JP6719095B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本開示は燃料電池システムに関する。
燃料電池から排出される余剰の燃料ガス(水素ガス)のリサイクルを行い、高効率な運転が行われる燃料電池システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、燃料電池から排出される余剰の燃料ガスを燃料電池に戻すためのリサイクルガス経路に、燃料ガス中の水分を燃料ガスから分離する分離器が設けられている。分離器は、燃料ガスの冷却器および水落とし装置で構成され、分離器の凝縮水は、凝縮水経路を通じて水タンクへと送られる。
特開2005―183117号公報
しかし、従来例は、燃料ガスが水タンクに流入する可能性については検討されていない。
本開示の一態様(aspect)は、このような事情に鑑みてなされたものであり、燃料ガスが水タンクに流入する場合でも、水タンク内の燃料ガスが適切に処理され得る燃料電池システムを提供する。
上記課題を解決するため、本開示の一態様の燃料電池システムは、燃料ガスおよび空気を用いて発電する燃料電池と、前記燃料電池のアノードに供給する燃料ガスが流通する燃料ガス供給経路と、前記燃料電池のアノードから排出された燃料ガスを前記燃料ガス供給経路に送るためのリサイクルガス経路と、前記リサイクルガス経路を流れている燃料ガス中の水分を前記燃料ガスから分離する分離器と、前記分離器で発生した凝縮水を貯蔵する水タンクと、前記凝縮水を前記分離器から前記水タンクに送る凝縮水経路と、一端が前記水タンクと連通し、他端が大気開放されている大気開放経路と、前記大気開放経路に空気を供給する空気供給器と、前記凝縮水経路の通気を遮断する遮断機構と、を備え、
前記水タンクは、前記水タンクで貯蔵する貯蔵水が所定量以上となると、前記貯蔵水を外部へ排出するための排水口と、前記水タンク内を、前記排水口が設けられている第1領域と前記大気開放経路が接続されている第2領域とに仕切る仕切り部材と、前記第1領域と前記第2領域との間で前記貯蔵水の移動が行われる連通領域と、を備え、
前記凝縮水経路が前記第2領域に接続されている燃料電池システム。
本開示の一態様の燃料電池システムは、燃料ガスが水タンクに流入する場合でも、水タンク内の燃料ガスが適切に処理され得るという効果を奏する。
図1は、第1実施形態の燃料電池システムの一例を示す図である。 図2は、第1実施形態の燃料電池システムの水タンクの一例を示す図である。 図3は、第2実施形態の燃料電池システムの一例を示す図である。 図4は、第2実施形態の燃料電池システムの水タンクの一例を示す図である。 図5は、第3実施形態の燃料電池システムの一例を示す図である。 図6は、第3実施形態の燃料電池システムの水タンクの一例を示す図である。 図7Aは、第1実施形態の燃料電池システムの遮断機構の一例を示す図である。 図7Bは、第1実施形態の燃料電池システムの遮断機構の一例を示す図である。
燃料ガスが水タンクに流入する可能性について鋭意検討が行われ、以下の知見が得られた。
燃料電池から排出された余剰の燃料ガス(水素ガス)を燃料電池に戻してリサイクルする燃料電池システムにおいて、例えば、燃料ガス供給圧の過剰な上昇などに起因して分離器内のガス圧が上昇することで、分離器と水タンクとを接続する凝縮水経路の水封が破られると、リサイクルガス経路を流通する燃料ガスが凝縮水経路を経由して水タンクに流入する可能性がある。なお、凝縮水経路に遮断弁を設け、このような燃料ガスが水タンクへ流入することを防止することも可能である。しかし、この場合であっても、分離器内のガス圧の上昇などによって遮断弁による凝縮水経路の閉止機能が損なわれる可能性が残る。
ここで、燃料電池システムは、一般的に、水タンクに貯蔵する貯蔵水の量を適量に保つために、貯蔵水をオーバーフロー方式の排水口により外部(大気)に排水する構成を取ることが多い。
すると、水タンク内の燃料ガスは、この排水口を通じて外部へ放出する可能性がある。つまり、この場合、燃料ガスが希釈されずに高濃度のまま、大気中に放出される恐れがある。
そこで、発明者らは、このような凝縮水経路を通じて水タンクに流入する燃料ガスが希釈されずに高濃度のまま、大気中に放出される可能性を見出し、以下の本開示の一態様に到達した。
すなわち、本開示の第1の態様の燃料電池システムは、燃料ガスおよび空気を用いて発電する燃料電池と、燃料電池のアノードに供給する燃料ガスが流通する燃料ガス供給経路と、燃料電池のアノードから排出された燃料ガスを燃料ガス供給経路に送るためのリサイクルガス経路と、リサイクルガス経路を流れている燃料ガス中の水分を燃料ガスから分離する分離器と、分離器で発生した凝縮水を貯蔵する水タンクと、凝縮水を分離器から水タンクに送るための凝縮水経路と、一端が水タンクと連通し、他端が大気開放されている大気開放経路と、大気開放経路に空気を供給する空気供給器と、凝縮水経路の通気を遮断する遮断機構と、を備え、
