JP2006147526A - 燃料電池システムおよび燃料電池の評価装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 燃料ガスの流出を適切に防止することができる燃料電池システムおよび燃料電池の評価装置を課題とする。
【解決手段】 燃料電池システム1は、燃料ガスを含む排ガス中の水分を回収するドレン装置43と、ドレン装置43内に貯留された水を排水する排水通路47と、排水通路47に設けられた水封機構49と、を備えている。排水バルブ48は、水位計46の検出結果に基づいて排水通路47を開閉する。排水バルブ48の下流側に水封機構49が設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃料電池システム1は、燃料ガスを含む排ガス中の水分を回収するドレン装置43と、ドレン装置43内に貯留された水を排水する排水通路47と、排水通路47に設けられた水封機構49と、を備えている。排水バルブ48は、水位計46の検出結果に基づいて排水通路47を開閉する。排水バルブ48の下流側に水封機構49が設けられている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料ガスを含む排ガス中の水分をドレン装置で回収して排水する燃料電池システムおよび燃料電池の評価装置に関するものである。
従来、燃料電池で発電に供された水素ガスなどの燃料ガスが、排ガスとしてドレン装置に導入されるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1は、燃料電池の評価装置に適用したものであるが、タンク構造のドレン装置では、排ガス中に含まれる水分(燃料電池の反応によって生じた生成水)が燃料ガスから分離されて回収・貯留される。
その結果、ドレン装置内の燃料ガスは、ドレン装置の上部に接続された燃料ガス専用の排気通路から排気される。一方、ドレン装置内に貯留された水は、ドレン装置の下部に接続された排水専用の排水通路から排水される。
(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−346855号公報(第2図)
その結果、ドレン装置内の燃料ガスは、ドレン装置の上部に接続された燃料ガス専用の排気通路から排気される。一方、ドレン装置内に貯留された水は、ドレン装置の下部に接続された排水専用の排水通路から排水される。
(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1の図に記載のドレン装置まわりの構造を参酌すると、ドレン装置に付設した水位計の検出結果に基づいて、排水通路上の排水弁を開くことで、ドレン装置内の水を排水通路の排水口側に排水していると考えられる。しかし、このような従来の構造では、仮に水位計が故障した場合に、ドレン装置内の水が全て排水通路の排水口側に排水されると、燃料ガスが排水通路から排出されるおそれがあった。
すなわち、水位計の故障時などシステムの異常時では、燃料ガスを含む排ガスは、ドレン装置で分離されることなくそのまま、排水専用の排水通路に流出するおそれがあった。
すなわち、水位計の故障時などシステムの異常時では、燃料ガスを含む排ガスは、ドレン装置で分離されることなくそのまま、排水専用の排水通路に流出するおそれがあった。
本発明は、燃料ガスの流出を適切に防止することができる燃料電池システムおよび燃料電池の評価装置を提供することをその目的としている。
本発明の燃料電池システムは、燃料ガスを含む排ガスが導入され、この排ガス中の水分を回収するドレン装置と、ドレン装置に接続され、ドレン装置内に貯留された水を排水する排水通路と、排水通路に設けられた水封機構と、を備えたものである。
この構成によれば、通常の正常時では、ドレン装置内に回収・貯留された排ガス中の水分(水)は、排水通路へと排水され水封機構に流入する。水封機構において水が所定量に達すると、その余剰の水が水封機構の下流側の排水通路に排水される。一方、異常時にドレン装置内の水が全て排水されてしまい、排ガスがそのまま排水通路へと流出したとしても、水封機構のところで排ガスの流通が遮断される。これにより、排水通路の下流側への燃料ガスの流出を適切に防止することができる。すなわち、フェールセーフ作用を好適に達成することができる。
ここで、燃料ガスは、一般に水素ガスである。燃料ガスを含む排ガスは、燃料電池の反応によって生じた生成水の水分のほかに、燃料電池に供された酸化剤ガスを含むものであってもよい。燃料電池システムとしては、これを搭載した機器として燃料電池車両が代表される。
ここで、燃料ガスは、一般に水素ガスである。燃料ガスを含む排ガスは、燃料電池の反応によって生じた生成水の水分のほかに、燃料電池に供された酸化剤ガスを含むものであってもよい。燃料電池システムとしては、これを搭載した機器として燃料電池車両が代表される。
この場合、ドレン装置内に貯留された水の水位を検出する水位計と、水位計の検出結果に基づいて排水通路を開閉する排水バルブと、を更に備え、水封機構は、排水バルブの下流側の排水通路に設けられていることが、好ましい。
この構成によれば、水位計の正常時では、排水バルブが水位計の検出結果を基に開閉することで、ドレン装置内に貯留された水を排水通路へと適宜排水することができる。一方、水位計の故障時に排水バルブが開いていてドレン装置内の水が全て排水されたとしても、排水バルブの下流側の水封機構によって排ガス(燃料ガス)の流通を遮断することができる。
なお、このようなシステムの異常時には、水位計の故障時のみならず、排水バルブの故障時も含まれる。すなわち、本発明の構成によれば、排水バルブが開状態の位置で故障した場合にも適切に対応することができる。
