JP6715833B2 - 白血病の治療に使用するためのキノリンカルボキサミド - Google Patents

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Description

本発明は、白血病の治療に使用するためのある種のキノリンカルボキサミドに関する。さらに詳しくは、本発明は、白血病の治療に使用するための化合物4−ヒドロキシ−5−メトキシ−N,1−ジメチル−2−オキソ−N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミド(タスキニモド)、又はその薬学的に許容可能な塩に関する。
治療効果のある様々なキノリンカルボキサミド及びそれらの製造法は、国際特許出願第PCT/SE99/00676号(WO 99/55678として公開)及びPCT/SE99/01270号(WO 00/03991として公開)に記載されている。これらの出願には、自己免疫に由来する疾患、例えば多発性硬化症、インスリン依存性糖尿病、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、炎症性腸疾患及び乾癬、そしてまた病的炎症が重要な役割を果たす疾患、例えばぜんそく、アテローム性動脈硬化症、脳卒中及びアルツハイマー病の治療に対するこれらの化合物の有用性が開示されている。
治療効果のあるキノリンカルボキサミドの製造法は、国際特許出願第PCT/SE2003/000780号(WO 03/106424として公開)及び国際特許出願第PCT/EP2011/061490号(WO 2012/004338として公開)にも記載されている。ジュウテリウム化形態のキノリンカルボキサミドは、国際特許出願第PCT/EP2012/061798号(WO 2012/175541として公開)に記載されている。
キノリンカルボキサミドの塩を含有し、室温での長期保存中に高い安定性を有する医薬組成物、そのような組成物の製造法、キノリンカルボキサミドの結晶塩及びキノリンカルボキサミドの結晶塩の製造法は、国際特許出願第PCT/EP2005/050485号(WO 2005/074899として公開)に記載されている。
様々なキノリンカルボキサミドの、がんの治療への使用、さらに詳しくは前立腺がん及び乳がんなどの固形がんの治療への使用は、国際特許出願第PCT/SE00/02055号(WO 01/30758として公開)に開示されている。これらの化合物は、免疫調節タンパク質(S100A9)、すなわち腫瘍発生を促進し、腫瘍内微小環境における抑制細胞及び血管新生促進性細胞に影響し、前転移ニッチの確立に関与するタンパク質に結合し、相互作用を阻害することが見出されている。
“がん”という一般的用語は、数多くの悪性疾患を網羅し、二通りに分類できる。すなわち、がんが発生する組織の種類(組織型)と原発部位(すなわち、がんが最初に発生した体内の部位)である。分類及び組織学命名法の国際標準は、国際疾病分類:腫瘍学、第3版(International Classification of Diseases for Oncology, Third Edition)(ICD−O−3)である。組織学の観点から、がんは6つの主要カテゴリーにグループ分けできる。すなわち、癌腫(carcinoma)、肉腫、骨髄腫、白血病、リンパ腫、及びいわゆる混合型である。
血管新生が固形腫瘍の増殖、進行及び転移に重要な役割を果たしていることは、今日では立証済みの事実である(Joyce J.A.ら,Nature Reviews Cancer 9,239−252(April 2009))。例えば、タスキニモドは、強力な抗血管新生薬であることが示されており(Isaacs J.ら,Prostate 66:1768−1778,2006)、現在、骨転移性去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)の経口治療のための第3相臨床開発中である。
血液悪性疾患は、血液、骨髄、及びリンパ節を冒すがんの種類である。固形腫瘍とは対照的に、血液悪性疾患は、一般的に、疾患の進行は血管新生に依存しないと考えられている。
血液悪性疾患は、二大血液細胞系統、すなわち骨髄細胞系及びリンパ細胞系のいずれかに由来しうる。骨髄細胞系は、通常、顆粒球、赤血球、血小板、マクロファージ、及び肥満細胞を産生するが、リンパ細胞系は、B、T、NK及び形質細胞を産生する。リンパ腫(例えばホジキンリンパ腫)、リンパ球性白血病、及び骨髄腫はリンパ系から誘導されるが、急性及び慢性骨髄性白血病(AML、CML)、骨髄異形成症候群及び骨髄増殖性疾患は骨髄由来である。血液、骨髄、及びリンパ節は、免疫系を通じて密接に関連しているので、一つの血液系を冒す疾患は、あとの二つにも影響を及ぼしうる。
白血病は、血液、骨髄、及びリンパ系を冒す広範な新生物群の一部で、造血組織及びリンパ組織の腫瘍として知られている。白血病では、芽球又は白血病細胞と呼ばれる多数の異常な白血球が骨髄で産生される。2012年には全世界で352,000人が白血病を発症し、265,000人が白血病により死亡した。
白血病の四種類の主要タイプは、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)及び慢性骨髄性白血病(CML)である。そのほか、上記主要タイプのいずれにも属さない珍しい形態の白血病もいくつかある。
