以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。
なお、以下に示す実施の形態は、発明の技術的思想(構造、配置)を具体化するための装置や方法を例示したものであって、本発明の技術的思想は、下記のものに特定されるものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において、種々の変更を加えることができる。
特に、図面は模式的なものであり、装置やシステムの構成等は現実のものとは異なることに留意すべきである。
本実施の形態は、例えば、人間や動物等の移動する生体の他、ドローンやロボット又は農機や建機等の重機のような移動する非生体等に装着された移動体情報検出端末と、この移動体情報検出端末に対して近傍となる表示装置と、移動体情報検出端末及び表示装置に対して遠隔地点となる解析結果提供装置とで構成された移動体情報提供システムとして説明する。表示装置と解析結果提供装置とを総称して移動体情報解析装置(外部装置)と称する。
前述の生体及び非生体を総称して移動体と称する。生体は、マラソン選手やラグビー選手、サッカー選手、卓球選手、自転車競技等の競技者、又は動物等が好ましい。
以下の説明において、実施の形態1では、移動体情報提供システムの概要を説明し、実施の形態2では、この移動体情報提供システムの具体的な構成を例示して説明する。
<実施の形態1>
図1は、本実施の形態1に係る移動体情報提供システムの概略構成図である。
移動体情報提供システムは、図1に示すように、生体である競技者SPi(移動体)に装着されたバンドタイプの移動体情報検出端末(以下、「ウェアラブルデバイス1」という)と、携帯パソコン、タブレット、スマートフォン等の通信機能を備えた表示装置と、解析センタCの解析結果提供装置3等で構成されている。
この表示装置の一例として、実施の形態においては、タブレット2を用いて説明する。
上述のウェアラブルデバイス1は、例えば無線通信規格によって、タブレット2と無線通信を行う。また、タブレット2は、インターネット網Nを介して、クラウド等に配置された解析結果提供装置3と通信可能となっている。
ウェアラブルデバイス1は、複数の競技者SPiのそれぞれが装着する。ウェアラブルデバイス1は、例えば、各競技者SPiの手首に装着して使用される。フィールドで競技する競技者SPi(例えば、サッカー選手やラグビー選手等)が、ウェアラブルデバイス1を装着して競技や練習を行う。
ウェアラブルデバイス1は、無線通信モジュール(以下、「無線モジュール11」という)と、電池モジュール12と、メイン制御モジュール13と、出力モジュール14とを備えている。さらに、複数のセンサモジュールを備えている。
これらのセンサモジュールは、例えば、位置センサ15(高感度位置情報検出センサであるGNSS(Global Navigation Satellite System)モジュールともいう)と、生体情報検出センサ16と、環境情報検出センサ17、移動体状態情報検出センサ18等よりなる。
位置センサ15は、例えば、後述するGNSS衛星AS1を用いて測位する、GPS(Global Positioning System)等の衛星測位システムモジュールである。
生体情報検出センサ16は、競技者SPiの心拍数や脈拍数等の生体情報を検出する心拍センサや脈拍センサ等の各種センサを含む。
環境情報検出センサ17は、競技者SPiの周囲の気圧や気温等の周囲情報を取得する気圧センサや温度センサ等の各種センサを含む。
移動体状態情報検出センサ18は、競技者SPiがどんな姿勢か、どんな速度か等を検出する9軸センサ(移動体状態検出モジュールともいう)である。9軸センサは、ジャイロセンサ(3軸)、加速度センサ(3軸)、地磁気センサ(3軸)等よりなる。
メイン制御モジュール13は、記憶部131(デバイス側位置算出データ用記憶部(330)ともいう)、制御部132、及び両者を繋ぐインタフェース(図示せず)を備える。
出力モジュール14は、例えば、LEDランプ、バイブレータ、音声再生装置(スピーカやブザー)等により構成される。電池モジュール12は、バッテリや電池を含んで構成される。
タブレット2は、例えば、競技者SPiの位置と疲れ具合の関係等を、競技者SPiに対して近傍(ベンチ前等)において、把握したいチームの監督MGやコーチが使用するタブレット型のコンピュータ(携帯端末)である。
タブレット2は、図1に示すように、タブレット側無線モジュール21、収集解析アプリケーション部22、モバイルデータ通信部23、及び記憶部(以下、「タブレット側記憶部24」と称する)を備える。このタブレット側記憶部24を第1の位置算出データ用記憶部(330)とも称する。
タブレット2は、モバイルデータ通信部23により、通信事業者が設置したアンテナを介して、インターネット網Nに接続可能である。一方、解析結果提供装置3も、インターネット網Nに接続可能である。これにより、タブレット2と解析結果提供装置3は互いに通信可能である。
解析結果提供装置3は、例えば、競技者SPiのパフォーマンス計測、センサ補正、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、人材マッチング、競技者SPiの医療、競技者SPiのトレーニング等を担う情報を提供するアプリケーションサービス部31と、競技者SPiの個人データ、チームデータ、環境データ、解析データを記憶するデータベース32とを備える。
(デバイス管理)
図2は、タブレット2におけるデバイス管理の説明図である。
ウェアラブルデバイス1の無線モジュール11とタブレット側無線モジュール21とが接続すると、タブレット2では、送信側のウェアラブルデバイス1を探知し(ステップS1)、ウェアラブルデバイス1のユーザインタフェース(UI)に対し、タブレット2と接続中であることを通知する(ステップS3)。
次に、タブレット2は、ウェアラブルデバイス1に固有の情報(Bluetooth(登録商標)の場合は、又はデバイスアドレス、Wi−Fi(登録商標)の場合、若しくはMACアドレス、無線モジュールに固有の情報がない場合は、ウェアラブルデバイス1のソフトウエアに固有のプロファイル)を取得する(ステップS5)。
上述の固有の情報である、デバイスアドレス、MACアドレス、固有のプロファイルを総称して、ウェアラブルデバイス識別情報と称する。
次に、その固有の情報を画面(図示省略)にリスト表示するとともに(ステップS7)、ウェアラブルデバイス1のユーザインタフェース(UI)に対し、登録候補として、このウェアラブルデバイス1が選択中であることを通知する(ステップS9)。
次に、タブレット2のユーザ、例えば監督MGはリストを目視確認し(ステップS11)、登録するか否かのユーザ判断を入力する(ステップS13)。登録することが入力された場合は(ステップS15:YES)、ウェアラブルデバイス1を登録する(ステップS17)。その際、ウェアラブルデバイス1の情報として、固有の情報とデバイス名(任意の名前)とをクラウドに登録するとともに(ステップS19)、ウェアラブルデバイス1のユーザインタフェース(UI)に登録完了を通知する(ステップS21)。
(ユーザとウェアラブルデバイスの関連付け)
図3は、ユーザとウェアラブルデバイスとの関連付けの説明図である。
まず、タブレット2は、クラウドに設置された解析結果提供装置3等からユーザ情報リストとデバイス情報リストとを取得する(ステップS31)。
次に、ユーザ情報リストとデバイス情報リストとを図示せぬ画面に表示し(ステップS33)、タブレット2のユーザ、例えば監督MGが目視確認し(ステップS35)、タブレット2のユーザが関連付けを行うか否かのユーザ判断を入力する(ステップS37)。
関連付けを行うとのユーザ判断が入力された場合(ステップS39:YES)、関連付け処理を行う(ステップS41)。その際、関連付け情報としてユーザIDとウェアラブルデバイスIDとをクラウドに登録し(ステップS43)、そのウェアラブルデバイス1とタブレット2とが接続中の場合は、ウェアラブルデバイス1のユーザインタフェース(UI)に対し、関連付け完了を通知する(ステップS45)。
図4は、ウェアラブルデバイス1の初期動作を示すフローチャートである。
制御部132は、ウェアラブルデバイス1が起動されると、位置センサ15に日時情報を要求する(ステップS51)。これにより、位置センサ15は、制御部132に対し、例えばRawデータ若しくはNMEA(National Marine Electronics Association)形式のGNSSデータで応答を出力する(T1)。
制御部132は、応答を受信したら(ステップS53)、応答内の日時情報の有無を判定し(ステップS55)、日時情報がなければ、位置センサ15が次に出力する応答を待ち、これを受信する(ステップS53)。
制御部132は、応答内に日時情報があれば、GNSSデータ形式のチェックサムを実施し(ステップS57)、チェックサムがNGなら、次の応答を待ち、受信する(ステップS53)。
制御部132は、チェックサムがOKなら、GNSSデータの構文をチェックし(ステップS59)、構文のチェックがNGなら、次の応答を待ち、受信する(ステップS53)。
制御部132は、構文のチェックがOKなら、応答から日時情報を抽出し(ステップS61)、日時情報がGNSS時刻(1980年でない日時、すなわち現在の日時)か否かを判定する(ステップS63)。GNSS時刻でないなら、次の応答を待ち、受信する(ステップS53)。
制御部132は、GNSS時刻(現在の日時)なら、そのGNSS時刻の少数点以下(1sec以下)の3桁が000又は100の整数倍か否かを判定する(ステップS65)。少数点以下の3桁が000でもなく、100の整数倍でもない場合は、次の応答を待ち、受信する(ステップS53)。
制御部132は、少数点以下の3桁が000又は100の整数倍の場合は、自身がシステム時計としてもつ内部タイマ(132i)の時刻(システム時刻という)をGNSS時刻に一致させる(ステップS67)。
ステップS53〜ステップS67までの処理時間は、およそ10数msec程度である。
次に、制御部132は、位置センサ15が出力するフレームヘッダを受信し(ステップS71)、該ヘッダが1PPS信号(1秒に1回のクロック波形)を含むか否かを判定する(ステップS73)。1PPS信号を含まない場合は、次の信号を待ち、受信する(ステップS71)。
制御部132は、ヘッダが1PPS信号を含むなら、システム時刻の少数点以下(1sec以下)を全てゼロにし、そのシステム時刻に1secを加算し(ステップS75)、初期動作を終える。
ステップS71〜ステップS75の処理時間は、およそ1msec未満程度である。
以上の初期動作により、以降、位置センサ15から位置データとともに送信されるGNSS時刻は、その受信時のシステム時刻に常に一致することとなる。
図5は、ウェアラブルデバイス1が移動体情報と位置情報とIDをタブレット2に送信する際のフローチャートである。
初期動作後、メイン制御モジュール13の制御部132は、位置センサ15に位置データを要求する(ステップS81)。これにより、位置センサ15は、制御部132に対し、位置データとGNSS時刻とを1sec毎に送信する。
制御部132は、位置データとGNSS時刻を受信したら(ステップS83)、GNSS時刻を位置取得時刻として、これと位置データを含む位置情報を生成し、ウェアラブルデバイス1を装着した競技者SPiを示すID(識別情報)に関連付けて、例えば記憶部131に記憶させる(ステップS85)。また、位置情報とIDをタブレット2に送信する(ステップS87)。
一方、位置センサ15以外のセンサからは、特有のタイミングで、生体情報、環境情報、移動体状態情報等の移動体情報のセンサデータ(SDi)が制御部132に送信される。
制御部132は、例えば、システム時刻を取得し(ステップS91)、気圧を受信したなら(ステップS92)、この気圧のセンサデータとそれを取得したシステム時刻とを含む環境情報を生成し、IDに関連付けて記憶部131に記憶させる(ステップS93)。また、環境情報とIDとをタブレット2に送信する(ステップS94)。実施の形態1では、このシステム時刻をセンサデータ取得時刻とも称する。
次に、制御部132は、例えば、システム時刻を取得し(ステップS95)、姿勢値を受信したなら(ステップS96)、この姿勢値のセンサデータとそれを取得したシステム時刻(センサデータ取得時刻)とを含む移動体状態情報を生成し、IDに関連付けて記憶部131に記憶させる(ステップS97)。また、移動体状態情報とIDとをタブレット2に送信する(ステップS98)。
次に、制御部132は、例えば、システム時刻を取得し(ステップS99)、加速度を受信したなら(ステップS100)、この加速度のセンサデータとそれを取得したシステム時刻(センサデータ取得時刻)とを含む移動体状態情報を生成し、IDに関連付けて記憶部131のメモリ領域131aに記憶させる(ステップS101)。また、移動体状態情報とIDとをタブレット2に送信する(ステップS102)。前述の姿勢値、加速度、方向等を移動体状態情報と称している。
次に、制御部132は、例えば、システム時刻を取得し(ステップS103)、心拍数を受信したなら(ステップS104)、この心拍数のセンサデータとそれを取得したシステム時刻(センサデータ取得時刻)とを含む生体情報を生成し、IDに関連付けて記憶部131に記憶させる(ステップS105)。また、生体情報とIDとをタブレット2に送信する(ステップS106)。
次に、制御部132は、例えば、システム時刻を取得し(ステップS107)、気温を受信したなら(ステップS108)、この気温のセンサデータとそれを取得したシステム時刻(センサデータ取得時刻)とを含む環境情報を生成し、IDに関連付けて記憶部131に記憶させる(ステップS109)。また、環境情報とIDとをタブレット2に送信する(ステップS110)。
次に、制御部132は、例えば、システム時刻を取得し(ステップS111)、脈拍数を受信したなら(ステップS112)、この脈拍数のセンサデータとそれを取得したシステム時刻(センサデータ取得時刻)とを含む生体情報を生成し、IDに関連付けて記憶部131に記憶させる(ステップS113)。また、生体情報とIDをタブレット2に送信し(ステップS114)、ステップS83に戻る。
本実施の形態1においては、生体情報、環境情報、及び、移動体状態情報(9軸)を総称して移動体情報とも称する。
図6は、タブレット2が受信できなかった移動体情報と位置情報とIDとを、ウェアラブルデバイス1がタブレット2に再送信する際のフローチャートである。
タブレット2は、移動体情報と位置情報とIDとを受信できなかった期間を指定したリクエストを、ウェアラブルデバイス1に送信する(T10)。例えば、期間の長さ(例えば、1sec間隔)が予め定められている場合は、期間の開始時刻が指定される。
ウェアラブルデバイス1のメイン制御モジュール13の制御部132は、リクエストを受信したなら(ステップS131:YES)、リクエストに指定された期間に含まれるシステム時刻(センサデータ取得時刻)を含む移動体情報とID、並びに該期間に含まれる位置取得時刻を含む位置情報とIDとを記憶部131から読み出し(ステップS133)、移動体情報と位置情報とIDとを、タブレット2に送信し(ステップS135)、ステップS131に戻る。
これにより、タブレット2は、通信障害等の理由で受信できなかった移動体情報とID並びに位置情報とIDを取得することができる。
図7は、タブレット2における処理のフローチャートである。
タブレット2のタブレット側無線モジュール21は、ウェアラブルデバイス1から位置情報とIDを受信し(ステップT11)、気圧を含む環境情報とIDを受信し(ステップT12)、姿勢値を含む移動体状態情報とIDを受信し(ステップT13)、加速度を含む移動体状態情報とIDを受信し(ステップT14)、心拍数を含む生体情報とIDを受信し(ステップT15)、気温を含む環境情報とIDを受信し(ステップT16)、脈拍数を含む生体情報とIDを受信する(ステップT17)。
タブレット2の収集解析アプリケーション部22は、例えば、サッカー等の試合が終了したら、各IDについて以下のように処理を行う。
まず、試合中の100msec単位の全ての時刻(以下、試合時刻という)のそれぞれについて、つまり、予め設定した各時刻について、その試合時刻を含むレコードをタブレット側記憶部24に生成する(ステップT21)。
次に、受信した位置情報の位置取得時刻と受信した移動体情報のセンサデータ取得時刻とを100msec単位に丸める(ステップT23)。丸める前後の時刻差を計算しておいても良い。
次に、各レコードにつき、試合時刻と同じ位置取得時刻を含む位置情報を検索し、位置情報から位置データを読み出し、レコードに記憶させる(ステップT25)。
次に、各レコードにつき、試合時刻と同じセンサデータ取得時刻を含む移動体情報を検索し、移動体情報からセンサデータを読み出し、レコードに記憶させる(ステップT27)。
次に、位置データを含まない各レコード(対象レコードという)に対し、位置データを記憶させる(ステップT29)。
ここでは、例えば、位置データを含み、且つ対象レコードの試合時刻よりも早い試合時刻で、且つ最も対象レコードの試合時刻に近い試合時刻を含むレコードを検索し、検索されたレコードの位置データと同じ位置データを対象レコードに記憶させる。つまり、試合時刻に対し、直前の位置取得時刻を含む位置情報の位置データを対応付ける。
例えば、図8(a)に示すように、対象レコードの試合時刻がYYYY/MM/DD:HH:MM:01.200であり、検索されたレコードの試合時刻がYYYY/MM/DD:HH:MM:01.100であり、緯度E1、経度N1を含んでいる場合は、対象レコードには、緯度E1、経度N1を記憶させる。
または、位置データを含み、且つ対象レコードの試合時刻よりも遅い試合時刻で、且つ最も対象レコードの試合時刻に近い試合時刻を含むレコードを検索し、検索されたレコードの位置データと同じ位置データを対象レコードに記憶させる。つまり、試合時刻に対し、直後の位置取得時刻を含む位置情報の位置データを対応付ける。
