JP6724995B2 - 表示システム - Google Patents

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Description

本発明は、車載用のヘッドアップディスプレイに用いる表示システムに関する。
ヘッドアップディスプレイ(以下、HUD:Head-Up Display)は、運転に関する基本的な情報をフロントガラスに表示する装置である。HUDは、車に搭載される色々なセンサや外部から得られた情報をフロントガラスに拡張現実(AR:Augmented Reality)的に表示することができる。
特許文献1には、自動車などの操縦者に対して計器情報などの各種情報を視覚的に提供するヘッドアップディスプレイ装置について開示されている。特許文献1の装置では、フロントウィンドウの内面に2枚のホログラフィック光学素子を並べて貼着し、それらの光学素子に異なるプロジェクタから光を投影した際に回折される回折光を操縦者に観察させる。
特許文献2には、レーザ光源を使用して高輝度の表示を実現する画像投影装置について開示されている。特許文献2の装置は、周囲の光量や移動速度に対応させてレーザ光の走査角を制御することによって、フロントガラスに投影される画面の投影面積を変化させる。
特許文献3には、透光性反射手段によって反射した表示像を、ウインドシールドの前方に虚像として運転者に視認させる車載用ヘッドアップディスプレイ装置について開示されている。特許文献3の装置は、単一の表示面に2つの表示像を選択的に表示させ、一方の表示像を第1の反射手段によって第1の反射面に向けて反射させ、他方の表示像を第2の反射手段によって第2の反射面に向けて反射させる。特許文献3の装置は、選択されている表示像に合わせて光路を切り替える光路切替手段を備える。
特許文献4には、自動車のウインドシールドの表示領域に表示画像を投影する車載用投影装置について開示されている。特許文献4の装置は、位相変調アレイで位相変調された変調光束をホログラム画像としてスクリーンに結像させる。特許文献4の装置は、スクリーンに結像されたホログラム画像を含む光を反射する第1の投影ミラーと、第1の投影ミラーで反射された投影光を表示領域に向けて反射する第2の投影ミラーとを有する。特許文献4の装置は、第1の投影ミラーと第2の投影ミラーとで、スクリーンに結像したホログラム画像が拡大されるとともに、運転者の視線に対する表示領域の傾きによる表示画像の歪みの補正が、第1の投影ミラーと第2の投影ミラーとで分担されている。
特開2011−180178号公報 特開2010−139688号公報 特開2003−029196号公報 特開2015−087594号公報
特許文献1の装置によれば、2つのプロジェクタが投影する映像を、隣接する2つのホログラフィック光学素子によって回折させることによって、操縦者に対して広範にわたって情報を提供することができる。しかしながら、特許文献1の装置には、特性が異なる2つのホログラフィック光学素子をフロントウィンドウに貼ることになるため、映像を投影しない通常時に違和感があるという問題点があった。また、特許文献1の装置には、プロジェクタが2台必要になるという問題点があった。
特許文献2の装置によれば、周囲の光量や移動速度に対応させて画面の大きさや輝度を変化させることができるため、観察者に見やすい画面や画像を提供することができる。しかしながら、特許文献2の装置は、走査部を動かして画面の大きさや輝度を変更するため、車両が走行することに起因する振動などによって画面がぶれてしまうという問題点があった。
特許文献3の装置によれば、単一の表示面を用いて、二つの表示面を用いた場合と同等の情報量を運転手に視認させることができる。しかしながら、特許文献3の装置には、単一の表示面に異なる表示像を選択的に表示させるのに同期させて、残像時間内という短周期で光路を切り替える必要があるため、光路を切り替えるシャッタ機構を高速で動作させる必要があるという問題点があった。
本発明の目的は、上述した課題を解決するため、振動の影響を受けやすい可動部を設けることなしに、高精細な画像を低電力で表示させる表示システムを提供することにある。
本発明の表示システムは、位相変調型の空間光変調素子と、空間光変調素子の表示部に光を照射する光源と、空間光変調素子および光源を制御する制御回路とを有し、空間光変調素子の表示部の反射光を投射する投射装置と、投射装置の投射光を反射する反射鏡とを備え、制御回路は、精細度の異なる表示情報に対応する第1のパターンと第2のパターンとを空間光変調素子の表示部に表示させ、反射鏡は、第1のパターンが表示された部分の反射光を入射して第1の表示領域に向けて反射する第1の反射領域と、第2のパターンが表示された部分の反射光を入射して第2の表示領域に向けて反射する第2の反射領域とを含む。
本発明によれば、振動の影響を受けやすい可動部を設けることなしに、高精細な画像を低電力で表示させる表示システムを提供することが可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る表示システムの適用例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る表示システムの構成を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る表示システムの投射装置の構成を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る表示システムの光学系の構成を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る表示システムの光学系の別の構成を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る表示システムの光学系のさらに別の構成を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る表示システムの制御回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る表示システムの反射鏡によって投射された表示情報の一例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る表示システムによって各表示領域に表示される表示情報の一例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る表示システムの制御回路を実現するハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る表示システムの適用例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る表示システムの光学系の構成を示す概念図である。 本発明の第2の実施形態に係る表示システムの適用例を示す概念図である。 本発明の第2の実施形態に係る表示システムによる表示情報の投射例を示す概念図である。 本発明の第2の実施形態に係る表示システムによる表示情報の投射例を示す概念図である。 本発明の第2の実施形態に係る表示システムによって各表示領域に表示される表示情報の一例を示す概念図である。 本発明の第2の実施形態に係る表示システムの適用例の変形例を示す概念図である。 本発明の第3の実施形態に係る表示システムの適用例を示す概念図である。 