本発明に係る遊技機の一例であるスロットマシンを実施するための形態を以下に説明する。
[スロットマシンの構成]
本実施の形態のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。前面扉1bは、筐体1aに対して回動することによって、筐体1aの開口された前面側を開閉することができる。
具体的に、前面扉1bは、筐体1aの開口を閉鎖することができ、前面扉1bが筐体1aの開口を閉鎖している状態(前面扉1bが閉じている状態)では、前面扉1b側の係止片(図示略)が筐体1a側の係止部(図示略)に係止され、前面扉1bの閉鎖状態が維持される。係止片は、シリンダ錠に連結されており、店員などが所持する所定のキー操作により係止片と係止部との係止が解除されることで前面扉1bが開放する。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部各々には、たとえば、「黒7」、「網7」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「白チェリー」、および「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示される。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55とが設けられている。リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。遊技者は、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して各リール2L、2C、2Rを視認できる。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(賭数の設定に使用可能な遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5と、クレジットを用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態では遊技状態がRB(BB)の場合には2、通常遊技状態では3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6と、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10と、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7と、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rとが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
本実施の形態においては、1枚BETスイッチ5と、ストップスイッチ8L、8C、8Rとが、前面扉1bを構成する操作パネルの前面、つまり同一面上に設けられている。
前面扉1bには、遊技中の演出態様の設定を行うための遊技者側設定スイッチ70が設けられている。遊技者側設定スイッチ70は、前面扉1bの前面側(つまり、前面扉1bの外側)に設けられているため、前面扉1bが閉鎖されたときにはスロットマシン1の前面側に位置することになる。このため、該スロットマシン1で遊技する遊技者によって操作されるなど、外部からの操作が可能である。遊技者は、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量を設定することができる。なお、遊技者側設定スイッチ70は、内部にLEDを備えており、点灯および消灯により、操作を受け付けるか否かを報知することができる。例えば、遊技者側設定スイッチ70を点灯させることで、遊技者側設定スイッチ70は操作を受け付けることを報知する。また、例えば、遊技者側設定スイッチ70を消灯させることで、遊技者側設定スイッチ70は操作を受け付けないことを報知する。
前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11と、BB中のメダルの獲得枚数やメダル投入部4へ正規メダル以外の異物が投入されるなどのエラー発生時にその内容を示すエラーコードが表示される遊技補助表示器12とが設けられている。
前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14と、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15と、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16と、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17と、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18と、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19と、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20とが設けられている。リプレイゲームとは、賭数が自動設定された上で開始されたゲームをいう。
MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21が設けられている。ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rがそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作によりエラー状態および打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23と、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24とが設けられている。
前面扉1bの内側には、ボーナス終了時やAT(Assist Time)の終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36aと、ボーナス終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36bとが設けられている。
ATとは、所定の入賞を発生させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順が遊技者に報知されるナビ演出が実行される期間である。AT制御の権利となるナビストックを保有していることを条件にATに制御される。ATは、保有するナビストックの数に基づき所定ゲーム数(本実施の形態では1セット50ゲーム)にわたり制御される。このため、ナビストック数は、ATに制御される権利の数を示すことになり、このナビストック数を多く保有すればするほど、長い期間に亘りATに制御される。
前面扉1bの内側には、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24と、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド(図示略)と、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ(流路切替ソレノイドよりもホッパータンク34a側に配置)を有するメダルセレクタ29と、前面扉1bの開閉を検出するドアセンサ60(図4参照)とが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作によりエラー状態(たとえば、後述のドア開放エラー状態)および打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23が設けられている。リセットスイッチ23は、カバー23aに覆われている。リセットスイッチ23を覆うカバー23aは、前面扉1bを開放しなければ触れることは不可能である。このため、店員は、前面扉1bを開放し、さらにカバー23aを開けてリセットスイッチ23を外部に露呈させなければ、リセットスイッチ23を操作できない。
前面扉1bの内側には、遊技中の演出態様の基準となる設定を行うための店側設定スイッチ80が設けられている。店員は、前面扉1bを開放するための鍵を所有するため、前面扉1bを開放することによって、店側設定スイッチ80を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、店側設定スイッチ80を操作できない。つまり、店側設定スイッチ80は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。店員は、店側設定スイッチ80を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の基準となる設定をすることができる。
店側設定スイッチ80は、図3に示すように、「0」〜「F」までの計16個のチャンネルを切り替えるスイッチである。店員は、ツマミ81を回動操作することで、これらチャンネルを切り替えることができる。各チャンネル「0」〜「F」に対しては、演出における音量および光量の大きさが段階分けされている。チャンネル「0」〜「F」に対応する音量の段階を第1音量段階と称し、チャンネル「0」〜「F」に対応する光量の段階を第1光量段階とも称する。たとえば、チャンネルが「0」であれば、最小の音量に設定される第1音量段階と最小の光量に設定される第1光量段階とに設定される。チャンネルが「F」であれば、最大の音量に設定される第1音量段階と最大の光量に設定される第1光量段階とに設定される。
なお、店側設定スイッチ80の操作に基づき店員が設定する音量および光量の大きさに対する段階を第1音量段階および第1光量段階と称するのに対して、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技者が設定可能な音量および光量の大きさに対する段階を第2音量段階および第2光量段階とも称する。
筐体1aの内部には、リール2L、2C、2Rと、リールモータ32L、32C、32Rと、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)とからなるリールユニット2が設けられている。筐体1aの内部には、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000と、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34aと、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34bと、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cとからなるホッパーユニット34が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられている。満タンセンサ35aは、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出する。
筐体1aの内部には、電源ボックス100が設けられている。電源ボックス100には、電源投入時(起動時)に設定変更状態および設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37と、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(払出率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38と、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39とが設けられている。
なお、リセット/設定スイッチ38は、設定キースイッチ37の近傍に配置されている。近傍の例としては、リセット/設定スイッチ38と設定キースイッチ37とは、リセット/設定スイッチ38と設定キースイッチ3との両方が一度に目に入る範囲に配置されている。また、近傍の例としては、リセット/設定スイッチ38は、設定キースイッチ37から、例えば10cm以内に配置されている。
また、リセットスイッチ23は、設定キースイッチ37の近傍に配置されている。近傍の例としては、リセットスイッチ23と設定キースイッチ37とは、リセットスイッチ23と設定キースイッチ3との両方が一度に目に入る範囲に配置されている。また、近傍の例としては、リセットスイッチ23は、設定キースイッチ37から、例えば10cm以内に配置されている。
店員は、前面扉1bを開放することによって、設定キースイッチ37を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、設定キースイッチ37を操作できない。つまり、設定キースイッチ37は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、もしくはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(たとえば3)が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、つまり、ゲームが開始可能な状態となる。遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが特定の図柄の組合せであるか否かを判定するために設定されるラインである。なお、本実施の形態においては、これらの役を「入賞役」や「入賞」とも称し、いずれかの役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に停止することを、入賞する、入賞が発生するなどともいう。たとえば、再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されたときには、遊技者がメダルを用いて賭数を設定することなく次のゲームを行うことが可能なリプレイゲームが作動する。再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されることを再遊技入賞(リプレイ入賞)が発生するともいう。
本実施の形態では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
全てのリール2L、2C、2Rが停止されたときにおいて、有効化された入賞ラインL1〜L5のいずれにも小役を発生させる図柄の組合せが停止していないときには、当該停止時に1ゲームが終了する。一方、有効化された入賞ラインL1〜L5のいずれかに小役を発生させる図柄の組合せが停止しているときには、その小役の入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与(クレジット加算、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合にはメダル払出口9(図1参照)からメダルが排出)されて、1ゲームが終了する。
図4に示すように、スロットマシン1には、遊技制御基板40と、演出制御基板90と、電源基板101とが設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、ホッパーモータ34bと、払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38と、電源スイッチ39とが接続されている。
遊技制御基板40には、1枚BETスイッチ5と、MAXBETスイッチ6と、スタートスイッチ7と、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、精算スイッチ10と、リセットスイッチ23と、打止スイッチ36aと、自動精算スイッチ36bと、ドアセンサ60と、リールセンサ33L、33C、33Rとが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38とが接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力される。
さらに、遊技制御基板40には、リセットスイッチ23を覆うカバー23aが開けられたときに出力される検出信号も入力される。メイン制御部41は、この検出信号を検出することで、カバー23aが開放されたことを認識することができる。
遊技制御基板40には、クレジット表示器11と、遊技補助表示器12と、ペイアウト表示器13と、1〜3BETLED14〜16と、投入要求LED17と、スタート有効LED18と、ウェイト中LED19と、リプレイ中LED20と、BETスイッチ有効LED21と、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rと、設定値表示器24と、リールモータ32L、32C、32Rとが接続されているとともに、電源基板101を介してホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動される。
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。メイン制御部41は、メインCPU41aと、ROM41bと、RAM41cと、I/Oポート41dとを備えたマイクロコンピュータからなる。
遊技制御基板40には、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42と、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44と、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45と、流路切替ソレノイドの駆動制御を行うソレノイド駆動回路46と、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49と、その他各種デバイスおよび回路とが搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送信され、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送信されることはない。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56と、店側設定スイッチ80と、遊技者側設定スイッチ70と、ドアセンサ60とが接続されており、これらスイッチの検出信号が入力される。
なお、ドアセンサ60は、遊技制御基板40に接続される信号線が途中で分岐されて演出制御基板90にも接続され、ドアセンサ60の検出信号が遊技制御基板40および演出制御基板90の双方に入力される。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図2参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55、可動手段901〜903、および発光報知手段951〜953などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動される。
たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」に切り替えられたときには、サブ制御部91は、「0」の第1音量段階に合わせて、最小の音量で音声を出力するようにスピーカ53、54を制御するとともに、「0」の第1光量段階に合わせて、最小の光量で光を出力するように液晶表示器51や演出効果LED52などを制御する。
演出制御基板90には、演出の制御を行うサブ制御部91と、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92と、演出効果LED52およびリールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93と、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94と、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95と、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98と、ドアセンサ60の検出状態を監視し、前面扉1bが開状態か閉状態かを判定するドア監視回路99aと、前面扉1bの開放履歴を記憶可能なドア開放履歴記憶回路99bと、演出制御基板90に接続された可動手段901〜903の駆動制御を行う可動手段駆動回路991、その他の回路など、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
ドア監視回路99aは、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開放を監視する回路である。本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出信号がON状態のときには前面扉1bは開状態にあると判定される一方で、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態のときには前面扉1bは閉状態にあると判定される。言い換えると、前面扉1bが開放されているときにはドアセンサ60の検出信号がON状態となり、前面扉1bが閉鎖されているときにはドアセンサ60の検出信号がOFF状態となる。
また、本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出信号がON状態となったときに、前面扉1bの開放検出が有効となる。前面扉1bの開放検出が有効となる状態をドア開放エラー状態とも称する。前面扉1bの開放検出は、前面扉1bが閉鎖されることによって無効となる。さらに、前面扉1bの開放検出は、前面扉1bが開放されているときにリセットスイッチ23が操作されることによっても無効となる。前面扉1bの開放検出が有効から無効になることを、ドア開放エラー状態の解除とも称する。
ドア監視回路99aは、スロットマシン1に電力が供給されている期間では、サブ制御部91による要求に応じて判定結果をサブ制御部91に対して送信するとともに、前面扉1bの開状態を判定するごとに、当該判定結果と判定時の時間情報(日付情報および時刻情報)とを履歴データとしてドア開放履歴記憶回路99bに対して送信する。これにより、履歴データがドア開放履歴記憶回路99bに記憶される。
一方、ドア監視回路99aは、スロットマシン1への電力供給が停止されている期間では、バックアップ電源により供給される電力で作動して、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開状態を監視し、前面扉1bの開状態を判定するごとに、履歴データをドア開放履歴記憶回路99bに対して送信する。これにより、履歴データがドア開放履歴記憶回路99bに記憶される。
このようにして、ドア監視回路99aは、スロットマシン1への電力供給の有無にかかわらず、常時、前面扉1bの開状態を監視し続けることが可能となる。
ドア開放履歴記憶回路99bは、ドア監視回路99aから送信された判定結果と時間情報とを含む履歴データを記憶する回路であり、所定回数分(たとえば、100回分)の履歴データを記憶するための記憶領域を備えている。ドア開放履歴記憶回路99bは、記憶されている所定回数分の履歴データのうちの最も古い履歴データを、ドア監視回路99aから新たに送信された履歴データに順次更新するように記憶する。このため、現時点から所定回数前までの履歴データが記憶領域に記憶される。ドア開放履歴記憶回路99bには、サブ制御部91からもアクセスでき、ドア開放履歴記憶回路99bは、サブ制御部91による要求に応じて、履歴データをサブ制御部91に対して送信可能である。
ドア監視回路99a、ドア開放履歴記憶回路99b、およびドアセンサ60には、停電時においてバックアップ電源が供給される。これにより、スロットマシン1への電力供給が停止されている状況においても、ドアセンサ60は、前面扉1bの開閉状態を示すON−OFF信号を出力可能である。ドア監視回路99aは、ドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開状態を判定し、履歴データをドア開放履歴記憶回路99bに対して送信する。ドア開放履歴記憶回路99bは、ドア監視回路99aから送信された履歴データを順次記憶し、記憶された履歴データを記憶領域の容量内で保持し続ける。
サブ制御部91は、サブCPU91aと、ROM91bと、RAM91cと、I/Oポート91dとを備えたマイクロコンピュータにて構成されている。サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させてタイマ割込処理(サブ)を実行する。
サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行する。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM91cの少なくとも一部の内容が保存される。なお、本実施の形態では、RAM91cの全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM91cの全ての内容が保存される。なお、本実施の形態では、RAM91cの全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM91cの全ての内容が保存される。
[ドアセンサの構造]
次にドアセンサ60の構造について図2、図5、および図6に基づいて説明する。
図2に示すように、ドアセンサ60は、筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bの内側の上方で回動軸と反対側の角部に設けられている。筐体1a内側の回動軸と反対側であってドアセンサ60に対応する角部には、ドアセンサ60の検出片60bが当接される検出片受け部材61が設置されている。なお、以下では、ドアセンサ60において検出片受け部材61に対向する面側をドアセンサ60の後方側とし、前面扉1bの前面側を向く面側をドアセンサ60の前方側として説明する。
ドアセンサ60は、図5(a)に示すように、ドアセンサ本体の内部において、ドアセンサ後方側の進出位置xからドアセンサ前方側の退避位置zの間を、外力により移動可能な検出片60bと、検出片60bが進出位置xと退避位置zとの間の検出位置yにあるか否かを検出可能な検出器60aと、検出片60bを退避位置zから進出位置xの方向に付勢する付勢バネ60cとを備えている。検出器60aは、投光部と受光部からなり、投光部からの光が検出片60bにより遮断され受光部が受光しなくなることで検出片60bが検出位置yにあることを検出するフォトセンサである。
検出片60bおよび検出器60aは、その位置関係が外部から視認困難となるように周囲を被覆する非透明のケース体60dに収容されており、ケース体60dに設けられた挿通孔60eを介して検出片60bの先端のみが外部に露呈する。
検出片60bは、図5に示すように、断面視で略L字状に形成されている。検出片60bの一端側は、検出片60bが進出位置xにあるときにセンサ本体の外部に進出する進出部であり、他端側は、検出片60bが検出位置yにあるときに検出器60aにより検出される検出部である。
検出器60aは、センサ本体内部の検出位置yに配置されており、検出片60bが検出位置yにあるか否かを示す検出信号を出力する。ドアセンサ60は、検出器60aにより検出片60bが検出されないとき、すなわち前面扉1bが開放されている開状態であるときにはON状態、検出器60aにより検出片60bが検出されるとき、すなわち前面扉1bが閉鎖されている閉状態であるときにはOFF状態の検出信号を出力する。
付勢バネ60cは、検出片60bを退避位置zから進出位置xの方向に付勢しており、検出片60bに外力が加えられていないときには検出片60bを進出位置xに位置させるようになっている一方で、検出片60bに外力が加えられることで付勢バネ60cが縮み、検出片60bが退避位置zまで移動可能となる。
検出片受け部材61は、図5(a)に示すように、断面視で開口が前面扉1b側を向く凹状に形成されており、凹状の凹部61aがドアセンサ60に対向するように筐体1aに固定されている。検出片受け部材61の凹部61aは、検出片60bの進出部と当接可能となっており、凹部61aの深さwは、検出片60bの進出位置xから検出位置yまでの長さとほぼ等しく形成されている。一方、検出片受け部材61においてドアセンサ60と対向する面には、図5(b)に示すように、前面扉1bの閉鎖時にドアセンサ60に当接する当接部61cが凹部61aを囲うように形成されている。