ALLは幼児の最も一般的なタイプの白血病であるが、成人、特に高齢者も罹患する。標準的治療は、化学療法と放射線療法を含む。サブタイプとして、前駆B細胞急性リンパ芽球性白血病、前駆T細胞急性リンパ芽球性白血病、バーキット白血病、及び急性混合型白血病がある。
CLLは、ほとんどの場合、55歳以上の成人、主に男性に発症する。CLLの攻撃的サブタイプはB細胞前リンパ球性白血病(B−cell prolymphocytic leukemia)である。ヘアリー細胞白血病(HCL)もCLLのサブタイプと見なされることもある。
AMLも、より一般的には女性より男性に発症する。5年生存率が90%を超えるサブタイプの急性前骨髄球性白血病(acute promyelocytic leukemia:APL)を除き、AMLの5年生存率は40%ほどの低さである。急性前骨髄球性白血病以外のAMLのサブタイプは、急性骨髄芽球性白血病及び急性巨核芽球性白血病である。
血液悪性疾患の治療方法においては、クロラムブシル、シクロホスファミド、ビンクリスチンなどの従来の化学療法薬が、一般的には代謝拮抗薬又はコルチコステロイドなど他のタイプの投薬との多剤併用療法の中で、又は放射線療法及び/又は骨髄移植と組み合わせて、使用されることが多い。さらに、イマチニブのようなチロシンキナーゼ阻害薬が、白血病、主にCLLの治療に使用されている。しかしながら、さらなる治療選択肢は依然として求められている。
ロキニメックス(リノミド)、4−ヒドロキシ−N,1−ジメチル−2−オキソ−N− フェニル−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミドを、血液悪性疾患を含む様々ながん疾患の治療に使用するための調査が行われている。
かくして、Bone Marrow Transplant.2000 Jun;25(11):1121−7では、278人のAML患者に、自家骨髄移植(ABMT)の後、ロキニメックス0.2mg/kg体重又はプラセボのいずれかを週2回、2年間にわたって投与した研究が報告されている。生存患者は最大6.9年間追跡された。しかしながら、研究によれば、寛解期のAMLについて、ABMT後の再発又は生存に関し、ロキニメックスのプラセボに優る利益は示されなかった。
Cancer Immunol Immunother.2002 Dec;51(11−12):596−602では、B細胞白血病(BCL1)細胞を接種されたBALB/cマウスでロキニメックスの効果を調べたところ、この化合物は、移植片の生着率にも移植片対白血病(GVL)効果にも何の影響も及ぼさないことが分かった。
このように、キノリンカルボキサミドのロキニメックスは、白血病の治療に使用するための試験が行われたが、効果がないことが判明した。事実、Biotic Type Antioxidants:The Prospective Search Area for Novel Chemical Drugs(VSP BV,2000;ISBN 90−6764−308−4)という書名の書籍において、ロキニメックスが白血病に対して活性がないことの可能性ある説明として、該化合物の効果は抗血管新生に基づくものであることが述べられている。
国際出願WO 2012/175541(上記参照)には、ジュウテリウム化されたタスキニモドは様々な悪性過剰増殖性疾患又は自己免疫疾患の治療に有用であることが述べられている。白血病も一つのそのような疾患として記述されているが、この疾患に関するデータは提供されていない。その一方、該化合物は、抗血管新生応答が関与する機序によって前立腺腫瘍増殖を阻害できると述べられている。
国際特許公開第WO 99/55678号 国際特許公開第WO 00/03991号 国際特許公開第WO 03/106424号 国際特許公開第WO 2012/004338号 国際特許公開第WO 2012/175541号 国際特許公開第WO 2005/074899号 国際特許公開第WO 01/30758号
Joyce J.A.ら,Nature Reviews Cancer 9,239−252(April 2009) Isaacs J.ら,Prostate 66:1768−1778,2006 Bone Marrow Transplant.2000 Jun;25(11):1121−7 Cancer Immunol Immunother.2002 Dec;51(11−12):596−602 Biotic Type Antioxidants:The Prospective Search Area for Novel Chemical Drugs(VSP BV,2000;ISBN 90−6764−308−4)
本発明者らは、今回、本明細書中に定義されている式(I)の化合物が白血病、特に急性白血病に対して驚くほど有益な効果を示すことを見出した。そこで、本明細書において白血病の治療に使用するための式(I):
[式中、
は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、メトキシ、エトキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれ;
は、C1−C4アルキルであり;
は、メチル、メトキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれ;
は、水素、フルオロ及びクロロから選ばれるが、ただし、Rがフルオロ及びクロロから選ばれるのは、Rがフルオロ及びクロロから選ばれる場合のみである]の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を提供する。
