JP6720483B2 - 三次元造形用組成物セット、及び三次元造形物の製造方法 - Google Patents

三次元造形用組成物セット、及び三次元造形物の製造方法 Download PDF

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    • B33Y70/00Materials specially adapted for additive manufacturing
    • B33Y70/10Composites of different types of material, e.g. mixtures of ceramics and polymers or mixtures of metals and biomaterials

Description

本発明は、三次元造形材、三次元造形用支持材、三次元造形用組成物セット、三次元造形材カートリッジ、三次元造形用支持材カートリッジ、三次元造形用カートリッジセット、三次元造形装置、及び三次元造形物の製造方法に関する。
三次元造形装置は、3Dプリンターとも呼ばれ、例えば、3次元形状の断面形状データ(CADデータ)に従って、インクジェット法を用いて造形材(モデル材)を配置し、紫外線(UV)又は電子線(EB)等により硬化することを繰り返して三次元造形物(例えば、工業製品等の部品、人形等の玩具など)を作製する装置が知られている。
三次元造形装置において、自由な形状の造形物に造形するためには、オーバーハング又は天井を形成する場合に、造形材の下部を支える支持部(サポート部)を形成するための支持材(サポート材)が必要となる。
ここで、三次元造形装置、及び三次元造形物の製造方法に関しては、種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、「(1)カチオン重合性樹脂と、(2)エネルギー線感受性カチオン重合開始剤と、(3)ラジカル重合性樹脂と、(4)エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤と、(5)ノニオン系界面活性剤(但し、フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤を除く)と、を含有する光学的立体造形用樹脂組成物」が提案されている。
一方で、三次元造形用の組成物以外に、特許文献2には、「固体状重合性物質の微粒子を含有する光硬化性塗工液であって、固体状重合性物質の微粒子の粒子径が1nm〜10μmであり、固体状重合性物質がアクリル酸亜鉛など不飽和二重結合を有するカルボン酸の2価または3価金属塩である光硬化性塗工液」が開示されている。
また、その他、インクジェット記録用のインクの分野では、金属イオン量、又は金属塩量を低減する技術(例えば、特許文献3〜12)が提案されている。
特開2007−106830号公報 特開2006−45354号公報 特開2000−355665号公報 特開2001−049155号公報 特開2002−121448号公報 特開2004−339284号公報 特開2004−346160号公報 特開2006−045354号公報 特開昭61−118474号公報 特開平11−035861号公報 特開2001−49155号公報 国際公開第09/063656号
本発明の課題は、放射線硬化型化合物を含有する三次元造形材において、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm超え、又はアルカリ金属イオンの濃度が100ppm超え、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm超えの場合に比べて、三次元造形物の塗装性の低下を抑制する三次元造形材を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。

放射線硬化型化合物を含有し、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm以下であり、アルカリ金属イオンの濃度が100ppm以下であり、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm以下である三次元造形材。

放射線硬化型化合物と可塑剤とを含有し、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm以下であり、アルカリ金属イオンの濃度が100ppm以下であり、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm以下である三次元造形用支持材。

に記載の三次元造形材と、
放射線硬化型化合物と可塑剤とを含有する三次元造形用支持材と、
を有する三次元造形用組成物セット。

前記三次元造形用支持材において、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm以下であり、アルカリ金属イオンの濃度が100ppm以下であり、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm以下であるに記載の三次元造形用組成物セット。

に記載の三次元造形材を収容した三次元造形材カートリッジ。

に記載の三次元造形用支持材を収容した三次元造形用支持材カートリッジ。

又はに記載の三次元造形用組成物セットのうち、前記三次元造形材を収容した三次元造形材カートリッジと、
又はに記載の三次元造形用組成物セットのうち、前記三次元造形用支持材を収容した三次元造形用支持材カートリッジと、
を有する三次元造形用カートリッジセット。

に記載の三次元造形材を収容し、前記三次元造形材を吐出する第1吐出部と、
放射線硬化型化合物と可塑剤とを含有する三次元造形用支持材を収容し、前記三次元造形用支持材を吐出する第2吐出部と、
吐出した前記三次元造形材、及び前記三次元造形用支持材を硬化する放射線を照射する放射線照射部と、
を備える三次元造形装置。

