JP6725205B2 - 透明導電性フィルムおよびタッチパネル - Google Patents

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Description

本発明は、透明導電性フィルムおよびタッチパネルに関する。
近年、急速に普及しているタッチパネル表示装置では、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)等の透明導電層からなる透明電極が用いられている。タッチパネルに使用される透明電極付き導電体は基本的にガラスもしくはプラスチックフィルムを基板として用いているが、特に携帯性が求められるスマートフォンやタブレットでは、薄さ・重量の観点から、プラスチックフィルムを使用した透明導電性フィルムが好んで使用されている。
前記タッチパネル用途向けに、例えば、透明樹脂フィルムの一方の面に、少なくとも1層の硬化樹脂層を介してパターン化された透明導電膜を有する透明導電性フィルムが提案されている(特許文献1)。
特開2009−76432号公報
高温高湿度下に置かれることのあるスマートフォンやカーナビ等に搭載されるタッチパネル用途には、たとえば85℃85%RHといった従来に比してより厳しい条件下であっても、動作に支障の出ない高い湿熱耐久性が強く要望されている。しかしながら、上記技術に係る透明導電性フィルムについて85℃85%RH雰囲気での耐湿熱試験を行うと、パターン化された透明導電膜にクラックが発生し、電気特性が低下することが新たに判明している。
本発明は、優れた耐湿熱性を有する透明導電性フィルムおよび当該透明導電性フィルムを備えたタッチパネルを提供することを目的とする。
本願発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、透明導電膜がパターン化された透明導電性フィルムを高温高湿環境下に置いた場合には、透明樹脂フィルムが吸湿により膨張しており、この膨張に透明導電膜が追従できなくなって透明導電膜のクラックが発生しているのではないかとの知見を得た。本願発明者らは、さらに検討したところ、下記の構成を採用することにより前記目的を達成できることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、透明樹脂フィルム上に、硬化樹脂層、透明導電膜をこの順に有する透明導電性フィルムであって、
前記硬化樹脂層の厚みが、100nm以下であり、
前記透明導電膜はパターン化されており、
温度85℃、湿度85%の雰囲気下に240時間置いた前後での前記透明導電膜の表面抵抗値の変化率が、1.5以下ある透明導電性フィルムに関する。
当該透明導電性フィルムでは、温度85℃、湿度85%の雰囲気下で240時間置いた前後での前記透明導電膜の表面抵抗値の変化率が、1.5以下あるので、過酷な環境下に置かれた場合であっても所期の電気特性を発揮することができ、これにより多様な用途展開を図ることができる。
前記硬化樹脂層は、主鎖又は側鎖に芳香環を有するポリマーを含む樹脂組成物により形成されていることが好ましい。ポリマー鎖への芳香環の導入によりポリマー鎖の疎水性及び剛直性を高められ、得られる硬化樹脂層の耐水性及び耐膨張性の向上が可能となり、その結果、透明導電性フィルムの耐湿熱性を向上させることができる。
前記硬化樹脂層の温度85℃、湿度85%の雰囲気下での飽和膨張率が0.5%以下であることが好ましい。硬化樹脂層の飽和膨張率をこのような範囲とすることで透明導電性フィルムの耐湿熱性が高まり、電気特性のアウトプットの安定性及び確実性を高めることができる。
本発明はまた、当該透明導電性フィルムを含むタッチパネルに関する。
当該透明導電性フィルムを組み込んだタッチパネルであれば、過酷環境下に置かれた場合であっても所期の電気特性を安定的に発揮することができる。
本発明の実施の一形態に係る透明導電性フィルムを示す断面図である。 本発明の実施の一形態に係る透明導電性フィルムを示す断面図である。 本発明の実施の一形態に係る透明導電性フィルムを示す断面図である。 本発明の実施の一形態に係る透明導電性フィルムを示す断面図である。 本発明の透明導電性フィルムのパターンの一例を示す上面図である。
本発明の実施の形態について、図を参照しながら以下に説明する。なお、説明に不要な部分は省略し、また説明を容易にする為に拡大又は縮小等して図示した部分がある。
<第1実施形態>
(透明導電性フィルム)
図1は、本実施形態の透明導電性フィルムの一例を示す断面図である。図1の透明導電性フィルムは、透明樹脂フィルム1の片面に、硬化樹脂層2を介して、透明導電膜3を有する。透明導電膜3はパターン化されている。なお、各図において、透明導電膜3がパターン化されていることは、透明導電膜3を有するパターン部aと透明導電膜3を有しない非パターン部bを有することで示している。また、前記非パターン部bには前記硬化樹脂層2を有する。
(透明樹脂フィルム)
前記透明樹脂フィルム1としては、特に制限されないが、透明性を有する各種のプラスチックフィルムが用いられる。例えば、その材料として、ポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリシクロオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。これらの中で特に好ましいのは、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂である。
また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載の高分子フィルム、例えば、(A)側鎖に置換及び/又は非置換イミド基を有する熱可塑性樹脂と、
(B)側鎖に置換及び/非置換フェニルならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が挙げられる。具体的には、イソブチレン及びN−メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物の高分子フィルムを用いることができる。
透明樹脂フィルム1の厚みは特に限定されないものの、5μm以上200μm以下の範囲内であってもよく、20μm以上130μm以下の範囲内であってもよく、40μm以上130μm以下の範囲内であってもよい。一般的に透明樹脂フィルム1が厚くなるほど吸湿性が高まって膨張しやすくなるものの、下記の特定の硬化樹脂層を採用することにより、上記範囲の厚みの透明樹脂フィルムであっても透明導電膜のクラックを防止して所期の電気特性を発揮することができる。
