JP6709429B2 - 水素濃度測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水素を検知可能な水素センサを用いて、水素濃度を測定する水素濃度測定装置に関する。
従来、水素濃度測定装置に用いられる水素センサの一方式として接触燃焼方式が知られている。接触燃焼方式は、水素ガスの接触燃焼の際に発生する燃焼熱を利用するものであるが、検知感度が高く、主に数千ppm〜数万ppmという低濃度領域の水素ガスを測定するのに用いられる。
また、気体熱伝導式と呼ばれる濃度測定方式もある。これは、被測定ガスと標準ガス(例えば、大気)との熱伝導度の差を利用するものであり、検出感度は低いが、1%〜100%の広範囲の濃度領域を測定することができる。
現在、最も一般的な水素ガスの濃度測定方式としては、光学方式がある。例えば、特許文献1には、三酸化タングステンWOや五酸化バナジュウムVを水素ガスの検知膜として用いる光学式水素センサが記載されている。
この光学式水素センサでは、検知膜が水素ガスに晒されると、検知膜の光学特性が変化することを利用して、透過光あるいは反射光の減衰(光損失)から水素ガスを検知することができる。特に、検知膜の上に合金触媒膜(例えば、パラジュウムPdとロジュウムRhの組合せ)を1層又は2層重ねることで検知膜の応答性を高めている。(特許文献1/段落0011,0014)。
特開2007−057233号公報
しかしながら、光学式水素センサは、高濃度領域の検知感度は高いが、低濃度領域の検知感度が比較的低いと言われている。光学式水素センサにより低濃度領域を測定すること自体は可能であるが、高濃度領域の測定より時間がかかるという問題があった。
異なる方式の水素センサを組合せて広範囲の濃度領域を測定可能な水素濃度測定装置を構成することも考えられるが、異なる方式に対応するため装置構成が複雑になってしまう。また、それぞれの方式による濃度の測定値がある場合、使用する方式の切替え時に測定濃度の段差が生じてしまうという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、簡易な構成により広範囲の水素濃度を精度良く測定することが可能な水素濃度測定装置を提供することを目的とする。
本発明の水素濃度測定装置は、金属酸化膜を含んで構成され、ガス雰囲気中に置かれる検知膜と、前記検知膜の電気抵抗を検出する電気抵抗検出部と、前記検知膜の透過光強度を検出する透過光強度検出部と、前記電気抵抗検出部と前記透過光強度検出部とが単一の前記検知膜に設けられ、第1測定範囲において、前記電気抵抗検出部により検出された電気抵抗に基づいて、前記ガス雰囲気中の水素濃度を測定する第1水素濃度測定処理と、前記第1測定範囲と少なくとも一部が重複する第2測定範囲において、前記透過光強度検出部により検出された透過光強度に基づいて、前記ガス雰囲気中の水素濃度を測定する第2水素濃度測定処理と、前記第1測定範囲と前記第2測定範囲との重複範囲において、前記第1水素濃度測定処理により測定された水素濃度と前記第2水素濃度測定処理により測定された水素濃度との差異を減少させる処理を行って、水素濃度の測定値を決定する測定値補正処理と、を行う制御部と、を備え、前記第1測定範囲において第1濃度以下の低濃度領域の水素濃度の測定を行い、前記第2測定範囲において前記第1濃度以下の濃度である第2濃度以上の、前記第1測定範囲よりも広い濃度領域の水素濃度の測定を行うことを特徴とする。
本発明の電気抵抗検出部は、検知膜(例えば、Pt/WO等の金属酸化膜)が水素に晒された場合に電気抵抗が変化することを利用して水素濃度を測定する。また、透過光強度検出部は、同じ検知膜が水素に晒された場合に、検知膜を透過する透過光強度が変化することを利用して水素濃度を測定する。このように、1つの検知膜を2つの測定方法で使用可能であるので、簡易な構成で水素濃度を測定することができる。
電気抵抗に基づいて水素濃度(第1濃度よりも低い低濃度領域)を測定する第1測定範囲と、透過光強度に基づいて水素濃度(第1濃度以下の濃度である第2濃度以上の広い濃度領域)を測定する第2測定範囲は、少なくとも一部の範囲が重複しているので、第1水素濃度測定処理と第2水素濃度測定処理が同時に行われる範囲がある。この場合に、制御部は、両処理により測定された水素濃度の差異を減少させ、水素濃度の測定値を決定する測定値補正処理を行う。これにより、測定方法の違いによる測定値の段差を軽減すると共に、広範囲に亘り水素濃度を精度良く測定することができる。
本発明において、前記制御部は、前記測定値補正処理において、前記差異を減少させる処理として、前記第1水素濃度測定処理による測定値と前記第2水素濃度測定処理による測定値との加重平均値を算出し、該加重平均値を水素濃度の測定値として決定することが好ましい。
本発明では、制御部は、測定値補正処理において両処理による測定値の加重平均値を算出して水素濃度を決定するので、何れかの処理の測定値に偏らない正確な水素濃度を測定することができる。また、測定方法の切替え時に測定濃度の段差が生じ難くなる。
また、本発明において、前記制御部は、水素濃度が前記第1測定範囲に含まれている場合に前記透過光強度検出部の作動を停止して、前記第1水素濃度測定処理により水素濃度を測定することが好ましい。
本発明では、制御部は、水素濃度が第1測定範囲に含まれている場合に透過光強度検出部の作動を停止するので、第2水素濃度測定処理を行わず、第1水素濃度測定処理にて水素濃度を測定する。これにより、省電力の水素濃度測定装置を実現することができる。
また、本発明において、光源の光量を認識する光量認識手段を備え、前記透過光強度検出部は、前記光量認識手段により前記光量の増減が認識された場合に、該光量の基準値を再設定することが好ましい。