なお、このようなシステムの異常時には、水位計の故障時のみならず、排水バルブの故障時も含まれる。すなわち、本発明の構成によれば、排水バルブが開状態の位置で故障した場合にも適切に対応することができる。
これらの場合、水封機構は、排水通路を構成する管の屈曲部位で構成され、屈曲部位は、自由状態で水が溜まるように構成されていることが、好ましい。
この構成によれば、排水通路を構成する管の一部で水封機構を構成することができるため、例えばタンクを用いて水封機構を構成する場合に比べて、水封機構の設置スペースをとらずに済む。
ここで、屈曲部位は、例えばU字状、逆U字状、S字状で構成することができる。
ここで、屈曲部位は、例えばU字状、逆U字状、S字状で構成することができる。
これらの場合、排水通路内の燃料ガスの有無を検出するガス検出器を更に備えたことが、好ましい。
この構成によれば、水位計の故障時などのシステムの異常時に、排水通路の下流側への燃料ガスの流出を適切に検出することができる。
ここで、ガス検出器の検出結果を受けて、様々な処置をとることができる。例えば、ランプなどの表示やブザーなどの音により、ガス流出の旨を視聴覚的に報知することができる。また、排水バルブを閉じることもできるし、燃料電池システム自体の駆動を停止することもできる。
ここで、ガス検出器の検出結果を受けて、様々な処置をとることができる。例えば、ランプなどの表示やブザーなどの音により、ガス流出の旨を視聴覚的に報知することができる。また、排水バルブを閉じることもできるし、燃料電池システム自体の駆動を停止することもできる。
この場合、ガス検出器は、排水通路の外側に設けられており、排水通路に分岐接続され、排ガスをガス検出器に誘導可能なガス誘導通路を更に備えたことが、好ましい。
この構成によれば、ガス検出器を排水通路内に設けてなくて済む。
この場合、ガス誘導通路上に設けられたチャンバを更に備え、ガス検出器はチャンバ内に設けられていることが、好ましい。
この構成によれば、燃料ガスが排水通路からガス誘導通路へと流出しても、燃料ガスの流出の有無をチャンバ内に設けたガス検出器により検出することができると共に、流出した燃料ガスをチャンバ内に溜めることができる。これにより、燃料ガスを極力外部に排出しなくて済む。
この場合、ガス検出器はチャンバ内の上部に設けられていることが好ましい。こうすることで、比較的重量が小さい燃料ガスの場合には検出し易くなる。また、チャンバの底部にはガス排出通路が接続されていることが好ましい。さらに、チャンバへのガス誘導通路の開口部は、排ガスがガス検出器に指向するように配置されていることが好ましい。こうすることで、ガスの流出を迅速に検出し得る。また、この開口部は、排ガスが水平方向でチャンバ内壁に沿って放出するように配置されていてもよい。こうすれば、チャンバ内へ流入した際の排ガスの鉛直方向の拡散を抑制することができ、ガスの検出に好適となる。また、チャンバは全体として縦長の形状を有することが好ましい。
これらの場合、ドレン装置に接続され、ドレン装置により水分を回収された排ガスをガス処理装置に排気する排気通路を、更に備えたことが、好ましい。
この構成によれば、ドレン装置で水分を回収された排ガスをガス処理装置に導くことができる。
ここで、ガス処理装置は、排ガスの燃料ガスの濃度を低減するもので構成することができ、例えば希釈器や燃焼器で構成することができる。
ここで、ガス処理装置は、排ガスの燃料ガスの濃度を低減するもので構成することができ、例えば希釈器や燃焼器で構成することができる。
本発明の燃料電池の評価装置は、燃料電池の性能の評価に供された燃料ガスを含む排ガスをドレン装置に導入して、このドレン装置で排ガス中の水分を回収して排水する燃料電池の評価装置であって、ドレン装置に接続され、ドレン装置内に貯留した水を排水する排水通路と、排水通路に設けられた水封機構と、を備えたものである。この場合、ドレン装置内に貯留された水の水位を検出する水位計と、水位計の検出結果に基づいて排水通路を開閉する排水バルブと、を更に備え、水封機構は、排水バルブの下流側の前記排水通路に設けられていることが、好ましい。
これらの構成によれば、上記の燃料電池システムと同様に、例えば水位計が故障した場合に排水バルブが開いていたとしても、排水通路へと流れ込む排ガスの流通を水封機構のところで遮断することができる。これにより、水位計の故障時などのシステムの異常時に、排水通路の下流側への燃料ガスの流出を適切に防止することができる。すなわち、フェールセーフ作用を好適に達成した状態で、燃料電池の性能の評価を行うことが可能となる。
これらの場合、排水通路内の燃料ガスの有無を検出するガス検出器を、更に備えたことが、好ましい。また、好ましい一態様では、排水通路に分岐接続されたガス誘導通路と、ガス誘導通路上に設けられたチャンバと、を更に備え、ガス検出器は、チャンバ内に設けられていてもよい。
本発明の燃料電池システムおよび燃料電池の評価装置によれば、燃料ガスが流出することを適切に防止することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態に係る燃料電池システムおよび燃料電池の評価装置について説明する。本発明の特徴部分は、排水通路に水封機構を設けることで、例えば水位計の故障時などシステムの異常時に、燃料ガスを含む排ガスが排水通路の下流側に排出することを防止した点にある。以下では、先ず第1実施形態として燃料電池システムについて説明し、次の第2実施形態以降で燃料電池の評価装置について説明する。第2実施形態以降では、第1実施形態の構造と同一となる部分については、第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。なお、詳細な説明を省略するが、第2実施形態以降で説明した内容は、第1実施形態の燃料電池システムに適用することができる。
