[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第1の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、第1の実施形態で説明される構成のすべてが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.構成
図1は、本発明の第1の実施形態に係る遊技機であるパチンコ機101の斜視図である。図1に示すように、パチンコ機101は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠2と、外枠2にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠4と、中枠4にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠6と、を備えている。
中枠4は、外枠2と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されている。パチンコ機101では、中枠4の囲繞空間に遊技盤PP(図2参照)を保持している。また、前枠6には、ガラス製又は樹脂製の透過板10が保持されている。そして、パチンコ機101では、中枠4及び前枠6を外枠2に対して閉じると、遊技盤PPにおいてベースとなり、パチンコ機101を正面視した場合における中枠4の前面に設置される遊技板PB(図2参照)と透過板10とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、パチンコ機101の正面側から、透過板10を介して遊技盤PPが視認可能となる。
前枠6の下部には、パチンコ機101の正面側に突出する操作ハンドル12が設けられている。操作ハンドル12には、遊技者によって回転操作可能な発射操作レバー12aが設けられており、遊技者が発射操作レバー12aを回転させて発射操作を行うと、発射操作レバー12aの回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技価値としての遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤PPの遊技板PBの表面である遊技盤面PBa(図2参照)に設けられたレールPPa,PPb(図2参照)間を上昇して遊技領域40U(図2参照)に導かれることになる。
図2は、第1の実施形態に係る遊技盤PPの正面図である。図2に示すように、遊技領域40Uは、遊技盤面PBaと透過板10(図1参照)との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下又は転動可能な領域である。遊技盤PPには、遊技盤面PBaに多数の釘や風車が設けられており、遊技領域40Uに導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域40Uは、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域40L及び第2遊技領域40Rを備えている。第1遊技領域40Lは、パチンコ機101に正対した遊技者から見て遊技領域40Uの左側に位置し、第2遊技領域40Rは、パチンコ機101に正対した遊技者から見て遊技領域40Uの右側に位置している。パチンコ機101では、レールPPbが遊技領域40Uの左側の上部で途切れていることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球が第1遊技領域40Lに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球が第2遊技領域40Rに進入することになる。
また、遊技領域40Uには、遊技球が入球可能な第1始動口51、第2始動口52、複数の第1一般入賞口58、第2一般入賞口59、が設けられており、詳細には、第1遊技領域40Lに進入した遊技球は、第1始動口51、複数の第1一般入賞口58に入球可能であり、第2遊技領域40Rに進入した遊技球は、第2始動口52、第2一般入賞口59に入球可能であるように構成されている。第1始動口51、第2始動口52、第1一般入賞口58、第2一般入賞口59のそれぞれに遊技球が入球すると、それぞれに設定された所定の賞球が遊技者に払い出される。なお、パチンコ機101において、賞球数は、1個以上であれば何個でもよく、また、第1始動口51、第2始動口52、第1一般入賞口58、第2一般入賞口59のそれぞれで払い出す賞球数を異ならせてもよいし、同じ賞球数に設定してもよい。パチンコ機101では、第1始動口51に遊技球が入球して払い出す賞球数を、第2始動口52に遊技球が入球して払い出す賞球数よりも少なく設定することも可能である。
第1の実施形態のパチンコ機101では、第1始動口51内に第1始動領域が設けられ、第2始動口52内に第2始動領域が設けられている。そして、パチンコ機101では、第1始動口51又は第2始動口52に遊技球が入球して第1始動領域又は第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1つの特別図柄を決定するための内部抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な特別遊技状態としての大当たり遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の特典(遊技利益)が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口51又は第2始動口52に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の特典を受ける権利獲得の抽選の機会を獲得することとなる。
また、第2始動口52には、可動片52aが開閉可能に設けられており、可動片52aの状態に応じて、第2始動口52への遊技球の進入容易性が変化するように構成されている。具体的には、可動片52aが閉状態にあるときには、第2始動口52への遊技球の入球が不可能となり、可動片52aが開き、遊技球の直径よりも開いた状態にあるときには、第2始動口52への遊技球の入球が可能となっている。
パチンコ機101では、第2遊技領域40Rに設けられたゲート53内の進入領域を遊技球が通過すると、普通図柄の抽選が行われ、抽選によって当たりに当選すると、可動片52aが所定時間、開状態に制御される。可動片52aが開状態に制御されることで、第1の実施形態のパチンコ機101では、可動片52aが遊技球を第2始動口52に導く受け皿として機能し、第2始動口52への遊技球の入球が容易となる。なお、パチンコ機101は、可動片52aが閉状態にあるときに、第2始動口52への遊技球の入球が不可能となるように構成されているが、第2始動口52が閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成されていてもよい。
なお、第2遊技領域40Rの上部には、ワープ導入口56及びワープ排出口57が設けられており、第2遊技領域40Rに進入した遊技球のうち、右側を流下する遊技球はワープ導入口56から遊技盤PPの背面側を通過してワープ排出口57に導かれ、再度、ゲート53の上部で第2遊技領域40Rに戻される。
第2遊技領域40Rの下方側には、遊技球が入球可能な大入賞口65を有する大入賞口装置60が設けられている。大入賞口装置60には、開閉扉61が大入賞口65を開閉可能となるように設けられており、通常、開閉扉61が大入賞口65を閉鎖して、大入賞口65への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、パチンコ機101では、大当たり遊技が実行されると、開閉扉61が開放されて、大入賞口65への遊技球の入球が可能となる。なお、大入賞口装置60には、開閉扉61の開閉と連動して上下に回動する回動部材62が設けられており、開閉扉61が開放された際に回動部材62が上方に回動して、上方から流下してくる遊技球を受け止めて大入賞口65に導き易くなる入賞補助を行うように構成されている。
そして、大入賞口65に遊技球が入球すると、大入賞口検出センサ67により遊技球の通過が検出され、所定の賞球が遊技者に払い出される。そして、大入賞口65から入球した遊技球は、下方側に配置された排出口69を通過して大入賞口装置60の背面側から外部に排出される。なお、大入賞口検出センサ67を通過した遊技球は、遊技球検出センサである大入賞口排出検出センサ68により通過が検出され、所定時間以内に大入賞口装置60の排出口69から遊技盤PPの背面に適切に排出されたか否かが検出される。
また、第2始動口52及び大入賞口65に入球しなかった遊技球は、大入賞口装置60をそのまま通過して、第2一般入賞口59の上方に導かれ、第2一般入賞口59に入賞するか、或いはそのまま下方に流下する。なお、第2一般入賞口59は、例えば賞球を1個に設定し、第1遊技領域40Lを狙って遊技球を発射すべき状態で入賞を検出した際に、第1遊技領域40Lを狙うべき旨(つまり左打ちの推奨)を報知するように構成しておくことが可能である。
そして、遊技領域40Uの最下部には、第1一般入賞口58、第1始動口51、第2始動口52、大入賞口65、第2一般入賞口59、のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域40Uから遊技盤PPの背面側に排出する排出口55が設けられている。
また、図1及び図2に示すように、パチンコ機101には、遊技状態の変化や各入賞口への入球の有無、各種抽選結果等の遊技の進行に応じ、遊技に関する演出を実行可能な演出装置として、液晶表示装置からなる表示部としての演出表示装置400、演出役物装置440、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置460、スピーカからなる楽曲出力装置430、遊技者の演出に関する操作を受け付ける演出操作装置450が設けられている。
演出表示装置400は、遊技盤PPの略中央部分において、パチンコ機101の正面側から視認可能な位置に画像を表示する画像表示装置としての画像表示部400aを備えており、パチンコ機101を正面視した場合において中枠4の背面側に設置されることで遊技板PBよりも奥側に設けられている。つまり、第1の実施形態のパチンコ機101では、画像表示部400aよりも手前に遊技板PBが位置している。
演出表示装置400は、図2に示すように、画像表示部400aに左側、中央、右側にそれぞれ配置された演出図柄401L、401C,401Rが変動表示され、演出図柄401L、401C,401Rの停止表示態様によって大当たり抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
演出役物装置440は、演出表示装置400の画像表示部400aよりも前方に配置され、通常、画像表示部400aの表示を邪魔しないように縮退しているが、演出図柄401L、401C,401Rの変動表示中等に、画像表示部400aの前方に進出するように移動する等して、遊技者に大当たりの期待感を付与するものである。
図1及び図2に示すように、演出照明装置460は、例えば光源としてのLEDやLEDから照射される光を拡散するレンズ等を有して構成され、演出役物装置440や遊技盤PP等に設けられており、演出表示装置400に表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
図1に示すように、楽曲出力装置430は、前枠6の上部位置や外枠2の最下部位置に設けられた、いわゆるスピーカであって、演出表示装置400に表示される画像等に合わせて、パチンコ機101の正面側に向けてさまざまな楽曲を出力する。なお、楽曲とは、楽音、噪音、音声、擬音等、音に関するすべての概念を含む。
演出操作装置450は、遊技者の押下操作を受け付ける演出押下ボタン451と、遊技者の演出操作装置450全体を回動させる回動操作を受け付ける演出回動レバー452を有しており、パチンコ機101の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板10よりも下方位置に設けられている。演出操作装置450は、演出表示装置400に表示される画像等に合わせて有効化され、操作有効期間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、演出表示装置400や演出役物装置440を用いたさまざまな演出が実行される。
また、演出操作装置450の後方には、パチンコ機101から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿22が設けられ、上皿22の下方に下皿24が設けられている。パチンコ機101では、上皿22が遊技球で一杯になると、上皿22に進入できない遊技球が下皿24に導かれることとなる。また、下皿24の底面には、下皿24から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きボタン24aを押下操作することにより、上記開閉板がスライド移動する等して球抜き孔が開放され、球抜き孔から下皿24の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
演出操作装置450の右方には、上方を向いた上板CP1に設けられ、各演出装置に対する設定の操作が可能な演出設定手段として、複数のボタンを有する演出設定操作部401が配置されている。演出設定操作部401の詳細については、後述する。
そして、図2に示すように、遊技盤PPには、遊技領域40Uの外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、遊技に係る種々の状況を表示するための装置として、第1特別図柄表示器71、第2特別図柄表示器72、第1特別図柄保留表示器73、第2特別図柄保留表示器74、普通図柄表示器75、普通図柄保留表示器76、及び右打ち報知表示器77(図3参照)を有する情報表示装置70が設けられている。
図3は、第1の実施形態に係るパチンコ機101の各部を示すブロック図である。主制御基板ユニットM01(図4参照)で構成される主制御部100は、遊技の進行を制御し、メインCPU100aと、メインROM100bと、メインRAM100cと、を備えている。メインCPU100aは、各検出スイッチや払出・発射制御部300からの入力信号に基づいて、メインROM100bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の制御部に主制御部100で生成したコマンドを送信したりすることで、遊技の進行に係る制御処理を実行する。メインRAM100cは、メインCPU100aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
主制御部100には、第1一般入賞口58に遊技球が入球したことを検出する第1一般入賞口検出スイッチ58sと、第2一般入賞口59に遊技球が入球したことを検出する第2一般入賞口検出スイッチ59sと、第1始動口51に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ51sと、第2始動口52に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ52sと、ゲート53を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ53sと、大入賞口65に遊技球が入球したことを検出する大入賞口検出センサ67(図2参照)に設けられた大入賞口検出スイッチ65sと、大入賞口65から遊技球が排出されたことを検出する大入賞口排出検出センサ68(図2参照)に設けられた大入賞口排出検出スイッチ68sとが接続されており、各検出スイッチから出力される検出信号が主制御部100に入力されるよう構成されている。
また、主制御部100には、第2始動口52の可動片52aを作動する普通電動役物ソレノイド52soと、大入賞口65を開閉する開閉扉61を作動する大入賞口ソレノイド61soと、回動部材62を作動する大入賞口補助ソレノイド62soとが接続されており、主制御部100によって、第2始動口52及び大入賞口65の開閉制御、大入賞口65への入賞補助制御が実行されるよう構成されている。
また、主制御部100には、第1特別図柄表示器71と、第2特別図柄表示器72と、第1特別図柄保留表示器73と、第2特別図柄保留表示器74と、普通図柄表示器75と、普通図柄保留表示器76と、右打ち報知表示器77と、が接続されており、主制御部100によって、これら各表示器の表示制御が実行される。
第1の実施形態のパチンコ機101では、主に第1始動口51又は第2始動口52への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート53を遊技球が通過することによって開始される普通遊技と、に遊技の種別が大別される。そして、主制御部100のメインROM100bには、特別遊技及び普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
メインCPU100aでは、例えば、発生させた乱数を用いて実行する特別図柄の当否に係る内部抽選、普通電動役物ソレノイド52soに信号を出力し可動片52aを作動させる制御、大入賞口ソレノイド61soに信号を出力し開閉扉61を作動させる制御、大入賞口補助ソレノイド62soに信号を出力し回動部材を作動させる制御、内部抽選における特別図柄の当選確率を変更する制御等、遊技の進行に係る制御を実行する。メインCPU100aは、各制御の結果や、各検出スイッチから入力された検出信号をコマンド(主制御コマンド)に変換し、払出・発射制御部300や副制御部200に送信する。なお、特別図柄の当選確率を変更する制御とは、大当たり遊技の終了後の遊技状態を、内部抽選における特別図柄の当選確率を、通常の確率とする通常状態と、通常の確率よりも上昇する確変状態と、のいずれかに決定する遊技状態決定制御のことを指している。
払出・発射制御基板ユニット(不図示)で構成される払出・発射制御部300は、遊技球を発射させるための制御及び賞球を払い出すための制御を行う。払出・発射制御部300も、主制御部100と略同様に、図示を省略したCPU、ROM、RAMを備えており、主制御部100に対して双方向に通信可能に接続されている。払出・発射制御部300には、遊技情報出力端子板311が接続されており、主制御部100から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出・発射制御部300及び遊技情報出力端子板311を介して、外部カウンタや遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出・発射制御部300には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ312が接続されている。払出・発射制御部300は、主制御部100から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ312を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、パチンコ機101では、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ313sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるように構成されている。
また、払出・発射制御部300には、下皿24の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ314sが接続されている。皿満タン検出スイッチ314sは、遊技球を上皿22から下皿24に導く通路に設けられており、皿満タン検出スイッチ314sにおける遊技球の有無を遊技球検出信号として払出・発射制御部300に出力するように構成されている。即ち、払出・発射制御部300は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿24が満タン状態であると判断し、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断する。なお、下皿24が満タン状態であると判断される場合、例えば副制御部200が演出表示装置400や楽曲出力装置430等を用いて遊技者に下皿24が満タン状態であることを報知する。
また、払出・発射制御部300には、遊技球の発射制御を行う払出・発射制御回路301が設けられている。払出・発射制御部300には、操作ハンドル12に設けられ、当該操作ハンドル12に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ12sと、発射操作レバー12aの操作角度を検出する操作ボリューム12vと、が接続されている。そして、タッチセンサ12s及び操作ボリューム12vから信号が入力されると、払出・発射制御回路301において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド12soを通電して遊技球を発射させる制御が実行される。
副制御基板ユニット(不図示)で構成され、遊技に関する演出を制御する演出制御部としての副制御部200は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御し、サブCPU200aと、サブROM200bと、サブRAM200cと、を備えている。なお、パチンコ機101においては、主制御部100に対して、不正防止の観点により、当該主制御部100から副制御部200への一方向にのみ通信可能に接続されている。
サブCPU200aは、主制御部100から送信されたコマンド等に基づいて、サブROM200bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出表示装置400に画像を表示させる制御である画像表示制御や、演出役物装置440を駆動させたり発光させたりする演出役物制御、演出照明装置460を点灯させる点灯制御、楽曲出力装置430から楽曲を出力させる楽曲出力制御等の演出に係る制御を実行する。サブRAM200cは、サブCPU200aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
