JP6711476B2 - 凍土の造成方法、及び止水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、凍土の造成方法、及び止水装置に関する。
トンネルの構築において、トンネルの周囲の地盤を凍結させて施工する技術がある。例えば、特許文献1には、ルーフシールドトンネル内にその周囲地盤を凍結するための貼り付け凍結管を設けるとともに、ルーフシールドトンネルから隣り合っているルーフシールドトンネルの周囲地盤を凍結するための放射凍結管を施工して、それら凍結管を用いて覆工壁の施工範囲の地盤を凍結して凍土を造成することが開示されている。
また、例えば、特許文献2には、中空管体を地盤に押し込んで凍土を造成することが開示されている。
特許第5316893号公報 特許第5302746号公報
トンネルの構築において、トンネルの周囲の地盤を凍結させて施工する技術がある。凍土を造成する上では、エネルギー(冷熱)を地盤に効率よく伝達できることが望ましい。しかしながら、従来の凍土の造成方法では、地盤内の凍結状況が点状や線状となってしまっていた。ここで、図1は、従来の凍土の造成方法の一例を示す。図1に示す従来の凍土の造成方法は、鋼製セグメントの内側に凍結管を貼り付けて鋼製セグメントの周囲に凍土を造成する。図1に示す従来の凍土の造成方法では、凍結管が夫々独立しており、個々の凍結管の周囲に凍土が造成される。つまり、地盤内の凍結状況は、断面で見ると点状となり、トンネルの軸方向で見ると線状となる。また、凍結管が露出しているため、エネルギー(冷熱)が地盤に伝達され難い。特許文献1に記載の技術は、この図1に示す従来の凍土の造成方法に含まれる。
図2は、従来の凍土の造成方法の他例を示す。図2に示す従来の凍土の造成方法は、鋼製セグメントの外側、すなわち地盤内に凍結管を設置して凍土を造成する。図2に示す従来の凍土の造成方法では、紙面左側では、鋼製セグメントの内側から、鋼製セグメントと直交する方向にボーリングにより凍結管が地盤内に埋め込まれている。また、紙面右側では、鋼製セグメントと平行(トンネルの軸方向)に凍結管が埋め込まれている。図2に示す従来の凍土の造成方法でも、凍結管が夫々独立しており、個々の凍結管の周囲に凍土が造成される。つまり、地盤内の凍結状況は、断面で見ると点状となり、トンネルの軸方向で見ると線状となる。また、凍結管を地盤内に設置する場合、凍土圧の影響により、例えば、セグメントが変形することが懸念される。更に、図2に示す従来の凍土の造成方法は、鋼製セグメントの構築前に凍結管を地盤に埋め込む必要があり、凍結管の配置状況を直接確認することが困難である。また、凍結管の配置や本数は、予め決定する必要があり、施工状況に応じて決定することはできない。特許文献2に記載の技術は、この図2に示す従来の凍土の造成方法に含まれる。
本発明は、このような問題に鑑み、凍土の造成について、従来よりもエネルギーを地盤に効率よく伝達でき、施工性に優れた技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、地盤内に構築された壁の内側に凍結管を配置し、凍結管を被覆材で覆うこととした。
詳細には、本発明は、地盤内に凍土を造成する凍土の造成方法であって、前記地盤内に構築された壁の内側に冷却媒体が流れる凍結管を設置する凍結管の設置工程と、前記凍結管の設置工程で設置された凍結管を被覆材で覆う被覆工程と、を含む。
本発明に係る凍土の造成方法によれば、複数の凍結管が地盤内の壁の内側に設置され、かつ、複数の凍結管が被覆材で覆われる。そのため、地盤内の壁、被覆材で覆われた複数の凍結管が面状の熱源として機能し、このような面状の熱源からエネルギー(冷熱)が地盤に伝達される。つまり、本発明に係る凍土の造成方法によれば、地盤内の凍結状況が点状や線状ではなく、面状となる。したがって、従来よりも、エネルギー(冷熱)を地盤に効率よく伝達できる。また、凍結管は、壁の構築後に壁の内側に設置されるため、凍結管の配置状況を直接確認することができる。また、凍結管の配置や本数は、施工状況に応じて決定することができる。そのため、凍結管を例えばセグメントの外側に埋め込む技術と比較して、施工性が向上する。
