JP6708747B2 - マイクロ針パッチの高速印刷方法 - Google Patents

マイクロ針パッチの高速印刷方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6708747B2
JP6708747B2 JP2018543225A JP2018543225A JP6708747B2 JP 6708747 B2 JP6708747 B2 JP 6708747B2 JP 2018543225 A JP2018543225 A JP 2018543225A JP 2018543225 A JP2018543225 A JP 2018543225A JP 6708747 B2 JP6708747 B2 JP 6708747B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microneedle
microneedles
speed printing
printing
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018543225A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019511937A (ja
Inventor
ジン,ツオ
ウー,フェイ
Original Assignee
シャンハイ ジャオ トン ユニバーシティ
シャンハイ ジャオ トン ユニバーシティ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by シャンハイ ジャオ トン ユニバーシティ, シャンハイ ジャオ トン ユニバーシティ filed Critical シャンハイ ジャオ トン ユニバーシティ
Publication of JP2019511937A publication Critical patent/JP2019511937A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6708747B2 publication Critical patent/JP6708747B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M37/00Other apparatus for introducing media into the body; Percutany, i.e. introducing medicines into the body by diffusion through the skin
    • A61M37/0015Other apparatus for introducing media into the body; Percutany, i.e. introducing medicines into the body by diffusion through the skin by using microneedles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/30Macromolecular organic or inorganic compounds, e.g. inorganic polyphosphates
    • A61K47/32Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. carbomers, poly(meth)acrylates, or polyvinyl pyrrolidone
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/30Macromolecular organic or inorganic compounds, e.g. inorganic polyphosphates
    • A61K47/36Polysaccharides; Derivatives thereof, e.g. gums, starch, alginate, dextrin, hyaluronic acid, chitosan, inulin, agar or pectin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0019Injectable compositions; Intramuscular, intravenous, arterial, subcutaneous administration; Compositions to be administered through the skin in an invasive manner
    • A61K9/0021Intradermal administration, e.g. through microneedle arrays, needleless injectors
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
    • A61P3/10Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B81MICROSTRUCTURAL TECHNOLOGY
    • B81CPROCESSES OR APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OR TREATMENT OF MICROSTRUCTURAL DEVICES OR SYSTEMS
    • B81C1/00Manufacture or treatment of devices or systems in or on a substrate
    • B81C1/00349Creating layers of material on a substrate
    • B81C1/00373Selective deposition, e.g. printing or microcontact printing
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M37/00Other apparatus for introducing media into the body; Percutany, i.e. introducing medicines into the body by diffusion through the skin
    • A61M37/0015Other apparatus for introducing media into the body; Percutany, i.e. introducing medicines into the body by diffusion through the skin by using microneedles
    • A61M2037/0053Methods for producing microneedles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B81MICROSTRUCTURAL TECHNOLOGY
    • B81BMICROSTRUCTURAL DEVICES OR SYSTEMS, e.g. MICROMECHANICAL DEVICES
    • B81B2201/00Specific applications of microelectromechanical systems
    • B81B2201/05Microfluidics
    • B81B2201/055Microneedles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B81MICROSTRUCTURAL TECHNOLOGY
    • B81CPROCESSES OR APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OR TREATMENT OF MICROSTRUCTURAL DEVICES OR SYSTEMS
    • B81C2201/00Manufacture or treatment of microstructural devices or systems
    • B81C2201/01Manufacture or treatment of microstructural devices or systems in or on a substrate
    • B81C2201/0174Manufacture or treatment of microstructural devices or systems in or on a substrate for making multi-layered devices, film deposition or growing
    • B81C2201/0183Selective deposition
    • B81C2201/0185Printing, e.g. microcontact printing

