JP6714174B2 - コンタクタ - Google Patents

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Description

本発明は、可動接触子及び固定接触子を備え、過電流発生時に接点を開極する機能を有するコンタクタに関する。
特許文献1に開示される遮断器は、過電流発生時に自動的に接点を開極させるための第1の電磁石と、リモート開閉極動作を行うための第2の電磁石と、第2の電磁石が備える可動鉄心の水平方向への直線運動を回転運動に変換する電磁石作動レバーとを備える。過電流とは、遮断器が許容する定格電流値を超える電流である。接点は、可動電極である可動接触子に設けられる接点と、可動接触子と向き合う固定電極である固定接触子に設けられる接点との双方を意味する。リモート開閉極動作とは、外部電源から出力される電流を第2の電磁石に与えることによって接点を閉極させ、外部電源から第2の電磁石へ与えられる電流の供給を断つことによって接点を開極させる動作である。閉極は、可動接触子に設けられる接点を、固定接触子に設けられる接点へ接触させることをいう。開極は、可動接触子に設けられる接点を、固定接触子に設けられる接点から引き離すことをいう。また、特許文献1に開示される遮断器は、電磁石作動レバーの端部に設けられるクロスバーと、端部がクロスバーに接して上下方向に移動する開閉操作レバーと、開閉操作レバーに設けられる接点とを備える。
第2の電磁石は、可動鉄心以外にも、固定鉄心と、励磁コイルと、吸引開放用スプリングとを備える。吸引開放用スプリングは、固定鉄心と可動鉄心との間に設けられる。吸引開放用スプリングは、圧縮された状態でエネルギが蓄積されるばねである。ここで、リモート開閉極動作において、励磁コイルが励磁されているとき、可動鉄心は、吸引開放用スプリングの復元力に抗して、固定鉄心の近くに移動する。このとき、吸引開放用スプリングは、圧縮された状態であり、可動鉄心を固定鉄心から遠ざける方向に押している。この状態で励磁コイルが励磁されなくなると、可動鉄心は、吸引開放用スプリングの復元力により、固定鉄心から離れるように水平方向に移動する。水平方向への可動鉄心の移動に伴い、電磁石作動レバーが軸を支点にして時計回りに回転し、さらに電磁石作動レバーに設けられるクロスバーが時計回りに回転する。時計回りに回転するクロスバーが開閉操作レバーの先端を押すことにより、開閉操作レバーが上下方向に移動して、開閉操作レバーの下端に設けられる可動接触子が固定接触子から離れる。
特開平4−75227号公報
しかしながら、特許文献1に開示される遮断器では、クロスバーが回転移動するため、クロスバーに接する開閉操作レバーの先端が水平方向へ移動して、開閉操作レバーが上下方向に対して、一定角度で傾く。このため、開閉操作レバーの下端に設けられる可動接触子が水平方向に対して一定角度で傾き、可動接触子に設けられる第1の可動接点と固定接触子に設けられる第1の固定接点とが開閉極するタイミングは、可動接触子に設けられる第2の可動接点と固定接触子に設けられる第2の固定接点とが開閉極するタイミングからずれることとなる。例えば、第1の可動接点及び第1の固定接点の開極タイミングは、第2の可動接点及び第2の固定接点の開極タイミングよりも早くなる。そのため、開極時に、第1の可動接点と第1の固定接点との間にアークが発生し、その後、第2の可動接点及び第2の固定接点が開極して、電流が遮断される。従って、第1の可動接点と第1の固定接点との間で発生するアークの時間は、第2の可動接点と第2の固定接点との間で発生するアークの時間よりも長くなる。一方、閉極時には、第2の可動接点及び第2の固定接点が、第1の可動接点及び第1の固定接点よりも早く閉極する。第2の可動接点及び第2の固定接点が閉極した時点では電流が流れておらず、第1の可動接点及び第1の固定接点が閉極した時点で、電流が流れ、第1の可動接点と第1の固定接点との間にアークが発生する。このように、第1の可動接点及び第1の固定接点は、第2の可動接点及び第2の固定接点に比べて、アークに曝される時間が長いため、消耗の進行が早い。また、接点が消耗するほど、第1の可動接点及び第1の固定接点の開閉極タイミングと、第2の可動接点及び第2の固定接点の開閉極タイミングとのずれが大きくなるため、第1の可動接点及び第1の固定接点の消耗の進行がより一層早くなり、開閉寿命が短くなる要因となる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、リモート開閉極動作時の接点の消耗の進行を抑制しながら、過電流発生時に接点を開極できるコンタクタを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のコンタクタは、可動接点を有する可動接触子と、可動接点と向き合う固定接点を有する固定接触子とを備えるコンタクタであって、固定鉄心と、一端が固定鉄心と向き合って設けられる可動鉄心と、可動鉄心の周囲に設けられ、コンタクタの外部から供給される電流により、可動鉄心を固定鉄心に接触させる電磁力を発生する操作コイルとを備える。コンタクタは、一端が可動鉄心の他端に固定される絶縁性の第1の可動バーと、第1の可動バーを、固定鉄心から遠ざける方向に押す引き外しばねと、一端が第1の可動バーの他端と向き合い、他端が可動接触子を保持し、第1の可動バーの移動方向と同じ方向に移動する第2の可動バーとを備える。コンタクタは、可動接触子を固定接触子に向けて押す押しばねと、固定接触子に接続されるトリップコイルと、一定値以上の電流がトリップコイルに流れるとき、トリップコイルに発生する電磁力により動作するブランジャとを備える。コンタクタは、ブランジャの動作に連動して、第1の可動バーから離す方向に第2の可動バーを押す開極レバーを備えることを特徴とする。
本発明によれば、リモート開閉極動作時の接点の消耗の進行を抑制しながら、過電流発生時に接点を開極できるという効果を奏する。
本発明の実施の形態に係るコンタクタの断面図 図1に示すコンタクタを、JIS記号を用いて表した回路図 図1に示すハンドルの状態と接点状態とを表す図 図1に示すハンドルの状態が「オフ」のときの手動制御機構及び接点の状態を示す図 図4に示す引き外しばね、操作コイル、固定鉄心、可動鉄心、クロスバー、開極レバーなどをX軸方向から見た図 図1に示すハンドルの状態が「レディ」であり、かつ、接点が開極状態にあるときの手動制御機構の状態を示す図 図6に示す引き外しばね、操作コイル、固定鉄心、可動鉄心、クロスバー、開極レバーなどをX軸方向から見た図 図6に示す可動鉄心が、引き外しばねの復元力に抗して上方向に移動して、固定鉄心に接した状態を示す図 図8に示す引き外しばね、操作コイル、固定鉄心、可動鉄心、クロスバー、開極レバーなどをX軸方向から見た図 実施の形態に係るコンタクタがリモート開閉極動作をする際のタイミングチャート 図8に示すハンドルがレディの状態であり、かつ、接点が閉極状態にあるときに、過電流が発生した直後の手動制御機構の状態を示す図 図9に示す引き外しばね、操作コイル、固定鉄心、可動鉄心、クロスバー、開極レバーなどをX軸方向から見た図 図11に示す操作コイルスイッチがオフになったときにクロスバーが突起部に接した状態を示す図 図13に示す引き外しばね、操作コイル、固定鉄心、可動鉄心、クロスバー、開極レバーなどをX軸方向から見た図 実施の形態に係るコンタクタが過電流遮断動作をする際のタイミングチャート 本発明の実施の形態の変形例に係るコンタクタの構成例を示す図