<第1実施形態>
図1に示すように、例えば燃料電池自動車に搭載される燃料電池システム1は、車載に好適な固体高分子電解質型の燃料電池2と、システム全体を統括制御する制御装置3と、を有している。燃料電池2は、多数の単セルを積層したスタック構造からなり、酸化剤ガスとしての酸化ガス(空気)と、燃料ガスとしての水素ガスとの供給を受けて電力を発生する。なお、燃料電池2を定置用とする場合には、リン酸型が好適である。
図1に示すように、例えば燃料電池自動車に搭載される燃料電池システム1は、車載に好適な固体高分子電解質型の燃料電池2と、システム全体を統括制御する制御装置3と、を有している。燃料電池2は、多数の単セルを積層したスタック構造からなり、酸化剤ガスとしての酸化ガス(空気)と、燃料ガスとしての水素ガスとの供給を受けて電力を発生する。なお、燃料電池2を定置用とする場合には、リン酸型が好適である。
酸化ガスは、図外のコンプレッサにより、供給通路11を介して燃料電池2に供給される。燃料電池2から排出される酸化ガス(未反応の酸化ガス)は、排出通路12を介して外部に排出される。燃料ガスは、高圧タンクなどのガス供給源21に貯留されており、供給通路22に設けたレギュレータ23により減圧された後、供給通路22を流れて燃料電池2に供給される。ガス供給源21は、水素ガスを貯留してもよいし、あるいは例えば車両において水素ガスに改質する場合には天然ガスを貯留してもよい。
燃料電池2から排出される燃料ガス(未反応の燃料ガス)は、循環通路24に設けたポンプ25により供給通路22に還流させられる。ポンプ25の下流側の循環通路24の部分に分岐するように接続された燃料ガス排出系26によって、循環される燃料ガス中の不純物が燃料ガスと共に循環通路24の外部に排出される。ここでは、燃料ガス排出系26に排出された流体を排ガスと総称する。排ガスには、燃料ガスや不純物のほか、燃料電池2の反応によって生じた水(生成水)が含まれている。
燃料ガス排出系26は、循環通路24に分岐配管された排出通路41と、排出通路41に設けられたパージ弁42と、パージ弁42の下流側に設けられて排ガスを気液分離するドレン装置43と、ドレン装置43の上部に接続された排気通路44と、排気通路44に設けられたガス処理装置45と、ドレン装置43内に貯留された水の水位を検出する水位計46と、ドレン装置43の下部に接続された排水通路47と、排水通路47を開閉する排水バルブ48と、排水バルブ48の下流側の排水通路47に設けられた水封機構49と、を備えている。
パージ弁42は、制御装置3に接続された電磁弁で構成されている。パージ弁42は、常時閉弁しており、制御装置3によってシステム稼働中に所定のタイミングで開弁制御される。これにより、循環通路24から排出通路41に排ガスが排出される。
ドレン装置43は、タンク構造からなり、排ガスの気体分と水分とを互いに分離させる気液分離器として機能する。ドレン装置43内は、排ガスから分離された水分を回収してこれを貯留する液溜め部51と、液溜め部51の上方に設けた気体部52と、で主として上下に区画されている。ドレン装置43は、排出通路41の排出口を水封している。
すなわち、排出通路41の排出口は、液溜め部51に配置され、液溜め部51に貯留された水中で開口している。このため、排出通路41からの排ガスはドレン装置43の液溜め部51に先ず導入され、排ガス中の水分は液溜め部51に貯留される。一方で、排ガス中の水分を除く気体分(燃料ガスなど)は、気体部52内へと上昇する。気体部52内の上部には、排気通路44の上流口が開口しており、気体部52内の排ガスは、排気通路44からガス処理装置45に排気されるようになっている。
ガス処理装置45は、排ガスに含まれる燃料ガスの濃度を低減するものであり、希釈器や燃焼器で構成される。例えば、ガス処理装置45を希釈器で構成した場合には、ガス処理装置45に希釈ガスが導入されて燃料ガスの濃度が低減される。希釈ガスとしては、供給通路11や排出通路12を流れる酸化ガスのほか、燃料電池2には供されない二次空気や窒素等の不活性ガスを用いることができる。ガス処理装置45で処理された排ガスは、排気通路44の下流側へと排気され、最終的にシステム外に排気される。
水位計46は、ドレン装置43の液溜め部51および気体部52に臨んで設けられ、液溜め部51に貯留された水の水位を検出する。水位計46は、制御装置3に接続されている。水位計46は、液溜め部51内の水位(水面)が所定レベルまではOFFとなっている。水位計46は、水位がその所定レベルに達するとONとなって、その検出結果を制御装置3に出力する。なお、水位計46は、水面の高さレベルに応じて複数設けられてもよいし、一つだけであってもよい。
排水通路47は、その上流端がドレン装置43の液溜め部51の下部に接続されると共に、その下流口となる排水口55がシステム外に排水可能に大気開放されている。排水通路47は、その下流側に向かって水が移動するように、全体として所定の下り勾配を有している。例えば、排水通路47を構成する管は、車両の後方または側方に向かって且つ斜め下方に向かって延在するように、車両にブラケットを介して取り付けられる。排水通路47によって、液溜め部51内の水がシステム外に排水される。
排水バルブ48は、例えば電磁弁からなり、制御装置3に接続されている。排水バルブ48は、水位計46の検出結果に基づいて開閉制御される。具体的には、排水バルブ48は通常閉弁されており、液溜め部51内の水が所定レベルに達した旨を水位計46によって検出されると、その検出信号を受けた制御装置3が、排水バルブ48を開弁するように制御信号を出力する。