また、副制御部200には、演出操作装置450の演出押下ボタン451への遊技者の押下操作を検出する押下操作検出スイッチ451sと演出回動レバー452への遊技者の回動操作を検出する回動操作検出スイッチ452sとが接続されている。押下操作検出スイッチ451sは、遊技者による演出押下ボタン451の押下操作を検出すると、演出押下操作検出信号を副制御部200に出力し、また、回動操作検出スイッチ452sは、遊技者による演出回動レバー452の回動操作を検出すると、演出回動操作検出信号を副制御部200に出力する。そして、副制御部200は、これら演出押下操作検出信号や演出回動操作検出信号等の副制御部200に入力される信号や、遊技の進行等に基づき、演出表示装置400、演出役物装置440、演出照明装置460、楽曲出力装置430等の演出装置を用いた演出を実行する。
また、副制御部200には、演出設定操作部401が接続されている。副制御部200は、演出設定操作部401から副制御部200に入力される信号に基づいて、各演出装置の設定の操作を可能とするための処理を実行する。副制御部200が実行する処理の詳細については、後述する。
なお、パチンコ機101には、例えば100Vの電圧からなる商用電源の電力を入力し、電源として機能する不図示の電源ユニットが備えられており、電源ユニットは、商用電源の100Vの電圧を、例えば24V(或いは12Vでもよい)の電圧に降圧して各部に供給する第1降圧回路と、例えば5Vの電圧に降圧して各部に供給する第2降圧回路とを有している。なお、島設備に供給されている例えば24Vの電圧からなる電力をそのまま入力するものでもよく、その場合、第1降圧回路は不要である。
第1降圧回路からの例えば24Vの電圧の電力は、主制御部100、副制御部200、普通電動役物ソレノイド52so、大入賞口ソレノイド61so、大入賞口補助ソレノイド62so、第1特別図柄表示器71、第2特別図柄表示器72、第1特別図柄保留表示器73、第2特別図柄保留表示器74、普通図柄表示器75、普通図柄保留表示器76、右打ち報知表示器77、払出モータ312、発射用ソレノイド12so、演出表示装置400、演出役物装置440、演出照明装置460、楽曲出力装置430等に送電され、それらの駆動電力や発光電力として用いられる。
また、第2降圧回路からの例えば5Vの電圧の電力は、第1一般入賞口検出スイッチ58s、第2一般入賞口検出スイッチ59s、第1始動口検出スイッチ51s、第2始動口検出スイッチ52s、ゲート検出スイッチ53s、大入賞口検出スイッチ65s、大入賞口排出検出スイッチ68s、払出球計数スイッチ313s、皿満タン検出スイッチ314s、タッチセンサ12s、操作ボリューム12v、押下操作検出スイッチ451s、回動操作検出スイッチ452s等に送電され、それらのセンサやスイッチの駆動電力として用いられる。
また、主制御部100においては、第1降圧回路からの例えば24Vの電圧の電力をさらに例えば5Vの電圧の電力に降圧し、この例えば5Vの電圧の電力は、メインCPU100a、メインROM100b、メインRAM100c、払出・発射制御回路301の駆動電力として用いられる。
そして、副制御部200においても、第1降圧回路からの例えば24Vの電圧の電力をさらに例えば3.3V(或いは1.2Vでもよい)の電圧の電力に降圧し、この例えば3.3Vの電圧の電力は、サブCPU200a、サブROM200b、サブRAM200cの駆動電力として用いられる。
2.主制御基板ユニット及び副制御基板ユニットの概略構成
次に、主制御基板ユニットM01及び副制御基板ユニットの概略構成を説明する。図4に示すように、主制御基板ユニットM01は、主制御基板30と、主制御基板30の表面30a(一方の面)に取付けられている複数の電子部品やコネクタCNa1〜コネクタCNa5と、を有する。主制御基板30は、表面30aにプリント配線が形成されている、略矩形のプリント配線板である。
主制御基板30の表面30aに取付けられている電子部品には、集積回路を有するプロセッサとしてのマイクロコンピュータMC(第1の電子部品)と、集積回路を有する複数のICチップICa1〜ICチップICa6(第1の電子部品)と、複数の抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11(第2の電子部品)と、複数のコンデンサCa1〜コンデンサCa6(第2の電子部品)と、が含まれる。マイクロコンピュータMCは、CPU(Central Processing Unit)、RAM、ROM、及びI/Oポートなどを備える。ICチップICa1〜ICチップICa6は、払出モータ312(図3参照)を制御するドライバや、電断時に信号を出力する電断監視IC、マイクロコンピュータMCが入出力を行う際のバッファ等として機能している。
主制御基板30の表面30aに取付けられているコネクタCNa1〜コネクタCNa5は、各入賞口等に設けられている各検出スイッチや払出・発射制御基板ユニット等の入力手段と、各ソレノイド、各表示器、払出・発射制御基板ユニット、副制御基板ユニット等の出力手段と、にワイヤハーネス(不図示)を介して電気的に接続されている。
主制御基板ユニットM01は、主制御基板30や、表面30aに取付けられている上述した電子部品や図示しない他の電子部品と共に樹脂ケース31(図2参照)に封入されており、主制御基板30の下辺30bが左右方向と略一致するように、表面30aを後方に向けて配置されている。樹脂ケース31は、透光性の合成樹脂等により形成されており、主制御基板ユニットM01を封入した状態で遊技盤PP(図2参照)の背面側に固着されている。これにより、主制御基板30は、中枠4を外枠2に対して開放した状態で、中枠4の背面方向視で作業者が視認可能となっている。樹脂ケース31は、主制御基板30に取付けられているコネクタCNa1〜コネクタCNa5や、コネクタCNa1〜コネクタCNa5に接続されるワイヤハーネスを挿通させる開口(不図示)を有している。これにより、主制御基板ユニットM01は、樹脂ケース31に封入されている状態で、各部と電気的に接続可能に構成されている。また、樹脂ケース31は、樹脂ケース31を破壊することによって、遊技盤PPからの主制御基板ユニットM01の取外しや、樹脂ケース31からの主制御基板ユニットM01の取出しが可能となるように構成されている。このように構成されて、樹脂ケース31は、主制御基板30や主制御基板30に取付けられている電子部品に対する不正な改造の防止を図っている。主制御基板30及び主制御基板30の表面30aに取付けられている電子部品は、コネクタCNa1〜コネクタCNa5を介して各検出スイッチや払出・発射制御部300から入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて遊技の進行を制御する。
副制御基板ユニットは、副制御基板と、副制御基板の表面及び裏面に取付けられた複数の電子部品及びコネクタと、を有している。副制御基板は、表面、裏面及び内部層にプリント配線が形成されている、多層のプリント配線板である。副制御基板の表面及び裏面に取付けられている電子部品には、RAM、ROM、CPU、その他の複数のICチップ、複数の抵抗器、複数のコンデンサが含まれる。
副制御基板に取付けられているコネクタは、主制御基板ユニットM01と、演出押下ボタン451と、演出設定操作部401と、各演出装置(それぞれ図1参照)と、に図示しないワイヤハーネスを介して電気的に接続されている。副制御基板及び副制御基板に取付けられている電子部品は、副制御基板に取付けられているコネクタを介して演出押下ボタン451、演出設定操作部401及び主制御基板ユニットM01から入力信号を受けて、遊技を盛り上げる演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて各演出装置の動作を制御する。なお、主制御基板ユニットM01及び副制御基板ユニットは、主制御基板30から副制御基板への単方向通信のみを可能に構成され、副制御基板から主制御基板30へ信号を入力することができないように構成されている。
3.主制御基板及び主制御基板に取付けられる部品の詳細
以下、図4を参照して、主制御基板30や、主制御基板30に取付けられる電子部品及びコネクタCNa1〜コネクタCNa5の詳細について説明をする。近年、パチンコ機101のような遊技機においては、構造の複雑化に伴い、基板に取付けられている電子部品の数や種類が増大し、基板の検査時における作業性の向上が求められている。このような現状に鑑み、本実施形態に係るパチンコ機101は、基板の検査時における作業性の向上を図っている。
マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6は、正面視、即ち主制御基板30の表面30aに対して直交する方向視において矩形の平板状に形成された本体部(平板部)34と、本体部34の上辺及び下辺のそれぞれに2列に並べて配置され、後方へ向けて延出する複数の端子(第1の端子)32と、を有するDIP(Dual In−line Package)型の電子部品である。複数の端子32は、主制御基板30に形成されている複数の貫通孔(不図示)にそれぞれ挿入されて、主制御基板30に取付けられている状態における本体部34の表面34aが主制御基板30の表面30aと平行となるように取付けられて、はんだにより主制御基板30に固定されている。マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6は、本体部34の表面34aに、文字列(例えば文字列「HDHT1204−A」)からなる管理番号33(文字識別表示)が印刷されている。なお、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6は、本実施形態における文字付き電子部品を構成する。マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6は、作業者が管理番号33を読取ることにより、製品の種類や仕様が識別される。なお、ICチップICa1及びICチップICa2、ICチップICa3及びICチップICa4、並びにICチップICa5及びICチップICa6は、それぞれ同一の管理番号33を有する同一種類のICチップであるように構成されている。
また、本実施形態において「文字列」とは、上述した例に示す通り数字のみに限定されず、英字、仮名、漢字等の文字や記号等を含む。即ち、管理番号33は数字のみから構成されているものに限定されず、管理番号33は読取る向きを特定可能な文字、数字及び記号(具体的には「¥」、「@」、「&」等)を少なくとも一部に含んで、管理番号33全体として読取る向きを特定可能に構成されていればよい。例えば、管理番号33は、数字を含まずに英字、仮名、漢字等の文字のみから構成されていてもよいし、読取る向きを特定できない文字や記号(具体的には「=」、「−」、「I」等)を一部に含んでいてもよいし、文字、数字及び記号等の1字であってもよい。
また、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6は、それぞれの管理番号33の文字列が同じ向きとなるように、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6が主制御基板30の表面30aに取付けられている。具体的には、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6は、主制御基板30を封入する樹脂ケース31(図2参照)が遊技盤PPに取付けられている状態で、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6の管理番号33の文字列が、全て基板の正面視(遊技盤PPの背面視)で正方向となるように、主制御基板30の表面30aに取付けられている。これにより、本実施形態のパチンコ機101は、主制御基板30を封入する樹脂ケース31が遊技盤PPに取付けられている状態で、作業者がマイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6の管理番号33を容易に目視で識別可能となり、主制御基板30や、主制御基板30に取付けられている電子部品の検査時、例えば、パチンコ機101の製造ラインにおける動作検査時、パチンコ機101が故障した際の故障部位を特定する検査時等における作業性の向上を図っている。
また、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa4は、本体部34に非対称性を有する切欠部35(目印)を有している。具体的には、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa4は、正面視で本体部34の左辺の一部を半円状に切欠くように形成されている切欠部35を有している。このように構成されて、切欠部35は、主制御基板30に取付けられているマイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa4の向きを作業者が判別可能に構成されている。
また、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa4のそれぞれが有するn本の端子32には、1番端子32aからn番端子まで順番に番号が与えられており、切欠部35と1番端子32aとの位置関係が予め定められている。具体的には、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa4は、本体部34の左辺側に切欠部35が配置されている状態において、下辺の左端に1番端子32aが位置するように構成されている。1番端子32aから右方へ2番端子、3番端子、と番号が与えられ、下辺の右端の端子32から上辺の右端の端子32、上辺の右端の端子32から上辺の左端の端子32へ、順番にn番端子まで番号が与えられている。このように、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa4は、切欠部35によって、複数の端子32のうちから1番端子32aを作業者が識別可能に構成されている。なお、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa4は、全て本体部34の左辺側に切欠部35が配置されているので、1番端子32aは全て下辺の左端に配置されている。
また、ICチップICa5及びICチップICa6は、本体部34に非対称性を有する端子識別部36(目印)を有している。具体的には、ICチップICa5及びICチップICa6は、本体部34の表面34aにおいて1番端子32aの近傍に形成されている円形の凹みである端子識別部36を有している。端子識別部36は、ICチップICa5及びICチップICa6の複数の端子32のうちから1番端子32aを作業者が識別可能に構成されていると共に、主制御基板30に取付けられているICチップICa5及びICチップICa6の向きを作業者が判別可能に構成されている。なお、ICチップICa5及びICチップICa6は、1番端子32aが下辺の左端に配置されている。このように、本実施形態のパチンコ機101は、切欠部35や端子識別部36が同じ向きとなるように、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6が主制御基板30に取付けられており、作業者がマイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6の取付け方向や1番端子32aの位置を容易に目視可能となるように構成されている。
抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6は、円筒状の本体部(円筒部)38と、本体部38の軸方向の両端に突出する端子(第2の端子)37と、を有する円筒型の抵抗器及びコンデンサであり、両端の端子37が、それぞれ主制御基板30に形成されている2箇所の貫通孔(不図示)に挿入されて、はんだにより主制御基板30に固定されている。抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6は、それぞれ、方向性を有して抵抗器及びコンデンサの仕様を表示するカラーコード39(方向性識別表示、識別表示)を有する。なお、抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6は、本実施形態における方向性表示付き電子部品(識別表示付き電子部品)を構成している。カラーコード39は、抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6の本体部38の外周面に、本体部38の軸方向と交差する面に沿って形成されている複数の帯からなり、これら帯の色の違いにより、抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11においては抵抗値とその精度、コンデンサCa1〜コンデンサCa6においては静電容量とその精度を表示している。
抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6は、両端の端子37がそれぞれ主制御基板30に形成されている2箇所の貫通孔のいずれに挿入されても機能上の影響が無いように構成されている。即ち、抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6は、機能上の方向性は有していないが、カラーコード39により、視覚上の方向性を有している。このため、抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6のうち、互いに同一のカラーコード39を有していながら、カラーコード39が異なる向きとなるように主制御基板30に取付けられている場合、機能上の問題は発生しないが、正しい抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6が取付けられているか否かを確認する際の作業性が低下する。例えば、作業者が互いに同一のカラーコード39を有している電子部品を、互いに異なるカラーコード39を有する電子部品であると誤認する虞がある。
このため、本実施形態におけるパチンコ機101は、同一のカラーコード39を有する抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6は、カラーコード39の向きが同じ向きとなるように主制御基板30の表面30aに取付けられている。具体的には、抵抗器Ra1及び抵抗器Ra11、抵抗器Ra2〜抵抗器Ra7、抵抗器Ra8〜抵抗器Ra10、コンデンサCa1〜コンデンサCa4、並びにコンデンサCa5〜コンデンサCa6は、それぞれ同一のカラーコード39を有しており、互いにカラーコード39の向きが同じ向きとなるように取付けられている。また、全ての抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6は、本体部38の軸方向が同じ向きとなるように主制御基板30の表面30aに取付けられている。これにより、本実施形態におけるパチンコ機101は、カラーコード39の視認性を向上し、作業者が主制御基板30に正しい抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6が取付けられているか否かを確認する際における誤認の可能性を低減している。
主制御基板30は、表面30aに、主制御基板30の仕様毎に固有の文字列(例えば文字列「ABCD01−01」)からなる基板管理番号30hが印刷されており、基板管理番号30hにより作業者に主制御基板30を識別させている。また、主制御基板30は、表面30aに、取付けられる電子部品がCPUを有するマイクロコンピュータMCであることを表示する文字列「CPU」からなるCPU識別表示30c、取付けられる電子部品がICチップICa1〜ICチップICa6のいずれであるかを表示する文字列「IC1」〜文字列「IC6」からなるIC識別表示30f、取付けられる電子部品が抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11のいずれであるかを表示する文字列「R1」〜文字列「R11」からなる抵抗器識別表示30i、取付けられる電子部品がコンデンサCa1〜コンデンサCa6のいずれであるかを表示する文字列「C1」〜文字列「C6」からなるコンデンサ識別表示30j、及び取付けられるコネクタがコネクタCNa1〜コネクタCNa5のいずれであるかを表示する文字列「CN1」〜文字列「CN5」からなるコネクタ識別表示30kが、印刷されている。なお、本実施の形態において、主制御基板30の表面30aには、複数のコネクタCNa1〜コネクタCNa5が、主制御基板30の下辺30bに沿って、左右方向に並べて取付けられているが、これに限定されず、例えば、取付けられるコネクタは1つであってもよい。
CPU識別表示30c、IC識別表示30f、抵抗器識別表示30i、コンデンサ識別表示30j、及びコネクタ識別表示30kは、それぞれマイクロコンピュータMC、ICチップICa1〜ICチップICa6、抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11、コンデンサCa1〜コンデンサCa6、及びコネクタCNa1〜コネクタCNa5の、対応する部品の近傍に配置されている。また、基板管理番号30h、CPU識別表示30c、IC識別表示30f、抵抗器識別表示30i、コンデンサ識別表示30j、及びコネクタ識別表示30kの文字列は、各部品が主制御基板30に取付けられている状態において基板の正面視でそれぞれの文字列が読取り可能な位置に配置されている。望ましくは、基板管理番号30h、CPU識別表示30c、IC識別表示30f、抵抗器識別表示30i、コンデンサ識別表示30j、及びコネクタ識別表示30kは、主制御基板30に取付けられている各部品と正面視で重ならない位置に配置されている。