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2016年2月15日に出願された米国特許出願第62/295166号の優先権を主張し、その内容が参照により本願明細書に組み込まれる。
本発明は、印刷、3D印刷、蓄積(cumulating)又は堆積(piling up)と呼び得る非成型法により、マイクロ針アレイ又はマイクロ針パッチを製造するための新しい方法について述べる。この新しい方法は、ポリマーマイクロ針又はマイクロ針パッチの品質と生産効率を大幅に改善する。
タンパク質とペプチド治療剤の非観血的送達(non-invasive delivery)は、薬剤開発のための長年にわたる目的であった。糖尿病を例とすると、生涯にわたる頻繁な注射を避けるために、当分野の科学者は、吸入、経口、鼻スプレー、無針注射や経皮送達システムを含む様々な非注射方法を検討するため半世紀にわたって広範な研究努力に貢献してきた。しかしながら、我々の天然の生物学的障壁を越えたタンパク質とペプチド薬剤の非注射投与は、依然として困難な課題である。
長さが数百ミクロンの針のアレイであるマイクロ針は、経皮薬剤投与の有望な解決策である。微細な針は、皮膚の最も損傷しにくい層(角質層又は表皮)に浸透して皮膚傷害及び痛みを感じさせることなく疎油性分子のための拡散経路を形成することができる。現在利用可能なマイクロ針システムは、中実マイクロ針、中空マイクロ針、ポリマー可溶性マイクロ針、及びポリマー膨潤性(膨張)ではあるが非溶解性のマイクロ針の4種類がある。これらの4つのシステムのうち、頻繁な投与が必要なタンパク質とペプチドの効率的な経皮投与のためには、膨潤性マイクロ針だけが適している。中実マイクロ針は、薬剤を担持する能力、及び担持された薬剤が通過する拡散経路が不足している。その代替方法として薬剤を針先の表面に付着させてもよいが、薬剤の担持能力が低く(針先あたり約300ng)、さらに、固体表面への吸着はしばしばタンパク質の変性をもたらす。固体マイクロ針テンプレートへの金属蒸気の堆積又はその他方法で製造された中空マイクロ針は、機械的強度が低く、生産効率が低く、しかも閉塞しやすいという欠点がある。拡散経路の閉塞を防ぐためには、非常に精巧な射出装置が必要である。従来の注射器を用いて、真皮層やマイクロ針送達のための部位に液体を注入することは、薬液のオーバーフローを引き起こす。ワクチンや年間投与が限られている薬剤の一種を送達するために、ポリマー可溶性マイクロ針が積極的に研究されている。1日に複数回の投与が必要なインスリンの経皮送達の場合、可溶性マイクロ針は、針先の物質が皮層に沈積するため適切ではない。稀なワクチン投与の場合であっても、可溶性マイクロ針剤形の開発は、不十分な機械的強度、滅菌の難しさ、及び製造の非効率性などの多くの障害に遭遇した。
膨潤性マイクロ針は、乾燥状態では表皮層に浸透するのに充分に硬く強固であるが、真皮層中の体液を吸収することによって膨潤したハイドロゲル状態に変わる。膨潤性マイクロ針先端のマトリックスの水和作用により、その中に予め担持されたタンパク質又はペプチドが表層を越えて放出され、真皮層に到達することが可能になる。膨潤したマイクロ針は依然として皮膚から完全に剥がれるほど強く、ポリマーの堆積はもはや問題ではない。膨潤性マイクロ針を「相転移マイクロ針」と命名し、以後この用語を「膨潤性マイクロ針」の代わりに使用する。相転移マイクロ針のもう一つの利点は、滅菌しやすさである。細菌又はウイルス粒子は、直径がタンパク質より数桁大きく、かつ、相転移マイクロ針のポリマーマトリックスの膨潤ネットワークから放出することができないため、その表面を酸化エチレン蒸気などの表面処理によって滅菌を実現することができる。利点として、製品の滅菌は、もはや生産ライン全体をカバーする必要はなく、包装工程のみをカバーすればよい。
相転移マイクロ針は、これまでの成型方法を用いて製造された。当該成型方法は、マイクロ針を形成するポリマーの水溶液を、マイクロホールのアレイを有する鋳型に流し込み、流し込まれたポリマー溶液を冷凍及び解凍してマイクロ針を固化させ、(マイクロ針が直立した)マイクロ針シートを引き離し、そのシートを乾燥させる。この成型方法は、いくつかの制限を伴う。すなわち、1)支持シート上にかなりの量の成分が残っており、これは真皮層の体液に放出され得ないこと、2)マイクロ針のシャフトに沿う特定の部分に標的成分を担持できないこと、そして、さらに重要なことは、3)マイクロ針は支持シートの総面積の約10%しか占めないため、残った有効成分はかなりの割合を占め、均一に分布しておらず、マイクロ針パッチ間に許容できないほどの不一致がもたらされること、である。
実際に実現可能な品質と効率を有するマイクロ針パッチを製造するために、マイクロ針パッチは、同じ量の薬剤担持、及びマイクロ針のシャフトに沿った同じ薬剤分布を持たなければならない。有効成分が、設計されたプロファイルで針のシャフトに沿って担持又は分布することができるならばさらに好ましい。このように場所の決定された薬剤担持を達成するという点で、これは成型方法にとって困難な課題である。したがって、鋳型を用いない新しい製造方法及び成形プロセスが必要となる。蓄積又は堆積などのいわゆる「3D印刷」及びその派生物はこれを実現できるかもしれない。
3D印刷及びその派生物の本質的なステップは、印刷流体が、印刷ノズルのすぐ外側の各印刷位置でどのように固体になるかの方法である。ポリマーマイクロ針の3D印刷の場合、現在までに報告されている3つのメカニズムとして、液体モノマーの高速重合、ポリマー溶液の高速架橋、及び加熱されたポリマー溶融物の高速凝縮がある。これらの方法はすべて、薬剤を危険な状況、すなわち化学反応や高温、強い光線にさらすことを含んでいる。これらは適切ではなく、生物学的治療法を処方する間は避けるべきである。
マイクロ針のいわゆる3D印刷を実現するもう一つの方法は、1滴ずつの堆積によるものである(特許文献1参照)。マイクロ針を形成するポリマー溶液の1滴目をフラットシートに射出し、しばらく乾燥させて硬化させる。その後、2滴目、3滴目、4滴目、5滴目、6滴目がその前の各滴の上に連続的に加えられた。このような3D印刷方法は、効率が低いうえ、ドーナツの列のような形の針しか得られない。
米国特許第8192787号明細書
生物学的成分の経皮投与のためには、液体から固体への高速転化は穏やかな条件で実現されなければならない。マイクロ針パッチの製造のために実際に実現可能な方法として、3D印刷プロセスは、効率が高く、生体分子における受容性が高く、マイクロ針の先端を柔軟に形づくることができるものでなければならない。本発明は、そのような3D印刷プロセスを教示する。