透過光強度検出で使用する光源の光量は、劣化や使用環境により変化することがある。本発明では、このことを考慮して光量認識手段を備え、光量の増減が認識された場合に光量の基準値を再設定する。これにより、常に正確な透過光強度を検知することができる。
また、本発明において、水素濃度をリセットするリセット気体を前記検知膜に向けて送出するリセット気体送出部を備え、前記制御部は、非酸化性ガス雰囲気で水素ガス濃度を測定する場合に前記リセット気体送出部を作動させることが好ましい。
本発明の検知膜は、非酸化性(酸素を含まない)ガス雰囲気中においては、最初に水素に晒されたときの状態(検知膜の電気抵抗値及び光透過率)のままリセットされないという性質がある。従って、非酸化性ガス雰囲気で水素ガス濃度を測定する場合にリセット気体送出部を作動させ、リセット気体を検知膜に向けて送出することで、検知膜が初期状態に戻る。これにより、非酸化性ガス雰囲気中においても、水素濃度を正確に測定することができる。
水素濃度測定装置の第1実施形態の水素センサの構成図。 図1の水素センサのA−A断面図。 水素濃度測定装置の計測部のブロック図。 水素濃度測定装置の制御系統を説明する図。 水素濃度測定装置の制御フロー図。 水素濃度測定装置の制御フロー図(変更例1)。 水素濃度測定装置の制御フロー図(変更例2)。 水素センサの製造方法を説明する図。 非酸化性ガス雰囲気中で水素濃度を測定する場合の装置構成図。 非酸化性ガス雰囲気中の水素濃度測定の例。 水素濃度測定装置の第2実施形態の水素センサの構成図(上面図)。 水素濃度測定装置の第2実施形態の水素センサの構成図(B−B断面図)。 水素濃度測定装置の第2実施形態の水素センサの構成図(底面図)。
[第1実施形態]
図1は、本発明の水素濃度測定装置(主に、水素センサ)の構成を示した図である。
水素濃度測定装置1は、電気抵抗測定と透過光強度測定の2つの方法で水素濃度を測定可能である。水素濃度測定装置1は、主に、センサチップ2(2a〜2c)、光測定ユニット3(3a〜3d)、ヒータ5等で構成され、これらの部材が基板7に実装されている。
センサチップ2は、その最上層に検知膜2aが形成されており、電気抵抗測定と透過光強度測定の両方で用いられる。検知膜2aは、白金Ptと三酸化タングステンWO(本発明の金属酸化膜)からなる薄膜(Pt/WO膜)であり、透光性基板2bの上層に製膜されている。検知膜2aの表面には、一対の櫛形電極2a−1,2a−2が設けられ、両電極はワイヤ及び基板7上の電測系配線7c,7dにより電測系コネクタ8に接続している。
光測定ユニット3の光測部材パッケージ3aは、センサチップ2に対して観測光を出力する光源3b、センサチップ2からの反射光を検出する受光素子3cから構成され、透過光強度測定のみで用いられる。光源3bと受光素子3cは、光測用ステイ3d上の配線を通じて光測系コネクタ9に接続している。
ヒータ5は、センサチップ2と、接合部4(4a,4b)を介して接合されている。検知膜2aは、湿度の影響で感度が悪くなることがあるので、例えば、センサチップ2の温度を、湿度の影響がほとんどなくなる60℃以上に保持している。保温により、後述する化学反応を促進する効果もある。
ヒータ5は、所望の温度に数秒で到達する性能があればどのようなものでもよいが、例えば、小型セラミックヒータやMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ヒータが好ましい。
ヒータ5は、基板7上に設けられた4つのスペーサ6を介して、基板7に載置されている。これにより、ヒータ5が高温度となった場合にも、基板7は熱の影響をほとんど受けない。ヒータ5の上面には、加熱電力端子5a及び測温素子端子5bがあり、ワイヤ及び基板7上の電測系配線7a,7b及び電測系配線7e,7fにより電測系コネクタ8に接続している。
次に、水素濃度測定装置1の電気抵抗測定の原理を簡単に説明する。
検知膜2a(Pt/WO膜)のPt原子は、WO膜中の至る所に点在している。そして、検知膜2aが水素に晒された場合に、水素分子HがPt表面で原子化し、WO膜内部に拡散する(スピルオーバー効果)。さらに、水素Hがイオン化することでプロトンHと電子eとして存在するようになる。この現象の化学反応式は、
で与えられる。
また、このとき発生する電子eにより、WO膜中のタングステンイオンW6+の一部がW5+へと変化し、可視光領域において光吸収帯を形成すると共に、電子eがキャリアとなって電気伝導が促進される。このとき、Mを1価の陽イオンとして、化学反応式は、
で与えられる。
すなわち、検知膜2aのキャリア濃度は、水素濃度に比例して増加する。そして、水素濃度測定装置1では、検知膜2aの櫛形電極2a−1,2a−2により、電極間の電気抵抗を測定し、水素濃度を測定する。検知膜2a及び櫛形電極2a−1,2a−2を含むセンサチップ2は、本発明の電気抵抗検出部に相当する。
具体的には、測定する気体(被測定ガス)中に水素が存在しない場合には検知膜2aの電気抵抗は高く、気体中の水素濃度が500ppm〜1000ppmとなると電気抵抗が減少し始め、水素が数%の濃度まで到達したとき電気抵抗の減少が止まる。電気抵抗測定は、主に500ppm(0.05%)〜4.0%程度の、低濃度領域の水素濃度を測定するのに用いられる。
なお、水素濃度が4.0%以上の領域でも電気抵抗測定は可能であるが、応答時間はこれまでより長くなってしまう。電気抵抗測定の測定値は、最終的に電測系コネクタ8から計測部10に送られる。
次に、水素濃度測定装置1の透過光強度測定の原理を簡単に説明する。
検知膜2aは、WO膜中のタングステンイオンW6+の一部がW5+へと変化したときに光吸収帯を形成すると説明したが、具体的には赤色光から近赤外光が吸収され、検知膜2aが青色に着色する。