これにより、排水バルブ48が開弁して、液溜め部51内の水が排水通路47の下流側へと流出する。そして、液溜め部51内の水が所定量に減水したところで、排水バルブ48は閉弁制御される。排水バルブ48が閉弁された状態では、排出通路41の排出口は液溜め部51に水封されるようになっている。
水封機構49は、排水通路47を構成する管の一部をなすU字管で構成され、自由状態で水が溜まるようになっている。液溜め部51内の水が排水されると、U字管(水封機構49)内の水は下流側へと押し出されるようにして排水される。排水バルブ48が閉弁されると、U字管(水封機構49)内には再び水が溜まった状態となる。
このように、排水通路47を構成する管の屈曲部位からなる水封機構49は、U字管の構造のみならず、屈曲部位を例えばS字状などの形状にしてもよい。後述するが、排水通路47へと排ガスが流出した場合であっても、排ガスは、その流通を水封機構49のところで遮断される一方、水封機構49の上流側からガス誘導通路61に導かれる。
ガス誘導通路61は、排水バルブ48と水封機構49との間の排水通路47の部分に分岐接続されており、その下流端がガス検出器62に臨んでいる。ガス誘導通路61は、気体(排ガス)を積極的にガス検出器62に誘導し、且つ液体(液溜め部51内の水)が積極的に水封機構49側に導かれるように、排水通路47を構成する管の鉛直方向の上部に接続されて鉛直上方に延在している。
なお、ガス誘導通路61の下流端部はJ字状に形成され、その下流口が鉛直下方に向かって開口していることが好ましい。こうすることで、ガス誘導通路61の下流口に、外部から異物が混入することが好適に抑制される。また、ガス誘導通路61は、排水通路47よりも管径が小さいことが好ましい。こうすることで、排ガスをガス検出器62に迅速に誘導することが可能となる。
ガス検出器62は、排水バルブ48の下流側の排水通路47内の燃料ガスの有無を、ガス誘導通路61から導かれた燃料ガスの有無(濃度レベル)によって検出するものである。ガス検出器62は、制御装置3に接続されており、その検出結果を制御装置3に適宜出力している。すなわち、制御装置3は、ガス検出器62の出力を常時監視している。
制御装置3(ECU)は、図示省略したCPU、ROM、RAMなどを有している。制御装置3は、水位計46やガス検出器62などその他の図示省略した各種のセンサからの検出信号を入力すると共に、各種構成機器(23,25,42,48など)の各種ドライバに制御信号を出力することにより燃料電池システム1全体を制御する。
例えば、燃料電池システム1の正常時では、適宜、水位計46の検出結果に基づいて排水バルブ48が開弁され、ドレン装置43内の水は排水口55からシステム外に排水される。この正常時では、排水通路47には水のみしか流れないため、ガス検出器62は、排水通路47への排ガスの流出(漏洩)がない「無」の旨を検出する。
ところが、水位計46が故障した場合に排水バルブ48が開いていると、ドレン装置43内の水が全て排水されてしまい、排ガスがそのまま排水通路47へと流出する。この排ガスは、排水通路47の下流への流通を水封機構49によって遮断される一方、ガス誘導通路61によってガス検出器62に導かれる。
これにより、排水口55からの排ガスの流出を適切に防止することができると共に、ガス検出器62によって、排水通路47への排ガスの流出がある「有」の旨を検出することができる。そして、この検出した旨の信号が入力された制御装置3は、様々な適切な処置をとるように制御信号を出力して、システム全体を制御する。
例えば、制御装置3は、排水バルブ48を閉弁制御して、排ガスの流出を阻止することができる。また、制御装置3は、レギュレータ23やコンプレッサなどを制御して、燃料電池2に供給する水素ガスおよび酸化ガスの流量を低減するようにしてもよいし、燃料電池システム1自体の駆動を停止するようにしてもよい。さらに、制御装置3は、図示省略したランプなどの表示手段を点灯させたり、ブザーなどで音声を発したりすることによって、排ガスの漏洩がある旨を車内者に報知するようにしてもよい。この種の報知手段を用いることで、車内者に水位計46の交換を促すことができる。
以上のように、本実施形態の燃料電池システム1によれば、例えば水位計46の故障時に、燃料ガスを含む排ガスが、排水通路47の下流側から大気中に排出されることを適切に防止することができる。また、ガス検出器62によって迅速に検出することができるため、仮に水位計46の故障があったとしても、上記のように早期に適切な対応をとることができる。すなわち、フェールセーフ作用を好適に達成することができる。
なお、本実施形態では、ドレン装置43内に貯留された水を燃料電池システム1外に排水しているが、この水を燃料電池システム1において有効に利用するようにしてもよい。例えば、この水を燃料電池2を冷却する冷媒の一部として用いてもよいし、この水を酸化ガスまたは水素ガスの加湿に用いてもよい。
<第2実施形態>
次に、図2を参照して、第2実施形態に係る燃料電池の評価装置100について説明する。図2は、本発明の特徴部分である燃料ガス排出系26を中心に図示した評価装置100を示している。この燃料電池の評価装置100(以下、評価装置100と略記する。)は、第1実施形態と同様の燃料電池システム1を備え、実際に燃料電池2に酸化ガスおよび燃料ガスを供給・排出して、燃料電池2の各種の性能を評価する。
次に、図2を参照して、第2実施形態に係る燃料電池の評価装置100について説明する。図2は、本発明の特徴部分である燃料ガス排出系26を中心に図示した評価装置100を示している。この燃料電池の評価装置100(以下、評価装置100と略記する。)は、第1実施形態と同様の燃料電池システム1を備え、実際に燃料電池2に酸化ガスおよび燃料ガスを供給・排出して、燃料電池2の各種の性能を評価する。
