JP6707168B1 - 補強コンクリートの解体方法及びその解体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】配筋された鉄筋の通電加熱によりコンクリートを破壊でき、且つ鉄筋を高温に加熱しても、電源から鉄筋に高電流を送電するケーブルの電気絶縁被膜を熱損傷するおそれを解消できる補強コンクリートの解体方法を提供する。【解決手段】コンクリート部10aを貫通する鉄筋20で補強されたブロック10を解体する際に、鉄筋20の二箇所をブロック10から露出する露出部20a,20aとし、各露出部20aに直流電源30から延出したケーブル60を構成する樹脂製の電気絶縁被膜で被覆した導電線の先端部に装着した放熱機能を有する金属製の電極70を接続し、鉄筋20の通電加熱によりコンクリート部10aを破壊するように直流電源30から鉄筋20に少なくとも12Vで且つ3000Aの直流電流を印加しつつ、通電加熱した鉄筋20から伝熱される熱によりケーブル60の前記電気絶縁被膜が損傷されないように前記熱を電極70から放熱する。【選択図】図1

Description

本発明はコンクリート部を貫通する金属製補強材で補強された補強コンクリートの解体方法及びその解体装置に関するものである。
鉄筋等の金属製補強材がコンクリート部を貫通する補強コンクリートが用いられたビルディングや橋梁等のコンクリート建造物をリニユーアルするには、古い補強コンクリートを解体することが必要である。このような補強コンクリートの解体方法として、下記特許文献1に、金属材入コンクリート建造物の芯材である金属材を通電加熱する方法が記載されている。また、下記特許文献2に、厚物コンクリート版に配筋した主鉄筋の引張筋と圧縮筋との間に一群の通電専用鉄筋を配筋し、主鉄筋と通電専用鉄筋とを順次通電加熱して厚物コンクリート版を解体する方法が記載されている。
特開昭59−233072号公報 特開平8−68215号公報
前述した特許文献1に記載された方法によれば、金属材の通電加熱によって、コンクリートの熱劣化やコンクリート内結晶水の熱分解水蒸気爆裂及び金属材の熱膨張等を惹起させて、コンクリートに亀裂等を発生させることができる。しかし、コンクリートを更に解体するには、油圧ブレーカ等の二次破壊手段を用いる必要があった。また、特許文献2に記載された方法によれば、予め主鉄筋の引張筋と圧縮筋との間に一群の通電専用鉄筋を配筋しておくことを要し、コンクリート版の設計・施工が煩雑である。
本発明者の検討によれば、コンクリートに配筋された金属材を通電加熱により十分にコンクリートを破壊するには、配筋された金属材を1000℃以上の高温に通電加熱できる高電流を金属材に印加することが必要であり、金属材を1000℃以上の高温に加熱すると、電源から金属材に高電流を送電するケーブルの電気絶縁被膜が金属材からの熱で劣化するおそれがあるとの課題が判明した。
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、コンクリートに配筋された金属材を通電加熱により十分にコンクリートを破壊でき、且つ金属材を高温に加熱しても、電源から金属材に高電流を送電するケーブルの電気絶縁被膜を損傷するおそれを解消できる補強コンクリートの解体方法及びその解体装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた本発明に係る補強コンクリートの解体方法は、コンクリート部を貫通する金属製補強材としての鉄筋又は鉄骨で補強された補強コンクリートを、前記鉄筋に通電加熱して解体する際に、前記鉄筋又は鉄骨の二箇所を前記コンクリート部から露出する露出部とし、直流電源から延出したケーブルを構成する樹脂製の電気絶縁被膜で被覆した導電線の先端部に放熱機能を有する金属製の電極を装着した後、前記鉄筋又は鉄骨の前記露出部の各々の導電性被膜で覆った接続面に前記電極に接続し、次いで、前記鉄筋又は鉄骨を通電加熱して前記コンクリート部を破壊するように前記直流電源から前記鉄筋又は鉄骨に少なくとも12Vで且つ3000Aの直流電流を印加しつつ、通電加熱された前記鉄筋又は鉄骨から伝熱される熱により前記ケーブルを構成する前記電気絶縁被膜が損傷されないように前記熱を前記電極から放熱することを特徴とするものである。