前記透明樹脂フィルム1には、表面に予めスパッタリング、コロナ放電、火炎、紫外線照射、電子線照射、化成、酸化などのエッチング処理や下塗り処理を施して、この上に設けられる硬化樹脂層2の前記透明樹脂フィルム1に対する密着性を向上させるようにしてもよい。また、硬化樹脂層2を設ける前に、必要に応じて溶剤洗浄や超音波洗浄などにより除塵、清浄化してもよい。
(硬化樹脂層)
硬化樹脂層2は、主鎖又は側鎖に芳香環を有するポリマーを含む樹脂組成物により好適に形成することができる。主鎖に芳香環を有するポリマーとしては特に限定されず、ポリフェニレンエーテル等が挙げられる。また側鎖に芳香環を有するポリマーとしては特に限定されず、アルケニル芳香族単量体に由来する骨格を有するアクリル重合体や、アルケニル芳香族に由来する骨格を有するポリシロキサン等が挙げられる。
(ポリフェニレンエーテル)
ポリフェニレンエーテルは、フェニレンエーテル又はフェニレンエーテル誘導体を重合して形成される構造単位を有する重合体である。通常は、フェニレンエーテル骨格を有する構造単位(以下、適宜「フェニレンエーテル単位」という。)を主鎖に有する重合体を、ポリフェニレンエーテルとして用いる。ただし、フェニレンエーテル単位におけるベンゼン環には、本発明の効果を損なわない限り、置換基を有していてもよい。
中でも、ポリフェニレンエーテルとしては、下記式(I)で表されるフェニレンエーテル単位を含む重合体が好ましい。
Figure 0006725205
式(I)において、Qは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、低級アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数7個以下のアルキル基)、フェニル基、ハロアルキル基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基、または、ハロ炭化水素オキシ基(ただし、そのハロゲン原子と酸素原子とを少なくとも2つの炭素原子が分離している基)を表す。中でも、Qとしてはアルキル基及びフェニル基が好ましく、特に炭素数1以上4以下のアルキル基(直鎖状又は分岐状のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)がより好ましい。
式(I)において、Qは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基(例えば炭素数7個以下のアルキル基)、フェニル基、ハロアルキル基、炭化水素オキシ基、または、ハロ炭化水素オキシ基(ただし、そのハロゲン原子と酸素原子とを少なくとも2つの炭素原子が分離している基)を表す。中でも、Qとしては水素原子が好ましい。
ポリフェニレンエーテルは、グリシジルエーテル骨格を含むことが好ましい。グリシジルエーテル骨格は、フェニレンエーテルのベンゼン環の置換基として、又はフェニレンエーテルの主鎖末端に存在していてもよい。
ポリフェニレンエーテルは、1種類の構造単位を有する単独重合体(ホモポリマー)であってもよく、2種類以上の構造単位を有する共重合体(コポリマー)であってもよい。
式(I)で表される構造単位を含む重合体が単独重合体である場合、当該単独重合体の好ましい例を挙げると、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位(「−(C(CH−O)−」で表される構造単位)を有する単独重合体が挙げられる。
式(I)で表される構造単位を含む重合体が共重合体である場合、当該共重合体の好ましい例を挙げると、2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル単位と2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位(「−(CH(CH−O−)−」で表される構造単位)と組み合わせて有するランダム共重合体が挙げられる。
また、ポリフェニレンエーテルは、フェニレンエーテル単位以外の構造単位を含んでいてもよい。この場合、ポリフェニレンエーテルは、フェニレンエーテル単位とそれ以外の構造単位とを有する共重合体となる。ただし、ポリフェニレンエーテルにおけるフェニレンエーテル単位以外の構造単位の含有量は、本発明の効果を損なわない程度に少なくすることが好ましい。具体的には、ポリフェニレンエーテルにおけるフェニレンエーテル単位の含有量は、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上である。
ポリフェニレンエーテルは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
ポリフェニレンエーテルの重量平均分子量は、通常15,000以上、好ましくは25,000以上、より好ましくは35,000以上であり、通常100,000以下、好ましくは85,000以下、より好ましくは70,000以下である。重量平均分子量を、前記範囲の下限値以上にすることにより硬化樹脂層の強度を高めることができる。また、上限値以下にすることにより、ポリフェニレンエーテルの分散性を高めて均一膜の形成が可能となる。ここで、重量平均分子量は、テトラヒドロフランを溶媒にして温度30℃でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した、標準ポリスチレン換算の値を採用する。
ポリフェニレンエーテルの製造方法に制限は無く、例えば、特開平11−302529号公報に記載の方法により製造してもよい。
