本発明に係る遊技機の一例であるスロットマシンを実施するための形態を以下に説明する。
[スロットマシンの構成]
本実施の形態のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。前面扉1bは、筐体1aに対して回動することによって、筐体1aの開口された前面側を開閉することができる。
本実施の形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部各々には、たとえば、「黒7」、「網7」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「白チェリー」、および「ベル」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示される。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55とが設けられている。リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bの各リール2L、2C、2Rの手前側(遊技者側)の位置には、液晶表示器51(図1参照)の表示領域51aが配置されている。遊技者は、表示領域51aの透視窓3に対応する透過領域51bおよび透視窓3を介して各リール2L、2C、2Rを視認できる。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(賭数の設定に使用可能な遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてメダル1枚分の賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5と、クレジットを用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施の形態では遊技状態がRB(BB)の場合には2、通常遊技状態では3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6と、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10と、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7と、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rとが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
本実施の形態においては、1枚BETスイッチ5と、ストップスイッチ8L、8C、8Rとが、前面扉1bを構成する操作パネルの前面、つまり同一面上に設けられている。
前面扉1bには、遊技中の演出態様の設定を行うための遊技者側設定スイッチ70が設けられている。遊技者側設定スイッチ70は、前面扉1bの前面側(つまり、前面扉1bの外側)に設けられているため、前面扉1bが閉鎖されたときにはスロットマシン1の前面側に位置することになる。このため、該スロットマシン1で遊技する遊技者によって操作されるなど、外部からの操作が可能である。遊技者は、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量を設定することができる。なお、遊技者側設定スイッチ70は、内部にLEDを備えており、点灯および消灯により、操作を受け付けるか否かを報知することができる。例えば、遊技者側設定スイッチ70を点灯させることで、遊技者側設定スイッチ70は操作を受け付けることを報知する。また、例えば、遊技者側設定スイッチ70を消灯させることで、遊技者側設定スイッチ70は操作を受け付けないことを報知する。
前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11と、BB中のメダルの獲得枚数やメダル投入部4へ正規メダル以外の異物が投入されるなどのエラー発生時にその内容を示すエラーコードが表示される遊技補助表示器12とが設けられている。
前面扉1bには、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14と、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15と、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16と、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17と、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18と、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19と、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20とが設けられている。リプレイゲームとは、賭数が自動設定された上で開始されたゲームをいう。
MAXBETスイッチ6の内部には、1枚BETスイッチ5およびMAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21が設けられている。ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rがそれぞれ設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作によりエラー状態および打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23と、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24とが設けられている。
前面扉1bの内側には、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ(流路切替ソレノイド30よりもホッパータンク34a側に配置)を有するメダルセレクタ(図示略)が設けられている。
前面扉1bの内側には、遊技中の演出態様の基準となる設定を行うための店側設定スイッチ60が設けられている。店員は、前面扉1bを開放するための鍵を所有するため、前面扉1bを開放することによって、店側設定スイッチ60を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、店側設定スイッチ60を操作できない。つまり、店側設定スイッチ60は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。店員は、店側設定スイッチ60を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の基準となる設定をすることができる。
店側設定スイッチ60は、図3に示すように、「0」〜「F」までの計16個のチャンネルを切り替えるスイッチである。店員は、ツマミ61を回動操作することで、これらチャンネルを切り替えることができる。各チャンネル「0」〜「F」に対しては、演出における音量および光量の大きさが段階分けされている。チャンネル「0」〜「F」に対応する音量の段階を第1音量段階と称し、チャンネル「0」〜「F」に対応する光量の段階を第1光量段階とも称する。たとえば、チャンネルが「0」であれば、最小の音量に設定される第1音量段階と最小の光量に設定される第1光量段階とに設定される。チャンネルが「F」であれば、最大の音量に設定される第1音量段階と最大の光量に設定される第1光量段階とに設定される。
なお、店側設定スイッチ60の操作に基づき店員が設定する音量および光量の大きさに対する段階を第1音量段階および第1光量段階と称するのに対して、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技者が設定可能な音量および光量の大きさに対する段階を第2音量段階および第2光量段階とも称する。
筐体1aの内部には、リール2L、2C、2Rと、リールモータ32L、32C、32Rと、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)とからなるリールユニット2が設けられている。筐体1aの内部には、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000と、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34aと、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34bと、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cとからなるホッパーユニット34が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられている。満タンセンサ35aは、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出する。
筐体1aの内部には、電源ボックス100が設けられている。電源ボックス100の前面には、BB終了時やAT(Assist Time)の終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36aが設けられている。ATとは、所定の入賞を発生させるためにストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順が遊技者に報知されるナビ演出が実行される期間である。AT制御の権利となるナビストックを保有していることを条件にATに制御される。ATは、保有するナビストックの数に基づき所定ゲーム数(本実施の形態では1セット50ゲーム)にわたり制御される。このため、ナビストック数は、ATに制御される権利の数を示すことになり、このナビストック数を多く保有すればするほど、長い期間に亘りATに制御される。
さらに、電源ボックス100の前面には、BB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36bと、電源投入時(起動時)に設定変更状態および設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37と、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(払出率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38と、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39とが設けられている。
電源ボックス100には、設定値を変更する際に操作される設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38と、電源スイッチ39とが搭載されている。
店員は、前面扉1bを開放することによって、設定キースイッチ37を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、設定キースイッチ37を操作できない。つまり、設定キースイッチ37は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。
電源ボックス100が設けられた側面と対向する側面の上方位置には、前面扉1bの開閉を検出するためのドア開放検出スイッチ25が設けられている。ドア開放検出スイッチ25は、前面扉1bが筐体1aの開口された前面側を閉鎖しているときにはON状態になる一方で、前面扉1bが筐体1aの開口された前面側を開放しているときにはOFF状態になる。
本実施の形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、もしくはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するには1枚BETスイッチ5またはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数(たとえば3)が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、つまり、ゲームが開始可能な状態となる。遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが特定の図柄の組合せであるか否かを判定するために設定されるラインである。なお、本実施の形態においては、これらの役を「入賞役」や「入賞」とも称し、いずれかの役を構成する図柄の組合せが入賞ライン上に停止することを、入賞する、入賞が発生するなどともいう。たとえば、再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されたときには、遊技者がメダルを用いて賭数を設定することなく次のゲームを行うことが可能なリプレイゲームが作動する。再遊技役を構成する図柄組合せが入賞ライン上に導出されることを再遊技入賞(リプレイ入賞)が発生するともいう。
本実施の形態では、図1に示すように、各リール2L、2C、2Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール2L、2C、2Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
全てのリール2L、2C、2Rが停止されたときにおいて、有効化された入賞ラインL1〜L5のいずれにも小役を発生させる図柄の組合せが停止していないときには、当該停止時に1ゲームが終了する。一方、有効化された入賞ラインL1〜L5のいずれかに小役を発生させる図柄の組合せが停止しているときには、その小役の入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与(クレジット加算、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合にはメダル払出口9(図1参照)からメダルが排出)されて、1ゲームが終了する。
図4に示すように、スロットマシン1には、遊技制御基板40と、演出制御基板90と、電源基板101とが設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、ホッパーモータ34bと、払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、打止スイッチ36aと、自動精算スイッチ36bと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38と、電源スイッチ39とが接続されている。
遊技制御基板40には、1枚BETスイッチ5と、MAXBETスイッチ6と、スタートスイッチ7と、ストップスイッチ8L、8C、8Rと、精算スイッチ10と、リセットスイッチ23と、ドア開放検出スイッチ25と、リールセンサ33L、33C、33Rとが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34cと、満タンセンサ35aと、打止スイッチ36aと、自動精算スイッチ36bと、設定キースイッチ37と、リセット/設定スイッチ38とが接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力される。
遊技制御基板40には、クレジット表示器11と、遊技補助表示器12と、ペイアウト表示器13と、1〜3BETLED14〜16と、投入要求LED17と、スタート有効LED18と、ウェイト中LED19と、リプレイ中LED20と、BETスイッチ有効LED21と、左、中、右停止有効LED22L、22C、22Rと、設定値表示器24と、流路切替ソレノイド30と、リールモータ32L、32C、32Rとが接続されているとともに、電源基板101を介してホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動される。
遊技制御基板40には、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。メイン制御部41は、メインCPU41aと、ROM41bと、RAM41cと、I/Oポート41dとを備えたマイクロコンピュータからなる。
遊技制御基板40には、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42と、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43と、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44と、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行うモータ駆動回路45と、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行うソレノイド駆動回路46と、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路47と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48と、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49と、その他各種デバイスおよび回路とが搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に各種のコマンドを送信する。ここで、遊技制御基板40から演出制御基板90へは、たとえば、ダイオードやトランジスタなどの単方向性回路などを用いて、一方向(遊技制御基板40から演出制御基板90への方向)のみにしか信号が通過できないように構成されている。そのため、遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送信され、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送信されることはない。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56と、店側設定スイッチ60と、遊技者側設定スイッチ70とが接続されており、これらスイッチの検出信号が入力される。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図2参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55、可動手段901〜903、および発光報知手段951〜953などの演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動される。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」に切り替えられたときには、サブ制御部91は、「0」の第1音量段階に合わせて、最小の音量で音声を出力するようにスピーカ53、54を制御するとともに、「0」の第1光量段階に合わせて、最小の光量で光を出力するように液晶表示器51や演出効果LED52などを制御する。