本発明は、マイクロ針を形成する材料の水溶液を、マイクロ針支持シート上に印刷、射出、蓄積、又は堆積することによりマイクロ針パッチを製造する方法を教示する。ポリマーマイクロ針を印刷(又は蓄積)する間に液体から固体への変換を達成するための本発明の重要なメカニズムは、1)マイクロ針を形成するポリマー溶液の高速冷凍、及び2)複数のマイクロ針の同時印刷である。印刷されたマイクロ針形成溶液が凍結すると、室温下では再融解せずハイドロゲル状態になる。冷凍解凍処理の間にマイクロ結晶性(又はナノ結晶性)ドメインを形成するポリマー成分を含むポリマー溶液が、マイクロ針を印刷するための材料として使用される。同一又は類似する微結晶形成ポリマーを含むポリマー溶液からなる支持プレート(又はシート)は、冷凍状態に保持するために、低温のサンプルホルダに載せられる。本発明では、このような操作、あるいはこれとは異なる表現で記載される操作を一律に3D印刷と呼ぶ。(米国特許出願第62/295166号参照)
上記の方法は、インジェクション又は射出ポンプを用いて、マイクロ針を形成する材料の溶液を印刷、射出、蓄積又は堆積、すなわち3D印刷する。射出ポンプは、単一の微小孔又はアレイに整列した複数の微小孔を有するノズルヘッドを備える。当該印刷ノズル、又は複数のマイクロ針を印刷するためのノズルアレイは、低温の支持プレートに十分に近くなるように設置すべきであり、その距離は通常、0.1〜0.9mmであり、そしてマイクロ針形成ポリマー溶液の印刷又は射出を開始する。場合によっては、ノズルアレイが、平面においてアレイに配列された複数の微細な孔を備えるノズルヘッドであってもよい。
印刷、射出、蓄積、又は堆積する過程では、射出又は印刷の速さは、プログラム化し、且つノズル又は複数の微細な孔を備えるノズルを低温の支持シートから引き上げる速度に協調するようにすべきである。マイクロ針の形状は、印刷又は射出の速さ、及びノズル又はノズルアレイ(或いは複数の微細な孔のノズルヘッド)の引上げ速度をコントロールすることで決定できる。印刷の速さと引上げ速度との関係は、マイクロ針の形状を決定する。これらの関係は、ノズル又はノズルアレイの移動のための制御モデルとして、特定の数学的方程式によって表現及び制御することができる。例えば、これらの方程式により、マイクロ針の形状は、標準円錐状、太めの略円錐状、又は両者を組み合わせた、中間部が細く頭部が太い略円錐状であってもよい。印刷又は射出されたマイクロ針の長さは、射出完了時にノズル又はノズルアレイの移動した距離によって決定されてもよい。
このような冷凍により補助される単点又は複数点の3D印刷は、2段階又は3段階を含んでもよく、段階ごとにマイクロ針を形成する材料の組成を設定してもよい。2段階の3D印刷を例とすると、2種の異なるポリマー溶液を2つの射出ポンプにそれぞれ加える必要がある。該2つの原料が装填された射出ポンプは、第1のポンプのノズルヘッドの微小孔の各々が第2のポンプのそれぞれの微小孔と一直線に並んで垂直に取り付けられる。第1の射出ポンプを使用してポリマー溶液1を設計された長さのマイクロ針のアレイに印刷した後、支持シートを載せたサンプルホルダが、−1℃未満の低温表面上をスライドして、第2の射出ポンプのノズルヘッドに対向する。そして、ポリマー溶液2が、第1の射出ポンプによって印刷された各マイクロ針の上に印刷される。
2段階又は3段階の印刷プロセスは一連の利点を有する。例えば、マイクロ針のシャフトの前方部分のみが、間質液が利用可能になる皮膚の真皮層と接触することができる。2段階の印刷は、有効成分を針のシャフトの前方部分にのみ担持することができ、ベース部分に薬剤がないため、薬剤を節約し、生物学的利用能を改善することができる。美容用途においては、マイクロ針全体がヒアルロン酸(HA)からなる場合、ポリマーのいくつかは、表皮層を横切る微細な孔の中に沈積し、微細な孔の閉鎖を遅延させる。2段階の印刷プロセスを使用すると、その結果として、マイクロ針のベース部分と前方部分はPVAとHAで印刷され、そして、上記の冷凍解凍処理を行うことができる。このように、マイクロ針の表皮層と接触する部分は、微結晶性ドメインを介して架橋された融解しないPVAで構成されるようになり、針先の前方部分のHAが融解した後に皮層から完全に除去することができる。
2段階又は3段階の3D印刷の欠点は、主に製造プロセスがそれに応じて複雑になることである。
高速マイクロ針印刷方法は、冷凍により補助された高速印刷に続く乾燥工程を含む。ユニークな特徴として、乾燥工程は、新たに印刷されたマイクロ針アレイの冷凍解凍処理から始まる。室温下での融解を回避するために、冷凍されたマイクロ針のポリマーマトリックスを架橋させなければならない。しかしながら、ポリマー鎖間の架橋は、薬剤、特にバイオ医薬品を反応ハザードにさらすことを回避するために、化学反応によって達成されてはならない。冷凍解凍処理は、水和状態でマイクロ結晶性(又はナノ結晶性)ドメインを形成するポリビニルアルコール(PVA)のようないくつかの水溶性親水性ポリマーを誘導することができる。これらの微結晶性ドメインは、ポリマー鎖が架橋する架橋接合点として機能することができる。架橋マトリックスを有する冷凍されたマイクロ針は、もはや室温で溶解又は融解しないので、水の蒸発によって乾燥させることができる。
いくつかの親水性ポリマー、例えば、多くの多糖は、温度の変化によりそれらの水和したマトリックス内に十分な量のマイクロ又はナノ結晶性ドメインを形成しない。したがって、冷凍解凍処理は、ポリマー鎖同士の架橋を生じさせることができず、これらのポリマーからなる冷凍されたマイクロ針は、低温ではそのままであるが室温では融解し得る。これらのポリマーで印刷されたマイクロ針については、冷凍されたマイクロ針が溶解又は融解する温度よりも低い温度で乾燥を行わなければならない。また、乾燥温度は、冷凍されたマイクロ針が解凍するのを確実にするために十分に高くなければならない。高分子量ポリマーの粘性水溶液については、冷凍していない状態のマイクロ針が依然として自立することができる狭い温度ウィンドウが存在し、乾燥工程はその温度ウィンドウで行うべきである。当該温度ウィンドウの適切な範囲は、−5℃〜5℃の間であり、最適な選択は−2℃〜2℃である。マイクロ針を形成するポリマー溶液の濃度は、水の凝固点を実質的に低下させるのに十分高く、ポリマー溶液の粘度は、凝固点よりも高い温度で固体状態を保つのに十分である。
支持シート上に印刷されたマイクロ針アレイの乾燥は、X−Y平面に沿った不均一な収縮による湾曲を避けるためにガイドする必要がある。この目的を実現するためには、湾曲を防止するために支持シートをクランプし、同時にX−Y平面に沿った収縮の度合いを調整する冶具を使用すべきである。