図5(a)に示すように、前面扉1bの開放時には、検出片60bには外力が加えられることがなく、付勢バネ60cで付勢されて進出位置xに位置する。検出器60aでは検出片60bが検出されない。図6に示すように、このときのタイミングt1では、ドアセンサ60の検出信号は、ON状態となる。メイン制御部41は、このドアセンサ60の検出信号を受けて、ドア開放信号を外部出力基板1000から出力させる制御を行う。一方、サブ制御部91は、ドア開放報知を実行する。ドア開放報知は、サブ制御部91により行われ、前面扉1bが開状態である旨を店員などに知らせる報知である。
図5(b)に示すように、前面扉1bの閉鎖時には、ドアセンサ60が前面扉1bとともに筐体1aの方向に移動されて検出片60bの進出部と検出片受け部材61の凹部61aとが当接することで、検出片60bが外力を受けて進出位置xから退避位置zの方向(退避方向)に移動する。前面扉1bが移動されて完全に閉鎖された状態では、ドアセンサ60と検出片受け部材61の当接部61cとが当接した状態となる。これにより、検出片60bは、検出片受け部材61の凹部61aの深さw分だけ退避方向に移動されることで、進出位置xから検出位置yまで移動する。図6に示すように、このときのタイミングt3では、検出器60aにおいて検出片60bの検出部が検出され、ドアセンサ60の検出信号は、OFF状態となる。メイン制御部41は、このドアセンサ60の検出信号を受けて、ドア開放信号の出力を停止する制御を行う。一方、サブ制御部91は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態となった後のタイミングt3でドア開放報知を終了させる。
図5(c)に示すように、ドアセンサ60の検出片60bが検出片受け部材61以外の指などで押されて退避方向に移動されると、検出片60bは、外力の大きさに応じて検出位置yを超えて退避位置zまで移動される。このようなときには、前面扉1bの開放時と同様に、検出器60aでは検出片60bが検出されずに、ドアセンサ60の検出信号は、ON状態となる。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号を受けて、ドア開放信号を外部出力基板1000から出力させる制御を行い、サブ制御部91は、ドア開放報知を実行する。
このように、検出位置yが、検出片60bの移動可能な進出位置xと退避位置zとの間に設定されているため、検出片60bを検出片受け部材61以外の指などで押されて退避方向に移動させる場合には、検出片60bが検出位置yに位置しにくくなる。このため、ドアセンサ60の出力信号は、前面扉1bの開放時と同様にOFF状態となりやすくなる。
検出片60bおよび検出器60aは、不透明のケース体60dに収容されており、検出片60bと検出器60aとの位置関係が視認困難な構成である。このため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となる。
前面扉1bの閉鎖時において、検出片60bが検出片受け部材61の凹部61aに当接し、検出片受け部材61における凹部61aを囲う当接部61cがドアセンサ60に当接する。このため、前面扉1bの閉鎖時において検出片60bは、周囲が検出片受け部材61の周壁61bにより囲われることとなり、外部から検出片60bにアクセスできない。
スロットマシン1では、筐体1aの開口を閉塞する前面扉1bが、係止片と径止部とにより通常では閉じられた状態に維持され、店員などが所持する所定のキー操作により係止片と係止部との係止を解除することで開放できる。
前面扉1bには、前面扉1bの開放を検出するドアセンサ60が設けられており、前面扉1bが開放された際に、その旨を特定可能とすることで、何らかの不正がされた可能性を発見できる。
従来のドアセンサでは、検出片が押し込まれた状態で前面扉1bの閉鎖が検出されるため、検出片を押し込んで粘着テープで固定するだけで容易に、前面扉1bの実際の開閉状況にかかわらず、常に前面扉1bの閉状態を検出させるようできてしまう。このため、ドアセンサ60による前面扉1bの開放が検出されずに、前面扉1bを開放させることが可能となり、不正が行われたことを特定できなくなる虞があった。
これに対して、本実施の形態に係るスロットマシン1では、ドアセンサ60の検出片60bが、前面扉1bが開状態において進出位置xにあり、前面扉1bが開状態から閉状態となる場合に進出位置xから進出位置xと退避位置zとの間の検出位置yまで移動可能であって、検出片60bの位置が検出位置yであるか否かが検出器60aにより検出される。さらに、メイン制御部41およびドア監視回路99aは、検出片60bが検出位置yにある旨が検出されたときに、前面扉1bが閉状態であると判定し、検出片60bが検出位置yにない旨が検出されたときに前面扉1bが開状態であると判定する。これにより、検出片60bを手で押し込んだり、検出片60bをテープで押し込んだ状態としたりした場合でも、検出片60bを前面扉1bの閉状態が判定される検出位置yとすることが困難となり、前面扉1bが開状態であるにもかかわらず、閉状態と誤って判定させることが困難となる。このため、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
本実施の形態においては、検出片60bおよび検出器60aは、不透明のケース体60dに収容されており、検出片60bと検出器60aとの位置関係が視認困難な構成である。このため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となり、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を一層効果的に防止できる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出片60bが、筐体1aに対して一端を軸として移動させることが可能な前面扉1b側に検出片60bが設けられている。このため、検出片60bの状況を確認し易い位置へ移動可能となるため、検出片60bに不正な細工が施されているか否かを容易に確認できる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出片60bが、前面扉1bの閉状態において該検出片60bと対向する位置に固定された検出片受け部材61に当接することで検出位置yに移動する。このため、前面扉1bが開状態から閉状態となる際に、検出片60bが対向する位置に固定された検出片受け部材61に当接することで検出位置yに移動する。これにより、前面扉1bを開定状態から閉状態とした場合に、検出片60bを確実に検出位置yへ移動させることができるとともに、前面扉1bの閉状態において安定した状態で検出片60bを検出位置yに停止させることができる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60により、前面扉1bの開放が検出される。このため、前面扉1bが開放しているにもかかわらず、閉状態と誤って判定されることにより、前面扉1bが開放されて、不正な部品が取り付けられたり、基板が交換されたりするなどの不正がされた可能性を特定できなくなってしまうことを防止できる。
本実施の形態においては、スロットマシン1への電力供給が停止していても、ドア監視回路99aにより前面扉1bが開状態か否かを判定可能とするためのバックアップ電源を備えており、スロットマシン1への電力供給が停止している期間においても、前面扉1bが開状態か否かを判定可能となり、スロットマシン1への電力供給の有無にかかわらず、前面扉1bが開状態となったこと、すなわち何らかの不正がされた可能性を特定することができる。
本実施の形態においては、ドア開放履歴記憶回路99bにより前面扉1bが開状態であると判定された履歴データが記憶されるので、履歴データに基づいて過去に前面扉1bが開状態となったこと、すなわち何らかの不正がされた可能性を特定することができる。
[ドア開放エラー状態]
次に、図6を参照しながら、ドア開放エラー状態について説明する。
図6に示すように、前面扉1bが開放されたタイミングt1においては、ドアセンサ60の検出がON状態となる。このとき、前面扉1bの開放検出が有効となる(ドア開放エラー状態)。前面扉1bの開放検出は、前面扉1bが閉鎖されること、またはリセットスイッチ23が操作されることによって無効になる(つまり、ドア開放エラー状態が解除される)。図6に示す例の場合、タイミングt2でリセットスイッチ23がONされて、ドア開放エラー状態が解除される。
さらに、ドア開放エラー状態が解除されたタイミングt2においては、メイン制御部41からサブ制御部91に対してドア開放エラー解除コマンドが送信される。サブ制御部91は、ドア開放エラー解除コマンドを受信することにより、ドア開放エラー状態の解除を認識可能である。
本実施の形態においては、サブ制御部91が実行するドア開放報知の報知態様として、エラー解除前報知態様およびエラー解除後報知態様といった互いに異なる2種類の報知態様が用意されている。エラー解除前報知態様は、エラー解除後報知態様よりも目立つ態様である。このため、エラー解除前報知態様でドア開放報知が行われたときには、エラー解除後報知態様でドア開放報知が行われたときよりも、前面扉1bが開状態であることを店員などに対して知らせ易くなっている。
たとえば、エラー解除前報知態様でドア開放報知が行われたときには、演出効果LED52が赤色に点灯するとともに液晶表示器51の画面上の大部分の領域で「扉開放」の文字画像が表示され、さらに、スピーカ53、54から「扉が開いています」の音声が出力される。一方、エラー解除後報知態様でドア開放報知が行われたときには、エラー解除前報知態様と同様に演出効果LED52が赤色に点灯するが、液晶表示器51の画面上の一部の領域でしか「扉開放」の文字画像が表示されず、しかも、スピーカ53、54からは音声が出力されない。
このように、エラー解除前はエラー解除後よりも報知態様が目立つ態様である。これにより、前面扉1bが開放されてドア開放エラー状態になったときには、前面扉1bが開放された旨をいち早く店員に知らせることができ、不正行為を未然に防止できる。また、ドア開放エラー状態が解除された後は、前面扉1bが開放されていることを店員がすでに知っているため、目立たない態様で前面扉1bが開放されている旨を念のため知らせることができる。
図6に示すように、サブ制御部91は、前面扉1bが開放されてドア開放エラー状態となったとき(図6のタイミングt1)から、リセットスイッチ23がONされてドア開放エラー状態が解除されたとき(図6のタイミングt2)までの期間において、エラー解除前報知態様でドア開放報知を行い、ドア開放エラー状態が解除されたとき(図6のタイミングt2)から前面扉1bが閉鎖されたとき(図6のタイミングt3)までの期間において、エラー解除後報知態様でドア開放報知を行う。
なお、本実施の形態においては、前面扉1bが開放されるとドア開放エラー状態になり、リセットスイッチ23が操作されるとドア開放エラー状態が一旦解除されるが、その後、所定期間(たとえば、10秒間)が経過しても未だ前面扉1bが閉鎖されなければ、再度、前面扉1bの開放検出が有効になってドア開放エラー状態に制御される。
さらに、サブ制御部91は、リセットスイッチ23の操作によってドア開放エラー状態が一旦解除されたときには、エラー解除前報知態様からエラー解除後報知態様にドア開放報知の報知態様を変更し、その後、所定期間(たとえば、10秒間)が経過しても未だ前面扉1bが閉状態にされずにドア開放エラー状態に再び制御されたときには、エラー解除後報知態様からエラー解除前報知態様にドア開放報知の報知態様を再び変更する。
[払出率の設定]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率(賭数設定に用いたメダルの総数と、入賞によって払い出されたメダルの総数との比率)が変わる。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。払出率の点からでは、設定値として6が設定されているときが遊技者にとって最も遊技に関する有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技に関する有利度が段階的に低くなる。
払出率の設定値を変更するためには、筐体1a内に設けられている電源ボックス100の電源スイッチ39を操作して、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、さらに、設定キースイッチ37を操作して、設定キースイッチ37をON状態にしてから、スロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態にしてスロットマシン1の電源をON状態にすると、ドアセンサ60の検出信号がON状態であり、かつドア開放エラー状態が解除されていることを条件に、遊技の進行が不可能な状態である設定変更状態に移行する。設定変更状態に移行すると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示される。
設定変更状態においては、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。その後、スタートスイッチ7が操作されると、表示値を設定値として確定する。設定キースイッチ37がOFF状態にされると、確定した表示値(設定値)がRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。なお、電源スイッチ39を一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態として電源スイッチ39をONさせる操作を行うことにより、設定変更状態に移行されるため、該操作をまとめて設定変更操作ともいう。
払出率の設定値を確認するためには、以下の作業が必要である。まず、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態において、店員は、前面扉1bを開放する。このとき、メイン制御部41によりドア開放エラー状態に制御される。次に、店員は、カバー23aを開けてリセットスイッチ23を操作する。これにより、ドア開放エラー状態が解除される。ここで、ドア開放エラー状態が解除されたときには、設定キースイッチ37が操作されたときの入力信号がメイン制御部41により有効に受け付けられる一方で、ドア開放エラー状態が解除されていないときには、設定キースイッチ37が操作されても入力信号はメイン制御部41により有効に受け付けられない。このため、店員は、ドア開放エラー状態を解除した後に設定キースイッチ37を操作することにより、入力信号がメイン制御部41により有効に受け付けられて、設定キースイッチ37がON状態となる。設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰する。
本実施の形態のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、RAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用固定データ(本実施の形態では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行うようになっている。なお、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域(本実施の形態では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メイン制御部41は、システムリセットによるかユーザリセットによるかに関わらず、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用固定データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用固定データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用固定データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常フラグをRAM41cにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
なお、本実施の形態では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メイン制御部41は、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
[内部抽選について]
本実施の形態のスロットマシン1は、前述のように遊技状態(通常、内部中、BB(RB))に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施の形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施の形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ラインLN(以下では、有効化された入賞ラインLNを単に入賞ラインLNと呼ぶ)に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役(以下、「リプレイ」と称することもある)と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役(以下、「ボーナス」と称することもある)と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAMに設定されている必要がある。
なお、これら各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
図11のSc6における内部抽選処理で実行する内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM41cに割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態および特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、後述するRTを特定するためのRTフラグの値、賭数および設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。なお、特別役の持ち越しとは、内部抽選において特別役に当選したゲームで特別役が入賞しなかった場合に、特別役の当選状態を次ゲーム以降に持ち越し、特別役が入賞するまで特別役の当選状態を維持することである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値、RTフラグ値および設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
[リールの停止制御について]
次に、図11のSc7におけるリール制御処理において実行するリール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、およびリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施の形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ラインLNに4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ラインLNに揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインLNに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインLNに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインLNに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ラインLNに揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。なお、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ラインLNに揃わないようになっている。
なお、本実施の形態では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や新たに特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した特別役よりも当選した小役が優先され、小役が引き込めない場合のみ、特別役を入賞ラインLNに揃える制御を行っているが、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ラインLNに揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ラインLNに揃える制御を行っても良い。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役とリプレイが同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ラインLNに最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。なお、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ラインLNに揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ラインLNに揃わないようになっている。
本実施の形態においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
なお、本実施の形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
[各種コマンドについて]
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトのモードデータとコマンドの内容を示す1バイトのEXTデータとからなる。サブ制御部91は、モードデータからコマンドの種類を判別し、EXTデータからコマンドの内容を判別する。
各コマンドは、メイン制御部41のRAM41cの特別ワークに設けられたコマンド送信用バッファに一時的に格納され、図12および図13に示すタイマ割込処理(メイン)で実行されるコマンド送信処理(Sk16)においてサブ制御部91に送信される。
サブ制御部91は、メイン制御部41からコマンドを受信したときに、受信したコマンドの種類に応じて、液晶表示器51から表示されている画像、スピーカ53,54から出力される音声、前面扉1bに設けられたランプなどの制御を行う。
BETコマンドは、メダルの投入枚数(賭数の設定に使用されたメダル枚数)、およびBET音の出力の有無を特定可能なコマンドである。BETコマンドは、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6が操作されて賭数数が設定されたときに送信される。
設定変更開始コマンドは、設定変更が開始されたことを示すコマンドである。設定変更開始コマンドは設定変更の開始時に送信される。EXTデータには、設定変更が開始されたことを示す値が設定される。
設定変更終了コマンドは、設定変更が終了したことおよび設定変更により選択された設定値を示すコマンドである。設定変更終了コマンドは設定変更の終了時に送信される。EXTデータには、設定変更により選択される6種類の設定値のいずれかが設定される。
モード選択開始コマンドは、消費電力を抑えるための節電モードに設定するか否かのモード選択状態に移行することを特定可能なコマンドである。モード選択開始コマンドは、モード選択状態に移行する際に送信される。
モード特定コマンドは、選択されたモードを特定可能なコマンドである。モード特定コマンドは、モード選択状態において節電モードに設定するか否かの選択が行われたときに送信される。
モード選択終了コマンドは、モード選択状態を終了することを特定可能なコマンドである。モード選択終了コマンドは、モード選択状態を終了する際に送信される。
エラー開始コマンドは、エラーが発生したことを示すコマンドである。EXTデータには、8種類のエラーのいずれかが設定される。エラー開始コマンドはエラー処理の開始時に送信される。8種類のエラーには、オーバーフロータンク35内のメダルが満タンになったことを示すオーバーフロータンク溢れエラー、ホッパータンク34a内のメダルがなくなったことを示すホッパーエンプティエラー、払い出すメダルがホッパータンク34aなどで詰まったことを示す払出メダル詰まりエラー、メダルセレクタでのメダルの検出異常が発生したことを示す投入信号異常エラー、リールの回転が正常に行われていないことを示すリール回転異常エラー、内部抽選の結果から入賞が予想される入賞予想フラグと実際に入賞した入賞結果とが一致しなかったことを示す不正入賞エラー、RAM異常を示すRAM内容エラーが設定されている。
エラー解除コマンドは、ドア開放エラー状態以外のエラーが解除されたことを示すコマンドである。エラー解除コマンドはエラー処理の解除時に送信される。EXTデータには、エラーが解除されたことを示す値が設定される。
ドア開放エラー解除コマンドは、ドア開放エラー状態が解除されたことを特定可能なコマンドである。ドア開放エラー解除コマンドは、ドア開放エラー状態が解除されたときに送信される。
精算開始時コマンドは、メダルの精算が開始されたことを示すコマンドである。精算開始時コマンドは精算処理の開始時に送信される。EXTデータには、投入されたメダルが精算されたことを示すデータとクレジットされたメダルが精算されたことを示すデータとのいずれかが設定される。
精算終了コマンドは、メダルの精算が終了したことを示すコマンドである。精算終了コマンドは精算処理の終了時に送信される。EXTデータには、精算が終了したことを示す値が設定される。
メダル投入コマンドは、メダルが投入されたことを示すコマンドである。メダル投入コマンドは、クレジットの加算を伴わないメダルの投入時に送信される。EXTデータには、投入したメダルの枚数(1〜3枚のいずれか)を示す値が設定される。
クレジット増加コマンドは、クレジットされたメダルの枚数が増加したことを示すコマンドである。クレジット増加コマンドは、クレジットの加算を伴うメダルの投入時に送信される。EXTデータには、クレジットが増加したことを示す値が設定される。
遊技カウンタ1コマンドは、ゲームが行われるたびにカウントされる0〜127のカウント値を示すコマンドである。遊技カウンタ1コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、0〜127のカウント値のうちのいずれかを示す値が設定される。
リール加速情報コマンドは、リールの回転が開始したことを示すコマンドである。リール加速情報コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、9種類のリールの回転開始パターンのうちのいずれかを示す値が設定される。
内部当選コマンドは、BBに当選したか否かおよびRTの状態を示すコマンドである。内部当選コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、BBに当選したか否かおよびRTの状態を示す値が設定される。
当選番号コマンドは、内部抽選の結果を示すコマンドである。当選番号コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、内部抽選の結果を示す値が設定される。
BB投入枚数1コマンドは、BBのゲームで投入したメダルの枚数を示すコマンドである。BB投入枚数1コマンドは、リールの回転開始時に送信される。EXTデータには、投入されたメダルの枚数を示す値が設定される。