演出制御基板90には、演出の制御を行うサブ制御部91と、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92と、演出効果LED52およびリールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93と、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94と、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95と、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96と、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98と、演出制御基板90に接続された可動手段901〜903の駆動制御を行う可動手段駆動回路99、その他の回路など、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、サブCPU91aと、ROM91bと、RAM91cと、I/Oポート91dとを備えたマイクロコンピュータにて構成されている。サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達するごと、すなわち一定間隔ごとに割込を発生させてタイマ割込処理(サブ)を実行する。
サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行する。
[払出率の設定]
本実施の形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率(賭数設定に用いたメダルの総数と、入賞によって払い出されたメダルの総数との比率)が変わる。詳しくは、内部抽選などにおいて設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わる。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。払出率の点からでは、設定値として6が設定されているときが遊技者にとって最も遊技に関する有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技に関する有利度が段階的に低くなる。
払出率の設定値を変更するためには、前面扉1bを開放させ、筐体1a内に設けられている電源ボックス100の電源スイッチ39を操作して、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、さらに、設定キースイッチ37を操作して、設定キースイッチ37をON状態にしてから、スロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態にしてスロットマシン1の電源をON状態にすると、遊技の進行が不可能な状態である設定変更状態に移行して、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示される。
設定変更状態においては、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。その後、スタートスイッチ7が操作されると、表示値を設定値として確定する。設定キースイッチ37がOFF状態にされると、確定した表示値(設定値)がRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。なお、電源スイッチ39を一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態として電源スイッチ39をONさせる操作を行うことにより、設定変更状態に移行されるため、該操作をまとめて設定変更操作ともいう。
設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰する。
[可動手段の動作確認]
次に、可動手段901〜903の動作確認について説明する。図5は、可動手段901〜903の動作を説明するための図である。可動手段901〜903は、演出時などに可動する部材である。可動手段901は、初期位置911と可動位置921との間を移動する。初期位置911は液晶表示器51の表示領域には重畳しない位置である。また、可動位置921は液晶表示器51の表示領域に重畳する位置である。可動手段902は、初期位置912と可動位置922との間を移動する。初期位置912は液晶表示器51の表示領域に重畳しない位置である。また、可動位置922は液晶表示器51の表示領域に重畳する位置である。可動手段903は、初期位置913と可動位置923との間を移動する。初期位置913および可動位置923は液晶表示器51の表示領域に重畳しない位置である。
本実施の形態では、サブ制御部91は確認動作制御手段として動作し、所定の条件時に可動手段901〜903の動作確認を行う。なお、所定の条件時とは、例えば、スロットマシン1の電源投入時や、可動手段901〜903の動作エラーを検出したときなど、可動手段901〜903の動作や初期位置を確認したいとき等である。
具体的には、サブ制御部91は、可動手段901〜903を可動位置921〜923まで移動させる(図5(A)〜(C))。なお、図示する例では、動作確認前に可動手段901〜903は初期位置911〜913に存在しているが(図5(A))、動作確認前に可動手段901〜903が初期位置911〜913に存在していない場合であっても、可動手段901〜903を可動位置921〜923まで移動させる(図5(C))。その後、サブ制御部91は、可動手段901〜903を、可動位置921〜923から初期位置911〜913まで移動させる(図5(C)〜(E))。
このように可動手段901〜903の動作確認を行うことで、動作確認後には可動手段901〜903を初期位置911〜913に移動させることができる。また、例えば、動作確認における可動手段901〜903の動作を例えばセンサ(図示せず)で検出することで、可動手段901〜903が正常に動作するか否かを確認することができる。
なお、可動手段901〜903の動作確認では可動手段901〜903が実際に移動するため、動作確認の終了までに時間がかかる。そこで、本実施の形態では、可動手段901〜903の動作確認と並行して、演出制御基板90の初期設定を行う。演出制御基板90の初期設定は、演出制御基板90が動作を行うために必要な設定を行う処理である。例えば、サブ制御部91は初期設定手段として動作し、サブCPU91aが、ROM91bに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、演出制御基板90の初期設定を行う。演出制御基板90の初期設定を行うことで、演出制御基板90による各処理を実行することができる。例えば、液晶表示器51に演出画像等を表示させたり、スピーカ53,54から音を出力させたり、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けて、受け付けた操作に基づいた処理を行ったりすることができる。
図5に示す例では、可動手段901〜903が初期位置911〜913から可動位置921〜923までに移動する間(図5(A)〜(B))に、演出制御基板90の初期設定を行っている。また、演出制御基板90の初期設定を完了することにより、例えば、液晶表示器51に演出画像を表示させることができる(図5(C)〜(E))。
上述したとおり、確認動作実行期間に可動手段901〜903が移動中であっても、演出制御基板90の初期設定期設定が完了した後には、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けて、受け付けた操作に基づいた処理をサブ制御部91が行うことができる。しかしながら、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そこで、本実施の形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにし、確認動作実行期間の煩わしさを低減させる。また、本実施の形態では、遊技者側設定スイッチ70は、点灯および消灯することができる。そこで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにすることで、確認動作実行期間の煩わしさを低減させる。
図6は、スロットマシン1の電源投入後における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間は、時刻t2以降の期間である。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長い。このように、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t1と時刻t2との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
図7は、例えば可動手段901〜903の動作に不具合があり、通常時よりも可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
通常時の可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までである。しかしながら、図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、通常時よりも長くなり、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までである。
そこで、本実施の形態では、可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合には、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間を可動手段901〜903の確認動作実行期間よりも長くする。図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までであり、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間は、時刻t4以降の期間である。
これにより、可動手段901〜903の確認動作実行期間が通常時よりも長くなった場合においても、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなる。従って、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、本実施の形態では、可動手段901〜903の確認動作実行期間が長くなった場合には、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間を可動手段901〜903の確認動作実行期間よりも長くする。図示する例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までであり、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までである。また、遊技者側設定スイッチ70を点灯する期間は、時刻t4以降の期間である。
これにより、可動手段901〜903の確認動作実行期間が通常時よりも長くなった場合においても、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。従って、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t3までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までの期間の方が長い。このように、可動手段901〜903の確認動作実行期間の長さに応じて、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間の長さに応じて、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t3と時刻t4との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t4までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901〜903の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
なお、上述した例では、可動手段901〜903の確認動作実行期間において、可動手段901〜903を同時に動作させていたが、これに限らない。例えば、可動手段901〜903の確認動作実行期間において、可動手段901〜903を個別に動かすようにしてもよい。具体例としては、初めに可動手段901を可動位置921まで動作させ、その後、可動手段901を可動位置921から初期位置911まで動作させる。続いて、可動手段902を可動位置922まで動作させ、その後、可動手段902を可動位置922から初期位置912まで動作させる。続いて、可動手段903を可動位置923まで動作させ、その後、可動手段903を可動位置923から初期位置913まで動作させる。なお、可動手段901〜903の動作確認順は、どのような順番であってもよい。また、複数の可動手段901〜903の動作確認のタイミングが重なっていてもよい。例えば、可動手段901の動作確認を行っている途中に、可動手段902や可動手段903の動作確認を開始してもよい。
また、可動手段901〜903の動作確認を個別に行う場合には、所定の可動手段901〜903の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間としてもよい。例えば、可動手段901〜903のうち、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理と同時に動作するのが煩わしいのは可動手段901のみである場合、可動手段901の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間としてもよい。
図8は、可動手段901の動作確認の完了後、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とする場合における、可動手段901〜903の確認動作実行期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間とを示した図である。
図示する例では、可動手段901の確認動作実行期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間である。また、可動手段902の確認動作実行期間は、時刻t1から時刻t5までの期間である。また、可動手段903の確認動作実行期間は、時刻t5から時刻t6までの期間である。
また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間および遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までである。また、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可する期間および遊技者側設定スイッチ70を点灯させる期間は、時刻t2以降の期間である。
図示するように、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長い。このように、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間と許可する期間とを制御することで、可動手段901の確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにすることができる。これにより、可動手段901の確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われることがなくなり、可動手段901の確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間と点灯させる期間とを制御することで、可動手段901の確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作がされにくいようにすることができる。これにより、可動手段901の確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、可動手段901の確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
なお、時刻t1と時刻t2との関係は、スロットマシン1の電源投入後から時刻t1までの期間よりも、スロットマシン1の電源投入後から時刻t2までの期間の方が長ければどのような関係であってもよい。すなわち、可動手段901の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する期間であればよい。また、可動手段901の確認動作実行期間が終了するまで、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる期間であればよい。
[店側払出率設定処理]
図9を参照しながら、メイン制御部41が実行する店側払出率設定処理について説明する。店側払出率設定処理は、店員が払出率の設定値を変更する際に実行される処理である。
メイン制御部41は、設定キースイッチ37がON状態にされたか否かを判定する(S110)。つまり、メイン制御部41は、スロットマシン1の電源がOFF状態からON状態に切り替わったときに、設定キースイッチ37がON状態になっているか否かを判定する。もしくは、メイン制御部41は、スロットマシン1の電源がON状態において設定キースイッチ37がON状態に切り替わったか否かを判定する。メイン制御部41は、設定キースイッチ37がOFF状態であると判定したときには(S110でN)、店側払出率設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がON状態であると判定したときには(S110でY)、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S111)。つまり、メイン制御部41は、前面扉1bが筐体1aの開口された前面側を閉鎖しているか否かを判定する。メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S111でY)、店側払出率設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S111でN)、サブ制御部91に対して設定変更状態に移行することを特定可能な設定開始コマンドを送信する(S112)。その後、メイン制御部41は、設定変更状態に移行する(S113)。