例えば、図8(b)に示すように、対象レコードの試合時刻がYYYY/MM/DD:HH:MM:01.200であり、検索されたレコードの試合時刻がYYYY/MM/DD:HH:MM:01.300であり、緯度E2、経度N2を含んでいる場合は、対象レコードには、緯度E2、経度N2を記憶させる。
または、位置データを含み、且つ対象レコードの試合時刻よりも早い試合時刻で、且つ最も対象レコードの試合時刻に近い試合時刻を含むレコードを検索し、位置データを含み、且つ対象レコードの試合時刻よりも遅い試合時刻で、且つ最も対象レコードの試合時刻に近い試合時刻を含むレコードを検索し、検索された2つのレコードの位置データが示す位置の間の位置を示す位置データを対象レコードに記憶させる。つまり、試合時刻に対し、直前の位置取得時刻を含む位置情報の位置データと直後の位置取得時刻を含む位置情報の位置データとの間の位置データを対応付ける。
例えば、図8(c)に示すように、対象レコードの試合時刻がYYYY/MM/DD:HH:MM:01.200であり、検索された一方のレコードの試合時刻がYYYY/MM/DD:HH:MM:01.100であり、緯度E1、経度N1を含み、検索された他方のレコードの試合時刻がYYYY/MM/DD:HH:MM:01.300であり、緯度E2、経度N2を含んでいる場合は、対象レコードには、緯度=(E1+E2)/2、経度=(N1+N2)/2を記憶させる。つまり、位置データがないレコードに記憶させる位置データは、直前の位置取得時刻を含む位置情報の位置データと直後の位置取得時刻を含む位置情報の位置データの平均である。なお、図8(c)に示す処理は不要であれば省略しても良い。
次に、センサデータを含まない各レコード(対象レコードという)に対し、センサデータを記憶させる(ステップT31)。
センサデータを含み、且つ対象レコードの試合時刻よりも早い試合時刻で、且つ最も対象レコードの試合時刻に近い試合時刻を含むレコードを検索し、検索されたレコードのセンサデータと同じセンサデータを対象レコードに記憶させる。つまり、試合時刻に対し、直前のセンサデータ取得時刻を含む移動体情報のセンサデータを対応付ける。
例えば、図9(a)に示すように、対象レコードの試合時刻がYYYY/MM/DD:HH:MM:01.200であり、検索されたレコードの試合時刻がYYYY/MM/DD:HH:MM:01.100であり、心拍数「54」を含んでいる場合は、対象レコードには、心拍数「54」を記憶させる。
または、センサデータを含み、且つ対象レコードの試合時刻よりも遅い試合時刻で、且つ最も対象レコードの試合時刻に近い試合時刻を含むレコードを検索し、検索されたレコードのセンサデータと同じセンサデータを対象レコードに記憶させる。つまり、試合時刻に対し、直後のセンサデータ取得時刻を含む移動体情報のセンサデータを対応付ける。
例えば、図9(b)に示すように、対象レコードの試合時刻がYYYY/MM/DD:HH:MM:01.200であり、検索されたレコードの試合時刻がYYYY/MM/DD:HH:MM:01.300であり、心拍数「63」を含んでいる場合は、対象レコードには、心拍数「63」を記憶させる。
または、センサデータを含み、且つ対象レコードの試合時刻よりも早い試合時刻で、且つ最も対象レコードの試合時刻に近い試合時刻を含むレコードを検索し、センサデータを含み、且つ対象レコードの試合時刻よりも遅い試合時刻で、且つ最も対象レコードの試合時刻に近い試合時刻を含むレコードを検索し、検索された2つのレコードのセンサデータの間のセンサデータを対象レコードに記憶させる。つまり、試合時刻に対し、直前のセンサデータ取得時刻を含む移動体情報のセンサデータと直後のセンサデータ取得時刻を含む移動体情報のセンサデータとの間のセンサデータを対応付ける。
例えば、図9(c)に示すように、対象レコードの試合時刻がYYYY/MM/DD:HH:MM:01.200であり、検索された一方のレコードの試合時刻がYYYY/MM/DD:HH:MM:01.100であり、心拍数「54」を含み、検索された他方のレコードの試合時刻がYYYY/MM/DD:HH:MM:01.300であり、心拍数「63」を含んでいる場合は、対象レコードには、心拍数「58.5=(54+63)/2」を記憶させる。つまり、センサデータがないレコードに記憶させるセンサデータは、直前のセンサデータ取得時刻を含む移動体情報のセンサデータと直後のセンサデータ取得時刻を含む移動体情報のセンサデータの平均である。なお、図9(c)に示す処理は不要であれば省略しても良い。
図7の処理により、全てのレコードが位置データとセンサデータとを含むことになる。つまり、各レコードの試合時刻について、同時刻の位置データとセンサデータとが得られたことになる。
そして、収集解析アプリケーション部22は、例えばモバイルデータ通信部23を介して、全てのレコードの情報を解析結果提供装置3に送信する。
解析結果提供装置3のアプリケーションサービス部31は、全てのレコードの情報を受信し、様々な情報解析を行う。
例えば、競技者SPiをサッカー選手SPaiとした場合において、ある同一のID(同一のサッカー選手SPai)について、同時刻の位置データと加速度(センサデータ)とが得られる。特定の位置データ(例えば、敵陣ゴール前の位置)に対して比較的高い加速度が多く紐付けられている場合は、そのサッカー選手SPaiは、敵陣ゴール前の位置での瞬発力に優れ、フォワードのポジションに向いている等と判断できる。
また、IDに関わらず、特定の位置データ(例えば、自陣ゴール前の位置)に対して比較的高い心拍数や脈拍数が多く紐付けられている場合は、そのチームは、自陣ゴール前では必要以上に動揺している可能性がある等と判断できる。
また、ある同一のID(同一のサッカー選手SPai)について、特定の位置データ(例えば、サイドライン付近の位置)に紐付けられた姿勢値の変化が少ない場合は、そのサッカー選手SPaiは、サイドライン付近で敵の選手との接触が少なく、サイドバックのポジションに向いている等と判断できる。
解析結果提供装置3のアプリケーションサービス部31は、こうして解析した結果をタブレット2に送信し、タブレット2は、解析結果を表示部等に表示する。これを見た監督MGやコーチは、解析結果を選手交代や作戦変更に利用することができる。
なお、上記実施の形態1では、選手を区別するためにIDを用いたが、区別不要な場合はIDも不要である。例えば、トラック競技を行う唯一の自国選手(生体)における同時刻の位置データとセンサデータとを得る場合にはIDは不要である。また、ステップT25、T27の丸め処理は省略しても良い。
以上のように、本実施の形態1の移動体情報提供システムは、移動体に装着するウェアラブルデバイス1及びこのウェアラブルデバイス1と通信可能なタブレット2を含むものであって、ウェアラブルデバイス1は、移動体の位置データを取得する位置センサ15と、移動体の生体情報を取得する生体情報検出センサ16と、移動体の周囲の気圧や温度等の環境情報を取得する環境情報検出センサ17と、移動体の姿勢や速度等の移動体状態情報を取得する移動体状態情報検出センサ18とを備える。また、位置データと該位置データを取得した位置取得時刻とを含む位置情報、及びセンサデータと該センサデータを取得したセンサデータ取得時刻とを含む移動体情報を、逐次、タブレット2に送信するメイン制御モジュール13を備える。
タブレット2は、収集解析アプリケーション部22を備え、収集解析アプリケーション部22は、予め設定された時刻(上記例の試合時刻)に対し、時刻(試合時刻)の直前又は直後のセンサデータ取得時刻を含む移動体情報のセンサデータを対応付ける(ステップT31)。また、時刻(試合時刻)に対し、時刻(試合時刻)の直前又は直後の位置取得時刻を含む位置情報の位置データを対応付ける(ステップT29)。よって、上記例の各レコードで、実質的に同時刻における移動体の位置データとセンサデータとを得ることができる。
例えば、収集解析アプリケーション部22は、時刻(試合時刻)の直前のセンサデータ取得時刻を含む移動体情報のセンサデータと直後のセンサデータ取得時刻を含む移動体情報のセンサデータとの間のセンサデータを対応付ける(ステップT31)。また、時刻(試合時刻)の直前の位置取得時刻を含む位置情報の位置データと直後の位置取得時刻を含む位置情報の位置データとの間の位置データを対応付ける(ステップT29)。よって、上記例の各レコードで、実質的に同時刻における移動体の位置データとセンサデータとを得ることができる。
また、直前のセンサデータ取得時刻を含む移動体情報のセンサデータと直後のセンサデータ取得時刻を含む移動体情報のセンサデータとの間のセンサデータは、直前のセンサデータ取得時刻を含む移動体情報のセンサデータと直後のセンサデータ取得時刻を含む移動体情報のセンサデータの平均である。よって、上記例の各レコードにセンサデータ(平均)を記憶させることができ、これにより、実質的に同時刻における移動体の位置データとセンサデータとを得ることができる。
また、直前の位置取得時刻を含む位置情報の位置データと直後の位置取得時刻を含む位置情報の位置データとの間の位置データは、直前の位置取得時刻を含む位置情報の位置データと直後の位置取得時刻を含む位置情報の位置データの平均である。よって、上記例の各レコードに位置データ(平均)を記憶させることができ、これにより、実質的に同時刻における移動体の位置データとセンサデータとを得ることができる。
また、タブレット2は、移動体に装着するウェアラブルデバイス1と通信可能な通信装置であって、その収集解析アプリケーション部22は、ウェアラブルデバイス1から、移動体の位置データと該位置データを取得した位置取得時刻とを含む位置情報、及び移動体又は周囲の状態を示すセンサデータと該センサデータを取得したセンサデータ取得時刻とを含む移動体情報を受信する(ステップT11〜T17)。そして、予め設定された時刻(上記例の試合時刻)に対し、時刻(試合時刻)の直前又は直後のセンサデータ取得時刻を含む移動体情報のセンサデータを対応付け(ステップT31)、また、時刻(試合時刻)に対し、時刻(試合時刻)の直前又は直後の位置取得時刻を含む位置情報の位置データを対応付ける(ステップT29)。よって、上記例の各レコードで、実質的に同時刻における移動体の位置データとセンサデータとを得ることができる。
なお、ウェアラブルデバイス1やタブレット2としてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムは、半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録でき、また、インターネット等の通信網を介して伝送させて、広く流通させることができる。
<実施の形態2>
次に、本実施の形態2に係る移動体情報提供システムについて、より具体例を挙げて説明する。なお、実施の形態2においては、図10に示すように、競技者(生体)としてのサッカー選手SPai(移動体)の手首にウェアラブルデバイス1を装着した例として説明する。
また、無線通信プロトコルは、Wi−Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等であっても良いが、本実施の形態2においてはBluetooth(登録商標)として説明する。
また、移動体情報提供システムは、例えば、複数のサッカー場Aiのサッカー選手SPai(SPa1、SPa2、…)の状況を解析して、その解析結果をタブレット2や外部の会員端末D等に提供するシステムであっても良いが、この実施の形態2では、図11に示すように、1か所のサッカー場Aiを例示して説明する。
また、クラウドは、インターネット網Nに接続された解析センタCの解析結果提供装置3として説明する。
図11は、本実施の形態2に係る移動体情報提供システムの具体例を示す概略構成図である。
図11に示すように、この移動体情報提供システムは、サッカー場Aiのサッカー選手SPai(SPa1、SPa2、…)の手首にそれぞれ装着された複数のウェアラブルデバイス1と、監督MG等が携帯するタブレット2と、解析センタCの解析結果提供装置3等からなる。また、解析センタCの解析結果提供装置3の解析結果を、例えば、複数の会員端末Dで閲覧可能としても良い。。
また、解析センタCの解析結果提供装置3とタブレット2とはインターネット網Nで接続され、各々のウェアラブルデバイス1とタブレット2とはBluetooth(登録商標)やWi−Fi(登録商標)等の無線通信プロトコルで接続される。
タブレット2と解析センタCの解析結果提供装置3とを総称して、移動体情報解析装置30という。
また、ウェアラブルデバイス1は、例えば、それぞれのサッカー選手SPaiのユニフォームUF等に装着されても良い。
また、本実施の形態2においては、センシング可能なセンサデータSDiを生体情報SEJi、移動体状態情報と称する。生体情報SEJiは、心拍数、脈拍数、体温、…である。
移動体状態情報は、9軸センサ(移動体状態情報検出センサ)が検出した姿勢値、加速度、方向等の情報である(動きを示す)。実施の形態2では、「移動体状態情報」を9軸センサ情報eJiと称して説明する。
実施の形態2は、例えば図11に示すように、サッカー場Aiを撮影する撮影カメラ40をサッカー場Aiの適当な個所に設けているとして説明する。この撮影カメラ40は、複数台が好ましく、サッカー場Aiを上、横、斜め等から撮影する適当な場所にそれぞれ設置されている。但し、撮影カメラ40を用いない場合は、サッカー場Aiの疑似平面画像(イラスト)を用いる。また、位置センサ15は、GNSSモジュール(GPSモジュール)として説明する。
ウェアラブルデバイス1は、初期時刻同期処理やペアリング初期設定処理等を行った後に、一定時間毎に取得できた生体情報SEJi(心拍数、体温、…)と9軸センサ情報eJi(加速度、姿勢値、方向)とに対して、GNSSモジュールである位置センサ15の位置データ(緯度Ei、経度Ni)やシステム時刻STi等を関連付ける。
そして、図12に示す移動体情報DSJiとして、例えば、無線モジュール11によりBluetooth(登録商標)プロトコルでタブレット2に送信する。また、実施の形態2では、位置データを検出位置Piと称する。
この移動体情報DSJiは、後述するタブレット2からの送信パターンPTiに基づくパターンでタブレット2に送信する。
また、移動体情報DSJiは、例えば図12に示すように、ウェアラブルデバイスIDとタブレットIDと氏名(氏名コード)と検出位置Piとシステム時刻STiと生体情報SEJiと9軸センサ情報eJi等からなる。但し、後述するセンタ側移動体情報CDSJiの場合は、検出位置Piは地図上位置GPiを用いる。
また、システム時刻STiは解析センタCとタブレット2とが有する内部タイマ(図示せず)と初期時刻が時刻合わせされている。
生体情報SEJiと9軸センサ情報eJiとを総称して、センサデータSDi(図12参照)ともいう。また、移動体情報DSJiとしては、検出位置Piやその取得(検出)時間等を含んでも良い。システム時刻STiは、例えば100msec間隔が好ましい。また、1PPS信号での検出位置Piは、例えば1sec間隔で出力されるのが好ましい。
また、センサデータSDiは現時点で取得できた、心拍数、脈拍数、体温、…の全て、又は、これらのいずれかの組み合わせ、若しくはいずれか1つである。
9軸センサ情報eJiは、ウェアラブルデバイス1が現時点で取得できた姿勢値、加速度、方向の全て、又は、これらのいずれかの組み合わせ、若しくはいずれか1つである。
生体情報SEJiと9軸センサ情報eJiとには、それぞれが検出した時点での取得時間を含んでも良い。この取得時間はシステム時刻STiを用いるのが好ましい。
タブレット2は、各々のウェアラブルデバイス1とペアリング初期設定処理等を行った後で、ウェアラブルデバイス1のそれぞれに対して、移動体情報DSJiを要求する移動体情報要求情報YDJi(図13参照)を同時に送信する。
そして、この移動体情報要求情報YDJi(図13参照)に対応する移動体情報DSJi(図12参照)を取得するとともに、得られた移動体情報DSJi(図12参照)を、インターネットプロトコルによって解析結果提供装置3に送信する。
そして、タブレット2では、図14に示す解析結果提供装置3から送信された表示制御データPKJi(カメラ画像CGiを含む)等をインターネットプロトコルで受信し、これらを画面に表示する。
そして、解析センタCの解析結果提供装置3は、タブレット2からの移動体情報DSJi(図12参照)を受信し、例えば、この移動体情報DSJiと過去の移動体情報DSJiとに基づいて、サッカー選手SPa1、SPa2、SPa3、…の現状を解析する。
そして、解析結果提供装置3は、その解析結果をまとめた移動体情報解析結果情報KDJi(図15参照)に基づいて、サッカー場Aiにおけるサッカー選手SPa1、SPa2、SPa3、…の位置(例えば、検出位置Pi)等を付加した表示制御データPKJi(単に、制御データとも称する)を生成し、インターネット網Nを介してタブレット2に送信する。
なお、タブレット2では、ウェアラブルデバイス1からの移動体情報DSJi(図12参照)や、同時刻の検出位置Pi等を対応付けて表示でき、現場(例えば、サッカー場Aiのベンチ前)等において、サッカー選手SPa1、SPa2、SPa3、…の現状(位置、生体、動き等)をリアルタイムで監督MGに知らせることが可能である。
(各部の構成)
実施の形態2における各部の具体的構成について、タブレット2、ウェアラブルデバイス1、解析結果提供装置3の順で説明する。
[タブレット2]
タブレット2の収集解析アプリケーション部22は、図11に示すように、モード判定部221と、通信初期接続設定部223と、通信端末側ユーザリスト作成部224と、移動体情報送受部225と、解析結果表示処理部226等よりなる。また、収集解析アプリケーション部22がインストールされていることを示す収集解析アプリアイコン(図示せず)が画面に表示されているとして説明する。