前記鉄筋又は鉄骨の両端部の各々を前記電極と接続できるように前記補強コンクリートから露出する露出部とすることが好ましい。
前記鉄筋として、表面が凹凸面に形成された異形鉄筋を用い、前記電極と接続する前記異形鉄筋の露出部の前記電極との接続面を滑面となるように金属箔で覆うことにより、異形鉄筋の露出部と電極とを確実に接続でき好ましい。
前記電極として、銅又はその合金製の電極を用い、前記電極の少なくとも一部の面を凹凸状の放熱面に形成することにより、電極の導電性と放熱機能とを更に向上でき好ましい。
また、本発明に係る補強コンクリートの解体装置は、コンクリート部を貫通する金属製補強材としての鉄筋又は鉄骨で補強された補強コンクリートを、前記鉄筋又は鉄骨に通電加熱して解体する解体装置であって、前記鉄筋又は鉄骨が通電加熱されるように、前記コンクリート部から露出する前記鉄筋又は鉄骨の二箇所の露出部に少なくとも12Vで且つ3000Aの直流電流を印加できる直流電源と、前記直流電源から延出され、前記鉄筋又は鉄骨に前記直流電流を送電する導電線が樹脂製の電気絶縁被膜で被覆されたケーブルと、前記導電線の先端部に装着され、前記鉄筋又は鉄骨の両露出部の各々の導電性被膜で覆われた接続面に接続される金属製の電極とを具備し、前記電極は、通電加熱された前記鉄筋又は鉄骨からの熱により前記ケーブルを構成する前記電気絶縁被膜が損傷されないように前記熱を放熱する放熱機能を有することを特徴とするものである。
前記鉄筋又は鉄骨の両端部の各々が前記電極と接続されるように前記コンクリート部から露出される露出部に形成されていることが好ましい。
前記鉄筋は、表面が凹凸面に形成された異形鉄筋であって、前記電極と接続される前記異形鉄筋の露出部の前記電極との接続面が平滑面となるように金属箔で覆われていることにより、異形鉄筋の露出部と電極とが確実に接続され好ましい。
前記電極が、銅又はその合金製であって、前記電極の少なくとも一部の面が凹凸状の放熱面に形成されていることにより、電極の導電性と放熱機能とが更に向上され好ましい。
本発明によれば、補強コンクリートのコンクリート部から露出する金属製補強材の二箇所の露出部に、少なくとも12Vで且つ3000Aの高直流電流を印加できることから、コンクリート部を十分に破壊できる高温にコンクリート部内の金属製補強材を通電加熱できる。しかも、高温に通電加熱された金属補強材からの伝熱による熱を、放熱機能を有する電極により放熱されるので、直流電源から金属製補強材の露出部に高直流電流を送電するケーブルの樹脂製の電気絶縁被膜の熱損傷を防止できる。
本発明に係る補強コンクリートの解体装置の一例を説明する概略図である。 図1に示す補強コンクリートの解体装置に用いられる電極の正面図及び側面図である。 金属補強材として、環状のリブが所定間隔を介して設けられて表面が凹凸面となっている異形鉄筋が用いられたとき、電極と接続される異形鉄筋の端部の状態を示す部分正面図及び部分断面図である。 金属補強材として、U字状の鉄筋を用いられたとき或いは補強コンクリートの中途部を解体しようとするとき、鉄筋の端部と電極との接続を説明する説明図である。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
本発明に係る補強コンクリートの解体装置の一例を図1に示す概略図で説明する。図1に示す補強コンクリートとしてのブロック10は、金属製補強材として主筋である複数本の鉄筋20がコンクリート部10aを貫通し、その各端部はブロック10の両端面から突出する露出部20aに形成されている。更に、コンクリート部10a内の鉄筋20の各々は、鉄筋20と直交するように配筋された複数本の鉄製の帯筋20bで互いに拘束されている。尚、鉄筋20と帯筋20bとは結束線で一体化されている。
