本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、見栄えが損ねられるのを抑制できると共に、桟部材の取り付け及び取り換えが容易な格子構造及び格子取付方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための第1の態様は、各々独立に構成されると共に、並んで配置された複数の桟部材と、被取付面に固定され、前記桟部材の各々と前記被取付面との間に介在されて前記桟部材を支持する複数の支持部材と、前記桟部材を対応する前記支持部材及び前記被取付面に外部から見えないように固定する複数の固定手段と、を含む。
第1の態様では、各々が独立している複数の桟部材が、被取付面との間に介在されている複数の支持部材を介して支持されており、支持部材は、桟部材ごとに設けられている。固定手段は、桟部材を対応する支持部材及び被取付面に固定する。この際、固定手段は、外部から見えないようにされている。
これにより、複数の桟部材は、桟部材の間に見えることにより見栄えを損ねる横桟などを用いることなく被取付面に固定できるので、高い意匠性が得られる。また、桟部材ごとに支持部材を介して被取付面に固定されるので、桟部材の取り付けが容易となる。しかも、桟部材を取り換える場合、取り換える桟部材のみを取り外せるので、桟部材の取り換えが容易となる。
第2の態様は、第1の態様において、前記桟部材の配列方向に沿う前記支持部材の幅が、前記桟部材の幅以下とされている。
第2の態様では、桟部材の配列方向に沿う支持部材の幅が、桟部材の幅以下とされている。これにより、支持部材を介して桟部材を被取付面に固定すると、支持部材は、桟部材に重なるので、支持部材が桟部材の脇に現れて見栄えが損ねられるのを抑制でき、意匠性の向上を図れる。なお、支持部材の幅は、桟部材の幅より狭いことがより好ましく、これにより、支持部材が桟部材に隠れるので、支持部材が桟部材の脇から現れるのをより抑制できて、意匠性の向上を図れる。
第3の態様は、第1又は第2の態様において、前記桟部材及び前記支持部材の一方に設けられた溝部、並びに前記桟部材及び前記支持部材の他方に設けられて前記溝部に嵌合される突部により、前記桟部材と前記支持部材とを前記桟部材の長手方向に相対移動可能に係合する係合部を含む。
第3の態様では、係合部が溝部及び溝部に嵌合される突部を含んでおり、桟部材及び支持部材の一方に突部が設けられると共に、桟部材及び支持部材の他方に突部が設けられている。また、係合部は、桟部材と支持部材とを桟部材の長手方向に相対移動可能に係合する。
これにより、突部を溝部に嵌合させることで桟部材を支持部材に組み付けることができるので、支持部材への桟部材の組み付けが容易となる。また、桟部材と支持部材とは、桟部材の長手方向に相対移動可能とされているので、支持部材に対する桟部材の位置の調整が容易となり、桟部材の取り付け及び取り換えの際の作業性の向上を図れる。
第4の態様は、第3の態様において、前記支持部材は、所定高さとされ、高さ方向の一方の面に前記突部が設けられると共に、前記突部とは反対側の面に別の支持部材に設けられた前記突部が嵌合可能な凹部が設けられている。
第4の態様では、支持部材の一方の面に突部が設けられ、突部とは反対側の面に他の支持部材の突部が嵌合可能な凹部が設けられている。これにより、支持部材の凹部に別の支持部材の突部を嵌合することで、複数の支持部材を重ねることができるので、桟部材を支持する支持部材の高さの調整を容易にできる。
第5の態様では、第1から第4の態様の何れかにおいて、前記桟部材は、前記支持部材とは反対側に向けて開口された開口部が設けられ、前記開口部内において前記支持部材と共に前記被取付面に固定される裏部材、及び前記支持部材とは反対側に配置されて前記開口部を閉止する表部材を含む。
第5の態様では、桟部材が表部材、及び裏部材により構成されている。裏部材には、表部材に向けて開口された開口部が設けられており、裏部材は、開口部内において支持部材と共に被取付面に固定される。また、表部材は、支持部材の開口部を閉止する。
これにより、開口部からスクリューなどの固定手段を用いて、裏部材を支持部材と共に被取付面へ固定することができる。また、表部材は、裏部材の開口部を閉止するので、裏部材を被取付面へ固定するための固定手段を隠すことができるので、裏部材を被取付面に固定するための部品により桟部材の見栄えが損ねられるのを抑制できる。
第6の態様は、第1の態様から第5の態様の何れかにおいて、前記桟部材の前記支持部材側の角部が湾曲されている。
第6の態様では、桟部材の支持部材側の角部が湾曲されている。これにより、複数の桟部材の間を通る光の範囲が広がるので、窓などの開口部の屋外側に複数の桟部材が配列されていても、開口部の屋内側の採光性が低下するのが抑制されると共に、開口部が設けられている屋内側の壁面近傍をも明るくすることがきできる。しかも、桟部材の湾曲部に当たる光は、開口側へ反射するので、開口部に複数の桟部材を配列した際の採光性の向上が図られる。