高速3D印刷(又は蓄積)法によるマイクロ針アレイを製造するための方法及び装置を示す概略図である。 マイクロ針の印刷を制御するための針形状及びそれぞれの数学モデルである。ここで、定数「b」は、具体的な設計及び実験に基づいて決定する必要がある。図2に記載の数式は、多くの変形例の中のいくつかの例であり、それらは本発明の請求項を限定するために使用されるべきではない。 それぞれの入力パラメータを用いて高速3D印刷により製造された様々な形状のマイクロ針アレイである。
(マイクロ針を形成する材料の選択)
マイクロ針を形成するポリマーの選択は、液体のポリマー溶液を固体の針先に変えるために冷凍のメカニズムを用いてマイクロ針を作る最初のステップである。マイクロ針を形成する材料における重要な基準の1つは、ポリマー溶液でできた冷凍マイクロ針が室温で再融解しないことを、水溶性ポリマーが保証しなければならいことである。この性質を達成するためには、冷凍解凍処理によりミクロン又はサブミクロンサイズの結晶性ドメインを形成する親水性ポリマーを使用すべきである。ミクロン又はサブミクロンの結晶性ドメインは、冷凍されたマイクロ針が室温下でハイドロゲルの状態に保たれることを確実にする架橋接合点として機能する。アセテート結合の加水分解度が90%以上のポリビニルアルコールは、このようなポリマーに該当する一例である。支持プレートは、印刷されるマイクロ針と同一又は類似する組成を有するものが好ましいが、これだけに限定されない。
いくつかの用途においては、マイクロ針を形成する材料が真皮層の中に送達されることを必要としてもよい。このような場合、ヒアルロン酸(HA)、又はカルボキシメチルセルロース(CMC)などの水溶性マイクロ針形成ポリマーを用いるべきである。これらの水溶性ポリマーからなるマイクロ針が乾燥工程中に溶解又は融解するのを避けるために、例えば、−5℃〜5℃、又は−2℃〜2℃の温度ウィンドウのような低温度設定を維持すべきである。
つまり、本方法を使用してマイクロ針の3D印刷を達成するために、あらゆる水溶性のポリマー又は非ポリマーの薬用賦形剤をマイクロ針形成材料として使用することができる。実現可能なマイクロ針形成材料は、ポリビニルアルコール、多糖、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、又はその他薬学的に許容される親水性材料を含む。上述した多糖は、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、アルギン酸塩、キトサンなどのポリマー電解質及びその塩、並びに、デキストラン、デンプン及びセルロースなどの非荷電性ポリマーを含む。
マイクロ針形成材料は、1種又は複数種の生理有効成分又は治療有効成分を含んでもよい。当該生理有効成分又は治療有効成分は、タンパク質、ペプチド、核酸、抗体、ワクチン、及びナノ粒子であってもよい。タンパク質及びペプチドは、インスリン、GLP−1受容体アゴニスト、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、エキセナチド、及びその他GLP−1受容体アゴニストペプチド、並びに、その他頻繁に投与されるタンパク質及びペプチド薬を含む。
(複数の点の同時印刷)
典型的な3D印刷は、印刷材料をプログラム的に射出しながら、平坦な層に沿って単一の印刷ノズルを走査することで実現される。この3D印刷の方式は、マイクロ針パッチの効率的な製造のニーズに応えることができない。マイクロ針パッチにおいて、マイクロ針がアレイ内にきれいに整列されている、言い換えると、各マイクロ針の位置が固定されているため、プログラムされた走査はもはや必要ではない。代わりに、マイクロ針パッチの実際に実現可能な製造には、高効率の3D印刷が求められている。この目標は、パッチ上のすべてのマイクロ針をそれぞれの固定されたアレイ位置に同時に印刷することによって達成することができる。
図1の概略図に示すように、複数の点の同時3D印刷を実現する機械装置は、鉛直に取り付けられた射出ポンプ100、及びマイクロ針アレイの支持シートを支持及び冷却する低温板101という2つの部品のみからなる。射出ポンプ100は、アレイにきれいに整列された数十から数百の微細な孔を備えるノズルヘッド102が装備されている。微細な孔の形状、直径、表面形態における一致性、及び同一の平面上における微細な孔の配列の正確性により、均一な形状及び長さのマイクロ針が同時に印刷されることが保証される。
支持シート103は、金属又は熱伝導性に優れたその他材料で製造されたホルダ105に載置されており、該ホルダ105は、低温荷台と名づけられた低温板101と接触し、かつ、スライドすることでマイクロ針アレイ104の場所が射出ポンプ100のノズルに対向するようにする。冷凍されたマイクロ針アレイ104を印刷できたら、ホルダ105がスライドして、マイクロ針の次のアレイを印刷するために、支持シート103の別の場所がプリンタノズルに対向するようになる。当該ホルダ105上に載置された支持シート103における利用可能なすべての場所での印刷が完了したら、シート103及びとホルダ105を乾燥工程に移行する。
(マイクロ針アレイの連続的な印刷)
マイクロ針の連続的な印刷は、2つ又は3つの射出ポンプが並んで使用されることを除いて、同様のシステム(図1)を使用して達成される。例えば、2ステップで連続的に印刷する場合には、第1の射出ポンプがマイクロ針のベース部を印刷し、第2の射出ポンプが、第1の射出ポンプによって印刷されたベース部の頂部にさらにマイクロ針の上部を印刷する。したがって、ホルダは、マイクロ針アレイの連続的に印刷される場所が第1及び第2のポンプに対向するよう使用される。3ステップで連続的に印刷する場合には、このような操作がもう1回追加される。
(マイクロ針の形状に影響を及ぼす要因)
本発明でいう「マイクロ針3D印刷」は、大部分の3D印刷フォーム機能材料と必ずしも同じでなくてもよい。マイクロ針の1つのパッチについては、針先が固定位置のアレイに整列されるので、マイクロ針の場所の各々がノズル孔に対向し、かつ、同時に印刷されている場合、印刷ノズルがX−Y平面に沿って走査する必要はない。したがって、マイクロ針を製造する際、印刷ノズル、又は印刷ノズルアレイ(或いは複数の微細な孔を備えるノズルヘッド)は、一次元の方向に移動する。印刷ノズルは、下へ移動して印刷面を閉ざし、かつ、マイクロ針形成材料が射出されている間は引き上げられる。設計されたマイクロ針の形状は、ノズルの引上げの相対速度とポリマー射出(印刷)の速度とによって達成される。例えば、ノズルの引上げが遅く、ポリマーの射出が速い場合、形成したマイクロ針が太めになり、逆の場合でも同様である。ノズルの引上げ速度を固定とし、ポリマー溶液の射出速度を動的に調整することにより、マイクロ針の設計された形状を得ることができる。このプロセスは、プロセスコントロール用の数学モデルとして対応する方程式によって記述することができる。図2は、3つのコントロール方程式及び対応する針形状を示している。