このようなブロック10を解体する解体装置は、直流電源30と、直流電源30から供給された直流電流の電圧及び電流値を調整するコントローラ40と、コントローラ40で調整された直流電流を分配する分配器50と、分配器50で分配された直流電流を鉄筋20の露出部20aに送電する複数本のケーブル60と、鉄筋20の露出部20a側となるケーブル60の各端部に設けられ、所定の鉄筋20の露出部20aに装着される金属製の電極70とから構成される。
直流電源30は、少なくとも12Vで且つ3000Aの直流電流を給電できるものであれば、一台の直流発電機でもよく、図1に示すように交流発電機30aとインバータ型直流変換器30bとから構成することが好ましい。交流発電機30aとしては、燃料として軽油又はガソリンを使う内燃力発電機を用いることが、既存の電源設備のない工事現場でも使うことができ好ましい。また、交流発電機30aからインバータ型直流変換器30bに給電する交流としては、三相交流とすることが、インバータ型直流変換器30bから安定した直流電流を鉄筋20に給電でき好ましい。このような直流電源30が給電できる直流電流の上限は50Vで且つ6000Aとすることが安全上好ましい。
尚、交流発電機30aとインバータ型直流変換器30bとの各々には、その基台に滑車を装着しておくことにより、各機器の搬送を簡単に行うことができる。
直流電源30から給電された直流電流は、コントローラ40で所望の電圧及び電流値に調整され、分配器50に送電される。コントローラ40には、タイマー(図示せず)が設けられており、ブロック10の鉄筋20への直流電流の印加時間を制御できる。
コントローラ40で所望の電圧及び電流値に制御された直流電流は、分配器50に送電され、ブロック10の両端面から突出する所定の鉄筋20の露出部20aにケーブル60及び電極70を介して印加されるように分配される。ケーブル60は、銅線等の導電線が樹脂製の電気絶縁被膜で被覆ており、導電線の先端に電極70が設けられている。+極の電極70と−極の電極70とは、鉄筋20の所定の露出部20aに装着されることにより、ケーブル60と鉄筋20とを電気的に接続している。
電極70は、図2(b)に示すように二個の金属製の矩形ブロック70a、70bに分割されており、三本のボルト72で一体化されている。矩形ブロック70a、70bの分割面の各面には、凹部74が形成されており、矩形ブロック70a、70bが三本のボルト72で一体化されることにより、鉄筋20の露出部20aが挿入されて固定される挿入孔部が形成される。この挿入孔部に挿入されて固定される鉄筋20の露出部20aの外周面は、洗浄剤及び/又はウエス等により錆等の汚れが除去された後、導電性被膜22が形成されており、挿入された露出部20aの外周面と挿入孔部の内周面との電気的接続が担保されている。導電性被膜22として、断面形状が略円形の鉄筋20では、金属箔を好適に用いることができる。但し、このような導電性被膜22は、汚れが除去された露出部20aの外周面と挿入孔部の内周面とが直接密着できるようであれば不要である。
また、三本のボルト72の各々には、ケーブル60の銅電線に接続されたフランジ部62は電極70の平坦面に座金73を介して接続することができる。図2では、中央部のボルト72のみに、ケーブル60の銅電線に接続されたフランジ部62が電極70の平坦面に座金73を介して接続されている。
鉄筋20に少なくとも12Vで且つ3000Aの直流電流を印加して、鉄筋20を通電加熱すると、鉄筋20は1000℃を超える温度に加熱されることから、加熱された鉄筋20より電極70を介して伝熱された熱によりケーブル60の樹脂製の電気絶縁被膜やコントローラ40の計器等が損傷されるおそれがある。このため、電極70は、加熱された鉄筋20からの熱を放熱し、ケーブル60の電気絶縁被膜の損傷を防止する放熱機能を有している。このような放熱機能を有する電極70としては、矩形ブロック70a,70bを導電性及び熱伝導性が良好な銅又はクロム銅合金等の銅合金で形成し、且つ図2に示すように、鉄筋20の露出部20aが挿入される孔部が開口されている端面及びその反対側端面の全面に亘って多数本の溝76を形成し、電極70の表面積を可及的に大きくすることにより放熱性能を向上している。
