上記の課題を解決すべく本開示の一局面に係る無人飛行体は、空中へ飛行するための飛行部と、情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部によって取得された前記情報に基づいて、前記飛行部の飛行音をキャンセルするキャンセル音を出力するか否かを判断する判断部と、前記判断部によって前記キャンセル音を出力すると判断された場合に、前記キャンセル音を示すキャンセル音信号を生成する生成部と、を備える。
この構成によれば、情報が取得され、取得された情報に基づいて、空中へ飛行するための飛行部の飛行音をキャンセルするキャンセル音を出力するか否かが判断される。そして、キャンセル音を出力すると判断された場合に、キャンセル音を示すキャンセル音信号が生成される。
したがって、生成されたキャンセル音を出力することにより、簡単な構成で飛行音をキャンセルすることができる。また、キャンセル音を出力すると判断された場合に、キャンセル音を示すキャンセル音信号が生成されるので、常にキャンセル音を出力する場合と比べて、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
上記の無人飛行体において、前記生成部によって生成された前記キャンセル音信号を前記キャンセル音に変換し、変換した前記キャンセル音を外部に出力する音出力部をさらに備えてもよい。
この構成によれば、無人飛行体が備える音出力部からキャンセル音が外部に出力されるので、無人飛行体の周囲で聞こえる飛行音をキャンセルすることができる。
上記の無人飛行体において、前記飛行部は、前記無人飛行機を飛行させる部材を回転させる回転駆動部を含み、前記回転駆動部の回転数と対応付けて前記キャンセル音信号を予め記憶する記憶部をさらに備え、前記生成部は、前記判断部によって前記キャンセル音を出力すると判断された場合に、前記回転駆動部の回転数に応じて、前記記憶部から前記キャンセル音信号を読み出してもよい。
この構成によれば、無人飛行機を飛行させる部材を回転させる回転駆動部の回転数と対応付けてキャンセル音信号が記憶部に予め記憶されている。そして、キャンセル音を出力すると判断された場合に、回転駆動部の回転数に応じて、記憶部からキャンセル音信号が読み出される。
したがって、回転駆動部の回転数に応じて、キャンセル音信号が読み出されるので、容易にキャンセル音信号を生成することができる。
上記の無人飛行体において、前記飛行音を取得する音取得部をさらに備え、前記生成部は、前記判断部によって前記キャンセル音を出力すると判断された場合に、前記音取得部によって取得された前記飛行音の信号波形の逆位相の信号を前記キャンセル音信号として生成してもよい。
この構成によれば、音取得部によって飛行音が取得される。そして、キャンセル音を出力すると判断された場合に、音取得部によって取得された飛行音の信号波形の逆位相の信号がキャンセル音信号として生成される。
したがって、取得された飛行音の信号波形の逆位相の信号がキャンセル音信号として生成されるので、実際の飛行音を利用して飛行音をリアルタイムに且つ確実にキャンセルすることができる。
上記の無人飛行体において、前記無人飛行体の周囲の状況を観測する観測部をさらに備え、前記情報取得部は、前記観測部からの出力を前記情報として取得してもよい。
この構成によれば、観測部によって無人飛行体の周囲の状況が観測され、観測部からの出力が情報として取得される。したがって、無人飛行体の周囲の状況に基づいて、キャンセル音を出力するか否かを判断することができる。
上記の無人飛行体において、前記観測部は、前記無人飛行体の飛行高度の値を取得する高度センサを含み、前記情報取得部は、前記高度センサから前記飛行高度の値を前記情報として取得し、前記判断部は、前記飛行高度の値が所定の閾値以下である場合に、前記キャンセル音を出力すると判断してもよい。
この構成によれば、高度センサによって無人飛行体の飛行高度の値が取得される。そして、高度センサから飛行高度の値が情報として取得され、飛行高度の値が所定の閾値以下である場合に、キャンセル音を出力すると判断される。
したがって、無人飛行体の飛行高度の値が所定の閾値以下である場合に、キャンセル音が出力されるので、無人飛行体の飛行高度が低くなった場合に、地上にいる人に飛行音が聞こえるのを防止することができる。
上記の無人飛行体において、前記観測部は、前記無人飛行体の周囲の画像を取得する画像取得部を含み、前記情報取得部は、前記画像取得部から前記画像を前記情報として取得し、前記判断部は、取得された前記画像内に含まれる人物を認識し、前記画像内に前記人物が認識された場合に、前記キャンセル音を出力すると判断してもよい。
この構成によれば、画像取得部によって無人飛行体の周囲の画像が取得される。そして、画像取得部から画像が情報として取得され、取得された画像内に含まれる人物が認識され、画像内に人物が認識された場合に、キャンセル音が出力される。
したがって、無人飛行体の周囲に人物が存在する場合に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、無人飛行体の周囲に人物が検知された場合にキャンセル音が出力されるので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
上記の無人飛行体において、前記観測部は、前記無人飛行体の周囲の画像を取得する画像取得部を含み、前記情報取得部は、前記画像取得部から前記画像を前記情報として取得し、前記判断部は、取得された前記画像内に含まれる人物を認識し、前記画像内に所定の人数以上の前記人物が認識された場合に、前記キャンセル音を出力すると判断してもよい。
この構成によれば、画像取得部によって無人飛行体の周囲の画像が取得される。そして、画像取得部から画像が情報として取得され、取得された画像内に含まれる人物が認識され、画像内に所定の人数以上の人物が認識された場合に、キャンセル音を出力すると判断される。
したがって、無人飛行体の周囲に所定の人数以上の人物が存在する場合に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、無人飛行体の周囲に所定の人数以上の人物が検知された場合にキャンセル音が出力されるので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
上記の無人飛行体において、前記観測部は、前記無人飛行体の周囲の画像を取得する画像取得部を含み、前記情報取得部は、前記画像取得部から前記画像を前記情報として取得し、前記判断部は、取得された前記画像内に含まれる、人物による所定のジェスチャを認識し、前記画像内に前記人物による前記所定のジェスチャが認識された場合に、前記キャンセル音を出力すると判断してもよい。
この構成によれば、画像取得部によって無人飛行体の周囲の画像が取得される。そして、画像取得部から画像が情報として取得され、取得された画像内に含まれる、人物による所定のジェスチャが認識される。画像内に人物による所定のジェスチャが認識された場合に、キャンセル音を出力すると判断される。
したがって、無人飛行体の周囲に存在する人物が、例えば飛行音を嫌がるようなジェスチャをした場合に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、画像内に人物による所定のジェスチャが認識された場合にキャンセル音が出力されるので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