第7の態様は、第1の態様から第6の態様の何れかにおいて、複数の前記支持部材は、前記桟部材の幅寸法より長い所定長さの矩形ブロック状に形成されていると共に、幅方向の一側における長手方向の両側の角部に円弧状に湾曲した面取り部が設けられており、任意の一の前記支持部材の幅方向の一側の側面を前記被取付面上に配置された基準部材の基準端面に当接させた状態で長手方向の一側の角部にて仮固定し、前記仮固定した前記支持部材を、前記基準端面に対して固定点まわりに所定角度回転させた状態で、前記支持部材の長手方向が前記桟部材の長手方向となるように前記桟部材を前記支持部材に重ね、当該桟部材を前記支持部材と共に前記被取付面に固定し、上記の前記支持部材の仮固定及び前記桟部材の本固定を繰り返して前記被取付面に複数の前記桟部材を取り付けて格子を完成させる際に、隣り合う支持部材の一方の支持部材の幅方向の他側の側面を他方の支持部材の幅方向の他側における長手方向の一側の角部に突き当てるか、隣り合う支持部材の一方の支持部材の幅方向の他側の側面に他方の支持部材の幅方向の他側における長手方向の一側の角部を突き当てるか、又は、隣り合う支持部材の一方の支持部材の幅方向の他側における長手方向の一側の角部に他方の支持部材の幅方向の他側における長手方向の他側の角部を突き当てて位置決めを行う、ことを特徴とする。
第7の態様では、複数の支持部材が桟部材の幅寸法より長い所定長さの矩形ブロック状に形成されていると共に、各々の支持部材の幅方向の一側における長手方向の両側の角部に円弧状に湾曲した面取り部が設けられている。
被取付面への桟部材の取り付けは、任意の一の支持部材の幅方向の一側の側面を被取付面上に配置された基準部材の基準端面に当接させた状態で長手方向の一側の角部にて仮固定し、仮固定した支持部材を、基準端面に対して固定点まわりに所定角度回転させた状態で、支持部材の長手方向が桟部材の長手方向となるように桟部材を支持部材に重ね、当該桟部材を支持部材と共に被取付面に固定して行う。格子は、上記の支持部材の仮固定及び桟部材の本固定を繰り返して被取付面に複数の桟部材を取り付けて完成される。
ここで、桟部材を支持する支持部材の各々の位置決めは、隣り合う支持部材の一方の支持部材の幅方向の他側における長手方向の一側の角部に他方の支持部材の幅方向の他側における長手方向の他側の角部を突き当てて位置決めを行う。また、桟部材を支持する支持部材の各々の位置決めは、隣り合う支持部材の一方の支持部材の幅方向の他側の側面を他方の支持部材の幅方向の他側における長手方向の一側の角部に突き当てて行っても良く、隣り合う支持部材の一方の支持部材の幅方向の他側の側面に他方の支持部材の幅方向の他側における長手方向の一側の角部を突き当てて行っても良い。
これにより、簡単な作業で、複数の支持部材の各々を用いて、複数の桟部材が等間隔で配列された格子が得られる。
第8の態様は、第7の態様において、複数の前記支持部材は、長手方向に隣接して配置されており、かつ、幅方向の他側における長手方向の両側又は一側の角部にて分離可能に接続されている。
第8の態様では、複数の支持部材が長手方向に連続されて、幅方向において分離可能に接続されている。これにより、複数の支持部材は、幅方向の一側が同一方向に向けられて並べられているので、複数の支持部材を一体で基準端面に当接するように配置できるので、作業性の向上を図れる。
第9の態様は、第7の態様又は第8の態様において、前記面取り部の曲率中心位置を、前記支持部材の幅方向の中心位置を通る中心線上に設けている。
第9の態様では、面取り部の曲率中心位置が支持部材の幅方向の中央位置を通る中心線上に設けられている。このような支持部材を用いることで、桟部材を支持する支持部材の各々の位置決めに、隣り合う支持部材の一方の支持部材の幅方向の他側の側面を他方の支持部材の幅方向の他側における長手方向の一側の角部に突き当てるか、隣り合う支持部材の一方の支持部材の幅方向の他側の側面に他方の支持部材の幅方向の他側における長手方向の一側の角部を突き当てるか、隣り合う支持部材の一方の支持部材の幅方向の他側における長手方向の一側の角部に他方の支持部材の幅方向の他側における長手方向の他側の角部を突き当てるかのいずれおも適用できる。従って、被取付面への支持部材の位置決め作業が容易となる。
第10の態様は、第7の態様から第9の態様の何れかにおいて、前記支持部材の各々の前記被取付面とは反対側の面に、前記面取り部の曲率中心位置を示す指標を設けている。
第10の態様では、支持部材に、面取り部の円弧の曲率中心位置を示す指標を設けている。これにより、支持部材を仮固定する際、回転中心とする位置が明確となるので、作業性の効率化を図れる。