図2にはいくつかの数式が示されているが、それらはほんの数例に過ぎない。本発明で説明される高速3D印刷の柔軟性は、数学的記述の有無にかかわらず、マイクロ針の形状を操作する様々な方法を可能にする。計算を経ない試作方法で、満足のいく針形状をより効率的に実現する場合もある。
マイクロ針アレイの直立した支持シートの温度もまた、マイクロ針の形状を決定する上で重要である。低温板101の表面温度は、−15℃〜−3℃の間で選択され、最適な温度は−9℃〜−5℃の間で選択される。低温板101の温度変動は、5℃以内に制限されるべきであり、2℃以内がより理想的な範囲である。この温度範囲は、熱交換部品を介して冷媒を循環させるか、又は半導体冷却部品を取り付けることで制御することができる。
(印刷後の処理)
強度や膨潤率などの印刷されたマイクロ針の特性、及びマイクロ針に担持された成分の放出ダイナミクスを改善するために、印刷後の処理が必要であり、もしくは好ましいことである。これらの印刷後の処理は、冷凍解凍又は繰り返し冷凍解凍、乾燥、適切なサイズへのパンチング、及び包装を含む。
水溶性ポリマーが使用される用途の場合、PTHはもはや実行可能ではない。この場合、乾燥工程の温度は、印刷されたマイクロ針が凍結状態から昇温しても自立する剛性を維持するようなウィンドウ内で十分にコントロールすべきである。マイクロ針形成ポリマー溶液の濃度及び粘度は、印刷されたマイクロ針が非凍結状態で自立することを可能にする。当該温度ウィンドウは、−5℃〜5℃の間でなければならず、最適な選択は−2℃〜2℃である。
(高速3D印刷によりマイクロ針パッチを製造するための機械システム)
高速3D印刷を用いてマイクロ針パッチを製造するシステムは、複数の微細な孔付きのノズルヘッドを備える精密な射出ポンプと、サンプルホルダを載置してマイクロ針アレイの支持シートを印刷ノズルに配置するための低温板と、低湿度及び制御された温度の乾燥ユニットとを含んだ、必要不可欠な部分からなる。射出ポンプの動作は、支持シートからのポンプボディのプログラムされた引上げと、プログラムされた速度でのマイクロ針形成材料の射出とを含む。サンプルホルダがスライドして支持シートが印刷ノズルに合わせるように位置決めするプロセスは、手動又は自動的に行ってもよいが、自動的な方式は大規模生産により適する。3D印刷の場所は、フードで覆われるようにしてもよく、マイクロ針アレイが印刷されている支持シート上に水が凝縮しないように、その内部の湿度を30%未満に保持すべきである。
製造システムの乾燥ユニットは、支持シート上に印刷されたマイクロ針パッチを受け入れるのに十分な容量を有し、相対湿度が60%未満の乾燥条件に保持されており、且つ、冷凍解凍処理、並びに架橋されたマトリックス及び架橋されていないマトリックスのマイクロ針についての乾燥のための温度調節機能を提供する。冷凍解凍処理の温度は、−25℃〜5℃の間で変化し、その後の乾燥工程の温度は、−5℃〜5℃の間で維持され、最適な選択は−2℃〜2℃である。提案されたマイクロ針印刷の冷凍に基づくプロセスを実現するためには、低温サンプルを備える装置106(図1参照)が必要である。この装置106、又は以後の生産ラインは、ポリマー溶液の冷凍温度を維持する低温サンプルと、ポリマー溶液のためのデジタルプログラム可能なインジェクターと、正確に設計された射出ノズル又はノズルアレイと、インジェクターを引き上げるためのデジタルプログラム可能なユニットと、支持プレート及びマイクロ針アレイを配置するためのパッチホルダとを含むべきである。図1は、そのような装置を概略的に示している。パッチホルダ105は、生産ラインに沿って搬送される。
各マイクロ針の直立した支持シートの乾燥工程をガイドすると共に該シートの湾曲を防止するために冶具が使用される。治具は、マイクロ針の直立していない周辺部でシートを挟持する。治具は、シートを挟持してその湾曲を防止するのに十分な力を加えるとともに、X−Y平面におけるシートの収縮を許容するだけの柔軟性を備える。冶具はまた、設計されたサイズへのシートの収縮を規制するストップエッジ(stopping edge)を有する。
下記の実施例は、本発明の技術をより良く理解するために、一般的な知識及び方法に精通した技術者を助けるための理解可能な説明を提供する。該実施例は、本発明及びその適用の範囲を限定するために使用されるべきではない。
(印刷プロセスによるマイクロ針の形状の決定)
主成分としてのポリビニルアルコール(PVA)、多糖、及びインスリンを含む溶液107が、図1に示した射出ポンプ100に加えられ、PVA溶液からなる冷凍された支持シート103上に印刷された。射出速さ及びポンプの引上げ速度を変えることにより、様々な針形状のマイクロ針パッチが印刷された。199本の針先からなる1つのアレイの印刷を完了する時間は、50秒以内であった。印刷が完了した直後の3種の典型的な針形状のマイクロ針パッチを撮影し、図3に示した。3つの典型的な針形状は、それぞれ図2に示す標準円錐状310、太めの略円錐状303、及び中間部が細く頭部が太い略円錐状303に対応する。この結果は、ハードウェアを変更することなく、操作プログラム内の入力パラメータを変えることにより、所望の形状のマイクロ針を実現できることを示している。
(PVAを含まないヒアルロン酸マイクロ針の印刷)
PVA(架橋のための微細ドメインを形成するポリマー)を含まないヒアルロン酸(HA)溶液を射出ポンプに加え、冷凍されたPVA支持シート上に印刷した。HAマイクロ針が離脱することなくPVA支持シート上に良好に直立しており、HAマイクロ針がPVAシートによく付着できることを示唆している。
(印刷されたマイクロ針パッチの乾燥)
−20℃、−1℃及び1℃の3つの温度区分を備える乾燥システムを、印刷されたマイクロ針パッチの乾燥に用いた。まず、印刷が完了した直後の1枚あたり6つのマイクロ針アレイを備えるマイクロ針シートを、そのサンプルホルダごと−20℃区分に配置し、一晩(少なくとも2時間)静置して十分に凍結させた。続いて、当該マイクロ針シートを、湿度が40%未満の−1℃区分に移して、4〜6時間の初期乾燥を行った。この解凍プロセスの間、マイクロ針シャフト全体が固体状態を保持し、先端部が部分的に乾燥した。先端が部分的に乾燥したマイクロ針は冷却温度ではもはや融解しないため、各マイクロ針シートを金属製サンプルホルダからポリテトラフルオロエチレン製治具に移し、1℃の区分に配置してさらに一晩乾燥させる。最後に、ポリテトラフルオロエチレン製治具に固定されたマイクロ針シートを1℃区分から乾燥器に移してさらに一晩乾燥させた。
実施例3における乾燥時間は、実験室で任意に設定したため、好ましいものといえない。大量生産の場合、マイクロ針パッチの上で乾燥空気を循環させることで乾燥工程を加速させてもよく、これにより完全に乾燥するのに要する時間を短縮することができる。

