JP6724273B2 - 誘電体セラミック材料及び誘電体セラミック組成物 - Google Patents

誘電体セラミック材料及び誘電体セラミック組成物 Download PDF

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本発明は、誘電体セラミック材料及び誘電体セラミック組成物に関するものであり、前記誘電体セラミック材料の低温焼結化と良好な誘電特性、高い熱伝導率を可能とする誘電体セラミック材料及び誘電体セラミック組成物を提供することを目的とするものである。
従来、半導体IC等を実装する多層セラミック基板には大きく分けて高温焼成タイプのHTCC(High Temperature Co−fired Ceramics)系と低温焼成タイプのLTCC(Low Temperature Co−fired Ceramics)系多層セラミック基板に分類できる。
また、前記HTCC及びLTCC系多層セラミック基板に使用される誘電体セラミックスに要求される基本的特性として、用途に応じた比誘電率を有すること、誘電損失tanδが小さいこと(品質係数Qと共振周波数fの積であるQf値が大きいこと)、そして共振周波数の温度係数τがゼロに近いこと(比誘電率の温度係数τεの−0.5倍と線膨張係数αの−1倍を加えたものがゼロに近いこと)が求められる。
さて、HTCC系多層セラミック基板の基材はAlやAlN,BeO,SiC−BeOなどの耐熱性を有する無機粉体を用いたものである。これらのセラミック材料は前記無機粉体を主成分として混合して成形した後、1300℃以上の高温で焼成することによって製造される。このためHTCC系多層セラミック基板の内部に形成される配線用の導体材料としては融点の高いMoやWが用いられている。しかしながら、このMoやWは導体としては導電率が低いという欠点がある。一方、導電率の高く、安価なAgやCuは融点がそれぞれ約961℃、約1084℃と低く、前記HTCC系多層セラミック基板の焼成温度における焼成では溶融してしまい内層用の配線導体として用いることができない。また、焼結温度が高いということは、高温焼成炉や超高温焼成炉が必要となるため設備費が高騰し、しかもエネルギーコストが必然的に高くなるため、製品価格が高騰する結果を招く。
一方、多層セラミック基板の導体の低抵抗化の要望は高周波域におけるモジュール部品の需要とともに大きくなり、これらの要望を満足するためにアルミナ、フォルステライト等のセラミック原料をAgやCuの溶融しない温度で焼結可能としたものがLTCC系多層セラミック基板である。このLTCC系多層セラミック基板は低温焼成多層セラミック基板とも呼び、前記セラミック原料(母材)に低融点のガラス原料等の焼結助剤を混合することによって低温での焼成を可能としたものであり、例えばアルミナ+ホウケイ酸鉛ガラス系、コージエライト+ホウケイ酸ガラス系およびその他各種の組成系などがある。
これらの組成を有する絶縁体材料はAgやCuの導電率の高い金属との同時焼成を可能とするために1000℃以下の温度で焼成できるように調整している。その結果、高導電率のAgやCuを内部導体として用いることができ、高周波域で用いる高密度実装を実現できる多層セラミック基板としてはこのLTCC系多層セラミック基板(低温焼成多層セラミック基板)が現在主流になってきている。
しかしながら、これらのガラスを用いたLTCC材料では熱伝導率の低いガラス等の焼結助剤を多量(一般には全量の50重量%以上)含むためにアルミナ等のセラミックス本来の高熱伝導性や高強度、良好な誘電特性という特徴は阻害される。特にこのセラミック多層基板の熱伝導率が低下するとパワーアンプのような大きな発熱を伴う半導体素子を高密度に実装してパワーアンプモジュールなどを作製する場合、温度上昇が著しくなり、実用上使用できなくなる。特にこの傾向は小型化が強く要求される携帯型の電子機器等において顕著となる。
これに対して、低融点の焼結助剤の添加量を極力抑え、セラミックス本来の高熱伝導率という特徴を生かしながら低温焼成を可能としたLTCC材料が開発されている。
特許文献1には、アルミナ(Al)系母材に対して、CuO、Nbを同時に添加した酸化物セラミックス材料が開示されている。
また、特許文献2には、無機酸化物層と、銀を主成分とする電極層を交互に積層し、940℃以下の温度で一体焼成することにより作製したセラミック多層基板において、前記無機酸化物層がセラミック組成物からなり、前記セラミック組成物の副成分にCuO、TiO、Nb、AgOを含み、前記副成分の組成を規定したものが開示されている。
また、非特許文献1には、アルミナ(Al)にBi、ZnO、B、SiOよりなるガラスを添加、850℃で焼結したものが開示されており、LTCCとしては高い熱伝導率7.2W/mKが得られている。
特開2004−256384号公報 特開2006−261170号公報
I.J.Induja et al.,Ceramics International,41(2015),13572−13581.