本発明の第3の実施形態に係る表示システムの投射装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る表示システムの撮像装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る表示システムの制御回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る表示システムの解析回路の構成を示すブロック図である。 一般的な運転手からの視界の概念図である。 一般的なヘッドアップディスプレイによる表示情報の投射例である。 本発明の各実施形態に係る表示システムの適用例である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお、以下の実施形態の説明に用いる全図においては、特に理由が無い限り、同様箇所には同一符号を付す。また、以下の実施形態において、同様の構成・動作に関しては繰り返しの説明を省略する場合がある。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係る表示システムについて図面を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る表示システム1の適用例を示す概念図である。図2は、本実施形態に係る表示システム1の構成を示す概念図である。なお、以下の説明で参照する図面において、各構成要素の大きさや形状、位置関係などは概念的なものを示しており、実際の大きさや形状、位置関係を正確に表しているわけではない。
図1および図2のように、本実施形態の表示システム1は、投射装置10と、反射鏡20とを備える。投射装置10から投射された光は、反射鏡20によって反射され、表示システム1からの投射光としてフロントガラス100に投射される。
フロントガラス100は、自動車などの車両を運転する運転手に向けて、反射鏡20によって反射された光を反射する。なお、本実施形態においては、車両の右側に運転席があると想定する。フロントガラス100の表面には、投射光を反射させやすくするためのフィルムを貼着させておいてもよい。
本実施形態の表示システム1によれば、運転手は、フロントガラス100を通して見える実像と、フロントガラス100によって反射された虚像とを重畳して認識する。そのため、表示システム1を利用する運転手にとっては、実像に合わせてバーチャルな表示情報が視認される。
表示システム1は、車両のダッシュボードやフロントパネルなどに設置できる。また、表示システム1は、運転席と助手席との間や、運転席の後方、後部座席近傍に設置してもよい。また、表示システム1は、バックミラーやステアリングなどの近傍に設置してもよい。
反射鏡20は、第1の反射面および第2の反射面を含む少なくとも二つの反射面を有する。図1には、反射鏡20が、第1の反射面を有する第1反射鏡21と、第2の反射面を有する第2反射鏡22とによって構成される例を示す。第1反射鏡21によって反射された投射光201は、フロントガラス100の第1表示領域101(第1の表示領域ともよぶ)に向けて投射される。第2反射鏡22によって反射鏡によって反射された投射光202は、フロントガラス100の第2表示領域102(第2の表示領域ともよぶ)に向けて投射される。第1表示領域101はフロントガラス100全面にわたる広範囲な領域であり、第2表示領域102はフロントガラス100の一部の狭範囲な領域である。
本実施形態においては、第1表示領域101に低精度の画像を投射し、第2表示領域102に高精度の画像を投射する。すなわち、第1表示領域101に投射される低精度の画像は第1反射鏡21によって反射されたものであり、第2表示領域102に投射される高精度の画像は第2反射鏡22によって反射されたものである。
本実施形態においては、運転席が右側にあることを想定しているため、運転手の視点が集中しやすいフロントガラス100の右下に第2表示領域が位置するように構成する。なお、運転席が右側にない場合は、運転席の位置や運転手の視点に合わせて第2表示領域102が表示される位置を変更すればよい。
第1反射鏡21と、第2反射鏡22とは、異なる形状や性質をもつもので構成することが好ましい。なお、図1においては、第1反射鏡21と第2反射鏡22との違いを強調するために形状や大きさの相違を強調して図示している。
例えば、第1反射鏡21が投射対象とする第1表示領域101は広範囲であるため、曲率の大きな鏡で構成すればよい。それに対し、第2反射鏡22が投射対象とする第2表示領域102は狭範囲であるため、曲率の小さな鏡で構成すればよい。例えば、第1反射鏡21には自由曲面や非球面をもつ特殊なレンズを用い、第2反射鏡22には一般的な平面鏡を用いることができる。実際には、表示システム1からフロントガラス100に投射光を投射する際には、投射距離を短くするために第2反射鏡22にも自由曲面や非球面の特殊なレンズを用いることが好ましい。また、低精度の画像を反射する第1反射鏡21には、高精度の画像を反射する第2反射鏡22よりも安価なものを用いてもよい。
(投射装置)
次に、表示システム1の投射装置10の構成について詳細に説明する。図3は、表示システム1の投射装置の構成を示す概念図である。
図3のように、投射装置10は、光源11、空間光変調素子12、投射光学系13、制御回路14および光源駆動電源15を備える。なお、図3は概念的なものであり、各構成要素間の位置関係や、光の照射方向などを正確に表したものではない。
光源11は、特定波長の光110を出射する。例えば、光源11には、レーザ光源を用いることができる。光源11から出射される光110は、位相がそろったコヒーレントな光であることが好ましい。通常、光源11は、可視領域の光を出射するように構成する。なお、光源11は、赤外領域や紫外領域などの可視領域以外の光を出射するように構成してもよい。また、光源11は、発光ダイオードや白熱電球、放電管などのレーザ光以外の光を出射するものであってもよい。
例えば、複数の波長の光を出射するように光源11を構成すれば、光源11から出射する光の波長を変えることによって、表示情報の色を変更することができる。また、異なる波長の光を同時に出射するように光源11を構成すれば、複数の色からなる表示情報を表示することができる。
空間光変調素子12は、制御回路14の制御に応じて、各表示領域に表示される表示情報を生成するためのパターンを自身の表示部に表示する。本実施形態においては、空間光変調素子12の表示部に所定のパターンが表示された状態で、その表示部に光110を照射する。空間光変調素子12は、光110を変調した変調光120を投射光学系13に向けて出射する。
本実施形態においては、空間光変調素子12の表示部に、被投射面において異なる精度で表示像を結像させるためのパターンを表示させる。空間光変調素子12の表示部には、第1表示領域101に表示させる表示情報に対応する位相分布(第1のパターンともよぶ)と、第2表示領域102に表示させる表示情報に対応する位相分布(第2のパターンともよぶ)とを表示させる。
空間光変調素子12は、位相がそろったコヒーレントな光110の入射を受け、入射された光110の位相を変調する位相変調型の空間光変調素子によって実現できる。位相変調型の空間光変調素子12は、フォーカスフリーであるため、複数の投射距離に設定された表示領域に光を投射することになっても距離ごとに焦点を変える必要がない。なお、空間光変調素子12は、各表示領域に表示情報を表示できるのであれば、位相変調型とは異なる方式の素子であってもよいが、以下においては、空間光変調素子12が位相変調型の素子であるものとして説明する。
位相変調型の空間光変調素子12の表示部には、各表示領域に表示させる表示情報の位相分布が表示される。この場合、空間光変調素子12の表示領域で反射された変調光120は、一種の回折格子が集合体を形成したような画像になり、回折格子で回折された光が集まるように表示情報が形成される。
