JP2016104704A - 抗腫瘍剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】悪性腫瘍治療剤として有用な併用療法を提供する。【解決手段】本発明者らは、ベンダムスチンと、セパントロニウムを併用することによって、増強された悪性腫瘍治療効果が得られることを確認し、本発明を完成した。本発明のベンダムスチンとの併用療法に用いられることを特徴とする、セパントロニウムを有効成分として含有する悪性腫瘍治療用組成物は、リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫及び固形癌等の各種悪性腫瘍、殊に非ホジキンリンパ腫の治療に使用しうる。【選択図】図1

Description

本発明は、医薬、殊に、セパントロニウムとベンダムスチンとの併用療法、並びにこれに用いるための医薬組成物に関する。
悪性リンパ腫(Malignant Lymphoma)は、血液のがんでリンパ系組織から発生する悪性腫瘍であり、ホジキンリンパ腫(Hodgkin's lymphoma、HL又はHodgkin's disease、HD)と非ホジキンリンパ腫 (non Hodgkin's lymphoma、NHL) に大別され、更に、非ホジキンリンパ腫は、B細胞ががん化したリンパ腫(B細胞性非ホジキンリンパ腫)とT細胞若しくはNK細胞ががん化したリンパ腫(T/NK細胞性非ホジキンリンパ腫)に分類される。B細胞性非ホジキンリンパ腫としては、例えばびまん性大細胞型リンパ腫(diffuse large B cell lymphoma、DLBCL)、マントル細胞リンパ腫(mantle cell lymphoma、MCL)、バーキットリンパ腫(Burkitt's lymphoma)、濾胞性リンパ腫(Follicular center lymphoma、FCL)、MALTリンパ腫(MALT lymphoma、HL)、慢性リンパ性白血病/小細胞性リンパ腫(Chronic lymphocytic leukemia / small lymphocytic lymphoma CLL/SLL)などが、T/NK細胞性非ホジキンリンパ腫としては、例えば、成人T細胞リンパ腫(Adult T-Cell Lymphoma、ATL)、末梢性T細胞リンパ腫やリンパ芽球性リンパ腫などがあることが知られている。また、非ホジキンリンパ腫は、その進行の速さから、低悪性度群(1年単位でゆっくり進行する、濾胞性リンパ腫などに多い)、中悪性度群(1ヶ月単位で進行する、びまん性大細胞型などに多い)、及び高悪性度群(1週間単位で急激に進行する、バーキットリンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫などに多い)に分類されている。
リンパ系組織は全身を巡っているため、他の癌とは異なり、外科手術による切除ではなく、主に放射線療法および化学療法が適用される。治療により腫瘍を検出できなくなった時点で「完全寛解」したと判断されるが、再発するケースも多く、リンパ腫の臨床においては、完全寛解率の向上と無増悪生存期間の延長が課題となっている。
一方ベンダムスチンは、DNAアルキル化が主な作用機序と考えられているが、その多彩な作用から他の作用機序も有すると報告される抗腫瘍剤であり(非特許文献1)、低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫(濾胞性リンパ腫、小細胞性リンパ腫)、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病に対する有効性は確立し、更に中悪性度非ホジキンリンパ腫(びまん性大細胞性リンパ腫、末梢性T細胞リンパ腫)への適応拡大のための臨床試験も開始されていることが報告されている(非特許文献2)。また、旧東ドイツでは1971年に商品化され、非ホジキンリンパ腫、慢性リンパ性白血病、多発性骨髄腫、乳癌や肺癌等の治療に使用されていたことが知られている(非特許文献2)。ベンダムスチンは、単剤でも腫瘍を縮小する効果が強く、非ホジキンリンパ腫に対する臨床試験では良好な完全寛解率と無増悪生存期間の延長が確認されている(非特許文献3)。また、低悪性度非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫を対象とした、リツキシマブとの併用療法の臨床試験が実施され、既存のR-CHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、塩酸ドキソルビシン、硫酸ビンクリスチン及びプレドニゾロン)療法に比して無増悪生存期間の延長が認められたことが報告されている(非特許文献4)。
また、リツキシマブは抗CD20キメラ抗体であり、ヒトB細胞表面抗原の1つであるCD20抗原に結合することで、抗体依存性細胞介在性細胞障害作用及び補体依存性細胞障害作用によりB細胞を特異的に障害し、抗腫瘍効果を呈する事が知られている。CD20抗原はB細胞性非ホジキンリンパ腫の大多数に存在しており、リツキシマブ或いはリツキシマブを含む各種併用療法(R-ICE(リツキシマブ、イフォスファミド、カルボプラチン及びエトポシド)、R-DHAP(リツキシマブ、デキサメタゾン、アラ-C(シタラビン)及びシスプラチン)及びR-CHOP)はB細胞性非ホジキンリンパ腫に対する標準的な治療法の1つとなっている。
セパントロニウム(以下、YM155と記載することがある)、殊にその臭化物である、下式で示される、臭化 1-(2-メトキシエチル)-2-メチル-4,9-ジオキソ-3-(ピラジン-2-イルメチル)-4,9-ジヒドロ-1H-ナフト[2,3-d]イミダゾール-3-イウム(一般名:セパントロニウム臭化物)は、良好なin vivoにおけるがん増殖阻害活性を有し、しかも低毒性であることから抗がん剤として期待されることが開示されている(特許文献1及び2)。
Figure 2016104704
セパントロニウムはサバイビンを選択的に抑制することが見出された最初の化合物である。セパントロニウムは時間依存性の抗癌作用を示し、セパントロニウムの7日間皮下持続投与によりヒトホルモン抵抗性前立腺癌(HRPC)移植モデル(非特許文献5)、ヒト非ホジキンリンパ腫モデル(非特許文献6)及びヒト非小細胞肺癌(NSCLC)移植モデル他様々ながん腫においてがん退縮が誘導された(非特許文献7)。更に、進行性固形癌や非ホジキンリンパ腫(NHL)の患者において、良好な抗がん作用を示した(非特許文献8及び9)。また、セパントロニウムは、パクリタキセル、シスプラチンやドキソルビシンの治療で頻繁に観察される体重減少や血液毒性のような副作用は少ない(非特許文献8及び9)。
セパントロニウムは、いくつかの既存抗がん剤、具体的にはカルボプラチン、シスプラチン、パクリタキセル、ビノレルビン、ゲムシタビン、イリノテカン、ドセタキセル、ドキソルビシン、ダカルバジン、リツキシマブ、或いは、R-ICE(リツキシマブ、イフォスファミド、カルボプラチン及びエトポシドからなる)やR-DHAP(リツキシマブ、デキサメタゾン、アラ-C(シタラビン)及びシスプラチンからなる)などのリツキシマブ含有併用療法との併用により、抗腫瘍作用の増強作用があることが報告されている。殊にセパントロニウムとリツキシマブあるいはリツキシマブを含む併用療法との併用において、リンパ腫細胞を移植した動物モデルにおいて腫瘍消失例を含む良好な併用効果が確認されている(特許文献3)。
国際公開01/60803号パンフレット 国際公開2004/092160号パンフレット 国際公開2008/081927号パンフレット
Leoni LM et al, Clin. Cancer Res. 2008; 14:309-17 日薬理誌(Folia Pharmacol. Jpn.),138, 26-32 (2011) Trevor WD et al, Clinical Therapeutics 2009; 31: 2290-2310 Rummel MJ et al, Lancet 2013; 381(9873), 1203-1210 Nakahara et al, Cancer Res. 67(17): 8014-8021, 2007 Kita et al, Leukemia Res. 2011 June; 35(6):787-92 Nakahara et al, Cancer Sci. 2011 March;102(3):614-21 Annals of Oncology, 2006; 17(Suppl. 3):iii23, Abstract #O.403. Journal of Clinical Oncology, 2006:ASCO Annual Meeting Proceedings Part I. Vol. 24, No. 18S (June 20 Supplement), Abstract #3014.