リール停止受付1コマンドは、第1停止が行われたことを示すコマンドである。リール停止受付1コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、各ストップスイッチの受付状態(すなわち操作されたか否か)および各ストップスイッチに内蔵されたLEDの点灯状態(点灯中か否か)を示す値が設定される。
リール滑りコマ数1コマンドは、第1停止が行われたときにリールが停止するまでのコマ数を示すコマンドである。リール滑りコマ数1コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールが停止するまでのコマ数(0〜4コマ)を示す値が設定される。
リール停止位置1コマンドは、第1停止が行われたときにリールが停止する位置を示すコマンドである。リール停止位置1コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールの停止位置(コマ番号0〜20)を示す値が設定される。
リール停止受付2コマンドは、第2停止が行われたことを示すコマンドである。リール停止受付2コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、各ストップスイッチの受付状態(すなわち操作されたか否か)および各ストップスイッチに内蔵されたLEDの点灯状態(点灯中か否か)を示す値が設定される。
リール滑りコマ数2コマンドは、第2停止が行われたときにリールが停止するまでのコマ数を示すコマンドである。リール滑りコマ数2コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールが停止するまでのコマ数(0〜4コマ)を示す値が設定される。
リール停止位置2コマンドは、第2停止が行われたときにリールが停止する位置を示すコマンドである。リール停止位置2コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールの停止位置(コマ番号0〜20)を示す値が設定される。
リール停止受付3コマンドは、第3停止が行われたことを示すコマンドである。リール停止受付3コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、各ストップスイッチの受付状態(すなわち操作されたか否か)および各ストップスイッチに内蔵されたLEDの点灯状態(点灯中か否か)を示す値が設定される。
リール滑りコマ数3コマンドは、第3停止が行われたときにリールが停止するまでのコマ数を示すコマンドである。リール滑りコマ数3コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールが停止するまでのコマ数(0〜4コマ)を示す値が設定される。
リール停止位置3コマンドは、第3停止が行われたときにリールが停止する位置を示すコマンドである。リール停止位置3コマンドは、ストップスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、リールの停止位置(コマ番号0〜20)を示す値が設定される。
遊技カウンタ2コマンドは、ゲームが行われるたびにカウントされる0〜127のカウント値を示すコマンドである。遊技カウンタ2コマンドは、全リールの停止後に送信される。EXTデータには、0〜127のカウント値のうちのいずれかを示す値が設定される。
RT情報2コマンドは、BBに当選したか否か、RBに当選したか否かおよびRTの状態を示すコマンドである。RT情報2コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。EXTデータには、BBに当選したか否かまたはRBに当選したか否かと、RTの状態とを示す値が設定される。
入賞番号1コマンドは、入賞の種類を示すコマンドである。入賞番号1コマンドは、メダルの払出処理開始時に送信される。EXTデータには、BBの作動状態(BB中か否か)と入賞の種類を示す値が設定される。
入賞番号2コマンドは、入賞の種類を示すコマンドである。入賞番号1コマンドは、メダルの払出処理開始時に送信される。EXTデータには、BBの作動状態(BB中か否か)と入賞の種類を示す値が設定される。
入賞枚数コマンドは、入賞により払い出されるメダルの枚数を示すコマンドである。入賞枚数コマンドは、メダルの払出処理開始時に送信される。EXTデータには、メダルの払出枚数を示す値が設定される。
BB払出枚数1コマンドは、BB時のメダルの払出枚数を示すコマンドである。BB払出枚数1コマンドは、BB中におけるメダルの払出処理開始時に送信される。EXTデータには、BB中におけるメダルの払出枚数を示す値(上位7ビット)が設定される。
BB払出枚数2コマンドは、BB時のメダルの払出枚数を示すコマンドである。BB払出枚数2コマンドは、BB中におけるメダルの払出処理開始時に送信される。EXTデータには、BB中におけるメダルの払出枚数を示す値(下位7ビット)が設定される。
BB終了待ちコマンドは、BBの終了待ちであることを示すコマンドである。BB終了待ちコマンドはBB終了時に送信される。EXTデータには、終了待ちのBBの種類(本実施の形態では1種類)を示す値が設定される。
BB終了コマンドは、BBが終了することを示すコマンドである。BB終了コマンドはBB終了時、自動精算の開始時、打ち止め処理の開始時に送信される。EXTデータには、終了するBBの種類(本実施の形態では1種類)を示す値が設定される。
RT情報1コマンドは、RTの状態を示すコマンドである。RT情報1コマンドは、ゲームの終了時に送信される。EXTデータには、RTの状態を示す値が設定される。
BB作動種別コマンドは、BB中か否かを示すコマンドである。BB作動種別コマンドは、ゲームの終了時に送信される。EXTデータには、BB中か否かを示す値が設定される。
遊技終了コマンドは、ゲームを終了したときの遊技状態(BB、RB、リプレイ入賞)を示すコマンドである。遊技終了コマンドは、ゲームの終了時に送信される。EXTデータには、ゲームを終了したときの遊技状態(BB、RB、リプレイ入賞)を示す値が設定される。
ドアコマンドは、前面扉1bが開放されているか否かを示すコマンドである。ドアコマンドは、電源投入時、設定変更開始時、RAM内容エラー開始時、ゲーム終了時、ドア開閉時に送信される。EXTデータには、ドアの開放状態(開放あるいは閉鎖のいずれであるか)を示す値が設定される。
電断復帰1コマンドは、ゲームが行われるたびにカウントされる0〜127のカウント値を示すコマンドである。電断復帰1コマンドは、電源の投入後にバックアップが正常であった場合に送信される。EXTデータには、0〜127のカウント値のうちのいずれかを示す値が設定される。
電断復帰2コマンドは、BBに当選したか否かおよびRTの状態を示すコマンドである。電断復帰2コマンドは、電源の投入後にバックアップが正常であった場合に送信される。EXTデータには、BBに当選したか否かおよびRTの状態を示す値が設定される。
電断復帰3コマンドは、BB中か否かおよび投入済みのメダルの枚数を示すコマンドである。電断復帰3コマンドは、電源の投入後にバックアップが正常であった場合に送信される。EXTデータには、BB中か否かおよび投入済みのメダルの枚数を示す値が設定される。
電断復帰4コマンドは、ゲームを終了したときの遊技状態(BB、RB、リプレイ入賞)を示すコマンドである。電断復帰4コマンドは、電源の投入後にバックアップが正常であった場合に送信される。EXTデータには、ゲームを終了したときの遊技状態(BB、RB、リプレイ入賞)を示す値が設定される。
ホットスタートコマンドは、電源をオフにしないで再起動することを示すコマンドである。ホットスタートコマンドは、電源の投入後にバックアップが正常であった場合に送信される。EXTデータには、電源をオフにしないで再起動することを示す値が設定される。
次に、本実施の形態におけるメイン制御部41が実行する各種制御内容を説明する。
[初期設定処理]
まず、メイン制御部41が実行する初期設定処理について説明する。メイン制御部41は、電力が供給されてリセット回路49からリセット信号が入力されると、システムリセットを行い、起動処理を実行する。そして、起動処理を実行することにより、後述するIMFが0となり、割込禁止状態が設定される。また、起動処理によって内部機能レジスタ(CTCコントロールレジスタや乱数回路に関わるレジスタなど)に初期値が設定される。その後、ユーザプログラムとしてROM41bに記憶されたプログラムにしたがって、図7および図8のフローチャートに示す初期設定処理を行う。
図7および図8に示すように、メイン制御部41は、まず、後述するDI命令の実行により割込マスタ許可フラグ(IMF)=0にし、割込を禁止する(Sa1)。なお、割込処理とは、割込要因が発生したときに基本処理に割り込んで発生する処理である。図12および図13において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を禁止する(Sa1)。次いで、初期化データをセットし(Sa2)、各出力ポートを初期化する(Sa3)。次いで、内蔵レジスタの設定を行う(Sa4)。
内蔵レジスタの設定では、例えば、乱数発生回路42の設定を行う。具体的には、メイン制御部41は、乱数回路の設定において、ユーザによって予め設定された乱数最大値を指定する乱数最大値設定データを内蔵レジスタに書き込む。また、メイン制御部41は、内蔵レジスタに設定した乱数最大値が所定の下限値以下でないかを確認し、乱数最大値が下限値以下である場合には、乱数最大値設定レジスタに設定されている乱数最大値の再設定を行う乱数最大値再設定処理を実行する。
また、メイン制御部41は、乱数発生回路42のカウンタが更新するカウント値の初期値を変更させる初期値変更処理を実行する。また、メイン制御部41は、乱数更新方式選択データを乱数更新方式選択レジスタに書き込む。また、メイン制御部41は、ユーザによって予め設定された乱数発生用クロック信号の周期を指定する周期設定データ(基準クロック信号を何分周させるかを設定するためのデータ)を書き込む。また、メイン制御部41は、乱数発生回路42のカウンタによって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタに入力する初期値を更新するか否かを設定する。また、メイン制御部41は、乱数発生回路42のカウンタによって所定の最終値までカウント値が更新されたときに、カウンタが更新するカウント値の順列を変更するか否かを設定する。そして、メイン制御部41は、乱数回路起動データを書き込む。そのようにすることによって、メイン制御部41は乱数発生回路42を起動させる。
次いで、電源電圧が正常か否かを判定する(Sa5)。電源電圧が正常でない場合(Sa5でN)には正常になるまで判定を繰り返す。電源電圧が正常である場合(Sa5でY)には割込ベクタの上位アドレスをセットする(Sa6)。そして、RAMのアクセスを許可し(Sa7)、スタックポインタを初期化する(Sa8)。
次いで、RAMパリティを計算する(Sa10)。そして、計算したRAMパリティが0になるか否かを判定する(Sa11)。RAMパリティが0にならない場合(Sa11でN)にはSa14に進む。
RAMパリティが0になる場合(Sa11でY)にはRAM破壊診断用固定データをRAM41cから取得する(Sa12)。そして、取得したRAM破壊診断用固定データが正しいか否かを判定する(Sa13)。次いで、Sa14のステップでは、RAM破壊診断用固定データをクリアする(Sa14)。
次いで、設定キースイッチがオンにされているか否かを判定する(Sa15a)。設定キースイッチがオンの場合(Sa15aでY)には、メイン制御部41は、断電前においてエラー状態であったか否かを判定する(Sa15b)。断電前においてエラー状態であった場合(Sa15bでY)には、メイン制御部41は、後述するRAM異常フラグがセットされているか否かを判定する(Sa15c)。
Sa15bの判定において断電前にエラー状態では無かったと判定した場合(Sa15bでN)、またはSa15cの判定においてRAM異常フラグがセットされていると判定した場合(SA15cでY)には、メイン制御部41は、タイマ割込の設定を行う(Sa22)。具体的には、所定時間毎に定期的にタイマ割込がかかるようにメイン制御部41に内蔵されているタイマ回路のレジスタの設定を行なう。例えば0.56msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、0.56ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。なお、タイマ回路では該レジスタの設定が行われることにより、タイマが初期化され、初期値から計時を開始することになる。そして、タイマ割込の設定が終了すると図9および図10に示す設定変更処理に移行する。
一方、Sa15aの判定において設定キースイッチがオフと判定した場合(Sa15aでN)、またはSa15cの判定においてRAM異常フラグがセットされていないと判定した場合(Sa15cでN)には、Sa11の判定、Sa13の判定、RAM異常フラグがセットされているか否かにもとづきRAM41cの記憶内容が破壊されていたか否か、すなわちRAM41cの記憶内容が正常か否かを判定する(Sa16)。RAM41cの記憶内容が破壊されていない場合(Sa16でN)には、電断復帰コマンド(電断復帰コマンド1〜4)をサブ制御部91に送信するとともに(Sa17)、ホットスタートコマンドをサブ制御部91に送信する(Sa18)。なお、RAM41cの記憶内容が破壊されていない場合とは、Sa11でY、かつSa13でRAM破壊診断用固定データが正しいと判定され、かつRAM異常フラグがセットされていない場合である。
そして、全レジスタを復帰し(Sa19)、Sa22と同様のタイマ割込みの設定を行う(Sa20)。そして、図13に示すタイマ割込処理(メイン)のSk26の処理に復帰する。
また、RAM41cの記憶内容が破壊されている場合(Sa16でY)には、初期化するRAMの開始アドレスをレジスタにセットし(Sa23)、指定したアドレスで示すRAMの領域をクリア(以下、「初期化」ともいう)する(Sa24)。なお、RAM41cの記憶内容が破壊されている場合とは、Sa11でNまたはSa13でRAM破壊診断用固定データが正しいと判定されない場合またはRAM異常フラグがセットされている場合のいずれかの場合である。
ここで、RAM41cの格納領域は、設定値ワーク、特別ワーク、重要ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
設定値ワークは、設定値や乱数値など、通常の設定変更時に初期化すると不都合のあるデータが格納される領域である。
特別ワークは、I/Oポート41dの入出力データや、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータなど、設定変更開始前にのみ初期化されるデータが格納される領域である。
重要ワークは、クレジット数を示すカウンタや、各種表示器やLEDの表示データ、遊技時間の計時カウンタ、ゲーム終了時に初期化すると不都合があるデータが格納される領域である。
一般ワークは、持越しが行われない当選フラグや、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払い出し枚数など、1遊技(1ゲーム)に必要なデータであって、ゲーム終了時に初期化可能なデータが格納される領域である。
未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域である。
スタック領域は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域である。
そして、Sa23でアドレスを指定した場合には、RAM41cの格納領域のうち、上記した全ての領域が初期化される。次いで、RAM41cの記憶内容が正常でないことを示すRAM異常フラグをRAM41cにセットし(Sa25)、エラー処理に移行する。エラー処理では、エラー状態になって遊技を行うことが不能になる。エラー状態は、設定キースイッチ37をオンにして電源スイッチ39をオンにすることによってSa15aでYと判定させ、さらにSa15bでYと判定させ、Sa15cでYと判定させることで設定変更処理(図9および図10参照)に移行させることにより解除することができる。よって、設定キースイッチ37をオンにせずに電源スイッチ39をオンにした場合には、Sa15aでNとなり、Sa16でYとなるので再度エラー状態になる。
なお、本実施の形態では、データを「00h」とすること、すなわちクリアすることにより初期化を行っている。しかし、例えば、データを「FFh」としたり、データごとに予め決められた値を入力することにより、初期化を行うことも可能である。
また、本実施の形態では、メイン制御部41は、RAM異常以外のエラー状態の場合、設定変更処理は行わないように制御する(Sa15bでY、Sa15cでN)。これにより、RAM異常以外のエラー状態(異常状態)では設定変更や設定確認(所定事象)を発生させないようにすることができる。
[設定変更処理]
次に、メイン制御部41が実行する設定変更処理について説明する。
図9および図10に示すように、メイン制御部41は、まず、初期化するRAM41cの開始アドレスをレジスタにセットする(Sb1)。なお、RAM41cは16ビットのメモリ空間アドレスにより、使用目的に応じた領域に区切られている。そして、Sb1の処理においては、メモリ空間アドレスのうち初期化を行う開始アドレスをレジスタにセットする。次いで、図7のSa10におけるRAMパリティの計算又は図7のSa12で取得したRAM破壊診断用固定データにもとづき、RAMの内容が異常であるか否かを判定する(Sb2)。RAMの内容が異常の場合(Sb2でY)にはSb4の処理に進む。RAMの内容が異常でない場合(Sb2でN)には、設定変更開始時の初期化対象RAMの先頭アドレスをレジスタにセットする(Sb3)。
次いで、Sb1又はSb3で指定したアドレスで示すRAMの領域をクリアする(Sb4)。なお、Sb1でアドレスを指定した場合には、RAM41cの格納領域のうち、上記した全ての領域が初期化される。また、Sb3でアドレスを指定した場合には、RAM41cの格納領域のうち、特別ワーク、重要ワーク、一般ワーク、未使用領域、スタック領域が初期化される。Sb4の処理が終了すると、後述する設定変更開始コマンドをサブ制御部91に送信し(Sb5)、図12および図13において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可する(Sb6)。
次いで、設定/リセットスイッチ38がオンか否かを判定する(Sb7)。設定/リセットスイッチ38がオンの場合(Sb7でY)には設定値をレジスタにセットする(Sb8)。設定/リセットスイッチ38がオフの場合(Sb7でN)には、スタートスイッチ7がオンか否かを判定する(Sb9)。
スタートスイッチ7がオンになっていない場合(Sb9でN)にはSb7の処理に戻る。スタートスイッチ7がオンになっている場合(Sb9でY)には設定キースイッチがオフになっているか否かを判定する(Sb10)。設定キースイッチがオフになっていない場合(Sb10でN)には、設定キースイッチがオンになるまで判定を繰り返す。設定キースイッチがオフになっている場合(Sb10でY)には、レジスタにセットしている設定値のデータをRAM41cに格納する(Sb11)。
次いで、設定変更終了コマンドをサブ制御部91に送信する(Sb12)。そして、設定変更終了時の初期化対象RAMの先頭アドレスをレジスタにセットし(Sb13)、図11のメイン処理に移行する。
[メイン処理]
次に、メイン制御部41が実行するメイン処理について説明する。なお、メイン処理は一単位の遊技毎に繰り返し実行される。そして、メイン処理の一周期が遊技の一単位に相当している。
図11に示すように、メイン制御部41は、まず、図12および図13において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を禁止する(Sc1)。次いで、初期化対象RAMの最終アドレスをセットする(Sc2)。
次いで、指定したアドレスで示すRAMの領域をクリアする(Sc3)。このとき、設定変更処理後にメイン処理が開始された場合は、図10のSb13で指定したアドレスからSc2で指定したアドレスまでが初期化される。これにより、RAM41cの格納領域のうち、重要ワーク、一般ワークが初期化される。また、一単位の遊技の終了時には、Sc9で指定したアドレスからSc2で指定したアドレスまでが初期化される。これにより、RAM41cの格納領域のうち、一般ワークが初期化される。そして、図12および図13において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を許可する(Sc4)。
次いで、遊技開始待ち処理を実行する(Sc5)。遊技開始待ち処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。
次いで、内部抽選処理を実行する(Sc6)。内部抽選処理では、Sc5のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するか(すなわち、表示結果の導出を許容するか否か)どうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、RAM41cに当選フラグが設定される。なお、内部抽選により特別役(BBまたはRB)に当選した場合は特別役持ち越しフラグセットされる。そして、上記したように特別役持ち越しフラグの有無を判定することによって特別役の持ち越しの有無を判定し、持ち越しの有無に応じた当選役(特別役持ち越し中には特別役は内部抽選の対象から除外される)について判定処理が行われる。
次いで、リール制御処理を実行する(Sc7)。リール制御処理では、スタートスイッチ7の操作に応答して各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、Sc6のステップにおける内部抽選の結果および遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
次いで、遊技終了時設定処理を実行する(Sc8)。遊技終了時設定処理では、Sc7の処理において全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。なお、特別役が入賞した場合には本処理において特別役持ち越しフラグがクリアされる。そして、入賞が発生したと判定した場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出等の処理を行う。入賞が発生した場合にはメダルの払い出し等が終了した後に次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。また、入賞が発生しなかった場合にはリールが停止した後に、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
遊技終了時設定処理が終了すると、遊技毎終了時の初期対象RAMの先頭アドレスをセットして、Sc1に戻る。Sc1に戻るとSc2で初期化対象RAM最終アドレスをレジスタにセットし、Sc3で指定した領域のRAMをクリアする。これにより、遊技毎にRAMがクリアされる。
また、メイン処理では、ゲームの進行制御に応じてコマンドを生成してコマンドバッファに設定し、サブ制御部91に送信されるようになっている。
[タイマ割込処理(メイン)]
図12および図13は、メイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で初期設定処理やゲーム処理に割り込んで実行するタイマ割込処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。なお、タイマ割込処理(メイン)とは、後述するカウンタタイマ(CTC)のカウントに応じて発生する割込(タイマ割込ともいう)により実行される処理であり、タイマ割込処理のプログラムが格納されたアドレスは、割込処理用ベクタテーブルのタイマ割込(CTC0)に対応する値として設定されている。そして、タイマ割込が発生すると該アドレスからの処理が実行される。また、タイマ割込処理(メイン)の間隔(0.56ms)は、CTCのタイマ値に任意値として0.56msを設定することにより設定されている。タイマ割込処理(メイン)の実行期間中は自動的に他の割込が禁止される。
図12および図13に示すように、タイマ割込処理(メイン)においては、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sk1)。
次いで、停電判定処理を行う(Sk2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sk2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sk3)、電断フラグが設定されていなければ、Sk4に進み、電断フラグが設定されていた場合には、電断処理(メイン)に移行する。
Sk4のステップでは、入力ポートから各種スイッチ類の検出データを入力するポート入力処理を行う。
次いで、4種類のタイマ割込1〜4から当該タイマ割込処理(メイン)において実行すべきタイマ割込を識別するための分岐用カウンタを1進める(Sk5)。この実施形態では、タイマ割込1とは、モータを制御してリールの開始制御を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述するリール始動処理など、Sk9〜Sk11の処理が行われる。また、タイマ割込2とは、LED表示制御や、時間カウンタの更新、ドア開閉状態の監視、制御信号等の出力制御、コマンドおよび外部出力信号の更新を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述するLEDダイナミック表示処理など、Sk12〜Sk17の処理が行われる。また、タイマ割込3とは、リールの原点通過を検出したり、スイッチ入力を監視したり、乱数値の読み出しを行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述する原点通過時処理など、Sk20〜Sk22の処理が行われる。また、タイマ割込4とは、停止スイッチの入力を検出してリールの停止制御を行うタイマ割込中の分岐処理であり、具体的には、後述する停止スイッチ処理など、Sk23〜Sk25の処理が行われる。Sk5のステップでは、分岐用カウンタ値が0〜2の場合に1が加算され、カウンタ値が3の場合に0に更新される。すなわち分岐用カウンタ値は、タイマ割込処理(メイン)が実行される毎に、0→1→2→3→0・・・の順番でループする。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して2または3か、すなわちタイマ割込3またはタイマ割込4かを判定し(Sk6)、タイマ割込3またはタイマ割込4ではない場合、すなわちタイマ割込1またはタイマ割込2の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中か否かを確認し、リールモータ32L、32C、32Rの始動時または定速回転中であれば、後述するSk10のモータステップ処理において変更した位相信号データや後述するSk24の最終停止処理において変更した位相信号データを出力するモータ位相信号出力処理を実行する(Sk7)。
次いで、分岐用カウンタ値を参照して1か否か、すなわちタイマ割込2か否かを判定し(Sk8)、タイマ割込2ではない場合、すなわちタイマ割込1の場合には、リールモータ32L、32C、32Rの始動時のステップ時間間隔の制御を行うリール始動処理(Sk9)、リールモータ32L、32C、32Rの位相信号データの変更を行うモータステップ処理(Sk10)、リールモータ32L、32C、32Rの停止後、一定時間経過後に位相信号を1相励磁に変更するモータ位相信号スタンバイ処理(Sk11)を順次実行した後、Sk25のステップに進む。
また、Sk8のステップにおいてタイマ割込2の場合には、各種表示器をダイナミック点灯させるLEDダイナミック表示処理(Sk12)、各種LED等の点灯信号等のデータを出力ポートへ出力する制御信号等出力処理(Sk13)、各種時間カウンタを更新する時間カウンタ更新処理(Sk14)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態の監視、ドアコマンドの送信要求などを行うドア監視処理(Sk15)、コマンドバッファに設定された設定変更中コマンドや復帰コマンド、エラーコマンド等の各種コマンドをサブ制御部91に送信するコマンド送信処理(Sk16)、外部出力信号を更新する外部出力信号更新処理(Sk17)を順次実行した後、Sk25のステップに進む。