センサチップ2の検知膜2aの着色は、ガス雰囲気中の水素濃度が低いとき薄く、高くなるにつれて濃くなる。よって、光源3b(例えば、発光ダイオード又はレーザダイオード)から出力された観測光が検知膜2a及び透光性基板2bを透過した後に反射膜2cで反射され、再び検知膜2a及び透光性基板2bを透過して受光素子3c(例えば、フォトダイオード)に入射したときの光強度を測定することで、水素濃度を測定することができる。検知膜2aを含むセンサチップ2と、光源3b及び受光素子3cを含む光測定ユニット3は、本発明の透過光強度検出部に相当する。
検知膜2aがPt/WO膜である場合には、波長600nm〜900nmの観測光を出力できる光源を用いる。なお、観測光の波長は、検知膜の種類に応じて選択することができる。
また、酸素が含まれる雰囲気中では、検知膜2aの内部に拡散した水素Hが酸素Oと反応して水を合成する。この化学反応式は、白金Ptを触媒として、
で与えられる。これにより、検知膜2aの内部の水素Hを脱離させ、検知膜2aが脱色(透明化)する。
透過光強度測定では、主に1.0%〜100%の広い測定領域の水素濃度を測定することができる。なお、水素濃度が1.0%以下の領域でも透過光強度測定は可能であるが、応答時間は長くなってしまう。
電気抵抗測定及び透過光強度測定の両方に関係するが、大気中では、酸素の濃度が約20%と安定しているため、水素の濃度変化に応じて電気抵抗及び光透過率が増減する。しかし、酸素濃度が増減する雰囲気中では、水素濃度が酸素の影響を受けてしまうので注意が必要である。
図2は、センサチップ2と光測定ユニット3の断面図である。実際には、スペーサ6や基板7もあるが、ここでは図示を省略した。
まず、センサチップ2は、上層から検知膜2a、透光性基板2b、反射膜2cの積層構造となっている。光測部材パッケージ3aの光源3bから出力された観測光は、検知膜2a及び透光性基板2bを透過して、銀やアルミニウム等の金属膜からなる反射膜2cで反射される。
そして、光測部材パッケージ3aの受光素子3cにより、反射膜2cで反射された反射光を受光する。図示していないが、光源3bには観測光を平行光線とするためのコリメートレンズが設けられ、受光素子3cには集光レンズが設けられている。これにより、反射光は、効率良く受光素子3cに入射する。
接合部材4aは、反射膜2cとヒータ5上面の接合パッド4bとを接合するための部材である(詳細は後述する)。接合部材4a及び接合パッド4bは、ヒータ5の熱を伝えやすい熱伝導率の高い素材であることが好ましい。
なお、第2実施形態として説明するが、反射膜2cを設けず、検知膜2aの上方に配置された光源から観測光を出力し、透光性基板2bの下方に配置した受光素子で透過光を検出する方式もある。
次に、図3A,3Bを参照して、水素濃度測定装置1の制御について説明する。
図3Aは、水素濃度測定装置1の計測部10の構成を示している。計測部10は、検知膜2aの透過光強度を測定する透過光強度測定ユニット11、検知膜2aの電気抵抗を測定する電気抵抗測定ユニット12、ヒータ5により検知膜2aを一定温度に加熱し、測定精度の向上を図るヒータ制御ユニット13、各ユニットの測定値を纏めて管理する測定管理ユニット14及び外部機器と通信をする外部入出力ユニット15で構成されている。
透過光強度測定ユニット11は、光源制御回路11aと、受光素子信号検出回路11bとで構成される。光源制御回路11aは、光源3bを制御して定光量の観測光を検知膜2aに照射する。また、受光素子信号検出回路11bは、検知膜2aからの反射光を受光した受光素子3cの信号を受信する。これにより、検知膜2aの着色による吸光度Aの変化を検知することができる。
なお、吸光度Aは、透過光強度をI、入射光強度をI(検知膜2a透明時の透過光強度)として、
A=−log10(I/I) ・・・(式1)
で与えられる。
電気抵抗測定ユニット12は、電気抵抗測定回路12aで構成される。電気抵抗測定回路12aは、検知膜2aの電気抵抗の変化を導電率σの変化により測定する。導電率σは、抵抗率をρとして、
σ=1/ρ ・・・(式2)
で与えられる。また、抵抗率ρは、電気抵抗R、配線の長さをL、断面積をSとして、
R=ρ(L/S) ・・・(式3)
の関係がある。
具体的には、センサチップ2を含むホイートストンブリッジ回路を組み、水素が存在しないときブリッジ回路が平衡状態となるように調整しておく。これにより、平衡状態が崩れることで、電気抵抗の変化を検出することができる。
ヒータ制御ユニット13は、測温素子モニタ回路13aと、ヒータ加熱制御回路13bとで構成される。測温素子モニタ回路13aは、ヒータ5上の測温素子端子5bから送られる信号に基づいてヒータ5の温度を観測する。また、ヒータ加熱制御回路13bは、水素濃度が雰囲気温度や被測定ガスの湿度変化に左右されない、安定した測定を可能とするため、センサチップ2を60℃〜300℃の間の所定温度(通常120℃)に保つよう制御する。
測定管理ユニット14は、制御・演算モジュール14aと、記憶モジュール14bとで構成される。制御・演算モジュール14aは、外部入出力ユニット15からの命令に従い、各ユニットに対して必要な命令を出力したり、水素濃度を算出するに必要な各種信号を受信する。また、制御・演算モジュール14aは、記憶モジュール14bに格納された検量線となる導電率σや吸光度Aの値と測定値を比較して水素濃度を決定したり、必要な情報を外部入出力ユニット15へ出力したりする。
外部入出力ユニット15は、外部機器と必要な情報の通信をするインターフェイスを備える。例えば、RS232C、RS485、GP−IP、CCリンク、デバイスネット、C接点、LANインターフェイス等の通信仕様を用いることができる。なお、計測部10に各種スイッチや濃度表示部を設けて、直接操作してもよい。
次に、図3Bは、水素濃度測定装置1の制御系統を示している。
