JP6728804B2 - 軌陸車の空転防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、軌陸車の空転防止装置に関するものである。
従来から、道路走行時には道路走行用車輪を用いて走行し、軌道走行時には軌道走行用鉄輪を用いて走行するように構成された「軌陸車」が知られている。この軌陸車の上部には、高所作業装置あるいはクレーン作業装置などが架装されており、鉄道の保線作業などに使用されている。
一般に、軌陸車を含む鉄道車両は、鉄輪もレールも鉄であるため摩擦係数が小さく、空転が発生しやすい状況にある。このため、鉄輪とレールとの間に、雨などの水分やレール自身の錆、雑草、落葉、虫等が介在することによって、摩擦係数が大幅に低下すると空転を発生させる場合がある。
したがって、雨天や坂道での始動時及び/又は加速時に駆動トルクが軌道との摩擦よりも大きくなることによって鉄輪が軌道(レール)上を空転する場合がある。空転が発生すると、駆動トルクが伝達されなくなるうえに騒音も発生してしまう。このため、空転が発生した場合には、運転手が鉄輪を制動しつつ(すなわちブレーキをかけつつ)アクセルを踏み、少しずつ制動を弱めていくことで空転に対処していた。
このような問題に対応するために、例えば、特許文献1のディーゼル車両の空転防止機能では、動軸の空転が検出された場合に車両の走行速度に応じて定めた一定の回転数を機関調速機に対して指令する回転数指令手段を備えている。このような構成によれば、出力軸の回転数が上昇すると出力軸に伝達されるトルクが急激に減少するため、空転は速やかに収束するようになる。
特開平6−66171号公報
ところで、上述した特許文献1の空転防止機能は、ディーゼル車両において発電機によって検出される動軸と従軸の回転数の差に基づいて空転を検出することを前提としている。このため、軌道上を油圧駆動によって走行する軌陸車に適用することはできなかった。
そこで、本発明は、簡単な構成で油圧駆動によって走行する軌陸車に適用可能な軌陸車の空転防止装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の軌陸車の空転防止装置は、鉄輪を回転駆動する油圧モータと、前記鉄輪を制動する鉄輪ブレーキと、前記油圧モータに接続される油圧回路に配置された圧力検出器と、前記圧力検出器によって検出された圧力信号を受信する制御部と、を備え、前記制御部は、前記油圧モータによる前記鉄輪の始動時及び/又は加速時に、前記圧力信号に基づいて前記鉄輪が空転していると判定した場合には、空転している前記鉄輪を前記鉄輪ブレーキによって制動するようになっている。
このように、本発明の軌陸車の空転防止装置は、油圧モータと鉄輪ブレーキと圧力検出器と制御部とを備え、制御部は、油圧モータによる鉄輪の始動時及び/又は加速時に、圧力信号に基づいて鉄輪が空転していると判定した場合には、空転している鉄輪を鉄輪ブレーキによって制動するようになっている。このため、簡単な構成で油圧駆動によって走行する軌陸車に適用できる空転防止装置となる。
軌陸車の側面図である。 図1のA矢視の詳細図である。 実施例の油圧回路である。 油圧の変化を示すグラフである。 変形例の油圧回路である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施例では、軌陸車として、作業台を有する高所作業車に空転防止装置を適用した場合について説明するが、これに限定されるものではなく、クレーン装置を有する移動式クレーンなど、油圧モータで鉄輪を回転させる形式の軌陸車であれば本発明を適用することができる。
(軌陸車の構成)
まず、図1を用いて本発明の軌陸車の空転防止装置Sを備える軌陸車1の全体構成を説明する。軌陸車1は、車両部4と、車両部4の上部に架装された作業装置5と、から構成されている。
車両部4は、道路走行時に使用される4つの道路走行用車輪2(タイヤ)と、軌道走行時に使用される4つの軌道走行用鉄輪3と、を備えている。そして、前側の軌道走行用鉄輪3は、シリンダを伸縮することで張出・格納自在に構成される前側軌道走行装置10を介して車両部4に取り付けられている。同様に、後側の軌道走行用鉄輪3は、シリンダを伸縮することで張出・格納自在に構成される後側軌道走行装置11を介して車両部4に取り付けられている。なお、図1は、軌道走行用鉄輪3の張出時の状態を示しており、格納時の状態は2点鎖線で示している。