一部の態様において、治療は、ヒトなどの哺乳動物対象に、体重1kgあたり1日0.001mg〜0.2mgの量の式(I)の化合物、又はそれに相当する量の薬学的に許容可能なその塩を投与することによって実施される。
好ましくは、投与は経口投与であるが、例えば直腸投与でも、又は例えば皮下、筋肉内もしくは静脈内注射などの注射による非経口投与でもよい。
一部の態様において、治療はさらに放射線療法を含む。一部の態様において、治療はさらに幹細胞移植を含む。
第二の側面において、白血病を治療するための医薬の製造における式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩の使用を提供する。
別の側面は、白血病の治療法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物対象、特にヒト対象に、治療上有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む方法である。
一部の態様において、式(I)の化合物は、4−ヒドロキシ−5−メトキシ−N,1−ジメチル−2−オキソ−N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミド(タスキニモド)、又はその薬学的に許容可能な塩である。
図1は、ビヒクルのみで処置された対照群のマウス(n=11)と、タスキニモドで処置された群のマウス(n=14)の骨髄中の腫瘍細胞の発生頻度を示す略図である。 図2は、ヒトALL細胞を接種され、ビヒクルのみ又はタスキニモド30mg/kgのいずれかで処置されたマウスの、接種後の日数の関数としての生存率を示すグラフである。 図3は、ヒトALL細胞を接種され、ビヒクルのみ又はタスキニモド30mg/kgで処置されたマウスの、接種後の日数の関数としての腫瘍量増加を示すグラフである。
定義
本発明の目的のために、白血病という用語は、一般的に、様々なタイプ及びサブタイプの白血病、例えば、リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ球性白血病(CLL)及び慢性骨髄性白血病(CML)、及びこれらの任意のサブタイプのいずれかのほか、その他のあまり一般的でないタイプの白血病のいずれかのことを言う。
“任意の(optional)”又は“任意に(optionally)”とは、その後に記載される事象又は状況が起こるかもしれないが起こる必要はないことを意味し、その記載は、事象又は状況が起こる場合と起こらない場合を含む。
“薬学的に許容可能な”とは、それが一般的に安全で非毒性の、かつ生物学的にも他の点でも有害でない医薬組成物の製造に有用であることを意味し、ヒトの医薬用途のみならず獣医学的用途にとっても許容可能であることを含む。
薬学的に許容可能な塩の例は、(対イオンとして)アルカリ金属イオン、例えば、Li、Na又はKとの塩、又はアルカリ土類イオン、例えば、Mg2+又はCa2+との塩、又はいずれかその他の薬学的に許容可能な金属イオン、例えば、Zn2+又はAl3+との塩;又は有機塩基、例えば、ジエタノールアミン、エタノールアミン、N−メチルグルカミン、トリエタノールアミン、又はトロメタミンとで形成される薬学的に許容可能な塩を含む。
“治療上有効量”とは、病的状態(ここでは白血病)を治療するために対象に投与された場合、そのような病的状態の治療を達成するのに十分な式(I)の化合物又はその薬学的塩の量を意味する。“治療上有効量”は、例えば、治療される対象の年齢及び相対的健康、白血病の進行状態、投与の経路及び形態、他の薬物の追加使用の可能性(例えば併用療法における)などに応じて変動するであろう。
本明細書において、“治療”又は“治療する”という用語は、臨床結果を含む有益な又は所望の結果を得るためのアプローチのことである。有益な又は所望の臨床結果とは、特に制限されないが、白血病(“疾患”)の一つ又は複数の症状の緩和又は改善、疾患の程度の縮小、疾患の状態の安定化(すなわち非増悪)、疾患の拡大防止、疾患進行の遅延又は緩徐化、病状の改善又は緩和、及び寛解(部分的であれ全体的であれ)を含み、検出可能か否かを問わない。また、前記用語は、治療をしない場合に予測される生存期間と比べて生存期間の延長を意味することもできる。
白血病の症状は、疲労、倦怠感、食欲不振、体重減少、熱、貧血、出血、頻繁な感染、嘔吐、頭痛、咽頭痛、寝汗、骨痛又は関節痛、頸部、腋下、鼠径部又は鎖骨上のリンパ節腫脹、腹部不快感又は膨満感、視覚問題、目の痛み、及び睾丸の腫れなどである。
“哺乳動物”という用語は、ヒト又はあらゆる哺乳動物、例えば霊長類、家畜、愛玩動物、又は実験動物のことを言う。好ましくは哺乳動物はヒトである。
本発明に従って適切に治療できる哺乳動物(例えばヒト)対象は、白血病に罹患している者、又は白血病を発症する(増大した)リスクのある者であろう。
用語“C1−C4アルキル”は、1、2、3又は4個の炭素原子を有する分枝又は非分枝アルキル基、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル又はtert−ブチルのことを言う。
用語メトキシは、部分MeO−、又はCHO−のことを言う。
用語エトキシは、部分EtO−、又はCHCHO−のことを言う。
用語フルオロ、クロロ及びブロモは、F、Cl及びBrによって表すこともできる。
用語トリフルオロメチルは、部分CF−のことを言う。