上記の無人飛行体において、前記観測部は、所定の範囲内に物体が存在するか否かを検知する物体検知センサを含み、前記情報取得部は、前記物体検知センサから、前記所定の範囲内に前記物体が存在するか否かを示す情報を取得し、前記判断部は、前記所定の範囲内に前記物体が存在する場合に、前記キャンセル音を出力すると判断してもよい。
この構成によれば、物体検知センサによって所定の範囲内に物体が存在するか否かが検知される。そして、物体検知センサから、所定の範囲内に物体が存在するか否かを示す情報が取得される。所定の範囲内に物体が存在する場合に、キャンセル音を出力すると判断される。
したがって、無人飛行体の飛行高度が低下して周囲に建物などの物体が存在する場合に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、無人飛行体の飛行高度が高くなり周囲に建物などの物体が存在しない場合には、キャンセル音が出力されないので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
上記の無人飛行体において、前記観測部は、所定の範囲内に人物が存在するか否かを検知する人物検知センサを含み、前記情報取得部は、前記人物検知センサから、前記所定の範囲内に前記人物が存在するか否かを示す情報を取得し、前記判断部は、前記所定の範囲内に前記人物が存在する場合に、前記キャンセル音を出力すると判断してもよい。
この構成によれば、人物検知センサによって所定の範囲内に人物が存在するか否かが検知される。そして、人物検知センサから、所定の範囲内に人物が存在するか否かを示す情報が取得される。所定の範囲内に人物が存在する場合に、キャンセル音を出力すると判断される。
したがって、無人飛行体の周囲に人物が存在する場合に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、無人飛行体の周囲に人物が存在しない場合には、キャンセル音が出力されないので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
上記の無人飛行体において、前記観測部は、前記無人飛行体に照射される光の照度の値を取得する照度センサを含み、前記情報取得部は、前記照度センサから前記照度の値を前記情報として取得し、前記判断部は、前記照度の値が所定の閾値より大きい場合に、前記キャンセル音を出力すると判断し、前記照度の値が前記所定の閾値以下である場合に、前記キャンセル音を出力しないと判断してもよい。
この構成によれば、照度センサによって無人飛行体に照射される光の照度の値が取得される。そして、照度センサから照度の値が情報として取得される。照度の値が所定の閾値より大きい場合に、キャンセル音を出力すると判断され、照度の値が所定の閾値以下である場合に、キャンセル音を出力しないと判断される。
したがって、多くの人が活動する昼間に無人飛行体が飛行する際に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、人通りの少ない夜間に無人飛行体が飛行する際には、キャンセル音が出力されないので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
上記の無人飛行体において、前記観測部は、前記飛行音の音量レベル値を取得する音量センサを含み、前記情報取得部は、前記音量センサから前記飛行音の前記音量レベル値を前記情報として取得し、前記判断部は、前記飛行音の前記音量レベル値が所定のレベル値以上である場合に、前記キャンセル音を出力すると判断してもよい。
この構成によれば、音量センサによって飛行音の音量レベル値が取得される。そして、音量センサから飛行音の音量レベル値が情報として取得される。飛行音の音量レベル値が所定のレベル値以上である場合に、キャンセル音を出力すると判断される。
したがって、飛行音が騒音として認識される程度の大きさである場合に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、飛行音が騒音として認識されない程度の大きさである場合には、キャンセル音が出力されないので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
上記の無人飛行体において、前記情報取得部は、現在の時刻を前記情報として取得し、前記判断部は、前記現在の時刻が所定の時間帯内である場合に、前記キャンセル音を出力すると判断してもよい。
この構成によれば、現在の時刻が情報として取得され、現在の時刻が所定の時間帯内である場合に、キャンセル音を出力すると判断される。
したがって、現在の時刻を利用して容易に飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、現在の時刻が所定の時間帯内ではない場合には、キャンセル音が出力されないので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
上記の無人飛行体において、外部の機器と通信する通信部をさらに備え、前記情報取得部は、前記通信部を介して前記外部の機器から前記情報を取得してもよい。
この構成によれば、通信部を介して外部の機器から情報が取得されるので、外部の機器によって取得された情報に基づいて、キャンセル音を出力するか否かを判断することができる。
上記の無人飛行体において、前記外部の機器は、前記無人飛行体を検知し、検知した前記無人飛行体の飛行高度の値を検出する飛行高度検出装置を含み、前記情報取得部は、前記飛行高度検出装置によって検出された前記飛行高度の値を前記情報として取得し、前記判断部は、前記飛行高度の値が所定の閾値以下である場合に、前記キャンセル音を出力すると判断してもよい。
この構成によれば、飛行高度検出装置によって、無人飛行体が検知され、検知された無人飛行体の飛行高度の値が検出される。そして、飛行高度検出装置によって検出された飛行高度の値が情報として取得される。飛行高度の値が所定の閾値以下である場合に、キャンセル音を出力すると判断される。
したがって、無人飛行体で飛行高度を検出する必要がなく、消費電力を低減することができる。
上記の無人飛行体において、前記外部の機器は、周囲の画像を取得し、取得した前記画像内に含まれる人物を検知する人物検知装置を含み、前記情報取得部は、前記人物が検知されたか否かを示す情報を前記人物検知装置から取得し、前記判断部は、前記人物が検知された場合に、前記キャンセル音を出力すると判断してもよい。
この構成によれば、人物検知装置によって、周囲の画像が取得され、取得された画像内に含まれる人物が検知される。そして、人物が検知されたか否かを示す情報が人物検知装置から取得される。人物が検知された場合に、キャンセル音を出力すると判断される。
したがって、無人飛行体で人物を検知する必要がなく、消費電力を低減することができる。
本開示の他の局面に係る飛行音キャンセル方法は、空中へ飛行するための飛行部を備える無人飛行体における飛行音キャンセル方法であって、情報を取得し、取得された前記情報に基づいて、前記飛行部の飛行音をキャンセルするキャンセル音を出力するか否かを判断し、前記キャンセル音を出力すると判断された場合に、前記キャンセル音を示すキャンセル音信号を生成する。
