JP6709747B2 - 膜構造 - Google Patents
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Description
・上記膜構造において、前記支持体は、前記第1フィルムの端部と前記第2フィルムの端部とを接触させて保持するフィルム支持部と、前記フィルム支持部よりも前記空気層側に配置され、前記不燃シートを、前記第1フィルム及び前記第2フィルムの間に配置させる不燃シート支持部を備えていることが好ましい。これにより、第1フィルム及び第2フィルムの間に不燃シートを的確に配置することができる。
図1(a)及び図1(b)に示すように、本実施形態の膜構造10は、膜構造10を屋根に用いた建築物の構造部材50の上に、膜部15の各辺に延在するジョイント部材51を介して設けられる。図2は、図1(b)において2−2線方向から見た図面である。
膜構造10は、膜部15と、複数の支持体20とを備えている。本実施形態では、膜部15は、略正方形状を有している。支持体20は、膜部15の各辺に延在するように、ジョイント部材51の上に一列に並んで配置される。
次に、図2〜図4を用いて、支持体20の構成について説明する。
図3に示すように、支持体20は、取付部21、ケダー支持部22、スペーサP1、膜固定板23及びカバー部24から構成される。支持体20の取付部21、ケダー支持部22、スペーサP1、膜固定板23及びカバー部24は、アルミニウム製の金物で形成されている。更に、支持体20は、フィルム(16,17)を支持するフィルム支持部としての第1ケダー部27と、不燃シート18を支持する不燃シート支持部としての第2ケダー部28とを備える。
ケダー支持部22の下部には、ボルトB1のボルト頭を収納する凹部22aが形成されている。
更に、ケダー支持部22の下部には、内側及び中央において、外側に突出した突条部22b,22cが、それぞれ形成されている。ケダー支持部22の各突条部22b,22cと、対応する取付部21の各突条部21b,21cとが嵌合し、ケダー支持部22と取付部21との間にスペーサP1を挿入することにより、ケダー支持部22を、取付部21に取り付ける。
本実施形態では、図2に示すように、ケダー支持部22のボルト孔22hには、膜固定板23を固定するボルトB2と、カバー部24を固定するボルトB3とが螺合する。ボルトB3と螺合するボルト孔22hは、支持体20の両端近傍に設けられている。また、ボルトB2と螺合するボルト孔22hは、ボルトB3と螺合するボルト孔22hよりも短いピッチで設けられている。
図3に示すように、ケダー支持部22の溝22d,22eは、それぞれU字形状の断面形状を有している。これら溝22d,22eには、第1ケダー部27及び第2ケダー部28が収容される。これら第1ケダー部27及び第2ケダー部28の詳細は後述する。
更に、カバー部24には、下部の中央には、凹部24aが形成されている。
また、カバー部24の上面には、複数のスティ25が取り付けられる。このスティ25は、下端部で取付角度を調整することができる。複数のスティ25を、一列に立設させることにより、鳥害対策の防鳥ワイヤ26(図1にのみ図示)を架設する。
図4は、第1ケダー部27及び第2ケダー部28と、フィルム(16,17)及び不燃シート18との配置を説明するための模式図である。この模式図においては、フィルム(16,17)及び不燃シート18の区別のために、フィルム(16,17)及び不燃シート18は、厚みを厚くし、ハッチングで示す。
第1ケダー部27のロッドにおいて、第1フィルム16の端部16aと第2フィルム17の端部17aとが一体化された状態で、巻回される。
また、第2ケダー部28は、第1フィルム16と第2フィルム17との間に配置される。この第2ケダー部28のロッドには、不燃シート18の端部18aが巻回されている。
次に、図2及び図3を用いて、膜構造10の設置方法について説明する。
まず、膜構造10を現場で設置するよりも前に、工場等において、膜部15、ケダー支持部22及び膜固定板23を予め緊結させる。
具体的には、不燃シート18を第2ケダー部28に取り付ける。そして、不燃シート18及び第2ケダー部28を覆った第1及び第2フィルム16,17を第1ケダー部27に取り付ける。
そして、不燃シート18を取り付けた第2ケダー部28と、第1及び第2フィルム16,17を取り付けた第1ケダー部27とを、それぞれ、ケダー支持部22の溝22e,22dに配置する。