非ホジキンリンパ腫の治療において、今なお、完全寛解率の向上と無増悪生存期間の延長が課題となっている。殊に、再発性や難治性のリンパ腫に対して有効な薬剤は限られており、これらに対して奏効率及び完全寛解率が高く、無増悪生存期間を有意に延長できる化学療法の開発が切望されている。
本発明者等は、意外にも、セパントロニウムをベンダムスチンと併用することにより、非ホジキンリンパ腫に対して、より強く持続的ながん増殖抑制作用を達し得ることを見出し、セパントロニウムとベンダムスチンとの併用が、高い完全寛解率と無増悪生存期間延長を可能とする、非ホジキンリンパ腫の新たな併用療法となり得る事を知見した。また、ベンダムスチンが抗腫瘍作用を呈する他の悪性腫瘍に対しても、セパントロニウムとベンダムスチンとの併用が、増強された抗腫瘍作用を有する新たな併用療法となり得ることを知見した。更にセパントロニウムとベンダムスチンに加えてリツキシマブも併用した場合に、更に抗腫瘍作用が増強されることを確認し、これらの3剤を併用する療法が、優れたB細胞性非ホジキンリンパ腫治療法となることをも知見して本発明を完成した。
即ち、本発明は、ベンダムスチンとの併用療法に用いられることを特徴とする、セパントロニウムを有効成分として含有する悪性腫瘍治療用組成物に関する。
本発明の好ましい態様としては、以下の通りである。
(1)悪性腫瘍がリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫又は固形癌である、前記組成物、
(2)悪性腫瘍が非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、乳癌又は肺癌である、前記(1)記載の組成物、
(3)悪性腫瘍が非ホジキンリンパ腫である、前記(2)記載の組成物、
(4)非ホジキンリンパ腫がB細胞性非ホジキンリンパ腫である、前記(3)記載の組成物、
(5)B細胞性非ホジキンリンパ腫が、びまん性大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫,
慢性リンパ性白血病/小細胞性リンパ腫又はマントル細胞リンパ腫である、前記(4)記載の組成物、
(6)ベンダムスチンとの併用療法が更にリツキシマブを含むものである、前記(4)又は(5)記載の組成物、及び、
(7)セパントロニウム臭化物を、1〜10mg/m2/dayの投与量で静脈内に4日〜14日間持続的に点滴投与するための、前記(1)から(6)いずれかに記載の組成物。
また、本願発明は以下の発明にも関する。
(8)ベンダムスチンとの併用療法に用いる悪性腫瘍治療用医薬を製造するための、セパントロニウムの使用、
(9)ベンダムスチンとの併用療法による悪性腫瘍治療への使用のための、セパントロニウム、
(10)ベンダムスチンとの併用療法が更にリツキシマブを含むものであり、悪性腫瘍がB細胞性非ホジキンリンパ腫である、前記(9)記載のセパントロニウム、
(11)ベンダムスチンと併用して、有効量のセパントロニウムを患者に投与することからなる、悪性腫瘍患者の治療方法、及び、
(12)ベンダムスチン及びリツキシマブと併用して、有効量のセパントロニウムを患者に投与することからなる、B細胞性非ホジキンリンパ腫患者の治療方法である、前記(11)記載の治療方法。
なお、慢性リンパ性白血病と小細胞性リンパ腫は、単一の疾患と分類されることから、本明細書においては、両者を合わせて「慢性リンパ性白血病/小細胞性リンパ腫」と表記することがある。
本願明細書に記載される、ベンダムスチンとの併用療法に用いられることを特徴とする、セパントロニウムを有効成分として含有する悪性腫瘍治療用組成物は、各種悪性腫瘍の治療に使用できる。例えば、リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、及び、乳癌や肺癌等の固形癌の治療に使用できる。殊に、非ホジキンリンパ腫、例えば、B細胞性非ホジキンリンパ腫、びまん性大細胞型リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、濾胞性リンパ腫、MALTリンパ腫、慢性リンパ性白血病/小細胞性リンパ腫等の治療に使用できる。
図1は、実施例1の結果を示すグラフである。(a)は、セパントロニウム投与群(YM155)、ベンダムスチン投与群(BEM)及びセパントロニウムとベンダムスチンの併用投与群(YM155+BEM)における平均腫瘍容量(mm3)の変化を、そして(b)は平均体重(g)の変化を、それぞれ対照群(CON)と比較して示す。グラフ中、# 及び *** は、併用群をセパントロニウム群及びベンダムスチン群と比較した時に、それぞれ、#: P<0.05(危険率5%未満)及び ***: P<0.001(危険率0.1%未満)で有意差が有ることを示す。また、N.S.は、併用群をベンダムスチンまたはセパントロニウム投与群と比較した時にいずれに対しても有意差がないことを示す(Student's t-test)。 図2は、実施例2の結果を示すグラフである。(a)、(b)及び(c)は、それぞれDB細胞、SU-DHL-8細胞及びWSU-DLCL-2細胞におけるセパントロニウムとベンダムスチンの併用処理(YM155+BEM)による48時間後のアポトーシス細胞の割合(%)を、比較例(対照、YM155及びBEM)の結果と共に示す。 図3は、実施例3の結果を示すグラフである。 (a)、(b)及び(c)は、それぞれDB細胞、SU-DHL-8細胞及びWSU-DLCL-2細胞における、セパントロニウムとベンダムスチン併用処理(YM155+BEM)及びセパントロニウム、ベンダムスチン及びリツキシマブの3剤併用処理(YM155+BEM+RTX)による48時間後のアポトーシス細胞の割合(%)を、比較例(対照、YM155、BEM、RTX、YM155+RTX及びBEM+RTX)の結果とともに示す。 図4は、実施例4の結果を示すグラフである。セパントロニウムとベンダムスチン及びリツキシマブの3剤併用投与群(YM155+BEM+RTX)の生存期間を、比較例のセパントロニウム投与群(YM155)、セパントロニウムとリツキシマブの併用投与群(YM155+RTX)及びベンダムスチンとリツキシマブの併用投与群(BEM+RTX)の結果とともに示す。縦軸は生存率(%)を、横軸は投与開始後の生存期間(日)を示す。グラフ中、&&&、### 及び ** は、セパントロニウムとベンダムスチン及びリツキシマブの3剤併用投与群をセパントロニウム投与群、ベンダムスチンとリツキシマブの併用投与群及びセパントロニウムとリツキシマブの併用投与群と比較した時に、&&&:P<0.001(危険率0.1%未満)、###:P<0.001(危険率0.1%未満)及び**: P<0.01(危険率1%未満)でそれぞれ有意差があることを示す(Log-rank検定)。
以下、本発明を詳細に説明する。