また、基板管理番号30h、CPU識別表示30c、IC識別表示30f、抵抗器識別表示30i、コンデンサ識別表示30j、及びコネクタ識別表示30kの文字列は、同じ向きとなるように、表面30aに配置されている。具体的には、主制御基板30を封入する樹脂ケース31(図2参照)が遊技盤PPに取付けられている状態で、基板管理番号30h、CPU識別表示30c、IC識別表示30f、抵抗器識別表示30i、コンデンサ識別表示30j、及びコネクタ識別表示30kの文字列が、全て基板の正面視で正方向となるように、主制御基板30の表面30aにそれぞれ配置されている。即ち、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6に印刷されている管理番号33や、主制御基板30の表面30aに印刷されている文字列は、全て正面視で正方向となるように配置されている。これにより、本実施形態におけるパチンコ機101は、主制御基板30の表面30aに記載されている文字列の内容を作業者が容易に視認可能となるように構成されていると共に、主制御基板30の表面30aに記載されている文字列と、主制御基板30に取付けられている部品、電子部品の管理番号33及びカラーコード39と、を作業者が容易に比較可能となるように構成されている。
また、主制御基板30は、表面30a上の、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6の取付け位置の近傍に、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6の取付け方向を案内する、切欠き部案内表示30d(案内表示)及び端子識別部案内表示30g(案内表示)が印刷されている。具体的には、切欠き部案内表示30dは、主制御基板30にマイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa4が取付けられている状態の切欠部35の近傍に印刷されている、切欠部35の半円に対応する半円弧の線からなる表示である。また、具体的には、端子識別部案内表示30gは、ICチップICa5及びICチップICa6の1番端子32aが挿入される主制御基板30の貫通孔の近傍に印刷されている三角形からなる表示である。
また、切欠き部案内表示30d及び端子識別部案内表示30gは、各部品が主制御基板30に取付けられている状態において基板の正面視で少なくとも一部が視認可能な位置に配置されている。望ましくは、切欠き部案内表示30d及び端子識別部案内表示30gは、主制御基板30に取付けられている各部品と正面視で重ならない位置に配置されている。これにより、切欠き部案内表示30d及び端子識別部案内表示30gは、作業者が主制御基板30にマイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6を取付ける際、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa4の切欠部35及びICチップICa5及びICチップICa6の端子識別部36に対応して、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6の取付け方向を案内している。また、切欠き部案内表示30d及び端子識別部案内表示30gは、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6が主制御基板30に取付けられている方向が正しいか否かを作業者が容易に確認可能となるように構成されている。
また、主制御基板30上には、複数の電子部品の集合部分である部品集合部を有している。部品集合部は、同一の又は類似する機能を有する電子部品の集合部分や、同一の又は類似する外観を有する電子部品の集合部分、互いに関連する機能を有する電子部品の集合部分、複数の電子部品により特定の機能を実現する電子部品の集合部分等であり、複数の電子部品が隣接して纏まるように配置されて構成されている。本実施形態におけるパチンコ機101においては、主制御基板30上には、部品集合部として、ICチップICa1〜ICチップICa6及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6が集合している第1集合部と、抵抗器Ra2〜抵抗器Ra10が集合している第2集合部と、コネクタCNa1〜コネクタCNa5が集合している第3集合部と、を有している。これにより、本実施形態におけるパチンコ機101は、主制御基板30に取付けられている、類似する部品や関連する機能を有する部品等の視認性を向上している。なお、本実施形態において、同一の部品集合部に含まれる任意の2つの電子部品の間には、当該部品集合部に含まれない電子部品は配置されないように構成されている。
4.演出設定操作部の詳細
次に、図5(a)及び(b)を参照して、第1の実施形態に係る演出設定操作部401の詳細について説明をする。図5(a)は、演出設定操作部401の平面図、即ち演出設定操作部401が有する複数のボタンの移動方向視の図である。図5(b)は、図5(a)のA−A断面図である。第1の実施形態に係る演出設定操作部401は、複数のボタンとして、上方を向くように水平面と略平行に配置されている上板CP1に形成された第1の開口CP1cから、上板CP1の上面CP1aよりも上方へ突出するように配置され、遊技者の押圧操作により上方向D1及び下方向D2に移動可能な、決定ボタン(メインボタン)41と、決定ボタン41の周囲に、移動方向(下方向D2)視において決定ボタン41と重ならないように配置され、第1の開口CP1cと独立してかつ相互に独立して形成された複数の第2の開口CP1dから、上板CP1の上面CP1aよりも上方へそれぞれ突出し、押圧操作により決定ボタン41に対してそれぞれ独立して移動可能な相互に独立する複数のボタンからなる選択ボタン(方向操作ボタン)42を有している。
図5(b)は、遊技者による下方向D2への押圧操作が行われておらず、決定ボタン41及び選択ボタン42が移動していない初期位置に位置している状態を示している。決定ボタン41は、合成樹脂により形成されているとともに、移動方向である上方向D1に向いて押圧可能で、かつ移動方向視で円形状に形成された第1押圧面41aを有している。なお、上方向D1に向いている面とは、押圧操作における押圧方向視である平面視において視認可能である面を意味している。また、平面視において視認可能な領域と視認できない領域とが連続的に形成されている面については、当該面の平面視において視認可能な領域が上方向D1に向いている面を構成する。第1押圧面41aは、決定ボタン41が初期位置に位置している状態で上板CP1の上面CP1aより上方に位置するように配置されている。
選択ボタン42の複数のボタンは、それぞれ、合成樹脂により形成されているとともに、移動方向である上方向D1に向いて押圧可能に形成されている第2押圧面42aを複数のボタンのそれぞれに有して、決定ボタン41の周囲に位置するように配置されている。具体的には、選択ボタン42は、決定ボタン41を中心として直交する2本の直線LN1及び直線LN2上、かつ決定ボタン41の周囲に位置するように、決定ボタン41を中心として前後左右に配置された4つのボタンを有しており、これら選択ボタン42の4つのボタンは、押圧操作に応じて前後方向D3及び左右方向D4の方向操作が可能な所謂十字キーを構成している。なお、LN1及びLN2は、それぞれ、上面CP1aに沿って前後方向D3に延びる直線及び上面CP1aに沿って左右方向D4に延びる直線である。第2押圧面42aは、選択ボタン42が初期位置に位置している状態で上板CP1の上面CP1aより上方に位置するように配置されている。
このように決定ボタン41の周囲に複数のボタンからなる選択ボタン42が配置されていることにより、遊技者が演出装置に対する設定の操作を行う場合の手の移動距離を縮小し、操作性の向上を図っている。
また、第1の開口CP1cと決定ボタン41との間、及び第2の開口CP1dと選択ボタン42の複数のボタンとの間には、それぞれ隙間が形成されている。詳しくは、決定ボタン41及び選択ボタン42の移動方向視において、第1の開口CP1cは第1押圧面41aよりも大きく、第2の開口CP1dは選択ボタン42のそれぞれのボタンの第2押圧面41aよりも大きく形成されている。これにより、開口やボタンの寸法誤差によりボタンが開口に引掛かる動作不良の発生を抑制している。
また、演出設定操作部401は、遊技者の押圧操作による決定ボタン41及び選択ボタン42の下方向D2への移動を検出する複数の押圧検出スイッチ52tが設置されているとともに、制御基板と電気的に接続されている演出設定基板51Kを有している。演出設定基板51Kは、上面51aが決定ボタン41及び選択ボタン42の移動方向である上方向D1に向くように上板CP1の下方に配置されており、設置面としての上面51a上に複数の押圧検出スイッチ52tが設置されている。
押圧検出スイッチ52tは、それぞれ押し込むことで電気回路を通電させる小形のスイッチからなり、決定ボタン41及び選択ボタン42の4つのボタンの上方向D1及び下方向D2への移動がそれぞれボタンごとに独立して検出可能となるように、決定ボタン41及び選択ボタン42の4つのボタンのそれぞれの下方に配置されている。押圧検出スイッチ52tは、決定ボタン41及び選択ボタン42に対する押圧操作により弾性変形する弾性部54を有している。
図6(a)は、遊技者による押圧操作の一例として、決定ボタン41に対する押圧操作が行われ、決定ボタン41が初期位置から下方向D2へ移動した移動位置まで移動した状態を示しており、図6(b)は、遊技者による押圧操作の一例として、選択ボタン42の1つに対する押圧操作が行われ、選択ボタン42が初期位置から下方向D2へ移動した移動位置まで移動した状態を示している。遊技者が指Fにより、決定ボタン41及び選択ボタン42の複数のボタンのいずれかに対して下方向D2へ移動させる押圧操作を行うと、決定ボタン41及び選択ボタン42の複数のボタンのうち押圧操作されたボタンは、初期位置から下方向D2へ移動した移動位置まで移動して、押圧操作されたボタンに対応する押圧検出スイッチ52tの弾性部54が弾性変形し、押圧操作されたボタンの下方向D2への移動が検出される。押圧検出スイッチ52tによりボタンの下方向D2への移動が検出されると、演出設定基板51Kから制御基板に対して、押圧操作されたボタンに応じたON信号が出力される。
その後、遊技者が押圧操作されているボタンに対する指Fによる押圧操作を解除すると、それまで押圧操作されていたボタンは、弾性変形していた弾性部54の弾性力により上方向D1へ移動位置から初期位置まで移動して、対応する押圧検出スイッチ52tの弾性部54の形状が復元して、上方向D1への移動が検出される。押圧検出スイッチ52tによりボタンの上方向D1への移動が検出されると、演出設定基板51Kから制御基板に対して、押圧操作が解除されたボタンに応じたOFF信号が出力される。
このように構成されて、演出設定操作部401は、決定ボタン41及び選択ボタン42が押圧操作されることにより、制御基板に対して信号を出力し、出力された信号に応じて演出装置に対する設定の操作が可能となっている。例えば、決定ボタン41に対する押圧操作が有効化されている所定のタイミングで決定ボタン41が押圧操作されると、制御基板は、演出表示装置400に各演出装置の設定を操作するためのメニュー画面を表示させる処理を実行する。
演出表示装置400にメニュー画面が表示されている状態で、選択ボタン42の4つのボタンのいずれかに対する押圧操作に応じた前後左右のいずれかの方向操作が行われると、制御基板は、方向操作に応じて選択された演出装置の設定の映像を演出表示装置400に表示させる処理を実行する。選択ボタン42の方向操作により演出装置の設定が選択されている状態で、決定ボタン41が押圧操作されると、制御基板は、選択されている演出装置の設定を確定し、演出表示装置400に表示させているメニュー画面を終了する。演出装置の設定とは、例えば、演出表示装置400に表示されるキャラクター映像の種類の設定、演出役物装置440が移動する頻度の設定、演出照明装置460が発光する頻度の設定、演出音響装置から出力される音量の設定等がある。
次に、決定ボタン41及び選択ボタン42の形状の詳細について説明をする。図5(a)、図5(b)及び図6(a)に示すように、第1押圧面41aは、移動方向に対して最も高い部分、すなわち基準面としての上板CP1の上面CP1aから上方向D1への距離が最も大きい部分である最高部41bが、第1押圧面41aの外縁41c、即ち選択ボタン42の側の端部に位置するように配置されている。なお、第1押圧面41aの外縁41cとは、厳密に第1押圧面41aの端部であるものに限定されず、第1押圧面41aの端部の近傍であるものを含む。また、第1押圧面41aは、移動方向である下方向D2に凹むように凹面状に形成されている。具体的には、第1押圧面41aは、曲率半径Raの曲率中心が、第1押圧面41aより上方、すなわち移動位置から初期位置へ向かう方向(上方向D1)側に位置するように、球面状に形成されている。なお、決定ボタン41において、必ずしも成型加工を行う金型の第1押圧面41aに対応する面が凹面状に形成されているものに限定されない。第1押圧面41aは、決定ボタン41を射出成型等により成型加工する際の成型収縮により凹面状に形成されるものであってもよい。このように形成されていることにより、第1押圧面41aは、指の表面に密着して、押圧操作時に指が移動方向である下方向D2と交差する方向にずれにくいので、遊技者が決定ボタン41を指で押圧操作し易くなり、操作性の向上を図っている。
第2押圧面42aは、移動方向に対して最も低い部分、すなわち基準面としての上板CP1の上面CP1aから上方向D1への距離が最も小さい部分である最低部42bのそれぞれが、第2押圧面42aのそれぞれにおける決定ボタン41の側の端部42cに配置され、決定ボタン41の側とは反対側に向かって徐々に上方へ傾斜するように形成されている。
また、第1押圧面41aの最高部41bは、第2押圧面42aの最低部42bより高い位置に配置されている。すなわち、第1押圧面41aの最高部41bは、第2押圧面42aの最低部42bより、上板CP1の上面CP1aから上方向D1への距離が大きいように配置されている。具体的には、決定ボタン41及び選択ボタン42がともに初期位置に位置している状態で第1押圧面41aの最高部41bから第2押圧面42aの最低部42bまでの上方向D1(下方向D2)への距離Y1は、決定ボタン41の初期位置から移動位置まで下方向D2へ移動可能な可動距離Y2より、大きいように配置されている。また、演出設定操作部401は、決定ボタン41が初期位置から下方向D2へ可動距離Y2移動するよりも先に、押圧検出スイッチ52tによりボタンの下方向D2への移動が検出されるように構成されている。このため、第1押圧面41aの最高部41bは、決定ボタン41が押圧操作されて下方向D2への移動が検出される位置へ移動した状態でも、第2押圧面42aの最低部42bよりも高い位置となるように配置されている。
このように配置されていることにより、決定ボタン41を下方向D2へ押圧操作する際に、遊技者が意図せず選択ボタン42を押圧操作することを防ぎ、決定ボタン41の周囲に選択ボタン42が配置されている場合に、決定ボタン41の操作性の向上を図っている。また、距離Y1は、可動距離Y2より更に大きいので、目視確認をしなくても、決定ボタン41と選択ボタン42との境を指の触覚により把握しやすくなり、遊技者が演出設定操作部401の操作を行う際、演出装置と演出設定操作部401とを交互に見る必要性を低下させて、操作性の向上を図っている。
なお、上述した決定ボタン41の最高部41b、及び選択ボタン42の最低部42bの位置について、上板CP1の上面CP1aを基準として説明をしたが、最高部41b及び最低部42bの位置は、演出設定基板51Kの上面51aからの距離により説明することもできる。すなわち、最高部41bは、第1押圧面41aにおける上方向D1に対して演出設定基板51Kの上面51aからの距離が最も大きい部分であり、最低部42bは、第2押圧面42aにおける上方向D1に対して演出設定基板51Kの上面51aからの距離が最も小さい部分であるといえる。また、最高部41bは、演出設定基板51Kの上面51aから最高部41bまでの距離が、演出設定基板51Kの上面51aから最低部42bまでの距離より大きいように配置されている、といえる。
5.第1の実施形態のまとめ
本実施形態に係る遊技機(101)は、
遊技の結果に応じて遊技価値を付与可能な遊技機(101)において、
遊技に関する演出を実行可能な演出装置(400,430,440,450,460)と、
前記演出装置(400,430,440,450,460)に対する設定の操作が可能な演出設定手段(401)と、
円筒状の円筒部(38)と前記円筒部(38)の外周面に形成された識別表示(39)とを有して当該識別表示(39)により識別される複数の識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)と、
前記複数の識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)が少なくとも一方の面(30a)に取付けられた基板(30)と、を備え、
前記識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)は、前記一方の面(30a)に対して、一方の向きと当該一方の向きとは反対の他方の向きと、のいずれの向きに取付けても機能上の変化はなく、
前記識別表示(39)は、前記識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)が、前記一方の面(30a)に対して一方の向きに取付けられた場合と前記他方の向きに取付けられた場合とで、外観により判別される方向が異なるように形成され、
前記基板(30)上には、同一の識別表示(39)を有する2つ以上の識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra2〜Ra7)を含んだ電子部品の集合部分である部品集合部を有し、
前記部品集合部に含まれる前記2つ以上の識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra2〜Ra7)は、前記円筒部(38)の軸方向が前記一方の面(30a)に沿うように、かつ外観により判別される前記識別表示(39)の方向が同じ方向となるように前記基板(30)に取付けられ、
前記演出設定手段(401)は、
押圧操作により移動可能なメインボタン(41)と、
前記メインボタン(41)の周囲に配置され、押圧操作に応じて方向操作が可能な方向操作ボタン(42)と、を有し、
前記メインボタン(41)は、移動方向(D2)に向いて押圧可能に形成された第1押圧面(41a)を有し、
前記方向操作ボタン(42)は、前記移動方向(D2)に向いて押圧可能に形成された第2押圧面(42a)を有し、
前記第1押圧面(41a)における前記移動方向(D2)に対して最も高い部分である最高部(41b)は、前記第2押圧面(42a)における前記移動方向(D2)に対して最も低い部分である最低部(42b)よりも前記移動方向(D2)に対して高い位置に配置されている、ことを特徴とする。
これにより、遊技者が演出設定操作部401の操作を行う際、手の移動距離を縮小すると共に、目視確認をしなくても決定ボタン41と選択ボタン42との位置関係を指の触覚により把握しやすくなり、演出表示装置400等の演出装置と演出設定操作部401とを交互に見る必要性を低下させて、演出設定操作部401の操作性の向上を図ることが可能となる。
加えて、本実施形態のパチンコ機101は、決定ボタン41と選択ボタン42とが全て独立した穴から突出すると共に、全て独立して操作可能な部品によって構成されている。このため、決定ボタン41と選択ボタン42とが押圧方向視で重ならず、決定ボタン41と選択ボタン42間、及び各ボタンとボタンの穴間の接触機会を減らしてボタンの耐久性を向上することができる。また、破損等により、仮に選択ボタン42の何れかのボタンが使用不能となっても、他のボタンの機能に影響しにくい。これにより、例えば、左の選択ボタンが使用不能であっても、右の選択ボタンを複数回操作して選択されている演出設定を一周させることで、右の選択ボタンで左の選択ボタンの機能を代用することが可能な構成とすることが可能となる。
また、これにより、カラーコード39を有する抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6のうち、同一のカラーコード39を有する電子部品が、部品集合部においてカラーコード39が同じ向きとなるように主制御基板30に取付けられているので、作業者によるカラーコード39の誤認の可能性を低減し、主制御基板30や、主制御基板30に取付けられている電子部品の検査時における作業性の向上を図ることができる。
また、本実施形態に係る遊技機(101)は、
複数の前記演出装置(400,430,440,450,460)を備え、
前記第1の開口(CP1c)は、複数の前記演出装置(400,430,440,450,460)のうちいずれかの演出装置の下方に配置され、
前記方向操作ボタン(42)は、前記メインボタン(41)の周囲に、4つの前記第2の開口(CP1d)からそれぞれ突出し、前記移動方向(D2)への押圧操作により前記メインボタン(41)に対してそれぞれ独立して移動可能な相互に独立する4つのボタンからなる、ことを特徴とする。
これにより、演出装置と演出設定操作部401とが上下方向に異なる位置に配置されている場合であっても遊技者が演出装置と演出設定操作部401とを交互に見る必要性を低下させて、演出設定操作部401の操作性の向上を図ることが可能となる。また、選択ボタン42に対して、例えば前後左右の4方向の方向操作が可能となるので、例えば選択ボタンが2つのボタンからなる場合と比較して、より複雑な方向操作によって演出装置に対する設定の操作を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機(101)は、
前記識別表示(39)は、前記軸方向と交差する面に沿って形成された複数の帯からなり、
前記2つ以上の識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra2〜Ra7)は、前記軸方向と交差する方向に並べた状態で前記基板に取付けられている、ことを特徴とする。
これにより、同一のカラーコード39を有する電子部品の同一の色の帯が本体部38の軸方向と交差する方向に直線状に並ぶように配置されるので、作業者によるカラーコード39の誤認の可能性を低減し、主制御基板30や、主制御基板30に取付けられている電子部品の検査時における作業性の向上を図ることが可能となる。
6.変形例