この構成によれば、情報が取得され、取得された情報に基づいて、空中へ飛行するための飛行部の飛行音をキャンセルするキャンセル音を出力するか否かが判断される。そして、キャンセル音を出力すると判断された場合に、キャンセル音を示すキャンセル音信号が生成される。
したがって、生成されたキャンセル音を出力することにより、簡単な構成で飛行音をキャンセルすることができる。また、キャンセル音を出力すると判断された場合に、キャンセル音信号が生成されるので、常にキャンセル音を出力する場合と比べて、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
本開示の他の局面に係る飛行音キャンセル方法は、空中へ飛行するための飛行部を備える無人飛行体と通信可能に接続されたサーバにおける飛行音キャンセル方法であって、情報を取得し、取得された前記情報に基づいて、前記飛行部の飛行音をキャンセルするキャンセル音を出力するか否かを判断し、前記キャンセル音を出力するか否かを表す情報を前記無人飛行体へ送信する。
この構成によれば、情報が取得され、取得された情報に基づいて、空中へ飛行するための飛行部の飛行音をキャンセルするキャンセル音を出力するか否かが判断される。そして、キャンセル音を出力するか否かを表す情報が無人飛行体へ送信される。
したがって、無人飛行体は、キャンセル音を出力すると判断された場合に、キャンセル音信号を生成することができ、生成されたキャンセル音信号をキャンセル音に変換して出力することにより、簡単な構成で飛行音をキャンセルすることができる。また、キャンセル音を出力すると判断された場合に、キャンセル音信号が生成されるので、常にキャンセル音を出力する場合と比べて、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
以下添付図面を参照しながら、本開示の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態は、本開示を具体化した一例であって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
(実施の形態1)
図1は、本開示の実施の形態1における無人飛行体の外観構成を示す図である。無人飛行体1aは、本体10と、複数のプロペラ11と、ノイズキャンセラ12aとを備える。
本体10は、4つの脚部を含む。4つの脚部のそれぞれには、プロペラ11が配置されている。無人飛行体1aは、複数のプロペラ11により、空中を自在に飛行する。なお、本実施の形態1において無人飛行体1aは、4つのプロペラ11を備えているが、本開示は特にこれに限定されず、例えば8つのプロペラを備えてもよく、プロペラの数は特に限定されない。
ノイズキャンセラ12aは、本体10の上部に配置され、無人飛行体1aの飛行音をキャンセルする。なお、ノイズキャンセラ12aは、本体10の下部に配置さてもよく、ノイズキャンセラ12aが配置される位置については特に限定されない。
図2は、本開示の実施の形態1における無人飛行体の構成を示すブロック図である。無人飛行体1aは、ノイズキャンセラ12aと、空中へ飛行するための飛行部13とを備える。
飛行部13は、本体10を空中へ飛行させる。飛行部13は、操作情報受信部131と、移動制御部132と、プロペラ駆動部133とを備える。
操作情報受信部131は、無線により、不図示のリモートコントローラによって送信された、無人飛行体1aを操作するための操作情報を受信する。無人飛行体1aとリモートコントローラとは、互いに通信可能に接続されており、例えば特定小電力無線により通信を行う。リモートコントローラは、操作者により両手で把持される。リモートコントローラは、操作者の左手側に設けられた左スティックと、操作者の右手側に設けられた右スティックとを含む。操作者によって左スティック及び右スティックが傾けられることにより、リモートコントローラは、傾き角度に関する角度情報を無人飛行体1aへ送信する。無人飛行体1aの動きは、当該傾き角度に応じて制御される。操作情報は、例えば左スティック及び右スティックの傾き角度を示す角度情報を含む。
なお、リモートコントローラは、スマートフォン、タブレット型コンピュータ又はパーソナルコンピュータであってもよく、タッチパネルに操作画面を表示し、操作者による入力操作を受け付けてもよい。また、操作情報受信部131は、無人飛行体1aを飛行させる経路を示す飛行ルートを操作情報として受信してもよい。
移動制御部132は、無人飛行体1aの移動を制御し、操作者の操作に応じて無人飛行体1aを移動させる。移動制御部132は、操作情報受信部131によって受信された操作情報に基づいて、複数のプロペラ11をそれぞれ駆動するための駆動信号を生成し、生成した駆動信号をプロペラ駆動部133へ出力する。無人飛行体1aは、複数のプロペラ11のそれぞれの回転数を制御することにより、前方、後方、左方向、右方向、上方向及び下方向に移動することができる。なお、移動制御部132は、3軸ジャイロセンサ(不図示)及び3軸加速度センサ(不図示)からの出力に応じて飛行姿勢の変化を検知し、飛行姿勢が安定するように自動的に制御してもよい。
また、操作情報受信部131によって飛行ルートが操作情報として受信された場合、移動制御部132は、操作者の遠隔操作なしに、飛行ルートに沿って自動的に無人飛行体1aを移動させてもよい。
プロペラ駆動部133は、移動制御部132によって出力された駆動信号に基づいて、複数のプロペラ11をそれぞれ駆動する。プロペラ駆動部133は、無人飛行体1aを飛行させるプロペラを回転させる。
ノイズキャンセラ12aは、情報取得部101と、条件判断部102と、記憶部103と、キャンセル音制御部104と、音出力部105とを備える。
情報取得部101は、情報を取得する。ここで、情報取得部101は、例えば、現在の時刻を情報として取得する。
条件判断部102は、情報取得部101によって取得された情報に基づいて、飛行部の飛行音をキャンセルするキャンセル音を出力するか否かを判断する。条件判断部102は、情報取得部101によって取得された現在の時刻が所定の時間帯内である場合に、キャンセル音を出力すると判断する。また、条件判断部102は、情報取得部101によって取得された現在の時刻が所定の時間帯内ではない場合に、キャンセル音を出力しないと判断する。
なお、所定の時間帯は、例えば、午前7時から午後7時までの昼間の時間帯、午後7時から午前7時までの夜の時間帯、又は当日の日の出時刻から日の入り時刻までの時間帯を含んでもよい。昼間の時間帯において飛行音を抑制することにより、昼間に活動している多くの人の不快感を解消することができる。また、夜の時間帯において飛行音を抑制することにより、就寝している人の不快感を解消することができる。
記憶部103は、プロペラ駆動部133の回転数と対応付けて、キャンセル音を示すキャンセル音信号を予め記憶する。なお、飛行音の音波形の逆位相の音が出力されることにより、飛行音はキャンセルされる。そのため、キャンセル音信号は、飛行音の信号波形の逆位相の信号である。記憶部103は、プロペラ駆動部133の回転数と、当該回転数で飛行した際の飛行音の信号波形の逆位相の信号(キャンセル音信号)とを予め対応付けて記憶する。