特に断らない限り、本願明細書において、セパントロニウム(YM155)は、セパントロニウム単体(カチオン部分:1-(2-メトキシエチル)-2-メチル-4,9-ジオキソ-3-(ピラジン-2-イルメチル)-4,9-ジヒドロ-1H-ナフト[2,3-d]イミダゾール-3-イウム)若しくはそのアニオンとの塩を意味し、ここにアニオンとしてはハロゲンイオン、有機スルホン酸イオン、酢酸イオン等の製薬学的に許容される1価若しくは2価のアニオンが挙げられ、ある態様としてはハロゲンイオンであり、別の態様としては、クロルイオン又はブロムイオンであり、更に別の態様としてはブロムイオンである。セパントロニウムの好ましい態様としては、セパントロニウム臭化物(臭化 1-(2-メトキシエチル)-2-メチル-4,9-ジオキソ-3-(ピラジン-2-イルメチル)-4,9-ジヒドロ-1H-ナフト[2,3-d]イミダゾール-3-イウム)である。
本発明のセパントロニウムは、国際公開01/60803号ならびに国際公開2004/092160号パンフレットに開示される製造方法により容易に入手できる。
セパントロニウムは、経口もしくは非経口的に投与されるが、静脈内投与が好ましい。ここに、静脈内投与のための注射剤としては,無菌の水性又は非水性の液剤,懸濁剤,乳剤を含有するものが挙げられる。水性の溶剤としては,例えば注射用蒸留水及び生理食塩水が含まれる。非水性の溶剤としては,例えばプロピレングリコール,ポリエチレングリコール,オリーブ油のような植物油,エタノールのようなアルコール類,ポリソルベート80(商品名)等がある。このような組成物は,さらに等張化剤、防腐剤,湿潤剤,乳化剤,分散剤,安定化剤,溶解補助剤を含んでもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過,殺菌剤の配合又は照射によって無菌化される。また、これらは無菌の固体組成物を製造し,使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解、懸濁して使用することもできる。
セパントロニウム臭化物が静脈内投与される場合、通常、0.1〜20mg/m2/day、ある態様としては、1〜10mg/m2/dayが適当であり,これを1日1回乃至複数回に分けて投与するか、持続的に点滴投与する。ある態様としては、1〜10mg/m2/dayの投与量で4日〜14日間、又は7日間、持続的に点滴投与する。別の態様としては、3〜10mg/m2/dayを4日〜20日間、別の態様としては、4日〜14日間、又は、5日、7日、10日、若しくは14日間、更に別の態様としては7日間、持続的に点滴投与する。更に、継続して投与を行う場合は、先の投与期間終了後、1日〜2ヶ月間、別の態様としては7日〜21日、更に別の態様としては7日、14日又は21日間、休薬する投与サイクルが採用される。ある態様としては、3〜8mg/m2/dayを7日間持続的に点滴投与し、その後7日、14日又は21日間休薬する投与サイクルを1サイクルとして、症状に応じてこれを繰り返す投与方法が採用される。なお、セパントロニウム単体若しくは他のアニオンとの塩を用いる場合は、上記臭化物の投与量を参考に適宜投与量が決定されるべきである。併用する抗がん剤に特定の投与サイクルがある場合は、増強作用が得られるようにセパントロニウムと当該抗がん剤の投与サイクルを設定することが好ましい。具体的な、投与頻度、投与量、点滴投与時間、投与サイクル等は、併用する抗がん剤、患者の症状、年令、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。
特に断らない限り、本願明細書に記載されるベンダムスチンは、ベンダムスチン(フリー体)若しくはその塩であり、ある態様としてはベンダムスチン塩酸塩である。ベンダムスチン塩酸塩を有効成分として含有する医薬が、Treakisym、Ribomustin、Levact又はTreandaの商品名で既に各国で上市されており、本願明細書に記載される併用療法において、これらの医薬を適宜用いることができる。
本願明細書に記載されるセパントロニウムとベンダムスチンの併用療法においては、セパントロニウムとベンダムスチンの併用効果を有意に減弱させない範囲において、更に他の抗がん剤を併用していてもよく、この様な抗がん剤としては、例えば、非ホジキンリンパ腫治療に用いられる他の抗がん剤が挙げられる。具体的には、リツキシマブ(RXT)や、リツキシマブを含む併用療法、例えば、R-ICE(リツキシマブ、イフォスファミド、カルボプラチン及びエトポシド)、R-DHAP(リツキシマブ、デキサメタゾン、アラ-C(シタラビン)及びシスプラチン)及びR-CHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、塩酸ドキソルビシン、硫酸ビンクリスチン及びプレドニゾロン)が挙げられる。また、リツキシマブを含まない併用療法であってもよく、例えば、ICE(イフォスファミド、カルボプラチン及びエトポシド)、DHAP(デキサメタゾン、アラ-C(シタラビン)及びシスプラチン)及びCHOP(シクロホスファミド、塩酸ドキソルビシン、硫酸ビンクリスチン及びプレドニゾロン)などの併用療法が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ある態様としては、リツキシマブ或いはリツキシマブを含む併用療法であり、別の態様としてはリツキシマブである。更に、必要に応じて抗がん剤以外の薬剤を併用してもよい。
セパントロニウムと併用されるベンダムスチンや、更に併用してもよいリツキシマブ等の抗がん剤は既に臨床的に使用されており、その投与経路、投与サイクル、投与量は当業者に明らかである。がん種や症状、併用する薬剤によって好適な用法・用量(Dosage and Administration)は異なり、これらの詳細な情報はFDAが提供する各種データベース、例えば、" Drugs @ FDA" (http://www.accessdata.fda.gov/scripts/cder/drugsatfda/index.cfm)や、日本の医薬品医療機器情報提供ホームページ(http://www.info.pmda.go.jp/)により容易に入手可能である。
例えば、日本の医薬品医療機器情報提供ホームページによれば、トレアキシン点滴静注用100mg(登録商標:ベンダムスチン塩酸塩100mgを含有する)については、「効能又は効果 再発又は難治性の下記疾患 低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫; 用法及び用量 通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として120mg/m2(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、19日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。」と記載される。
また、リツキサン注(登録商標:リツキシマブ(遺伝子組換え)を含有する)については、「効能又は効果 CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫; 用法又は用量 1.通常成人には、リツキシマブ(遺伝子組換え)として1回量375mg/m2を1週間間隔で点滴静注する。最大投与回数は8回とする」と記載される。