図2において、外枠線をなす符号102は評価部屋を示しており、評価部屋102内に、評価装置100の主要部が設置されている。評価部屋102の外側である屋外には、ガス処理装置45が設置されている。また、排水通路47の下流端となる排水口55が、評価部屋102の外側である屋外に位置している。燃料電池2の評価に供された燃料ガスを含む排ガスは、排出通路104からドレン装置43に導入される。この排出通路104は、第1実施形態の排出通路41と同様に、その排出口がドレン装置43に水封されている。
ドレン装置43は、第1実施形態と同様の液溜め部51および気体部52からなり、これらに臨んで水位計46が設けられている。また、気体部52の上部に接続された排気通路44は、屋外にまで延びており、屋外の部分にガス処理装置45が介設されている。液溜め部51の下部に接続された排水通路47には、排水バルブ48が介設されていると共に、排水バルブ48の下流側においてU字管構造の水封機構49が構成されている。水封機構49における斜線は、溜まった水を示している。また、排水通路47に分岐接続されたガス誘導通路61は、評価部屋102内に設置したガス検出器62に臨んでいる。ガス検出器62は、ガス誘導通路61から導かれた排ガスの燃料ガスのみならず、評価部屋102内における燃料ガスの漏れを検出する。
図2における符号106は、ドレン装置43、水位計46、排水バルブ48などを包含する装置を示している。この装置106の外側に、燃料電池2、ガス検出器62および水封機構49が位置している。したがって、燃料電池2の評価に供された燃料ガスを含む排ガスは、装置106内のドレン装置43に導入され、ドレン装置43で気液分離される。分離された水は、装置106外の水封機構49を通って屋外に排水される。一方、分離された気体のみの排ガスは、装置106外からガス処理装置45へと流れ、ガス処理装置45で処理されて屋外に排気される。
本実施形態によれば、第1実施形態の燃料電池システム1と同様に、例えば水位計46の故障時に、燃料ガスを含む排ガスが、排水通路47の排水口55から屋外に排出されることを適切に防止することができる。また、例えば水位計46の故障時に、ガス検出器62によって燃料ガスの流出の旨を迅速に検出することができる。このため、第1実施形態と同様に、排水バルブ48を閉じたり、評価装置100の運転を停止したりするなど、早期に適切な対応をとることができ、評価部屋102内に多量の燃料ガスを放出しなくて済む。
<第3実施形態>
次に、図3を参照して、第3実施形態に係る評価装置100について説明する。第2実施形態との相違点は、U字管構造の水封機構49を装置106内に設けたことである。これにより、水封機構49と排水バルブ48との間の距離が狭まるため、これらの間に分岐されるガス誘導通路61は、水位計46の故障時の排ガスを第2実施形態よりも迅速にガス検出器62に導くことができる。
次に、図3を参照して、第3実施形態に係る評価装置100について説明する。第2実施形態との相違点は、U字管構造の水封機構49を装置106内に設けたことである。これにより、水封機構49と排水バルブ48との間の距離が狭まるため、これらの間に分岐されるガス誘導通路61は、水位計46の故障時の排ガスを第2実施形態よりも迅速にガス検出器62に導くことができる。
<第4実施形態>
次に、図4を参照して、第4実施形態に係る評価装置100について説明する。第3実施形態との相違点は、水封機構49を逆U字管とし、これによって排水通路47における最高部位110を設定したことである。最高部位110とドレン装置43との間の排水通路47の部分が、水が溜まる封水部112となっている。封水部112には、排水バルブ48が介設されている。逆U字管49の最高部位110は、ドレン装置43の液溜め部51の底部の位置よりも僅かに高くなるように設定されている。また、この最高部位110の上部には、ガス誘導通路61が上方に向かって分岐接続されている。
次に、図4を参照して、第4実施形態に係る評価装置100について説明する。第3実施形態との相違点は、水封機構49を逆U字管とし、これによって排水通路47における最高部位110を設定したことである。最高部位110とドレン装置43との間の排水通路47の部分が、水が溜まる封水部112となっている。封水部112には、排水バルブ48が介設されている。逆U字管49の最高部位110は、ドレン装置43の液溜め部51の底部の位置よりも僅かに高くなるように設定されている。また、この最高部位110の上部には、ガス誘導通路61が上方に向かって分岐接続されている。
本実施形態によれば、水位計46の故障時に排水バルブ48が開弁していたとしても、封水部112の水によって、燃料ガスを含む排ガスが排水口55から屋外に排出されることが防止される。また仮に、この故障時に排ガスが大流量となって、排ガスが封水部112の水を排水口55に追い出す場合(すなわち、封水部112の破封)が起きたとしても、排ガスをガス誘導通路61を介してガス検出器62に導くことができる。
これにより、上記実施形態と同様に、排水バルブ48を閉じたり、評価装置100の運転を停止したりするなど、早期に適切な対応をとることができ、評価部屋102内および排水口55に多量の燃料ガスを放出しなくて済む。なお、最高部位110の高さを、ドレン装置43の液溜め部51の底部の位置よりも僅かに低く設定することもできる。
<第5実施形態>
次に、図5を参照して、第5実施形態に係る評価装置100について説明する。第2〜第4実施形態との相違点は、水封機構49の構造と、二つのガス検出器62,140を設けたことである。