キャンセル音制御部104は、条件判断部102によってキャンセル音を出力すると判断された場合に、キャンセル音を示すキャンセル音信号を生成する。キャンセル音制御部104は、条件判断部102によってキャンセル音を出力すると判断された場合に、プロペラ駆動部133の回転数に応じて、記憶部103からキャンセル音信号を読み出す。なお、複数のプロペラのうち少なくとも1つのプロペラの回転数が他のプロペラの回転数と異なっている場合、キャンセル音制御部104は、複数のプロペラのうち最も大きい回転数に対応するキャンセル音信号を記憶部103から読み出してもよい。
音出力部105は、例えばスピーカであり、キャンセル音制御部104によって生成されたキャンセル音信号をキャンセル音に変換し、変換したキャンセル音を外部に出力する。
なお、情報取得部101、条件判断部102、キャンセル音制御部104及び移動制御部132は、プロセッサにより実現されてもよく、記憶部103は、メモリにより実現されてもよい。
続いて、本実施の形態1における無人飛行体1aの動作について説明する。
図3は、本開示の実施の形態1における無人飛行体の動作について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS1において、移動制御部132は、操作情報受信部131がリモートコントローラによって送信された操作情報を受信したか否かを判断する。ここで、操作情報受信部131が操作情報を受信していないと判断された場合(ステップS1でNO)、ステップS3の処理へ移行する。
一方、操作情報受信部131が操作情報を受信したと判断された場合(ステップS1でYES)、ステップS2において、移動制御部132は、操作情報受信部131によって受信された操作情報に応じて無人飛行体1aの移動を制御する。
次に、ステップS3において、情報取得部101は、現在の時刻を示す情報を取得する。
次に、ステップS4において、条件判断部102は、情報取得部101によって取得された情報に基づいて、飛行部の飛行音をキャンセルするキャンセル音を出力するか否かを判断する。なお、条件判断部102は、情報取得部101によって取得された現在の時刻が所定の時間帯内であるか否かを判断し、現在の時刻が所定の時間帯内であると判断された場合、キャンセル音を出力すると判断し、現在の時刻が所定の時間帯内ではないと判断された場合、キャンセル音を出力しないと判断する。ここで、キャンセル音を出力しないと判断された場合(ステップS4でNO)、ステップS1の処理に戻る。
一方、キャンセル音を出力すると判断された場合(ステップS4でYES)、ステップS5において、キャンセル音制御部104は、キャンセル音信号を生成する。このとき、キャンセル音制御部104は、プロペラ駆動部133の回転数に応じて、記憶部103からキャンセル音信号を読み出す。なお、プロペラ駆動部133の回転数は、移動制御部132から取得する。
次に、ステップS6において、音出力部105は、キャンセル音制御部104によって生成されたキャンセル音信号をキャンセル音に変換し、変換したキャンセル音を外部に出力する。その後、ステップS1の処理へ戻り、無人飛行体1aが停止するまで、又は無人飛行体1aの電源がオフされるまで、ステップS1〜ステップS6の処理が行われる。
このように、生成されたキャンセル音を出力することにより、簡単な構成で飛行音をキャンセルすることができる。また、キャンセル音を出力すると判断された場合に、キャンセル音信号が生成されるので、常にキャンセル音を出力する場合と比べて、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
なお、本開示において、無人飛行体1aがノイズキャンセラ12aを備えていることを基本の構成としているがこれに限られない。例えば、所定の条件を満たすときに、飛行モードを変更することで、無人飛行体1aが発する音を抑圧するようにしてもよい。飛行モードの変更には、例えば、飛行速度の変更又はプロペラ部の回転速度の変更などが含まれる。このことは、以下に説明する実施の形態2から実施の形態6においても同様である。
(実施の形態2)
続いて、本実施の形態2における無人飛行体について説明する。実施の形態1における無人飛行体は、プロペラ駆動部の回転数に対応するキャンセル音信号を記憶部から読み出しているが、実施の形態2における無人飛行体は、飛行音を取得し、取得した飛行音の信号波形の逆位相の信号をキャンセル音信号として生成する。
図4は、本開示の実施の形態2における無人飛行体の構成を示すブロック図である。図4に示す無人飛行体1bは、ノイズキャンセラ12bと、飛行部13とを備える。なお、本実施の形態2において、実施の形態1と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
ノイズキャンセラ12bは、情報取得部101と、条件判断部102と、音取得部106と、キャンセル音制御部107と、音出力部105とを備える。
音取得部106は、例えばマイクロフォンなどであり、飛行音を取得する。
キャンセル音制御部107は、条件判断部102によってキャンセル音を出力すると判断された場合に、音取得部106によって取得された飛行音の信号波形の逆位相の信号をキャンセル音信号として生成する。
続いて、本実施の形態2における無人飛行体1bの動作について説明する。実施の形態2における無人飛行体1bの動作は、図3に示す実施の形態1における無人飛行体1aの動作とほぼ同じであるため、実施の形態1と異なる動作について図3を用いて説明する。
キャンセル音を出力すると判断された場合(ステップS4でYES)、ステップS5において、キャンセル音制御部107は、キャンセル音信号を生成する。このとき、キャンセル音制御部107は、音取得部106によって取得された飛行音の信号波形の逆位相の信号をキャンセル音信号として生成する。
このように、音取得部106によって取得された飛行音の信号波形の逆位相の信号がキャンセル音信号として生成され、生成されたキャンセル音信号がキャンセル音に変換されて出力されるので、実際の飛行音を利用して飛行音をリアルタイムに且つ確実にキャンセルすることができる。
(実施の形態3)
続いて、本実施の形態3における無人飛行体について説明する。実施の形態1,2における無人飛行体は、現在の時刻を示す情報を取得しているが、実施の形態3における無人飛行体は、無人飛行体の周囲の状況を観測する観測部を備え、観測部からの出力を情報として取得する。
図5は、本開示の実施の形態3における無人飛行体の構成を示すブロック図である。図5に示す無人飛行体1cは、ノイズキャンセラ12cと、飛行部13とを備える。なお、本実施の形態3において、実施の形態1,2と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
ノイズキャンセラ12cは、高度センサ109と、情報取得部110と、条件判断部111と、記憶部103と、キャンセル音制御部104と、音出力部105とを備える。
高度センサ109は、無人飛行体1cの飛行高度を計測し、無人飛行体1cの飛行高度の値を取得する。高度センサ109は、例えば気圧を計測し、計測した気圧から高度を算出する。情報取得部110は、高度センサ109から飛行高度の値を情報として取得する。