車両部4は、さらに、運転室12と、車両フレーム13と、エンジン14と、を備えている。エンジン14は、道路走行用車輪2を駆動するだけでなく、PTO(不図示)を介して作業装置5及び軌道走行装置10、11の油圧アクチュエータに圧油を供給するための油圧ポンプを駆動する。車両フレーム13の上部には、サブフレーム15が設置されている。サブフレーム15には、上述した前側軌道走行装置10及び後側軌道走行装置11に加えて、前側アウトリガ16及び後側アウトリガ17と、中央部に配置された転車台18と、が配置されている。
そして、本実施例では、作業装置5として高所作業装置の例が示されている。すなわち、サブフレーム15の後部には旋回ベアリングを介して旋回台20が旋回自在に搭載されており、旋回台20には伸縮ブーム21が起伏自在に支承されている。伸縮ブーム21は、起伏シリンダ22を伸縮することによって起伏駆動されるようになっている。伸縮ブーム21の先端には、レベリング手段23を介して作業台24が配置されている。図1において、作業装置5は、伸縮ブーム21が全縮小して前方に最倒伏した格納姿勢となっている。
図2は、図1のA矢視の詳細図であって、前側軌道走行装置10を後方から見た図である。左前鉄輪3aは、鉄輪フレーム43に対して回転自在に支承されている。左前鉄輪3aは、鉄輪フレーム43に固定された左前油圧モータ45aを回転駆動することで、回転軸44を介して回転が伝達されて回転する。鉄輪フレーム43はサブフレーム15の左右両端近傍から下方に延びるサポート46の下端部とピン47によって回転自在に連結されている。鉄輪フレーム43とサポート46の間には油圧シリンダ48が介装されており、油圧シリンダ48を伸縮することによって鉄輪フレーム43が張出・格納される。そして、左前鉄輪3aの回転軸44には、左前鉄輪3aとともに回転するディスク41が固定されている。ディスク41は、鉄輪フレーム43に設置された2つのパッド42、42によって挟まれることで、左前鉄輪3aが制動される。このように、ディスク41及びパッド42、42によって鉄輪ブレーキが構成されている。
右前鉄輪3b及び右前油圧モータ45bは、上述した左前鉄輪3a及び左前油圧モータ45aと略同様の構成であるため、説明を省略する。そして、左右の鉄輪フレーム43、43は、連結ロッド49によって連結されて、左右の鉄輪3a、3bの間隔が一定に保たれるようになっている。
後側軌道走行装置11は、上述した前側軌道走行装置10と略同様の構成であるので、説明を省略する。このように、4つの軌道走行用鉄輪3a〜3dをそれぞれ駆動する油圧モータ45a〜45dがそれぞれ配置されているので、従来の鉄輪2つを駆動する構造に比べて、鉄輪と軌道間の摩擦力により決定される最大駆動力が約2倍となる。そして、4つの鉄輪3a〜3dを、それぞれ独立した鉄輪ブレーキによって、すなわち鉄輪ごとに装備された1つのディスク41と2つのパッド42、42によって制動している。
(油圧回路の構成)
図3に示すように、軌陸車1の軌道走行用油圧回路は、主な構成として、油圧ポンプ50と油圧モータ45a〜45dとを備え、全体として閉回路を構成している。油圧ポンプ50は、PTO(不図示)を介してエンジン14によって回転駆動される。油圧ポンプ50は、いわゆるアキシャルピストンポンプであり、回転方向が一定方向であっても、斜板の傾点角度を正負角度方向に変更することにより、吸入・吐出方向を変更できるようになっている。本実施例の軌陸車1では、油圧ポンプ50の吐出方向を変えることにより油圧モータ45a〜45dの回転方向を変更し、軌陸車1の前進・後進を変更するようになっている。なお、油圧供給セクションは閉回路のものに限られず、オープン回路であってもよい。
油圧ポンプ50の両側には、第1ポンプ油路51と第2ポンプ油路52とが接続されている。第1ポンプ油路51と第2ポンプ油路52の間には、右側アクチュエータセクション53と左側アクチュエータセクション54が並列に接続されている。
