JP6708171B2 - 検出器、および電動モータシステム - Google Patents

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Description

本発明は、検出器、および電動モータシステムに関するものである。
従来の電動モータにおいて、磁気軸受けにより支持されている回転軸と、この回転軸に対して径方向外側に配置されて回転軸との間の距離を計測するセンサと、センサの検出値に基づいて磁気軸受けを介して回転軸の位置を制御する制御部とを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−166554号公報
本発明者等は、上記特許文献1の電動モータを参考して、図33Aに示すように、永久磁石34a、34bと、ホール素子37a、37b、37cを用いて、磁気軸受けにより支持されている回転軸30の軸線M2の位置情報を求めることを検討した。
永久磁石34a、34bは、回転軸30に対して径方向外側に装着されて外周面に互いに異なる極性の磁極を形成する。回転軸30は、磁気軸受けにより支持されて、回転中心線M1を中心として回転し、かつ軸線M2が回転中心線M1に対して揺動可能になっている(図7参照)。
ホール素子37a、37b、37cは、永久磁石34a、34bに対して回転中心線M1を中心とする径方向外側に配置されて円周方向に並べられている。ホール素子37a、37b、37cは、それぞれ、永久磁石34a、34bから径方向に通過する磁束密度を検出する。
本発明者の検討によれば、ホール素子37a、37b、37cのうち1つのホール素子が永久磁石34aに対向し、かつホール素子37a、37b、37cのうち1つのホール素子以外の他のホール素子が永久磁石34bに対向したとき、1つのホール素子の検出値および他のホール素子の検出値によって軸線M2の位置情報を求めることができる。
図33Bは、横軸を回転軸30の回転角度(deg)とし、縦軸をホール素子37aで検出される磁束密度(以下、検出磁束密度という)とし、回転軸30の回転角度とホール素子37aで検出される磁束密度との関係を示す。
ここで、永久磁石34aの外周面と、永久磁石34bの外周面とは、上述の如く、互いに異なる極性を形成する。このため、永久磁石34aがホール素子37a、37b、37cのうちいずれかのホール素子に近づくほど前記いずれかのホール素子の検出磁束密度が大きくなる。一方、永久磁石34bがホール素子37a、37b、37cのうちいずれかのホール素子に近づくほど前記いずれかのホール素子の検出磁束密度が小さくなる。
しかし、永久磁石34a(或いは、34b)の外周面のうち円周方向中央領域100a(或いは、100b)に対して磁極境界Q1側には、大きな磁束が通過されるため、次のような問題が生じる。
すなわち、回転軸30の軸線M2と回転中心線M1との間の距離が一定であるにも関わらず、永久磁石34aの外周面のうちホール素子37a、37b、37cのうちいずれかのホール素子が対向する部位が円周方向中央側から境界Q1側に近づくと、前記いずれかのホール素子の検出磁束密度が大きくなる。
一方、回転軸30の軸線M2と回転中心線M1との間の距離が一定であるにも関わらず、永久磁石34bの外周面のうちホール素子37a、37b、37cのうちいずれかのホール素子が対向する部位が円周方向中央側から境界Q1側に近づくと、前記いずれかのホール素子の検出磁束密度が小さくなる。
このように、永久磁石34a(或いは、34b)の外周面のうちホール素子37a、37b、37cのうちいずれかのホール素子が対向する部位が円周方向中央側から境界Q1側に近づくと、前記いずれかのホール素子の検出磁束密度が変化するため、回転軸30の軸線M2の位置情報の算出誤差が大きくなる。
本発明は上記点に鑑みて、回転軸の軸線の位置情報の算出誤差の増大化を抑制する検出器、および電動モータシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、磁気センサ(37a〜37c)と、
回転軸(30)とともに変位可能で、かつ回転軸の軸線(M2)を中心として円周方向に並べられて、軸線を中心とする径方向外側および内側のうちいずれか一方側に磁極を形成する磁極形成部(120a、120b)をそれぞれ有する複数の永久磁石(34a、34b)と、を備え、
複数の永久磁石のうち円周方向に隣り合う2つの永久磁石の磁極形成部は、互いに異なる極性の磁極を形成し、
さらに回転軸は、その軸線が回転中心線(M1)に対して変位可能に構成され、かつ回転中心線を中心として回転自在に構成されており、
磁気センサは、複数の永久磁石に対していずれか一方側に配置されており、
軸線の位置情報を求めるために、複数の永久磁石から発生される磁束を磁気センサによって検出する検出器であって、
複数の永久磁石のそれぞれの磁極形成部のうち軸線を中心とする円周方向中央部を磁極中央部(121a、121b)とし、
複数の永久磁石のうち円周方向に隣り合う2つの永久磁石の境界を磁極境界(Q1)とし、
複数の永久磁石のうちいずれかの永久磁石の磁極形成部のうち磁極中央部が磁気センサに対向しているときに磁気センサにより検出される磁束を第1磁束とし、
いずれかの永久磁石の磁極形成部のうち磁極中央部に対して磁極境界側の領域(121c)が磁気センサに対向しているときに磁気センサにより検出される磁束を第2磁束とし、
第2磁束を第1磁束に近づけるように複数の永久磁石が構成されている。
以上により、回転軸の軸線の位置情報の算出誤差の増大化を抑制することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態におけるモータ制御システムの全体構成を示す図である。 図1中II−II断面図である。 図1中III−III断面図である。 図1中の傾き制御用のコイルの配置を示す断面図である。 図1中の回転制御用のコイルの配置を示す断面図である。 X−Y座標にて回転軸の傾きを示す図である。 X−Y−Z座標にて回転軸の傾きを示す図である。 図1中の制御回路の電気回路構成を示す電気回路図である。 傾き制御用u1相コイルによって生じる電磁力を示す図である。 傾き制御用v1相コイルによって生じる電磁力を示す図である。 傾き制御用w1相コイルによって生じる電磁力を示す図である。 回転制御用のコイルによって生じる電磁力を示す図である。 傾き制御用のコイルによって生じる支持力Faを示す図である。 ホール素子の出力信号と回転軸の回転角度の関係を示す図である。 図1中の制御回路の制御処理の一部を示すフローチャートである。 図15のフローチャート中の一部のステップ100の詳細を示すフローチャートである。 制御回路の制御処理の一部を示すフローチャートである。 制御回路の制御処理の一部を示すフローチャートである。 制御回路の制御処理の一部を示すフローチャートである。 制御回路において回転軸の軸線のXY座標を求める処理を説明するための図である。 回転軸を永久磁石とともに時計回り方向に回転した状態を示す図である。 図2の検出器においてホール素子37a、37b、37cで検出される磁束密度と回転軸の回転角度との関係を示す図である。 図22中のホール素子37bで検出される磁束密度と回転角度との関係を示す図である。 対比例の検出器の検出器の構成を示す模式図である。 図24の検出器においてホール素子37a、37b、37cで検出される磁束密度と回転角度との関係を示す図である。 第2実施形態の検出器の構成を示す模式図である。 図26の検出器においてホール素子37a、37b、37cで検出される磁束密度と回転角度との関係を示す図である。 第3実施形態の検出器の構成を示す模式図である。 図28の検出器においてホール素子37a、37b、37cで検出される磁束密度と回転角度との関係を示す図である。 第4実施形態の検出器の構成を示す模式図である。 第5実施形態の検出器の構成を示す模式図である。 第6実施形態の検出器の構成を示す模式図である。 対比例の検出器の構成を示す模式図である。 図33Aの検出器において永久磁石の回転角度と磁束密度との関係を示す図である。
以下、本実施形態の電動モータシステム1について図1、図2等に基づいて説明する。
本実施形態の電動モータシステム1は、図1および図2に示すように、電動モータ10を備える。
電動モータ10は、回転軸30、センターピース31、軸受け32、抑え部33、永久磁石34a、34b、ステータ35、ロータ36、およびホール素子37a、37b、37cを備える。
回転軸30は、ロータ36の回転力をファン等の被駆動対象に伝える回転軸である。
センターピース31は、筒部31a、およびフランジ部31bを備える支持部材である。筒部31aは、回転軸30の回転中心線M1(図7参照)を中心とする筒状に形成されている。筒部31aの中空部内には、回転軸30が配置されている。
フランジ部31bは、筒部31aの軸線方向一方側から径方向の外側に突起するように形成されている。センターピース31は、プレート40に固定されている。径方向とは、回転軸30の回転中心線M1を中心とする径方向である。
軸受け32は、回転軸30の軸線方向一方側を回転自在に支持する機械的軸受けである。軸受け32は、センターピース31の筒部31aに対して径方向内側に配置されている。軸受け32は、筒部31aにより支持されている。軸受け32は、抑え板41によって軸線方向一方側から支持されている。
本実施形態では、軸受け32として、例えば、転がり軸受が使用されている。転がり軸受は、回転軸30の外周側に配置される軌道と、回転軸30および軌道の間に配置される転動体とを備え、転動体が転がり運動することによって回転軸30を支持する周知の軸受けである。
抑え部33は、ロータケース60のうちロータ支持部60aと軸受け32との間に配置されている。抑え部33は、回転軸30の回転中心線M1を中心とするリング状に形成されている。
抑え部33および回転軸30の間には、隙間が形成されている。抑え部33は、回転軸30の回転中心線M1から回転軸30が大きく傾いた状態で回転軸30を支える軸受け部である。抑え部33は、センターピース31の筒部31aによって支持されている。本実施形態の抑え部33は、潤滑性を有する樹脂材料によって形成されている。
ステータ35は、図1に示すように、コイル50a、50b、50c、コイル51a、51b、51c、およびステータコア52を備える。
ステータコア52は、コイル50a、50b、50cから発生する磁束(すなわち、磁界)を通過させる磁路を構成する。さらに、ステータコア52は、コイル51a、51b、51cから発生する磁束(すなわち、磁界)を通過させる磁路を構成する。ステータコア52は、複数の永久磁石61とともに磁気回路を構成する。
具体的には、ステータコア52は、図3に示すように、リング部53、およびティース54a、54b、54c、54d、54e、54f、54g、54h、54i、54j、54k、54lを備える。リング部53は、センターピース31の筒部31aに対して回転軸30の軸線M2を中心とする径方向外側に配置されている。リング部53は、筒部31aに固定されている。
ティース54a、54b、54c、54d、54e、54f、54g、54h、54i、54j、54k、54lは、リング部53から径方向外側に突出するように形成されている。ティース54a、54b、54c、54d、54e、54f、54g、54h、54i、54j、54k、54lは、それぞれ、回転軸30の回転中心線M1を中心とする円周方向に同一間隔で並べられている。
ティース54a、54b、54c、54d、54e、54f、54g、54h、54i、54j、54k、54lは、それぞれ先端側が円周方向に延びるように形成されている。
本実施形態のコイル50a、50b、50cは、回転軸30の支持力を発生させる傾き制御用コイルである。図4に本実施形態のコイル50a、50b、50cの配置を示す。
図4では、説明の便宜上、コイル51a、51b、51cの図示を省略する。図4において、コイル50a、50b、50cにおいて、×印は、紙面垂直方向の手前側から奥側に向けて電流が流れる状態を示し、黒点は、紙面垂直方向の奥側から手前側に向けて電流が流れる状態を示している。
コイル50aは、U1相コイルであって、ティース54a、54d、54g、54jに巻かれている。ティース54a、54d、54g、54jは、回転軸30の回転中心線M1を中心とする円周方向において角度90度ずつオフセットして並べられている。
コイル50bは、V1相コイルであって、ティース54c、54f、54i、54lに巻かれている。ティース54c、54f、54i、54lは、回転軸30の回転中心線M1を中心とする円周方向において角度90度ずつオフセットして配置されている。
コイル50cは、W1相コイルであって、ティース54b、54e、54h、54kに巻かれている。ティース54b、54e、54h、54kは、回転軸30の回転中心線M1を中心とする円周方向において角度90度ずつオフセットして並べられている。
なお、本実施形態のコイル50a、50b、50c、ステータコア52、および永久磁石61は、回転軸30を電磁的作用によって支持する磁気軸受を構成する。
本実施形態では、コイル51a、51b、51cは、コイル50a、50b、50cに対して、ロータ36側(すなわち、回転中心線M1を中心とする径方向外側)に配置されている。
本実施形態のコイル51a、51b、51cは、ロータ36を回転させるための回転磁界を発生する回転駆動用コイルである。図5に本実施形態のコイル51a、51b、51cの配置を示す。
図5では、説明の便宜上、コイル50a、50b、50cの図示を省略する。図5において、コイル51a、51b、51cにおいて、×印は、紙面垂直方向の手前側から奥側に向けて電流が流れる状態を示し、黒点は、紙面垂直方向の奥側から手前側に向けて電流が流れる状態を示している。
まず、コイル51aは、U2相コイルであって、ティース54c、54d、54i、54jに巻かれている。ティース54c、54iは、回転軸30の回転中心線M1を中心とする円周方向において角度180度オフセットして配置されている。ティース54d、54jは、回転軸30の回転中心線M1を中心とする円周方向に角度180度オフセットして配置されている。
ここで、ティース54cに巻かれているコイル51aとティース54dに巻かれているコイル51aとは、異なる方向に巻かれている。ティース54iに巻かれているコイル51aとティース54jに巻かれているコイル51aとは、異なる方向に巻かれている。
コイル51bは、V2相コイルであって、ティース54a、54b、54g、54hに、巻かれている。ティース54a、54gは、回転軸30の回転中心線M1を中心とする円周方向において角度180度オフセットして配置されている。ティース54b、54hは、回転軸30の回転中心線M1を中心とする円周方向に角度180度オフセットして配置されている。
ここで、ティース54aに回巻きされているコイル51bとティース54bに回巻きされているコイル51bとは、異なる方向に巻かれている。ティース54gに回巻きされているコイル51bとティース54hに回巻きされているコイル51bとは、異なる方向に巻かれている。