に記載の三次元造形材を吐出し、放射線照射により硬化して、造形物を形成し、
放射線硬化型化合物と可塑剤とを含有する三次元造形用支持材を吐出し、放射線照射により硬化して、前記造形物の少なくとも一部を支持する支持部を形成し、
前記造形物の形成後、前記支持部を除去する三次元造形物の製造方法。
に係る発明によれば、放射線硬化型化合物を含有する三次元造形材において、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm超え、又はアルカリ金属イオンの濃度が100ppm超え、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm超えの場合に比べて、三次元造形物の塗装性の低下を抑制する三次元造形材が提供される。
に係る発明によれば、放射線硬化型化合物と可塑剤とを含有する三次元造形用支持材において、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm超え、又はアルカリ金属イオンの濃度が100ppm超え、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm超えの場合に比べ、吐出不良を抑制する三次元造形用支持材が提供される。
に係る発明によれば、放射線硬化型化合物を含有する三次元造形材であって、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm超え、又はアルカリ金属イオンの濃度が100ppm超え、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm超えの三次元造形材を適用した場合に比べ、三次元造形物の塗装性の低下を抑制する三次元造形用組成物セットが提供される。
に係る発明によれば、放射線硬化型化合物と可塑剤とを含有する三次元造形用支持材であって、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm超え、又はアルカリ金属イオンの濃度が100ppm超え、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm超えの三次元造形用支持材を適用した場合に比べ、三次元造形用支持材の吐出不良を抑制する三次元造形用組成物セットが提供される。
に係る発明によれば、放射線硬化型化合物を含有する三次元造形材であって、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm超え、又はアルカリ金属イオンの濃度が100ppm超え、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm超えの三次元造形材を適用した場合に比べ、三次元造形物の塗装性の低下を抑制する三次元造形材カートリッジが提供される。
に係る発明によれば、放射線硬化型化合物と可塑剤とを含有する三次元造形用支持材であって、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm超え、又はアルカリ金属イオンの濃度が100ppm超え、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm超えの三次元造形用支持材を適用した場合に比べ、三次元造形用支持材の吐出不良を抑制する三次元造形用支持材カートリッジが提供される。
に係る発明によれば、放射線硬化型化合物を含有する三次元造形材であって、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm超え、又はアルカリ金属イオンの濃度が100ppm超え、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm超えの三次元造形材を適用した場合に比べ、三次元造形物の塗装性の低下を抑制する三次元造形用カートリッジセットが提供される。
に係る発明によれば、放射線硬化型化合物を含有する三次元造形材であって、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm超え、又はアルカリ金属イオンの濃度が100ppm超え、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm超えの三次元造形材を適用した場合に比べ、三次元造形物の塗装性の低下を抑制する三次元造形装置が提供される。
に係る発明によれば、放射線硬化型化合物を含有する三次元造形材であって、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm超え、又はアルカリ金属イオンの濃度が100ppm超え、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm超えの三次元造形材を適用した場合に比べ、三次元造形物の塗装性の低下を抑制する三次元造形物の製造方法が提供される。
本実施形態に係る三次元造形装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る三次元造形物の製造方法の一例を示す工程図である。 本実施形態に係る三次元造形物の製造方法の一例を示す工程図である。 本実施形態に係る三次元造形物の製造方法の一例を示す工程図である。
以下、本発明の一例である実施形態について詳細に説明する。
<三次元造形材>
本実施形態に係る三次元造形材(以下「モデル材」とも称する)は、放射線硬化型化合物を含有し、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm以下(好ましくは45ppm以下)であり、アルカリ金属イオンの濃度が100ppm以下(好ましくは95ppm以下)であり、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm以下(好ましくは45ppm以下)である。なお、本明細書において、金属イオン及び脂肪酸化合物の濃度はモデル材全体に対する濃度である。また、ppmは質量基準である。以下同様である。
ここで、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンは、脂肪酸化合物と結合し、難溶性の金属石鹸(脂肪酸金属塩)を生成する。この難溶性の金属石鹸(脂肪酸金属塩)は、水相及び油相の共に溶解し難く、析出して粒状物(固体状粒子、ゲル状粒子等)を形成すると共に、この粒状物を核として成長し、大型化する傾向がある。このため、この難溶性の金属石鹸がモデル材中に生成すると、三次元造形物の表面に粒状物質として析出される。そして、三次元造形物に塗装を行うときに、三次元造形物の表面に存在する粒状物質が起点となって、塗料のハジキ、又は塗料の塗布ムラが生じる原因となり、三次元造形物の塗装性の低下が生じることがある。
また、アルカリ金属イオンも脂肪酸化合物と結合し、難溶性の金属石鹸(脂肪酸金属塩)を生成する。この難溶性の金属石鹸(脂肪酸金属塩)は、マグネシウムイオン又はカルシウムイオンと脂肪酸化合物とが生成する難溶性の金属石鹸(脂肪酸金属塩)に比べ、水相又は油相に対する難溶性が低く、溶解性を示す。しかし、難溶性の金属石鹸(脂肪酸金属塩)が生成されると、やはり、粒状物を形成し易く、三次元造形物の表面に粒状物質が析出することがある。
そこで、本実施形態に係るモデル材では、難溶性の金属石鹸(脂肪酸金属塩)の生成の原因となる、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度と、アルカリ金属イオンの濃度と、脂肪酸化合物の合計濃度とを各々上記範囲内に低減する。これにより、モデル材は、難溶性の金属石鹸(脂肪酸金属塩)の生成が抑えられ、三次元造形物の表面に粒状物質として析出されることを抑制する。このため、モデル材は、三次元造形物の塗装性の低下を抑制する。
また、難溶性の金属石鹸(脂肪酸金属塩)が生成し、異物となる粒状物質が形成されると、モデル材を吐出する吐出部(例えばインクジェットヘッド)において、ノズルの目詰まり、吐出量の減少、吐出方向の偏向等の吐出不良も生じることがある。また、装置内で、異物がフィルターに捕獲されて、フィルターの目詰まり又は閉塞を引き起こし、不吐出等の吐出不良も生じることがある。しかし、本実施形態に係るモデル材では、難溶性の金属石鹸(脂肪酸金属塩)の生成が抑えられるため、これら吐出不良も抑制される。