しかしながら、前記特許文献1、2および非特許文献1により作成された誘電体セラミック材料では、1000℃以下の低温焼結化は達成できるものの、前記誘電特性が良好ではないという課題を有していた。特に共振周波数の温度係数τが負の値をとり(誘電率の温度係数τεが正の値をとり)、またそれらの絶対値が大きくゼロから離れているという課題を有していた。
本発明の誘電体セラミック材料は前記課題を解決するものであり、誘電体セラミック材料において、前記誘電体セラミック材料の原料である誘電体セラミック組成物が酸化アルミニウムと焼結助剤により構成され、前記焼結助剤がチタン及び銅、ニオブ、銀成分を含み、前記誘電体セラミック材料のかさ密度が3.8g/cm以上であり、前記誘電体セラミック材料へのX線回折でコランダム相が最も高いピーク強度を示し、ルチル相が次に高いピーク強度を示すことを特徴とする誘電体セラミック材料である。
本発明によれば、従来の誘電体セラミック材料と同等の低温焼結性及び高熱伝導率を保持しつつ、従来よりも良好な誘電特性を達成することができ、高熱伝導・高強度・かつ誘電特性の優れたLTCC材料を実現できるものである。
本発明の実施例1における誘電体セラミック材料のCuKα線によるX線回折パターンを示した図(試料番号1、2、5、15、18、20) 本発明の一実施の形態における誘電体セラミック組成物を用いて作成したセラミック電子部品の製造方法を示した模式断面図 本発明の一実施の形態における誘電体セラミック組成物を用いて作成したセラミック電子部品の模式断面図 本発明の実施例1における誘電体セラミック材料のCuKα線によるX線回折パターンを示した図(試料番号32〜35)
以下、本発明の誘電体セラミック材料および誘電体セラミック組成物について、図面を参照しながら説明する。
図2(a)〜図2(c)は本発明の一実施の形態における誘電体セラミック材料および誘電体セラミック組成物を用いて作成したセラミック電子部品の製造方法を説明するための模式断面図であり、図3は前記製造方法にて作製されたセラミック電子部品の模式断面図である。
なお、本実施の形態では誘電体セラミック組成物層としてコンデンサやコイル、伝送線路をセラミック多層基板の内層に内蔵したセラミック多層基板を例にとって説明する。
まず始めに、誘電体セラミック組成物層を作製するために主成分として0.01〜10μmの平均粒子径を有するアルミナ(酸化アルミニウム)を全量に対して79.4〜93.2%重量%、0.01〜10μmの平均粒子径を有する焼結助剤組成物6.8〜20.6重量%を配合する。
前記焼結助剤組成物はチタン及び銅、ニオブ、銀成分を含み、前記チタン成分の合計が前記焼結助剤に占める含有率が酸化物換算で51〜81重量%であり、前記銅成分の合計が前記焼結助剤に占める含有率が酸化物換算で4〜10重量%であり、前記ニオブ成分の合計が前記焼結助剤に占める含有率が酸化物換算で6〜16重量%であり、前記銀成分の合計が前記焼結助剤に占める含有率が酸化物換算で9〜23重量%である。なお、前記焼結助剤組成物はCuO、TiO、Nb、AgOにより構成されるが、前記酸化物に限らず、価数の異なる酸化物、硝酸塩、酢酸塩、錯体等の種々の化合物として金属成分を配合することができる。
さらに、このセラミックス誘電体組成物100重量部に対して、水を50〜300重量部配合し、1〜5mmφの高純度アルミナを分散メディアとして使用してボールミル混合を12〜72時間行った後、セラミック組成物からなるスラリーをボールミルより取り出し乾燥する。
次に、乾燥後のセラミック組成物100重量部に対して、PVBなどの樹脂バインダー5〜15重量部、酢酸ブチル、アルコールなどの分散媒40〜120重量部、DBP,BBPなどの可塑剤2〜12重量部、さらに必要に応じて消泡剤、分散剤を少量配合し、10mmφの高純度アルミナを使用したボールミル分散を12〜72時間行ってセラミックスラリーを作製する。
