JP6720535B2 - 渦電流式発熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転する回転軸の運動エネルギを熱エネルギに変換する渦電流式発熱装置に関する。
近年、化石燃料の燃焼に伴う二酸化炭素の発生が問題視されている。このため、太陽熱エネルギ、風力エネルギ、水力エネルギ等のような自然エネルギの活用が推進されている。自然エネルギの中でも、風力エネルギおよび水力エネルギは流体の運動エネルギである。
流体の運動エネルギによって回転軸を回転させ、その運動エネルギを熱エネルギに変換する発熱装置が従来から提案されている。特開2011−89492号公報(特許文献1)では、エネルギの利用効率の向上を図った風力発電設備が提案されている。特許文献1の発電設備は、熱エネルギを発生させるための発熱装置を備える。
特許文献1の発熱装置の一例は、永久磁石式のリターダ装置を含む。そのリターダ装置は、回転するロータと、ロータの近傍に固定された永久磁石とを備える。ロータが回転することによってロータに渦電流が発生し、ロータが発熱する。リターダ装置で発生した熱は、鉱油によって回収され、蓄熱装置に蓄積される。
上記の発熱装置では、発熱部材(ロータ)から効率よく熱を回収することが重要である。しかし、従来は、効率よく熱を回収する方法について充分に検討されていなかった。
特開2011−89492号公報
上記の状況において、本発明の目的の1つは、発熱部材で発生した熱を効率よく回収できる渦電流式の発熱装置を提供することである。
本発明の一実施形態による渦電流式発熱装置は、回転する回転軸の運動エネルギを熱エネルギに変換する。この発熱装置は、前記回転軸を含む回転部と、円筒状の発熱部材と、前記円筒状の発熱部材の外周面または内周面に対向するように配置された永久磁石と、攪拌子とを含む。前記永久磁石および前記発熱部材のいずれか一方が前記回転部に固定されている。前記発熱部材の近傍に熱媒体の流路が設けられている。前記攪拌子が前記流路内に配置されている。
本発明の渦電流式発熱装置によれば、発熱部材で発生した熱を効率よく回収できる。
図1は、本発明の渦電流式発熱装置の一例を模式的に示す断面図である。 図2は、図1に示した装置の線II−IIにおける断面を模式的に示す。 図3は、本発明の渦電流式発熱装置の他の一例を模式的に示す断面図である。 図4は、本発明の渦電流式発熱装置のその他の一例を模式的に示す断面図である。 図5は、本発明の渦電流式発熱装置のその他の一例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明では本発明の実施形態について例を挙げて説明するが、本発明は以下で説明する例に限定されない。以下の説明では、具体的な数値や材料を例示する場合があるが、本発明の効果が得られる限り、他の数値や材料を適用してもよい。
(渦電流式発熱装置)
本発明の渦電流式発熱装置は、渦電流によって発熱する装置である。この発熱装置は、回転する回転軸の運動エネルギを熱エネルギに変換する。この装置は、回転軸を含む回転部と、円筒状の発熱部材と、永久磁石と、攪拌子とを含む。永久磁石は、円筒状の発熱部材の外周面または内周面に対向するように配置されている。永久磁石および発熱部材のいずれか一方が回転部に固定されている。発熱部材の近傍には、熱媒体の流路が設けられている。攪拌子は、流路内に配置されている。
回転軸は、流体の運動エネルギによって回転させられてもよい。すなわち、本発明の発熱装置は、流体の運動エネルギ(たとえば、風力や水力などの自然エネルギ)を利用して発熱する装置であってもよい。また、本発明の発熱装置は、風力発電設備、水力発電設備等のように流体の運動エネルギを利用する発電設備に搭載されてもよい。公知の風力発電設備や水力発電設備の発電装置部分を本発明の発熱装置に置き換えることによって、熱エネルギを生成できる。そのため、発熱装置以外の部分(羽根車、クラッチ装置、増速装置等)には、公知の発電設備の構成を適用できる。
発熱部材は円筒状の部分を含んでいればよい。発熱部材は、円筒状の発熱部材と、それ以外の形状を有する発熱部材とによって構成されていてもよい。発熱部材の少なくとも一部は、電磁誘導によって渦電流が生じる材料(具体的には導電性材料)で形成される。発熱部材の表面や内部には、必要に応じて、電磁誘導が生じない部分が存在してもよい。たとえば、発熱部材の表面に電磁誘導が生じない保護膜が形成されていてもよい。発熱部材に用いることができる導電性材料の例には金属材料が含まれ、たとえば、強磁性金属材料、弱磁性金属材料、および非磁性金属材料が含まれる。
