図である。 デジタルカメラのブロック図である。 可動ステージを前方から見た平面図である。 演算部のブロック図である。 HPFの電気回路図である。 システムコントロール回路によって実行されるHPFの演算処理の制御を示したフローチャートである。 第2の実施形態における、サブ側のHPFの積分器における重力加速度成分相当の積分値のグラフを示した図である。 収束値を初期値として設定した場合の積分値を示したグラフである。
以下では、図面を参照して本実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態であるデジタルカメラの概略的背面図であり、図2は、デジタルカメラの内部構成を概略的に示した図である。図3は、デジタルカメラのブロック図である。
図1に示すように、デジタルカメラ10は、カメラ本体20と、カメラ本体20に着脱自在に装着される撮影レンズ30とを備え、撮影レンズ30には、固定レンズ群31A、変倍レンズ群31B、フォーカシングレンズ群31Cを含む複数のレンズ群から成る撮影光学系31が収納されている(図3参照)。カメラ上部にはレリーズボタン11が設けられており、カメラ背面20BにはLCDなどの画像モニタ24が設置されている。
DSP(Digital Signal Processor)などで構成されるシステムコントロール回路40は、レリーズボタン11さらには電源ボタン(図示せず)など操作部材に対する入力操作に応じて、撮影動作、画像記録処理、再生表示処理などカメラ全体の動作制御を行なう。カメラ動作制御に関するプログラムは、ROM(図示せず)などのメモリに記憶されている。
スルー画像を表示する場合、撮影光学系31、絞り32を通った被写体からの光が、イメージセンサ22の受光面に結像する。システムコントロール回路40では、イメージセンサ22から順次読み出される1フィールド又は1フレーム分の画素信号に対し、ホワイトバランス調整、色変換処理などの画像信号処理などを施し、カラー画像データを生成する。生成された画像データにより、リアルタイムの動画像がスルー画像として画像モニタ24に表示される。
システムコントロール回路40は、レリーズボタン11が半押しされると、撮影操作スイッチ26からの信号によって半押し操作を検出する。そして、コントラスト方式によるAF処理を実行し、フォーカシングレンズ群31Cを駆動して焦点調整を行う。また、生成される画像データから被写体像の明るさが検出されることにより、シャッタスピード、絞り値などの露出値を演算する。
さらにシステムコントロール回路40は、撮影操作スイッチ26からの信号によってレリーズボタン11の全押しを検出すると、絞り/シャッタ駆動回路23を制御し、演算された露出値に基づいて絞り32、シャッタ21等を駆動する。これによって、1フレーム分の画像信号がイメージセンサ22から読み出される。
システムコントロール回路40は、読み出された1フレーム分の画素信号に基づいて静止画像データを生成する。生成された静止画像データは、画像メモリ25に記録される。再生モードが設定されると、画像メモリ25に記憶された一連の記録画像のうち選択された画像が読み出され、画像モニタ24に再生表示される。
撮影レンズ30は、撮影光学系31の解像力、絞り32の開口径などのレンズ情報のデータを記憶する通信用メモリ33を備えている。撮影レンズ30がカメラ本体20に装着されると、記憶されたデータがシステムコントロール回路40へ送られる。
図2に示すように、カメラ本体20内には、像ブレ補正装置(手振れ補正装置)50が撮影光学系31の後方に配置されている。像ブレ補正装置50は、光軸Lの垂直面に平行であって所定間隔離れた前側ヨーク板51A、後側ヨーク板51Bから成る固定支持基板53と、光軸Lの垂直平面に沿って移動可能な可動ステージ54とを備え、前側ヨーク板51A、後側ヨーク板51Bは、可動ステージ54を間に挟むように対向配置されている。
カメラ10に固定された固定支持基板53は、可動ステージ54の複数個所において光軸Lの方向に沿って接触する複数のボール対53Aと、各ボールを回転自在に保持するリテーナ53Bとから構成されるガイド機構53Bが設けられている。