さらに、ポリフェニレンエーテルに加え、シアネート樹脂を併用してもよい。シアネート樹脂は、分子内に2個以上のシアネート基(−OCN)を有する化合物が3量化してトリアジン環の生成とともに重合が進行して得られる樹脂である。シアネート樹脂は、硬化時には対称的かつ剛直なトリアジン構造を生成するので、硬化樹脂層の耐膨張性を向上させることができる。分子内に2個以上のシアネート基を有する化合物としては、例えば、ビス(4−シアネートフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−シアネートフェニル)メタン、ビス(3−エチル−4−シアネートフェニル)メタン、ビス(3,5−ジメチル−4−シアネートフェニル)メタン、1,1−ビス(4−シアネートフェニル)エタン、2,2−ビス(4−シアネートフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−シアネートフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、ジ(4−シアネートフェニル)エーテル、ジ(4−シアネートフェニル)チオエーテル、4,4−ジシアネート−ジフェニル等が挙げられる。
(アクリル重合体)
アクリル重合体は、主鎖に(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸誘導体に由来する構造単位を有する重合体である。アクリル重合体としては、例えば、アクリル酸、アクリル酸エステル、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリル酸およびメタクリル酸エステルなどの単独重合体及び共重合体が挙げられる。アクリル樹脂は強度が高く硬いため、硬化樹脂層の強度を高めることができる。
アクリル重合体としては、(メタ)アクリル酸エステルを重合して形成される構造単位を含む重合体が好ましい。(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸のアルキルエステルが挙げられる。なかでも、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜15のアルカノール又はシクロアルカノールから誘導される構造のものが好ましく、炭素数1〜8のアルカノールから誘導される構造のものがより好ましい。炭素数を前記のように小さくすることにより、延伸積層体の破断時の伸びを大きくすることができる。
アクリル酸エステルの具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−デシル、アクリル酸n−ドデシルなどが挙げられる。
また、メタクリル酸エステルの具体例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−デシル、メタクリル酸n−ドデシルなどが挙げられる。
このアクリル重合体は、側鎖に芳香環を有する。側鎖への芳香環の導入は、構成単量体としてのアルケニル芳香族単量体を共重合させることが好ましい。アルケニル芳香族単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびジビニルベンゼンなどが挙げられる。
さらに、前記の(メタ)アクリル酸エステルは、本発明の効果を損なわない範囲であれば、例えば水酸基、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。そのような置換基を有する(メタ)アクリル酸エステルの例としては、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸グリシジルなどが挙げられる。これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
また、アクリル重合体は、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸誘導体のみの重合体であってもよく、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸誘導体とこれに共重合可能な単量体との共重合体でもよい。共重合可能な単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル以外のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体、並びに、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、アルケニル芳香族単量体、共役ジエン単量体、非共役ジエン単量体、カルボン酸不飽和アルコールエステル、およびオレフィン単量体などが挙げられる。これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
(メタ)アクリル酸エステル以外のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体の具体例としては、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、イタコン酸ジメチルなどが挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体は、モノカルボン酸、多価カルボン酸、多価カルボン酸の部分エステル及び多価カルボン酸無水物のいずれでもよい。その具体例としては、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノエチル、フマル酸モノn−ブチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられる。
共役ジエン単量体の具体例としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロル−1,3−ブタジエン、シクロペンタジエンなどが挙げられる。
非共役ジエン単量体の具体例としては、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネンなどが挙げられる。
カルボン酸不飽和アルコールエステル単量体の具体例としては、酢酸ビニルなどが挙げられる。
オレフィン単量体の具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテンなどが挙げられる。
アクリル重合体が共重合可能な単量体を含む場合、当該アクリル重合体における(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸誘導体を重合して形成される構造単位の含有量は、好ましくは50重量%以上、より好ましくは85重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。
また、アクリル重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
