JP6724613B2 - 半導体装置 - Google Patents

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本明細書は、半導体チップを収容している平板型の複数の半導体モジュールと複数の冷媒流路が一つずつ交互に積層されている半導体装置に関する。
半導体チップを収容している平板型の複数の半導体モジュールと複数の冷却器が一つずつ交互に積層されている半導体装置が知られている(例えば、特許文献1、2)。冷却器は、冷媒が流れる単純な冷媒流路である。別言すれば、半導体装置は、複数の半導体モジュールと複数の冷媒流路が一つずつ交互に積層されているデバイスである。冷媒は、水、あるいは、LLC(Long Life Coolant)などの液体である。
特許文献1の半導体装置では、隣り合う半導体モジュールの間の冷媒流路に、半導体モジュールと平行に拡がる1枚の中板が配置されており、冷媒流路は、中板により2層に区画されている。中板と一方の半導体モジュールに挟まれる空間(第1空間)に冷媒が供給される。中板の第1空間とは反対側の面に、隣接する他方の半導体モジュールに向けて冷媒を噴出するノズルが設けられている。第1空間に供給された冷媒は、ノズルを通じて他方の半導体モジュール側の冷媒流路の側板に噴き付けられる。冷媒を冷媒流路の側板に噴き付けることで半導体モジュールから冷媒への熱移動が促進される。そのような冷却構造を衝突噴流型と称する場合がある。
特許文献1の半導体装置では、中板の両側において、冷媒が噴き付けられる側と冷媒が噴き付けられない側で冷却能力のアンバランスを生じる。そこで、特許文献2の半導体装置は、2枚の中板によって、隣り合う半導体モジュールの間の冷媒流路を3層に区画する。3層に区画された冷媒流路の中央の流路に冷媒が供給される。2枚の中板の夫々に、対向する夫々の冷媒流路側板に向かって突出するノズルが設けられている。中央の流路に供給された冷媒は、夫々の中板のノズルから噴出し、夫々の側板に衝突する。この半導体装置では、冷媒流路の夫々の側で冷却能力が等しくなる。
特開2015−023124号公報 特開2015−133420号公報
特許文献1の半導体装置のように冷媒流路を2層に分け、一方の半導体モジュール側だけに冷媒を噴出させると冷却能力にアンバランスを生じる。冷媒流路を3層に分け、両側に冷媒を噴出する構造を採用すると、一対の半導体モジュールの間の冷媒流路の幅が大きくなってしまう。本明細書は、隣り合う半導体モジュールの間に冷媒流路が設けられており、冷媒流路内の中板に衝突噴流用のノズルを備えた半導体装置に関する。本明細書は、特許文献1の半導体装置のように、ノズルを備えた1枚の中板を採用する。その場合、上記したアンバランスを生じるが、そのアンバランスを積極的に活用して、半導体モジュール内の半導体チップに対する冷却能力の高い半導体装置を提供する。
本明細書が開示する半導体装置は、半導体チップを収容している平板型の複数の半導体モジュールと複数の冷媒流路が一つずつ交互に積層されているデバイスである。夫々の冷媒流路内に、半導体モジュールと平行に拡がる中板が配置されている。中板は、冷媒流路に隣接する一対の半導体モジュールの一方に向けて冷媒を噴出させるノズルを備えている。本明細書が開示する半導体装置では、半導体モジュールは、内部の半導体チップから冷媒が噴出される側の表面までの熱抵抗が、半導体チップから反対側の表面までの熱抵抗よりも小さくなっている。すなわち、半導体チップの熱がより伝わり易い側の半導体モジュール表面に対して、冷却能力の高い衝突噴流型の冷却構造を採用する。半導体モジュールの反対側の表面では、冷媒が衝突する側と比較して冷却効率は劣るが、冷媒が衝突する側で半導体チップの熱を積極的に放出することで、全体として半導体チップの冷却能力を高めることができる。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の半導体装置の斜視図である。 2個の樹脂筐体の分解斜視図である(X軸の負方向からの視点)。 2個の樹脂筐体の分解斜視図である(X軸の正方向からの視点)。 2個の樹脂筐体の積層体を図中のXY平面でカットした断面図である。 2個の樹脂筐体の積層体を図中のXZ平面でカットした断面図である。 図5の符号VIが示す範囲の拡大図である。