なお、本実施形態において、パチンコ機101は、文字識別表示を有する文字付き電子部品として、管理番号33が印刷されているマイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6を有しているが、これに限定されない。文字付き電子部品は、文字列からなる文字識別表示を有して文字識別表示により識別される電子部品であればよく、例えば、パチンコ機101は、文字付き電子部品として、文字識別表示としての管理番号が印刷されたROMやRAM等を含む多様なICチップ、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、トランジスタ、リレー、ヒューズ等を有して構成されていてもよいし、文字付き電子部品としての多様な電子部品を有していてもよい。また、文字識別表示は電子部品の管理番号に限定されない。文字識別表示は電子部品の特性を示す表示でもよく、例えば、抵抗値、静電容量、定格電圧、定格電流、電圧や電流の制限値、電子部品の機能等を示す表示でもよいし、製造時期、製造者名、生産地名等を示す表示でもよい。
また、本実施形態において、パチンコ機101は、主制御基板30の表面30aに取付けられている管理番号33を有する電子部品が、管理番号33の文字列が全て正面視で正方向となるように主制御基板30に取付けられているが、これに限定されない。パチンコ機101は、主制御基板30の一方の面である表面30aに取付けられた管理番号を有する電子部品のうち、主制御基板30の面と管理番号を有する面とが平行となるように取付けられているものについて、管理番号の文字列が同じ向きとなるように主制御基板30に取付けられていればよい。例えば、パチンコ機101は、主制御基板30の表面30aに取付けられている管理番号33を有する電子部品が、管理番号33の文字列が全て正面視で上下逆方向となるように主制御基板30に取付けられていてもよいし、管理番号33の文字列の向きがいずれかの方向に統一されていればよい。また、例えば、主制御基板30の表面30aに取付けられてはいるが、表面30aと管理番号を有する面とが平行となるように取付けられてはいない電子部品や、主制御基板30の他方の面である裏面に取付けられた電子部品等については、管理番号の文字列が異なる向きとなるように主制御基板30に取付けられていてもよい。主制御基板30の表面30aに取付けられてはいるが、表面30aと管理番号を有する面とが平行となるように取付けられてはいない電子部品としては、具体的には、SIP(Single In−line Package)型のICチップや、円筒型に形成されて円筒面に管理番号を有しているコンデンサ等がある。
また、主制御基板30の面と管理番号を有する面とが平行となるように取付けられている、とは、互いの面が厳密に平行であるものに限定されず、主制御基板30の表面30aの垂直方向視において、主制御基板30の面と管理番号を有する面とが平行であると作業者が認識する程度に、平行に近い角度となるように取付けられていればよい。
また、本実施形態において、パチンコ機101は、非対称性を有する目印として、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa4を半円状に切欠くように形成されている切欠部35や、ICチップICa5及びICチップICa6の円形の凹みである端子識別部36を有しているが、これに限定されない。目印は、電子部品の向きの判別や1番端子32aの識別が可能な程度に非対称性を有するものであればよく、例えば、パチンコ機101は、目印として、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6の本体部34の角の一部が面取りされている面取り形状を有していてもよいし、目印として、本体部34の表面34a上の1番端子32aの近傍に印刷されている記号や文字等を有していてもよい。また、パチンコ機101は、目印を有する文字付き電子部品として、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6以外の電子部品、例えば、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、トランジスタ、リレー、ヒューズ等を有して構成されていてもよい。
また、本実施形態において、パチンコ機101は、方向性を有する方向性識別表示として、抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6のカラーコード39を有しているが、これに限定されない。方向性識別表示は、方向性を有して電子部品を識別可能とするものであればよく、例えば、抵抗器、コンデンサ、ダイオード、トランジスタ、リレー、ヒューズ等に印刷されて部品を識別可能とする管理番号が、本実施形態における方向性識別表示を構成してもよいし、マイクロコンピュータMC、ICチップICa1〜ICチップICa6等に印刷されて方向性を有する管理番号33が、本実施形態における方向性識別表示を構成してもよいし、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa4を半円状に切欠くように形成されている切欠部35や、ICチップICa5及びICチップICa6が有する円形の凹みである端子識別部36が、本実施形態における方向性識別表示を構成してもよいし、他の多様な形態が考えられる。
また、本実施形態において、パチンコ機101は、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6に印刷されている文字識別表示としての管理番号33や、主制御基板30の表面30aに印刷されている文字列が、全て同じ向きとなるように配置されているが、これに限定されない。パチンコ機101は、主制御基板30の表面30aに印刷されている複数の文字列のうち一部が、他の文字列の向きとは異なる例外的な向きとなるように配置されていてもよいし、文字列を有する複数の電子部品のうち一部の電子部品が他の電子部品とは文字列の向きが異なるように配置されていてもよい。また、マイクロコンピュータMC及びICチップICa1〜ICチップICa6は、文字列からなる文字識別表示以外の表示を有するように構成されていてもよいし、1つの電子部品の中に向きが異なる複数の文字列が印刷されており、そのうちの一部の文字列の向きが他の電子部品の文字列や主制御基板30の表面30aに印刷されている文字列と同じ向きとなるように配置されていてもよい。
また、本実施形態において、パチンコ機101は、抵抗器Ra1〜抵抗器Ra11及びコンデンサCa1〜コンデンサCa6が、本体部38の軸方向が全て同じ向きとなるように主制御基板30の表面30aに取付けられているように構成されているが、これに限定されない。パチンコ機101は、一方の面に取付けられた複数の方向性表示付き電子部品のうち、同一の方向性識別表示を有する方向性表示付き電子部品が、方向性識別表示が同じ向きとなるように基板に取付けられているように構成されていればよく、例えば、異なるカラーコード39を有する抵抗器Ra1及び抵抗器Ra11と、抵抗器Ra2〜抵抗器Ra7と、は、本体部38の軸方向が異なる向きとなるように主制御基板30の表面30aに取付けられているように構成されていてもよい。また、例えば、表面30aに取付けられている抵抗器Ra1と同じカラーコードを有する他の抵抗器が主制御基板30の裏面に取付けられている場合、これらの抵抗器は異なる向きに取付けられているように構成されていてもよい。
また、本実施形態において、パチンコ機101は、主制御基板30の表面30aに取付けられた複数の方向性表示付き電子部品のうち、同一の方向性識別表示を有する全ての方向性表示付き電子部品が、方向性識別表示が同じ向きとなるように主制御基板30に取付けられているように構成されているが、これに限定されない。パチンコ機101は、例えば、同一の部品集合部に含まれる電子部品のうち、同一の方向性識別表示を有する方向性表示付き電子部品が、方向性識別表示が同じ向きとなるように主制御基板30に取付けられていればよい。具体的には、第1集合部に含まれる電子部品のうち、コンデンサCa1〜コンデンサCa4は、方向性を有する方向性識別表示としてのカラーコード39が同一であり、コンデンサCa5及びコンデンサCa6は、カラーコード39が同一であり、ICチップICa1及びICチップICa2は、方向性を有する方向性識別表示としての管理番号33が同一であり、ICチップICa3及びICチップICa4は、管理番号33が同一であり、ICチップICa5及びICチップICa6は、管理番号33が同一である。すなわち、第1集合部において、コンデンサCa1〜コンデンサCa4、コンデンサCa5及びコンデンサCa6、ICチップICa1及びICチップICa2、ICチップICa3及びICチップICa4、ICチップICa5及びICチップICa6は、それぞれ方向性識別表示が同じ向きとなるように主制御基板30に取付けられていればよい。また、具体的には、第2集合部に含まれる電子部品のうち、抵抗器Ra2〜抵抗器Ra7は、方向性を有する方向性識別表示としてのカラーコード39が同一であり、抵抗器Ra8〜抵抗器Ra10は、カラーコード39が同一である。すなわち、第2集合部において、抵抗器Ra2〜抵抗器Ra7、抵抗器Ra8〜抵抗器Ra10は、それぞれ方向性識別表示が同じ向きとなるように主制御基板30に取付けられていればよい。このように構成されて、パチンコ機101は、主制御基板30上に取付けられている、類似する部品や関連する機能を有する部品等の視認性を向上し、主制御基板30や、主制御基板30に取付けられている電子部品の検査時における作業性の向上を図ることができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態に係るパチンコ機102は、第1の実施形態に対して主制御基板ユニットの構成が異なり、第1の実施形態と同様の部分については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。
1.主制御基板ユニットの詳細
近年、パチンコ機等の遊技機においては、構造の複雑化、演出装置の大型化、基板に取付けられている電子部品の数や種類の増大等に伴い、基板サイズの縮小化や基板サイズの増大の抑制が求められている。このような現状に鑑み、本実施形態に係るパチンコ機102は、基板サイズの縮小化や基板サイズの増大の抑制を図っている。
図7に示すように、第2の実施形態に係るパチンコ機102は、主制御基板ユニットM02で構成される主制御部100を有している。主制御基板ユニットM02は、主制御基板130と、主制御基板130の表面130a(一方の面)に取付けられている複数の電子部品やコネクタCN1及びコネクタCN2と、を有する。主制御基板130に取付けられている複数の電子部品には、集積回路を有するプロセッサとしてのマイクロコンピュータMC2(第1の電子部品)と、集積回路を有する複数のICチップIC1〜ICチップIC7(第1の電子部品)と、複数の抵抗器R1〜抵抗器R9(第2の電子部品)と、複数のコンデンサC1〜コンデンサC7(第2の電子部品)と、インダクタ(不図示)と、が含まれる。
マイクロコンピュータMC2、及びICチップIC1〜IC7は、トランジスタ、ダイオード、抵抗、コンデンサなどの電気部品を集積した電気素子である。また、マイクロコンピュータMC2、ICチップIC1〜IC7は、正面視、即ち主制御基板130の表面130aに対して直交する方向視において矩形の平板状に形成された本体部(平板部)134と、本体部134の上辺(長辺)及び下辺(長辺)のそれぞれに2列に並べて配置され、後方へ向けて延出する複数の端子(第1の端子)132と、を有するDIP(Dual In−line Package)型の電子部品である。マイクロコンピュータMC2、及びICチップIC1〜IC7は、表面130aの直交方向視における本体部134の長辺(第1の辺)134a方向(長手方向)が、互いに沿う方向となるように配置されている。
抵抗器R1〜抵抗器R9及びコンデンサC1〜コンデンサC7は、円筒状の本体部(円筒部)138と、本体部138の軸方向の両端に突出する端子(第2の端子)137と、を有する円筒型の抵抗器及びコンデンサであり、両端の端子137が、それぞれ主制御基板130に形成されている2箇所の貫通孔(不図示)に挿入されて、はんだにより主制御基板130に固定されている。また、抵抗器R1〜抵抗器R9及びコンデンサC1〜コンデンサC7は、本体部138の長手方向(軸方向)の長さが、マイクロコンピュータMC2及びICチップIC1〜IC7の本体部134の、表面130aの直交方向視における短辺(第1の辺)134b方向の長さよりも小さいように形成されている。また、抵抗器R1〜抵抗器R9及びコンデンサC1〜コンデンサC7は、それぞれ、方向性を有して抵抗器及びコンデンサの仕様を表示するカラーコード139(方向性識別表示、識別表示)を有する。本実施形態においては、コンデンサC1〜コンデンサC7、抵抗器R1〜抵抗器R3、抵抗器R4〜抵抗器9は、それぞれ同一のカラーコードを有している。
本実施形態に係る主制御基板ユニットM02は、ICチップIC1〜ICチップIC7への入力電力を平滑化するため、ICチップIC1〜ICチップIC7の近傍に、それぞれコンデンサC1〜コンデンサC7が対応付けて配置されている。なお、入力電力を平滑化するため、コンデンサC1〜コンデンサC7は、可能な限りICチップIC1〜ICチップIC7に近い位置に配置されることが望ましい。
ICチップIC1〜ICチップIC7及びコンデンサC1〜コンデンサC7は、何れかのICチップと当該ICチップに対応付けて配置されるコンデンサとを、複数の電子部品の集合部分である部品集合部の1単位として捉えた(一体的に観察した)場合、換言すると、何れかのコンデンサと当該コンデンサの最も近くに配置されるICチップとを部品集合部の1単位として捉えた場合、1単位における主制御基板130の長辺方向(左右方向)の長さと、1単位における主制御基板130の短辺方向(上下方向)の長さと、を乗じて算出される矩形領域の面積が小さくなるように、配置されている。
具体的には、コンデンサC1〜コンデンサC7の本体部138は、ICチップIC1〜ICチップIC7のうちそれぞれのコンデンサの最も近くに配置されたICチップ(対応付けられたICチップ)の本体部134の短辺134bと、表面130aに平行かつ短辺134bに直交する方向視で重なる範囲内に配置されている。また、コンデンサC1〜コンデンサC7の本体部138は、長手方向(軸方向)が、ICチップIC1〜ICチップIC7のうちそれぞれのコンデンサの最も近くに配置されたICチップ(対応付けられたICチップ)の本体部134の短辺134bの方向に沿うように配置されている。また、コンデンサC1〜コンデンサC7は、互いのカラーコードの方向が揃うように配置されている。
一般に、ICチップの複数の端子のうち、ICチップに電力を供給するための極性を異とする2つの電源端子は、表面130aの垂直方向視におけるICチップの本体部の一方の長辺側と他方の長辺側とに配置されている。例えば、ICチップIC1では、正極が20番端子、負極が10番端子となっている。このため、本実施形態に係る主制御基板ユニットM02は、コンデンサの長手方向がICチップの短手方向(本体部の短辺方向)に沿うように配置することで、極性を異とする電源端子とコンデンサの両端子とをそれぞれ結ぶ主制御基板130上のプリント配線の長さの縮小化を図っている。
また、本実施形態に係る主制御基板ユニットM02は、ICチップIC7のプルアップ抵抗やプルダウン抵抗として、ICチップIC7の近傍に複数の抵抗器R1〜抵抗器R9からなる抵抗群が対応付けて配置されている。なお、プルアップ抵抗やプルダウン抵抗の機能を十分に発揮するため、抵抗器R1〜抵抗器R9は、可能な限りICチップIC7に近い位置に配置されることが望ましい。
ICチップIC7及び抵抗器R1〜抵抗器R9は、ICチップIC7とICチップIC7に対応付けて配置される抵抗器R1〜抵抗器R9とを、複数の電子部品の集合部分である部品集合部の1単位として捉えた(一体的に観察した)場合、1単位における主制御基板130の長辺方向(左右方向)の長さと、1単位における主制御基板130の短辺方向(上下方向)の長さと、を乗じて算出される矩形領域の面積が小さくなるように、配置されている。
具体的には、抵抗器R1〜抵抗器R9の本体部138は、ICチップIC7の本体部134の、表面130aの垂直方向視における長辺134aと、表面130aに平行かつ長辺134aに直交する方向視で重なる範囲内に配置されている。また、抵抗器R1〜抵抗器R9の本体部138は、長手方向(軸方向)が互いに沿うように、かつICチップIC7の本体部134の短辺134bの方向に沿うように配置されている。また、抵抗器R1〜抵抗器R9の本体部134は、ICチップIC7の本体部134に対し、短辺134bの方向の距離が揃うように、ICチップIC7の本体部134の長辺134aの方向に並べて並列状に配置されている。また、抵抗器R1〜抵抗器R9は、互いのカラーコードの方向が揃うように配置されている。
このようにICチップIC1〜ICチップIC7、コンデンサC1〜コンデンサC7、抵抗器R1〜抵抗器R9が配置されることにより、本実施形態に係るパチンコ機102は、基板に取り付けられた複数の電子部品が配置される矩形領域の面積の縮小化を図り、基板に対する電子部品のレイアウト設計を行い易くしている。また、ICチップIC1〜ICチップIC7と、コンデンサC1〜コンデンサC7及び抵抗器R1〜抵抗器R9と、を結ぶ主制御基板130上のプリント配線の長さの縮小化を図ることにより、コンデンサC1〜コンデンサC7及び抵抗器R1〜抵抗器R9が機能を良好に発揮することを可能としている。
2.第2の実施形態のまとめ
本実施形態に係る遊技機(102)は、
遊技の結果に応じて遊技価値を付与可能な遊技機(102)において、
基板(130)と、
集積回路を有して前記基板(130)の一方の面(130a)に直交する方向視で矩形の平板状に形成された平板部(134)と、前記平板部(134)から延出する複数の第1の端子(132)と、をそれぞれ有し、前記一方の面(130a)に取付けられた複数の第1の電子部品(MC2,IC1〜IC7)と、
本体部(138)と、前記本体部(138)から延出する複数の第2の端子(137)と、をそれぞれ有し、前記一方の面(130a)に取付けられた複数の第2の電子部品(C1〜C7,R1〜R9)と、を備え、
前記複数の第2の電子部品(C1〜C7,R1〜R9)のうち何れかの第2の電子部品の前記本体部(138)は、前記複数の第1の電子部品(MC2,IC1〜IC7)のうち前記何れかの第2の電子部品の最も近くに配置された第1の電子部品の前記平板部(134)の第1の辺(134a,134b)と、前記一方の面(130a)に平行かつ前記第1の辺(134a,134b)に直交する方向視で重なる範囲内に配置されている、ことを特徴とする。
また、本実施形態に係る遊技機(102)は、
遊技の結果に応じて遊技価値を付与可能な遊技機(102)において、
基板(130)と、
集積回路を有して前記基板(130)の一方の面(130a)に直交する方向視で矩形の平板状に形成された平板部(134)と、前記平板部(134)から延出する複数の第1の端子(132)と、をそれぞれ有し、前記一方の面(130a)に取付けられた複数の第1の電子部品(MC2,IC1〜IC7)と、
長手方向の長さが前記平板部(134)の短辺(134b)方向の長さよりも小さい本体部(138)と、前記本体部(138)から延出する複数の第2の端子(137)と、をそれぞれ有し、前記一方の面(130a)に取付けられた複数の第2の電子部品(C1〜C7,R1〜R9)と、を備え、
前記複数の第2の電子部品(C1〜C7,R1〜R9)のうち何れかの第2の電子部品の前記本体部(138)は、前記複数の第1の電子部品(MC2,IC1〜IC7)のうち前記何れかの第2の電子部品の最も近くに配置された第1の電子部品の前記平板部(134)の短辺(134b)と、前記一方の面(130a)に平行かつ前記短辺(134b)に直交する方向視で重なる範囲内に、長手方向が前記短辺(134b)方向に沿うように配置されている、ことを特徴とする。
これにより、基板上に複数の電子部品が配置される矩形領域の面積の縮小化を図ることが可能となり、基板上に複数の電子部品を配置する際における設計コストの抑制を図ると共に、基板サイズの縮小化や基板サイズの増大の抑制を図ることが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機(102)は、
前記複数の第2の電子部品(R1〜R9)は、それぞれ抵抗器であり、
前記一方の面(130a)に取付けられた前記複数の第2の電子部品(R1〜R9)は、前記本体部(138)が前記最も近くに配置された第1の電子部品の前記第1の辺(134a,134b)と、前記一方の面に平行かつ前記第1の辺(134a,134b)に直交する方向視で重なる範囲内に、前記第1の辺(134a,134b)の方向に並べて配置されている2以上の第2の電子部品(R1〜R9)を含む、ことを特徴とする。
これにより、基板上にICチップや複数の抵抗器が配置される矩形領域の面積の縮小化を図ることが可能となり、基板上に複数の電子部品を配置する際における設計コストの抑制を図ると共に、基板サイズの縮小化や基板サイズの増大の抑制を図ることが可能となる。また、一般に、マイクロコンピュータMC2、ICチップIC1〜IC7等のDIP型の電子部品は、端子間の距離が規格化されているため、レイアウトの差異による基板サイズへの影響が大きく、上述したように各電子部品が配置されることによる基板サイズの縮小化や基板サイズの増大の抑制効果が大きい。
3.変形例
なお、本実施形態において、基板サイズの縮小化や基板サイズの増大の抑制を図るための構成として、主制御基板130に取付けられているICチップIC1〜IC7、抵抗器R1〜抵抗器R9及びコンデンサC1〜コンデンサC7の配置を例に説明をしたが、これに限定されない。部品集合部の1単位における、基板の面の第1の方向の長さと、第1の方向と交差する第2の方向と、を乗じて算出される矩形領域の面積が小さくなるように、複数の電子部品が配置されていればよく、例えば、マイクロコンピュータ、コンデンサ、抵抗器等の部品集合部の1単位における矩形領域の面積が小さくなるように各部品が配置されていてもよいし、これら以外の電子部品、例えば、インダクタ、LED、トランジスタ、ダイオード等の部品集合部の1単位における矩形領域の面積が小さくなるように各部品が配置されていてもよいし、本体部が平板状や円筒状ではない電子部品であってもよいし、ICチップ同士の部品集合部の1単位における矩形領域の面積が小さくなるように各部品が配置されていてもよい。