以下に、本発明の実施の形態に係るコンタクタを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は本発明の実施の形態に係るコンタクタの断面図である。図2は図1に示すコンタクタを、JIS(Japanese Industrial Standards)記号を用いて表した回路図である。実施の形態係るコンタクタ100は、例えば、配電線などの電路を開閉するコンタクタである。図1に示すようにコンタクタ100は、筐体200、第2のクロスバー53b、第1のクロスバー53a、電源側固定接触子3、電源側端子1、電源側固定接点4、電源側グリッド固定材24及び電源側グリッド21を備える。またコンタクタ100は、負荷側固定接触子9、トリップコイル60、負荷側端子11、負荷側固定接点8、負荷側グリッド固定材26及び負荷側グリッド22を備える。以下では、電源側固定接点4及び負荷側固定接点8を単に「固定接点」と称する場合がある。また、以下では、左手系のXYZ座標において、筐体200の左右方向をX軸方向とし、筐体200の上下方向をY軸方向とし、X軸方向とY軸方向の両者に直交する筐体200の奥行き方向をZ軸方向とする。また、Y軸正方向を上方向とし、Y軸負方向を下方向とし、X軸正方向を右方向とし、X軸負方向を左方向とする。
筐体200は、上ケース18と、上ケース18の下側に設けられる下ケース15とを備える。下ケース15は有底の筐体であり、下ケース15には仕切り板16及び仕切り板17が設けられる。仕切り板17は仕切り板16の上側に設けられる。仕切り板16及び仕切り板17を設けることにより、筐体200の内部には、上ケース18側の空間201と、下ケース15側の空間202とが形成される。仕切り板16及び仕切り板17は、開極時に空間202で発生するアークが空間201に設けられる機構へ伝達することを防ぐと共に、当該アークによって熱せられた空間202内の高温の空気が空間201に設けられる機構へ伝達することを防ぐための絶縁部材である。上ケース18、下ケース15、仕切り板16及び仕切り板17の材料には、ナイロン66、ナイロン6、ナイロン、フェノール樹脂などの絶縁性の樹脂を例示できる。
仕切り板17の板面17aには、貫通孔17bが形成されると共に、突起部17cが設けられる。突起部17cは、貫通孔17bの周囲全体を囲む環状部材で構成してもよいし、貫通孔17bの周囲に離間して設けられる複数の柱状部材で構成してもよい。突起部17cは、第2の可動バーである第2のクロスバー53bに近づくように下方向に移動する第1の可動バーである第1のクロスバー53aを、特定の位置に停止させるための部材である。第2のクロスバー53b及び第1のクロスバー53aの構成の詳細は後述する。突起部17cは、板面17aから上方向に伸びる突形状の部材である。板面17aと突起部17cとは、絶縁性の樹脂を用いてダイカストにより一体成型で製造してもよいし、それぞれを個別に製作した後に互いに組み合わせてもよい。
仕切り板16には貫通孔16aが形成される。貫通孔16aは、仕切り板17の貫通孔17bと連通する。
貫通孔16aより左側の仕切り板16の上面と、仕切り板16に形成される開口壁面16bと、貫通孔16aより左側の仕切り板16の下面とに渡って、電源側固定接触子3が設けられる。電源側固定接触子3の一端3aは、電源側端子1に接続される。電源側端子1と、筐体200の外部に設けられる電源側外部導体300とには、ねじ2aを通す貫通孔が形成される。当該貫通孔に挿入されるねじ2aの先端が下ケース15にねじ込まれることにより、電源側外部導体300及び電源側端子1が互いに接触する。これにより、電源側固定接触子3は、電源側外部導体300と電気的に接続される。電源側端子1の材料には、導電性を有する鉄及び銅を例示できる。電源側外部導体300には、絶縁被覆された配線の導体、棒状のバスバーなどを例示できる。
電源側固定接触子3の他端3bは、仕切り板16の下面に設けられる。電源側固定接触子3には、電源側固定接点4が設けられる。電源側固定接点4は、電源側固定接触子3の他端3bから貫通孔16aまでの間に設けられる。
電源側グリッド21はアークを消弧するための部材である。複数の電源側グリッド21が、電源側固定接触子3の下面から下ケース15の底壁に向けて互いに離れて、可動接点及び固定接点の左側に配列される。電源側グリッド固定材24は、電源側グリッド21を固定するための部材である。電源側グリッド固定材24には、複数の電源側グリッド固定材窓25が形成される。電源側グリッド固定材窓25は、下ケース15内の高温の空気を通過させるための貫通孔である。複数の電源側グリッド固定材窓25は、上下方向に互いに離れて配列される。電源側グリッド固定材24には、絶縁性のファイバー紙を例示できる。電源側グリッド21の材料には、鉄などの磁性体を例示できる。
下ケース15の左側の横壁には、電源側グリッド固定材24の左端面と向き合う箇所に、複数の下ケース電源側窓28が形成される。下ケース電源側窓28は、下ケース15内の高温の空気を下ケース15の外部に排出するため、下ケース15の左側の横壁の外部から空間202へ貫通する貫通孔である。複数の下ケース電源側窓28は、下ケース15の左側の横壁の上下方向に互いに離れて配列される。
貫通孔16aより右側の仕切り板16の上面と、仕切り板16に形成される開口壁面16bと、貫通孔16aより右側の仕切り板16の下面とに渡って、負荷側固定接触子9が設けられる。負荷側固定接触子9の一端9aは、トリップコイル60の一端に接続される。トリップコイル60は、絶縁性の固定部材64aに設けられる。トリップコイル60の内側には絶縁パイプ65が設けられている。絶縁パイプ65の内部には、ブランジャ61が設けられている。ブランジャ61は、一定値以上の電流がトリップコイル60に流れるときに、トリップコイル60に発生する電磁力によって、その外周面が絶縁パイプ65の内側に接触しながら、上下方向に移動する柱状の鉄などの磁性体である。一定値は、例えば、過電流が発生していないときにトリップコイル60へ流れる電流の10倍から20倍の値であるが、一定値は、コンタクタ100の用途によって最適な値に設定すればよい。ブランジャ61の下端の断面積は、ブランジャ61の下端から上端までの部分の断面積よりも大きくなっており、これにより、ブランジャ61の下端は頭部を形成する。リンク棒63の一端は、二股に分かれており、ブランジャ61の頭部を挟む。リンク棒63の構成の詳細は後述する。トリップコイル60の他端は、トリップコイル60の磁気回路を構成する負荷側端子11の一端に接続される。負荷側端子11の他端と、負荷側外部導体400とには、ねじ2bを通す貫通孔が形成される。当該貫通孔に挿入されるねじ2bの先端が下ケース15にねじ込まれることにより、負荷側外部導体400及び負荷側端子11が互いに接触して、負荷側固定接触子9は、負荷側外部導体400と電気的に接続される。負荷側端子11の材料には、導電性を有する鉄などの磁性体を例示できる。負荷側外部導体400には、絶縁被覆された配線の導体、棒状のバスバーなどを例示できる。
負荷側固定接触子9の他端9bは、仕切り板16の下面に設けられる。負荷側固定接触子9には、負荷側固定接点8が設けられる。負荷側固定接点8は、負荷側固定接触子9の他端9bから貫通孔16aまでの間に設けられる。
負荷側グリッド22はアークを消弧するための部材である。複数の負荷側グリッド22が、負荷側固定接触子9の下面から下ケース15の底壁に向けて互いに離れて、可動接点及び固定接点の右側に配列される。負荷側グリッド固定材26は、負荷側グリッド22を固定するための部材である。負荷側グリッド固定材26には、複数の負荷側固定材窓27が形成される。負荷側固定材窓27は、下ケース15内の高温の空気を通過させるための貫通孔である。複数の負荷側固定材窓27は、上下方向に互いに離れて配列される。負荷側グリッド固定材26には、絶縁性のファイバー紙を例示できる。負荷側グリッド22の材料には、鉄などの磁性体を例示できる。
下ケース15の右側の横壁には、負荷側グリッド固定材26の右端面と向き合う箇所に、複数の下ケース電源側窓29が形成される。下ケース電源側窓29は、下ケース15内の高温の空気を下ケース15の外部に排出するため、下ケース15の右側の横壁の外部から空間202へ貫通する貫通孔である。複数の下ケース電源側窓29は、下ケース15の横壁の上下方向に互いに離れて配列される。
