JP6716117B2 - ピン組替用治具 - Google Patents

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Description

本発明は、ピンシリンダー錠のピンの配置を組み替える際に使用するピン組替用治具に関する。
一般的なピンシリンダー錠は、内側と外側に同軸に重ね合わされた一対の筒状体のうち、内側の筒状体の回動が規制される状態と、回動が許容される状態とを切り替える装置である。このようなピンシリンダー錠の一例を、図12〜図14を参照して説明する。図12(A)、図13(A)に示すように、シリンダー錠10において、外側の筒状体は外筒20と呼ばれ、円柱形状の貫通穴21が形成されている。以下、この貫通穴21の内側の面を内周面と呼ぶ。また、「外筒20内に挿入する」とは、貫通穴21に挿入することをいう。
内側の筒状体は内筒30と呼ばれ、外筒20の貫通穴21と略同径で、貫通穴21に挿入される円筒形状である。外筒20は、図示しない錠の筐体に対して固定され不動である。内筒30は、外筒20内で軸を中心に回動する。
外筒20の内周面の天井には、外筒20の径方向に延びた複数のピン穴22が、軸方向に並設されている。内筒30の外周面の上部には、径方向に延びた複数のピン穴32が、軸方向に並設されている。外筒20のピン穴22、内筒30のピン穴32は、内筒30の回動の一角度において合致して、複数本の連続した穴を形成する。
内筒30には、図12(B)、図13(B)に示すように、鍵Kが挿入される鍵穴33が、一端面から軸方向に延びて形成されている。この鍵穴33には、内筒30のピン穴32の端部が連通している。以下の説明では、この鍵穴33に鍵Kが挿入される側を正面側とし、その反対側を背面側とする。
外筒20のピン穴22と内筒30のピン穴32の内部には、ピンタンブラー40が挿入されている。ピンタンブラー40は、図12(B)、図13(B)に示すように、鍵穴33に正しい鍵Kが挿入されたときに、外筒20と内筒30の境界と一致するシャーラインLを生じさせ、内筒30を回動可能とする。
ピンタンブラー40は、バネ41、上ピン42、下ピン43を有している。上ピン42及び下ピン43は、その軸方向の長さと、鍵Kの鍵溝Gの深さとの組み合わせによって、シャーラインLが生じるように構成されている。上ピン42はアッパーピン、ドライバピンとも呼ばれる。下ピン43はボトムピン、キーピンとも呼ばれる。
外筒のピン穴22には、バネ41、上ピン42の順に挿入されている。内筒30のピン穴32には、下ピン43が挿入されている。外筒20のピン穴22と内筒30のピン穴32が合致している状態では、下ピン43の上端は、上ピン42の下端に接している。下ピン43の下端は、ピン穴32の下端から露出している。鍵Kが挿入されると、下ピン43の下端は、鍵溝Gに接する。下ピン43の下端には、鍵Kの挿入が円滑となるように、角のない丸みが形成されている。
なお、鍵穴33内には、図13(A)に示すように、突起34が形成されている。鍵Kには、図12(B)、図13(B)に示すように、挿入方向に直線状の溝Sが形成されており、鍵Kの出し入れの際には、突起34に沿って溝Sが移動する。この突起34の一部は、下ピン43の下端を支えて、落下を防止している。
図12(A)、図13(A)に示すように、鍵穴33に鍵Kを挿入していない状態では、バネ41により上ピン42及び下ピン43が内筒30側に付勢されていて、上ピン42が外筒20と内筒30の境界に跨って障害となるので、内筒20は回転できない。図12(B)、図13(B)に示すように、正しい鍵Kが鍵穴33に挿入されると、上ピン42と下ピン43の境界が、外筒20と内筒30の境界に揃うように、鍵Kの鍵溝Gが下ピン43を押し上げる。このため、図13(C)に示すように、内筒30を回転させることができる。このように揃った上ピン42と下ピン43の境界がシャーラインLである。鍵Kとともに内筒30を回転させると、内筒20に接続された図示しないカムが回動することによって、デッドボルトが動き、解錠される。
正しくない鍵Kが挿入されて、鍵Kの鍵溝Gが下ピン43を押し上げても、上ピン42と下ピン43との境界は、外筒20と内筒30の境界に揃わない。つまり、シャーラインLが形成されないので、内筒30を回転させることができない。