右側アクチュエータセクション53は、右前油圧モータ45bと右後油圧モータ45dとを直列に含む。同様に、左側アクチュエータセクション54は、左前油圧モータ45aと左後油圧モータ45cとを直列に含む。
右側アクチュエータセクション53には、右前油圧モータ45bと第1ポンプ油路51の間に圧力検出器として右第1圧力センサ61と、右前油圧モータ45bと右後油圧モータ45dの間に圧力検出器として右第2圧力センサ62と、右後油圧モータ45dと第2ポンプ油路52の間に圧力検出器として右第3圧力センサ63と、が配置されている。同様に、左側アクチュエータセクション54には、左前油圧モータ45aと第1ポンプ油路51の間に左第1圧力センサ64と、左前油圧モータ45aと左後油圧モータ45cの間に左第2圧力センサ65と、左後油圧モータ45cと第2ポンプ油路52の間に左第3圧力センサ66と、が配置されている。
各油圧モータ45a〜45dには、鉄輪3a〜3dと、鉄輪3a〜3dと一体に回転するディスク41、・・・と、が接続される。そして、パッド42、42は、ブレーキシリンダ71、71を伸縮することによって、鉄輪3a〜3dと一体に回転するディスク41を挟んで鉄輪3a〜3dを制動する。各ブレーキシリンダ71は、方向制御弁としてのブレーキソレノイド72によって制御される。各ブレーキソレノイド72は、3ポート2位置切換弁であり、コントローラ73によって位置を制御される。
コントローラ73は、CPUなどを備えるコンピュータであり、圧力検出器としての圧力センサ61〜66から圧力信号を受信し、後述するように必要な演算と判定(判断)をしたうえで、ブレーキソレノイド72を動かして鉄輪ブレーキ(41、42)によって鉄輪3a〜3dを制動する。ここにおいて、鉄輪ブレーキによって発生される制動力、すなわちディスク41とパッド42、42によって発生される制動力は、ブレーキソレノイド72の位置を変えることで調整することができる。
以上が右側アクチュエータセクション53の油圧回路の説明であるが、左側アクチュエータセクション54については、略同様の回路であるのでその説明を省略する。
このように、油圧モータ45a〜45dと、鉄輪ブレーキ(41、42)と、圧力検出器としての圧力センサ61〜63、64〜66と、コントローラ73と、によって軌陸車の空転防止装置Sが構成されている。
(作用)
次に、本実施例の軌陸車の空転防止装置Sの作用について説明する。以下では、雨天時の坂道などで軌陸車1を発進させる際に、軌陸車1の右前鉄輪3bのみが空転した場合を仮定して説明する。なお、左前鉄輪3a、左後鉄輪3c、右後鉄輪3dについては、略同様の構成であるから説明を省略する。まず、運転者が運転室12にてアクセルペダルを踏む。そうすると、PTOを介して、エンジン14によって油圧ポンプ50が回転駆動される。ここでは、油圧ポンプ50が、第1ポンプ油路51に作動油を吐出して、軌陸車1を前進させる場合を例として説明する。
油圧ポンプ50は、第2ポンプ油路52から作動油を吸い込み、第1ポンプ油路51に作動油を吐き出すように、斜板の傾転角度が調節されている。したがって、この状態では、第2ポンプ油路52が低圧油路となり、第1ポンプ油路51が高圧油路となる。第1ポンプ油路51を流れる作動油は、A点において右側アクチュエータセクション53と左側アクチュエータセクション54とに分岐して流れる。
右側アクチュエータセクション53へ流れた作動油は、右前油圧モータ45bに供給されて、右前油圧モータ45bは右前鉄輪3bを前進方向に回転させる。次に、右前油圧モータ45bから排出された作動油は、右後油圧モータ45dに供給されて、右後油圧モータ45dは右後鉄輪3dを前進方向に回転させる。
このような始動時において、雨天時の坂道などの状況下で、軌陸車1の右前鉄輪3bのみが空転した場合を仮定して説明する。雨天時の坂道などでは、右前鉄輪3bとレールとの間の摩擦力が低下する一方で、右前油圧モータ45bの駆動トルクは通常値のままであるため、相対的に駆動トルクのほうが摩擦力よりも大きくなって右前鉄輪3bが空転する。そして、右前鉄輪3bが空転すると、右前鉄輪3bと一体の右前油圧モータ45bの負荷(トルク)が下がるため、右前油圧モータ45bにおいて圧力エネルギーが運動エネルギーに変わって上流側の圧力が小さくなる。