被覆材には、コンクリートやモルタルが例示される。コンクリートやモルタルは、高い蓄熱性を有する。そのため、放熱を抑制し、かつ、この高い蓄熱性を利用して、エネルギーを地盤に効率よく伝達することができる。
また、本発明に係る凍土の造成方法は、前記被覆工程で凍結管を覆った被覆材を更に断熱材で覆う断熱工程を更に含むものでもよい。これにより、より放熱が抑制されことから、冷却性能が向上し、更に効率よく凍土を構築することができる。
また、前記壁は、地盤内に構築される構造物の外郭を形成し、内部にコンクリートを含むものとすることができる。これにより、コンクリートの高い蓄熱性を利用して、エネルギーを地盤に伝達することができる。構造物は、地盤内に構築されるものであればよく、形状は特に限定されない。したがって、壁の形状は、曲線状、直線状でもよく、特に限定されない。
また、本発明に係る凍土の造成方法は、地盤内に構造物を構築する際の条件に関する事前情報を収集する情報収集工程と、前記情報収集工程で収集した事前情報に基づいて、前記凍結管の配置を決定する分析工程と、を更に含むことができる。
これにより、事前情報に応じて、凍結管の配置(例えば、位置、本数、間隔など)を決定することができる。事前情報には、使用材料の熱特性パラメータ(熱伝導率、比熱、密度の3パラメータ)と使用材料の初期温度パラメータが例示される。使用材料には、コンクリート、モルタル、鉄、断熱材、土、が例示される。使用材料の熱特性パラメータについて、コンクリート、モルタルは、商品規格値や配合の情報や文献の情報、鉄や断熱材は、商品規格値の情報や文献の情報、土は、土粒子密度、含水比、飽和度に基づいて算出された情報より求めることができる。また、使用材料の初期温度パラメータは、凍結管に冷却媒体を流す前の温度として、実際の測定、実験等により求めることができる。上記事前情報に基づいて、更に、例えば、凍土を造成する範囲(地盤の凍結範囲)や、管理条件(冷却媒体の温度、地盤内の温度低下の履歴状況など)を決め、事前に解析を行い、凍土を造成する範囲や管理条件を満たす、凍結管の配置を決定することができる。その結果、品質、経済性に優れた凍土の造成方法を提供することができる。
ここで、本発明は、凍土を造成する止水装置として特定することができる。例えば、本発明は、地盤内に凍土を造成する止水装置であって、前記地盤内に構築された壁の内側に設置された冷却媒体が流れる複数の凍結管と、前記複数の凍結管を覆う被覆材と、を備える。
本発明に係る止水装置によれば、地盤内の壁、被覆材で覆われた複数の凍結管が面状の熱源として機能し、このような面状の熱源からエネルギー(冷熱)が地盤に伝達される。つまり、本発明に係る凍土の造成方法によれば、地盤内の凍結状況が点状や線状ではなく、面状となる。したがって、従来よりも、エネルギー(冷熱)を地盤に効率よく伝達できる。また、凍結管は、壁の構築後に壁の内側に設置されるため、凍結管の配置状況を直接確認することができる。また、凍結管の配置や本数は、施工状況に応じて決定することができる。そのため、凍結管を例えばセグメントの外側に埋め込む技術と比較して、施工性が向上する。
また、本発明に係る止水装置は、前記被覆材を覆う断熱材を更に備えるものでもよい。これにより、より放熱が抑制されことから、冷却性能が向上し、更に効率よく凍土を構築することができる。
また、本発明に係る止水装置は、前記凍結管を接続し、かつ、当該凍結管の軸方向の伸縮を許容する継手を更に備えるものでもよい。これにより、凍結管の内部に冷却媒体が流れ、凍結管が温度低下により縮んだ場合でも凍結管の縮みを許容できる。