図4は、可動ステージ54を前方(撮影レンズ側)から見た平面図である。イメージセンサ22の背面は回路基板22bに装着されており、回路基板22bの開口部54aの中央部に位置するように、回路基板22bが可動ステージ54に取り付け固定されている。回路基板22bの背面にはイメージセンサ駆動用FPC(Flexible Printed Circuits )55が接続されている。
可動ステージ54の前面には、一対の駆動用巻き線コイル(ボイスコイル)C1、C2が、イメージセンサ22の下方側に所定間隔離れて配置されており、また、イメージセンサ22の左右両サイドに一対の駆動用巻き線コイルC3、C4が配置されている。巻き線コイルC1、C2、C3、C4は、可動ステージ54の裏面に固定された駆動制御用FPC56に実装されており、可動ステージ54に形成された開口部54b1、54b2、54b3、54b4から可動ステージ54の前面側に露出している。
制御駆動用FPC56に実装された巻き線コイルC1、C2、C3の略中央には、ホールセンサH1、H2、H3が実装されている。前側ヨーク板51Aの裏面(イメージセンサ22と向かい合う面)には、巻き線コイルC1、C2、C3、C4と対向する位置に永久磁石(図示せず)が配置されている。
巻き線コイルC3、C4に駆動電流が流れると、巻き線コイルC3、C4は電磁石として機能し、コイル近傍において磁界変化が生じる。前側ヨーク板51Aに設けられた永久磁石と巻き線コイルC3、C4との磁気相互作用により、可動ステージ54がX方向(カメラ横方向)に沿って移動する。また、巻き線コイルC1、C2に駆動電流が流れると、同様に磁気相互作用によって可動ステージ54がY方向(カメラ縦方向)に移動する。
ジャイロセンサ28(図3参照)は、カメラ10のヨーイング、ピッチングなど、手振れのうち角度振れが生じたときの角速度を検知する。演算器(演算部)80は、ジャイロセンサ28からの出力信号に基づいて角度振れによる像ブレ量(変位量)を算出する。一方、加速度センサ29は、手振れのうち併進振れが生じたときの加速度を検知する。図2に示すように、加速度センサ29は、イメージセンサ22背面付近で光軸上に沿った場所に配置されており、可動ステージ54に固定された支持板54Cに取り付けられている。
なお、加速度センサ29は、カメラ10を通常姿勢でユーザが保持したときの水平方向に対応するX方向(カメラ横方向)に沿った加速度検出用のセンサと、それに垂直なY方向に沿った加速度検出用のセンサをそれぞれ備え、X方向、Y方向に沿ってカメラ10が変位したときの加速度をそれぞれ検出する。演算器(演算部)60は、加速度センサ29からの出力信号に基づいて像ブレ量(変位量)を算出する。
システムコントロール回路40は、ジャイロセンサ28、加速度センサ29からの出力信号に基づいて像ブレ補正量を演算する。そして、移動部材駆動回路59へ駆動信号を出力し、手振れによる像ブレを相殺するように可動ステージ54を移動させる。このとき、ホールセンサH1〜H3からの信号に基づいて可動ステージ54の位置をフィードバック制御する。
加速度センサ29からの出力信号には、手振れによって生じる併進方向の加速度成分だけでなく、重力加速度成分が含まれている。演算部60は、ジャイロセンサ28からの出力信号を用いずに重力加速度成分を除去する。以下、これについて詳述する。
図5は、演算部60のブロック図である。ここでは、Y方向に応じた加速度センサ出力信号に対する演算部の構成について説明する。X方向に応じた加速度センサ出力信号に対しても、同様の構成となる。
演算部60は、ローパスフィルタ(LPF)62とハイパスフィルタ(HPF)64とを備え、さらに、HPF66、積分器68、HPF70、積分器72とを備える。HPF64、66は、重力加速度成分を除去する機能をもち、積分器68、HPF70、積分器72によって重力加速度成分を除いた並進振れ成分の像ブレ量を演算する。加速度センサ29から出力された信号は、LPF62の側(以下、サブ側という)とHPF66の側(以下、メイン側という)に分岐される。
演算部60のサブ側では、LPF62によって高周波ノイズが除去された後、HPF64によって重力加速度成分が除去される。重力加速度(=9.8m/s)は一定値であり、その周波数は極めて小さいものとみなせる。HPF64は、重力加速度成分を短時間で正確に取り除く機能を有し、ここではHPF64のカットオフ周波数fmが、比較的大きな5Hzに定められている。