図面を参照して実施例の半導体装置2を説明する。図1に、半導体装置2の斜視図を示す。半導体装置2は、複数の半導体モジュールと冷却器が一体化したユニットである。半導体モジュールは、複数のトランジスタチップを収容している。複数の半導体モジュールを含む半導体装置2は、例えば直流電力を3相交流電力に変換するインバータの主要部(電力変換部)として用いられる。後述するパッケージ13が半導体モジュールに対応する。
半導体装置2は、複数の樹脂筐体10が積層された構造を有している。樹脂筐体10の内部構造の詳しい説明は後述する。ここでは樹脂筐体10の概要を説明する。各樹脂筐体10は、内部に2個のトランジスタチップを備えているとともに、図のX方向に延びる2個の貫通孔を備えている。複数の樹脂筐体10の積層体の端は、前端カバー5と後端カバー6で塞がれている。前端カバー5には冷媒供給口7と冷媒排出口8が設けられている。冷媒供給口7は、半導体装置2の内部でX方向からみて一方の貫通孔と重なっており、冷媒排出口8は、半導体装置2の内部でX方向からみて他方の貫通孔と重なっている。各樹脂筐体10の内部には、図中のY方向に、一方の貫通孔から他方の貫通孔に通じる冷媒流路が設けられている。冷媒流路に沿って半導体モジュール(後述するパッケージ13)が配置されている。冷媒供給口7から供給される冷媒は一方の貫通孔を通じて各樹脂筐体10の内部の冷媒流路へ導かれる。冷媒は冷媒流路を通過している間にトランジスタチップの熱を吸収し、他方の貫通孔を通じ、冷媒排出口8から排出される。冷媒は、水、あるいは、LLC(Long Life Coolant)などの液体である。
各樹脂筐体10の一側面から3個のパワー端子3a、3b、3cが延びているとともに、他の側面から複数の制御端子4が延びている。2個のトランジスタチップは、樹脂筐体10の内部で直列に接続されており、パワー端子3aは、直列接続の高電位側と導通している。パワー端子3bは直列接続の低電位側と導通している。パワー端子3cは、直列接続の中点と導通している。複数の制御端子4は、トランジスタチップのゲートと接続しているゲート端子、トランジスタチップの内部温度を計測するセンスエミッタと接続しているセンサ端子などである。
なお、半導体装置2は、複数の樹脂筐体10の積層方向に不図示のバネで加圧され、隣接する樹脂筐体10同士が密着する。図中の座標系のX方向が複数の樹脂筐体10の積層方向に相当する。座標軸は以降の図でも同様である。
図1において隣り合う2個の樹脂筐体10a、10bの分解斜視図を図2、図3に示す。図3は、X軸方向で図2とは反対側の視点から見た分解斜視図である。図2と図3において、中板30の向きと、冷却プレート18のフィン14、15の相違に着目されたい。なお、樹脂筐体10a、10bの一方を区別なく示すときには樹脂筐体10と表記する。
樹脂筐体10は、外枠12とパッケージ13a(13b)で構成されている。なお、樹脂筐体10aのパッケージ13aと樹脂筐体10bのパッケージ13bのいずれか一方を区別なく示すときにはパッケージ13と表記する。
パッケージ13は、外枠12の対向する内面に掛け渡されている。外枠12とパッケージ13は一続きの樹脂ブロックであり、樹脂の射出成形で同時に形成される。パッケージ13の内部に2個のトランジスタチップが封止されている。パッケージ13は別言すれば半導体モジュールである。2個のトランジスタチップはパッケージ13の内部で直列に接続されている。パッケージ13は平板型であり、その幅広面を対向させて並列に配置される。幅広面は、別言すれば、複数のパッケージ13の積層方向(X方向)を向く面である。