上述のタブレット側記憶部24(図1参照)は、通信端末側ユーザリスト用メモリ241と、実参加ユーザペアリング情報用メモリ242と、移動体情報用メモリ243、解析結果受信用メモリ246等よりなる。
[[モード判定部221]]
モード判定部221は、画面の位置付移動体情報提供タブレット用アイコン(図示せず)が選択されると、モード選択画面MGiを画面に表示する(図16参照)。
[[通信初期接続設定部223]]
通信初期接続設定部223は、ペアリング要求情報(タブレットID、機種、メーカ、時刻等)を各ウェアラブルデバイス1に送信してそれぞれの相手とペアリングを行い、ペアリング情報PJi(図13参照)を取得する。
そして、通信初期接続設定部223は、後述する移動体情報送受部225からの移動体情報要求情報YDJiの出力を待つ状態となる。
そして、移動体情報要求情報YDJiが出力された場合には、これに含まれているペアリング情報PJiを有する実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)が、実参加ユーザペアリング情報用メモリ242に登録されている場合に、Bluetooth(登録商標)プロトコルでペアリング設定を行う。
この通信初期接続設定部223は、サッカー場Aiに入る直前、例えばサッカー選手SPaiがウェアラブルデバイス1の電源を入れたときに起動させるのが好ましい。
そして、通信初期接続設定部223は、このペアリング情報PJiを通信端末側ユーザリスト作成部224に順次出力する。
また、通信初期接続設定部223は複数のチャネルを備えており、一度に、例えば数台のウェアラブルデバイス1と同時通信可能である。
また、本実施の形態2において、ウェアラブルデバイスIDというのは、サッカー場名(コード)、場所名(コード)、ウェアラブルデバイス1の固有機器番号、団体名(コード)、場所(コード)、乱数等で生成したユニークコードであり、どこの団体が、どこの場所で、誰が使用するウェアラブルデバイス1であるのかを識別するウェアラブルデバイス識別コードである。
そして、この移動体情報要求情報YDJi(図13参照)に対する移動体情報DSJi(図12参照)をウェアラブルデバイス1から受信する毎に、通信初期接続設定部223は、移動体情報DSJiに含まれているウェアラブルデバイスIDを有する実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)が、実参加ユーザペアリング情報用メモリ242に既に登録されている場合に、これを受け付ける。
そして、通信初期接続設定部223は、この移動体情報DSJiを移動体情報送受部225に出力し、解析結果提供装置3に送信させる。
[[通信端末側ユーザリスト作成部224]]
通信端末側ユーザリスト作成部224は、起動に伴って、本サービスを提供することを可能とするためのサッカー選手SPaiの選手名やウェアラブルデバイス1のウェアラブルデバイスID等よりなるユーザ登録情報を、図18に示すように、ユーザ基本登録情報UJi(図18(a)、図18(b)参照)として、事前にインターネット網Nを介して解析結果提供装置3に送信して登録させておく。このユーザ基本登録情報UJiは、センタ側で事前に登録しても構わない。
また、通信端末側ユーザリスト作成部224は、実際に競技に参加するサッカー選手SPaiが装着しているウェアラブルデバイス1とタブレット2とのペアリング情報PJiに、氏名等を付加した、上述の実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)を、事前に解析結果提供装置3に登録する(競技途中でも構わない)。
具体的には、通信端末側ユーザリスト作成部224は、この実参加ユーザペアリング情報RPJiを事前に登録するために、図16に示した実参加者登録ボタンMGdが選択された場合に、図17(a)に示す実参加者入力画面ZGiを表示する。
そして、通信端末側ユーザリスト作成部224は、実参加者入力画面ZGiの完了ボタンMGgの選択に伴って、実参加者入力画面ZGiに入力された情報を実参加者入力情報ZGJi(図17(a)参照)としてインターネット網Nを介して解析結果提供装置3に送信する。
そして、この実参加者入力情報ZGJiに対しての実参加ユーザ別基本情報CDUJi(図17(d)参照)を解析結果提供装置3から受信した場合は、ペアリング待ち状態となる。
そして、ペアリング後に、この実参加ユーザ別基本情報CDUJiに含まれるウェアラブルデバイスIDやタブレットIDを有するペアリング情報PJiを通信初期接続設定部223からが保持しているペアリング情報PJiを読み込む。
実参加ユーザ別基本情報CDUJi(図17(d)参照)は、実際に競技に参加するサッカー選手SPaiの顔写真、及びサッカー選手SPaiが装着しているウェアラブルデバイス1のウェアラブルデバイスID等を含む。
前述の実参加ユーザ別基本情報CDUJiは、先頭をチーム名、氏名の順にするのが好ましい。
そして、読み込んだペアリング情報PJiに、受信した実参加ユーザ別基本情報CDUJiを関連付け、これを現在、実際に競技に参加しているサッカー選手SPaiの、上述の実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)として、実参加ユーザペアリング情報用メモリ242に記憶する。
そして、通信端末側ユーザリスト作成部224は、この実参加ユーザペアリング情報用メモリ242を読み込み、この実参加ユーザペアリング情報RPJiを画面に表示する。
したがって、タブレット2のユーザ(例えば、監督MG)は、現在、どのサッカー選手SPaiと実際にペアリングがなされているかを、氏名や顔写真で判断できる。
そして、全ての実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)が表示されている場合は、実参加ユーザ登録完了ボタン(図示せず)を選択する。
そして、実参加ユーザの通信準備登録が完了したことを示す実参加ユーザ通信準備登録完了情報REJi(図17(c)参照)を移動体情報送受部225に出力する。
[移動体情報送受部225]
移動体情報送受部225は、通信端末側ユーザリスト作成部224から実参加ユーザ通信準備登録完了情報REJi(図17(c)参照)が入力した場合に、これを一時記憶する。そして、図16に示した移動体情報取得ボタンMGfが選択されたか(移動体情報取得モードか)どうかを判断する。
移動体情報取得ボタンMGfが選択された場合は、通信端末側ユーザリスト作成部224から実際に競技に参加する全てのサッカー選手SPaiのウェアラブルデバイス1との通信準備が完了したことを示す、実参加ユーザ通信準備登録完了情報REJi(図17(c)参照)が入力しているかどうかを判断する。
つまり、実際に競技に参加する全てのサッカー選手SPaiがペアリングされて、且つこれらのサッカー選手SPaiが装着しているウェアラブルデバイス1のウェアラブルデバイスID、氏名、顔写真等が、実参加ユーザペアリング情報用メモリ242に生成されているかどうかを判断する。
また、移動体情報送受部225は、実参加ユーザ通信準備登録完了情報REJi(図17(c)参照)が入力した場合は、カメラ画像CGiを解析結果提供装置3から読み込んで、タブレット2の画面に表示する処理を行うようにしても良い。このカメラ画像CGiの取得には、画面に例えばカメラ画像表示ボタン(図示せず)を表示して、これを選択させる。
この選択に伴って、実参加ユーザ通信準備登録完了情報REJi(図17(c)参照)に含まれている、場所名(場所コード:サッカー場名)や団体名(団体コード)を読み込む。
そして、これに年月日や時刻等を付加したカメラ画像指定情報CPJi(タブレットID、サッカー場、団体名、…)を生成して、解析結果提供装置3にインターネット網Nを介して送信する。
そして、インターネット網Nを介して、カメラ画像指定情報CPJiに対しての、解析結果提供装置3からのサッカー場Aiのサムネイル画像を受信し、これを図示せぬ画面(ブラウザ)に出力して表示させる。サムネイル画像はカメラ番号又はカメラID付であることが好ましい。
そして、選択されたサムネイル画像を、そのカメラ番号、タブレットID、年月日、時刻等からなるカメラ画像選択情報CSJi(選択されたカメラ番号、年月日、時刻)とし、インターネット網Nを介して、解析結果提供装置3に送信する。
そして、このカメラ画像選択情報CSJiに対するカメラ画像CGiを、画面のカメラ画像用のウインドウに順に表示させる。
また、移動体情報送受部225は、通信端末側ユーザリスト作成部224からの実参加ユーザ通信準備登録完了情報REJi(図17(c)参照)の入力に伴って、移動体情報用メモリ243に、どのサッカー選手に移動体情報DSJi(図12参照)を何時(日時帯Wti)まで要求する、どのような表示を行うかを決めた基本の移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)が記憶されているかどうかを判断する。
移動体情報用メモリ243に、移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)が記憶されていない場合は、図19に示す、移動体情報要求用入力画面KBGcを画面に表示する。
この移動体情報要求用入力画面KBGcは、図19に示すように、団体名(チーム名)と、氏名欄(ウェアラブルデバイスID)の入力欄と、日時帯Wti(Wtpo〜Wtri)と、センサ取得種別ki(全部又は選択)と、位置表示種別Gkiと、画像種(カメラ又は疑似画像)等の入力欄よりなる。氏名欄は、3名程度を例としている。
つまり、移動体情報送受部225は、移動体情報要求用入力画面KBGcに入力された全てのウェアラブルデバイスIDをウェアラブルデバイスID部として、移動体情報解析要求入力情報KBJiを作成している。
そして、移動体情報送受部225は、図示しない完了ボタンの選択に伴って、移動体情報要求用入力画面KBGcに入力された各情報の組を、移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)として、インターネット網Nを介して解析結果提供装置3に送信し、後述するストレージサーバ322に記憶させる(履歴用)とともに、移動体情報用メモリ243に記憶する。
そして、移動体情報送受部225は、移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)に含まれているセンサ取得種別kiの種類数分の領域(センサデータ用)と、検出位置Pi、システム時刻STi等を書き込むための各領域等を有した送信フォーマットをウェアラブルデバイス1に作成させるための送信パターンPTi(図21参照)として生成する。
この送信パターンPTiには、取得したセンサデータが数字(数値列)として書き込まれるようにするためのコマンドを付加している。つまり、余計なものをウェアラブルデバイス1側から送信させないようにして、通信時刻を短縮させることで、リアルタイム性を向上させている。
そして、移動体情報送受部225は、移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)に含まれている日時帯Wtiの間だけ、ウェアラブルデバイスID部と、センサ取得種別ki(全部又は選択)と、タブレットID等の各情報を組にした移動体情報要求情報YDJi(図13参照)を生成する。
そして、これを通信初期接続設定部223によって、Bluetooth(登録商標)プロトコルで各々のウェアラブルデバイス1に同時に送信させる。このとき、送信パターンPTiを同時にウェアラブルデバイス1に送信している。
そして、移動体情報送受部225は、通信初期接続設定部223からの移動体情報要求情報YDJiに対しての、移動体情報DSJi(図12参照)をウェアラブルデバイス1から入力する毎に、この移動体情報DSJiを受け付けるとともに、インターネット網Nを介して解析結果提供装置3に送信する。
この移動体情報要求情報YDJi及び移動体情報DSJiの送信は、回線接続断にされるまで継続して行う。
[解析結果表示処理部226]
解析結果表示処理部226は、移動体情報要求用入力画面KBGcに入力された各情報を、どんなセンサデータSDiを、どの程度の時間(日時帯Wti)に渡って解析させるかを要求する、移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)として、解析結果提供装置3にインターネットプロトコルで送信する。
そして、解析結果表示処理部226は、解析結果提供装置3からの後述するサッカー選手SPaiのサッカー場Aiにおける検出位置Piや移動体情報DSJi(移動体情報DSJi:図12参照)等を画面に表示するための、表示制御データPKJi(図14参照)の待ち受け状態となる。
そして、表示制御データPKJiを受信する毎に、これをタブレット側記憶部24の解析結果受信用メモリ246に記憶するとともに、ブラウザに出力して画面に表示する(図22参照)。
[ウェアラブルデバイス1]
ウェアラブルデバイス1の具体的構成を説明する前に、まず、ウェアラブルデバイス1の動作の概念について、図23を用いて説明する。但し、タブレット2によって既に初期時刻合わせが終了しているとして説明する。
すなわち、ウェアラブルデバイス1は、例えば図23に示すように、ウェアラブルデバイス1の起動時にGNSSモジュールである位置センサ15のGNSS時刻(Rawデータ)と、ウェアラブルデバイス1のメイン制御モジュール13における制御部132(マイコン)の内部タイマ132i(プログラムタイマーでも良い)のシステム時刻STiとで同期合わせを行う。
そして、この同期合わせ後に、生体情報検出センサ16、環境情報検出センサ17、移動体状態情報検出センサ18のセンシング結果(センサデータSDi)を読み込む。
一方、生体情報検出センサ16、環境情報検出センサ17、移動体状態情報検出センサ18は、各種センサ毎に、各々のセンサデータSDiを特有の異なるタイミングで出力している。
そして、このシステム時刻STi毎に、メイン制御モジュール13が生体情報検出センサ16、環境情報検出センサ17、移動体状態情報検出センサ18のセンサデータSDiを読み込む。
そして、タブレット2からの移動体情報要求情報YDJiの受信に伴って、これに移動体情報要求情報YDJiに含まれているセンサ種別を読み込む。そして、システム時刻STi(位置情報を含む)と、この時点で収集されているセンサ種別に該当するセンサデータSDi(生体又は9軸)等の組を読み込み、これらを移動体情報要求情報YDJiと同時に送信された送信パターンPTiのフォーマット構成にする。そして、これを移動体情報DSJiとして、無線モジュール11から送信している。
このとき、GNSSモジュールから1PPS信号が出力された場合は、これに同期するRawデータを用いて位置を算出している。この位置を検出位置Pi又は位置データと称している。
つまり、ウェアラブルデバイス1は、移動体情報解析装置30の時刻で、初期時刻合わせを行って位置検出の元となるGNSSデータのRawデータと同期がとられたシステム時刻STi又はシステム時刻STiとRawデータと位置データとの組を移動体情報(以下、移動体情報DSJiという)として生成し、これをタブレット2に送信している。このウェアラブルデバイス1の具体例については図39及び図40を用いて後述する。
[解析結果提供装置3]
図24は、解析結果提供装置3の具体的な構成図である。解析結果提供装置3は、図24に示すように、複数のサーバによって構成するのが好ましい。
これらのサーバは、図24に示すように、DBサーバ321と、ストレージサーバ322と、移動体情報受取サーバ323と、移動体位置関連情報生成サーバ324等より構成されている。
ストレージサーバ322は、カメラ画像CGiとサッカー場Aiの疑似画像(イラスト)と移動体情報DSJi等を記憶している。
[[DBサーバ321]]
DBサーバ321は、エリア図としてのサッカー場地図AHi(平面直角座標で定義)を記憶したサッカー場地図用メモリ部321a(エリア図用記憶部:321a1、321a2、…)と、タブレット2からのユーザ基本登録情報UJi(図18(a)、図18(b)参照)が記憶されるユーザ基本登録情報用メモリ部321b(321b1、321b2、…)と、タブレット2からの実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)が履歴管理用として記憶されるセンタ側実参加ユーザ用メモリ部321c等を有する。以下に、各メモリ部の各種情報の登録の過程について説明する。
[[サッカー場地図用メモリ部321a]]
DBサーバ321は、担当者によって入力された、団体名別(団体コード別)、サッカー場コード、サッカー場地図AHiの入力に伴って、団体名別(団体コード別)、サッカー場コードにサッカー場地図AHiを関連付けてサッカー場地図用メモリ部321a(321a1、321a2、…)に記憶する。
団体名別(団体コード別)、サッカー場コード別に記憶されるメモリ領域をサッカー場地図用メモリ321ai(321a1、321a2、…)と称する。
[[ユーザ基本登録情報用メモリ部321b]]
DBサーバ321は、移動体位置関連情報生成サーバ324のユーザリスト提供部324aからのユーザ基本登録情報UJi(図18(a)、図18(b)参照)を受信し、このユーザ基本登録情報UJiが既にユーザ基本登録情報用メモリ部321bに記憶されている場合は、登録済であることをタブレット2に知らせる。また、登録されていない場合は、ユーザ基本登録情報UJiに含まれている団体名、サッカー場名等を付加したユーザ基本登録情報用メモリ321bi(321b1、321b2、…)をユーザ基本登録情報用メモリ部321bに生成して登録する。