水素濃度測定装置1は、測定管理ユニット14を中心に入出力が組まれ、基本的には、入力側の外部入出力ユニット15から命令を受け取り、出力側の各ユニットに命令を出す。また、入力側の各ユニットの情報は、測定管理ユニット14と出力側の外部入出力ユニット15を介して、測定情報として外部機器(光源3b、ヒータ5等)へ送られる。
例えば、外部入出力ユニット15から「測定命令」があった場合には、測定管理ユニット14を介してヒータ制御ユニット13へ「加熱命令」が出される。そして、ヒータ制御ユニット13がヒータ5の加熱を開始して所定温度(例えば、120℃)に到達したとき、「温度到達」のステータスが返される。
また、外部入出力ユニット15が測定管理ユニット14を介して透過光強度測定ユニット11へ「測定命令」を出した場合、透過光強度測定ユニット11は、光源3bを発光させ、受光素子3cで反射光を受光して、一定間隔で「吸光度A」の値を返す。同様に、外部入出力ユニット15が測定管理ユニット14を介して電気抵抗測定ユニット12へ「測定命令」を出した場合、電気抵抗測定ユニット12は、一定間隔で「導電率σ」の値を返す。
測定管理ユニット14の制御・演算モジュール14aは、透過光強度測定ユニット11と電気抵抗測定ユニット12から返された測定値を、記憶モジュール14bに格納された検量線値と比較し、確度判定をして、適切な水素濃度の値を外部入出力ユニット15に出力する。
この他にも、導電率σのみから水素濃度を測定する「電気抵抗測定命令」、吸光度Aのみから水素濃度を測定する「光透過強度測定命令」、ヒータ5のみを作動させる「ヒータ加熱命令」、等の様々な命令を出力することができる。
次に、図4を参照して、水素濃度測定時の水素濃度測定装置1の制御フローを説明する。
外部入出力ユニット15から「測定命令」が出された場合に、水素濃度測定装置1の制御部(制御・演算モジュール14a)は、水素濃度の測定を開始する。まず、制御部は、ヒータをオンする(ステップS01)。具体的には、制御部がヒータ制御ユニット13の測温素子モニタ回路13a及びヒータ加熱制御回路13bをオンして、ヒータ5によるセンサチップ2の加熱を開始し、併せてフィードバック制御を開始する。その後、ステップS02に進む。
次に、制御部は、設定温度に到達したか否かを判定する(ステップS02)。例えば、温度を120℃に設定した場合、120℃に到達するまでは「NO」の判定となってステップS02をループする。そして、120℃に到達したとき、ステップS03に進む。
設定温度に到達した場合(ステップS02でYES)、制御部は、電気抵抗測定(EM: Electric Measurement)及び透過光強度測定(PM:Photometer Measurement)を開始する(ステップS03)。具体的には、透過光強度測定ユニット11の光源制御回路11a及び受光素子信号検出回路11bをオンして吸光度Aを検出する。同時に、電気抵抗測定ユニット12の電気抵抗測定回路12aをオンして電気抵抗Rから導電率σを算出する。その後、ステップS04に進む。
次に、制御部は、水素濃度の換算を行う(ステップS04)。具体的には、測定管理ユニット14の記憶モジュール14bに格納された検量線となる導電率σや吸光度Aの値と、今回の測定値を比較する。そして、電気抵抗測定(EM)及び透過光強度測定(PM)のそれぞれの水素濃度を算出する。その後、ステップS05に進む。
次に、制御部は、検出下限界判定を行う(ステップS05)。両測定方式の水素濃度が検出下限界(例えば、0.05%)を下回った場合には、ステップS06に進む。一方、検出下限界以上の濃度の水素が検出された場合には、ステップS07に進む。
水素濃度が検出下限界を下回った場合(ステップS05でYES)、制御部は、「ステータス0」を設定する(ステップS06)。「ステータス0」は、水素の濃度が極めて小さく、水素による爆発等の危険性はない状態といえる。その後、ステップS03にリターンして、ステップS03〜S05を繰り返す。
一方、検出下限界以上の濃度の水素が検出された場合(ステップS05でNO)、制御部は、設定レンジ判定を行う(ステップS07)。そして、判定結果が電気抵抗測定(EM)で4%未満、且つ透過光強度測定(PM)で1%未満である場合、制御部は、「ステータス1」を設定する(ステップS08)。このとき、電気抵抗測定(EM)の水素濃度が採用される。
また、電気抵抗測定(EM)で4%未満、且つ透過光強度測定(PM)で1%以上である場合、制御部は、「ステータス2」を設定する(ステップS09)。このとき、両測定方式の水素濃度が採用される。
具体的には、電気抵抗測定(EM)と透過光強度測定(PM)の両測定値の加重平均値を算出して、加重平均値を水素濃度の測定値として決定する(本発明の測定値補正処理)。例えば、水素濃度が1%の場合には、電気抵抗測定(EM)の感度が良く、透過光強度測定(PM)の感度が悪い状態であるから、電気抵抗測定(EM)の測定値に大きな重み付け(例えば、0.8)、透過光強度測定(PM)の測定値に小さな重み付け(例えば、0.2)をして、両測定値の和を算出する。この算出値が、水素濃度が1%の場合の加重平均値となる。
一方、水素濃度が4%の場合には、透過光強度測定(PM)の感度が良く、電気抵抗測定(EM)の感度が悪い状態であるから、透過光強度測定(PM)の測定値に大きな重み付け(例えば、0.8)、電気抵抗測定(EM)の測定値に小さな重み付け(例えば、0.2)をして、両測定値の和を算出する。
このように、両測定方式で水素濃度を測定する重複測定領域(本発明の重複範囲)において、両測定値の加重平均値を算出することで、水素濃度が徐々に上昇して、重複測定領域から透過光強度測定(PM)の濃度領域へ切替える場合に測定濃度の段差が生じ難くなる。その後、ステップS03にリターンする。