空間光変調素子12は、例えば、強誘電性液晶やホモジーニアス液晶、垂直配向液晶などを用いた空間光変調素子によって実現される。空間光変調素子12は、具体的には、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)によって実現できる。また、空間光変調素子12は、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical System)によって実現してもよい。
位相変調型の空間光変調素子12を用いれば、投射光を投射する領域を順次切り替えることによって、エネルギーを表示情報の部分に集中することができる。そのため、位相変調型によれば、光源の出力が同じであれば、表示領域全面に光を投射する方式のものよりも表示情報を明るく表示させることができる。
投射光学系13は、空間光変調素子12で変調された変調光120を投射光130として投射する光学系である。空間光変調素子12で変調された変調光120は、投射光学系13によって投射光130として投射される。
制御回路14は、各表示領域に表示される表示情報を生成するためのパターンを空間光変調素子12の表示部に表示させたり、光源駆動電源15を駆動させたりする制御を行う回路である。制御回路14は、空間光変調素子12の表示部に、第1表示領域101に表示させる表示情報に対応する位相分布(第1のパターンともよぶ)を表示させる。また、制御回路14は、空間光変調素子12の表示部に、第2表示領域102に表示させる表示情報に対応する位相分布(第2のパターンともよぶ)を表示させる。
また、制御回路14は、光源駆動電源15を制御することによって、光源11から光110が出射されるタイミングや出力を制御する。
光源駆動電源15は、制御回路14の制御に応じて光源11を駆動させて、光源11から光110を出射させるための電源である。
(投射光学系)
次に、図4を用いて、投射装置10の投射光学系13の詳細について説明する。
図4は、投射装置10の投射光学系13の構成を含む概念図である。図4においては、光源11から出射された光がコリメータ111によって位相がそろった光110に変換される。図4のように、投射光学系13は、フーリエ変換レンズ31、アパーチャ32および投射レンズ33を有する。
フーリエ変換レンズ31は、空間光変調素子12の表示部で反射された変調光120を無限遠に投射した際に形成される像を、近傍の焦点に結像させるための光学レンズである。図4では、アパーチャ32の位置に焦点が形成されている。
アパーチャ32は、フーリエ変換レンズ31によって集束された光に含まれる高次光を遮蔽し、表示領域を特定する機能を有する。アパーチャ32の開口部は、アパーチャ32の位置における表示領域の最外周よりも小さく開口され、アパーチャ32の位置における表示情報の周辺領域を遮るように設置される。例えば、アパーチャ32の開口部は、矩形状や円形状に形成される。アパーチャ32は、フーリエ変換レンズ31の焦点位置に設置されることが好ましいが、高次光を消去する機能を発揮できれば焦点位置からずれていても構わない。
投射レンズ33は、フーリエ変換レンズ31によって集束された光を拡大して投射する光学レンズである。投射レンズ33は、空間光変調素子12に入力された位相分布に対応する表示情報が各表示領域に表示されるように、反射鏡20に向けて投射光130を投射する。
単純な記号などの線画を投射する用途に表示システム1を用いる場合、投射光学系13から投射された投射光130は、各表示領域に均一に投射されるのではなく、表示情報を構成する文字や記号、枠などの部分に集中的に投射される。そのような場合、表示システム1によれば、光110の出射量を実質的に減らせるため、全体的な光出力を抑えることができる。すなわち、表示システム1は、小型かつ低電力な光源11で構成できるため、その光源11を駆動する光源駆動電源15を低出力にでき、全体的な消費電力を低減できる。
図4の例では、投射レンズ33から投射された投射光130が結像される位置に反射鏡20を配置する。第2反射鏡22による反射光の拡大率は、第1反射鏡21による反射光の拡大率よりも小さい。
第1反射鏡21の反射面に向けて投射された投射光130の成分(以下、第1成分)は、第1表示領域101に投射光201として投射される。第1表示領域101に投射された投射光201によって形成される画像は低精度である。
第2反射鏡22の反射面に向けて投射された投射光130の成分(以下、第2成分)は、第2表示領域102に投射光202として投射される。第2表示領域102に投射された投射光202によって形成される画像は高精度である。
図4の例では、空間光変調素子12の表示部に対して光110の入射角を非垂直にする。すなわち、本実施形態においては、光源11からの光110の出射軸を空間光変調素子12の表示部に対して斜めにする。空間光変調素子12の表示部に対して光110の出射軸を斜めに設定すれば、ビームスプリッタを用いなくても空間光変調素子12の表示部に光110を入射できるため、効率が向上する。
実用的には、投射光130に含まれる0次光を除去する必要がある。そのため、投射光130から0次光を除去するための機構が求められる。
図5は、アパーチャ32の箇所で0次光を除去する構成例である。図5の例では、アパーチャの開口部における0次光の光路上に光吸収部材35を配置する。光吸収部材35は、透明な部材でアパーチャに固定すればよい。
図6は、第1反射鏡21と第2反射鏡22との間に隙間を設け、0次光を通過させる構成例である。図6の例では、第1反射鏡21と第2反射鏡22とを離して配置しているように図示しているが、実際には0次光の光路に当たる部分に隙間を設ければよい。第1反射鏡21と第2反射鏡22との間の隙間を通過した0次光は、光吸収部材25によって吸収させればよい。
以上の図5および図6のような構成にすれば、投射光130から0次光を除去できる。なお、図5および図6は一例であって、0次光の除去機構はここで挙げた限りではない。
(制御回路)
次に、制御回路14について詳細に説明する。図7は、表示システム1の制御回路14の構成を示すブロック図である。図7のように、制御回路14は、通信回路41、制御条件生成回路42、記憶回路43、光源制御回路44、変調素子制御回路45を有する。
通信回路41は、車内の別のシステムや装置、センサなどと表示システム1とを接続するインターフェースである。通信回路41は、車内の別のシステムや装置、センサなどから、表示システム1に表示させる表示情報に関する情報を取得する。例えば、通信回路41は、走行中の車や道路に関する情報などを取得する。通信回路41は、取得した情報を制御条件生成回路42に出力する。
制御条件生成回路42は、通信回路41から取得した情報に基づいて、各表示領域に表示情報を表示させるためのパターンを構成する基本パターンを記憶回路43から取得する。制御条件生成回路42は、記憶回路43に記憶された基本パターンを移動させたり、合成したりすることによって、空間光変調素子12の表示部に表示させるパターンを生成する。なお、空間光変調素子12を位相変調型素子で構成する場合、空間光変調素子12の表示部に表示させるパターンは、その表示情報に対応する位相分布である。
制御条件生成回路42は、適切な表示情報を適切なタイミングで適切な表示領域に向けて投射するための制御条件を生成する。制御条件は、適切なパターンを適切な表示領域に向けて投射するための変調素子制御条件と、適切なタイミングで投射するための光源制御条件とを含む。制御条件生成回路42は、変調素子制御条件を変調素子制御回路45に出力し、光源制御条件を光源制御回路44に出力する。