特公平6−13801号公報
上記のように、ピンタンブラー錠10に使用されている上ピン42及び下ピン43は、それぞれの長さと、鍵Kの鍵溝Gの深さとの組み合わせによって、シャーラインLを生じさせている。このため、正しい鍵Kを、異なる鍵溝Gの鍵Kに変更したい場合には、変更される鍵溝Gに応じて、上ピン42及び下ピン43をシャーラインLを形成できる組み合わせに並び替える必要がある。
このような組み替え作業は、まず、鍵Kを挿入して、シャーラインLを生じさせた状態で、外筒20から内筒30を正面側に引き抜く必要がある。このとき、外筒20のピン穴22は、内周面の天井に設けられているため、内筒30を正面側に引き出した場合、上ピン42及びバネ41がピン穴22から抜け落ちてしまう。これに対処するため、錠の筐体の上下を逆にして、上ピン42を下側にして開口が上を向くようにし、さらに、内筒30も180°回動させて下ピン43も開口が上を向くようにする。この状態で、内筒30を抜き出す。
しかし、外筒20のピン穴22に挿入された上ピン42は、バネ41によって付勢されている。このため、内筒30を抜き出す途中で、ピン穴22が露出した瞬間に、上ピン42が飛び出して来てしまい、上ピン42を回収する作業が面倒である。特に、内筒30を抜き出した後に、飛び出した全ての上ピン42を回収する場合、どのピン穴22にどの上ピン42が挿入されていたかが分からなくなってしまう。内筒30を抜き出しながら、順次露出する上ピン42を、一つずつ回収していくことも考えられるが、内筒30は、外筒20と軸方向の長さが同等で短く、鍵Kを挿入した状態での作業となるので、微細な移動作業がし難い。
そこで、図14(A)に示すように、内筒30と同径の筒状治具60を用いることが行われている。これは、筒状治具60によって、内筒30を背面側から押し出すように外筒20内に挿入することにより、ピン穴22から上ピン42及びバネ41が飛び出すことを防止する。このように内筒30を押し出した後、図14(B)に示すように、筒状治具60を背面側から抜き出す方向に移動させながら、順次露出する上ピン42、さらにその下のバネ41を取り出して、後でピン穴22の順番との対応を確認できるように並べておく。
次に、上ピン42及び下ピン43を組み替えて、再度、ピン穴22に挿入する作業を説明する。まず、内筒30については、組み替えた順序に従って、下ピン43を挿入する。一方、外筒20については、背面側から筒状治具60を挿入しながら、背面側のピン穴22から、組み替えた順序に従って、バネ41及び上ピン42を挿入して押し込み、そのピン穴22を覆うように、図14(B)とは逆の方向に、筒状治具60の挿入を順次進めて行く。全てのバネ41及び上ピン42を挿入し終えた後、筒状治具60を押し出すように、内筒30を正面側から外筒20内に挿入し、図14(A)とは逆に、内筒30を押し進めて、筒状治具60を引き抜く。
しかしながら、鍵の設置場所は様々であり、作業を行う際に周囲が暗い場合がある。また、例えば、鍵を紛失等してしまい、鍵の設置場所にて新たな鍵に変える緊急の必要があるときに、既に周囲が暗い時間帯に作業を行わなければならない場合もある。
このように周囲が暗い場合、外筒20内を覗き込みながら、小さなピン穴22に上ピン42、バネ41を挿入する作業は非常に困難となる。別途、小型のライトを持つことも考えられるが、背面側で筒状治具60を持って操作する手と、正面側で上ピン40等を取り出したり挿入したりする手で両手が塞がっているため、さらに別途ライトを持つことは難しい。頭部に装着するヘッドライトでは、上から照らすことになるため、外筒20内の奥まで光を届かせることが難しい。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、暗い場所においても、ピンシリンダー錠のピンの配置を容易に組み替えることができるピン組替用治具を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のピン組替用治具は、ピンシリンダー錠の外筒内に挿入及び離脱するための略円筒形状であり、前記外筒内に挿入されることにより、前記外筒の内周に配設されたピン穴を塞ぐ外周面を有する本体を備え、前記本体は、光源を有する発光部と、前記外筒内に挿入される側の端部に設けられ、前記光源からの光を透過して外部に照射する照射部と、前記照射部が前記外筒内に挿入された状態で、前記外筒から露出して指により操作可能な操作部と、を有し、前記照射部は、前記外筒内に挿入される端面に形成され、前記ピン穴からピンを出し入れ可能な開口幅を有する溝を有する。