永久磁石に特に限定はなく、公知の永久磁石を用いてもよい。たとえば、車両の補助ブレーキとして用いられる永久磁石式のリターダに使用されている永久磁石を用いてもよい。永久磁石は、円筒状の発熱部材の外周面または内周面に対向するように配置されている。より具体的には、回転部に固定されている永久磁石または発熱部材の回転によって発熱部材が発熱するように、永久磁石が配置されている。
回転部は、回転軸と共に回転する部分である。回転部は、回転軸と他の部材とを連結するための連結部材を含んでもよい。永久磁石が回転部に固定される場合、回転部は、永久磁石を保持するための部材(たとえば円筒状の部材)を含んでもよい。
本発明の発熱装置では、永久磁石が回転部に固定されて回転されてもよいし、発熱部材が回転部に固定されて回転されてもよい。永久磁石が回転部に固定される場合の一例では、発熱部材の内周面に対向するように複数の永久磁石が配置される。発熱部材が回転部に固定される場合の一例では、発熱部材の外周面に対向するように複数の永久磁石が配置される。
流路は、典型的には、流路を流れる熱媒体が発熱部材と接触するように設けられている。一例の流路は、発熱部材の内部に設けられる。他の一例の流路は、発熱媒体の外部に設けられる。流路を流れる熱媒体は、発熱部材において発生した熱を回収する熱回収機構として機能する。熱媒体に限定はなく、発熱部材で発生した熱を回収できるものであればよい。熱媒体には、公知の熱媒体を用いてもよい。熱媒体の例には、溶融塩(たとえば硝酸塩系の溶融塩)、熱媒油、水(蒸気)、空気、超臨界CO2等が含まれる。
本発明の発熱装置が備えてもよい熱回収機構は、熱媒体、および熱媒体が流れる流路を含み、さらに蓄熱装置を含んでもよい。たとえば、熱回収機構は、蓄熱装置が途中に配置された循環路を含んでもよい。この場合、循環路を熱媒体が流れることによって熱エネルギが回収され、その熱エネルギが蓄熱装置に蓄積される。蓄熱装置には公知の蓄熱装置を用いてもよい。
攪拌子は、流路を流れる熱媒体を攪拌するために流路内に配置される。流路内に配置される攪拌子は、1つであってもよいが、通常は複数である。攪拌子は、熱媒体に対して化学的に安定な材料で形成されることが好ましい。攪拌子の材料の例には、金属(たとえばステンレス)やセラミクスが含まれる。攪拌子の形状に限定はなく、球状であってもよいし、他の形状であってもよい。
本発明の発熱装置は、流路内に突き出すように設けられた複数の壁状の凸部をさらに含んでもよい。この場合、隣接する2つの凸部で挟まれた空間に攪拌子が保持されていてもよい。凸部を設けることによって、流路内の表面積を増やすことができる。さらに、流路内に凸部を設けることによって、流路内の熱媒体の流れに乱流を生じさせることができる。そのため、凸部を設けることによって、発熱部材で生じた熱を効率的に回収できる。一方、凸部を設けた場合、凸部の近傍に気泡が滞留したり、汚れなどが凸部に付着したりする可能性がある。2つの凸部で挟まれた空間に攪拌子を配置することによって、そのような事態の発生を抑制できる。また、攪拌子を配置することによって、熱媒体を攪拌でき、熱エネルギを効率よく回収できる。隣接する2つの凸部で挟まれた1つの空間に配置される攪拌子の数は、複数であってもよいが、典型的な一例では1つである。
凸部の材質に特に限定はない。発熱部材で発生した熱を熱媒体に伝える観点では、熱伝導性が高い材料で凸部を形成することが好ましい。さらに、化学的に安定で剛性が高い材料で凸部を形成することが好ましい。凸部の材料の例には、金属が含まれ、ステンレス鋼などのスチールが含まれる。発熱部材と同様に導電性材料で凸部を形成することによって、凸部を発熱部材の一部として機能させることも可能である。一例では、発熱部材と凸部とが、同じ材料で一体として形成される。
上記の複数の凸部は、発熱部材の表面に形成されていてもよい。たとえば、発熱部材の外表面に凸部が形成されていてもよい。発熱部材の内部の空洞が熱媒体の流路となっている場合には、その空洞に面する表面(内表面)に凸部が形成されてもよい。凸部が発熱部材の表面に形成される場合の一例では、発熱部材と凸部とが、同じ材料で一体として形成される。発熱部材の表面に凸部を形成することによって、発熱部材で発生した熱を効率よく回収できる。