以上説明したように第1の態様によれば、桟部材ごとに設けた支持部材を介して複数の桟部材の各々を被取付面に固定するので、見栄えが損なわれるのを抑制できると共に、桟部材の取り付け及び取り換えが容易となる、という効果がある。
第2の態様によれば、桟部材の脇から支持部材が見えるのを抑制できるので、意匠性の向上が図られる、という効果がある。
第3の態様によれば、支持部材への桟部材の組み付けが容易となると共に、支持部材に対する桟部材の長さ方向の位置調整が容易となる、という効果がある。
第4の態様によれば、被取付面に対する桟部材の取り付け高さを任意に設定することができる、という効果がある。
第5の態様によれば、桟部材の見栄えが損ねられるのを抑制できる、という効果がある。
第6の態様によれば、桟部材による採光性の低下を抑制できる、という効果がある。
第7の態様によれば、複数の桟部材を等間隔で配列するための支持部材の位置決めが容易となる、という効果がある。
第8の態様によれば、複数の支持部材を基準端面に当接させる作業が容易となる、という効果がある。
第9の態様によれば、複数の支持部材の仮固定の作業性の向上を図れる、という効果がある。
第10の態様によれば、支持部材の各々の適正な位置を被取付面に仮固定することができる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
図2には、本実施の形態に係る建物10の外観が斜視図にて示されている。建物10としては、住宅などが適用されており、建物10は、周囲が外壁部12により囲われると共に、上部が屋根部14によって覆われている。建物10の外壁部12表面は、被取付面とされており、外壁部12には、本実施の形態に係る格子16が設けられている。
図1には、格子16が建物10の外側(屋外)から見た正面図にて示されている。図1及び図2に示されるように、建物10には、外壁部12に開口部18が設けられており、開口部18には、屋外側に格子16が取り付けられている。図1に示されるように、開口部18には、サッシ(サッシ枠)18Aが取り付けられており、開口部18は、サッシ18Aに設けられた図示しないサッシ戸により開閉可能とされている。建物10の内部(屋内)には、格子16を介して開口部18から採光可能とされていると共に、通気可能とされている。
格子16には、各々の外形が長尺棒状とされた複数の桟部材20が用いられている。格子16は、桟部材20の各々の長手方向が上下方向に向けられており、格子16は、複数の桟部材20が開口部18の幅方向(水平方向)に沿って配列された所謂縦格子とされている。
図3には、格子16の正面側から見た桟部材20の主要部が斜視図にて示されている。図3に示されるように、桟部材20には、表部材22及び裏部材24が設けられており、表部材22及び裏部材24は、樹脂製又は金属製とされて、長尺とされている。本実施の形態では、表部材22及び裏部材24が樹脂製とされており、表部材22及び裏部材24において少なくとも外周面(外周を形成する面)に金属光沢が施されている。なお、表部材22及び裏部材24は、光の反射率の比較的高い白色系の塗料により塗装されていても良い。
裏部材24は、外壁部12側に配置され、表部材22は、外壁部12とは反対側に配置される。表部材22は、略平板帯状とされており、一方の面が意匠面とされて建物10の外側(外壁部12とは反対側)へ向けられる。また、表部材22の裏面(意匠面とは反対側の面)には、突出板26が対で設けてられている。突出板26は、所定の間隔とされて、表部材22の幅方向の両側部から突出されており、突出板26は、表部材22の長手方向に延伸されている。突出板26には、突出先端部に係合爪26Aが設けられており、一対の突出板26において係合爪26Aは、互いに反対方向側(表部材22の幅方向外側)へ向けて突出されていると共に、表部材22の長手方向に延伸されている。
裏部材24には、略平板帯状とされた基部28Aが設けられており、基部28Aの幅方向の両端には、表部材22側へ向けて一対の側板部28Bが突出されている。側板部28Bは、基部28Aの長手方向に延伸されている。側板部28Bは、突出方向の中間部分から基部28Aとの間が略円弧状に湾曲された湾曲部28Cとされており、湾曲部28Cは、裏部材24の長手方向に延伸されている。裏部材24は、湾曲部28Cにより外壁部12側の角部が面取りされていると共に、湾曲部28Cより外壁部12側の角部が湾曲された断面略U字状とされている。一対の側板部28Bの間隔は、基部28A側から突出方向の中間部分までの間で表部材22側へ向けて徐々に大きくされており、裏部材24は、一対の側板部28Bの間が表部材22側へ開口されて開口部24Aが形成されている。