また、Sk6のステップにおいてタイマ割込3またはタイマ割込4であれば、更に、分岐用カウンタ値を参照して3か否か、すなわちタイマ割込4か否かを判定し(Sk18)、タイマ割込4でなければ、すなわちタイマ割込3であれば、回転中のリール2L、2C、2Rの原点通過(リール基準位置の通過)をチェックし、リール回転エラーの発生を検知するとともに、停止準備が完了しているか(停止準備完了コードが設定されているか)を確認し、停止準備が完了しており、かつ定速回転中であれば、回転中のリールに対応するストップスイッチの操作を有効化する原点通過時処理(Sk20)、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rなどのスイッチ類の検出状態に変化があったか否かの判定、操作検出コマンドの送信要求等を行うスイッチ入力判定処理(Sk21)、乱数値レジスタR1Dから数値データを読み出して乱数値格納ワークに格納する乱数値読出処理(Sk22)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
また、Sk18のステップにおいてタイマ割込4であれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの検出に伴って停止リールのワークに停止操作位置が格納されたときに、停止リールのワークに格納された停止操作位置から停止位置を決定し、何ステップ後に停止すれば良いかを算出する停止スイッチ処理(Sk23)、停止スイッチ処理で算出された停止までのステップ数をカウントして、停止する時期になったら2相励磁によるブレーキを開始する停止処理(Sk24)、停止処理においてブレーキを開始してから一定時間後に3相励磁とする最終停止処理(Sk25)を順次実行した後、Sk26のステップに進む。
Sk26のステップでは、Sk1においてスタック領域に退避したレジスタを復帰し、禁止されていた割込が許可されて、割込前の処理に戻る。
[電断処理(メイン)]
図14は、メイン制御部41が前述したタイマ割込処理(メイン)において電断フラグが設定されていると判定した場合に実行する電断処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
電断処理(メイン)においては、まず、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sm1)。なお、前述したIレジスタ及びIYレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、破壊診断用固定データ(本実施の形態では、5A(H))をセットする(Sm2)。そして、図12および図13において説明するメイン制御部41が一定間隔(0.56msの間隔)で実行するタイマ割込処理(メイン)の割込を禁止し、全ての出力ポートを初期化する(Sm3)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してセットし(Sm4)、RAM41cへのアクセスを禁止する(Sm5)。
その後、電圧が低下してメイン制御部41のCPU41aが停止して待機状態に移行する。そして、この待機状態のまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
なお、本実施の形態では、出力ポートの初期化の前に割込禁止に設定しているが、サブ制御基板90、外部出力基板1000、リールモータやリールセンサにデータを出力するための出力ポートへのデータの書き込みやシリアル通信回路へのデータの書き込みを行う前に割込禁止に設定してもよい。
[ドア開放エラー解除処理]
図15を参照しながら、メイン制御部41が実行するドア開放エラー解除処理について説明する。ドア開放エラー解除処理は、店員がドア開放エラー状態を解除するための処理であり、割込処理によって実行される。
メイン制御部41は、リセットスイッチ23がONされたか否かを判定する(S100)。メイン制御部41は、リセットスイッチ23がONされていないと判定したときには(S100でN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、リセットスイッチ23がONされたと判定したときには(S100でY)、ドアセンサ60の検出信号がON状態であるか否かを判定する(S101)。メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がOFF状態であると判定したときには(S101でN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドアセンサ60の検出信号がON状態であると判定したときには(S101でY)、現在がドア開放エラー状態であるか否かを判定する(S102)。メイン制御部41は、ドア開放エラー状態ではない、つまり、すでにドア開放エラー状態が解除されていると判定したときには(S102でN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、未だドア開放エラー状態であると判定したときには(S102でY)、リセットスイッチ23のカバー23aが開放されているか否かを判定する(S103a)。メイン制御部41は、リセットスイッチ23のカバー23aが閉鎖されていると判定したときには(S103aでN)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、リセットスイッチ23のカバー23aが開放されていると判定したときには(S103aでY)、設定キースイッチ37がオフであるか否かを判定する(S103b)。設定キースイッチ37がオフになっていない場合(S103bでN)には、ドア開放エラー解除処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がオフになっていると判定したときには(S103bでY)、S100におけるリセットスイッチ23の操作に基づく入力信号を有効に受け付け、ドア開放エラー状態を解除する(S104)。その後、メイン制御部41は、サブ制御部91に対してドア開放エラーが解除されたことを特定可能なドア開放エラー解除コマンドをサブ制御部91に送信し(S105)、ドア開放エラー解除処理を終了する。
ここで、従来においては、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによってリセットスイッチ23が不正に操作される虞がある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつドアセンサ60の検出信号がON状態、すなわち前面扉1bの開放が検出されていないと、リセットスイッチ23の操作に基づく入力信号が有効に受け付けられず、ドア開放エラー状態を解除することができない。つまり、リセットスイッチ23が操作されても、前面扉1bが閉鎖されているときにはドア開放エラー状態の解除が禁止される。これにより、ドア開放エラー状態の解除が不正に行われてしまうことを防止できる。
しかも、リセットスイッチ23はカバー23aで覆われており、カバー23aの開放が検出されないとリセットスイッチ23の操作が有効に受け付けられず、ドア開放エラー状態を解除することができない。このため、不正にドア開放エラー状態を解除することをより効果的に防止できる。
さらに、本実施の形態では、設定キースイッチ37がオンであるときにリセットスイッチ23が操作されたとしても、ドア開放エラー状態を解除しない。従って、設定キースイッチ37がオンの状態でドア開放エラー状態が終了することを防止することができる。
[エラー処理]
図16を参照しながら、メイン制御部41が実行するエラー処理について説明する。メイン制御部41は、エラー状態が発生したことを検出する。例えば、メイン制御部41は、オーバーフロータンク35内のメダルが満タンとなったときに、エラー状態「オーバーフロータンク溢れエラー」が発生したことを検出する。また、例えば、メイン制御部41は、ホッパータンク34a内のメダルがなくなったときに、エラー状態「ホッパーエンプティエラー」が発生したことを検出する。また、例えば、メイン制御部41は、払い出すメダルがホッパータンク34aなどで詰まったときに、エラー状態「払出メダル詰まりエラー」が発生したことを検出する。また、例えば、メイン制御部41は、メダルセレクタでのメダルの検出異常が発生したときに、エラー状態「投入信号異常エラー」が発生したことを検出する。また、例えば、メイン制御部41は、リールの回転が正常に行われていないときに、エラー状態「リール回転異常エラー」が発生したことを検出する。また、例えば、メイン制御部41は、内部抽選の結果から入賞が予想される入賞予想フラグと実際に入賞した入賞結果とが一致しなかったときに、エラー状態「不正入賞エラー」が発生したことを検出する。また、例えば、メイン制御部41は、RAM異常が発生したときに、エラー状態「RAM内容エラー」が発生したことを検出する。なお、メイン制御部41は、これらのエラー状態や上述したドア開放エラー状態など、複数のエラー状態が発生した場合においても、発生した全てのエラー状態を検出することができる。
また、エラー処理は、各処理において、エラー状態が発生した場合に割込処理によって実行される。例えば、オーバーフロータンク35内のメダルが満タンとなったとき(オーバーフロータンク溢れエラー)に、メイン制御部41はエラー処理を実行する。また、例えば、ホッパータンク34a内のメダルがなくなったとき(ホッパーエンプティエラー)に、メイン制御部41はエラー処理を実行する。また、例えば、払い出すメダルがホッパータンク34aなどで詰まったとき(払出メダル詰まりエラー)に、メイン制御部41はエラー処理を実行する。また、例えば、メダルセレクタでのメダルの検出異常が発生したとき(投入信号異常エラー)に、メイン制御部41はエラー処理を実行する。また、例えば、リールの回転が正常に行われていないとき(リール回転異常エラー)に、メイン制御部41はエラー処理を実行する。また、例えば、内部抽選の結果から入賞が予想される入賞予想フラグと実際に入賞した入賞結果とが一致しなかったとき(不正入賞エラー)に、メイン制御部41はエラー処理を実行する。また、例えば、RAM異常が発生したとき(RAM内容エラー)に、メイン制御部41はエラー処理を実行する。
エラー処理では、図16に示すように、現在の遊技補助表示器12の表示状態をスタックに退避し(Se1)、レジスタに格納されているエラーコードを遊技補助表示器12に表示する(Se2)。
次いで、レジスタに格納されているエラーコードを確認し、当該エラーコードが断線異常エラー、RAM異常エラーまたは異常入賞エラーを示すエラーコードであるか否かを判定し(Se3a)、断線異常エラー、RAM異常エラーまたは異常入賞エラーを示すエラーコードである場合には、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
また、Se3aのステップにおいて、断線異常エラー、RAM異常エラー及び異常入賞エラー以外を示すエラーコードではないと判定された場合には、設定キースイッチ37がオフであるか否かを判定する(Se3b)。設定キースイッチ37がオフになっていない場合(Se3bでN)には、設定キースイッチ37がオンになるまで判定を繰り返す。設定キースイッチがオフになっている場合(Se3bでY)には、ドア開放エラー状態であるか否かを判定する(Se3c)。ドア開放エラー状態であると判定した場合(Se3cでY)には、Se3bのステップに戻る。
一方、ドア開放エラー状態ではないと判定した場合(Se3cでN)には、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されているか否かを判定し(Se4)、リセット/設定スイッチ38の操作が検出されていなければ、更にリセットスイッチ23の操作が検出されているか否かを判定し(Se5)、リセットスイッチ23の操作も検出されていなければ、Se3bのステップに戻る。すなわち、設定キースイッチ37がオフであり、かつドア開放エラー状態ではない場合に、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23の操作が検出されるまで、遊技の進行が不能な状態で待機する。
そして、設定キースイッチ37がオフであり、かつドア開放エラー状態ではない場合に、Se4のステップにおいてリセット/設定スイッチ38の操作が検出された場合、またはSe5のステップにおいてリセットスイッチ23の操作が検出された場合には、レジスタに格納されているエラーコードをクリアし(Se6)、遊技補助表示器12の表示状態をSe1のステップにおいてスタックに退避した表示状態に復帰させて(Se7)、もとの処理に戻る。
このようにエラー処理においては、断線異常エラー、RAM異常エラー及び異常入賞エラー以外によるエラー処理であれば、設定キースイッチ37がオフであり、かつドア開放エラー状態ではない場合に、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、断線異常エラー、RAM異常エラーまたは異常入賞エラーによるエラー処理であれば、リセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されても、エラー状態が解除されて元の状態に復帰することはない。
さらに、本実施の形態では、設定キースイッチ37がオンであるときにリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されたとしても、エラー状態を解除しない。従って、設定キースイッチ37がオンの状態でエラー状態が終了することを防止することができる。
[エラー解除画面例]
上述したとおり、「ドア開放エラー解除処理」においては、設定キースイッチ37がオフであるときにリセットスイッチ23が操作されることで、ドア開放エラー状態を解除してもとの処理に戻る。また、「エラー処理」においては、設定キースイッチ37がオフであるときにリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に戻る。例えば、図17に示すように、ドア開放エラー状態で「ドアが開いています」とエラー表示を行っている場合(図17(A))、設定キースイッチ37がオフであるときにリセットスイッチ23が操作されることで、エラー状態を解除して通常画面を表示する(図17(B))。すなわち、エラー状態を解除してもとの処理に戻る。
また、上述したとおり、「ドア開放エラー解除処理」においては、設定キースイッチ37がオンであるときにリセットスイッチ23が操作されたとしても、エラー状態を解除しない。また、「エラー処理」においては、設定キースイッチ37がオンであるときにリセット/設定スイッチ38またはリセットスイッチ23が操作されたとしても、エラー状態を解除しない。例えば、図18に示すように、ドア開放エラー状態で「ドアが開いています」とエラー表示を行っている場合(図18(A))、設定キースイッチ37がオンであるときにリセットスイッチ23が操作されたとしても、エラー状態を解除せずエラー表示を行い続ける(図18(B))。従って、設定キースイッチ37がオンの状態でエラー状態が終了することを防止することができる。
[可動手段の動作確認]
次に、可動手段901〜903の動作確認について説明する。図19は、可動手段901〜903の動作を説明するための図である。可動手段901〜903は、演出時などに可動する部材である。可動手段901は、初期位置911と可動位置921との間を移動する。初期位置911は液晶表示器51の表示領域には重畳しない位置である。また、可動位置921は液晶表示器51の表示領域に重畳する位置である。可動手段902は、初期位置912と可動位置922との間を移動する。初期位置912は液晶表示器51の表示領域に重畳しない位置である。また、可動位置922は液晶表示器51の表示領域に重畳する位置である。可動手段903は、初期位置913と可動位置923との間を移動する。初期位置913および可動位置923は液晶表示器51の表示領域に重畳しない位置である。
本実施の形態では、サブ制御部91は確認動作制御手段として動作し、所定の条件時に可動手段901〜903の動作確認を行う。なお、所定の条件時とは、例えば、スロットマシン1の電源投入時や、可動手段901〜903の動作エラーを検出したときなど、可動手段901〜903の動作や初期位置を確認したいとき等である。
具体的には、サブ制御部91は、可動手段901〜903を可動位置921〜923まで移動させる(図19(A)〜(C))。なお、図示する例では、動作確認前に可動手段901〜903は初期位置911〜913に存在しているが(図19(A))、動作確認前に可動手段901〜903が初期位置911〜913に存在していない場合であっても、可動手段901〜903を可動位置921〜923まで移動させる(図19(C))。その後、サブ制御部91は、可動手段901〜903を、可動位置921〜923から初期位置911〜913まで移動させる(図19(C)〜(E))。
このように可動手段901〜903の動作確認を行うことで、動作確認後には可動手段901〜903を初期位置911〜913に移動させることができる。また、例えば、動作確認における可動手段901〜903の動作を例えばセンサ(図示せず)で検出することで、可動手段901〜903が正常に動作するか否かを確認することができる。
なお、可動手段901〜903の動作確認では可動手段901〜903が実際に移動するため、動作確認の終了までに時間がかかる。そこで、本実施の形態では、可動手段901〜903の動作確認と並行して、演出制御基板90の初期設定を行う。演出制御基板90の初期設定は、演出制御基板90が動作を行うために必要な設定を行う処理である。例えば、サブ制御部91は初期設定手段として動作し、サブCPU91aが、ROM91bに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、演出制御基板90の初期設定を行う。演出制御基板90の初期設定を行うことで、演出制御基板90による各処理を実行することができる。例えば、液晶表示器51に演出画像等を表示させたり、スピーカ53,54から音を出力させたり、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けて、受け付けた操作に基づいた処理を行ったりすることができる。
図19に示す例では、可動手段901〜903が初期位置911〜913から可動位置921〜923までに移動する間(図19(A)〜(B))に、演出制御基板90の初期設定を行っている。また、演出制御基板90の初期設定を完了することにより、例えば、液晶表示器51に演出画像を表示させることができる(図19(C)〜(E))。
上述したとおり、確認動作実行期間に可動手段901〜903が移動中であっても、演出制御基板90の初期設定期設定が完了した後には、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けて、受け付けた操作に基づいた処理をサブ制御部91が行うことができる。しかしながら、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そこで、本実施の形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにし、確認動作実行期間の煩わしさを低減させる。また、本実施の形態では、遊技者側設定スイッチ70は、点灯および消灯することができる。そこで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにすることで、確認動作実行期間の煩わしさを低減させる。
図20は、スロットマシン1の電源投入後における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間は、時刻t2以降の期間である。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長い。このように、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t1と時刻t2との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
図21は、例えば可動手段901〜903の動作に不具合があり、通常時よりも可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
通常時の可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までである。しかしながら、図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、通常時よりも長くなり、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までである。
そこで、本実施の形態では、可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合には、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間を可動手段901〜903の確認動作実行期間よりも長くする。図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までであり、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間は、時刻t4以降の期間である。
これにより、可動手段901〜903の確認動作実行期間が通常時よりも長くなった場合においても、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなる。従って、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、本実施の形態では、可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合には、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間を可動手段901〜903の確認動作実行期間よりも長くする。図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までであり、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までである。また、遊技者側設定スイッチ70を点灯する期間は、時刻t4以降の期間である。
これにより、可動手段901〜903の確認動作実行期間が通常時よりも長くなった場合においても、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。従って、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までの期間の方が長い。このように、可動手段901〜903の確認動作実行期間の長さに応じて、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間の長さに応じて、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t3と時刻t4との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
なお、上述した例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間において、可動手段901〜903を同時に動作させていたが、これに限らない。例えば、可動手段901〜903の確認動作実行期間において、可動手段901〜903を個別に動かすようにしてもよい。具体例としては、初めに可動手段901を可動位置921まで動作させ、その後、可動手段901を可動位置921から初期位置911まで動作させる。続いて、可動手段902を可動位置922まで動作させ、その後、可動手段902を可動位置922から初期位置912まで動作させる。続いて、可動手段903を可動位置923まで動作させ、その後、可動手段903を可動位置923から初期位置913まで動作させる。なお、可動手段901〜903の動作確認順は、どのような順番であってもよい。また、複数の可動手段901〜903の動作確認のタイミングが重なっていてもよい。例えば、可動手段901の動作確認を行っている途中に、可動手段902や可動手段903の動作確認を開始してもよい。
また、可動手段901〜903の動作確認を個別に行う場合には、所定の可動手段901〜903の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間としてもよい。例えば、可動手段901〜903のうち、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理と同時に動作するのが煩わしいのは可動手段901のみである場合、可動手段901の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間としてもよい。
図22は、可動手段901の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とする場合における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
図示する例では、可動手段901の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間である。また、可動手段902の確認動作実行期間は、時刻t1から時刻t5までの期間である。また、可動手段903の確認動作実行期間は、時刻t5から時刻t6までの期間である。
また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間は、時刻t2以降の期間である。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長い。このように、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、可動手段901の確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、可動手段901の確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、可動手段901の確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、可動手段901の確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、可動手段901の確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、可動手段901の確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t1と時刻t2との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
[店側演出設定処理]
図23を参照しながら、メイン制御部41が実行する店側演出設定処理について説明する。店側演出設定処理は、店員が遊技中の演出態様の基準となる設定を変更する際に実行される処理である。店側演出設定処理が実行されることによって、店員は、演出における音量の基準となる大きさ(第1音量段階)と、演出における光量の基準となる大きさ(第1光量段階)とを設定することができる。さらに、店側演出設定処理が実行されることによって、店員は、非節電状態となる通常モードまたは節電状態となる節電モードを設定することができる。
メイン制御部41は、店側設定スイッチ80のチャンネルが切り替えられたか否かを判定する(S130)。メイン制御部41は、店側設定スイッチ80のチャンネルが切り替えられたと判定したときには(S130でY)、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S131)。メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S131でY)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S131でN)、演出における音量および光量の基準となる大きさを、切り替え後のチャンネル設定に対応する第1音量段階および第1光量段階に設定する(S132)。なお、このとき設定された第1音量段階および第1光量段階は、即座に演出の音量および光量に反映されず、その後、遊技者によって遊技者側設定スイッチ70が操作されたときに設定画面が表示されたときに反映される。その後、メイン制御部41は、店側演出設定処理を終了する。