図1及び図2に示す補強コンクリートの解体装置を用いてブロック10を解体する際には、先ず、コンクリート部10aを貫通する鉄筋20の露出部20aの各々を洗浄剤及び/又はウエス等により錆等の汚れを除去いた後、導電性補助塗布剤、例えば静岡興産株式会社製のニッケイジョタル(商品名)を塗布して導電性被膜22を形成する。次いで、所定の鉄筋20の露出部20aの一方に、分配器50の+極から延出されたケーブル60の先端に接続された+極の電極70を装着し、他方の露出部20aにも分配器50の−極から延出されたケーブル60の先端に接続された−極の電極70を装着することにより、鉄筋20を通電加熱可能とすることができる。図1に示すブロック10は、ブロック10の両端から露出する全ての鉄筋20の露出部20aに電極70が装着されており、すべての鉄筋20を通電加熱可能となっている。
その後、交流発電機30aを駆動して、三相交流をインバータ型直流変換器30bに給電し、インバータ型直流変換器30bから少なくとも12Vで且つ3000Aの直流電流をコントローラ40に送電する。コントローラ40では、ブロック10のコンクリート部10aを破壊できる電圧、電流値に調整し分配器50に給電する。分配器50からは、ケーブル60と電極70を介してすべての鉄筋20に直流電流を印加し、鉄筋20を1200〜1500℃の高温に通電加熱してコンクリート部10aを破壊する。鉄筋20への直流電流の印加時間は、コントローラ40に設けられたタイマーで10〜20分程度となるように制御される。鉄筋20の通電加熱を20分を超えて施しても、コンクリート部10aの破壊程度は飽和に達しているからである。
尚、鉄筋20に印加する電圧、電流値は、試験的にコンクリート部10aを撥って部分的に鉄筋20の一部を露出し、赤外線温度計等で測定して1200℃以上の温度に10〜20分で加熱される値を予め求めておくことが好ましい。
このように鉄筋20が1200℃以上に通電加熱されるため、その熱は鉄筋20の露出部20aに伝熱される。露出部20aに伝熱された熱の一部は露出部20a自身から放熱されるものの、露出部20aを450〜500℃に加熱する。この露出部20aの熱がケールブ60に伝熱されると、ケーブル60の樹脂製の電気絶縁被膜やコントローラ40の計器等が破損されるおそれがある。この点、図1及び図2に示す電極70は、導電性及び熱伝導性が良好な銅又はクロム銅合金等の銅合金で形成され、且つ鉄筋20の露出部20aが挿入される孔部が開口されている端面及びその反対側の端面の全面に亘って形成された多数本の溝76により、電極70の表面積が可及的に拡大されている。このような電極70は、それ自体を形成する熱伝導性が良好な金属と拡大された表面積とが相俟って優れた放熱性能を奏することができ、露出部20aの各々に伝熱された熱は装着された電極70で十分に放熱される。その結果、ケーブル60の導電線等の温度を50〜40℃程度に低下でき、ケーブル60の電気絶縁被膜やコントローラ40の計器等が熱による損傷を受けるおそれを解消できる。
鉄筋20を1200℃以上に10〜20分程度の通電加熱によりコンクリート部10aを破壊できる理由は、次のように考えられる。鉄筋20が通電加熱されると、鉄筋20とコンクリート部10aの熱膨張率差により、熱膨張した鉄筋20によりコンクリート部10aにストレスが加えられ、且つコンクリート部10aに含まれている水分も鉄筋20からの熱で膨張する。このような鉄筋20自身の膨張とコンクリート部10a内の水分の膨張とが相俟ってコンクリート部10aに亀裂が生じる。このような通電加熱の熱により、帯筋20bと鉄筋20とを一体化する結束線も消失している。