一対の側板部28Bは、表部材22側の開口部分における外面の間隔が表部材22の幅と略同様か又は表部材22の幅より僅かに小さくされている。また、一対の側板部28Bの開口部分の内面の間隔は、表部材22の突出板26が挿入可能な間隔とされている。また、一対の側板部28Bの内面には、基部28Aとは反対側の開口近傍に係止爪30が対で設けられている。係止爪30は、表部材22の係合爪26Aに対応されており、係止爪30は、側板部28Bの内面から突出されていると共に、裏部材24の長手方向に延伸されている。
表部材22は、突出板26が裏部材24の側板部28Bの間に嵌め込まれる。表部材22は、長手方向の略全域において突出板26の係合爪26Aが係止爪30に係合されることで、裏部材24に係止されると共に、裏部材24の開口部24Aを閉止する。この際、桟部材20は、表部材22の幅方向の両端の端面と裏部材24の側板部28Bの表部材22側の外面とが面一にされている。
桟部材20は、上下の開口端に閉鎖部材としてのエンドキャップ32が装着される。エンドキャップ32は、平面形状が桟部材20の外周形状と同様とされると共に、一方の面に突部32Aが形成されており、突部32Aの外形形状は、桟部材20の端部開口の内面形状と略同様とされている。エンドキャップ32は、桟部材20(表部材22及び裏部材24)の長手方向両端の開口に突部32Aが嵌合されて桟部材20に装着される。これにより、桟部材20では、突出板26の間にエンドキャップ32の突部32Aが入り込んで係合爪26Aの係止爪30への係止解除が阻止されると共に、表部材22と裏部材24との長手方向への相対移動が制限される。
基部28Aには、表部材22とは反対側の面に係合部としての溝部34が設けられている。溝部34は、基部28Aから対で突出された立壁34Aにより形成されており、立壁34Aは、基部28Aから突出されていると共に、基部28Aの長手方向に延伸されている。これにより、溝部34は、裏部材24の全長に亘って形成されている。
図3に示されるように、桟部材20と外壁部12との間には、支持部材としての樹脂製のスペーサ36が配置される。スペーサ36は、全体として長尺略矩形状のブロック状とされており、長手方向の長さL及び高さHが予め定められている。また、スペーサ36の幅方向の寸法(幅寸法)Dは、裏部材24の一対の立壁34Aの外側面間の間隔と略同様とされており、桟部材20の幅よりも狭い幅とされている。
スペーサ36には、高さ方向の一方の面に係合部及び突部としての係合突部38が設けられており、スペーサ36は、係合突部38が裏部材24(桟部材20)の溝部34に対応されていると共に、係合突部38とは反対側の面が外壁部12表面に対応されている。
係合突部38は、スペーサ36の長手方向に長い略矩形形状とされており、係合突部38は、スペーサ36の長手方向の中央部分において幅方向の両端面が互いに平行とされている。また、係合突部38は、幅方向の両端面の間隔である幅寸法D0が裏部材24の立壁34Aの内面間隔(内法)と略同様とされていると共に、突出高さが裏部材24の立壁34Aの突出高さよりも僅かに低くされている。
スペーサ36は、係合突部38とは反対側の面が外壁部12の表面に向けられて、皿頭のスクリュー40により外壁部12に仮固定される。裏部材24は、長手方向がスペーサ36の長手方向に合わせられて、裏部材24の溝部34にスペーサ36の係合突部38が嵌め込まれる。これにより、裏部材24は、スペーサ36を介して外壁部12表面に支持されると共に、スペーサ36に対して長手方向に相対移動可能とされている。なお、裏部材24は、少なくとも2か所においてスペーサ36を介して外壁部12に支持される。
裏部材24は、固定手段としてのスクリュー42が開口部24Aから挿入されて基部28Aに螺合される。これにより、スペーサ36は、スクリュー40、42により外壁部12に固定されて、裏部材24は、スペーサ36を介して外壁部12に締結固定される。
一方、図4(A)には、複数が長手方向に接続されたスペーサ36が示されており、図4(B)には、複数が重ねられたスペーサ36が示されている。図4(A)及び図4(B)に示されるように、スペーサ36には、係合突部38とは反対側の面(外壁部12側となる面)に凹部としての係合凹部38Aが形成されている。係合凹部38Aは、係合突部38(他のスペーサ36の係合突部38)が嵌め込み可能な内面形状とされている。これにより、図4(B)に示されるように、スペーサ36は、係合凹部38Aに他のスペーサ36の係合突部38を嵌合させることで、複数が積み重ね可能となっている。スペーサ36は、複数が積み重ねられることで桟部材20を支持する高さ(外壁部12表面と裏部材の基部28Aとの間隔)が変更可能となっている。