設定変更状態において、メイン制御部41は、RAM41cから現在の設定値を読み出し、読み出した設定値を表示値に変換し(S114)、変換した表示値を設定値表示器24に表示する(S115)。その後、メイン制御部41は、店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されたか否かを判定する(S116)。メイン制御部41は、所定期間内にリセット/設定スイッチ38が操作されたと判定したときには(S116でY)、表示値を1更新し(S117)、更新後の表示値を設定値表示器24に表示する(S115)。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にリセット/設定スイッチ38が操作されなかったと判定したときには(S116でN)、スタートスイッチ7が操作されたか否かを判定する(S118)。メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が操作されなかったと判定したときには(S118でN)、S116の処理に戻る。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が操作されたと判定したときには(S118でY)、設定値表示器24に表示された表示値を設定値に変換して、RAM41cに記憶する(S119)。
次に、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して設定変更状態を終了することを特定可能な設定終了コマンドを送信する(S120)。その後、メイン制御部41は、定変更状態を終了し(S121)、店側払出率設定処理を終了する。
このように、店員のみが前面扉1bを開放することができるため、店員以外の者が操作できない設定キースイッチ37を店員が操作することによって、遊技に関する有利度に大きく影響する払出率の設定をすることができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ設定キースイッチ37が操作されたことを条件に、払出率の設定が可能である。
ここで、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによって設定キースイッチ37が操作されたり、筐体1aと前面扉1bの隙間を工具でこじ開けて特殊な機械を用いて設定キースイッチ37が操作されたことと同じ状況が作り出されたりする虞がある。
しかし、本実施の形態においては、これらのような不正行為によって設定キースイッチ37が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには払出率の設定が禁止されるため、払出率の設定が不正に行われてしまうことを防止することができる。
[店側演出設定処理]
図10を参照しながら、メイン制御部41が実行する店側演出設定処理について説明する。店側演出設定処理は、店員が遊技中の演出態様の基準となる設定を変更する際に実行される処理である。店側演出設定処理が実行されることによって、店員は、演出における音量の基準となる大きさ(第1音量段階)と、演出における光量の基準となる大きさ(第1光量段階)とを設定することができる。さらに、店側演出設定処理が実行されることによって、店員は、非節電状態となる通常モードまたは節電状態となる節電モードを設定することができる。
メイン制御部41は、店側設定スイッチ60のチャンネルが切り替えられたか否かを判定する(S130)。メイン制御部41は、店側設定スイッチ60のチャンネルが切り替えられたと判定したときには(S130でY)、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S131)。メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S131でY)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S131でN)、演出における音量および光量の基準となる大きさを、切り替え後のチャンネル設定に対応する第1音量段階および第1光量段階に設定する(S132)。なお、このとき設定された第1音量段階および第1光量段階は、即座に演出の音量および光量に反映されず、その後、遊技者によって遊技者側設定スイッチ70が操作されたときに設定画面が表示されたときに反映される。その後、メイン制御部41は、店側演出設定処理を終了する。
このように、店員のみが前面扉1bを開放することができるため、店員以外の者が操作できない店側設定スイッチ60を店員が操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の基準となる大きさを設定することができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ店側設定スイッチ60が操作されたことを条件に、音量および光量の基準設定が可能である。
ここで、前面扉1bが閉鎖していても、たとえば、針金などの細い器具を筐体1aと前面扉1bの隙間から通すことによって店側設定スイッチ60が操作されたり、筐体1aと前面扉1bの隙間を工具でこじ開けて特殊な機械を用いて店側設定スイッチ60が操作されたことと同じ状況が作り出されたりする虞がある。
しかし、本実施の形態においては、これらのような不正行為によって店側設定スイッチ60が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには音量および光量の基準設定が禁止されるため、音量および光量の基準設定が不正に行われてしまうことを防止することができるとともに、店員が意図しない内容で音量および光量の基準設定が行われてしまうことを防止することができる。
メイン制御部41は、店側設定スイッチ60のチャンネルが切り替えられていないと判定したときには(S130でN)、全てのストップスイッチが同時に長押しされたか否かを判定する(S133)。メイン制御部41は、全てのストップスイッチが同時に長押しされなかったと判定したときには(S133でN)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、全てのストップスイッチが同時に長押しされたと判定したときには(S133でY)、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S134)。メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S134でY)、店側演出設定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S134でN)、サブ制御部91に対してモード選択状態に移行することを特定可能なモード選択開始コマンドを送信する(S135)。
モード選択状態において、メイン制御部41は、店員によって通常モードまたは節電モードが選択されたか否かを判定する(S136)。メイン制御部41は、所定期間内にいずれかのモードが選択されたと判定したときには(S136でY)、選択されたモードを設定する(S137)。その後、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して選択されたモードを特定可能なモード特定コマンドを送信する(S138)。これにより、サブ制御部91は、選択されたモードに応じて各種の演出手段を制御する。たとえば、節電モードに設定されたときには、通常モード時に比べて、演出に用いるLEDの数を減らしたり、LEDの光量を下げたりといった制御を行う。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にいずれのモードも選択されなかったと判定したとき(S136でN)、またはモード特定コマンドを送信した後には、終了操作されたか否かを判定する(S139)。この終了操作は、スタートスイッチ7を長押しすることによって行われる。メイン制御部41は、所定期間内に終了操作されなかったと判定したときには(S139でN)、S136の処理に戻る。
一方、メイン制御部41は、所定期間内にスタートスイッチ7が長押しされたと判定したときには(S139でY)、サブ制御部91に対してモード選択状態を終了することを特定可能なモード選択終了コマンドを送信し(S140)、店側演出設定処理を終了する。
このように、全てのストップスイッチを店員が同時に長押しすることによって、節電モードの設定をすることができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ全てのストップスイッチが同時に長押しされたことを条件に、節電モードの設定が可能である。
ここで、ストップスイッチは、前面扉1bの外側に配置されるため、たとえば、店員以外の遊技者であっても操作することが可能である。このため、遊技中に遊技者が不意に全てのストップスイッチを同時に長押ししてしまって、節電モードの設定がされてしまう虞がある。
しかし、本実施の形態においては、全てのストップスイッチが同時に長押しされたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには節電モードの設定が禁止されるため、店員が意図しないときに節電モードの設定が行われてしまうことを防止することができる。
[音量および光量の設定画面]
図11を参照しながら、音量および光量の設定画面について説明する。
図11に示すように、本実施の形態においては、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、液晶表示器51の画面上に音量および光量を調整するための設定画面が表示される。
設定画面では、音量設定領域52aにおいて、遊技者が設定可能な音量の段階(第2音量段階)に対応する「2」〜「14」の数字(数字が大きい方が音量が大きい)が表示される。これを音量表示ともいう。さらに、「2」〜「14」の数字のうち、現在設定されている音量に対応する数字が強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。遊技者は、所定の変更操作を行うことによって強調表示を移動させ、第2音量段階を変更することができる。たとえば、遊技者は、ストップスイッチ8Rを操作することによって強調表示を右に移動させて第2音量段階を上げることができる一方で、ストップスイッチ8Lを操作することによって強調表示を左に移動させて第2音量段階を下げることができる。
設定画面では、光量設定領域52bにおいて、遊技者が設定可能な光量の段階(第2光量段階)に対応する「50%」、「75%」、および「100%」の数字(数字が大きい方が光量が大きい)が表示される。これを光量表示ともいう。さらに、「50%」、「75%」、および「100%」の数字のうち、現在設定されている光量に対応する数字が強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。遊技者は、所定の変更操作を行うことによって強調表示を移動させ、第2光量段階を変更することができる。たとえば、遊技者は、ストップスイッチ8Rを操作することによって強調表示を右に移動させて第2光量段階を上げることができる一方で、ストップスイッチ8Lを操作することによって強調表示を左に移動させて第2光量段階を下げることができる。
なお、第2音量段階と第2音量段階の切り替えは、ストップスイッチ8Cの操作によって可能である。
さらに、設定画面では、キャラクタ演出領域52cにおいて、遊技中に実際に用いられる演出画面の一部である、味方キャラクタと敵キャラクタのバトル演出の画面が表示される。本実施の形態においては、このバトル演出をサンプルに用いて、遊技者が音量および光量を設定することができる。具体的には、遊技者が第2音量段階を上げれば、味方キャラクタの音声(図11の例では、「参ったか!!」の音声)の音量が上がり、遊技者が第2音量段階を下げれば、味方キャラクタの音声の音量が下がる。また、遊技者が第2光量段階を上げれば、バトル演出の画面の光量が上がって明るくなり、遊技者が第2光量段階を下げれば、バトル演出の画面の光量が下がって暗くなる。
このように、遊技中の実際の演出を例にして演出中の音量および光量の設定を行うことができるため、遊技者が容易に設定を行いやすい。
[店側設定スイッチの状態と音量および光量との関係]
図12を参照しながら、店側設定スイッチ60の状態(すなわち設定されているチャンネル)と、音量および光量との関係を説明する。
店側設定スイッチ60のチャンネルは、「0」〜「F」の16段階に分かれている。つまり、店員が設定する音量および光量の段階(第1音量段階、第1光量段階に対応)は、16段階に分かれている。さらに、店側設定スイッチ60のチャンネルに対して、設定画面が表示されたときに最初に強調表示(初期表示ともいう)される数字が対応づけられている。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」に切り替えられた場合は、音量の初期表示が「2」になり、光量の初期表示が「30%」になる。店側設定スイッチ60のチャンネルが「9」に切り替えられた場合は、音量の初期表示が「14」になり、光量の初期表示が「100%」になる。遊技者は、初期表示の画面(強調表示された数字)を確認することによって、現在の音量および光量を認識することができる。
なお、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、第2音量段階および第2光量段階の設定が禁止されており、設定画面が表示されない。このため、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、初期表示は対応付けられていない。
店側設定スイッチ60のチャンネルに対しては、実際の音量範囲が対応付けられている。なお、図12における実際の音量範囲の欄における括弧内の数字は、遊技者が設定する第2音量段階に対応する音量表示である。つまり、図11の音量設定領域52aにおける数字に対応している。なお、実際の音量範囲の値は大きいほど、音量が大きくなる。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「4」の範囲内で設定されたときには、実際の音量は「2」〜「14」の範囲内で設定され、さらに、そのときの音量表示は「2」〜「14」となる。店側設定スイッチ60のチャンネルが「5」〜「9」の範囲内で設定されたときには、実際の音量は「10」〜「22」の範囲内で設定され、さらに、そのときの音量表示は「2」〜「14」となる。よって、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「4」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、それに従って実際の音量も「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていく。また、店側設定スイッチ60のチャンネルが「5」〜「9」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、それに従って実際の音量も「10」、「11」、「12」・・・「22」と上がっていく。
店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、実際の音量が固定値となる。たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」に設定されたときには、実際の音量は「2」に固定され、「B」に設定されたときには、実際の音量は「4」に固定され、「C」に設定されたときには、実際の音量は「7」に固定され、「D」に設定されたときには、実際の音量は「10」に固定され、「E」に設定されたときには、実際の音量は「15」に固定され、「F」に設定されたときには、実際の音量は「22」に固定される。
また、店側設定スイッチ60のチャンネルに対しては、実際の光量範囲が対応付けられている。なお、実際の光量範囲は、遊技者が設定する第2光量段階に対応する光量表示の範囲と一致する。つまり、図11の光量設定領域52bにおける数字に対応している。なお、実際の光量範囲の値は大きいほど、光量が大きくなる。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「3」の範囲内で設定されたときには、実際の光量は「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定され、そのときの光量表示は「30%」、「65%」、「100%」となる。店側設定スイッチ60のチャンネルが「4」〜「9」の範囲内で設定されたときには、実際の光量は「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定され、そのときの光量表示は「50%」、「75%」、「100%」となる。よって、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「3」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2光量段階が「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定されると、それに従って実際の光量も「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定される。また、店側設定スイッチ60のチャンネルが「4」〜「9」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって、第2光量段階が「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定されると、それに従って実際の光量も「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定される。
店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、実際の光量が固定値となる。たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」または「B」に設定されたときには、実際の音量は「30%」に固定され、「C」または「D」に設定されたときには、実際の音量は「75%」に固定され、「E」または「F」に設定されたときには、実際の音量は「100%」に固定される。
[遊技者側設定スイッチの点灯・消灯]
図13を参照しながら、サブ制御部91が実行する遊技者側設定スイッチ70の点灯および消灯の制御について説明する。上述したとおり、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そのため、本実施の形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにする。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、ゲーム中においては、設定画面を表示させず、音量および光量の設定を行わせない。すなわち、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止する。よって、遊技者側設定スイッチ70の操作が無効であることを報知するために、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させる。