以下に、"Drugs @ FDA"に開示される各抗がん剤に関する用法・用量(Dosage and Administration)の一部分を抜粋して記載する。実際の投与に当たっては、これらの完全な情報を参照する必要があることは当然理解されよう。
ベンダムスチン: 慢性リンパ性白血病に対しては、28日サイクルの1日目及び2日目に、100 mg/m2を30分以上かけて点滴静注し、最高6サイクルまで投与する。(中略)非ホジキンリンパ腫(NHL)に対しては、21日サイクルの1日目及び2日目に、120 mg/m2
を60分かけて点滴静注し、最高8サイクルまで投与する(以下省略)。
リツキシマブ: 非ホジキンリンパ腫(NHL)に対する推奨投与量は、375 mg/m2を週1回点滴静注である。なお、投与回数はリンパ腫の種類に応じて4回〜16回の間で指示される。
本願明細書に記載されるセパントロニウムとの併用療法にそれぞれの薬剤を用いる場合は、通常投与される投与経路により、通常単独で投与される場合と同じ投与量及び投与頻度、若しくはそれより低用量或いは低頻度(例えば、単独で投与した場合の最高投与量の0.10〜0.99倍、或いは、単独で投与した場合の頻度の0.10〜0.99倍)に設定することができる。一定の投与サイクルで投与される抗がん剤の場合は、セパントロニウムとの併用に適するように投与時期を組み合わせる事ができる。必要に応じて投与サイクルを適宜調整してもよい。具体的な、投与頻度、投与量、点滴投与時間、投与サイクル等は、患者の症状、年令、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。
セパントロニウムとベンダムスチン(及び任意に1種以上の他の抗がん剤)を併用投与する場合の投与形態としては、それぞれに適した投与経路、投与頻度及び投与量を採用する限りは特に限定されず、例えば、セパントロニウムとベンダムスチンのみを含む併用療法の場合は、(1)セパントロニウムとベンダムスチンとを含有する組成物、即ち、単一の製剤としての投与、(2)セパントロニウムとベンダムスチンとを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)セパントロニウムとベンダムスチンとを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与(例えばセパントロニウム、ベンダムスチンの順序での投与、あるいは逆の順序での投与)、(4)セパントロニウムとベンダムスチンとを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)セパントロニウムとベンダムスチンとを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えばセパントロニウム、ベンダムスチンの順序での投与、あるいは逆の順序での投与)等が挙げられる。
本願明細書に記載される併用療法における好ましい投与形態としては、セパントロニウムとベンダムスチン(及び任意に1種以上の他の抗がん剤)とを別々に製剤化して得られる複数の製剤をそれぞれに適する投与経路並びに投与頻度で、同時(一部同時を含む)に、もしくは時間差をおいて投与する方法である。なお、時間差をおいての投与の場合、抗腫瘍効果を増強するに足る間隔で投与することが必要である。好ましくは、先の薬剤の投与終了から、2週間以内、より好ましくは7日間以内、更に好ましくは3日間以内である。セパントロニウムとベンダムスチン(及び任意に1種以上の他の抗がん剤)の薬物相互作用が懸念される場合は、相互作用を回避するために必要な間隔を空けて投与することが好ましい。ある態様としては、ベンダムスチン(及びリツキシマブ)とセパントロニウムを、21日または28日単位の投与サイクルで併用投与する。別の態様としては、ベンダムスチン(及びリツキシマブ)を21日または28日単位の投与サイクルで投与し、同時にセパントロニウムを14日単位の投与サイクルで投与する。
ある態様としては、以下の様な投与方法が挙げられる。なお、セパントロニウムの投与量は前述の通りであり、ある態様としては、セパントロニウム臭化物として、1〜10mg/m2/dayである。
1.ベンダムスチンを21日または28日サイクルの1日目及び2日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、セパントロニウムを同サイクルの1日目から7日間持続的に点滴静注する。このサイクルを繰り返す。
2.ベンダムスチンを21日または28日サイクルの1日目及び2日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、セパントロニウムを同サイクルの2日目から7日間持続的に点滴静注する。このサイクルを繰り返す。
3.ベンダムスチンを21日または28日サイクルの1日目及び2日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、セパントロニウムを同サイクルの3日目から7日間持続的に点滴静注する。このサイクルを繰り返す。
4.セパントロニウムを21日サイクルの1日目から7日間持続的に点滴静注し、ベンダムスチンを8日目及び9日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注する。このサイクルを繰り返す。
5.ベンダムスチンを21日または28日サイクルの1日目及び2日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、このサイクルを繰り返す。同時に、セパントロニウムを14日サイクルの1日目から7日間持続的に点滴静注し、このサイクルを繰り返す。
6.ベンダムスチンを21日または28日サイクルの1日目及び2日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、このサイクルを繰り返す。同時に、セパントロニウムを14日サイクルの2日目から7日間持続的に点滴静注し、このサイクルを繰り返す。
7.ベンダムスチンを21日または28日サイクルの1日目及び2日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、このサイクルを繰り返す。同時に、セパントロニウムを14日サイクルの3日目から7日間持続的に点滴静注し、このサイクルを繰り返す。
更に、リツキシマブをも併用した3剤併用の場合のある態様としては、以下の様な投与方法が挙げられる。
1.ベンダムスチンを21日または28日サイクルの1日目及び2日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、リツキシマブを同サイクルの1、8及び15日目(21日サイクル)又は1、8、15及び22日目(28日サイクル)に、各200〜375 mg/m2を点滴静注し、セパントロニウムを同サイクルの1日目から7日間持続的に点滴静注する。このサイクルを繰り返す。