図6は、HPF64の電気回路図である。HPF64は、積分器63を備えており、重力加速度成分に応じた値が積算される。カットオフ周波数fm=5Hzの場合、時定数(=1/2πfm)はおよそ0.03秒となる。一般的に時定数の6倍で100%近く収束することから、およそ0.18秒程度で収束する。
一方、メイン側に送られた加速度センサ29からの出力信号は、HPF66へ入力され、重力加速度成分が除去される。重力加速度成分除去後の信号は、並進振れに応じた加速度成分に相当し、積分器68、HPF70、積分器72を経由することで2回積分される。これにより、手振れ(並進振れ)による像ブレ量の値がシステムコントロール回路40へ入力される。システムコントロール回路40では、撮影倍率に応じて像ブレ量が補正される。なお、演算部60において撮影倍率に応じた補正部を設ける構成にしてもよい。
HPF66は、HPF64と同様の回路構成であって、加速度センサ29からの出力信号が入力されると、重力加速度成分に応じた値が積分器に積算される。手振れの周波数が1Hz〜10Hzの範囲にあり、1Hz前後の並進振れ成分もHPF66を通過させることから、HPF66のカットオフ周波数fnは、サブ側のHPF64と比べて小さく設定されている。ここでは、カットオフ周波数fnが0.1Hzに定められており、時定数はおよそ1.6秒程度、100%収束するのに10秒程度要する。
HPF66の非常に小さいカットオフ周波数fnでは、カメラ10の姿勢変化が生じてから並進振れの検出を有効に行うまでに10秒ほどかかり、その間有効に像ブレ補正を行うことができない。そこで本実施形態では、サブ側のHPF64の積分値を利用したメイン側のHPF66の演算処理を、撮影シーケンスに応じて行う。以下、これについて説明する。
図7は、システムコントロール回路40によって実行されるHPF66の演算処理の制御を示したフローチャートである。
電源がON状態になると、サブ側ではHPF64までの演算処理と、メイン側ではHPF66までの演算処理が行われる(S101)。ただし、メイン側での演算処理は、演算処理低減のためにHPF66までとしているが、HPF66以降の演算処理を行ってもよい。
レリーズボタン11が半押しされると、HPF64の積分値を用いて、HPF66における重力加速度除去成分の除去を行う(S102、S103)。具体的には、HPF64の積分器63において収束した積分値に対して所定の係数を乗じた値を、HPF66の積分器に入力させる。係数は、HPF66のカットオフ周波数fnとHPF64のカットオフ周波数fmとの比であり、ここでは5/0.1=50に設定される。レリーズボタン11の半押し状態の間、加速度センサ29からの出力信号はHPF66の積分器に入力されない。
レリーズボタン11が半押しされてからおよそ1秒間以内にAF処理(合焦動作)が実行され、シャッタスピード、絞り値などが演算される。そのため、短期間で収束するHPF64の積分値に係数を乗じた値をHPF66の積分値として用いることにより、短期間で重力加速度成分を除去する。また、レリーズボタン11が半押しされている状態では、ユーザが撮影の構えをしているため、手振れ(並進振れ)の度合いが比較的小さい。そのため、HPF64の積分値を用いても正確な重力加速度成分の除去を行うことができる。なお、レリーズボタン11半押し状態期間の代わりに、合焦動作期間においてステップS103を実行してもよい。
レリーズボタン11が全押しされると、HPF64の積分値を利用したHPF66の演算処理を実行させない。すなわち、HPF64の積分値をHPF66に入力させない。加速度センサ29からの出力信号はHPF66に入力され、HPF66の積分器において積分される(S104、S105)。その結果、露光期間中、1Hz前後という周波数の低い並進振れも抽出し、像ブレ量を取得することが可能となる。また、レリーズボタン11の全押しに伴う手振れは角度振れ成分が相対的に多く占め、並進振れ成分は比較的少ない。したがって、HPF64によって重力加速度成分を除去しても、検出される像ブレ量に大きく影響しない。電源OFF状態になるまで処理が実行される(S106)。