なお、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドに基づいてゲーム中であるか否かを判定する。例えば、本実施の形態では、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに「内部当選コマンド」がメイン制御部41からサブ制御部91に送信される。また、ゲームの終了時に「遊技状態コマンド」がメイン制御部41からサブ制御部91に送信される。よって、サブ制御部91は、「内部当選コマンド」を受信してから「遊技状態コマンド」を受信するまでの期間をゲーム中であると判定することができる。また、サブ制御部91は、「遊技状態コマンド」を受信してから「内部当選コマンド」を受信するまでの期間をゲーム中ではないと判定することができる。
サブ制御部91は、ゲーム中であるか否かを判定する(S201)。ゲーム中ではないと判定した場合(S201でN)、サブ制御部91は、可動手段確認動作実行期間中であるか否かを判定する(S202)。可動手段確認動作実行期間中ではないと判定した場合(S202でN)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が消灯中であるか否かを判定する(S203)。遊技者側設定スイッチ70が消灯中であると判定した場合(S203でY)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70を点灯させ(S204)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。なお、S203で遊技者側設定スイッチ70が消灯中ではないと判定した場合(S203でN)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。
一方、S201でゲーム中であると判定した場合(S201でY)や、S202で可動手段確認動作実行期間中であると判定した場合(S202でY)には、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が点灯中であるか否かを判定する(S205)。遊技者側設定スイッチ70が点灯中であると判定した場合(S205でY)、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70を消灯させ(S206)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。なお、S205で遊技者側設定スイッチ70が点灯中ではないと判定した場合(S205でN)、遊技者側設定スイッチ点灯処理を終了する。
上述した遊技者側設定スイッチ点灯処理により、サブ制御部91は、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させることができる。これにより、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されにくいようにする。従って、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、上述した遊技者側設定スイッチ点灯処理により、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70を消灯させることができる。これにより、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の操作が無効であることを遊技者に報知することができる。従って、ゲーム中において、遊技者による無効な操作を防ぐことができる。
なお、上述した遊技者側演出設定処理では、サブ制御部91は、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70を消灯させているが、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。例えば、図5に示す例では、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しているが、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しない例もある。演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70を点灯させると、演出制御基板90の初期設定が完了していないにも関わらず遊技者側設定スイッチ70が遊技者に操作されやすくなる。例えば、演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70が操作されると、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で設定画面の表示が行われることもある。そこで、サブ制御部91は、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させることで遊技者に操作されにくいようにすることができ、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを低減することができる。
また、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。例えば、可動手段901〜903の動作状況によって、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合や、演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了する場合のどちらもある。具体例としては、可動手段901〜903がスムーズに動作した場合には演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了するが、可動手段901〜903の動作中に引っ掛かりがあった場合には確認動作実行期間が長くなり、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合がある。
そこで、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70を消灯させることで、確認動作実行期間や演出制御基板90の初期設定が行われているときに遊技者側設定スイッチ70を遊技者に操作されにくいようにすることができる。これにより、例えば、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われにくくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを低減することができる。
[遊技者側演出設定処理]
図14を参照しながら、サブ制御部91が実行する遊技者側演出設定処理について説明する。遊技者側演出設定処理は、遊技者が遊技中の演出態様の設定を変更する際に実行される処理である。遊技者側演出設定処理が実行されることによって、遊技者は、演出における音量の大きさ(第2音量段階)と、演出における光量の大きさ(第2光量段階)とを設定することができる。
上述したとおり、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われると煩わしい。そのため、本実施の形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、操作を無効とする。これにより、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、ゲーム中においては、設定画面を表示させず、音量および光量の設定を行わせない。すなわち、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、操作を無効とする。
サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されたか否かを判定する(S150)。サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が操作されなかったと判定したときには(S150でN)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、遊技者側設定スイッチ70が操作されたと判定したときには(S150でY)、サブ制御部91は、ゲーム中であるか否かを判定する(S1501)。ゲーム中であると判定した場合(S1501でY)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、ゲーム中ではないと判定した場合(S1501でN)、サブ制御部91は、可動手段確認動作実行期間中であるか否かを判定する(S1502)。可動手段確認動作実行期間中であると判定した場合(S1502でY)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、可動手段確認動作実行期間中ではないと判定した場合(S1502でN)、サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がON状態であるか否かを判定する(S151)。サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がOFF状態である、つまり前面扉1bが開放していると判定したときには(S151でN)、遊技者側演出設定処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、ドア開放検出スイッチ25がON状態である、つまり前面扉1bが閉鎖していると判定したときには(S151でY)、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であるか否かを判定する(S152)。サブ制御部91は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であると判定したときには(S152でY)、遊技者による第2音量段階および第2光量段階の設定を制限(禁止)するため、遊技者側演出設定処理を終了する。この場合、音量および光量は、遊技者側設定スイッチ70のチャンネル設定(つまり、第1音量段階および第1光量段階)に基づいて設定される。
一方、サブ制御部91は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内ではないと判定したときには(S152でN)、図11に示した設定画面を液晶表示器51に表示するとともに、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に応じて初期表示を行う(S153)。
たとえば、図11は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「4」〜「9」の範囲内である場合の設定画面の一例が示されている。この場合、音量設定領域52aにおいては、「2」〜「14」の音量表示が行われるとともに、光量設定領域52bにおいては、「50%」、「75%」、および「100%」の光量表示が行われる。さらに、音量設定領域52aにおいては、「10」が強調表示される初期表示が行われるとともに、光量設定領域52bにおいては、「75%」が強調表示される初期表示が行われる。
なお、本実施の形態においては、前面扉1bが閉鎖しているときに遊技者側設定スイッチ70が操作されることによって設定画面が表示されるが、その後、前面扉1bが開放した後にも継続して設定画面が表示される。このため、再び前面扉1bが閉鎖した後には、開放前の設定画面が引き続き表示されることになる。つまり、一旦設定画面が表示されると、前面扉1bが開放しても設定画面が表示し続ける。
設定画面を表示した後、サブ制御部91は、遊技者のストップスイッチを用いた変更操作に基づき、音量または光量が変更されたか否かを判定する(S154)。サブ制御部91は、所定期間内に音量または光量が変更されなかったと判定したときには(S154でN)、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、音量または光量が変更されたと判定したときには(S154でY)、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であるか否かを判定する(S155)。サブ制御部91は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内であると判定したときには(S155でY)、遊技者による第2音量段階および第2光量段階の設定を制限(禁止)するため、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「A」〜「F」の範囲内ではないと判定したときには(S155でN)、変更された対象が音量であったか否かを判定する(S156)。サブ制御部91は、変更された対象が音量ではなく光量であったと判定したときには(S156でN)、演出における光量の大きさを、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に基づく基準設定と遊技者が選択した光量設定とに応じた光量に設定する(S158)。なお、図11の光量設定領域52bにおいては、選択された光量に基づき強調表示が移動するとともに、キャラクタ演出領域52cにおいては、選択された光量に基づきバトル演出の画面の光量が変化する。その後、サブ制御部91は、S159の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、変更された対象が音量であったと判定したときには(S156でY)、音量変更操作処理を実行し(S157)、その後、S159の処理に移行する。
サブ制御部91は、S159の処理において、終了操作されたか否かを判定する(S159)。この終了操作は、遊技者側設定スイッチ70を長押しすることによって行われる。
サブ制御部91は、所定期間内に終了操作されなかったと判定したときには(S159でN)、S154の処理に戻る。一方、サブ制御部91は、終了操作されたと判定したときには(S159でY)、設定画面の表示を終了し(S160)、遊技者側演出設定処理を終了する。遊技者側演出設定処理が終了したときには、第1音量段階および第2音量段階に基づき設定された音量と、第1光量段階および第2光量段階に基づき設定された光量とが、演出に反映される。
上述した遊技者側演出設定処理により、サブ制御部91は、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止することができる。これにより、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
また、上述した遊技者側演出設定処理により、サブ制御部91は、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止することができる。これにより、ゲーム中においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、遊技の興趣を高めることができる。
なお、上述した遊技者側演出設定処理では、サブ制御部91は、確認動作実行期間において遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止しているが、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止するようにしてもよい。例えば、図5に示す例では、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しているが、確認動作実行期間内に演出制御基板90の初期設定が完了しない例もある。演出制御基板90の初期設定が完了していないときに遊技者側設定スイッチ70の入力受付を許可すると、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で設定画面の表示が行われることもある。そこで、サブ制御部91は、演出制御基板90の初期設定が完了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、演出制御基板90の初期設定が終了するまで遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても設定画面を表示しないようにしてもよい。これにより、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを防止することができる。
また、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止するようにしてもよい。例えば、可動手段901〜903の動作状況によって、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合や、演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了する場合のどちらもある。具体例としては、可動手段901〜903がスムーズに動作した場合には演出制御基板90の初期設定よりも確認動作実行期間の方が先に完了するが、可動手段901〜903の動作中に引っ掛かりがあった場合には確認動作実行期間が長くなり、確認動作実行期間よりも演出制御基板90の初期設定の方が先に完了する場合がある。
そこで、サブ制御部91は、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、確認動作実行期間と演出制御基板90の初期設定との両方が終了するまで遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても設定画面を表示しないようにしてもよい。これにより、例えば、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴う処理が行われなくなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。また、例えば、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを防止することができる。
[音量変更操作処理]
図15を参照しながら、図14のS157でサブ制御部91が実行する音量変更操作処理について説明する。
サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント中であるか否かを判定する(S170)。本実施の形態においては、遊技者の変更操作によって音量が変更されたときには、図11の音量設定領域52aにおいて、選択された音量に基づき強調表示が移動する。さらに、音量設定領域52aにおいて行われるバトル演出を利用して確認音が出力される。たとえば、図11の例に示すように、「参ったか!!」の音声が確認音として出力される。確認音が出力されることによって、遊技者が変更後の音量を確認することができる。確認音出力中タイマは、確認音の出力時間に合わせてカウントし、カウント値が所定値に達するとタイマアップとなり、カウントを停止する。
サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント中でないと判定したときには(S170でN)、遊技者が第2音量段階で変更可能な最大の音量へ変更操作したか否かを判定する(S171)。サブ制御部91は、最大の音量へ変更操作されたと判定したときには(S171でY)、すでに最大の音量に変更済みであるか否かを判定する(S172)。
サブ制御部91は、未だ最大の音量に変更済みではないと判定したときには(S172でN)、演出における音量の大きさを、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に基づく基準設定と遊技者が選択した音量設定とに応じた音量に設定する(S177)。その後、サブ制御部91は、S177の処理で設定した音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S178)、S179の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、すでに最大の音量に変更済みであると判定したときには(S172でY)、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に基づく基準設定と現在選択されている最大の音量設定とに応じた音量の確認音、つまり店側設定スイッチ60のチャンネル設定に対応した最大音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S178)、S179の処理に移行する。
サブ制御部91は、S171の処理において、最大の音量へ変更操作されていないと判定したときには(S171でN)、遊技者が第2音量段階で変更可能な最小の音量へ変更操作したか否かを判定する(S171)。サブ制御部91は、最小の音量へ変更操作されたと判定したときには(S174でY)、すでに最小の音量に変更済みであるか否かを判定する(S175)。
サブ制御部91は、すでに最小の音量に変更済みであると判定したときには(S175でY)、店側設定スイッチ60のチャンネル設定に基づく基準設定と現在選択されている最小の音量設定とに応じた音量の確認音、つまり店側設定スイッチ60のチャンネル設定に対応した最小音量の確認音をスピーカ53、54から出力し(S176)、S179の処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、最小の音量へ変更操作されていないと判定したとき(S174でN)、もしくは未だ最小の音量に変更済みではないと判定したときには(S175でN)、S177の処理に移行する。
サブ制御部91は、S179の処理において、確認音出力中タイマのカウントを開始する(S179)し、音量変更操作処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、S170の処理において、確認音出力中タイマのカウント中であると判定したときには(S170でY)、確認音出力中タイマのカウントを1減算する(S180)。その後、サブ制御部91は、確認音出力中タイマのカウント値が所定値に達することによってタイマアップしたか否かを判定する(S181)。サブ制御部91は、タイマアップしていないと判定したときには(S181でN)、音量変更操作処理を終了する。一方、サブ制御部91は、タイマアップしたと判定したときには(S181でY)、確認音の出力を終了し(S182)、音量変更操作処理を終了する。
このように、遊技者側設定スイッチ70を遊技者が操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の大きさを設定することができる。つまり、スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチ70が操作されたことを条件に、設定画面が表示されて音量および光量の設定が可能である。
ここで、前面扉1bが開放したときには、該前面扉1bの外側が隣接するスロットマシンまで近寄る場合がある。このような場合、遊技者以外の他人、たとえば隣に座る遊技者が遊技者側設定スイッチ70に触れて操作してしまう虞がある。また、前面扉1bを開放しながらのメダル詰まりの解消作業や、払出率の設定値の変更作業をしているときに、店員が気づかずに遊技者側設定スイッチ70に触れて操作してしまう虞もある。
しかし、本実施の形態においては、スロットマシン1で遊技する遊技者以外の者によって遊技者側設定スイッチ70が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるため、遊技者が意図しない内容で音量および光量の設定が行われてしまうことを防止することができる。
さらに、前面扉1bが閉鎖されているときに設定画面が表示された状態で一旦前面扉1bが開放しても、設定画面を表示し続ける。このため、遊技者が設定中にメダル詰まりなどの解消作業によって一旦前面扉1bが開放しても、その後、再び前面扉1bが閉鎖されたときには継続してその続きから音量および光量の設定を行うことができる。よって、遊技者の利便性が向上して不満を感じさせることがない。
本実施の形態においては、音量および光量の初期表示、つまり設定画面が表示されたときに最初に強調表示される音量および光量が、店側設定スイッチ60のチャンネル設定の状態(第1音量段階、第1光量段階)に応じて異なる。たとえば、図12に示すように、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「1」から「3」に変更すれば、音量の初期表示も「3」から「6」に変更し、光量の初期表示も「30%」から「60%」に変更する。仮に、店側設定スイッチ60のチャンネル設定の状態にかかわらず、音量および光量の初期表示が一定であれば、遊技者は実際の音量および光量を誤認してしまう。たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネル設定が「1」および「3」のいずれにおいても、音量の初期表示が常に「2」であれば、遊技者は実際の音量を誤認してしまう。
しかし、音量および光量の初期表示が、店側設定スイッチ60のチャンネル設定の状態(第1音量段階、第1光量段階)に応じて変化するため、遊技者は、店側設定スイッチ60のチャンネル設定の状態を把握しやすく、実際の音量を誤認してしまうことがない。これにより、遊技者は、好適に音量および光量の設定を行うことができる。
さらに、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときと最低段階であるときとで、音量および光量の初期表示が異なるため、実際の音量や光量が誤認されにくく、遊技者は、好適に音量および光量の設定を行うことができる。
音量および光量の初期表示が、第1音量段階や第1光量段階が最高段階以外であるときには、最高段階以外の第2音量段階(「2」〜「13」)や第2光量段階(「30%」、「65%」、「50%」、「75%」)となり、かつ、第1音量段階や第1光量段階が最高段階であるときには最高段階である第2音量段階(「14」)や第2光量段階(「100%」)となる。このため、実際の音量や光量が誤認されにくく、遊技者は、好適に音量や光量を調整できる。さらに、音量や光量が遊技店側の設定よりも大きくなることがない。このため、遊技店側は、第1音量段階や第1光量段階を最高にしておくことで、意図しない大きな音の出力や明るい光での点灯などを防止することができる。
店側設定スイッチ60のチャンネル設定が変更された場合、第1音量段階や第1光量段階は、設定画面の表示時に初めて設定(変更)され、実際の音量や光量が反映される。つまり、店員が店側設定スイッチ60のチャンネル設定を変更しても、そのときには音量や光量に反映されず、その後、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作して設定画面が表示されて、該設定画面の表示が終了したときに初めて音量や光量に反映される。たとえば、通常、遊技者は、第1音量段階や第1光量段階を設定することができないため、第1音量段階や第1光量段階が変更されても遊技者にとっては変更前の音量や光量を望むことがあるが、このような場合であっても、設定画面の表示によって遊技者は音量や光量の変更を認識することができる。このため、遊技者の意図しないタイミングで音量や光量が変更されることを防止することができる。
第2音量段階の設定時においては、バトル演出の音声を用いた確認音が出力されるため、実際の演出音を聞きながらでも音量の設定を確認でき、遊技者は、容易に音量を設定することができる。さらに、第2光量段階の設定時においては、バトル演出の画面の光量が変更するため、実際の演出画面を見ながらでも光量の設定を確認でき、遊技者は、容易に光量を設定することができる。
店側設定スイッチ60のチャンネルとして、遊技者による音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているため、遊技者側の音量設定や光量設定を制限でき、遊技店が意図しない音量および光量での設定を防止することができる。
音量変更操作処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することにより、確認音の出力中では、音量の変更操作を無効にすることができる。このため、遊技者が短期間に連続して変更操作したとしても、遊技者が意図しない音量調整が行われることを防止することができる。
さらに、現在が最小の音量であるにもかかわらず、遊技者が音量をさらに下げようとした場合には、最小の音量の確認音が出力される。また、現在が最大の音量であるにもかかわらず、遊技者が音量をさらに上げようとした場合には、最大の音量の確認音が出力される。このため、遊技者に音量が設定できる範囲を超えて操作をしていることを認識させることができ、注意を促すことができる。
[店側の設定について]
本実施の形態においては、店員は、遊技に関する設定として、払出率の設定、演出の音量設定、演出の光量設定、および節電モードの設定をすることができた。しかし、店員は、メイン側(メイン制御部41など遊技制御基板40に含まれる構成、および遊技制御基板40に接続される構成など)の設定、およびサブ側(サブ制御部91など演出制御基板90に含まれる構成、および演出制御基板90に接続される構成など)の設定に限らず、その他の設定ができるものであってもよい。
たとえば、店員は、メイン側の設定として、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。
たとえば、店員は、サブ側の設定として、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。時刻を計時するRTC(real time clock)を備えたスロットマシンであれば、店員は、サブ側の設定として、RTCにおける時刻を設定できるものであってもよい。複数種類の演出モード(たとえば、キャラクタAが主役の演出モードとキャラクタBが主役の演出モードなど)に制御可能なスロットマシンであれば、店員は、サブ側の設定として、演出モードを設定できるものであってもよい。店員は、サブ側の設定として、メダル詰まり時や不正行為時、もしくは推奨手順でストップスイッチが操作されなかったときに実行されるエラー報知の態様や実行頻度を設定できるものであってもよい。さらに、店員は、サブ側の設定として、遊技履歴(たとえば、ゲーム回数、ボーナス入賞回数、払出枚数など)の削除や表示有無などを設定できるものであってもよい。
さらに、上述したようなメイン側の設定とサブ側の設定とを切り替える手段を備えるものであってもよい。たとえば、図16は、変形例における店側の設定画面を示す図である。図16を参照しながら、メイン側の設定とサブ側の設定との切り替えについて説明する。
スロットマシン1の電源がON状態であり、かつ前面扉1bが開放され、かつ店側の設定画面を表示するための呼出操作が店員によってされたときには、図16(a)に示す設定画面であるホールメニュー画面が表示される。ホールメニュー画面では、メイン側の設定を行うためのモードと、サブ側の設定を行うためのモードとのうちのいずれかを選択することができる。
メイン側設定モードが選択されたときには、図16(b)に示すように、メイン側の設定の一例である、払出率の設定と、スイッチの押圧設定とのうちのいずれか選択可能な画面が表示される。払出率設定が選択されたときには、図16(c)に示すように、1〜6のうちのいずれかの設定値を選択可能な画面が表示される。
一方、サブ側設定モードが選択されたときには、図16(d)に示すように、サブ側の設定の一例である、音量の設定と、光量の設定と、節電モードの設定とのうちのいずれか選択可能な画面が表示される。音量設定が選択されたときには、図16(e)に示すように、0〜Fのうちのいずれかの段階を選択可能な画面が表示される。
このように、店員は、メイン側の設定とサブ側の設定とを選択的に切り替えることができるため、容易に遊技に関する設定を行うことができる。また、1つの操作(たとえば、呼出操作)に基づいて液晶表示器51の画面上にメイン側の設定とサブ側の設定とを切り替えるための設定画面(たとえば、ホールメニュー画面)が表示されるため、より分かりやすく、かつ容易に遊技に関する設定を行うことができる。
[遊技者側の設定について]
本実施の形態においては、遊技者は、遊技に関する設定として、演出の音量設定および演出の光量設定をすることができた。しかし、遊技者は、メイン側(メイン制御部41など遊技制御基板40に含まれる構成、および遊技制御基板40に接続される構成など)の設定、およびサブ側(サブ制御部91など演出制御基板90に含まれる構成、および演出制御基板90に接続される構成など)の設定に限らず、その他の設定ができるものであってもよい。
たとえば、遊技者は、メイン側の設定として、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。
たとえば、遊技者は、サブ側の設定として、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、演出モードを設定できるものであってもよいし、設定した演出モードに登場するキャラクタや音楽などを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、節電モードに設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、遊技履歴(たとえば、ゲーム回数、ボーナス入賞回数、払出枚数など)の削除や表示有無などを設定できるものであってもよい。遊技者は、サブ側の設定として、携帯端末などでインターネットを介して外部サーバに通信することによって遊技履歴の管理などを行うためのパスワードの表示や、該パスワードの入力ができるものであってもよい。
[店側の設定操作について]
本実施の形態においては、店員が払出率の設定をするためには、筐体1a内部の電源ボックス100の前面に設けられた設定キースイッチ37を操作することが条件であった。また、音量や光量の基準設定をするためには、前面扉1bの内側に設けられた店側設定スイッチ60を操作することが条件であった。このため、前面扉1bを開放することができる店員のみが設定キースイッチ37を操作して払出率の設定をすることができ、同様に、前面扉1bを開放することができる店員のみが店側設定スイッチ60を操作して音量や光量の基準設定をすることができた。
しかし、設定時に店員が操作する操作手段は、筐体1aの内部や前面扉1bの内側のいずれの箇所に設けられていてもよいし、筐体1aの外部や前面扉1bの外側に設けられていてもよい。たとえば、前面扉1bの外側に店員のみが解除することができる鍵がかけられた操作手段が設けられていてもよい。
本実施の形態においては、仮に、操作手段が筐体1aの外部や前面扉1bの外側に設けられており、店員以外の者が操作手段を操作できたとしても、前面扉1bを開放しない限りは払出率の設定や量および光量の基準設定をすることができない。このため、遊技に関する設定が不正に行われてしまうことを防止することができる。なお、店員のみが前面扉1bを開放できる点からすると、店員のみが操作可能な操作手段は、筐体1aの内部や前面扉1bの内側に設けられていることが好ましい。
さらに、設定時に店員のみが操作可能な操作手段は、節電モードの設定と同様に、遊技中などで遊技者が操作する操作手段を利用したものであってもよい。たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rを店員のみが知っている特殊な順番で操作することによって、遊技に関する設定をすることができるものであってもよい。
なお、節電モードを設定するための操作手段も、筐体1aの内部や前面扉1bの内側のいずれの箇所に設けられていてもよい。
払出率の設定をするための操作手段と、音量および光量の基準設定をするための操作手段と、節電モードを設定するための操作手段とは、本実施の形態のように異なる手段であってもよいし、これら全て、もしくは一部が共通する手段であってもよい。
[遊技者側の設定操作について]
本実施の形態においては、遊技者が音量および光量の設定をするためには、前面扉1bの外側に設けられた遊技者側設定スイッチ70を操作することが条件であった。
しかし、設定時に遊技者が操作可能な操作手段は、前面扉1bの外側に限らず、筐体1aの側面や上面など、操作することが困難な筐体1aの外部に設けられていてもよい。このようにすれば、前面扉1bが開放したときでも、隣に座る遊技者や店員が操作手段に触れて操作してしまう虞がない。
遊技者が操作可能な操作手段は、筐体1aの内部や前面扉1bの内側に設けられていてもよい。この場合、前面扉1bに穴が形成されているなど、操作手段が外部に露出することによって、遊技者が操作可能になっていればよい。
さらに、遊技者が操作可能な操作手段は、遊技中などで遊技者が操作する操作手段を利用したものであってもよい。たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rを特殊な順番で操作することによって、音量および光量の設定をすることができるものであってもよい。
遊技者が操作可能な操作手段は、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(たとえば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)にトリガボタンが設けられたスティックコントローラであってもよい。遊技者は、操作桿を倒すことによって画面上に表示されたアイコンを移動させて項目を選択することができ、トリガボタンを押圧することによって、選択した項目を決定することができるものであってもよい。もしくは、遊技者が操作可能な操作手段は、ジョグダイヤルや十字キーなどであってもよい。