前記溝は、外方に向かって広がる傾斜面を有していてもよい。
前記溝は、径方向に対向する外周面の双方が開口していてもよい。
前記溝は、径方向に対向する外周面の一方にのみ開口していてもよい。
前記照射部は、半透明であってもよい。
前記照射部は、前記本体から離脱可能に設けられていてもよい。
前記光源は、電気により発光する部材であり、前記発光部は、前記本体の前記照射部とは反対の端部側に設けられ、前記光源を発光させる電源を収容する収容部を有し、前記光源は、前記収容部の近傍に配置されていてもよい。
前記光源は、その発光側の先端が、前記照射部側の端部から前記本体の軸方向の全長のうち2分の1以上となる位置に配置されていてもよい。
以上のような本発明によれば、暗い場所においても、ピンシリンダー錠のピンの配置を容易に組み替えることができる。
実施形態のピン組替用治具を示す斜視図である。 実施形態のピン組替用治具を示す平面図(A)、側面図(B)、正面図(C)、背面図(D)である。 実施形態のピン組替用治具を示す断面図である。 実施形態のピン組替用治具を示す分解外観側面図(A)、一部断面分解側面図(B)である。 照射部の溝をピン穴に合わせた状態を示す平面図であり、(A)はピンを出し入れする状態、(B)ピンを抜いた状態である。 外筒に挿入した本体の操作部を示す側面図であり、(A)は深く挿入した状態、(B)は浅く挿入した状態である。 実施形態の内筒の抜き出し手順を示す一部透視側面図であり、(A)は内筒の抜き出しを開始した状態、(B)は抜き出しを完了した状態である。 実施形態のピンの抜き出し手順(A)、ピンの挿入手順(B)を示す一部透視側面図である。 実施形態の内筒の挿入手順を示す一部透視側面図であり、(A)は挿入開始前の状態、(B)は挿入開始状態である。 他の実施形態を示す平面図(A)、側面図(B)、底面図(C)、正面図(D)である。 他の実施形態を示す斜視図である。 ピンシリンダー錠の外筒及び内筒を示す一部透視断面図である。 ピンシリンダー錠の外筒及び内筒を示す正面側断面図である。 内筒の抜き出し手順を示す一部透視断面図である。
本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
[構成]
まず、図1〜図6を参照して、本実施形態の構成を説明する。なお、本実施形態の適用対象となるピンシリンダー錠は、上記の図12〜図13で例示したものと同様であるため、同じ部材については同じ符号を付して説明する。
本実施形態のピン組替用治具の本体100は、図1及び図2(A)に示すように、ピンシリンダー錠10の外筒20内に挿入及び離脱するための略円筒形状であり、外筒20内に挿入されることにより、外筒20の内周に配設されたピン穴22を塞ぐ外周面101を有している。本体100の外径は、例えば、全長を通して、ピンシリンダー錠の内筒30と略同径である。つまり、本体100の外周面101は、全体が円滑な曲面を形成しており、内筒30と同様に、外筒20内に挿入及び離脱させることができる。ここで、円滑なとは、滑らかで凹凸がないことをいう。但し、後述する分割箇所の微細な凹凸は含んでいてもよい。
本体100は、図3に示すように、発光部110、照射部120を有する。発光部110は、発光する部材である光源111を有する。照射部120は、本体100の外筒20内に挿入される端部に設けられ、光源111からの光を透過して外部に照射する部材である。以下の説明では、本体100の照射部120側を前端、反対側を後端とする。本実施形態の本体100は、図4に示すように、前端側の照射部120、後端側のカバー130、照射部120とカバー130との間を接続する胴部140とに、分割可能に構成されている。
以下、各部の詳細を説明する。発光部110の光源111は、例えば、LEDである。光源111は、図3に示すように、本体100内部に設けられた導光部102の後端側に、前端側に光が向かうように取り付けられている。導光部102は、本体100の軸方向に沿った中空の穴である。この導光部102の形成箇所は、本体100の胴部140に対応している。胴部140は、例えば、アルミニウム製の円筒形状の部材である。