水タンクは、水タンクで貯蔵する貯蔵水が、所定量以上となると、貯蔵水を外部へ排出するための排水口と、水タンク内を、排水口が設けられている第1領域と大気開放経路が接続されている第2領域とに仕切る仕切り部材と、第1領域と第2領域との間で貯蔵水の移動が行われる連通領域と、を備え、
凝縮水経路が第2領域に接続されている。
かかる構成によると、燃料ガスが水タンクに流入する場合でも、水タンク内の燃料ガスが適切に処理され得る。
例えば、分離器内のガス圧の上昇により、遮断機構による凝縮水経路の通気遮断が損なわれると(例えば、分離器と水タンクとを接続する凝縮水経路の水封が破られると)、リサイクルガス経路を流通する燃料ガスが凝縮水経路を経由して水タンクに流入する可能性がある。
ここで、燃料電池システムが、水タンクに貯蔵する貯蔵水の量を適量に保つために、貯蔵水をオーバーフロー方式の排水口により外部(大気)に排水する構成を取る場合、水タンク内の燃料ガスは、この排水口を通じて外部へ放出する可能性がある。すると、燃料ガスが希釈されずに高濃度のまま、大気中に放出される恐れがある。
しかし、本態様の燃料電池システムでは、凝縮水経路は、水タンクの第1領域と接続せずに水タンクの第2領域に接続されている。よって、凝縮水経路の燃料ガスが、第2領域に接続されている大気開放経路に流入するので、かかる燃料ガスが、第1領域に設けられた排水口を通じて外部へ放出する可能性が従来よりも低減する。
また、空気供給器は、凝縮水経路を通じて水タンクの第2領域に流入した燃料ガスを空気により希釈できる。つまり、大気開放経路上の適宜の希釈領域において、空気供給器の空気により燃料ガスを適切に希釈できる。よって、従来に比べ、燃料ガスが希釈されずに高濃度のまま、大気中に放出されることを抑制できる。
本開示の第2の態様の燃料電池システムは、第1の態様の燃料電池システムにおいて、上記の連通領域は、仕切り部材の下端部と水タンクの底壁との間に設けられた隙間であり、仕切り部材は、燃料ガスがこの隙間を通過しないように、水タンクの所定位置において、所定の高さまで延伸している。
かかる構成によると、凝縮水経路からの燃料ガスが、第2領域から第1領域に流れ込むことが適切に抑制される。つまり、凝縮水経路から第2領域に流入した燃料ガスが、貯蔵水の中を気泡状態で下から上へ上昇する際に、かかる気泡が第2領域から第1領域に流れ込みにくくなるように、凝縮水経路と仕切り部材との間の相対位置、および、仕切り部材の高さなどが設定されている。
本開示の第3の態様の燃料電池システムは、第1の態様または第2の態様の燃料電池システムにおいて、上記の遮断機構は、凝縮水経路の水封により構成されている。
かかる構成によると、凝縮水経路に設けられた遮断弁で遮断機構を構成する場合に比べ、遮断機構を簡易に構成できる。
本開示の第4の態様の燃料電池システムは、第1の態様または第2の態様の燃料電池システムにおいて、上記の遮断機構は、凝縮水経路を開閉する遮断弁を備える。
かかる構成によると、凝縮水経路の水封で遮断機構を構成する場合に比べ、遮断機構による凝縮水経路の通気遮断が損なわれる可能性を低減できる。
燃料ガスが水タンクに流入する可能性について更なる検討が行われ、以下の知見も得られた。
特許文献1の如く、燃料電池システムでは、燃料電池のカソードから排出された空気(カソードオフガス)を水タンクの空間に送り、空気中の水分を回収する構成を取ることが多い。
この場合、例えば、燃料電池の電解質膜を介して、燃料電池のアノードの燃料ガスがカソードにリークすると、燃料ガス含有のカソードオフガスが空気排出経路を経由して水タンクに流入する可能性がある。
ここで、燃料電池システムが、上記のとおり、水タンクの貯蔵水をオーバーフロー方式の排水口により外部(大気)に排水する構成を取る場合、水タンク内の燃料ガス含有のカソードオフガスは、この排水口を通じて外部へ放出する可能性がある。すると、このようなカソードオフガス中の燃料ガスが希釈されずに高濃度のまま、大気中に放出される恐れがある。
そこで、発明者らは、このような空気排出経路を通じて水タンクに流入するカソードオフガス中の燃料ガスが希釈されずに高濃度のまま、大気中に放出される可能性を見出し、以下の本開示の一態様に到達した。
すなわち、本開示の第5の態様の燃料電池システムは、燃料ガスおよび空気を用いて発電する燃料電池と、燃料電池のアノードに供給する燃料ガスが流通する燃料ガス供給経路と、燃料電池のアノードから排出された燃料ガスを燃料ガス供給経路に送るためのリサイクルガス経路と、リサイクルガス経路を流れている燃料ガス中の水分を燃料ガスから分離する分離器と、分離器で発生した凝縮水を貯蔵する水タンクと、凝縮水を分離器から水タンクに送るための凝縮水経路と、一端が水タンクと連通し、他端が大気開放されている大気開放経路と、大気開放経路に空気を供給する空気供給器と、凝縮水経路の通気を遮断する遮断機構と、燃料電池のカソードに供給する空気が流通する空気供給経路と、燃料電池のカソードから排出された空気が流通する空気排出経路と、を備え、