パッケージ13の一方の幅広面には、冷却プレート18aが露出しており、他方の幅広面には冷却プレート18bが露出している。即ち、冷却プレート18a、18bの表面が、パッケージ13の表面に相当する。冷却プレート18aには複数のフィン14が設けられている(図2参照)。冷却プレート18bには、複数のフィン15が設けられている(図3参照)。フィン14、15はいずれも板状である。以下では、冷却プレート18a、18bのいずれか一方を区別なく示すときには冷却プレート18と表記する。
外枠12の積層方向の幅はパッケージ13の積層方向の幅よりも大きく、積層方向の両側で、外枠12はパッケージ13よりも外側に突出している。外枠12の積層方向の端面12bには、二重のガスケット19が備えられており、2個の樹脂筐体10a、10bが隣接するとき、ガスケット19が2個の外枠12の端面12bの間を封止する。2個の樹脂筐体10が密着すると、外枠12とパッケージ13の間の空間が冷媒の流路となる。なお、外枠12において、フィン14(フィン15)を囲む部分を周壁12aと表記する。周壁12aで囲まれた空間を特に冷媒流路39と称する。
周壁12aの内側で、パッケージ13のY方向の両側方に、樹脂筐体10を貫通する貫通孔12c、12dが設けられている。貫通孔12cは、半導体装置2を積層方向(X方向)からみたときに冷媒供給口7(図1参照)と重なり、貫通孔12dは、半導体装置2を積層方向(X方向)からみたときに冷媒排出口8と重なる。冷媒供給口7から供給された冷媒は、複数の樹脂筐体10の貫通孔12cを通じて各樹脂筐体10の冷媒流路39に分配される。冷媒は冷媒流路39をパッケージ13に沿って流れる間に冷却プレート18とフィン14、15を介してトランジスタチップから熱を吸収する。熱を吸収した冷媒は、他方の貫通孔12dと冷媒排出口8を通じて半導体装置2の外部へと排出される。図中のY方向が、冷媒流路39における冷媒の流れ方向に相当する。
隣り合う樹脂筐体10a、10bの間には、中板30が挟まれる。別言すれば、隣り合うパッケージ13の間の冷媒流路39に中板30が配置される。中板30は、パッケージ13の幅広面(冷却プレート18)に平行に拡がっている。中板30のパッケージ13bの側には、3本の溝31が設けられている。溝31は、貫通孔12cから貫通孔12dに向かって、即ち、冷媒の流れ方向に沿って延びている。各溝31の中(各溝31の底)に、パッケージ13aに向かって突出するノズル32が設けられている。ノズル32の開口は、溝31の長手方向(即ち冷媒の流れ方向)に沿って細長く延びている。
板状の複数のフィン14は、パッケージ13の一方の冷却プレート18aに設けられており、板状の複数のフィン15は、パッケージ13の他方の冷却プレート18bに設けられている。先に述べたように、2個の樹脂筐体10a、10bが合体すると、外枠12の内側が冷媒流路39となる。即ち、パッケージ13の側板である冷却プレート18a、18bは、冷媒流路39を区画する側板にも対応する。そして、側板(冷却プレート18a、18b)から延びるフィン14、15は、冷媒中に露出する。
複数のフィン14は、冷媒の流れ方向と交差する方向(図中のZ方向)に延びている。各フィン14には、3個のスリット14aが設けられている。夫々のスリット14aは、ノズル32に対応している。中板30を挟んで2個の樹脂筐体10a、10bが合体すると、スリット14aの中にノズル32が位置する。
板状の複数のフィン15は、冷媒の流れ方向(図中のY方向)に延びている。中板30を挟んで2個の樹脂筐体10a、10bが合体すると、フィン15は、ノズル32の内側に到達する。別言すると、冷媒流路39を画定する一方の側板(冷却プレート18b)に、ノズル32の中へと延びるフィン15が設けられている。