また、本発明に係る止水装置は、複数の凍結管が接続自在であり、上流側の凍結管の接続口は、下流側の凍結管の接続口よりも細く形成され、かつ、端部に外側に突出し、下流側の凍結管の接続口の内面と接する環状の突出部を有し、下流側の凍結管の接続口は、端部に、前記突出部の移動を規制する規制部を有するようにしてもよい。本発明に係る止水装置では、下流側の凍結管の接続口が上流側の凍結管の接続口に挿入され、外側の突出がないため、鋼製セグメントとの密着性が向上する。その結果、凍結管からの冷熱をより効率よく地盤に伝達することができる。
また、前記壁は、地盤内に構築される構造物の外郭を形成し、内部にコンクリートを含むものとすることができる。これにより、コンクリートの高い蓄熱性を利用して、エネルギーを地盤に伝達することができる。
本発明によれば、凍土の造成について、従来よりもエネルギーを地盤に効率よく伝達でき、施工性に優れた技術を提供することができる。
図1は、従来の凍土の造成方法の一例を示す。 図2は、従来の凍土の造成方法の他例を示す。 図3は、第1実施形態に係る凍土の凍結方法を行うシールドトンネルの断面図を示す。 図4は、図3のA−A断面図を示す。 図5は、凍結管が被覆材で被覆された場合を示す。 図6は、凍結管の一例を示す。 図7は、凍結管の他例を示す。 図8は、第1実施形態に係る凍土の造成方法のフローを示す。 図9は、第2実施形態に係る凍土の凍結方法を行う立坑の断面図を示す。 図10は、図9のA−A断面図を示す。
次に、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。但し、以下で説明する実施形態は本発明を実施するための例示であり、本発明は以下で説明する態様に限定されない。
<第1実施形態>
<止水装置>
第1実施形態では、シールドトンネルを構築する場合を例に説明する。図3は、第1実施形態に係る凍土の凍結方法を行うトンネルの断面図を示す。図4は、図3のA−A断面図を示す。図3、図4に示すように、第1実施形態に係る止水装置1は、複数の凍結管2、被覆材3、断熱材4を含む。地盤7内に構築されるトンネル5を構成する鋼製セグメント51の内側に凍結管2が設置されている。鋼製セグメント51は、本発明の壁の一例であり、コンクリートを中詰めした鋼製セグメントからなる。凍結管2は、図示しない所謂Uバンドで鋼製セグメント51に固定されている。また、凍結管2は、被覆材3(コンクリート又はモルタル等)で被覆されている。また、被覆材3は、断熱材4(例えば、発泡ウレタン)で被覆されている。
ここで、図5は、凍結管が被覆材で被覆された場合を示す。図5に示す例では、凍結管5の表面に、被覆材3の内部において凍結管2の伸縮を許容するための低摩擦材8(例えば、シリコン、グリースなど)が塗布され、凍結管2と被覆材との間に低摩擦材8が介在している。これにより、凍結管2の内部にブラインが流れ、凍結管2が温度低下により縮んだ場合でも凍結管2の縮みが許容される。
図6は、凍結管の一例を示す。図6に示す例では、2本の凍結管2が、凍結管2の軸方向の伸縮を許容する継手21(例えば、所謂フレキシブル管)によって接続されている。継手21は、内径が凍結管2の外径よりも僅かに大きく形成された筒状部材からなり、両端部の内側に環状の止水部材211が設けられている。凍結管2の内部にブラインが流れ、凍結管2が温度低下により縮んだ場合(図6の矢印参照)でも、継手21が凍結管2の接続部を覆うことで、ブラインの漏れを抑制することができる。なお、継手21は、外径を凍結管2の内径よりも小さくし、凍結管2の内側に設置するようにしてもよい。この場合、筒状部材からなる継手21の両端部の外側に止水部材211が設けられる。また継手21は、樹脂によって構成するとともに形状を蛇腹状として伸縮を許容するようにしてもよい。