コイル51cは、W2相コイルであって、ティース54e、54f、54k、54lに、巻かれている。ティース54e、54kは、回転軸30の回転中心線M1を中心とする円周方向において角度180度オフセットして配置されている。ティース54f、54lは、回転軸30の回転中心線M1を中心とする円周方向に角度180度オフセットして配置されている。
ここで、ティース54eに回巻きされているコイル51cとティース54fに回巻きされているコイル51cとは、異なる方向に巻かれている。ティース54kに回巻きされているコイル51cとティース54lに回巻きされているコイル51cと異なる方向に巻かれている。
このようにコイル50a、50b、50cとコイル51a、51b、51cとは、共通のステータコア52に巻かれている。つまり、コイル50a、50b、50cとコイル51a、51b、51cとは、ステータコア52を介してセンターピース31に取り付けられている。そして、コイル50a、50b、50cに流れる電流とコイル51a、51b、51cに流れる電流とは、制御回路73により制御される。
ロータ36は、図1に示すように、ロータケース60、および複数の永久磁石61を備える。ロータケース60は、コイル51a、51b、51c、50a、50b、50cから発生される磁束、および複数の永久磁石61から発生される磁束を通過させる磁路を構成するものであって、回転軸30の軸線M2を中心とする筒状に形成されているヨークである。
ロータケース60は、ロータ支持部60a、蓋部60c、および側壁60dを備える。蓋部60cは、軸線M2を中心とする円板状に形成されている。蓋部60cは、ステータ35に対して軸線方向他方側に配置されている。
ロータ支持部60aは、蓋部60cのうち軸線M2側から軸線方向他方側に突出して貫通孔60bを有する円筒状に形成されている。ロータ支持部60aの貫通孔60bは、その軸線が回転軸30の軸線M2に一致している。回転軸30がロータ支持部60aの貫通孔60b内に貫通した状態でロータ支持部60aが回転軸30に接続されている。ロータ支持部60aは、ロータ36のうち回転軸30に支持されている部位である。
側壁60dは、回転軸30の軸線M2を中心とする円筒状に形成されている。側壁60dは、蓋部60cのうち回転軸30の軸線M2を中心とする径方向外側から軸線方向一方側に突出している。
複数の永久磁石61は、側壁60dに対して軸線M2を中心とする径方向内側に配置されている。複数の永久磁石61は、回転軸30の軸線M2を中心とする円周方向に並べられている。複数の永久磁石61は、側壁60dに固定されている。
複数の永久磁石61は、ロータ36において複数の磁極を形成するものである。複数の永久磁石61は、それぞれの磁極が軸線M2を中心とする径方向内側に向くように配置されている。
具体的には、磁極としてのS極およびN極が軸線M2を中心とする円周方向に交互に並ぶように複数の永久磁石61が配列されている。本実施形態では、12個の永久磁石61が配置されている。
図2のホール素子37a、37b、37cは、センターピース31の筒部31aのうち軸線方向他方側において筒部31aに対して軸線M2を中心とする径方向内側に配置されている。
ホール素子37a、37b、37cは、センターピース31の筒部31aに支持されている。ホール素子37a、37b、37cは、センターピース31の筒部31aの内周面から径方向内側に突起している。
ホール素子37a、37b、37cは、図2に示すように、回転中心線M1が延びる方向から視て、回転中心線M1を中心とする円周方向に120degずつオフセットして配置されている。
このことにより、ホール素子37a、37b、37cのうち任意の2つのホール素子は、回転中心線M1を中心とする点対称となる位置から外れるようにホール素子37a、37b、37cが配置されていることになる。
すなわち、ホール素子37a、37b、37cのうちどの2つのホール素子をとってもこれら2つのホール素子を結ぶ仮想線が回転中心線M1から外れるようにホール素子37a、37b、37cが配置されている。
具体的には、ホール素子37a、37bを結ぶ仮想線が回転中心線M1から外れ、かつホール素子37a、37cを結ぶ仮想線が回転中心線M1から外れ、さらに、ホール素子37b、37cを結ぶ仮想線が回転中心線M1から外れるようにホール素子37a、37b、37cが配置されている。
本実施形態では、回転中心線M1が延びる方向の座標をZ座標としたとき、ホール素子37aのZ座標、ホール素子37bのZ座標、およびホール素子37cのZ座標が一致している。
本実施形態のホール素子37a、37b、37cは、それぞれ、永久磁石34a、34bから発生される磁束密度を検出する検出素子である。
ホール素子37a、37b、37cは、永久磁石34a、34b(すなわち、回転軸30)の回転角度と、永久磁石34a、34bの軸線M2の径方向位置を算出するために用いられる。
すなわち、ホール素子37a、37b、37cは、永久磁石34a、34b(すなわち、回転軸30)の軸線M2のXY座標を算出するために用いられる。
永久磁石34a、34bは、ロータケース60のロータ支持部60aと抑え部33との間に配置されている。図2に示すように、永久磁石34a、34bは、軸線M2を中心とする円周方向に並べられている。
永久磁石34a、34bは、軸線M2が伸びる方向(以下、軸線方向という)に貫通する貫通穴を形成する貫通穴形成部110を構成する。貫通穴は、回転軸30を貫通させる穴部であって、永久磁石34a、34bのうち軸線方向の中央側に配置されている。
すなわち、永久磁石34a、34bは、軸線M2を中心とするリング部材を構成することになる。
本実施形態の永久磁石34a、34bは、その貫通穴に回転軸30が貫通された状態で、回転軸30に装着されている。このため、永久磁石34a、34bは、回転軸30とともに、変位可能に構成されていることになる。
永久磁石34a、34bは、軸線M2を中心とする径方向外側に磁極を形成する磁極形成部120a、120bを有する。磁極形成部120a、120bのうち一方の磁極形成部は、S極を形成し、他方の磁極形成部は、N極を形成する。
すなわち、永久磁石34a、34bは、S極とN極とが軸線M2を中心とする円周方向に交互に並べられていることになる。S極とN極とは、それぞれ、軸線M2を中心として180degオフセットして配置されている。
本実施形態の永久磁石34a、34bは、ホール素子37a、37b、37cを通過する磁束を補正するために非磁性体収納部81、82としての空所部を有している。本実施形態の空所部は、空気を非磁性体としている。永久磁石34a、34bの構造の詳細は、後述する。
このように構成される永久磁石34a、34b、およびホール素子37a、37b、37cは、永久磁石34a、34b(すなわち、回転軸30)の軸線M2のXY座標を算出する検出器130を構成する。
このように構成された電動モータ10では、回転軸30のうち軸受け32側を支点として、回転軸30の回転中心線M1から回転軸30の軸線M2が傾くことが可能に構成される(図6、図7参照)。
図6では、前記支点を原点0とし、回転軸30の回転中心線M1をZ軸とし、回転中心線M1に直交するX軸とY軸とを設定し、Z軸に対して回転軸30が角度θ傾いた例を示している。図6中の(X0、Y0)は、回転軸30の軸線M2の軸線方向他方側端部のX−Y座標を示している。
次に、本実施形態の電動モータシステム1の電気的構成について説明する。
電子制御装置70は、図8に示すように、インバータ回路71、72、および制御回路73を備える。
インバータ回路71は、トランジスタSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6を備える。
トランジスタSW1、SW2は、正極母線71aおよび負極母線71bの間に直列接続されている。トランジスタSW3、SW4は、正極母線71aおよび負極母線71bの間に直列接続されている。
トランジスタSW5、SW6は、正極母線71aおよび負極母線71bの間に直列接続されている。
トランジスタSW1、SW2の間の共通接続端子T1は、コイル50aに接続されている。トランジスタSW3、SW4の間の共通接続端子T2は、コイル50bに接続されている。
トランジスタSW5、SW6の間の共通接続端子T3は、コイル50cに接続されている。コイル50a、50b、50cは、スター結線により接続されている。
インバータ回路72は、トランジスタSY1、SY2、SY3、SY4、SY5、SY6を備える。
トランジスタSY1、SY2は、正極母線72aおよび負極母線72bの間に直列接続されている。トランジスタSY3、SY4は、正極母線72aおよび負極母線72bの間に直列接続されている。トランジスタSY5、SY6は、正極母線72aおよび負極母線72bの間に直列接続されている。
トランジスタSY1、SY2の間の共通接続端子D1は、コイル51aに接続されている。トランジスタSY3、SY4の間の共通接続端子D2は、コイル51bに接続されている。
トランジスタSY5、SY6の間の共通接続端子D3は、コイル51cに接続されている。コイル51a、51b、51cは、スター結線により接続されている。正極母線71a、72aは、直流電源Baの正極電極に接続されている。負極母線71b、72bは、直流電源Baの負極電極に接続されている。
制御回路73は、マイクロコンピュータやメモリ等に構成されているもので、メモリに記憶されているコンピュータプログラムにしたがって、ロータ36に回転力を発生させるとともに、回転軸30を支持する支持力を出力する制御処理を実行する。
そして、制御回路73は、制御処理の実行に伴って、ホール素子37a、37b、37cの出力信号をデジタル信号にA/D変換して、デジタル信号に基づいて、トランジスタSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6、およびトランジスタSY1、SY2、SY3、SY4、SY5、SY6をスイッチング制御する。
以下、ホール素子37a、37b、37cの出力信号とデジタル信号とを区別するために、ホール素子37aの出力信号を出力信号haとし、出力信号haをA/D変換したデジタル信号をデジタル信号haとする。ホール素子37bの出力信号を出力信号hbとし、出力信号hbをA/D変換したデジタル信号をデジタル信号hbとする。
ホール素子37cの出力信号を出力信号hcとし、出力信号hcをA/D変換したデジタル信号をデジタル信号hcとする。
共通接続端子T1、T2、T3からコイル50aに電流が出力されたときには、図9に示すように、コイル50aおよび複数の磁極(すなわち、永久磁石61)の間には、複数の永久磁石61によって生じる磁束Gaに基づいて、電磁力としての反発力、吸引力が発生する。
具体的には、ティース54a、54d、54g、54jに巻かれているコイル50aと複数の永久磁石61との間には、電磁力としての反発力、吸引力が発生する。
このようなコイル50aと複数の永久磁石61との間に生じる反発力、吸引力が合成されて電磁力fu1が発生する。電磁力fu1は、ロータ36を第1方向に移動させる力である。第1方向は、回転軸30の軸線を中心として紙面右側に延びる軸をX軸としたとき、X軸から時計回り方向に225°回転した方向である。
なお、図9、図10、図11において、径方向外側を向いた矢印が反発力を示し、径方向内側を向いた矢印が吸引力を示している。
共通接続端子T1、T2、T3からコイル50bに電流が出力されたときには、図10に示すように、コイル50bおよび複数の磁極の間には、複数の永久磁石61によって生じる磁束Gbに基づいて、電磁力としての反発力、吸引力が発生する。
具体的には、ティース54c、54f、54i、54lに巻かれているコイル50bと複数の永久磁石61との間には、電磁力としての反発力、吸引力が発生する。
このようなコイル50bと複数の永久磁石61との間に生じる反発力、吸引力が合成されて電磁力fv1が発生する。電磁力fv1は、ロータ36を第2方向に移動させる力である。第2方向は、上記X軸から時計回り方向に105°回転した方向である。
共通接続端子T1、T2、T3からコイル50cに電流が出力されたときには、図11に示すように、コイル50cおよび複数の磁極の間には、複数の永久磁石61によって生じる磁束Gcに基づいて、電磁力として反発力、吸引力が発生する。
具体的には、ティース54b、54e、54h、54kに巻かれているコイル50cと複数の永久磁石61との間には、電磁力としての反発力、吸引力が発生する。
このようなコイル50cと複数の永久磁石61との間に生じる反発力、吸引力が合成されて電磁力fw1が発生する。電磁力fw1は、ロータ36を第3方向に移動させる力である。第3方向は、上記X軸から反時計回り方向に15°回転した方向である。
ここで、電磁力fu1の方向、電磁力fv1の方向、および電磁力fw1の方向は、回転軸30の回転中心線M1を中心とする円周方向に同一間隔で並べられている。
具体的には、電磁力fu1の方向は、電磁力fv1の方向に対して角度120℃オフセットしている。電磁力fv1の方向は、電磁力fw1の方向に対して角度120℃オフセットしている。電磁力fw1の方向は、電磁力fu1の方向に対して角度120℃オフセットしている。ここで、電磁力fu1、fv1、fw1をそれぞれ単位ベクトルとする。
このような電磁力fu1、fv1、fw1、および電磁力fu1、fv1、fw1に掛ける係数K1、K2、K3を用いて、回転中心線M1に回転軸30の軸線M2(図8参照)を近づけるための支持力Faを下記の数式1で表すことができる(図13参照)。
Fa=K1・fu1+K2・fv1+K3・fw1・・・(数式1)
制御回路73がトランジスタSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6を制御して共通接続端子T1、T2、T3からコイル50a、50b、50cに流す電流を制御する。このため、係数K1、K2、K3が制御されることにより、支持力Faの大きさ、および方向をそれぞれ制御することができる。
制御回路73がトランジスタSY1、SY2、SY3、SY4、SY5、SY6を制御して共通接続端子D1、D2、D3からコイル51a、51b、51cに電流が出力される。このため、コイル51a、51b、51cから回転磁界Ya、Yb、Ycが順次に発生する(図13参照)。回転磁界Ya、Yb、Ycは、複数の永久磁石61に回転力を発生させる。
回転磁界Yaは、ティース54c、54dの間に配置されるコイル51aとティース54i、54jの間に配置されるコイル51aとから発生される。回転磁界Ybは、ティース54g、54hの間に配置されるコイル51bとティース54a、54bの間に配置されるコイル51bとから発生される。回転磁界Ycは、ティース54e、54fの間に配置されるコイル51cとティース54k、54lの間に配置されるコイル51cとから発生される。
次に、本実施形態の電動モータシステム1の作動について説明する。
以下、制御回路73の制御処理の説明に先立って、電動モータシステム1の作動の概略について図14を参照して説明する。