図2に示されるように、スペーサ36は、幅方向の一側の側面44Aにおいて長手方向の端面44B、44Cとの間の2箇所の角部46A、46Bが所定半径の円弧状に湾曲されている。これにより、スペーサ36には、側面44A側において長手方向の両側の角部46A、46Bに面取り部48が形成されている。面取り部48は、角部46A、46Bが1/4周の円弧状とされている。また、面取り部48における円弧の半径は、スペーサ36の幅寸法の1/2(D/2)とされている。
また、スペーサ36には、外壁部12に締結固定する際のスクリュー40の螺合位置の目標とされる指標50が設けられている。指標50は、係合突部38の表面において、正面視で一方の面取り部48(本実施の形態では、角部46Aの面取り部48)の曲率中心と重なる位置に刻設されている。また、面取り部48の円弧の半径は、スペーサ36の幅寸法Dの1/2とされており、指標50は、スペーサ36の幅方向の中心位置を通る中心線上に設けられている。
図4(A)に示されるように、スペーサ36は、複数個が接続されて樹脂の一体成形により形成されている。この際、複数のスペーサ36は、側面44Aが同一側とされると共に、指標50が長手方向の同一側とされて長手方向に連続されている。また。スペーサ36は、幅方向において側面44A側とは反対側となる側面44Dにおける長手方向の角部(角部46A、46Bとは反対側の角部)が接続部52とされており、スペーサ36は、接続部52において隣接するスペーサ36に接続されている。これにより、複数のスペーサ36は、接続部52の間隔及び指標50の間隔が一つのスペーサ36の長さLとされている、また、接続部52は、薄肉とされており、互いに隣接するスペーサ36は、カッターナイフなどの切除手段を用いることで分離可能とされている。
以下に、本実施の形態の作用として、図5(A)〜図5(D)を参照しながら、桟部材20の各々の長手方向が上下方向とされた格子16の組み付けを例に説明する。なお、桟部材20は、少なくとも2箇所においてスペーサ36により支持されるので、一体とされた複数のスペーサ36は、少なくとも上下2段に配置されるが、以下では、1段分について説明する。
図5(A)に示されるように、スペーサ36を外壁部12に取り付ける場合、格子16を取り付ける外壁部12にスペーサ36の取り付けの基準とする基準部材54が用いられる。基準部材54は、少なくとも一つの基準端面54Aが平面(曲がりや湾曲のない面)とされていれば良く、複数のスペーサ36を水平方向に沿って配列する場合、基準端面54Aが水平とされていれば良い。なお、基準部材54としては、外壁部12に仮設されても良い。また、基準部材54は、複数のスペーサ36を所定の位置及び向き(例えば各スペーサ36の側面44Aを水平)に配置し得るものであれば任意の部材を用いて良い。
複数のスペーサ36は、両側に面取り部48が設けられている側面44Aが基準部材54の基準端面54Aに当接されると共に、長手方向の一端側のスペーサ36が所定位置となるように配置される。ここで、複数のスペーサ36は、側面44Aが同一側へ向けられて接続されているため、基準端面54Aにスペーサ36の側面44Aを当接させる作業が容易となっている。また、スペーサ36は、端面44Bに隣接するスペーサ36の端面44Cに当接されているので、複数のスペーサ36が等間隔に位置決め可能となっている。
次に、各スペーサ36について、指標50にスクリュー40を螺合することで、スペーサ36を外壁部12に締結する。これにより、外壁部12には、スペーサ36の長さ寸法Lの間隔でスクリュー40が螺合されるので、各スペーサ36は、長さLの間隔で外壁部12に位置決めされて仮固定される。
この後、複数のスペーサ36を接続部52において切り離する。これにより、各スペーサ36は、スクリュー40を軸に回転可能とされる。この際、指標50は、スペーサ36の面取り部48の円弧の曲率中心位置に設けられているので、スペーサ36を回転するのに最適な位置にスクリュー40を螺合するのが容易となっている。
この後、図5(B)に示されるように、一端側のスペーサ36(図5(B)では、右側)から順にスクリュー40を軸に回転させることで、各スペーサ36の長手方向を桟部材20の長手方向に合わせる。この際、基準部材54は、スペーサ36を回転するのに先立って外壁部12から取り外される。スペーサ36の回転は、スペーサ36の長手方向においてスクリュー40とは反対側の端面44Cを下方に向けるように行われる(図5(B)の矢印方向)。また、スペーサ36は、長手方向が基準端面54Aに対して垂直に配置されることが好ましい。
これにより、各スペーサ36は、長手方向が上下方向とされると共に、等間隔で配列される。また、各スペーサ36は、上端及び下端が直線状に揃えられて配列される。この際、スペーサ36に面取り部48が設けられていることで、回転されるスペーサ36の角部46A、46Bが隣接するスペーサ36に引っかかるのを抑制できるので、スペーサ36の各々を円滑に回転させることができる。従って、隣接するスペーサ36の間で長手方向の端面44B、44Cが当接していても、各スペーサ36の回転作業が容易となっている。