本実施形態に係るモデル材において、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、及びアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等)の各金属イオンのモデル材中への混入原因は、主に、色材(特に顔料)である。色材(特に顔料)は、その製造工程に由来して金属イオンを含んでいる。このため、色材(特に顔料)の精製及び洗浄を十分行うことで、モデル材中の各金属イオンの濃度を上記範囲内に低減できる。
なお、マグネシウムイオン及びカルシウムイオン以外の2価以上の金属イオン(アルカリ土類金属、遷移金属等の金属イオン(カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、鉄、亜鉛、銅、アルミニウム、マンガン等))は、モデル材中に混入する原因が少ない。しかし、この2価Z以上の金属イオンも、脂肪酸化合物と結合して、難溶性の金属石鹸(脂肪酸金属塩)を生成する。このため、これら2価以上の金属イオンの濃度も、50ppm以下(好ましくは45ppm以下)であることが好ましい。
ここで、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンを含めて、2価以上の金属イオンは、色材(特に顔料)を凝集させる機能を有し、吐出不良の原因ともなることがある。このため、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンを含めて、2価以上の金属イオンの濃度を50ppm以下に低減すると、色材(特に顔料)の凝集も抑え、吐出不良が抑制される。
ここで、各種金属イオンの濃度は、ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析法を利用して測定する。具体的には、次の通りである。 まず遠沈管に、モデル材を10ml分取し、t−ブチルエチルエーテル40mlを加え十分に撹拌混合する。その後、1万rpmで30分間の遠心分離を行う。上澄み液5mlを石英製のるつぼに分取し、防爆乾燥機内にて60℃、24時間の乾燥を行う。その後500℃の電気炉中で5時間加熱、燃焼させた後、0.5mol/lの硝酸水溶液を添加して分析試料を調製する。そして、ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析法により、分析試料を分析し、各種金属イオンの濃度を測定する。なお、分析には島津製作所製 ICPS−7510を用いる。
一方、脂肪酸化合物は、脂肪酸に由来する構造「脂肪酸のカルボキシル基から水素を除いた構造:R−C(=O)O−構造(ここで、Rは脂肪族基(例えば炭素数6以上22以下の脂肪族基を示す))」を有する化合物である。脂肪酸化合物としては、例えば、脂肪酸(ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ラウリン酸、リシノール酸、ベヘン酸、オクチル酸、モンタン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、セバシン酸、ウンデシレン酸等)、及び脂肪酸誘導体が挙げられる。脂肪酸誘導体としては、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸金属塩が挙げられる。なお、濃度を50ppm以下に低減する脂肪酸化合物の対象は、三次元造形物の塗装性低下、及び吐出不良の原因となる脂肪酸金属塩も含む。
そして、脂肪酸化合物のモデル材中への混入原因は、主に、モデル材又はその原料のプラスチック製品との接触である。脂肪酸化合物は、プラスチィク製品の成形時の添加剤、又は離型剤等として使用されている。つまり、モデル材を製造するときに、プラスチック製器具を使用したり、モデル材をプラスチック製容器に収容したりすると、脂肪酸化合物のモデル材中への混入し易くなる。このため、モデル材又はその原料のプラスチック製品との接触を低減することで、モデル材中の脂肪酸化合物の濃度を上記範囲内に低減できる。
ここで、脂肪酸化合物の濃度は、脂肪酸化合物をエステル化した後、GC−MS法(ガスクロマトグラフィー質量分析法を利用して測定する。脂肪酸化合物が脂肪酸エステルの場合は、そのまま、GC−MS法(ガスクロマトグラフィー質量分析法を利用して測定する。具体的には、次の通りである。脂肪酸化合物を含有するn−ヘキサン溶液10mlに2mol/lの水酸化カリウムメタノール溶液を2ml添加し、2分間の撹拌後、2層に分離した溶液の上層を1ml分取する。これに9mlのn−ヘキサンを加えて10mlの分析試料とする。そして、GC−MS法により、分析試料を分析し、脂肪酸化合物の濃度を測定する。なお、分析には島津製作所製GC/MS(GC−2010/GCMSQP2010)を用いる。
以下、本実施形態に係るモデル材の成分の詳細について説明する。
本実施形態に係るモデル材は、放射線硬化型化合物を含有する。モデル材は、上記成分以外に、放射線重合開始剤、重合禁止剤、界面活性剤、色材等のその他添加剤を含んでもよい。
(放射線硬化型化合物)
放射線硬化型化合物は、放射線(例えば紫外線、電子線)により、硬化(重合)する化合物である。放射線硬化型化合物は、モノマーであっても、オリゴマーであってもよい。
放射線硬化型化合物は、放射線硬化性官能基(放射線重合性官能基)を有する化合物が挙げられる。放射線硬化性官能基としては、エチレン性不飽和二重結合(例えば、N−ビニル基、ビニルエーテル基、(メタ)アクリロイル基等)、エポキシ基、オキセタニル基等が挙げられる。放射線硬化型化合物としては、エチレン性不飽和結合基(好ましくは(メタ)アクリロイル基)を有する化合物がよい。
具体的には、放射線硬化型化合物としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等が好適に挙げられる。これらの中でも、放射線硬化型化合物としては、ウレタン(メタ)アクリレートがよい。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートの双方を意味する。また、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル基およびメタクリロイル基の双方を意味する。
−ウレタン(メタ)アクリレート−
ウレタン(メタ)アクリレート(以下、単に「ウレタン(メタ)アクリレート」が)は、ウレタン構造と2個以上の(メタ)アクリロイル基を一分子内に有する化合物である。ウレタン(メタ)アクリレートは、モノマーであってもよし、オリゴマーであってもよいが、オリゴマーであることがよい。
ウレタン(メタ)アクリレートの官能数((メタ)アクリロイル基の数)は、2以上20以下(好ましくは2以上15以下)がよい。
ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリイソシアネート化合物と、ポリオール化合物と、水酸基含有(メタ)アクリレートとを用いた反応生成物が挙げられる。具体的には、ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ポリイソシアネート化合物およびポリオール化合物を反応させたプレポリマーであって、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーと、水酸基含有(メタ)アクリレートとの反応生成物が挙げられる。また、ウレタン(メタ)アクリレートとしては、ポリイソシアネート化合物と、水酸基含有(メタ)アクリレートとの反応生成物が挙げられる。
・ポリイソシアネート化合物
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、鎖状飽和炭化水素イソシアネート、環状飽和炭化水素イソシアネート、芳香族ポリイソシアネート等が挙げられる。これら中でも、ポリイソシアネート化合物は、近紫外領域に光吸収帯を持たない鎖状飽和炭化水素イソシアネート、近紫外領域に光吸収帯を持たない環状飽和炭化水素イソシアネートが好ましい。
鎖状飽和炭化水素イソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