条件判断部111は、飛行高度の値が所定の閾値以下である場合に、キャンセル音を出力すると判断する。すなわち、条件判断部111は、飛行高度の値が所定の閾値以下であるか否かを判断し、飛行高度の値が所定の閾値以下である場合に、キャンセル音を出力すると判断し、飛行高度の値が所定の閾値より高い場合に、キャンセル音を出力しないと判断する。
なお、本実施の形態3では、ノイズキャンセラ12cは、高度センサ109を備えているが、本開示は特にこれに限定されず、無人飛行体1cの周囲の状況を観測する観測部を備えてもよい。この場合、情報取得部110は、観測部からの出力を情報として取得する。
また、実施の形態3では、ノイズキャンセラ12cは、記憶部103及びキャンセル音制御部104を備えているが、本開示は特にこれに限定されず、ノイズキャンセラ12cは、記憶部103及びキャンセル音制御部104に替えて、実施の形態2における音取得部106及びキャンセル音制御部107を備えてもよい。
このように、無人飛行体の飛行高度の値が所定の閾値以下である場合に、キャンセル音が出力されるので、無人飛行体の飛行高度が低くなった場合に、地上にいる人間に飛行音が聞こえるのを防止することができる。
続いて、本実施の形態3の第1の変形例における無人飛行体について説明する。実施の形態3における上記の無人飛行体は、高度センサを備えているが、実施の形態3の第1の変形例における無人飛行体は、無人飛行体の周囲の画像を取得する画像取得部を備える。
図6は、本開示の実施の形態3の第1の変形例における無人飛行体の構成を示すブロック図である。図6に示す無人飛行体1dは、ノイズキャンセラ12dと、飛行部13とを備える。なお、本実施の形態3の第1の変形例において、実施の形態1,2と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
ノイズキャンセラ12dは、画像取得部112と、情報取得部113と、条件判断部114と、記憶部103と、キャンセル音制御部104と、音出力部105とを備える。
画像取得部112は、例えばカメラであり、無人飛行体1dの周囲の画像を取得する。なお、画像取得部112は、飛行中の無人飛行体1dから地上方向を撮像することが好ましい。情報取得部113は、画像取得部から画像を情報として取得する。
条件判断部114は、取得された画像内に含まれる人物を認識し、画像内に人物が認識された場合に、キャンセル音を出力すると判断する。また、条件判断部114は、画像内に人物が認識されない場合に、キャンセル音を出力しないと判断する。なお、人物を認識する画像認識処理は、一般的な技術であるので、説明を省略する。
このように、画像取得部から画像が取得され、取得された画像内に含まれる人物が認識され、画像内に人物が認識された場合に、キャンセル音が出力されるので、無人飛行体の周囲に人物が存在する場合に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、無人飛行体の周囲に人物が検知された場合にキャンセル音が出力されるので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
続いて、本実施の形態3の第2の変形例における無人飛行体について説明する。実施の形態3の第1の変形例における無人飛行体は、画像内に人物が検知された場合にキャンセル音を出力すると判断しているが、実施の形態3の第2の変形例における無人飛行体は、画像内に所定の人数以上の人物が認識された場合に、キャンセル音を出力する。
なお、実施の形態3の第2の変形例における無人飛行体の構成は、実施の形態3の第1の変形例における無人飛行体の構成と同じである。そのため、実施の形態3の第2の変形例における無人飛行体については、図6を用いて説明する。
条件判断部114は、取得された画像内に含まれる人物を認識し、画像内に所定の人数以上の人物が認識された場合に、キャンセル音を出力すると判断する。また、条件判断部114は、画像内に所定の人数以上の人物が認識されない場合に、キャンセル音を出力しないと判断する。
なお、キャンセル音を出力するか否かの判断基準となる所定の人数は、予め決められた人数であるが、学習することにより決定してもよい。例えば、画像取得部は、上空から撮影した地上の画像を取得し、条件判断部114は、取得した画像から人物の顔を認識する。上空から人物の顔が認識されたということは、当該人物が、無人飛行体の飛行音に気付き、顔を上げて無人飛行体を見ていると推定することができる。そのため、条件判断部114は、顔を上げて無人飛行体を見ている人物(顔が認識された人物)の人数を計数し、計数した人数を記憶する。そして、条件判断部114は、顔が認識された人物の人数を計数する処理を繰り返し行い、計数された人数の平均を所定の人数として記憶する。
このように、画像取得部から画像が取得され、取得された画像内に含まれる人物が認識され、画像内に所定の人数以上の人物が認識された場合に、キャンセル音が出力されるので、無人飛行体の周囲に所定の人数以上の人物が存在する場合に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、無人飛行体の周囲に所定の人数以上の人物が検知された場合にキャンセル音が出力されるので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
続いて、本実施の形態3の第3の変形例における無人飛行体について説明する。実施の形態3の第1の変形例における無人飛行体は、画像内に人物が検知された場合にキャンセル音を出力すると判断しているが、実施の形態3の第3の変形例における無人飛行体は、画像内に含まれる、人物による所定のジェスチャを認識し、画像内に人物による所定のジェスチャが認識された場合に、キャンセル音を出力する。
なお、実施の形態3の第3の変形例における無人飛行体の構成は、実施の形態3の第1の変形例における無人飛行体の構成と同じである。そのため、実施の形態3の第3の変形例における無人飛行体については、図6を用いて説明する。
条件判断部114は、取得された画像内に含まれる、人物による所定のジェスチャを認識し、画像内に人物による所定のジェスチャが認識された場合に、キャンセル音を出力すると判断する。また、条件判断部114は、画像内に人物による所定のジェスチャが認識されない場合に、キャンセル音を出力しないと判断する。なお、所定のジェスチャとは、例えば、人物が両手を体の前で交差させるジェスチャ、又は人物が両手で耳をふさぐジェスチャなどである。また、所定のジェスチャは、人物が飛行音を嫌がるようなジェスチャであってもよい。
このように、画像取得部から画像が取得され、取得された画像内に含まれる、人物による所定のジェスチャが認識され、画像内に人物による所定のジェスチャが認識された場合に、キャンセル音が出力されるので、無人飛行体の周囲に存在する人物が飛行音を嫌がるようなジェスチャをした場合に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、画像内に人物による所定のジェスチャが認識された場合にキャンセル音が出力されるので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
続いて、本実施の形態3の第4の変形例における無人飛行体について説明する。実施の形態3の第1の変形例における無人飛行体は、画像内に人物が検知された場合にキャンセル音を出力すると判断しているが、実施の形態3の第4の変形例における無人飛行体は、画像内に含まれる、人物の表情を認識し、画像内に人物による所定の表情が認識された場合に、キャンセル音を出力する。