発光部110は、さらに、収容部112及び接続部材113を有する。収容部112は、本体100の照射部120とは反対側に設けられ、光源111を発光させる電源114を収容する部分である。本実施形態の収容部112は、光源111よりも、後端側に設けられた空隙である。光源111は、この収容部112の近傍に配置されている。収容部112の近傍に配置とは、照射部120よりも収容部112に近い位置に配置されていることをいう。本実施形態では、光源111は、板状の絶縁部材115を挟んで、収容部112に隣接している。光源111からは、絶縁部材115を貫通して一対の端子111a、111bが収容部112側に露出しており、一方の端子111aは、収容部112に収容された電源114の一方の極、例えば、プラス極に接離する。他方の端子111bは、収容部112の一部に接離する。電源114としては、例えば、ボタン電池を用いることができる。
本実施形態においては、光源111は、その発光側の先端が、本体100の軸方向の全長のうち前端から2分の1以上となる位置に配置されている。例えば、図3の一点鎖線で示す本体100の全長の半分の位置よりも、後端側に配置されている。接続部材113は、収容部112の後端側に設けられた導電性の部材である。接続部材113は、例えば、金属製の圧縮ばねである。接続部材113は、電源114の他方の極、例えば、マイナス極に接離する。
本体100における収容部112が形成された部分は、カバー130に対応する。カバー130は、例えば、アルミニウム製の円筒形状の部材である。カバー130を胴部140から取り外して、その内部に電源114を収容し、再度取り付けることにより、電源114を本体100内に装着できる。カバー130の端部の縮径した外周と、これが挿入される胴部140の内周には、互いに嵌り合う面に形成されたネジ溝により、締め付け固定可能に構成されている。なお、カバー130と胴部140の間には、封止及び脱落防止のためのOリングEが嵌め込まれている。
カバー130の回動量を調整すると、接続部材113により付勢された電源114の一方の極が、光源111の一方の端子111aに接離し、カバー130の一部が、光源111の他方の端子111bに接離する。これにより、光源111の発光状態と非発光状態とが切り替わる。例えば、カバー130を締め付けると、電源114のプラス極が端子111aに接触し、カバー130の一部が端子111bに接触する。すると、端子111bが、カバー130、接続部材113を介して電源114のマイナス極に接続されるので、光源111が発光する。カバー130を弛めると、電源114のプラス極と端子111aとの接触又はカバー130の一部と端子111bとの接触が解除されるので、光源111は発光しない。
照射部120は、図1及び図3に示すように、外筒20に挿入される端部に設けられ、光源111からの光を透過して外部に照射する。照射部120は、略円柱形状であり、光を透過する材料によって形成されている。光を透過するとは、光源111からの光の大半が透過するいわゆる透明の場合も、光源からの光を拡散させて透過するいわゆる半透明の場合も含む。このような透明又は半透明の材料としては、例えば、ポリカーボネートを用いることができるが、これには限定されない。光を透過する樹脂、ガラス等、種々の材料が適用可能である。また、乳白色、スモーク加工、粗面化処理、その他の着色や表面加工等により、半透明としてもよい。
照射部120には、溝121が形成されている。溝121は、外筒20に挿入される側の端部、つまり前端面に形成されている。溝121は、図5に示すように、外筒20のピン穴22から上ピン42を出し入れ可能な開口幅Wを有する。本実施形態の溝121は、断面が凹、つまり断面が略コの字状の切欠121aを有し、この切欠121aの径方向の幅が、開口幅Wとなっている。なお、この開口幅Wとしては、本体100の軸に直交する方向の長さが、上ピン42の径以上であることが好ましい。
また、本実施形態においては、溝121は、径方向に対向する外周面101の双方が開口している。つまり、溝121は、直径方向に貫通することにより、対向する一対の側面が開口している。このため、照射部120が外筒20内に挿入された場合、溝121は、径方向に対向する内周面の双方に達する。