本実施形態のアクリル重合体では、耐熱性及び耐膨張性の観点から、ポリイソシアネート化合物を併用してもよい。ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートの トリメチロールプロパンアダクト体、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソホロンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、及びキシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体等が挙げられる。
(ポリシロキサン)
本実施形態におけるポリシロキサンとしては特に限定されないものの、1分子中にヒドロシリル基(Si原子に直結した水素原子(Si−H))を1個有することが好ましく、1分子中に少なくとも2個含有するものがより好ましい。このような構造としては、直鎖構造を有するヒドロシリル基含有ポリシロキサン、分子末端にヒドロシリル基を有するポリシロキサン、ヒドロシリル基を含有する環状シロキサン、ヒドロシリル基を含有する環状シロキサンとアルケニル基を有する有機化合物とをヒドロシリル化反応させて得られる反応物であって該化合物の分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する反応物などを好適に使用できる。これらヒドロシリル基を有する化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記直鎖構造を有するヒドロシリル基含有ポリシロキサンの具体例としては、ジメチルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、メチルフェニルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、ジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリシロキサンなどが例示される。
分子末端にヒドロシリル基を有するポリシロキサンの具体例としては、先に例示したジメチルハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたポリシロキサン、ジメチルハイドロジェンシロキサン単位(H(CHSiO1/2単位)とSiO単位、SiO3/2単位、SiO単位からなる群において選ばれる少なくとも1つのシロキサン単位からなるポリシロキサンなどが例示される。
ヒドロシリル基を含有する環状シロキサンとしては、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1−プロピル−3,5,7−トリハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,5−ジハイドロジェン−3,7−ジヘキシル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−トリハイドロジェン−トリメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタハイドロジェン−1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロシロキサン、1,3,5,7,9,11−ヘキサハイドロジェン−1,3,5,7,9,11−ヘキサメチルシクロシロキサンなどが例示される。
本実施形態においては、耐熱性、耐光性の観点から、Si原子上は、水素原子およびメチル基から構成されることが好ましい。また、熱膨張率を抑制したい場合には、環状シロキサン化合物を好適に用いることができる。
また、本実施形態では、上記ヒドロシリル基を含有するポリシロキサンと、アルケニル基を有する有機化合物とをヒドロシリル化反応させて得られる反応物も好適に使用することができる。
前記アルケニル基を有する有機化合物としては、アルケニル基を有する脂環式炭化水素化合物、アルケニル基を有する芳香族炭化水素化合物、アルケニル基を有するイソシアヌル酸骨格を有する化合物、分子末端に炭素−炭素2重結合を有するジエン類、ジアリルエーテル類、ジシクロペンタジエン類等を好ましい化合物としてあげることができる。
アルケニル基を有する脂環式炭化水素化合物としては、具体的にはビニルシクロヘキセン、1,2,4−トリビニルシクロヘキサン等をあげることができる。
アルケニル基を有する芳香族炭化水素化合物としては、例えばジビニルベンゼン等が挙げられる。
アルケニル基を有するイソシアヌル酸骨格を有する化合物としては、具体的にはトリアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート等をあげることができる。
分子末端に炭素−炭素2重結合を有するジエン類としては、具体的にはデカジエン、オクタジエン等をあげることができる。
ジアリルエーテル類としては、具体的には2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテルをあげることができる。
特に、耐熱性・耐光性の観点から、アルケニル基を有するイソシアヌル酸骨格を有する化合物が特に好ましく、具体的にはトリアリルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレートをあげることができる。前記、アルケニル基を有する有機化合物としては、単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
前記アルケニル基を有する有機化合物と反応させるヒドロシリル基含有ポリシロキサンとしては、上述の直鎖構造を有するヒドロシリル基含有ポリシロキサン、分子末端にヒドロシリル基を有するポリシロキサン、ヒドロシリル基を含有する環状シロキサンなどを好適に使用することができるが、工業的入手性および反応させる場合の反応性が良好であるという観点から、ヒドロシリル基を含有する環状シロキサンが好ましく、具体的には1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンが好ましい。
