JP6712930B2 - 光反射体材料、光反射体製造方法、光反射体、及び照明器具 - Google Patents

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Description

本発明は光反射体材料、光反射体製造方法、光反射体、及び照明器具に関する。
各種の光反射体材料(LEDリフレクター材料)が提案されている。LEDの高輝度化により、熱可塑性樹脂の代わりに、熱硬化性樹脂の採用が提案されている。
例えば、「熱硬化性樹脂と、白色系顔料とを含み、前記熱硬化性樹脂は、少なくとも、イソフタル酸ジアリルと、不飽和ポリエステル樹脂とが用いられて構成されてなり、(前記イソフタル酸ジアリル)/(前記不飽和ポリエステル樹脂)が40/60〜80/20(質量比)であり、前記白色系顔料の表面には無機粉末が存在してなる光反射体材料」が提案(特許第5921789号)されている。
「不飽和ポリエステル樹脂と、重合開始剤と、無機充填剤と、白色顔料と、補強材とを含有するLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物であって、前記不飽和ポリエステル樹脂組成物は、(メタ)アクリル基、アルキル基、およびアルコキシ基を有する(メタ)アクリル変性シリコーンアルコキシオリゴマーを、前記不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して1〜15質量部の範囲で含有するLEDリフレクター用不飽和ポリエステル樹脂組成物」が提案(特許第5308601号)されている。
特許第5921789号 特許第5308601号
前記特許文献1は、イソフタル酸ジアリルと不飽和ポリエステル樹脂とが用いられて構成((前記イソフタル酸ジアリル)/(前記不飽和ポリエステル樹脂)=40/60〜80/20(質量比))されたLEDリフレクターを提案している。
しかし、前記組成物が用いられた場合、LEDリフレクターの成形性に問題が認められた。特に、前記イソフタル酸ジアリルの量が多い場合には、前記成形性の問題が大きくなった。前記組成物から、例えばトランスファー成形によって、LEDリフレクターを成形した場合、流動性が悪く、高品質なLEDリフレクターが得られなかった。
前記特許文献2は、LEDリフレクターを構成する樹脂として、シロキサン骨格で架橋された不飽和ポリエステル樹脂を用いて構成された材料を提案している。
しかし、前記特許文献2には、「不飽和ポリエステル樹脂とフタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリルとが用いられて構成(50/50(質量比)≦(前記フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル)/(前記不飽和ポリエステル樹脂)≦80/20(質量比))されてなる熱硬化性樹脂」の開示が無い。前記組成物が用いられた場合には、成形性が悪いことを示唆する記載も無い。
本発明が解決しようとする課題は、熱硬化性樹脂(少なくとも、不飽和ポリエステル樹脂と、フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリルとが用いられて構成(50/50(質量比)≦(前記フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル)/(前記不飽和ポリエステル樹脂)≦80/20(質量比))を用いて光反射体を成形する場合において、光反射体の白色度(光の反射特性)が犠牲にされることなく、成形性の問題を改善することである。
本発明は、
光反射体材料であって、
前記材料は、少なくとも、
白色系顔料と、
不飽和ポリエステル樹脂と、
フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリルと、
シリコーン
とが用いられて構成されてなり、
50/50(質量比)≦(前記フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル)/(前記不飽和ポリエステル樹脂)≦80/20(質量比)であり、
前記シリコーンは変性シリコーンオイルである
ことを特徴とする光反射体材料を提案する。
本発明は、前記光反射体材料であって、前記変性シリコーンオイルは、側鎖および/または末端に有機基(メチル基は除かれる)を有するジメチルポリシロキサンであることを特徴とする光反射体材料を提案する。
本発明は、前記光反射体材料であって、前記変性シリコーンオイルは、好ましくは、下記式(1)(2)(3)(4)の群の中から選ばれる少なくとも一種のシリコーンオイルであることを特徴とする光反射体材料を提案する。
本発明は、前記光反射体材料であって、前記変性シリコーンオイルは、好ましくは、下記式(1)で表されるシリコーンオイルであることを特徴とする光反射体材料を提案する。
本発明は、前記光反射体材料であって、前記変性シリコーンオイルは、好ましくは、下記式(2)で表されるシリコーンオイルであることを特徴とする光反射体材料を提案する。
本発明は、前記光反射体材料であって、前記変性シリコーンオイルは、好ましくは、下記式(3)で表されるシリコーンオイルであることを特徴とする光反射体材料を提案する。