このように本実施形態によれば、ジャイロセンサ28、加速度センサ29からの出力信号から像ブレ量を演算する演算部60と、像ブレ量に基づいてイメージセンサ22を装着した可動ステージ54を移動させる像ブレ補正装置50とを備えたデジタルカメラ10において、演算部60が、重力加速度成分を短期間で正確に検出するサブ側と、低〜高周波数に渡る並進振れ成分を取得するメイン側に分岐しており、サブ側には、時定数の小さい、すなわち大きなカットオフ周波数fmをもつHPF64を設け、積分器68、72を設けて像ブレ量を演算するメイン側には、時定数の大きい、すなわち小さなカットオフ周波数fnをもつHPF66を設ける。
そして、電源が立ち上がると、HPF64とHPF66両方において内部演算処理が行われ、レリーズボタン11が半押し状態になると、サブ側のHPF64の積分値に対してカットオフ周波数比fm/fnを乗じた値を、HPF66に入力し、HPF66の積分値として出力させる。さらにレリーズボタン11が全押しされると、HPF64からHPF66への積分値入力を停止する。
撮影シーケンスに応じて、HPF64の積分値に対してカットオフ周波数比を乗じた値をHPF66にコピーすることにより、HPF66の周波数特性に関係なく、短時間で重力加速度成分を除去することができる。特に、電源立ち上げ直後からHPF64の内部演算処理を実行することにより、電源立ち上げ直後にレリーズボタン半押し状態になっても、効果的に像ブレ補正を行うことができる。
また、加速度センサ29がイメージセンサ22の背面付近で光軸Lに沿って配置されるため、抽出された並進振れ成分から演算される変位量がイメージセンサ22の変位量としてそのまま用いることで、像ブレ補正を効果的に行うことができる。
次に、図8、9を用いて、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、メイン側のHPFのカットオフ周波数を第1の実施形態と比べて大きい回路構成の下、サブ側のHPFの積分値の初期値を重力加速度成分相応の収束値に設定する。それ以外については第1の実施形態と実質的に同じであり、同じ構成要素については同符号を用いる。
図8は、サブ側のHPF64の積分器63における、重力加速度成分相当の積分値のグラフを示した図である。ただし、カメラ10を水平姿勢で保持したときに収束する積分値を示す。収束値は、1Gの重力加速度成分に相応する値となる。カットオフ周波数fm’は第1の実施形態と同じ5Hzであるため、収束するまでに、約0.2秒かかる。
第1の実施形態と同様、レリーズボタン11の半押し状態になると、HPF64の積分値を用いてHPF66の演算処理を行う。この場合、積分器63の積算値に対し、HPF66のカット周波数fnとHPF64のカットオフ周波数fm’の比である50を乗じ、この値をHPF66の積分器に入力させる。そして、レリーズボタン11が全押しされてからの露光期間中は、HPF66の積分器にHPF64の積分値を入力させない。
一方、HPF64の積分器64の収束時間が多少あるため、電源ON状態に切り替えると同時に撮影を行っても、HPF66に対してHPF64の積分値に係数を乗じた値を入力することができず、像ブレ補正効果を伴う撮影が不可能となる。そこで本実施形態では、重力加速度成分が一定値であることを考慮し、HPF64の収束値を、積分値の初期値として設定する。
図9は、収束値を初期値として設定した場合の積分値を示したグラフである。図9に示すように、収束値を初期設定することにより、実質的に収束時間がゼロとなる。そのため、電源ON直後に撮影を行っても、レリーズ半押し状態で積分器63の積分値が重力加速度相当の値であり、これがHPF66へ入力されることによって並進振れを抑える手振れ補正を効果的に実行することができる。
なお、HPF64の積分器の収束値をあらかじめROMなどのメモリなどに記憶させておけばよい。また、カメラ出荷時にメモリに記憶されていなくても、最初の手振れ補正において取得された積分値をメモリに記憶し、それ以降の手振れ補正処理において利用してもよい。
通常カメラ10の保持姿勢は通常横姿勢であることを踏まえれば、十分に手振れ補正効果を得ることができるがカメラ10を横姿勢ではなく縦姿勢にして撮影する場合も考慮すれば、初期設定する収束値を1Gの半分の値に設定すればよい。この場合、縦姿勢、横姿勢いずれにおいてもある程度の手振れ補正の効果を得ることができる。
なお、第2の実施形態の収束値を初期値として設定する構成は、図5に示す演算部の回路構成以外についても適用することが可能である。第1の実施形態においても、同様に他の回路構成に適用することが可能である。