水タンクは、水タンクで貯蔵する貯蔵水が、所定量以上となると、貯蔵水を外部へ排出するための排水口と、水タンク内を、排水口が設けられている第1領域と大気開放経路が接続されている第2領域とに仕切る仕切り部材と、第1領域と第2領域との間で貯蔵水の移動が行われる連通領域と、を備え、
空気排出経路が第2領域に接続されている。
かかる構成によると、燃料ガス含有のカソードオフガスが水タンクに流入する場合でも、水タンク内のカソードオフガス中の燃料ガスが適切に処理され得る。
具体的には、例えば、燃料電池の電解質膜を介して、燃料電池のアノードの燃料ガスがカソードにリークすることで、燃料ガス含有のカソードオフガスが空気排出経路を経由して水タンクに流入する可能性がある。
しかし、本態様の燃料電池システムでは、空気排出経路は、水タンクの第1領域と接続せずに水タンクの第2領域に接続されている。よって、空気排出経路の燃料ガス含有のカソードオフガスが、水タンクの第2領域に接続されている大気開放経路に流入するので、かかるカソードオフガスが、第1領域に設けられた排水口を通じて外部へ放出する可能性が従来よりも低減する。
また、空気供給器は、空気排出経路を通じて水タンクの第2領域に流入した燃料ガス含有のカソードオフガスを空気により希釈できる。つまり、大気開放経路上の適宜の希釈領域において、空気供給器の空気により、このようなカソードオフガスを適切に希釈できる。よって、従来に比べ、カソードオフガス中の燃料ガスが希釈されずに高濃度のまま、大気中に放出されることを抑制できる。
本開示の第6の態様の燃料電池システムは、第5の態様の燃料電池システムにおいて、第2領域の貯蔵水の水面は第2領域における空気圧に基づいて上下動し、仕切り部材は、燃料電池システムの運転中、空気排出経路から第2領域へ空気が流入する場合の第2領域の貯蔵水の水面よりも下方にまで延伸している。
かかる構成によると、空気排出経路からの燃料ガス含有のカソードオフガスが、第2領域から第1領域に流れ込むことが適切に抑制される。つまり、空気排出経路から第2領域に流入した燃料ガス含有のカソードオフガスの圧力により第2領域の貯蔵水の水面が下がっても、かかるカソードオフガスが第2領域から第1領域に流れ込みにくくなるように、仕切り部材の高さが設定されている。
燃料ガスが水タンクに流入する可能性について更なる検討が行われ、以下の知見も得られた。
例えば、高分子電解質形の燃料電池システムでは、燃料電池のアノードに供給される前の燃料ガスを、水タンクの水を用いて加湿する構成を取ることが多い。
この場合、例えば、加湿器の水蒸気透過膜を介して、燃料ガスが循環水経路にリークすると、循環水に混入する燃料ガスが、循環水経路を経由して水タンクに流入する可能性がある。
ここで、燃料電池システムが、上記のとおり、水タンクの貯蔵水をオーバーフロー方式の排水口により外部(大気)に排水する構成を取る場合、水タンク内の燃料ガスは、この排水口を通じて外部へ放出する可能性がある。すると、上記の燃料ガスが希釈されずに高濃度のまま、大気中に放出される恐れがある。
そこで、発明者らは、このような循環水経由して水タンクに流入する燃料ガスが希釈されずに高濃度のまま、大気中に放出される可能性を見出し、以下の本開示の一態様に到達した。
すなわち、本開示の第7の態様の燃料電池システムは、燃料ガスおよび空気を用いて発電する燃料電池と、燃料電池のアノードに供給する燃料ガスが流通する燃料ガス供給経路と、燃料電池のアノードから排出された燃料ガスを燃料ガス供給経路に送るためのリサイクルガス経路と、リサイクルガス経路を流れている燃料ガス中の水分を燃料ガスから分離する分離器と、分離器で発生した凝縮水を貯蔵する水タンクと、凝縮水を分離器から水タンクに送るための凝縮水経路と、一端が水タンクと連通し、他端が大気開放されている大気開放経路と、大気開放経路に空気を供給する空気供給器と、凝縮水経路の通気を遮断する遮断機構と、水タンク内の貯蔵水が、水タンクおよび燃料電池との間で循環する循環水経路と、循環水経路および燃料ガス供給経路上に配置され、燃料ガスを加湿する加湿器と、を備え、
水タンクは、水タンクで貯蔵する貯蔵水が、所定量以上となると、貯蔵水を外部へ排出するための排水口と、水タンク内を、排水口が設けられている第1領域と大気開放経路が接続された第2領域とに仕切る仕切り部材と、第1領域と第2領域との間で貯蔵水の移動が行われる連通領域と、を備え、
循環水経路が第2領域に接続されている。
かかる構成によると、循環水に混入する燃料ガスが水タンクに流入する場合でも、水タンク内の燃料ガスが適切に処理され得る。
具体的には、例えば、加湿器の水蒸気透過膜を介して、燃料ガス供給経路の燃料ガスが循環水経路にリークすることで、燃料ガスが、循環水経路を経由して水タンクに流入する可能性がある。
しかし、本態様の燃料電池システムでは、循環水経路は、水タンクの第1領域と接続せずに水タンクの第2領域に接続されている。よって、循環水に混入する燃料ガスが、水タンクの第2領域に接続された大気開放経路に流入するので、かかる燃料ガスが、第1領域に設けられた排水口を通じて外部へ放出する可能性が従来よりも低減する。