発熱部材と永久磁石との距離が離れると、発熱効率が低下する。そのため、発熱部材の表面に凸部を形成する場合、発熱部材と永久磁石との間ではない領域に凸部を形成することが好ましい。
本発明の発熱装置において、複数の凸部(壁状の凸部)はそれぞれ、回転軸を中心とするリング状の形状を有してもよい。
本発明の発熱装置では、永久磁石が回転部に固定されていてもよい。この場合、回転する永久磁石を囲むように発熱部材が配置されていてもよい。この場合、攪拌子は、少なくとも一部が強磁性材料からなるものであってもよい。
本発明の発熱装置では、発熱部材が回転部に固定されていてもよい。この場合、発熱装置は、発熱部材の周囲が流路となるように発熱部材を包囲する容器をさらに含んでもよい。この場合、永久磁石が容器の外側に配置されていてもよい。この場合、攪拌子は、少なくとも一部(たとえば全部)が強磁性材料からなるものであってもよいし、非磁性材料からなるものであってもよい。
攪拌子の材料として強磁性材料を用いることによって、攪拌子を永久磁石に引きつけることが可能になる。たとえば、永久磁石の回転に伴って攪拌子を移動させることができる。攪拌子の材料として用いられる強磁性材料の例には、強磁性金属材料(たとえば、マルテンサイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼など)が含まれる。攪拌子の材料として用いられる非磁性材料の例には、非磁性金属材料(たとえば、オーステナイト系ステンレス鋼など)が含まれる。
本発明の発熱装置では、回転軸の方向に特に限定はない。回転軸は、水平方向に配置されていてもよいし、重力の方向(鉛直方向)と平行に配置されていてもよい。
本発明の実施形態の例について、図面を参照しながら以下に説明する。以下の説明では、同様の部分に同一の符号を付して重複する説明を省略する場合がある。
(第1実施形態)
第1実施形態では、風力で発熱する発熱装置の一例について説明する。第1実施形態の発熱装置100の断面図を図1に模式的に示す。また、図1の線II−IIにおける断面図を図2に模式的に示す。発熱装置100は、ケース101、回転軸102、連結部材103、発熱部材105、複数の永久磁石106、隔壁107、および、羽根車108を含む。発熱装置100は、さらに、壁状の凸部111、球状の攪拌子112、軸受121、配管(流路)122aおよび122bを含む。なお、本発明の発熱装置は、必要に応じて他の部材や他の機構を備えてもよい。たとえば、本発明の発熱装置は、風力発電装置で用いられているような機構(クラッチ装置、増速装置など)を備えてもよい。
連結部材103には、熱媒体が通過するための貫通孔103aが形成されている。回転軸102および連結部材103は、羽根車108の回転に伴って回転する回転部104を構成する。非回転部である固定のケース101は、軸受121を介して回転軸102を回転可能に保持している。ケース101の内部は、円柱状の空間となっている。その空間は、円筒状の隔壁107によって仕切られている。ケース101と隔壁107とによって囲まれている内側の空間101aは、熱媒体の流路の一部となる。換言すれば、ケース101の内壁の一部および隔壁107の内壁の一部は、熱媒体の流路の一部を構成する。ケース101の内壁のおよび隔壁107の内壁のうち空間101aに面する部分は、発熱部材105の全体を包囲する容器として機能する。磁石106は、その容器の外側に配置されている。
空間101aには、熱媒体の流路である配管122aおよび122bが接続されている。一例では、熱媒体は、配管122aから導入され、発熱部材105で発生した熱を回収した後、配管122bから排出される。
発熱部材105は、円筒状の形状を有する。発熱部材105は、回転軸102(すなわち回転部104)に固定されている。発熱部材105を囲むように、隔壁107が配置されている。永久磁石106は、隔壁107を挟んで、発熱部材105の外周面に対向するように配置されている。永久磁石106は、回転部104の回転(すなわち発熱部材105の回転)によって発熱部材105が発熱する位置に配置される。
発熱部材105が存在する領域と磁石106とが存在する領域とは隔壁107によって分離されている。隔壁107は、発熱部材105で発生した熱が放熱されることを抑制する。さらに、隔壁107は、発熱部材105で発生した熱によって磁石106が加熱されて劣化することを抑制する。