このようにして、第1ケダー部27及び第2ケダー部28を配置したケダー支持部22と、膜固定板23とを一体化させる。
更に、膜固定板23と一体化したケダー支持部22を、取付部21の凹部21aに配置する。この場合、取付部21の突条部21b,21cとケダー支持部22の突条部22b,22cとを嵌合させた後、ケダー支持部22と取付部21との間にスペーサP1を挿入して、ケダー支持部22を取付部21に固定する。
(1)本実施形態の膜構造10は、膜部15と、膜部15の端部を支持する支持体20とを備える。膜部15は、端部が溶着された第1フィルム16の端部及び第2フィルム17と、第1フィルム16及び第2フィルム17の間で、不燃材料から構成される不燃シート18とを設けている。不燃シート18は、燃え抜けない材料であって、建築基準法で定められる防火性能を有する材料で構成される。これにより、膜構造10を、防火性能を有する構成にすることができる。
(3)本実施形態の膜部15の不燃シート18には、連通孔が形成されている。この連通孔を介して、不燃シート18の上側の空気層S1の空間と下側の空気層S2の空間とを連通させることができる。
(6)本実施形態の膜構造10は、膜部15及び膜固定板23を予め一体化させたケダー支持部22を、膜構造10を設置する現場で、取付部21の凹部21aに配置し、スペーサP1で固定する。これにより、膜構造10を現場で効率的に設置することができる。
・上記実施形態では、第1フィルム16及び第2フィルム17は、ETFEで構成した。第1フィルム16及び第2フィルム17は、ETFEに限定されず、膜構造で用いられる他の材料で構成してもよい。また、第1フィルム16及び第2フィルム17は、溶着できる材料であれば、異なる材料であってもよい。
また、フィルム(16,17)の溶着部分は、フィルム(16,17)の端部16a,17a同士に限られない。フィルム(16,17)の一方が支持体20で支持されている範囲に、他方のフィルム(16,17)の端部を溶着させればよい。
また、空気層S1,S2の空間を連通させなくてもよい。この場合には、熱貫流率が下がり、断熱効果を向上することができる。
・上記実施形態では、膜構造10を屋根に用いる場合について説明した。この膜構造10は、屋根以外の防火性能が要求される建物部材(例えば、壁)に用いてもよい。
Claims (6)
- 第1フィルムの端部及び前記第1フィルムと同じ材料の第2フィルムの端部を支持する支持体と、
前記第1フィルムと前記第2フィルムとの間に空気層を有するクッション構造体を備えた膜構造において、
前記支持体は、前記第1フィルム及び前記第2フィルムの端部を溶着した状態で支持し、
前記第1フィルムと前記第2フィルムとの間に、不燃材料により構成される不燃シートを設けた防火構造を備え、
前記支持体は、
前記第1フィルムの端部と前記第2フィルムの端部とを、接触させて溶着させた状態で保持するフィルム支持部と、
前記フィルム支持部よりも前記クッション構造体の中央部側に配置され、前記不燃シートの端部を支持する不燃シート支持部とを備えていることを特徴とする膜構造。 - 前記第1フィルム及び第2フィルムをETFEフィルムにより構成したことを特徴とする請求項1に記載の膜構造。
- 前記フィルム支持部を収容する第1空間と、前記第1空間よりも前記クッション構造体の中央部側に配置され前記不燃シート支持部を収容する第2空間とを形成する部材を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の膜構造。
- 前記支持体は、前記クッション構造体の上側を形成する前記第1フィルムの前記支持体に対する傾斜に対応する傾斜で、前記第1フィルムを支持することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の膜構造。
- 前記不燃シートと前記第1フィルムとの間の空間と、前記不燃シートと前記第2フィルムとの空間とが連通していることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の膜構造。
- 前記不燃シートは、燃え抜けない材料であって、建築基準法で定められる防火性能を有する材料であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の膜構造。
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