次に、図5(C)に示されるように、スペーサ36の係合突部38を裏部材24の溝部34に嵌め込んで、スペーサ36に裏部材24を取り付ける。この際、溝部34を形成する立壁34Aの高さに対して、スペーサ36の係合突部38の突出高さを短く(低く)すると共に、スペーサ36の仮固定に皿頭のスクリュー40を用いるので、裏部材24がスペーサ36から浮き上がるのが抑制される。また、裏部材24は、溝部34に係合突部38が嵌合されていることにより長手方向に相対移動可能とされているので、裏部材24の上下方向位置(長手方向位置)の調整が容易となっている。
この後、裏部材24の開口部24Aから挿入するスクリュー42により、基部28Aをスペーサ36と共に外壁部12に締結固定する。これにより、スペーサ36は、スクリュー40及びスクリュー42により2か所で外壁部12に固定されるので、回転が阻止される。また、裏部材24は、少なくとも2か所においてスペーサ36に支持されて外壁部12に固定される。
桟部材20は、スペーサ36に裏部材24を固定し、固定した裏部材24に表部材22及びエンドキャップ32を取り付けることで外壁部12に取り付けられる。これにより、図5(D)に示されるように、格子16は、互いに隣接する桟部材20が幅方向の中心間隔Wをスペーサ36の長さLとされ、かつ等間隔とされて外壁部12に配列される。
このように構成された格子16は、桟部材20ごとに設けたスペーサ36を介して外壁部12に固定されるので、横桟が不要となっている。このため、格子16は、桟部材20の間から横桟が見えないので、横桟による見栄えの低下が抑制される。また、スペーサ36の幅寸法は、桟部材20の幅寸法よりも狭く(小さく)なっているので、桟部材20の間からスペーサ36が見えるのが抑制されている。これにより、格子16は、見栄えの低下が一層抑制される。しかも、スペーサ36は、上端及び下端が揃えられて外壁部12に取り付けられているので、桟部材20の間からスペーサ36が見えたとしても、スペーサ36が見栄えを損ねるのが抑制される。従って、建物10の開口部18には、見栄えの良い格子16が取り付けられる。なお、本実施の形態では、スペーサ36の幅寸法を桟部材20の幅寸法よりも小さくしたが、スペーサ36の幅寸法は、桟部材20の幅寸法(表部材22の幅寸法)以下であれば良く、これにより、正面視において桟部材20によりスペーサを隠すことができる。
また、格子16では、桟部材20ごとにスペーサ36を設けているので、桟部材20を取り換える場合、取り換える桟部材20のみを取り外せば良いで、桟部材20の取り換え作業が容易となる。また、桟部材20は、裏部材24がスペーサ36に対して長手方向に相対移動可能とされているので、新たな桟部材20に用いられる裏部材24の高さ調整(上下方向の位置調整)が容易となっている。しかも、桟部材20は、裏部材24に設けられた溝部34にスペーサ36に設けられた係合突部38を嵌合させる簡単な構成とされているので、スペーサ36への裏部材24の組み付けが容易となっている。
さらに、桟部材20は、裏部材24が開口部24Aから挿入されるスクリュー42により外壁部12に締結固定されており、この開口部24Aを表部材22により閉止する。これにより、桟部材20は、外壁部12へ固定するためのスクリュー42等が隠されるので、スクリュー42が見栄えを損ねるのを抑制できる。また、裏部材24への表部材22の組み付けは、表部材22の突出板26を裏部材24の一対の側板部28Bの間へ嵌め込むのみで良いため、裏部材24と表部材22との組み付けが極めて容易となっている。しかも、エンドキャップ32は、裏部材24に対する表部材22の相対移動を規制すると共に、表部材22が裏部材24から外れるのを抑制しているので、桟部材20は、裏部材24から表部材22が外れてしまうのを抑制できる。
なお、以上の説明では、複数が一体に連結されたスペーサ36を用いたが、スペーサ36は、互いに接続されていなくとも良い(個々に分離されていても良く、個々に分離されて製造されても良い)。この場合、スペーサ36の各々の側面44Aを基準端面54Aへ当接させると共に、端面44B、44Cを隣接するスペーサ36の端面44C、44Bに当接させて位置決めして、外壁部12に仮固定すれば良い。
また、複数のスペーサ36が互いに接続されていない場合、仮固定と回転とを1つずつのスペーサ36について順に行うようにしても良い。図6(A)〜図6(C)には、個々の分離されているスペーサ36の取り付けの一例を示している。