また、本実施形態においては、溝121は、外方に向かって広がる傾斜面121bを有している。つまり、切欠121aの前端側は、断面が略ハの字状の開口となっている。
照射部120は、胴部140に着脱可能に設けられている。照射部120の溝121と反対側の縮径した外周と、これが挿入される胴部140の内周には、互いに嵌り合う面に形成されたネジ溝により、締め付け固定可能に構成されている。胴部140における照射部120が嵌る端部の内面は、導光部102に連通している。このため、光源111からの光は、照射部120に達する。
さらに、本体100は、図6に示すように、照射部120から外筒20内に挿入された状態で、外筒20から露出して指により操作可能な操作部150を有する。つまり、本体100が、全て外筒20内に収まってしまうと、本体100を動かすことができない。このため、外筒20から突出した部分が生じるように、本体部100の軸方向の長さが設定されている。指により操作可能とは、指で摘まんで、本体100を軸方向に移動させたり、軸を中心とした回動をさせたりすることが可能であることをいう。照射部120から外筒20に挿入した場合に、外部に露出した本体100の部分が、操作部150に相当する。
但し、図6(A)、(B)に示すように、本体100の外筒20からの軸方向の露出長は作業の段階によって変動する。露出長は、照射部120の前端が外筒20の正面に達した状態であっても、10mm以上は露出していることが好ましく、30mm程度あればなお良い。それ以上の長さであってもよいが、小型で持ち運び易くすることを考えると、10mm〜30mm程度とすることが考えられる。例えば、内筒30の軸方向の長さ、つまり、外筒20の貫通穴の軸方向の長さが40mm程度だとすると、本体100の全長は、50mm〜70mm程度とすることが考えられる。但し、本発明はこれらの長さには限定されない。
[使用方法]
以上のような本実施形態によるピンの組替方法を、図1〜図6に加えて、図7〜図9を参照して説明する。上記の図12〜図13で説明した内容と同様の手順については、説明を簡略化する。なお、以下の説明のように、本実施形態のピン組替用治具を用いて、ピンを組み替える方法も、本発明の一態様である。まず、カバー130内の収容部112に電源114を収容した状態で、カバー130を回転させて締め付けることにより、光源111を発光させる。
次に、図7(A)に示すように、鍵穴Gに鍵Kを挿入して、シャーラインLを生じさせた状態で、錠の筐体の上下を逆にするとともに、内筒30を180°回動させる。そして、指で本体100の操作部150を摘み、溝121の外周側の開口がピン穴22に一致しない角度にして、内筒30を背面側から押し出すように、照射部120を外筒20内に挿入する。このとき、本体100の外周面101(図1参照)によって、ピン穴22から上ピン42及びバネ41が飛び出すことが防止される。
内筒30を押し出した後、図7(B)に示すように、本体100を溝121が外周側の開口がピン穴22に合う角度に回動させる。そして、図8(A)に示すように、本体100を背面側から抜き出す方向へ移動させながら、順次露出するピン穴22から、上ピン42、さらにその下のバネ41を取り出す。例えば、ピンセットP等を用いて、飛び出しを抑えながら、上ピン42を摘んで取り出すことができる。このとき、図5(A)に示すように、ピン穴22に対して、光源111からの光が照射部120を介して照射されているので、周囲が暗くても、溝121の位置決め、上ピン42及びバネ41の取り出しがし易い。また、溝121の傾斜面121bは、切欠121aに向かって収斂しているので、ピンセットPを挿入する際にガイドとなり、ピンセットPの先端を上ピン42及びバネ41に向かって正確に移動させることができる。さらに、切欠121aの内壁によって、上ピン42、バネ41の変位が規制されるので、安定した取り出しが可能となる。取り出した上ピン42及びバネ41は、後でピン穴22の順番との対応を確認できるように管理しておく。