また、本実施形態において、主制御基板130の表面130aには、マイクロコンピュータMC2、ICチップIC1〜IC7が、本体部134の長辺方向が互いに沿う方向となるように配置され、抵抗器R1〜抵抗器R9及びコンデンサC1〜コンデンサC7が、本体部138の長手方向が互いに沿う方向となるように配置されているが、これに限定されない。基板の一方の面に取付けられた複数の第2の電子部品のうち、何れかの第2の電子部品の本体部の長手方向が、基板の一方の面に取付けられた複数の第1の電子部品のうち上記何れかの第2の電子部品の最も近くに配置された第1の電子部品の平板部の短辺方向に沿うように配置されていればよく、例えば、第1のコンデンサ及び第1のコンデンサの最も近くに配置された第1のICチップが、第1のコンデンサの長手方向が第1のICチップの平板部の短辺方向に沿うように配置され、第2のコンデンサ及び第2のコンデンサの最も近くに配置された第2のICチップが、第2のコンデンサの長手方向が第2のICチップの平板部の短辺方向に沿うように配置され、第1のコンデンサ及び第2のコンデンサが、互いの長手方向が交差するように配置されていてもよいし、第1のコンデンサ、第2のコンデンサ、第1のICチップ及び第2のICチップの代わりにこれら以外の電子部品が配置されていてもよい。
また、本実施形態において、主制御基板130の表面130aには、コンデンサC1〜コンデンサC7の本体部138が、それぞれ対応付けられたICチップIC1〜IC7の本体部134の短辺134bと、表面130aに平行かつ短辺134bに直交する方向視で重なる範囲内に、長手方向が前記短辺方向に沿うように配置されているが、これに限定されない。基板の一方の面に取付けられた複数の第2の電子部品のうち、何れかの第2の電子部品の本体部が、基板の一方の面に取付けられた複数の第1の電子部品のうち上記何れかの第2の電子部品の最も近くに配置された第1の電子部品の平板部の第1の辺と、一方の面に平行かつ第1の辺に直交する方向視で重なる範囲内に配置されていればよい。また、平板部は、基板の面方向視において厳密に矩形である必要はなく、例えば、矩形状に形成されて1つの角または複数の角が面取りされていてもよいし、角が丸みを帯びていてもよい。このような場合、平板部の長手方向の長さを長辺の長さと、平板部の短手方向の長さを短辺の長さとみなす。また、平板部は、基板の面方向視において正方形状に形成されていてもよく、このような場合、平板部の1辺の長さを長辺の長さ及び短辺の長さとみなす。
例えば、第1のコンデンサ及び第1のコンデンサの最も近くに配置された第1のICチップが、第1のコンデンサの本体部の軸方向(長手方向)が第1のICチップの平板部の長辺方向(長手方向)に沿うように配置されて、かつ第1のコンデンサの本体部が第1のICチップの平板部の短辺と、基板の面に平行かつ上記短辺に直交する方向視で重なる範囲内に配置されていてもよいし、第1のコンデンサ及び第1のコンデンサの最も近くに配置された第1のICチップが、第1のコンデンサの本体部の軸方向が第1のICチップの平板部の短辺方向に沿うように配置されて、かつ第1のコンデンサの本体部が第1のICチップの平板部の長辺と、基板の面に平行かつ上記長辺に直交する方向視で重なる範囲内に配置されていてもよいし、第1の電子部品及び第2の電子部品の長手方向は、互いに斜めに交差するように配置されていてもよい。
なお、基板サイズの縮小化や基板サイズの増大の抑制を図る効果をより大きくするためには、第1の電子部品と、長手方向の大きさが第1の電子部品の長手方向の大きさよりも小さい第2の電子部品と、が互いの長手方向が沿うように配置されている場合、第2の電子部品は、第1の電子部品の長手方向の幅と、基板の面に平行かつ第1の電子部品の長手方向に直交する方向視で重なる範囲内に配置されていることが望ましい。また、同様に、第1の電子部品と、長手方向の長さが第1の電子部品の長手方向の長さよりも小さい第2の電子部品と、が互いの長手方向が交差する(直交する)ように配置されている場合、第2の電子部品は、第1の電子部品の短手方向の幅と、基板の面に平行かつ第1の電子部品の短手方向に直交する方向視で重なる範囲内に配置されていることが望ましい。
また、本実施形態において、コンデンサC1〜コンデンサC7の本体部138は、本体部138の長手方向の長さが、ICチップIC1〜IC7の本体部134の短辺134b方向の長さよりも小さいように形成され、ICチップIC1〜IC7の本体部134の短辺134bと、基板の面に平行かつ本体部134の短辺134b方向に直交する方向視で重なる範囲内に配置されているが、これに限定されない。第2の電子部品の本体部は、基板の面に平行かつ第1の電子部品の平板部の第1の辺と直交する方向視で、第1の電子部品の平板部と少なくとも一部が重なっていればよく、例えば、第2の電子部品の本体部の長手方向の長さが、第1の電子部品の短手方向の長さに近似する長さとなっていてもよいし、第1の電子部品の短手方向の長さよりも大きな長さとなっていてもよい。
また、本実施形態において、抵抗器R1〜抵抗器R9の本体部138は、最も近くに配置されたICチップIC7の本体部134の長辺134aと、表面130aに平行かつ長辺に直交する方向視で重なる範囲内に、本体部134の長辺134aの方向に並べて並列状に配置されているが、これに限定されない。2以上の第2の電子部品が、第1の電子部品の平板部の第1の辺と、基板の面に平行かつ第1の辺に直交する方向視で重なる範囲内に配置されていればよく、例えば、複数の第2の電子部品の本体部のうち、最も近い位置に配置されている第1の電子部品の平板部の第1の辺と、基板の面に平行かつ第1の辺に直交する方向視で重なる範囲外に配置されているものがあってもよいし、複数の第2の電子部品が、軸方向に並べて直列状に配置されていてもよいし、抵抗器以外の2以上の第2の電子部品が、第1の電子部品の平板部の第1の辺と、基板の面に平行かつ第1の辺に直交する方向視で重なる範囲内に離間して配置されていてもよい。
また、本実施形態において、コンデンサC1〜コンデンサC7、抵抗器R1〜抵抗器R3、抵抗器R4〜抵抗器9は、それぞれ同一のカラーコードを有しているが、これに限定されない。例えば、コンデンサ及び抵抗器が全て同一のカラーコードを有していてもよいし、更に多くの種類のカラーコードを有するコンデンサや抵抗器が混在していてもよいし、同一のカラーコードを有する電子部品が異なる向きとなるように基板に取付けられていてもよい。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態において、複数の電子部品が取付けられている基板として、遊技を実行するための各種の演算を行う主制御基板30,130を例に説明をしたが、これに限定されない。電子部品が取付けられている基板は、LED等の発光源が取付けられている発光基板、電流や電気信号を中継する中継基板、遊技を盛り上げる演出を実行するための各種の演算を行う副制御基板、遊技球を発射させるための制御及び賞球を払い出すための制御を行う払出・発射制御基板、入力電力から必要とされる出力電力を生成する電源基板等でもよいし、基板には表面及び裏面に電子部品が取付けられていてもよい。また、主制御基板ユニットが、上述した第1の実施形態及び第2の実施形態の特徴を共に有していてもよい。
[第3の実施形態]
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態に係るパチンコ機103は、第1の実施形態に対して演出設定操作部の形状、詳しくは、図5におけるA−A断面図の形状が異なり、第1の実施形態と同様の部分については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。
1.演出設定操作部の詳細
図8(a)に示すように、第3の実施形態に係るパチンコ機103は、決定ボタン410及び選択ボタン420を有する演出設定手段としての演出設定操作部403を備えている。決定ボタン410の第1押圧面410aは、最高部410bが中心部に位置するように配置され、かつ上方向D1に対して膨出する球面状に形成され、第1押圧面410aの最低部410cが、第1押圧面410aの周縁部に配置されている。選択ボタン420の第2押圧面420aは、移動方向に対して最も低い部分、すなわち基準面としての上板CP1の上面CP1aから上方向D1への距離が最も小さい部分である最低部420bのそれぞれが、第2押圧面420aのそれぞれにおける決定ボタン410の側の端部に配置され、決定ボタン410の側とは反対側に向かって徐々に上方へ傾斜するように形成されて、第2押圧面420aにおける最も高い部分である最高部420dのそれぞれが第2押圧面420aのそれぞれにおける決定ボタン410の側とは反対側の端部に配置されている。
第1押圧面410aの最高部410bは、決定ボタン410及び選択ボタン420が初期位置に位置している状態で、第2押圧面420aの最低部420bよりも高い位置に配置されている。また、決定ボタン410及び選択ボタン420が初期位置に位置している状態で、第1押圧面410aの最高部410bと、第2押圧面420aの最低部420bと、の上方向D1への距離Y1は、決定ボタン410の初期位置から下方向D2へ移動可能な可動距離Y2よりも大きい。また、決定ボタン410が初期位置に位置している状態での第1押圧面410aの最高部410bと上面CP1aとの上方向D1の距離Y3は、決定ボタン410の初期位置から下方向D2へ移動可能な可動距離Y2よりも大きい。また、演出設定操作部403は、決定ボタン410が初期位置から下方向D2へ可動距離Y2移動するよりも先に、押圧検出スイッチ52t(図5参照)によりボタンの下方向D2への移動が検出されるように構成されている。このため、第1押圧面410aの最高部410bは、決定ボタン410が押圧操作されて下方向D2への移動が検出される位置へ移動した状態でも、上面CP1a及び第2押圧面420aの最低部420bよりも高い位置となっている。
また、第2押圧面420aの最高部420dと上面CP1aとの上方向D1の距離Y4は、選択ボタン420の初期位置から下方向D2へ移動可能な可動距離Y2よりも、大きい。また、演出設定操作部403は、選択ボタン420が初期位置から下方向D2へ可動距離Y2移動するよりも先に、押圧検出スイッチ52tによりボタンの下方向D2への移動が検出されるように構成されている。このため、第2押圧面420aの最高部420dは、選択ボタン420が押圧操作されて下方向D2への移動が検出される位置へ移動した状態でも、上面CP1aよりも高い位置となっている。
これにより、目視確認をしなくても決定ボタン410と選択ボタン420との位置関係を指の触覚により把握しやすくなり、遊技者が演出設定操作部403の操作を行う際、演出装置と演出設定操作部403とを交互に見る必要性を低下させて、操作性の向上を図っている。
具体的には、各種操作の決定など操作頻度の高い決定ボタン410を操作する場合、遊技者の手は演出設定操作部403の表面に案内され、遊技者は、演出設定操作部403の中央付近の最も高くなった位置が決定ボタン410であると容易に視線を落とすことなく把握することができ、流れるように操作することができる。また、この決定ボタン410を押圧する際にも、決定ボタン410の位置が選択ボタン420の決定ボタン410の側の端部よりも高くなっているため、誤って選択ボタン420を決定ボタン410と同時に押圧してしまう虞も低減することができる。
また、決定ボタン410及び選択ボタン420がともに初期位置に位置している状態で第1押圧面410aの最高部410bから第2押圧面420aの最低部420bまでの上方向D1への距離Y1は、決定ボタン410が初期位置から移動位置まで下方向D2へ移動可能な可動距離Y2より、大きいように配置されている。
これにより、決定ボタン410を下方向D2へ押圧操作する際に、遊技者が意図せず選択ボタン420を押圧操作することを防ぎ、決定ボタン410の周囲に選択ボタン420が配置されている場合において、決定ボタン410の操作性の向上を図っている。
2.第3の実施形態のまとめ
本実施形態に係る遊技機(103)は、
遊技の結果に応じて遊技価値を付与可能な遊技機(103)において、
遊技に関する演出を実行可能な演出装置(400,430,440,450,460)と、
前記演出装置(400,430,440,450,460)に対する設定の操作が可能な演出設定手段(403)と、
円筒状の円筒部(38)と前記円筒部(38)の外周面に形成された識別表示(39)とを有して当該識別表示(39)により識別される複数の識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)と、
前記複数の識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)が少なくとも一方の面(30a)に取付けられた基板(30)と、を備え、
前記識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)は、前記一方の面(30a)に対して、一方の向きと当該一方の向きとは反対の他方の向きと、のいずれの向きに取付けても機能上の変化はなく、
前記識別表示(39)は、前記識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)が、前記一方の面(30a)に対して一方の向きに取付けられた場合と前記他方の向きに取付けられた場合とで、外観により判別される方向が異なるように形成され、
前記基板(30)上には、同一の識別表示(39)を有する2つ以上の識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)を含んだ電子部品の集合部分である部品集合部を有し、
前記部品集合部に含まれる前記2つ以上の識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)は、前記円筒部(38)の軸方向が前記一方の面(30a)に沿うように、かつ外観により判別される前記識別表示(39)の方向が同じ方向となるように前記基板(30)に取付けられ、
前記演出設定手段(403)は、
第1の開口(CP1c)から突出し、移動方向(D2)への押圧操作により移動可能なメインボタン(410)と、
前記メインボタン(410)の周囲に、前記移動方向(D2)視において前記メインボタン(410)と重ならないように配置され、前記第1の開口(CP1c)と独立してかつ相互に独立して形成された複数の第2の開口(CP1d)からそれぞれ突出し、前記移動方向(D2)への押圧操作により前記メインボタン(410)に対してそれぞれ独立して移動可能な相互に独立する複数のボタンからなる方向操作ボタン(420)と、を有し、
前記メインボタン(410)は、前記移動方向(D2)に押圧可能に形成された第1押圧面(410a)を有し、
前記方向操作ボタン(420)は、前記移動方向(D2)に押圧可能に形成された第2押圧面(420a)を前記複数のボタンのそれぞれに有して前記メインボタン(410)の周囲に位置するように配置され、かつ前記第2押圧面(420a)における最も高い部分である最高部(420d)のそれぞれが前記第2押圧面(420a)のそれぞれにおける前記メインボタン(410)の側とは反対側の端部に配置され、前記第2押圧面(420a)における最も低い部分である最低部(420b)のそれぞれが前記第2押圧面(420a)のそれぞれにおける前記メインボタン(410)の側の端部に配置され、
前記第1押圧面(410a)における最も低い部分である最低部(410c)は、前記第1押圧面(410a)の周縁部に配置され、前記第1押圧面(410a)における最も高い部分である最高部(410b)は、前記第2押圧面(420a)の前記最低部(420b)よりも高い位置に配置されている、ことを特徴とする。
これにより、遊技者が演出設定操作部403の操作を行う際、手の移動距離を縮小すると共に、目視確認をしなくても決定ボタン410と選択ボタン420との位置関係を指の触覚により把握しやすくなり、演出表示装置400等の演出装置と演出設定操作部403とを交互に見る必要性を低下させて、演出設定操作部403の操作性の向上を図ることが可能となる。
なお、本実施形態において、決定ボタン410の第1押圧面410aは、上方向D1に対して膨出する球面状に形成されているが、これに限定されない。第1押圧面における最も低い部分である最低部が、第1押圧面の周縁部に配置され、第1押圧面における最も高い部分である最高部が、第2押圧面の最低部よりも高い位置に配置されていればよく、例えば、第1押圧面における最高部は、第1押圧面の周縁部及び第1押圧面の中央部以外の任意の位置に配置されていてもよいし、第1押圧面の中央部に凹状の窪みが形成されていてもよい。また、第1押圧面がボタンの移動方向と直交する平面状に形成されて、最低部と最高部とが同じ高さとなるように形成されていてもよい。
[第4の実施形態]
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態に係るパチンコ機104は、第1の実施形態に対して演出設定操作部の形状、詳しくは、図5におけるA−A断面図の形状が異なり、第1の実施形態と同様の部分については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。
1.演出設定操作部の詳細
図8(b)に示すように、第4の実施形態に係るパチンコ機104は、決定ボタン411及び選択ボタン421を有する演出設定手段としての演出設定操作部404を備えている。決定ボタン411の第1押圧面411aは、上板CP1の上面CP1aから上方向D1への距離が最も大きい最高部411bが中心部に位置するように配置され、かつ上方向D1に対して膨出する球面状に形成されている。選択ボタン421の第2押圧面421aは、上板CP1の上面CP1aから上方向D1への距離が最も小さい最低部421bが、第2押圧面421aにおける決定ボタン411の側とは反対側の端部421eに配置されている。
また、選択ボタン421の第2押圧面421aは、上板CP1の上面CP1aから上方向D1への距離が最も大きい最高部421dが、第2押圧面421aにおける決定ボタン411の側の端部421cに配置されており、端部421cから端部421eまで滑らかな斜面が形成されている。第1押圧面411aの最高部411bは、第2押圧面421aの最高部421dより上板CP1の上面CP1aから上方向D1への距離が大きいように配置されている。
これにより、目視確認をしなくても決定ボタン411と選択ボタン421との位置関係を指の触覚により把握しやすくなり、遊技者が演出設定操作部404の操作を行う際、演出装置と演出設定操作部404とを交互に見る必要性を低下させて、演出設定操作部404の操作性の向上を図ることが可能となる。また、端部421cから端部421eまで滑らかな斜面が形成されているので、第2押圧面421aにおける決定ボタン411の側とは反対側の端部421eが破損の防止や磨耗の低減を図っている。
2.第4の実施形態のまとめ
本実施形態に係る遊技機(104)は、
遊技の結果に応じて遊技価値を付与可能な遊技機(104)において、
遊技に関する演出を実行可能な演出装置(400,430,440,450,460)と、
前記演出装置(400,430,440,450,460)に対する設定の操作が可能な演出設定手段(404)と、
円筒状の円筒部(38)と前記円筒部(38)の外周面に形成された識別表示(39)とを有して当該識別表示(39)により識別される複数の識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)と、
前記複数の識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)が少なくとも一方の面(30a)に取付けられた基板(30)と、を備え、
前記識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)は、前記一方の面(30a)に対して、一方の向きと当該一方の向きとは反対の他方の向きと、のいずれの向きに取付けても機能上の変化はなく、
前記識別表示(39)は、前記識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)が、前記一方の面(30a)に対して一方の向きに取付けられた場合と前記他方の向きに取付けられた場合とで、外観により判別される方向が異なるように形成され、
前記基板(30)上には、同一の識別表示(39)を有する2つ以上の識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)を含んだ電子部品の集合部分である部品集合部を有し、
前記部品集合部に含まれる前記2つ以上の識別表示付き電子部品(Ca1〜Ca6,Ra1〜Ra11)は、前記円筒部(38)の軸方向が前記一方の面(30a)に沿うように、かつ外観により判別される前記識別表示(39)の方向が同じ方向となるように前記基板(30)に取付けられ、
前記演出設定手段(404)は、
第1の開口(CP1c)から突出し、移動方向(D2)への押圧操作により移動可能なメインボタン(411)と、
前記メインボタン(411)の周囲に、前記移動方向(D2)視において前記メインボタン(411)と重ならないように配置され、前記第1の開口(CP1c)と独立してかつ相互に独立して形成された複数の第2の開口(CP1d)からそれぞれ突出し、前記移動方向(D2)への押圧操作により前記メインボタン(411)に対してそれぞれ独立して移動可能な相互に独立する複数のボタンからなる方向操作ボタン(421)と、を有し、
前記メインボタン(411)は、前記移動方向(D2)に押圧可能に形成された第1押圧面(411a)を有し、
前記方向操作ボタン(421)は、前記移動方向(D2)に押圧可能に形成された第2押圧面(421a)を前記複数のボタンのそれぞれに有して前記メインボタン(411)の周囲に位置するように配置され、かつ前記第2押圧面(421a)における最も高い部分である最高部(421d)のそれぞれが前記第2押圧面(421a)のそれぞれにおける前記メインボタン(411)の側の端部に配置され、前記第2押圧面(421a)における最も低い部分である最低部(421b)のそれぞれが前記第2押圧面(421a)のそれぞれにおける前記メインボタン(411)とは反対側の端部に配置され、
前記第1押圧面(411a)における最も高い部分である最高部(411b)は、前記第2押圧面(421a)の前記最高部(421d)よりも高い位置に配置され、かつ前記メインボタン(411)が押圧操作されて前記移動方向(D2)への移動が検出される位置へ移動した状態でも、前記第2押圧面(421a)の前記最低部(421b)よりも高い位置にある、ことを特徴とする。