[店側の設定を禁止する手段について]
本実施の形態においては、操作手段が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。たとえば、設定キースイッチ37が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには払出率の設定が禁止されるものであった。店側設定スイッチ60が操作されたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには音量および光量の基準設定が禁止されるものであった。全てのストップスイッチが長押しされたとしても、前面扉1bが閉鎖しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。
しかし、このような方法に限らず、その他の方法で遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作自体ができないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作ができたとしても、該操作による入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときには、操作手段の操作に基づく入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられたとしても、該入力信号に基づく処理が実行されないものであってもよい。
さらに、図16に示すような液晶表示器51の画面上に設定画面が表示されることで、遊技に関する設定が可能なものであれば、前面扉1bが閉鎖しているときには、設定画面が表示されないものであってもよい。もしくは、前面扉1bが閉鎖しているときには、設定画面が表示されても、遊技に関する設定ができないものであってもよい。
[遊技者側の設定を禁止する手段について]
本実施の形態においては、操作手段が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには遊技に関する設定が禁止されるものであった。たとえば、遊技者側設定スイッチ70が操作されたとしても、前面扉1bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるものであった。
しかし、このような方法に限らず、その他の方法で遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作自体ができないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作ができたとしても、該操作による入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられないものであってもよい。たとえば、前面扉1bが開放しているときには、操作手段の操作に基づく入力信号がメイン制御部41やサブ制御部91に有効に受け付けられたとしても、該入力信号に基づく処理が実行されないものであってもよい。
さらに、図16に示すような液晶表示器51の画面上に設定画面が表示されることで、遊技に関する設定が可能なものであれば、前面扉1bが開放しているときには、設定画面が表示されないものであってもよい。もしくは、前面扉1bが開放しているときには、設定画面が表示されても、遊技に関する設定ができないものであってもよい。
[音量および光量の設定について]
本実施の形態においては、店員が店側設定スイッチ60を操作することによって、音量および光量の基準設定(第1音量段階、第1光量段階の設定)をすることができた。また、遊技者が遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、音量および光量の設定(第2音量段階、第2光量段階の設定)をすることができた。さらに、音量の設定に関しては、現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合には、限界値の音量(最大の音量、最小の音量)の確認音が出力されるものであった。しかし、このような音量および光量の設定においては、本実施の形態の例に限らず、その他の例であってもよい。
たとえば、店員による第1音量段階の設定および遊技者による第2音量段階の設定のうち、いずれかの設定ができないものであってもよい。店員による第1光量段階の設定および遊技者による第2光量段階の設定のうち、いずれかの設定ができないものであってもよい。
音量の設定がされたときに確認音が出力されるものに限らず、演出効果LED52などの点灯手段が確認点灯してもよい。確認音と確認点灯が同時に行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音に代わって確認点灯が行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音に加えて確認点灯が行われてもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認音の音色が変わってもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合にのみ、確認点灯が点滅に変わってもよい。現在が音量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに音量の限界値を超えて設定しようとした場合に、確認音が出力されないものであってもよい。
一の操作が行われてから他の操作が行われるまでの操作間隔が、一の操作に対応する確認音を出力する時間よりも短いときに、他の操作による音量に変更し、他の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力しないようにしてもよい。さらに、確認音を出力しないことが複数回あるときに、一の操作に対応する確認音を出力した後に、最新の操作により設定された音量に応じた音量の確認音を出力してもよい。
音量の設定に限らず、光量の設定に対しても、本実施の形態や変形例のように、現在が光量の最大または最小であるにもかかわらず、遊技者がさらに光量の限界値を超えて設定しようとした場合に、特殊な制御(たとえば、確認点灯の光量が最大や最小になるなどの制御)が行われるものであってもよい。
第2音量段階および第2光量段階を示す表示は、図11に示す例に限らない。たとえば、図17に示すように、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示するものであってもよい。この場合、デモ中の最初に音量調整ボタンなどの操作手段が操作されると、まず、初期表示としてバーが表示され、その後の音量調整ボタンの操作(図17では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させる(図17では1つ減らす)ようにしてもよい。
たとえば、図18に示すように、第2音量段階に応じた数の四角形で第2音量段階をバー表示し、デモ中の最初に音量調整ボタンなどの操作手段が操作されると、音量調整ボタンの操作(図18では、音量つまり第2音量段階を下げる操作)に応じて四角形の数を増減させたバーを最初に表示するようにしてもよい。この場合、増減させる前の仮想的なバーを初期表示とすればよい。このように、初期表示は、第1操作が行われた後かつ第2操作が行われる前に第1音量段階に応じた音量段階を示すものであってもよく、実際に表示されていないものであってもよい。
たとえば、第2音量段階は、第1音量段階が一段階変化するごとに一段階ずつ変化するものに限らず、第1音量段階が複数段階変化したときに一段階変化するものなどであってもよい。つまり、第1音量段階と第2音量段階とは、一対一で変化するものでなくてもよい。
本実施の形態においては、遊技者による音量や光量の調整を制限する「A」〜「F」が用意されているため、遊技者側の音量設定や光量設定を制限できるが、遊技者側の音量設定のみを制限するもの、もしくは遊技者側の光量設定のみを制限するものであってもよい。
ストップスイッチによる変更操作によって強調表示する音量や光量が変化して、終了操作されたときに設定内容が演出に反映されたが、これに限らない。たとえば、変更操作によって強調表示する音量や光量が変化するごとに設定内容が演出に反映されてもよい。第1音量段階および第1光量段階は、設定画面が表示されたときに反映されるものに限らず、設定画面の表示開始時では反映されず、遊技者による変更操作があったときに、第1音量段階および第1光量段階の設定を行ってもよい。もしくは、第1音量段階および第1光量段階は、設定画面の表示前に設定しておき(たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネル設定時)、遊技者による変更操作時に、第1音量段階や第1光量段階に基づく音量の変更や光量の変更の設定が行われてもよい。
図15の音量変更操作処理では、始めに確認音出力中タイマがカウント中であるか否かを判定することにより、確認音の出力中では、音量の変更操作を無効にしているが、これに限らない。たとえば、確認音が出力中に行われた音量の変更操作を有効にするとともに、新たに音量が設定されたときに、その確認音の出力は、先の確認音が終了した後に出力されるようになっていてもよい。これにより、遊技者が短期間に連続して変更操作したときに、確認音が連続して出力されてしまい、遊技者が確認音の認識に誤認を生じる虞がなくなり、現在設定された音量がいずれの音量であるかを把握しやすくできる。さらに、先の確認音が出力中に新たに音量が設定されたときに、この新たな設定に基づく確認音は出力しないようにしてもよい。
[設定画面の表示について]
本実施の形態においては、前面扉1bが閉鎖しているときに設定画面が表示された状態で前面扉1bが開放したときには、継続して設定画面が表示されるものであったが、これに限らない。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているときに設定画面が表示された状態で前面扉1bが開放したときには一旦設定画面の表示を止め、その後、再び前面扉1bが開放した後に開放前の設定画面を再表示するものであってもよい。このようにしても、設定中に一旦前面扉1bが開放しても、開放前の続きから設定を行うことができ、遊技者の利便性が向上して不満を感じさせることがない。
設定画面を表示可能な期間が定められてもよい。たとえば、前面扉1bが閉鎖しているか否かにかかわらず、設定画面が表示されてから10分経過したときには当該設定画面の表示を止めるものであってもよい。さらに、前面扉1bが開放しているときに限り、設定画面を表示可能な期間が定められてもよい。たとえば、前面扉1bの閉鎖中に10分経過しても設定画面は表示し続けるが、前面扉1bの開放中に10分経過すると設定画面は表示されなくなるものであってもよい。
設定画面を表示可能な期間が過ぎて、設定画面が表示されなった後には、デモ画面などの設定画面以外の所定の画面に切り替わるものであってよい。
設定画面の表示は、遊技者の終了操作に基づき終了するものであってもよいし、時間の経過で終了するものであってもよい。さらに、設定画面の表示は、遊技者の終了操作および時間の経過のいずれによっても終了するものであってもよい。
[デモ演出]
本実施の形態のメイン制御部41は、待機状態へ移行する旨を示す待機コマンドを、1ゲーム終了後、賭数が設定されることがなく遊技の終了が推定される時間(本実施の形態では60秒)経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドを送信した後に待機状態に移行するときに送信する。これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信することを含むデモ演出の開始条件が成立したときに、図19に示すように、デモ演出(デモンストレーション演出)を開始する。
図20に示すように、デモ演出の開始条件が成立したことによるデモ演出に関する制御では、サブ制御部91は、待機コマンドを受信した場合に、RAM91cに省電力モードの設定がされているか否かを判定し(Sa01)、省電力モードの設定がされていない場合には、通常モードでデモ演出を開始し(Sa02)、省電力モードの設定がされている場合には、省電力モードでデモ演出を開始する(Sa06)。
Sa02のステップで通常モードのデモ演出を開始した場合は、通常モードのデモ演出に対応する演出パターンを選択して、図19(b)に示すように、当該機種に関連する演出映像を液晶表示器51に表示させるとともに、時間の経過に応じて演出効果LED52、リールLED55の点灯態様を変化させるように制御する。通常モードのデモ演出に対応する演出パターンは、開始から終了までに特定時間(本実施の形態では30秒間)を要するように構成されている。また、通常モードのデモ演出を実行する場合には、特定時間を要する演出パターンの演出を繰り返し実行することで、通常モードのデモ演出を継続して実行することができる。
Sa02のステップにおいて通常モードのデモ演出を開始させた後は、MAXBETスイッチ6の操作またはメダル投入部4からのメダルの投入による賭数の設定操作が行われるか(Sa03)、Sa02のステップでデモ演出を開始してから特定時間(本実施の形態では、30秒間)が経過するまで、演出パターンにより規定された制御パターンに従って時間経過に応じた制御を行う(Sa04)。そして、賭数の設定操作が行われることなく特定時間が経過した場合には、Sa02のステップに戻って通常モードのデモ演出を最初から開始して、通常モードのデモ演出を賭数の設定操作が行われるまで繰り返し行う。
Sa03のステップにおいて賭数の設定操作が行われた場合には、デモ演出を終了させて(Sa05)、遊技の進行状況に応じた演出パターンでの制御を行う。
一方、Sa06のステップにおいて、省電力モードのデモ演出を開始した場合は、省電力モードのデモ演出に対応する演出パターンを選択して、図19(c)に示すように、「省電力モード中」といったメッセージを液晶表示器51に表示させるとともに、液晶表示器51の輝度を最小値に設定し、演出効果LED52及びリールLED55を消灯状態とするように制御する。省電力モードのデモ演出に対応する演出パターンは、当該パターンによる制御の開始からの経過時間に関わらず開始時の状態で維持するように構成されている。
Sa06のステップにおいて省電力モードのデモ演出を開始させた後は、時間経過に関わらず、賭数の設定操作が行われるまで待機する(Sa07)。そして、賭数の設定操作が行われた場合には、通常モードのデモ演出を開始した場合と同様に、デモ演出を終了させて(Sa05)、遊技の進行状況に応じた演出パターンでの制御を行う。
本実施の形態のサブ制御部91は、上述のように省電力モードの設定に応じて通常モード及び省電力モードのいずれかのモードでデモ演出を実行可能となっており、遊技場の店員等により設定された設定に従ってデモ演出を実行することとなる。遊技場の店員等による省電力モードの設定及び確認は、メイン制御部41が上述した当選確率(出玉率)の設定値の設定変更状態または設定確認状態であるときに行うことが可能である。
具体的には、サブ制御部91は、メイン制御部41から設定コマンドを受信して設定変更状態が開始されたことを特定した場合、または、設定確認コマンドを受信して設定確認状態が開始されたことを特定した場合に、図21に示すように、省電力モードの変更状態に移行して省電力モードの変更画面を液晶表示器51に表示させる。省電力モードの変更画面では、通常モードまたは省電力モードを選択可能である旨、選択中のモード、ストップスイッチ8L、8R及びスタートスイッチ7の操作によりモードを選択して決定できる旨のメッセージが表示されるようになっている。省電力モードの変更画面が表示された状態で、通常モードまたは省電力モードのいずれかが選択されて決定された場合には、決定されたモードをデモ演出のモードとしてRAM91cに設定する。その後、メイン制御部41から設定コマンド、設定確認コマンドを受信して設定変更状態または設定確認状態が終了されたことを特定したときに、省電力モードの変更状態を終了して、省電力モードの変更画面の表示を終了する。その後、直ぐに、図22に示すように、RAM91cに設定されているモードのデモ演出、すなわち、デモ演出のモードとして通常モードが設定されている場合には、通常モードのデモ演出を開始させ、省電力モードが設定されている場合には、省電力モードのデモ演出を開始させる。
サブ制御部91は、上述のようにデモ演出の開始条件が成立したときにデモ演出を開始する。当該デモ演出の開始条件は、図23に示すように、デモ演出に移行する前の演出態様すなわち実行中の演出態様毎に定められている。
図23に示すように、実行中の演出態様が、通常背景、特殊背景またはBGM付き特殊背景である場合には、遊技終了または演出メニューの終了から遊技に関連する操作及び演出メニューに関連する操作が行われることなく、60秒経過したことまたは精算操作がされることがデモ演出開始条件である。
図24(a)に示すように、メイン制御部41は、遊技の終了後の60秒間に、遊技に関連する操作が行われなかった場合には、待機コマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、通常背景または特殊背景による演出が行われる遊技において停止操作が行われて遊技が終了した後、演出メニューに関連する操作が60秒間行われることなく、待機コマンドを受信した場合または精算操作によるクレジットの精算後に送信された待機コマンドを受信した場合には、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始させる。また、図24(b)に示すように、サブ制御部91は、実行中の演出態様が、BGM付きの特殊背景である場合には、遊技が終了した後、30秒間、遊技に関連する操作及び演出メニューに関連する操作が行われない場合に、BGMを停止させ、さらに30秒間すなわち遊技が終了した後から60秒間、演出メニューに関連する操作が行われることなく、待機コマンドを受信した場合には、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始させる。
また、例えば、図25(a)に示すように、演出メニューの終了後に通常背景、特殊背景またはBGM付き特殊背景による演出を実行中に遊技に関連する操作が行われなかったことによる待機コマンドを受信した場合であって、待機コマンドを受信した際に上述の演出操作経過時間タイマの値が60秒経過前である場合には、演出操作経過時間タイマの値が60秒経過したときにデモ演出を開始させる。
また、図23に示すように、実行中の演出態様が、警告報知である場合には、遊技終了から遊技に関連する操作及び演出メニューに関連する操作が行われることなく、60秒経過したことまたは精算操作がされることがデモ演出開始条件である。図24(c)に示すように、メイン制御部41は、遊技の終了後、60秒間に遊技に関連する操作が行われない場合または精算操作によるクレジットの精算後に送信された待機コマンドを受信した場合に、待機コマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、非推奨停止順で停止操作が行われたときに警告報知を開始し、その後、警告報知を継続して、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始させる。