最後に、電気抵抗測定(EM)で4%以上、且つ透過光強度測定(PM)で1%以上である場合、制御部は、「ステータス3」を設定する(ステップS10)。この場合、透過光強度測定(PM)の水素濃度が採用される。その後、ステップS03にリターンする。
ガス雰囲気中に妨害ガス(硫化水素HS、一酸化窒素NO、アンモニアNH等)が侵入してきた場合、電気抵抗測定(EM)は妨害ガスを検知するため、水素濃度の誤差が生じてしまう。一方、透過光強度測定(PM)は、妨害ガスを一切検知しない。従って、上記「ステータス2」のとき、透過光強度測定(PM)の測定値に対して電気抵抗測定(EM)の測定値が所定量(例えば、10%)以上異なる場合には、妨害ガスの存在を考慮して電気抵抗測定(EM)の測定値を補正して使用するか、透過光強度測定(PM)の測定値のみを使用するのが好ましい。
また、「ステータス1」で、雰囲気中に妨害ガスが侵入してきた場合も同様に対処することができる。「ステータス1」では、透過光強度測定(PM)の応答時間が通常より少し長くなるだけで、測定自体は可能である。従って、電気抵抗測定(EM)の測定値を補正して使用するか、透過光強度測定(PM)の測定値のみを使用すればよい。
次に、図5A,5Bを参照して、水素濃度測定時の水素濃度測定装置1の制御フローの変更例を説明する。
まず、図5Aは、所定の条件を満たした場合に透過光強度測定(PM)を停止して、電気抵抗測定(EM)のみで水素濃度を測定する制御フローである。なお、ステップS01,S02は、図4の制御フローと同じであるので、説明を省略する。
設定温度に到達した場合(ステップS02でYES)、制御部は、ステップS03Aの電気抵抗測定(EM)と、ステップS03Bの透過光強度測定(PM)を行う。その内容としては、図4の制御フロー中の各測定と同じであるが、これ以降の処理の関係でステップを分けてある。その後、ステップS04を経て、ステップS05Aに進む。
ステップS05Aにおいて、制御部は、検出下限界判定を行う。両測定方式の水素濃度が検出下限界を下回った場合には、ステップS06に進む。一方、検出下限界以上の濃度の水素が検出された場合には、ステップS05Bに進む。
水素濃度が検出下限界を下回った場合(ステップS05AでYES)、制御部は、「ステータス0」を設定する。これは、検出下限界未満の状態であるので、水素による爆発等の危険性はないといえる。その後、ステップS11に進む。
一方、検出下限界以上の水素が検出された場合(ステップS05AでNO)、制御部は、EM上限界判定を行う(ステップS05B)。すなわち、電気抵抗測定(EM)の上限界以上の水素が検出されたか否かを判定する。EM上限界を上回った場合には、ステップS10に進む。一方、EM上限界を下回った場合には、ステップS07に進む。
EM上限界を下回った場合(ステップS05BでNO)、制御部は、設定レンジ判定を行う(ステップS07)。電気抵抗測定(EM)で4%未満、且つ透過光強度測定(PM)で1%未満である場合、制御部は、「ステータス1」を設定する(ステップS08)。このとき、電気抵抗測定(EM)の水素濃度が採用される。その後、ステップS11に進む。
また、電気抵抗測定(EM)で4%未満、且つ透過光強度測定(PM)で1%以上である場合、制御部は、「ステータス2」を設定する(ステップS09)。このとき、1回目のループだけは両測定方式の水素濃度が採用されるが、後述するステップS11の処理のため、その後は、電気抵抗測定(EM)の水素濃度が採用される。その後、ステップS11に進む。
ステップS11では、制御部は、透過光強度測定(PM)をオフする。すなわち、「ステータス0」〜「ステータス2」が設定されている期間は、電気抵抗測定(EM)のみで水素濃度を測定する。図4の制御フローと比較すると、水素濃度が1%〜4%の領域において、一部の場合を除いて両測定方式で測定することはしないので、省エネルギーの制御フローとなっている。その後、ステップS03Aにリターンする。
次に、EM上限界以上の濃度の水素が検出された場合(ステップS05BでYES)、制御部は、「ステータス3」を設定する(ステップS10)。その後、ステップS12に進む。
ステップS12では、制御部は、透過光強度測定(PM)をオンする。水素濃度が徐々に上昇していく状況では、これまで電気抵抗測定(EM)のみで水素濃度を測定してきたが、本ステップにて透過光強度測定(PM)の開始準備をする。その後、ステップS03A,S03Bにリターンする。
EM上限界以上の場合、電気抵抗測定(EM)の応答時間が通常より少し長くなるだけで、測定自体は可能である。従って、所定の濃度領域の間は、電気抵抗測定(EM)と透過光強度測定(PM)の両測定方式で水素濃度を測定することになる。しかし、やがて電気抵抗測定(EM)は応答しなくなるので、透過光強度測定(PM)の測定値を採用する。
両測定方式で水素濃度を検出する領域については、図4の制御フローと同様に両測定値を加重平均して、水素濃度を算出するようにしてもよい。これにより、測定方式の切替え時に生じる濃度段差を抑えることができる。
次に、図5Bは、所定の条件を満たした場合に入射光強度Iの補正を行い、光源3bの光量に応じた透過光強度を測定できるようにする制御である。
光源3bの光量は、劣化や使用環境により変化することがある。例えば、劣化により光源3bの光量が低下した場合には、受光素子3cは、検知膜2aの着色の影響で検知される光量が減少したと判断してしまう。このため、測定の基準値となる入射光強度Iの補正、すなわち、Iの再設定が必要となる。なお、ステップS01〜S05,S07〜S10は、図4の制御フローと同じであるので、説明を省略する。
ステップS05において、制御部は、検出下限界判定を行う。両測定方式の水素濃度が検出下限界を下回った場合には、ステップS06Aに進む。一方、検出下限界以上の濃度の水素が検出された場合には、ステップS07に進む。