次に、得られたセラミックスラリーをダイコーティング装置などのシート成型機によって離型処理されたPETフィルムなどのキャリアフィルム上に所定の厚みに塗布し、その後、乾燥炉で乾燥して図2(a)に示すセラミックス誘電体組成物層であるセラミックグリーンシート201を作製する。
次に、前記セラミックグリーンシート201に必要に応じてパンチング加工あるいはレーザ加工により所定の位置に穴開け加工を行った後、スクリーン印刷などによってAgあるいはCuを主成分とする導電性ペーストを用いて穴開け加工されたビアホール内に充填塗布し、ビア電極202を形成する。
その後、セラミックグリーンシート201にAgあるいはAg−Pd、Cuを主成分とする導電性ペーストを用いてスクリーン印刷法などにより、設計された回路パターンの配線電極203を形成する。
次に、それぞれに印刷形成された配線電極203を有するセラミックグリーンシート201を図2(a)に示すように所定の設計になるように位置合わせを行いながら積層、加圧し、図2(b)に示すような無機材料組成物層と電極層が交互に積層された積層体204を形成する。この積層体204の大きさは通常50〜200mm□であり、積層体204はマトリックス状に所定のセラミック多層基板301を多数個作製することができる。
また、この積層体204の内層部に所定の面積を有する配線電極203を、セラミックグリーンシート201を介して対向するように配置することによりコンデンサ205を内蔵することができる。さらに、この配線電極203を積層することにより、より大容量のコンデンサ205を内蔵することも可能である。
また、配線電極203をセラミックグリーンシート201に形成したビア電極202を介してスパイラル構造のコイル207を内蔵させることも可能である。これらのコンデンサ205およびコイル207を内蔵させることによって高密度実装可能なセラミック多層基板301を実現することができる。
次に、前記積層体204に銀を主成分とする導電性ペーストを用いて表層電極206を形成する。その後積層体204を積層体204の垂直方向に所定の圧力で加圧し、積層体204を積層圧着する。
なお、この積層および加圧の際の温度は常温〜100℃であり、圧力は20〜1000kgf/cmで行うことが好ましい。
その後、積層圧着された積層体204を切断して個片化し、この個片化された積層体204を350〜650℃の温度で脱バインダー処理を行う。
次に、焼成工程として最高保持温度850〜1050℃(導体がAgの場合は850〜950℃、導体がCuの場合は850〜1050℃)、最高温度での保持時間0〜100時間の焼成を行う。焼成雰囲気については、Agと同時焼成する場合には大気を、Cuと同時焼成する場合には窒素を基本とするが、必要に応じて窒素、酸素、あるいは窒素および酸素の混合気体、アルゴン等、様々な酸素分圧の雰囲気で焼成することが可能である。
前記焼成によって作成される誘電体セラミック材料のかさ密度はアルミナの理論密度である4.0g/cmの95%である3.8g/cm以上であること、つまり、相対密度が95%以上であることが重要である。一般に、相対密度が95%以上のセラミック材料は開気孔のほぼない、信頼性の高いことが知られている。
そして、上述のように誘電体セラミック材料の誘電特性のなかでも共振周波数の温度係数τは主要な項目を占める。α−アルミナのコランダム相のτは約−50ppm/℃であり、負の値をとる。これをゼロに近づけるためにはτの値が正の物質を焼成後の誘電体セラミック材料に存在させることが重要となる。酸化チタンのルチル相のτは約+450ppm/℃であり大きな正の値をとるため、少量のルチル相の存在で誘電体セラミック材料全体のτをゼロに近づけることができる。また、酸化チタンはα−アルミナの焼結助剤として効果を発揮する。つまり、酸化チタンは前記誘電体セラミック材料のτをゼロに近づける効果と焼結性維持向上の両立を実現することができる。