また、移動体位置関連情報生成サーバ324のユーザリスト提供部324aからタブレットID付の実参加者入力情報ZGJiを受信し、この実参加者入力情報ZGJiに含まれているウェアラブルデバイスIDを有する競技参加予定者のユーザ基本情報登録情報UUJi(図18(b)参照)を記憶したユーザ基本登録情報用メモリ321bi(321b1、321b2、…)が存在するかどうかを判断する。存在しない場合は、エラーを、ユーザリスト提供部324aを介して、タブレット2に送信させる。
存在する場合は、ユーザ基本登録情報用メモリ321bi(321b1、321b2、…)に記憶されている、この競技参加予定者のユーザ基本情報登録情報UUJiに関連付けられている、ユーザの管理者基本登録情報UMJi(図18(a)参照)に含まれている監督名及びタブレットID等を付加する。このとき、年月日や時刻も付加するのが好ましい。
そして、これを実際に競技に参加するサッカー選手SPaiの、氏名(顔写真)やウェアラブルデバイスID等を示す競技に実際に参加する実参加ユーザ別基本情報CDUJi(図17(d)参照)として、移動体位置関連情報生成サーバ324のユーザリスト提供部324aに送出する。
この実参加ユーザ別基本情報CDUJiをセンタ側実参加ユーザ用メモリ部321cの競技実参加ユーザ別用メモリ領域i(図示せず)に履歴管理用として登録する。
[[センタ側実参加ユーザ用メモリ部321c]]
DBサーバ321は、移動体位置関連情報生成サーバ324のユーザリスト提供部324aからの実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)を受信した場合は、これに含まれているウェアラブルデバイスIDを有する実参加ユーザ用メモリ321ci(321c1、321c2、…)がセンタ側実参加ユーザ用メモリ部321cに存在しないかどうかを判断する。
存在しない場合は、そのウェアラブルデバイスID付の実参加ユーザ用メモリ321ciをセンタ側実参加ユーザ用メモリ部321cに生成して、受信した実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)を履歴用として記憶する。
[[カメラパラメータ用メモリ部321d]]
また、DBサーバ321は、カメラ番号、場所名(サッカー場名)、団体名毎の撮影カメラ40のカメラパラメータ(γi)を、カメラパラメータ用メモリ部321dのカメラパラメータ用メモリ321di(321d1、321d2、…)に記憶している。これらは、事前に解析センタCの担当者によって登録されている。
[[ストレージサーバ322]]
ストレージサーバ322は、撮影カメラ40からのカメラ画像CGi(年月日、時刻、カメラ番号、サッカー場名、カメラ画像CGi、年月日時刻、…)が、場所名(サッカー場名)及びカメラ番号別に記憶されるカメラ画像用メモリ部322aと、センタ側移動体情報CDSJi(図12参照)がウェアラブルデバイスID別(サッカー場、団体名別)に記憶されるセンタ側移動体情報用メモリ部322bと、日時帯場所別解析データコピー用メモリ部322e等を有する。
カメラ画像用メモリ部322aに、サッカー場名及びカメラ番号毎に生成されるメモリ領域を、カメラ画像用メモリ322ai(322a1、322a2、…)と称する。サッカー場名はIDでも構わない。
センタ側移動体情報用メモリ部322bにウェアラブルデバイス1毎に生成されるメモリ領域をセンタ側移動体情報用メモリ322bi(322b1、322b2、…)と称する。
また、日時帯場所別解析データコピー用メモリ部322eにウェアラブルデバイスID、場所名及び日時帯毎に分類されて生成されるメモリ領域を、日時帯場所別解析データコピー用メモリ322ei(322e1、322e2、…)と称する。
このストレージサーバ322は、カメラ画像CGiが撮影カメラ40(インターネットカメラが好ましい)から入力する毎に、このカメラ画像CGiのカメラ番号等を有するカメラ画像用メモリ322aiがカメラ画像用メモリ部322aに作成されていない場合は、カメラ画像用メモリ部322aに、カメラ番号等を有するカメラ画像用メモリ322ai(322a1、322a2、…)のメモリ領域を生成する。
生成されている場合は、カメラ画像用メモリ部322aの、そのカメラ画像用メモリ322ai(322a1、322a2、…)に記憶する。
そして、移動体情報受取サーバ323からカメラ画像指定情報CPJi(タブレットID、サッカー場、団体名、…)を入力した場合は、このカメラ画像指定情報CPJi(タブレットID、サッカー場、団体名、…)に該当するカメラ画像用メモリ322ai(322a1又は322a2、…)の各々のサムネイル画像をタブレット2に送信する。
そして、タブレット2からのカメラ画像選択情報CSJi(選択されたサムネイル画像のカメラ番号、年月日、時刻)を受信し、このカメラ画像選択情報CSJiに対するカメラ画像CGiをタブレット2に送信する。
また、ストレージサーバ322は、センタ側移動体情報CDSJi(図12参照)が移動体情報受取サーバ323から入力する毎に、このセンタ側移動体情報CDSJiのウェアラブルデバイスID等を有するセンタ側移動体情報用メモリ部322bのセンタ側移動体情報用メモリ322bi(322b1、322b2、…)が生成されていないかどうかを判断する。
生成されていない場合は、センタ側移動体情報用メモリ部322bに、センタ側移動体情報用メモリ322bi(322b1、322b2、…)をセンタ側移動体情報CDSJiのウェアラブルデバイスID等を関連付けて生成する。生成されている場合は、そのセンタ側移動体情報用メモリ322bi(322b1、322b2、…)に記憶する。
さらに、ストレージサーバ322は、移動体情報解析サーバ325からの後述する移動体情報解析結果情報KDJiをウェアラブルデバイスID別に日時帯場所別解析データコピー用メモリ部322e(322e1、322e2、…)に記憶する。
ウェアラブルデバイスID別のメモリ領域を日時帯場所別解析データコピー用メモリ322ei(322e1、322e2、…)と称する。
[[移動体情報受取サーバ323]]
移動体情報受取サーバ323は、タブレット2からのカメラ画像指定情報CPJi(タブレットID、サッカー場、団体名、…)を受信した場合は、これをストレージサーバ322に出力する。
また、タブレット2からのカメラ画像選択情報CSJi(選択されたカメラ番号、年月日、時刻等)を受信し、これを移動体位置関連情報生成サーバ324に出力する。
そして、タブレット2からインターネット網Nを介して移動体情報DSJi(図12参照)を受信する毎に、このウェアラブルデバイスIDを有するメモリ領域(以下、移動体情報用メモリ326ai(326a1、326a2、…)という)が、移動体情報用メモリ部326aに生成されている場合は一時記憶する。生成されていない場合は、この移動体情報用メモリ326ai(326a1、326a2、…)を生成する。
この移動体情報DSJi(図12参照)は、送信パターンPTi(図21参照)にしたがった領域に該当のデータを格納した情報となっている。
また、移動体情報受取サーバ323は、この移動体情報DSJiに含まれている検出位置Piを読み込み、予め記憶されている平面直角座標変換パラメータβiに基づいて変換し(地図上位置GPi)、これをセンタ側移動体情報CDSJi(図12参照)として、該当の移動体情報用メモリ部326aの移動体情報用メモリ326ai(326a1、326a2、…)に記憶する。そして、このセンタ側移動体情報CDSJiをストレージサーバ322に出力して履歴用として記憶させる。
また、タブレット2からの移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)iを受信する毎に、この移動体情報解析要求入力情報KBJiを後述する移動体位置関連情報生成サーバ324及び移動体情報解析サーバ325に送信する。
そして、タブレット2からインターネット網Nを介して接続断情報(ウェアラブルデバイスID付)が入力する毎に、この接続断情報に含まれているウェアラブルデバイスIDを有する移動体情報用メモリ326aiをクリアする。
[[移動体位置関連情報生成サーバ324]]
移動体位置関連情報生成サーバ324は、ユーザリスト提供部324aと、エリア画像提供部324bと、移動体情報関連付部324cと、位置算出部324d等よりなる。
≪ユーザリスト提供部324a≫
ユーザリスト提供部324aは、タブレット2からインターネット網Nを介してユーザ基本登録情報UJi(図18(a)、図18(b)参照)を受信する。そして、これをDBサーバ321に出力して登録させる。
さらに、ユーザリスト提供部324aは、タブレット2からの実参加者入力情報ZGJi(タブレットID付:図17(a))を受信する。そして、これをDBサーバ321に出力する。そして、この実参加者入力情報ZGJiに対する実参加ユーザ別基本情報CDUJi(図17(d)参照)をDBサーバ321から受け取った場合は、これを直ちにタブレット2に送信する。
また、ユーザリスト提供部324aは、タブレット2からの実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)を受信し、これをDBサーバ321に出力して、センタ側実参加ユーザ用メモリ部321cの実参加ユーザ用メモリ321ciに記憶させる。
≪エリア画像提供部324b≫
エリア画像提供部324bは、移動体情報受取サーバ323からのカメラ画像選択情報CSJi(選択されたカメラ番号、年月日、時刻等)を入力し、これを一時記憶する。
また、タブレット2からの移動体情報受取サーバ323を介しての移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)の画像種を判断し、この画像種類がカメラ類を示している場合は、カメラ画像選択情報CSJi(選択されたカメラ番号、年月日、時刻等)に含まれているカメラ番号と、このカメラ画像選択情報CSJiに該当するカメラパラメータ(γi)を有するカメラパラメータ用メモリ部321dのカメラパラメータ用メモリ321di(321d1、321d2、…)のアドレス等を位置算出部324dに出力する。
さらに、移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)に含まれている画像種が疑似画像(サッカー場コードを含む)を示している場合は、これに該当するサッカー場地図AHiを記憶しているDBサーバ321のサッカー場地図用メモリ部321a(321a1、321a2、…)のアドレスを移動体情報関連付部324cに出力する。これらのアドレスを総称して表示エリア画像種記憶アドレス情報と称する。
≪移動体情報関連付部324c≫
移動体情報関連付部324cは、移動体情報解析サーバ325からの移動体情報解析結果情報KDJiを受け取る毎に、これを一時記憶する。
また、位置算出部324dからのウェアラブルデバイスID付の微細位置データ情報RDJi(RDJ1、RDJ2、…:図25参照)を受け取る毎に一時記憶する。さらに、移動体情報受取サーバ323からのセンタ側移動体情報CDSJi(図12参照)を一時記憶する。
そして、この移動体情報解析結果情報KDJi及び微細位置データ情報RDJi(ウェアラブルデバイスID、微細位置、システム時刻STi及び、9軸センサ情報eJi…)に含まれているウェアラブルデバイスIDが一致した場合に、この微細位置データ情報RDJi(RDJ1、RDJ2、…)と移動体情報解析結果情報KDJi(生体情報、解析結果、…)とを関連付ける。
さらに、エリア画像提供部324bからのカメラ番号と、センタ側移動体情報CDSJiに含まれているウェアラブルデバイスIDが、これらのウェアラブルデバイスIDに一致した場合は、センタ側移動体情報CDSJiに含まれている顔写真と氏名コードを関連付ける。
さらに、予め登録されている複数のウインドウWUi用のテンプレートを読み込む。このテンプレートは、例えば複数のウインドウWUiからなる(図27参照)。心拍用ウインドウWU2、加速度用ウインドウWU3、姿勢用ウインドウWU4の部分は、横軸は例えばシステム時刻STiの最小単位(例えば、100msec)で定義されている。
そして、これらウインドウ番号をセンサ取得種別ki(心拍数、体温、…、9軸)に関連付ける。
すなわち、図14に示す表示制御データPKJiを生成して、これをタブレット2に送信する。
これによって、図26の画面がタブレット2に表示されることになり、リアル位置表示用ウインドウRWiには図22に示す微細位置PWbiが表示されることになる。
したがって、監督MGは、あのサッカー選手SPaiが今どんな状況か、そしてどのように移動しているかが、リアルタイムで、一目で分かることになる。
≪位置算出部324d≫
位置算出部324dは、微細位置データ用レコード生成処理、微細位置算出処理、表示画像上微細位置算出処理等を行う。
初めに位置算出部324dで用いる各メモリについて説明する。
また、位置算出部324dには、位置算出データ用記憶部330等が接続されている。
位置算出データ用記憶部330には、ウェアラブルデバイスID毎に、システム時刻STi毎の微細位置PWbi(Xi、Yi)等を記憶するための位置算出データ用メモリ330ai(330a1、330a2、…)が生成される(図25参照)。
つまり、ウェアラブルデバイスID毎の位置算出データ用メモリ330aiには、図25に示すように、例えばシステム時刻STiの微細時間di(例えば100msec)で分割した個数分の微細位置データ用レコードRDi(RD1、RD2、…)が生成される。
『位置データ用レコード生成処理』
位置データ用レコード生成処理は、タブレット2からの移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)iを読み込む。
そして、これに含まれている位置表示種別Gki(微細gdi、通常gi)及びウェアラブルデバイスIDを有する位置算出データ用メモリ330ai(330a1、330a2、…)が、位置算出データ用記憶部330に生成されているかどうかを判断する。生成されていない場合には、位置算出データ用記憶部330に生成する。
例えば、移動体情報解析要求入力情報KBJiに含まれている位置表示種別Gkiが微細を示している場合は、日時帯Wtiをシステム時刻STiの単位(例えば、100msec)で割ったレコード数kji分の、微細位置データ用レコードRDiを有する位置算出データ用メモリ330ai(330a1、330a2、…)を位置算出データ用記憶部330に生成する(図25参照)。
図25に示すように、微細位置データ用レコードRDiはシステム時刻STiが格納される領域と微細位置PWbi(Xi、Yi)とが格納される領域と、9軸センサ情報eJiが格納される領域等からなる。
『微細位置算出処理』
微細位置算出処理は、移動体情報受取サーバ323からのセンタ側移動体情報CDSJi(図12参照)を今回のセンタ側移動体情報CDSJiとして読み込む。
そして、今回のセンタ側移動体情報CDSJiを構成する送信パターンPTiの位置を格納する領域を読み込み、これに地図上位置GPi(位置データ)が存在しているかどうかを判断する。つまり、今回のセンタ側移動体情報CDSJiに地図上位置GPi(位置データ)が含まれているかどうかを判断する。
すなわち、今回の移動体情報DSJiに、地図上位置GPi(位置データ)が含まれているかどうかを判断している。
地図上位置GPi(位置データ)が含まれていない場合は、今回のセンタ側移動体情報CDSJiに含まれているウェアラブルデバイスIDを読み込む。そして、このウェアラブルデバイスIDを有する位置算出データ用メモリ330ai(330a1又は330a2、…)を位置算出データ用記憶部330より引き当てる。
そして、この位置算出データ用メモリ330ai(330a1又は330a2、…)に生成されている微細位置データ用レコードRDiの内で、今回のセンタ側移動体情報CDSJiに含まれているシステム時刻STiが格納されているものを引き当てる(図25参照)。この、引き当てた微細位置データ用レコードRDiのシステム時刻STiと微細位置PWbiと9軸センサ情報eJiとウェアラブルデバイスID等を総称して微細位置データ情報RDJiと称している。
前述の引き当ては、同じウェアラブルデバイスIDを有する微細位置データ情報RDJiが格納されている全ての微細位置データ用レコードRDiでも良いし、最新のシステム時刻STiのものだけでも良い。
そして、引き当てた微細位置データ用レコードRDiに格納されている微細位置データ情報RDJi等を前回の微細位置データ情報RDJiとして読み込む。
そして、今回の微細位置データ情報RDJiに含まれているシステム時刻STiを読み込み、この今回のシステム時刻STiにおける位置を今回の微細位置PWbiとして、前回のセンタ側移動体情報CDSJiのシステム時刻STiと微細位置PWbiと9軸センサ情報eJi等に基づいて求める。
そして、この求めた今回の微細位置PWbiと、今回の微細位置データ情報RDJiに含まれている9軸センサ情報eJiとウェアラブルデバイスIDとシステム時刻STiとを今回の微細位置データ情報RDJi(デバイスID、微細位置又は9軸センサ情報eJi…)として表示画像上微細位置算出処理に出力する。
このとき、後述する表示画像上微細位置算出処理によって、求めた今回の微細位置PWbiが微細位置PWbi´に更新された後で、今回の微細位置データ情報RDJiを出力している。
位置算出データ用メモリ330ai(330a1又は330a2、…)の微細位置データ用レコードRDiには、微細位置PWbiに微細位置PWbi´を関連付けて記憶する(図25参照)。
そして、この今回の微細位置データ情報RDJiに含まれているシステム時刻STiに該当する微細位置データ用レコードRDiを引き当て、この微細位置データ用レコードRDiに前回の微細位置データ情報RDJiとして記憶する。
前述の9軸センサ情報eJiが含まれていない場合は、前回の一定個数分の微細位置PWbiを用いて求める。