まず、ロータ36が図14中反時計回りに回転すると、ホール素子37aの出力信号haが正値→負値→正値→負値の順に変化し、ホール素子37bの出力信号hbが負値→正値→負値→正値の順に変化し、ホール素子37cの出力信号hcが正値→負値→正値→負値→正値の順に変化する。
例えば、ロータ36の回転角度θが零deg(=回転角度)になると、永久磁石34a、34bのうちS極とN極との間の境界(以下、磁極境界ともいう)が、ホール素子37aが位置する角度に到達する。このため、ホール素子37aを通過する磁束が零になり、ホール素子37aの出力信号haが零になる。
次に、ロータ36の回転角度θが60degになると、永久磁石34a、34bの磁極境界が、ホール素子37cが位置する角度に到達する。このため、ホール素子37cを通過する磁束が零になり、ホール素子37cの出力信号hcが零になる。
次に、ロータ36の回転角度θが120degになると、永久磁石34a、34bの磁極境界が、ホール素子37bが位置する角度に到達する。このため、ホール素子37bを通過する磁束が零になり、ホール素子37bの出力信号hbが零になる。
次に、ロータ36の回転角度θが180degになると、永久磁石34a、34bの磁極境界が、ホール素子37aが位置する角度に到達する。このため、ホール素子37aを通過する磁束が零になり、ホール素子37aの出力信号haが零になる。
次に、ロータ36の回転角度θが240degになると、永久磁石34a、34bの磁極境界がホール素子37cが位置する角度に到達する。このため、ホール素子37cを通過する磁束が零になり、ホール素子37cの出力信号hcが零になる。
次に、ロータ36の回転角度θが300degになると、永久磁石34a、34bの磁極境界がホール素子37bが位置する角度に到達する。このため、ホール素子37bを通過する磁束が零になり、ホール素子37bの出力信号hbが零になる。
次に、ロータ36の回転角度θが零deg(360deg)になると、永久磁石34a、34bの磁極境界がホール素子37aが位置する角度に到達する。このため、ホール素子37aを通過する磁束が零になり、ホール素子37aの出力信号haが零になる。
次に、制御回路73の制御処理について図15〜図19を参照して説明する。
制御回路73は、図15〜図19のフローチャートにしたがって制御処理を実行する。
まず、制御回路73は、図15のステップ100において、回転軸30の回転角度θを初期化する。
具体的には、制御回路73は、ステップ101において、電動モータ10の駆動を開始する。より詳しく説明すると、制御回路73は、トランジスタSY1、SY2、SY3、SY4、SY5、SY6をスイッチング制御する。
これにより、インバータ回路71のトランジスタSY1、SY2、SY3、SY4、SY5、SY6がスイッチングして、共通接続端子D1、D2、D3からコイルに三相交流電流を出力する。
このため、コイル51a、51b、51cから回転磁界Ya、Yb、Ycが発生する。これにより、複数の永久磁石61には、回転磁界に同期して回転する回転力が発生する。これに伴い、回転軸30は、ロータ36とともに回転する。
次に、制御回路73は、ステップ102において、ホール素子37bの出力信号hbをデジタル信号hbにアナログ−デジタル変換し、このデジタル信号hbに基づいてホール素子37bの出力信号hbが零よりも大きいか否かを判定する(ステップ103)。
このとき、ホール素子37bの出力信号hbが零以下であるとき(hb≦0)、ステップ103でNOと判定する。これに伴い、ステップ102に戻り、ホール素子37bの出力信号hbをデジタル信号hbにアナログ−デジタル変換し、このデジタル信号hbに基づいて、ホール素子37bの出力信号hbが零よりも大きいか否かを判定する(ステップ103)。
このため、ホール素子37bの出力信号hbが零以下である状態が継続すると、ステップ102の処理とステップ103のNO判定とが繰り返し実行される。その後、ホール素子37bの出力信号hbが零よりも大きくなると(hb>0)、制御回路73は、ステップ103でYESと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ104において、ホール素子37bの出力信号hbをデジタル信号hbにアナログ−デジタル変換し、このデジタル信号hbに基づいてホール素子37bの出力信号hbが零未満であるか否かを判定する。
このとき、ホール素子37bの出力信号hbが零よりも大きいとき(hb>0)、ステップ105でNOと判定する。これに伴い、ステップ104に戻る。
このため、ホール素子37bの出力信号hbが零よりも大きい状態が継続すると、ステップ104の処理とステップ105のNO判定とが繰り返し実行される。その後、ホール素子37bの出力信号hbが零未満になると(hb≦0)、制御回路73は、ステップ105でYESと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ106において、タイマーのカウント時間Tを初期化してタイマーによる時間Tのカウントを開始する。タイマーは、ステップ105でYESと判定してから経過した時間をカウント時間Tとして計時する。
次に、制御回路73は、ステップ107において、ホール素子37aの出力信号haをデジタル信号haにアナログ−デジタル変換し、このデジタル信号haに基づいてホール素子37aの出力信号haが零以上であるか否かを判定する(ステップ108)。
このとき、ホール素子37aの出力信号haが零未満であるとき(ha<0)、ステップ108でNOと判定して、ステップ107に戻る。
このため、ホール素子37aの出力信号haが零未満である状態が継続すると、ステップ107の処理とステップ108のNO判定とが繰り返し実行される。その後、ホール素子37aの出力信号haが零になると(ha=0)、制御回路73は、ステップ108でYESと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ109において、回転軸30の回転角度θを初期化して回転角度θ=0とする。つまり、ホール素子37aの出力信号haが零となる回転軸30の回転角度θを零degとする。
これに加えて、制御回路73は、次のように、タイマーのカウント時間Tに基づいて回転軸30の角速度ωを算出する。
タイマーのカウント時間Tは、制御回路73がステップ105でYESと判定してからステップ108でYESと判定するまでに要する時間である。ここで、制御回路73がステップ105でYESと判定してからステップ108でYESと判定するまでの間に回転軸30が60deg回転することになる。
これにより、制御回路73は、回転軸30の回転角度60degとタイマーのカウント時間Tとから回転軸30の角速度ωを算出することができる。
次に、制御回路73は、ステップ110において、タイマーのカウント時間Tを初期化してタイマーによる時間Tのカウントを開始する。タイマーは、ステップ108でYESと判定してから経過した時間をカウント時間Tとして計時する。
次に、制御回路73は、ステップ120において、フラグθfをセットしてθf=1とし、回転軸30の回転角度θの初期値θ0を零とする(θ0=0)。これに加えて、制御回路73は、ステップ130(回転角度検出部)において、次の数式1に、タイマーのカウント時間T、初期値θ0(=0)、回転軸30の角速度ωを代入して回転軸30の回転角度θを求める。
θ=θ0+ω×T・・・・・(数式1)
ここで、タイマーのカウント時間Tは、ステップ108でYESと判定してから経過した時間である。
次に、制御回路73は、ステップ140において、上記ステップ130で算出される回転軸30の回転角度θに基づいて回転制御を実行する。
具体的には、制御回路73は、回転軸30の回転角度θに基づいて、コイル51a、51b、51cのうち励磁すべきコイルを選択する。この選択したコイルに電流を流すためにトランジスタSY1、SY2、SY3、SY4、SY5、SY6をスイッチング制御する。
これにより、インバータ回路71のトランジスタSY1、SY2、SY3、SY4、SY5、SY6がスイッチングするため、共通接続端子D1、D2、D3から上記選択したコイルに電流が流れる。
このため、コイル51a、51b、51cから回転磁界Ya、Yb、Ycが発生する。これにより、複数の永久磁石61には、回転磁界に同期して回転する回転力が発生する。これに伴い、回転軸30は、ロータ36とともに回転する。
次に、制御回路73は、ステップ150において、ホール素子37a、37b、37cの出力信号ha、hb、hcをデジタル信号ha、hb、hcにアナログ−デジタル変換する。
次に、制御回路73は、ステップ160において、デジタル信号haに基づいてホール素子37aの出力信号haが零未満であるか否かを判定する。
このとき、ホール素子37aの出力信号haが零以上となり(ha≧0)、ステップ160においてNOと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ162において、上記ステップ130で算出される回転角度θが、次の(a)(b)のいずれか一方の条件を満たしているか否かを判定する。
(a)回転軸30の回転角度θが330degよりも大きい。
(b)回転軸30の回転角度θが30deg未満である。
このとき、回転軸30の回転角度θが30deg未満となり、(b)の条件を満たしているとして、ステップ162においてYESと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ163(検出部)において、デジタル信号hb、hcに基づいて、回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)を求める。
本実施形態の回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)とは、回転軸30のうち軸線方向他方側端部における軸線M2のXY座標である。XY座標は、回転中心線M1に直交し、かつ互いに直交するY軸およびX軸からなる。回転中心線M1は、Z軸を構成する。
次に、制御回路73は、ステップ164(制御部)において、回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)に基づいて、回転軸30の軸線M2を回転中心線M1に近づけるために、トランジスタSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6を制御する支持制御を実行する。
これにより、共通接続端子T1、T2、T3からコイル50a、50b、50cに流す電流が制御される。このため、係数K1、K2、K3が制御されることにより、支持力Faの大きさ、および方向をそれぞれ制御され、回転軸30の軸線M2が回転中心線M1に近づくことになる。
なお、回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)を求める算出処理の詳細について後述する。
次に、制御回路73は、ステップ165において、次の(c)(d)の条件をそれぞれ満たすか否かを判定する。
(c)フラグθfが"1"である。
(d)ホール素子37aの出力信号haが零以上ある。
このとき、ホール素子37aの出力信号haが零以上であるものの、フラグθfが"0"であるため、(c)の条件を満たしていないとして、ステップ165においてNOと判定する。
その後、制御回路73は、図15のステップ130において、上記数式1に、タイマーのカウント時間T、初期値θ0(=0)、回転軸30の角速度ωを代入して回転軸30の回転角度θを求める。
次に、制御回路73は、ステップ140において、上記ステップ120で算出される回転軸30の回転角度θに基づいて回転制御を実行する。
次に、制御回路73は、ステップ150において、ホール素子37a、37b、37cの出力信号ha、hb、hcをアナログ−デジタル変換する。
その後、制御回路73は、ステップ160のNO判定、ステップ162のYES判定、ステップ163、164、ステップ165のNO判定、およびステップ130、140、150の処理を繰り返し実行する。
その後、回転軸30の回転角度θが30deg以上になると、制御回路73は、ステップ162において、NOと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ170において、上述のステップ150で求められたデジタル信号hcに基づいて、ホール素子37cの出力信号hcが零よりも大きいか否かを判定する。
このとき、ホール素子37cの出力信号hcが零以上となり(hc>0)、ステップ170においてYESと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ171において、ホール素子37cの出力信号hcが零以上であることを記憶するために、フラグθfをセットしてθf=1とする。
次に、制御回路73は、ステップ172において、上記ステップ130で算出される回転角度θが90deg以下であるか否かを判定する。
このとき、回転軸30の回転角度θが90deg以下となり、ステップ172においてYESと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ173(検出部)において、デジタル信号ha、hbに基づいて、回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)を求める。
次に、制御回路73は、ステップ174(制御部)において、回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)に基づいて、回転軸30の軸線M2を回転中心線M1に近づける支持制御を実行する。
これにより、共通接続端子T1、T2、T3からコイル50a、50b、50cに流す電流が制御される。このため、回転軸30の軸線M2が回転中心線M1に近づくことになる。
次に、制御回路73は、ステップ175において、次の(e)(f)の条件をそれぞれ満たすか否かを判定する。
(e)フラグθfが"1"である。
(f)ホール素子37cの出力信号hcが零以下ある。
このとき、フラグθfが"1"であるものの、ホール素子37cの出力信号hcが零よりも大きい。このため、(f)の条件を満たしていないとして、ステップ175においてNOと判定する。
その後、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のNO判定、ステップ162のYES判定、ステップ170のYES判定、ステップ171、ステップ172のYES判定、ステップ173、174、ステップ175のNO判定の処理を繰り返し実行する。
その後、回転軸30の回転角度θが60deになると、ホール素子37cの出力信号hcが零となり(hc=0)、制御回路73は、ステップ175においてYESと判定する。
このことにより、回転軸30の回転角度θが60degであることを判定することになる。
次に、制御回路73は、ステップ176において、フラグθfをリセットしてフラグθf=0とするとともに、回転軸30の回転角度θの初期値θ0に60degをインクリメントする(θ0=θ0+60deg)。