このように、店員のみが前面扉1bを開放することができるため、店員以外の者が操作できない店側設定スイッチ80を店員が操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の基準となる大きさを設定することができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ店側設定スイッチ80が操作されたことを条件に、音量および光量の基準設定が可能である。
ここで、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによって店側設定スイッチ80が操作されたり、筐体1aと前面扉1bの隙間を工具でこじ開けて特殊な機械を用いて店側設定スイッチ80が操作されたことと同じ状況が作り出されたりする虞がある。
しかし、本実施の形態においては、これらのような不正行為によって店側設定スイッチ80が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには音量および光量の基準設定が禁止されるため、音量および光量の基準設定が不正に行われてしまうことを防止することができるとともに、店員が意図しない内容で音量および光量の基準設定が行われてしまうことを防止することができる。
メイン制御部41は、店側設定スイッチ80のチャンネルが切り替えられていないと判定したときには(S130でN)、全てのストップスイッチが同時に長押しされたか否かを判定する(S134)。メイン制御部41は、全てのストップスイッチが同時に長押しされなかったと判定したときには(S134でN)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、全てのストップスイッチが同時に長押しされたと判定したときには(S134でY)、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S135)。メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S135でY)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S135でN)、S136に進む。この後、サブ制御部91に対してモード選択状態に移行することを特定可能なモード選択開始コマンドを送信する(S137)。
モード選択状態において、メイン制御部41は、店員によって通常モードまたは節電モードが選択されたか否かを判定する(S138)。メイン制御部41は、所定期間内にいずれかのモードが選択されたと判定したときには(S138でY)、選択されたモードを設定する(S139)。その後、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して選択されたモードを特定可能なモード特定コマンドを送信する(S140)。これにより、サブ制御部91は、選択されたモードに応じて各種の演出手段を制御する。たとえば、節電モードに設定されたときには、通常モード時に比べて、演出に用いるLEDの数を減らしたり、LEDの光量を下げたりといった制御を行う。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にいずれのモードも選択されなかったと判定したとき(S138でN)、またはモード特定コマンドを送信した後には、終了操作されたか否かを判定する(S141)。この終了操作は、スタートスイッチ7を長押しすることによって行われる。メイン制御部41は、所定期間内に終了操作されなかったと判定したときには(S141でN)、S138の処理に戻る。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が長押しされたと判定したときには(S141でY)、サブ制御部91に対してモード選択状態を終了することを特定可能なモード選択終了コマンドを送信し(S142)、店側演出設定処理を終了する。
このように、全てのストップスイッチを店員が同時に長押しすることによって、節電モードの設定をすることができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ全てのストップスイッチが同時に長押しされたことを条件に、節電モードの設定が可能である。
ここで、ストップスイッチは、前面扉1bの外側に配置されるため、たとえば、店員以外の遊技者であっても操作することが可能である。このため、遊技中に遊技者が不意に全てのストップスイッチを同時に長押ししてしまって、節電モードの設定がされてしまう虞がある。
しかし、本実施の形態においては、全てのストップスイッチが同時に長押しされたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには節電モードの設定が禁止されるため、店員が意図しないときに節電モードの設定が行われてしまうことを防止することができる。
[音量および光量の設定画面]
図24を参照しながら、音量および光量の設定画面について説明する。
図24に示すように、本実施の形態においては、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、液晶表示器51の画面上に音量および光量を調整するための設定画面が表示される。
設定画面では、音量設定領域52aにおいて、遊技者が設定可能な音量の段階(第2音量段階)に対応する「2」〜「14」の数字(数字が大きい方が音量が大きい)が表示される。これを音量表示ともいう。さらに、「2」〜「14」の数字のうち、現在設定されている音量に対応する数字が強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。遊技者は、所定の変更操作を行うことによって強調表示を移動させ、第2音量段階を変更することができる。たとえば、遊技者は、ストップスイッチ8Rを操作することによって強調表示を右に移動させて第2音量段階を上げることができる一方で、ストップスイッチ8Lを操作することによって強調表示を左に移動させて第2音量段階を下げることができる。
設定画面では、光量設定領域52bにおいて、遊技者が設定可能な光量の段階(第2光量段階)に対応する「50%」、「75%」、および「100%」の数字(数字が大きい方が光量が大きい)が表示される。これを光量表示ともいう。さらに、「50%」、「75%」、および「100%」の数字のうち、現在設定されている光量に対応する数字が強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。遊技者は、所定の変更操作を行うことによって強調表示を移動させ、第2光量段階を変更することができる。たとえば、遊技者は、ストップスイッチ8Rを操作することによって強調表示を右に移動させて第2光量段階を上げることができる一方で、ストップスイッチ8Lを操作することによって強調表示を左に移動させて第2光量段階を下げることができる。
なお、第2音量段階と第2音量段階の切り替えは、ストップスイッチ8Cの操作によって可能である。
さらに、設定画面では、キャラクタ演出領域52cにおいて、遊技中に実際に用いられる演出画面の一部である、味方キャラクタと敵キャラクタのバトル演出の画面が表示される。本実施の形態においては、このバトル演出をサンプルに用いて、遊技者が音量および光量を設定することができる。具体的には、遊技者が第2音量段階を上げれば、味方キャラクタの音声(図24の例では、「参ったか!!」の音声)の音量が上がり、遊技者が第2音量段階を下げれば、味方キャラクタの音声の音量が下がる。また、遊技者が第2光量段階を上げれば、バトル演出の画面の光量が上がって明るくなり、遊技者が第2光量段階を下げれば、バトル演出の画面の光量が下がって暗くなる。
このように、遊技中の実際の演出を例にして演出中の音量および光量の設定を行うことができるため、遊技者が容易に設定を行いやすい。
[店側設定スイッチの状態と音量および光量との関係]
図25を参照しながら、店側設定スイッチ80の状態(すなわち設定されているチャンネル)と、音量および光量との関係を説明する。
店側設定スイッチ80のチャンネルは、「0」〜「F」の16段階に分かれている。つまり、店員が設定する音量および光量の段階(第1音量段階、第1光量段階に対応)は、16段階に分かれている。さらに、店側設定スイッチ80のチャンネルに対して、設定画面が表示されたときに最初に強調表示(初期表示ともいう)される数字が対応づけられている。
たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」に切り替えられた場合は、音量の初期表示が「2」になり、光量の初期表示が「30%」になる。店側設定スイッチ80のチャンネルが「9」に切り替えられた場合は、音量の初期表示が「14」になり、光量の初期表示が「100%」になる。遊技者は、初期表示の画面(強調表示された数字)を確認することによって、現在の音量および光量を認識することができる。
なお、店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、第2音量段階および第2光量段階の設定が禁止されており、設定画面が表示されない。このため、店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、初期表示は対応付けられていない。
店側設定スイッチ80のチャンネルに対しては、実際の音量範囲が対応付けられている。なお、図25における実際の音量範囲の欄における括弧内の数字は、遊技者が設定する第2音量段階に対応する音量表示である。つまり、図24の音量設定領域52aにおける数字に対応している。なお、実際の音量範囲の値は大きいほど、音量が大きくなる。
たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」〜「4」の範囲内で設定されたときには、実際の音量は「2」〜「14」の範囲内で設定され、さらに、そのときの音量表示は「2」〜「14」となる。店側設定スイッチ80のチャンネルが「5」〜「9」の範囲内で設定されたときには、実際の音量は「10」〜「22」の範囲内で設定され、さらに、そのときの音量表示は「2」〜「14」となる。よって、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」〜「4」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、それに従って実際の音量も「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていく。また、店側設定スイッチ80のチャンネルが「5」〜「9」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、それに従って実際の音量も「10」、「11」、「12」・・・「22」と上がっていく。
店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、実際の音量が固定値となる。たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」に設定されたときには、実際の音量は「2」に固定され、「B」に設定されたときには、実際の音量は「4」に固定され、「C」に設定されたときには、実際の音量は「7」に固定され、「D」に設定されたときには、実際の音量は「10」に固定され、「E」に設定されたときには、実際の音量は「15」に固定され、「F」に設定されたときには、実際の音量は「22」に固定される。
また、店側設定スイッチ80のチャンネルに対しては、実際の光量範囲が対応付けられている。なお、実際の光量範囲は、遊技者が設定する第2光量段階に対応する光量表示の範囲と一致する。つまり、図24の光量設定領域52bにおける数字に対応している。なお、実際の光量範囲の値は大きいほど、光量が大きくなる。
たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」〜「3」の範囲内で設定されたときには、実際の光量は「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定され、そのときの光量表示は「30%」、「65%」、「100%」となる。店側設定スイッチ80のチャンネルが「4」〜「9」の範囲内で設定されたときには、実際の光量は「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定され、そのときの光量表示は「50%」、「75%」、「100%」となる。よって、店側設定スイッチ80のチャンネルが「0」〜「3」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2光量段階が「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定されると、それに従って実際の光量も「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定される。また、店側設定スイッチ80のチャンネルが「4」〜「9」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって、第2光量段階が「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定されると、それに従って実際の光量も「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定される。
店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、実際の光量が固定値となる。たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネルが「A」または「B」に設定されたときには、実際の音量は「30%」に固定され、「C」または「D」に設定されたときには、実際の音量は「75%」に固定され、「E」または「F」に設定されたときには、実際の音量は「100%」に固定される。
[遊技者側設定スイッチの点灯・消灯]
図26を参照しながら、サブ制御部91が実行する遊技者側設定スイッチ70の点灯および消灯の制御について説明する。上述したとおり、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そのため、本実施の形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにする。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、ゲーム中においては、設定画面を表示させず、音量および光量の設定を行わせない。すなわち、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する。よって、遊技者側設定スイッチ70の操作が無効であることを報知するために、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる。
なお、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドに基づいてゲーム中であるか否かを判定する。例えば、本実施の形態では、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに「内部当選コマンド」がメイン制御部41からサブ制御部91に送信される。また、ゲームの終了時に「遊技終了コマンド」がメイン制御部41からサブ制御部91に送信される。よって、サブ制御部91は、「内部当選コマンド」を受信してから「遊技終了コマンド」を受信するまでの期間をゲーム中であると判定することができる。また、サブ制御部91は、「遊技終了コマンド」を受信してから「内部当選コマンド」を受信するまでの期間をゲーム中ではないと判定することができる。
サブ制御部91は、ゲーム中であるか否かを判定する(S201)。ゲーム中ではないと判定した場合(S201でN)、サブ制御部91は、可動手段確認動作実行期間中であるか否かを判定する(S202)。可動手段確認動作実行期間中ではないと判定した場合(S202でN)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が消灯中であるか否かを判定する(S203)。遊技者側設定スイッチ70が消灯中であると判定した場合(S203でY)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70を点灯させ(S204)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。なお、S203で遊技者側設定スイッチ70が消灯中ではないと判定した場合(S203でN)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。
一方、S201でゲーム中であると判定した場合(S201でY)や、S202で可動手段確認動作実行期間中であると判定した場合(S202でY)には、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が点灯中であるか否かを判定する(S205)。遊技者側設定スイッチ70が点灯中であると判定した場合(S205でY)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ(S206)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。なお、S205で遊技者側設定スイッチ70が点灯中ではないと判定した場合(S205でN)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。
上述した遊技者側設定スイッチ点灯処理により、サブ制御部91は、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させることができる。これにより、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにする。従って、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、上述した遊技者側設定スイッチ点灯処理により、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させることができる。これにより、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の操作が無効であることを遊技者に報知することができる。従って、ゲーム中において、遊技者による無効な操作を防ぐことができる。
なお、上述した遊技者側演出設定処理では、サブ制御部91は、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70を消灯させているが、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。例えば、図19に示す例では、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しているが、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しない例もある。演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70を点灯させると、演出制御基板90の初期設定が完了していないにも関わらず遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されやすくなる。例えば、演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70が操作されると、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で設定画面の表示が行われることもある。そこで、サブ制御部91は、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させることで遊技者に操作されにくいようにすることができ、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを低減することができる。
また、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。例えば、可動手段901〜903の動作状況によって、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合や、演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了する場合のどちらもある。具体例としては、可動手段901〜903がスムーズに動作した場合には演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了するが、可動手段901〜903の動作中に引っ掛かりがあった場合には確認動作実行期間が長くなり、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合がある。
そこで、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させることで、確認動作実行期間や演出制御基板90の初期設定が行われているときに遊技者側設定スイッチ70を遊技者に操作されにくいようにすることができる。これにより、例えば、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを低減することができる。
[遊技者側演出設定処理]
図27を参照しながら、サブ制御部91が実行する遊技者側演出設定処理について説明する。遊技者側演出設定処理は、遊技者が遊技中の演出態様の設定を変更する際に実行される処理である。遊技者側演出設定処理が実行されることによって、遊技者は、演出における音量の大きさ(第2音量段階)と、演出における光量の大きさ(第2光量段階)とを設定することができる。
上述したとおり、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そのため、本実施の形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、操作を無効とする。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、ゲーム中においては、設定画面を表示させず、音量および光量の設定を行わせない。すなわち、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、操作を無効とする。
サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されたか否かを判定する(S150)。サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されなかったと判定したときには(S150でN)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、遊技者側設定スイッチ70が操作されたと判定したときには(S150でY)、サブ制御部91は、ゲーム中であるか否かを判定する(S1501)。ゲーム中であると判定した場合(S1501でY)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、ゲーム中ではないと判定した場合(S1501でN)、サブ制御部91は、可動手段確認動作実行期間中であるか否かを判定する(S1502)。可動手段確認動作実行期間中であると判定した場合(S1502でY)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、可動手段確認動作実行期間中ではないと判定した場合(S1502でN)、サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S151)。サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S151でN)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S151でY)、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であるか否かを判定する(S152)。サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であると判定したときには(S152でY)、遊技者による第2音量段階および第2光量段階の設定を制限(禁止)するため、遊技者側演出設定処理を終了する。この場合、音量および光量は、遊技者側設定スイッチ70のチャンネル設定(つまり、第1音量段階および第1光量段階)に基づいて設定される。
一方、サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内ではないと判定したときには(S152でN)、図24に示した設定画面を液晶表示器51に表示するとともに、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に応じて初期表示を行う(S153)。
たとえば、図24は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「4」〜「9」の範囲内である場合の設定画面の一例が示されている。この場合、音量設定領域52aにおいては、「2」〜「14」の音量表示が行われるとともに、光量設定領域52bにおいては、「50%」、「75%」、および「100%」の光量表示が行われる。さらに、音量設定領域52aにおいては、「10」が強調表示される初期表示が行われるとともに、光量設定領域52bにおいては、「75%」が強調表示される初期表示が行われる。
なお、本実施の形態においては、前面扉1bが閉鎖しているときに遊技者側設定スイッチ70が操作されることによって設定画面が表示されるが、その後、前面扉1bが開放した後にも継続して設定画面が表示される。このため、再び前面扉1bが閉鎖した後には、開放前の設定画面が引き続き表示されることになる。つまり、一旦設定画面が表示されると、前面扉1bが開放しても設定画面が表示し続ける。
設定画面を表示した後、サブ制御部91は、遊技者のストップスイッチを用いた変更操作に基づき、音量または光量が変更されたか否かを判定する(S154)。サブ制御部91は、所定期間内に音量または光量が変更されなかったと判定したときには(S154でN)、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、音量または光量が変更されたと判定したときには(S154でY)、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であるか否かを判定する(S155)。サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であると判定したときには(S155でY)、遊技者による第2音量段階および第2光量段階の設定を制限(禁止)するため、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内ではないと判定したときには(S155でN)、変更された対象が音量であったか否かを判定する(S156)。サブ制御部91は、変更された対象が音量ではなく光量であったと判定したときには(S156でN)、演出における光量の大きさを、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に基づく基準設定と遊技者が選択した光量設定とに応じた光量に設定する(S158)。なお、図24の光量設定領域52bにおいては、選択された光量に基づき強調表示が移動するとともに、キャラクタ演出領域52cにおいては、選択された光量に基づきバトル演出の画面の光量が変化する。その後、サブ制御部91は、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、変更された対象が音量であったと判定したときには(S156でY)、音量変更操作処理を実行し(S157)、その後、S159の処理に移行する。