また、特に図示しないが、実行中の演出態様が、入賞の発生を示す入賞報知演出である場合にも、遊技終了から遊技に関連する操作及び演出メニューに関連する操作が行われることなく、60秒経過したことまたは精算操作がされることがデモ演出開始条件である。メイン制御部41は、遊技の終了後、60秒間に遊技に関連する操作が行われない場合または精算操作によるクレジットの精算後に送信された待機コマンドを受信した場合に、待機コマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、いずれかの役が入賞したときに入賞報知演出を開始し、その後、入賞報知演出を継続して、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始させる。
また、図23に示すように、エラー報知後である場合には、遊技に関連する操作及び演出メニューに関連する操作が行われることなく、エラー解除から60秒経過したことがデモ演出開始条件である。図24(d)に示すように、メイン制御部41は、上述のように60秒間遊技に関連する操作が行われない場合に待機コマンドを送信した後、例えば、メダルセレクタ29でメダル詰まりが検出されたとき等にエラーコマンドを送信し、当該エラーが解除されたときに再度エラーコマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始し、最初にエラーコマンドを受信したときにデモ演出を終了させるとともにエラー報知を開始させる。そして、再度エラーコマンドを受信したときにエラー報知を終了させてデモ演出前の演出態様に戻る。その後、上述のエラー解除タイマに基づいて、遊技に関連する操作及び演出メニューに関する操作が行われることなく60秒が経過したときにデモ演出を開始させる。尚、60秒経過前に精算操作がされ、待機コマンドが送信された場合には、待機コマンドを受信することでデモ演出を開始する。
また、図23に示すように、実行中の演出態様が、演出メニューであり、メニューの表示中、履歴の表示中、キャラクタ選択中である場合には、演出メニュー開始操作または演出メニュー中の最後の操作から60秒経過したことがデモ演出開始条件である。図25(b)に示すように、サブ制御部91は、上述のようにストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが5秒以上継続して押し続けられることで演出メニューの開始操作が行われたときに、演出メニューを開始する。その後、メニューの表示中、履歴の表示中、キャラクタ選択中である状態で、演出操作経過時間タイマの値に基づいて演出メニュー開始操作または演出メニュー中の最後の操作から60秒経過したときに、デモ演出を開始させる。尚、演出メニュー中にメイン制御部41から待機コマンドを受信した場合には、デモ演出を実行せず、演出メニューを継続する。
尚、演出メニューにおいて演出内容を設定するためのパスワードの入力、遊技履歴等を2次元コードに変換して出力可能な構成において、図23に示すように、実行中の演出態様が、演出メニューであり、パスワードの入力中、2次元コードの表示中である場合には、演出メニュー中の最後の操作から5分経過したことがデモ演出開始条件である。図25(c)に示すように、サブ制御部91は、演出メニューを開始させた後、当該パスワードの入力中、2次元コードの表示中である状態で、演出操作経過時間タイマの値に基づいて演出メニュー開始操作または演出メニュー中の最後の操作から5分経過したときに、デモ演出を開始させる。尚、演出メニュー中にメイン制御部41から待機コマンドを受信した場合には、デモ演出を実行せず、演出メニューを継続する。
また、図23に示すように、実行中の演出態様が、省電力モードの変更状態である場合には、当該省電力モードの変更状態の終了がデモ演出開始条件である。図24(e)に示すように、メイン制御部41は、設定変更状態に移行する際と終了する際に設定コマンドを送信し、設定確認状態に移行する際と終了する際に設定確認コマンドを送信し、設定変更状態または設定確認状態が終了されて設定コマンドまたは設定確認コマンドを送信する。これに対して、サブ制御部91は、設定開始を示す設定コマンドまたは確認開始を示す設定確認コマンドを受信した際に、省電力モードの変更状態に移行させる。その後は、図24(e)に示すように、設定終了を示す設定コマンドまたは確認終了を示す設定確認コマンドを受信した際に、変更後のモードに応じたデモ演出を直ちに実行する。
本実施の形態のスロットマシン1は、遊技の制御を行うメイン制御部41と、メイン制御部41からから送信されたコマンドに基づいて演出の制御を行うサブ制御部91と、を備え、メイン制御部41は、待機状態への移行時期を特定可能な待機コマンドを送信し、これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信したことに基づいてデモ演出を実行するとともに、サブ制御部91は、省電力モードに制御するか否かを設定可能とされている。
このような構成において、待機コマンドの受信を受けてデモ演出を実行する処理と、通常モードと省電力モードのいずれのモードに制御する処理と、を別個に行う構成とすると、サブ制御部91が行う制御が複雑になってしまうという問題がある。
これに対して、本実施の形態のサブ制御部91は、デモ演出を通常モードと省電力モードのいずれのモードで実行させるかを設定可能とされており、待機コマンドを受信した場合等デモ演出の開始条件が成立してデモ演出を実行するときに、通常モードが設定されている場合には通常モードのデモ演出を実行し、省電力モードが設定されている場合には省電力モードのデモ演出を実行するようになっており、省電力モードが設定されることでデモ演出を実行するのに必要な電力を省力化できるとともに、デモ演出を実行する制御の一環として省電力モードに応じた制御が行われることとなるため、サブ制御部91による制御を簡素化できる。
本実施の形態では、サブ制御部91は、通常モードのデモ演出として液晶表示器51を用いて特定時間(本実施の形態では、30秒間)を要する演出を繰り返し実行し、省電力モードのデモ演出として液晶表示器51の輝度を最小値に設定するとともに「省電力モード中」のメッセージを表示させるとともに、演出効果LED52及びリールLED55を消灯状態とした一定の状態で経過時間に関わらず維持するように制御するようになっており、通常モードのデモ演出の実行に比べて省電力モードのデモ演出を実行する際のサブ制御部91の処理負荷も軽減できるため、さらに省電力モードのデモ演出を実行するのに必要な電力を省力化できる。
本実施の形態では、メイン制御部41は、1ゲームが終了した後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施の形態では60秒)経過したかを計測して、省電力モードの設定として通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかに関わらず、終了推定時間(本実施の形態では60秒)経過したときに待機コマンドを送信し、これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信したときにデモ演出を実行するようになっており、メイン制御部41で計測した期間に応じてサブ制御部91側でデモ演出を開始させることができる。この際、省電力モードの変更画面により通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかによってメイン制御部41側で異なる期間を計測する必要がなく、制御を簡素化できる。
本実施の形態では、サブ制御部91は、ストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効でない状態で、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが5秒以上継続して押し続けられることで、遊技者による操作に応じて演出に関連する事項を表示する演出メニューを液晶表示器51に表示させることが可能であり、演出メニューに関する操作が行われてからの期間を、演出操作経過時間タイマにより計測して、省電力モードの変更画面にて通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかに関わらず、演出操作経過時間タイマにより所定期間(本実施の形態では、演出内容に応じて60秒または5分)が計測されたときにデモ演出を実行するようになっており、演出メニューに関連する遊技者の操作を受け付けてから計測した期間に応じてデモ演出を開始させることができる。この際、省電力モードの変更画面により通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかによって異なる期間を計測する必要がなく、制御を簡素化できる。
本実施の形態では、サブ制御部は、省電力モードの変更状態の終了後、すなわち、設定終了を示す設定コマンドまたは確認終了を示す設定確認コマンドを受信した後、すぐに通常モード及び省電力モードのうち新たに設定されたモードに応じたデモ演出を実行するようになっており、省電力モードの変更状態の終了後、すぐに通常モード及び省電力モードのうち新たに設定されたモードに応じたデモ演出が実行されるので、省電力モードの変更画面により設定されたモードが反映されているか否かを確認することができる。
本実施の形態では、サブ制御部91は、停止操作時コマンド、滑りコマ数コマンド、停止コマンドに基づいて各リールの停止操作の順序を特定し、遊技者に対して推奨する推奨操作態様(本実施の形態では、左ストップスイッチ8Lを第1停止とする操作順)以外の操作態様でストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときには、推奨停止順で停止操作を行うように警告する警告報知を実行するようになっており、当該警告報知を実行した後に遊技が進行しない場合に、該警告報知をデモ演出が開始されるときまで継続するようになっており、推奨操作態様でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が適正に行われていないことを確実に認識させることができる。
本実施の形態では、サブ制御部91は、いずれかの役が入賞したときに入賞報知演出を実行するようになっており、当該入賞報知演出を実行した後に遊技が進行しない場合に、該入賞報知演出をデモ演出が開始されるときまで継続するようになっており、入賞が発生したことを確実に認識させることができる。
尚、本実施の形態では、メイン制御部41は、待機状態に移行する際に待機コマンドを送信し、これに対して、サブ制御部91は、待機コマンドを受信することでデモ演出の制御を開始するように構成しているが、サブ制御部91がデモ演出の制御を開始する契機とするコマンドは、待機状態に移行するタイミングで送信されることでデモ演出の実行時期を特定可能となるコマンドでも良いし、デモ演出を実行するタイミングまでの時間を計測する起点となるタイミングで送信されることでデモ演出の実行時期を特定可能となるコマンドでも良い。
また、本実施の形態では、メイン制御部41は、待機状態に移行する際に待機コマンドを送信するようになっており、当該待機コマンドは、サブ制御部91がデモ演出の実行時期を特定するための専用のコマンドであるが、このような専用のコマンドに替えて、サブ制御部91は、デモ演出の実行時期を特定可能なだけでなく他の制御状態を特定可能となる共用のコマンド(例えば、クレジットの精算終了を示すコマンド等)に基づいてデモ演出の実行時期を特定するように構成しても良い。このような構成においては、サブ制御部は、特定のコマンドを受信したときにデモ演出を実行する構成でも良いし、特定のコマンドを受信してから所定期間が経過したときにデモ演出を実行する構成でも良い。詳しくは、メイン制御部は、1ゲームが終了したとき、クレジットの精算によるメダルの払出が終了したとき、設定変更状態及び設定確認状態が終了したとき等の待機状態に移行するタイミングまでの時間を計測する起点となるタイミングとなったときに特定のコマンドを送信し、サブ制御部は、当該特定のコマンドを受信してからの期間を、サブ制御部91内に設定されたタイマにより計測し、省電力モードの変更画面にて通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかに関わらず、当該タイマに基づいて所定期間が計測されたときにデモ演出を実行するように構成しても良い。このような構成とすることで、サブ制御部で計測した期間に応じてデモ演出を開始させることができる。この際、省電力モードの変更画面により通常モードが設定されているか省電力モードが設定されているかによって異なる期間を計測する必要がなく、制御を簡素化できる。
また、本実施の形態では、サブ制御部91は、省電力モードの変更状態の終了後、すなわち、設定終了を示す設定コマンドまたは確認終了を示す設定確認コマンドを受信した後、すぐに通常モード及び省電力モードのうち新たに設定されたモードに応じたデモ演出を実行する構成であるが、例えば、図26(a)に示すように、新たに設定されたモードが通常モードであれば、初回から通常モードのデモ演出を実行するのに対して、図26(b)に示すように、新たに設定されたモードが省電力モードの場合には、まず初回は通常モードのデモ演出を1ループ実行し、その後、省電力モードのデモ演出を実行する構成としても良く、このような構成とすることで、省電力モードの変更状態において省電力モードが設定された場合でも省電力モードの変更状態の終了後は一旦通常モードのデモ演出が実行されるので、開店直前に省電力モードに設定されたような状況であっても、開店後すぐの状況ではまず通常モードのデモ演出が実行されるので、開店直後のスロットマシンの見栄えを良くすることができる。
また、省電力モードの変更状態の終了後だけでなく、電源投入後、設定値の設定変更後などの特定状況の後、最初にデモ演出を実行する場合には、省電力モードが設定されている場合であっても、一旦通常モードのデモ演出を実行し、その後省電力モードのデモ演出を実行するようにすることで、開店後すぐの状況ではまず通常モードのデモ演出が実行されることで、開店直後のスロットマシンの見栄えを良くすることができる。
また、本実施の形態では、メイン制御部41は、クレジットの精算終了後に待機コマンドを送信し、サブ制御部91は、クレジットの精算終了後に送信された待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始する構成、すなわちクレジットの精算終了後すぐにデモ演出を開始する構成であるが、メイン制御部41は、クレジットの精算終了後、所定期間(例えば、60秒)経過したときに待機コマンドを送信し、サブ制御部91が待機コマンドを受信したときにデモ演出を開始するようにしたり、メイン制御部41は、クレジットの精算終了時に特定のコマンドを送信し、サブ制御部91が特定のコマンドを受信してから所定期間(例えば、60秒)経過したときにデモ演出を開始する構成、すなわちクレジットの精算終了後、所定期間が経過したときにデモ演出を開始する構成としても良い。
また、本実施の形態では、サブ制御部91は、省電力モードの変更状態の終了後、すなわち、設定終了を示す設定コマンドまたは確認終了を示す設定確認コマンドを受信した後、すぐに通常モード及び省電力モードのうち新たに設定されたモードに応じたデモ演出を実行する構成であるが、サブ制御部91は、省電力モードの変更状態の終了後、賭数が設定されずに終了推定時間(本実施の形態では60秒)経過したときに、デモ演出を実行する構成としても良い。
また、このような構成においては、図27(a)に示すように、省電力モードの変更状態へ移行させる前の演出態様が通常背景、特殊背景またはGM付き特殊背景であった場合には、省電力モードの変更状態の終了後、省電力モードの変更状態へ移行させる前の演出態様とする一方、図27(b)に示すように、省電力モードの変更状態へ移行させる前の演出態様が演出メニューであった場合には、省電力モードの変更状態の終了後、省電力モードの変更状態へ移行させる前の演出態様である演出メニューではなく、通常背景等、演出メニューが表示される前の演出態様とするようにしても良く、このようにすることで、演出メニューの実行中に省エネモードの変更状態に移行した場合に、省エネモードの変更状態が終了した後に演出メニューを復帰させるために、現在の演出態様が通常背景、特殊背景等に加え、現在の演出メニューの表示内容まで保持しておく必要がないことから、制御を簡素化できる。
また、本実施の形態では、デモ演出中に演出メニューを表示させる操作を行うことでデモ演出が終了する構成であるが、デモ演出中に所定の操作(例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかの操作等)により、図28に示すように、デモ演出を継続しつつ、遊技履歴等の情報を液晶表示器51の一部に表示させ、閲覧できる構成とし、その後、所定期間経過によりデモ演出に戻るようにしても良く、このような構成とすることで、特に、省エネモードのデモ演出の実行中に遊技履歴の閲覧操作等により、デモ演出が終了するのではなく、遊技履歴等の表示以外は、省エネモードのデモ演出が継続し、遊技履歴等の表示後も通常の演出態様に戻るのではなく、省エネモードのデモ演出が引き続き継続するので、さらに省電力モードのデモ演出を実行するのに必要な電力を省力化できる。
また、本実施の形態では、サブ制御部91は、デモ演出中に賭数の設定操作が行われることで、デモ演出を終了させて、遊技の進行状況に応じた演出パターンでの制御を行う構成であるが、賭数の設定操作が行われた際に、所定の遊技開始演出を実行したうえで、遊技の進行状況に応じた演出パターンでの制御を行うようにしても良く、遊技開始演出では、遊技の開始を歓迎する旨を示すメッセージを表示したり、同様の旨を示すキャラクタの映像を表示させても良い。このような構成とすることで、遊技を開始可能な状態に移行されたことを確実に認識させることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 本実施の形態では、サブ制御部91(確認動作制御手段)は、可動手段901〜903の確認動作を制御する。また、サブ制御部91(特定制御実行手段)は、可動手段901〜903の確認動作を制御する期間である確認動作実行期間中に、遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても、設定画面を表示しない(特定制御を実行しない)。
上述したとおり、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴い、設定画面が表示されると煩わしい。そのため、本実施の形態では、確認動作実行期間においては、遊技者側設定スイッチ70の入力受付を禁止し、操作を無効とする。これにより、確認動作実行期間において、遊技者側設定スイッチ70の操作に伴って設定画面が表示されることが無くなり、確認動作実行期間における煩わしさを低減させることができる。