また、制御条件生成回路42は、第1表示領域101に表示させる表示情報が第1反射鏡21に向けて投射され、第2表示領域102に表示させる表示情報が第2反射鏡22に向けて投射されるようにパターンを編集する。
図8は、反射鏡20に投射された表示情報(白抜きの円)の一例を示す概念図である。第1反射鏡21には第1表示領域101に表示させる表示情報が投射され、第2反射鏡22には第2表示領域102に表示させる表示情報が投射されている。反射鏡20の位置においては、第1反射鏡21および第2反射鏡22に投射される表示情報の精細度を変える必要はない。ただし、制御条件生成回路42は、第1反射鏡21に投射する表示情報が低精細度であり、第2反射鏡22に投射する表示情報が高精細であるような制御条件を生成してもよい。なお、図8は、第1表示領域101に表示させる表示情報を第1反射鏡21に反射させ、第2表示領域102に表示させる表示情報を第2反射鏡22に反射させることを概念的に示すものである。そのため、第1反射鏡21および第2反射鏡22の大きさを正確に表しているわけではない。
図9は、図8のように反射鏡20に投射された表示情報(白抜きの円)をフロントガラス100に表示させる一例を示す概念図である。フロントガラス100に表示される段階では、第1表示領域101に表示される表示情報と、第2表示領域102に表示される表示情報とでは精細度が異なっている。第1表示領域101に表示される表示情報は低精細であるのに対し、第2表示領域102に表示される表示情報は高精細になっている。第1反射鏡21に反射された光は、広範囲の第1表示領域101に広投射角で投射されるため、光が拡散して精細度が低くなる。それに対し、第2反射鏡22に反射された光は、狭範囲の第2表示領域102に狭投射角で投射されるため、光が拡散せずに精細度が高くなる。ただし、図9は、表示情報の相違を誇張して図示しているため、実際に表示される表示情報を表しているわけではない。
位相変調型ではない投射装置では、投射装置と被投射面との距離に応じてフォーカス位置が異なるため、低精細の表示領域に低精細の表示情報を表示させ、高精細の表示領域に高精細の表示情報を表示させるように設定することは難しい。それに対し、本実施形態では、フォーカスフリーの位相変調型の投射光学系を用いるため、投射装置と被投射面との距離が異なってもフォーカスが定まるので、低精細の表示領域と高精細の表示領域とを容易に設定することができる。
記憶回路43には、所望の表示情報を各表示領域に表示させるためのパターンを構成する基本パターンを記憶させておく。例えば、記憶回路43には、表示情報を生成するための基本パターンを事前に記憶させておけばよい。なお、記憶回路43には、基本パターンのみならず、基本パターンを組み合わせたパターンや、さらに複雑なパターンを記憶させておいてもよい。
記憶回路43には、制御条件生成回路42が取得した情報に応じたパターンを記憶させておく。
例えば、表示システム1は、別のシステムから車両の走行速度を取得し、その走行速度を第2表示領域102に表示させる。この場合、記憶回路43には、0〜9の数字に対応するパターンを記憶させておけばよい。制御条件生成回路42は、車両の走行速度を取得すると、その走行速度に含まれる数字に対応するパターンを記憶回路43から取得する。そして、制御条件生成回路42は、そのパターン自体や組み合わせを空間光変調素子12の表示部に表示させる制御条件を生成すればよい。
例えば、表示システム1は、走行中の道路の標識を第2表示領域に表示させる。この場合、記憶回路43には、表示させる道路標識に対応するパターンを位置情報などに関連付けて記憶させておけばよい。制御条件生成回路42は、走行中の位置をGPS(Global Positioning System)やセンサから取得し、その位置に関連付けられた道路標識に対応するパターンを記憶回路43から取得する。そして、制御条件生成回路42は、取得したパターンを空間光変調素子12の表示部に表示させる制御条件を生成すればよい。なお、表示させる道路標識は、制限速度や駐車禁止などの規制に関して任意に設定すればよい。
例えば、表示システム1は、ナビゲーションシステムに関連する表示情報を第2表示領域に表示させる。この場合、記憶回路43には、ナビゲーションシステムで用いられる表示情報に対応するパターンを位置情報などに関連付けて記憶させておけばよい。制御条件生成回路42は、走行中の車両の位置をGPSやセンサから取得し、車両の位置に関連付けられたナビゲーション情報に対応するパターンを記憶回路43から取得する。そして、制御条件生成回路42は、取得したパターンを空間光変調素子12の表示部に表示させる制御条件を生成すればよい。
その他にも、車両に搭載された別のシステムや装置、センサに関する表示情報に対応するパターンを記憶回路43に記憶させておけば、表示システム1は、任意のシステムや装置、センサに関する表示情報を表示させることができる。
また、表示システム1は、車両が走行中の道路に関する標識情報を表示させてもよい。例えば、表示システム1は、危険警告標識や優先標識、禁止制限標識、特別規制標識、情報・施設・サービス標識、方向・位置・指示標識、追加表示板などに関する標識情報を表示させればよい。
表示システム1は、車両の異常を搭乗者に知らせる警告灯を表示させてもよい。例えば、表示システム1は、ABS(Antilock Brake System)警告灯、AT(Automatic Transmission)警告灯、燃料フィルタ警告灯、エンジン警告灯、ブレーキ警告灯、排気温警告灯、水温警告灯、燃料警告灯などを表示させればよい。また、例えば、表示システム1は、エアバッグ警告灯、シートベルト警告灯、ウオッシャー液警告灯、セキュリティ警告灯、充電警告灯、油圧警告灯、ドア警告灯などを表示させてもよい。また、ハイブリッド車や電気自動車であれば、表示システム1は、EV(Electric Vehicle)システム警告灯やバッテリー残量警告灯、出力制限表示灯などの警告灯を表示させてもよい。
光源制御回路44は、制御条件生成回路42から取得した光源制御条件に基づいて、光源駆動電源15のON/OFFや、駆動電圧を制御する。光源駆動電源15が光源制御回路44の制御に応じることによって、適切な表示パターンを各表示領域に表示させることができる。
変調素子制御回路45は、各表示領域に表示される表示情報を生成するためのパターンを空間光変調素子12の表示部に表示させる。例えば、変調素子制御回路45は、位相変調型素子を駆動させる際には、空間光変調素子12の表示部に照射される光110の位相と、表示部で反射される変調光120の位相との差分を決定づけるパラメータが変化するように空間光変調素子12を駆動する。
位相変調型の空間光変調素子12の表示部に照射される光110の位相と、表示部で反射される変調光120の位相との差分を決定づけるパラメータは、例えば、屈折率や光路長などの光学的特性に関するパラメータである。例えば、変調素子制御回路45は、空間光変調素子12の表示部に印加する電圧を変化させることによって、表示部の屈折率を変化させる。その結果、表示部に照射された光110は、表示部の屈折率に基づいて適宜回折される。すなわち、位相変調型の空間光変調素子12に照射された光110の位相分布は、表示部の光学的特性に応じて変調される。なお、変調素子制御回路45による空間光変調素子12の駆動方法はここで挙げた限りではない。
(ハードウェア)
ここで、図10を用いて、本実施形態に係る表示システム1の制御系統を実現するハードウェア(制御基板400)について説明する。なお、図10の制御基板400は、本実施形態の表示システム1を実現するための一例であって、本発明の範囲を限定するものではない。