サブ制御部91は、S159の処理において、終了操作されたか否かを判定する(S159)。この終了操作は、遊技者側設定スイッチ70を長押しすることによって行われる。
サブ制御部91は、所定期間内に終了操作されなかったと判定したときには(S159でN)、S154の処理に戻る。一方、サブ制御部91は、終了操作されたと判定したときには(S159でY)、設定画面の表示を終了し(S160)、遊技者側演出設定処理を終了する。遊技者側演出設定処理が終了したときには、第1音量段階および第2音量段階に基づき設定された音量と、第1光量段階および第2光量段階に基づき設定された光量とが、演出に反映される。
上述した遊技者側演出設定処理により、サブ制御部91は、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止することができる。これにより、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、上述した遊技者側演出設定処理により、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止することができる。これにより、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、遊技の興趣を高めることができる。
なお、上述した遊技者側演出設定処理では、サブ制御部91は、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止しているが、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止するようにしてもよい。例えば、図19に示す例では、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しているが、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しない例もある。演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可すると、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で設定画面の表示が行われることもある。そこで、サブ制御部91は、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、演出制御基板90の初期設定が終了するまで遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても設定画面を表示しないようにしてもよい。これにより、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを防止することができる。
また、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止するようにしてもよい。例えば、可動手段901〜903の動作状況によって、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合や、演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了する場合のどちらもある。具体例としては、可動手段901〜903がスムーズに動作した場合には演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了するが、可動手段901〜903の動作中に引っ掛かりがあった場合には確認動作実行期間が長くなり、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合がある。
そこで、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても設定画面を表示しないようにしてもよい。これにより、例えば、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを防止することができる。
[音量変更操作処理]
図28を参照しながら、図27のS157でサブ制御部91が実行する音量変更操作処理について説明する。
サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント中であるか否かを判定する(S170)。本実施の形態においては、遊技者の変更操作によって音量が変更されたときには、図24の音量設定領域52aにおいて、選択された音量に基づき強調表示が移動する。さらに、音量設定領域52aにおいて行われるバトル演出を利用して確認音が出力される。たとえば、図24の例に示すように、「参ったか!!」の音声が確認音として出力される。確認音が出力されることによって、遊技者が変更後の音量を確認することができる。確認音出力中タイマは、確認音の出力時間に合わせてカウントし、カウント値が所定値に達するとタイマアップとなり、カウントを停止する。
サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント中でないと判定したときには(S170でN)、遊技者が第2音量段階で変更可能な最大の音量へ変更操作したか否かを判定する(S171)。サブ制御部91は、最大の音量へ変更操作されたと判定したときには(S171でY)、すでに最大の音量に変更済みであるか否かを判定する(S172)。
サブ制御部91は、未だ最大の音量に変更済みではないと判定したときには(S172でN)、演出における音量の大きさを、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に基づく基準設定と遊技者が選択した音量設定とに応じた音量に設定する(S177)。その後、サブ制御部91は、S177の処理で設定した音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S178)、S179の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、すでに最大の音量に変更済みであると判定したときには(S172でY)、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に基づく基準設定と現在選択されている最大の音量設定とに応じた音量の確認音、つまり店側設定スイッチ80のチャンネル設定に対応した最大音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S173)、S179の処理に移行する。
サブ制御部91は、S171の処理において、最大の音量へ変更操作されていないと判定したときには(S171でN)、遊技者が第2音量段階で変更可能な最小の音量へ変更操作したか否かを判定する(S174)。サブ制御部91は、最小の音量へ変更操作されたと判定したときには(S174でY)、すでに最小の音量に変更済みであるか否かを判定する(S175)。
サブ制御部91は、すでに最小の音量に変更済みであると判定したときには(S175でY)、店側設定スイッチ80のチャンネル設定に基づく基準設定と現在選択されている最小の音量設定とに応じた音量の確認音、つまり店側設定スイッチ80のチャンネル設定に対応した最小音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S176)、S179の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、最小の音量へ変更操作されていないと判定したとき(S174でN)、もしくは未だ最小の音量に変更済みではないと判定したときには(S175でN)、S177の処理に移行する。
サブ制御部91は、S179の処理において、確認音出力中タイマのカウントを開始する(S179)し、音量変更操作処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、S170の処理において、確認音出力中タイマのカウント中であると判定したときには(S170でY)、確認音出力中タイマのカウントを1減算する(S180)。その後、サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント値が所定値に達することによってタイマアップしたか否かを判定する(S181)。サブ制御部91は、タイマアップしていないと判定したときには(S181でN)、音量変更操作処理を終了する。一方、サブ制御部91は、タイマアップしたと判定したときには(S181でY)、確認音の出力を終了し(S182)、音量変更操作処理を終了する。
このように、遊技者側設定スイッチ70を遊技者が操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の大きさを設定することができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチ70が操作されたことを条件に、設定画面が表示されて音量および光量の設定が可能である。
ここで、前面扉1bが開放したときには、該前面扉1bの外側が隣接するスロットマシンまで近寄る場合がある。このような場合、遊技者以外の他人、たとえば隣に座る遊技者が遊技者側設定スイッチ70に触れて操作してしまう虞がある。また、前面扉1bを開放しながらのメダル詰まりの解消作業や、払出率の設定値の変更作業をしているときに、店員が気づかずに遊技者側設定スイッチ70に触れて操作してしまう虞もある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1で遊技する遊技者以外の者によって遊技者側設定スイッチ70が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるため、遊技者が意図しない内容で音量および光量の設定が行われてしまうことを防止することができる。
さらに、前面扉1bが閉鎖されているときに設定画面が表示された状態で一旦前面扉1bが開放しても、設定画面を表示し続ける。このため、遊技者が設定中にメダル詰まりなどの解消作業によって一旦前面扉1bが開放しても、その後、再び前面扉1bが閉鎖されたときには継続してその続きから音量および光量の設定を行うことができる。よって、遊技者の利便性が向上して不満を感じさせることがない。
本実施の形態においては、音量および光量の初期表示、つまり設定画面が表示されたときに最初に強調表示される音量および光量が、店側設定スイッチ80のチャンネル設定の状態(第1音量段階、第1光量段階)に応じて異なる。たとえば、図25に示すように、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「1」から「3」に変更すれば、音量の初期表示も「3」から「6」に変更し、光量の初期表示も「30%」から「60%」に変更する。仮に、店側設定スイッチ80のチャンネル設定の状態にかかわらず、音量および光量の初期表示が一定であれば、遊技者は実際の音量および光量を誤認してしまう。たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネル設定が「1」および「3」のいずれにおいても、音量の初期表示が常に「2」であれば、遊技者は実際の音量を誤認してしまう。
しかし、音量および光量の初期表示が、店側設定スイッチ80のチャンネル設定の状態(第1音量段階、第1光量段階)に応じて変化するため、遊技者は、店側設定スイッチ80のチャンネル設定の状態を把握しやすく、実際の音量を誤認してしまうことがない。これにより、遊技者は、好適に音量および光量の設定を行うことができる。
さらに、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときと最低段階であるときとで、音量および光量の初期表示が異なるため、実際の音量や光量が誤認されにくく、遊技者は、好適に音量および光量の設定を行うことができる。
音量および光量の初期表示が、第1音量段階や第1光量段階が最高段階以外であるときには、最高段階以外の第2音量段階(「2」〜「13」)や第2光量段階(「30%」、「65%」、「50%」、「75%」)となり、かつ、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときには最高段階である第2音量段階(「14」)や第2光量段階(「100%」)となる。このため、実際の音量や光量が誤認されにくく、遊技者は、好適に音量や光量を調整できる。さらに、音量や光量が遊技店側の設定よりも大きくなることがない。このため、遊技店側は、第1音量段階や第1光量段階を最高にしておくことで、意図しない大きな音の出力や明るい光での点灯などを防止することができる。
店側設定スイッチ80のチャンネル設定が変更された場合、第1音量段階や第1光量段階は、設定画面の表示時に初めて設定(変更)され、実際の音量や光量が反映される。つまり、店員が店側設定スイッチ80のチャンネル設定を変更しても、そのときには音量や光量に反映されず、その後、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作して設定画面が表示されて、該設定画面の表示が終了したときに初めて音量や光量に反映される。たとえば、通常、遊技者は、第1音量段階や第1光量段階を設定することができないため、第1音量段階や第1光量段階が変更されても遊技者にとっては変更前の音量や光量を望むことがあるが、このような場合であっても、設定画面の表示によって遊技者は音量や光量の変更を認識することができる。このため、遊技者の意図しないタイミングで音量や光量が変更されることを防止することができる。
第2音量段階の設定時においては、バトル演出の音声を用いた確認音が出力されるため、実際の演出音を聞きながらでも音量の設定を確認でき、遊技者は、容易に音量を設定することができる。さらに、第2光量段階の設定時においては、バトル演出の画面の光量が変更するため、実際の演出画面を見ながらでも光量の設定を確認でき、遊技者は、容易に光量を設定することができる。
店側設定スイッチ80のチャンネルとして、遊技者による音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているため、遊技者側の音量設定や光量設定を制限でき、遊技店が意図しない音量および光量での設定を防止することができる。
音量変更操作処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することにより、確認音の出力中では、音量の変更操作を無効にすることができる。このため、遊技者が短期間に連続して変更操作したとしても、遊技者が意図しない音量調整が行われることを防止することができる。
さらに、現在が最小の音量であるにもかかわらず、遊技者が音量をさらに下げようとした場合には、最小の音量の確認音が出力される。また、現在が最大の音量であるにもかかわらず、遊技者が音量をさらに上げようとした場合には、最大の音量の確認音が出力される。このため、遊技者に音量が設定できる範囲を超えて操作をしていることを認識させることができ、注意を促すことができる。
[店側の設定について]
本実施の形態においては、店員は、遊技に関する設定として、払出率の設定、演出の音量設定、演出の光量設定、および節電モードの設定をすることができた。しかし、店員は、メイン側(メイン制御部41など遊技制御基板40に含まれる構成、および遊技制御基板40に接続される構成など)の設定、およびサブ側(サブ制御部91など演出制御基板90に含まれる構成、および演出制御基板90に接続される構成など)の設定に限らず、その他の設定ができるものであってもよい。
たとえば、店員は、メイン側の設定として、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。
たとえば、店員は、サブ側の設定として、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。時刻を計時するRTC(real time clock)を備えたスロットマシンであれば、店員は、サブ側の設定として、RTCにおける時刻を設定できるものであってもよい。複数種類の演出モード(たとえば、キャラクタAが主役の演出モードとキャラクタBが主役の演出モードなど)に制御可能なスロットマシンであれば、店員は、サブ側の設定として、演出モードを設定できるものであってもよい。店員は、サブ側の設定として、メダル詰まり時や不正行為時、もしくは推奨手順でストップスイッチが操作されなかったときに実行されるエラー報知の態様や実行頻度を設定できるものであってもよい。さらに、店員は、サブ側の設定として、遊技履歴(たとえば、ゲーム回数、ボーナス入賞回数、払出枚数など)の削除や表示有無などを設定できるものであってもよい。
さらに、上述したようなメイン側の設定とサブ側の設定とを切り替える手段を備えるものであってもよい。たとえば、図29は、変形例における店側の設定画面を示す図である。図29を参照しながら、メイン側の設定とサブ側の設定との切り替えについて説明する。
スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ店側の設定画面を表示するための呼出操作が店員によってされたときには、図29(a)に示す設定画面であるホールメニュー画面が表示される。ホールメニュー画面では、メイン側の設定を行うためのモードと、サブ側の設定を行うためのモードとのうちのいずれかを選択することができる。
メイン側設定モードが選択されたときには、図29(b)に示すように、メイン側の設定の一例である、払出率の設定と、スイッチの押圧設定とのうちのいずれか選択可能な画面が表示される。払出率設定が選択されたときには、図29(c)に示すように、1〜6のうちのいずれかの設定値を選択可能な画面が表示される。
一方、サブ側設定モードが選択されたときには、図29(d)に示すように、サブ側の設定の一例である、音量の設定と、光量の設定と、節電モードの設定とのうちのいずれか選択可能な画面が表示される。音量設定が選択されたときには、図29(e)に示すように、0〜Fのうちのいずれかの段階を選択可能な画面が表示される。
このように、店員は、メイン側の設定とサブ側の設定とを選択的に切り替えることができるため、容易に遊技に関する設定を行うことができる。また、1つの操作(たとえば、呼出操作)に基づいて液晶表示器51の画面上にメイン側の設定とサブ側の設定とを切り替えるための設定画面(たとえば、ホールメニュー画面)が表示されるため、より分かりやすく、かつ容易に遊技に関する設定を行うことができる。
[遊技者側の設定について]
本実施の形態においては、遊技者は、遊技に関する設定として、演出の音量設定および演出の光量設定をすることができた。しかし、遊技者は、メイン側(メイン制御部41など遊技制御基板40に含まれる構成、および遊技制御基板40に接続される構成など)の設定、およびサブ側(サブ制御部91など演出制御基板90に含まれる構成、および演出制御基板90に接続される構成など)の設定に限らず、その他の設定ができるものであってもよい。
たとえば、遊技者は、メイン側の設定として、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。
たとえば、遊技者は、サブ側の設定として、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、演出モードを設定できるものであってもよいし、設定した演出モードに登場するキャラクタや音楽などを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、節電モードに設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、遊技履歴(たとえば、ゲーム回数、ボーナス入賞回数、払出枚数など)の削除や表示有無などを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、携帯端末などでインターネットを介して外部サーバに通信することによって遊技履歴の管理などを行うためのパスワードの表示や、該パスワードの入力ができるものであってもよい。
[遊技者側の設定操作について]
本実施の形態においては、遊技者が音量および光量の設定をするためには、前面扉1bの外側に設けられた遊技者側設定スイッチ70を操作することが条件であった。
しかし、設定時に遊技者が操作可能な操作手段は、前面扉1bの外側に限らず、筐体1aの側面や上面など、操作することが困難な筐体1aの外部に設けられていてもよい。このようにすれば、前面扉1bが開放したときでも、隣に座る遊技者や店員が操作手段に触れて操作してしまう虞がない。
遊技者が操作可能な操作手段は、筐体1aの内部や前面扉1bの内側に設けられていてもよい。この場合、前面扉1bに穴が形成されているなど、操作手段が外部に露出することによって、遊技者が操作可能になっていればよい。
さらに、遊技者が操作可能な操作手段は、遊技中などで遊技者が操作する操作手段を利用したものであってもよい。たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rを特殊な順番で操作することによって、音量および光量の設定をすることができるものであってもよい。
遊技者が操作可能な操作手段は、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(たとえば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)にトリガボタンが設けられたスティックコントローラであってもよい。遊技者は、操作桿を倒すことによって画面上に表示されたアイコンを移動させて項目を選択することができ、トリガボタンを押圧することによって、選択した項目を決定することができるものであってもよい。もしくは、遊技者が操作可能な操作手段は、ジョグダイヤルや十字キーなどであってもよい。
[遊技者側の設定を禁止する手段について]
本実施の形態においては、操作手段が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。たとえば、遊技者側設定スイッチ70が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるものであった。
しかし、このような方法に限らず、その他の方法で遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作自体ができないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作ができたとしても、該操作による入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作に基づく入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられたとしても、該入力信号に基づく処理が実行されないものであってもよい。
さらに、図29に示すような液晶表示器51の画面上に設定画面が表示されることで、遊技に関する設定が可能なものであれば、前面扉1bが開放しているときには、設定画面が表示されないものであってもよい。もしくは、前面扉1bが開放しているときには、設定画面が表示されても、遊技に関する設定ができないものであってもよい。
[音量および光量の設定について]
本実施の形態においては、店員が店側設定スイッチ80を操作することによって、音量および光量の基準設定(第1音量段階、第1光量段階の設定)をすることができた。また、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、音量および光量の設定(第2音量段階、第2光量段階の設定)をすることができた。さらに、音量の設定に関しては、現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合には、限界値の音量(最大の音量、最小の音量)の確認音が出力されるものであった。しかし、このような音量および光量の設定においては、本実施の形態の例に限らず、その他の例であってもよい。
たとえば、店員による第1音量段階の設定および遊技者による第2音量段階の設定のうち、いずれかの設定ができないものであってもよい。店員による第1光量段階の設定および遊技者による第2光量段階の設定のうち、いずれかの設定ができないものであってもよい。
音量の設定がされたときに確認音が出力されるものに限らず、演出効果LED52などの点灯手段が確認点灯してもよい。確認音と確認点灯が同時に行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音に代わって確認点灯が行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音に加えて確認点灯が行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音の音色が変わってもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認点灯が点滅に変わってもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合に、確認音が出力されないものであってもよい。
一の操作が行われてから他の操作が行われるまでの操作間隔が、一の操作に対応する確認音を出力する時間よりも短いときに、他の操作による音量に変更し、他の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力しないようにしてもよい。さらに、確認音を出力しないことが複数回あるときに、一の操作に対応する確認音を出力した後に、最新の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力してもよい。
音量の設定に限らず、光量の設定に対しても、本実施の形態や変形例のように、現在が光量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに光量の限界値を超えて設定しようとした場合に、特殊な制御(たとえば、確認点灯の光量が最大や最小になるなどの制御)が行われるものであってもよい。
第2音量段階および第2光量段階を示す表示は、図24に示す例に限らない。たとえば、図30に示すように、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示するものであってもよい。この場合、デモ中の最初に音量調整ボタンなどの操作手段が操作されると、まず、初期表示としてバーが表示され、その後の音量調整ボタンの操作(図30では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させる(図30では1つ減らす)ようにしてもよい。
たとえば、図31に示すように、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示し、デモ中の最初に音量調整ボタンなどの操作手段が操作されると、音量調整ボタンの操作(図31では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させたバーを最初に表示するようにしてもよい。この場合、増減させる前の仮想的なバーを初期表示とすればよい。このように、初期表示は、第1操作が行われた後かつ第2操作が行われる前に第1音量段階に応じた音量段階を示すものであってもよく、実際に表示されていないものであってもよい。
たとえば、第2音量段階は、第1音量段階が一段階変化するごとに一段階ずつ変化するものに限らず、第1音量段階が複数段階変化したときに一段階変化するものなどであってもよい。つまり、第1音量段階と第2音量段階とは、一対一で変化するものでなくてもよい。
本実施の形態においては、遊技者による音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているため、遊技者側の音量設定や光量設定を制限できるが、遊技者側の音量設定のみを制限するもの、もしくは遊技者側の光量設定のみを制限するものであってもよい。