ポリシロキサンにより形成される硬化樹脂層の接着性を高めるためにエポキシ基含有化合物を好適に用いることができる。エポキシ基含有化合物としては、エポキシ樹脂として広く一般的に用いられているものを使用することができ、グリシジル基、脂環式エポキシ基、脂肪族エポキシ基などのエポキシ基を分子中に1つ以上、好ましくは2つ以上有する化合物を使用することができる。
具体的に、例えば、エピクロルヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリン−ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールAのグリシジルエーテルなどの難燃型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAプロピレンオキシド付加物のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、p−オキシ安息香酸−グリシジルエーテルエステル型エポキシ樹脂、III−アミノフェノール系エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン系エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、各種脂環式系エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、トリグリシジルイソシアヌレート、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンなどのごとき多価アルコールのグリシジルエーテル、ヒダントイン型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂、エポキシ基を有するポリシロキサン、石油樹脂などのごとき不飽和重合体のエポキシ化物などが例示されるが、これらに限定されるものではなく、エポキシ基を分子中に1つ以上含有する化合物であれば使用することができる。
(硬化樹脂層の物性)
硬化樹脂層の温度85℃、湿度85%の雰囲気下での飽和膨張率が0.5%以下であることが好ましく、0.4%以下がより好ましい。硬化樹脂層の飽和膨張率をこのような範囲とすることで透明導電性フィルムの耐湿熱性が高まり、電気特性のアウトプットの安定性及び確実性を高めることができる。なお、上記飽和膨張率は低ければ低いほど好ましいが、硬化樹脂層の柔軟性の点から、0.05%以上であることが好ましい。飽和膨張率は、熱機械測定装置(TMA)を用い、温度85℃、湿度85%の雰囲気中にフィルムを投入し、飽和状態になった時の寸法変化量を求めることにより求められる。
硬化樹脂層2は、透明樹脂フィルム1と透明導電膜3の間に設けられるものであり、導電体層としての機能を有しないものである。即ち、硬化樹脂層2は、パターン化された透明導電膜3の間で絶縁できるように誘電体層として設けられる。従って、硬化樹脂層2は、通常、表面抵抗が、1×10Ω/□以上であり、好ましくは1×10Ω/□以上、さらに好ましくは1×10Ω/□以上である。なお、硬化樹脂層2の表面抵抗の上限は特にない。一般的には、硬化樹脂層2の表面抵抗の上限は測定限界である、1×1013Ω/□程度であるが、1×1013Ω/□を超えるものであってもよい。
硬化樹脂層2の厚みは特に制限されるものではないが、耐湿熱性、前記透明樹脂フィルム1からのオリゴマー発生防止効果、及び光学特性の点から、通常、1〜100nm程度であり、好ましくは5〜50nmである。なお、硬化樹脂層2を2層以上設ける場合、各層の厚みは、5〜1000nm程度であり、好ましくは10〜500nmである。
本実施形態では、パターン化した透明導電膜3と硬化樹脂層2とを有することで、表示素子として見栄えが良好なものが得られる。かかる観点から、硬化樹脂層2の屈折率は、透明導電膜3の屈折率と硬化樹脂層の屈折率の差が、0.1以上を有するものが好ましい。透明導電膜3の屈折率と硬化樹脂層の屈折率の差は、0.1以上0.9以下、さらには0.1以上0.6以下であるのが好ましい。なお、硬化樹脂層2の屈折率は、通常、1.3〜2.5、さらには1.38〜2.3、さらには1.4〜2.3であるのが好ましい。
透明導電膜3は、前述の通り、硬化樹脂層2との屈折率の差が0.1以上であるものが好適である。透明導電膜3の屈折率は、通常、1.95〜2.05程度である。
(透明導電膜)
前記透明導電膜3の構成材料としては特に限定されず、インジウム、スズ、亜鉛、ガリウム、アンチモン、チタン、珪素、ジルコニウム、マグネシウム、アルミニウム、金、銀、銅、パラジウム、タングステンからなる群より選択される少なくとも1種の金属の金属酸化物が用いられる。当該金属酸化物には、必要に応じて、さらに上記群に示された金属原子を含んでいてもよい。例えば酸化スズを含有する酸化インジウム、アンチモンを含有する酸化スズなどが好ましく用いられる。
透明導電膜3の厚みは特に制限されないが、その表面抵抗を1×10Ω/□以下の良好な導電性を有する連続被膜とするには、厚み10nm以上とするのが好ましい。膜厚が、厚くなりすぎると透明性の低下などをきたすため、15〜35nmであることが好ましく、より好ましくは20〜30nmの範囲内である。厚みが15nm未満であると表面電気抵抗が高くなり、かつ連続被膜になり難くなる。また、35nmを超えると透明性の低下などをきたしてしまう。
透明導電膜3の形成方法としては特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。具体的には、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法を例示できる。また、必要とする膜厚に応じて適宜の方法を採用することもできる。なお、透明導電膜3を形成した後、必要に応じて、100〜150℃の範囲内でアニール処理を施して結晶化することができる。このため、透明樹脂フィルム1は、100℃以上、更には150℃以上の耐熱性を有することが好ましい。本実施形態では、透明導電膜3は、エッチングしてパターン化される。透明導電膜3を結晶化するとエッチングが困難になる場合があるため、透明導電膜3のアニール化処理は、透明導電膜3をパターン化した後に行うことが好ましい。さらには硬化樹脂層2をエッチングする場合には、硬化樹脂層2のエッチングの後に透明導電膜3のアニール化処理を行うことが好ましい。