用語トリフルオロメトキシは、部分CFO−のことを言う。
上記のように、本発明に従って使用するための化合物は、上記定義の通りの式(I):
の化合物又はその薬学的に許容可能な塩である。
式(I)の化合物において、Rは、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、メトキシ、エトキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれる。一部の態様において、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、メトキシ、エトキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれる。一部の他の態様において、Rは、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、メトキシ、エトキシ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれる。さらに他の態様において、Rは、エチル、メトキシ、クロロ、及びトリフルオロメチルから選ばれる。一部の特定の態様において、Rはメトキシである。
部分Rは、C1−C4アルキル基であり、この基は分枝でも直鎖でもよい。一部の態様において、Rは、C1−C3アルキル基である。一部の態様において、Rは、メチル又はエチルである。一部の特定の態様において、Rはメチルである。
部分Rは、メチル、メトキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれる。一部の態様において、Rは、メチル、メトキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれる。一部の特定の態様において、Rはトリフルオロメチルである。
は、水素、フルオロ及びクロロから選ばれるが、ただし、Rがフルオロ及びクロロから選ばれるのは、Rがフルオロ及びクロロから選ばれる場合のみである。一部の態様において、Rは、水素又はフルオロである。一部の特定の態様において、Rは水素である。
一部の特定の態様では、式(I)の化合物において、
及びRは上記定義の通りであり;
はメチル又はエチル、特にメチルであり;そして
は、メチル、メトキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれる。
一部の他の特定の態様では、式(I)の化合物において、
は上記定義の通りであり;
はメチル又はエチル、特にメチルであり;
は、メチル、メトキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれ;そして
はHである。
一部の態様において、Rはパラ位にある。すなわち、本明細書中で定義のように使用するための化合物は、式(Ia):
[式中、R、R、R及びRは上記定義の通りである]によって表すことができる。
例えば、式(Ia)の化合物の一部の態様において、
及びRは上記定義の通りであり;
はメチル又はエチル、特にメチルであり;そして
は、メチル、メトキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれる。
一部の他の特定の態様では、式(Ia)の化合物において、
は上記定義の通りであり;
はメチル又はエチル、特にメチルであり;
は、メチル、メトキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれ;そして
はHである。
上記のように、一部の態様においてRは水素である。それらの態様において、式(I)の化合物は、式(Ib):
[式中、R、R及びRは上記定義の通りである]によって表すことができる。
例えば、式(Ib)の化合物の一部の態様において、
はメチル又はエチル、特にメチルであり;
は、メチル、メトキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれ;
そしてRは上記定義の通りである。
式(I)の化合物の一部の特定の態様において、Rはパラ位にあり、RはHであるので、本明細書中で定義のように使用するための化合物は、式(Ic):
[式中、R、R及びRは上記定義の通りである]によって表すことができる。
式(Ic)の化合物の一部の特定の態様において、
はメチル又はエチル、特にメチルであり;
は、メチル、メトキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれ;そして
は上記定義の通りである。
本発明の目的のために、式(I)の化合物への何らかの言及(参照)は、別途記載のない限り又は文脈から明らかでない限り、式(Ia)、(Ib)及び(Ic)のいずれか一つの化合物への言及(参照)としても理解されるべきである。
一態様において、式(I)の化合物は、構造式:
の4−ヒドロキシ−5−メトキシ−N,1−ジメチル−2−オキソ−N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミド(タスキニモド)である。
上記のように、式(I)の化合物、その薬学的に許容可能な塩、そのジュウテリウム化形態、その結晶塩、及び該化合物及びそれらの塩を含有する医薬組成物、ならびにそのような化合物、それらの塩、ジュウテリウム化形態及び該化合物及びそれらの塩を含有する医薬組成物の製造法は、WO 99/55678、WO 00/03991、WO 03/106424、WO 2005/074899、WO 2012/004338及びWO 2012/175541(上記参照)に記載されており、これらの文書は、引用によってそれらの全文を本願に援用する。