これにより、遊技者が演出設定操作部404の操作を行う際、手の移動距離を縮小すると共に、目視確認をしなくても決定ボタン411と選択ボタン421との位置関係を指の触覚により把握しやすくなり、演出表示装置400等の演出装置と演出設定操作部404とを交互に見る必要性を低下させて、演出設定操作部404の操作性の向上を図ることが可能となる。
具体的には、各種操作の決定など操作頻度の高い決定ボタン411を操作する場合、遊技者の手は演出設定操作部404の表面に案内され、遊技者は、演出設定操作部404の最も高くなった位置が決定ボタン411であると容易に視線を落とすことなく把握することができ、流れるように操作することができる。また、この決定ボタン411を押圧する際にも、決定ボタン411の位置が高くなっているため、誤って選択ボタン421を決定ボタン411と同時に押圧してしまう虞も低減することができる。
なお、本実施形態において、決定ボタン411の第1押圧面411aは、上方向D1に対して膨出する球面状に形成されているが、これに限定されない。第1押圧面における最も低い部分である最低部が、第1押圧面の周縁部に配置され、第1押圧面における最も高い部分である最高部が、第2押圧面の最低部よりも高い位置に配置されていればよく、例えば、第1押圧面における最高部は、第1押圧面の周縁部及び第1押圧面の中央部以外の任意の位置に配置されていてもよいし、第1押圧面の中央部に凹状の窪みが形成されていてもよい。また、第1押圧面がボタンの移動方向と直交する平面状に形成されて、最低部と最高部とが同じ高さとなるように形成されていてもよい。
[第5の実施形態]
次に、第5の実施形態について説明する。第5の実施形態に係るパチンコ機105は、第1の実施形態に対して演出設定操作部の形状が異なり、第1の実施形態と同様の部分については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。
図8(c)に示すように、第5の実施形態に係るパチンコ機105は、決定ボタン412及び選択ボタン422を有する演出設定手段としての演出設定操作部405を備えている。決定ボタン412の第1押圧面412aは、上板CP1の上面CP1aに沿う方向に延設された平面部412dと、第1押圧面412aの中心部に形成されて上方向D1へ突出する突出面412eと、を有して形成されており、突出面412eの上端に最高部412bが配置されている。選択ボタン422の第2押圧面422aは、第1押圧面412aの平面部412dと略同一面となるように形成されており、第1押圧面412aの全体が、最低部422bを構成している。
このように、第1押圧面及び第2押圧面は、上板CP1の上面CP1aや演出設定基板51Kの上面51a(図5(b)参照)と平行な平面状に形成されていてもよいし、第1押圧面の一部が第2押圧面の一部と同じ高さとなるように配置されていてもよいし、第1押圧面の一部が第2押圧面の全部と同じ高さとなるように配置されていてもよいし、第1押圧面の全部が第2押圧面の一部と同じ高さとなるように配置されていてもよい。
これにより、目視確認をしなくても決定ボタン412の位置を指の触覚により把握しやすくなり、遊技者が演出設定操作部405の操作を行う際、演出装置と演出設定操作部405とを交互に見る必要性を低下させて、操作性の向上を図っている。
[第6の実施形態]
次に、第6の実施形態について説明する。第6の実施形態に係るパチンコ機106は、第1の実施形態に対して演出設定操作部の形状が異なり、第1の実施形態と同様の部分については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。
図8(d)に示すように、第6の実施形態に係るパチンコ機106は、決定ボタン413及び選択ボタン423を有する演出設定手段としての演出設定操作部406を備えている。上板CP1の上面CP1bは、水平面に対して傾斜するように、下方向D2に凹む球面状に形成されており、決定ボタン413の第1押圧面413a及び選択ボタン423の第2押圧面423aは、上板CP1の上面CP1bに沿うように下方向D2に凹む球面状に形成されている。第1押圧面413aの外縁413c及び第2押圧面423aの外縁423dは、第1押圧面413a及び第2押圧面423aから下方へ向かうように丸みがつけられている。
第2押圧面423aにおける最低部423bは、決定ボタン413の側の端部423cである外縁423dの丸みの下端部に配置されるとともに、第1押圧面413aの最高部413bは、第2押圧面423aの最低部423bより上方向D1に対して高い位置に配置されている。すなわち、第1押圧面413aの最高部413bは、第2押圧面423aの最低部423bより演出設定基板51Kの上面51a(図5(b)参照)から上方向D1への距離が大きいように配置されている。
このように、上板CP1の上面は、演出設定基板51Kの上面51aに沿う方向に形成されているものに限定されない。上板CP1の上面は、演出設定基板51Kの上面51aと傾斜する傾斜面として形成されていてもよいし、曲面として形成されていてもよい。また、このように、複数の選択ボタンは、それぞれの高さや形状が異なっていてもよい。
これにより、目視確認をしなくても決定ボタン413と選択ボタン423との位置関係を指の触覚により把握しやすくなり、遊技者が演出設定操作部406の操作を行う際、演出装置と演出設定操作部406とを交互に見る必要性を低下させて、操作性の向上を図っている。
[第7の実施形態]
次に、第7の実施形態について説明する。第7の実施形態に係るパチンコ機107は、第1の実施形態に対して演出設定操作部の形状が異なり、第1の実施形態と同様の部分については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。
図8(e)に示すように、第6の実施形態に係るパチンコ機107は、決定ボタン414及び選択ボタン424を有する演出設定手段としての演出設定操作部407を備えている。決定ボタン414の第1押圧面414a及び選択ボタン424の第2押圧面424aは、下方向D2に凹む球面状に形成されており、第1押圧面414aと第2押圧面424aとが、略同一面上に形成されている。
これにより、第1押圧面414aの外縁414cに位置するように配置されている第1押圧面414aの最高部414bは、第2押圧面424aの決定ボタンの側の端部424cに配置されている第2押圧面424aの最低部424bより、低い位置に配置されている。このように、第1押圧面の最高部は、第2押圧面の最低部より低い位置に配置されていてもよい。
これにより、指の表面に第1押圧面414aや第2押圧面424aが密着して、押圧操作時に指が移動方向である下方向D2と交差する方向にずれにくいので、遊技者が決定ボタン414や選択ボタン424を指で押圧操作し易くなり、操作性の向上を図っている。
[第8の実施形態]
次に、第8の実施形態について説明する。第8の実施形態に係るパチンコ機108は、第1の実施形態に対して演出設定操作部の形状が異なり、第1の実施形態と同様の部分については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。
図9(a)に示すように、第8の実施形態に係るパチンコ機108は、第1メインボタン435、第2メインボタン415及び選択ボタン425を有する演出設定手段としての演出設定操作部408を備えている。第1メインボタン435及び第2メインボタン415は、互いに隣接して配置されて、それぞれ独立して押圧操作が可能に構成されており、第1メインボタン435及び第2メインボタン415のそれぞれの下方に配置されている押圧検出スイッチ52tにより、第1メインボタン435及び第2メインボタン415に対する押圧操作がそれぞれ独立して検出される。
第1メインボタン435及び第2メインボタン415の周囲には、第1メインボタン435及び第2メインボタン415の中間を通り、上面CP1a(図5(b)参照)に沿って前後方向D3に延びる直線LN3及び上面CP1aに沿って左右方向D4に延びる直線LN2上に位置するように、直線LN3及び直線LN2の交点を中心として前後左右に4つのボタンを有する選択ボタン425が配置されている。選択ボタン425の第2押圧面425aは、平面視において、直線LN3及び直線LN2の交点を中心とする円弧に沿う扇形状(扇台形状)となるように形成されている。
例えば、第1メインボタン435に対する押圧操作が有効化されている所定のタイミングで第1メインボタン435が押圧操作されると、制御基板は、演出表示装置400に演出装置の設定を操作するためのメニュー画面を表示させる。演出表示装置400にメニュー画面が表示されている状態で、選択ボタン425の4つのボタンのいずれかに対する押圧操作に応じた前後左右のいずれかの方向操作が行われると、制御基板は、方向操作に応じて選択された演出装置の設定の映像を演出表示装置400に表示させる。選択ボタン425の方向操作により演出装置の設定が選択されている状態で、第2メインボタン415が押圧操作されると、制御基板は、選択されている演出装置の設定を確定し、演出表示装置400に表示させているメニュー画面を終了する。このように、第1メインボタン435は、操作を開始する開始ボタンとして、第2メインボタン415は、選択した内容を決定する決定ボタンとして、機能している。なお、第1メインボタン435及び第2メインボタン415の機能は、上述したものに限定されず、他の多様な機能が考えられる。
これにより、第1メインボタン435及び第2メインボタン415に異なる機能を設定して、異なる機能が同一のボタンに設定されて操作が分かりにくくなることの防止を図ることが可能となる。また、選択ボタン425同士の隙間を小さくすることにより第2押圧面425aの面積を大きくすることができるので、遊技者が選択ボタン425を押圧操作し易くなり、操作性の向上を図っている。
[第9の実施形態]
次に、第9の実施形態について説明する。第9の実施形態に係るパチンコ機109は、第1の実施形態に対して演出設定操作部の形状が異なり、第1の実施形態と同様の部分については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。
図9(b)に示すように、第9の実施形態に係るパチンコ機109は、決定ボタン41及び選択ボタン426を有する演出設定手段としての演出設定操作部409を備えている。選択ボタン426の第2押圧面426aは、平面視において、決定ボタン41を中心とする円環状となるように一体で形成されている。選択ボタン426の下方には、選択ボタン426の移動を検出する押圧検出スイッチ52tが、直線LN1及び直線LN2上、かつ決定ボタン41に対応する押圧検出スイッチ52tの周囲に位置するように、決定ボタン41に対応する押圧検出スイッチ52tを中心として前後左右に4つ配置されている。
選択ボタン426は、押圧操作される部位によって、演出設定基板51Kに対して前後左右に傾斜可能に構成されている。選択ボタン426の前部、後部、左部及び右部のいずれかが押圧操作されると、押圧操作された部位の下方に配置されている押圧検出スイッチ52tにより押圧操作が検出される。このように、1つの決定ボタンや選択ボタンの移動は、複数の押圧検出スイッチにより検出可能に構成されていてもよい。
これにより、選択ボタン426は1つの部品で済むので、部品点数の削減を図ることが可能となる。また、選択ボタン426の第2押圧面426aの面積を大きくすることができるので、遊技者が選択ボタン426を押圧操作し易くなり、操作性の向上を図っている。
[第10の実施形態]
次に、第10の実施形態について説明する。第10の実施形態に係るパチンコ機110は、第1の実施形態に対して演出設定操作部の形状が異なり、第1の実施形態と同様の部分については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。
第10の実施形態に係る演出設定手段としての演出設定操作部390は、決定ボタン41及び選択ボタン427を有している。図9(c)に示すように、選択ボタン427は、直線LN2上、かつ決定ボタン41の周囲に位置するように、決定ボタン41の中心を通過する直線LN1に対して左右に2つ配置されている。選択ボタン427の第2押圧面427aは、決定ボタン41を中心とした円弧に沿う形状となるように形成されている。
これにより、選択ボタン427同士の隙間を小さくすることにより第2押圧面427aの面積を大きくすることができるので、遊技者が選択ボタン427を押圧操作し易くなり、操作性の向上を図っている。
[第11の実施形態]
次に、第11の実施形態について説明する。第11の実施形態に係るパチンコ機111は、第1の実施形態に対して演出設定操作部の形状、詳しくは、ボタンの移動方向視における各ボタンや開口の形状が異なり、第1の実施形態と同様の部分については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。
図10(a)に示すように、第11の実施形態に係るパチンコ機111は、決定ボタン41及び選択ボタン428を有する演出設定手段としての演出設定操作部391を備えている。決定ボタン41の周囲には、前後左右に4つのボタンを有する選択ボタン428が配置されている。決定ボタン41の第1押圧面41aは、選択ボタン428の1つのボタンの第2押圧面428aよりも面積が大きく形成されている。これにより、本実施形態の演出設定操作部391は、決定ボタン41の周囲が選択ボタン428に囲まれていても、決定ボタン41を操作する際に誤って選択ボタン428が押圧操作されにくくすることで、決定ボタン41の操作性の向上を図ることを可能としている。
選択ボタン428の複数のボタンのそれぞれの第2押圧面428aは、平面視において、直線LN1及び直線LN2の交点を中心とする円弧に沿う扇形状(扇台形状)となるように形成されている。また、選択ボタン428の複数のボタンのそれぞれの第2押圧面428aは、長手方向の長さが、第1押圧面41aの長手方向の長さ(直径)よりも、大きく形成されている。このように、本実施形態の演出設定操作部391は、第2押圧面428aを長手方向(第1押圧面41aを中心とする周方向)に拡大して、選択ボタン428の操作性の向上を図っている。
選択ボタン428は、移動方向(下方向D2、図5(b)参照)視において決定ボタン41と重ならないように配置され、第1の開口CP1cと独立してかつ相互に独立して形成された複数の第2の開口CP1eから、上板CP1の上面CP1aよりも上方へそれぞれ突出している。第2の開口CP1eは、選択ボタン428の第2押圧面428aと略同じ形状となるように扇形状に形成されている。隣り合う2つの第2の開口CP1e間の対向する縁部ed1,ed2は、平行となるように形成されている。同様に、選択ボタン428の隣り合う2つのボタンのそれぞれの第2押圧面428aの隙間は、平行となるように形成されている。また、隣り合う2つの第2の開口CP1eの離間距離(縁部ed1,ed2の離間距離)aは、第1の開口CP1cと第2の開口CP1eとの離間距離bよりも、大きい。
また、選択ボタン428は、第2押圧面428aに、操作方向識別表示428eを有している。操作方向識別表示428eは、例えば、いずれかの頂点が決定ボタン41から離間する方向を指すように選択ボタン428の4つのボタンのそれぞれに配置されて、選択ボタン428の移動方向視で三角形状に形成された凹部である。選択ボタン428は、操作方向識別表示428eを有していることにより、選択ボタン428の4つのボタンのいずれかに対する押圧操作に応じて操作方向識別表示428eが示すいずれかの方向(前後左右のいずれかの方向)の方向操作が可能であることを遊技者に識別させている。なお、操作方向識別表示は、ボタンが押圧操作される際、当該ボタンの押圧操作によりいずれの方向への方向操作が行われるかを遊技者が識別可能であればよく、例えば、操作方向識別表示は、例えば、いずれかの頂点が決定ボタンから離間する方向を指すように選択ボタンの複数のボタンのそれぞれに配置されて、選択ボタンの移動方向視で三角形状に形成された凸部であってもよいし、選択ボタンの移動方向視で三角形状に印刷されたマークであってもよいし、決定ボタンから離間する方向を指す矢印状に形成されていてもよい。
このように、本実施形態の演出設定操作部391は、選択ボタン428の隣り合う2つのボタンの第2押圧面428aの隙間が、第1押圧面41aと第2押圧面428aとの隙間よりも大きくなるようにして、遊技者が選択ボタン428の隣り合う2つのボタンを誤って両方押圧操作することを抑制し、操作性の向上を図っている。
[第12の実施形態]
次に、第12の実施形態について説明する。第12の実施形態に係るパチンコ機112は、第11の実施形態に対して、ボタンの移動方向視における選択ボタンや開口の形状が異なり、第11の実施形態と同様の部分については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。
1.演出設定操作部の詳細
図10(b)に示すように、第12の実施形態に係るパチンコ機112は、決定ボタン41及び選択ボタン429を有する演出設定手段としての演出設定操作部392を備えている。決定ボタン41の周囲には、前後左右に4つのボタンを有する選択ボタン429が配置されている。選択ボタン429の第2押圧面429aは、平面視において、直線LN1及び直線LN2の交点(決定ボタン41の中央部)を中心とする円弧に沿う形状となるように形成されている。決定ボタン41の第1押圧面41aは、選択ボタン428の1つのボタンの第2押圧面429aよりも面積が大きく、選択ボタン429の複数のボタンのそれぞれの第2押圧面429aは、長手方向の長さが、第1押圧面41aの長手方向の長さ(直径)よりも、大きい。
隣り合う2つの第2の開口CP1f間の対向する縁部ed3,ed4は、決定ボタン41の側の端部間の距離dよりも、決定ボタン41の側とは反対側の端部間の距離cが大きくなるように形成されている。具体的には、隣り合う2つの第2の開口CP1f間の対向する縁部ed3,ed4は、第1押圧面41aの中心から離れるにつれて徐々に互いに離間するように形成されている。同様に、選択ボタン429の隣り合う2つのボタンのそれぞれの第2押圧面429a間の隙間は、決定ボタン41の側よりも決定ボタン41の側とは反対側が大きくなるように形成されている。また、隣り合う2つの第2の開口CP1f間の対向する縁部ed3,ed4の決定ボタン41の側とは反対側の端部間の距離cは、第1の開口CP1cと第2の開口CP1fとの離間距離bよりも、大きい。
このように、本実施形態の演出設定操作部392は、選択ボタン429の隣り合う2つのボタンの第2押圧面429aの隙間の決定ボタン41の側とは反対側の隙間が、第1押圧面41aと第2押圧面429bとの隙間よりも大きくなるようにして、遊技者が選択ボタン429の隣り合う2つのボタンを誤って両方押圧操作することを抑制し、操作性の向上を図っている。
2.第12の実施形態のまとめ
本実施形態に係る遊技機(112)は、
前記第2押圧面(429a)は、前記移動方向(D2)視において、前記メインボタン(41)の中央部を中心とする円弧に沿うように形成され、
前記方向操作ボタン(429)の隣り合う2つのボタンのそれぞれの第2押圧面(429a)間の隙間は、メインボタン(41)の側とは反対側がメインボタン(41)の側よりも大きくなるように形成されている、ことを特徴とする。
これにより、遊技者が選択ボタン429の隣り合う2つのボタンを誤って両方押圧操作することを抑制し、演出設定操作部392の操作性の向上を図ることが可能となる。
[第13の実施形態]
次に、第13の実施形態について説明する。第13の実施形態に係るパチンコ機113は、第11の実施形態に対して演出設定操作部の形状が異なり、第11の実施形態と同様の部分については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。
図10(c)に示すように、第13の実施形態に係るパチンコ機113は、決定ボタン416及び選択ボタン431を有する演出設定手段としての演出設定操作部393を備えている。決定ボタン416の周囲には、前後左右に4つのボタンを有する選択ボタン431が配置されている。なお、本実施形態の演出設定操作部393は、選択ボタン431の1つのボタンの第2押圧面431aの面積が決定ボタン416の押圧面416aよりも大きく形成されているが、第1押圧面の面積が1つのボタンの第1押圧面416aよりも大きく形成されていてもよい。また、選択ボタン431の第2押圧面431aは、決定ボタン416の前後に配置されたボタンの左右方向D4の長さhが、決定ボタン416の左右に配置されたボタンの前後方向D3の長さjよりも大きくなるように形成されている。また、第1押圧面416aは、前後方向D3の長さgよりも左右方向D4の長さfが大きくなるように形成されている。
これにより、演出設定操作部393を配置する前後方向のスペースが十分に確保できない場合であっても、各ボタンの押圧面の面積を拡大し、第2押圧面431aを周方向に拡大して、操作性の向上を図っている。
なお、上述した第1〜第13の実施形態において、演出設定操作部は、演出装置に対する設定の操作を行うものとして説明を行ったが、これに限らず、演出設定手段は、上述したいずれの実施形態においても、操作有効期間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、演出表示装置400や演出役物装置440を用いたさまざまな演出が実行される演出操作装置として機能するように構成されていてもよい。
また、上述した第1〜第13のいずれの実施形態においても、第1押圧面及び第2押圧面は、複数の面を有して形成されていてもよいし、複数の凹凸面を有して形成されていてもよい。
また、上述した第1〜第13のいずれの実施形態においても、組合せ可能な他の実施形態における特徴を自由に組合せて実施することができる。例えば、演出設定操作部の形態においては、平面視(ボタンの移動方向視)における形状が第11の実施形態と同様で、かつ断面形状が第3の実施形態と同様である実施形態や、平面視(ボタンの移動方向視)における形状が第12の実施形態と同様で、かつ断面形状が第4の実施形態と同様である実施形態、これらの実施形態と、第1の実施形態の主制御基板ユニットM01及び第2の実施形態の主制御基板ユニットM02とを組合わせた実施形態等が考えられる。以下、各実施形態の組合せの例として、第14の実施形態及び第15の実施形態について説明をする。
[第14の実施形態]
次に、第14の実施形態について説明する。第14の実施形態に係るパチンコ機114は、第2の実施形態に対して演出設定操作部の形状が異なり、第2の実施形態と同様の部分については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。