環状飽和炭化水素イソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、水添トルエンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアネート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
・ポリオール化合物
ポリオール化合物としては、例えば、ジオール、多価アルコール等が挙げられる。
ジオールとしては、例えば、アルキレングリコール(例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,3,5−トリメチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、1,2−ジメチロールシクロヘキサン、1,3−ジメチロールシクロヘキサン、1,4−ジメチロールシクロヘキサン等)等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、ヒドロキシル基を3個以上含有するアルキレン多価アルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、エリスリトール、ソルビトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、マンニトール等)が挙げられる。
ポリオール化合物としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等も挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、多価アルコールの多量体、多価アルコールとアルキレンオキサイドとの付加物、アルキレンオキサイドの開環重合体等が挙げられる。
ここで、多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,8−デカンジオール、オクタデカンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ヘキサントリオール等が挙げられる。
アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多価アルコールと二塩基酸との反応生成物、環状エステル化合物の開環重合体等が挙げられる。
ここで、多価アルコールとしては、例えば、ポリエーテルポリオールの説明で例示した多価アルコールが挙げられる。
二塩基酸としては、例えば、カルボン酸(例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等)、カルボン酸の無水物等が挙げられる。
環状エステル化合物としては、例えば、ε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、グリコールとアルキレンカーボネートとの反応生成物、グリコールとジアリールカーボネートとの反応生成物、グリコールとジアルキルカーボネートとの反応生成物等が挙げられる。
ここで、アルキレンカーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート、1,2−プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート等が挙げられる。ジアリールカーボネートとしては、例えば、ジフェニルカーボネート、4−メチルジフェニルカーボネート、4−エチルジフェニルカーボネート、4−プロピルジフェニルカーボネート、4,4’−ジメチルジフェニルカーボネート、2−トリル−4−トリルカーボネート、4,4’−ジエチルジフェニルカーボネート、4,4’−ジプロピルジフェニルカーボネート、フェニルトルイルカーボネート、ビスクロロフェニルカーボネート、フェニルクロロフェニルカーボネート、フェニルナフチルカーボネート、ジナフチルカーボネート等が挙げられる。
ジアルキルカーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジ−n−ブチルカーボネート、ジイソブチルカーボネート、ジ−t−ブチルカーボネート、ジ−n−アミルカーボネート、ジイソアミルカーボネート等が挙げられる。
・水素基含有(メタ)アクリレート
水素基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。水素基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、グリシジル基含有化合物(例えばアルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等)と(メタ)アクリル酸との付加物も挙げられる。
−ウレタン(メタ)アクリレート重量平均分子量−
ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量としては、500以上5000以下が好ましく、1000以上3000以下がより好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質としたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。
−他の放射線硬化型化合物−
放射線硬化型化合物としては、上記以外に他の放射線硬化型化合物も挙げられる。
他の放射線硬化性化合物としては、例えば、以下に例示する、(メタ)アクリレート(単官能の(メタ)アクリレート、多官能の(メタ)アクリレート)等が挙げられる。
単官能の(メタ)アクリレートとしては、例えば、直鎖状、分岐状、又は環状のアルキル(メタ)アクリレート、水酸基を有する(メタ)アクリレート、複素環を有する(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド化合物等が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−t−シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールのブロックポリマーのモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
複素環を有する(メタ)アクリレートとしては、例えばテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−(メタ)アクリロイルオキシメチル−2−シクロヘキシル−1,3−ジオキソラン、アダマンチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリルアミド化合物としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミドおよび
N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
多官能の(メタ)アクリレートのうち、2官能の(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,10−デカンジオールジアクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジアクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,8−オクタンジオールジアクリレート、1,7−ヘプタンジオールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレート、EO(エチレンオキサイド)変性ビスフェノールAジアクリレート、PO(プロピレンオキサイド)変性ビスフェノールAジアクリレート、EO変性水添ビスフェノールAジアクリレート、EO(エチレンオキサイド)変性ビスフェノールFジアクリレート等が挙げられる。
多官能の(メタ)アクリレートのうち、3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、EO(エチレンオキサイド)変性ジグリセリンテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート変性アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