2.ベンダムスチンを21日または28日サイクルの1日目及び2日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、リツキシマブを同サイクルの1、8及び15日目(21日サイクル)又は1、8、15及び22日目(28日サイクル)に、各200〜375 mg/m2を点滴静注し、セパントロニウムを同サイクルの2日目から7日間持続的に点滴静注する。このサイクルを繰り返す。
3.ベンダムスチンを21日または28日サイクルの1日目及び2日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、リツキシマブを同サイクルの1、8及び15日目(21日サイクル)又は1、8、15及び22日目(28日サイクル)に各200〜375 mg/m2を点滴静注し、セパントロニウムを同サイクルの3日目から7日間持続的に点滴静注する。このサイクルを繰り返す。
4.ベンダムスチンを21日または28日サイクルの2日目及び3日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、リツキシマブを同サイクルの1、8及び15日目(21日サイクル)又は1、8、15及び22日目(28日サイクル)に各200〜375 mg/m2を点滴静注し、セパントロニウムを同サイクルの1日目から7日間持続的に点滴静注する。このサイクルを繰り返す。
5.ベンダムスチンを21日または28日サイクルの2日目及び3日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、リツキシマブを同サイクルの1、8及び15日目(21日サイクル)又は1、8、15及び22日目(28日サイクル)に各200〜375 mg/m2を点滴静注し、セパントロニウムを同サイクルの2日目から7日間持続的に点滴静注する。このサイクルを繰り返す。
6.ベンダムスチンを21日または28日サイクルの2日目及び3日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、リツキシマブを同サイクルの1、8及び15日目(21日サイクル)又は1、8、15及び22日目(28日サイクル)に各200〜375 mg/m2を点滴静注し、セパントロニウムを同サイクルの3日目から7日間持続的に点滴静注する。このサイクルを繰り返す。
7.セパントロニウムを21日サイクルの1日目から7日間持続的に点滴静注し、ベンダムスチンを8及び9日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、リツキシマブを同サイクルの8及び15日目に各200〜375 mg/m2を点滴静注する。このサイクルを繰り返す。
8.ベンダムスチンを21日または28日サイクルの1日目及び2日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、リツキシマブを同サイクルの1、8及び15日目(21日サイクル)又は1、8、15及び22日目(28日サイクル)に各200〜375 mg/m2を点滴静注し、このサイクルを繰り返す。同時に、セパントロニウムを14日サイクルの1日目から7日間持続的に点滴静注し、このサイクルを繰り返す。
9.ベンダムスチンを21日または28日サイクルの1日目及び2日目に、80〜120 mg/m2を40〜60分かけて点滴静注し、リツキシマブを同サイクルの1、8及び15日目(21日サイクル)又は1、8、15及び22日目(28日サイクル)に各200〜375 mg/m2を点滴静注し、このサイクルを繰り返す。同時に、セパントロニウムを14日サイクルの2日目から7日間持続的に点滴静注し、このサイクルを繰り返す。
本明細書に記載される、ベンダムスチンとの併用療法に用いられることを特徴とする、セパントロニウムを有効成分として含有する悪性腫瘍治療用組成物は、各種の悪性腫瘍、殊に、ベンダムスチンが抗腫瘍効果を示す悪性腫瘍の治療に有用である。この様な悪性腫瘍としては、例えば、リンパ腫;白血病;多発性骨髄腫;皮膚癌、膀胱癌、乳癌、子宮癌、卵巣癌、前立腺癌、肺癌、大腸癌、膵癌、腎癌、胃癌などの固形癌が挙げられる。ある態様としては、非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、乳癌及び肺癌である。
殊に、本明細書に記載の悪性腫瘍治療用組成物は、各種非ホジキンリンパ腫の治療に使用できる。この様な非ホジキンリンパ腫としては、B細胞性非ホジキンリンパ腫及びT/NK細胞性非ホジキンリンパ腫であり、ここに、B細胞性非ホジキンリンパ腫としては、具体的には、びまん性大細胞型リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、濾胞性リンパ腫、MALTリンパ腫、慢性リンパ性白血病/小細胞性リンパ腫などが、T/NK細胞性非ホジキンリンパ腫としては、成人T細胞リンパ腫、末梢性T細胞リンパ腫やリンパ芽球性リンパ腫などが挙げられる。
ある態様としては、本明細書に記載のセパントロニウムを有効成分として含有する悪性腫瘍治療用組成物が使用できる非ホジキンリンパ腫としては、B細胞性非ホジキンリンパ腫であり、別の態様としては、びまん性大細胞型リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、濾胞性リンパ腫、MALTリンパ腫及び慢性リンパ性白血病/小細胞性リンパ腫である。更に別の態様としては、びまん性大細胞型リンパ腫、マントル細胞リンパ腫及び濾胞性リンパ腫である。更に別の態様としては、びまん性大細胞型リンパ腫である。また別の態様としては、上記の悪性腫瘍であって、既存の抗がん剤に耐性の悪性腫瘍、更に別の態様としては、再発性若しくは難治性の悪性腫瘍である。
また、非ホジキンリンパ腫は、その進行の速さから、低悪性度群、中悪性度群及び高悪性度群に分類されているが、本明細書に記載のセパントロニウムを有効成分として含有する悪性腫瘍治療用組成物はいずれの非ホジキンリンパ腫の治療にも使用できる。ある態様としては、本明細書に記載のセパントロニウムを有効成分として含有する悪性腫瘍治療用組成物が使用できる非ホジキンリンパ腫としては、低悪性度群又は中悪性度群のB細胞性非ホジキンリンパ腫であり、別の態様としては、低悪性度のB細胞性非ホジキンリンパ腫であり、更に別の態様としては、中悪性度群のB細胞性非ホジキンリンパ腫である。