よって、前記誘電体セラミック材料へのX線回折で、コランダム相が最も高いピーク強度を示し、ルチル相が次に高いピーク強度を示すことが重要である。CuKα線によるX線回折では、ICSD(無機結晶構造データベース)31545によると、α−アルミナのコランダム相(空間群R3c)に相当するメインピークが2θ=35.11±0.20°(回折指数104)あるいは2θ=43.30°(回折指数113)、2θ=57.42°(回折指数116)に出現する。また、ICSD(無機結晶構造データベース)39169によると、酸化チタンのルチル相(空間群P42/mnm)に相当するメインピークが2θ=27.33°(回折指数110)に出現する。各ピークは±0.20°の測定誤差を含むこととする。ここでは、前記α−アルミナのコランダム相の3つのメインピークのうち最もピーク強度の高い強度がX線回折で最も高いピーク強度を示すこととする。そして、次に高いピーク強度が前記酸化チタンのルチル相に相当するメインピークであることとする。もちろん前記α−アルミナのコランダム相や酸化チタンのルチル相に他の成分が固溶し、ピーク位置(2θ)が変化することもあるが、前記±0.20°の範囲内に収まればよい。なお、酸化チタンのルチル相に相当するメインピークがα−アルミナのコランダム相メインピークより高くなる場合、共振周波数温度係数τが+60ppm/℃を超えてしまい、共振周波数温度係数の絶対値もα−アルミナのそれよりも大きくなる。
さらに、前記誘電体セラミック材料へのX線回折でニオブ酸銀(AgNbO)のピークが検出されないことが重要である。ニオブ酸銀のτは室温〜100℃付近で−600ppm/℃以下を推定され、大きな負の値をとる。このピークが検出されないことで、上述の酸化チタンのルチル相のτ上昇効果が明確にあらわれる。
ICSD(無機結晶構造データベース)55646によると、ニオブ酸銀の斜方晶相(空間群Pbcm)に相当するメインピークが2θ=32.08°(回折指数114)に出現する。ピークは±0.20°の測定誤差を含むこととする。もちろん前記ニオブ酸銀に他の成分が固溶し、ピーク位置(2θ)が変化することもあるが、前記±0.20°の範囲内に収まればよい。
発明者の鋭意検討の結果、前記誘電体セラミック組成物中の酸化チタンの含有量を多くすることにより、焼成後の前記誘電体セラミック材料の微細組織の制御に成功した。具体的には、ルチル相の酸化チタンを残存させ、かつ、ニオブ酸銀を消滅させることができた。その結果、誘電体セラミック材料の低温焼結化や高熱伝導率を保持しつつ、誘電特性の向上を実現した。本部分が本発明の特徴的な点である。
このようにして作成されたセラミック多層基板301の相対密度は95%以上である。このようなセラミック多層基板301において、誘電体セラミック組成物層の組成を実現することにより、誘電特性を向上させつつ、低温焼結性を維持させ、保持時間を減少させることができるため、省エネルギー化および電極材料に導電性に優れたAgやCuを主成分として利用することができる。また、十分な焼結性を得るために必要な焼結助剤の添加量の低減ができ、純アルミナに近づけることができる。結果として、前記誘電体セラミック材料の熱伝導率・機械的強度・誘電特性向上を実現できる。特に、熱特性に関して、より高熱伝導性を有するセラミック多層基板301を実現することができ、発熱性の高い半導体デバイスを実装する小型のパワーアンプモジュール等に最適で誘電特性の良好なセラミック多層基板301を提供することができる。
次に、図3に示すように前記方法によって作製したセラミック多層基板301の表層にパワーアンプやLEDなどの半導体部品302や内層に形成することの困難な高容量コンデンサ303を実装することにより、小型のセラミック電子部品を実現することができる。