次に、図5を参照して、第5実施形態に係る評価装置100について説明する。第2〜第4実施形態との相違点は、水封機構49の構造と、二つのガス検出器62,140を設けたことである。
図5に示すように、排水通路47上には、水を貯留可能なタンク120が設けられている。タンク120の左側部には、排水バルブ48に連なる排水通路47の導入管122が接続され、タンク120の右側部には、排水口55に連なる排水通路47の排水管123が接続されている。また、タンク120の上部には、排気管124が接続されている。
排水管123は、タンク120内に位置してタンク120内の底部に向かって鉛直方向に延在する上流管部131と、上流管部131に屈曲して連なり、下流方向に排水勾配を有して斜め下方に延在する傾斜管部132と、傾斜管部132に屈曲して連なり、排水口55に連なる立管部133と、で構成されている。排水管123の上流管部131の上流口は、タンク120内に貯留された水中で開口している。すなわち、タンク120と排水管123の上流管部131との構造によって、排ガスの排水口55への流通を阻止する水封機構49が構成されている。
排気管124は、タンク120との接続部から鉛直上方に向かって延在し、その下流端が評価部屋102の外側のガス処理装置45に接続されている。また、排気管124は、タンク120近傍の位置でガス誘導通路61が分岐接続されている。ガス誘導通路61は、排気管124に比べて管径を小さく形成されている。ガス誘導通路61の下流口は、ガス検出器140に臨んでいる。なお、このような専用のガス検出器140を設けずに、上記のガス検出器62で代用することも可能である。
本実施形態によれば、上記実施形態と同様に、水位計46の故障時に排水バルブ48が開弁していたとしても、水封機構49によって、燃料ガスを含む排ガスが排水口55から屋外に排出されることが防止される。また、ガス検出器140によって燃料ガスの流出の旨を迅速に検出して、上記実施形態で説明した適切な対応を早期にとることができる。さらに、排気管124をガス誘導通路61よりも太径としているため、ガス検出器140に導かれる排ガスの量を少なくしつつ、排ガスの多くをガス処理装置45に導くことができる。
<第6実施形態>
次に、図6を参照して、第6実施形態に係る評価装置100について説明する。本実施形態は、図3に示す第3実施形態の改良である。第3実施形態との大きな相違点は、装置106内に燃料電池2を設置したこと、評価部屋102内に複数の評価装置100を設置したこと、複数の評価装置100からの屋外への排水を合流させる排水構造であること、である。
次に、図6を参照して、第6実施形態に係る評価装置100について説明する。本実施形態は、図3に示す第3実施形態の改良である。第3実施形態との大きな相違点は、装置106内に燃料電池2を設置したこと、評価部屋102内に複数の評価装置100を設置したこと、複数の評価装置100からの屋外への排水を合流させる排水構造であること、である。
燃料電池2は、装置106内のFC設置空間150に配設されている。FC設置空間150は、装置106内のドレン装置43や水封機構49等が配設された空間とは区画された空間であり、例えば燃料電池2を内部に収容するケース(スタックケース)で構成することができる。FC設置空間150には、燃料電池2からの燃料ガスの漏れを検出するガス検出器152が設けられている。また、装置106内には、ガス誘導通路61に臨むガス検出器62が設けられている。
排水通路47は、装置62内に配設されて排水バルブ48や水封機構49が設けられる個別配管161と、個別配管161に連なり、装置106外に配設されて排水口55に連なる共通配管162と、で構成されている。複数の評価装置100は、個別配管161を装置106内にそれぞれ有している。そして、その複数の個別配管161は、複数の評価装置100で一つの共通配管162に分散して接続されている。これにより、複数の評価装置100からの排水を合流させて一つの排水口55から屋外に排水することができる。なお詳述しないが、このような本実施形態の構成によっても、上記実施形態と同様の作用・効果を奏する。
<第7実施形態>
次に、図7を参照して、第7実施形態に係る評価装置100について説明する。第6実施形態との相違点は、水封機構49を図4に示す第4実施形態と同様に構成したことと、ガス誘導通路61をFC設置空間150内に導き、ガス検出器152で排ガスの燃料ガスの有無を検出するようにしたこと、である。本実施形態によっても、第6実施形態と同様の作用・効果を奏することができ、加えて装置106内のガス検出器を省略することができる。
次に、図7を参照して、第7実施形態に係る評価装置100について説明する。第6実施形態との相違点は、水封機構49を図4に示す第4実施形態と同様に構成したことと、ガス誘導通路61をFC設置空間150内に導き、ガス検出器152で排ガスの燃料ガスの有無を検出するようにしたこと、である。本実施形態によっても、第6実施形態と同様の作用・効果を奏することができ、加えて装置106内のガス検出器を省略することができる。
<第8実施形態>
次に、図8を参照して、第8実施形態に係る評価装置100について説明する。本実施形態は、第7実施形態の水封機構49の構造として、図5に示す第5実施形態の水封機構49の構造を適用したものである。
次に、図8を参照して、第8実施形態に係る評価装置100について説明する。本実施形態は、第7実施形態の水封機構49の構造として、図5に示す第5実施形態の水封機構49の構造を適用したものである。