次いで、鉄筋20への直流電流の印加が終了し、鉄筋20及びコンクリート部10aが冷却されると、鉄筋20とコンクリート部10aとの付着力が失われており、鉄筋20を簡単に引き抜くことができる。また、鉄筋20を引き抜いたコンクリート部10aは、帯筋20bで囲まれた部分まで細かなひび割れが生じていることから、ハンマー等による僅かな衝撃で簡単に砕くことができ、帯筋20bも取り出すことができる。
ところで、コンクリート部10aと鉄筋との密着性を向上すべく、鉄筋として、リブや突起等により表面が凹凸面に形成された異形鉄筋が用いられている。異形鉄筋の一例として、図3に異形鉄筋24を示す。異形鉄筋24は、鉄筋本体24aの周面に形成された環状リブ14aが鉄筋本体24aの長手方向に沿って所定間隔を介して形成されている。このような異形鉄筋24が用いられているブロック10では、その両端面から突出する露出部25の表面も凹凸面となっており、露出部25が挿入される電極70の挿入孔部の内壁面との密着性が低下するおそれがある。このような異形鉄筋24の露出部25の表面を洗浄剤及び/又はウエス等により汚れを除去した後、図3の部分断面拡大図に示すように金属箔としての銅箔26を何回か巻き付けることにより可及的に滑面とすることができ、電極70の挿入孔部の内壁面との密着性を向上できる。
鉄筋として、図4(a)に示すU字状の鉄筋28が用いられることがある。このような鉄筋28が用いられたブロック10では、その端面の一方に鉄筋28の各々の端部を露出して露出部28aとし、各露出部28aにケーブル60の先端に装着した電極70を接続することにより、鉄筋28を通電加熱できる。
また、図4(b)に示すように、柱状のブロック10のコンクリート部10aの二箇所を撥って、鉄筋20の各中間部を露出して露出部20aとした後、露出部20aの各々にケーブル60の先端に装着した電極70を接続することにより、鉄筋20の中間部を通電加熱できる。
尚、金属補強材として、H鋼材が用いられた補強コンクリートの解体にも、本発明に係る補強コンクリートの解体方法及びその解体装置を適用できる。
図1、図4に示すように鉄筋20又はその端部又は中間部をコンクリート部10aから露出する手段としては、削岩機等の通常使用されているコンクリート用破砕機を用いることができる。また、コンクリート建造物から図1に示すブロック10を取り出す手段として、特開昭48−88572号等に記載されている溶断装置を用いることができる。この溶断装置は、アセチレンガスやプロパンガス等の可燃性ガスと酸素ガスとを混合燃焼させた高温の燃焼ガスと金属粉とを混合して所定部位のコンクリート建造物に吹き付けてコンクリートや鉄筋を溶融して切断するものである。但し、このようにコンクリートや鉄筋を溶融して切断してブロック10を得た場合、ブロック10の端面から鉄筋20の端部を機械的手段等で露出して露出部20bを形成することを要する。
図1〜図4に示す解体装置を用いて複数本の鉄筋20で補強されたブロック10を解体すると、複数本の鉄筋20は原型を留めて取り出すことができ、車等での搬送を簡単とすることができる。また、コンクリート部10aは、ハンマー等の衝撃で簡単に細かく砕くことができ、二次解体を施すことなく帯筋20bを取り出すことができる。更に、このようにして砕いた粉砕コンクリートは、従来の機械粉砕したものに比較して細かく粉砕されており、砂利等の再生コンクリート用として好適に用いることができる。しかも、ブロック10の解体を、従来の機械解体に比較して騒音・振動・粉塵を低減して行うことができる。
本発明によれば、コンクリート部を貫通する鉄筋等の金属製補強材で補強された補強コンクリートの解体を簡単に且つ騒音・振動・粉塵を低減して行うことができる。従って、多くの補強コンクリートが用いられている古いビルディングや橋梁等のコンクリート建造物の解体を簡単に且つ騒音・振動・粉塵を低減して行うことができ、古いコンクリート建造物のリニユーアルの促進を図ることができる。
10 ブロック
10a コンクリート部
14a 環状リブ
20,28 鉄筋
20a、25,28a 露出部
20b 帯筋
22 導電性被膜