そうすると、図4に示すように、右前油圧モータ45bの下流側の右第2圧力センサ62及び右第3圧力センサ63で検出される圧力値は、通常の駆動圧力(すなわちリリーフ圧)まで上昇する一方で、右前油圧モータ45bの上流側の右第1圧力センサ61で検出される圧力値は空転の発生によって通常の駆動圧力まで上昇しないようになる(黒ひし形)。
そして、制御部としてのコントローラ73は、圧力検出器としての右第1圧力センサ61、右第2圧力センサ62、及び右第3圧力センサ63から圧力信号を受信する。始動時に圧力信号を受信したコントローラ73は、下流側となる右第2圧力センサ62が所定の非空転圧力(第1の閾値)以上の値を示しており、かつ、上流側となる右第1圧力センサ61が所定の空転圧力(第2の閾値)以下の圧力値を示すと、右前鉄輪3bが空転していると判定する。ここで、非空転圧力(第1の閾値)は、通常の駆動圧力を採用することもできるし、通常の駆動圧力よりも少し小さい値、例えば駆動圧力の90%の値、を採用することもできる。また、空転圧力(第2の閾値)は、通常の駆動圧力よりも十分に小さい値、例えば駆動圧力の1/2又は1/3の値、を採用することができる。
コントローラ73は、条件を満たしており、右前鉄輪3bが空転していると判定すると、鉄輪ブレーキ(41、42)によって初期制動力をかける(制動ON)。このように、右前鉄輪3bに制動力を作用させることで、軌道7と右前鉄輪3bの間の摩擦力が、駆動力から制動力を差し引いた値よりも大きくなると、右前鉄輪3bがレール上を転がる非空転状態となる。この際、初期制動力まで、制動力を経時的に漸増させることが好ましく、初期制動力から、制動力を経時的に漸減させることが好ましい。
具体的には、コントローラ73は、ブレーキソレノイド72を移動させてブレーキシリンダ71、71を伸長させることでパッド42、42によってディスク41を挟んで制動するところ、ブレーキソレノイド72の位置を経時的に変化させることで、ブレーキシリンダ71、71を少しずつ伸長させて制動力を経時的に増加させたり、少しずつ短縮させて制動力を経時的に減少させたりできる。制動力は、例えば0(ゼロ)から初期制動力まで、時間軸に沿って直線的に増加させることができる。ここにおいて、初期制動力は、駆動トルクよりも小さい値となるようにあらかじめ設定しておくことが好ましい。同様に、制動力は、例えば初期制動力から0まで、時間軸に沿って直線的に減少させることができる。
このように、右前鉄輪3bが非空転状態となれば、右前鉄輪3bと一体の右前油圧モータ45bのトルクも回復するため、右前油圧モータ45bの上流側の圧力が正常な値まで上昇する。すなわち、図4に示すように、右第1圧力センサ61の圧力は、制動力を作用させることで空転が解消する前まで少しずつ上昇し、空転が解消した後も引き続き少しずつ上昇していく。すなわち、右第1圧力センサ61の圧力は、空転の解消前は、主として制動トルクによって上昇し、空転の解消後は、主として駆動トルクによって上昇する。最終的に、右第1圧力センサ61の圧力は、通常の駆動圧力まで上昇する。
コントローラ73は、下流側となる右第2圧力センサ62が所定の非空転圧力(第1の閾値)以上の値を示しており、かつ、上流側となる右第1圧力センサ61が所定の非空転圧力(第1の閾値)以上の圧力値を示すと、右前鉄輪3bの空転が解消したと判定する。なお、コントローラ73は、制動力を初期制動力まで増加させる途中で空転の解消を判定した場合には、制動力の増加を速やかに停止して、解消した時点の制動力を初期制動力とすることが好ましい。すなわち、空転の解消を検出した時点から、制動力を減少させていくことが好ましい。
(効果)
次に、本実施例の軌陸車の滑動防止装置Sの奏する効果を列挙して説明する。