次に、制御回路73は、ステップ177において、次のように、タイマーのカウント時間Tを用いて回転軸30の角速度ωを再び計算する。
具体的には、ホール素子37aの出力信号haが負値から正値に変化してステップ108でYESと判定してから、ホール素子37cの出力信号hcが正値から負値に変化してステップ175でYESと判定する迄の時間をタイマーのカウント時間Tとして求める。
この場合、ホール素子37aの出力信号haが負値から正値に変化してステップ108でYESと判定してから、ホール素子37cの出力信号hcが正値から負値に変化してステップ175でYESと判定するまでに回転軸30が60deg回転することになる。
これにより、制御回路73は、回転軸30の回転角度60degとタイマーのカウント時間Tとから回転軸30の角速度ωを算出することができる。この算出された角速度ωは、ステップ130の回転角度の算出に用いられる。
これに加えて、制御回路73は、ステップ177において、タイマーのカウント時間Tを再び初期化してタイマーによる時間Tのカウントを開始する。タイマーは、ステップ175でYESと判定してから経過した時間をカウント時間Tとして計時する。
次に、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のNO判定、ステップ162のYES判定、ステップ170のNO判定、ステップ172のYES判定、ステップ173、174を実行する。
次に、制御回路73は、ホール素子37cの出力信号hcが零よりも小さいものの、フラグθfが"0"であるとして、(e)の条件を満たしていないとして、ステップ175においてNOと判定する。
その後、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のNO判定、ステップ162のYES判定、ステップ170のNO判定、ステップ172のYES判定、ステップ173、174、およびステップ175のNO判定を繰り返し実行する。
その後、回転軸30の回転角度θが90deよりも大きくなると、制御回路73は、ステップ172においてNOと判定する。
次に、制御回路73は、図18のステップ180において、上述のステップ150で求められたデジタル信号hbに基づいて、ホール素子37bの出力信号hbが零未満であるか否かを判定する。
このとき、ホール素子37bの出力信号hbが零未満となり(hb<0)、ステップ180においてYESと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ181において、ホール素子37bの出力信号hbが零未満であることを記憶するために、フラグθfをセットしてθf=1とする。
次に、制御回路73は、ステップ182において、上記ステップ130で算出される回転角度θが150deg未満であるか否かを判定する。
このとき、回転軸30の回転角度θが150deg以下となり、ステップ182においてYESと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ183(検出部)において、デジタル信号ha、hcに基づいて、回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)を求める。
次に、制御回路73は、ステップ184(制御部)において、回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)に基づいて、回転軸30の軸線M2を回転中心線M1に近づける支持制御を実行する。
これにより、共通接続端子T1、T2、T3からコイル50a、50b、50cに流す電流が制御される。このため、回転軸30の軸線M2が回転中心線M1に近づくことになる。
次に、制御回路73は、ステップ185において、次の(g)(h)の条件をそれぞれ満たすか否かを判定する。
(g)フラグθfが"1"である。
(h)ホール素子37bの出力信号hbが零以上である。
このとき、フラグθfが"1"であるものの、ホール素子37cの出力信号hbが零未満である。このため、(h)の条件を満たしていないとして、制御回路73は、ステップ185においてNOと判定する。
その後、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のNO判定、ステップ162のNO判定、ステップ170のYES判定、ステップ171、ステップ172のNO判定、ステップ180のYES判定、ステップ181、ステップ180のYES判定、ステップ183、184、ステップ185のNO判定を繰り返し実行する。
その後、回転軸30の回転角度θが120degになると、ホール素子37bの出力信号hbが零になる。
これに伴い、制御回路73は、フラグθfが"1"であり、かつホール素子37bの出力信号hbが零であるとして、ステップ185においてYESと判定する。このことにより、回転軸30の回転角度θが120degであることを判定することになる。
すると、制御回路73は、ステップ186において、フラグθfをリセットしてフラグθf=0とするとともに、回転軸30の回転角度θの初期値θ0に60degをインクリメントする(θ0=θ0+60deg)。
次に、制御回路73は、ステップ187において、タイマーのカウント時間Tを用いて回転軸30の角速度ωを再び計算する。
具体的には、ホール素子37cの出力信号hcが正値から負値に変化してステップ175でYESと判定してから、ホール素子37bの出力信号hbが負値から正値に変化してステップ185でYESと判定する迄の時間をタイマーのカウント時間Tとして求める。
この場合、ホール素子37cの出力信号hcが正値から負値に変化してステップ175でYESと判定してから、ホール素子37bの出力信号hbが負値から正値に変化してステップ185でYESと判定するまでに回転軸30が60deg回転することになる。
これにより、制御回路73は、回転軸30の回転角度60degとタイマーのカウント時間Tとから回転軸30の角速度ωを算出することができる。この算出された角速度ωは、ステップ130の回転角度の算出に用いられる。
これに加えて、制御回路73は、ステップ187において、タイマーのカウント時間Tを再び初期化してタイマーによる時間Tのカウントを開始する。タイマーは、ステップ170でNOと判定してから経過した時間をカウント時間Tとして計時する。
次に、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のNO判定、ステップ162のNO判定、ステップ170のNO判定、ステップ172のNO判定、
ステップ180のNO判定、ステップ182のYES判定、ステップ183、184、ステップ185のNO判定を繰り返し実行する。
その後、回転軸30の回転角度θが150deよりも大きくなると、制御回路73は、ステップ182においてNOと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ190において、上述のステップ150で求められたデジタル信号haに基づいて、ホール素子37aの出力信号haが零よりも大きいか否かを判定する。
このとき、ホール素子37aの出力信号haが零よりも大きいとして(ha>0)、制御回路73がステップ190においてNOと判定する。これに伴い、制御回路73は、ステップ191において、ホール素子37aの出力信号haが零よりも大きいことを記憶するために、フラグθfをセットしてθf=1とする。
次に、制御回路73は、ステップ192において、上記ステップ130で算出される回転角度θが210deg未満であるか否かを判定する。
このとき、回転軸30の回転角度θが210deg未満となり、ステップ192においてYESと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ193(検出部)において、デジタル信号hb、hcに基づいて、回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)を求める。
次に、制御回路73は、ステップ194(制御部)において、回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)に基づいて、回転軸30の軸線M2を回転中心線M1に近づける支持制御を実行する。
これにより、共通接続端子T1、T2、T3からコイル50a、50b、50cに流す電流が制御される。このため、回転軸30の軸線M2が回転中心線M1に近づくことになる。
次に、制御回路73は、ステップ195において、次の(i)(j)の条件をそれぞれ満たすか否かを判定する。
(i)フラグθfが"1"である。
(j)ホール素子37aの出力信号haが零以下ある。
このとき、ホール素子37aの出力信号haが零以下であるものの、フラグθfが"0"であるとして、(i)の条件を満たしていないとして、ステップ195においてNOと判定する。
その後、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のNO判定、ステップ162のN0判定、ステップ170のNO判定、ステップ172のNO判定、ステップ180のNO判定、ステップ182のNO判定、ステップ190のYES判定、ステップ191、ステップ192のYES判定、ステップ193、194、およびステップ195のNO判定を繰り返し実行する。
その後、回転軸30の回転角度θが180degになると、ホール素子37aの出力信号haが零になる。
すると、制御回路73は、ステップ195において、フラグθfが"1"であり、かつホール素子37aの出力信号haが零以下あるとして、YESと判定する。このことにより、回転軸30の回転角度θが180degであることを判定することになる。
その後、制御回路73は、ステップ196において、フラグθfをリセットしてフラグθf=0とするとともに、回転軸30の回転角度θの初期値θ0に60degをインクリメントする(θ0=θ0+60deg)。
次に、制御回路73は、ステップ197において、タイマーのカウント時間Tを用いて回転軸30の角速度ωを再び計算する。
具体的には、ホール素子37bの出力信号hbが負値から正値に変化してステップ185でYESと判定してから、ホール素子37aの出力信号haが正値から負値に変化してステップ195でYESと判定する迄の時間をタイマーのカウント時間Tとして求める。
この場合、ホール素子37bの出力信号hbが負値から正値に変化してステップ185でYESと判定してから、ホール素子37aの出力信号haが正値から負値に変化してステップ195でYESと判定する迄までに回転軸30が60deg回転することになる。
これにより、制御回路73は、回転軸30の回転角度60degとタイマーのカウント時間Tとから回転軸30の角速度ωを算出することができる。この算出された角速度ωは、ステップ130の回転角度の算出に用いられる。
これに加えて、制御回路73は、ステップ197において、タイマーのカウント時間Tを再び初期化してタイマーによる時間Tのカウントを開始する。タイマーは、ステップ195でYESと判定してから経過した時間をカウント時間Tとして計時する。
その後、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のYES判定、ステップ161、ステップ162のNO判定、ステップ170のNO判定、ステップ172のNO判定、ステップ180のNO判定、ステップ182のNO判定、ステップ190のNO判定、ステップ192のYES判定、およびステップ193、194を実行する。
次に、制御回路73は、ステップ195において、ホール素子37aの出力信号haが零以下あるものの、フラグθfが"0"であるとして、NOと判定する。
その後、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のYES判定、ステップ161、ステップ162のNO判定、ステップ170のNO判定、ステップ172のNO判定、ステップ180のNO判定、ステップ182のNO判定、ステップ190のNO判定、ステップ192のYES判定、ステップ193、194、およびステップ195のNO判定を繰り返し実行する。
その後、回転軸30の回転角度θが210deよりも大きくなると、制御回路73は、ステップ192においてNOと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ200において、上述のステップ150で求められたデジタル信号hcに基づいて、ホール素子37cの出力信号hcが零未満であるか否かを判定する。
このとき、ホール素子37cの出力信号hcが零未満となり(hb<0)、ステップ200においてYESと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ201において、ホール素子37cの出力信号hcが零未満であることを記憶するために、フラグθfをセットしてθf=1とする。
次に、制御回路73は、ステップ202において、上記ステップ130で算出される回転角度θが270deg未満であるか否かを判定する。
このとき、回転軸30の回転角度θが270deg未満となり、ステップ202においてYESと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ203(検出部)において、デジタル信号ha、hbに基づいて、回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)を求める。
次に、制御回路73は、ステップ204(制御部)において、回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)に基づいて、回転軸30の軸線M2を回転中心線M1に近づける支持制御を実行する。
これにより、共通接続端子T1、T2、T3からコイル50a、50b、50cに流す電流が制御される。このため、回転軸30の軸線M2が回転中心線M1に近づくことになる。
次に、制御回路73は、ステップ205において、次の(k)(l)の条件をそれぞれ満たすか否かを判定する。
(k)フラグθfが"1"である。
(l)ホール素子37cの出力信号hcが零以上である。
このとき、フラグθfが"1"であるものの、ホール素子37cの出力信号hc未満である。このため、(l)の条件を満たしていないとして、ステップ205においてNOと判定する。
その後、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のYES判定、ステップ161、ステップ162のNO判定、ステップ170のNO判定、ステップ172のNO判定、ステップ180のNO判定、ステップ182のNO判定、ステップ190のNO判定、ステップ192のNO判定、ステップ200のYES判定、ステップ201、ステップ202のYES判定、ステップ203、204、およびステップ205のNO判定を繰り返し実行する。
その後、回転軸30の回転角度θが240degになると、ホール素子37cの出力信号hcが零になる。