このようなセラミック多層基板301を実現することにより、例えば従来のパワーアンプモジュールと比較して放熱のための金属導体配線であるサーマルビアの数を減らす、あるいはサーマルビアを用いないことで回路設計の自由度が増すと同時に配線空間の制約が緩和されるため、各種モジュールのさらなる小型化を実現でき、ひいては通信機器の小型化・多機能化が可能になる。
以下、実施例に基づいて誘電体セラミック材料及び誘電体セラミック組成物について詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
表1に示すように、母材として酸化アルミニウム(Al)を71.1〜100重量%、焼結助剤としてCuO、TiO、Nb、AgOを合計0.0〜28.9重量%配合し、ボールミルにて16時間混合・乾燥した。前記粉体にバインダーであるPVA樹脂及び水を所定量加えて、乳鉢を用いて造粒を行い、乾燥後、75MPaの一軸加圧により円柱状の成形体を作成した。成形体の脱バインダーを行った後、大気中にて焼成を行った。昇温速度を300℃/h、最高温度を860、900、940、980℃、1300℃のいずれか、最高温度における保持時間を24h、降温速度を300℃/hとした。このようにして試料番号1〜35の35種類の誘電体セラミック材料を作成した。
試料番号1〜20については、TiO以外の焼結助剤(CuO、Nb、AgO)の重量比を一定とし、試料番号1をベースにTiOの焼結助剤全量に対する重量%を5から86%まで増加させたものである。試料番号2〜4、5〜7、8〜10、11〜13、14〜16、17〜19はそれぞれ同一組成であり、焼成温度のみを900、940、980℃と変化させたものである。なお、試料番号2〜19が特許例である。試料番号1および20は比較例である。特に、試料番号1は従来の技術に記載した特許文献2に相当する試料である。試料番号1の焼成温度は860℃、試料番号20の焼成温度は940℃とした。後述するが、試料番号1の組成については900、940、980℃での焼成も行っている(試料番号は付与していない)。
試料番号21〜26については、TiO以外の焼結助剤(CuO、Nb、AgO)の重量比を一定とし、試料番号1をベースにTiOの焼結助剤全量に対する重量%を5から84%まで増加させたものである。試料番号21〜26の焼成温度はそれぞれ860、860、900、900、900、940℃である。この理由は後述するが、それぞれの組成でかさ密度3.8g/cm以上を達成した最適な焼成温度を選定したからである。なお、試料番号23〜25が特許例、試料番号21、22、26は比較例である。また、試料番号27〜31については、全て特許例であり、前記特許例の効果をさらに確かなものにするため、追加で実験を行ったものである。
試料番号32〜35については、全て比較例であり、焼結助剤はTiOのみである。言い換えるとTiO以外の焼結助剤を含有しないものである。試料番号32はアルミナ(Al)のみであることを示している。試料番号32をベースに焼結助剤の誘電体セラミック組成物全量に対する重量%を0から25.1%まで増加させたものである。試料番号32〜35の焼成温度は1300℃である。なぜなら1300℃未満の温度では十分な焼結性(かさ密度3.8g/cmに相当)が得られなかったからである。
得られた試料番号1〜35の誘電体セラミック材料の評価について、かさ密度、比誘電率ε、Q×f(品質係数Qと共振周波数fの積)、共振周波数温度係数τ、熱伝導率κ、CuKα線によるXRD(X線回折)測定により行った。