なお、実施の形態3の第4の変形例における無人飛行体の構成は、実施の形態3の第1の変形例における無人飛行体の構成と同じである。そのため、実施の形態3の第4の変形例における無人飛行体については、図6を用いて説明する。
条件判断部114は、取得された画像内に含まれる、人物の表情を認識し、画像内に人物による所定の表情が認識された場合に、キャンセル音を出力すると判断する。また、条件判断部114は、画像内に人物による所定の表情が認識されない場合に、キャンセル音を出力しないと判断する。なお、所定の表情とは、例えば、人物が怒りの感情を表す表情などである。
このように、画像取得部から画像が取得され、取得された画像内に含まれる、人物の表情が認識され、画像内に人物による所定の表情が認識された場合に、キャンセル音が出力されるので、無人飛行体の周囲に存在する人物が飛行音を嫌がるような表情をした場合に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、画像内に人物による所定の表情が認識された場合にキャンセル音が出力されるので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
続いて、本実施の形態3の第5の変形例における無人飛行体について説明する。実施の形態3の第1〜第4の変形例における無人飛行体は、画像を示す情報を取得しているが、実施の形態3の第5の変形例における無人飛行体は、無人飛行体から所定の範囲内に物体が存在するか否かを示す情報を取得する。
図7は、本開示の実施の形態3の第5の変形例における無人飛行体の構成を示すブロック図である。図7に示す無人飛行体1eは、ノイズキャンセラ12eと、飛行部13とを備える。なお、本実施の形態3の第5の変形例において、実施の形態1,2と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
ノイズキャンセラ12eは、物体検知センサ115と、情報取得部116と、条件判断部117と、記憶部103と、キャンセル音制御部104と、音出力部105とを備える。
物体検知センサ115は、例えば超音波センサ、赤外線センサ又はレーザセンサなどであり、所定の範囲内に物体が存在するか否かを検知する。
情報取得部116は、物体検知センサ115から、所定の範囲内に物体が存在するか否かを示す情報を取得する。
条件判断部117は、所定の範囲内に物体が存在する場合に、キャンセル音を出力すると判断する。また、条件判断部117は、所定の範囲内に物体が存在しない場合に、キャンセル音を出力しないと判断する。
このように、所定の範囲内に物体が存在するか否かが検知され、所定の範囲内に物体が存在する場合に、キャンセル音が出力されるので、無人飛行体の飛行高度が低下して周囲に建物などの物体が存在する場合に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、無人飛行体の飛行高度が高くなり周囲に建物などの物体が存在しない場合には、キャンセル音が出力されないので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
続いて、本実施の形態3の第6の変形例における無人飛行体について説明する。実施の形態3の第5の変形例における無人飛行体は、無人飛行体から所定の範囲内に物体が存在するか否かを示す情報を取得しているが、実施の形態3の第6の変形例における無人飛行体は、無人飛行体から所定の範囲内に人物が存在するか否かを示す情報を取得する。
図8は、本開示の実施の形態3の第6の変形例における無人飛行体の構成を示すブロック図である。図8に示す無人飛行体1fは、ノイズキャンセラ12fと、飛行部13とを備える。なお、本実施の形態3の第6の変形例において、実施の形態1,2と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
ノイズキャンセラ12fは、人物検知センサ118と、情報取得部119と、条件判断部120と、記憶部103と、キャンセル音制御部104と、音出力部105とを備える。
人物検知センサ118は、例えば赤外線センサなどであり、所定の範囲内に人物が存在するか否かを検知する。
情報取得部119は、人物検知センサ118から、所定の範囲内に人物が存在するか否かを示す情報を取得する。
条件判断部120は、所定の範囲内に人物が存在する場合に、キャンセル音を出力すると判断する。また、条件判断部120は、所定の範囲内に人物が存在しない場合に、キャンセル音を出力しないと判断する。
このように、所定の範囲内に人物が存在するか否かが検知され、所定の範囲内に人物が存在する場合に、キャンセル音が出力されるので、無人飛行体の周囲に人物が存在する場合に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、無人飛行体の周囲に人物が存在しない場合には、キャンセル音が出力されないので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
続いて、本実施の形態3の第7の変形例における無人飛行体について説明する。実施の形態3の第6の変形例における無人飛行体は、無人飛行体から所定の範囲内に人物が存在するか否かを示す情報を取得しているが、実施の形態3の第7の変形例における無人飛行体は、無人飛行体に照射される光の照度の値を取得する。
図9は、本開示の実施の形態3の第7の変形例における無人飛行体の構成を示すブロック図である。図9に示す無人飛行体1gは、ノイズキャンセラ12gと、飛行部13とを備える。なお、本実施の形態3の第7の変形例において、実施の形態1,2と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
ノイズキャンセラ12gは、照度センサ121と、情報取得部122と、条件判断部123と、記憶部103と、キャンセル音制御部104と、音出力部105とを備える。
照度センサ121は、無人飛行体1gに照射される光の照度の値を取得する。
情報取得部122は、照度センサ121から照度の値を情報として取得する。
条件判断部123は、照度の値が所定の閾値より大きい場合に、キャンセル音を出力すると判断し、照度の値が所定の閾値以下である場合に、キャンセル音を出力しないと判断する。なお、所定の閾値は、昼と夜との境界の照度を表し、照度の値が所定の閾値より大きい場合は昼間であると判断され、照度の値が所定の閾値以下である場合は夜間であると判断される。
このように、無人飛行体1gに照射される光の照度の値が取得され、照度の値が所定の閾値より大きい場合に、キャンセル音が出力されるので、多くの人が活動する昼間に無人飛行体が飛行する際に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、人通りの少ない夜間に無人飛行体が飛行する際には、キャンセル音が出力されないので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