−放射線硬化型化合物の含有量−
放射線硬化型化合物の含有量は、モデル材全体に対して、50質量%以上99質量%以下が好ましく、70質量%以上98質量%以下が好ましい。
特に、放射線硬化型化合物は、ウレタン(メタ)アクリレートと上記他の放射線硬化型化合物とを併用することが好ましい。この場合、ウレタン(メタ)アクリレートの含有量は、モデル材全体に対して、10質量%以上50質量%以下が好ましく、15質量%以上40質量%以下がより好ましい。一方、上記他の放射線硬化性化合物の含有量は、モデル材全体に対して、20質量%以上70質量%以下が好ましく、30質量%以上60質量%以下がより好ましい。
なお、放射線硬化型化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
(放射線重合開始剤)
放射線重合開始剤としては、放射線ラジカル重合開始剤、放射線カチオン重合開始剤等の周知の重合開始剤が挙げられる。
放射線ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物等)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、アルキルアミン化合物等が挙げられる。
放射線ラジカル重合開始剤として具体例には、例えば、アセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、べンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサントン、及びビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等の周知の放射線重合開始剤が挙げられる。
−放射線重合開始剤の含有量−
放射線重合開始剤の含有量は、例えば、放射線硬化型化合物に対して、1質量%以上10質量%以下が好ましく、3質量%以上5質量%以下がより好ましい。
なお、放射線重合開始剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
(重合禁止剤)
重合禁止剤としては、例えば、フェノール系重合禁止剤(例えば、p−メトキシフェノール、クレゾール、t−ブチルカテコール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等)、ヒンダードアミン、ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)、ヒドロキノン等の周知の重合禁止剤が挙げられる。
−重合禁止剤の含有量−
重合禁止剤の含有量は、例えば、放射線硬化型化合物に対して、0.1質量%以上1質量%以下が好ましく、0.3質量%以上0.5質量%以下がより好ましい。
なお、重合禁止剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、例えば、シリコーン系界面活性剤、アクリル系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤等の周知の界面活性剤が挙げられる。
−界面活性剤の含有量−
界面活性剤の含有量は、例えば、放射線硬化型化合物に対して、0.05質量%以上0.5質量%以下が好ましく、0.1質量%以上0.3質量%以下がより好ましい。
なお、界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
(その他の添加剤)
上記以外で、その他の添加剤としては、例えば、色材、溶剤、増感剤、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、増粘剤、分散剤、重合促進剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)等の周知の添加剤が挙げられる。
(モデル材の特性)
モデルの表面張力は、例えば20mN/m以上40mN/m以下の範囲が挙げられる。
ここで、表面張力は、ウイルヘルミー型表面張力計(協和界面科学株式会社製)を用い、23℃、55%RHの環境において測定した値である。
モデルの粘度は、例えば30mPa・s以上50mPa・s以下の範囲が挙げられる。
ここで、粘度は、レオマット115(Contraves製)を測定装置として用いて、測定温度は23℃、せん断速度は1400s−1の条件で測定した値である。
[サポート材]
本実施形態に係る三次元造形用支持材(以下「サポート材材」とも称する)は、放射線硬化型化合物と可塑剤とを含有し、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm以下(好ましくは45ppm以下)であり、アルカリ金属イオンの濃度が100ppm以下(好ましくは95ppm以下)であり、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm以下(好ましくは45ppm以下)である。なお、本明細書において、金属イオン及び脂肪酸化合物の濃度はサポート材に対する濃度である。また、ppmは質量基準である。以下同様である。
本実施形態に係るサポート材でも、難溶性の金属石鹸(脂肪酸金属塩)の生成の原因となる、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度と、アルカリ金属イオンの濃度と、脂肪酸化合物の合計濃度とを各々上記範囲内に低減する。これにより、サポート材は、難溶性の金属石鹸(脂肪酸金属塩)の生成が抑えられ、三次元造形物の表面に粒状物質として析出されることを抑制する。このため、サポート材は、モデル材を吐出する吐出部(例えばインクジェットヘッド)において、ノズルの目詰まり、吐出量の減少、吐出方向の偏向等の吐出不良が抑制される。また、装置内で、異物がフィルターに捕獲されて、フィルターの目詰まり又は閉塞を引き起こし、不吐出等の吐出不良も抑制される。
以下、本実施形態に係るサポート材の成分の詳細について説明する。
本実施形態に係るサポート材は、放射線硬化型化合物と、可塑剤と、を含有する。サポート材は、上記成分以外に、放射線重合開始剤、重合禁止剤、界面活性剤、色材等のその他添加剤を含んでもよい。
なお、サポート材は、可塑剤を含む以外は、モデル材で例示した成分を使用できる。また、サポート材の特性も、モデル材の特性と同様の範囲が挙げられる。このため、可塑剤以外については、説明を省略する。
(可塑剤)
可塑剤としては、水、非放射線硬化型ポリマー等が挙げられる。非放射線硬化型ポリマーは、放射線(例えば、紫外線、電子線)により、硬化(重合)反応が生じないポリマーである。
非放射線硬化型ポリマーとしては、ポリエーテルポリオール、ひまし油ポリオール、およびポリエステルポリオールよりなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
・ポリエーテルポリオール
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、多価アルコールの多量体、多価アルコールとアルキレンオキサイドとの付加物、アルキレンオキサイドの開環重合体等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,8−デカンジオール、オクタデカンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ヘキサントリオール等が挙げられる。
アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
・ひまし油ポリオール
ひまし油ポリオールとしては、ひまし油を多価アルコールで変性した変性ひまし油、ひまし油脂肪酸(ひまし油から得られる脂肪酸)を多価アルコールで変性した変性ひまし脂肪酸等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、ポリエーテルポリオールの説明で例示した多価アルコール等が挙げられる。
・ポリエステルポリオール
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多価アルコールと二塩基酸との反応生成物、環状エステル化合物の開環重合体等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、ポリエーテルポリオールの説明で例示した多価アルコール等が挙げられる。