本発明は、前記光反射体材料であって、前記変性シリコーンオイルは、好ましくは、下記式(4)で表されるシリコーンオイルであることを特徴とする光反射体材料を提案する。
式(1)
[式(1)中、Rは有機基(メチル基は除かれる。)、nは1以上の整数である。]
式(2)
[式(2)中、Rは有機基(メチル基は除かれる。)、nは1以上の整数である。]
式(3)
[式(3)中、Rは有機基(メチル基は除かれる。)、l,mは1以上の整数である。]
式(4)
[式(4)中、Rは有機基(メチル基は除かれる。)、l,mは1以上の整数である。]
本発明は、前記光反射体材料であって、前記変性シリコーンオイルは、好ましくは、粘度(25℃)が10〜20,000mm/sであることを特徴とする光反射体材料を提案する。
本発明は、前記光反射体材料であって、前記有機基は、例えばアクリル基、メタクリル基、カルビノール基、グリシジル基、アルコキシ基、ジオール基、カルボキシル基、アミノ基、フェノール基の群の中から選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする光反射体材料を提案する。
本発明は、前記光反射体材料であって、(前記変性シリコーンオイルの質量)/(前記光反射体材料全ての合計質量)は、好ましくは、0.1〜5質量%であることを特徴とする光反射体材料を提案する。
本発明は、前記光反射体材料であって、前記白色系顔料は、好ましくは、酸化チタン系粉末であることを特徴とする光反射体材料を提案する。
本発明は、前記光反射体材料が成形されることを特徴とする光反射体の製造方法を提案する。
本発明は、前記光反射体材料が用いられて構成されてなることを特徴とする光反射体を提案する。
本発明は、前記光反射体を具備することを特徴とする照明器具を提案する。
本発明の光反射体材料が用いられた場合、成形性が良い。
前記光反射体は、反りやヒケが少なく、寸法精度が高い。耐熱性・耐光性・耐候性に優れている(熱・光による変色が小さい)。耐衝撃性にも優れている。
LED照明器具(LED電球)の概略断面図
本発明の実施形態が説明される。
第1の発明は光反射体材料である。前記反射体には反射板も含まれる。反射「板」と表記しているが、光を反射する性能を有するものであれば、その形状は特に限定されず、「板」状の平面形状に限定されるものではない。例えば、箱状、円錐状、パラボラ状等の立体形状も包含するものである。前記光反射体材料は、例えばLEDリフレクター構成材料である。前記材料は、少なくとも、白色系顔料と、不飽和ポリエステル樹脂と、フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリルと、シリコーンとが用いられて構成される。前記材料は樹脂組成物で構成される。前記組成物は前記白色系顔料を含有する。前記組成物は熱硬化性樹脂を含有する。前記熱硬化性樹脂を構成する成分として、不飽和ポリエステル樹脂が挙げられる。フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリルが挙げられる。前記不飽和ポリエステル樹脂と、フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリルとの割合は次の通りである。50/50(質量比)≦(前記フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル)/(前記不飽和ポリエステル樹脂)≦80/20(質量比)
前記シリコーンは変性シリコーンオイルである。前記変性シリコーンオイルは、好ましくは、側鎖および/または末端に有機基(メチル基は除かれる)を有するジメチルポリシロキサンである。前記変性シリコーンオイルは、好ましくは、前記式(1)(2)(3)(4)の群の中から選ばれる少なくとも一種のシリコーンオイルである。例えば、前記式(1)と式(2)との混合物であっても良い。前記式(1)と式(3)との混合物であっても良い。前記式(1)と式(4)との混合物であっても良い。混合物は二種類に限られない。三種類であっても、四種類であっても良い。前記変性シリコーンオイルは、好ましくは、前記式(1)で表されるシリコーンオイルである。前記変性シリコーンオイルは、好ましくは、前記式(2)で表されるシリコーンオイルである。前記変性シリコーンオイルは、好ましくは、前記式(3)で表されるシリコーンオイルである。前記変性シリコーンオイルは、好ましくは、前記式(4)で表されるシリコーンオイルである。最も好ましいシリコーンオイルは、前記式(1)で表されるシリコーンオイルであった。前記式(1)(2)(3)(4)の有機基は、Me(メチル基)以外の有機基である。前記シリコーンオイルは、好ましくは、(メタ)アクリル基とアルコキシ基との二つの官能基を同時に持たないシリコーンオイルである。前記有機基は、例えば、前記不飽和ポリエステル樹脂と反応し得る官能基である。前記有機基は、例えば、架橋剤(フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル)と反応し得る官能基である。用いられた変性シリコーンオイルの全てが前記不飽和ポリエステル樹脂などと反応したとの結論には到達できなかった。変性シリコーンオイルのブリードアウトが認められたからである。前記有機基は、例えばアクリル基、メタクリル基、カルビノール基、グリシジル基、アルコキシ基、ジオール基、カルボキシル基、アミノ基、フェノール基の群の中から選ばれる少なくとも一つである。前記有機基は、好ましくは、アクリル基またはメタクリル基である。前記有機基は、好ましくは、カルビノール基である。前記有機基は、好ましくは、グリシジル基である。前記グリシジル基は、例えばエポキシ基である。前記有機基は、好ましくは、アクリル基、メタクリル基、カルビノール基、グリシジル基の群の中から選ばれる少なくとも一つである。前記有機基は、好ましくは、アクリル基、メタクリル基、カルビノール基の群の中から選ばれる少なくとも一つである。前記変性シリコーンオイルは、好ましくは、粘度(25℃)が10〜20,000mm/sであった。