図6(A)に示されるように、スペーサ36の取り付けには、基準部材54が用いられる。この場合の基準部材54としては、外壁部12に胴差が設けられている場合、この胴差を基準部材54としても良く、開口部18の周縁に窓枠(サッシ枠)などが設けられて外壁部12表面から突出されている場合、窓枠等を基準部材54として用いても良い。
スペーサ36は、配列方向(基準端面54Aに沿う方向)の一端側(ここでは右側)から順に取り付けられ、最初のスペーサ36について、端面44Bを基準端面54Aに当接させることで、基準端面54Aに対して長手方向を垂直に位置決めして外壁部12に仮固定する。次のスペーサ36は、側面44Aを基準端面54Aに当接させて、基準端面54A上を仮固定したスペーサ36へ向けて移動させて(図6(A)の横向き矢印方向)、長手方向の一方の端面44Cを仮固定したスペーサ36の側面44Dに当接させて位置決めする。この後に、長手方向が基準端面54Aに平行とされたスペーサ36について、スクリュー40により外壁部12へ回転可能に仮固定する。次に、このスペーサ36を回転させることで(図6(A)の回転矢印方向)、長手方向を基準端面54Aに対して垂直となるように外壁部12に仮固定する。
各スペーサ36について上記作業を繰り返すことで、図6(B)に示されるように、複数のスペーサ36の各々の長手方向が上下方向に設けられて、かつ互いの間隔が一定(幅方向の中心位置の間隔がスペーサ36の長さL)にされて配列される。この後、スペーサ36の係合突部38を裏部材24の溝部34に嵌め込み、裏部材24をスクリュー42により締結固定する。さらに、裏部材24の各々に表部材22及びエンドキャップ32を取り付けることで、図6(C)に示されるように、複数の桟部材20の各々が長手方向を基準端面54Aに対して垂直となるように配列される。
従って、分離されているスペーサ36を用いても、桟部材20をスペーサ36の長さLの間隔でかつ等間隔に配列することができる。また、分離されているスペーサ36を用いる場合、複数のスペーサ36の全てについて、一度に側面44Aを基準端面54Aに配列させなくとも等間隔に位置決めして配列できるので、作業性の向上を図れる。
また、以上の説明では、面取り部48の曲率中心をスペーサ36の幅方向の中心位置を通る直線上としたが、面取り部48の曲率中心の位置はこれに限るものではない。面取り部は、1/4周の円弧であれば良く、面取り部を設ける場合の曲率中心は、スペーサの幅方向においてスペーサの幅方向の中心よりも幅方向の一側とは反対側の側面側に寄っていれば良い。
面取り部の曲率中心がスペーサの幅方向の中心線よりも幅方向の一側とは反対側の側面側によっている場合、スペーサの各々の幅方向の一側の側面を基準端面54Aへ当接させると共に、幅方向の一側とは反対側における長手方向の一側の角部が、隣接するスペーサの幅方向の一側とは反対側における長手方向の他側の角部に突き当てて位置決めしても良い。この際、スペーサの長手方向を基準端面54Aに対してさせて垂直となるように回転させることにより、回転させたスペーサの幅方向の一側とは反対側の側面は、隣接するスペーサの幅方向の一側とは反対側における長手方向の一側の角部から離れるが、隣接するスペーサの回転中心の間隔がスペーサの長さLとされて、等間隔に位置決めできる。
また、面取り部の曲率中心がスペーサの幅方向の中心線よりも幅方向の一側とは反対側に寄っている場合、仮固定と回転とを1つずつのスペーサについて順に行うようにしても良い。即ち、最初のスペーサについて、幅方向の一側とは反対側において長手方向の一側の角部を基準端面54Aに当接させることで、基準端面54Aに対して長手方向を垂直に位置決めして外壁部12に仮固定する。仮固定したスペーサに隣接するスペーサに対しては、幅方向の一側の側面を基準端面54Aに当接させると共に、幅方向の一側とは反対側において長手方向の一側の角部を、仮固定したスペーサの幅方向の一側とは反対側の側面に当接させることで位置決めして、回転可能に仮固定する。この後に、このスペーサを長手方向が基準端面54Aに対して垂直となるように回転させても良い。この際、互いに隣接するスペーサの回転中心の間隔は、スペーサ36の長さLよりも僅かに短くなるが長くなるが、等間隔に位置決めできる。
従って、複数のスペーサは、幅方向の一側における長手方向の両側の角部に円弧状に湾曲した面取り部が設けされていることで、隣り合うスペーサの一方のスペーサの幅方向の他側の側面を他方のスペーサの幅方向の他側における長手方向の一側の角部に突き当てるか、隣り合うスペーサの一方の支持部材の幅方向の他側の側面に他方のスペーサの幅方向の他側における長手方向の一側の角部を突き当てるか、又は、隣り合うスペーサの一方の支持部材の幅方向の他側における長手方向の一側の角部に他方のスペーサの幅方向の他側における長手方向の他側の角部を突き突き当てるかのいずれかの方法を適用することで、等間隔となるように位置決めできる。