Claims (27)

  1. マイクロ針パッチの高速印刷方法であって、
    a)マイクロ針を形成する材料の水溶液を射出ポンプに加える工程と、
    b)前記射出ポンプを用いて、前記マイクロ針を形成する材料の水溶液を、冷凍された支持シート又はプレートに印刷、射出、蓄積又は堆積することにより、冷凍され且つ直立するマイクロ針を形成する工程と、
    c)工程b)で形成されたマイクロ針を乾燥させる工程と、
    を含むことを特徴とするマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  2. 記射出ポンプは、単一数の微細な孔を備えるノズが配置されていることを特徴とする請求項に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  3. 前記ノズルにおける複数の微細な孔は、アレイに配列することを特徴とする請求項2に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  4. 前記支持シート又はプレートが、前記マイクロ針を形成する材料と同一材料からなることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  5. 前記支持シート又はプレートが、金属又はその他熱伝導性材料で製造されたホルダに載置されことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  6. 前記ホルダが低温荷台に配置されて前記支持シート又はプレートが冷凍されることを特徴とする請求項5に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  7. 前記ホルダは、前記低温荷台上で移動してマイクロ針の印刷位置を前記射出ポンプの印刷ノズルに合わせることができることを特徴とする請求項6に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  8. 前記工程c)は、
    形成されたマイクロ針に対して冷凍解凍処理を行って、その内部に、ポリマー鎖が架橋する架橋結合点として機能する微結晶性ドメインを生じさせてから乾燥させるか、又は、冷凍解凍処理を行わず、直接−5℃〜5℃の低温下で乾燥させる、という2つの方法のうちのいずれかを実行することを特徴とする請求項1に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  9. 前記冷凍解凍処理が、複数回行われることを特徴とする請求項8に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  10. 前記低温下で乾燥させる温度が、−5℃〜5℃にコントロールされることを特徴とする請求項8に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  11. 前記工程c)が、記支持シート又はプレートの湾曲を防止するために治具を用いて前記支持シート又はプレートを挟持することを含むことを特徴とする請求項に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  12. 前記マイクロ針を形成する材料は、ポリビニルアルコール、多糖、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、及びその他薬学的に許容される親水性材料からなる群より選ばれることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  13. 前記多糖解質及びその塩、並びに、荷電性ポリマーを含むことを特徴とする請求項12に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  14. 前記電解質及びその塩は、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、アルギン酸塩、及びキトサンからなる群より選ばれ、
    前記非荷電性ポリマーは、デキストラン、デンプン及びセルロースからなる群より選ばれることを特徴とする請求項13に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  15. 前記マイクロ針を形成する材料には、少なくとも1種の生理有効成分又は治療有効成分が担持されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  16. 前記生理有効成分又は治療有効成分、タンパク質、ペプチド、核酸、抗体、ワクチン及びナノ粒子からなる群より選ばれることを特徴とする請求項15に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  17. 前記タンパク質及びペプチド、インスリン、GLP−1受容体アゴニスト、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、エキセナチド、若しくはその他GLP−1受容体アゴニストペプチド、又はその他頻繁に投与されるタンパク質、若しくはペプチド薬を含むことを特徴とする請求項16に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  18. 前記出ポンプ、操作プログラムによりコントロールされ、当該プログラムは、前記射出ポンプの射出速さ及び前記射出ポンプ引上げ速度を調整することによりマイクロ針の形状を決定することを特徴とする請求項に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  19. 前記工程b)が、2以上の段階を含み、各段階を、異なるマイクロ針を形成する材料及び異なる射出ポンプを用いて、前回印刷したマイクロ針の上で順に行うことにより、マイクロ針のシャフトが部分ごとに異なるようにすることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  20. 生物学的利用能を高めるために、治療的又は美容的に有効な成分、前記マイクロ針のシャフトの前方部分担持ることを特徴とする請求項19に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  21. 前記低温荷台の温度は、−15℃〜−3℃に設定されることを特徴とする請求項6に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  22. 前記低温荷台の温度は、−9℃〜−5℃に設定されることを特徴とする請求項6に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  23. 前記低温荷台の温度変動は、5℃以内であることを特徴とする請求項6に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  24. 前記低温荷台の温度変動は、2℃以内であることを特徴とする請求項6に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  25. 前記工程b)をフードで覆われた場所の中で行い、該場所の内部の湿度が湿度コントロールシステムにより調整されることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  26. 前記フードで覆われた場所の内部の湿度が30%以下に保持されることを特徴とする請求項25に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
  27. 前記ホルダは、印刷して形成されたマイクロ針を印刷装置から乾燥装置に運搬するためにも用いられることを特徴とする請求項6に記載のマイクロ針パッチの高速印刷方法。
JP2018543225A 2016-02-15 2017-02-14 マイクロ針パッチの高速印刷方法 Active JP6708747B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201662295166P 2016-02-15 2016-02-15
US62/295,166 2016-02-15
PCT/CN2017/073512 WO2017140239A1 (en) 2016-02-15 2017-02-14 Method to print microneedle patches rapidly