透明導電膜3は、硬化樹脂層2上でパターン化されている。パターン化は、各種態様を、透明導電性フィルムが適用される用途に応じて、各種のパターンを形成することができる。なお、透明導電膜3のパターン化により、パターン部と非パターン部が形成されるが、パターン部の形状としては、例えば、ストライプ状等があげられる。図5は、本実施形態の透明導電性フィルムの上面図に係わり、透明導電膜3としてストライプ状に形成した場合の一例であり、透明導電膜3のパターン部aと非パターン部bがストライプ状に形成されている。なお、図5では、パターン部aの幅が非パターン部bの幅より大きいが、この範囲に制限されるものではない。
(その他の構成)
透明樹脂フィルム1透明導電膜3が形成されている面と反対側の面には、必要に応じてハードコート層や易接着層、ブロッキング防止層等が設けられていてもよい。
(透明導電性フィルムの製造方法)
本実施形態の透明導電性フィルムの製造方法は、透明樹脂フィルムの片面または両面に、硬化樹脂層および透明導電膜が上記構造を有するものであれば、その製造方法は特に制限されない。例えば、通常に従って、透明樹脂フィルムの片面または両面に、透明樹脂フィルムの側から少なくとも1層の硬化樹脂層を介して、透明導電膜を有する透明導電性フィルムを調製した後に、前記透明導電膜を、エッチングしてパターン化することにより製造することができる。エッチングに際しては、パターンを形成するためのマスクにより透明導電膜を覆って、エッチング液により、透明導電膜をエッチングする。
透明導電膜は、酸化スズを含有する酸化インジウム、アンチモンを含有する酸化スズが好適に用いられるため、エッチング液としては、酸が好適に用いられる。酸としては、例えば、塩化水素、臭化水素、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、酢酸等の有機酸、およびこれらの混合物、ならびにそれらの水溶液があげられる。
また、本実施形態の透明導電性フィルムの片面には、透明基体5が貼り合わされた透明導電性フィルムの片面に前記パターン化された透明導電膜3が配置されるように、透明な粘着剤層4を介して透明基体5を貼り合わせることができる。図4は、図1の透明導電性フィルムの透明樹脂フィルム1(透明導電膜3が設けられていない面)に透明な粘着剤層4を介して透明基体5が貼り合わされた構造の透明導電性フィルムである。透明基体5は、少なくとも2枚の透明な基体フィルムを透明な粘着剤層により貼り合わせた複合構造であってもよい。なお、前記透明導電膜3のパターン化は、かかる構造とした透明導電性フィルムに対して施すこともできる。
透明基体5の厚みは、通常、90〜300μmであるのが好ましく、より好ましくは100〜250μmに制御される。また、透明基体5を形成する複数の基体フィルムにより形成する場合、各基体フィルムの厚みは10〜200μm、更には20〜150μmであり、これら基体フィルムに透明な粘着剤層を含めた透明基体5としての総厚みが前記範囲に入るように制御される。基体フィルムとしては、前記した透明樹脂フィルム1と同様のものが挙げられる。
透明導電性フィルム(例えば、透明樹脂フィルム1)と透明基体5の貼り合わせは、透明基体5側に前記の粘着剤層4を設けておき、これに前記透明樹脂フィルム1を貼り合わせるようにしてもよいし、逆に透明樹脂フィルム1側に前記の粘着剤層4を設けておき、これに透明基体5を貼り合わせるようにしてもよい。後者の方法では、粘着剤層4の形成を、透明樹脂フィルム1をロール状にして連続的に行なうことができるので、生産性の面で一層有利である。また、透明樹脂フィルム1に、順次に複数の基体フィルムを粘着剤層により貼り合せることにより透明基体5を積層することもできる。なお、基体フィルムの積層に用いる透明な粘着剤層には、下記の透明な粘着剤層4と同様のものを用いることができる。また、透明導電性フィルム同士の貼り合わせに際しても、適宜に粘着剤層4を積層する透明導電性フィルムの積層面を選択して、透明導電性フィルム同士を貼り合せることができる。
粘着剤層4としては、透明性を有するものであれば特に制限なく使用できる。具体的には、例えば、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルエーテル、酢酸ビニル/塩化ビニルコポリマー、変性ポリオレフィン、エポキシ系、フッ素系、天然ゴム、合成ゴム等のゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、光学的透明性に優れ、適度な濡れ性、凝集性及び接着性等の粘着特性を示し、耐候性や耐熱性等にも優れるという点からは、アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。
粘着剤層4の構成材料である粘着剤の種類によっては、適当な粘着用下塗り剤を用いることで投錨力を向上させることが可能なものがある。従って、そのような粘着剤を用いる場合には、粘着用下塗り剤を用いることが好ましい。
前記粘着用下塗り剤としては、粘着剤の投錨力を向上できる層であれば特に制限はない。具体的には、例えば、同一分子内にアミノ基、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基、クロル基等の反応性官能基と加水分解性のアルコキシシリル基とを有するシラン系カップリング剤、同一分子内にチタンを含む加水分解性の親水性基と有機官能性基とを有するチタネート系カップリング剤、及び同一分子内にアルミニウムを含む加水分解性の親水性基と有機官能性基とを有するアルミネート系カップリング剤等のいわゆるカップリング剤、エポキシ系樹脂、イソシアネート系樹脂、ウレタン系樹脂、エステルウレタン系樹脂等の有機反応性基を有する樹脂を用いることができる。工業的に取扱い易いという観点からは、シラン系カップリング剤を含有する層が特に好ましい。
また、前記粘着剤層4には、ベースポリマーに応じた架橋剤を含有させることができる。また、粘着剤層4には必要に応じて例えば天然物や合成物の樹脂類、ガラス繊維やガラスビーズ、金属粉やその他の無機粉末等からなる充填剤、顔料、着色剤、酸化防止剤などの適宜な添加剤を配合することもできる。また透明微粒子を含有させて光拡散性が付与された粘着剤層4とすることもできる。
尚、前記の透明微粒子には、例えば平均粒径が0.5〜20μmのシリカ、酸化カルシウム、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化スズ、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等の導電性の無機系微粒子や、ポリメチルメタクリレート、ポリウレタンの如き適宜なポリマーからなる架橋又は未架橋の有機系微粒子など適宜なものを1種又は2種以上用いることができる。