次に、上ピン42及び下ピン43を組み替えて、再度、ピン穴22に挿入する作業を説明する。まず、内筒30については、組み替えた順序に従って、下ピン43を挿入する。一方、外筒20については、図8(B)に示すように、背面側から本体100を挿入しながら、ピンセットP等を用いて、背面側のピン穴22から、組み替えた順序に従って、バネ41及び上ピン42を挿入して押し込み、照射部120の外周面でピン穴22を塞いで行く。つまり、上ピン42を挿入したピン穴22を、照射部120の外周面で順次覆うように、本体100の挿入を順次進めて行く。この作業においても、図5(A)、(B)に示すように、光源111からの光が、照射部120を介して照射されるので、周囲が暗くても、溝121の位置決め、上ピン42及びバネ41の挿入がし易い。また、溝121の傾斜面121bによってガイドされるので、ピンセットPの先端を上ピン42及びバネ41に向かって正確に移動させることができる。さらに、切欠121aの内壁によって、上ピン42、バネ41の変位が規制されるので、安定した挿入が可能となる。
図9(A)に示すように、全てのバネ41及び上ピン42を挿入し終えた後、本体100を、溝121の外周側の開口がピン穴22に一致しない角度に回動させる。そして、図9(B)に示すように、内筒30を用いて、正面側から本体100を押し出すように外筒内に挿入することにより、ピン穴22からの上ピン42の落下を防止しながら、内筒30を挿入して行き、本体100を取り出す。内筒30に挿入した鍵Kを回動させて、シャーラインLを生じさせた後、鍵Kを引き抜く。
[作用効果]
本実施形態は、ピンシリンダー錠10の外筒20内に挿入及び離脱するための略円筒形状であり、外筒20内に挿入されることにより、外筒20の内周に配設されたピン穴22を塞ぐ外周面を有する本体100を有する。この本体100は、光源111を有する発光部110と、外筒20内に挿入される側の端部に設けられ、光源111からの光を透過して外部に照射する照射部120と、照射部120が外筒20内に挿入された状態で、外筒20から露出して指により操作可能な操作部150と、を有する。照射部120は、外筒20に挿入される端面に形成され、ピン穴32から上ピン42を出し入れ可能な開口幅Wを有する溝121を有する。
このため、照射部120を介して、光源111からの光がピン穴32に照射された状態で、ピン穴32への上ピン42、バネ41の出し入れができるので、周囲が暗くても作業がし易い。従って、別途ライトを持つ必要がなく、上ピン42を出し入れする側の手、操作部150を操作する側の手で作業できる。また、ヘッドライトでは照らせない外筒20の奥を照らすことができるので、目標とする箇所が見やすい。さらに、照射部120は、外筒20内に挿入した状態で、目標とする箇所のみを照らすので、外部の余計な場所を照らすことがなく、夜間等に周囲に迷惑をかけることがない。さらに、溝121を形成することにより、内壁に角度の異なる複数の面が形成されるので、光が屈折して照射されて、作業者の目に対する刺激を緩和することができる。
なお、一般的に、光を外部に照射する装置である懐中電灯等のライトは、外周の径が一定しておらず、外周に凹凸や穴が形成されていたり、係留用のクリップが付けられている。これは、大型、小型を問わず、手に持ちやすく、滑り落ち難いものとすることを目的としているためである。一方、本実施形態は、ピンシリンダー錠10の外筒20内に挿入及び離脱するための略円筒形状であり、外筒20内に挿入されることにより、外筒20の内周に配設されたピン穴32を塞ぐ外周面を有する本体100を備えている。
また、一般的なライトは、発光側の頭部の径が大きくなっていて、光源は頭部側に設けられ、円錐形状の反射鏡によって光源からの光を前方に反射させ、前面は光が遮蔽されたり反射したりしない平坦又は曲面の透明な板によって覆われている。これは、大型、小型を問わず、光源からの光を効率良く出射させ、周囲又は特定の対象をできるだけ明るく照らすことを目的としているためである。一方、本実施形態は、照射部に、ピン穴からピンを出し入れ可能な開口幅を有する溝を有する。
つまり、発明者は、鋭意検討した結果、光を外部に照射する装置における一般的な技術常識に反して、上記のような従来得られなかった新たな作用効果を奏するピン交換用治具を発明するに至ったものである。
溝121は、外方に向かって広がる傾斜面121bを有する。このため、上ピン42やバネ41を出し入れする工具や指を挿入し易く、作業がし易い。例えば、ピンセットPを使用する場合、ガイドとなるので、先端をピン穴32へ正確に到達させることができる。