一部の態様において、式(I)の化合物への何らかの言及(参照)は、そのジュウテリウム化形態も包含する。上記のように、タスキニモドのジュウテリウム化形態はWO 2012/175541に記載されている。当業者であれば、前記WO公報の記載に従うことにより、同様にジュウテリウム化された式(I)の化合物を製造することができる。従って、一部の態様において、式(I)の化合物は、式(I)の部分Rに少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも90%のジュウテリウム富化を有する。例えば、一部の態様において、Rは、少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも90%のジュウテリウム富化を有するメチルである。
一部の特定の態様において、式(I)の化合物は、アミド−Nメチル基に少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも90%のジュウテリウム富化を有するタスキニモドである。
一部の他の態様において、式(I)の化合物は、ジュウテリウム化されておらず、ジュウテリウムの天然存在度に相当するジュウテリウム含量を有する。
本発明は、白血病の治療に使用するため、任意に薬学的に許容可能な賦形剤、例えば担体と共に医薬組成物中に製剤化された式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を含む。
白血病は、あらゆるタイプの白血病、例えば四つの主要グループのいずれかに属する又は属さない白血病でありうる。
一部の態様において、白血病は急性白血病である。一部の他の態様において、白血病は慢性白血病である。
一部の態様において、白血病は骨髄性白血病である。一部の他の態様において、白血病はリンパ球性又はリンパ芽球性白血病である。
一部の態様において、白血病は急性リンパ芽球性白血病である。一部の態様において、白血病は急性骨髄性白血病である。一部の態様において、白血病は慢性リンパ球性白血病である。一部の態様において、白血病は慢性骨髄性白血病である。
医薬組成物は、哺乳動物(特にヒト)への腸内投与(例えば直腸投与又は経口投与)、又は非経口投与に適切であり得、活性成分(有効成分)として治療上有効量の式(I)の化合物又はその薬学的に許容可能な塩を、任意に薬学的に許容可能な賦形剤、例えば薬学的に許容可能な担体と共に含む。活性成分の治療上有効量は上に定義の通りであり、例えば、哺乳動物の種、体重、年齢、個別の状態、個別の薬物動態データ、及び投与の様式に依存する。
腸内投与、例えば経口投与の場合、式(I)の化合物は様々な剤形に製剤化することができる。薬学的に許容可能な担体は、固体でも又は液体でもよい。固体形の製剤は、散剤、錠剤、ピル、ロゼンジ、カプセル、カシェ、坐剤、及び分散性顆粒剤などである。固体担体は、希釈剤、フレーバー、可溶化剤、滑沢剤、懸濁化剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、又はカプセル化材料として働くこともできる一つ又は複数の物質でありうる。散剤の場合、担体は一般的に微粉砕固体で、微粉砕された活性成分との混合物である。錠剤の場合、活性成分は、一般的に、必要な結合能力を有する担体と適切な割合で混合され、所望の形状及びサイズに圧縮される。適切な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、カカオ脂などであるが、これらに限定されない。
経口投与に適切なその他の形態は、エマルション、シロップ、エリキシル、水溶液、水性懸濁液を含む液体形の製剤、又は使用直前に液体形の製剤に変換されることを意図された固体形の製剤などである。エマルションは、溶液中、例えばプロピレングリコール水溶液中に調製されてもよいし、又は乳化剤、例えばレシチン、モノオレイン酸ソルビタン、又はアカシアを含有していてもよい。水溶液は、活性成分を水中に溶解し、適切な着色剤、フレーバー、安定剤、及び増粘剤を加えることによって製造できる。水性懸濁液は、微粉砕された活性成分を、粘性材料、例えば天然又は合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及びその他の周知の懸濁化剤とともに水中に分散させることによって製造することができる。固体形の製剤は、溶液、懸濁液、及びエマルションなどで、活性成分のほかに、着色剤、フレーバー、安定剤、緩衝剤、人工及び天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤などを含有しうる。
直腸投与用の例示的組成物は坐剤などである。坐剤は、例えば、通常の温度では固体であるが直腸腔で液化及び/又は溶解して薬物を放出する適切な非刺激性賦形剤、例えばカカオ脂、合成グリセリドエステル又はポリエチレングリコールを含有しうる。