一例では、複数の永久磁石106が、仮想の円筒に沿うように配置される。たとえば、複数の棒状の磁石を、周方向に並べて円筒状としてもよい。この場合、棒状の磁石の長手方向が回転軸102の軸方向と平行になるように配置されてもよい。また、複数の円弧状の磁石を仮想の円筒に沿うように配置してもよい。たとえば、複数の円弧状の磁石を周方向に並べてリング状の磁石群を構成し、そのリング状の磁石群を複数個、回転軸の軸方向に並べて円筒状としてもよい。なお、隣接する磁石106と磁石106との間には、隙間があってもよいし、他の部材が配置されてもよい。
発熱部材105の内周面には、複数の壁状の凸部111が設けられている。換言すれば、発熱部材105の表面のうち磁石106に面していない表面に、凸部111が設けられている。凸部111は、回転軸102を中心とするリング状の凸部である。隣接する2つの凸部111の間には、1つまたは複数の攪拌子112が配置されている。凸部111は、回転軸102と発熱部材105との間を熱媒体が流れることができるように形成される。
発熱装置100の機能について以下に説明する。風によって羽根車108が回転すると、それに伴って、回転部104および発熱部材105が回転する。発熱部材105が回転すると、磁石106の磁力によって発熱部材105内で渦電流が発生する。この渦電流によって、発熱部材105が発熱する。発熱部材105で発生した熱は、空間101aを流れる熱媒体によって回収され、熱エネルギとして利用される。
凸部111によって熱媒体と接触する部分の表面積が増大する。さらに、凸部111によって、熱媒体の流れに乱流が発生する。そのため、発熱部材105で発生した熱が効率よく回収される。一方、凸部111が存在することによって、凸部111およびその近傍に気泡や汚れが滞留する可能性がある。装置100では、2つの凸部111の間に攪拌子112が配置されているため、気泡や汚れが滞留することを抑制できる。
発熱部材105が回転する第1実施形態の発熱装置100では、攪拌子112は、非磁性材料で形成されてもよいし、強磁性材料で形成されてもよい。磁石に引きつけられない材料(たとえば非磁性材料)で且つ熱媒体よりも比重が大きい材料によって攪拌子112が形成されている場合、重力によって、攪拌子112にはその位置にとどまろうとする力が働く。発熱部材105が回転している際には、回転する発熱部材105の内周面および凸部111と、攪拌子112との間に速度差が生じる。その結果、凸部111近傍の汚れや気泡が除去される。
磁石に引きつけられる材料(たとえば強磁性材料)で攪拌子112が形成されている場合、攪拌子112には、重力と磁石106の磁力とが加わる。すなわち、攪拌子112には、その位置にとどまろうとする力が働く。発熱部材105が回転している際には、回転する発熱部材105の内周面および凸部111と、攪拌子112との間に速度差が生じる。その結果、凸部111近傍の汚れや気泡が除去される。
(第2実施形態)
第2実施形態では、風力で発熱する発熱装置の他の一例について説明する。第2実施形態の発熱装置100aの断面図を図3に模式的に示す。図3の発熱装置100aは、ケース101、回転軸102、連結部材103、磁石保持部材131、発熱部材105、複数の永久磁石106、および羽根車108を含む。発熱装置100aは、さらに、攪拌子112、軸受121、配管(流路)122aおよび122bを含む。発熱装置100aは、第1実施形態で説明した隔壁107を含んでもよい。
連結部材103と磁石保持部材131とは、回転軸102と磁石106とを連結する連結部材130を構成している。磁石保持部材131は、円筒状の形状を有する。回転軸102、連結部材103、および磁石保持部材131は、羽根車108の回転に伴って回転する回転部104を構成する。複数の永久磁石106は、磁石保持部材131および連結部材103を介して回転軸102に固定されている。発熱装置100aでは、永久磁石106が回転する。複数の永久磁石106は、発熱装置100の永久磁石と同様に、円筒状に配置される。
発熱装置100aの発熱部材105の内部には、熱媒体の流路105aが形成されている。流路105aには、熱媒体の供給および排出に利用される配管122aおよび122bが接続されている。流路105aは、熱媒体が流路105a内をほぼ満遍なく流れるように形成される。