(1)上述してきたように、本実施例の軌陸車の空転防止装置Sは、軌陸車の空転防止装置Sであって、鉄輪3a〜3dを回転駆動する油圧モータ45a〜45dと、鉄輪3a〜3dを制動する鉄輪ブレーキとしてのディスク41及びパッド42、42と、油圧モータ45a〜45dに接続される油圧回路に配置された圧力検出器としての圧力センサ61〜66と、圧力センサ61〜66によって検出された圧力信号を受信する制御部としてのコントローラ73と、を備えている。コントローラ73は、油圧モータ45a〜45dによる鉄輪3a〜3dの始動時及び/又は加速時に、圧力信号に基づいて鉄輪3a〜3dが空転していると判定した場合には、空転している鉄輪3a〜3dを鉄輪ブレーキとしてのディスク41及びパッド42、42によって制動するようになっている。このため、簡単な構成で油圧駆動によって走行する軌陸車に適用可能な軌陸車の空転防止装置Sを提供できる。
(2)また、コントローラ73は、制動力を初期制動力から経時的に漸減するようになっているため、空転が解消した時点を検出・判定することなく、空転の解消後に通常の駆動トルクによって軌陸車1を加速することができる。なお、空転の解消を検出・判定したうえで、制動力を制御してもよいことはもちろんである。
(3)さらに、油圧モータ45bの上流側及び下流側に1つずつ圧力検出器61、62を備え、コントローラ73は、油圧モータ45bによる鉄輪3bの始動時及び/又は加速時に、上流側の圧力が所定の空転圧力以下となり、かつ、下流側の圧力が所定の非空転圧力以上となっていると、鉄輪3が空転していると判定するようになっている。このような構成であるため、コントローラ73と2つの圧力検出器61、62という簡易な構成によって、確実に捉えることができる。
(4)また、コントローラ73は、制動力を初期制動力まで経時的に漸増するようになっているため、制動力が急激に作用することで生じる軌陸車1の振動などを防止することができる。さらに、空転の解消を検出・判定できるようになっていれば、空転が解消した時点の制動力を最大値(初期制動力)とし、その後に制動力を経時的に漸減させるように構成することで、軌陸車1を速やかに加速することが可能となる。
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前述した実施例では、四輪駆動であり、右側アクチュエータセクション53(又は左側アクチュエータセクション54)内で、油圧モータ45b、45dが直列に接続されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。図5に示す変形例の油圧回路のように、低速の四輪駆動と高速の二輪駆動とを切り換える並列の油圧回路であっても、本発明を適用することができる。
ただし、図5に示す油圧回路においては、右前油圧モータ45bの下流側(前進時)と右後油圧モータ45dの上流側(前進時)の圧力検出器を兼用することはできず、それぞれ別個に圧力検出器を備える必要がある。すなわち、実施例1では、圧力センサは6つ(61〜66)必要であったのに対して、変形例の油圧回路では、圧力センサは8つ(61〜68)必要である。
また、実施例では、各鉄輪3a〜3dに1つずつ油圧モータ45a〜45dが搭載された四輪駆動の軌陸車1に軌陸車の空転防止装置Sを適用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、二輪駆動の軌陸車に軌陸車の空転防止装置Sを適用することもできる。
また、鉄輪3a〜3dが空転しているか否かを、いっそう確実に判定するために、速度センサ、加速度センサ、又は騒音検知センサなどを補助的に併用することもできる。
さらに、実施例では、空転を解消するために、鉄輪ブレーキとしてのディスク41及びパッド42、42によって鉄輪3a〜3dを制動する場合について説明したが、これに限定されるものではない。可変型リリーフ弁を用いてモータ駆動圧力を下げたり、可変容量型ポンプを用いて吐出容量を下げたりすることで、空転検出後の駆動力を低下させることもできる。
また、実施例では、始動時において鉄輪3a(〜3d)が空転する場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。始動時の略同様の手法によって、加速時において鉄輪3a(〜3d)が空転する場合にも、本発明の軌陸車の空転防止装置Sを適用することができる。さらに、始動時又は加速時のいずれか一方に本発明を適用することもできるし、始動時及び加速時の両方に本発明を適用することもできる。