(前記変性シリコーンオイルの質量)/(前記光反射体材料全ての合計質量)は、好ましくは、0.1〜5(質量%)であった。
前記白色系顔料は、好ましくは、酸化チタン系粉末であった。
第2の発明は光反射体の製造方法である。前記方法は、所定の成形方法によって、前記光反射体材料を成形する方法である。前記成形方法には各種の方法が用いられる。例えば、トランスファー成形法が用いられる。或いは、射出成形法が用いられる。又は、圧縮成形法が用いられる。その他の成形方法が用いられても良い。前記方法は公知の方法であっても良い。しかし、公知の方法に限られない。
第3の発明は光反射体である。前記光反射体は前記光反射体材料が用いられて構成されたものである。
第4の発明は照明器具である。前記照明器具は前記光反射体を具備する。
以下、更に、詳しい説明がなされる。
[白色系顔料]
前記光反射体材料は前記白色系顔料を必須成分として含有する。前記白色系顔料は、好ましくは、粉末状である。前記白色系顔料としては、例えば酸化チタンが挙げられる。その他にも、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、酸化ジルコニウム等が挙げられる。これらの物質の中から、一種または二種以上が適宜用いられる。前記の中でも、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸バリウムは好ましかった。特に、酸化チタンは好ましかった。酸化チタンとしては、例えばアナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、ブルサイト型酸化チタンが挙げられる。これらの中でも熱安定性に優れたルチル型酸化チタンは特に好ましかった。白色系顔料は、好ましくは、平均粒径が2μm以下であった。より好ましくは、平均粒径が0.1〜1μmであった。更に好ましくは、平均粒径が0.2〜0.6μmであった。前記平均粒径はレーザー回折散乱法により測定された値である。前記酸化チタンの粉末は、好ましくは、無機粉末で表面処理されたものであった。好ましくは、シリカ、アルミナ、及びジルコニアの群の中から選ばれる少なくとも一種で表面処理されたものであった。酸化チタンは光触媒機能を有している。光反射体中に酸化チタンが含まれていると、酸化チタンの光触媒作用によって、光反射体が損傷する恐れが考えられた。ところが、前記酸化チタン粉末の表面にシリカ等が存在(付着)していた場合、光反射体中に酸化チタンが含まれていても、光反射体が損傷し難かった。その理由は、表面にシリカ等が存在していた為、酸化チタンの光触媒作用が弱くなったからであろうと想像された。前記シリカ等は、前記白色系顔料(酸化チタン)の表面に付着するものである。従って、前記シリカ等の大きさは、好ましくは、前記白色系顔料(酸化チタン)の大きさより小さい。前記シリカ等の大きさは、例えば1μm以下である。白色系顔料を表面処理する有機物は、シランカップリング剤や、有機酸、ポリオール、シリコーン等である。特に、酸化チタンが脂肪酸やシランカップリング剤などで表面処理されていた場合、酸化チタンが微粒子であっても、酸化チタンは凝集が起き難かった。このようなことから、脂肪酸やシランカップリング剤などで表面処理された白色系顔料(酸化チタン)は好ましかった。
前記白色系顔料は、好ましくは、前記熱硬化性樹脂100質量部に対して、80〜500質量部であった。更に好ましくは、450質量部以下であった。白色系顔料の配合量が前記の如くであった場合、前記光反射体は、特に、耐熱性に優れ、光反射率が高かった。
[不飽和ポリエステル樹脂]
前記熱硬化性樹脂の一つの必須構成成分として、不飽和ポリエステル樹脂が挙げられる。他の必須構成成分として、フタル酸ジアリルおよびイソフタル酸ジアリルの群の中から選ばれる少なくとも一種が挙げられる。前記成分の割合は次の通りである。50/50(質量比)≦(前記フタル酸ジアリルおよびイソフタル酸ジアリルの群の中から選ばれる化合物の総量)/(前記不飽和ポリエステル樹脂の総量)≦80/20(質量比)。前記成分が必須成分とされ、かつ、前記成分の量が前記の通りとされたのは、光反射体の特性、特に、耐熱性や耐光性の観点からである。
前記不飽和ポリエステル樹脂は、例えば不飽和多塩基酸と多価アルコールとの脱水縮合反応により得られる。前記不飽和多塩基酸類として、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、グルタコン酸などが挙げられる。不飽和ポリエステル樹脂の機械特性を向上させる為、飽和多塩基酸類が使用される。飽和多塩基酸類としては、例えばイソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸などが挙げられる。前記多価アルコール(例えば、グリコール類)として、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAプロピレンオキシド化合物、シクロヘキサンジメタノール、ジブロムネオペンチルグリコール等が挙げられる。