ストップスイッチによる変更操作によって強調表示する音量や光量が変化して、終了操作されたときに設定内容が演出に反映されたが、これに限らない。たとえば、変更操作によって強調表示する音量や光量が変化するごとに設定内容が演出に反映されてもよい。第1音量段階および第1光量段階は、設定画面が表示されたときに反映されるものに限らず、設定画面の表示開始時では反映されず、遊技者による変更操作があったときに、第1音量段階および第1光量段階の設定を行ってもよい。もしくは、第1音量段階および第1光量段階は、設定画面の表示前に設定しておき(たとえば、店側設定スイッチ80のチャンネル設定時)、遊技者による変更操作時に、第1音量段階や第1光量段階に基づく音量の変更や光量の変更の設定が行われてもよい。
図28の音量変更操作処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することにより、確認音の出力中では、音量の変更操作を無効にしているが、これに限らない。たとえば、確認音が出力中に行われた音量の変更操作を有効にするとともに、新たに音量が設定されたときに、その確認音の出力は、先の確認音が終了した後に出力されるようになっていてもよい。これにより、遊技者が短期間に連続して変更操作したときに、確認音が連続して出力されてしまい、遊技者が確認音の認識に誤認を生じる虞がなくなり、現在設定された音量がいずれの音量であるかを把握しやすくできる。さらに、先の確認音が出力中に新たに音量が設定されたときに、この新たな設定に基づく確認音は出力しないようにしてもよい。
[MAXBETスイッチの点灯・消灯]
図32を参照しながら、サブ制御部91が実行するMAXBETスイッチ6の点灯および消灯の制御について説明する。前面扉1bの解放期間には、MAXBETスイッチ6が操作されることは望ましくない。例えば、前面扉1bの解放期間にMAXBETスイッチ6が操作されると、前面扉1bが開放しているにも関わらずMAXBETの状態となってしまう。そのため、本実施の形態では、前面扉1bの開放期間においては、MAXBETスイッチ6を消灯させ、MAXBETスイッチ6が遊技者に操作されにくいようにする。これにより、前面扉1bの開放期間においてMAXBETスイッチ6の操作に伴う処理が行われにくくなり、前面扉1bの開放期間にMAXBETの状態となることを低減させることができる。
なお、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドに基づいてMAXBETスイッチ6の操作有効期間であるか否かを判定する。例えば、本実施の形態では、MAXBETスイッチ6の操作有効期間は、ゲームが終了してから最大の賭数が設定されるまでの期間である。本実施の形態では、ゲームの終了時に「遊技終了コマンド」がメイン制御部41からサブ制御部91に送信される。また、1枚BETスイッチ5や、MAXBETスイッチ6の操作や、メダルの投入によって賭数が設定されたときに「BETコマンド」がメイン制御部41からサブ制御部91に送信される。また、サブ制御部91は、「BETコマンド」に基づいて、最大の賭数が設定されたか否かを判定することができる。
よって、サブ制御部91は、「遊技終了コマンド」を受信してから、最大の賭数が設定されたと判定するまでの期間をMAXBETスイッチ6の操作有効期間中であると判定することができる。また、サブ制御部91は、最大の賭数が設定されたと判定してから、「遊技終了コマンド」を受信するまでの期間をMAXBETスイッチ6の操作有効期間中ではないと判定することができる。
サブ制御部91は、MAXBETスイッチ6の操作有効期間であるか否かを判定する(S211)。MAXBETスイッチ6の操作有効期間中であると判定した場合(S211でY)、サブ制御部91は、ドア開放エラー状態中であるか否かを判定する(S212)。ドア開放エラー状態中ではないと判定した場合(S212でN)、サブ制御部91は、MAXBETスイッチ6が消灯中であるか否かを判定する(S213)。MAXBETスイッチ6が消灯中であると判定した場合(S213でY)、サブ制御部91は、MAXBETスイッチ6を点灯させ(S214)、MAXBET受付報知処理を終了する。なお、S213でMAXBETスイッチ6が消灯中ではないと判定した場合(S213でN)、MAXBET受付報知処理を終了する。
一方、S211でMAXBETスイッチ6の操作有効期間中ではないと判定した場合(S211でN)や、S212でドア開放エラー状態中であると判定した場合(S212でY)には、サブ制御部91は、MAXBETスイッチ6が点灯中であるか否かを判定する(S215)。MAXBETスイッチ6が点灯中であると判定した場合(S215でY)、サブ制御部91は、MAXBETスイッチ6を消灯させ(S216)、MAXBET受付報知処理を終了する。なお、S215でMAXBETスイッチ6が点灯中ではないと判定した場合(S215でN)、MAXBET受付報知処理を終了する。
図33、図34は、前面扉1bの開放期間(ドア開放エラー状態期間)と、MAXBETスイッチ6の有効期間と、MAXBETスイッチ6の点灯期間である有効期間報知期間と、MAXBETスイッチ6の操作タイミングとを示した図である。図33は、前面扉1bが開放されない場合のタイミングを示しており、図34は、MAXBETスイッチ6の有効期間中に前面扉1bが開放された場合のタイミングを示している。
図33に示す例では、MAXBETスイッチ6の有効期間の開始タイミング(t1)と同時に有効期間報知が開始されている。すなわち、MAXBETスイッチ6の有効期間の開始と同時にMAXBETスイッチ6の点灯が開始している。また、MAXBETスイッチ6の操作タイミング(t2)で最大の賭数が設定され、MAXBETスイッチ6の有効期間が終了している。また、MAXBETスイッチ6の有効期間が終了したタイミング(t2)と同時に、有効期間報知が終了している。すなわちMAXBETスイッチ6の有効期間が終了したタイミング(t2)と同時に、MAXBETスイッチ6が消灯している。
また、図34に示す例では、MAXBETスイッチ6の有効期間の開始タイミング(t4)と同時に有効期間報知が開始されている。すなわち、MAXBETスイッチ6の有効期間の開始と同時にMAXBETスイッチ6の点灯が開始している。また、前面扉1bの開放期間の開始タイミング(t5)と同時に有効期間報知が終了している。すなわち前面扉1bの開放期間の開始タイミング(t5)と同時に、MAXBETスイッチ6が消灯している。なお、前面扉1bの開放期間が開始しても、MAXBETスイッチ6の有効期間には影響しない。また、MAXBETスイッチ6の操作タイミング(t6)で最大の賭数が設定され、MAXBETスイッチ6の有効期間が終了している。
このように、サブ制御部91は、ドア開放エラー状態中においては、MAXBETスイッチ6を消灯させることができる。これにより、前面扉1bの開放期間においては、MAXBETスイッチ6が遊技者に操作されにくいようにすることができる。従って、前面扉1bの開放期間においてMAXBETスイッチ6の操作に伴う処理が行われにくくなり、前面扉1bの開放期間にMAXBETの状態となることを低減させることができる。
なお、前面扉1bの開閉については、メイン制御部41が検出してもよく、サブ制御部91が検出してもよい。メイン制御部41が前面扉1bの開閉を検出する場合には、メイン制御部41は、前面扉1bの開閉状態を示すコマンドをサブ制御部91に送信し、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されたコマンドに基づいて前面扉1bの開閉を判定する。
また、上述した例では、前面扉1bの開放期間においては、MAXBETスイッチ6の入力受付を禁止していないが、これに限らない。例えば、前面扉1bの開放期間において、MAXBETスイッチ6の入力受付を禁止してもよい。
また、上述した例では、前面扉1bの開放期間においては、MAXBETスイッチ6の入力受付を禁止していないが、MAXBETスイッチ6の入力を受け付けた場合に実行する処理の一部を制限し、一部の処理のみを実行するようにしてもよい。例えば、前面扉1bの開放期間において、MAXBETスイッチ6の入力を受け付けた場合、メイン制御部41は賭数の設定処理を行うが、サブ制御部91は賭数の設定音を出力しないようにしてもよい。
また、上述したMAXBET受付報知処理では、サブ制御部91は、前面扉1bの開放期間においてMAXBETスイッチ6を消灯させているが、これに限らない。例えば、MAXBET受付報知処理と同様の処理により、サブ制御部91は、前面扉1bの開放期間において、ストップスイッチ8L、8C、8Rや、演出用スイッチ56などの各スイッチを消灯させてもよい。また、例えば、演出用スイッチ56の操作有効期間において、液晶表示器51に演出用スイッチ56の受付を報知する受付報知演出を表示している場合、サブ制御部91は、前面扉1bの開放期間において、液晶表示器51に表示している受付報知演出を終了してエラー表示に切り変えるようにしてもよい。
また、例えば、前面扉1bの開放期間においては、サブ制御部91は、開放報知としてドア開放エラーを示す「ドアが開いています」の画面を液晶表示器51に表示させるようにしてもよい。また、サブ制御部91は、開放報知を行っている期間において、MAXBETスイッチ6の内部に設けられたLED(受付報知手段)による報知を行わないようにしてもよい。なお、開放報知は、液晶表示器51による画面の表示に限らない。例えば、開放報知として、サブ制御部91は、スピーカ53,54から、音声「ドアが開いています」を出力させるようにしてもよい。
[エラー状態の報知]
次に、エラー状態(所定事象)の報知方法について説明する。本実施の形態では、メイン制御部41がエラー状態であることを検出した場合、すなわち、エラー状態の場合において、サブ制御部91は液晶表示器51にエラー画面を表示する。エラー画面は、エラー状態の内容を報知する画面である。例えば、エラー状態が「ドア開放エラー状態」である場合、サブ制御部91は、液晶表示器51にエラー画面として「ドアが開いています」と表示させる。また、例えばエラー状態が「ホッパーエンプティエラー状態」である場合、サブ制御部91は、液晶表示器51にエラー画面として「ホッパーエンプティ」と表示させる。
なお、本実施の形態では、エラー内容の表示態様を、エラー状態の種類に応じて異なる表示態様とする。例えば、エラー内容の表示態様を、エラー状態の重要度(危険性)に応じた表示態様とする。この場合、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第1発生情報)を、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)よりも外部から認識し易い表示態様とする。例えば、不正行為に繋がるエラー状態(ドア開放エラー状態)を重要度(危険性)が高いエラーとし、その他のエラー(オーバーフロータンク溢れエラー、ホッパーエンプティエラー、払出メダル詰まりエラー、投入信号異常エラー、リール回転異常エラー、不正入賞エラーなど)を重要度が低いエラーとする。なお、重要度(危険性)の高いエラーと重要度(危険性)の低いエラーの分類は、これに限らず、どのような分類であってもよい。
また、エラー状態の重要度(危険性)に限らず、例えばエラー状態の発生頻度に応じた表示態様としてもよい。この場合、発生頻度が高いエラー状態の報知態様を、発生頻度が低いエラー状態の報知態様よりも外部から認識し易い表示態様とする。
外部から認識し易い表示態様としては、例えば、太い文字や、目立つ文字色や、目立つ背景色で表示する態様である。目立つ文字色としては、例えば注意喚起に用いられる色(例えば、赤色)である。また、目立つ背景色としては、文字の色を目立たせる背景色(例えば、文字色が黒で背景色が黄色の組み合わせや)である。また、文字に柄を付けることで外部から認識し易い表示態様としてもよい。また、文字や背景色を点滅させることで外部から認識し易い表示態様としてもよい。このように、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第1発生情報)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2所定事象)とを異なる色彩や模様で表示させるようにしてもよい。
図35、図36は、エラー内容の表示態様例を示した図である。図35(A)は、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様を示しており、図35(B)は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様を示している。図35(A)の文字「ドアが開いています」の方が、図35(B)の文字「ホッパーエンプティ」よりも太い文字であり、外部から認識し易い。このように、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様よりも、外部から認識し易い。
また、図36(A)は、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様を示しており、図36(B)は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様を示している。図36(A)の文字「ドアが開いています」の背景の方が、図35(B)の文字「ホッパーエンプティ」の背景よりも目立つ態様であり、外部から認識し易い。このように、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様よりも、外部から認識し易い。
また、外部から認識し易い表示態様としては、例えば、大きく表示する態様である。図37、図38は、エラー内容の表示態様例を示した図である。図37(A)は、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様を示しており、図37(B)は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様を示している。図37(A)の文字「ドアが開いています」を表示している領域の方が、図37(B)の文字「ホッパーエンプティ」を表示している領域よりも大きく、外部から認識し易い。このように、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様よりも、外部から認識し易い。なお、文字の表示領域の大きさは、文字数には関係なく、エラーの重要度(危険性)に応じた大きさである。
また、図38(A)は、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様を示しており、図38(B)は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様を示している。図38(A)の文字「ドアが開いています」の大きさの方が、図37(B)の文字「ホッパーエンプティ」の文字の大きさよりも大きく、外部から認識し易い。このように、重要度(危険性)が高いエラー内容の表示態様は、重要度(危険性)が低いエラー内容の表示態様よりも、外部から認識し易い。なお、文字の大きさは、文字数には関係なく、エラーの重要度(危険性)に応じた大きさである。
また、外部から認識し易い表示態様としては、例えば、一画面で複数のエラー項目を表示する場合に、大きな領域で表示する態様である。図39、図40は、エラー内容の表示態様例を示した図である。図39は、一画面で複数のエラー項目「ドアが開いています」、「ホッパーエンプティ」、「セレクタエラー」、「ホッパーエラー」を表示する画面である。また、重要度(危険性)が高いエラー項目「ドアが開いています」を表示している領域が、重要度(危険性)が低いエラー項目「ホッパーエンプティ」、「セレクタエラー」、「ホッパーエラー」を表示している領域よりも大きく、外部から認識し易い。このように、重要度(危険性)が高いエラー項目の表示態様は、重要度(危険性)が低いエラー項目の表示態様よりも、外部から認識し易い。なお、図39に示す例は、発生しているエラー内容を背景色の変化で報知する例であり、「ホッパーエンプティ」の背景色が変化している。よって、図39に示す例で発生しているエラー状態の内容は「ホッパーエンプティ」である。
図40は、画面左側の領域で複数のエラー項目「ドアが開いています」、「ホッパーエンプティ」、「セレクタエラー」、「ホッパーエラー」を表示し、画面中央および右側の領域で発生しているエラー状態の内容「ドアが開いています」を表示している。なお、図40に示す例は、発生しているエラー内容を背景色の変化で報知する例であり、「ドアが開いていいます」と「ホッパーエンプティ」の背景色が変化している。よって、図40に示す例で発生しているエラー状態の内容は「ドア開放エラー状態」と「ホッパーエンプティ」である。また、画面中央および右側には、重要度(危険性)が高いエラー項目「ドアが開いています」と大きく表示されており、外部から認識し易い。このように、重要度(危険性)が高いエラー項目の表示態様は、重要度(危険性)が低いエラー項目の表示態様よりも、外部から認識し易い。なお、重要度(危険性)が高いエラーが発生しておらず、重要度(危険性)が低いエラーのみが発生している場合には、画面中央および右側に、重要度(危険性)が低いエラー項目を大きく表示するようにしてもよい。このように、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第1発生情報)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2所定事象)とを同時に表示させるようにしてもよい。
なお、上述した例では、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第1発生情報)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2所定事象)とを異なる態様としているが、エラーが発生したことを報知する音の出力やランプの点灯については、共通の態様としてもよい。例えば、サブ制御部91は、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを報知する場合であっても、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する場合であっても、スピーカ53,54から同じ音を出力させ、発光報知手段951〜953を同じ態様で点灯させる。これにより、遊技者や店員は、エラー状態が発生したこと自体を認識しやすくなる。
また、複数のエラー状態の発生期間が重なった場合、いずれか1つのエラー状態が発生したことのみを報知するようにしてもよい。例えば、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)との発生期間が重なった場合、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことのみを報知するようにしてもよい。また、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)との発生期間が重なった場合において、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が終了したときには、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことの報知を終了し、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知するようにしてもよい。
また、複数のエラー状態の発生期間が重なった場合、複数のエラー状態が発生したことを一画面で報知するようにしてもよい。例えば、ドア開放エラー状態と、ホッパーエンプティとの発生期間が重なった場合、一画面に「ドアが開いています」と「ホッパーエンプティ」との両方を表示するようにしてもよい。また、例えば、複数のエラー状態の発生期間が重なった場合、図40に示した態様で、複数のエラー状態が発生したことを報知するようにしてもよい。また、図39に示した例のように、一画面で複数のエラー項目を表示する場合には、発生している全てのエラー状態の背景色を変化させることで、複数のエラー状態が発生したことを報知するようにしてもよい。例えば、図39に示す表示態様でエラー状態を報知する場合において、「ホッパーエンプティ」と「セレクタエラー」とが発生したときには、「ホッパーエンプティ」と「セレクタエラー」との両方の背景色を変化させることで、「ホッパーエンプティ」と「セレクタエラー」との両方のエラー状態が発生したことを報知するようにしてもよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 本実施の形態では、メイン制御部41(所定事象発生手段)は、設定キースイッチ37(操作手段)がオンとなっている(操作状態となっている)ことを条件に、設定変更や設定確認(所定事象)を発生させることが可能である。また、メイン制御部41(異常状態制御手段)は、エラー(異常条件)の成立に応じてエラー状態(異常状態)とし、エラー状態においてリセット/設定スイッチ38やリセットスイッチ23が操作されたとき(異常解除条件が成立したとき)にエラー状態を終了することが可能である。また、メイン制御部41(異常状態制御手段)は、設定キースイッチ37(操作手段)がオンとなっているときにリセット/設定スイッチ38やリセットスイッチ23が操作された場合(異常解除条件が成立した場合)、エラー状態(異常状態)を終了しない。
これにより、設定キースイッチ37がオンの状態のまま(操作手段が操作状態のまま)、エラー状態(異常状態)が終了することを防止することができる。
(2) また、本実施の形態のスロットマシン1では、メイン制御部41(所定事象発生手段)は、エラー状態(異常状態)では設定変更や設定確認(所定事象)を発生させないようにしてもよい。
これにより、エラー状態(異常状態)の終了時に、設定キースイッチ37がオンの状態のまま(操作手段が操作状態のまま)、エラー状態(異常状態)が終了することを防止することができる。さらに、エラー状態(異常状態)では設定変更や設定確認(所定事象)を発生させないようにすることができる。
(3) また、本実施の形態のスロットマシン1では、リセット/設定スイッチ38やリセットスイッチ23(異常解除操作手段)は、設定キースイッチ37(操作手段)の近傍に設けられていてもよい。
これにより、リセット/設定スイッチ38やリセットスイッチ23(異常解除操作手段)の操作にあたって、設定キースイッチ37(操作手段)状況を確認することができる。
(4) また、本実施の形態のスロットマシン1は、スロットマシン1の前面側に設けられた開閉可能な前面扉1b(開閉部材)と、前面扉1b(開閉部材)の開閉を検出するドアセンサ60(開閉検出手段)と、外部からの操作を受け付けるMAXBETスイッチ6(操作受付手段)と、受付期間において受け付けられた操作に基づき最大賭数の設定(特定制御)を行うメイン制御部41(特定制御手段)と、受付期間であることを報知するMAXBETスイッチ6の内部に設けられたLED(受付報知手段)と、を備え、ドアセンサ60(開閉検出手段)により前面扉1b(開閉部材)の開放が検出されているときにMAXBETスイッチ6の内部に設けられたLED(受付報知手段)による報知を行わないようにしてもよい。
これにより、前面扉1b(開閉部材)の開放時に外部から操作がなされることを抑止することができる。
なお、操作受付手段が例えば演出用スイッチ56である場合には、特定制御手段はサブ制御部91であり、特定制御は例えば演出の実行である。また、操作受付手段が例えば演出用スイッチ56である場合には、受付報知手段は、演出用スイッチ56の内部に設けられたLEDである。
(5) また、本実施の形態のスロットマシン1は、ドアセンサ60(開閉検出手段)により前面扉1b(開閉部材)の開放が検出されているときにドア開放エラーを示す「ドアが開いています」の表示(開放報知)を行い、開放報知が行われている期間において、MAXBETスイッチ6の内部に設けられたLED(受付報知手段)による報知を行わないようにしてもよい。なお、開放報知は、音声「ドアが開いています」を用いて行ってもよい。
これにより、開閉部材の開放が外部で認識できる。
(6) また、本実施の形態のスロットマシン1は、ドアセンサ60(開閉検出手段)により前面扉1b(開閉部材)の開放が検出されているときにMAXBETスイッチ6(操作受付手段)が操作を受け付けた場合、前記特定制御の一部を制限して実行するようにしてもよい。
これにより、正規ではない状態では、正常に制御を行わないようにすることができる。
(7) また、本実施の形態のスロットマシン1において、異常状態の終了は、前面扉1b(開閉部材)の開放エラーが解除されているときのみ行うようにしてもよい。
これにより、好適に異常状態を終了することができる。
(8) また、本実施の形態のスロットマシン1は、可動手段901〜903と、可動手段901〜903の動作を制御するサブ制御部91(可動手段制御手段)と、遊技者の操作を受け付ける遊技者側設定スイッチ70(受付手段)と、遊技者側設定スイッチ70(受付手段)の受付に応じて特定制御を行うサブ制御部91(特定制御実行手段)と、を備え、サブ制御部91(可動手段制御手段)は、可動手段901〜903の確認動作を制御する確認動作制御手段としても動作し、サブ制御部91は可動手段901〜903の確認動作を制御する期間である確認動作実行期間中に、遊技者側設定スイッチ70(受付手段)が遊技者の操作を受け付けても特定制御を実行しないようにしてもよい。
これにより、遊技者を煩わしくさせないようにできる。
(9) また、本実施の形態のスロットマシン1は、可動手段901〜903と、可動手段901〜903の動作を制御するサブ制御部91(可動手段制御手段)と、遊技者の操作を受け付ける遊技者側設定スイッチ70(受付手段)と、遊技者側設定スイッチ70(受付手段)の受付に応じて特定制御を行うサブ制御部91(特定制御実行手段)と、遊技者の操作を受け付け可能である旨を報知する遊技者側設定スイッチ70の内部に設けられたLED(受付報知手段)と、を備え、遊技者側設定スイッチ70の内部に設けられたLEDは、サブ制御部91(確認動作制御手段)が可動手段901〜903の確認動作を制御する期間である確認動作実行期間中に、遊技者の操作を受け付け可能である旨の報知を行わないようにしてもよい。
これにより、遊技者を煩わしくさせないようにできる。
(10) また、本実施の形態のスロットマシン1は、スロットマシン1で発生したエラー状態(所定事象)検出する所定事象検出手段(メイン制御部41、サブ制御部91)と、エラー状態(所定事象)の発生を検出したことに応じて、エラー状態(所定事象)が発生したことを示すエラー画面(発生情報)を表示させるとともに、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを示す表示態様(第1発生情報)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)とを表示させるサブ制御部91(所定事象表示制御手段)と、を備え、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを示す表示態様(第1発生情報)を、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)より外部から認識し易い態様で表示させるようにしてもよい。
これにより、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)の発生をより認識できるようにすることができる。
(11) また、本実施の形態のスロットマシン1は、スロットマシン1で発生したエラー状態(所定事象)検出する所定事象検出手段(メイン制御部41、サブ制御部91)と、エラー状態(所定事象)の発生を検出したことに応じて、エラー状態(所定事象)が発生したことを示すエラー画面(発生情報)を表示させるとともに、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを示す表示態様(第1発生情報)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)とを表示させるサブ制御部91(所定事象表示制御手段)と、を備え、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを示す表示態様(第1発生情報)を、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)より大きく表示させるようにしてもよい。