式(I)の化合物は、例えば注射又は注入により、例えば静脈内、動脈内、骨内、筋肉内、脳内、脳室内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、病巣内、頭蓋内、腫瘍内、皮内及び皮下注射又は注入により、非経口投与することもできる。従って、非経口投与の場合、医薬組成物は、例えば無菌の水性又は油性懸濁液として、無菌の注射用又は注入用製剤の形態を取りうる。この懸濁液は、当該技術分野で公知の技術に従い、適切な分散剤又は湿潤剤(例えば、Tween 80)及び懸濁化剤を用いて製剤化することができる。無菌の注射用又は注入用製剤も、非毒性の非経口的に許容可能な希釈剤又は溶媒中の無菌注射用又は注入用溶液又は懸濁液でありうる。例えば、医薬組成物は、1,3−ブタンジオール中の溶液でありうる。本発明の組成物に使用できる許容可能なビヒクル及び溶媒のその他の例は、マンニトール、水、リンゲル液及び等張性塩化ナトリウム溶液などであるが、これらに限定されない。さらに、無菌の固定油が、溶媒又は懸濁化剤として伝統的に使用されている。この目的のためには、合成モノ−又はジグリセリドを含む任意の無菌固定油が使用できる。脂肪酸、例えばオレイン酸及びそのグリセリド誘導体は、天然の薬学的に許容可能な油、例えばオリーブ油又はヒマシ油(特にそれらのポリオキシエチル化型)と同様、注射剤の製造に有用である。これらの油溶液又は懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤又は分散剤を含有していてもよい。
非経口用の溶液は、適切な安定剤、及び必要であれば、緩衝物質も含有しうる。適切な安定剤は、酸化防止剤、例えば硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム又はアスコルビン酸(単独で又は組合せて)、クエン酸及びその塩、ならびにEDTAナトリウムなどである。非経口溶液は、塩化ベンザルコニウム、メチル−又はプロピル−パラベン、及びクロロブタノールなどの保存剤も含有しうる。
適切な医薬製剤の選択及び製造についての慣用手順は、例えば“Pharmaceutics−The Science of Dosage Form Design”, M.B.Aulton,Churchill Livingstone,第2版,2002(ISBN 0443055173,9780443055171)に記載されている。担体などの適切な医薬用賦形剤、及び医薬剤形の製造法も、製薬分野の標準的参考書であるRemington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Companyに記載されている。
医薬組成物は、約1%〜約95%、好ましくは約20%〜約90%の式(I)の化合物を、少なくとも一つの薬学的に許容可能な賦形剤と共に含みうる。一般に、式(I)の化合物は、同様の用途を有する薬剤のための認可されたいずれかの投与様式により、治療上有効な量で投与される。
必要であれば式(I)の化合物の注射又は直腸投与なども想定されているが、一般的には経口投与が最も好都合と考えられている。
投与量及び回数は、一般的に、治療に当たる医師が、治療対象の性別、年齢、体重及び相対的健康、白血病の進行状態、選択された投与経路及び形態、他の薬物の追加使用(例えば併用療法における)などの因子に当然払うべき注意を払って決定することができる。
一般的に、日用量として、最小0.001mg/kg体重、又は0.002mg/kg体重又は0.005mg/kg体重又は0.01mg/kg体重から、最大0.2mg/kg体重、又は0.1mg/kg体重、又は0.05mg/kg体重、又は0.02mg/kg体重という範囲が想定されている。
一態様において、式(I)の化合物は、0.05〜0.15mg/日、又は0.08〜0.1mg/日、例えば0.1mg/日の量で投与される。
一態様において、式(I)の化合物は、0.1〜0.3mg/日、又は0.15〜0.25mg/日、例えば0.2mg/日の量で投与される。
一態様において、式(I)の化合物は、0.1〜1mg/日、又は0.2〜0.8mg/日、例えば0.5mg/日の量で投与される。
一態様において、式(I)の化合物は、0.2〜1.5mg/日、又は0.4〜1.2mg/日、例えば0.8mg/日の量で投与される。
一態様において、式(I)の化合物は、0.5〜2mg/日、又は0.8〜1.2mg/日、例えば1mg/日の量で投与される。
一態様において、式(I)の化合物は、0.8〜3mg/日、又は1〜2.5mg/日、例えば2mg/日の量で投与される。
一態様において、式(I)の化合物は、1〜6mg/日、又は2〜4mg/日、例えば3mg/日の量で投与される。
一部の態様においては、最適な結果に到達するために用量を徐々に調整することもできる。いわゆる用量漸増法(dosage titration)である。例えば、用量漸増法は、例えば0.25mgの低日用量から始めて、この用量レベルを1又は2週間維持することを含みうる。増量が禁忌となりうるような重大な副作用に遭遇しなかった場合、用量レベルを例えば0.5mg/日に1又は2週間のあいだ増量し、その後、1mgの日用量に達するまで、別の増量を考えるという具合に漸増することができる。このような方法では、用量の段階的増加の後、何らかの重大な副作用が発現した場合、用量を、再度、前のレベルに低減すればよい。
発現しうる副作用は、例えば、用量関連と考えられる胃腸障害、疲労、及びインフルエンザ様症候群など、この種の治療で一般的に遭遇しうる副作用などである。
式(I)の化合物は、好ましくは、毎日、例えば1日1〜3回、又は1日1〜2回、例えば1日1回、投与される。一部の態様においては、薬物はそれより少ない回数、例えば2日に1回、週1回などの回数で投与される。
式(I)の化合物の薬学的に許容可能な塩が投与される場合、等価用量は、塩形でない化合物の指示用量をもたらす用量であることにも注意すべきである。