サブ側のハイパスフィルタの積分値に乗じる係数は、カットオフ周波数比のそのものではなく、重力加速度成分をある程度精度よく除去できる係数であってもよい。また、レリーズ半押し期間(合焦動作期間)全体ではなく、その一部期間(例えば、半押し開始から途中まで)において、サブ側のハイパスフィルタの積分値をメイン側のハイパスフィルタに対してコピーする構成にしてもよい。さらに、半押しタイミング以外においてコピーするようにしてもよく、適宜撮影シーケンスに連動した積分値利用を行なえばよい。
加速度センサの位置は、イメージセンサの背面付近に限定されない。手振れ補正装置の構成としては、光学レンズを移動させる構成であってもよい。この場合、撮影レンズ内に加速度センサを設けてもよい。また、撮像装置としてカメラ以外の携帯電話機など撮影機能を備えた電子機器に適用してもよい。
10 デジタルカメラ(撮像装置)
22 イメージセンサ
29 加速度センサ
40 システムコントロール回路(像ブレ補正処理部)
50 像ブレ補正装置(像ブレ補正処理部)
54 可動ステージ
59 移動部材駆動回路(像ブレ補正処理部)
60 演算部
63 積分器
64 HPF(第1ハイパスフィルタ)
66 HPF(第2ハイパスフィルタ、並進振れ検出用ハイパスフィルタ)

Claims (6)

  1. 装置の加速度を検出する加速度センサと、
    前記加速度センサからの出力信号に基づき、並進振れによるブレ量を演算する演算部と、
    ブレ量に応じて撮影光学系内のレンズもしくはイメージセンサを駆動し、像ブレ補正を実行する像ブレ補正処理部とを備え、
    前記演算部が、前記加速度センサからの出力信号の重力加速度成分を除去する少なくとも1つのハイパスフィルタを有し、
    前記演算部が、電源立ち上げ時に、前記ハイパスフィルタ内の積分器の初期値を、あらかじめ用意された前記積分器の収束値に設定することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記演算部が、前記加速度センサからの出力信号を、前記ハイパスフィルタ側と、前記ハイパスフィルタよりもカットオフ周波数の低い並進振れ検出用ハイパスフィルタ側へ分岐させ、前記並進振れ検出用ハイパスフィルタの出力信号から像ブレ量を演算する回路構成であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記演算部が、重力加速度相応の収束値を、初期値として設定することを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の撮像装置。
  4. 前記演算部が、重力加速度の半分相応の収束値を、初期値として設定することを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の撮像装置。
  5. 装置の加速度を検出する加速度センサと、
    前記加速度センサからの出力信号に基づき、並進振れによるブレ量を演算する演算部と、
    ブレ量に応じて撮影光学系内のレンズもしくはイメージセンサを駆動し、像ブレ補正を実行する像ブレ補正処理部とを備え、
    前記演算部が、前記加速度センサからの出力信号の重力加速度成分を除去する少なくとも1つのハイパスフィルタを有し、
    前記演算部が、前記ハイパスフィルタ内の積分器の初期値を、あらかじめ用意された前記積分器の収束値に設定し、
    前記演算部が、前記加速度センサからの出力信号を、前記ハイパスフィルタ側と、前記ハイパスフィルタよりもカットオフ周波数の低い並進振れ検出用ハイパスフィルタ側へ分岐させ、前記並進振れ検出用ハイパスフィルタの出力信号から像ブレ量を演算する回路構成であって、
    前記演算部が、撮影シーケンスに連動して、前記ハイパスフィルタの積分値に係数を乗じた値を、前記並進振れ検出側ハイパスフィルタの積分値とし、
    前記係数が、前記並進振れ検出用ハイパスフィルタにおいて重力加速度成分を除去できる係数であることを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載された撮像装置を備えた電子機器。


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