すると、制御回路73は、ステップ205において、フラグθfが"1"であり、かつホール素子37cの出力信号hcが零以上あるとして、YESと判定する。このことにより、回転軸30の回転角度θが240degであることを判定することになる。
その後、制御回路73は、ステップ206において、フラグθfをリセットしてフラグθf=0とするとともに、回転軸30の回転角度θの初期値θ0に60degをインクリメントする(θ0=θ0+60deg)。
次に、制御回路73は、ステップ207において、タイマーのカウント時間Tを用いて回転軸30の角速度ωを再び計算する。
具体的には、ホール素子37aの出力信号haが正値から負値に変化してステップ190でNOと判定してから、ホール素子37cの出力信号hcが負値から正値に変化してステップ205でYESと判定する迄の時間をタイマーのカウント時間Tとして求める。
この場合、ホール素子37aの出力信号haが正値から負値に変化してステップ190でNOと判定してから、ホール素子37cの出力信号hcが負値から正値に変化してステップ205でYESと判定する迄までに回転軸30が60deg回転することになる。
これにより、制御回路73は、回転軸30の回転角度60degとタイマーのカウント時間Tとから回転軸30の角速度ωを算出することができる。この算出された角速度ωは、ステップ130の回転角度の算出に用いられる。
これに加えて、制御回路73は、ステップ207において、タイマーのカウント時間Tを再び初期化してタイマーによる時間Tのカウントを開始する。タイマーは、ステップ195でYESと判定してから経過した時間をカウント時間Tとして計時する。
その後、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のYES判定、ステップ161、ステップ162のNO判定、ステップ170のNO判定、ステップ172のNO判定、ステップ180のNO判定、ステップ182のNO判定、ステップ190のNO判定、ステップ192のNO判定、ステップ200のNO判定、ステップ201、ステップ202のYES判定、ステップ203、204、およびステップ205のNO判定を繰り返し実行する。
その後、回転軸30の回転角度θが270degよりも大きくなると、制御回路73がステップ202においてNOと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ210において、上述のステップ150で求められたデジタル信号hbに基づいて、ホール素子37aの出力信号hbが零よりも大きいか否かを判定する。
このとき、ホール素子37bの出力信号hbが零よりも大きくなり(ha>0)、制御回路73がステップ210においてYESと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ211において、ホール素子37bの出力信号hbが零よりも大きいことを記憶するために、フラグθfをセットしてθf=1とする。
次に、制御回路73は、ステップ212において、上記ステップ130で算出される回転角度θが330deg未満であるか否かを判定する。
このとき、回転軸30の回転角度θが330deg未満となり、ステップ212においてYESと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ213(検出部)において、デジタル信号ha、hcに基づいて、回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)を求める。
次に、制御回路73は、ステップ214(制御部)において、回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)に基づいて、回転軸30の軸線M2を回転中心線M1に近づける支持制御を実行する。
これにより、共通接続端子T1、T2、T3からコイル50a、50b、50cに流す電流が制御される。このため、回転軸30の軸線M2が回転中心線M1に近づくことになる。
次に、制御回路73は、ステップ215において、次の(m)(n)の条件をそれぞれ満たすか否かを判定する。
(m)フラグθfが"1"である。
(n)ホール素子37bの出力信号hbが零以下ある。
このとき、フラグθfが"1"であるものの、ホール素子37bの出力信号hbが零よりも大きい。このため、(n)の条件を満たしていないとして、ステップ215においてNOと判定する。
その後、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のYES判定、ステップ161、ステップ162のNO判定、ステップ170のYES判定、ステップ172のNO判定、ステップ180のNO判定、ステップ182のNO判定、ステップ190のNO判定、ステップ192のNO判定、ステップ200のNO判定、ステップ202のNO判定、ステップ210のNO判定、ステップ212のNO判定、ステップ213、およびステップ215のNO判定を繰り返し実行する。
その後、回転軸30の回転角度θが300degになると、ホール素子37bの出力信号hbが零になる。
すると、制御回路73は、ステップ215において、フラグθfが"1"であり、かつホール素子37bの出力信号hbが零以下あるとして、YESと判定する。このことにより、回転軸30の回転角度θが300degであることを判定することになる。
その後、制御回路73は、ステップ215において、フラグθfをリセットしてフラグθf=0とするとともに、回転軸30の回転角度θの初期値θ0に60degをインクリメントする(θ0=θ0+60deg)。
次に、制御回路73は、ステップ217において、タイマーのカウント時間Tを用いて回転軸30の角速度ωを再び計算する。
具体的には、ホール素子37cの出力信号hcが負値から正値に変化してステップ205でYESと判定してから、ホール素子37bの出力信号hbが正値から負値に変化してステップ215でYESと判定する迄の時間をタイマーのカウント時間Tとして求める。
この場合、ホール素子37cの出力信号hcが負値から正値に変化してステップ205でYESと判定してから、ホール素子37bの出力信号hbが正値から負値に変化してステップ215でYESと判定する迄までに回転軸30が60deg回転することになる。
これにより、制御回路73は、回転軸30の回転角度60degとタイマーのカウント時間Tとから回転軸30の角速度ωを算出することができる。この算出された角速度ωは、ステップ130の回転角度の算出に用いられる。
これに加えて、制御回路73は、ステップ217において、タイマーのカウント時間Tを再び初期化してタイマーによる時間Tのカウントを開始する。タイマーは、ステップ215でYESと判定してから経過した時間をカウント時間Tとして計時する。
その後、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のYES判定、ステップ161、ステップ162のNO判定、ステップ170のYES判定、ステップ172のNO判定、ステップ180のYES判定、ステップ181、ステップ182のNO判定、ステップ190のNO判定、ステップ192のNO判定、ステップ200のYES判定、ステップ202のNO判定、ステップ210のNO判定、ステップ212のYES判定、ステップ213、214を実行する。
次に、制御回路73は、ステップ215において、ホール素子37cの出力信号hcが零以下あるものの、フラグθfが"0"であるとして、NOと判定する。
その後、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のYES判定、ステップ161、ステップ162のYES判定、ステップ170のYES判定、ステップ172のNO判定、ステップ180のNO判定、ステップ182のNO判定、ステップ190のNO判定、ステップ192のNO判定、ステップ200のNO判定、ステップ202のNO判定、ステップ210のNO判定、ステップ212のNO判定、ステップ213、214、およびステップ215のNO判定を繰り返し実行する。
その後、回転軸30の回転角度θが330degよりも大きくなると、制御回路73は、ステップ212においてNOと判定する。
次に、制御回路73は、図17のステップ160において、デジタル信号haに基づいてホール素子37aの出力信号haが零未満であるか否かを判定する。
このとき、ホール素子37aの出力信号haが零未満となり(ha<0)、ステップ160においてYESと判定する。その後、制御回路73は、ステップ161において、ホール素子37aの出力信号haが零未満であることを記憶するために、フラグθfをセットしてθf=1とする。
このとき、回転軸30の回転角度θが330deg以上となり、制御回路73は、ステップ162においてYESと判定する。
次に、制御回路73は、ステップ163、164を実行してから、ステップ165の判定を実行する。
このとき、フラグθfが"1"であるものの、ホール素子37aの出力信号haが零未満であるため、(d)の条件を満たしていないとして、ステップ165においてNOと判定する。
その後、制御回路73は、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のYES判定、ステップ161、ステップ162のYES判定、ステップ163、164、およびステップ165のNO判定を繰り返し実行する。
次に、回転軸30の回転角度θが360degになると、ホール素子37aの出力信号haが零になる。
すると、制御回路73は、ステップ165において、フラグθfが"1"であり、かつホール素子37aの出力信号haが零以上あるとして、YESと判定する。
このことにより、回転軸30の回転角度θが360degであることを判定する。
その後、制御回路73は、ステップ165において、フラグθfをリセットしてフラグθf=0とするとともに、回転軸30の回転角度θの初期値θ0に60degをインクリメントする(θ0=θ0+60deg)。
次に、制御回路73は、ステップ167において、回転軸30の回転角度θの初期値θ0は、360degであるか否かを判定する。
このとき、回転軸30の回転角度θの初期値θ0は、360degであるとして、ステップ167において、YESと判定する。これに伴い、制御回路73は、ステップ168において、回転軸30の回転角度θの初期値θ0をリセットして初期値θ0=0とする。
次に、制御回路73は、ステップ169において、タイマーのカウント時間Tを用いて回転軸30の角速度ωを再び計算する。
具体的には、ホール素子37bの出力信号hbが正値から負値に変化してステップ215でYESと判定してから、ホール素子37aの出力信号haが負値から正値に変化してステップ165でYESと判定する迄の時間をタイマーのカウント時間Tとして求める。
この場合、ホール素子37bの出力信号hbが正値から負値に変化してステップ215でYESと判定してから、ホール素子37aの出力信号haが負値から正値に変化してステップ165でYESと判定する迄に回転軸30が60deg回転することになる。
これにより、制御回路73は、回転軸30の回転角度60degとタイマーのカウント時間Tとから回転軸30の角速度ωを算出することができる。この算出された角速度ωは、ステップ130の回転角度の算出に用いられる。
これに加えて、制御回路73は、ステップ168において、タイマーのカウント時間Tを再び初期化してタイマーによる時間Tのカウントを開始する。タイマーは、ステップ168でYESと判定してから経過した時間をカウント時間Tとして計時する。
次に、制御回路73は、ステップ130、140、150、ステップ160のNO判定を実行する。その後、制御回路73は、ステップ162において、回転軸30の回転角度θがθ0<30degを満たすとしてYESと判定する。以降、上述と同様に制御回路73が制御処理を実行する。
このようにステップ165、175、185、195、205、215で回転軸30の回転角度θの判定で行われ、ステップ163、173、183、193、203、213で回転軸30の軸線M2のXY座標を算出する。ホール素子37a、37b、37cのうち、回転軸30の軸線M2のXY座標を求める際に用いられるホール素子と、回転軸30の回転角度θの判定で用いられるホール素子とが、回転軸30の回転に伴って、切り換わることになる。
次に、本実施形態において回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)(すなわち、軸線M2の位置情報)を求める座標算出処理(ステップ162、173、183、193、203、213)について説明する。
まず、ホール素子37a、37b、37cのうち1つのホール素子に永久磁石34a、34bの磁極境界Q1が対向しているときに、制御回路73は、ホール素子37a、37b、37cのうち前記1つのホール素子以外の2つのホール素子の出力信号に基づいて回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)を求める。
図20に、ホール素子37bに永久磁石34a、34bの磁極境界Q1が対向している具体例を示す。図20において、ホール素子37aのXY座標を(Xa、Ya)とし、ホール素子37bのXY座標を(Xb、Yb)とし、ホール素子37cのXY座標を(Xc、Yc)とする。
本実施形態では、ホール素子37aの出力信号ha、ホール素子37cの出力信号hc、および回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)が1対1対1で特定されている。このため、以下の如く、ホール素子37a、37cの出力信号ha、hcによって回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)を求めることができる。
まず、永久磁石34a、34bの半径をRとし、ホール素子37aのXY座標(Xa、Ya)と永久磁石34a、34bとの間の最短距離をLaとし、ホール素子37cのXY座標(Xc、Yc)と永久磁石34a、34bとの間の最短距離をLcとする。ホール素子37aとホール素子37cとの間の距離をLacとする。
ここで、最短距離Laが大きくなるほど、ホール素子37aの出力信号haが小さくなり、最短距離Laが小さくなるほど、ホール素子37cの出力信号hcが大きくなる。このため、ホール素子37aの出力信号haと最短距離Laとは、1対1で特定される関係となるため、ホール素子37aの出力信号haに基づいて最短距離Laを求めることができる。
ホール素子37aのXY座標(Xa、Ya)と回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)との間の距離Raは、最短距離Laに永久磁石34a、34bの半径Rを加算することにより求めることができる(Ra=La+R)。
最短距離Lcが大きくなるほど、ホール素子37cの出力信号hcが小さくなり、最短距離Lcが小さくなるほど、ホール素子37cの出力信号hcが大きくなる。このため、ホール素子37cの出力信号hcと最短距離Lcとは1対1で特定される関係となるため、ホール素子37cの出力信号hcに基づいて最短距離Lcを求めることができる。