コンタクタ100は、アークランナー23、可動接触子6、第2のクロスバー53b、電源側可動接点5、負荷側可動接点7及び押しばね56を備える。以下では、電源側可動接点5及び負荷側可動接点7を単に「可動接点」と称する場合がある。アークランナー23、可動接触子6、第2のクロスバー53b、電源側可動接点5、負荷側可動接点7及び押しばね56は、下ケース15の空間202に設けられる。
アークランナー23は、開極時に発生するアークが接点から離れて走行する部材であり、可動接触子6の第2のクロスバー53b側とは反対側に設けられる。走行とは、電源側固定接点4と電源側可動接点5との間で発生したアークが、電源側固定接点4と電源側可動接点5との接点間、電源側固定接触子3とアークランナー23との間、電源側グリッド21の順で移動することをいう。同様に、走行とは、負荷側固定接点8と負荷側可動接点7との間で発生したアークが、負荷側固定接点8と負荷側可動接点7との接点間、負荷側固定接触子9とアークランナー23との間、負荷側グリッド22の順で移動することをいう。アークがこのように移動するのは、電源側固定接触子3、負荷側固定接触子9、可動接触子6及びアークが形成する電流回路によって、アークを電源側グリッド21側又は負荷側グリッド22側に押す電磁力であるローレンツ力が作用するからである。また電源側グリッド21及び負荷側グリッド22は磁性体で形成されているため、電源側グリッド21及び負荷側グリッド22にはアークを引き寄せる効果がある。アークランナー23は、下ケース15の底壁の上側に固定される。アークランナー23の材料には、導電性を有する鉄及び銅を例示できる。アークランナー23は、当該材料を用いてダイカストにより製造してもよいし、板状部材をプレス形成で製造したものでもよい。
可動接触子6は、左右方向に伸びる導電性の板状部材であり、アークランナー23の上側に設けられる。可動接触子6の材料には、銅合金、鉄合金などの導電体を例示できる。可動接触子6の上面には、第2のクロスバー53b、電源側可動接点5及び負荷側可動接点7が設けられる。第2のクロスバー53bの材料には、フェノール樹脂、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂、ナイロン樹脂などの絶縁性の樹脂を例示できる。第2のクロスバー53bの上端は、第1のクロスバー53aの突部53a2の下端と向き合うと共に、開極レバー82の一端82aと向き合う。第2のクロスバー53bの下端は、可動接触子6に固定される。すなわち、第2のクロスバー53bの一端は、第1のクロスバー53aの他端と向き合い、第2のクロスバー53bの他端は、可動接触子6を保持する。第2のクロスバー53bは、第1のクロスバー53aの移動方向と同じ方向に移動する。当該移動方向は上下方向である。
電源側可動接点5は、電源側固定接点4と向き合って、ロー付け、カシメなどにより可動接触子6に固定される。負荷側可動接点7は、負荷側固定接点8と向き合って、ロー付け、カシメなどにより可動接触子6に固定される。電源側可動接点5及び負荷側可動接点7の材料には、銀合金などの導電体を例示できる。可動接触子6、電源側可動接点5及び負荷側可動接点7は、互いに電気的に接続されている。
押しばね56は、可動接触子6の下側に設けられている。押しばね56は、可動接触子6を電源側固定接点4及び負荷側固定接点8に向けて押すために用いられる。押しばね56は、圧縮された状態でエネルギが蓄積され、上下方向に伸縮するばねである。押しばね56の上端は、可動接触子6に固定され、押しばね56の下端は、下ケース15に接している。
コンタクタ100は、第1のクロスバー53a、可動鉄心52、固定鉄心51、操作コイル50及び引き外しばね55を備える。第1のクロスバー53a、可動鉄心52、固定鉄心51、操作コイル50及び引き外しばね55は、上ケース18の空間201に設けられる。
第1のクロスバー53aは、板部53a1と突部53a2とを備え、X−Y断面がT字形状の絶縁部材である。板部53a1及び突部53a2のそれぞれの形状に関しては後述する。第1のクロスバー53aの材料には、第2のクロスバー53bを構成する材料と同様の材料を例示できる。板部53a1及び突部53a2は、当該材料を用いて一体で製造してもよいし、それぞれを個別に製作した後に互いに組み合わせてもよい。
突部53a2は、板部53a1の下端から第2のクロスバー53bに向かって伸びる柱状の部材である。突部53a2の上端は、板部53a1の下端の内、X軸方向の中央部に固定される。突部53a2の下端は、貫通孔17b及び貫通孔16aを介して、第2のクロスバー53bの上端と向き合う。板部53a1の下端の内、X軸方向の中央部よりも端部寄りの箇所は、仕切り板17の突起部17cの上端と向き合う。
板部53a1の上端の内、X軸方向の中央部には可動鉄心52が設けられる。可動鉄心52は、複数のケイ素鋼板を積層して形成される部材である。可動鉄心52の上端側には、固定鉄心51が設けられる。すなわち可動鉄心52の一端は固定鉄心51の下端と向き合っている。固定鉄心51は、複数のケイ素鋼板を積層して形成される部材である。図1では、可動鉄心52の上端に固定鉄心51の下端が接している。固定鉄心51の上端側には、鉄心押さえ部材70が設けられる。固定鉄心51は、鉄心押さえ部材70を介して、上ケース18の上壁に固定される。可動鉄心52の下端は、板部53a1の上端に固定される。すなわち、可動鉄心52の他端には第1のクロスバー53aが固定される。
固定鉄心51及び可動鉄心52の周囲には、操作コイル50が設けられる。図2に示すように、操作コイル50は、一対の配線501と、一対の操作コイル端子57,58と、一対の配線502を介して、外部電源500に接続される。一対の配線501の内、片側の配線と操作コイル端子57との間には、操作コイルスイッチ94が設けられる。操作コイルスイッチ94は、外部電源500から操作コイル50に電流を供給し、又は外部電源500から操作コイル50への電流の供給を止めるためのスイッチである。操作コイルスイッチ94の動作の詳細に関しては後述する。図2において、符号600で示される図記号は、JISC0617−7に規定される引き出し自由機構である。同様に、符号601で示される図記号は、自動引き外し装置である。符号602で示される図記号は、コンタクタ接点であり、図1に示す電源側固定接点4、負荷側固定接点8、電源側可動接点5及び負荷側可動接点7に相当する。符号603で示される図記号は、過電流引き外し装置である。符号604で示される図記号は、手動操作スイッチであり、図1に示すハンドル81に相当する。符号605で示される図記号は、遠隔引き外し装置用のコイルであり、図1に示す操作コイル50に相当する。手動操作スイッチ604は、引き出し自由機構600に接続される。引き出し自由機構600は、コンタクタ接点602、過電流引き外し装置603及び操作コイルスイッチ94に繋がっている。コンタクタ接点602には、操作コイル50が繋がっている。遮断動作時には、引き出し自由機構600により、手動操作スイッチ604、コンタクタ接点602及び操作コイルスイッチ94がオフになる。一方、遠隔引き外し装置用のコイル605に外部電源500から供給される電流が流れた場合には、コンタクタ接点602がオンになり、遠隔引き外し装置用のコイル605に外部電源500からの電流が供給されない場合には、コンタクタ接点602がオフになる。