評価部屋102内の複数の評価装置100は、共通且つ単一の水封機構49を有している。この水封機構49は、各排水通路47の共通配管162上に設けられたタンク120と、タンク120の右側部に連なる共通配管162の排水管123の上流管部131と、の構造により構成されている。上流管部123は、図5と同様に、傾斜管部132および立管部133に連なり、立管部133の排水口55が屋外に配置されている。
また、タンク120の上部には、ガス処理装置45に排ガスを導入するための排気管124が接続されている。一方、ガス誘導通路61は各評価装置100にそれぞれ設けられている。各ガス誘導通路61は、各装置106内の個別配管161の上部から分岐して、各FC設置空間150内の各ガス検出器152に排ガスを誘導可能に構成されている。なお詳述しないが、このような本実施形態の構成によっても、上記実施形態と同様の作用・効果を奏する。
<第9実施形態>
次に、図9を参照して、第9実施形態に係る評価装置100について相違点を中心に説明する。図2に示す第2実施形態との相違点は、ガス誘導通路61上にチャンバ180を設けたことと、チャンバ180内にガス検出器62を設けたことである。
次に、図9を参照して、第9実施形態に係る評価装置100について相違点を中心に説明する。図2に示す第2実施形態との相違点は、ガス誘導通路61上にチャンバ180を設けたことと、チャンバ180内にガス検出器62を設けたことである。
チャンバ180は、評価部屋102内に設置されており、排水通路47よりも高所に、好ましくは評価部屋102内での高所に設置されている。チャンバ180は、例えば上下方向に長い密閉筒状に形成され、ガス溜り空間として機能する。チャンバ180を縦長の形状とすることで、チャンバ180内で排ガス中の成分を分離し易くなる。詳細には、排ガス中の成分のうち、比較的重量が小さい水素ガスをチャンバ180内の上方へ、比較的重量が大きいガス(例えば窒素)をチャンバ180内の下方へと分離することを助長し得る。
チャンバ180の容量は、ガス検出器62による検出から排水通路47への排ガスの流出停止までの間に流出し得る流出ガス量と、配管内の滞留ガス量と、を十分に貯留可能に設計されている。ここで、排水通路47への排ガスの流出停止は、上記のように、排水バルブ48を閉弁作動させたり、評価装置100の運転を停止させたりすることでなされるものである。したがって、上記の流出ガス量とは、排水バルブ48の閉弁作動等の作動遅れによって、排水通路47に流出される排ガス量をいう。
また、配管内の滞留ガス量は、チャンバ180よりも上流の配管内に滞留している排ガス量をいう。具体的には配管内の滞留ガス量は、ガス誘導通路61内の排ガス量と、排水バルブ48の下流側とガス誘導通路61の接続点との間の排水通路47内の排ガス量と、を加算したものをいう。
チャンバ180の上部内壁面には、ガス検出器62が設けられている。これにより、排ガス中の比較的重量が小さい水素ガスをガス検出器62で早期に検出し易くなる。また、チャンバ180の底部には、チャンバ180の内部と外部とを接続するガス排出管181が接続されている。これにより、排ガス中の成分の比較的重量が大きいガスなどをガス排出管181へと排気し易くなる。ガス排出管181の下流端は、評価部屋102内や屋外で開口していてもよいし、ガス処理装置45に接続されていてもよい。
チャンバ180の側部には、ガス誘導通路61が接続されている。ガス誘導通路61の下流端の開口部61aは、排ガスがガス検出器62に向かって流れるようにチャンバ180内に位置している。具体的には、ガス誘導通路61の開口部61aは、チャンバ180内で斜め上方に向かって開口しており、排ガスがガス検出器62に指向するように配置されている。これにより、排ガスがガス誘導通路61に流出した場合に、その流出をガス検出器62で迅速に検出することが可能となる。
なお、ガス誘導通路61の開口部61aは、排ガスが水平方向でチャンバ180内壁に沿って放出するように配置されていてもよい。そして、その放出の流れ方向の下流側にガス検出器62を設けてもよい。このような構成にすれば、チャンバ180内に流入した際の排ガスの鉛直方向の拡散を抑制することができ、燃料ガスを検出するのに好適となる。
本実施形態が第2実施形態に比べて有用となる点は、流出した排ガスをチャンバ180に溜めておきつつ、チャンバ180内のガス検出器62により、燃料ガスが流出したことを迅速に検出することができる点である。そして、チャンバ180の容量を上記のように設計しているため、ガス検出器62の検出を受けてから、排水バルブ48を閉じたり、評価装置100の運転を停止したりしても、チャンバ180内の燃料ガスをガス排出管181の下流端から排出しなくて済むようになる。
すなわち、本実施形態によれば、漏洩した燃料ガスがガス排出管181の下流端から外部へ漏出する前に、燃料ガスの漏洩をガス検出器62で適切に検出することができ、外部への燃料ガスの漏出を適切に防止することができる。なお、本実施形態のチャンバ180およびガス検出器62の態様を、上記した他の実施形態に適用できることは言うまでもない。
<第10実施形態>
次に、図10を参照して、第10実施形態に係る評価装置100について相違点を中心に説明する。第9実施形態との相違点は、チャンバ180を省略してガス誘導通路61を蛇行状にし、ガス誘導通路61の途中にガス検出器62を設けたことである。
次に、図10を参照して、第10実施形態に係る評価装置100について相違点を中心に説明する。第9実施形態との相違点は、チャンバ180を省略してガス誘導通路61を蛇行状にし、ガス誘導通路61の途中にガス検出器62を設けたことである。