ホール素子37cのXY座標(Xc、Yc)と回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)との間の距離Rcは、最短距離Lcに永久磁石34a、34bの半径Rを加算することにより求めることができる(Rc=Lc+R)。
距離Lacは、XY座標(Xa、Ya)とXY座標(Xc、Yc)とから求めることができる。
XY座標(X0、Y0)とXY座標(Xc、Yc)とを結ぶ線分と、XY座標(Xc、Yc)とXY座標(Xa、Ya)とを結ぶ線分とによって形成される角度をαとする。
XY座標(Xa、Ya)とXY座標(Xc、Yc)とを結ぶ線分と、XY座標(Xc、Yc)を通過してX軸に平行に延びる線分Xaとによって形成される角度をβとする。
まず、ホール素子37aのXY座標(Xa、Ya)を中心としてRa(=La+R)を半径とする円Eaを描き、ホール素子37bのXY座標(Xb、Yb)を中心としてRc(=Lc+R)を半径とする円Ecを描き、円Eaと円Ecとの交点座標としての座標(X0、Y0)を求める。
具体的には、距離Lacと角度βとを次の数式(1)、(2)の如く求める。
Lac = √((Xa−Xc)^2+(Ya−Yc)^2)・・・(数式1)
β=tan−1((Ya−Yc)/(Xa−Xc))・・・(数式2)
次に、余弦定理を使い、図20の角度αを数式3、4、5の如く求める。
Ra^2 = Rc^2+ Lac^2−2・Rc・Lac・cosα(余弦定理)
・・・(数式3)
cosα = (Rc^2+ Lac^2−Ra^2)/(2・Rc・Lac)
・・・(数式4)
α = cos−1 (Rc^2+ Lac^2−Ra^2)/(2・Rc・Lac)
・・・(数式5)
次に、R,α、βなどから座標(X0、Y0)を計算する。
X0 = Xc + (R+Lc)・cos(β+α)・・・(数式6)
Y0 = Xc + (R+Lc)・sin(β+α)・・・(数式7)
なお、円Eaと円Ebとの交点座標は、2つあり、座標(X0,Y0)以外の交点Maの座標(X0'、Y0')を求めることができるものの、位置関係によって、座標(X0'、Y0')と座標(X0,Y0)とを容易に区別することができる。
X0'= Xc + (R+Lc)・cos(β−α)・・・(数式8)
Y0'= Xc + (R+Lc)・sin(β−α)・・・(数式9)
このように、ホール素子37a、37cの出力信号ha、hc、および回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)が1対1対1で特定される関係になっている。このため、ホール素子37a、37cの出力信号ha、hcによって回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)を求めることができる。
同様に、ホール素子37cに永久磁石34a、34bの磁極境界Q1が対向している場合においては、ホール素子37a、37bの出力信号ha、hb、および回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)が1対1対1で特定される関係になっている。このため、ホール素子37a、37bの出力信号ha、hbによって回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)を求めることができる。
ホール素子37aに永久磁石34a、34bの磁極境界Q1が対向している場合においては、ホール素子37b、37cの出力信号hb、hc、および回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)が1対1対1で特定される関係になっている。このため、ホール素子37b、37cの出力信号hb、hcによって回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)を求めることができる。
これにより、制御回路73は、回転軸30の軸線M2のXY座標(X0、Y0)に基づいて、回転軸30の軸線M2を回転中心線M1に近づけるために、トランジスタSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6を制御する支持制御を実行する。
これにより、共通接続端子T1、T2、T3からコイル50a、50b、50cに流す電流が制御される。このため、回転軸30の軸線M2が回転中心線M1に近づくことになる。
次に、本実施形態の永久磁石34a、34bの構造の詳細について図21〜図25を参照して説明する。
永久磁石34aは、磁極境界Q1から凹むように形成されている凹部81a、82aを有している。永久磁石34bは、磁極境界Q1から凹むように形成されている凹部81b、82bを有している。磁極境界Q1は、永久磁石34a、34bの間の境界を意味する。
凹部81a、81bは、互いに向き合うように形成されて非磁性体としての空気を収納する非磁性体収納部81を構成する。凹部82a、82bは、互いに向き合うように形成されて非磁性体としての空気を収納する非磁性体収納部82としての空所を構成する。非磁性体収納部81、82は、軸線M2を中心とする点対称になるように配置されている。
本実施形態の凹部81a、82a、81b、82bは、貫通穴内に開口されている。貫通穴は、永久磁石34a、34bのうち回転軸30が貫通されている穴である。凹部81a、82a、81b、82bは、それぞれ、貫通穴形成部110に繋がっている。貫通穴形成部110は、永久磁石34a、34bのうち貫通穴を形成する部位である。このことにより、非磁性体収納部81、82内に回転軸30が露出することになる。
非磁性体収納部81は、永久磁石34aの磁極形成部120aのうち磁極境界Q1側の領域121cがホール素子37a、37b、37cのうちいずれか1つの磁気センサに対向しているとき、1つの磁気センサを通過する磁束を補正する役割を果たす。
非磁性体収納部82は、永久磁石34bの磁極形成部120bのうち磁極境界Q1側の領域121cがホール素子37a、37b、37cのうちいずれか1つの磁気センサに対向しているとき、1つの磁気センサを通過する磁束を補正する役割を果たす。
ここで、永久磁石34aの磁極形成部120aのうち凹部81a、82aを除く領域は、軸線M2を中心とする円周方向に延びる周面が形成されている。永久磁石34bの磁極形成部120bのうち凹部81b、82bを除く領域は、軸線M2を中心とする円周方向に延びる外周面が形成されている。
本実施形態の永久磁石34a、34bは、磁極境界Q1を中心線とする線対称になるように形成されている。
次に。本実施形態の検出器130の作動について説明する。
非磁性体収納部81、82は、非磁性体である空気を収納している。このため、非磁性体収納部81、82は、永久磁石34a、34bのうち非磁性体収納部81、82以外の領域に比べて磁気抵抗が大きい。
このため、本実施形態では、永久磁石34a、34bに非磁性体収納部81、82を設けることにより、非磁性体収納部81、82を設けていない永久磁石34a、34bを用いた比較例である検出器130A(図24参照)に比べて、非磁性体収納部81、82の周辺(すなわち、永久磁石34a、34bのそれぞれの磁極境界Q1側)において径方向に通過する磁束(すなわち、磁束密度)を小さくすることができる。
したがって、検出器130で、以下の如く、永久磁石34a、34bの回転角度およびホール素子37a、37b、37cの検出磁束密度の間の非線形特性を緩和することができる。非線形特性は、永久磁石34a、34bの回転角度によってホール素子37a、37b、37cの検出磁束密度が変化する特性である。
まず、説明の便宜上、永久磁石34aの磁極形成部120aのうち軸線M2を中心とする円周方向中央部を磁極中央部121aとする。永久磁石34bの磁極形成部120bのうち軸線M2を中心とする円周方向中央部を磁極中央部121bとする。
そして、永久磁石34aの磁極形成部120aのうち磁極中央部121aがホール素子37a、37b、37cのうちいずれか1つの磁気センサに対向しているときに前記いずれか1つの磁気センサで検出される磁束密度を磁束密度Ba1とする。
永久磁石34bの磁極形成部120bのうち磁極中央部がホール素子37a、37b、37cのうちいずれか1つの磁気センサに対向しているときに前記いずれか1つの磁気センサで検出される磁束密度を磁束密度Ba2とする。
図21(c)では、永久磁石34bの磁極形成部120bのうち磁極中央部121bがホール素子37bに対向している例を示している。
また、永久磁石34aの磁極形成部120aのうち磁極中央部121aに対して磁極境界Q1側の領域121cがホール素子37a、37b、37cのうちいずれか1つの磁気センサに対向しているときに前記いずれか1つの磁気センサで検出される磁束密度を磁束密度Bb1とする。
永久磁石34bの磁極形成部120bのうち磁極中央部121bに対して磁極境界Q1側の領域121c(図21(b)参照)がホール素子37a、37b、37cのうちいずれか1つの磁気センサに対向しているときに前記いずれか1つの磁気センサで検出される磁束密度を磁束密度Bb2とする。
図21(b)では、永久磁石34bの磁極形成部120bのうち磁極中央部121bに対して磁極境界Q1側の領域121cがホール素子37bに対向している例を示している。
非磁性体収納部81、82は、永久磁石34a、34bにおいて、磁束密度Bb1を磁束密度Ba1に近づけ、かつ磁束密度Bb2を磁束密度Ba2に近づけるように構成されている。
一方、比較例である検出器130A(図24参照)では、永久磁石34a(或いは、34b)の外周面のうちホール素子37a、37b、37cのうちいずれかの磁気センサが対向する部位が円周方向中央側から境界Q1側に近づくと、前記いずれかの磁気センサの検出磁束密度が大きく変化する。このため、回転軸30の回転角度とホール素子37a、37b、37cの検出磁束密度との関係が非線形の関係になっている。
これに対して、本実施形態の検出器130は、比較例である検出器130A(図24参照)に比べて、磁束密度Bb1と磁束密度Ba1との差分が小さく、かつ磁束密度Bb2と磁束密度Ba2との差分が小さい。
なお、図23中実線は本実施形態の検出器130におけるホール素子37bの検出磁束密度を示し、図23中鎖線は対比例の検出器130Aにおけるホール素子37bの検出磁束密度を示している。
以上に説明した本実施形態によれば、検出器130は、ホール素子37a〜37cと、永久磁石34a、34bとを備える。
永久磁石34a、34bは、回転軸30とともに変位可能で、かつ回転軸30の軸線M2を中心として円周方向に並ぶように配置されて、軸線M2を中心とする径方向外側に磁極をそれぞれ形成する磁極形成部120a、120bを有する。永久磁石34a、34bの磁極形成部120a、120bは、互いに異なる極性の磁極を形成する。
回転軸30は、その軸線M2が回転中心線M1に対して変位可能に構成され、かつ回転中心線M1を中心として回転自在に構成されている。ホール素子37a〜37cは、永久磁石34a、34bに対して回転中心線M1に対する径方向外側に配置されて、永久磁石34a、34bの位置(XY座標)を検出するために、永久磁石34a、34bから発生される磁束密度を検出する。
永久磁石34a、34bのそれぞれの磁極形成部120a、120bのうち軸線M2を中心とする円周方向中央部を磁極中央部121a、121bとする。永久磁石34a、34bの磁極形成部120a、120bの境界を磁極境界Q1とする。
永久磁石34a、34bの磁極形成部120a、120bのうち磁極中央部121a、121bがホール素子37a〜37cのうちいずれかのホール素子に対向しているときに前記いずれかのホール素子で検出される磁束密度を磁束密度Ba1、Ba2とする。
永久磁石34a、34bの磁極形成部120a、120bのうち磁極中央部121a、121bと磁極境界Q1との間の領域121cがホール素子37a〜37cのうちいずれかのホール素子に対向しているときに前記いずれかのホール素子で検出される磁束密度Bb1、Bb2とする。
ここで、永久磁石34a、34bは、非磁性体収納部81、82によって、磁束密度Bb1を磁束密度Ba1に近づけるとともに、磁束密度Bb2を磁束密度Ba2に近づけるように構成されている。
以上により、本実施形態によれば、比較例である検出器130Aに比べて、磁束密度Bb1と磁束密度Ba1と差分が小さくなり、磁束密度Bb2と磁束密度Ba2と差分が小さくなる。
このため、永久磁石34a、34bの回転角度とホール素子37a、37b、37cの検出磁束密度との間の非線形性を緩和することができる。よって、回転軸30の軸線M2の座標(位置情報)の算出誤差の増大化を抑制することができる。
これにより、回転軸30の軸線M2の座標の算出が可能である座標算出範囲を広げることができる。
本実施形態では、永久磁石34a、34bに非磁性体収納部81、82を設けることにより、軸線M2の座標の算出誤差の増大化を抑制する。このため、低コストで軸線M2の座標の算出誤差の増大化を抑制することができる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、永久磁石34a、34bにおいて磁性体収納部81、82としての空所を形成した例について説明したが、これに代えて、永久磁石34a、34bにおいて平坦面140a、140bを設けた本第2実施形態について図26、図27を参照して説明する。
本実施形態の検出器130の永久磁石34aの磁極形成部120aは、図26に示すように、平坦面140a、141a、および外周面142aを備える。
平坦面140a、141aは、それぞれ、磁極形成部120aのうち磁極中央部121aに対して磁極境界Q1側に配置されている第2面である。平坦面140a、141aは、軸線M2を中心とする角度が互いにオフセットした位置に設けられている。
平坦面140a、141aは、それぞれ、軸線M2を中心とする径方向に交差(具体的には、直交)して平坦になるように形成されている。
外周面142aは、永久磁石34aの磁極形成部120aのうち磁極境界Q1に対して磁極中央部121a側に設けられている第1面である。外周面142aは、軸線M2を中心とする円周方向に延びるように形成されている。
以下、説明の便宜上、外周面142aおよび軸線M2の間の距離を距離Laとする。平坦面140aおよび軸線M2の間の距離が、距離Laよりも短くなり、かつ平坦面141aおよび軸線M2との間の距離が、距離Laよりも短くなるように磁極形成部120aが形成されている。
永久磁石34bの磁極形成部120bは、平坦面140b、141bおよび外周面142bを備える。
平坦面140b、141bは、それぞれ、磁極形成部120bのうち磁極中央部121bに対して磁極境界Q1側に配置されている第1面である。
平坦面140b、141bは、軸線M2を中心とする角度が互いにオフセットした位置に設けられている。平坦面140b、141bは、それぞれ、軸線M2を中心とする径方向に交差(具体的には、直交)して平坦になるように形成されている。