かさ密度の評価については、値を表2に記述したが、アルミナの理論密度である4.0g/cmの95%である3.8g/cm以上で良好とした。なお酸化チタン(ルチル相)の理論密度は4.2g/cmであるがアルミナの値と同等であり、含有量も少ないため、アルミナの理論密度を基準とした。
誘電特性3項目(比誘電率ε、Q×f(品質係数Qと共振周波数fの積)、共振周波数温度係数τ)の評価については、それぞれ値を表2に記述した。今回、特に着目したのは上述のとおりτである。試料番号32のアルミナ単成分の値よりも絶対値が低いものを良好と判断した。
熱伝導率κの評価については、前記非特許文献1に示す7.2W/mK以上のものを良好と判断した。
XRD測定の評価については、以下のように規定した。上述のようにα−アルミナのコランダム相に相当するメインピークが2θ=35.11±0.20°(回折指数104)あるいは2θ=43.30±0.20°(回折指数113)、2θ=57.42±0.20°(回折指数116)に出現する。また、酸化チタンのルチル相に相当するメインピークが2θ=27.33±0.20°(回折指数110)に出現する。また、ニオブ酸銀(AgNbO)に相当するメインピークが2θ=32.08±0.20°(回折指数114)に出現する。ここでは、▲1▼前記α−アルミナのコランダム相の3つのメインピークのうち最もピーク強度の高い強度がX線回折で最も高いピーク強度を示すこと、▲2▼前記α−アルミナの次に高いピーク強度が前記酸化チタンのルチル相に相当するメインピークであること、▲3▼ニオブ酸銀(AgNbO)のピークが検出されないこと、の3つを基準とした。つまり、前記3つの基準を満たした場合を○、満たさなかった場合を×とし、表2にXRD結果として記述した。
結果を(表2)及び(図1)、(図4)を用いて説明する。
試料番号1〜31の結果より、全ての試料のかさ密度は3.8g/cm以上であり、1000℃未満で良好な焼結性を有していた。また、全ての試料の熱伝導率は14W/mK以上であり、1000℃未満で焼成した誘電体セラミック材料としては非特許文献1記載の7.2W/mK以上の良好な熱特性を有していた。
試料番号1(比較例)は焼結助剤全量に対してTiOを5重量%含む。この試料のτは−87ppm/℃と試料番号32(アルミナ単成分)の値−52ppm/℃よりも小さく、絶対値が大きかった。つまり、誘電特性は悪化した。図1(a)に示すXRDパターンより、TiO(ルチル相)のピークが認められず、かわりにAgNbOのピークが認められた。これが試料番号1のτが悪化した原因である。また、試料番号1は焼成温度860℃で得られたものであるが、Q×fは3500GHzであった。900、940、980℃で焼成した試料のQ×fの測定も試みたが、特性があまりにも悪く、測定が不能であった。つまり、試料番号1に記載した組成物では焼成温度による誘電特性の安定性が著しく劣っていることがわかった。
それに対して、焼結助剤全量に対してTiOを51重量%含む試料番号2のτは−39ppm/℃と試料番号32(アルミナ単成分)の値−52ppm/℃よりも大きく、絶対値が小さかった。つまり、誘電特性は良化した。図1(b)に示すXRDパターンより、AgNbOのピークが消失し、かわりにTiO(ルチル相)のピークが認められ、アルミナの次に強度は大きかった。これが試料番号2のτが試料番号1や32と比較して良化した原因である。また、試料番号2は焼成温度900℃で得られたものであるが、Q×fは2900GHzであった。940、980℃で焼成した試料番号3、4のQ×fはそれぞれ3100、6500GHzであり、試料番号1に記載した組成物と比較するとQ×fの劣化はなかった(むしろ焼成温度増加によってQ×fが増加する傾向にあった)。また、組成の同じ試料同士のεの焼成温度による大きな違いは認められなかった。つまり、TiOの増量により、焼成温度による誘電特性の安定化が確認された。