本明細書に記載のセパントロニウムを有効成分として含有する悪性腫瘍治療用組成物は、ベンダムスチンに加えてリツキシマブとも併用されてよく、リツキシマブと併用する場合は、CD20陽性の悪性腫瘍に用いる事が好ましい。B細胞性非ホジキンリンパ腫の大多数(95%以上)がCD20陽性であることが知られており、セパントロニウム、ベンダムスチン及びリツキシマブの3剤併用療法は、各種B細胞性の非ホジキンリンパ腫の治療に好適に使用できる。セパントロニウム、ベンダムスチン及びリツキシマブの3剤併用療法が使用できる非ホジキンリンパ腫としては、ある態様としては、B細胞性非ホジキンリンパ腫であり、別の態様としては、低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫、中悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及び高悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫であり、また別の態様としては、びまん性大細胞型リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、濾胞性リンパ腫、MALTリンパ腫、慢性リンパ性白血病/小細胞性リンパ腫である。別の態様としては、CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫であり、更に別の態様としては、前記各種リンパ腫の内CD20陽性のものである。また、別の態様としては、CD20陽性のびまん性大細胞型リンパ腫、CD20陽性のマントル細胞リンパ腫、CD20陽性の濾胞性リンパ腫及びCD20陽性の慢性リンパ性白血病/小細胞性リンパ腫である。更に別の態様としてはCD20陽性のびまん性大細胞型リンパ腫、また別の態様としては、CD20陽性の中悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫である。
本願明細書の実施例に示すように、セパントロニウムとベンダムスチンを併用することにより、良好な腫瘍治療作用が得られることが確認された。具体的には、腫瘍細胞のアポトーシス誘導能が相乗的に増強され、また、動物モデルにおいても、6例中5例における腫瘍消失を含む良好な腫瘍退縮作用が確認され、その効果は、セパントロニウム若しくはベンダムスチンの単剤投与に比べて顕著に優れ、また効果が持続的であることが確認された。一方で、体重(body weight)はベンダムスチン単剤投与時と同等であり、併用しても副作用に変化は無いことが推定された。よって、ベンダムスチンにセパントロニウムを併用することによって、抗腫瘍作用が増強されるが副作用の悪化が無く、良好な腫瘍治療効果が得られることが判明した。
また、驚くべきことに、セパントロニウムとベンダムスチンとの併用に加えて、リツキシマブを併用した場合、腫瘍細胞のアポトーシス誘導能が更に向上することが確認され、また、動物モデルにおいても、これらの3剤を併用することによって、リツキシマブとベンダムスチンの併用及びYM155とリツキシマブの併用投与と比較し、生存期間の延長作用が確認され、格段に優れた抗腫瘍作用が得られることが示された。
以上の通り、本明細書に記載されるベンダムスチンとの併用療法に用いられることを特徴とする、セパントロニウムを有効成分として含有する悪性腫瘍治療用組成物は、既存の抗がん剤や併用療法に比して、より強く持続的な抗腫瘍効果を有し、この良好な抗腫瘍効果に基づく、完全寛解率の向上と無増悪生存期間の延長が期待される。また、このような良好な抗腫瘍効果とセパントロニウムのサバイビン発現抑制作用という新しい作用機序から、既存抗がん剤に耐性の腫瘍や難治性・再発性の腫瘍に対しても、良好な治療作用が期待される。
セパントロニウムとベンダムスチンの併用療法の有用性を示す薬理試験結果を以下に示す。なお本明細書の実施例では、セパントロニウム臭化物の用量を単体(カチオン部分:1-(2-メトキシエチル)-2-メチル-4,9-ジオキソ-3-(ピラジン-2-イルメチル)-4,9-ジヒドロ-1H-ナフト[2,3-d]イミダゾール-3-イウム)重量に換算して表示した。同様に、ベンダムスチン塩酸塩の用量をフリー体のベンダムスチンの重量に換算して表示した。
実施例1
1) 被験物質
セパントロニウム臭化物は、国際公開01/60803号ならびに国際公開2004/092160号パンフレットに開示される製造方法に準じた方法によって製造した。ベンダムスチン塩酸塩(Levact(商標))はMundi Pharma株式会社(Cambridge, UK)から購入した。
2) 被験物質の調製
セパントロニウム臭化物は生理食塩液に溶解し(濃度:投与量x各群ごとの平均体重/1日あたりの放出量 より算出)、浸透圧ポンプ(Alzet(商標) model 1007D Micro-Osmotic Pump, DURECT社)に注入した。調製は浸透圧ポンプの試験動物への埋め込み直前に行った。ベンダムスチン溶液は生理食塩液で3 mg/mLに用時調製した。
3) 細胞
ヒトびまん性大細胞リンパ腫由来DB細胞 (CRL-2289)はAmerican Type Culture Collection (VA, USA)より入手した。細胞は10%の加熱不活性化したウシ胎仔血清(FBS)を添加したRPMI1640培地を用いて、37℃、5% CO2の条件で培養した。回収した細胞をPBSで6x107 cells/mLに懸濁し、等量のMatrigel(商標) Basement Membrane Matrix (Becton Dickinson Co.製, Bedford, MA, USA)と混合した。
4) 動物
5週齢の雄性ヌードマウス(CAnN Cg-Foxn1nu/CrlCrlj(nu/nu))は日本チャールスリバー社(神奈川、日本)より購入した。動物は試験期間を通じて特定病原体未感染(SPF)条件下で標準的な飼料と飲水を与えて飼育した。3)の培養した細胞を3x106 cells/0.1 mL/mouseでヌードマウスの背部皮下に移植した。腫瘍生着後、ヌードマウスを群間および群内の腫瘍容量([短径]2 x長径/ 2の楕円体積の計算式より算出した)と体重のばらつきが小さくなるようにSAS(Statistical Analysis System)を用いて群分けした。
5) 投与および測定
投与初日をDay 0として評価はDay 21まで行った。それぞれの群 (n=6)を以下の様に処理した。
対照群(CON):無処置
セパントロニウム投与群(YM155):セパントロニウム臭化物 1 mg/kg/day (day0から7日間 皮下持続投与)
ベンダムスチン投与群(BEM):ベンダムスチン塩酸塩 50 mg/kg/day (Day0に静脈内ボーラス投与)
併用群(YM155+BEM):セパントロニウム臭化物 1 mg/kg/day (day 0から7日間 皮下持続投与)+ ベンダムスチン塩酸塩 50 mg/kg/day (Day 0に静脈内ボーラス投与)
7日間皮下持続投与のために、セパントロニウム溶液を含む浸透圧ポンプを麻酔下マウス背部皮下に移植した。セパントロニウム投与群にはセパントロニウムをday 0から1 mg/kg/dayで7日間皮下持続投与した。ベンダムスチン投与群にはday 0にベンダムスチンを50 mg/kgの用量で静脈内ボーラス投与した。併用群には前記セパントロニウム投与群及びベンダムスチン投与群と同様にして両方の薬剤を投与した。