前記不飽和ポリエステル樹脂は結晶性であってもよいし、非晶性であってもよい。
[フタル酸ジアリル(イソフタル酸ジアリル)]
前記イソフタル酸ジアリルはC(COOCHCHCH[1,3−ベンゼンジカルボン酸ジアリル]である。前記フタル酸ジアリルはC(COOCHCHCH[1,2−ベンゼンジカルボン酸ジ−2−プロペニル]である。前記イソフタル酸ジアリル及び前記フタル酸ジアリルには、モノマータイプ、オリゴマータイプ、モノマーとオリゴマーとの混合物タイプのものが有る。オリゴマーは二種以上の混合物のタイプであっても良い。本発明では何れのタイプのものが用いられても良い。前記オリゴマーは、モノマーの自己重合による二量化、三量化、…した化合物を意味する。オリゴマーには、ダイマー(dimer)、トライマー(trimer)、テトラマー(tetramer)…等が含まれる。本発明では、前記フタル酸ジアリルのみが用いられても良い。前記イソフタル酸ジアリルのみが用いられても良い。双方が用いられても良い。
本発明では、(前記フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル)/(前記不飽和ポリエステル樹脂)≧50/50(質量比)である。すなわち、前記不飽和ポリエステル樹脂の量に対して、架橋剤(前記フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル)の量を多くすることによって、前記不飽和ポリエステル樹脂を用いた場合の欠陥が克服された。かつ、前記不飽和ポリエステル樹脂を用いた場合の特長が、効果的に、奏された。(前記フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル)/(前記不飽和ポリエステル樹脂)は、好ましくは、60/40(質量比)以上であった。(前記フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル)/(前記不飽和ポリエステル樹脂)は、好ましくは、80/20(質量比)以下であった。より好ましくは、70/30(質量比)以下であった。
前記熱硬化性樹脂は、前記不飽和ポリエステル樹脂が架橋剤(フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル)で架橋された構造を有する。
[変性シリコーンオイル]
前記光反射体材料は前記熱硬化性樹脂を必須成分として含有する。すなわち、前記熱硬化性樹脂が前提となる。その理由は光反射体の特性の観点からである。しかし、前記熱硬化性樹脂が必須成分であるが故に、成形性が劣っていた。この問題が改善されなければならなかった。しかし、白色度が犠牲にされてはならない。すなわち、光反射体の白色度が十分に保持された上で、成形性が改善されなければならない。前記改善方法として、本発明は、変性シリコーンオイルの採用を提案した。前記変性シリコーンオイルが用いられたことによって、前記光反射体材料(前記熱硬化性樹脂)の成形性が改善された。しかも、得られた成形品の白度は高く、熱や光に暴露した時の白色度保持に有効であった。封止剤との相性が良く、密着性が良好であった。LEDの白色光が効率的に反射された。
シリコーンオイルとは、ポリシロキサン結合を主骨格とするシリコーン化合物のうち、室温(25℃)において液状(流動体)のものであり、低分子量のオイル状のシリコーンオイルから、ガムと呼ばれる高分子量のシリコーンオイルを含む。具体的には、シリコーンオイルは、シロキサン結合が2,000未満のワックス状又はオイル状のシリコーンオイルから、シロキサン結合が2,000〜10,000のガム状のシリコーンゴムまで含む。
シリコーンオイルは、その構造の違いにより、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーン等(一般的にストレートシリコーンオイルと呼ばれる)の未変性シリコーンオイル、未変性シリコーンオイルに各種有機基を導入して新たな機能を付加した変性シリコーンオイルに分類される。本発明で用いるシリコーンオイルは、変性シリコーンオイルである。
変性シリコーンオイルとしては、ジメチルポリシロキサンの側鎖に有機基を有するもの、分子鎖の末端に有するもの、又は側鎖と末端の両方に有するものがあり、そのなかでも、分子鎖の末端に有するもの、又は側鎖に有するものが好ましい。有機基は架橋剤(フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル)と反応し得る官能基であることが好ましい。
前記変性シリコーンオイルとしては、例えば、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、アクリル変性シリコーンオイル等の群の中から選ばれる少なくとも一つが挙げられる。
前記変性シリコーンオイルの粘度(25℃)は、10〜20,000mm/sであった。好ましくは、10〜2,000mm/s、より好ましくは、10〜1,000mm/sであった。粘度は、動粘度測定装置で測定することができる。