また、空気供給器は、循環水経路を通じて水タンクの第2領域に流入した燃料ガスを空気により希釈できる。つまり、大気開放経路上の適宜の希釈領域において、空気供給器の空気により燃料ガスを適切に希釈できる。よって、従来に比べ、燃料ガスが希釈されずに高濃度のまま、大気中に放出されることを抑制できる。
以下、添付図面を参照しつつ、本開示の第1実施形態、第1実施形態の変形例、第2実施形態、第2実施形態の変形例および第3実施形態について説明する。
なお、以下で説明する実施形態および変形例は、いずれも本開示の一態様の包括的または具体的な例を示すものである。つまり、以下に示される形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態はいずれも一例であり、本開示を限定するものではない。また、以下に示される構成要素のうち、本開示の最上位概念を規定する独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状および寸法比などについては正確な表示ではない場合がある。
(第1実施形態)
[装置構成]
図1は、第1実施形態の燃料電池システムの一例を示す図である。なお、図1において(他の図面も同じ)、便宜上、同図のように「上」および「下」が取られ、重力は上から下に作用するものとする。
図1に示す例では、燃料電池システム100は、燃料電池1と、燃料ガス供給経路2と、リサイクルガス経路3と、分離器8と、水タンク4と、凝縮水経路6と、大気開放経路7と、空気供給器9と、遮断機構10と、開閉弁11とを備える。
燃料電池1は、燃料ガスおよび空気を用いて発電する。つまり、燃料電池1のアノードに燃料ガスが供給され、燃料電池1のカソードに空気が供給され、燃料ガス中の水素および空気中の酸素を用いて燃料電池1で発電反応が行われる。燃料電池1としては、いずれの種類であっても良い。燃料電池1として、例えば、高分子電解質形燃料電池などを例示できる。
燃料ガス供給経路2は、燃料電池1に供給する燃料ガスが流通する流路である。つまり、燃料ガス供給経路2の下流端は、燃料電池1のアノードの入口に接続している。燃料ガスとして、例えば、水素ガスなどを例示できる。この場合、燃料ガス供給経路2の上流端は、所定の供給圧を備える水素ガス供給源(図示せず)に接続されている。水素ガス供給源として、例えば、水素ガスボンベ、水素ガスインフラなどを例示できる。
リサイクルガス経路3は、燃料電池1のアノードから排出された燃料ガスを燃料ガス供給経路2に送るための流路である。つまり、燃料電池1のアノードの出口から排出された余剰の燃料ガス(水素ガス)を、燃料ガス供給経路2に戻すことで燃料ガスがリサイクルされる。
分離器8は、リサイクルガス経路3を流れている燃料ガス中の水分を燃料ガスから分離する。具体的には、分離器8は、燃料ガスが通過するタンクを備える。分離器8のタンクを燃料ガスが通過する途中、燃料ガス中の水分(水蒸気)が冷却されて凝縮する。そして、凝縮水は、このタンクに残留することでリサイクルガス経路3から分離される。これにより、凝縮水によるリサイクルガス経路3の水詰まりが抑制される。
なお、分離器8は、分離器8内と連通する配管に設けられた開閉弁11を備えてもよい。開閉弁11は、通常、閉止されているが、以下の理由により適時に開閉される。
燃料ガスのリサイクルが行われる場合、燃料電池1のカソードを流れる空気中の窒素ガスが、燃料電池1の電解質膜を介して、燃料電池1のアノードを流れる燃料ガスに混入する場合がある。そこで、燃料ガスの不純物である窒素ガスを燃料ガスから除去するために、燃料電池システム100の運転中の適時に、開閉弁11の短時間の開閉動作が行われる。これにより、燃料ガス中の窒素ガスが、燃料ガスとともに外部(例えば、大気中)に放出される。なお、開閉弁11として、例えば、電磁弁などを例示できる。
水タンク4は、分離器8で発生した凝縮水を貯蔵する。また、凝縮水経路6は、分離器8で発生した凝縮水を分離器8から水タンク4に送るための流路である。
大気開放経路7は、その一端が水タンク4と連通し、その他端が大気開放されている流路である。大気開放経路7は、その一端が水タンク4と連通し、その他端が大気開放されている流路であれば、どのような構成であってもよい。例えば、大気開放経路7は、水タンク4からの排気ガスを大気へ放出するための排気ガス流路であってもよい。
遮断機構10は、凝縮水経路6の通気を遮断する。これにより、分離器8から水タンク4へのガスの流通が遮断される。遮断機構10は、凝縮水経路6の通気を遮断できれば、どのような構成であってもよい。例えば、遮断機構10は、図7Aに示す如く、凝縮水経路6の水封により構成されていてもよいし、図7Bに示す如く、凝縮水経路6を開閉する遮断弁10Bを備えるものであってもよい。