一方、今回のセンタ側移動体情報CDSJiに地図上位置GPi(位置データ)が含まれている場合は、これに含まれている地図上位置GPi(位置データ)を前回の微細位置データ情報(RDJi)のシステム時刻STiにおける微細位置PWbi及び9軸センサ情報eJiとして得る。
そして、得られた微細位置PWbi及び9軸センサ情報eJiをそのシステム時刻STi等に関連付け、これを前回の微細位置データ情報RDJiとして得る。
そして、この前回の微細位置データ情報RDJiのシステム時刻STiに該当する位置算出データ用メモリ330ai(330a1又は330a2、…)の微細位置データ用レコードRDiを引き当て、このレコードに、得られた前回の微細位置データ情報RDJiを格納する。
『表示画像上微細位置算出処理』
表示画像上微細位置算出処理は、エリア画像提供部324bからの表示エリア画像種記憶アドレス情報(カメラ又は疑似画像)を判断する。
表示エリア画像種記憶アドレス情報(カメラ又は疑似画像)がDBサーバ321のカメラパラメータ用メモリ321di(321d1又は321d2、…)のアドレスを示している場合は、このカメラパラメータ用メモリ321di(321d1又は321d2、…)に格納されているカメラパラメータγiを読み込む。
そして、このカメラパラメータγiで微細位置算出処理からの微細位置データ情報RDJi(デバイスID、微細位置又は9軸センサ情報eJi…)に含まれている微細位置PWbiを変換(PWbi´)する。
そして、この微細位置PWbi´に、位置算出データ用メモリ330ai(330a1又は330a2、…)の微細位置データ用レコードRDiの前回の微細位置データ情報RDJiの微細位置PWbiを更新する(図25参照)。
そして、この微細位置データ情報RDJi(RDJ1、RDJ2、…:ウェアラブルデバイスID付)を移動体情報関連付部324cに出力する。したがって、図23に示すようにタブレット2の画面には微細位置PWbiが表示される。
また、表示エリア画像種記憶アドレス情報(カメラ又は疑似画像)がサッカー場地図AHiを記憶しているDBサーバ321のサッカー場地図用メモリ部321a(321a1、321a2、…)のアドレスを示している場合は、このサッカー場地図AHiの座標に基づいて、微細位置算出処理からの微細位置データ情報RDJi(デバイスID、微細位置又は9軸センサ情報eJi…)に含まれている微細位置PWbiを変換する。この変換した微細位置をサッカー場Aiにおけるシステム時刻STiにおける微細位置PWbi´とする。
そして、この微細位置PWbi´に、位置算出データ用メモリ330ai(330a1又は330a2、…)の微細位置データ用レコードRDiの前回の微細位置データ情報RDJiの微細位置PWbiを更新する。
そして、この微細位置データ情報RDJi(RDJ1、RDJ2、…:ウェアラブルデバイスID付)を移動体情報関連付部324cに出力する。したがって、図23に示すようにタブレット2の画面には微細位置PWbiが表示される。
[移動体情報解析サーバ325]
移動体情報解析サーバ325は、解析データ用メモリ部325aを備えて移動体情報を解析し、これを移動体位置関連情報生成サーバ324の移動体情報関連付部324cを介してタブレット2に提供させる。
解析データ用メモリ部325aには、解析データ用メモリ325ai(例えば、325a1、325a2、…、325ai)が予め生成されている。例えば、心拍数解析データ用メモリ325a1、体温解析データ用メモリ325a2、…、9軸用解析データ用メモリ325a3等が生成されている。
これらの解析データ用メモリ325aiのフォーマット構成は、図27に示すように、ウェアラブルデバイスID及び日時帯Wtiにセンサ取得種別(心拍数(kai)、体温(kbi)、…)kiを関連付け、このセンサ取得種別kiに、例えば100msec毎のセンサデータSDi(心拍数、体温、…、9軸)を格納するセンサデータ格納領域RSi(RS1、RS2、…)がフォーマットされる構造になっている。
さらに、センサ取得種別kiには、センサデータ格納領域RSiに格納された100msec毎のセンサデータSDiの判定結果hkiを格納する判定結果用領域hskiが生成される構造になっている。
そして、移動体情報受取サーバ323から移動体情報解析要求入力情報KBJiが出力される毎に、これに含まれているウェアラブルデバイスID及び日時帯Wti並びにセンサ取得種別(心拍数(kai)、体温(kbi)、…)ki等を有する解析データ用メモリ325ai(例えば、325a1、325a2、…)を解析データ用メモリ部325aに生成する。
そして、ストレージサーバ322のセンタ側移動体情報用メモリ部322bのセンタ側移動体情報用メモリ322bi(322b1、322b2、…)から、この移動体情報解析要求入力情報KBJiに含まれているウェアラブルデバイスID及びセンサ取得種別ki(心拍数、体温、…、9軸又はこれらの組み合わせ)、並びに、日時帯Wtiを満たすセンタ側移動体情報CDSJi(図12参照)を全て引き当てる。
そして、これらのセンタ側移動体情報CDSJi内の全てのセンサ取得種別ki(心拍数、体温、…、9軸又はこれらの組み合わせ)のセンサデータSDiを順次読み込んでセンサ取得種別ki(心拍数、体温、…、9軸又はこれらの組み合わせ)の該当のセンサデータ格納領域RSiに格納する(図27参照)。
そして、センタ側移動体情報用メモリ322bi(322b1、322b2、…)のウェアラブルデバイスIDと、日時帯Wtiと、センサ取得種別ki(心拍数、体温、…、9軸又はこれらの組み合わせ)と、センサ取得種別ki毎の日時帯Wtiのセンサデータ格納領域RSiに格納されているセンサデータSDiと、判定結果用領域hskiの判定結果hki等を移動体情報解析結果情報KDJiとして移動体情報関連付部324cに出力する。そして、これを日時帯場所別解析データコピー用メモリ322ei(322e1、322e2、…)にコピーして記憶する。したがって、過去の移動体情報解析結果情報KDJiを容易に提供できる。
(全体動作説明)
図28、図29、図30は、移動体情報提供システムの全体動作を説明するシーケンス図である。本実施の形態では、タブレット2には既に位置付移動体情報提供タブレット用プログラム(収集解析タブレット用アプリケーション)がインストールされているとして説明する。
また、既にカメラ画像CGiがタブレット2の画面に表示されているとして説明する。
図28に示すように、ウェアラブルデバイス1は、電源の投入によってGNSSモジュールである位置センサ15がオンにされて位置算出初期処理が行われ、互いに異なるタイミングで出力する各種センサがセンサデータSDi(デジタルデータ)を出力したどうかを判断し、出力した場合には、そのセンサデータSDi(心拍数、体温、…、9軸)をセンサデータ用記憶領域131cに上書き保存している(ステップd0)。
タブレット2は、監督MG又は担当者によって画面の位置付移動体情報提供タブレット用アイコン(図示せず)が選択されると、位置付移動体情報提供タブレット用プログラムが起動して、以下の処理を行う。
モード判定部221は、図16に示すモード選択画面MGiを画面に表示する(d1)。
このモード選択画面MGiは、図16に示すように、ユーザリスト登録ボタンMGaと、通信初期接続設定ボタンMGbと、実参加者登録ボタンMGdと、移動体情報取得ボタンMGf等よりなる。
そして、このモード選択画面MGiにおいて、通信初期接続設定ボタンMGbが選択された場合は通信初期接続設定部223を起動し、ユーザリスト登録ボタンMGa又は実参加者登録ボタンMGdが選択された場合は通信端末側ユーザリスト作成部224を起動する。
また、移動体情報取得ボタンMGf(移動体情報取得モード)の選択時は、移動体情報送受部225を起動する。
そして、モード判定部221は、モード選択画面MGiにおいて選択されたボタンからモードを判定する(d3)。
『ユーザリスト登録ボタンMGaの選択』
一方、通信端末側ユーザリスト作成部224は、ユーザリスト登録ボタンMGaが選択された場合には、図18(a)に示すユーザ管理者基本情報登録画面UMGiと図18(b)に示すユーザ基本情報登録画面UUGiを画面に表示し、ユーザリスト作成処理を実行する(ステップd5)。
図18(a)に示すユーザ管理者基本情報登録画面UMGiは、団体名(チーム名)と、団体名コード(チームコード)と、場所名(所在地)、会社名、会社コード、管理者名(監督名)等よりなる。
このユーザ管理者基本情報登録画面UMGiに入力された情報をユーザの管理者基本登録情報UMJiと称し、タブレット側記憶部24の通信端末側ユーザリスト用メモリ241に一時記憶させる。
上述のユーザ基本情報登録画面UUGiは、団体名(チーム名)、氏名(氏名コード)、顔写真、年齢、身長、体重、ウェアラブルデバイスID、…等よりなる。このユーザ基本情報登録画面UUGiに入力された情報をユーザ基本情報登録情報UUJi(図18(b)参照)と称する。
通信端末側ユーザリスト作成部224は、このユーザ基本情報登録情報UUJi(図18(b)参照)をタブレット側記憶部24の通信端末側ユーザリスト用メモリ241に一時記憶する(ステップd7i)。
また、通信端末側ユーザリスト作成部224は、通信端末側ユーザリスト用メモリ241のユーザの管理者基本登録情報UMJi(図18(a)参照)に、ユーザ基本情報登録情報UUJi、タブレットID、作成日時等を付加し、これを上述のユーザ基本登録情報UJiとして、インターネット網Nによって、解析結果提供装置3に送信する(ステップd7a)。
一方、解析結果提供装置3のユーザリスト提供部324aは、タブレット2からのユーザ基本登録情報UJi(図18(a)、図18(b)参照)を受信した場合には、これをDBサーバ321に出力して、ユーザ基本登録情報用メモリ部321bに登録させる(ステップd9a)。
『実参加者登録ボタンMGdの選択』
さらに、タブレット2の通信端末側ユーザリスト作成部224は、図16に示すモード選択画面MGiの実参加者登録ボタンMGdが選択された場合には、図17(a)に示す実参加者入力画面ZGiを画面に表示する(d7d)。
この実参加者入力画面ZGiは、図17(a)に示すように、氏名、チーム名、場所(サッカー場)、団体名、年月日、時間等の入力欄を有する。
そして、図示の完了ボタンMGgが選択された場合には、この実参加者入力画面ZGiの各入力欄の情報を、実参加者入力情報ZGJiとして、インターネット網Nによって解析結果提供装置3に送信する(ステップd7b)。
解析結果提供装置3のユーザリスト提供部324aは、タブレット2からの実参加者入力情報ZGJiを受信し、DBサーバ321のユーザ基本登録情報用メモリ部321bに記憶されているユーザの管理者基本登録情報UMJi(図18(a)参照)を読み込む。
そして、これに含まれている監督名及びタブレットID、顔写真等を付加し、さらに年月日や時刻も付加した競技に実際に参加する実参加ユーザ別基本情報CDUJi(図17(d)参照)を作成し、これをDBサーバ321のユーザ基本登録情報用メモリ321bi(321b1、321b2、…)に履歴用として記憶する(d9b)。
そして、解析結果提供装置3のユーザリスト提供部324aは、この実参加ユーザ別基本情報CDUJi(図17(d)参照)をタブレット2に送信する(d9c)。
タブレット2の通信端末側ユーザリスト作成部224は、実参加ユーザ別基本情報CDUJi(図17(d)参照)を受信し、これを図示しない一時記憶用メモリに記憶する。そして、ウェアラブルデバイス1とのペアリング待ち状態となる。
『通信初期接続設定ボタンMGbの選択』
タブレット2のユーザが通信初期接続設定ボタンMGbを選択する(ステップd11)。
この選択に伴って、タブレット2の通信初期接続設定部223は、通信初期接続設定ボタンMGbの選択で起動して、実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)を取得する、実参加ユーザペアリング設定処理を行う(ステップd12、d13、d14)。
つまり、通信初期接続設定部223は、起動に伴って、解析結果提供装置3又は図示しない基準時刻サービスセンタと通信を行って現在時刻を取得し、この現在時刻で内部タイマ(図示せず)を設定する。すなわち、初期時刻を設定する。
そして、ペアリング要求情報(タブレットID、機種、メーカ、時刻等)を例えば数台のウェアラブルデバイス1に送信してそれぞれの相手とペアリングを行い、ペアリング情報PJi(図13参照)を取得して、図示しないメモリに記憶する。
そして、通信初期接続設定部223は、後述する移動体情報送受部225からの移動体情報要求情報YDJiの出力を待つ状態となる。
このとき、ウェアラブルデバイス1は、後述する図38の初期時刻合部132jによって、タブレット2からのペアリング要求情報(タブレットID、機種、メーカ、時刻等)に含まれている時刻に基づいて、後述する内部タイマ132iを設定するとともに、ウェアラブルデバイス1の初期時刻合部132jが、GNSSモジュールである位置センサ15からの1PPS信号と、GNSS時刻を含むとRawデータと、システム時刻STi(GNSS時刻>システム時刻STi)とを取り込み、システム時刻STiの初期時刻をGNSS時刻に同期させる(d14a)。
そして、各種のセンサをオン状態にして(d14b)、各種のセンサデータを一定時刻でメモリに格納させる処理(d14c)を行っている。
ここまでの処理で、移動体情報DSJi(図12参照)をウェアラブルデバイス1から取得でる状態となる。
一方、タブレット2の通信端末側ユーザリスト作成部224は、通信初期接続設定部223が記憶しているペアリング情報PJi(図13参照)を読み込み、受信した実参加ユーザ別基本情報CDUJiに関連付け、これを実際に現在、競技に参加している上述の実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)として、実参加ユーザペアリング情報用メモリ242に記憶する(ステップd7h)。
そして、通信端末側ユーザリスト作成部224は、この実参加ユーザペアリング情報用メモリ242を読み込み、この実参加ユーザペアリング情報RPJiを画面に表示する(ステップd7d)。
したがって、タブレット2のユーザ(例えば、監督MG)は、現在、どのサッカー選手SPaiと実際にペアリングがなされているかを、氏名や顔写真で判断できる。
タブレット2のユーザは、全ての実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)が表示されている場合は、実参加ユーザ登録完了ボタン(図示せず)を選択する。
そして、実参加ユーザの通信準備登録が完了したことを示す実参加ユーザ通信準備登録完了情報REJi(図17(c)参照)を、移動体情報送受部225に知らせる(ステップd7j)。
そして、画面に実参加ユーザ通信準備完了をメッセージ表示して、移動体情報取得ボタンMGf(図16参照)の選択を促す。
この実参加ユーザ通信準備登録完了情報REJiは、実参加ユーザペアリング情報用メモリ242に記憶されている実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)の、全てのウェアラブルデバイスIDを含むとする。
また、実参加ユーザペアリング情報RPJiを管理用として解析結果提供装置3に送信する(ステップd7k)。
一方、解析結果提供装置3のユーザリスト提供部324aは、タブレット2からの実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)を受信し、これをDBサーバ321に出力して、センタ側実参加ユーザ用メモリ部321cの実参加ユーザ用メモリ321ciに記憶させる(ステップd10)。
『移動体情報取得ボタンMGfの選択』
一方、タブレット2の移動体情報送受部225は、移動体情報取得ボタンMGf(図16参照)の選択に伴って起動して、図19に示す移動体情報要求用入力画面KBGcを画面に表示する(ステップd21)。
『『移動体情報取得ボタンMGfの選択』』
タブレット2の移動体情報送受部225は、移動体情報取得ボタンMGfが選択された場合は、通信端末側ユーザリスト作成部224からの実参加ユーザ通信準備登録完了情報REJi(図17(c)参照)が入力しているかどうかを判断する。
実参加ユーザ通信準備登録完了情報REJiが入力している場合には、どんなウェアラブルデバイス1に、どんなセンサデータSDiを、何時(日時帯Wti)まで要求するか等を決めた、移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)が、移動体情報用メモリ243に記憶されているかどうかを判断する。つまり、移動体情報解析要求入力情報KBJiが入力されたかどうかを判断する。
移動体情報解析要求入力情報KBJiが記憶されていない場合には、上述の図19に示す移動体情報要求用入力画面KBGcを画面に表示する。
この移動体情報要求用入力画面KBGcは、図19に示すように、団体名(チーム名)、日時帯Wtiと、氏名(ウェアラブルデバイスID)と、センサ取得種別ki(全部又は選択)と、位置表示種別Gki(微細又は通常)と、画像種(カメラ又は疑似画像)等の入力欄よりなる。
日時帯Wtiは、ウェアラブルデバイス1が取得する移動体情報DSJi(図12参照)を得るための時間帯を示すものであり、開始時刻Wtpi、終了時刻Wtriの入力欄よりなる。
この開始時刻Wtpi及び終了時刻Wtriの入力欄は、例えば100msec単位で位置等を解析できるようにするために、YY年MM月DD日HH時MM分SS秒と入力可能にされている。また、氏名の入力欄は、数名程度の氏名が入力可能となっている。
センサ取得種別kiは、ウェアラブルデバイス1に備えられている各種センサ(心拍数、体温、…、9軸)の全てを指定する全部指定項目と、所望のセンサ(心拍数、体温、…、9軸又はこれらの組み合わせ)を指定する選択の入力欄とよりなる。
そして、図29に示すように、移動体情報送受部225は、図示しない完了ボタンの選択かどうかを判断する(ステップd30)。