上記情報及び態様は、一般的に、別途記載のない限り又は文脈から明らかでない限り、式(I)の化合物の薬学的に許容可能な塩にも適用される。
以下、本発明をいくつかの非制限的実施例によってさらに説明する。ここでは、タスキニモドを3種類の異なるマウス異種移植急性白血病モデルで試験する。
実施例1
急性骨髄性白血病(AML)
U937モデル−1000万個のU937細胞(単球ヒト細胞株、ATCC(登録商標)CRL−1593.2TM)を、雌C.B.−17 SCIDマウスの尾静脈に静脈内注射した。次に、マウスを10〜14匹のマウス群に無作為に分け、飲料水に入れて自由に与えたビヒクル又はタスキニモドで処置した。一つのマウス群は30mg/kg/日のタスキニモドによる処置を、一つのマウス群はビヒクルによる処置をU937細胞の注射当日に開始した。これらの群は、第21日目、腫瘍負荷(tumor burden)の臨床徴候が見られる前に終了し、骨髄中の腫瘍量(tumor burden)を蛍光色素標識抗ヒトCD45抗体を用い、フローサイトメトリーによって分析した。タスキニモド処置群(n=14)と対照群(n=11)の骨髄中で見出された腫瘍細胞の発生頻度をそれぞれ図1に示す。
実施例2
急性リンパ球性白血病(ALL)
タスキニモドを、Crown Bioscience In.社(www.crownbio.com)か
ら提供された患者由来異種移植(PDX)モデルAL−7015で試験した。B細胞AL
L患者由来の細胞を使用した。第0日目、NOD/SCIDマウスに、1匹のマウスあた
り70×10個のAL−7015−P2白血病細胞を静脈内接種した。第1日目から終
了まで、マウスを飲料水に入れて自由に与えた30mg/kgのタスキニモドで処置した
。マウスは、疾病の何らかの徴候が観察され次第、終了した。ビヒクル群のメジアン生存
期間は51日間であったのに対し、処置群は99日間であった(p<0.0001)(図
2)。処置群では、腫瘍量は、少なくとも10週間、ビヒクル群が100%の腫瘍量に達
したずっと後までゼロ付近のままであった(図3)。
以下に、出願時の特許請求の範囲の記載を示す。
[請求項1]
白血病の治療に使用するための、式(I):
[式中、
は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、メトキシ、エトキシ、
フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれ

は、C1−C4アルキルであり;
は、メチル、メトキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、及びト
リフルオロメトキシから選ばれ;
は、水素、フルオロ及びクロロから選ばれるが、ただし、Rがフルオロ及びクロ
ロから選ばれるのは、Rがフルオロ及びクロロから選ばれる場合のみである]の化合物
又はその薬学的に許容可能な塩。
[請求項2]
がメチル又はエチルである、請求項1に記載の使用のための前記化合物又は前記薬
学的に許容可能な塩。
[請求項3]
がパラ位にあり、メチル、メトキシ、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、及
びトリフルオロメトキシから選ばれる、請求項1又は請求項2に記載の使用のための前記
化合物又は前記薬学的に許容可能な塩。
[請求項4]
がHである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用のための前記化合物又は前
記薬学的に許容可能な塩。
[請求項5]
請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用のための前記化合物又は前記薬学的に許容可
能な塩であって、前記化合物が、4−ヒドロキシ−5−メトキシ−N,1−ジメチル−2
−オキソ−N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2−ジヒドロキノリン−
3−カルボキサミド(タスキニモド)である、前記化合物又は前記薬学的に許容可能な塩

[請求項6]
請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用のための前記化合物又は前記薬学的に許容可
能な塩であって、前記治療が経口投与による、前記化合物又は前記薬学的に許容可能な塩

[請求項7]
請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用のための前記化合物又は前記薬学的に許容可
能な塩であって、前記治療が、体重1kgあたり1日0.001mg〜0.2mgの量の
前記化合物、又はそれに相当する量の前記薬学的に許容可能な塩の投与による、前記化合
物又は前記薬学的に許容可能な塩。
[請求項8]
請求項1〜7のいずれか1項に記載の使用のための前記化合物又は前記薬学的に許容可
能な塩であって、前記治療が、前記化合物又は塩を1日1〜3回投与することによる、前
記化合物又は前記薬学的に許容可能な塩。
[請求項9]
請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用のための前記化合物又は前記薬学的に許容可
能な塩であって、前記化合物又は塩が、固体又は半固体の剤形で投与される、前記化合物
又は前記薬学的に許容可能な塩。
[請求項10]