前記変性シリコーンオイルの好ましい例は、前記式(1)で表される化合物である。前記化合物は、一方の末端基が有機基で置換されたシリコーンオイルである。一種類のみでも良く、二種類以上の混合物であっても良い。
前記変性シリコーンオイルの好ましい例は、前記式(2)で表される化合物である。前記化合物は、両方の末端基が有機基で置換されたシリコーンオイルである。一種類のみでも良く、二種類以上の混合物であっても良い。
前記変性シリコーンオイルの好ましい例は、前記式(3)で表される化合物である。前記化合物は、ポリマー骨格におけるSiに有機基が結合したシリコーンオイルである。一種類のみでも良く、二種類以上の混合物であっても良い。
前記変性シリコーンオイルの好ましい例は、前記式(4)で表される化合物である。前記化合物は、両方の末端基が有機基で置換されると共に、ポリマー骨格におけるSiに有機基が結合したシリコーンオイルである。一種類のみでも良く、二種類以上の混合物であっても良い。
前記式(1)で表される化合物が最も好ましかった。すなわち、流動性の指標であるスパイラルフロー値が最も高かった。流動性が高く、トランスファー成形時の充填性が改善されたからである。
前記有機基は、例えばアクリル基、メタクリル基、カルビノール基、グリシジル基、アルコキシ基、ジオール基、カルボキシル基、アミノ基、フェノール基の群の中から選ばれる少なくとも一つである。前記有機基は、好ましくは、アクリル基、メタクリル基、カルビノール基、グリシジル基の群の中から選ばれる少なくとも一つである。前記有機基は、好ましくは、アクリル基、メタクリル基、カルビノール基の群の中から選ばれる少なくとも一つである。前記有機基は、好ましくは、アクリル基またはメタクリル基である。前記有機基は、好ましくは、カルビノール基である。
前記変性シリコーンオイルの好ましい添加量は次の通りであった。(前記変性シリコーンオイルの質量)/(前記光反射体材料全ての合計質量)=0.1〜5(質量%)。0.1質量%未満の少ない量であると、効果が低下した。5質量%を越えて多いと、前記変性シリコーンオイルが表面にブリードアウトした。添加量が、例えば7質量%の場合、前記変性シリコーンオイルが成形時にブリードアウトした。表面が前記オイルで濡れている状態であった。
[重合開始剤]
前記熱硬化性樹脂の構成には、好ましくは、重合開始剤が用いられる。前記重合開始剤は、好ましくは、前記熱硬化性樹脂100質量部に対して、1〜5質量部であった。更に好ましくは、1.5質量部以上であった。更に好ましくは、3.5質量部以下であった。
前記重合開始剤としては、好ましくは、加熱分解型の有機過酸化物が挙げられる。例えば、ジクミルパーオキサイドが挙げられる。又は、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシオクトエート、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等が挙げられる。これらの中でも、10時間半減期温度が95℃以上の有機過酸化物が好ましい。例えば、ジクミルパーオキサイドが挙げられる。前記重合開始剤は一種(単独)でも、二種以上が併用されても良い。前記成分を含む組成物が用いられて重合処理が行われる。これによって、前記熱硬化性樹脂が得られた。
[無機充填剤]
前記光反射体材料は、好ましくは、無機充填剤を含有する。前記無機充填剤は、好ましくは、シリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムからなる群から選択される一種または二種以上である。前記無機充填剤は、好ましくは、前記熱硬化性樹脂100質量部に対して、80〜500質量部であった。
[離型剤]
前記光反射体材料は、好ましくは、離型剤を含有する。前記離型剤としては、熱硬化性樹脂に用いられるワックス(例えば、脂肪酸系、脂肪酸金属塩系、鉱物系などのワックス類)が挙げられる。脂肪酸系や脂肪酸金属塩系のワックスは、耐熱性に優れたLEDリフレクターが得られたことから、好ましかった。具体的には、ステアリン酸、ステアリン酸塩(例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等)が挙げられる。離型剤は、単独で用いても良く、二種以上が併用されても良い。
前記離型剤は、好ましくは、前記熱硬化性樹脂100質量部に対して、0.25〜3.75質量部であった。更に好ましくは、0.75質量部以上であった。更に好ましくは、2.5質量部以下であった。離型剤の配合量を前記の如くにした場合、離型性と外観性とが共に良く、光反射率に優れた光反射体が得られた。
[補強材]
前記光反射体材料は、好ましくは、補強材を含有する。前記補強材としては、例えばガラス繊維が挙げられる。又は、ビニロン繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ワラストナイト等が挙げられる。これらの中でも、ガラス繊維は好ましかった。ガラス繊維としては、例えば珪酸ガラス、ホウ珪酸ガラスを原料とするEガラス(電気用無アルカリガラス)、Cガラス(化学用含アルカリガラス)、Aガラス(耐酸用ガラス)、Sガラス(高強度ガラス)等のガラス繊維が挙げられる。これらを長繊維(ロービング)、短繊維(チョップドストランド)としたものが適宜用いられる。これらのガラス繊維に対して表面処理が施されていても良い。特に、繊維径10〜15μmのEガラス繊維をシランカップリング剤にて表面処理し、表面処理したモノフィラメントを200本、400本、又は800本を酢酸ビニル等の収束剤にて収束させる方法などが採用される。