前者の場合、遮断機構10は、凝縮水経路6内のある区間で満たされた凝縮水の水面10Aにおいて、分離器8から水タンク4へのガスの流通が遮断される機構であり、このような機構を水封構成と呼ぶ。これにより、凝縮水経路6に設けられた遮断弁10Bで遮断機構10を構成する場合に比べ、遮断機構10を簡易に構成できる。
後者の場合、遮断機構10は、凝縮水経路6を機械的に閉止する遮断弁10Bにより、分離器8から水タンク4へのガスの流通が遮断される機構である。つまり、遮断弁10Bは、通常、閉止されている。但し、適時に(例えば、分離器8内に凝縮水が十分に満たされている時など)、遮断弁10Bを短時間、開放することで、凝縮水が分離器8から水タンク4に送られる。これにより、凝縮水経路6の水封で遮断機構10を構成する場合に比べ、分離器8内のガス圧の上昇において遮断機構10による凝縮水経路6の通気遮断が損なわれる可能性を低減できる。なお、遮断弁10Bとして、例えば、電磁弁などを用いることができる。
次に、燃料電池システム100の水タンク4の詳細について、図面を参照しながら更に詳しく説明する。
図2は、実施形態の燃料電池システムの水タンクの一例を示す図である。図2には、水タンク4内の構成が示されている。
図2に示す例では、水タンク4は、排水口4Aと、仕切り部材4Cと、連通領域4Gと、を備える。なお、水タンク4の外殻は、耐蝕性が高いステンレススチールなどの金属、または、耐薬品性が高いポリプロピレンなどのプラスチックで構成する方がよい。
排水口4Aは、水タンク4で貯蔵する貯蔵水が、所定量以上となると、貯蔵水を外部へ排出するための開口である。排水口4Aは、貯蔵水が外部(大気中)へオーバーフローするための開口であれば、どのような構成であってもよい。例えば、排水口4Aは、水タンク4の側壁に開口を形成するだけでもよいし、図示しない大気との連通配管が水タンク4の側壁に接続するための開口であってもよい。
仕切り部材4Cは、水タンク4内を、排水口4Aが設けられている第1領域SAと大気開放経路7が接続されている第2領域SBとに仕切る。仕切り部材4Cは、水タンク4内を、排水口4Aが設けられている第1領域SAと大気開放経路7が接続されている第2領域SBとに仕切ることができれば、どのような構成であってもよい。
本実施形態の燃料電池システム100では、排水口4Aは、第1領域SAにおける水タンク4の上蓋より僅かに下方の側壁に形成されている。大気開放経路7は、第2領域SBにおける水タンク4の上蓋に設けられている。仕切り部材4Cは、水タンク4の上蓋から貯蔵水内の所定箇所にまで延伸する平板部材で構成されている。
連通領域4Gは、第1領域SAと第2領域SBとの間で貯蔵水の移動が行われる領域である。連通領域4Gは、このような貯蔵水の移動が行われる領域であれば、どのような構成であってもよい。例えば、連通領域4Gは、図2に示す如く、仕切り部材4Cの下端部と水タンク4の底壁との間に設けられた隙間であってもよい。また、図示を省略するが、連通領域4Gは、仕切り部材の適所に設けられた開口であってもよい。このような連通領域4Gにより、第2領域SBに流入する凝縮水が第1領域SAに移動できるので、例えば、水タンク4への凝縮水の流入に伴い、水タンク4の貯蔵水の水量が増加すると、貯蔵水を排水口4Aから排水できる。
ここで、例えば、燃料ガス供給圧の過剰な上昇などに起因して分離器8内のガス圧が上昇することで、凝縮水経路6の水封が破られると、リサイクルガス経路3を流通する燃料ガスが凝縮水経路6を経由して水タンク4に流入する可能性がある。また、燃料ガス供給圧の過剰な上昇などに起因して分離器8内のガス圧が上昇することで、遮断弁10Bによる凝縮水経路6の閉止機能が損なわれると、リサイクルガス経路3を流通する燃料ガスが凝縮水経路6を経由して水タンク4に流入する可能性がある。
そこで、本実施形態の燃料電池システム100では、上記の凝縮水経路6が、水タンク4の第2領域SBに接続するとともに、空気供給器9が、大気開放経路7に空気を供給するように構成されている。具体的には、凝縮水経路6は、第2領域SBにおける水タンク4の底壁で接続している。
これにより、空気供給器9は、凝縮水経路6を通じて水タンク4に流入した燃料ガスを空気により希釈する装置として機能する。燃料ガス希釈用の空気は、燃料ガスの濃度を下げ得る空気であれば、どのようなものであってもよい。燃料ガス希釈用の空気として、例えば、燃料電池1のカソードオフガス(空気)、燃料電池システム100の筐体内を換気するための空気、燃料電池システム100の熱媒体を空冷するための空気などを例示することができる。また、空気供給器9は、大気開放経路7に空気を供給できれば、どのような構成であってもよい。空気供給器9として、例えば、軸流式ファン、ポンプなどを例示できる。
なお、図示しない制御器により燃料電池システム100の空気供給器9などの動作が制御されていてもよい。制御器は、制御機能を有するものであれば、どのような構成であってもよい。制御器は、例えば、演算回路と、制御プログラムを記憶する記憶回路と、を備える。演算回路として、例えば、MPU、CPUなどを例示できる。記憶回路として、例えば、メモリなどを例示できる。制御器は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。