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019511937A JP2019511937A (ja) 2019-05-09
JP6708747B2 true JP6708747B2 (ja) 2020-06-10

Family

ID=59624732

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018543225A Active JP6708747B2 (ja) 2016-02-15 2017-02-14 マイクロ針パッチの高速印刷方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11116954B2 (ja)
EP (1) EP3416620B1 (ja)
JP (1) JP6708747B2 (ja)
CN (1) CN108601727B (ja)
WO (1) WO2017140239A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101816922B1 (ko) * 2016-05-20 2018-01-09 주식회사 라파스 마이크로니들 제조방법
KR101745682B1 (ko) * 2017-01-05 2017-06-09 주식회사 쿼드메디슨 마이크로 니들 제조방법 및 이에 의해 제조된 마이크로 니들
CN109876197A (zh) * 2019-04-09 2019-06-14 珠海天威飞马打印耗材有限公司 一种3d打印皮肤及其制备方法
WO2021115887A1 (de) * 2019-12-09 2021-06-17 Dihesys Digital Health Systems Gmbh Spotdruckverfahren und -vorrichtung zur additiven herstellung wirkstoffhaltiger darreichungsformen
CN112516452A (zh) * 2020-12-18 2021-03-19 南京鼓楼医院 一种冰冻微针阵列及其制备方法和应用
CN115137963B (zh) * 2021-03-31 2023-08-08 南京大学 一种室温3d打印自持性微针制备微针贴片的方法
CN113215625B (zh) * 2021-05-08 2022-03-29 大连理工大学 一种加工串联式变直径金属柱结构的电化学金属3d打印方法
CN114366091B (zh) * 2022-01-17 2023-08-22 礼诚(北京)国际生物医药科技有限公司 一种连续监测或检测体内分析物的微针贴片、其制备方法及相关装置
GB202204852D0 (en) * 2022-04-03 2022-05-18 Smith Michael Brett Medicinal patch