一方、図7には、格子16が取り付けられた開口部18の一部が上方から見た断面図にて示されている。桟部材20に用いる裏部材24は、開口部18側の角部部分に湾曲部28Cが設けられている。これに対して、一般な縦桟は、図7において破線で示されるように外形が矩形状とされている。
ここで、互いに隣接する桟部材20の間から開口部18を介して建物10の屋内に入り込む光(外光〕の範囲αは、一般的な縦桟(図7において破線で示す縦桟)の間から開口部18を介して建物10の屋内に入り込む光の範囲βより広くなっている(α>β)。なお、桟部材20及び一般的な縦桟において光の入る範囲は、隣接する部材において一方の部材の屋外側の角部と他方の部材の屋内側の角部分を結ぶ延長線の範囲(角度)としている。
従って、桟部材20を用いた格子16は、矩形形状の縦桟を用いた格子よりも採光範囲が広いので、開口部18から建物10の内部への採光性が低下するのを抑制できる。また、格子16は、一般的な縦桟が用いられた格子よりも、隣接する桟部材20の間からの採光範囲が広いので、屋内の外壁部12壁面近傍(開口部18を除く外壁部12壁面近傍)まで明るくなる。しかも、桟部材20の表面は、金属色等とされていることにより、湾曲部28Cの表面において光(外光)を開口部18内へ向けて反射できるので、格子16は、採光性が低下するのを一層抑制できる。
なお、以上説明した本実施の形態では、同じ長さの桟部材20を横方向(水平方向)に配列した格子16を例に説明したが、図8(A)、図8(B)及び図9に示されるように、桟部材20は、任意の長さに配列しても良い。
図8(A)に示される格子60は、スペーサ36が水平方向に直線状とされて配列されており、同じ長さの桟部材20が、水平方向に配列されてスペーサ36に取り付けられている。ここで、格子60では、互いに隣接する桟部材20の間で、上下方向の位置が段階的に変えられている。これにより、格子60は、桟部材20の上端及び下端の位置が波のように変化されている。
図8(B)に示される格子62は、スペーサ36が水平方向に直線状とされて配列されており、桟部材20が、水平方向に配列されてスペーサ36に取り付けられている。ここで、格子62では、桟部材20の上下方向の中間位置が略同じとされているが、互いに隣接する桟部材20の間で、長さが段階的に変えられている。これにより、格子62は、桟部材20の上端及び下端の位置が円弧状に変化されている。
従って、桟部材20ごとにスペーサ36を設けることで、桟部材20の長さや、桟部材20に対するスペーサ36の位置を任意に定めることができるので、格子60、62等のように意匠性の高い格子を形成することができる。
また、図9に示される格子64は、被取付面として湾曲された壁面66が適用されている。スペーサ36は、上下方向の位置が同じとされて壁面66に取り付けられており、各スペーサ36には、長さの同じ桟部材20が取り付けられている。なお、壁面66に開口部66Aが設けられている場合、スペーサ36は、開口部66Aの上側及び下側の各々に配列されて取り付けられる。
このように、桟部材20ごとにスペーサ36を設けることで、平面に限らず湾曲した壁面66を被取付面として格子64を設けることができる。また、湾曲された壁面66においては、互いに隣接する桟部材20の間では、略平面とみなせるので、複数のスペーサ36を長さLの間隔で位置決めして配列することができる。しかも、湾曲した壁面66に横桟を設ける場合、壁面66の湾曲に沿って横桟を加工する必要があるが、格子64は、横桟が用いられないので、壁面66への取り付けが簡単となっている。
なお、以上の説明では、桟部材20の長手方向を上下方向に配置した格子16、60、62、64を適用したが、桟部材20の配列方向は、これに限るものではない。桟部材20は、長手方向が水平方向とされて配列されても良く、桟部材20は、長手方向が水平方向及び上下方向に傾斜されていても良い。何れの場合においても、桟部材20の被取付面側に複数の桟部材20を一体で支持するための横桟などの桟部材を設ける必要がないので、意匠性の高い格子を形成することができる。
さらに、本実施の形態では、建物10の開口部18に格子16を設けるように説明したが、桟部材20により形成される格子は、高い意匠性が得られるので、開口部18等の無い壁面に設けられても良い。また、桟部材20は、建物10の屋内の壁面に設けて飾りの格子などを形成するのに用いても良い。
なお、本実施の形態では、係合部として桟部材20(裏部材24)に溝部34を設けると共にスペーサ36に係合突部38を設けたが、桟部材20側に長手方向に延伸されるか又は所定の間隔に配列された突部を設け、スペーサ36には、突部が嵌合される凹部を設けても良い。また、係合部は、桟部材と支持部材とが桟部材の長手方向に沿った任意の位置で係合可能であれば良い。