ガス誘導通路61は、評価部屋102内の高所に位置する高所配管191と、評価部屋102内の低所に位置する低所配管192と、これらの間を連絡する連絡配管193と、を連続的に連ねて、全体として蛇行状に構成されている。ガス誘導通路61の上流端は、排水通路47に接続されている。ガス誘導通路61の下流端は、図10では屋外で開口しているが、評価部屋102内で開口してもよい。ガス検出器62は、最も上流側の高所配管191内の上部に設けられている。
高所配管191は、低所配管192よりも管径が大きく構成されている。こうすることで、高所配管191の内部の上部に排ガス中の水素ガスが溜り、他のガスが高所配管191内を適切に通過することが可能となる。連絡配管193のうち、特に排水通路47に接続された連絡配管193は、ガス検出器62に早期に排ガスを導けるように、高所配管191よりも管径が小さいことが好ましい。また、図示省略したが、低所配管192内の低部(下部)が結露水等によって閉塞しないような機構を設けることが好ましい。
本実施形態によれば、燃料ガスが排水通路47へと流出した際に、その漏洩した燃料ガスがガス誘導通路61の下流端から外部へとする前に、その旨をガス検出器62によって迅速に検出することができる。また、ガス誘導通路61を鉛直方向において蛇行させ、その長さを十分にとっているため、ガス検出器62の検出から排水バルブ48を閉じるなどの動作を行うまでの間に、燃料ガスがガス誘導通路61の下流端から外部に放出することを適切に防止することができる。
以上説明した第2〜第10実施形態の燃料電池の評価装置100は、燃料電池以外の評価にも適用することができ、その場合の設備に接続される排水通路(47)に、上記構成(水封機構49、ガス誘導通路61、ガス検出装置62など)を設ければよい。それにより、燃料電池に関係しない他の設備であっても、排水通路(47)やガス誘導通路(61)からのガスの漏洩を適切に防止することができる。このような構成は、可燃ガスを対象とする設備に有用である。
1 燃料電池システム、2 燃料電池、3 制御装置、26 燃料ガス排出系、41 排出通路、42 パージ弁、43 ドレン装置、44 排気通路、45 ガス処理装置、46 水位計、47 排水通路、48 排水バルブ、49 水封機構、51 液溜め部、52 気体部、55 排水口、61 ガス誘導通路、62 ガス検出センサ、100 評価装置、102 評価部屋、104 排出通路、106 装置、110 最高部位、112 封水部、120 タンク、150 FC設置空間 161 個別配管、162 共通配管、180 チャンバ
Claims (11)
- 燃料ガスを含む排ガスが導入され、この排ガス中の水分を回収するドレン装置と、
前記ドレン装置に接続され、当該ドレン装置内に貯留された水を排水する排水通路と、
前記排水通路に設けられた水封機構と、
を備えた燃料電池システム。 - 前記ドレン装置内に貯留された水の水位を検出する水位計と、
前記水位計の検出結果に基づいて、前記排水通路を開閉する排水バルブと、を更に備え、
前記水封機構は、前記排水バルブの下流側の前記排水通路に設けられている請求項1に記載の燃料電池システム。 - 前記水封機構は、前記排水通路を構成する管の屈曲部位で構成され、
前記屈曲部位は、自由状態で水が溜まるように構成されている請求項1または2に記載の燃料電池システム。 - 前記排水通路内の前記燃料ガスの有無を検出するガス検出器を、更に備えた請求項1ないし3のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
- 前記ガス検出器は、前記排水通路の外側に設けられており、
前記排水通路に分岐接続され、前記排ガスを前記ガス検出器に誘導可能なガス誘導通路を、更に備えた請求項4に記載の燃料電池システム。 - 前記ガス誘導通路上に設けられたチャンバを更に備え、
前記ガス検出器は、前記チャンバ内に設けられている請求項5に記載の燃料電池システム。 - 前記ドレン装置に接続され、当該ドレン装置により水分を回収された排ガスをガス処理装置に排気する排気通路を、更に備えた請求項1ないし6のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
- 燃料電池の性能の評価に供された燃料ガスを含む排ガスをドレン装置に導入して、このドレン装置で排ガス中の水分を回収して排水する燃料電池の評価装置であって、
前記ドレン装置に接続され、当該ドレン装置内に貯留した水を排水する排水通路と、
前記排水通路に設けられた水封機構と、
を備えた燃料電池の評価装置。 - 前記ドレン装置内に貯留された水の水位を検出する水位計と、
前記水位計の検出結果に基づいて、前記排水通路を開閉する排水バルブと、を更に備え、
前記水封機構は、前記排水バルブの下流側の前記排水通路に設けられている請求項8に記載の燃料電池の評価装置。 - 前記排水通路内の前記燃料ガスの有無を検出するガス検出器を、更に備えた請求項8または9に記載の燃料電池の評価装置。
- 前記排水通路に分岐接続されたガス誘導通路と、
前記ガス誘導通路上に設けられたチャンバと、を更に備え、
前記ガス検出器は、前記チャンバ内に設けられている請求項10に記載の燃料電池の評価装置。
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JP2005184071A JP2006147526A (ja) | 2004-10-20 | 2005-06-23 | 燃料電池システムおよび燃料電池の評価装置 |
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- 2005-06-23 JP JP2005184071A patent/JP2006147526A/ja active Pending
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