試料番号5、6、7は焼結助剤全量に対してTiOを67重量%含み、試料番号8、9、10は焼結助剤全量に対してTiOを69重量%含み、試料番号11、12、13は焼結助剤全量に対してTiOを71重量%含み、試料番号14、15、16は焼結助剤全量に対してTiOを76重量%含み、試料番号17、18、19は焼結助剤全量に対してTiOを81重量%含む。これら試料のτはTiOの含有量増加とともに大きくなり、例えば試料番号5、8、11、15、18のτはそれぞれ、−8、−6、±0、+19、+42ppm/℃であった。また、組成の同じ試料同士のτの焼成温度による大きな違いは認められなかった。特に、試料番号5〜13においてはτの絶対値が10ppm/℃以下であり、良好な誘電特性を示した。図1(c)、(d)、(e)に示すそれぞれ試料番号5、15、18のXRDパターンより、試料番号2と同様、AgNbOのピークはなく、TiO(ルチル相)のピークが認められた。また、TiOの含有量増加とともにTiO(ルチル相)のピーク強度も大きくなる傾向があったが、TiO(ルチル相)のピーク強度はアルミナのピーク強度よりは小さかった。これらが、良好なτが得られた原因である。また、組成の同じ試料同士のQ×fの焼成温度上昇による大きな劣化は認められなかった。むしろ焼成温度増加によってQ×fが増加する傾向にあった。また、組成の同じ試料同士のεの焼成温度による大きな違いは認められなかった。
試料番号20(比較例)は焼結助剤全量に対してTiOを86重量%含む。この試料のτは+99ppm/℃と試料番号32(アルミナ単成分)の値−52ppm/℃よりも絶対値が大きかった。つまり、誘電特性は悪化した。図1(f)に示すXRDパターンより、AgNbOのピークはなく、TiO(ルチル相)のピークが認められたが、前記TiO(ルチル相)のピークがアルミナのピーク強度よりも大きく、最大となっていた。これが試料番号20のτが悪化した原因である。
試料番号21〜31についても、同様の評価がなされた。試料番号23〜25、27〜31(特許例)は焼結助剤全量に対してTiOを58〜81重量%含み、τの絶対値が47ppm/℃以下と小さな値であった。これらの試料のX線回折では、AgNbOのピークはなくTiO(ルチル相)のピークが認められ、そのピーク強度はアルミナのピーク強度よりは小さかった。試料番号21、22、26(比較例)は焼結助剤全量に対してTiOをそれぞれ5、31、84重量%含み、τの絶対値が大きかった。
なお、比較例である試料番号32〜35は全て十分な焼結性を得るために1300℃での焼成が必要であった。また、試料番号35についてはかさ密度3.8g/cmを得ることができなかった。つまり、これらの試料はHTCCであり、LTCCとは言えない。試料番号32、33、34、35のτはそれぞれ、−52、−36、−46、−65ppm/℃であり、唯一の焼結助剤であるTiOの誘電体セラミック組成物全量に対する重量%を0から25.1%まで増加させているにも関わらずτは試料番号5〜13の結果(±10ppm/℃以下)の様にはゼロに近づかなかった。図4(a)〜(d)に示すXRDパターンより、増量したTiOの一部がAlTiOとして存在していることがわかった。平衡状態図によると、AlTiOは1100℃以上でのみ生成する化合物であり、その際に膨張(密度減少)がある。また、前記AlTiOのτは+79ppm/℃とTiOのそれよりもかなり小さく、これらが、τが±10ppm/℃以下に近づかなかった原因であると考えられる。