(2) また、本実施の形態のスロットマシン1では、液晶表示器51(表示手段)は、表示領域に演出表示を行うようにしてもよい。また、可動手段901,902は、液晶表示器51の表示領域(例えば、可動位置921,922)に重畳するように動作するようにしてもよい。また、設定スイッチ70の操作に伴って液晶表示器51に設定画面(特定情報)を表示するようにしてもよい。
本実施の形態では、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、設定スイッチ70の操作に伴って液晶表示器51に設定画面が表示されることが無い。よって、液晶表示器51に表示される設定画面の視認性を妨げないようにできる。
(3) また、本実施の形態のスロットマシン1では、液晶表示器51(表示手段)は、表示領域に演出表示を行うようにしてもよい。また、可動手段901〜903の動作確認と並行して、演出制御基板90の初期設定を行うようにしてもよい。例えば、サブCPU91aが、ROM91bに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、演出制御基板90の初期設定を行う。演出制御基板90の初期設定を行うことで、演出制御基板90による各処理を実行することができる。例えば、液晶表示器51に演出画像等を表示させたり、スピーカ53,54から音を出力させたり、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けて、受け付けた操作に基づいた処理を行ったりすることができる。
このように、可動手段901〜903の動作確認と並行して、演出制御基板90の初期設定をおこなうことにより、演出制御基板90の初期設定に長い時間を要さないようにすることができる。
(4) また、本実施の形態のスロットマシン1では、演出制御基板90の初期設定が終了するまで、サブ制御部91は、遊技者側設定スイッチ70が遊技者の操作を受け付けても設定画面を表示しないようにしてもよい。これにより、液晶表示器51が表示する演出表示が正常に行われない状態で、設定画面の表示が行われることを防止することができる。
(5) また、本実施の形態のスロットマシン1では、前面扉1bの開放中は、遊技者側設定スイッチ70が無効としてもよい。これにより、前面扉1bの開放中に、演出に関する設定をいたずらされたり、事故的に演出に関する設定をいじってしまうことを防止することができる。
(6) また、本実施の形態のスロットマシン1において、演出制御基板90(演出制御手段)は通常状態と省電力状態とを設定するための設定手段を備え、デモ演出を実行するときに、設定手段により通常状態が設定されているときは通常モードのデモ演出を実行し、設定手段により省電力状態が設定されているときは省電力モードのデモ演出を実行するようにしてもよい。
このように、設定手段によって設定された状態に基づいてデモ演出を実行することで、デモ演出を実行するための処理が好適に行われる。
(7) また、本実施の形態のスロットマシン1において、通常モードのデモ演出は、特定時間の演出を繰り返す演出であり、省電力モードのデモ演出は、演出手段(液晶表示器51、演出効果LED52、リールLED55)を特定状態にしておく演出であってもよい。
このように、通常デモ演出と省電力デモ演出とを設けることで、デモ演出を実行するための処理が好適に行われる。
(8) また、本実施の形態のスロットマシン1において、ゲーム中にエラー(異常)が発生したときには該ゲームの終了後にエラー信号(セキュリティ信号)を出力し、払出のあるゲーム中にエラーが発生した場合には払出信号の外部出力完了前にエラー信号の出力を開始するようにしてもよい。
このようなタイミングでエラー信号の出力を開始することで、エラーの発生契機を判別することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。本発明は、上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例などについて説明する。また、前述した本実施の形態で説明した技術事項、および、以下の変形例で説明する技術事項のうち少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよく、前述した本実施の形態で説明した技術事項を以下の変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、以下の変形例で説明する技術事項をさらに組み合わせて実施するようにしてもよい。
上述した例では、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにし、遊技者側設定スイッチ70を消灯させているがこれに限らない。例えば、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けないようにしつつ、遊技者側設定スイッチ70を点灯させるようにしてもよい。また、例えば、確認動作実行期間において可動手段901〜903が動作しているときに、遊技者側設定スイッチ70の操作を受け付けつつ、遊技者側設定スイッチ70を消灯させるようにしてもよい。
また、上述した例では、遊技者側設定スイッチ70を用いて、遊技中の演出態様の設定を行っているが、これに限らない。例えば、演出用スイッチ56を用いて、遊技中の演出態様の設定を行うようにしてもよい。なお、演出用スイッチ56は、例えば遊技中の演出にも用いられるなど複数の機能を有しているので、演出用スイッチ56の機能の説明を液晶表示器51に表示させるようにしてもよい。
図29は、遊技中の演出態様の設定に演出用スイッチを用いる場合において、演出用スイッチ56の機能の説明を液晶表示器51に表示させる例を示した図である。図示する例では、液晶表示器51にデモ演出(通常モード)が表示されており、液晶表示器51の表示領域の右下に、演出用スイッチ56の機能の説明が表示されている。
また、上述した例では、特定制御の例として設定画面を表示する例を用いて説明したが、これに限らない。例えば、特定制御としては、履歴の表示や、配当表の表示や、リールの配列表示など、液晶表示器51の表示を変更する制御であってもよい。また、特定制御は、液晶表示器51の表示を変更する制御だけではなく、音声の出力であってもよい。例えば、特定制御は、隠し演出における音声の出力であってもよい。
また、上述した例では、可動手段901〜903は、液晶表示器51の周囲に配置されているが、これに限らず、可動手段901〜903は、液晶表示器51から離れた位置に配置されていてもよい。例えば、リール2Lの左側や、リール2Rの右側など、スロットマシン1の筐体1aであれば可動手段901〜903はどこに配置されていてもよい。また、可動手段901〜903は、液晶表示器51に重畳するように動作するものであってもよく、液晶表示器51とは関係のないところで動作するものであってもよい。
また、上述した例では、サブ制御部91が、可動手段901〜903の確認動作を制御する例を用いて説明したが、これに限らず、メイン制御部41が、可動手段901〜903の確認動作を制御するようにしてもよい。この場合、メイン制御部41は、サブ制御部91に対して可動手段901〜903の制御を指示するコマンドを送信し、可動手段901〜903の確認動作を制御する。
また、上述した例では、遊技者側設定スイッチ70を用いて特定制御の操作入力を行っているが、これに限らない。例えば、演出用スイッチ56や、MAXベットスイッチ6や、赤外線センサなどによるかざし操作や、タッチパネル等を用いて、特定制御の操作入力を行ってもよい。なお、メイン制御部41に接続されているスイッチ等を用いて特定制御の操作入力を行う場合には、メイン制御部41からサブ制御部91に対して、操作入力に対応するコマンドを送信する。
また、上述した例では、演出制御基板90は1つのサブ制御部91を備えており、1つのサブ制御部91が、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などを実行しているが、これに限らない。例えば、演出制御基板90が複数のサブ制御部91を備え、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などを異なるサブ制御部91が実行してもよい。また、演出制御基板90が複数のサブ制御部91を備えている場合であっても、1つのサブ制御部91が、演出制御基板90の初期設定、可動手段901〜903の動作確認、設定画面の表示処理などのうち、複数の処理を実行してもよい。
[パチンコ遊技機について]
以上、本実施の形態および変形例においては、スロットマシン1について説明したが、スロットマシン1は、以下で説明するパチンコ遊技機200に置き換えてもよい。パチンコ遊技機200は、スロットマシン1と同一の構成を一部含んでおり、同一の構成・処理について説明を省略し、異なる構成・処理について説明する。
パチンコ遊技機200の遊技領域の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置が設けられている。遊技球が所定の入賞口に入賞すると、特別変動表示装置が特別第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方を変動表示させるとともに、演出表示装置では、第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)が行われる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示などの各種の変動態様で実行される。演出表示装置では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、たとえば「左」、「中」、「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。
パチンコ遊技機200は、遊技球が所定の入賞口に入賞したが、所定の開始条件(大当り遊技中でなくかつ先に始動入賞した保留記憶に起因する可変表示が終了しているとき)が成立していないときには、所定の上限数の範囲内(たとえば、4個)で保留記憶情報として記憶する。保留記憶情報とは、たとえば、特定遊技状態(たとえば、大当り状態)に制御するか否かなどを特定するための情報である。
パチンコ遊技機200は、保留記憶に起因する可変表示において、演出図柄が特定の図柄組合せ(大当り図柄組合せ)で停止表示されれば「大当り」となり、特定遊技状態に制御される。
このようなパチンコ遊技機200は、図30に示すように、額縁状の外枠100aに対して、前枠(セルともいう)100bとガラス扉100cとがその左側縁を揺動中心として開閉可能に設けられている。
前枠100bにおける揺動中心とは反対側の端縁付近には、上下1対の係合突起104、106が設けられている。この係合突起104、106は、図示しないばねによって下方向に押圧されている。一方、外枠100aの係合突起104、106に対向する位置に、係合受け片105、107が設けられている。開放状態の前枠100bを外枠100aに押付けることにより係合突起104、106が係合受け片105、107を乗越え、乗越えた状態でばねの付勢力により係合突起104、106が下方に移動し、ロックされる。このようにして、外枠100aに対して、前枠100bを閉鎖することができる。
店員は、鍵を図示しない鍵穴に挿入して解除操作(たとえば時計回りに回転させる)することにより、ばねの付勢力に抗して上下1対の係合突起104、106が上方に押上げられ、その結果係合受け片105、107に対する係合突起104、106の係合が解除されてロック解除することができる。このようにして、外枠100aに対して、前枠100bを開放することができる。
さらに、前枠100bにはガラス扉100c用の係合突起103も設けられており、その係合突起103に対向するガラス扉100c部分には、係合穴102が設けられている。係合突起103は、図示しないばねによって下方に押圧されており、開放状態のガラス扉100cを前枠100bに押付けることにより係合穴102の下縁部分によって係合突起103が押上げられて乗越えることにより、ばねの付勢力により係合突起103が押下げられ、係合突起103と係合穴102とが係合されてロックされる。このようにして、前枠100bに対して、ガラス扉100cを閉鎖することができる。
店員は、鍵を図示しない鍵穴に挿入して解除操作(たとえば反時計回りに回転させる)することにより、ばねの付勢力に抗して係合突起103が引上げられ、係合突起103と係合穴102との係合が解除されてロック解除することができる。このようにして、前枠100bに対して、ガラス扉100cを開放することができる。
このようなパチンコ遊技機200においても、スロットマシン1と同様に以下のような構成を備えていてもよい。
たとえば、外枠100aの内部には、遊技中の演出態様の基準設定を行うための店側設定スイッチ160が設けられていてもよい。通常、外枠100aに対しては、前枠100bが閉鎖しているため、前枠100bを開放するための鍵を所有しない店員以外の者は、店側設定スイッチ160を操作することができない。店員は、店側設定スイッチ160を操作することによって、音量の基準設定(第1音量段階)と光量の基準設定(第1光量段階)をすることができる。
さらに、パチンコ遊技機200では、図10に示す店側演出設定処理と同様に、パチンコ遊技機200の電源がON状態であり、かつ前枠100bが開放され、かつ店側設定スイッチ160が操作されたことを条件に、音量および光量の基準設定(第1音量段階および第1光量段階の設定)が可能であってもよい。これにより、パチンコ遊技機200においても、不正行為によって店側設定スイッチが操作されたとしても、前枠100bが閉鎖しているときには音量および光量の基準設定が禁止されるため、音量および光量の基準設定が不正に行われてしまうことを防止することができるとともに、店員が意図しない内容で音量および光量の基準設定が行われてしまうことを防止することができる。
たとえば、前枠100bの外側には、遊技中の演出態様の設定を行うための遊技者側設定スイッチ170が設けられていてもよい。遊技者側設定スイッチ170は、前枠100bが閉鎖されたときにはパチンコ遊技機200の前面側に位置することになるため、該パチンコ遊技機200で遊技する遊技者によって操作されるなど、外部からの操作が可能である。遊技者は、遊技者側設定スイッチ170を操作することによって、音量の設定(第2音量段階)と光量の設定(第2光量段階)をすることができる。
さらに、パチンコ遊技機200では、図14に示す遊技者側演出設定処理と同様に、パチンコ遊技機200の電源がON状態であり、かつ前枠100bが閉鎖され、かつ遊技者側設定スイッチ170が操作されたことを条件に、図11に示すような設定画面が表示されて音量および光量の設定(第2音量段階および第2光量段階の設定)が可能であってもよい。これにより、パチンコ遊技機200においても、遊技者以外の者によって遊技者側設定スイッチ170が操作されたとしても、前枠100bが開放しているときには音量および光量の設定が禁止されるため、遊技者が意図しない内容で音量および光量の設定が行われてしまうことを防止することができる。
なお、パチンコ遊技機200における店側演出設定処理および遊技者側演出設定処理では、前枠100bが開放しているか否かを判定し、該判定結果に応じて、遊技に関する設定を禁止するものであった。しかし、これに限らず、前枠100bに加えてガラス扉100cが開放しているか否かも判定し、該判定結果に応じて、遊技に関する設定を禁止するものであってもよい。
[その他]
メイン制御部41は、所定の異常を検出する異常検出手段と、異常の検出に応じて報知を行う異常報知手段と、異常報知手段による報知レベルを設定する報知設定手段とを備えてもよい。そして、異常報知手段は、報知レベルが所定のレベルに設定されている場合、異常検出手段により異常が検出されても報知しない一方、遊技制御基板40および関連する箇所で発生したイベントを時刻に関連付けて記憶する処理などを行う計時関連処理では、異常検出手段により異常が検出されたときには報知レベルに関わらず、該異常の発生を計時情報と紐付けて記憶するようにしてもよい。このような構成により、報知による煩わしさを低減しつつ、異常を確認できる。
また、同様に、サブ制御部91は、所定の異常を検出する異常検出手段と、異常の検出に応じて報知を行う異常報知手段と、異常報知手段による報知レベルを設定する報知設定手段とを備えてもよい。そして、異常報知手段は、報知レベルが所定のレベルに設定されている場合、異常検出手段により異常が検出されても報知しない一方、演出制御基板90および関連する箇所で発生したイベントを時刻に関連付けて記憶する処理などを行う計時関連処理では、異常検出手段により異常が検出されたときには報知レベルに関わらず、該異常の発生を計時情報と紐付けて記憶するようにしてもよい。このような構成により、報知による煩わしさを低減しつつ、異常を確認できる。
また、外部出力基板1000は、外部の機器(例えばホールコンピュータ)に対して、セキュリティ信号や払出信号などの外部出力信号を出力する。外部出力基板1000は、ゲーム中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、異常を検出した直後にセキュリティ信号を出力するのではなく、ゲームの終了後にセキュリティ信号を出力する。また、外部出力基板1000は、1枚のメダルを払出する毎に、払出信号を出力する。また、外部出力基板1000は、払出処理のあるゲーム中にゲームの進行を妨げることのない異常を検出した場合、異常を検出した直後にセキュリティ信号を出力するのではなく、払出信号の出力が完了する前にセキュリティ信号の出力を開始する。これにより、異常の発生契機を判別することができる。
また、本実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、これに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技用価値として用いる場合には、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、本実施の形態においては、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちのいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえばメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
また、本実施の形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、すべてのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。また、本実施の形態では、リール2L、2C、2Rは縦方向に回転するリールであるが、リール2L、2C、2Rは横方向や斜め方向など、どの方向に回転するリールであってもよい。
また、本実施の形態に係るスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであってもよい。
また、本実施の形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。