図7は、凍結管の他例を示す。図7に示す凍結管2は、ブラインの流れ方向において上流側の凍結管の接続口2aが、下流側の凍結管の接続口2bに内包できるよう、下流側の凍結管の接続口2bよりも細く形成されている。下流側の凍結管の接続口2bの径は、他の部分(本体部)の径と同じである。より詳細には、上流側の凍結管の接続口2aは、テーパ部2a1を介して本体部より径が細く形成されており、端部に外側に突出し、下流側の凍結管の接続口2bに内包された際に、下流側の凍結管の接続口2bの内面と接する環状の突出部2a2が形成されている。一方で、下流側の凍結管の接続口2bは、端部に、突出部2a2の移動を規制する規制部2b1が形成されている。規制部2b1は、傾斜面2b2を有している。上流側の凍結管の接続口2aが下流側の凍結管の接続口2bに挿入されると、突出部2a2が規制部2b1の傾斜面2b2と接する。突出部2a2が規制部2b1の傾斜面2b2を乗り越えると、突出部2a2の軸方向の移動が規制される。なお、上記構成に代えて、上流側の凍結管の接続口2a、及び下流側の凍結管の接続口2bに互いに螺合する螺旋溝を形成し、ネジ構造により両者を接続できるようにしてもよい。また、パッキンなど、ブラインの漏れを抑制する止水部を形成してもよい。図7に示す凍結管2によれば、外側の突出がないため、鋼製セグメント51との密着性が向上する。その
結果、凍結管2からの冷熱をより効率よく地盤に伝達することができる。また、図7に示す凍結管2によれば、別部材としての継手が不要となる。そのため、部品点数を削減することができる。なお、規制部2b1は、凍結管2が温度低下により縮んだ場合でも凍結管2の縮みを許容し、かつ、上流側の凍結管2から下流側の凍結管2が抜けるのを抑制するよう、突出部2a2の軸方向の移動を規制するようにしてもよい。換言すると、規制部2b1と突出部2a2との間に間隔を設けるようにしてもよい。これにより、凍結管2の内部にブラインが流れ、凍結管2が温度低下により縮んだ場合でも凍結管2の縮みが許容される。
<凍土の凍結方法>
図8は、第1実施形態に係る凍土の造成方法のフローを示す。ステップS01では、事前情報が収集される。事前情報には、使用材料の熱特性パラメータ(熱伝導率、比熱、密度の3パラメータ)と使用材料の初期温度パラメータが例示される。使用材料には、コンクリート、モルタル、鉄、断熱材、土、が例示される。使用材料の熱特性パラメータについて、コンクリート、モルタルは、商品規格値や配合の情報や文献の情報、鉄や断熱材は、商品規格値の情報や文献の情報、土は、土粒子密度、含水比、飽和度に基づいて算出された情報より求めることができる。また、使用材料の初期温度パラメータは、凍結管に冷却媒体を流す前の温度として、実際の測定、実験等により求めることができる。これらの事前情報は、凍結管2の設置前に取得すればよい。したがって、事前情報は、凍結管2を設置する構造物の外郭となる壁の構築後、実際に構築された壁(第1実施形態であれば、鋼製セグメント51)を確認し、設計段階における情報に加えて、実際に構築された壁の確認結果を含めることができる。
次に、ステップS02では、事前情報の解析、凍結管2の配置が決定される。例えば、事前情報に基づいて、凍土を造成する範囲(地盤の凍結範囲)や、管理条件(冷却媒体の温度、地盤内の温度低下の履歴状況など)を決め、事前に解析を行い、凍土を造成する範囲や管理条件を満たす、凍結管の本数や設置位置を決定することができる。その結果、品質、経済性に優れた凍土の造成方法を提供することができる。凍結管2の種類、凍結管2の長さ、凍結管2の間隔、被覆材3の種類、被覆材3の厚み、断熱材4の種類、断熱材4の厚み等を合わせて決定してもよい。また、例えば、凍土7を造成する奥行き方向の範囲に基準を設定し(例えば、凍結管2の奥行き方向に100m以上)、凍土7を造成する範囲が基準を上回る場合、凍土7を造成する範囲が広範囲と判断することができる。凍土7を造成する範囲が広範囲の場合、被覆材で固定されている凍結管自体の奥行き方向の縮小による破損等が想定されるため、低摩擦材8の塗布(図5参照)、凍結管2の接続方法(図6に基づいて説明した軸方向の伸縮を許容する継手21、図7に基づいて説明した凍結管2)の使用を検討するようにしてもよい。