流路105aを構成する発熱部材105の内表面には、複数の壁状の凸部105acが対向するように形成されている。それぞれの凸部105acは、回転軸102を中心とするリング状の凸部である。隣接する2つの凸部105acで挟まれた1つの空間には、1つまたは複数の攪拌子112が配置されている。
発熱装置100aでは、回転軸102の回転に伴って永久磁石106が回転する。その結果、発熱装置100と同様に、発熱部材105が発熱する。発熱部材105で発生した熱は、発熱部材105の内部を流れる熱媒体によって回収される。凸部105acおよび攪拌子112は、発熱装置100で説明した効果と同様の効果を奏する。
発熱装置100と異なり、発熱装置100aでは発熱部材105が回転しない。この場合、発熱部材105および凸部105acの表面と攪拌子112との間で相対速度差を生じさせるには、永久磁石106によって攪拌子112を移動させる必要がある。そのため、発熱装置100aでは、攪拌子112の少なくとも一部を、磁力で引きつけられる材料で形成する。好ましい一例では、攪拌子112の全体が強磁性材料で形成される。
(第3実施形態)
第3実施形態では、風力で発熱する発熱装置の他の一例について説明する。第3実施形態の発熱装置100bの断面図を図4に模式的に示す。図4の発熱装置100bは、ケース101、回転軸102、連結部材103、磁石保持部材131、円筒状の発熱部材105、複数の永久磁石106、隔壁107、および羽根車108を含む。さらに、発熱装置100bは、攪拌子112、配管(流路)122aおよび122bを含む。発熱装置100bは、第1実施形態で説明した隔壁107を含んでもよい。発熱装置100bの回転軸102の軸方向は、重力の方向(鉛直方向)と平行である。なお、図4では、軸受その他の細部の図示を省略している。
連結部材103と磁石保持部材131とは、連結部材130を構成している。磁石保持部材131は、円筒状の形状を有する。回転軸102、連結部材103、磁石保持部材131は、羽根車108の回転に伴って回転する回転部104を構成する。複数の永久磁石106は、磁石保持部材131および連結部材103を介して回転軸102に固定されている。発熱装置100bでは、永久磁石106が回転する。複数の永久磁石106は、発熱部材105の内周面と対向するように配置される。さらに、複数の永久磁石106は、発熱装置100の永久磁石106と同様に、円筒状に配置される。
発熱部材105の外周面とケース101とに挟まれている領域は、熱媒体の流路105aとして機能する。換言すれば、発熱部材105の外周面の一部とケース101の表面の一部とは、流路105aを構成する。流路105aには、熱媒体の供給および排出に利用される配管122aおよび122bが接続されている。発熱部材105の外周面には、流路105a内に突き出すように、複数の壁状の凸部105acが設けられている。それぞれの凸部105acは、回転軸102を中心とするリング状の形状を有する。隣接する2つの凸部105acの間には、1つまたは複数の攪拌子112が配置されている。
発熱装置100bでは、流路105aを構成する表面のうち永久磁石106側の表面のみに凸部105acが形成されている。この構成によれば、ケース101側からの放熱を抑制でき、且つ、発熱部材105と熱媒体との接触面積を増加させることができる。さらに、この構成によれば、熱媒体の流れに乱流を生じやすくできる。
発熱装置100とは異なり、発熱装置100bでは磁石106が回転しない。そのため、発熱装置100bでは、攪拌子112の少なくとも一部が、磁力で引きつけられる材料で形成される。好ましい一例では、攪拌子112の全体が強磁性材料で形成される。凸部105acおよび攪拌子112は、発熱装置100で説明した効果と同様の効果を奏する。
(第4実施形態)
第4実施形態では、発熱装置の他の一例について説明する。第4実施形態の発熱装置100cの断面図を図5に模式的に示す。図5の発熱装置100cは、ケース101、回転軸102、連結部材103、円筒状の発熱部材105、複数の永久磁石106、および隔壁107を含む。発熱装置100cは、さらに、攪拌子112、軸受121、配管(流路)122aおよび122b、羽根車(図示せず)を含む。