これにより、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)の発生をより認識できるようにすることができる。
(12) また、本実施の形態のスロットマシン1は、スロットマシン1で発生したエラー状態(所定事象)検出する所定事象検出手段(メイン制御部41、サブ制御部91)と、エラー状態(所定事象)の発生を検出したことに応じて、発生し得るエラー状態(所定事象)毎に領域が設けられたエラー画面の表示(発生報知表示)を行うとともに、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを示す表示態様(第1発生情報)をエラー画面の第1表示領域に表示させ、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)をエラー画面の第2表示領域に表示させるサブ制御部91(所定事象表示制御手段)と、を備え、第1表示領域は、第2表示領域より大きくてもよい。
これにより、限られた表示領域のうちで重要度が高いエラー状態(第1所定事象)の発生をより認識できるようにすることができる。
(13) また、本実施の形態のスロットマシン1において、第1所定事象は、第2所定事象よりも発生頻度の高い事象であってもよい。
これにより、発生頻度の高い事象の発生をより認識できるようにすることができる。
(14) また、本実施の形態のスロットマシン1において、第1所定事象は、第2所定事象よりも重要度の高い事象であってもよい。
これにより、重要度の高い事象の発生をより認識できるようにすることができる。
(15) また、本実施の形態のスロットマシン1において、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを示す表示態様(第1発生情報)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)とを異なる色彩で表示するようにしてもよい。
これにより、重要度の高い事象の発生をより認識できるようにすることができる。
(16) また、本実施の形態のスロットマシン1において、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したことを示す表示態様(第1発生情報)と、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したことを報知する表示態様(第2発生情報)とを同時に表示できるようにしてもよい。
これにより、複数の所定事象が発生したことを認識できるようにすることができる。
(17) また、本実施の形態のスロットマシン1において、重要度が高いエラー状態(第1所定事象)が発生したときと、重要度が低いエラー状態(第2所定事象)が発生したときとで共通の報知を行うようにしてもよい。
これにより、エラー(所定事象)が発生したこと事態を認識し易くできる。
[変形例]
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。本発明は、上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例などについて説明する。また、前述した本実施の形態で説明した技術事項、および、以下の変形例で説明する技術事項のうち少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよく、前述した本実施の形態で説明した技術事項を以下の変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、以下の変形例で説明する技術事項をさらに組み合わせて実施するようにしてもよい。
上述した例では、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにし、遊技者側設定スイッチ70を消灯させているがこれに限らない。例えば、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにしつつ、遊技者側設定スイッチ70を点灯させるようにしてもよい。また、例えば、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けつつ、遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。
また、上述した例では、遊技者側設定スイッチ70を用いて、遊技中の演出態様の設定を行っているが、これに限らない。例えば、演出用スイッチ56を用いて、遊技中の演出態様の設定を行うようにしてもよい。なお、演出用スイッチ56は、例えば遊技中の演出にも用いられるなど複数の機能を有しているので、演出用スイッチ56の機能の説明を液晶表示器51に表示させるようにしてもよい。
図41は、遊技中の演出態様の設定に演出用スイッチを用いる場合において、演出用スイッチ56の機能の説明を液晶表示器51に表示させる例を示した図である。図示する例では、液晶表示器51にデモ演出(通常モード)が表示されており、液晶表示器51の表示領域の右下に、演出用スイッチ56の機能の説明が表示されている。
また、上述した例では、特定制御の例として設定画面を表示する例を用いて説明したが、これに限らない。例えば、特定制御としては、履歴の表示や、配当表の表示や、リールの配列表示など、液晶表示器51の表示を変更する制御であってもよい。また、特定制御は、液晶表示器51の表示を変更する制御だけではなく、音声の出力であってもよい。例えば、特定制御は、隠し演出における音声の出力であってもよい。
また、上述した例では、可動手段901〜903は、液晶表示器51の周囲に配置されているが、これに限らず、可動手段901〜903は、液晶表示器51から離れた位置に配置されていてもよい。例えば、リール2Lの左側や、リール2Rの右側など、スロットマシン1の筐体1aであれば可動手段901〜903はどこに配置されていてもよい。また、可動手段901〜903は、液晶表示器51に重畳するように動作するものであってもよく、液晶表示器51とは関係のないところで動作するものであってもよい。
また、上述した例では、サブ制御部91が、可動手段901〜903の確認動作を制御する例を用いて説明したが、これに限らず、メイン制御部41が、可動手段901〜903の確認動作を制御するようにしてもよい。この場合、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して可動手段901〜903の制御を指示するコマンドを送信し、可動手段901〜903の確認動作を制御する。
また、上述した例では、遊技者側設定スイッチ70を用いて特定制御の操作入力を行っているが、これに限らない。例えば、演出用スイッチ56や、MAXベットスイッチ6や、赤外線センサなどによるかざし操作や、タッチパネル等を用いて、特定制御の操作入力を行ってもよい。なお、メイン制御部41に接続されているスイッチ等を用いて特定制御の操作入力を行う場合には、メイン制御部41からサブ制御部91に対して、操作入力に対応するコマンドを送信する。
また、上述した例では、演出制御基板90は1つのサブ制御部91を備えており、1つのサブ制御部91が、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などを実行しているが、これに限らない。例えば、演出制御基板90が複数のサブ制御部91を備え、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などを異なるサブ制御部91が実行してもよい。また、演出制御基板90が複数のサブ制御部91を備えている場合であっても、1つのサブ制御部91が、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などのうち、複数の処理を実行してもよい。
[パチンコ遊技機について]
以上、本実施の形態および変形例においては、スロットマシン1について説明したが、スロットマシン1は、以下で説明するパチンコ遊技機200に置き換えてもよい。パチンコ遊技機200は、スロットマシン1と同一の構成を一部含んでおり、同一の構成・処理について説明を省略し、異なる構成・処理について説明する。
パチンコ遊技機200の遊技領域の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置が設けられている。遊技球が所定の入賞口に入賞すると、特別変動表示装置が特別第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方を変動表示させるとともに、演出表示装置では、第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)が行われる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示などの各種の変動態様で実行される。演出表示装置では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、たとえば「左」、「中」、「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。
パチンコ遊技機200は、遊技球が所定の入賞口に入賞したが、所定の開始条件(大当り遊技中でなくかつ先に始動入賞した保留記憶に起因する可変表示が終了しているとき)が成立していないときには、所定の上限数の範囲内(たとえば、4個)で保留記憶情報として記憶する。保留記憶情報とは、たとえば、特定遊技状態(たとえば、大当り状態)に制御するか否かなどを特定するための情報である。
パチンコ遊技機200は、保留記憶に起因する可変表示において、演出図柄が特定の図柄組合せ(大当り図柄組合せ)で停止表示されれば「大当り」となり、特定遊技状態に制御される。
このようなパチンコ遊技機200は、図42に示すように、額縁状の外枠100aに対して、前枠(セルともいう)100bとガラス扉100cとがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。
前枠100bにおける揺動中心とは反対側の端縁付近には、上下1対の係合突起104、106が設けられている。この係合突起104、106は、図示しないばねによって下方向に押圧されている。一方、外枠100aの係合突起104、106に対向する位置に、係合受け片105、107が設けられている。開放状態の前枠100bを外枠100aに押付けることにより係合突起104、106が係合受け片105、107を乗越え、乗越えた状態でばねの付勢力により係合突起104、106が下方に移動し、ロックされる。このようにして、外枠100aに対して、前枠100bを閉鎖することができる。
店員は、鍵を図示しない鍵穴に挿入して解除操作(たとえば時計回りに回転させる)することにより、ばねの付勢力に抗して上下1対の係合突起104、106が上方に押上げられ、その結果係合受け片105、107に対する係合突起104、106の係合が解除されてロック解除することができる。このようにして、外枠100aに対して、前枠100bを開放することができる。
さらに、前枠100bにはガラス扉100c用の係合突起103も設けられており、その係合突起103に対向するガラス扉100c部分には、係合穴102が設けられている。係合突起103は、図示しないばねによって下方に押圧されており、開放状態のガラス扉100cを前枠100bに押付けることにより係合穴102の下縁部分によって係合突起103が押上げられて乗越えることにより、ばねの付勢力により係合突起103が押下げられ、係合突起103と係合穴102とが係合されてロックされる。このようにして、前枠100bに対して、ガラス扉100cを閉鎖することができる。
店員は、鍵を図示しない鍵穴に挿入して解除操作(たとえば反時計回りに回転させる)することにより、ばねの付勢力に抗して係合突起103が引上げられ、係合突起103と係合穴102との係合が解除されてロック解除することができる。このようにして、前枠100bに対して、ガラス扉100cを開放することができる。
このようなパチンコ遊技機200においても、スロットマシン1と同様に以下のような構成を備えていてもよい。
たとえば、外枠100aの内部には、遊技中の演出態様の基準設定を行うための店側設定スイッチ160が設けられていてもよい。通常、外枠100aに対しては、前枠100bが閉鎖しているため、前枠100bを開放するための鍵を所有しない店員以外の者は、店側設定スイッチ160を操作することができない。店員は、店側設定スイッチ160を操作することによって、音量の基準設定(第1音量段階)と光量の基準設定(第1光量段階)をすることができる。
さらに、パチンコ遊技機200では、図23に示す店側演出設定処理と同様に、パチンコ遊技機200の電源がON状態であり、かつ前枠100bが開放され、かつ店側設定スイッチ160が操作されたことを条件に、音量および光量の基準設定(第1音量段階および第1光量段階の設定)が可能であってもよい。これにより、パチンコ遊技機200においても、不正行為によって店側設定スイッチが操作されたとしても、前枠100bが閉鎖しているときには音量および光量の基準設定が禁止されるため、音量および光量の基準設定が不正に行われてしまうことを防止することができるとともに、店員が意図しない内容で音量および光量の基準設定が行われてしまうことを防止することができる。
たとえば、前枠100bの外側には、遊技中の演出態様の設定を行うための遊技者側設定スイッチ170が設けられていてもよい。遊技者側設定スイッチ170は、前枠100bが閉鎖されたときにはパチンコ遊技機200の前面側に位置することになるため、該パチンコ遊技機200で遊技する遊技者によって操作されるなど、外部からの操作が可能である。遊技者は、遊技者側設定スイッチ170を操作することによって、音量の設定(第2音量段階)と光量の設定(第2光量段階)をすることができる。
さらに、パチンコ遊技機200では、図27に示す遊技者側演出設定処理と同様に、パチンコ遊技機200の電源がON状態であり、かつ前枠100bが閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチ170が操作されたことを条件に、図24に示すような設定画面が表示されて音量および光量の設定(第2音量段階および第2光量段階の設定)が可能であってもよい。これにより、パチンコ遊技機200においても、遊技者以外の者によって遊技者側設定スイッチ170が操作されたとしても、前枠100bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるため、遊技者が意図しない内容で音量および光量の設定が行われてしまうことを防止することができる。
なお、パチンコ遊技機200における店側演出設定処理および遊技者側演出設定処理では、前枠100bが開放しているか否かを判定し、該判定結果に応じて、遊技に関する設定を禁止するものであった。しかし、これに限らず、前枠100bに加えてガラス扉100cが開放しているか否かも判定し、該判定結果に応じて、遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。
[ドアセンサについて]
本実施の形態においては、前面扉1bの閉状態において検出片60bが検出片受け部材61の凹部61aの底面に当接することで、検出片受け部材61の凹部61aの深さ分だけ検出片60bを移動させるようになっているが、たとえば、前面扉1bを閉状態とした際に、検出片60bが筐体1a側の平面部に当接することで、検出片受け部材61の凹部61aの深さ分だけ検出片60bを移動させる構成としてもよい。このようにすることで、検出片60bが検出位置となる移動距離を推測することが困難となるため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となり、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を一層効果的に防止できる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60が前面扉1bに配置されており、ドアセンサ60の検出片60bが筐体1aに配置された検出片受け部材61に当接するように構成されているが、ドアセンサ60を筐体1aに配置するとともに前面扉1bにおいてドアセンサ60の検出片60bと対応する位置に検出片受け部材61を配置するように構成してもよい。このようにすることで、ドアセンサ60を前面扉1bに配置して検出片受け部材61を筐体1aに配置する場合と同様に、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
本実施の形態においては、検出片60bが進出位置から退避位置まで直線的に移動する構成であるが、たとえば、図43(a)に示すように、前面扉1bの開状態においては第1の角度から第2の角度まで揺動可能な係止片60b’を備え、図43(b)に示すように、前面扉1bの閉状態においては係止片60b’が、第1の角度と第2の角度との間の特定角度となるように、閉状態を維持するための係止部61’に係止された状態となる構成において、係止片60b’の角度が特定角度であるか否かを検出する検出器60a’を設け、係止片60b’の角度が特定角度の場合に閉状態と判定し、図43(a)、(c)に示すように、係止片60b’の角度が第1の角度または第2の角度の場合に開状態と判定する構成としてもよい。このような構成であっても、図43(c)に示すように、係止片60b’を押下することで前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出信号を分岐させて遊技制御基板40および演出制御基板90にそれぞれ入力させる構成であるが、ドアセンサ60の検出信号を遊技制御基板40にのみ入力させ、遊技制御基板40のメイン制御部41がドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開閉状態を判定する構成としてもよいし、ドアセンサ60の検出信号を演出制御基板90にのみ入力させ、演出制御基板90のドア監視回路99aやサブ制御部91がドアセンサ60の検出信号に基づいて前面扉1bの開閉状態を判定する構成としてもよい。また、遊技制御基板40にのみ入力させる構成においては、メイン制御部41がドアセンサ60の検出状態を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信し、メイン制御部41およびサブ制御部91の双方で前面扉1bの開閉状態を判定可能となる構成としてもよい。
本実施の形態においては、ドアセンサ60の検出片60bが、筐体1aに固定された検出片受け部材61に当接することで検出片60bが移動する構成であるが、検出片受け部材が固定されておらず移動可能な部材であってもよい。たとえば、検出片受け部材を検出片の進退方向と同じ方向に移動可能とするとともに付勢部材でドアセンサ60側に付勢しておき、検出片が検出片受け部材に当接することで、検出片受け部材が予め定められた所定距離移動するように構成することにより、検出片と検出片受け部材とが当接すると、検出片が、検出片を付勢する付勢力と検出片受け部材を付勢する付勢力とが均衡する位置に移動することとなる。この際、検出片が移動する位置を検出位置とすることで、検出位置は、検出片受け部材の凹部の深さwのように視認し得る長さから推測することは困難であり、センサ外部から検出位置を把握しにくくなるため、開状態において故意に検出片60bを検出位置yに調整することで、閉状態を検出させることが困難となり、前面扉1bが閉状態と誤って判定されることによる不正を一層効果的に防止できる。
本実施の形態においては、検出片60bの先端が平坦に形成されているが、検出片60bの先端部分を鋭角状に形成するようにしてもよい。このようにすることで、仮に粘着テープ等で検出片60bを検出位置に固定できたとしても、検出片60bの先端により粘着テープが破損しやすくなり、検出片60bを検出位置に維持することが困難となる。
本実施の形態においては、ドアセンサ60を前面扉1bが開状態か閉状態かを検出する検出手段として適用しているが、第1部材と第2部材とを備え、第2部材の少なくとも一部が前記第1部材の所定位置に当接または近接する特定状態となる構成において、特定状態であるか、あるいは非特定状態であるかを検出する検出手段としてドアセンサ60と同様の構成の検出手段を適用してもよい。このような構成においても検出片を押し込んだり、検出片をテープで押し込んだ状態としたりした場合でも、検出片を特定状態が判定される検出位置とすることが困難となり、非特定状態であるにも関わらず、特定状態と誤って判定させることが困難となるため、特定状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
ここで、特定状態とは、本実施例のように第2部材(前面扉1b)の一端が第1部材(筐体1a)に取り付けられた構造において、第2部材(前面扉1b)の他端を第1部材(筐体1a)に当接または近接させた状態(閉状態)だけでなく、第2部材を第1部材に対してスライド移動可能な構造において、第2部材を第1部材に対してスライド移動させることで第2部材の一部を第1部材の所定位置に当接または近接された状態、第2部材を第1部材に対して取り外し可能な構造において、第2部材を第1部材に対して当接または近接した状態で取り付けた状態などが該当する。
たとえば、図44に示すように、スロットマシン1の本体側の基板ケース取付部800を第1部材として適用し、基板ケース取付部800に対して取り付けられる基板ケース900を第2部材として適用してもよい。
この場合には、図44に示すように、基板ケース取付部800に、ドアセンサ60と同様の検出手段803の検出片が基板ケース900に対向するように配置する。また、基板ケース900の底面部に検出片を受けるための検出片受け溝901を形成する。検出片受け溝901の深さは、検出手段803の検出片の進出位置から検出位置までの距離と同じ長さに形成しておく。そして、検出片受け溝901の図中左端部を検出手段803の検出片に当接させつつ基板ケース900の底面を基板ケース取付部800に当接させた状態で、基板ケース900を基板ケース取付部800に沿って図中左方向にスライドさせて、所定の取り付け位置まで移動させる。これにより、検出片受け溝901により検出手段803の検出片が、検出片受け溝901の深さ分だけ退避方向に移動されることとなり、基板ケース取付部800に基板ケース900が取り付けられた状態であることを判定できる。
また、図44に示すように、基板ケース取付部800の表面に、基板ケース900の検出片受け溝901と対応するように突起802を形成しておくことで、基板ケース900を基板ケース取付部800に取り付けた際に、検出片受け溝901が塞がれて、検出手段803に外部からアクセスできないようにすることができる。
また、前面扉1bや基板ケース900以外にも、第1部材に対して特定状態となる第2部材として、スロットマシン本体(前面扉や筐体など)に一端が枢支され、他端を係止させることで両端がスロットマシン本体に対して取り付けられた状態となるリールユニット、カバー部材、基板ケース、基板など、スロットマシン本体から取り外し可能なリールユニット、メダルセレクタ、カバー部材、基板ケース、基板、スイッチなどを適用してもよい。
本実施の形態においては、ドアセンサ60をスロットマシン1に適用しているが、たとえば、図45に示すように、パチンコ遊技機2001の前枠2101に対して開閉可能に設けられている下扉枠2103が開状態であるか、閉状態であるかを検出する検出手段として適用してもよい。
図45に示すように、パチンコ遊技機2001の下扉枠2103の内側にドアセンサ60を配置するとともに、前枠2101において下扉枠2103が閉じられた状態でドアセンサ60に対向する位置に検出片受け部材61を配置することで、下扉枠2103が前枠2101に対して閉じられた状態で、ドアセンサ60の検出片が検出片受け部材61に当接して検出位置に移動されることとなり、下扉枠2103が閉状態であることが判定される一方で、下扉枠2103が前枠2101に対して開かれた状態で、ドアセンサ60の検出片が検出片受け部材61に当接されなくなって進出位置に移動されることとなり、下扉枠2103が開状態であることが判定されることとなる。このような場合でも、ドアセンサ60をスロットマシン1の前面扉1bに適応した場合と同様に、下扉枠2103の開閉状態が確実に判定され、下扉枠2103が閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
また、図46に示すように、パチンコ遊技機2001の前枠2101に対して開閉可能に設けられているガラス扉枠2102が開状態であるか、閉状態であるかを検出する検出手段として適用してもよいし、図47に示すように、パチンコ遊技機2001の外枠2100に開閉可能に取り付けられた前枠2101が開状態であるか、閉状態であるかを検出する検出手段として適用してもよい。これらの場合にも、ガラス扉枠2102や外枠2100が閉状態と誤って判定されることによる不正を防止できる。
[その他]
上述した実施の形態では、エラー処理において、リセット/設定スイッチ38の操作や、リセットスイッチ23の操作が行われた際にエラー状態の解除を行っているが、エラー状態の解除方法はこれに限らない。例えば、エラー状態を自動的に解除するようにしてもよい。例えば、エラー状態となってから所定時間経過した場合、メイン制御部41は、エラー状態を自動的に解除するようにしてもよい。なお、エラーを自動的に解除する場合であっても、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がオンの状態のときには、エラー状態を解除しない。
また、上述した実施の形態では、操作手段の例として設定キースイッチ37を用い、操作手段の操作に応じて発生可能な所定事象の例として設定変更を用いて説明したが、これに限らない。例えば、操作手段は、時刻やエコモードなどの設定モードに移行する各種設定キーであってもよく、所定事象は、時刻設定やエコモード設定などであってもよい。
また、上述した実施の形態では、内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることでメダルの払出率を変更する例を用いたが、払出率の変更方法はこれに限らない。例えば、設定値に応じたARTの当選確率やARTゲーム数の上乗せ確率を用いることで、メダルの払出率を変更するようにしてもよい。具体例としては、設定値が1〜6の6段階からなる場合、設定値として6が設定されているときのARTの当選確率やARTゲーム数の上乗せ確率が一番高く、5、4、3、2、1の順にARTの当選確率やARTゲーム数の上乗せ確率が段階的に低くなるようにしてもよい。また、例えば、設定値に応じたATの当選確率やATゲーム数の上乗せ確率を用いることで、メダルの払出率を変更するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、これに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、本実施の形態においては、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちのいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえばメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
また、本実施の形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、すべてのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。また、本実施の形態では、リール2L、2C、2Rは縦方向に回転するリールであるが、リール2L、2C、2Rは横方向や斜め方向など、どの方向に回転するリールであってもよい。
また、本実施の形態に係るスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであってもよい。
また、本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。