溝121は、径方向に対向する外周面の双方が開口している。このため、溝121の2つの端部のいずれか一方を、ピン穴42に合わせればよいため、ピン穴42に溝121を合わせるための回転量が少なくて済み、素早い作業ができる。
照射部120は、半透明であってもよい。半透明とすると、光源111からの光量が弱められて照射されるので、作業者の目に対する刺激を、さらに抑えることができる。
照射部120は、本体100から離脱可能に設けられていてもよい。これにより、多数のピン組替治具を用意しなくても、ピンシリンダー錠10の種類、作業のし易さ等に応じて、種々の形態の照射部120に交換することにより対応できる。
光源111は、その先端が、本体100の軸方向の全長のうち照射部120側の端部から4分の1以上となる位置に配置されている。このため、光源111から照射部120が離れるため、光量が減衰して、適度な光量で照射される。これは、光源111としてLEDなどの強いものを用いた場合に特に有効である。
光源111は、電源114に接続されることにより発光する部材であり、発光部110は、本体100の照射部120とは反対の端部側に設けられ、光源111を発光させる電源114を収容する収容部112を有し、光源111は、収容部112の近傍に配置されている。
電気により発光する部材は、照射部120と近接させると光が強過ぎることになる可能性が高いが、本実施形態の光源111は、照射部120とは反対側の電源114の近傍に配置されているので、照射部120から光源111が離れる。このため、照射部120から照射される光量が減衰し、適度な光量で照射することができる。これは、光源111としてLEDを用いた場合に特に有効である。
光源111は、その発光側の先端が、照射部120側の端部から本体100の軸方向の全長の2分の1以上となる位置に配置されている。このように、照射部120から光源111を離すことによっても、適度な光量で照射することができる。
[他の実施形態]
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
(1)溝121の形状は、上記の態様には限定されない。少なくともピン穴22から上ピン42を出し入れ可能な開口幅Wを有していればよい。例えば、傾斜面121bを有していなくてもよい。つまり、幅の等しい直線上の切欠121aが、照射部120の前面に達していてもよい。この場合、照射部120の加工数が少なくて済む。また、奥側から一対の傾斜面121bを形成することにより、水平断面が略V字形状となるように形成してもよい。この場合も、照射部120の加工数が少なくて済む。また、溝121の内壁は、平坦面である必要はなく、曲面を有していてもよい。
(2)溝121は、径方向に対向する外周面の一方にのみ開口していてもよい。つまり、溝121の端部は、外筒20の径方向に対向する内周面の一方にのみ達していてもよい。例えば、溝121を、図10(C)の底面図、図10(D)の正面図に示すように、溝121の一端が開口していて、図10(A)平面図、図10(D)の正面図に示すように、これに対向する側は塞がっている形状とする。この溝121は、図10(B)の側面図に示すように、側面から見て略扇形となっている。
この場合、外筒20のピンが、対向する2面に配設されているディンプルシリンダー錠の場合であっても、一方の面に対応するピンを出し入れする間、他方のピンの飛び出しを防止できる。図10の例では、略扇形となっているので、ピンセットPの先端が、円弧状の面により上下方向にもガイドされて、ピン穴に位置決めできる。円弧状の部分を平面として、三角形状としてもよい。このような溝121においても、傾斜面121bを有していてもよいし、有していなくてもよい。
(3)照射部120は本体100と連続して形成されていてもよい。つまり、照射部120は、上記のように着脱可能な構成としても、着脱されない構成としてもよい。例えば、本体100の全体又は大半を透明又は半透明の材料によって形成し、その一端を照射部120としてもよい。本体100の照射部120以外を構成する材料は、上記の例には限定されず、金属、樹脂、木材等、種々の材料を使用できる。透明、半透明、不透明のいずれであってもよい。照射部120の外周面が不透明であっても、溝121の内面が透明又は半透明であればよい。つまり、照射部120の全体が光を透過する必要はなく、少なくともピンを出し入れする箇所に、光が透過して照射されればよい。