前記粘着剤層4は、通常、ベースポリマー又はその組成物を溶剤に溶解又は分散させた固形分濃度が10〜50重量%程度の粘着剤溶液として用いられる。前記溶剤としては、トルエンや酢酸エチル等の有機溶剤や水等の粘着剤の種類に応じたものを適宜に選択して用いることができる。
また、粘着剤層4の厚みが1μm未満となると、そのクッション効果が期待できないため、透明導電膜3の耐擦傷性やタッチパネル用としてのペン入力耐久性および面圧耐久性を向上させることが困難になる傾向がある。その一方、厚くしすぎると、透明性を損なったり、粘着剤層4の形成や透明基体5の貼り合わせ作業性、更にコストの面でも好結果を得にくい。
この様な粘着剤層4を介して貼り合わされる透明基体5は、透明樹脂フィルム1に対して良好な機械的強度を付与し、ペン入力耐久性および面圧耐久性の他に、とくに、カールなどの発生防止に寄与するものである。
前記セパレータSを用いて粘着剤層4を転写する場合、その様なセパレータSとしては、例えばポリエステルフィルムの少なくとも粘着剤層4と接着する面に移行防止層及び/又は離型層が積層されたポリエステルフィルム等を用いるのが好ましい。
前記セパレータSの総厚は、30μm以上であることが好ましく、60〜100μmの範囲内であることがより好ましい。粘着剤層4の形成後、ロール状態にて保管する場合に、ロール間に入り込んだ異物等により発生することが想定される粘着剤層4の変形(打痕)を抑制する為である。
(タッチパネル)
本実施形態の透明導電性フィルムは、例えば、光学方式、超音波方式、静電容量方式、抵抗膜方式などのタッチパネルに好適に適用できる。特に、静電容量方式のタッチパネルに好適である。また、本実施形態の透明導電性フィルムは、例えば、電気泳動方式、ツイストボール方式、サーマル・リライタブル方式、光書き込み液晶方式、高分子分散型液晶方式、ゲスト・ホスト液晶方式、トナー表示方式、クロミズム方式、電界析出方式などのフレキシブル表示素子に好適に利用できる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、1層の硬化樹脂層が形成されているのに対し、本実施形態では2層設けられている。図2は、硬化樹脂層2が2層ある場合である。図2では、透明樹脂フィルム1の側から硬化樹脂層21、22がこの順で設けられている。図2では、非パターン部bに硬化樹脂層21、22を有する場合である。第一層目より上側の硬化樹脂層22は、パターン化されていてもよく、パターン化されていなくてもよい。
第1実施形態における硬化樹脂層の形成材料以外に、本実施形態では無機物を好適に最良することができる。例えば、無機物として、NaF(1.3)、NaAlF(1.35)、LiF(1.36)、MgF(1.38)、CaF(1.4)、BaF(1.3)、SiO(1.46)、LaF(1.55)、CeF(1.63)、Al(1.63)などの無機物〔上記各材料の( )内の数値は光の屈折率である〕があげられる。これらのなかでも、SiO、MgF、A1などが好ましく用いられる。特に、SiOが好適である。上記の他、酸化インジウムに対して、酸化セリウムを10〜40重量部程度、酸化錫を0〜20重量部程度含む複合酸化物を用いることができる。
無機物により形成された硬化樹脂層は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等のドライプロセスとして、またはウェット法(塗工法)などにより形成できる。硬化樹脂層を形成する無機物としては、前述の通り、SiOが好ましい。ウェット法では、シリカゾル等を塗工することによりSiO膜を形成することができる。
本実施形態では、硬化樹脂層21、22の形成材料として、第1実施形態における樹脂や上記無機物等を適宜組み合わせて用いてもよい。
<他の実施形態>
図2では、硬化樹脂層2が2層の場合を例示しているが、硬化樹脂層2は3層以上であってもよい。硬化樹脂層2が3層以上の場合にも非パターン部bには、透明樹脂フィルム1の側から第一層目の硬化樹脂層21を少なくとも有する。第一層目より上側の硬化樹脂層は、パターン化されていてもよく、パターン化されていなくてもよい。
図3も、本実施形態の透明導電性フィルムの一例を示す断面図である。なお、図3では、図1と同様の構成をもって説明しているが、図3においても、当然、図2で説明した構成と同様の構成を適用できる。図3の透明導電性フィルムは、透明樹脂フィルム1の両面に、硬化樹脂層2を介して、パターン化された透明導電膜3を有する場合である。なお、図3の透明導電性フィルムは、両側に、パターン化された透明導電膜3を有するが、片側のみがパターン化されていてもよい。また、図3の透明導電性フィルムは、両側のパターン化された透明導電膜3のパターン部aと非パターン部bが一致しているが、これらは一致していなくてもよく、各種の態様にて両側で適宜にパターン化することができる。他の、図においても同様である。
以下、本発明に関し実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、各例中、部、%はいずれも重量基準である。
《実施例1》
(硬化樹脂層の形成)
厚みが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムという)からなる透明樹脂フィルムの一方の面に、スチレン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ブチル及びフマル酸ジブチルに由来する構成単位を有するポリマー、並びにヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンアダクト体を含む樹脂組成物により、厚みが30nmの硬化樹脂層を形成した。
(透明導電膜の形成)
次に、硬化樹脂層上に、アルゴンガス98%と酸素ガス2%とからなる0.4Paの雰囲気中で、酸化インジウム90重量%、酸化スズ10重量%の焼結体材料を用いた反応性スパッタリング法により、厚み20nmのITO膜(光の屈折率2.00)を形成して、透明導電性フィルムを得た。
(ITO膜のパターン化)