次に、ステップS03では、ステップS02で決定された内容に応じて、鋼製セグメント51の内側に複数の凍結管2が設置される。
次に、ステップS04では、ステップS02で決定された内容に応じて、複数の凍結管2が被覆材3で被覆される。
次に、ステップS05では、ステップS02で決定された内容に応じて、被覆材3が断熱材4で被覆される。凍結管2に冷却媒体が供給されると、凍土7が造成される。
第1実施形態に係る止水装置1を用いて凍土7の造成を行うことで、複数の凍結管2が地盤6内の鋼製セグメント51の内側に設置され、かつ、複数の凍結管2が被覆材3で覆われる。そのため、鋼製セグメント51、被覆材3で覆われた複数の凍結管2が面状の熱源として機能し、このような面状の熱源からエネルギー(冷熱)が地盤6に伝達される。
つまり、第1実施形態に係る凍土7の造成方法によれば、地盤6内の凍結状況が点状や線状ではなく、面状となる。したがって、従来よりも、エネルギー(冷熱)を地盤6に効率よく伝達できる。また、被覆材3には、コンクリート又はモルタルが用いられており、鋼製セグメント51の内部にもコンクリートが充填されている。コンクリートやモルタルは、高い蓄熱性を有する。そのため、放熱を抑制し、かつ、この高い蓄熱性を利用して、エネルギーを地盤6に効率よく伝達することができる。更に、被覆材3が断熱材4で被覆されているため、放熱を抑制し、冷却性能が向上する。また、凍結管2は、鋼製セグメント51の構築後に鋼製セグメント51の内側に設置されるため、凍結管2の配置状況を直接確認することができる。また、凍結管2の配置や本数は、施工状況に応じて決定することができる。そのため、凍結管2を例えばセグメントの外側に埋め込む技術と比較して、施工性が向上する。
<第2実施形態>
<止水装置>
第2実施形態では、立坑を構築する場合を例に説明する。図9は、第2実施形態に係る凍土の凍結方法を行う立坑の断面図を示す。図10は、図9のA−A断面図を示す。図9、図10に示すように、第2実施形態に係る止水装置1は、複数の凍結管2、被覆材3、断熱材4を含む。立坑9を構成する鋼矢板・中詰めコンクリート91内側に凍結管2が設置されている。鋼矢板・中詰めコンクリート91は、本発明の壁の一例である。凍結管2は、図示しない所謂Uバンドで、鋼矢板・中詰めコンクリート91に固定されている。また、凍結管2は、被覆材3(コンクリート又はモルタル等)で被覆されている。また、被覆材3は、断熱材4(例えば、発泡ウレタン)で被覆されている。
<凍土の造成方法>
次に、第2実施形態に係る凍土7の造成方法について説明する。基本的な工程の流れは、第1実施形態と同様である。図3に基づいて、第1実施形態との相違点を中心に説明する。ステップS01では、事前情報が収集される。事前情報には、施工範囲、立坑9の種類や規模、地盤条件(例えば、地質など)、立坑9の工法など等が含まれる。
次に、ステップS02では事前情報の解析、凍結管2の配置が決定される。次に、ステップS03では、ステップS02で決定された内容に応じて、鋼矢板・中詰めコンクリート91の内側に凍結管2が設置される。次に、ステップS04では、ステップS02で決定された内容に応じて、複数の凍結管2が被覆材3で被覆される。次に、ステップS05では、ステップS02で決定された内容に応じて、被覆材3が断熱材4で被覆される。凍結管2に冷却媒体が供給されると、凍土が造成される。