中板30は、冷媒流路39を2層に区画する。ノズル32は、冷却プレート18bの側の空間と冷却プレート18aの側の空間を連通する。中板30の貫通孔12cの側の端には、冷却プレート18aの側へ折れ曲がる流れ止め部33が設けられている。中板30の貫通孔12dの側の端には、溝31を塞ぐ流れ止め部34が設けられている。流れ止め部33によって、貫通孔12cから供給される冷媒は、冷却プレート18aの側には流れ込まず、溝31に流れ込む。流れ止め部34によって、溝31へ流れ込んだ冷媒は、直接には貫通孔12dへは流れ込まず、ノズル32から噴出する。貫通孔12cから貫通孔12dへの冷媒の流れは、図4を使って後述する。
図4−図6を参照して、トランジスタチップを封止しているパッケージ13の構造と、中板30の構造について説明する。図4は、合体した2個の樹脂筐体10a、10bのユニットを図中のXY平面でカットした断面図である。図4は、中板30のノズル32を通るXY平面でカットした断面図である。図5は、合体した2個の樹脂筐体10a、10bのユニットを図中のXZ平面でカットした断面図である。図6は、図5の符号VIが示す範囲の拡大図である。図4では、パッケージ13aのフィン15と、パッケージ13a、13bのフィン14は図示を省略した。また、図5、図6では、パッケージ13aのフィン15は図示を省略した。図4−図6は2個の樹脂筐体10a、10bのみを示しているが、樹脂筐体10bの上側には別の樹脂筐体10が密着しており、樹脂筐体10aの下側にも別の樹脂筐体10が密着していることに留意されたい。
まず、パッケージ13の内部構造を説明する。パッケージ13は、平板型のトランジスタチップ21a、21bを封止した樹脂ブロックである。トランジスタチップ21a、21bの一方の面(図中の上側の面)には放熱板17がハンダで接合されており、他方の面(図中の下側の面)には銅ブロック22を介して放熱板17が接合されている。放熱板17は熱伝導率が高い銅で作られている。銅ブロック22と放熱板17もハンダで接合されている。放熱板17のトランジスタチップ21a、21bとは反対側の面に絶縁板16が接合されている。絶縁板16の放熱板17とは反対側の面に冷却プレート18が接合されている。
図4−図6に示されているように、トランジスタチップ21a、21bは、冷却プレート18bよりも冷却プレート18aに近い。それゆえ、トランジスタチップ21a、21bの熱は、冷却プレート18bよりも冷却プレート18aへ伝わり易い。別言すれば、トランジスタチップ21a、21bから冷却プレート18aまでの間の熱抵抗は、トランジスタチップ21a、21bから冷却プレート18bまでの間の熱抵抗よりも小さい。
パッケージ13の積層方向(X方向)の両面に冷却プレート18が露出している。冷却プレート18は、パッケージ13の側板でもあり、冷媒流路39を画定する側板にも相当する。先に述べたように、一方の冷却プレート18aの冷媒流路39に面する側には複数のフィン14が接合されており、他方の冷却プレート18bの冷媒流路39に面する側には複数のフィン15が接合されている。冷却プレート18とフィン14、15は、熱伝導率が高い材料、例えば、アルミニウムで作られている。なお、トランジスタチップ21a、21bの表面には電極が露出しており、放熱板17は、電極と導通している。電極と他の導電部材との短絡を防ぐため、放熱板17は絶縁板16で覆われる。
中板30について説明する。中板30は、冷媒流路39を積層方向に2層に区画する。図6に示すように、中板30は、溝31を除く部分が冷却プレート18bに接している。図6において記号Cが示す境界が、中板30と冷却プレート18bの接平面を示している。より具体的には、中板30は、冷媒流路39を、溝31と一方の冷却プレート18bで挟まれた空間39aと、中板30と他方の冷却プレート18aで挟まれた空間39bの2層に区画する(図6参照)。また、図4に示すように、中板30の貫通孔12c側の端では、中板30と冷却プレート18aの間の空間は流れ止め部33で閉じられている。中板30の貫通孔12d側の端では、溝31は流れ止め部34で閉じられている。それゆえ、冷媒は、図4にて太い矢印線が示すように、貫通孔12cから溝31の冷却プレート18bの側へ導かれ、ノズル32を通過してパッケージ13a側の冷却プレート18aへ衝突し、貫通孔12dへ至る。