完了ボタンが選択された場合は、移動体情報要求用入力画面KBGc(図19参照)に入力された各情報の組を、移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)として、移動体情報用メモリ243に記憶する(ステップd31)。
また、インターネット網Nによって移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)を解析結果提供装置3に送信する(ステップd32)。
この移動体情報解析要求入力情報KBJiは、図20に示すように、ウェアラブルデバイスID部、日時帯Wti、センサ取得種別ki等からなる。つまり、移動体情報送受部225は、移動体情報要求用入力画面KBGc(図19参照)より入力された全てのウェアラブルデバイスIDをウェアラブルデバイスID部として作成している。
一方、解析結果提供装置3の移動体情報受取サーバ323は、タブレット2からの移動体情報解析要求入力情報KBJiを受信し、この移動体情報解析要求入力情報KBJiを移動体位置関連情報生成サーバ324及び移動体情報解析サーバ325に送信する(ステップd34)。
そして、移動体情報送受部225は、移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)に含まれている日時帯Wtiの間だけ、ウェアラブルデバイスID部と、センサ取得種別ki(全部又は選択)と、タブレットID等の各情報を組にした移動体情報要求情報YDJi(図13参照)を生成する(ステップd35)。
このとき、移動体情報送受部225は、移動体情報解析要求入力情報KBJiに含まれているセンサ取得種別kiに応じた各種センサ分の領域と、検出位置Pi、システム時刻STi等を書き込むための各領域と、を有した送信フォーマットKSRiを形成させるための、送信パターンPTi(図21参照)を生成する。
なお、この送信パターンPTiには、取得したデータを数値列で書き込むコマンドを付加している。つまり、余計なものをウェアラブルデバイス1側から送信させないようにして、通信時間を短縮させることで、リアルタイム性を向上させている。また、送信パターンPTiには、移動体情報解析要求入力情報KBJiに含まれているウェアラブルデバイスID、タブレットIDを含ませている。そして、この送信パターンPTiを、ウェアラブルデバイス1に送信する(ステップd37a)。
ウェアラブルデバイス1は、タブレット2からの送信パターンPTiを受け取る毎に、この送信パターンPTiに基づく送信フォーマットを、記憶部131に形成する(ステップd37b)。
また、タブレット2は、通信初期接続設定部223によって、移動体情報要求情報YDJi(図13参照)を、各ウェアラブルデバイス1に、Bluetooth(登録商標)プロトコルで送信させる(ステップd38)。
ウェアラブルデバイス1は、移動体情報要求情報YDJiを受信する毎に、各種センサが現時点で取得できているセンサデータSDi(心拍数、体温、…、9軸)等を送信フォーマットKSRi上にフォーマットし、デジタルデータ(移動体情報DSJi)として取得する、各種センサ情報取得処理を行う(ステップd41)。
そして、取得した移動体情報DSJi(図12参照)をBluetooth(登録商標)プロトコルでタブレット2に送信する(ステップd43)。
一方、タブレット2は、ウェアラブルデバイス1からの移動体情報DSJiを通信初期接続設定部223で受信し、それを、インターネットプロトコルによりインターネット網Nを介して解析結果提供装置3に送信する、転送処理を行う(ステップd45、d46)。
この転送処理は、タブレット2の通信初期接続設定部223で受信した、ウェアラブルデバイス1からの移動体情報DSJiに含まれているウェアラブルデバイスIDを有する実参加ユーザペアリング情報RPJi(図17(b)参照)が、実参加ユーザペアリング情報用メモリ242に既に登録されている場合に、これを受け付ける(ステップd45)。
そして、この移動体情報DSJiを移動体情報送受部225に出力する。移動体情報送受部225は、移動体情報DSJiを入力する毎に、それを、インターネットプロトコルにより、インターネット網Nを介して解析結果提供装置3に転送する(ステップd46)。
一方、解析結果提供装置3の移動体情報受取サーバ323は、タブレット2からの移動体情報DSJi(図12参照)を受信する毎に、この移動体情報DSJiに含まれている検出位置Piを平面直角座標変換パラメータβiに基づいて変換し(地図上位置GPi)、これをセンタ側移動体情報CDSJi(図12参照)として生成する、移動体情報収集処理を行う(ステップd48)。
このセンタ側移動体情報CDSJi(図12参照)は、移動体情報用メモリ部326aの該当の移動体情報用メモリ326ai(326a1、326a2、…)に記憶する。
そして、このセンタ側移動体情報CDSJiを、移動体位置関連情報生成サーバ324及び移動体情報解析サーバ325にに出力する。また、ストレージサーバ322に出力して履歴用として記憶させる。
そして、タブレット2は、解析結果提供装置3からの表示制御データPKJiの待ち受け状態となる(ステップd53)。
一方、図30に示すように、解析結果提供装置3の位置算出部324dは、タブレット2からの移動体情報解析要求入力情報KBJiを受信すると、図30に示すように位置データ算出処理を行う(ステップd55)。
この位置データ算出処理は位置算出部324dが行う。位置データ算出処理は、図30に示すように、微細位置データ用レコード生成処理(ステップd56)と微細位置算出処理(ステップd57)と、エリア画像上に微細位置を定義する変換処理(位置変換処理)を行う(d58)。これらの処理についてはフローチャートを用いて後述する。
そして、解析結果提供装置3では、移動体情報解析サーバ325において、移動体情報受取サーバ323から移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)が出力される毎に、後述する移動体情報解析処理を行う(ステップd60)。
そして、解析結果提供装置3では、移動体情報関連付部324cを起動して、例えば、ウェアラブルデバイスIDと、センサ取得種別ki(心拍数(kai)、体温(kbi)、…、9軸又はこれらの組み合わせ)毎の日時帯Wti分のセンサデータSDiと、検出位置Pi等を、システム時刻STiに関連付ける関連付け処理を行って、図14に示す表示制御データPKJiを生成する(ステップd70)。
そして、移動体情報関連付部324cは、生成した表示制御データPKJiを、タブレット2に向けて、インターネットプロトコルで送信させる(ステップd71)。
また、移動体情報関連付部324cは、移動体情報解析要求入力情報KBJiに微細位置データ用レコードRDiの微細位置PWbiに関連付けされているシステム時刻STiを読み込み、このシステム時刻STiに該当する加速度グラフや姿勢グラフ等の時間軸上の座標を計算し、その座標値で縦軸バーBi(Ba、Bb、Bc、…)を表示させる表示制御データPKJiを作成しても良い。
これにより、図36に示すように、タブレット2の加速度グラフや姿勢グラフ等には、微細位置PWbiの時点に対して縦軸バーBi(Ba、Bb、Bc、…)が表示されることになるので、その微細位置PWbiの時点で、どんな状況、どんな動きをしているか等を、微細位置単位で把握できる。
そして、ステップd3に移行する(ステップd49)。
一方、上記の待ち受け状態において、タブレット2は、解析結果提供装置3からの表示制御データPKJiの受信を判断すると(ステップd53:YES)、解析結果表示処理部226によって、その表示制御データPKJiをタブレット側記憶部24の解析結果受信用メモリ246に記憶してブラウザに出力して画面に表示する(ステップd73)。
次に、フローチャートを用いて移動体情報受取サーバ323及び位置算出部324dの処理を詳細に説明する。
[移動体情報受取サーバ323の処理]
図31は、移動体情報受取サーバ323の処理を説明するフローチャートである。
移動体情報受取サーバ323は、インターネット網Nを介して送られた、タブレット2からの移動体情報DSJi(図12参照)の受信かどうかを判断する(ステップK20)。
移動体情報DSJiを受信した場合は(ステップK20:YES)、それに含まれているウェアラブルデバイスIDを読み込む(ステップK22)。
そして、ウェアラブルデバイスIDを有する移動体情報用メモリ326ai(326a1、326a2、…)が、移動体情報用メモリ部326aに生成されているかどうかを判断する(ステップK24)。
ステップK24で生成されていないと判断した場合(NO)は、移動体情報DSJiに含まれているウェアラブルデバイスID付の移動体情報用メモリ326ai(326a1、326a2、…)を、移動体情報用メモリ部326aに生成する(ステップK26)。
次に、この移動体情報DSJiに含まれている検出位置Piを、DBサーバ321のカメラパラメータ用メモリ321diに記憶されている平面直角座標変換パラメータβiに基づいて変換し、これをセンタ側移動体情報CDSJiとして、該当の移動体情報用メモリ326ai(326a1、326a2、…)に記憶する(ステップK28)。
そして、このセンタ側移動体情報CDSJiを出力して記憶させる(ステップK30)。
この後、ステップK32において、移動体情報受取サーバ323とは、位置データ算出処理を起動させる(詳細は後述する)。
そして、タブレット2からインターネット網Nを介して接続断情報(ウェアラブルデバイスID付)が入力したかどうかを判断する(ステップK34)。
接続断情報が入力した場合は(ステップK34:YES)、この接続断情報に含まれているウェアラブルデバイスIDを有する移動体情報用メモリ326aiをクリアし(ステップK36)、処理を終了する。
また、接続断情報(ウェアラブルデバイスID付)が入力しない場合は(ステップK34:NO)、処理をステップK20に戻す。
また、ステップK24において、移動体情報DSJi(図12参照)に含まれているウェアラブルデバイスIDを有する移動体情報用メモリ326aiが生成されていると判断した場合(YES)は、処理をステップK28に移す。
[位置算出部324dの微細位置データ用レコード生成処理]
図32は微細位置データ用レコード生成処理の動作を説明するフローチャートである。
微細位置データ用レコード生成処理は、図32に示すように、タブレット2からの移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)iの入力かどうかを判断する(ステップK1)。
移動体情報解析要求入力情報KBJiが入力したと判断した場合は(ステップK1:YES)、これに含まれている位置表示種別Gki及びウェアラブルデバイスIDを有する位置算出データ用メモリ330ai(330a1、330a2、…)が、位置算出データ用記憶部330に生成されているかどうかを判断する(ステップK3)。
生成されている場合は(ステップK3:YES)、そのまま処理を終了し、生成されてない場合は(ステップK3:NO)、移動体情報解析要求入力情報KBJiに含まれている日時帯Wti(例えば、1分)と、微細位置間隔dKi(例えば、100msec)とを読み込む(ステップK5)。
そして、日時帯Wtiをシステム時刻STiの出力間隔である微細位置間隔dKiで割った個数である微細位置データ用レコード数kjiを求める(ステップK7)。
そして、kji個の微細位置データ用レコードRDiを有する位置算出データ用メモリ330aiを、位置算出データ用記憶部330に生成し(ステップK9)、処理を終了する。
『位置算出部324dの微細位置算出処理、表示画像上微細位置算出処理』
図33、図34は微細位置算出処理、表示画像上微細位置算出処理を説明するフローチャートである。但し、センタ側移動体情報CDSJiに地図上位置GPi(位置データ)が含まれていない場合として説明する。また、表示する画像種はカメラ画像として説明する。
位置算出部324dの微細位置算出処理は、インターネット網Nを介して送られた、タブレット2からの移動体情報DSJi(図12参照)であるセンタ側移動体情報CDSJiの受信かどうかを判断する(S150)。
センタ側移動体情報CDSJiを受信した場合は、これに地図上位置GPi(位置データ)が含まれているかどうかを判断する(S152)。
そして、地図上位置GPi(位置データ)が含まていないと判断した場合は、システム時刻STiとシステム時刻STiと判断する。
システム時刻STiと判断した場合は、地図上位置GPi(位置データ)が含まれていない場合は、今回のセンタ側移動体情報CDSJiに含まれているウェアラブルデバイスIDを読み込み、このウェアラブルデバイスID及びシステム時刻STiを有する微細位置データ用レコードRDiを読み込む(S154)。
具体的には、ウェアラブルデバイスIDを有する位置算出データ用メモリ330ai(330a1又は330a2、…)を位置算出データ用記憶部330より引き当てる。
そして、この位置算出データ用メモリ330ai(330a1又は330a2、…)に生成されている微細位置データ用レコードRDiの内で、今回のセンタ側移動体情報CDSJiに含まれているシステム時刻STiが格納されているものを引き当てる。
この、引き当てた微細位置データ用レコードRDiのシステム時刻STiと微細位置PWbiと9軸センサ情報eJiとウェアラブルデバイスID等を総称して微細位置データ情報RDJiと称している。
前述の引き当ては、同じウェアラブルデバイスIDを有する微細位置データ情報RDJiが格納されている全ての微細位置データ用レコードRDiでも良いし、最新のシステム時刻STiのものだけでも良い。
そして、引き当てた微細位置データ用レコードRDiに格納されている微細位置データ情報RDJi等を前回の微細位置データ情報RDJiとして読み込む(S156)。
そして、前回のセンタ側移動体情報CDSJiのシステム時刻STiと微細位置PWbiと9軸センサ情報eJiを読み込む(S157a)。
そして、これらの情報と、今回の微細位置データ情報RDJiのシステム時刻STiとに基づいて、この今回のシステム時刻STiにおける位置を今回の微細位置PWbiとして求める(S157aa)。
そして、この求めた今回の微細位置PWbiと、今回の微細位置データ情報RDJiに含まれている9軸センサ情報eJiとウェアラブルデバイスIDとシステム時刻STiとを今回の微細位置データ情報RDJi(ウェアラブルデバイスID、微細位置又は9軸センサ情報eJi…)として表示画像上微細位置算出処理に出力する。
表示画像上微細位置算出処理は、エリア画像提供部324bからの表示エリア画像種記憶アドレス情報に基づいてDBサーバ321のカメラパラメータ用メモリ321di(321d1又は321d2、…)に格納されているカメラパラメータγiを読み込む(S157b)。
そして、このカメラパラメータγiで微細位置算出処理からの微細位置データ情報RDJi(ウェアラブルデバイスID、微細位置又は9軸センサ情報eJi…)に含まれている微細位置PWbiを変換(PWbi´)する(S158)。
そして、この微細位置PWbi´に、位置算出データ用メモリ330ai(330a1又は330a2、…)の微細位置データ用レコードRDiの前回の微細位置データ情報RDJiの微細位置PWbiを更新する(S158)。
そして、この微細位置データ情報RDJi(RDJ1、RDJ2、…:ウェアラブルデバイスID付)を移動体情報関連付部324cに出力するとともに、微細位置データ用レコードRDiに記憶する(S162)。
したがって、図22に示すようにタブレット2の画面には微細位置PWbiが表示される。
そして、移動体情報関連付部324cを起動させる。移動体情報関連付部324cは、位置算出部324dからの微細位置データ情報RDJiと移動体情報解析結果情報KDJi(生体情報、解析結果、…)とを関連付ける。さらに、顔写真と氏名コードを関連付け、該当のウインドウ番号を含む図14に示す表示制御データPKJiを生成して、これをタブレット2に送信する(S173)。
そして、接続断かどうかを判断する(S174)。接続断ではない場合は、処理を図33のステップS150に戻す。
これによって、図26又は図36の画面がタブレット2に表示されることになり、リアル位置表示用ウインドウRWiには図22に示す微細位置PWbiが表示されることになる。
したがって、監督MGは、あのサッカー選手SPaiが今どんな状況か、そしてどのように移動しているかが、リアルタイムで、一目で分かることになる。
[移動体情報関連付部324cの処理]
図35のフローチャートを用いて、上記の移動体情報関連付部324cの処理を説明する。
移動体情報関連付部324cは、位置算出部324dからのウェアラブルデバイスID付の微細位置データ情報RDJi(RDJ1、RDJ2、…)を読み込む(ステップS181)。
次に、センタ側移動体情報CDSJiに含まれているウェアラブルデバイスIDを有する移動体情報解析結果情報KDJi(図15参照)の入力かどうかを判断する(ステップS183)。
ステップS183で、移動体情報解析結果情報KDJiの入力と判定した場合は、この微細位置データ情報RDJiを移動体情報解析結果情報KDJiに付加する(ステップS185)。
そして、予め登録されている複数のウインドウWUi用のテンプレートと、これらウインドウ番号に対するセンサ取得種別ki(心拍数、体温、…、9軸)と、微細位置データ情報RDJiと、移動体情報解析結果情報KDJiとを関連付けた、図14に示す表示制御データPKJiを生成して、これをタブレット2に向けて、インターネットプロトコルで送信させる(ステップS187)。
そして、接続断かどうかを判断し、接続断でない場合(ステップS189:NO)は処理をステップS181に戻し、接続断の場合(ステップS189:YES)は処理を終了する。
[タブレット2の画面表示の一例]
図36は、上述の表示制御データPKJi(カメラ画像CGiを含む)に基づく、タブレット2の画面表示の一例を示すものである。