なお、本実施の形態3の第7の変形例では、条件判断部123は、照度の値が所定の閾値より大きい場合に、キャンセル音を出力すると判断し、照度の値が所定の閾値以下である場合に、キャンセル音を出力しないと判断しているが、本開示は特にこれに限定されず、条件判断部123は、照度の値が所定の閾値より大きい場合に、キャンセル音を出力しないと判断し、照度の値が所定の閾値以下である場合に、キャンセル音を出力すると判断してもよい。すなわち、夜間に無人飛行体が飛行する際に飛行音をキャンセルすることによって、夜間の騒音を抑えることができる。
続いて、本実施の形態3の第8の変形例における無人飛行体について説明する。実施の形態3の第7の変形例における無人飛行体は、無人飛行体に照射される光の照度の値を取得しているが、実施の形態3の第8の変形例における無人飛行体は、飛行音の音量レベル値を取得する。
図10は、本開示の実施の形態3の第8の変形例における無人飛行体の構成を示すブロック図である。図10に示す無人飛行体1hは、ノイズキャンセラ12hと、飛行部13とを備える。なお、本実施の形態3の第8の変形例において、実施の形態1,2と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
ノイズキャンセラ12hは、音取得部124と、音量センサ125と、情報取得部126と、条件判断部127と、記憶部103と、キャンセル音制御部104と、音出力部105とを備える。
音取得部124は、例えばマイクロフォンなどであり、飛行音を取得する。音量センサ125は、飛行音の音量レベル値を取得する。情報取得部126は、音量センサ125から飛行音の音量レベル値を情報として取得する。
条件判断部127は、飛行音の音量レベル値が所定のレベル値以上である場合に、キャンセル音を出力すると判断する。また、条件判断部127は、飛行音の音量レベル値が所定のレベル値より小さい場合に、キャンセル音を出力しないと判断する。
このように、飛行音の音量レベル値が取得され、飛行音の音量レベル値が所定のレベル値以上である場合に、キャンセル音が出力されるので、飛行音が騒音として認識される程度の大きさである場合に、飛行音をキャンセルすることができる。また、常にキャンセル音が出力されるのではなく、飛行音が騒音として認識されない程度の大きさである場合には、キャンセル音が出力されないので、消費電力を低減することができ、バッテリの消耗を抑えることができ、飛行時間を長くすることができる。
なお、本実施の形態3の第1〜第8の変形例では、ノイズキャンセラ12d〜12hは、記憶部103及びキャンセル音制御部104を備えているが、本開示は特にこれに限定されず、ノイズキャンセラ12d〜12hは、記憶部103及びキャンセル音制御部104に替えて、実施の形態2における音取得部106及びキャンセル音制御部107を備えてもよい。
また、本実施の形態3の第8の変形例において、実施の形態2のように、キャンセル音制御部107が、音取得部106によって取得された飛行音の信号波形の逆位相の信号をキャンセル音信号として生成する場合、ノイズキャンセラ12hは、音取得部124を備える必要はなく、音取得部106のみを備えればよい。この場合、音量センサ125は、音取得部106によって取得された飛行音を取得する。
(実施の形態4)
続いて、本実施の形態4における飛行制御システムについて説明する。実施の形態3における無人飛行体は、無人飛行体の周囲の状況を観測する観測部を備え、観測部からの出力を情報として取得しているが、実施の形態4における無人飛行体は、外部の機器と通信する通信部を備え、通信部を介して外部の機器から情報を取得する。
図11は、本開示の実施の形態4における飛行制御システムの構成を示すブロック図である。図11に示す飛行制御システムは、無人飛行体1iと、飛行高度検出装置2とを備える。
飛行高度検出装置2は、ネットワークを介して無人飛行体1iと通信可能に接続されている。ネットワークは、例えば、無線LAN(Local Area Network)又はインターネットなどである。
飛行高度検出装置2は、無人飛行体1iを検知し、検知した無人飛行体1iの飛行高度の値を検出する。飛行高度検出装置2は、例えば、周囲の画像を取得し、取得した画像に含まれる無人飛行体1iを検知し、検知した無人飛行体1iを示す画像の大きさなどに基づいて、無人飛行体1iの飛行高度の値を検出する。飛行高度検出装置2は、検出された飛行高度の値を無人飛行体1iへ送信する。なお、飛行高度検出装置2は、外部の機器の一例である。
無人飛行体1iは、ノイズキャンセラ12iと、飛行部13とを備える。なお、本実施の形態4において、実施の形態1〜3と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
ノイズキャンセラ12iは、通信部128と、情報取得部129と、条件判断部111と、記憶部103と、キャンセル音制御部104と、音出力部105とを備える。
通信部128は、外部の機器と通信する。通信部128は、飛行高度検出装置2によって送信された飛行高度の値を受信する。
情報取得部129は、通信部128を介して外部の機器から情報を取得する。情報取得部129は、飛行高度検出装置2によって検出された飛行高度の値を情報として取得する。
条件判断部111は、飛行高度の値が所定の閾値以下である場合に、キャンセル音を出力すると判断する。また、条件判断部111は、飛行高度の値が所定の閾値より大きい場合に、キャンセル音を出力しないと判断する。
このように、飛行高度検出装置によって検出された飛行高度の値が情報として取得され、飛行高度の値が所定の閾値以下である場合に、キャンセル音が出力されるので、無人飛行体で飛行高度を検出する必要がなく、消費電力を低減することができる。
なお、実施の形態4では、ノイズキャンセラ12iは、記憶部103及びキャンセル音制御部104を備えているが、本開示は特にこれに限定されず、ノイズキャンセラ12iは、記憶部103及びキャンセル音制御部104に替えて、実施の形態2における音取得部106及びキャンセル音制御部107を備えてもよい。
(実施の形態5)
続いて、本実施の形態5における飛行制御システムについて説明する。実施の形態4における飛行制御システムは、飛行高度検出装置を備えているが、実施の形態5における飛行制御システムは、人物検知装置を備えている。
図12は、本開示の実施の形態5における飛行制御システムの構成を示すブロック図である。図12に示す飛行制御システムは、無人飛行体1jと、人物検知装置3とを備える。
人物検知装置3は、ネットワークを介して無人飛行体1jと通信可能に接続されている。ネットワークは、例えば、無線LAN又はインターネットなどである。
人物検知装置3は、周囲の画像を取得し、取得した画像内に含まれる人物を検知する。画像は、例えば、無人飛行体1jの位置から所定の範囲内に配置された監視カメラによって取得される。人物検知装置3は、人物が検知されたか否かを示す情報を無人飛行体1jへ送信する。
無人飛行体1jは、ノイズキャンセラ12jと、飛行部13とを備える。なお、本実施の形態5において、実施の形態1〜3と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
ノイズキャンセラ12jは、通信部141と、情報取得部142と、条件判断部143と、記憶部103と、キャンセル音制御部104と、音出力部105とを備える。