前記補強材が多くなった場合、反射率が低下した。従って、光反射体としての強度が確保できたならば、補強材は少ない方が好ましかった。すなわち、前記補強材の量は、前記熱硬化性樹脂100質量部に対して、好ましくは、75質量部以下であった。更に好ましくは、37.5質量部以下であった。もっと好ましくは20質量部以下であった。前記補強材の量は0であっても良い。前記補強材の量の下限値を強いて言うならば、10質量部であった。
[シランカップリング剤]
前記光反射体材料は、好ましくは、シランカップリング剤を含有する。前記シランカップリング剤は、好ましくは、前記熱硬化性樹脂100質量部に対して、0.25〜12.5質量部であった。更に好ましくは、1.25質量部以上であった。更に好ましくは、7.5質量部以下であった。
[酸化防止剤]
その他の添加剤として、リン系酸化防止剤やヒンダードアミン系の添加剤などが挙げられる。リン系酸化防止剤としては、例えばジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニルオキシ)−4,4‘−ビフェニレンジホスフィンなど、ヒンダードアミン系としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ジブチルアミン−1,3,5−トリアジン−N,N’-ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミン、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラートなどが挙げられる。これらは樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部添加が望ましい。
[その他添加剤]
前記配合成分以外にも、樹脂の硬化条件を調整する為の硬化触媒、重合禁止剤、増粘剤、その他有機系添加剤や無機系添加剤などが、必要に応じて、適宜、配合される。
[成形]
前記不飽和ポリエステル樹脂、前記フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル、前記変性シリコーンオイル、前記白色系顔料、その他所望の成分を含有する組成物(光反射体材料)が、混合機(例えば、ミキサー、ブレンダー等)で、均一に、混合された。この後、混練機(例えば、加圧ニーダー、熱ロール、エクストルーダー等)で混練された。この後、粉砕・整粒された。前記組成物が、溶融加熱成形法(例えば、射出成形法、射出圧縮成形法、トランスファー成形法など。好ましくは、射出成形法)によって、所定の形状に成形された。これによって、光反射体(LEDリフレクター)が得られた。光反射体のフレームに発生したバリは、例えばブラスト処理(ショットブラスト、サンドブラスト、ガラスビーズブラスト等)により、簡単に、除去できた。マシニングセンター処理によっても、バリは除去される。
[光反射体]
前記光反射体は照明器具に装着される。図1はLED照明器具の概略断面図である。光反射体(LEDリフレクター)3は、リードフレーム1上に実装されたLED素子2からの光を、効率よく、反射させる。光反射体3の形状は、実装されるLED素子2の光量や色、指向性などを考慮して、適宜、設計される。光反射体3は、リードフレーム1との密着性を考慮して、リードフレーム1を抱え込む構造が好ましい。金属製のリードフレーム1を用いる場合には、LEDリフレクター3との密着性を向上させる為、トリアジン系化合物等による金属表面処理を施すことも考えられる。
以下、本発明が具体的に説明される。下記実施例は本発明の一実施例に過ぎない。本発明は下記実施例に限定されない。すなわち、本発明の特長が大きく損なわれない変形・応用例も本発明に含まれる。
[不飽和ポリエステル樹脂]
A1:不飽和ポリエステル樹脂(日本ユピカ株式会社:8510)
A2:結晶性ポリエステル樹脂(Pionear Plastics Co.:P275)
A3:不飽和ポリエステル樹脂(日本ユピカ株式会社:8542)
[架橋剤]
B1:イソフタル酸ジアリルプレポリマー(ダイソー株式会社;イソダップ)
B2:イソフタル酸ジアリルモノマー(ダイソー株式会社;モノマー100)
B3:フタル酸ジアリルプレポリマー(ダイソー株式会社;ダップ−A)
B4:フタル酸ジアリルモノマー(ダイソー株式会社;ダップ−モノマー)
[重合開始剤]
C:ジクミルパーオキサイド(日油株式会社;パークミルD40)
[白色系顔料]
D:表面処理酸化チタン
酸化チタン(石原産業株式会社:UT−771:平均粒径0.25μm)
表面処理;Al,ZrO、有機物
[無機充填剤]
E:シリカ(東ソー・シリカ株式会社:ニップシールVN3)
[補強材]
F:ワラストナイト(大塚化学株式会社:表面処理品)
[離型剤]
G:ステアリン酸カルシウム(日油株式会社:カルシウムステアレートGP)
[酸化防止剤]
I: HALS(株式会社ADEKA:LA−81)
[シリコーンオイル]
H1:片末端カルビノール変性シリコーンオイル1:信越化学工業株式会社:X-22-170BX 粘度40mm/s(25℃)