二塩基酸としては、例えば、カルボン酸(例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等)、カルボン酸の無水物等が挙げられる。
環状エステル化合物としては、例えば、ε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等が挙げられる。
ここで、非放射線硬化型ポリマーは、上記各種ポリオールと共に、多価アルコールを併用してもよい。特に、多価アルコールは、ポリエステルポリオールと併用することがよい。つまり、非放射線硬化型ポリマーとしては、ポリエステルポリオールと多価アルコールとの混合物も挙げられる。
上記各種ポリオールと併用する多価アルコールの含有量は、全放射線硬化型ポリマーに対して、30質量%以上60質量%以下(好ましくは35質量%以上50質量%以下)がよい。特に、ポリエステルポリオールと多価アルコールとの混合物を使用する場合、その質量比(ポリエステルポリオール/多価アルコール)は30/70以上10/90以下(好ましくは25/75以上20/80以下)がよい。
なお、多価アルコールは、ポリエーテルポリオールの説明で例示した多価アルコール等が挙げられる。
・非放射線硬化型ポリマーの重量平均分子量
非放射線硬化型ポリマーの重量平均分子量としては、200以上1000以下が好ましく、250以上850以下がより好ましい。
非放射線硬化型ポリマーの重量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質としたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。
−可塑剤の含有量−
可塑剤の含有量は、例えば、サポート材全体に対して、25質量%以上60質量%以下が好ましく、30質量%以上50質量%以下がより好ましく、35質量%以上50質量%以下がより好ましい。
なお、非放射線硬化型ポリマーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
ここで、サポート材は、可塑剤を含むことから、放射線硬化型化合物の含有量は、サポート材全体に対して、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上80質量%以下が好ましい。
特に、サポート材においても、モデル材と同様に、放射線硬化型化合物は、ウレタン(メタ)アクリレートと上記他の放射線硬化型化合物とを併用することが好ましい。この場合、ウレタン(メタ)アクリレートの含有量は、サポート材全体に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。一方、上記他の放射線硬化型化合物の含有量は、サポート材全体に対して、10質量%以上50質量%以下が好ましく、15質量%以上45質量%以下がより好ましい。
<三次元造形用組成物セット>
本実施形態に係る三次元造形用組成物セットは、放射線硬化型化合物を含有するモデル材(三次元造形材)と、放射線硬化型化合物と可塑剤とを含有するサポート材(三次元造形用支持材)と、を有する。そして、モデル材には、上記本実施形態に係るモデル材が適用される。また、吐出不良を抑制する点から、サポート材も、上記本実施形態に係るサポート材が適用されることが好ましい。
<三次元造形装置/三次元造形物の製造方法>
本実施形態に係る三次元造形装置は、モデル材(三次元造形材)を収容し、前記モデル材を吐出する第1吐出部と、サポート材(三次元造形用支持材)を収容し、前記サポート材を吐出する第2吐出部と、吐出したモデル材およびサポート材を硬化する放射線を照射する放射線照射部と、を備える。そして、モデル材には、上記本実施形態に係るモデル材が適用される。また、吐出不良を抑制する点から、サポート材も、上記本実施形態に係るサポート材が適用されることが好ましい。
本実施形態に係る三次元造形装置では、本実施形態に係る三次元造形用組成物セットのうち、モデル材(三次元造形材)を吐出し、放射線照射により硬化して、造形物を形成し、上記本実施形態に係る三次元造形用組成物セットのうち、サポート材(三次元造形用支持材)を吐出し、放射線照射により硬化して、造形物の少なくとも一部を支持するサポート部(支持部)を形成する三次元造形物の製造方法(本実施形態に係る三次元造形物の製造方法)が実施される。そして、本実施形態に係る三次元造形物の製造方法では、造形物の形成後、サポート部を除去して、三次元造形物を製造する。
また、本実施形態に係る三次元造形装置には、モデル材を収容し、三次元造形装置に着脱されるようカートリッジ化されたモデル材カートリッジ(三次元造形材カートリッジ)を備えていてもよい。また、同様に、三次元造形装置には、サポート材を収容し、三次元造形装置に着脱されるようカートリッジ化されたサポート材カートリッジ(三次元造形用支持材カートリッジ)を備えていてもよい。
以下、本実施形態に係る三次元造形装置について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る三次元造形装置の一例を示す概略構成図である。
本実施形態に係る三次元造形装置101は、インクジェット方式の三次元造形装置である。図1に示すように、三次元造形装置101は、例えば、造形ユニット10と、造形台20と、を備えている。また、三次元造形装置101は、装置に脱着可能に、モデル材を収容するモデル材カートリッジ30と、サポート材を収容するサポート材カートリッジ32と、を備えている。なお、図1中、MDは造形物を示し、SPはサポート部を示す。
造形ユニット10は、例えば、モデル材の液滴を吐出するモデル材吐出ヘッド12(第1吐出部の一例)と、サポート材の液滴を吐出するサポート材吐出ヘッド14(第2吐出部の一例)と、放射線を照射する放射線照射装置16(放射線照射装置)とを備えている。その他、造形ユニット10は、図示しないが、例えば、造形台20上に吐出したモデル材およびサポート材のうち、余分なモデル材およびサポート材を除去し、平坦化する回転ローラを備えていてもよい。
造形ユニット10は、例えば、不図示の駆動装置により、造形台20の造形領域上を、主走査方向と、これと交差(例えば直交)する副走査方向に移動可能な方式(所謂、キャリッジ方式)となっている。
モデル材吐出ヘッド12およびサポート材吐出ヘッド14は、各々、各材の液滴を圧力により吐出するピエゾ方式(圧電方式)の吐出ヘッドが適用されている。各吐出ヘッドは、これに限られず、ポンプによる圧力により、各材を吐出する方式の吐出ヘッドであってもよい。
モデル材吐出ヘッド12は、例えば、モデル材カートリッジ30と不図示の供給管を通じて連結されている。そして、モデル材カートリッジ30により、モデル材吐出ヘッド12へモデル材が供給される。
サポート材吐出ヘッド14は、例えば、サポート材カートリッジ32と不図示の供給管を通じて連結されている。そして、サポート材カートリッジ32により、サポート材吐出ヘッド14へモデル材が供給される。
モデル材吐出ヘッド12およびサポート材吐出ヘッド14は、各々、有効な吐出領域(モデル材およびサポート材を吐出するノズルの配置領域)が、造形台20の造形領域よりも小さい短尺状の吐出ヘッドとなっている。
なお、モデル材吐出ヘッド12およびサポート材吐出ヘッド14は、各々、例えば、有効な吐出領域(モデル材およびサポート材を吐出するノズルの配置領域)が、造形台20上の造形領域幅(造形ユニット10の移動方向(主走査方向)と交差(例えば直交)する方向の長さ)以上とした長尺状のヘッドとしてもよい。この場合、造形ユニット10は、主走査方向のみに移動する方式とする。
放射線照射装置16は、モデル材およびサポート材の種類に応じて選択される。放射線照射装置16としては、例えば、紫外線照射装置、電子線照射装置等が挙げられる。
ここで、紫外線照射装置としては、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、デイープ紫外線ランプ、マイクロ波を用い外部から無電極で水銀灯を励起するランプ、紫外線レーザー、キセノンランプ、UV−LED等の光源を有する装置が適用される。