通信部141は、外部の機器と通信する。通信部141は、人物検知装置3によって送信された人物が検知されたか否かを示す情報を受信する。
情報取得部142は、通信部141を介して外部の機器から情報を取得する。情報取得部142は、人物が検知されたか否かを示す情報を人物検知装置3から取得する。
条件判断部143は、人物が検知された場合に、キャンセル音を出力すると判断する。また、条件判断部143は、人物が検知されなかった場合に、キャンセル音を出力しないと判断する。
このように、人物が検知されたか否かを示す情報が人物検知装置から取得され、人物が検知された場合に、キャンセル音が出力されるので、無人飛行体で人物を検知する必要がなく、消費電力を低減することができる。
なお、実施の形態5では、ノイズキャンセラ12jは、記憶部103及びキャンセル音制御部104を備えているが、本開示は特にこれに限定されず、ノイズキャンセラ12jは、記憶部103及びキャンセル音制御部104に替えて、実施の形態2における音取得部106及びキャンセル音制御部107を備えてもよい。
また、実施の形態5において、人物検知装置3は、検知された人物の人数を示す情報を無人飛行体1jへ送信してもよい。この場合、条件判断部143は、所定の人数以上の人物が検知された場合に、キャンセル音を出力すると判断してもよい。
また、実施の形態5の飛行制御システムは人物検知装置を外部の機器として備えているが、本開示は特にこれに限定されない。飛行制御システムは、屋外の照度の値を取得する照度取得装置を備えてもよい。この場合、条件判断部は、照度の値が所定の閾値より大きい場合に、キャンセル音を出力すると判断し、照度の値が所定の閾値以下である場合に、キャンセル音を出力しないと判断してもよい。また、飛行制御システムは、地上における飛行音の音量レベル値を取得する音量取得装置を備えてもよい。この場合、条件判断部は、飛行音の音量レベル値が所定のレベル値以上である場合に、キャンセル音を出力すると判断してもよい。
(実施の形態6)
続いて、本実施の形態6における飛行制御システムについて説明する。実施の形態4及び5における飛行制御システムは、飛行高度検出装置及び人物検知装置を備えているが、実施の形態6における飛行制御システムは、サーバを備えている。
図13は、本開示の実施の形態6における飛行制御システムの構成を示すブロック図である。図13に示す飛行制御システムは、無人飛行体1kと、サーバ4とを備える。
サーバ4は、ネットワークを介して無人飛行体1kと通信可能に接続されている。ネットワークは、例えば、無線LAN又はインターネットなどである。
サーバ4は、情報取得部151と、条件判断部152と、通信部153とを備える。
情報取得部151及び条件判断部152は、図2に示す情報取得部101及び条件判断部102とそれぞれ同じ構成であるので、説明を省略する。
通信部153は、条件判断部152によって判断されたキャンセル音を出力するか否かを表す情報を無人飛行体1kへ送信する。
無人飛行体1kは、ノイズキャンセラ12kと、飛行部13とを備える。なお、本実施の形態6において、実施の形態1〜3と同じ構成については同じ符号を付し、説明を省略する。
ノイズキャンセラ12kは、通信部161と、記憶部162と、キャンセル音制御部163と、音出力部164とを備える。
通信部161は、サーバ4によって送信されたキャンセル音を出力するか否かを表す情報を受信する。
キャンセル音制御部163は、通信部161によってキャンセル音を出力することを表す情報を受信した場合に、キャンセル音信号を生成する。なお、キャンセル音信号を生成する方法については、図2に示すキャンセル音制御部104によるキャンセル音信号を生成する方法と同じである。また、キャンセル音制御部163は、通信部161によってキャンセル音を出力しないことを表す情報を受信した場合に、キャンセル音信号を生成しない。
音出力部164は、キャンセル音制御部163によって生成されたキャンセル音信号をキャンセル音に変換し、変換したキャンセル音を外部に出力する。
このように、情報が取得されてからキャンセル音信号を生成するか否かが判断されるまでの処理がサーバで行われるので、無人飛行体における処理を簡略化することができ、消費電力を低減することができる。
なお、実施の形態6では、ノイズキャンセラ12kは、記憶部162及びキャンセル音制御部163を備えているが、本開示は特にこれに限定されず、ノイズキャンセラ12kは、記憶部162及びキャンセル音制御部163に替えて、実施の形態2における音取得部106及びキャンセル音制御部107を備えてもよい。
また、無人飛行体1kのノイズキャンセラ12kが、観測部と、情報取得部と、通信部と、記憶部と、キャンセル音制御部と、音出力部とを備え、サーバ4が、条件判断部と、通信部とを備えてもよい。
この場合、無人飛行体1kの情報取得部は、観測部から情報を取得し、無人飛行体1kの通信部は、取得された情報をサーバ4へ送信する。なお、観測部は、上記の高度センサ、画像取得部、物体検知センサ、人物検知センサ、照度センサ又は音量センサなどである。そして、サーバ4の通信部は、無人飛行体1kによって送信された情報を受信し、サーバ4の条件判断部は、受信された情報に基づいて、キャンセル音を出力するか否かを判断する。サーバ4の通信部は、条件判断部によって判断されたキャンセル音を出力するか否かを表す情報を無人飛行体1kへ送信する。無人飛行体1kの通信部は、サーバ4によって送信されたキャンセル音を出力するか否かを表す情報を受信する。無人飛行体1kのキャンセル音制御部は、通信部によってキャンセル音を出力することを表す情報を受信した場合に、キャンセル音信号を生成する。無人飛行体1kの音出力部は、キャンセル音制御部によって生成されたキャンセル音信号をキャンセル音に変換し、変換したキャンセル音を外部に出力する。
また、サーバ4が、情報取得部と、条件判断部と、記憶部と、キャンセル音制御部と、通信部とを備え、無人飛行体1kのノイズキャンセラ12kが、通信部と、音出力部とを備えてもよい。
この場合、サーバ4の情報取得部は、情報(例えば、現在の時刻)を取得する。サーバ4の条件判断部は、取得された情報に基づいて、キャンセル音を出力するか否かを判断する。サーバ4のキャンセル音制御部は、条件判断部によってキャンセル音を出力すると判断された場合に、キャンセル音信号を生成する。このとき、サーバ4の通信部は、プロペラ駆動部の回転数を表す情報を無人飛行体1kから受信する。サーバ4のキャンセル音制御部は、受信したプロペラ駆動部の回転数に応じて、記憶部からキャンセル音信号を読み出す。そして、サーバ4の通信部は、キャンセル音制御部によって生成されたキャンセル音信号を無人飛行体1kへ送信する。無人飛行体1kの通信部は、サーバ4によって送信されたキャンセル音信号を受信する。無人飛行体1kの音出力部は、通信部によって受信されたキャンセル音信号をキャンセル音に変換し、変換したキャンセル音を外部に出力する。
また、実施の形態1〜6において、無人飛行体が音出力部を備えているが、本開示は特にこれに限定されず、無人飛行体が音出力部を備えず、無人飛行体の外部に音出力装置が配置されてもよい。音出力装置は、例えば、地上に配置される。無人飛行体は、生成したキャンセル音信号を音出力装置へ送信する。音出力装置は、無人飛行体によって送信されたキャンセル音信号を受信し、受信したキャンセル音信号をキャンセル音に変換し、変換したキャンセル音を外部に出力する。