以上により、本実施形態の燃料電池システム100では、燃料ガスが水タンク4に流入する場合でも、水タンク4内の燃料ガスが適切に処理され得る。
例えば、分離器8内のガス圧の上昇により、分離器8と水タンク4とを接続する凝縮水経路6の水封が破られる場合、または、遮断弁10Bによる凝縮水経路6の閉止機能が損なわれる場合は、リサイクルガス経路3を流通する燃料ガスが凝縮水経路6を経由して水タンクに流入する可能性がある。
ここで、従来の燃料電池システムは、水タンクに貯蔵する貯蔵水の量を適量に保つために、貯蔵水をオーバーフロー方式の排水口により外部(大気)に排水する構成を取る場合、水タンク内の燃料ガスは、この排水口を通じて外部へ放出する可能性がある。すると、燃料ガスが希釈されずに高濃度のまま、大気中に放出される恐れがある。
これに対して、本実施形態の燃料電池システム100では、上記の如く、凝縮水経路6は、水タンク4の第1領域SAと接続せずに水タンクの第2領域SBの貯蔵水の水面よりも下方で接続している。よって、凝縮水経路6の燃料ガスが、第2領域SBに設けられた大気開放経路7に流入するので、かかる燃料ガスが、第1領域SAに設けられた排水口4Aを通じて外部(大気中)へ放出する可能性が従来よりも低減する。
また、空気供給器9は、凝縮水経路6を通じて水タンク4の第2領域SBに流入した燃料ガス(水素ガス)を空気により希釈できる。つまり、大気開放経路7上の適宜の希釈領域(図示せず)において、空気供給器9の空気により燃料ガスを適切に希釈できる。よって、従来に比べ、燃料ガスが希釈されずに高濃度のまま、大気中に放出されることを抑制できる。
なお、この希釈領域には、可燃ガス検知器(図示せず)が設けられおり、制御器は、可燃ガス検知器の検知濃度に基づいて燃料ガスの濃度が十分に低濃度になるように、空気供給器9の動作を制御できる。
(変形例)
本実施形態の変形例の燃料電池システム100は、第1実施形態の燃料電池システム100において、連通領域4Gは、仕切り部材4Cの下端部と水タンク4の底壁との間に設けられた隙間であり、仕切り部材4Cは、燃料ガスが上記の隙間を通過しないように水タンク4の所定位置において、所定の高さまで延伸している。
これにより、凝縮水経路6からの燃料ガスが、第2領域SBから第1領域SAに流れ込むことが適切に抑制される。つまり、凝縮水経路6から第2領域SBに流入した燃料ガスが、貯蔵水の中を気泡状態で下から上へ上昇する際に、かかる気泡が第2領域SBから第1領域SAに流れ込みにくくなるように、凝縮水経路6と仕切り部材4Cとの間の相対位置、および、仕切り部材4Cの高さなどが設定されている。
本変形例の燃料電池システム100は、上記の特徴以外は、第1実施形態の燃料電池システム100と同様に構成してもよい。
(第2実施形態)
[装置構成]
図3は、第2実施形態の燃料電池システムの一例を示す図である。図4は、第2実施形態の燃料電池システムの水タンクの一例を示す図である。図4には、水タンク4内の構成が示されている。
図3に示す例では、燃料電池システム100は、燃料電池1と、燃料ガス供給経路2と、リサイクルガス経路3と、分離器8と、水タンク4と、凝縮水経路6と、大気開放経路7と、空気供給器9と、遮断機構10と、開閉弁11と、空気供給経路20と、空気排出経路21と、を備える。
燃料電池1、燃料ガス供給経路2、リサイクルガス経路3、分離器8、凝縮水経路6、大気開放経路7、遮断機構10および開閉弁11については第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
空気供給経路20は、燃料電池1のカソードに供給する空気が流通する流路である。また、空気排出経路21は、燃料電池1のカソードから排出された空気(カソードオフガス)が流通する流路である。
ここで、図4に示すように、空気排出経路21は、水タンク4の第2領域SBに接続している。具体的には、空気排出経路21は、第2領域SBにおける水タンク4の上蓋に接続している。
これにより、燃料電池1の電解質膜を介して、燃料電池1のアノードの燃料ガスがカソードにリークする場合でも、空気排出経路21の燃料ガス含有のカソードオフガスは、水タンク4の第2領域SBの空間内に送られた後、第2領域SBに接続されている大気開放経路7に流入する。よって、このようなカソードオフガスが第1領域SAに設けられた排水口4Aを通じて外部へ放出する可能性が従来よりも低減する。
また、空気供給器9は、空気排出経路21を通じて水タンク4の第2領域SBに流入した燃料ガス含有のカソードオフガスを空気により希釈できる。つまり、大気開放経路7上の適宜の希釈領域において、空気供給器9の空気により、このようなカソードオフガスを適切に希釈できる。よって、従来に比べ、カソードオフガス中の燃料ガスが希釈されずに高濃度のまま、大気中に放出されることを抑制できる。