両測定方式の水素濃度が検出下限界を下回っていた場合(ステップS05でYES)、制御部は、「ステータス0」を設定する(ステップS06A)。その後、ステップS06Bに進む。
ステップS06Bにおいて、制御部は、I取得タイマをオンにする。ここで、I取得タイマとは、入射光強度Iを改めて取得(再設定)する時間となったか否かを判定するために用いるタイマである。入射光強度Iは毎回測定するものではないので、水素濃度測定装置1が記憶している数値が古い場合がある。従って、例えば、数日毎に入射光強度Iを更新するのが好ましい。その後、ステップS06Cに進む。
次に、制御部は、I設定時間となったか否かを判定する(ステップS06C)。I設定時間となった場合には、ステップS06Dに進む。一方、まだ、I設定時間となっていない場合には、ステップS03にリターンする。
設定時間となった場合(ステップS06CでYES)、制御部は、現在の入射光強度をIとして設定する(ステップS06D)。これにより、現在の光源3bの光量に依らず、正確な水素濃度を測定することができる。
入射光強度Iの更新が必要となるのは、結局のところ光源3bの光量が増減した場合である。従って、新たな受光素子(本発明の光量認識手段)を設けることで、光量を認識するようにしてもよい。この場合、光量の増減が認識された場合に、現在の入射光強度をIとして再設定する。
次に、図6を参照して、センサチップ2の製造方法及びセンサチップ2の基板7への実装方法を説明する。
(1)ゾルゲル溶液の調整
窒素雰囲気中で、無アルカリガラス製のビーカにエタノール溶媒を100ml〜150ml入れ、撹拌する。その後、六塩化タングステンWClと、へキサクロリド白金(IV)酸塩の六水和物HPtCl・6HOを適量加えて、ゾルゲル溶液を調整する。
(2)ゾルゲル溶液の塗布
1辺が約1cmの矩形状の透明ガラス基板(透光性基板2b)をスピンコータ20にセットし、操作(1)のゾルゲル溶液をスポイト21でガラス基板上に滴下する(図6(a)参照)。その後、スピンコータ20を1500rpm〜3000rpmで回転させ、ゾルゲル溶液を均一に塗布する(図6(b)参照)。なお、基板は、石英、サファイア、酸化ジルコニウムZrO等の可視光を透過する絶縁基板を用いることができる。
(3)薄膜の乾燥
ゾルゲル溶液を塗布した透光性基板2bを、100℃に加熱した電気オーブン22に入れて、大気雰囲気中で約30分加熱する。これにより、ゾルゲル溶液を乾燥させて、塗布層を形成する(図6(c)参照)。
(4)塗布層の積層
操作(2)と操作(3)を30回繰り返して、厚さ約300nmの積層構造の塗布層を形成する。検知膜は、電気抵抗測定(EM)のみの場合は数百nmの薄さでよいが、透過光強度測定(PM)がある場合は数μmの厚みとすることで、検出精度を向上させることができる。塗布層の膜厚は、300nm〜3μmの範囲とするのが好ましい。
(5)塗布層の熱処理
透光性基板2bに積層した塗布層を、400℃〜500℃に加熱した電気オーブン22に入れて、大気雰囲気中で10分以上加熱する。これにより、検知膜2a(Pt/WO膜)を形成する。なお、検知膜用の薄膜として、五酸化バナジュウムVを用いることもできる。
(6)櫛形電極及び電極パッドの形成
操作(5)で形成した検知膜2aにパターニングマスクを用いて、スパッタ法により、一対の櫛形電極2a−1,2a−2を形成する(図6(d)参照)。電極の材料は、ITO(Indium Tin Oxide)が好ましいが、白金やパラジウムを用いてもよく、電極上に白金、パラジウム又は金をオーバーコートしてもよい。
その後、電極パッド用のパターニングマスクを用いて、電子ビーム蒸着装置にてTi/Au電極パッドを形成する(櫛形電極の一端部の正方形部分)。電極パッドは、Ti/Pt/Au,Ni/Au又はNi/Pt/Au等の材料を用いてもよい。
(7)反射膜の形成
電極形成した透光性基板2bの裏面に、電子ビーム蒸着装置にて、Ti/Au反射膜2cを形成してセンサチップ2とする(図6(e)参照)。反射膜2cは、ニッケルやチタンを接着層として、銀、銅、アルミニウム又はロジウム等の材料を用いてもよい。
(8)その他(ワーク割断)
センサチップ2を大きな透明ガラス基板上に複数製作し、操作(7)の終了後にスクライブ、ブレーキングにより切り分けてもよい。以上のようにして作成した白金拡散型の酸化タングステン多孔質体は、白金粒子サイズが数nm〜数十nmと小さく、酸化タングステン粒界も小さい。すなわち、被測定ガスとの接触面積が広いので、水素による応答速度が速い。また、一酸化炭素による白金の不活性化耐性も向上する。
以下では、センサチップ2を基板7に実装する方法を説明する。
(9)ヒータの接合
例えば、絶縁性のセラミック板の内側に発熱体となるニクロム線やカーボン線が配線され、測温抵抗体や熱電対等の測温素子が内蔵されている、市販のヒータ5を用意する。ヒータ5のセンサチップ2を載置する面には金(Au)の接合パッド4bが形成されている。
接合パッド4bにAu−Sn共晶はんだゾルダーを塗布し(接合部材4a)、その上にセンサチップ2(反射膜2c側)を載置し、リフロー炉にて310℃で加熱して接合する(図6(f)参照)。接合部材4a、Sn系はんだを用いてもよい。
(10)センサチップの基板取付け
ヒータ5を取付けたセンサチップ2は、数百μm〜1mm程度のスペーサ6を介して、電測系配線7a〜7fが施された基板7にネジ止めして取付ける(図1参照)。
(11)ワイヤボンディング
センサチップ2の電極パッド、ヒータ5の加熱電力端子5a及び測温素子端子5bと、基板7の対応する配線(電測系配線7a〜7f)とを、金のワイヤでボンディングして電気的に接続する(図1参照)。
(12)光測定ユニットの基板取付け
光測部材パッケージ3a、光測用ステイ3d等からなる光測定ユニット3を、基板7にネジ止めして取付ける。以上の操作にて、水素濃度測定装置1のセンサチップ2を含む検知部が完成する(図1参照)。