3〜4日ごとに体重と腫瘍径を測定した。腫瘍容量は前記と同様に算出した。抗腫瘍活性は各群の腫瘍増殖抑制率(%阻害)と、腫瘍退縮率(%退縮)として表した。day 21における腫瘍増殖抑制率は各群ごとに、100 x [1-(各群のday 21における平均腫瘍容量−各群のday 0における平均腫瘍容量)/(対照群のday 21における平均腫瘍容量−対照群のday 0における平均腫瘍容量)]の式から算出した。腫瘍退縮作用が観察された群については腫瘍退縮率を、100 x [1-(各群のday 21における平均腫瘍容量/各群のday 0における平均腫瘍容量) ]から算出した。試験期間中、腫瘍の完全消失例についても観察を行い、触診限界以下を完全消失(CR)として判定した。
6) 統計解析
結果は平均値(Mean)±標準誤差(SEM)で示した(n=6)。Day 21における腫瘍容量および体重の実測値について、各単独投与群と併用群で対応のない2群間の差の検定(Student's t-test)を行い、危険率5%未満を有意差ありと判定した。データ処理にはSASを用いた。
7) 結果
結果を表1及び図1に示す。セパントロニウム投与群及びベンダムスチン投与群ではDay 21でそれぞれ96%及び84%の腫瘍増殖抑制作用を示し、ベンダムスチン投与群では6例中1例で完全消失を示した。一方セパントロニウムとベンダムスチンの併用群は腫瘍退縮作用が観察され、Day 21で98%の腫瘍退縮作用を示し、6例中5例で完全消失を示した(表1及び図1(a)参照)。また併用群ではベンダムスチン投与群及びセパントロニウム投与群と比較して有意な体重減少は見られなかった(図1(b)参照)。
Figure 2016104704
8) 結論
ベンダムスチンに対するセパントロニウムの併用により、体重減少を指標とした全身毒性を増強させることなく、抗腫瘍効果が有意に且つ持続的に増強することが示された。この結果はマウスにおけるセパントロニウムとベンダムスチンの併用投与の忍容性を示し、悪性腫瘍治療に対して強い併用効果をもたらすことを示唆するものである。
実施例2
1) 被験物質
セパントロニウム臭化物は実施例1と同様に入手し、ベンダムスチン塩酸塩をSigma-Aldrich (MO, USA)から購入した。
2) 被験物質の調製
セパントロニウム溶液及びベンダムスチン溶液は、それぞれDMSO(Dimethyl sulfoxide)及びPBS(Phosphate Buffered Saline)で10 mmol/Lになるように調製後、同溶媒で希釈した。
3) 細胞
ヒトびまん性大細胞リンパ腫由来の細胞として、DB細胞 (CRL-2289)及びSU-DHL-8細胞 (CRL-2961)はAmerican Type Culture Collection (VA, USA)より、WSU-DLCL-2細胞(ACC575)はDSMZ(Braunschweig, Germany)より入手した。細胞は10%の加熱不活性化したウシ胎仔血清(FBS)を添加したRPMI1640培地を用いて、37℃、5% CO2の条件で培養した。
4) 試験方法
12穴プレートに細胞を約1x105 cells/mL の濃度で1 mL/wellで播種し、一晩培養した。翌日セパントロニウム(YM155)及びベンダムスチン(BEM)を表2に示す薬剤濃度となるように、単独で或いはこれらを併用して加えて細胞を処理した。なお添加溶媒は全サンプルが同じになるよう調製し、当該溶媒のみで処理した細胞を対照とした。処理の48時間後に細胞を回収し、PBSで一回洗浄後ペレットを氷冷した70%エタノールで固定し、4℃で保存した。測定日にPBSで一回洗浄後、Guava Cell Cycle Reagent (メルク株式会社(東京、日本))を150 μL加え、懸濁後20分間室温で放置した。その後細胞周期をフローサイトメーターGuava EasyCyte Plus(メルク株式会社)にて測定した。G1期のDNA量よりも少ない分画(subG1)の割合をアポトーシスの指標とし、評価した。
Figure 2016104704
5) 結果
各細胞における、溶媒処理(対照)と、セパントロニウム(YM155)、ベンダムスチン(BEM)処理及びセパントロニウム処理とベンダムスチンの併用処理(YM155+BEM)による48時間後のアポトーシス細胞の割合(%)を表3及び図2(a)〜(c)に示す。いずれのヒトびまん性大細胞リンパ腫由来細胞においても、比較例の単剤処理に比して、セパントロニウムとベンダムスチンの併用処理では顕著なアポトーシス細胞の増加が確認された。
Figure 2016104704
実施例3
セパントロニウムとベンダムスチンの併用処理、及びセパントロニウム、ベンダムスチン及びリツキシマブの3剤併用処理による、ヒトびまん性大細胞リンパ腫由来細胞を用いたアポトーシス誘導試験を、後記比較例と併せて行った。リツキサン注(登録商標)をGenentech株式会社 (San Francisco, CA, USA)から購入し、リツキシマブとして用いた。リツキシマブはPBSで希釈し、セパントロニウム(YM155)、ベンダムスチン(BEM)及びリツキシマブ(RTX)を表4に示す薬剤濃度となる様に単独若しくは併用して加えて処理する以外は、前記実施例2と同様の方法で試験を行った。
YM155+BEM:セパントロニウムとベンダムスチンの併用処理
YM155+BEM+RTX:セパントロニウム、ベンダムスチン及びリツキシマブの3剤併用処理
(比較例)
対照:溶媒処理
YM155:セパントロニウム単独処理
BEM:ベンダムスチン単独処理
RTX:リツキシマブ単独処理
YM155+RTX:セパントロニウムとリツキシマブの併用処理
BEM+RTX:ベンダムスチンとリツキシマブの併用処理
Figure 2016104704
1)結果
各細胞における各処理48時間後のアポトーシス細胞の割合(%)を表5並びに図3(a)〜(c)に示す。
Figure 2016104704
実施例2と同様に、いずれのヒトびまん性大細胞リンパ腫由来細胞においても、セパントロニウムとベンダムスチンの併用処理をした場合に、各単剤処理よりも良好なアポトーシス誘導作用を示した。また、リツキシマブ単独処理ではアポトーシス誘導作用は軽微であったが、セパントロニウムとベンダムスチンに加えて更にリツキシマブを併用処理した群では、格段に優れたアポトーシス誘導能が見られ、その程度は各単剤処理により誘導されるアポトーシス細胞の割合の和以上であった。
セパントロニウムとベンダムスチンの併用は、ベンダムスチンとリツキシマブの併用処理と比較して良好なアポトーシス誘導能を示し、また、セパントロニウムとリツキシマブとの併用と比較しても同等以上の良好な結果であった。更に、セパントロニウムとベンダムスチンに加えて更にリツキシマブを併用処理した群においては、ベンダムスチンとリツキシマブ、若しくはセパントロニウムとリツキシマブの併用処理と比較して、優れたアポトーシス誘導能を示した。この結果は、セパントロニウムをベンダムスチン及びリツキシマブの両剤と併用した場合に、セパントロニウムはベンダムスチンとリツキシマブの両方の抗腫瘍作用を増強し、結果として優れたアポトーシス誘導作用が発揮されることを示唆する。
実施例4
1) 被験物質
セパントロニウム臭化物及びベンダムスチン塩酸塩は実施例1と同様に、リツキシマブは実施例3と同様に、それぞれ入手した。
2) 被験物質の調製