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2289646B1 (en) * 2004-08-16 2014-02-12 Functional Microstructures Limited Device to be applied to a biological barrier
US7588705B2 (en) * 2004-12-28 2009-09-15 Nabtesco Corporation Skin needle manufacturing apparatus and skin needle manufacturing method
CA2612005C (en) * 2005-06-17 2013-10-29 Georgia Tech Research Corporation Coated microstructures and method of manufacture thereof
WO2009021048A2 (en) 2007-08-06 2009-02-12 Transderm, Inc. Microneedle arrays formed from polymer films
JP5879126B2 (ja) * 2008-10-07 2016-03-08 ジン・トゥオJIN Tuo 相転移ポリマーマイクロニードル
US20140200511A1 (en) * 2009-10-30 2014-07-17 Searete Llc Systems, devices, and methods for making or administering frozen particles
WO2012100002A1 (en) * 2011-01-18 2012-07-26 Massachusetts Institute Of Technology Deployable barbed microneedle array and uses thereof
JP6249591B2 (ja) 2012-02-24 2017-12-20 凸版印刷株式会社 マイクロニードル
CN103301092B (zh) 2012-03-06 2014-12-03 中国科学院理化技术研究所 聚合物微针阵列芯片及其制备方法和应用
US9974936B2 (en) * 2013-02-22 2018-05-22 Juvic Inc. Method for manufacturing microstructure using negative pressure and microstructure manufactured therefor
US10737081B2 (en) 2013-06-17 2020-08-11 Juvic Inc. Painless and patchless shooting microstructure
CN105744982A (zh) * 2013-07-22 2016-07-06 金拓 相转化微针片的制备过程
JP2015157072A (ja) * 2014-01-27 2015-09-03 コスメディ製薬株式会社 3dプリンターによるマイクロニードルの製造
US9943674B2 (en) 2014-02-14 2018-04-17 Juvic Inc. Microstructure-based drug delivery system comprising microporous structure
WO2015130900A1 (en) 2014-02-28 2015-09-03 Searete Llc Systems, devices, and methods for making or administering frozen particles
US9833405B2 (en) * 2014-03-19 2017-12-05 Nano And Advanced Materials Institute Limited Biodegradable microdepot delivery system for topical delivery
CA2943215A1 (en) 2014-03-28 2015-10-01 Allergan, Inc. Dissolvable microneedles for skin treatment
CN104096311B (zh) 2014-07-01 2016-03-23 中山大学 基于高压电场的微针阵列的制作方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019511937A (ja) 2019-05-09
EP3416620B1 (en) 2024-04-03
EP3416620A4 (en) 2019-10-09
WO2017140239A1 (en) 2017-08-24
US11116954B2 (en) 2021-09-14
CN108601727B (zh) 2021-10-22
US20190046778A1 (en) 2019-02-14
CN108601727A (zh) 2018-09-28
EP3416620A1 (en) 2018-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6708747B2 (ja) マイクロ針パッチの高速印刷方法
Economidou et al. 3D printed microneedle patches using stereolithography (SLA) for intradermal insulin delivery
Chen et al. Preparation, properties and challenges of the microneedles-based insulin delivery system
Elahpour et al. 3D printed microneedles for transdermal drug delivery: A brief review of two decades
CN108697882B (zh) 利用生物相容性高分子的微针的制备方法
EP3705254B1 (en) Production method of mold having recessed pattern in recessed step portion, and manufacturing method of pattern sheet
CN110693855B (zh) 一种3d打印微针贴片的制备方法及其应用
Zhao et al. Microneedle-based insulin transdermal delivery system: current status and translation challenges
WO2016084701A1 (ja) マイクロニードルデバイス
EP2178524A2 (en) Microneedle arrays formed from polymer films
CN104844814A (zh) 一种微针模板及其制备方法
EP2343102A1 (en) Method for manufacturing microneedle stamper
CN108404286B (zh) 梯度多孔微针阵列和可降解梯度多孔微针阵列药贴的制备方法及药贴
US11141887B2 (en) Production method of mold having recessed pattern, and manufacturing method of pattern sheet
CN106853271B (zh) 微结构体的制造方法
CN113288882A (zh) 一种快速分离微针贴片及其制备方法
Sadeqi et al. Cost-effective fabrication of chitosan microneedles for transdermal drug delivery
CN109011131B (zh) 一种温度响应释放药物的可溶性微针及其应用
Parhi Recent advances in 3D printed microneedles and their skin delivery application in the treatment of various diseases
US11597122B2 (en) Manufacturing method of plate precursor having needle-like protrusion, and manufacturing method of microneedle array
WO2020067102A1 (ja) モールド、及び、経皮吸収シートの製造方法
CN115089864B (zh) 一种使用冷冻干燥技术制备可溶性微针贴片的方法
JP5870551B2 (ja) マイクロニードルデバイスの製造方法
CN115998670A (zh) 一种麻醉缓释微针及其制备方法
CN114796090A (zh) 一种可溶性微针

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180815

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180815

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191001

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200428

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200521

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6708747

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250