外周面142bは、磁極形成部120bのうち磁極境界Q1に対して磁極中央部121b側に配置されている第1面である。外周面142bは、軸線M2を中心とする円周方向に延びるように形成されている。
以下、説明の便宜上、外周面142bおよび軸線M2の間の距離を距離Lbとする。平坦面140bおよび軸線M2の間の距離が、距離Lbよりも短くなり、かつ平坦面141bおよび軸線M2との間の距離が、距離Lbよりも短くなるように磁極形成部120bが形成されている。
永久磁石34aの平坦面140aと永久磁石34bの平坦面140bとは磁極境界Q1を挟んで並べられることにより、1つの平面140を形成する。永久磁石34aの平坦面141aと永久磁石34bの平坦面141bとは磁極境界Q1を挟んで並べられることにより、1つの平面141を形成する。
平面140、141は、軸線M2を中心とする円周方向において180(deg)オフセットして配置されている。
本実施形態の永久磁石34a、34bは、磁極境界Q1を中心線とする線対称になるように形成されている。
このように構成される本実施形態の検出器130では、永久磁石34aの磁極形成部120aの磁極中央部121aがホール素子37a、37b、37cのうちいずれか1つの磁気センサに対向している状態を第1状態とする。
永久磁石34aの磁極形成部120aのうち磁極中央部121aに対して磁極境界Q1側の領域121cが前記いずれか1つの磁気センサに対向している状態を第2状態とする。
第2状態では、第1状態に比べて、前記1つの磁気センサおよび磁極形成部120aの間の距離が大きくなる。したがって、1つの磁気センサおよび磁極形成部120aの間に存在する非磁性体としての空気の体積が大きくなる。
一方、永久磁石34bの磁極形成部120bのうち磁極中央部121bがホール素子37a、37b、37cのうちいずれか1つの磁気センサに対向している状態を第3状態とする。
永久磁石34bの磁極形成部120bのうち磁極中央部121bに対して磁極境界Q1側の領域121cが前記いずれか1つの磁気センサに対向している状態を第4状態とする。
第4状態では、第3状態に比べて、前記1つの磁気センサおよび磁極形成部120aの間の距離が大きくなる。したがって、前記1つの磁気センサおよび磁極形成部120bの間の距離が大きくなる。
以上により、外周面142a、142bおよび平坦面140a、141a、140b、141bによって、永久磁石34a、34bのそれぞれの磁極境界Q1側の周辺において径方向に通過する磁束を減らすことができる。
よって、永久磁石34a、34bは、磁束密度Bb1を磁束密度Ba1に近づけるとともに、磁束密度Bb2を磁束密度Ba2に近づけるように構成されていることになる。
以上により、上記第1実施形態と同様に、検出器130Aに比べて、磁束密度Bb1と磁束密度Ba1と差分が小さくなり、磁束密度Bb2と磁束密度Ba2と差分が小さくなる。よって、検出器130において、よって、回転軸30の軸線M2の座標(位置情報)の算出誤差の増大化を抑制することができる。
(第3実施形態)
上記第1実施形態では、永久磁石34a、34bにおいて、凹部81a、82a、81b、82bが径方向内側に開口した例について説明したが、これに代えて、本第3実施形態では、凹部81a、82a、81b、82bを図28に示すように形成した例について説明する。
本実施形態の永久磁石34a、34bにおいて、凹部81a、81bは、軸線M2を中心とする径方向外側に開口するように形成されている。永久磁石34a、34bにおいて、凹部82a、82bは、軸線M2を中心とする径方向外側に開口するように形成されている。
このことにより、非磁性体収納部81、82がそれぞれ軸線M2を中心とする径方向外側に開口されることになる。
よって、本実施形態の検出器130は、非磁性体収納部81、82によって、永久磁石34a、34bの磁極境界Q1側の周辺において径方向に通過する磁束を減らすことができる。
これにより、検出器130A(図24参照)に比べて、磁束密度Bb1と磁束密度Ba1と差分が小さくなり、磁束密度Bb2と磁束密度Ba2と差分が小さくなる。よって、
回転軸30の軸線M2の座標(位置情報)の算出誤差の増大化を抑制することができる。
(第4実施形態)
上記第1実施形態では、非磁性体収納部81、82に収納する非磁性体としての空気を用いた例について説明したが、これに代えて、本第4実施形態では、図30に示すように、アルミニウム、銅等の金属材料、或いは樹脂材料等の非磁性体84a、84bを非磁性体収納部81、82に収納する例について説明する。
本実施形態の永久磁石34a、34bの非磁性体収納部81、82には、アルミニウム、銅等の金属材料、或いは樹脂材料等の非磁性体84a、84bが充填されている。よって、本実施形態の検出器130は、検出器130A(図24参照)に比べて、磁束密度Bb1と磁束密度Ba1との差分が小さくなり、磁束密度Bb2と磁束密度Ba2との差分が小さくなる。
以上により、上記第1実施形態と同様に、回転軸30の軸線M2の座標(位置情報)の算出誤差の増大化を抑制することができる。
本実施形態では、永久磁石34a、34bの非磁性体収納部81、82には、金属材料或いは樹脂材料の非磁性体84a、84bが収納されている。このため、永久磁石34a、34bの剛性を増すことができる。
(第5実施形態)
上記第1〜第4実施形態では、永久磁石34a、34bに対して軸線M2を中心とする径方向外側にホール素子37a、37b、37cを配置した例について説明したが、これに代えて、永久磁石34a、34bに対して軸線M2を中心とする径方向内側にホール素子37a、37b、37cを配置した本第5実施形態について図31を参照して説明する。
図31に本実施形態の検出器130の概略構成を示す。
本実施形態の検出器130の永久磁石34a、34bは、ホール素子37a、37b、37cとの配置関係が相違するだけで、上記第1実施形態と実質的に同様、永久磁石34a、34bが回転中心線M1を中心として回転自在で、かつ回転中心線M1から永久磁石34a、34bの軸線M2が傾くことが可能に構成される。
本実施形態の検出器130では、上記第1実施形態と同様、ホール素子37a、37b、37cは、永久磁石34a、34bの軸線M2のXY座標を算出するために用いられる。
永久磁石34aは、軸線M2を中心とする径方向内側に磁極を形成する磁極形成部120aを有する。永久磁石34bは、軸線M2を中心とする径方向内側に磁極を形成する磁極形成部120bを有する。
本実施形態の検出器130の永久磁石34a、34bでは、凹部81a、82a、81b、82bは、軸線M2を中心とする径方向内側に開口するように形成されている。これにより、非磁性体収納部81、82が軸線M2を中心とする径方向内側に開口されることになる。
凹部81a、81bは、非磁性体収納部81としての空所部を形成する。凹部82a、82bは、非磁性体収納部82としての空所部を形成する。
永久磁石34aの磁極形成部120aのうち凹部81a、82a以外の領域は、軸線M2を中心とする円周方向に延びる内周面を形成する。永久磁石34bの磁極形成部120bのうち凹部81b、82b以外の領域は、軸線M2を中心とする円周方向に延びる内周面を形成する。
ここで、永久磁石34aの磁極形成部120aのうち磁極中央部121aがホール素子37a、37b、37cのうちいずれか1つの磁気センサに対向しているときに前記いずれか1つの磁気センサで検出される磁束密度を磁束密度Ba1とする。
永久磁石34bの磁極形成部120bのうち磁極中央部がホール素子37a、37b、37cのうちいずれか1つの磁気センサに対向しているときに前記いずれか1つの磁気センサで検出される磁束密度を磁束密度Ba2とする。
永久磁石34aの磁極形成部120aのうち磁極中央部121aに対して磁極境界Q1側の領域121cがホール素子37a、37b、37cのうちいずれか1つの磁気センサに対向しているときに前記いずれか1つの磁気センサで検出される磁束密度を磁束密度Bb1とする。
永久磁石34bの磁極形成部120bのうち磁極中央部121bに対して磁極境界Q1側の領域121c(図21(b)参照)がホール素子37a、37b、37cのうちいずれか1つの磁気センサに対向しているときに前記いずれか1つの磁気センサで検出される磁束密度を磁束密度Bb2とする。
非磁性体収納部81、82は、永久磁石34a、34bにおいて、磁束密度Bb1を磁束密度Ba1に近づけ、かつ磁束密度Bb2を磁束密度Ba2に近づけるように構成されている。
以上説明した本実施形態の検出器130は、対比例である検出器130Aに比べて、永久磁石34a、34bの磁極境界Q1側の周辺において径方向に通過する磁束密度を減らすことができる。
よって、対比例である検出器130A(図24参照)に比べて、磁束密度Bb1と磁束密度Ba1との差分が小さくなり、磁束密度Bb2と磁束密度Ba2との差分が小さくなる。これにより、上記第1実施形態と同様に、回転軸30の軸線M2の座標(位置情報)の算出誤差の増大化を抑制することができる。
(第6実施形態)
上記第5実施形態では、永久磁石34a、34bにおいて、凹部81a、82a、81b、82bを軸線M2を中心とする径方向内側に開口するように形成した例について説明したが、これに代えて、本第6実施形態では、図32を参照して、永久磁石34a、34bにおいて、凹部81a、82a、81b、82bを軸線M2を中心とする径方向外側に開口するように形成した例について説明する。
図32に本実施形態の検出器130の概略構成を示す。
本実施形態の検出器130と上記第5実施形態の検出器130とは、凹部81a、82a、81b、82bの位置が互いに相違するだけで、その他の構成は、同一である。
永久磁石34a、34bにおいて、凹部81a、82a、81b、82bは、軸線M2を中心とする径方向外側に開口されている。これにより、非磁性体収納部81、82が軸線M2を中心とする径方向外側に開口されることになる。
このため、本実施形態では、対比例である検出器130Aに比べて、永久磁石34a、34bの磁極境界Q1側の周辺において径方向に通過する磁束を減らすことができる。よって、上記第5実施形態と同様に、検出器130Aに比べて、磁束密度Bb1と磁束密度Ba1との差分を小さくし、磁束密度Bb2および磁束密度Ba2の差分を小さくすることができる。
よって、検出器130において、回転軸30の軸線M2の座標(位置情報)の算出誤差の増大化を抑制することができる。
(他の実施形態)
(1)上記第1〜第6実施形態では、ロータ36のうち複数の永久磁石61がステータ35に対して軸線Sを中心とする径方向外側に配置されているアウタロータ型の電動モータ10を本発明の電動モータとする例について説明したが、これに代えて、次のようにしてもよい。
すなわち、ロータ36のうち複数の永久磁石61がステータ35に対して軸線M2を中心とする径方向内側に配置されているインナロータ型の電動モータ10を本発明の電動モータとする。
この場合、ロータケース60のうち回転軸30に接続される支持部60aがステータ35(すなわち、コイル50a、50b、50c、コイル51a、51b、51c)に対して軸線方向の他方側に配置されている。
(2)上記第1〜第6実施形態では、本発明の電動モータ10として同期型の三相交流モータを構成した例について説明したが、これに代えて、誘導型の電動機、或いは直流電動機を本発明の電動モータ10としてもよい。
(3)上記第1〜第6実施形態では、機械的軸受けである軸受け32として、転がり軸受を用いた例について説明したが、これに代えて、軸受け32として、すべり軸受、および流体軸受を用いてもよい。すべり軸受は、すべり面で軸を受ける軸受である。流体軸受は、液体、または気体によって支持される軸受である。
(4)上記第1〜第6実施形態では、コイル50a、50b、50cをスター結線で接続した例について説明したが、これに代えて、コイル50a、50b、50cをデルタ結線で接続してもよい。
或いは、制御回路73が、直流電源Baからコイル50a、50b、50cのそれぞれに流れる電流をコイル毎に独立して制御してもよい。
(5)上記第1〜第6実施形態では、コイル51a、51b、51cをスター結線で接続した例について説明したが、これに代えて、コイル51a、51b、51cをデルタ結線で接続してもよい。
(6)上記第1〜第6実施形態では、ホール素子37aのZ座標、ホール素子37bのZ座標、およびホール素子37cのZ座標が一致するようにした例について説明したが、これに代えて、ホール素子37aのZ座標、ホール素子37bのZ座標、およびホール素子37cのZ座標のうちいずれか2つのホール素子のZ座標が不一致になるようにホール素子37a、37b、37cを配置してもよい。
(7)上記第1〜第6実施形態では、コイル51a、51b、51cをスター結線で接続した例について説明したが、これに限らず、コイル51a、51b、51cに流れる電流をコイル毎に独立して制御する電流制御回路を採用してもよい。
(8)上記第1〜第6実施形態では、コイル50a、50b、50cをスター結線で接続した例について説明したが、これに限らず、コイル50a、50b、50cに流れる電流をコイル毎に独立して制御する電流制御回路を採用してもよい。
(9)上記第1〜第6実施形態では、電動モータ10の回転軸30の軸線方向一方側を機械軸受けで支持し、かつ回転軸30の軸線方向他方側を磁気軸受けで支持した例について説明したが、これに代えて、電動モータ10の回転軸30の軸線方向一方側を磁気軸受けで支持し、かつ回転軸30の軸線方向他方側を磁気軸受けで支持してもよい。
(10)上記第1〜第6実施形態では、本発明の複数の永久磁石としての2つの永久磁石34a、34bを周方向に並べた例について説明したが、これに代えて、本発明の複数の永久磁石としての4つ以上の永久磁石を周方向に並べてもよい。
(11)上記第1〜第6実施形態では、磁気軸受を構成する複数の永久磁石61と、回転軸30の軸線M2の座標や回転軸30の回転角度を求めるための永久磁石34a、34bとを別々に設けた例について説明したが、これに代えて、磁気軸受を構成する永久磁石61と、回転軸30の軸線M2の座標や回転軸30の回転角度を求めるための永久磁石34a、34bとを共通にして電動モータ10を構成してもよい。
(12)上記第1〜第6実施形態では、磁束密度(或いは、磁束)を検出する磁気センサ37a、37b、37cとしてホール素子を用いた例について説明したが、ホール素子以外の磁気抵抗効果素子(MR素子、AMR素子、GMR素子)或いは、トンネル磁気抵抗効果素子(TMR素子)等を磁気センサ37a、37b、37cとして用いてもよい。
(13)上記第1〜第6実施形態では、ホール素子37a、37b、37cを回転中心線M1を中心とする周方向に等角度間隔に並べた例について説明したが、これに限らず、ホール素子37a、37b、37cのうち任意の2つのホール素子は、それぞれ、回転中心線M1を中心とする点対称となる位置から外れているのであれば、ホール素子37a、37b、37cを回転中心線M1を中心とする周方向に等角度間隔に並べる必要がない。
(14)上記第1、第3、5、6実施形態では、非磁性体収納部81、82内の空気を非磁性体とした例について説明したが、空気に代えて樹脂材料や金属材料からなる非磁性体を非磁性体収納部81、82内に配置してもよい。