図10のように、制御基板400は、プロセッサ401、主記憶装置402、補助記憶装置403、入出力インターフェース405およびネットワークアダプター406を備える。なお、図10においては、インターフェースをI/F(Interface)と略して表記している。プロセッサ401、主記憶装置402、補助記憶装置403、入出力インターフェース405およびネットワークアダプター406は、バス409を介して互いに接続される。また、プロセッサ401、主記憶装置402、補助記憶装置403および入出力インターフェース405は、ネットワークアダプター406を介して、イントラネットやインターネットなどのネットワークに接続される。制御基板400は、ネットワークを介して、別のシステムや装置、センサに接続される。また、制御基板400は、無線ネットワークを介して、上位システムやサーバに接続されてもよい。
プロセッサ401は、補助記憶装置403等に格納されたプログラムを主記憶装置402に展開し、展開されたプログラムを実行する中央演算装置である。本実施形態においては、制御基板400にインストールされたソフトウェアプログラムを用いる構成とすればよい。プロセッサ401は、制御回路14による演算処理や制御処理を実行する。
主記憶装置402は、プログラムが展開される領域を有する。主記憶装置402は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリとすればよい。また、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)などの不揮発性メモリを主記憶装置402として構成・追加してもよい。
補助記憶装置403は、表示情報の位相分布などのデータを記憶させる手段である。補助記憶装置403は、ハードディスクやフラッシュメモリなどのローカルディスクとして構成される。なお、主記憶装置402にデータを記憶させる構成とし、補助記憶装置403を省略することも可能である。
入出力インターフェース405は、制御基板400と周辺機器とを接続規格に基づいて接続する装置である。
制御基板400には、必要に応じて、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力機器を接続できるように構成してもよい。それらの入力機器は、情報や設定の入力に使用される。なお、タッチパネルを入力機器として用いる場合は、表示機器の表示画面が入力機器のインターフェースを兼ねるタッチパネルディスプレイとすればよい。プロセッサ401と入力機器との間のデータ授受は、入出力インターフェース405に仲介させればよい。
ネットワークアダプター406は、規格や仕様に基づいて、インターネットやイントラネットなどのネットワークに接続するためのインターフェースである。入出力インターフェース405およびネットワークアダプター406は、外部機器と接続するインターフェースとして共通化してもよい。
表示システム1は、入出力インターフェース405やネットワークアダプター406を介して、別のシステムや装置、センサなどに接続される。例えば、表示システム1は、エンジン制御やシャシー制御、安全・快適制御、通信を受け持つシステムや装置、センサに接続される。
例えば、表示システム1は、ナビゲーションシステムや速度計測装置、車両接近通報装置、ヘッドライト、ドライブレコーダ、車載カメラ、エアバッグ、オーディオ装置、ラジオ、スピーカなどに接続される。また、表示システム1は、エアフローメータ、バキュームセンサ、各種ガスセンサ、油温センサ、ノックセンサ、ステアリングセンサ、車両速度センサ、ヨーレートセンサ、エアバッグ用センサ、超音波センサ、レーダーセンサなどに接続される。また、例えば、表示システム1は、アクセル位置センサ、スロット位置センサ、クランク位置センサ、カム位置センサ、車高制御センサ、電動パワーステアリング用トルクセンサ、タイヤ空気圧センサ、エンジン制御用温度センサなどに接続される。
以上のように、本実施形態に係る表示システムによれば、空間光変調素子の表示部に表示させた単一のパターンによって形成された表示情報を、反射特性の異なる二つの反射鏡によって反射させることによって異なる表示領域に表示させることができる。すなわち、本実施形態に係る表示システムによれば、同一の被投射面上の異なる表示領域に異なる精細度の表示情報を表示させるため、利用者が視認する表示情報を高精細かつ低電力で表示させることができる。
また、本実施形態に係る表示システムにおいては、位相変調型の空間光変調素子を用いることによって、可動部を用いることなしに、表示情報が表示される位置を設定することができる。そのため、車載用途の場合、可動部がある場合と比べて表示情報のぶれが発生しにくい。すなわち、本実施形態に係る表示システムによれば、可動部を設けることなしに、高精細な画像を低電力で表示させる表示システムを提供することが可能となる。
(変形例)
ここで、第1の実施形態に係る表示システム1の変形例について説明する。図11は、本変形例に係る表示システム1−2の適用例を示す概念図である。図12は、本変形例に係る表示システム1−2の光学系の構成を示す概念図である。
表示システム1−2は、反射鏡20とは異なる反射鏡20−2を用いる点が図1の表示システム1と異なる。表示システム1−2においては、単一の反射鏡20−2の反射面に、第1の反射領域211と第2の反射領域221とを設ける。反射鏡20−2と反射鏡20とを対応させると、第1の反射領域211が第1反射鏡21に相当し、第2の反射領域221が第2反射鏡22に相当する。すなわち、反射鏡20−2は、単一の鏡でありながら、異なる反射領域を有する。例えば、第1の反射領域211と第2の反射領域221とにおいて曲率を変えればよい。第1の反射領域211と第2の反射領域221とは、同一の反射鏡20−2の表面に、曲率や材質が異なる領域を形成することによって実現できる。 第1の反射領域211は、広範囲な第1表示領域101に向けて表示情報を反射する。第2の反射領域221は、狭範囲な第2表示領域102に向けて表示情報を反射する。そのため、第1表示領域101には低精度な表示情報が表示され、第2表示領域102には高精度な表示情報が表示される。ただし、反射鏡20−2の反射面を一様にすると、第2表示領域102の近傍の第1表示領域101に表示された表示情報と、第1表示領域101の近傍の第2表示領域102に表示された表示情報との違いが明確になるとは限らない。そのため、例えば、第1の反射領域211の曲率を大きくし、第2の反射領域212の曲率を小さくし、表示される表示情報の差を明確にしてもよい。また、第1の反射領域211よりも第2の反射領域221の方をきめ細かくしたり、第1の反射領域211と第2の反射領域221との形状を変えたりしてもよい。
本変形例によれば、単一の反射鏡によって、第1の実施形態の表示システムと同等の効果が得られる。ただし、本変形例は、二つの表示領域に表示させる表示情報の精細度の差を明確にしなくてもよい場合に適している。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る表示システム2について図面を参照しながら説明する。図13は、本実施形態に係る表示システム2の適用例を示す概念図である。本実施形態においては、反射鏡20によって反射された光と、少なくともいずれかの表示領域との間に回折光学素子(以下、DOE:Diffractive Optical Element)を配置する。
本実施形態の表示システム2では、第1反射鏡21による光の反射方向にDOE51を配置する。なお、DOE51以外の構成は、第1の実施形態と同様である。