H2:片末端メタクリル変性シリコーンオイル2:信越化学工業株式会社:X-22-2426 粘度200mm/s(25℃)
H3:両末端カルビノール変性シリコーンオイル3:信越化学工業株式会社:KF−6001 粘度45mm/s(25℃)
H4:両末端メタクリル変性シリコーンオイル4:信越化学工業株式会社:X-22-164A 粘度25mm/s(25℃)
H5:側鎖変性シリコーンオイル5:東レ・ダウコーニング株式会社:SF8417 粘度1200mm/s(25℃)
H6:ジメチルシリコーンオイル6:信越化学工業株式会社:KF-69 粘度 20mm/s(25℃)
[実施例1]
A1:30質量部 B1:70質量部 B2:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H1:5質量部
スパイラルフロー値:100(スパイラルフロー値:渦巻状の金型を使用して測定(条件:成形温度(160℃)、成形圧(12MPa)、成形時間(120秒))
[実施例2]
A1:30質量部 B1:70質量部 B2:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H1:10質量部
スパイラルフロー値:120
[実施例3]
A1:40質量部 B1:60質量部 B2:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H1:5質量部
スパイラルフロー値:130
[実施例4]
A1:50質量部 B1:50質量部 B2:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H1:5質量部
スパイラルフロー値:110
[実施例5]
A1:20質量部 B1:80質量部 B2:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H1:5質量部
スパイラルフロー値:100
[実施例6]
A1:40質量部 B1:60質量部 B2:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H2:5質量部
スパイラルフロー値:110
[実施例7]
A1:40質量部 B1:60質量部 B2:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H3:5質量部
スパイラルフロー値:80
[実施例8]
A1:40質量部 B1:60質量部 B2:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H4:5質量部
スパイラルフロー値:80
[実施例9]
A1:40質量部 B1:60質量部 B2:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H5:5質量部
スパイラルフロー値:85
[実施例10]
A3:30質量部 B1:70質量部 B2:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H1:5質量部
スパイラルフロー値:75
[実施例11]
A3:30質量部 B3:70質量部 B4:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H1:5質量部
スパイラルフロー値:80
[実施例12]
A1:40質量部 B1:30質量部 B2:1質量部 B3:30質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H1:5質量部
スパイラルフロー値:80
[実施例13]
A2:40質量部 B1:30質量部 B2:1質量部 B3:30質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H1:5質量部
スパイラルフロー値:100
[比較例1]
A1:40質量部 B1:60質量部 B2:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部
スパイラルフロー値:40
[比較例2]
A1:100質量部 C:3質量部 D:100質量部 E:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部
スパイラルフロー値:50
[比較例3]
A1:80質量部 B1:20質量部 C:3質量部 D:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部
スパイラルフロー値:60
[比較例4]
A1:30質量部 B1:70質量部 B2:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H6:5質量部
スパイラルフロー値:80
[比較例5]
A1:60質量部 B1:40質量部 B2:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H1:5質量部
スパイラルフロー値:80
[比較例6]
A1:15質量部 B1:85質量部 B2:1質量部 C:3質量部 D:200質量部 E:100質量部 F:100質量部 G:2質量部 I:0.5質量部 H1:5質量部
スパイラルフロー値:80