このように、試料番号1〜35の結果を総括すると、誘電体セラミック組成物を980℃以下で焼成することによって作成される前記誘電体セラミック材料のかさ密度が3.8g/cm以上であり、前記誘電体セラミック材料へのX線回折で、アルミナのコランダム相が最も高いピーク強度を示し、酸化チタンのルチル相が次に高いピーク強度を示す試料において、良好な誘電特性と高い熱伝導率を有することを本実施例にて明らかにした。さらに前記誘電体セラミック材料へのX線回折でAgNbOのピークが認められないことで、共振周波数温度係数τの値をより少量のTiOの含有量でゼロに近づけることが可能となった。さらに、誘電体セラミック組成物をAgの融点である961℃未満で焼成することによって電気抵抗の低いAgとの同時焼成が可能となった。
また、前記良好な誘電特性と高い熱伝導率を有する誘電体セラミック材料を得るためには、原料となる前記誘電体セラミック組成物において、前記誘電体セラミック組成物が酸化アルミニウムと焼結助剤により構成され、前記酸化アルミニウムの合計が前記誘電体セラミック組成物に占める含有率が79.4〜93.2重量%であり、前記焼結助剤の合計が前記誘電体セラミック組成物に占める含有率が酸化物換算で6.8〜20.6重量%であり、前記焼結助剤がチタン及び銅、ニオブ、銀成分を含み、前記チタン成分の合計が前記焼結助剤に占める含有率が酸化物換算で51〜81重量%であり、前記銅成分の合計が前記焼結助剤に占める含有率が酸化物換算で4〜10重量%であり、前記ニオブ成分の合計が前記焼結助剤に占める含有率が酸化物換算で6〜16重量%であり、前記銀成分の合計が前記焼結助剤に占める含有率が酸化物換算で9〜23重量%であることが重要であることを本実施例にて明らかにした。
本発明は、低温焼結化と良好な誘電特性、高い熱伝導率を可能とする誘電体セラミック材料及び誘電体セラミック組成物であり、本発明を用いることにより、電気抵抗の低いAgやCuを導体として内蔵し、パワーアンプやLED等の発熱する半導体を実装した高放熱かつ誘電特性の良好なセラミック電子部品の基板等に有用である。
201 セラミックグリーンシート
202 ビア電極
203 配線電極
204 積層体
205 コンデンサ
206 表層電極
207 コイル
301 セラミック多層基板
302 パワーアンプやLEDなどの半導体部品
303 高容量コンデンサ部品

Claims (4)

  1. 誘電体セラミック材料において、前記誘電体セラミック材料の原料である誘電体セラミック組成物が酸化アルミニウムと焼結助剤により構成され、前記焼結助剤がチタン及び銅、ニオブ、銀成分を含み、前記誘電体セラミック材料のかさ密度が3.8g/cm以上であり、前記誘電体セラミック材料へのX線回折でコランダム相が最も高いピーク強度を示し、ルチル相が次に高いピーク強度を示すことを特徴とする誘電体セラミック材料。
  2. 前記誘電体セラミック材料において、前記誘電体セラミック材料へのX線回折でニオブ酸銀(AgNbO)のピークが検出されない、請求項1に記載の誘電体セラミック材料。
  3. 前記誘電体セラミック材料において、前記誘電体セラミック組成物の焼成温度が銀の融点未満である、請求項1、2いずれか一つに記載の誘電体セラミック材料。
  4. 誘電体セラミック組成物において、前記誘電体セラミック組成物が酸化アルミニウムと焼結助剤により構成され、前記酸化アルミニウムの合計が前記誘電体セラミック組成物に占める含有率が79.4〜93.2重量%であり、前記焼結助剤の合計が前記誘電体セラミック組成物に占める含有率が酸化物換算で6.8〜20.6重量%であり、前記焼結助剤がチタン及び銅、ニオブ、銀成分を含み、前記チタン成分の合計が前記焼結助剤に占める含有率が酸化物換算で51〜81重量%であり、前記銅成分の合計が前記焼結助剤に占める含有率が酸化物換算で4〜10重量%であり、前記ニオブ成分の合計が前記焼結助剤に占める含有率が酸化物換算で6〜16重量%であり、前記銀成分の合計が前記焼結助剤に占める含有率が酸化物換算で9〜23重量%であることを特徴とする誘電体セラミック組成物。
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