DOE51は、光の回折現象を利用して光の進行方向を変える素子である。DOE51を用いれば、点のような画像(以下、スポット光)をDOE51に当てることにより、あらかじめ設定された高精細の画像を投射することができる。
DOE51によって回折されたスポット光は、被投射面に画像として結像される。例えば、本実施形態のDOE51は、DOE51自体の画像形成能力を利用し、スポット光の照射位置によって異なる画像(回折パターン)を形成させることができる。DOE51は、スポット光の入射位置に応じた回折パターンを出射する。DOE51には、表示情報そのものが描いてあるわけではなく、表示情報が記録された位置にスポット光を照射すると、その位置に対応する表示情報が表示される。各表示情報に対応する個々の格子の大きさは、DOE51に当てるスポット光のスポット径に合わせて設定すればよい。
第1反射鏡21によって反射された光は低解像度ではあるものの、スポット光に相当するドットのパターンを作ることはできる。そのため、DOE51を用いれば、低解像度のスポット光であっても高解像度の画像を形成できる。
なお、図13においては、一つのDOE51を用いてフロントガラス100に表示情報を表示させる例を図示したが、フロントガラス100の位置に合わせて複数のDOE51を配置してもよい。例えば、フロントガラス100の上方や下方、左方、右方などの複数の領域に対応させた複数のDOE51を用いてもよい。
図14および図15は、DOE51へのスポット光の照射位置を変えることによって、フロントガラス100に表示される表示情報の位置や形状を変える例である。図14および図15の例では、運転席に座る運転手から見える対象物に重畳するように、フロントガラス100に楕円形や星型のマークを表示情報として表示させている。
図14に示すフロントガラス100上の位置(位置A1と呼ぶ)に楕円形のマークを表示させるためには、図14に示すDOE51の位置(位置A2と呼ぶ)に向けて第1反射鏡21から光を反射させる。そのためには、投射装置10の制御回路14は、図14に示す第1反射鏡21上の位置(位置A3と呼ぶ)にスポット光が形成されるパターンを空間光変調素子12の表示部に表示させる制御をする。そうすれば、第1反射鏡21上の位置A3に形成されたスポット光の反射光がDOE51の位置A2に照射され、図14のようにフロントガラス100上の位置A1に楕円形のマークが表示される。
マークを重畳させる対象が移動する場合は、対象の移動に合わせて、フロントガラス100上でマークを移動させればよい。表示システム2では、DOE51に照射する光の照射位置を変えることによってフロントガラス100上でマークを移動することができる。図15は、図14の楕円形のマークを移動させて星型のマークを表示させる例を示す。
図15に示すフロントガラス100上の位置(位置B1と呼ぶ)に星形のマークを表示させるためには、図15に示すDOE51の位置(位置B2と呼ぶ)に向けて第1反射鏡21からスポット光を反射させる。そのためには、投射装置10の制御回路14は、図15に示す第1反射鏡21上の位置(位置B3と呼ぶ)にスポット光が形成されるパターンを空間光変調素子12の表示部に表示させる制御をする。そうすれば、第1反射鏡21上の位置B3に形成されたスポット光の反射光がDOE51の位置B2に照射され、図15のようにフロントガラス100上の位置B1に星形のマークが表示される。
その結果、表示システム2は、フロントガラス100上において、位置A1から位置B1にマークの表示される位置を変更することができる。すなわち、表示システム2は、可動部を動かすことなく、フロントガラス100上で表示情報を移動・変更させることができる。DOE51を用いる場合、空間光変調素子12の表示部には、表示情報に対応するパターンを表示させるのではなく、DOE51の特定位置に光が照射されるパターンを表示させればよい。そのため、表示システム2は、第1の実施形態の表示システム1と比べて低電力で同じ輝度の表示情報をフロントガラス100に表示させることができる。
図16は、DOE51を用いて、フロントガラス100に色々な形状の表示情報を表示させる例である。DOE51を介した表示情報は、図16の第1表示領域101の部分表示領域105に表示される。なお、第1表示領域101の外枠(破線)、第2表示領域102の外枠(一点鎖線)および部分表示領域105の外枠(二点鎖線)は、仮想的な境界線を示しており、実際にはフロントガラス100に表示されない。
図16のように、第1反射鏡21に反射された光は第1表示領域101に低精細の表示情報として表示され、第2反射鏡22に反射された光は第2表示領域102に高精細の表示情報として表示される。図16の例では、第1反射鏡21に反射された光の一部がDOE51を介して部分表示領域105に表示される。DOE51を介して投射された光の精細度は、DOE51の特性に起因する。そのため、精細度が高い画像を投射できるDOE51を用いれば、部分表示領域105に高精細の表示情報を表示できる。
DOE51を用いる場合、表示情報をドット単位で動かすような細かな変化は与えにくいが、限られた種類の表示情報を用いる場合には、DOE51の格子を細かくすることによって表示情報の移動を滑らかに見せることができる。
また、DOE51を用いる場合、DOE51の格子ごとにスポットが位置するパターンを用いればよい。例えば、DOE51が100個の格子を有する場合、それらの格子の位置に光スポットが形成されるパターンを記憶回路43に記憶させておけばよい。また、スポット形状の基本パターンを記憶回路43に記憶させておき、その基本パターンを移動させる演算を制御回路14で行うことによって、スポットが移動するようにしてもよい。
ここで、図13の表示システム2の変形例を図17に示す。図17の変形例は、第2反射鏡22による光の反射方向にDOE52を配置する。DOE52は、DOE51と同様の構成である。
図14〜図16の例では、DOE51を用いて第1表示領域101に表示される表示情報を高精細化する例を示した。図17の変形例では、DOE52を用いて第2表示領域102に表示される表示情報を高精度化する。例えば、道路標識などのように固定された表示情報であれば、DOE52を用いて高精細化した方が効率的である。
以上のように、本実施形態に係る表示システムによれば、第1の実施形態と同様の効果が得られるとともに、第1の実施形態よりも低電力で高精細な表示情報を表示させることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る表示システム3について図面を参照しながら説明する。図18は、本実施形態に係る表示システム3の適用例を示す概念図である。図19は、本実施形態に係る表示システム3の投射装置の構成を示す概念図である。表示システム3は、投射装置10−3に加えて撮像装置16を備える。
図18のように、表示システム3は、車外を撮像する撮像装置16を備える。図18においては、ダッシュボード上に撮像装置16を設置する例を示しているが、撮像装置16の設置場所は任意である。例えば、撮像装置16は、バックミラーの裏側に設置してもよいし、運転席や助手席の上方の天井に設置してもよいし、運転席や助手席の座席の上方に設置してもよい。また、撮像装置16は、車外に設置してもよい。さらに、撮像装置16は、車両の前方のみならず、側方や後方を含む範囲を撮像するようにしてもよい。
図19のように、撮像装置16は、投射装置10−3の制御回路14−3に接続される。なお、撮像装置16は、制御回路14−3に直接接続してもよいし、別のインターフェースや回路、装置を介在させて制御回路14−3に接続してもよい。