次に、図7A,7Bを参照して、非酸化性ガス雰囲気中での水素濃度の測定について説明する。
水素濃度測定装置1の検知膜2a(Pt/WO膜)は、非酸化性(酸素を含まない)ガス雰囲気においても、水素濃度に応じた電気抵抗及び着色を示す。しかし、水素濃度が低下しても、雰囲気中に酸素がないため検知膜2aの電気抵抗がリセットされず、着色も保持される。
そこで、センサチップ2(検知膜2a)に対して被測定ガスと、本発明のリセット気体に相当する大気とを交互に送出できる構造として、水素濃度を測定する。図7Aに示すように、水素濃度測定装置1にポートPm及びそのバルブVm、ポートPr及びそのバルブVrを取り付ける。そして、センサチップ2に対して、ポートPmから酸素を含まない被測定ガスを供給し、ポートPrから大気(又は、酸素を含む不活性ガス)を供給する。
図7Bは、被測定ガスと大気を、それぞれポートPm、ポートPrから交互に送出した場合の、時間と検知膜2aの電気伝導度(伝導率σ)の関係を示すグラフである。まず、時刻0からバルブVmを開き、ポートPmから被測定ガス(例えば、N:99.0%,H:1.0%)を導入する。このとき、検知膜2aの電気伝導度は、直ちにピークの9割程度の数値である0.08[S/cm]まで到達し、その後は、ゆっくりと上昇する。
その後、バルブVmを閉じ、バルブVrを開けて、ポートPrから大気(N:80.0%,O:20%)を導入すると、酸素の影響で検知膜2aの電気伝導度が直ちにリセットされる。検知膜2aに向けて酸素が送出された場合、図示するように、検知膜2aの電気伝導度は一度、0[S/cm]に戻るので、次回、被測定ガスを導入する際にも数値のドリフトが起こらず、水素濃度を正確に測定することができる。
これ以降は、一定時間ごとにバルブVm,Vrにより、水素濃度測定装置1のセンサチップ2に送出する気体を交互に切替えて測定すればよい。この構造と送出制御により、水素濃度の測定と検知膜2aのリセットが行えるので、非酸化性ガス雰囲気中で水素濃度が変化しても測定が行える。なお、時間と検知膜2aの吸光度Aの関係も、図7Bと同様の傾向を示し、酸素を含む大気の導入により透過光強度は一度、0に戻る。
[第2実施形態]
最後に、図8A〜8Cを参照して、第2実施形態の水素濃度測定装置1’(主に、水素センサ)の構成を説明する。第2実施形態の水素濃度測定装置1’は、主に、センサチップ2’、光測定ユニット3’等で構成され、これらの部材が基板7’に実装されている。なお、第1実施形態と同じ部品(検知膜、光源等)については、同じ符号を付与する。
図8Aは水素センサの上面図であるが、センサチップ2’は、透光性基板2bの上面に検知膜2a(Pt/WO膜)が形成され、その表面には、電気抵抗測定(EM)に用いる櫛形電極2a−1,2a−2の他、測温素子2d(例えば、Pt-Rh測温抵抗体)やその保護膜2e(例えば、SiO膜)が設けられている。保護膜2eは、測温素子2d付近の電気抵抗の低下を防止する役割がある。
図8Bは、図8AのB−B断面図、図8Cは、水素センサの下面図である。透光性基板2bの下面には、ヒータ配線5’が形成されている。ヒータ配線5’は、スパッタ法によりITO膜を、ヒータ形状のパターンニングマスクを用いて形成したものである。
基板7’は、センサチップ2’と熱膨張係数が近い材料でできており、センサチップ2’の大部分が上面から視認できる大きさの開口7jが設けられている。基板7’の下面には、電測系端子7g、加熱電力系端子7h及び測温素子系端子7iと、これらに接続する各種配線が施されている。また、センサチップ2’は、バンプ23(例えば、金(Au)の部材)により、基板7’に接合されている。
検知膜2a上の櫛形電極2a−1,2a−2及び測温素子2dは、基板7’上の対応する配線(電測系端子7gの配線及び測温素子系端子7iの配線)とバンプ23を介して電気的に接続されている。また、センサチップ2’裏面のヒータ配線5’はワイヤ24で基板7’の対応する配線(加熱電力系端子7h)で電気的に接続されている。
センサチップ2’をバンプ接続で基板7’に接続する構造は、ヒータ配線5’の面積を小さくし、不要な放熱を抑制することができる。また、バンプ23でセンサチップ2’と基板7’の間に空間ができるので、断熱効果が増す。
これにより、検知膜2aを迅速に昇温できると共に、ヒータ電力を抑制することができる。また、透光性基板2bに直接ヒータを積層形成する構造は、効率良く透光性基板2b及び検知膜2aを加熱できるので、検知膜2aの温度を迅速に昇温することができる。
図8Bに示す光測定ユニット3’は、光源3bと、受光素子3cと、光源3bの観測光を透光する導光体3eと、反射ミラー3f−1,3f−2とからなる。光源3bから出力された観測光は、反射ミラー3f−1で90°曲げられ、検知膜2aを透過してから、さらに反射ミラー3f−2で90°曲げられ、受光素子3cに入射する構造となっている。なお、光源3bの光出部にはコリメートレンズ3gが配置され、受光素子3cの入光部には集光レンズ3hが配置されている。
このように、水素濃度測定装置1’は、センサチップ2’が実装された基板7’に、検知膜2aの透過光強度が測定できるように光測定ユニット3’を取付けた構造となっている。また、センサチップ2’を載置した基板7’と導光体3eとは、凹凸式の嵌合構造としている。この構造により、センサチップ2’の透過光強度測定(PM)を行う際の光線位置を簡便かつ正確に決められる。
第2実施形態の変更例として、センサチップ2’、基板7’、導光体3eからなる第1ユニットと、光源3b及び受光素子3cからなる第2ユニットとで分離して、光ファイバで接続した構造としてもよい。
第2ユニットは、数十度以上の高温雰囲気において光源3bの光出力が低下し、受光素子3cの感度(S/N比)が低下するので、分離して雰囲気温度が数十度以下の環境に配置する。この構成により検知膜2aの透過光強度を精度良く測定できる。