セパントロニウム臭化物は生理食塩液に溶解し(濃度:投与量x各群ごとの平均体重/1日あたりの放出量 より算出)、浸透圧ポンプ(Alzet(商標) model 1007D Micro Osmotic Pump, DURECT社)に注入した。調製は浸透圧ポンプの試験動物への埋め込み直前に行なった。ベンダムスチン溶液及びリツキシマブ溶液は生理食塩液でそれぞれ2.5 mg/mL及び5 mg/mLに投与前日または当日調製した。
3) 細胞
ヒトびまん性大細胞リンパ腫由来SU-DHL-8 (CRL-2961)はAmerican Type Culture Collection (VA, USA)より入手した。細胞は10%の加熱不活性化したウシ胎仔血清(FBS)が添加されたRPMI1640培地を用いて、37℃、5% CO2の条件で培養した。回収した細胞をPBSで1x107 cells/mLに懸濁した。
4) 動物
5週齢の雄性SCIDマウス(CB17/Icr-Prkdcscid/CrlCrlj)は日本チャールスリバー社(神奈川、日本)より購入した。動物は試験期間を通じて特定病原体未感染(SPF)条件下で標準的な飼料と飲水を与えて飼育した。3)の培養した細胞を1x106 cells/0.1 mL/mouseでSCIDマウスの尾静脈から移植した。移植後13日目にSCIDマウスを体重のばらつきが小さくなるようにSASを用いて群分けした。
5) 投与および測定
群分け翌日に投与を開始した。投与初日をDay 0としてそれぞれの群(n=10)を以下の様に処置した。
YM155+BEM+RTX:セパントロニウム、ベンダムスチン及びリツキシマブの3剤併用投与;セパントロニウム臭化物 1 mg/kg/day (Day0及び19から7日間 皮下持続投与) + ベンダムスチン塩酸塩 25 mg/kg (Day 0, 1, 19及び20に静脈内ボーラス投与) + リツキシマブ 50 mg/kg(Day 0, 2, 19及び22に静脈内ボーラス投与)
(比較例)
CON(対照):無処置
YM155:セパントロニウム投与;セパントロニウム臭化物 1 mg/kg/day (Day0及び19から7日間 皮下持続投与)
YM155+RTX:セパントロニウムとリツキシマブの併用投与;セパントロニウム臭化物 1 mg/kg/day (Day0及び19から7日間 皮下持続投与) + リツキシマブ 50 mg/kg(Day 0, 2, 19及び22に静脈内ボーラス投与)
BEM+RTX:ベンダムスチンとリツキシマブの併用投与;ベンダムスチン塩酸塩 25 mg/kg (Day 0, 1, 19及び20に静脈内ボーラス投与) + リツキシマブ 50 mg/kg(Day 0, 2, 19及び22に静脈内ボーラス投与)
7日間皮下持続投与のために、セパントロニウム溶液を含む浸透圧ポンプを麻酔下マウス背部皮下に移植した。YM155+BEM+RTX投与群には、セパントロニウムをDay 0及び19から1 mg/kg/dayで7日間皮下持続投与し、ベンダムスチンをDay 0, 1, 19及び20に25 mg/kgで、及びリツキシマブをDay 0, 2, 19及び22に50 mg/kgで、それぞれ静脈内ボーラス投与した。比較例のYM155投与群、YM155+RTX投与群及びBEM+RTX投与群には、前記YM155+BEM+RTX投与群と同様にして、セパントロニウム、リツキシマブ及び/又はベンダムスチンをそれぞれ投与した。最終投与日以降、マウスの生存期間をDay 82まで観察した。尚、20%以上の体重減少がみられた動物、回復の見込みのない衰弱状態(活動量低下、体温低下等)の動物はその時点で死亡とみなして評価を打ち切った。
6) 統計解析
2群間の生存期間の差の検定(Log-rank検定)を行い、危険率5%未満を有意差ありと判定した。データ処理にはGraphPad Prism (GraphPad Software, San Diego, CA)を用いた。
7) 結果
結果を図4に示す。比較例である、YM155、BEM+RTX及びYM155+RTX投与群はCON群と比較して有意に生存期間を延長させた。CON群の生存期間の中央値45.5日に対して、YM155、BEM+RTX及びYM155+RTX投与群の生存期間の中央値はそれぞれ、68、57.5及び78日であった。これに対して本発明のセパントロニウムとベンダムスチンに更にリツキシマブを併用処理したYM155+BEM+RTX投与群は、比較例のYM155、BEM+RTX及びYM155+RTX投与群と比較して有意に生存期間を延長させた(図4参照)。
8) 結論
セパントロニウムとベンダムスチンに更にリツキシマブを加えた併用投与は、セパントロニウムとリツキシマブ、及びベンダムスチンとリツキシマブの両併用投与の結果と比較して、生存期間を有意に延長させることが示された。この結果は、セパントロニウム、ベンダムスチン及びリツキシマブの3剤併用療法が、忍容性のある優れたB細胞性非ホジキンリンパ腫治療法となることを示唆するものである。
本願明細書に記載される、ベンダムスチンとの併用療法に用いられることを特徴とする、セパントロニウムを有効成分として含有する悪性腫瘍治療用組成物は、各種悪性腫瘍、殊に非ホジキンリンパ腫の治療に使用できる。

Claims (13)

  1. ベンダムスチンとの併用療法に用いられることを特徴とする、セパントロニウムを有効成分として含有する悪性腫瘍治療用組成物。
  2. 悪性腫瘍がリンパ腫、白血病、多発性骨髄腫及び固形癌である、請求項1記載の組成物。
  3. 悪性腫瘍が非ホジキンリンパ腫、多発性骨髄腫、乳癌及び肺癌である、請求項2記載の組成物。
  4. 悪性腫瘍が非ホジキンリンパ腫である、請求項3記載の組成物。
  5. 非ホジキンリンパ腫がB細胞性非ホジキンリンパ腫である、請求項4記載の組成物。
  6. B細胞性非ホジキンリンパ腫が、びまん性大細胞型リンパ腫、濾胞性リンパ腫、慢性リンパ性白血病/小細胞性リンパ腫又はマントル細胞リンパ腫である、請求項5記載の組成物。
  7. ベンダムスチンとの併用療法が更にリツキシマブを含むものである、請求項5〜6のいずれか1項記載の組成物。
  8. セパントロニウム臭化物を、1〜10mg/m2/dayの投与量で静脈内に4日〜14日間持続的に点滴投与するための、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. ベンダムスチンとの併用療法に用いる悪性腫瘍治療用医薬を製造するための、セパントロニウムの使用。
  10. ベンダムスチンとの併用療法による悪性腫瘍治療への使用のための、セパントロニウム。
  11. ベンダムスチンとの併用療法が更にリツキシマブを含むものであり、悪性腫瘍がB細胞性非ホジキンリンパ腫である、請求項10記載のセパントロニウム。
  12. ベンダムスチンと併用して、有効量のセパントロニウムを患者に投与することからなる、悪性腫瘍患者の治療方法。
  13. ベンダムスチン及びリツキシマブと併用して、有効量のセパントロニウムを患者に投与することからなる、B細胞性非ホジキンリンパ腫患者の治療方法である、請求項12記載の治療方法。
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