(4)光源111の位置は、上記の態様には限定されない。例えば、照射部120の近傍又は照射部120内に光源111を設けてもよい。この場合、比較的強度が弱い光の光源111を用いるか、光の透過率の低い照射部を用いることにより、光量を緩和してもよい。
(5)電源114は、特定のものには限定されない。充電式の電池としてもよい。上記の実施形態では、発光と非発光の切替を、カバー130の回動によって行う構成であったが、本体100の側面又は底面等に設けられたスイッチによって行う構成としてもよい。
(6)光源111の種類は、LEDには限定されず、白熱電球、有機EL等であってもよい。また、電源114を必要としない光源111を用いてもよい。例えば、いわゆる蛍光チューブのように、化学的に発光する材料を透明な管に収容したものを、光源111として用いることもできる。この場合、光源111を本体100内の導光部102に収容し、その光が照射部120を介して外部に照射されるようにする。さらに、照射部120としての透明な容器内に、発光する材料を封止してもよい。この場合、発光材料が光源111と一体となった発光部110となる。
(7)本実施形態が適用されるシリンダー錠は、外筒と内筒の間にピンタンブラーが介在して、開閉を切り替える態様のものであれば、どのような錠であってもよい。
10 ピンシリンダー錠
20 外筒
21 貫通穴
22 ピン穴
30 内筒
32 ピン穴
33 鍵穴
100 本体
101 外周面
102 導光部
110 発光部
111 光源
111a、111b 端子
112 収容部
113 接続部材
114 電源
115 絶縁部材
120 照射部
121 溝
121a 切欠
121b 傾斜面
130 カバー
140 胴部
150 操作部

Claims (8)

  1. ピンシリンダー錠の外筒内に挿入及び離脱するための略円筒形状であり、前記外筒内に挿入されることにより、前記外筒の内周に配設されたピン穴を塞ぐ外周面を有する本体を備え、
    前記本体は、
    光源を有する発光部と、
    前記外筒内に挿入される側の端部に設けられ、前記光源からの光を透過して外部に照射する照射部と、
    前記照射部が前記外筒内に挿入された状態で、前記外筒から露出して指により操作可能な操作部と、
    を有し、
    前記照射部は、前記外筒内に挿入される端面に形成され、前記ピン穴からピンを出し入れ可能な開口幅を有する溝を有することを特徴とするピン組替用治具。
  2. 前記溝は、外方に向かって広がる傾斜面を有することを特徴とする請求項1記載のピン組替用治具。
  3. 前記溝は、径方向に対向する外周面の双方が開口していることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のピン組替用治具。
  4. 前記溝は、径方向に対向する外周面の一方にのみ開口していることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のピン組替用治具。
  5. 前記照射部は、半透明であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のピン組替用治具。
  6. 前記照射部は、前記本体から離脱可能に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のピン組替用治具。
  7. 前記光源は、電源に接続されることにより発光する部材であり、
    前記発光部は、前記本体の前記照射部とは反対の端部側に設けられ、前記光源を発光させる電源を収容する収容部を有し、
    前記光源は、前記収容部の近傍に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のピン組替用治具。
  8. 前記光源は、その発光側の先端が、前記照射部側の端部から前記本体の軸方向の全長の2分の1以上となる位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のピン組替用治具。
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