以上のように、この水素濃度測定装置1(1’)は、検知膜2aの電気抵抗を検出するセンサチップ2(2’)と、検知膜2aの透過光強度を検出する光測定ユニット3(3’)を備えている。電気抵抗検出部により電気抵抗を検出可能な第1測定範囲(低濃度範囲)と、透過光強度検出部により透過光強度を検出可能な第2測定範囲は一部重複するが、制御部は、電気抵抗から測定された水素濃度と、透過光強度から測定された水素濃度との差異を減少させる測定値補正処理を行う。これにより、広範囲の水素濃度を精度良く測定することができる。
上記実施形態は、本発明の実施形態の一例であり、これ以外にも様々な変形例が考えられる。例えば、検知膜は五酸化バナジュウムを採用してもよいし、櫛形電極や反射膜も様々な材料を用いることができる。
電気抵抗測定(EM)と透過光強度測定(PM)は、基本的に両方で測定しているが、水素濃度により測定方式を切替えてもよい。図5Aの制御フローでは、電気抵抗測定(EM)が可能な第1測定範囲で透過光強度測定(PM)をオフしたが、逆に、透過光強度測定(PM)が可能な第2測定範囲で電気抵抗測定(EM)をオフしてもよい。また、図5Bの制御フローでは、I設定時間は予め定めた所定の時間であったが、この時間は環境等により適宜決定してよい。
電気抵抗測定(EM)と透過光強度測定(PM)の各測定範囲は僅かな範囲でも重複している必要がある。そして、その重複範囲では、両測定値の加重平均値(平均値でもよい)から水素濃度を算出することで、測定方式の切替え時に濃度段差が生じ難くなる。
1,1'…水素濃度測定装置、2,2’…センサチップ(電気抵抗検出部)、2a…検知膜、2a−1,2a−2…櫛形電極、2b…透光性基板、2c…反射膜、3,3’…光測定ユニット(透過光強度検出部)、3a…光測部材パッケージ、3b…光源、3c…受光素子、3d…光測用ステイ、4…接合部、4a…接合部材、4b…接合パッド、5…ヒータ、5’…ヒータ配線、6…スペーサ、7,7’…基板、7a〜7f…電測系配線、8…電測系コネクタ、9…光測系コネクタ、10…計測部、11…透過光強度測定ユニット、12…電気抵抗測定ユニット、13…ヒータ制御ユニット、14…測定管理ユニット、15…外部入出力ユニット。

Claims (7)

  1. 金属酸化膜を含んで構成され、ガス雰囲気中に置かれる検知膜と、
    前記検知膜の電気抵抗を検出する電気抵抗検出部と、
    前記検知膜の透過光強度を検出する透過光強度検出部と、
    前記電気抵抗検出部と前記透過光強度検出部とが単一の前記検知膜に設けられ、
    第1測定範囲において、前記電気抵抗検出部により検出された電気抵抗に基づいて、前記ガス雰囲気中の水素濃度を測定する第1水素濃度測定処理と、
    前記第1測定範囲と少なくとも一部が重複する第2測定範囲において、前記透過光強度検出部により検出された透過光強度に基づいて、前記ガス雰囲気中の水素濃度を測定する第2水素濃度測定処理と、
    前記第1測定範囲と前記第2測定範囲との重複範囲において、前記第1水素濃度測定処理により測定された水素濃度と前記第2水素濃度測定処理により測定された水素濃度との差異を減少させる処理を行って、水素濃度の測定値を決定する測定値補正処理と、を行う制御部と、を備え、
    前記第1測定範囲において第1濃度以下の低濃度領域の水素濃度の測定を行い、
    前記第2測定範囲において前記第1濃度以下の濃度である第2濃度以上の、前記第1測定範囲よりも広い濃度領域の水素濃度の測定を行う
    ことを特徴とする水素濃度測定装置。
  2. 請求項1に記載の水素濃度測定装置において、
    前記制御部は、前記測定値補正処理において、前記差異を減少させる処理として、前記第1水素濃度測定処理による測定値と前記第2水素濃度測定処理による測定値との加重平均値を算出し、該加重平均値を水素濃度の測定値として決定することを特徴とする水素濃度測定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の水素濃度測定装置において、
    前記制御部は、水素濃度が前記第1測定範囲に含まれている場合に前記透過光強度検出部の作動を停止して、前記第1水素濃度測定処理により水素濃度を測定することを特徴とする水素濃度測定装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の水素濃度測定装置において、
    光源の光量を認識する光量認識手段を備え、
    前記透過光強度検出部は、前記光量認識手段により前記光量の増減が認識された場合に、該光量の基準値を再設定することを特徴とする水素濃度測定装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の水素濃度測定装置において、
    水素濃度をリセットするリセット気体を前記検知膜に向けて送出するリセット気体送出部を備え、
    前記制御部は、非酸化性ガス雰囲気で水素ガス濃度を測定する場合に前記リセット気体送出部を作動させることを特徴とする水素濃度測定装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の水素濃度測定装置において、
    前記検知膜がPt/WO であることを特徴とする水素濃度測定装置。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載の水素濃度測定装置において、
    前記低濃度領域の水素濃度が4%以下であり、前記広い濃度領域の水素濃度が1%以上であることを特徴とする水素濃度測定装置。
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