電子線照射装置としては、例えば、走査型、カーテン型、プラズマ放電型等の電子照射装置が挙げられる。
造形台20は、モデル材およびサポート材が吐出されて造形物が形成される造形領域を有する面を有している。そして、造形台20は、不図示の駆動装置により、昇降可能となっている。
次に、本実施形態に係る三次元造形装置101の動作(三次元造形物の製造方法)について説明する。
まず、不図示のコンピュータ等により、例えば、モデル材により造形する三次元造形物の三次元CAD(Computer Aided Design)データから、三次元造形用のデータとして、例えば、造形物を形成するための二次元形状データ(スライスデータ)を生成する。このとき、サポート材によりサポート部を形成するための二次元形状データ(スライスデータ)も生成する。サポート部を形成するための二次元形状データは、下方位置の造形物の幅より、上方位置の造形物の幅が大きく、いわゆるオーバーハングしている部分がある場合、このオーバーハング部分を下方より支持するようにサポート部が形成されるようになっている。
次に、造形物を形成するための二次元形状データに基づいて、造形ユニット10を移動させながら、モデル材吐出ヘッド12から、モデル材を吐出し、造形台20上に、モデル材の層を形成する。そして、放射線照射装置16により、モデル材の層へ放射線を照射し、モデル材を硬化し、造形物の一部となる層を形成する。
必要に応じて、サポート部を形成するための二次元データに基づいて、造形ユニット10を移動させながら、サポート材吐出ヘッド14から、サポート材を吐出し、造形台20上に、モデル材の層と隣接して、サポート材の層を形成する。そして、放射線照射装置16により、サポート材の層へ放射線を照射し、サポート材を硬化し、サポート部の一部となる層を形成する。
このようにして、造形物の一部となる層と、必要に応じて、サポート部の一部となる層とからなる第1層LAY1を形成する(図2A参照)。ここで、図2A中、MD1は、第1層LAY1における造形物の一部となる層を示し、SP1は、第1層LAY1におけるサポート部の一部となる層を示す。
次に、造形台20を下降する。この造形台20の下降は、次に形成する第2層(造形物の一部となる層と、必要に応じて、サポート部の一部となる層とからなる第2層)の厚み分とする。
次に、第1層LAY1と同様に、造形物の一部となる層と、必要に応じて、サポート部の一部となる層とからなる第2層LAY2を形成する(図2B参照)。ここで、図2B中、MD2は、第2層LAY2における造形物の一部となる層を示し、SP2は、第2層LAY2におけるサポート部の一部となる層を示す。
そして、この第1層LAY1および第2層LAY2を形成する動作を繰り返し実施し、第n層LAYnまで形成する。これにより、少なくとも一部がサポート部でサポートされた造形物が形成される(図2C参照)。ここで、図C中、MDnは、第n層LAYnにおける造形物の一部となる層を示す。MDは造形物を示す。SPはサポート部を示す。
その後、造形物からサポート部を除去すると、目的とする造形物が得られる。ここで、サポート部の除去は、例えば、手で取り外す方式(ブレークアウェイ方式)、気体又は液体を噴射して取り外す方式等が採用される。
なお、得られた造形物は、研磨処理等の後処理を施してもよい。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。なお、特に断りがない限り「部」は「質量部」を意味する。
<モデル材、サポート材の調液/保管>
表4〜表6に示す組成及び調液方法に従って、各モデル材、及び各サポート材を調液した後、各モデル材、及び各サポート材を表4〜表6に示す保管方法で保管した。
以下、調液方法として適用した調液例1〜2、及び保管方法として適用した保管例1〜4について示す。なお、使用するモデル材組成は表1に示す。使用するサポート材組成は表2に示す。そして、各組成の金属イオンの濃度は、表3に示す。
なお、各モデル材12〜16、20〜24、28〜32及び各サポート材3〜8は実施例に該当し、モデル材1〜11、17〜19、25〜27、33〜48及びサポート材1〜2、9〜12は比較例に該当する。
(調液例1)
調液例1では、各モデル材、及び各サポート材は、全て、ガラス器具、グラスライニングされた器具、テフロン(登録商標)製器具を用いて調液した。
具体的には、紫外線を遮断(カット)した環境下で、モノマーに入れた茶褐色の遮光ガラス容器に、加工顔料である色材と重合禁止剤とを添加し十分に撹拌混合した後、超音波分散により顔料を分散した。引き続き、遮光ガラス容器に、オリゴマー、及び界面活性剤を添加し、十分に撹拌混合を行い溶解した。得られた混合液に重合開始剤を添加し十分に撹拌混合を行い溶解した。続いて、得られた混合液を、孔径5μmの親水化PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製メンブレンフィルターでろ過した。これら工程を経て、各モデル材、及びサポート材を得た。
なお、n−ヘキサンを用いて同様の操作を実施した場合に検出された脂肪酸化合物(ステアリン酸及びその誘導体)の濃度は検出限界以下であった。
(調液例2)
調液例2では、各モデル材、及び各サポート材は、全て、全て、使い捨て(ディスポーザブル)のプラスティク器具(ポリエチレン製器具、ポリプロピレン製器具、テフロン製器具)を用いて調液した。
具体的には、紫外線を遮断(カット)した環境下で、モノマーを入れた乳白色のポリプロピレン容器に、加工顔料である色材と重合禁止剤を添加し十分に撹拌混合した後、超音波分散により顔料を分散した。引き続き、ポリプロピレン容器に、オリゴマー、界面活性剤を添加し、十分に撹拌混合を行い溶解した。得られた混合液に重合開始剤を添加し十分に撹拌混合を行い溶解した。続いて、得られた混合液を、孔径5μmの親水化PTFE製メンブレンフィルターでろ過した。これら工程を経て、各モデル材、及びサポート材を得た。
なお、n−ヘキサンを用いて同様の操作を実施した場合に検出された脂肪酸化合物(ステアリン酸、及びその誘導体)の濃度は730ppmであった。
(保管例1)
保管例1では、各モデル材、及び各サポート材をアルミラミネートプラスチック袋中、冷暗所にて3ヶ月間保管を行った。
袋の構造は、最外層から厚み12μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、厚み9μmのアルミ箔、厚み15μmの2軸延伸ナイロンフィルム、及び厚み80μmの無延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネートで接着したスタンディングパウチ型である。
なお、袋内部を100mlのn−ヘキサンを用いて洗浄した場合のn−ヘキサン中の脂肪酸化合物(ステアリン酸及びその誘導体)の濃度は300ppmであった。
(保管例2)
保管例2では、各モデル材、及び各サポート材を茶色のアズワン製広口丸型遮光瓶(HDPE製)中、冷暗所にて3ヶ月間保管を行った。
なお、瓶内部を100mlのn−ヘキサンで洗浄した場合のn−ヘキサン中の脂肪酸化合物(ステアリン酸及びその誘導体)の濃度は212ppmであった。
(保管例3)
保管例3では、各モデル材、及び各サポート材を茶色のアズワン製アイボトル(硬質ガラス製のボトル)中、冷暗所にて3ヶ月間保管を行った。
なお、瓶内部を100mlのn−ヘキサンで洗浄した場合のn−ヘキサン中の脂肪酸化合物(ステアリン酸及びその誘導体)の濃度は検出限界以下であった。
(保管例4)
保管例4では、保管例1で用いたアルミラミネートプラスチック袋の内部を100mlのn−ヘキサンで洗浄して十分乾燥した後に、各モデル材、及び各サポート材を充填し、冷暗所にて3ヶ月間保管を行った。
なお、洗浄後、乾燥した袋内部に100mlのn−ヘキサンを充填し、3ヶ月間保管を行った後の脂肪酸化合物(ステアリン酸及びその誘導体)の濃度は43ppmであった。
<造形装置>
各試験を実施するために、次の試験用の造形装置を準備した。
インクジェットヘッドとして富士フィルムダイマティックス社製 Polarisヘッド(型番 PQ512/85)を、紫外線照射光源としてINTEGRATION TECHNOLOGY LTD社製 Subzero−055(100w/cmの強度)を選択し、これらを駆動部と制御部からなる造形装置に設置し、これを試験用の造形装置とした。