図1に戻り、操作コイル50は、固定部材50aを介して、上ケース18の上壁に固定される。操作コイル50の下端と板部53a1の上端との間には、上下方向に伸縮する引き外しばね55が設けられる。引き外しばね55は、操作コイル50に外部電源500からの電流が供給されないとき、すなわち操作コイル50に電磁力が発生していないときに、第1のクロスバー53a及び可動鉄心52を、固定鉄心51から遠ざける方向に押すために用いられる。引き外しばね55は、圧縮された状態でエネルギが蓄積され、上下方向に伸縮するばねである。引き外しばね55の復元力は、押しばね56の復元力よりも強い。引き外しばね55の上端は、操作コイル50の周囲に設けられる絶縁性の筐体に固定される。引き外しばね55の下端は、板部53a1の上端の内、X軸方向の中央部よりも端部寄りの箇所に固定される。
コンタクタ100は、手動制御機構80を備える。手動制御機構80は、上ケース18の空間201に設けられる。手動制御機構80は、ハンドル81、開極レバー82、マグバー83、ラッチ85、レバー86、U軸87、上リンク88及び下リンク89を備える。
ハンドル81は、ピン81aと、ピン81aによって回転可能に支持される回転部81bと、回転部81bに設けられる操作部81cとを備える。操作部81cは、回転部81bから上ケース18の上側に向かって伸び、上ケース18の上壁に形成された開口部を介して、上ケース18の外部に突き出る。操作部81cの先端部は、上ケース18の外部に設けられている。回転部81bにはレバー86が設けられる。レバー86は、回転部81bに設けられるピン81aによって、回転可能に設けられる。レバー86は、回転部81bからラッチ85に向けて伸びる。
ラッチ85は、ピン85aによって回転可能に支持され、X−Y断面がL字形状の部材である。ラッチ85の一端はレバー86の近くに設けられ、ラッチ85の他端は、マグバー83の近くに設けられる。
マグバー83は、ピン84によって回転可能に支持される板形状の回転部83aと、回転部83aからラッチ85に向けて伸びる突起部83bとを備える。突起部83bは、ラッチ85の他端に接する。回転部83aのリンク棒63寄りの端部は、リンク棒63の他端に接する。
リンク棒63は、ピン64によって回転可能に支持される。ピン64は、固定部材64aに固定される。前述したようにリンク棒63の一端は、ブランジャ61の頭部を挟んでいるため、ブランジャ61の上下動に伴い、ピン64を支点にして回転する。リンク棒63の一端寄りの部分には、ブランジャ押しばね62の一端が接続される。ブランジャ押しばね62は、リンク棒63を時計回り回転させるために用いられる。ブランジャ押しばね62は、圧縮された状態でエネルギが蓄積されるばねである。ブランジャ押しばね62の他端は、固定部材64aに接続される。
上リンク88の一端寄りの部分には、Z軸方向に貫通する貫通孔が形成される。当該貫通孔には、回転部81bに設けられるピン88aが挿入される。ピン88aが挿入されることにより、上リンク88は、回転可能に支持される。上リンク88の他端寄りの部分には、Z軸方向に貫通する貫通孔が形成される。当該貫通孔には、U軸87の一端が挿入される。U軸87の他端は、レバー86に形成される貫通孔に挿入される。
下リンク89の一端寄りの部分には、Z軸方向に貫通する貫通孔が形成される。当該貫通孔には、U軸87の一端が挿入される。下リンク89の他端寄りの部分には、Z軸方向に貫通する貫通孔が形成される。当該貫通孔には、アーム90の他端寄りの部分に設けられるピン95aが挿入される。
アーム90は、支軸であるアームピン91によって、回転可能に支持される。アーム90の開極レバー82寄りの端部には、アームリンクピン92が設けられる。アーム90は、アームリンクピン92を介して、開極レバー82の他端82bに接続される。開極レバー82は、ブランジャ61の動作に連動して第2のクロスバー53bを押し下げる部材である。すなわち、開極レバー82は、ブランジャ61の動作に連動して、第1のクロスバー53aから離す方向に第2のクロスバー53bを押す部材である。開極レバー82は、ピン93によって、回転可能に支持される。ピン93は不図示の金属壁に固定される。開極レバー82の一端82aは、貫通孔17bに位置する。なお開極レバー82は、Z軸方向に2つ設けられている。開極レバー82の構成の詳細は後述する。
アーム90のトリップコイル60寄りの端部には、操作コイルスイッチ94をオン状態又はオフ状態にするためのスイッチレバー95が設けられる。アーム90及びスイッチレバー95は、導電性の部材を用いてダイカストにより一体成型で製造してもよいし、それぞれを個別に製作した後に互いに組み合わせてもよい。スイッチレバー95は、操作コイルスイッチ94の近くに設けられる。スイッチレバー95は、開極レバー82と連動して、操作コイルスイッチ94をオン又はオフにするためのレバーである。
なお、電源側外部導体300、電源側端子1、電源側固定接触子3、電源側固定接点4、電源側可動接点5、可動接触子6、負荷側固定接触子9、負荷側端子11及び負荷側外部導体400は、図2に示すように、それぞれがU相、V相及びW相の各々に対応して設けられている。
次にコンタクタ100の動作を説明する。
図3は図1に示すハンドルの状態と接点状態とを表す図である。図3の上側には、「オフ」、「レディ」及び「トリップ」という3種類のハンドル81の状態が示される。図3の下側には、接点状態が示される。接点状態には、可動接点が固定接点から離れている開極状態と、可動接点が固定接点に接している閉極状態との2種類がある。図3には、開極状態が「開」と表記され、閉極状態が「閉」と表記されている。
「オフ」のときのハンドル81は、右側に倒した状態となる。ハンドル81の状態が「オフ」の場合、外部電源500から供給される電流の有無に係わらず、開極レバー82によって可動接点が固定接点から離されるため、接点は「開」となり、また操作コイルスイッチ94はオフである。
「レディ」では、接点のリモート開閉極動作を行うことができ、また過電流発生時に接点を自動的に開極させることができる。リモート開閉極動作には、外部電源500の出力をオンにすることによって、外部電源500から出力される電流を操作コイル50に与えて、接点を遠隔で閉極させる動作と、また外部電源500の出力をオフにすることによって、外部電源500から操作コイル50への電流の供給を断って、接点を遠隔で開極させる動作とが含まれる。過電流は、例えば、図2に示す負荷側外部導体400に接続された負荷(図示せず)がショートしたときに流れる電流、負荷側外部導体400が地絡したときに流れる電流などである。地絡は、負荷側外部導体400と大地との間に形成されるインピーダンスを介して、電気的に接続される状態である。
「レディ」のときのハンドル81の状態は、左側に倒した状態となる。ハンドル81の状態が「レディ」であり、かつ、外部電源500の出力がオフの場合には、接点が「開」となり、ハンドル81の状態が「レディ」であり、かつ、外部電源500の出力がオンの場合には、接点が「閉」となる。
「トリップ」は、ハンドル81の状態が「レディ」のときに過電流が発生した際、接点が強制的に開極した状態である。「トリップ」のときのハンドル81の位置は、「オフ」のときのハンドル81の位置と「レディ」のときのハンドル81の位置との間になる。
次に、図4及び図5を用いて、ハンドル81の状態が「オフ」のときにおけるコンタクタ100の動作を説明する。
図4は図1に示すハンドルの状態が「オフ」のときの手動制御機構及び接点の状態を示す図である。図4では、図1に示すコンタクタ100を構成する要素の内、手動制御機構80、操作コイル50、固定鉄心51、可動鉄心52、第1のクロスバー53a、第2のクロスバー53bなどの一部の要素のみが示され、他の要素に関しては図示を省略している。図5は図4に示す引き外しばね、操作コイル、固定鉄心、可動鉄心、クロスバー、開極レバーなどをX軸方向から見た図である。図5には3極の電源側固定接触子3と3極の電源側固定接点4とが示される。