すなわち、タブレット2の解析画面GKGiは、例えば図36に示すように、ユーザ顔写真用ウインドウWU1、心拍用ウインドウWU2、加速度用ウインドウWU3、姿勢用ウインドウWU4、その他のウインドウWU5、及び、リアル位置表示用ウインドウRWi等を備える。
ユーザ顔写真用ウインドウWU1には、例えば、ウェアラブルデバイス1を装着したペアリング済のサッカー選手SPa1、SPa2、SPa3、…のプロフィール写真とともに、当該サッカー選手SPa1、SPa2、SPa3、…の現時点でのGNSS測位データ(微細位置PWbi)が表示される。
心拍用ウインドウWU2には、サッカー選手SPa1、SPa2、SPa3、…の心拍数グラフが、加速度用ウインドウWU3には、サッカー選手SPa1、SPa2、SPa3、…の加速度グラフが、姿勢用ウインドウWU4には、サッカー選手SPa1、SPa2、SPa3、…の姿勢値グラフが、…、それぞれ表示され、リアル位置表示用ウインドウRWiには、カメラ画像CGi上での各サッカー選手SPa1、SPa2、SPa3、…の検出位置Pi(微細位置PWbi)が表示される。
心拍用ウインドウWU2、加速度用ウインドウWU3、姿勢用ウインドウWU4、及び、その他のウインドウWU5の横軸は、システム時刻STiの最小単位(例えば、100msec)で定義され、微細位置PWbi(PWb1、PWb2、PWb3、…)に対して、縦軸バーBi(Ba、Bb、Bc、Bd、…)が表示されるようになっている(サッカー選手SPa2、SPa3、…については図示省略)。
したがって、タブレット2のユーザである、例えば該当のサッカーチームの監督MGは、どのサッカー選手SPaiが、微細位置PWbiにおいて、どんな状況にあるのか、そしてどのように移動しているか等を、微細位置単位で把握できるようになる。
なお、上記の実施の形態では、ウェアラブルデバイス1が検出した情報を解析結果提供装置3に転送する転送機能をタブレット2に備えたが、この転送機能は、例えばサッカー場Aiの近傍に転送用通信機器(図示せず)として設けても良い。
また、図36は、タブレット2の画面表示の一例であって、例えば図示していないが、同一のサッカー選手SPaiの現在のデータを過去のデータと対比させるように表示したり、画面をユーザ顔写真用ウインドウWU1のみにして、より多くのサッカー選手SPaiのプロフィール写真とGNSS測位データ(微細位置PWbi)とを表示させること等も可能である。
以下にウェアラブルデバイス1の具体的な構成を説明する。
図37は、ウェアラブルデバイス1の具体的な構成図である。
図37(a)は、ウェアラブルデバイス1の平面構成を、図37(b)は、ウェアラブルデバイス1の図示AA方向の側面構成を、図37(c)は、ウェアラブルデバイス1の図示BB方向の側面構成を、それぞれ概略的に示す。なお、ウェアラブルデバイス1は集積化されたICであっても良いが、本実施の形態では回路構成図として示す。
すなわち、図37においては、位置センサ15(GNSSモジュール)と、生体情報検出センサ16と、環境情報検出センサ17と、移動体状態情報検出センサ18(9軸センサ)と、を例示して説明する。但し、生体情報検出センサ16、環境情報検出センサ17、移動体状態情報検出センサ18については、必要に応じて、増減できる構成とするのが望ましい。
図37において、ウェアラブルデバイス1は、実装基板101(ベースともいう)上に搭載された無線モジュール11(無線通信モジュール)と、電池モジュール12と、メイン制御モジュール13と、出力モジュール14と、位置センサ15と、生体情報検出センサ16と、環境情報検出センサ17と、USBハブ118(Universal Serial Bus)と、充電及び外部接続用のUSB端子19と、移動体状態情報検出センサ18等を備える。
また、無線モジュール11は、例えば、BLEモジュール11a(Bluetooth(登録商標) Low Energy)モジュールとWi−Fiモジュール11bとを備え、タブレット2との通信時には、メイン制御モジュール13によって設定された、後述する初期接続設定情報を用いて回線を接続して通信を継続させる。
位置センサ15は、例えば、GNSS受信アンテナ15aとGNSS受信モジュール15bとを備える。
生体情報検出センサ16は、心拍数、脈拍数、体温、…等の生体情報SEJiを検出するセンサ類であり、各種センサのそれぞれが特有のタイミングで取得したセンシング結果をセンサデータSDiとして出力する。つまり、サッカー選手SPaiの各種の生体情報SEJiを固有のタイミングで検出し、その検出値(センシング結果)を生体情報SEJiのセンサデータSDiとして出力する。
環境情報検出センサ17は、気圧、温度(気温)、湿度、…等の環境情報SKJiを検出するセンサ類であり、各種センサのそれぞれが特有のタイミングで取得したセンシング結果をセンサデータSDiとして出力する。つまり、サッカー選手SPaiの周囲の環境情報SKJiを固有のタイミングで検出し、その検出値(センシング結果)を移動体の環境情報SKJiのセンサデータSDiとして出力する。
移動体状態情報検出センサ18は、サッカー選手SPaiの姿勢値、加速度、方向を検出する9軸センサであり、例えば100msec単位で検出するために、信号ライン161(I2C(Inter-Integrated Circuit)/SPI(Serial Peripheral Interface)等)を介して、メイン制御モジュール13に直に接続されるようにしている。つまり、サッカー選手SPaiの姿勢、加速度、方向を、検出する毎に、その検出値(センシング結果)を移動体の9軸センサ情報eJiのセンサデータSDiとして出力する。
ここで、ウェアラブルデバイス1のメイン制御モジュール13としては、制御部132及び記憶部131(デバイス側位置算出データ用記憶部(330))を備える。
記憶部131は、SDメモリカード等であっても良く、例えば容量が16ギガバイト(GB)とされ、起動プログラムやデータ保存用のストレージとして利用される。この記憶部131には、例えば、位置センサ15、生体情報検出センサ16、環境情報検出センサ17、移動体状態情報検出センサ18からのセンサデータSDiを記憶するためのメモリ領(以下、センサデータ用記憶領域131cという)が予め生成される。このセンサデータ用記憶領域131cは、制御部132内に設けられるRAM等を用いて構成することも可能である。
メイン制御モジュール13には、USBバス(信号ケーブル)118gを介して、USBハブ118が接続されている。USBハブ118の各ポートに対しては、USBバス118aを介して位置センサ15のGNSS受信モジュール15bが、USBバス118bを介して無線モジュール11のBLEモジュール11aが、USBバス118cを介して無線モジュール11のWi−Fiモジュール11bが、USBバス118dを介して電池モジュール12が、USBバス118eを介して生体情報検出センサ16及び環境情報検出センサ17の各種センサが、USBバス118fを介して出力モジュール14が、USBバス118hを介してUSB端子19が、それぞれ接続されている。
USBハブ118は、定期的(例えば、数msec単位)に、入力ポート(図示せず)を監視し、信号を入力した入力ポートがあれば、その信号(位置データ、心拍数データ、…、BLEデータ、Wi−Fiデータ、USBデータ等)をメイン制御モジュール13に出力する。また、USBハブ118は、メイン制御モジュール13からの信号を該当するモジュール11a、11b等に出力する。
GNSS受信モジュール15bは、GNSS受信アンテナ15aと接続されており、例えば1sec毎にフレームヘッダに含まれる1PPS信号(1secに1回のクロック波形)を発生するとともに、GNSS受信アンテナ15aを介して受け取ったGNSS衛星AS1からのGNSSデータに応じたRawデータを、USBハブ118を介してメイン制御モジュール13に出力する。
BLEモジュール11aは、Bluetooth(登録商標)プロトコルでデータの送受信を行う無線通信モジュールである。
Wi−Fiモジュール11bは、Wi−Fi Allianceによって認定された無線LAN(Local Area Network)用の無線通信モジュールである。
出力モジュール14としては、充電中や残量等を報知するための、例えばLEDランプ、バイブレータ、ブザー等を備えていても良い(図示省略)。
USB端子19は、電池モジュール12の充電や、パーソナルコンピュータ等の図示せぬ外部機器との接続に用いられる。
生体情報検出センサ16は、心拍数センサ(Heart Rate Sensor)等である。例えば、心拍数センサは、一定のセンシング周期の心拍数データをデジタル値であるセンサデータSDiとして取得し、この取得時点での心拍数データをUSBハブ118に出力する。
環境情報検出センサ17は、温度センサ等である。例えば、温度センサは、一定のセンシング周期の気温データをデジタル値であるセンサデータSDiとして取得し、この取得時点での気温データをUSBハブ118に出力する。
移動体状態情報検出センサ18は、ジャイロセンサ等である。例えば、ジャイロセンサは、一定のセンシング周期の姿勢値データをデジタル値であるセンサデータSDiとして取得し、この取得時点での姿勢値データをUSBハブ118に出力する。
図38は、ウェアラブルデバイス1のメイン制御モジュール13における制御部132の概略プログラム構成(機能ブロック)を示すものである。
制御部132は、内部タイマ132i(システム時計)のシステム時刻STiをGNSS時刻(Rawデータ)に初期同期させるとともに、サッカー場Aiでのサッカー選手SPaiの心拍数、脈拍数、体温等の生体情報SEJiと、サッカー選手SPaiの姿勢値、加速度等の9軸センサ情報eJiと、サッカー選手SPaiの周囲の気圧等の環境情報SKJiとに、GNSSモジュールである位置センサ15の位置情報(Rawデータ)を関連付けた移動体情報DSJiを送信させる。システム時刻STiは任意であるが、GNSS時刻以下で、最も検出タイミングが早いセンサの出力タイミングに同期されているのが好ましい。
また、制御部132は、タブレット2からのペアリング要求情報に含まれている基準時刻に基づいて、内部タイマ132iのシステム時刻STiを設定する。
制御部132は、例えば、USB用入力部132aと、USB用出力部132bと、無線モジュール初期設定部132dと、センサ情報取込部132fと、初期時取込フォーマット作成部132gと、内部タイマ132iと、初期時刻合部132j(初期同期合せ部ともいう)と、関連付部132kと、出力制御部132mと、コピー部132nと、再送部132pと、シリアル用入力部132rと、位置データ算出部132s等を備える。
USB用入力部132aは、USBハブ118を介して、無線モジュール11からの出力、GNSSモジュールである位置センサ15のGNSS受信モジュール15bのRawデータ、生体情報検出センサ16のセンシング結果等を取り込むもので、例えば、その入力の種類を判定できる機能を備える。
すなわち、USB用入力部132aは、入力した信号(データ)を受け取って、その内容を判定し、判定の結果に応じて、その信号を各部に提供する。
例えば、入力した信号がタブレット2からの送信パターンPTiの場合には、これを初期時取込フォーマット作成部132gに提供する。また、例えばタブレット2からの無線モジュール11の初期設定に関する指示命令等の場合(初期動作時)には、USB用入力部132aは、これを無線モジュール初期設定部132dに提供する。
また、例えばGNSS受信モジュール15bからのRawデータや1PPS信号又はGNSS時刻に関するものの場合(初期動作時)には、USB用入力部132aは、それを初期時刻合部132j及び位置データ算出部132sに提供する。
また、例えば生体情報検出センサ16からの生体情報SEJiのセンサデータSDiや環境情報検出センサ17からの環境情報SKJiのセンサデータSDiの場合には、USB用入力部132aは、それをセンサ情報取込部132fに提供する。
また、例えばタブレット2からの再送リクエストXRiの場合には、それを再送部132pに提供する。
また、タブレット2からは、USB用入力部132aに対して、タブレット2が取り込むセンサデータSDiに応じて、センサ取得種別(例えば、心拍数、…、9軸のいずれか1つ、又は、いずれかの組み合わせ)kiが通知されるようになっている。
これに対し、シリアル用入力部132rは、移動体状態情報検出センサ18からの移動体状態情報(9軸センサ情報eJi)をセンサデータSDiとして取り込むものであり、このセンサデータSDiをセンサ情報取込部132fに提供する。
無線モジュール初期設定部132dは、電源の投入に伴って、無線モジュール11を起動状態にする。
そして、無線モジュール11のBLEモジュール11a又はWi−Fiモジュール11bから、タブレット2のタブレットIDを含む接続要求を、USBハブ118を介して受信する毎に、例えば記憶部131のメモリ領域131aに予め登録されているウェアラブルデバイスIDを含む情報を送信し、回線接続状態にする。この回線接続状態の時点での接続初期設定情報は、例えば無線モジュール11内に設定される。そして、この接続初期設定情報は、接続断にされるまで記憶される。
初期時取込フォーマット作成部132gは、USB用入力部132aよりタブレット2からの送信パターンPTi(図21参照)を受け取る毎に、この送信パターンPTiに基づく送信フォーマットKSRiを、例えば記憶部131内に生成する。この記憶部131内に生成された送信フォーマットKSRiの領域を、送信フォーマットパターンメモリ131bとも称する。
そして、制御部132は、タブレット2からのセンサ取得種別kiの待ち状態となる。
センサ取得種別kiを受信した場合には、初期時取込フォーマット作成部132gによって、送信フォーマットKSRiの後段にセンサ取得種別kiに対応する個数のセンサデータ送信用領域を生成する。
つまり、送信フォーマットKSRiは、その全体長(センサデータ送信用領域の総数)が、タブレット2からのセンサ取得種別kiにしたがって増減する。そのため、タブレット2からのセンサ取得種別kiが少ない程、送信するデータが軽量になる。
初期時刻合部132jは、USB用入力部132aを介しての位置センサ15(GNSSモジュール)からの1PPS信号とGNSS時刻等の元データとなるRawデータ、及び、内部タイマ132iからのシステム時刻STi(GNSS時刻>システム時刻STi)を入力し、システム時刻STiをGNSS時刻(Rawデータ)に同期させる。
センサ情報取込部132fは、生体情報検出センサ16のセンサデータSDiや環境情報検出センサ17のセンサデータSDiが、USB用入力部132aより出力されたかどうかを判断する。出力された場合は、USB用入力部132aにおいて、そのセンサ取得種別kiを判断する。つまり、センサデータSDiを出力したセンサが存在すると判断し、その種類を特定する。
センサの種類が特定されると、センサデータ用記憶領域131c内の該当するセンサデータ送信用領域に、そのセンサデータSDiを上書き保存する。つまり、生体情報SEJi及び環境情報SKJiのそれぞれのセンサデータSDiは、異なるタイミングで出力されるが、次のセンサデータSDiが出力されるまでは保存される。
また、センサ情報取込部132fは、移動体状態情報検出センサ18のセンサデータSDiが、シリアル用入力部132rより出力されたかどうかを判断し、出力された場合には、順次、そのセンサデータSDiをセンサデータ用記憶領域131c内の該当のセンサデータ送信用領域に上書き保存する。
このように、センサデータ用記憶領域131cでは、生体情報検出センサ16、環境情報検出センサ17、移動体状態情報検出センサ18の各種センサが異なるタイミングでセンサデータSDiを出力したとしても、次のセンサデータSDiが出力されるまでは、記憶するセンサデータSDiが保存されていることになる。
位置データ算出部132sは、GNSSモジュールである位置センサ15からのRawデータや同期後のシステム時刻STi等に基づいて、ウェアラブルデバイス1の検出位置Piを定期的(例えば、1sec毎)に求めて出力する。
関連付部132kは、タブレット2からの移動体情報DSJiを要求する移動体情報要求情報YDJiを、無線モジュール11やUSB用入力部132aを介して受信したときに、検出位置Piの緯度Ei、経度Niとその取得時のシステム時刻STiとを、送信フォーマットパターンメモリ131bの、送信フォーマットKSRiの先頭部分にヘッダ情報(位置情報)として書き込む。
そして、このシステム時刻STiを取得した時点の、センサデータ用記憶領域131cの各々のセンサデータSDi(タイミングが異なる)を読み出して、送信フォーマットKSRiの後段に書き込む。
すなわち、関連付部132kは、検出位置Piの元データであるRawデータとシステム時刻STiとの同期がなされた後に、求められた検出位置Piが出力された時点でのセンサデータSDiをセンサデータ用記憶領域131cから読み込んで、送信フォーマットパターンメモリ131bの送信フォーマットKSRiに書き込んでいる(上書き)。
このとき、関連付部132kは、送信フォーマットKSRiにおいて、システム時刻STi及び検出位置Pi等の各データを全て数字列にしている。つまり、送信フォーマットKSRiの各フォーマット領域を予めセンサ取得種別kiで定義しているので、この送信フォーマットKSRiで送信しても、タブレット2又は解析結果提供装置3は解読ができる。
送信フォーマットKSRiの各データを全て数値列にすることで、送信フォーマットKSRiによる送信可能なデータ量を増加できる。
また、数値列の並び替えや、センサ取得種別kiによって定義される、送信フォーマットKSRiのフォーマット領域の順番を入れ替えることにより、タブレット2又は解析結果提供装置3以外での解読を困難にできる。