図20は、撮像装置16の構成を示すブロック図である。図20のように、撮像装置16は、撮像素子61、画像処理プロセッサ62、内部メモリ63および出力回路64を有する。
撮像素子61は、例えば、車外を撮像して、撮像データを取得するための素子である。撮像素子61は、半導体部品が集積回路化された光電変換素子である。撮像素子61は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)などの固体撮像素子によって実現できる。通常、撮像素子61は、可視領域の光を撮像する素子によって構成するが、赤外線や紫外線、X線、ガンマ線、電波、マイクロ波などの電磁波を撮像・検波できる素子によって構成してもよい。
画像処理プロセッサ62は、撮像素子61によって撮像された撮像データに対して、暗電流補正や補間演算、色空間変換、ガンマ補正、収差の補正、ノイズリダクション、画像圧縮などの画像処理を実行する集積回路である。なお、画像情報を加工せずに出力する場合は、画像処理プロセッサ62を省略してもよい。
内部メモリ63は、画像処理プロセッサ62によって画像処理を行う際に処理しきれない画像情報や、処理済みの画像情報を一時的に格納する記憶素子である。なお、撮像素子61によって撮像された画像情報を内部メモリ63に一時的に記憶するように構成してもよい。内部メモリ63は、一般的なメモリによって構成すればよい。
出力回路64は、画像処理プロセッサ62によって処理された画像情報を制御回路14−3に出力する。
図21は、制御回路14−3の構成を示すブロック図である。図21の制御回路14−3は、図7の制御回路14に、撮像制御回路46および解析回路47を追加した構成を有する。なお、図21の制御回路14−3のうち制御回路14に含まれるものについては詳細な説明を省略する。
撮像制御回路46は、撮像装置16に撮像させる回路である。撮像制御回路46は、所定のタイミングで撮像させるように撮像装置16を制御する。所定のタイミングは、一定の間隔であってもよいし、状況に応じて間隔を変更するようにしてもよい。車両の走行期間においては、撮像制御回路46は、一秒間に数回〜数十回などの短周期で撮像装置16に撮像させるように制御することが好ましい。車の停止期間や駐車期間においては、撮像制御回路46は、走行中よりも長周期で撮像させたり、適当なタイミングで撮像させたり、停止させたりするように撮像装置16を制御すればよい。
撮像装置16は、撮像制御回路46の制御に応じて撮像した画像データを制御回路14−3に出力する。
撮像制御回路46は、撮像装置16によって撮像された画像データを取得し、その画像データを解析回路47に出力する。
解析回路47は、撮像装置16によって撮像された画像データを解析し、その画像データから検出対象を検出する。解析回路47は、フロントガラス100越しに運転手が検出対象を見た際に、フロントガラス100上においてその検出対象に表示情報が重畳される位置を特定する。解析回路47は、特定したフロントガラス100上の位置を、フロントガラス100上に設定した2次元座標系に合わせた位置情報を生成する。解析回路47は、生成した位置情報を制御条件生成回路42に出力する。
制御条件生成回路42は、解析回路47が生成した位置情報に相当する位置に表示情報を表示させるための制御条件を生成する。そして、制御条件生成回路42は、生成した制御条件を出力する。
次に、図22を用いて、解析回路47の詳細構成について説明する。図22は、解析回路47の構成を示すブロック図である。図22のように、解析回路47は、画像処理回路471、対象検出回路472、対象位置特定回路473および出力回路474を有する。
画像処理回路471は、撮像制御回路46が取得した画像データに画像処理を加え、検出対象を検出しやすいデータに変換する。例えば、画像処理回路471は、取得した撮像データに対して、暗電流補正や補間演算、色空間変換、ガンマ補正、収差の補正、ノイズリダクション、画像圧縮などの画像処理を実行する集積回路として構成すればよい。画像処理回路471は、画像処理を加えた画像データ(以下、処理済データ)を対象検出回路472に出力する。
対象検出回路472は、画像処理回路471から処理済データを取得し、取得した処理済データから検出対象を検出する。対象検出回路472は、所定のアルゴリズムを用いて検出対象を検出する。
例えば、対象検出回路472は、連続した処理済データを比較していき、各処理済データから背景を抽出する。対象検出回路472は、処理済データから背景を差し引いたデータに含まれる対象物を検出対象として検出すればよい。
事故などを防ぐ目的であれば、対象検出回路472は、背景に対して大きな動きを示す物体を検出対象として検出すればよい。検出対象が人間であれば、対象検出回路472は、人間の歩行やランニングによる体の特徴的な動きを検出するアルゴリズムや人検出のアルゴリズムを用いればよい。自動車であれば、対象検出回路472は、自動車の形状や動きを検出するアルゴリズムや、自動車と路面との相対的な変化を抽出するアルゴリズムを用いればよい。また、対象検出回路472は、複数の処理済データから標準的な背景データ(標準データ)を作成して準備しておき、処理済データと標準データとの差分を計算して検出対象を検出してもよい。
対象検出回路472は、処理済データから検出対象を検出すると、処理済データ上における検出対象の位置を対象位置特定回路473に出力する。
対象位置特定回路473は、フロントガラス100越しに運転手が検出対象を見た際に、フロントガラス100に表示される表示情報が検出対象に重畳して視認される位置を特定する。対象検出回路472は、特定した位置情報を出力回路474に出力する。
例えば、対象位置特定回路473は、運転手の視点から見たフロントガラス100上の位置と、処理済データ上の位置とを対応付けるテーブルや演算式などの対応情報を格納しておけばよい。そうすれば、対象位置特定回路473は、処理済データ上における検出対象の位置を取得すれば、運転手の視点から見たフロントガラス100上の位置を対応情報に基づいて導出できる。ただし、表示システム3と検出対象との距離によって、フロントガラス100上の位置と処理済データ上の位置とがずれるので、検出対象との距離を測定するシステムと協働することが好ましい。
出力回路474は、対象位置特定回路473によって特定された検出対象の位置情報を制御条件生成回路42に出力する。
また、解析回路47は、対象検出回路472が検出した検出対象を追跡する回路を有していてもよい。一度検出された検出対象は、画像データからその都度検出し続けるよりも、特定のアルゴリズムを用いて追跡する方が計算量を小さくできる場合がある。例えば、解析回路47は、CamshiftやMeanshiftなどの手法を用いて検出対象を追跡することができる。また、解析回路47は、SIFT(Scale-Invariant Feature Transform)やHOG(Histograms of Oriented Gradients)などの特徴抽出法を用いて検出対象を追跡してもよい。また、解析回路47は、SURF(Speed Up Robust Features)などの特徴抽出法を用いて検出対象を追跡してもよい。
以上のように、本実施形態に係る表示システムによれば、表示システムを搭載する車両の走行に合わせて、その車両の走行に影響を与えるおそれのある検出対象を検出し、その検出対象に重畳させた表示情報をフロントガラスに表示することができる。
(適用例)
図23〜図25は、本発明の実施形態に係る表示システムを説明するための具体例である。