図4に示すように、ハンドル81を時計回りに回転させることによって、ハンドル81の状態は「オフ」となる。このとき、回転部81bがピン81aを支点にして時計回りに回転する。回転部81bの回転に伴い、回転部81bに連結された上リンク88が左上方向に移動する。上リンク88の移動に伴い、上リンク88に連結された下リンク89が上方向に移動するため、アーム90がアームピン91を支点にして時計回りに回転する。このとき、アームリンクピン92に接続された開極レバー82は、ピン93を支点にして反時計回りに回転するため、開極レバー82の一端82aは、押しばね56の復元力に抗して、第2のクロスバー53bを押し下げる。第2のクロスバー53bが下がることにより、可動接触子6が下方向に移動して、固定接点から可動接点が離れるため、接点は開極状態になる。
またアーム90が、アームピン91を支点にして時計回りに回転することにより、スイッチレバー95は、操作コイルスイッチ94から離れている。従って、操作コイルスイッチ94は、図2に示すようにオフの状態となり、操作コイル50は、図2に示す外部電源500と電気的に接続されていない状態になる。すなわち、外部電源500の出力がオンの場合でも、操作コイル50には電流が流れず、操作コイル50は励磁されない。この場合、可動鉄心52を吸引するための電磁力が発生しないため、可動鉄心52は、引き外しばね55の復元力によって、固定鉄心51から引き離される。固定鉄心51から引き離された可動鉄心52と第1のクロスバー53aは、互いに下方向に移動する。そして、第1のクロスバー53aが突起部17cに接したところで、可動鉄心52と第1のクロスバー53aの移動が止まる。第1のクロスバー53aが突起部17cに接したときの可動鉄心52の上端位置を、以下では可動鉄心52の「下死点」と称する。下死点は、可動鉄心52が下方向に移動するときの行き止まりになる位置に等しい。
なお、板部53a1は、図5に示すように、第1のクロスバー53aの移動方向と直交する方向に伸びる部材である。また、突部53a2は、板部53a1に設けられ、板部53a1から第2のクロスバー53bに向かって伸びる部材である。突部53a2は、板部53a1のZ軸方向の中央部に設けられる。突部53a2の下端は、第1のクロスバー53aのZ軸方向の中央部に向き合っている。第1のクロスバー53aの移動方向と直交する方向の板部53a1の幅をW1とし、当該直交方向の突部53a2の幅をW2としたとき、W2はW1よりも狭い。そして、図5に示すように、2つの開極レバー82が突部53a2を挟み込むように設けられている。2つの開極レバー82のそれぞれの一端82aは、Z軸方向に離れている。2つの開極レバー82のそれぞれの一端82aは、第2のクロスバー53bの上端の内、Z軸方向の中央部寄りの部分に設けられる。2つの開極レバー82のそれぞれの突部53a2側の端面82cは、互いに向き合っているため、2つの開極レバー82のそれぞれの一端82aの間には、隙間G1が形成されている。図5では、隙間G1に、突部53a2の一部が存在している。突部53a2の幅W2は、隙間G1よりも狭い。
第1のクロスバー53aと第2のクロスバー53bの幅が同じである場合、開極レバー82を第2のクロスバー53bに接触させるための部材を第2のクロスバー53bに設け、第2のクロスバー53bの上端に開極レバー82を挿入するための溝を設けるなど措置が必要になる。そのため、第2のクロスバー53bの質量が増え、又は第2のクロスバー53bの構造が複雑になる。これに対して、図5に示すように、2つの開極レバー82が突部53a2を挟み込むように構成することにより、第2のクロスバー53bと板部53a1との間に、開極レバー82の一端82aを配置することができる。また、第1のクロスバー53aがT字形状であるため、第1のクロスバー53aの全体の幅が第2のクロスバー53bの幅と等しい場合に比べて、第1のクロスバー53aを製造する際の材料の使用量が軽減される。
また2つの開極レバー82が突部53a2を挟み込むように構成することにより、過電流発生時に第2のクロスバー53bを押し下げる際、1つの開極レバー82で第2のクロスバー53bを押し下げる場合に比べて、Z軸方向に平行な仮想面に対する、第2のクロスバー53bの上端面及び下端面の傾斜角度の増加が抑制される。従って、過電流発生時に3極の可動接点を3極の固定接点から同時に離すことができ、3極同時に接点を開又は閉にすることができる。
2つの開極レバー82のそれぞれの一端82aによって、第2のクロスバー53bが押し下げられたとき、可動接点は、固定接点から接点間距離L1を隔てた位置に存在する。また、第2のクロスバー53bが押し下げられたとき、第1のクロスバー53aの突部53a2の下端と第2のクロスバー53bの上端との間には、隙間G2が形成される。
次に、図6から図10を用いて、リモート開閉極動作について説明する。
図6は図1に示すハンドルの状態が「レディ」であり、かつ、接点が開極状態にあるときの手動制御機構の状態を示す図である。図6には、図4と同様に、図1に示すコンタクタ100を構成する要素の内、一部の要素のみが示される。図7は図6に示す引き外しばね、操作コイル、固定鉄心、可動鉄心、クロスバー、開極レバーなどをX軸方向から見た図である。図7には、図5と同様に、3極の電源側固定接触子3と3極の電源側固定接点4とが示される。
図6に示すように、ハンドル81を反時計回りに回転させることによって、ハンドル81の状態は「レディ」となる。このとき、回転部81bがピン81aを支点にして反時計回りに回転する。回転部81bの回転に伴い、回転部81bに連結された上リンク88は、時計回りに回転しながら、下方向に移動する。そして、上リンク88の移動に伴い、上リンク88に連結された下リンク89が下方向に移動する。そのため、アーム90がアームピン91を支点にして反時計回りに回転する。
このとき、アームリンクピン92に接続された開極レバー82は、ピン93を支点にして時計回りに回転するため、開極レバー82の一端82aが第2のクロスバー53bの上端から離れる。そして、押しばね56の復元力により、可動接触子6及び第2のクロスバー53bが上方向に移動し、第2のクロスバー53bの上端が第1のクロスバー53aの下端に接する。
引き外しばね55の復元力は、押しばね56の復元力より強いため、第2のクロスバー53bから第1のクロスバー53aに対して、第1のクロスバー53aを押し上げる力が作用した場合でも、第1のクロスバー53aの板部53a1は、引き外しばね55に押し戻されるため、上方向に移動しない。従って、第1のクロスバー53aの板部53a1は、仕切り板17の突起部17cに接したままである。このとき、可動接点は、固定接点から接点間距離L2を隔てた位置に存在する。図4に示す接点間距離L1は、図6に示す接点間距離L2よりも長い。
またアーム90がアームピン91を支点にして、反時計回りに回転したことにより、アーム90に設けられるスイッチレバー95が操作コイルスイッチ94をオン状態にする。この状態で、図2に示す外部電源500から供給される電流が操作コイル50に流れると、操作コイル50が励磁されて、可動鉄心52を吸引するための電磁力が発生する。
図8は図6に示す可動鉄心が、引き外しばねの復元力に抗して上方向に移動して、固定鉄心に接した状態を示す図である。すなわち、図8には、ハンドル81の状態が「レディ」であり、かつ、接点が閉極状態にあるときの可動鉄心の状態が示される。図8には、図4と同様に、図1に示すコンタクタ100を構成する要素の内、一部の要素のみが示される。図9は図8に示す引き外しばね、操作コイル、固定鉄心、可動鉄心、クロスバー、開極レバーなどをX軸方向から見た図である。図9には、図5と同様に、3極の電源側固定接触子3と3極の電源側固定接点4とが示される。