上記材料が上記の割合で配合された。100℃に加熱された2本ロールで混錬が行われた。混錬物が粉砕された。この粉砕物がトランスファー成形された。プレス成形(180℃、90秒、5MPa)が行われた。所定形状の光反射体が得られた。
前記実施例1〜実施例13の場合には、前記光反射体の成形に際しての成形性が良かった。特に、実施例1,2,3,4,5,6,13(前記変性シリコーンオイルが前記式(1)タイプ)の場合には、成形性が特に良かった。これに対して、スパイラルフロー値が60以下の比較例1,2.3(前記変性シリコーンオイル無添加)の場合には、成形性が悪かった。
前記実施例1〜実施例13、及び比較例1,2,3,5,6の光反射体の光反射特性(初期白色度、白色度保持率)が調べられた。その結果が表−1に示される。
表−1
初期白色度(W) 白色度保持率1 白色度保持率2
実施例1 97 97 96
実施例2 97 97 96
実施例3 97 96 96
実施例4 97 96 96
実施例5 97 96 95
実施例6 97 96 96
実施例7 97 96 96
実施例8 97 96 96
実施例9 97 97 96
実施例10 97 93 92
実施例11 96 92 92
実施例12 96 94 94
実施例13 96 94 94
比較例1 95 94 94
比較例2 90 90 85
比較例3 92 92 88
比較例5 90 88 85
比較例6 92 90 90
*初期白色度(W):得られた光反射体の白色度が、分光測色計(商品名:コニカミノルタ製CM-5)によって、測定された。
*白色度保持率1:得られた光反射体が150℃で1000時間保持された。この時の白色度(W)が前記分光測色計で調べられた。耐熱試験後の白色度の保持率(W/W×100)が算出された。
*白色度保持率2:波長300nm以上の紫外線(光源:メタルハライドランプ、出力16mW/cm)が光反射体に照射(時間:1000時間、温度:120℃)された。耐熱・耐光試験後の白色度(W)が前記分光測色計で調べられた。耐熱・耐光試験後の白色度の保持率(W/W×100)が算出された。
表−1から次のことが判る。
本発明の材料で構成された光反射体は、白色度が高く、かつ、その耐久性(耐熱性、耐熱・耐光性)に優れていた。前述の通り、成形性が良かった。特に、スパイラルフロー値が100以上の場合には、成形性が非常に良かった。
本発明の変性シリコーンオイルが用いられた場合、初期の白度も高かった。
比較例4の場合には、シリコーンオイルが成形品表面にブリードアウトした。前記表面がオイルで濡れた状態のものであった。この為、そもそもが、前記白色度の評価の対象外であった。
前記比較例1,2,3にあっては、前述の通り、成形性が悪かった。
前記実施例と前記比較例1,2,3との対比から、白色度の特性上からも、要件(50/50(質量比)≦(前記フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル)/(前記不飽和ポリエステル樹脂)≦80/20(質量比))の重要性が理解される。
前記実施例と前記比較例5,6との対比から、白色度の特性上からも、要件(50/50(質量比)≦(前記フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル)/(前記不飽和ポリエステル樹脂)≦80/20(質量比))の重要性が理解される。

Claims (7)

  1. 光反射体材料であって、
    前記材料は、少なくとも、
    白色系顔料と、
    不飽和ポリエステル樹脂と、
    フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリルと、
    シリコーン
    とが用いられて構成されてなり、
    50/50(質量比)≦(前記フタル酸ジアリルおよび/またはイソフタル酸ジアリル)/(前記不飽和ポリエステル樹脂)≦80/20(質量比)であり、
    前記シリコーンは下記式(1),(2),(3),(4)の群の中から選ばれる少なくとも一つの変性シリコーンオイルである
    光反射体材料。
    式(1)
    式(2)
    式(3)
    式(4)
    [式(1),(2),(3),(4)中、Rは有機基(メチル基は除かれる。)、l,m,nは1以上の整数である。]
  2. 前記有機基は、アクリル基、メタクリル基、カルビノール基、グリシジル基、アルコキシ基、ジオール基、カルボキシル基、アミノ基、フェノール基の群の中から選ばれる少なくとも一つである
    請求項1の光反射体材料。
  3. (前記変性シリコーンオイルの質量)/(前記光反射体材料全ての合計質量)=0.1〜5(質量%)である
    請求項1又は請求項2の光反射体材料。
  4. 前記白色系顔料は酸化チタン系粉末である
    請求項1〜請求項3いずれかの光反射体材料。
  5. 請求項1〜請求項4いずれかの光反射体材料が成形される
    光反射体の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項4いずれかの光反射体材料が用いられて構成されてなる
    光反射体。
  7. 請求項6の光反射体を具備する照明器具。
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