第14の実施形態に係るパチンコ機114は、図7に示す主制御基板ユニットM02で構成される主制御部100と、図8(a)に示す決定ボタン410及び選択ボタン420を有する演出設定手段としての演出設定操作部403と、を備えている。
本実施形態に係る遊技機(114)は、
遊技の結果に応じて遊技価値を付与可能な遊技機(114)において、
遊技に関する演出を実行可能な演出装置(400,430,440,450,460)と、
前記演出装置(400,430,440,450,460)に対する設定の操作が可能な演出設定手段(403)と、
基板(130)と、
集積回路を有して前記基板(130)の一方の面(130a)に直交する方向視で矩形の平板状に形成された平板部(134)と、前記平板部(134)から延出する複数の第1の端子(132)と、をそれぞれ有し、前記一方の面(130a)に取付けられた複数の第1の電子部品(MC2,IC1〜IC7)と、
本体部(138)と、前記本体部(138)から延出する複数の第2の端子(137)と、をそれぞれ有し、前記一方の面(130a)に取付けられた複数の第2の電子部品(C1〜C7,R1〜R9)と、を備え、
前記複数の第2の電子部品(C1〜C7,R1〜R9)のうち2以上の第2の電子部品の前記本体部(138)は、前記複数の第1の電子部品(MC2,IC1〜IC7)のうち前記2以上の第2の電子部品の最も近くに配置された第1の電子部品の前記平板部(134)の第1の辺(134a,134b)と、前記一方の面(130a)に平行かつ前記第1の辺(134a,134b)に直交する方向視で重なる範囲内に、前記第1の辺(134a,134b)の方向に並べて配置され、
前記演出設定手段(403)は、
第1の開口(CP1c)から突出し、移動方向(D2)への押圧操作により移動可能なメインボタン(410)と、
前記メインボタン(410)の周囲に、前記移動方向(D2)視において前記メインボタン(410)と重ならないように配置され、前記第1の開口(CP1c)と独立してかつ相互に独立して形成された複数の第2の開口(CP1d)からそれぞれ突出し、前記移動方向(D2)への押圧操作により前記メインボタン(410)に対してそれぞれ独立して移動可能な相互に独立する複数のボタンからなる方向操作ボタン(420)と、を有し、
前記メインボタン(410)は、前記移動方向(D2)に押圧可能に形成された第1押圧面(410a)を有し、
前記方向操作ボタン(420)は、前記移動方向(D2)に押圧可能に形成された第2押圧面(420a)を前記複数のボタンのそれぞれに有して前記メインボタン(410)の周囲に位置するように配置され、かつ前記第2押圧面(420a)における最も高い部分である最高部(420d)のそれぞれが前記第2押圧面(420a)のそれぞれにおける前記メインボタン(410)の側とは反対側の端部に配置され、前記第2押圧面(420a)における最も低い部分である最低部(420b)のそれぞれが前記第2押圧面(420a)のそれぞれにおける前記メインボタン(410)の側の端部に配置され、
前記第1押圧面(410a)における最も低い部分である最低部(410c)は、前記第1押圧面(410a)の周縁部に配置され、
前記第1押圧面(410a)における最も高い部分である最高部(410b)は、前記第2押圧面(420a)の前記最低部(420b)よりも高い位置に配置されている、ことを特徴とする。
これにより、遊技者が演出設定操作部403の操作を行う際、手の移動距離を縮小すると共に、目視確認をしなくても決定ボタン410と選択ボタン420との位置関係を指の触覚により把握しやすくなり、演出表示装置400等の演出装置と演出設定操作部403とを交互に見る必要性を低下させて、演出設定操作部403の操作性の向上を図ることが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機(114)は、
遊技の結果に応じて遊技価値を付与可能な遊技機(114)において、
遊技に関する演出を実行可能な演出装置(400,430,440,450,460)と、
前記演出装置(400,430,440,450,460)に対する設定の操作が可能な演出設定手段(403)と、
基板(130)と、
集積回路を有して前記基板(130)の一方の面(130a)に直交する方向視で矩形の平板状に形成された平板部(134)と、前記平板部(134)から延出する複数の第1の端子(132)と、をそれぞれ有し、前記一方の面(130a)に取付けられた複数の第1の電子部品(MC2,IC1〜IC7)と、
長手方向の長さが前記平板部(134)の短辺(134b)方向の長さよりも小さい本体部(138)と、前記本体部(138)から延出する複数の第2の端子(137)と、をそれぞれ有し、前記一方の面(130a)に取付けられた複数の第2の電子部品(C1〜C7,R1〜R9)と、を備え、
前記複数の第2の電子部品(C1〜C7,R1〜R9)のうち何れかの第2の電子部品の前記本体部(138)は、前記複数の第1の電子部品(MC2,IC1〜IC7)のうち前記何れかの第2の電子部品の最も近くに配置された第1の電子部品の前記平板部(134)の短辺(134b)と、前記一方の面(130a)に平行かつ前記短辺(134b)に直交する方向視で重なる範囲内に、長手方向が前記短辺(134b)方向に沿うように配置され、
前記演出設定手段(403)は、
第1の開口(CP1c)から突出し、移動方向(D2)への押圧操作により移動可能なメインボタン(410)と、
前記メインボタン(410)の周囲に、前記移動方向(D2)視において前記メインボタン(410)と重ならないように配置され、前記第1の開口(CP1c)と独立してかつ相互に独立して形成された複数の第2の開口(CP1d)からそれぞれ突出し、前記移動方向(D2)への押圧操作により前記メインボタン(410)に対してそれぞれ独立して移動可能な相互に独立する複数のボタンからなる方向操作ボタン(420)と、を有し、
前記メインボタン(410)は、前記移動方向(D2)に押圧可能に形成された第1押圧面(410a)を有し、
前記方向操作ボタン(420)は、前記移動方向(D2)に押圧可能に形成された第2押圧面(420a)を前記複数のボタンのそれぞれに有して前記メインボタン(410)の周囲に位置するように配置され、かつ前記第2押圧面(420a)における最も高い部分である最高部(420d)のそれぞれが前記第2押圧面(420a)のそれぞれにおける前記メインボタン(410)の側とは反対側の端部に配置され、前記第2押圧面(420a)における最も低い部分である最低部(420b)のそれぞれが前記第2押圧面(420a)のそれぞれにおける前記メインボタン(410)の側の端部に配置され、
前記第1押圧面(410a)における最も低い部分である最低部(410c)は、前記第1押圧面(410a)の周縁部に配置され、
前記第1押圧面(410a)における最も高い部分である最高部(410b)は、前記第2押圧面(420a)の前記最低部(420b)よりも高い位置に配置されている、ことを特徴とする。
これにより、遊技者が演出設定操作部403の操作を行う際、手の移動距離を縮小すると共に、目視確認をしなくても決定ボタン410と選択ボタン420との位置関係を指の触覚により把握しやすくなり、演出表示装置400等の演出装置と演出設定操作部403とを交互に見る必要性を低下させて、演出設定操作部403の操作性の向上を図ることが可能となる。
[第15の実施形態]
次に、第15の実施形態について説明する。第15の実施形態に係るパチンコ機115は、第14の実施形態に対して演出設定操作部の形状が異なり、第14の実施形態と同様の部分については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。
第15の実施形態に係るパチンコ機115は、図7に示す主制御基板ユニットM02で構成される主制御部100と、図8(b)に示す決定ボタン411及び選択ボタン421を有する演出設定手段としての演出設定操作部404と、を備えている。
本実施形態に係る遊技機(115)は、
遊技の結果に応じて遊技価値を付与可能な遊技機(115)において、
遊技に関する演出を実行可能な演出装置(400,430,440,450,460)と、
前記演出装置(400,430,440,450,460)に対する設定の操作が可能な演出設定手段(404)と、
基板(130)と、
集積回路を有して前記基板(130)の一方の面(130a)に直交する方向視で矩形の平板状に形成された平板部(134)と、前記平板部(134)から延出する複数の第1の端子(132)と、をそれぞれ有し、前記一方の面(130a)に取付けられた複数の第1の電子部品(MC2,IC1〜IC7)と、
本体部(138)と、前記本体部(138)から延出する複数の第2の端子(137)と、をそれぞれ有し、前記一方の面(130a)に取付けられた複数の第2の電子部品(C1〜C7,R1〜R9)と、を備え、
前記複数の第2の電子部品(C1〜C7,R1〜R9)のうち2以上の第2の電子部品の前記本体部(138)は、前記複数の第1の電子部品(MC2,IC1〜IC7)のうち前記2以上の第2の電子部品の最も近くに配置された第1の電子部品の前記平板部(134)の第1の辺(134a,134b)と、前記一方の面(130a)に平行かつ前記第1の辺(134a,134b)に直交する方向視で重なる範囲内に、前記第1の辺の方向に並べて配置され、
前記演出設定手段(404)は、
第1の開口(CP1c)から突出し、移動方向(D2)への押圧操作により移動可能なメインボタン(411)と、
前記メインボタン(411)の周囲に、前記移動方向(D2)視において前記メインボタン(411)と重ならないように配置され、前記第1の開口(CP1c)と独立してかつ相互に独立して形成された複数の第2の開口(CP1d)からそれぞれ突出し、前記移動方向(D2)への押圧操作により前記メインボタン(411)に対してそれぞれ独立して移動可能な相互に独立する複数のボタンからなる方向操作ボタン(421)と、を有し、
前記メインボタン(411)は、前記移動方向(D2)に押圧可能に形成された第1押圧面(411a)を有し、
前記方向操作ボタン(421)は、前記移動方向(D2)に押圧可能に形成された第2押圧面(421a)を前記複数のボタンのそれぞれに有して前記メインボタン(411)の周囲に位置するように配置され、かつ前記第2押圧面(421a)における最も高い部分である最高部(421d)のそれぞれが前記第2押圧面(421a)のそれぞれにおける前記メインボタン(411)の側の端部に配置され、前記第2押圧面(421a)における最も低い部分である最低部(421b)のそれぞれが前記第2押圧面(421a)のそれぞれにおける前記メインボタン(411)とは反対側の端部に配置され、
前記第1押圧面(411a)における最も高い部分である最高部(411b)は、前記第2押圧面(421a)の前記最高部(421d)よりも高い位置に配置され、かつ前記メインボタン(411)が押圧操作されて前記移動方向(D2)への移動が検出される位置へ移動した状態でも、前記第2押圧面(421a)の前記最低部(421b)よりも高い位置にある、ことを特徴とする。
これにより、遊技者が演出設定操作部404の操作を行う際、手の移動距離を縮小すると共に、目視確認をしなくても決定ボタン411と選択ボタン421との位置関係を指の触覚により把握しやすくなり、演出表示装置400等の演出装置と演出設定操作部404とを交互に見る必要性を低下させて、演出設定操作部404の操作性の向上を図ることが可能となる。
また、本実施形態に係る遊技機(115)は、
遊技の結果に応じて遊技価値を付与可能な遊技機(115)において、
遊技に関する演出を実行可能な演出装置(400,430,440,450,460)と、
前記演出装置(400,430,440,450,460)に対する設定の操作が可能な演出設定手段(404)と、
基板(130)と、
集積回路を有して前記基板(130)の一方の面(130a)に直交する方向視で矩形の平板状に形成された平板部(134)と、前記平板部(134)から延出する複数の第1の端子(132)と、をそれぞれ有し、前記一方の面(130a)に取付けられた複数の第1の電子部品(MC2,IC1〜IC7)と、
長手方向の長さが前記平板部(134)の短辺(134b)方向の長さよりも小さい本体部(138)と、前記本体部(138)から延出する複数の第2の端子(137)と、をそれぞれ有し、前記一方の面(130a)に取付けられた複数の第2の電子部品(C1〜C7,R1〜R9)と、を備え、
前記複数の第2の電子部品(C1〜C7,R1〜R9)のうち何れかの第2の電子部品の前記本体部(138)は、前記複数の第1の電子部品(MC2,IC1〜IC7)のうち前記何れかの第2の電子部品の最も近くに配置された第1の電子部品の前記平板部(134)の短辺(134b)と、前記一方の面(130a)に平行かつ前記短辺(134b)に直交する方向視で重なる範囲内に、長手方向が前記短辺(134b)方向に沿うように配置され、
前記演出設定手段(404)は、
第1の開口(CP1c)から突出し、移動方向(D2)への押圧操作により移動可能なメインボタン(411)と、
前記メインボタン(411)の周囲に、前記移動方向(D2)視において前記メインボタン(411)と重ならないように配置され、前記第1の開口(CP1c)と独立してかつ相互に独立して形成された複数の第2の開口(CP1d)からそれぞれ突出し、前記移動方向(D2)への押圧操作により前記メインボタン(411)に対してそれぞれ独立して移動可能な相互に独立する複数のボタンからなる方向操作ボタン(421)と、を有し、
前記メインボタン(411)は、前記移動方向(D2)に押圧可能に形成された第1押圧面(411a)を有し、
前記方向操作ボタン(421)は、前記移動方向(D2)に押圧可能に形成された第2押圧面(421a)を前記複数のボタンのそれぞれに有して前記メインボタン(411)の周囲に位置するように配置され、かつ前記第2押圧面(421a)における最も高い部分である最高部(421d)のそれぞれが前記第2押圧面(421a)のそれぞれにおける前記メインボタン(411)の側の端部に配置され、前記第2押圧面(421a)における最も低い部分である最低部(421b)のそれぞれが前記第2押圧面(421a)のそれぞれにおける前記メインボタン(411)とは反対側の端部に配置され、
前記第1押圧面(411a)における最も高い部分である最高部(411b)は、前記第2押圧面(421a)の前記最高部(421d)よりも高い位置に配置され、かつ前記メインボタン(411)が押圧操作されて前記移動方向(D2)への移動が検出される位置へ移動した状態でも、前記第2押圧面(421a)の前記最低部(421b)よりも高い位置にある、ことを特徴とする。
これにより、遊技者が演出設定操作部404の操作を行う際、手の移動距離を縮小すると共に、目視確認をしなくても決定ボタン411と選択ボタン421との位置関係を指の触覚により把握しやすくなり、演出表示装置400等の演出装置と演出設定操作部404とを交互に見る必要性を低下させて、演出設定操作部404の操作性の向上を図ることが可能となる。
なお、上述した第1〜第15の実施形態においては、遊技機として、大当たり図柄を含む複数種類の図柄の中からいずれかを決定する図柄決定手段と、図柄が決定されてから所定の変動時間が経過すると、図柄表示部に図柄を表示させる図柄表示手段と、図柄表示部に大当たり図柄が表示されると、複数回のラウンド遊技で構成される大当たり遊技を実行する大当たり遊技実行手段と、大当たり遊技におけるラウンド遊技のうち予め設定された特定ラウンド遊技中に、大入賞口に入球した遊技球が特定領域に進入すると、所定の遊技利益を付与する遊技利益付与手段と、大当たり遊技中の演出を実行する演出実行手段と、を備えるいわゆる第一種遊技が可能なパチンコ機101〜115を例示したが、これに限らず、例えば、小当たり遊技中に所定の領域に遊技球が侵入することで小当たり遊技を開始可能な第二種遊技を可能なパチンコ機であっても本発明は適用し得る。
[第16の実施形態]
上述した第1〜第15の実施形態においては、遊技機として、第一種遊技が可能なパチンコ機101〜115を例示したが、これに限らず、例えば、外周面に複数種類の図柄が配列されている複数のリールと、遊技者による開始操作を検出するスタートスイッチと、複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるための停止操作を検出するストップスイッチと、遊技の進行を制御する主制御部と、コマンドに基づき演出を制御する演出制御手段を有する副制御部を備え、主制御部が、複数種類の役の当否を決定する内部抽選を行う内部抽選手段と、スタートスイッチによる開始操作の検出に基づいて、複数のリールを回転させ、ストップスイッチによる停止操作の検出及び内部抽選手段により決定された内部抽選の結果に基づいて、回転中のリールを停止させるリール停止制御を行うリール制御手段と、複数のリールが停止した状態で、役ごとに予め定められた入賞形態を示す図柄組合せが有効ライン上に表示されたことに基づいて、役が入賞したと判定する入賞判定手段と、を有するスロットマシンにも、本発明は適用できる。以下、第16の実施形態としてのスロットマシン116について説明する。
図11は、スロットマシン116の外観構成を示す斜視図である。スロットマシン116は、いわゆる回胴式遊技機と呼ばれるもので、メダルを遊技媒体として用いた遊技を行う種類の遊技機である。
スロットマシン116は、収納箱(箱体)BX、前面上扉UD及び前面下扉DDからなる箱形の筐体内に複数のリールとしての第1リールRE1〜第3リールRE3からなるリールユニット910が収められている。また、筐体内のリールユニット910の下部には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット920(図12参照)が収められている。また、スロットマシン116の筐体内には、CPU、ROM(情報記憶媒体の一例)、RAM等を搭載し、スロットマシン116の動作を制御する制御基板も収められている。
図11に示すように第1リールRE1〜第3リールRE3は、それぞれ外周面が一定の間隔で20の領域(以下、各領域を「コマ」と記載する)に区画されており、各コマに複数種類の図柄のいずれかが配列されている。
第1リールRE1〜第3リールRE3は、リール駆動手段としてのステッピングモータ(図示省略)に軸支されており、それぞれステッピングモータの軸周りに回転駆動され、ステッピングモータの駆動パルスのパルス数やパルス幅などを制御することによって、コマ単位(所定の回転角度単位、所定の回転量単位)で停止可能に設けられている。すなわち、スロットマシン116では、ステッピングモータが制御基板から供給された駆動パルスに応じて第1リールRE1〜第3リールRE3を回転駆動し、制御基板から駆動パルスの供給が断たれると、ステッピングモータの回転が停止することに伴って第1リールRE1〜第3リールRE3が停止する。
前面上扉UDと前面下扉DDとは、個別に開閉可能に設けられている。前面上扉UDには、第1リールRE1〜第3リールRE3の回転状態及び停止状態を観察可能にする表示窓DWが設けられている。第1リールRE1〜第3リールRE3の停止状態では、第1リールRE1〜第3リールRE3それぞれの外周面に一定間隔で配列された複数種類の図柄のうち、外周面上に連続して配列されている3つの図柄(上段図柄、中段図柄、下段図柄)をスロットマシン116の正面から表示窓DWを通じて観察できるようになっている。
また、スロットマシン116では、表示窓DWを通じて図柄を観察するための表示位置として、各リールについて上段、中段、下段が設けられており、各リールの表示位置の組合せによって有効ラインL1が設定されている。なお、スロットマシン116では、1回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数が3枚に設定されており、各遊技状態に設定された規定投入数に相当するメダルが投入されると第1リールRE1〜第3リールRE3の中段によって構成される有効ラインL1が有効化される。
そして、遊技結果は、表示窓DW内の有効ラインL1上に停止表示された図柄組合せによって判定され、有効ラインL1上の図柄組合せが予め定められた役に対応した図柄組合せである場合に、その役が入賞したものとしてホッパーユニット920からメダルの払い出し等が行われる。
前面上扉UDには、主制御表示装置500を含む遊技情報表示部DSが設けられている。遊技情報表示部DSは、LED、ランプ、7セグメント表示器等からなり、メダルのクレジット数、1回の遊技におけるメダルの払出数あるいは獲得数、ボーナス状態でのメダルの払出数の合計あるいは獲得数の合計、今回の遊技で当選した役の情報、メダルの払い出しに関係するストップボタンB1〜ストップボタンB3の押し方を示唆する情報の表示等の各種遊技情報が表示される。主制御表示装置500には、規定投入数のメダルが投入されスタートレバーSLが操作された際に、今回の遊技で当選した役の情報である当選情報に基づき作成される制御信号である当選コマンドに対応する表示である報知表示が表示される。また、主制御表示装置500には、7セグメント表示器のドットであり、後述する有利期間制御手段610(図12参照)によって有利期間が開始されている場合に点灯し、有利期間が開始されていない、つまり非有利期間が開始されている場合に消灯することで有利期間が開始されているか否かを報知する有利期間報知部500Aが設けられている。
また、前面上扉UDには、遊技に関する演出を実行可能な演出装置として、演出表示装置930、可動役物装置960、電飾装置950等が設けられている。演出表示装置930は、例えば液晶ディスプレイから構成され、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の映像や画像が表示される。可動役物装置960は、演出表示装置930の前方に配置されており、遊技の進行に応じてモータやソレノイド等の駆動手段により移動する。電飾装置950は、遊技の進行に応じて発光する演出を実行する。また、スロットマシン116では、前面上扉UDや前面下扉DDに対して、遊技に関する演出を実行可能な演出装置としてのスピーカ(図示省略)が複数設けられている。スピーカからは、遊技を補助したり、遊技を盛り上げたりするための各種の音声が出力される。