出力制御部132mは、関連付け処理が終了する毎に、送信フォーマットパターンメモリ131bの送信フォーマットKSRiの各々のセンサデータ送信用領域を詰め、これを移動体情報DSJiとして、USB用出力部132bを介して、無線モジュール11よりタブレット2に送信させる。
すなわち、出力制御部132mは、送信フォーマットKSRiにおいて、センサデータSDiがフォーマットされていないセンサデータ送信用領域を廃棄(削除)し、センサデータSDiがフォーマットされているセンサデータ送信用領域だけで移動体情報DSJiを形成する。
コピー部132nは、移動体情報DSJiをコピーして、移動体状況検出情報格納用メモリ領域131d(コピー領域ともいう)に記憶する。
再送部132pは、USB用入力部132aに入力したタブレット2からの移動体情報要求情報YDJi(図13参照)に再送要求が含まれている場合に、この移動体情報要求情報YDJiに該当する移動体情報DSJiを移動体状況検出情報格納用メモリ領域131dから読み出し、USB用出力部132bを介してタブレット2に再送する。
次に、ウェアラブルデバイス1が移動体情報DSJiを送信するまでの過程の説明を、図39のタイミングチャートを用いて補充する。
図39(a)はメイン制御モジュール13の起動を示し、図39(b)はGNSSモジュールである位置センサ15の起動を示し、図39(c)は検出位置Piの出力タイミングを示す。また、図39(d)は内部タイマ132i(システム時刻STi)の出力タイミングを示し、図39(e)はGNSSモジュールである位置センサ15からの1PPS信号の出力タイミングを示す。さらに、図39(f)は心拍数のセンサデータSDiの出力タイミングを示し、図39(g)は9軸センサ情報eJiのセンサデータSDiの出力タイミングを示し、図39(h)は体温のセンサデータSDiの出力タイミングを示す。
図39に示すように、メイン制御モジュール13の起動に伴って、内部タイマ132iやセンサモジュールである位置センサ15、生体情報検出センサ16、環境情報検出センサ17、移動体状態情報検出センサ18を起動する。
なお、図39(i)においては、心拍数のセンサデータSDiと9軸センサ情報eJiのセンサデータSDiと体温のセンサデータSDiとがシステム時刻STiとタイミング的に一致した時点での、送信フォーマットKSRiのフォーマット例を、図39(j)においては、9軸センサ情報eJiのセンサデータSDiとがシステム時刻STiとタイミング的に一致した時点での、送信フォーマットKSRiのフォーマット例を、それぞれ示している。
すなわち、ウェアラブルデバイス1の各種センサが異なるタイミングでセンサデータSDi(心拍数、体温、…、9軸)を出力したとしても、システム時刻STiに最も近い時刻又は同じ時刻において、現在保持している種類の全てのセンサデータSDiを送信フォーマットKSRi上にフォーマットできる。
そして、出力制御部132mは、この送信フォーマットKSRiの各データを移動体情報DSJiとして、USB用出力部132bを介して、無線モジュール11によりタブレット2に送信させる。
したがって、タブレット2では、サッカー選手SPaiの微細位置PWbiに心拍数、加速度、姿勢値等を関連付けた表示が可能となる。このため、サッカー選手SPaiがどこで、どのような動きをしていたか、そのときの状況はどうであったか、等を微細位置PWbi単位で詳細に把握できる。
<実施の形態3>
複数のサッカー選手SPaiの移動体情報を同時に収集する機能を有する。また、位置精度を常に維持するためにリアルタイムキネマティック(RTK)を用いる。
図40は実施の形態3の移動体情報提供システムの概略構成図である。図40において、上記と同一符号を付しているものは説明を省略する。図41はRTK用基準局50の具体的なハードウエア構成図である。
図40に示すように、実施の形態3の移動体情報提供システムは、アクセスポイントであるRTK用基準局50を有する。
また、タブレット2側に実施の形態2と同様な通信初期接続設定部223、通信端末側ユーザリスト作成部224、解析結果表示処理部226等を備える。
さらに、RTK用基準局50側には、実施の形態2と同様なRTK用基準局50と、AP側移動体情報送受部525等を備える。ペアリング情報PJiはAP接続情報として説明する。
但し、アクセスポイントであるRTK用基準局50側に、実施の形態2と同様なRTK用基準局50と、AP側移動体情報送受部525等を備えたことによって、通信初期接続設定部223、通信端末側ユーザリスト作成部224、解析結果表示処理部226等の処理が多少異なることになるので、これらについては説明を後述する。
初めに、図41の構成を説明する。RTK用基準局50は、図41に示すように、アンテナ51と、無線通信機器である無線LANアクセスポイント52と、温度、湿度、光度検出用の外部環境検出モジュール53と、USBハブ54と、GNSS受信アンテナ55と、GNSS受信モジュール56(GNSS Receiver)と、描画モニタ57と、ボックスコンピュータ58等を備える。
無線LANアクセスポイント52には、ボックスコンピュータ58によって、アクセスポイントアドレス等が設定される。
ボックスコンピュータ58は、例えば、GNSS受信モジュール56からの測位データと、Wi−Fiルータ(又はBluetooth(登録商標))を介しての基準データと、無線LANアクセスポイント52からのウェアラブルデバイス1の位置情報とを受信して、基準位置とに基づいて位置の補正データを生成する。そして、その生成した補正データを、無線LANアクセスポイント52を介して、アンテナ51からウェアラブルデバイス1、タブレット2、又は、解析結果提供装置3のいずれかに送信する。タブレット2に、補正データを送信する場合は、実施の形態2のように、移動体情報DSJiをタブレット2が受信する機能を有する場合である。この場合は、タブレット2が移動体情報DSJiが検出位置Piをこの補正データに基づいて補正する。システム時刻であっても構わない。
前述のボックスコンピュータ58は、RTK用基準局50と、AP側移動体情報送受部525等を有する。
[実施の形態3のタブレット]
タブレット2の通信初期接続設定部223は、RTK用基準局50のRTK用基準局50とで通信接続(Wi−Fi)を行う。
[[モード判定部221]]
モード判定部221は、図16に示すモード選択画面MGiの通信初期接続設定ボタンMGbが選択された場合は通信初期接続設定部223を起動し、ユーザリスト登録ボタンMGa又は実参加者登録ボタンMGdが選択された場合は通信端末側ユーザリスト作成部224を起動する。
また、移動体情報取得ボタンMGf(移動体情報取得モード)の選択時は、移動体情報送受部225を起動する。
[[通信初期接続設定部223]]
通信初期接続設定部223は、起動に伴って、図示しない基準時刻サービスセンタと通信を行って現在時刻を取得し、この現在時刻で内部タイマ(図示せず)を設定する。つまり、初期時刻を設定する。
そして、AP接続情報(タブレットID、機種、メーカ、時刻等)をRTK用基準局50に送信する。
[[通信端末側ユーザリスト作成部224]]
通信端末側ユーザリスト作成部224は、起動に伴って、本サービスを提供することを可能とするためのサッカー選手SPaiの選手名やウェアラブルデバイス1のウェアラブルデバイスID等よりなるユーザ登録情報を、ユーザ基本登録情報UJi(図18参照)として、事前にRTK用基準局50を介して解析結果提供装置3に送信して登録させておく。
但し、移動体情報要求用入力画面KBGc(図19)の氏名欄は、複数人(例えば20名程度)の入力欄とする。したがって、複数のウェアラブルデバイス1と通信が可能となる。
[移動体情報送受部225]
移動体情報送受部225は、通信端末側ユーザリスト作成部224から実参加ユーザ通信準備登録完了情報REJi(図17(c)参照)が入力した場合は、カメラ画像CGiを、RTK用基準局50を介して解析結果提供装置3から読み込んで、タブレット2の画面に表示する。
[解析結果表示処理部226]
解析結果表示処理部226は、移動体情報要求用入力画面KBGcに入力された各情報を、どんなセンサデータSDiを、どの程度の時間(日時帯Wti)に渡って解析させるかを要求する、移動体情報解析要求入力情報KBJi(図20参照)iとして、RTK用基準局50を介して解析結果提供装置3に送信させる。
そして、解析結果表示処理部226は、解析結果提供装置3からの後述するサッカー選手SPaiのサッカー場Aiにおける検出位置Piや移動体情報DSJi(移動体情報DSJi:図12参照)等を画面に表示するための、表示制御データPKJi(図14参照)の待ち受け状態となる。
そして、表示制御データPKJiを受信する毎に、これをブラウザに出力して画面に表示する(図23参照)。
[RTK用基準局50]
RTK用基準局50のRTK用基準局50は、実施の形態2のタブレット2の通信初期接続設定部223と同様な処理を行う。
[[RTK用基準局50]]
RTK用基準局50は、図示しない基準時刻サービスセンタと通信を行って現在時刻を取得し、この現在時刻で内部タイマ(図示せず)を設定する。つまり、初期時刻を設定する。
そして、AP接続情報(アクセスポイントID、機種、メーカ、時刻等)を各々のウェアラブルデバイス1に送信してそれぞれの相手と接続状態となる。
つまり、RTK用基準局50のボックスコンピュータ52が無線LANアクセスポイント52を起動し、無線LANアクセスポイント52がWi−Fi(登録商標)プロトコルでアンテナ51と介してAP接続情報を送信させる。
そして、タブレット2から移動体情報要求情報YDJiを無線LANアクセスポイント52を介して受信した場合には、これをAP側移動体情報送受部525に出力する。
[[AP側移動体情報送受部525]]
ボックスコンピュータ52のAP側移動体情報送受部525は、移動体情報要求情報YDJiを読み込み、無線LANアクセスポイント52により、Wi−Fi(登録商標)プロトコルでアンテナ51と介してウェアラブルデバイス1に送信する。
そして、ボックスコンピュータ52が無線LANアクセスポイント52を介して移動体情報DSJiをウェアラブルデバイス1から受信する毎に、これをインターネットルータによって解析結果提供装置3に送信させる。
また、タブレット2からの移動体情報解析要求入力情報KBJiを解析結果提供装置3に送信する。
また、解析結果提供装置3からのカメラ画像CGi、表示制御データPKJi(図14参照)等を無線LANアクセスポイント52を介して受信し、これらをタブレット2に送信する。
さらに、RTKサービスセンタからのGNSS受信モジュール56からの測位データと、Wi−Fi(登録商標)ルータ(又はBluetooth(登録商標))を介してのRTKサービスセンタからの基準データと予め設定されている基準位置との差分とで位置を補正するための補正データを求め、この補正データを無線LANアクセスポイント52によってアンテナ51からウェアラブルデバイス1、タブレット2、又は、インターネットルータによって解析結果提供装置3に送信する。
すなわち、実施の形態3は、タブレット2が各々のウェアラブルデバイス1に対する通信を担うのではなく、RTK用基準局50が全て担っている。このため、実施の形態2と比較してより多くの複数のウェアラブルデバイス1と通信が同時にできる。
また、RTK用基準局50からの補正データで位置(システム時刻を含んでも良い)を補正するので、位置精度を常に維持できている。したがって、求められた微細位置も精度が高いことになる。
[補正データの使用例]
[[ウェアラブルデバイス1]]
RTK用基準局50からの補正データをウェアラブルデバイス1が用いる場合を、図42を用いて以下に説明する。
図42において、図38と同一符号を付しているものは説明を省略する。
メイン制御モジュール13における制御部132は、図42に示すように、位置補正部132tをさらに備える。この位置補正部132tは、RTK用基準局50からの補正データを、USB用入力部132aを介して取り込む。そして、位置データ算出部132sにおいて、算出されたウェアラブルデバイス1の検出位置Pi(緯度Ei、経度Ni)を、位置補正部132tが受信した補正データによって補正する。
[[解析結果提供装置3]]
図43は、RTK用基準局50からの補正データを、解析結果提供装置3に送信するようにした場合の例である。図43において、図24と同一符号を付しているものは説明を省略する。
移動体位置関連情報生成サーバ324は、図43に示すように、RTK用基準局50からの補正データを位置算出部324dに取り込む。そして、この位置算出部324dにおいて、算出したウェアラブルデバイス1の検出位置Pi(緯度Ei、経度Ni)を、受信した補正データによって補正する。
いずれの場合においても、検出位置PiをRTK測位による補正データを用いて補正することによって、解析結果提供装置3で求められる微細位置PWbiとして、常に一定の精度を得ることができる。
[その他の実施の形態]
移動体情報提供システムにおいては、図44に示すように、収集装置60をさらに設けるようにしても良い。この収集装置60は、サッカー場Aiの近くに設けても構わないが、図44の例では、監督MGの手首に装着した例を示している。収集装置60を設けることによって、より多数のウェアラブルデバイス1からのデータ収集が可能となる。
すなわち、収集装置60は、収集機能を有し、一度に複数のウェアラブルデバイス1からの移動体情報DSJiを収集し、これを解析結果提供装置3又はタブレット2に送信する。
なお、上記した実施の形態では、9軸センサをウェアラブルデバイス1に設けた場合を説明したが、例えば図45に示すように、サッカー選手SPaiのユニフォームUFに背中用ウェアラブルデバイス1Aを装着するとともに、ユニフォームUFのストッキングUSTの内側(シンガード内)に脚用ウェアラブルデバイス1Bを装着して、この脚用ウェアラブルデバイス1Bに移動体状態情報検出センサ18(9軸センサ)と無線モジュール11とを設けて、監督MGが所持するタブレット2と通信しても良い。このようにすると、サッカー選手SPaiの足の動きが良くわかるので、指導、解析に役に立つ。
(送信フォーマットKSRiの補充説明)
サッカーの競技中や練習中には、サッカー選手SPaiの情報を外部の人間(例えば、サポータ等)が取得しようとする場合がある。
このような場合にも安全に通信ができるように、上述の送信フォーマットKSRiは以下の手法によって暗号化するのが好ましい。
一般に暗号化すると、データ量が多くなり、通信速度の低下を招くことがある。このため、初期時取込フォーマット作成部132g(図38参照)は、例えば、先頭部分を位置用とシステム時刻用、後続部分をセンサデータ用とした、送信フォーマットKSRiを生成する。そして、タブレット2からのセンサ取得種別kiの待ち状態となる。
センサ取得種別kiを受信した場合は、そのセンサ取得種別ki、例えば体温、9軸、心拍数、又は、いずれかの組み合わせにしたがって、送信フォーマットKSRiの後続部分(センサデータ用の領域)に、センサ取得種別kiに対応する個数のセンサデータ送信用領域を生成する。つまり、タブレット2からのセンサ取得種別kiに応じて、送信フォーマットKSRiの全体長が変化する。したがって、タブレット2からのセンサ取得種別kiが少ない程、送信するデータが軽量になる。
また、一度に送信できるデータ量を32バイトと仮定した場合において、送信するデータをできるだけ数字のみとし、1文字(1数字)辺りが使用するビット数を、例えば4ビットとすることにより、仮想的に64バイトまで送信可能となる。しかも、送信用のデータをできるだけ数字のみとすることによって、内容を推測し難いものとすることができる。
また、送信用のデータ(例えば、64バイトの数字列)の配置パターンに規則性を持たせる、つまり、データを送信するたびに数字の並び替えによる暗号化を行うようにしても良い。
さらには、システム時刻として実時刻を送信する場合に限らず、例えば、ウェアラブルデバイス1とタブレット2との時刻差等を送信するようにしても良い。
また、センサモジュールの各種センサとしては、心拍センサや9軸センサ等に限らず、例えば、脈拍数や発汗量等の生体情報、照度、光度、湿度、風速、風向、雨量等の環境情報、又は、移動体がドローン等の非生体の場合には、振動等をセンシングするセンサも適用できる。市販のセンサ類の流用(転用)により各種センサを構成可能とすることで、ウェアラブルデバイス1は低廉化できる。
また、移動体(生体)は競技者に限らず、例えば、子供や老人等であっても良く、例えば、遊園地等のレジャーランドや公園のようなジオフェンス内での子供の見守り、若しくは施設や院内等での介護者の介護等にも適用できる。
また、競技者や動物といった生体に限らず、農機や建機等の重機、災害現場等に投入されるドローンやロボット等の非生体の振動や音、高度、水圧、深度、重量等のモニタリング、又は、人間が立ち入れないような場所での水質やガス濃度等のセンシングに用いても好適である。
記載された機能や処理の各々は、一つ以上の処理回路によって実装されうる。処理回路には、プログラムされたプロセッサや電気回路等が含まれ、さらには、特定用途向けの集積回路(ASIC)のような装置や、記載された機能を実行するように配置された回路構成要素等も含まれる。
また、本発明のプログラムは、非一時性のコンピュータ可読媒体(電気的、磁気的な方法によって情報を記録する記録媒体)に記録されているものであっても良い。プロセッサは、非一時性のコンピュータ可読媒体に格納された命令あるいはプログラムを実行することによって、実施例に記載の手順を実行するものであっても良い。
上記のように、本発明を上記の実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本出願は、2016年 9月30日に出願された日本国特許願第2016−193864号に基づく優先権、及び2017年 8月14日に出願された日本国特許願第2017−156477号に基づく優先権を主張しており、この2つの出願の全内容が参照により本明細書に組み込まれる。