操作コイル50が励磁されることによって電磁力が発生したとき、引き外しばね55の復元力が当該電磁力の吸引力により相殺される。そのため、可動鉄心52は、引き外しばね55の復元力に抗して、上方向に移動し、固定鉄心51に接したところで停止する。固定鉄心51に接したときの可動鉄心52の上端位置を、以下では可動鉄心52の「上死点」と称する。上死点は、可動鉄心52が上方向に移動するときの行き止まりになる位置に等しい。
また、押しばね56の復元力によって、第2のクロスバー53b及び可動接触子6は、上方向に移動する。これにより、可動接点が固定接点に接して、接点が閉極状態となる。接点が閉極状態となることにより、図2に示す電源側外部導体300から供給される主電流は、電源側端子1、電源側固定接触子3、電源側固定接点4、電源側可動接点5、可動接触子6、負荷側可動接点7、負荷側固定接点8、負荷側固定接触子9、トリップコイル60及び負荷側端子11を経由して、負荷側外部導体400へ流れる。以下では、電源側外部導体300から供給される主電流を単に「主電流」と称する。
なお、接点が閉極状態になった後、外部電源500がオフになり操作コイル50へ電流が供給されなくなると、引き外しばね55の復元力によって、第1のクロスバー53aが仕切り板17の突起部17cに接するまで下方向に移動する。第1のクロスバー53aが下方向に移動することによって、第2のクロスバー53bが第1のクロスバー53aに押され、可動接点が固定接点から離れる。固定接点から離れた可動接点は、図6に示す接点間距離L2を隔てた位置で止まる。この状態で、手動でハンドル81がオフの位置に操作された場合、可動接点は、図4に示す接点間距離L1を隔てた位置で止まる。さらに、ハンドル81がオフの位置に操作されたことにより、操作コイルスイッチ94はオフとなるため、外部電源500の出力がオンにされた場合でも操作コイル50の吸引力がなくなり、引き外しばね55の復元力によって、突起部17cと第1のクロスバー53aとの接触状態が維持される。
図10は実施の形態に係るコンタクタがリモート開閉極動作をする際のタイミングチャートである。図10には、上から順に、ハンドル81の状態と、操作コイルスイッチ94の状態と、外部電源500の出力状態と、開極レバー82の一端82aの位置と、可動鉄心52の位置と、可動接点の位置と、主電流の状態とが示される。
ハンドル81の状態が「オフ」の場合、操作コイルスイッチ94がオフのため、操作コイル50の吸引力が発生せず、可動鉄心52は下死点に位置する。また、ハンドル81の状態が「オフ」の場合、開極レバー82の一端82aが第2のクロスバー53bを押し下げるため、可動接点は、図4に示すように、固定接点から接点間距離L1を隔てた位置に存在する。図10では、固定接点から接点間距離L1を隔てた位置に存在する可動接点の位置が、「開1」と表記されている。
ハンドル81の状態が「オフ」から「レディ」に変化すると、操作コイルスイッチ94の状態がオフからオンに変化し、また開極レバー82の一端82aが第2のクロスバー53bから離れる。このとき、外部電源500の出力がオフの場合、押しばね56の復元力によって上方向に移動した可動接点は、図6に示すように、固定接点から接点間距離L2を隔てた位置に存在する。図10では、固定接点から接点間距離L2を隔てた位置に存在する可動接点の位置が、「開2」と表記されている。
可動接点の状態が「開2」のときに、外部電源500の出力がオフからオンに変化した場合には、操作コイル50に電流が流れて、可動鉄心52が上死点まで上昇し、固定接点に可動接点が接触する。図10では、固定接点に接触した可動接点の位置が、「閉」と表記されている。これにより主電流が流れる。
ハンドル81の状態が「レディ」のときに、外部電源500の出力を、オフからオンに変化させ、又はオンからオフに変化させることにより、リモート開閉極動作が行われる。その後、手動でハンドル81が操作されて、ハンドル81の状態が「レディ」から「オフ」に変化した場合、開極レバー82の一端82aが第2のクロスバー53bを押し下げた状態となるため、可動接点の位置は「開1」に戻る。
次に、過電流が流れて自動的に開極するときの動作について説明する。図11は図8に示すハンドルがレディの状態であり、かつ、接点が閉極状態にあるときに、過電流が発生した直後の手動制御機構の状態を示す図である。図11には、図4と同様に、図1に示すコンタクタ100を構成する要素の内、一部の要素のみが示される。図12は図9に示す引き外しばね、操作コイル、固定鉄心、可動鉄心、クロスバー、開極レバーなどをX軸方向から見た図である。図12には、図5と同様に、3極の電源側固定接触子3と3極の電源側固定接点4とが示される。
図8で説明したように、接点が閉極状態にある場合、トリップコイル60に電流が流れるため、トリップコイル60から発生する電磁力によって、ブランジャ61に吸引力が作用する。但し、このときブランジャ61に発生する吸引力は、ブランジャ押しばね62の復元力よりも弱いため、ブランジャ61の下端は、トリップコイル60から最も離れた位置に止まる。
接点が閉極状態にあるときに、過電流が発生して、トリップコイル60に流れる電流の値が一定値を超えた場合、トリップコイル60が発生する磁場と、磁性体である負荷側端子11と、ブランジャ61とにより形成される磁路により、ブランジャ61は、ブランジャ押しばね62の復元力に抗して、上方向に移動する。
ブランジャ61が上方向に移動したことにより、リンク棒63は、ピン64を支点にして、反時計回りに回転する。これにより、マグバー83は、ピン84を支点にして、時計回りに回転する。マグバー83が回転することにより、ラッチ85は、反時計回りに回転し、レバー86の先端がラッチ85から外れる。レバー86の先端がラッチ85から外れることにより、ハンドル81は、ピン81aを支点にして、時計回りに回転する。図11に示すハンドル81の位置は、図3に示す「トリップ」のときのハンドル81の状態に対応する。なおハンドル81の回転には、例えばピン81aに設けられる不図示のトーションばねの復元力が利用される。
レバー86の先端がラッチ85から外れることにより、ハンドル81が時計回りに回転したとき、レバー86は、ピン81aを支点にして、反時計回りに回転する。また、U軸87とハンドル81とに繋がる上リンク88は、その上端側が左上方向に移動し、その下端側が右上方向に移動し、全体として上方向に移動する。上リンク88に接続された下リンク89は、全体が右上方向に移動するため、下リンク89に接続されるアーム90は、アームピン91を支点にして、時計回りに回転する。
アーム90が時計回りに回転することにより、アームリンクピン92を介してアーム90に接続される開極レバー82は、ピン93を支点にして、反時計回りに回転する。このときに、開極レバー82の一端82aが第2のクロスバー53bを押し下げ、接点を開極状態にする。
図6では、可動接点が、固定接点から接点間距離L2を隔てた位置に存在する。これに対して、図11では、可動接点が、固定接点から接点間距離L1を隔てた位置に存在する。すなわち、リモート開閉極動作時には第1のクロスバー53aが仕切り板17の突起部17cに接するため、可動接点は接点間距離L2の位置に存在する。これに対して、過電流が発生した場合、開極レバー82によって第2のクロスバー53bが押し下げられるため、可動接点は、接点間距離L2の位置よりも、開極レバー82による押し下げ量分だけ、下方向に移動する。従って、過電流発生後の接点間距離L1は、図6に示すように過電流発生前の接点間距離L2よりも長い。このとき、第1のクロスバー53aの突部53a2の下端と第2のクロスバー53bの上端との間には、隙間G3が生じる。
このように、過電流が発生した場合には接点間距離が長くなるため、可動接点が接点間距離L2の位置に存在する場合に比べて絶縁距離が広がり、固定接点と可動接点との間で発生するアークを消弧し易くできる。消弧とは、固定接点と可動接点との間で発生するアークを消滅させることである。