ケース101と隔壁107とによって囲まれている内側の空間101aは、熱媒体の流路の一部を構成する。円筒状の発熱部材105の内周面には、複数の壁状の凸部145が形成されている。各凸部145は、回転軸102を中心とするリング状の凸部105acと、凸部105acの内周端に接続された壁部145aとを含む。壁部145aは、攪拌子112が凸部145から落下することを防止する。発熱装置100cの回転軸102の軸方向は、重力の方向(鉛直方向)と平行である。凸部の形状、および、回転軸102の方向を除いて、発熱装置100cは、発熱装置100と同様の構成を有してもよい。なお、羽根車は、図4に示した羽根車108であってもよい。
隣接する2つの凸部145の間には、1つまたは複数の攪拌子112が配置されている。発熱装置100と同様に、発熱装置100cでは発熱部材105が回転する。そのため、発熱装置100cの攪拌子112は、磁石106に引きつけられるものであってもよいし、磁石106に引きつけられないものであってもよい。凸部145および攪拌子112は、発熱装置100で説明した効果と同様の効果を奏する。
本発明は、渦電流式の発熱装置に利用できる。たとえば、本発明は、自然エネルギを利用する渦電流式発熱装置に利用できる。
100、100a、100b、100c 発熱装置(渦電流式発熱装置)
101 ケース
101a 空間(流路)
102 回転軸
103、130 連結部材
104 回転部
105 発熱部材
105a 流路
105ac、111、145 凸部
106 永久磁石
107 隔壁
108 羽根車
112 攪拌子
122a、122b 配管(流路)
131 磁石保持部材

Claims (8)

  1. 回転する回転軸の運動エネルギを熱エネルギに変換する渦電流式発熱装置であって、
    前記回転軸を含む回転部と、
    円筒状の発熱部材と、
    前記円筒状の発熱部材の外周面または内周面に対向するように配置された永久磁石と、
    攪拌子とを含み、
    前記永久磁石および前記発熱部材のいずれか一方が前記回転部に固定されており、
    前記発熱部材の近傍に熱媒体の流路が設けられており、
    前記渦電流式発熱装置は、前記流路内に突き出すように設けられた複数の壁状の凸部をさらに含み、
    前記複数の凸部は、前記発熱部材の表面に形成されており、
    前記複数の凸部はそれぞれ、前記回転軸を中心とするリング状の形状を有し、
    前記攪拌子は、少なくとも一部が強磁性材料からなり、
    隣接する2つの前記凸部で挟まれた空間に前記攪拌子が保持されている、渦電流式発熱装置。
  2. 前記永久磁石が前記回転部に固定されており、
    回転する前記永久磁石を囲むように前記発熱部材が配置されている、請求項に記載の渦電流式発熱装置。
  3. 前記流路が前記発熱部材の内部に形成されている、請求項に記載の渦電流式発熱装置。
  4. 前記発熱部材が前記回転部に固定されており、
    前記発熱部材の周囲が前記流路となるように前記発熱部材を包囲する容器をさらに含み、
    前記永久磁石が前記容器の外側に配置されている、請求項に記載の渦電流式発熱装置。
  5. 回転する回転軸の運動エネルギを熱エネルギに変換する渦電流式発熱装置であって、
    前記回転軸を含む回転部と、
    円筒状の発熱部材と、
    前記円筒状の発熱部材の外周面または内周面に対向するように配置された永久磁石と、
    攪拌子とを含み、
    前記発熱部材が前記回転部に固定されており、
    前記発熱部材の近傍に熱媒体の流路が設けられており、
    前記渦電流式発熱装置は、前記流路内に突き出すように設けられた複数の壁状の凸部をさらに含み、
    前記複数の凸部は、前記発熱部材の表面に形成されており、
    前記複数の凸部はそれぞれ、前記回転軸を中心とするリング状の形状を有し、
    隣接する2つの前記凸部は、前記発熱部材の前記表面から同一方向に突き出しており、
    当該隣接する2つの前記凸部で挟まれた空間に前記攪拌子が保持されている、渦電流式発熱装置。
  6. 前記発熱部材の周囲が前記流路となるように前記発熱部材を包囲する容器をさらに含み、
    前記永久磁石が前記容器の外側に配置されている、請求項5に記載の渦電流式発熱装置。
  7. 前記攪拌子は非磁性材料からなる、請求項5または6に記載の渦電流式発熱装置。
  8. 前記回転軸が重力の方向と平行に配置されている、請求項1〜のいずれか1項に記載の渦電流式発熱装置。
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