なお、造形装置は、インクジェットヘッドと光源が共に往復運動する方式であり、一度の走査(スキャン)毎に厚み20μmのモデル材層及びサポート材層の積層と紫外線照射による硬化処理を行い、造形物を造形する装置とした。
また、造形装置では、モデル材、及びサポート材は、遮光条件下、保存タンクから送液ポンプによりサンゴバン社製Tygon 2375耐薬チューブを経由し、日本ポール製 プロファイル・スター A050フィルター(ろ過精度5μm)を通過させ、異物を除去した後にインクジェットヘッドへ送液する仕組みとした。
<フィルター試験1>
モデル材及びサポート材(保管後のモデル材及びサポート材)を用いて、次のフィルター試験1を実施した。結果を表4〜表6に示す。
フィルター試験1は、造形装置のフィルター直前に圧力計を設置し、合計3Lのモデル材及びサポート材を各々フィルターに通液する操作を行って、0.5MPa以上(最高使用圧力0.65MPa)を示した場合「NG」とし、0.1MPa以上0.5MPa未満を示した場合「G2」とし、0.1MPa未満を示した場合「G1」として評価した。
<吐出安定性試験>
モデル材及びサポート材(保管後のモデル材及びサポート材)を用いて、次の吐出安定性試験を実施した。結果を表4〜表6に示す。
吐出安定性試験では、モデル材及びサポート材をセットで用いて、100mm×100mmのアルミニウム基板上に30mm×30mm×30mmの立方体をモデル材で造形し、その周囲をサポート材によるサポート部で支持する試験を実施した。
そして、そのときに、3か所以上のノズルで不吐出が発生していた場合「NG」とし、1か所以上2か所以下のノズルで不吐出が発生した場合「G2」とし、ノズルで不吐出が発生しなかった場合「G1」として評価した。なお、フィルター試験が「NG」の評価の場合は、吐出安定性試験は実施しなかった。
<造形試験1>
表7に従った組合せのモデル材及びサポート材(保管後のモデル材及びサポート材)を用いて、次の造形試験1を実施した。結果を表7に示す。
造形試験1は、モデル材及びサポート材の各1Lを日本ポール製 プロファイル・スター A100フィルター(ろ過精度10μm)でろ過した後に実施した。
造形試験1では、モデル材及びサポート材をセットで用いて、100mm×100mmのアルミニウム基板上に30mm×30mm×30mmの立方体をモデル材で造形し、その周囲をサポート材によるサポート部で支持する試験を実施した。
その結果、ノズル抜けによる吐出量の不足・液垂れ、飛行曲がりによるインク滴の位置精度不良などにより、0.5mm以上の寸法不良が発生した場合「NG」とし、 0.2 mm以上0.5mm未満の寸法不良の場合「G2」とし、 0.2 mm未満の寸法不良の場合「G1」として評価した。
<フィルター試験2>
表8〜表10に従った組合せのモデル材及びサポート材(保管後のモデル材及びサポート材)を用いて、次のフィルター試験2を実施した。結果を表8〜表10に示す。
フィルター試験2では、まず、モデル材及びサポート材の各1Lを日本ポール製 プロファイル・スター A100フィルター(ろ過精度10μm)でろ過した後に、更にA050フィルター(ろ過精度5μm)でろ過を行った。
その後、造形装置のフィルター直前に圧力計を設置し、合計500mlのモデル材及びサポート材を各々フィルターに通液する操作を行って、0.5MPa以上(最高使用圧力0.65MPa)を示した場合「NG」とし、0.1MPa以上0.5MPa未満を示した場合「G2」とし、0.1MPa未満を示した場合「G1」として評価した。
<造形試験2>
表8〜表10に従った組合せのモデル材及びサポート材(保管後のモデル材及びサポート材)を用いて、次の造形試験2を実施した。結果を表8〜表10に示す。
造形試験2は、モデル材及びサポート材をセットで用いて、100mm×100mmのアルミニウム基板上に、0mm×50mmの大きさ、かつ厚み2の立方体をモデル材で造形し、その周囲をサポート材によるサポート部で支持する試験を実施した。そして、サポート部を除去した立方体からなる造形物を室温(25℃)で7日間放置した後、目視による外観観察と、表面の顕微鏡観察と、塗装試験を実施した。
(外観観察)
外観観察は、次の基準により評価した。
・光沢なし; 表面が乱反射で白く見え、光沢が感じられない状態。
・光沢あり; 表面が均一に近い光を反射している状態。
(顕微鏡観察)
顕微鏡観察は、次の基準により評価した。なお、粒子状物質は金属石鹸(脂肪酸金属塩)が造形物中から押し出されること(ブリードアウト)により形成されたものと考えられる。
・粒子状物質多数; 直径数μmの白色微粒子が一面に観察される状態。
・粒子状物質少 ; 直径数μmの白色微粒子がまばらに観察される状態。
・粒子状物質なし; 微粒子はほとんど観察されない状態。
(塗装試験)
塗装試験は、次の通り行った。まず、造形物の表面に対して、アサヒペン社製水性多用途スプレー(白)塗料を用いて塗装を行った。塗装した造形物を常温(25℃)にて一晩放置し、十分に乾燥した後、造形物の外観を観察した。そして、次の基準で評価した。なお、塗装膜のハジキは、造形物の表面に析出した粒子状物質に起因すると考えられる。
・不均一 ; 均一に近い塗装膜が形成出来ないほどハジキが発生する状態。
・ハジキ発生 ; 均一に近い塗装膜の中にハジキが観察される状態。
・塗装可 ; 均一に近い状態の塗装が可能でハジキは認められない状態。
上記結果から、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm以下であり、アルカリ金属イオンの濃度が100ppm以下であり、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm以下であるモデル材は、外観観察、顕微鏡観察、塗装試験共に、良好な結果が得られていることがわかる。また、吐出不良も抑制されることがわかる。
一方、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm以下であり、アルカリ金属イオンの濃度が100ppm以下であり、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm以下であるサポート材も、吐出不良も抑制されることがわかる。
10 造形ユニット
12 モデル材吐出ヘッド
14 サポート材吐出ヘッド
16 光照射装置
20 造形台
30 モデル材カートリッジ
32 サポート材カートリッジ
101 三次元造形装置

Claims (2)

  1. 放射線硬化型化合物を含有し、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm以下であり、アルカリ金属イオンの濃度が100ppm以下であり、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm以下である三次元造形材と、
    放射線硬化型化合物と可塑剤とを含有し、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm以下であり、アルカリ金属イオンの濃度が100ppm以下であり、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm以下である三次元造形用支持材と、
    を有する三次元造形用組成物セット。
  2. 放射線硬化型化合物を含有し、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm以下であり、アルカリ金属イオンの濃度が100ppm以下であり、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm以下である三次元造形材を吐出し、放射線照射により硬化して、造形物を形成し、
    放射線硬化型化合物と可塑剤とを含有し、マグネシウムイオン及びカルシウムイオンの合計濃度が50ppm以下であり、アルカリ金属イオンの濃度が100ppm以下であり、かつ脂肪酸化合物の濃度が50ppm以下である三次元造形用支持材を吐出し、放射線照射により硬化して、前記造形物の少なくとも一部を支持する支持部を形成し、
    前記造形物の形成後、前記支持部を除去する三次元造形物の製造方法。
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