また、開極レバー82は第2のクロスバー53b、可動接触子6及び可動接点のみを動かすため、重量が軽減され開極速度が速くなる。開極速度が速くなることは、接点間で発生するアークを早く消弧することに繋がるため、コンタクタ100の遮断性能が向上する。例えば、第1のクロスバー53aと第2のクロスバー53bとが分離しておらず、開極レバー82が、第2のクロスバー53b、可動接触子6及び可動接点を動かすと共に、第1のクロスバー53a及び可動鉄心52も動かす場合に比べて、開極レバー82の駆動対象となる部品の重量が軽減されるため、開極速度が遅くなる。
図13は図11に示す操作コイルスイッチがオフになったときにクロスバーが突起部に接した状態を示す図である。図13には、図4と同様に、図1に示すコンタクタ100を構成する要素の内、一部の要素のみが示される。図14は図13に示す引き外しばね、操作コイル、固定鉄心、可動鉄心、クロスバー、開極レバーなどをX軸方向から見た図である。図14には、図5と同様に、3極の電源側固定接触子3と3極の電源側固定接点4とが示される。
過電流の発生によってハンドル81が時計周りに回転したとき、スイッチレバー95も時計回りに回転するため、操作コイルスイッチ94がオフになる。操作コイルスイッチ94がオフになることによって、操作コイル50への電流の供給が止まるため、可動鉄心52及び第1のクロスバー53aは下方向に動き、第1のクロスバー53aが突起部17cに接したところで、可動鉄心52と第1のクロスバー53aの移動が止まる。このように、スイッチレバー95を設けることにより、過電流発生時の開極動作と同時に、操作コイル50への通電を停止できる。図13及び図14には、操作コイルスイッチ94がオフになったことにより、下方向に移動した第1のクロスバー53aが、突起部17cに接している状態を示す。この状態をトリップ動作完了状態と称する。
なお、第1のクロスバー53a及び可動鉄心52の全体の質量は第1のクロスバー53a単体の質量に比べて大きいため、第1のクロスバー53a及び可動鉄心52の慣性は第1のクロスバー53a単体の慣性よりも大きくなる。そのため、開極レバー82とスイッチレバー95とが同時に回転し始めて、接点の開極と操作コイルスイッチ94のオフとが行われた場合でも、可動鉄心52が動き出すタイミングは、開極レバー82によって接点が開極するタイミングよりも遅くなる。
接点が開極したことにより、接点間にアークが発生する。電源側固定接触子3及び負荷側固定接触子9のそれぞれはX−Y断面がU字状であるため、電源側固定接触子3によって、電源側固定接触子3から第2のクロスバー53bへ向かう方向とは反対方向のローレンツ力が発生し、負荷側固定接触子9によって、負荷側固定接触子9から第2のクロスバー53bへ向かう方向とは反対方向のローレンツ力が発生する。これにより、電源側固定接点4と電源側可動接点5との間で発生したアークは、電源側固定接触子3とアークランナー23との間に流れ、電源側グリッド21に入る。同様に、負荷側固定接点8と負荷側可動接点7との間で発生したアークは、負荷側固定接触子9とアークランナー23との間に流れ、負荷側グリッド22に入る。
アークが電源側グリッド21及び負荷側グリッド22に触れることによって発生する陰極降下電圧によって、アークの電圧が上がり、また、電源側グリッド21及び負荷側グリッド22に流れる冷却された空気にアークが触れることにより、アークの電圧が上がる。アークの電圧が上がることによって、アークで生じる電流が限流されて、遮断状態になる。
アークで熱せられた電源側グリッド固定材24側の高温の空気は、電源側グリッド固定材窓25を通過し、さらに下ケース電源側窓28を通過して、下ケース15の外部へ排出される。同様に、アークで熱せられた負荷側グリッド固定材26側の高温の空気は、負荷側固定材窓27を通過し、さらに下ケース電源側窓29を通過して、下ケース15の外部へ排出される。
消弧後に再び接点を閉極するためには、図4に示すようにハンドル81を一旦オフ状態にした後、図6に示すようにレディ状態すればよい。手動でハンドル81をレディ状態にしない限り、操作コイルスイッチ94はオンにならないため、消弧直後に自動的に接点が閉極することはない。
図15は実施の形態に係るコンタクタが過電流遮断動作をする際のタイミングチャートである。図15には、図10と同様に、上から順に、ハンドル81の状態と、操作コイルスイッチ94の状態と、外部電源500の出力状態と、開極レバー82の一端82aの位置と、可動鉄心52の位置と、可動接点の位置と、主電流の状態とが示される。
ハンドル81の状態が「オフ」の場合の動作と、ハンドル81の状態が「オフ」から「レディ」に変化したときの動作は、図10と同様のため、説明を割愛する。可動接点の状態が「開2」のときに、外部電源500の出力がオフからオンに変化した場合には、操作コイル50に電流が流れて、可動鉄心52が上死点まで上昇し、固定接点に可動接点が接触する。固定接点に可動接点が接触した状態で、過電流が発生した場合、トリップコイル60には、前述した一定値を超える電流が流れる。図15に示すように、一定値を超える電流が流れた場合、開極レバー82によって第2のクロスバー53bが押し下げられる。これにより、可動接点が固定接点から強制的に離されるため、可動接点の位置は「閉」から「開1」に変化する。可動接点の位置が「閉」から「開1」に変化したとき、ハンドル81の位置は「レディ」から「トリップ」に変化する。
また、同時に操作コイルスイッチ94がオフになるので、可動接点の位置が「閉」から「開1」に変化した時点から一定時間経過後に、可動鉄心52の位置は「上死点」から「下死点」に変化する。可動鉄心52の位置が「上死点」から「下死点」に変化する。トリップ状態からは、一度「オフ」状態にしなければ、「レディ」状態にすることはできない。
図16は本発明の実施の形態の変形例に係るコンタクタの構成例を示す図である。図16に示すコンタクタ100Aは、図1に示す第1のクロスバー53aの代わりに第1のクロスバー53Aを備え、また第2のクロスバー53bの代わりに第2のクロスバー53Bを備える。
第1のクロスバー53Aは、第1のクロスバー53Aの移動方向と直交する方向に伸びる板部53a1を備える。当該移動方向は上下方向である。
第2のクロスバー53Bは、第1のクロスバー53Aの移動方向と直交する方向に伸びるボディ部53b1と、ボディ部53b1に設けられ、ボディ部53b1から第1のクロスバー53Aに向かって伸びる突部53b2とを備える。第1のクロスバー53Aの移動方向と直交する方向のボディ部53b1の幅をW3とし、当該直交方向の突部53b2の幅をW4としたとき、W4はW3よりも狭い。そして、図16に示すように、2つの開極レバー82が突部53b2を挟み込むように設けられている。2つの開極レバー82のそれぞれの一端82aは、Z軸方向に離れている。2つの開極レバー82のそれぞれの一端82aは、ボディ部53b1のZ軸方向の中央部寄りの部分に設けられる。2つの開極レバー82のそれぞれの突部53b2側の端面82cは、互いに向き合っているため、2つの開極レバー82のそれぞれの一端82aの間には、隙間G1が形成されている。突部53b2の幅W4は、隙間G1よりも狭い。
このように、2つの開極レバー82が突部53b2を挟み込むように構成することにより、第1のクロスバー53Aとボディ部53b1との間に、開極レバー82の一端82aを配置することができる。また、第2のクロスバー53Bが上方向に向かうに従い細くなる形状であるため、突部53b2の幅がボディ部53b1の幅と等しい場合に比べて、第2のクロスバー53Bを製造する際の材料の使用量が軽減される。