なお、この希釈領域には、可燃ガス検知器(図示せず)が設けられおり、制御器は、可燃ガス検知器の検知濃度に基づいて、上記のカソードオフガスの燃料濃度が十分に低濃度になるように、空気供給器9の動作を制御できる。
(変形例)
本実施形態の変形例の燃料電池システム100は、第2実施形態の燃料電池システム100において、水タンク4の第2領域SBの貯蔵水の水面は第2領域SBにおける空気圧に基づいて上下動する。そして、仕切り部材4Cは、燃料電池システム100の運転中、空気排出経路21から第2領域SBへ空気(カソードオフガス)が流入する場合の第2領域SBの貯蔵水の水面よりも下方にまで延伸している。
これにより、空気排出経路21からの燃料ガス含有のカソードオフガスが、第2領域SBから第1領域SAに流れ込むことが適切に抑制される。つまり、空気排出経路21から第2領域SBに流入した燃料ガス含有のカソードオフガスの圧力により第2領域SBの貯蔵水の水面が下がっても、かかるカソードオフガスが第2領域SBから第1領域SAに流れ込みにくくなるように、仕切り部材4Cの高さが設定されている。
本実施形態の燃料電池システム100は、上記の特徴以外は、第1実施形態の燃料電池システム100と同様に構成してもよい。
(第3実施形態)
[装置構成]
図5は、第3実施形態の燃料電池システムの一例を示す図である。図6は、第3実施形態の燃料電池システムの水タンクの一例を示す図である。図6には、水タンク4内の構成が示されている。
図5に示す例では、燃料電池システム100は、燃料電池1と、燃料ガス供給経路2と、リサイクルガス経路3と、分離器8と、水タンク4と、凝縮水経路6と、大気開放経路7と、空気供給器9と、遮断機構10と、開閉弁11と、加湿器30と、循環水経路31と、を備える。
燃料電池1、燃料ガス供給経路2、リサイクルガス経路3、分離器8、凝縮水経路6、大気開放経路7、遮断機構10および開閉弁11については第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
循環水経路31は、水タンク4内の貯蔵水が、水タンク4および燃料電池1との間で循環する流路である。
また、加湿器30は、循環水経路31および燃料ガス供給経路2上に配置され、燃料ガスを加湿する装置である。加湿器30は、循環水経路31および燃料ガス供給経路2上に配置され、燃料ガスを加湿できれば、どのような構成であってもよい。加湿器30として、例えば、中空糸型の全熱交換器などを例示できる。なお、高分子電解質形の燃料電池システム100では、通常、燃料電池1のアノードに供給される前の燃料ガスを、水タンク4の水を用いて加湿する構成を取ることが多く、かかる中空糸型の全熱交換器は公知である。よって、この詳細な説明は省略する。
また、本実施形態の燃料電池システム100では、加湿器30が、リサイクルガス経路3が燃料ガス供給経路2と合流する合流部よりも下流の燃料ガス供給経路2上に設けられているが、これに限らない。このような加湿器を、合流部よりも上流の燃料ガス供給経路上に設けることも可能である。
ここで、図6に示すように、循環水経路31は、水タンク4の第2領域SBに接続している。具体的には、循環水が水タンク4へ流入する経路である第1循環水経路31Aの下流端、および、循環水が水タンク4から流出する経路である第2循環水経路31Bの上流端の両者とも、第2領域SBにおける貯蔵水の水面よりも下方の水タンク4の側壁に接続している。そして、循環水経路31上には、図示しない容積型のポンプが配置されている。このポンプの作動により、図5に示すように、水タンク4の貯蔵水が、加湿器30および燃料電池1を通過し、再び水タンク4に戻るように循環する。これにより、燃料電池1の温度が、燃料電池1の発電反応に適した温度に維持され得るとともに、燃料電池1のアノードに供給される前の燃料ガスが、所望の湿度に加湿され得る。
以上により、加湿器30の水蒸気透過膜(図示せず)を介して、燃料ガス供給経路2の燃料ガスが循環水経路31にリークする場合でも、循環水に混入する燃料ガスは、水タンク4の第2領域SBの貯蔵水内に送られた後、第2領域SBに接続されている大気開放経路7に流入する。よって、このような燃料ガスが第1領域SAに設けられた排水口4Aを通じて外部へ放出する可能性が従来よりも低減する。
また、空気供給器9は、循環水経路31を通じて水タンク4の第2領域SBに流入した燃料ガスを空気により希釈できる。つまり、大気開放経路7上の適宜の希釈領域において、空気供給器9の空気により燃料ガスを適切に希釈できる。よって、従来に比べ、燃料ガスが希釈されずに高濃度のまま、大気中に放出されることを抑制できる。
なお、この希釈領域には、可燃ガス検知器(図示せず)が設けられおり、制御器は、可燃ガス検知器の検知濃度に基づいて燃料ガスの濃度が十分に低濃度になるように、空気供給器9の動作を制御できる。
本実施形態の燃料電池システム100は、上記の特徴以外は、第1実施形態の燃料電池システム100と同様に構成してもよい。