図6によく示されているように、板状のフィン15は、パッケージ13bの冷却プレート18bから、ノズル32の内部へと延びている。溝31の内側の冷媒流路39aを通過した冷媒は、ノズル32を通る。ノズル32の内部で、冷媒はフィン15の表面に沿って流れる。パッケージ13bのトランジスタチップ21a(21b)の熱は、フィン15によって冷媒に効果的に吸収される。即ち、フィン15がパッケージ13bに対する冷却能力を高める。
一方、溝31の内側の冷媒流路39aを通過した冷媒は、ノズル32を通ってパッケージ13の冷却プレート18aに衝突する。衝突した冷媒は、フィン14に沿って流れる。冷媒の冷却プレート18aへの衝突、及び、その後のフィン14に沿った流れにより、パッケージ13aのトランジスタチップ21a(21b)の熱が良く吸収される。即ち、パッケージ13aの側の冷媒流路39の側板(冷却プレート18a)へ冷媒を衝突させることで、パッケージ13aに対する冷却能力が高まる。
これまで、隣接する2個の樹脂筐体10a、10bと、パッケージ13a及びパッケージ13bの間の冷媒流路39と中板30について説明した。図1に示すように、半導体装置2は、3個以上の樹脂筐体10が積層されたユニットである。複数の樹脂筐体10は、同じ構造を有している。各樹脂筐体10は、内部にパッケージ13を備えており、パッケージ13は、平板型である。パッケージ13はトランジスタチップ21a、21bを収容している。複数のパッケージ13は、半導体装置2の内部で、その幅広面が互いに対向するように並列に配置されている。いずれの隣り合うパッケージ13の間にも冷媒流路39が形成されており、その冷媒流路39に中板30が配置されている。なお、パッケージ13の幅広面は、冷却プレート18の外面に相当する。そして、冷却プレート18は、冷媒流路39を画定する側板でもある。別言すれば、半導体装置2は、トランジスタチップ21a、21bを収容している複数のパッケージ13と複数の冷媒流路39が一つずつ交互に積層されているデバイスである。
実施例の半導体装置2の特徴と利点をまとめる。パッケージ13において、冷媒が衝突する側(冷却プレート18aの側)では、トランジスタチップ21a(21b)と冷却プレート18aの間には、絶縁板16と放熱板17が挟まれている。一方、反対側(冷却プレート18bの側)では、トランジスタチップ21a(21b)と冷却プレート18bの間には、絶縁板16と放熱板17に加えて銅ブロック22が挟まれている。従って、トランジスタチップ21a(21b)から冷却プレート18aまでの熱抵抗は、トランジスタチップ21a(21b)から反対側の冷却プレート18bまでの熱抵抗よりも小さい。そして、熱抵抗の小さい側の冷却プレート18aに冷媒が噴き付けられる。冷媒流路39には、両側のパッケージ13の一方にだけ冷媒を噴き付けるノズル32が設けられている。それゆえ、冷媒流路39の両側では冷却能力にアンバランスが生じる。冷却能力が高い側にパッケージ13の熱抵抗の小さい側(冷却プレート18a)を対応させる。トランジスタチップ21a、21bの熱は、冷却プレート18bよりも熱抵抗の小さい冷却プレート18aへ伝わり易い。熱の伝わり易い冷却プレート18aに冷媒を衝突させることで、トランジスタチップ21a、21bの熱が効率良く冷媒に吸収される。実施例の半導体装置2は、冷媒流路39の両側に対する冷却能力にアンバランスが生じるが、そのアンバランスを積極的に活用して、トランジスタチップ21a、21bを効率よく冷却することができる。