以上に説明したように、実施の形態に係るコンタクタ100によれば、リモート開閉極動作が行われる度に、第1のクロスバー53a及び第2のクロスバー53bが上下方向に移動するため、特許文献1に開示される開閉操作レバーに比べて、第2のクロスバー53bの上下方向に対する傾斜角度が小さくなる。そのため、特許文献1に開示される可動接触子に比べて、第2のクロスバー53bに固定される可動接触子6の水平方向に対する傾斜角度が小さくなる。従って、実施の形態に係るコンタクタ100では、特許文献1に開示される遮断器に比べて、電源側固定接点4及び電源側可動接点5の開閉極タイミングと、負荷側固定接点8及び負荷側可動接点7の開閉極タイミングとのずれが小さくなる。その結果、アークに起因する可動接点及び固定接点の消耗の進行が抑制され、開閉寿命が長くなる。
また、実施の形態に係るコンタクタ100によれば、リモート開閉極動作が行われる度に、第1のクロスバー53a及び第2のクロスバー53bが上下方向に移動する。そのため、特許文献1の技術のようにクロスバーが回転移動する場合に比べて、第1のクロスバー53aと第2のクロスバー53bとの接触面の摩耗の進行が抑制される。
また、実施の形態に係るコンタクタ100では、開極レバー82がアーム90の第1のクロスバー53a側に設けられ、スイッチレバー95がアーム90の第1のクロスバー53a側とは反対側に設けられている。そのため、開極レバー82を、アーム90のトリップコイル60側とは反対側に設けるより、開極レバー82を短くでき、また過電流発生時の開極動作と同時に操作コイル50への通電を停止できる。従って、筐体200内の空間が狭い場合でも、当該空間を有効に利用して、第2のクロスバー53bを押す機構と、操作コイルスイッチ94の動作を制御する機構とを設けることができる。
また、実施の形態に係るコンタクタ100では、絶縁性の樹脂で構成される第1のクロスバー53aが、導電体である可動鉄心52の下側に設けられている。そのため、接点間に発生したアークが、仕切り板16の貫通孔16aを通過した場合でも、第1のクロスバー53aによって、可動鉄心52へのアークの伝達が防止される。また、第1のクロスバー53aを可動鉄心52の下側に設けることによって、絶縁性の樹脂で構成される突起部17cに可動鉄心52が直接当たることがなく、突起部17cの損傷及び摩耗を抑制できる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 電源側端子、2a,2b ねじ、3 電源側固定接触子、3a,9a,82a 一端、3b,9b,82b 他端、4 電源側固定接点、5 電源側可動接点、6 可動接触子、7 負荷側可動接点、8 負荷側固定接点、9 負荷側固定接触子、11 負荷側端子、15 下ケース、16,17 仕切り板、16a,17b 貫通孔、16b 開口壁面、17a 板面、17c,83b 突起部、18 上ケース、21 電源側グリッド、22 負荷側グリッド、23 アークランナー、24 電源側グリッド固定材、25 電源側グリッド固定材窓、26 負荷側グリッド固定材、27 負荷側固定材窓、28,29 下ケース電源側窓、50 操作コイル、50a,64a 固定部材、51 固定鉄心、52 可動鉄心、53a,53A 第1のクロスバー、53a1 板部、53a2 突部、53b,53B 第2のクロスバー、53b1 ボディ部、55 引き外しばね、56 押しばね、57,58 操作コイル端子、60 トリップコイル、61 ブランジャ、62 ブランジャ押しばね、63 リンク棒、64,81a,84,85a,88a,93,95a ピン、65 絶縁パイプ、70 鉄心押さえ部材、80 手動制御機構、81 ハンドル、81b,83a 回転部、81c 操作部、82 開極レバー、82c 端面、83 マグバー、85 ラッチ、86 レバー、87 U軸、88 上リンク、89 下リンク、90 アーム、91 アームピン、92 アームリンクピン、94 操作コイルスイッチ、95 スイッチレバー、100,100A コンタクタ、200 筐体、201,202 空間、300 電源側外部導体、400 負荷側外部導体、500 外部電源、501,502 配線。

Claims (7)

  1. 可動接点を有する可動接触子と、前記可動接点と向き合う固定接点を有する固定接触子とを備えるコンタクタであって、
    固定鉄心と、
    一端が前記固定鉄心と向き合って設けられる可動鉄心と、
    前記可動鉄心の周囲に設けられ、前記コンタクタの外部から供給される電流により、前記可動鉄心を前記固定鉄心に接触させる電磁力を発生する操作コイルと、
    一端が前記可動鉄心の他端に固定される絶縁性の第1の可動バーと、
    前記第1の可動バーを、前記固定鉄心から遠ざける方向に押す引き外しばねと、
    一端が前記第1の可動バーの他端と向き合い、他端が前記可動接触子を保持し、前記第1の可動バーの移動方向と同じ方向に移動する第2の可動バーと、
    前記可動接触子を前記固定接触子に向けて押す押しばねと、
    前記固定接触子に接続されるトリップコイルと、
    一定値以上の電流が前記トリップコイルに流れるとき、前記トリップコイルに発生する電磁力により動作するブランジャと、
    ブランジャの動作に連動して、前記第1の可動バーから離す方向に前記第2の可動バーを押す開極レバーと、
    を備えることを特徴とするコンタクタ。
  2. 前記第1の可動バーは、
    前記第1の可動バーの移動方向と直交する方向に伸びる板部と、
    前記板部に設けられ、前記板部から前記第2の可動バーに向かって伸び、前記第1の可動バーの移動方向と直交する方向の幅が前記第1の可動バーの移動方向と直交する方向の前記板部の幅よりも狭い突部と、
    を備え、
    2つの前記開極レバーが前記突部を挟み込むように設けられることを特徴とする請求項1に記載のコンタクタ。
  3. 前記第2の可動バーは、
    前記第1の可動バーの移動方向と直交する方向に伸びるボディ部と、
    前記ボディ部に設けられ、前記ボディ部から前記第1の可動バーに向かって伸び、前記第1の可動バーの移動方向と直交する直交方向の幅が前記第1の可動バーの移動方向と直交する方向の前記ボディ部の幅よりも狭い突部と、
    を備え、
    2つの前記開極レバーが前記突部を挟み込むように設けられることを特徴とする請求項1に記載のコンタクタ。
  4. 前記操作コイルに電流を供給し、又は前記操作コイルへの電流の供給を止める操作コイルスイッチと、
    前記開極レバーと連動して前記操作コイルスイッチをオン又はオフにするスイッチレバーと、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のコンタクタ。
  5. 支軸を支点にして回転するアームを備え、
    前記開極レバーは、前記アームの前記第1の可動バー側に設けられ、
    前記スイッチレバーは、前記アームの前記第1の可動バー側とは反対側に設けられることを特徴とする請求項4に記載のコンタクタ。
  6. 前記開極レバーによって前記第2の可動バーが押し下げられたときの、前記固定接点から前記可動接点までの距離をL1とし、
    前記第1の可動バーによって前記第2の可動バーが押し下げられたときの、前記固定接点から前記可動接点までの距離をL2としたとき、前記L1は、前記L2よりも長いことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載のコンタクタ。
  7. 前記可動接触子の前記第2の可動バー側とは反対側に設けられる導電性のアークランナと、
    前記可動接点及び前記固定接点の前記第2の可動バー側とは反対側に設けられる磁性体のグリッドと、
    を備え、
    前記固定接触子の断面はU字状であることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載のコンタクタ。
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