(15)上記第1〜第6実施形態では、永久磁石34a、34bを回転軸30に直接装着している電動モータ10について説明したが、これに代えて、永久磁石34a、34bを他の部材を介して回転軸30に装着するようにしてもよい。
例えば、永久磁石34a、34bをロータ36を介して回転軸30に装着するようにしてもよい。つまり、ロータ36の一部に永久磁石34a、34bを配置して、回転軸30とともに永久磁石34a、34bを回転させることができる。
(16)上記第1〜第6実施形態では、回転軸30の軸線M2のXY座標を、回転軸30のうち軸線方向他方側端部における軸線M2のXY座標とした例について説明したが、これに限らず、回転軸30の軸線M2のXY座標としては、回転軸30のうち軸受け32で支持される支点よりも軸線方向他方側の部位における軸線M2のXY座標ならば、どの部位における軸線M2のXY座標でもよい。
(17)上記第1〜第6実施形態では、コイル51a、51b、51cをコイル50a、50b、50cに対して軸線M2を中心とする径方向内側に配置した例について説明したが、これに代えて、コイル51a、51b、51cをコイル50a、50b、50cに対して軸線M2を中心とする径方向外側に配置してもよい。
(18)上記第1〜第6実施形態では、永久磁石34a、34bの軸線M2のXY座標を算出するために、3つのホール素子37a、37b、37cを用いた例について説明したが、これに代えて、4つ以上のホール素子を用いてもよい。
(19)上記第2実施形態では、永久磁石34aにおいて、第2面として平坦面140a、141aを設けた例について説明したが、これに限らず、平坦面以外の以外の面を第2面として永久磁石34aに設けてもよい。
同様に、上記第2実施形態では、永久磁石34bにおいて、第2面としての平坦面140b、141bを設けた例について説明したが、これに限らず、平坦面以外の以外の面を第2面として永久磁石34bに設けてもよい。
つまり、永久磁石34a、34bにおいて第2面としては、平坦に形成されている平坦面に限らず、第2面および軸線M2の間の距離が第1面および軸線M2の間の距離に比べて短いのであれば、どのような面を用いてもよい。
(20)上記第1〜第6実施形態では、磁気センサとして、磁束密度を検出するホール素子37a、37b、37cを用いた例について説明したが、これに代えて、磁気センサとして、磁束を検出するセンサを用いてもよい。
(21)上記第2実施形態では、平坦面140a、140b、140b、141bとして、軸線M2を中心とする径方向に直交する面を用いた例について説明したが、これに限らず、平坦面140a、140b、140b、141bとしては、軸線M2を中心とする径方向に交差する面であるならば、どのような面でもよい。
(22)なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記第1〜第6実施形態、および他の実施形態の一部または全部に記載された第1の観点によれば、第1の観点によれば、磁気センサと、回転軸とともに変位可能で、かつ回転軸の軸線を中心として円周方向に並べられて、軸線を中心とする径方向外側および内側のうちいずれか一方側に磁極を形成する磁極形成部をそれぞれ有する複数の永久磁石と、を備え、
複数の永久磁石のうち円周方向に隣り合う2つの永久磁石の磁極形成部は、互いに異なる極性の磁極を形成し、さらに回転軸は、その軸線が回転中心線に対して変位可能に構成され、かつ回転中心線を中心として回転自在に構成されており、
磁気センサは、複数の永久磁石に対していずれか一方側に配置されており、
軸線の位置情報を求めるために、複数の永久磁石から発生される磁束を磁気センサによって検出する検出器であって、
複数の永久磁石のそれぞれの磁極形成部のうち軸線を中心とする円周方向中央部を磁極中央部とし、複数の永久磁石のうち円周方向に隣り合う2つの永久磁石の境界を磁極境界とし、複数の永久磁石のうちいずれかの永久磁石の磁極形成部のうち磁極中央部が磁気センサに対向しているときに磁気センサにより検出される磁束を第1磁束とし、いずれかの永久磁石の磁極形成部のうち磁極中央部に対して磁極境界側の領域が磁気センサに対向しているときに磁気センサにより検出される磁束を第2磁束とし、第2磁束を第1磁束に近づけるように複数の永久磁石が構成されている。
第2の観点によれば、隣り合う2つの永久磁石は、磁極境界から凹むように形成されている凹部をそれぞれ含み、それぞれの凹部が向き合って非磁性体を収納する磁性体収納部を構成し、複数の永久磁石は、非磁性体によって第2磁束に第1磁束を近づけるように構成されている。
これにより、非磁性体によって第2磁束に第1磁束を近づけるように複数の永久磁石を構成することができる。
第3の観点によれば、隣り合う2つの永久磁石の凹部は、それぞれ、前記軸線を中心とする径方向外側に開口されている。
第4の観点によれば、複数の永久磁石は、軸線を中心とする径方向内側に配置されて軸線の方向に貫通する貫通穴を形成する貫通穴形成部を構成し、隣り合う2つの永久磁石の凹部は、それぞれ、貫通穴に開口されている。
第5の観点によれば、非磁性体は、樹脂材料によって構成されている。このため、非磁性体によって複数の永久磁石の剛性を増すことができる。
第6の観点によれば、非磁性体は、金属材料によって構成されている。このため、非磁性体によって複数の永久磁石の剛性を増すことができる。
第7の観点によれば、非磁性体は、空気である。
第8の観点によれば、磁気センサは、複数の永久磁石に対して軸線を中心とする径方向外側に配置されており、複数の永久磁石のそれぞれの磁極形成部において磁極境界に対して磁極中央部側には、軸線を中心とする円周方向に延びる第1面が設けられており、さらに複数の永久磁石のそれぞれの磁極形成部において磁極中央部に対して磁極境界側には、第2面が設けられており、第2面および軸線の間の距離が第1面および軸線の間の距離に比べて短くなるように磁極形成部が形成されており、複数の永久磁石は、第1面および第2面によって第2磁束に第1磁束を近づけるように構成されている。
第9の観点によれば、第2面は、軸線を中心とする径方向に交差し、かつ平坦に形成されている平坦面である。
第10の観点によれば、ロータと、軸線が回転中心線に対して変位可能に設けられて、ロータの回転力を出力する回転軸と、電磁力によってロータに回転力を発生させるステータと、回転軸を電磁力によって回転自在に支持する磁気軸受と、回転軸とともに変位可能で、かつ軸線を中心として円周方向に並べられて、軸線を中心とする径方向外側および内側のうちいずれか一方側に磁極を形成する磁極形成部をそれぞれ有する複数の永久磁石と、
複数の永久磁石に対していずれか一方側に配置されて回転中心線を中心とする周方向に並べられて、永久磁石から発生される磁束を検出する複数の磁気センサと、
複数の磁気センサの出力値に基づいて、軸線の位置情報を求める検出部と、
検出部によって求められた位置情報に基づいて、回転軸の軸線を回転中心線に近づけるように磁気軸受を制御する制御部と、を備え、
複数の永久磁石のうち円周方向に隣り合う2つの永久磁石の磁極形成部は、互いに異なる極性の磁極を形成し、複数の永久磁石のそれぞれの磁極形成部のうち軸線を中心とする円周方向中央部を磁極中央部とし、複数の永久磁石のうち円周方向に隣り合う2つの永久磁石の境界を磁極境界とし、
複数の永久磁石のうちいずれかの永久磁石の磁極形成部のうち磁極中央部が複数の磁気センサのうちいずれかの磁気センサに対向しているときにいずれかの磁気センサにより検出される磁束を第1磁束とし、いずれかの永久磁石の磁極形成部のうち磁極中央部に対して磁極境界側の領域がいずれかの磁気センサに対向しているときにいずれかの磁気センサにより検出される磁束を第2磁束とし、第2磁束を第1磁束に近づけるように複数の永久磁石が構成されている。
以上により、電動モータシステムにおいて、回転軸の軸線の位置情報の算出誤差の増大化を抑制することができる。
第11の観点によれば、複数の磁気センサは、3つの磁気センサである。
第12の観点によれば、3つの磁気センサのうちどの2つの磁気センサをとってもこれら2つの磁気センサを結ぶ仮想線が回転中心線から外れるように3つの磁気センサが配置されている。
1 電動モータシステム
10 電動モータ
30 回転軸
34a、34b 永久磁石
37a、37b、37c ホール素子
81a、82a、81b、82b 凹部
81、82 磁性体収納部
120 磁極形成部
130 検出器

Claims (12)

  1. 磁気センサ(37a〜37c)と、
    回転軸(30)とともに変位可能で、かつ前記回転軸の軸線(M2)を中心として円周方向に並べられて、前記軸線を中心とする径方向外側および内側のうちいずれか一方側に磁極を形成する磁極形成部(120a、120b)をそれぞれ有する複数の永久磁石(34a、34b)と、を備え、
    前記複数の永久磁石のうち円周方向に隣り合う2つの永久磁石の磁極形成部は、互いに異なる極性の磁極を形成し、
    さらに前記回転軸は、その前記軸線が回転中心線(M1)に対して変位可能に構成され、かつ前記回転中心線を中心として回転自在に構成されており、
    前記磁気センサは、前記複数の永久磁石に対して前記いずれか一方側に配置されており、
    前記軸線の位置情報を求めるために、前記複数の永久磁石から発生される磁束を前記磁気センサによって検出する検出器であって、
    前記複数の永久磁石のそれぞれの前記磁極形成部のうち前記軸線を中心とする円周方向中央部を磁極中央部(121a、121b)とし、
    前記複数の永久磁石のうち円周方向に隣り合う2つの永久磁石の境界を磁極境界(Q1)とし、
    前記複数の永久磁石のうちいずれかの永久磁石の前記磁極形成部のうち前記磁極中央部が前記磁気センサに対向しているときに前記磁気センサにより検出される磁束を第1磁束とし、
    前記いずれかの永久磁石の前記磁極形成部のうち前記磁極中央部に対して前記磁極境界側の領域(121c)が前記磁気センサに対向しているときに前記磁気センサにより検出される磁束を第2磁束とし、
    前記第2磁束を前記第1磁束に近づけるように前記複数の永久磁石が構成されている検出器。
  2. 前記隣り合う2つの永久磁石は、前記磁極境界から凹むように形成されている凹部(81a、81b、82a、82b)をそれぞれを含み、前記それぞれの凹部が向き合って非磁性体を収納する磁性体収納部(81、82)を構成し、
    前記複数の永久磁石は、前記非磁性体によって前記第2磁束に前記第1磁束を近づけるように構成されている請求項1に記載の検出器。
  3. 前記隣り合う2つの永久磁石の凹部は、それぞれ、前記軸線を中心とする径方向外側に開口されている請求項2に記載の検出器。
  4. 前記複数の永久磁石は、前記軸線を中心とする径方向内側に配置されて前記軸線の方向に貫通する貫通穴を形成する貫通穴形成部(110)を構成し、
    前記隣り合う2つの永久磁石の凹部は、それぞれ、前記貫通穴に開口されている請求項2に記載の検出器。
  5. 前記非磁性体は、樹脂材料によって構成されている請求項1ないし4のいずれか1つに記載の検出器。
  6. 前記非磁性体は、金属材料によって構成されている請求項1ないし5のいずれか1つに記載の検出器。
  7. 前記非磁性体は、空気である請求項1ないし5のいずれか1つに記載の検出器。
  8. 前記磁気センサは、前記複数の永久磁石に対して前記軸線を中心とする径方向外側に配置されており、
    前記複数の永久磁石のそれぞれの前記磁極形成部において前記磁極境界に対して前記磁極中央部側には、前記軸線を中心とする円周方向に延びる第1面(142a、142b)が設けられており、
    さらに前記複数の永久磁石のそれぞれの前記磁極形成部において前記磁極中央部に対して前記磁極境界側には、第2面(140a、140b、141a、141b)が設けられており、
    前記第2面および前記軸線の間の距離が前記第1面および前記軸線の間の距離に比べて短くなるように前記磁極形成部が形成されており、
    前記複数の永久磁石は、前記第1面および第2面によって前記第2磁束に前記第1磁束を近づけるように構成されている請求項1に記載の検出器。
  9. 前記第2面は、前記軸線を中心とする径方向に交差し、かつ平坦に形成されている平坦面である請求項8に記載の検出器。
  10. ロータ(36)と、
    軸線(M2)が回転中心線(M1)に対して変位可能に設けられて、前記ロータの回転力を出力する回転軸(30)と、
    電磁力によって前記ロータに前記回転力を発生させるステータ(35)と、
    前記回転軸を電磁力によって回転自在に支持する磁気軸受(50a、50b、50c、61)と、
    前記回転軸とともに変位可能で、かつ前記軸線を中心として円周方向に並べられて、前記軸線を中心とする径方向外側および内側のうちいずれか一方側に磁極を形成する磁極形成部(120a、120b)をそれぞれ有する複数の永久磁石(34a、34b)と、
    前記複数の永久磁石に対して前記いずれか一方側に配置されて前記回転中心線を中心とする周方向に並べられて、前記永久磁石から発生される磁束を検出する複数の磁気センサ(37a、37b、37c)と、
    前記複数の磁気センサの出力値に基づいて、前記軸線の位置情報を求める検出部(S163、S173、S183、S193、S203、S213)と、
    前記検出部によって求められた位置情報に基づいて、前記回転軸の前記軸線を前記回転中心線に近づけるように前記磁気軸受を制御する制御部(S164、S174、S184、S194、S204、S214)と、を備え、
    前記複数の永久磁石のうち円周方向に隣り合う2つの永久磁石の磁極形成部は、互いに異なる極性の磁極を形成し、
    前記複数の永久磁石のそれぞれの前記磁極形成部のうち前記軸線を中心とする円周方向中央部を磁極中央部(121a、121b)とし、
    前記複数の永久磁石のうち円周方向に隣り合う2つの永久磁石の境界を磁極境界(Q1)とし、
    前記複数の永久磁石のうちいずれかの永久磁石の前記磁極形成部のうち前記磁極中央部が前記複数の磁気センサのうちいずれかの磁気センサに対向しているときに前記いずれかの磁気センサにより検出される磁束を第1磁束とし、
    前記いずれかの永久磁石の前記磁極形成部のうち前記磁極中央部に対して前記磁極境界側の領域(121c)が前記いずれかの磁気センサに対向しているときに前記いずれかの磁気センサにより検出される磁束を第2磁束とし、
    前記第2磁束を前記第1磁束に近づけるように前記複数の永久磁石が構成されている電動モータシステム。
  11. 前記複数の磁気センサは、3つの磁気センサである請求項10に記載の電動モータシステム。
  12. 前記3つの磁気センサのうちどの2つの磁気センサをとってもこれら2つの磁気センサを結ぶ仮想線が前記回転中心線から外れるように前記3つの磁気センサが配置されている請求項11に記載の電動モータシステム。
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