(変形例:始動時に毎回ブレーキをかける構成)
他にも、軌陸車の空転防止装置としては、以下のような構成とすることもできる。すなわち、
「軌陸車の空転防止装置であって、
鉄輪を回転駆動する油圧モータと、
鉄輪を制動する鉄輪ブレーキと、
油圧モータに接続される油圧回路に配置された圧力検出器と、
圧力検出器によって検出された圧力信号を受信する制御部と、を備え、
制御部は、油圧モータによる鉄輪の始動時に、常に、空転している鉄輪を鉄輪ブレーキによって制動するようになっている、軌陸車の空転防止装置。」
とすることができる。
この場合、制御部は、制動力を初期制動力から経時的に漸減するようになっていることが好ましい。さらに、制御部は、制動力を初期制動力まで経時的に漸増するようになっていることが好ましい。
上述のように、始動時に毎回ブレーキをかけるように構成すれば、運転手は、始動時に毎回同じような運転感覚で加速できるようになるため運転しやすくなる。そのうえ、雨天や坂道などの空転が発生しやすい状況下においても、確実に鉄輪3a〜3dの空転を防止することができる。
S:空転防止装置;
1:軌陸車; 2:道路走行用車輪(タイヤ); 3:軌道走行用鉄輪;
3a:左前鉄輪; 3b:右前鉄輪; 3c:左後鉄輪; 3d:右後鉄輪;
41:ディスク; 42:パッド;
45a:左前油圧モータ; 45b:右前油圧モータ;
45c:左後油圧モータ; 45d:右後油圧モータ;
61:右第1圧力センサ(圧力検出器); 62:右第2圧力センサ(圧力検出器);
63:右第3圧力センサ(圧力検出器)
64:左第1圧力センサ(圧力検出器); 65:左第2圧力センサ(圧力検出器);
66:左第3圧力センサ(圧力検出器);
73:コントローラ(制御部)

Claims (4)

  1. 軌陸車の空転防止装置であって、
    鉄輪を回転駆動する油圧モータと、
    前記鉄輪を制動する鉄輪ブレーキと、
    前記油圧モータに接続される油圧回路に配置された圧力検出器と、
    前記圧力検出器によって検出された圧力信号を受信する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記油圧モータによる前記鉄輪の始動時及び/又は加速時に、前記圧力信号に基づいて前記鉄輪が空転していると判定した場合には、空転している前記鉄輪を前記鉄輪ブレーキによって制動するようになっていて、
    前記制御部は、前記制動力を初期制動力から経時的に漸減するようになっている、軌陸車の空転防止装置。
  2. 軌陸車の空転防止装置であって、
    鉄輪を回転駆動する油圧モータと、
    前記鉄輪を制動する鉄輪ブレーキと、
    前記油圧モータに接続される油圧回路に配置された圧力検出器と、
    前記圧力検出器によって検出された圧力信号を受信する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記油圧モータによる前記鉄輪の始動時及び/又は加速時に、前記圧力信号に基づいて前記鉄輪が空転していると判定した場合には、空転している前記鉄輪を前記鉄輪ブレーキによって制動するようになっていて、
    各油圧モータの上流側及び下流側に1つずつ前記圧力検出器を備え、
    前記制御部は、前記油圧モータによる前記鉄輪の始動時及び/又は加速時に、上流側の圧力が所定の空転圧力以下となり、かつ、下流側の圧力が所定の非空転圧力以上となっていると、前記鉄輪が空転していると判定するようになっている、軌陸車の空転防止装置。
  3. 各油圧モータの上流側及び下流側に1つずつ前記圧力検出器を備え、
    前記制御部は、前記油圧モータによる前記鉄輪の始動時及び/又は加速時に、上流側の圧力が所定の空転圧力以下となり、かつ、下流側の圧力が所定の非空転圧力以上となっていると、前記鉄輪が空転していると判定するようになっている、請求項1に記載された軌陸車の空転防止装置。
  4. 前記制御部は、前記制動力を前記初期制動力まで経時的に漸増するようになっている、請求項1に記載された軌陸車の空転防止装置。
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