JP3520766B2 - Frp補強コンクリート構造 - Google Patents

Frp補強コンクリート構造

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JP3520766B2 JP14404798A JP14404798A JP3520766B2 JP 3520766 B2 JP3520766 B2 JP 3520766B2 JP 14404798 A JP14404798 A JP 14404798A JP 14404798 A JP14404798 A JP 14404798A JP 3520766 B2 JP3520766 B2 JP 3520766B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、FRP補強材を用
いたFRP補強コンクリート構造に関し、特にコンクリ
ート構造物にひび割れが発生した場合であってもFRP
補強材の燃焼を防止することができる構造に関する。
【0002】
【従来の技術】海岸や工業地帯等のように過酷な環境下
における鉄筋コンクリート構造物ないしはプレストレス
トコンクリート構造物では、鉄筋あるいはPC鋼線の腐
食によるコンクリートの劣化が問題となっている。そこ
で、近年、アラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維等の軽
量で高弾性、高強度の繊維をエポキシ樹脂等で収束、硬
化したFRP(Fiber Reinforced Plastic)補強材が耐
久性に優れた補強材として鉄筋の代りに利用されてきて
いる。FRP補強材は、高強度であるため、従来の鉄筋
に比べて、要求される強度に対して必要な補強筋量が少
なくて済むといったメリットがある。
【0003】また、高磁場を発生する工場施設等では、
磁力によってコンクリート中の鉄筋が高温となり周囲の
コンクリートを劣化させる等の問題が指摘されている
が、FRP補強材はこのような構造物における補強材と
しても有用である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したF
RP補強材をコンクリート構造物に適用した場合、コン
クリートにひび割れが発生すると、FRP補強材にはエ
ポキシ樹脂等の可燃材料が使われているため、火災にさ
らされたときにコンクリートのひび割れ部分から火炎が
進入し、その結果、FRP補強材が燃焼する惧れがある
といった問題がある。
【0005】これに対し、FRP補強材が使用されたコ
ンクリート構造物のひび割れ発生に対しFRP補強材を
火炎から保護するための手段として、コンクリート構造
物の外側に耐火被覆材を吹付けたり、珪酸カルシウムプ
レートを張付けるといった方法が考えられる。
【0006】しかしながら、前者では、現場における施
工環境が悪く、火災あるいは振動時に剥落するおそれが
あるためにワイヤーメッシュを施す等の剥落防止処理が
必要となる。一方、後者では、取付用のインサートが必
要であって施工が面倒であるほか、プレートの接合部に
おける耐火処理等が必要であるし、取付け部の耐火性を
確保するために火災時にプレートが落下することを防止
する処理が必要であるという課題がある。
【0007】本発明は以上の問題を解決するものであ
り、施工が容易であって、特別な処理を施すことなく、
FRPを補強材とするコンクリートで外力(荷重)を負
担しつつ、火災にさらされたときにFRP補強材を火炎
から保護することができるFRP補強コンクリート構造
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明は、柱と梁との仕口部において、梁用の永久
型枠を鋼板などの耐火部材で構成し、その柱側端部を柱
型枠の内方の所定位置に位置決めし、前記梁型枠の内部
にFRP補強材を配筋し、前記柱型枠および梁型枠にコ
ンクリートを打設することにより一体化させてなる構成
とすることにより、耐火部材を梁型枠と兼用することが
できる。耐火部材は、施工時におけるコンクリート型枠
(永久型枠)として用いられる。
【0009】
【0010】さらに、本発明は、壁と梁との取合い部に