前面下扉DDには、各種の操作手段を備えた操作部CPが設けられている。操作部CPは、上方を向いた上板CP1と、前方を向いた前板CP2と、を有している。上板CP1には、クレジット(貯留)されたメダルを投入する操作を行うための投入操作手段として、1枚のメダルを投入するシングルベットボタンBT及び規定投入数のメダルを投入するマックスベットボタンMB、各演出装置に対する設定の操作が可能な演出設定手段として、複数のボタンを有する演出設定操作部401が設けられている。演出設定操作部401の詳細については、後述する。前板CP2には、第1リールRE1〜第3リールRE3を回転させて遊技を開始する契機となる開始操作を遊技者に実行させるための遊技開始操作手段としてのスタートレバーSL、ステッピングモータにより回転駆動されている第1リールRE1〜第3リールRE3のそれぞれを停止させる契機となる停止操作を遊技者に実行させるための停止操作手段としてのストップボタンB1〜ストップボタンB3及びクレジットされたメダルを清算するための清算ボタンBSが設けられている。
スロットマシン116では、遊技者がメダルをメダル投入口MIに投入するか、メダルが規定投入数以上にクレジットされている場合に、規定投入数と同じ回数シングルベットボタンBTを押下するシングルベット操作又はマックスベットボタンMBを押下するマックスベット操作を行うことで、規定投入数のメダルが投入状態に設定され、第1リールRE1〜第3リールRE3の回転制御を開始することが可能な準備状態にセットされる。そして、遊技者がスタートレバーSLに対して開始操作を実行すると、制御基板において第1リールRE1〜第3リールRE3をステッピングモータの駆動により回転開始させるとともに、乱数を用いた内部抽選が行われ、第1リールRE1〜第3リールRE3の回転速度が所定の速度まで上昇し定常回転になったことを条件に、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下操作が許可、すなわちストップボタンB1〜ストップボタンB3による停止操作が有効化される。
その後、遊技者が任意のタイミングでストップボタンB1〜ストップボタンB3を押下(以下、「押下タイミング」と記載)していくと、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のそれぞれに内蔵されている停止信号出力手段としてのストップスイッチ840(図12参照)がON動作を行い、制御基板へ出力するリール停止信号をOFF状態からON状態へ変化させる。
また、遊技者が任意のタイミングで押下状態にあるストップボタンB1〜ストップボタンB3を解放すると、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のそれぞれに対応するストップスイッチがOFF動作を行い、制御基板へ出力するリール停止信号をON状態からOFF状態に変化させる。そして、制御基板は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の押下タイミング及び解放タイミングに応じて信号状態が変化するリール停止信号のOFF状態からON状態への変化に基づいて、内部抽選の結果に応じた停止位置で第1リールRE1〜第3リールRE3を停止させる。
また、前面下扉DDの下部には、メダル払出口MOとメダル受け皿MPとが設けられており、遊技の結果に応じた枚数のメダルがメダル払出口MOからメダル受け皿MPへ払い出されるようになっている。また、遊技機内にクレジットされたメダルが記憶されている状態で、清算ボタンBSが押下された場合、清算ボタンBSの押下に伴って清算ボタンBSに内蔵されているメダル清算スイッチ(不図示)がON動作を行い、制御基板へ出力するメダル清算信号をOFF状態からON状態へ変化させる。制御基板は、メダル清算信号のOFF状態からON状態への変化に伴って、第1リールRE1〜第3リールRE3が回転しておらずかつメダルがベットされていない状態に限り、ホッパーユニットからクレジット数(クレジットされたメダルの枚数)に相当する枚数のメダルを払い出す清算処理を実行し、メダル払出口MOからメダル受け皿MPへメダルを払い出す。
図12は、第16の実施形態に係るスロットマシン116の各部を示すブロック図である。スロットマシン116は、それぞれ独立した制御基板である主制御基板ユニットM11(図4参照)で構成される主制御部19と、副制御基板ユニット(不図示)で構成される副制御部20と、によって制御される。主制御部19は、複数の主操作検出手段としてのメダル投入スイッチ810、ベットスイッチ820、スタートスイッチ830、ストップスイッチ840、設定変更スイッチ850及びリセットスイッチ860の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット910、ホッパーユニット920、遊技情報表示部DS等の出力手段の動作を制御する。また、スロットマシン116においては、主制御部19と副制御部20とについて、主制御部19から副制御部20への短方向通信のみを可能に構成され、主制御部19から副制御部20へ各種信号を送信可能であるものの、副制御部20から主制御部19へ各種信号を送信することができないように通信接続されている。なお、スロットマシンの主制御部は、主制御基板ユニットM02と同様の構成である主制御基板ユニットM12(図7参照)で構成されていてもよい。
主制御部19は、遊技の進行を制御し、メインCPU11と、メインROM12と、メインRAM13と、を備えている。メインCPU11は、各入力手段からの入力信号に基づいて、メインROM12に格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の制御部に主制御部19で生成したコマンドである第1コマンドを送信したりすることで、遊技の進行に係る制御処理を実行する。メインRAM13は、メインCPU11の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
メインCPU11は、メインROM12に格納されたプログラムに基づき、メインRAM13と協働して、設定変更手段601、投入受付手段602、乱数生成手段603、内部抽選手段604、リール制御手段605、入賞判定手段606、払出制御手段607、リプレイ処理手段608、遊技状態移行制御手段609、有利期間制御手段610、指示機能状態制御手段611及びコマンド送信手段612として機能する。
設定変更手段601は、メインRAM13に記憶されている設定値を変更する制御を行う。スロットマシン116では、収納箱BX内に収められた電源装置に設けられている設定変更スイッチ850から出力される信号である設定信号が入力されることで、設定変更が実行される。スロットマシン116では、設定変更手段601によって確定された設定値に応じて、内部抽選手段604による内部抽選で当選可能な当選エリアのうち一部の当選エリアの当選確率が変更される。
投入受付手段602は、メダルの投入を受け付ける投入受付期間において、規定投入数に相当するメダルが投入されたことに基づいて、スタートレバーSLに対する遊技開始操作を有効化する処理を行う。具体的には、メダル投入口MIにメダルが投入されると、メダル投入スイッチ810が作動することに伴って、投入受付手段602が、規定投入数を限度として、投入されたメダルを投入状態に設定する。また、投入受付手段602は、メダルがクレジットされた状態でシングルベットボタンBT又はマックスベットボタンMBが押下されるベット操作が実行されると、ベットスイッチ820が作動することに伴って、規定投入数を限度として、クレジットされたメダルを投入状態に設定する。
なお、スロットマシン116では、規定投入数に相当するメダルの投入に基づいて有効化されたスタートレバーSLの最初の押下操作が、遊技者による遊技の開始操作として受け付けられ、第1リールRE1〜第3リールRE3の回転を開始させる契機となっているとともに、後述する内部抽選手段604が内部抽選を実行する契機となっている。
乱数生成手段603は、抽選用の乱数を発生させる手段である。乱数は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお、「乱数」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、発生自体は規則的であっても、取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
内部抽選手段604は、遊技者がスタートレバーSLに対して開始操作を実行し、スタートスイッチ830が開始操作を検出することで出力されるスタート信号に基づいて、役の当否を決定する内部抽選を行う手段であって、抽選テーブル選択処理、乱数判定処理、抽選フラグ設定処理等を行う。
抽選テーブル選択処理では、メインROM12に格納されている複数の内部抽選テーブルのうち、いずれの内部抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを現在の遊技状態に基づき選択する。各内部抽選テーブルでは、複数の乱数(例えば、0〜65535の65536個の乱数)のそれぞれに対して、リプレイ、小役及びボーナスなどの各種の役やハズレ(不当選)が対応付けられている。
乱数判定処理では、スタートスイッチ830から出力されるスタート信号に基づいて、遊技ごとに乱数生成手段603が生成する乱数(抽選用乱数)を取得し、取得した乱数を抽選テーブル選択処理で選択した内部抽選テーブルと比較して、比較結果に基づき役に当選したか否かを判定する。
抽選フラグ設定処理では、乱数判定処理の結果に基づいて、当選したと判定された役に対応する抽選フラグを非成立状態(第1のフラグ状態、OFF状態)から成立状態(第2のフラグ状態、ON状態)に設定する。スロットマシン116では、2種類以上の役が重複して当選した場合には、重複して当選した2種類以上の役のそれぞれに対応する抽選フラグが成立状態に設定される。なお、抽選フラグの設定情報は、メインRAM13に格納される。
リール制御手段605は、遊技者がスタートレバーSLへ開始操作を実行することにより作動するスタートスイッチ830から、スタート信号が出力されたことに基づいて、ステッピングモータにより第1リールRE1〜第3リールRE3の回転駆動を開始する。また、リール制御手段605は、第1リールRE1〜第3リールRE3の回転状態が、所定速度(例えば、約80rpm)で定常回転する回転状態となった場合に、各リールに対応するストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下操作されることでストップスイッチ840によって検出される停止操作を有効化する制御を実行する。そして、リール制御手段605は、停止操作の検出に基づきストップスイッチ840からリール停止信号が出力された場合に、リールユニット910のステッピングモータへの駆動パルス(モータ駆動信号)の供給を停止することにより、第1リールRE1〜第3リールRE3の各リールを停止させる制御を行う。このとき、リール制御手段605は、ステッピングモータにより回転駆動されている第1リールRE1〜第3リールRE3を抽選フラグの設定状態、すなわち内部抽選の結果に応じた態様で停止させる制御を行う。つまり、リール制御手段605は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3の各ボタンが押下されるごとに、第1リールRE1〜第3リールRE3のうち押下されたストップボタンに対応するリールの停止位置を決定して、決定された停止位置でリールを停止させる制御を行っている。
また、スロットマシン116では、第1リールRE1〜第3リールRE3について、ストップボタンB1〜ストップボタンB3が押下された時点から190ms以内に、押下されたストップボタンに対応する回転中のリールを停止するようになっている。ここで、ストップボタンの押下時点から190ms以内に回転中のリールを停止させる場合、回転している各リールの停止位置は、各リールの直径及び回転速度より、ストップボタンの押下時点からリールが停止するまでに最大で4コマ分回転可能に構成されている。リール制御手段605は、ストップボタンB1〜ストップボタンB3のうち押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールの外周面上において、内部抽選で当選した役に対応する図柄が、ストップボタンに対する押下操作が行われた時点で有効ラインL1上の表示位置に対して0コマ〜4コマの範囲内に位置する場合に、抽選フラグが当選状態に設定されている役に対応する図柄を有効ラインL1上の表示位置に表示するように、押下操作が行われたストップボタンに対応する回転中のリールを停止させる制御を行っている。
リール制御手段605は、スタートスイッチ830が開始操作を検出することで出力されるスタート信号を受信し、第1リールRE1〜第3リールRE3の回転を開始して1回の遊技を開始した場合に、一般にウェイト(又はウェイト時間)と称される待機時間(約4.1秒)を設定するように構成されている。そして、リール制御手段605は、待機時間の設定から待機時間が経過するまでの期間内にスタート信号をスタートスイッチ830から受信した場合に、待機時間が経過した後に第1リールRE1〜第3リールRE3の回転を開始するように構成されている。この構成により、リール制御手段605は、1回の遊技の開始から次の遊技の開始までに一定の時間として最小遊技時間(約4.1秒)を経過してから遊技を開始させることができる。
入賞判定手段606は、第1リールRE1〜第3リールRE3のすべてが停止した時点で有効ラインL1上に表示されている図柄組合せ(第1リールRE1〜第3リールRE3の停止態様)が、予め定められた役の入賞の形態であるか否かを判定する入賞判定処理を行う。スロットマシン116では、入賞判定処理における入賞判定手段606の判定結果に基づいて各処理が実行される。入賞役の判定結果に基づき実行される各処理としては、例えば、小役が入賞した場合には払出制御手段607にメダルを払い出させる枚数を決定する処理が行われ、リプレイが入賞した場合には、リプレイ処理手段608に次回の遊技においてメダルを消費せずに実行させる処理を行わせ、ボーナスが入賞した場合には遊技状態移行制御手段609に入賞したボーナスを作動させる処理が行われる。
払出制御手段607は、入賞判定手段606による入賞判定処理の結果に基づき、払出数に相当するメダルを、払出装置としてのホッパーユニット920に払い出させる払出制御を行う。ホッパーユニット920には、メダルを1枚払い出すごとに作動する払出メダル検出スイッチ925が備えられている。払出制御手段607は、払出メダル検出スイッチ925からの入力信号に基づいて、ホッパーユニット920から実際に払い出されたメダルの数を管理することができるように構成されている。なお、メダルのクレジットが許可されている場合には、ホッパーユニット920によって実際にメダルの払い出しを行う代わりに、メインRAM13のクレジット記憶領域(図示省略)に記憶されているクレジット数(クレジットされたメダルの数)に対して払出数を加算するクレジット加算処理を行って仮想的にメダルを払い出す処理を行う。
リプレイ処理手段608は、入賞判定手段606により有効ラインL1上に複数種類のリプレイのうちいずれかのリプレイの入賞を示す図柄組合せが停止表示されたと判定され、リプレイが入賞した場合に、次回の遊技に関してメダルの投入を要さずに遊技を実行可能にする準備状態に設定するリプレイ処理(再遊技処理)を行う。すなわち、スロットマシン116では、リプレイが入賞した場合、規定投入数分のメダルを遊技者の手持ちのメダル(クレジットメダルを含む)を使わずに自動的に投入する自動投入処理が行われ、前回の遊技と同じ有効ラインL1を設定した状態で、次回のスタートレバーSLに対する開始操作を待機する。
遊技状態移行制御手段609は、リプレイの当選態様がそれぞれ異なる複数の遊技状態の間での遊技状態の移行と、内部抽選手段604による内部抽選で、抽選フラグが成立状態に設定された場合に、入賞するまで成立状態が維持されるボーナスに当選した場合に、現在の遊技状態からボーナス成立状態への遊技状態の移行と、入賞したボーナスを作動させるとともに作動させたボーナスに対応する遊技状態であるボーナス状態への遊技状態の移行と、の遊技状態移行制御を行う。
有利期間制御手段610は、特定役の入賞を補助する入賞補助制御を実行可能な遊技が実行される期間である有利期間(有利区間)と、入賞補助制御が実行されない遊技が実行される期間である非有利期間(非有利区間)と、の間での移行に係る制御を実行する。有利期間制御手段610は、有利期間と非有利期間との間での移行に係る制御として、非有利期間内における遊技において、ボーナスが非成立状態であり、かつボーナスの非作動中である場合に設定差がない当選エリアに当選した場合に、非有利期間を終了し有利期間を開始するか否かを決定する抽選である有利期間抽選を実行する。
有利期間制御手段610は、予め設定された有利期間を終了する条件が成立した場合や、有利期間を開始してから所定の遊技回数の遊技(例えば1500ゲーム)の遊技が実行された場合に、有利期間を終了し次ゲームから非有利期間を開始するとともに、有利期間中に使用した指示機能に係る全パラメータを初期化する処理である終了処理を実行する。また、有利期間制御手段610は、有利期間を開始した場合に有利期間報知部500Aを点灯させ、非有利期間を開始した場合に有利期間報知部500Aを消灯させる。
指示機能状態制御手段611は、有利期間制御手段610によって有利期間が開始されている場合に、入賞補助制御を実行可能な状態であるAT状態を含む複数の指示機能状態の間での指示機能状態の移行に係る制御を含む指示機能に係る制御(アシストタイム制御)を行う。指示機能状態制御手段611は、指示機能状態が入賞補助制御を実行可能な状態である場合に、特定役が入賞する確率を上げるための制御として、内部抽選手段604に当選した当選エリアに応じてそれぞれ異なる当選コマンドを作成させ、作成させた当選コマンドを主制御表示装置500に送信させることで、内部抽選で当選した当選エリアがいずれの当選エリアであるかを報知し、遊技者にストップボタンB1〜ストップボタンB3の操作方法を指示する機能(指示機能)である報知表示が主制御表示装置500に実行される制御である入賞補助制御を実行可能となるように構成されている。
コマンド送信手段612は、各入力手段から入力された入力信号に基づく各手段による演算処理の結果を、予め定められた形式のメインコマンド(例えば5バイト)に変換し、変換したメインコマンドを、予め定められた周期である第1周期(例えば1.49ms)で実行するタイマ割り込み処理の実行2回ごとに、1コマンドずつ副制御部20に送信する。
副制御部20は、主制御部19から送信されるメインコマンドに基づき演出を制御し、サブCPU21と、サブROM22と、サブRAM23と、を備えている。サブCPU21は、主制御部19から送信された第1コマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM22に格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出表示装置930や音響装置940を含む演出装置に演出を実行させる演出に係る制御を実行する。サブRAM23は、サブCPU21の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
サブCPU21は、サブROM22に格納されたプログラムに基づき、サブRAM23と協働して、コマンド受信手段701a、演出構築手段701b及び演出出力手段701cを含む演出制御手段701として機能する。
図4及び図8(a)に示すように、第16の実施形態に係るスロットマシン116は、主制御基板ユニットM11と、決定ボタン410及び選択ボタン420を有する演出設定手段としての演出設定操作部403と、を備えている。主制御基板ユニットM11は、樹脂ケース131(図11参照)に封入されており、主制御基板30の下辺30bが左右方向と略一致するように、表面30aを前方に向けて配置されている。樹脂ケース131は、透光性の合成樹脂等により形成されており、主制御基板ユニットM11を封入した状態で収納箱BX(図11参照)の内部の上方に固着されている。これにより、主制御基板ユニットM11は、前面上扉UDを収納箱BXに対して開放した状態で、正面視で作業者が視認可能となっている。なお、図4に基づく主制御基板ユニットM11の説明は、パチンコ機101の主制御基板ユニットM01と同様である。このため、主制御基板ユニットM11及び演出設定操作部403の説明は、省略する。
なお、スロットマシン116は、演出設定操作部403を備えているが、これに限定されない。スロットマシンは、演出装置に対する設定の操作が可能な演出設定手段を備えていればよく、例えば、演出設定操作部401、演出設定操作部402、演出設定操作部404〜演出設定操作部409、演出設定操作部390〜演出設定操作部393のいずれかを備えていてもよい。
[他の実施形態の可能性]
なお、上述したいずれの実施形態においても、演出設定操作部は、決定ボタン及び選択ボタンが上下方向へ移動可能に構成されているが、これに限定されない。演出設定操作部は、決定ボタン及び選択ボタンが所定の方向へ移動可能に構成されて、決定ボタン及び選択ボタンの移動を検出可能に構成されていればよく、例えば、決定ボタン及び選択ボタンが鉛直方向に対して傾斜する方向に移動可能に構成されていてもよいし、決定ボタン及び選択ボタンが左右方向に移動可能に構成されていてもよいし、前後方向に移動可能に構成されていてもよい。また、上板の上面は、鉛直方向と直交するように形成されているものに限らず、決定ボタン及び選択ボタンの移動方向と交差するように形成されていればよい。
また、上述したいずれの実施形態においても、演出設定操作部は、2方向又は4方向の方向操作が可能な選択ボタンを有して構成されているが、これに限定されない。演出設定操作部は、例えば、1方向のみの方向操作が可能な1つの選択ボタンを有して構成されていてもよいし、8方向の方向操作が可能な8つの選択ボタンを有して構成されていてもよい。
また、上述したいずれの実施形態においても、演出設定操作部は、演出設定操作部の決定ボタンにより演出装置に対する設定の操作の開始と設定の決定を行い、選択ボタンにより演出操作に対する設定を選択する際に使用されるように構成されているが、これに限定されない。演出設定操作部は、例えば、決定ボタンが、演出装置に対する設定の操作の開始のみ又は設定の決定のみに使用されるボタンであってもよいし、遊技上の演出情報や遊技台の大当たり回数等、遊技情報の表示画面における操作を行う際に使用されるボタンであってもよいし、他の用途に使用されるボタンであってもよい。