第2実施形態に係る止水装置1を用いて凍土7の造成を行うことで、地盤6内の凍結状況が点状や線状ではなく、面状となる。したがって、従来よりも、エネルギー(冷熱)を地盤6に効率よく伝達できる。また、被覆材3には、コンクリート又はモルタルが用いられており、鋼矢板・中詰めコンクリート91にもコンクリートが充填されている。そのため、放熱を抑制し、かつ、コンクリートの高い蓄熱性を利用して、エネルギーを地盤6に効率よく伝達することができる。更に、被覆材3が断熱材4で被覆されているため、放熱を抑制し、冷却性能が向上する。また、凍結管2は、鋼矢板・中詰めコンクリート91の構築後に鋼矢板・中詰めコンクリート91の内側に設置されるため、凍結管2の配置状況を直接確認することができる。また、凍結管2の配置や本数は、施工状況に応じて決定することができる。そのため、仮に、凍結管2を鋼矢板・中詰めコンクリート91の外側に埋め込む場合と比較して、施工性が向上する。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明は、可能な限り実施形態を組み合わせて実施することができる。
1・・・止水装置
2・・・凍結管
3・・・被覆材
4・・・断熱材
5・・・トンネル
51・・・鋼製セグメント(中詰めコンクリート)
6・・・地盤
7・・・凍土
8・・・低摩擦材
9・・・立坑
91・・・鋼矢板・中詰めコンクリート

Claims (9)

  1. 地盤内に凍土を造成する凍土の造成方法であって、
    前記地盤内に構築された壁の内側に冷却媒体が流れる凍結管を複数設置する凍結管の設置工程と、
    前記凍結管の設置工程で設置された複数の凍結管を被覆材で覆う被覆工程と、
    地盤内に構造物を構築する際の条件に関する事前情報を収集する情報収集工程と、
    前記情報収集工程で収集した事前情報に基づいて、前記凍結管の配置を決定する分析工程と、
    を含み、
    前記事前情報には、使用材料の熱特性パラメータと使用材料の初期温度パラメータに関する情報が含まれる、
    凍土の造成方法。
  2. 前記分析工程において、前記事前情報に基づいて凍結管の種類、長さ、間隔、および被覆材の種類、厚みを決定する、請求項1に記載の凍土の造成方法。
  3. 前記被覆工程で凍結管を覆った被覆材を更に断熱材で覆う断熱工程を更に含む、請求項1又は2に記載の凍土の造成方法。
  4. 前記壁は、地盤内に構築される構造物の外郭を形成し、内部にコンクリートを含む、請求項1から3の何れか一項に記載の凍土の造成方法。
  5. 地盤内に凍土を造成する凍土の造成方法であって、
    前記地盤内に構築された壁の内側に冷却媒体が流れる凍結管を複数設置する凍結管の設置工程と、
    前記凍結管の設置工程で設置された複数の凍結管を被覆材で覆う被覆工程と、
    を含み、
    複数の凍結管が接続自在であり、
    上流側の凍結管の接続口は、下流側の凍結管の接続口よりも細く形成され、かつ、端部に外側に突出し、下流側の凍結管の接続口の内面と接する環状の突出部を有し、
    下流側の凍結管の接続口は、端部に、前記突出部の移動を規制する規制部を有する、
    凍土の造成方法。
  6. 地盤内に凍土を造成する止水装置であって、
    前記地盤内に構築された壁の内側に設置された冷却媒体が流れる複数の凍結管と、
    前記複数の凍結管を覆う被覆材と、を備え
    複数の凍結管が接続自在であり、
    上流側の凍結管の接続口は、下流側の凍結管の接続口よりも細く形成され、かつ、端部に外側に突出し、下流側の凍結管の接続口の内面と接する環状の突出部を有し、
    下流側の凍結管の接続口は、端部に、前記突出部の移動を規制する規制部を有する、
    止水装置。
  7. 前記被覆材を覆う断熱材を更に備える、請求項に記載の止水装置。
  8. 前記凍結管を接続し、かつ、当該凍結管の軸方向の伸縮を許容する継手を更に備える、請求項6又は7に記載の止水装置。
  9. 前記壁は、地盤内に構築される構造物の外郭を形成し、内部にコンクリートを含む、請求項から8の何れか1項に記載の止水装置。
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