24 異形鉄筋
24a 鉄筋本体
26 銅箔
30 直流電源
30a 交流発電機
30b インバータ型直流変換器
40 コントローラ
50 分配器
60 ケーブル
62 フランジ部
70 電極
70a、70b 矩形ブロック
72 ボルト
73 座金
74 凹部
76 溝

Claims (8)

  1. コンクリート部を貫通する金属製補強材としての鉄筋又は鉄骨で補強された補強コンクリートを、前記鉄筋に通電加熱して解体する際に、
    前記鉄筋又は鉄骨の二箇所を前記コンクリート部から露出する露出部とし、
    流電源から延出したケーブルを構成する樹脂製の電気絶縁被膜で被覆した導電線の先端部に放熱機能を有する金属製の電極を装着した後、
    前記鉄筋又は鉄骨の前記露出部の各々の導電性被膜で覆った接続面に前記電極に接続し、
    次いで、前記鉄筋又は鉄骨を通電加熱して前記コンクリート部を破壊するように前記直流電源から前記鉄筋又は鉄骨に少なくとも12Vで且つ3000Aの直流電流を印加しつつ、通電加熱された前記鉄筋又は鉄骨から伝熱される熱により前記ケーブルを構成する前記電気絶縁被膜が損傷されないように前記熱を前記電極から放熱することを特徴とする補強コンクリートの解体方法。
  2. 記鉄筋又は鉄骨の両端部の各々を前記電極と接続できるように前記補強コンクリートから露出する露出部とすることを特徴とする請求項1に記載の補強コンクリートの解体方法。
  3. 前記鉄筋として、表面が凹凸面に形成された異形鉄筋を用い、前記電極と接続する前記異形鉄筋の露出部の前記電極との接続面を滑面となるように金属箔で覆うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の補強コンクリートの解体方法。
  4. 前記電極として、銅又はその合金製の電極を用い、前記電極の少なくとも一部の面を凹凸状の放熱面に形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の補強コンクリートの解体方法。
  5. コンクリート部を貫通する金属製補強材としての鉄筋又は鉄骨で補強された補強コンクリートを、前記鉄筋又は鉄骨に通電加熱して解体する解体装置であって、
    前記鉄筋又は鉄骨が通電加熱されるように、前記コンクリート部から露出する前記鉄筋又は鉄骨の二箇所の露出部に少なくとも12Vで且つ3000Aの直流電流を印加できる直流電源と、
    前記直流電源から延出され、前記鉄筋又は鉄骨に前記直流電流を送電する導電線が樹脂製の電気絶縁被膜で被覆されたケーブルと、
    前記導電線の先端部に装着され、前記鉄筋又は鉄骨の両露出部の各々の導電性被膜で覆われた接続面に接続される金属製の電極とを具備し、
    前記電極は、通電加熱された前記鉄筋又は鉄骨からの熱により前記ケーブルを構成する前記電気絶縁被膜が損傷されないように前記熱を放熱する放熱機能を有することを特徴とする補強コンクリートの解体装置。
  6. 前記鉄筋又は鉄骨の両端部の各々が前記電極と接続されるように前記コンクリート部から露出される露出部に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の補強コンクリートの解体装置。
  7. 前記鉄筋は、表面が凹凸面に形成された異形鉄筋であって、前記電極と接続される前記異形鉄筋の露出部の前記電極との接続面が滑面となるように金属箔で覆われていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の補強コンクリートの解体装置。
  8. 前記電極が、銅又はその合金製であって、前記電極の少なくとも一部の面が凹凸状の放熱面に形成されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の補強コンクリートの解体装置。
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