図23は、車両の運転席から見た視界の一例である。夜間においては、光が当たっていない対象物を視認しにくくなる。図23の例では、自転車に乗った人やランニングしている人歩道を歩く人、ガソリンスタンドから出てくる車両などが、危険となるポテンシャルをもつ対象となる。
図24は、一般的なヘッドアップディスプレイ(以下、HUD:Head-Up Display)によってフロントガラス100に表示情報を表示させる例である。
図24の例では、制限速度や走行速度、ナビゲーションシステムからの指示などの運転に関する基本情報を運転席前方に表示させる。具体的には、制限速度が毎時50キロメートルであり、走行速度が毎時45キロメートルであることを示す基本情報や、左折することを勧める指示情報(矢印)運転席前方に表示させている。また、図24の例では、危険となるポテンシャルをもつ対象に重畳する表示情報(楕円形のマーク)をフロントガラス100の全面に表示させている。
一般的なHUDでは、フロントガラス100全面に均一に光を照射するため、高精細の表示情報を表示させるためには光源の出力を大きくする必要がある。すなわち、一般的なHUDでは、光源の出力を小さくすると表示情報の精細度が低下してしまうため、光源の低電力化することと、表示情報の精細度を高めることとの間にトレードオフが発生する。
図25の例は、本実施形態の表示システムを用いて、第1表示領域101と第2表示領域102とで精細度が異なる表示情報を表示させる。なお、図25において、第1表示領域101の外枠(破線)および第2表示領域102の外枠(一点鎖線)は各領域の境界線を示しており、実際には表示されない。
運転席に近くない第1表示領域101には、ランニングする人や歩行者に重畳する表示情報を低精細で表示させる。一方、運転席に近い第2表示領域102には、自転車に乗った人や車両に重畳する表示情報や、ナビゲーションシステムからの指示、制限速度および走行速度に関する表示情報を高精細で表示させる。
一般に、運転者は、前方を注視しつつ、側方からの危険性に注意して運転を行う必要がある。したがって、運転者は、側方についてはちらちらと見る程度であるのに対し、運転席前方に表示された表示情報を見ている時間が長くなる。そのため、運転席前方の表示情報に対する精細度の要求が高いのに対し、運転席前方から外れた領域に表示される表示情報に関してはそれほど精細度を要求されない。
本実施形態の表示システムでは、第1表示領域101に低精細の表示情報を表示させ、第2表示領域102に高精細の表示情報を表示させる。その結果、本実施形態によれば、一般的なHUDと比べて低出力な光源を用いても、運転手による表示情報の視認性を向上することができる。
以上、本発明の実施形態及び実施例について説明した。しかしながら、本発明は、上述した各実施形態や実施例に記載した内容に限定されるものではなく、その構成及び動作は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
この出願は、2016年9月21日に出願された日本出願特願2016−184074を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
1、2、3 表示システム
10 投射装置
11 光源
12 空間光変調素子
13 投射光学系
14 制御回路
15 光源駆動電源
16 撮像装置
20 反射鏡
21 第1反射鏡
22 第2反射鏡
31 フーリエ変換レンズ
32 アパーチャ
33 投射レンズ
41 通信回路
42 制御条件生成回路
43 記憶回路
44 光源制御回路
45 変調素子制御回路
46 撮像制御回路
47 解析回路
51、52 DOE
61 撮像素子
62 画像処理プロセッサ
63 内部メモリ
64 出力回路
111 コリメータ
400 制御基板
401 プロセッサ
402 主記憶装置
403 補助記憶装置
405 入出力インターフェース
406 ネットワークアダプター
471 画像処理回路
472 対象検出回路
473 対象位置特定回路
474 出力回路

Claims (10)

  1. 位相変調型の空間光変調素子と、前記空間光変調素子の表示部に光を照射する光源と、前記空間光変調素子および前記光源を制御する制御手段とを有し、前記空間光変調素子の表示部の反射光を投射する投射手段と、
    前記投射手段の投射光を反射する反射鏡とを備え、
    前記制御手段は、
    第1の精細度の表示情報を第1の表示領域に表示させるための第1のパターンと、前記第1の精細度と異なる第2の精細度の表示情報を第2の表示領域に表示させるための第2のパターンとを前記空間光変調素子の表示部に表示させ、
    前記反射鏡は、
    前記第1のパターンが表示された部分の反射光を入射して前記第1の表示領域に向けて反射する第1の反射領域と、
    前記第2のパターンが表示された部分の反射光を入射して前記第2の表示領域に向けて反射する第2の反射領域とを含む表示システム。
  2. 前記第2のパターンは前記第1のパターンよりも精細度の高い表示情報に対応し、
    前記第2の表示領域は、第1の表示領域よりも視認されやすい領域に設定される請求項1に記載の表示システム。
  3. 前記第1の表示領域は、前記第2の表示領域よりも広い領域に設定され、
    前記第2の反射領域が反射した光の拡大率は、前記第1の反射領域が反射した光の拡大率よりも小さくなるように設定される請求項2に記載の表示システム。
  4. 前記反射鏡は、
    前記第1の反射領域を含む第1反射鏡と、前記第2の反射領域を含む第2反射鏡とを組み合わせて構成される請求項1乃至3のいずれか一項に記載の表示システム。
  5. 前記空間光変調素子の反射光に含まれる0次光の光路上に光吸収部材を配置する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の表示システム。
  6. 前記反射鏡が反射した光が入射される位置に配置され、光の入射位置に応じた回折パターンを出射する少なくとも一つの回折光学素子を備え、
    前記制御手段は、
    前記回折光学素子への光の入射位置を前記空間光変調素子の表示部に表示されるスポット光の位置によって設定する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の表示システム。
  7. 前記第1の反射領域および前記第2の反射領域のうち少なくとも一方に対応付けられる複数の前記回折光学素子を含む請求項6に記載の表示システム。
  8. 車両のフロントガラスに表示情報を表示させる表示システムであって、
    前記車両の外部を撮像する撮像手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記撮像手段によって撮像された画像データを解析して前記画像データに含まれる検出対象を検出する請求項1乃至7のいずれか一項に記載の表示システム。
  9. 前記制御手段は、
    前記車両を運転する運転手の視点から見た前記フロントガラス上の位置と、前記撮像手段によって撮像された前記画像データ上の位置とを対応付ける対応情報を有し、
    前記検出対象が検出された際に、前記画像データ上の前記検出対象の位置に対応する前記フロントガラス上の位置を前記対応情報に基づいて特定し、特定した前記フロントガラス上の前記検出対象の位置に所望の表示情報が表示されるように前記空間光変調素子の表示部に表示されるパターンを設定する請求項8に記載の表示システム。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の表示システムを備える車両。
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