第1実施形態、第1実施形態の変形例、第2実施形態、第2実施形態の変形例および第3実施形態は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせても構わない。
例えば、第3実施形態の燃料電池システム100では、第1実施形態の燃料電池システム100が、加湿器30および循環水経路31を備える例を説明したが、これにかぎらない。第2実施形態の燃料電池システム100が、加湿器30および循環水経路31を備えても構わない。
上記説明から、当業者にとっては、本開示の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本開示を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本開示の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更できる。
本開示の一態様の燃料電池システムは、燃料ガスが水タンクに流入する場合でも、水タンク内の燃料ガスが適切に処理され得る。よって、本開示の一態様は、例えば、燃料電池システムなどに利用できる。
1 :燃料電池
2 :燃料ガス供給経路
3 :リサイクルガス経路
4 :水タンク
4A :排水口
4C :仕切り部材
4G :連通領域
6 :凝縮水経路
7 :大気開放経路
8 :分離器
9 :空気供給器
11 :開閉弁
20 :空気供給経路
21 :空気排出経路
30 :加湿器
31 :循環水経路
31A :第1循環水経路
31B :第2循環水経路
100 :燃料電池システム
SA :第1領域
SB :第2領域

Claims (8)

  1. 燃料ガスおよび空気を用いて発電する燃料電池と、
    前記燃料電池のアノードに供給する燃料ガスが流通する燃料ガス供給経路と、
    前記燃料電池のアノードから排出された燃料ガスを前記燃料ガス供給経路に送るためのリサイクルガス経路と、
    前記リサイクルガス経路を流れている燃料ガス中の水分を前記燃料ガスから分離する分離器と、
    前記分離器で発生した凝縮水を貯蔵する水タンクと、
    前記凝縮水を前記分離器から前記水タンクに送るための凝縮水経路と、
    一端が前記水タンクと連通し、他端が大気開放されている大気開放経路と、
    前記大気開放経路に空気を供給する空気供給器と、
    前記凝縮水経路の通気を遮断する遮断機構と、
    を備え、
    前記水タンクは、前記水タンクで貯蔵する貯蔵水が所定量以上となると、前記貯蔵水を外部へ排出するための排水口と、前記水タンク内を、前記排水口が設けられている第1領域と前記大気開放経路が接続されている第2領域とに仕切る仕切り部材と、前記第1領域と前記第2領域との間で前記貯蔵水の移動が行われる連通領域と、を備え、
    前記凝縮水経路が前記第2領域の水面より下方で前記水タンクと接続されている燃料電池システム。
  2. 前記連通領域は、前記仕切り部材の下端部と前記水タンクの底壁との間に設けられた隙間であり、前記仕切り部材は、前記燃料ガスが前記隙間を通過しないように前記水タンクの所定位置において、所定の高さまで延伸している請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記遮断機構は、前記凝縮水経路の水封により構成されている請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記遮断機構は、前記凝縮水経路を開閉する遮断弁を備える請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  5. 記燃料電池のカソードに供給する空気が流通する空気供給経路と、
    前記燃料電池のカソードから排出された空気が流通する空気排出経路と、
    を備え、
    記空気排出経路が前記第2領域に接続されている請求項1に記載の燃料電池システム。
  6. 前記第2領域の前記貯蔵水の水面は前記第2領域における空気圧に基づいて上下動し、
    前記仕切り部材は、前記燃料電池システムの運転中、前記空気排出経路から前記第2領域へ空気が流入する場合の前記第2領域の前記貯蔵水の水面よりも下方にまで延伸している請求項5に記載の燃料電池システム。
  7. 記水タンク内の貯蔵水が、前記水タンクおよび前記燃料電池との間で循環する循環水経路と、
    前記循環水経路および前記燃料ガス供給経路上に配置され、前記燃料ガスを加湿する加湿器と、
    を備え、
    記循環水経路が前記第2領域に接続されている請求項1に記載の燃料電池システム。
  8. 前記分離器内と連通する配管に設けられた開閉弁を備える請求項1−7のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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