上記ITO膜上に、ストライプ状にパターン化されるようにセロハンテープを貼り合わせた後、これを50℃、10重量%の塩酸(塩化水素水溶液)に10分間浸漬して、ITO膜のエッチングを行った。得られたITO膜のパターン幅は6mmであり、パターンピッチは6mmであった。その後、セロハンテープを除去し、ITO膜のパターン化を行った。
(ITO膜の結晶化)
ITO膜のエッチングを行った後、140℃で90分間の加熱処理を行ってITO膜を結晶化することで、ITO膜がパターン化された透明導電性フィルムを作製した。
《実施例2》
硬化樹脂層の形成において、メチルハイドロジェンシロキサン単位とジメチルシロキサン単位とを有するポリシロキサンがジビニルベンゼンとのヒドロシリル化により分子間架橋(下記化学式(II)参照)されたポリマー、トリアリルイソシアヌレート及びトリグリシジルイソシアヌレートを含む樹脂組成物を用いて厚みが30nmの硬化樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。
Figure 0006725205
《実施例3》
硬化樹脂層の形成において、グリシジルエーテル単位を有するポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ビス(4−シアネートフェニル)メタンの3量体化により重合が進行して得られるシアネート樹脂(下記化学式(III)参照)、及び2,2−ビス(4−シアネートフェニル)プロパンの3量体化により重合が進行して得られるシアネート樹脂(下記化学式(IV)参照)を含む樹脂組成物を用いて厚みが30nmの硬化樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。
Figure 0006725205
《比較例1》
硬化樹脂層の形成において、メタクリル酸メチル、及びメトキシ基含有シロキサンが付加したメタクリル酸グリセリン(下記化学式(V)参照)に由来する構成単位を有するポリマーを含む樹脂組成物を用いて厚みが30nmの硬化樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして透明導電性フィルムを作製した。
Figure 0006725205
実施例および比較例の透明導電性フィルム(サンプル)について、下記評価を行った。結果を表1又は本文中に示す。
(1)屈折率
各層の屈折率は、アタゴ社製のアッベ屈折率計を用い、各種測定面に対して測定光を入射させるようにして、該屈折計に示される規定の測定方法により測定を行った。
(2)各層の厚み
透明樹脂フィルム等の1μm以上の厚みを有するものに関しては、ミツトヨ製マイクロゲージ式厚み計にて測定を行った。
硬化樹脂層、ITO膜等の厚みは、大塚電子(株)製の瞬間マルチ測光システムであるMCPD2000(商品名)を用い、干渉スペクトルよりの波形を基礎に算出した。
(3)結晶質ITO膜の比抵抗の測定
得られた結晶質の透明導電層の表面抵抗(Ω/□)をJIS K7194(1994年)に準じて四端子法により測定した。上記(2)膜厚の測定にて求めた透明導電層の厚みと前記表面抵抗から比抵抗を算出した。
(4)耐湿熱特性
得られた結晶質の透明導電層の表面抵抗値を上記(3)に記載の手順で測定し、これを初期の表面抵抗値R0とした。つぎに、85℃、85%RHに設定した恒温恒湿機(エスペック社製、LHL−113)に240時間放置した際の表面抵抗値R240を測定した。これらより抵抗変化率としてR240/R0を求めた。抵抗変化率が1.5以下の場合を「○」、1.5を超えた場合を「×」として評価した。
(5)450〜650nmでの反射のY値
(株)日立製作所製の分光光度計U4100の積分球測定モードを用いて、反射入射角は10度にて、反射スペクトルを測定し、450〜650nm領域におけるY値を算出した。なお、前記測定は、透明導電性フィルム(サンプル)の裏面側(透明樹脂フィルムの透明導電膜形成面とは反対側)を黒色スプレーを用いて遮光層を形成し、サンプルの裏面反射や裏面側からの光の入射が殆どない状態で測定を行った。反射色彩の計算は、JIS Z 8720に規定される標準の光D65を採用し、2度視野の条件で測定を行った。
(6)色相b値の測定
色相b値は、後述の手順で形成した透明導電層(ITO膜)をパターン化せずに結晶化した各測定サンプルについて、D65光源を用い、透過光のbを分光光度計(Dot−3:村上色彩技術研究所製)にて測定した。
(7)アルカリ耐久性
作製した透明導電性フィルムをアルカリ溶液(5wt%)に50℃で5分間浸漬した後に取り出し、純水に洗浄し、乾燥後に硬化樹脂層の表面を目視にて観察した。外観に変化がなかった場合を「○」、粗化ないし変色等の外観の変化があった場合を「×」として評価した。
(8)オリゴマーの滲出の有無
作製した透明導電性フィルムに対し160℃で2時間加熱処理を行い、その際の硬化樹脂層からのオリゴマーの滲出を目視にて確認した。以下の基準で評価した。
○:オリゴマーの滲出は確認されなかった。
△:オリゴマーの滲出がわずかに確認された。
×:オリゴマーの滲出が広範囲にわたっていた。
Figure 0006725205
表1から、本発明の透明導電性フィルムは、ITO膜の表面抵抗値、光学特性、耐アルカリ性について従来品と同等の機能を発揮しつつ、優れた耐湿熱性を有することが認められる。中でも、硬化樹脂層形成用の樹脂組成物において芳香環の含有量が高い実施例3の透明導電性フィルムでは耐湿熱性とオリゴマー防止性の両方で優れていた。
1 透明樹脂フィルム
2 硬化樹脂層
3 透明導電膜
4 粘着剤層
5 透明基体
6 ハードコート層
a パターン部
b 非パターン部

Claims (3)

  1. 透明樹脂フィルム上に、硬化樹脂層、透明導電膜をこの順に有する透明導電性フィルムであって、
    前記硬化樹脂層の厚みが、100nm以下であり、
    前記透明導電膜はパターン化されており、
    温度85℃、湿度85%の雰囲気下に240時間置いた前後での前記透明導電膜の表面抵抗値の変化率が、1.5以下であり、
    前記硬化樹脂層の温度85℃、湿度85%の雰囲気下での飽和膨張率が0.05%以上0.5%以下である透明導電性フィルム。
  2. 前記硬化樹脂層は、主鎖又は側鎖に芳香環を有するポリマーを含む樹脂組成物により形成されている請求項1に記載の透明導電性フィルム。
  3. 請求項1又は2に記載の透明導電性フィルムを含むタッチパネル。
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