冷媒流路39の両側で冷却能力にアンバランスを生じているが、半導体装置2は、そのアンバランスを抑制する構造も備えている。隣り合うパッケージ13の間の冷媒流路39に、パッケージ13の幅広面(冷却プレート18)と平行に拡がる中板30が配置されている。中板30は、冷媒流路39に隣接する一対のパッケージ13の一方(パッケージ13a)に向けて冷媒を噴出させるノズル32を備えている。ノズル開口は、冷媒の流れ方向(図中のY方向)に沿って細長い。パッケージ13の他方側(パッケージ13b側)の冷媒流路39の側板(冷却プレート18b)に、ノズル32の中へと延びるフィン15が設けられている。上記の構造により、中板30のノズル32の側では、冷媒の衝突噴流によりパッケージ13aを効果的に冷却する。一方、中板30の反対側では、パッケージ13b(冷却プレート18b)からノズル32の内部へと延びるフィン15がパッケージ13bを効果的に冷却する。半導体装置2は、中板30の一方の側へのみ冷媒を噴出するので中板の両側で冷却能力にアンバランスが生じる。しかし、冷媒を噴出しない側では、パッケージ13bからノズル32の内部へと延びるフィン15が冷却能力を高める。フィン15が、中板30の両側での冷却能力のアンバランスを小さくする。
さらに、中板30は、溝31以外の部分で冷却プレート18b(冷媒の噴出方向とは逆側の冷媒側板)に接している。より詳しくは、以下の通りである。中板30は、パッケージ13bの側に、流れ方向に沿って延びる溝31を有している。ノズル32は、溝31の底からパッケージ13aの側へ延びている。中板30の溝31以外の部分がパッケージ13bの冷却プレート18bに接している。この点も、冷却能力のアンバランスを小さくするのに役立つ。
また、ノズル32の内部で冷媒の流れ方向に延びる板状のフィン15は、ノズル32の内部で整流効果を発揮する。フィン15により、ノズル32の内部における開口長手方向の流れがスムーズになる。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。実施例のパッケージ13が請求項の「半導体モジュール」の一例に相当する。トランジスタチップ21a、21bが、請求項の「半導体チップ」の一例に相当する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:半導体装置
3a、3b、3c:パワー端子
4:制御端子
5:前端カバー
6:後端カバー
7:冷媒供給口
8:冷媒排出口
10、10a、10b:樹脂筐体
12:外枠
12a:周壁
12b:上端面
12c、12d:貫通孔
13、13a、13b:パッケージ
14、15:フィン
16:絶縁板
17:放熱板
18、18a、18b:冷却プレート
19:ガスケット
21a、21b:トランジスタチップ
22:銅ブロック
30:中板
31:溝
32:ノズル
33、34:流れ止め部
39:冷媒流路

Claims (1)

  1. 半導体チップを収容している平板型の複数の半導体モジュールと複数の冷媒流路が一つずつ交互に積層されている半導体装置であり、
    前記冷媒流路内に、前記半導体モジュールと平行に拡がる中板が配置されており、
    前記中板は、前記冷媒流路に隣接する一対の前記半導体モジュールの一方に向けて冷媒を噴出させるノズルを有しており、
    他方の前記半導体モジュールの側の前記冷媒流路の面であって前記中板と対向する面に、前記ノズルの中へと延びるフィンが設けられており、
    前記半導体モジュールは、内部の前記半導体チップから前記冷媒が噴出される側の表面までの熱抵抗が、前記半導体チップから反対側の表面までの熱抵抗よりも小さい、半導体装置。
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