固体又は半固体の剤形が、カプセル、錠剤又はピルである、請求項9に記載の使用のた
めの前記化合物又は前記薬学的に許容可能な塩。
[請求項11]
請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用のための前記化合物又は前記薬学的に許容可
能な塩であって、前記化合物又は塩が、液体ビヒクル中に溶解又は懸濁化されて投与され
る、前記化合物又は前記薬学的に許容可能な塩。
[請求項12]
請求項1〜11のいずれか1項に記載の使用のための前記化合物又は前記薬学的に許容
可能な塩であって、前記治療がさらに、放射線療法及び/又は自家幹細胞移植を含む、前
記化合物又は前記薬学的に許容可能な塩。
[請求項13]
請求項1〜12のいずれか1項に記載の使用のための前記化合物又は前記薬学的に許容
可能な塩であって、前記治療が、白血病に罹患している哺乳動物又は白血病を発症するリ
スクのある哺乳動物に、前記化合物又は塩の投与によって実施される、前記化合物又は前
記薬学的に許容可能な塩。
[請求項14]
白血病が、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病及び慢
性骨髄性白血病から選ばれる、請求項1〜13のいずれか1項に記載の使用のための前記
化合物又は前記薬学的に許容可能な塩。
[請求項15]
白血病が、急性リンパ芽球性白血病及び急性骨髄性白血病から選ばれる、請求項14に
記載の使用のための前記化合物又は前記薬学的に許容可能な塩。
[請求項16]
白血病の治療用医薬の製造における、式(I):
[式中、
は、H、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、メトキシ、エトキシ、
フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ばれ

は、C1−C4アルキルであり;
は、メチル、メトキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、及びト
リフルオロメトキシから選ばれ;
は、水素、フルオロ及びクロロから選ばれるが、ただし、Rがフルオロ及びクロ
ロから選ばれるのは、Rがフルオロ及びクロロから選ばれる場合のみである]の化合物
又はその薬学的に許容可能な塩の使用。
[請求項17]
白血病の治療法であって、それを必要とする哺乳動物に、式(I):
[式中、
は、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、メトキシ、エトキシ
、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、及びトリフルオロメトキシから選ば
れ;
は、C1−C4アルキルであり;
は、メチル、メトキシ、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、及びト
リフルオロメトキシから選ばれ;そして
は、水素、フルオロ及びクロロから選ばれるが、ただし、Rがフルオロ及びクロ
ロから選ばれるのは、Rがフルオロ及びクロロから選ばれる場合のみである]の化合物
又はその薬学的に許容可能な塩を投与することによる方法。

Claims (10)

  1. 急性リンパ芽球性白血病及び急性骨髄性白血病から選択される白血病の治療において使用するための、4−ヒドロキシ−5−メトキシ−N,1−ジメチル−2−オキソ−N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2−ジヒドロキノリン−3−カルボキサミド(タスキニモド)、又はその薬学的に許容可能な塩を含む医薬組成物。
  2. 前記治療が経口投与による、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記治療が、体重1kgあたり1日0.001mg〜0.2mgの量の前記化合物、又はそれに相当する量の前記薬学的に許容可能な塩の投与による、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記治療が、前記化合物又は塩を1日1〜3回投与することによる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記化合物又は塩が、固体又は半固体の剤形で投与される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 固体又は半固体の剤形が、カプセル、錠剤又はピルである、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記化合物又は塩が、液体ビヒクル中に溶解又は懸濁化されて投与される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 前記治療がさらに、放射線療法及び/又は自家幹細胞移植を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 白血病が、急性リンパ芽球性白血病である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 白血病が、急性骨髄性白血病である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
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