おいて、梁用の永久型枠を鋼板などの耐火部材で構成
し、その壁側端部を壁型枠の内方の所定位置に位置決め
し、前記梁型枠の内部にFRP補強材を配筋し、前記壁
型枠および梁型枠にコンクリートを打設することにより
一体化させてなる構成とすることにより、耐火部材を梁
型枠と兼用することができる。耐火部材は、施工時にお
けるコンクリート型枠(永久型枠)として用いられる。
【0011】以上の各発明において、前記耐火部材のコ
ンクリート打設側には、離型防止用の凹凸ないしは突起
を形成することができ、この場合には、耐火部材とコン
クリートとの剥離を防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0013】図1,図2は本発明の第一実施例を示すも
のである。図において、1は梁、2は梁1上に一体化さ
れた床スラブである。梁1はその内部に従来技術で説明
した複数のFRP補強材3を所定本数(本実施形態では
4本)配設するとともに、外表面に梁1の長手方向に延
設される断面コ字状の鋼板からなる耐火性の梁型枠(耐
火部材)4が配置されている。FRP補強材3は、鉄骨
鉄筋コンクリート構造物または鉄筋コンクリート構造
物、あるいはプレストレストコンクリート構造物に要求
される強度に応じて、鉄骨または鉄筋、あるいはPC鋼
線の全てないしは一部に代えて配設される。
【0014】本実施形態では、梁型枠4を梁用の永久型
枠として設置した後、その内部にコンクリートCを打設
することで、梁型枠4とコンクリートCとをFRP補強
材3を埋設しつつ一体に構築したものである。
【0015】なお、図示を省略しているが、梁型枠4に
は複数のセパレータが横通され、支保工によって形状が
保持された状態でコンクリートが打設されることはもち
ろんである。
【0016】本実施形態において、外力(荷重)はFR
P補強材3を補強材とするコンクリートCによって負担
される。そして、コンクリートCにひび割れが発生した
状態で、火災にさらされた場合であっても、該ひび割れ
部分から火炎がコンクリートCの内部に進入することを
梁型枠4が阻止し、FRP補強材3が燃焼することを防
止することができる。
【0017】図3,図4は本発明を柱と梁との仕口部分
に適用した具体例を示し、柱型枠5の上部が切り欠か
れ、この切欠部分から上記鋼板からなる梁型枠4(耐火
部材)の端部が挿入されている。柱型枠5の内側には例
えばL字形のアングル材6が位置決め用に取付けられ、
梁型枠4がアングル材6の上面に固定されている。な
お、符号7は、梁型枠4を横通してコンクリート打設時
における鋼板のはらみを防止するためのセパレータであ
る。
【0018】そして、柱型枠5内に柱主筋を配筋し、梁
型枠4内にFRP補強材3(図示しない)を配設した
後、それぞれの内部にコンクリートCを打設すれば、一
体化した柱と梁とを構築することができる。本実施形態
では、梁型枠4が柱型枠5の内側に突出しているので、
柱と梁との接合部にひび割れが発生した場合であって
も、火災にさらされたときに火炎が当該接合部の表面に
発生したひび割れ部分から進入することを防止すること
ができる。
【0019】図5は本発明を梁と壁との取合い部分に適
用した実施形態を示すものであり、所定の間隔を開けて
対向配置された一対の壁型枠8の上部に、鋼板からなる
梁型枠9(耐火部材)が配置されている。本実施形態の
梁型枠9は、主部が断面L字形となっているだけでなく
壁型枠8の内側に当接されるように垂設された垂直壁部
9aを一体に有している。なお、符号10はセパレータ
である。
【0020】この状態で、壁型枠8および梁型枠9内に
FRP補強材3(図示しない)を配設し、コンクリート
を打設すれば、一体化した壁と梁とを構築することがで
きる。本実施形態では、垂直壁部9aが壁型枠8の内側
に垂設されているので、柱型枠5内に柱主筋を配筋し壁
と梁との接合部にひび割れが発生した場合であっても、
火災にさらされたときに火炎が当該接合部の表面に発生
したひび割れ部分から進入することを防止することがで
きる。
【0021】図6(a),(b)および図7(a),
(b)は上記各実施形態における梁型枠4,9を構成す
る鋼板の変形例を示すものである。図6(a),(b)
では、鋼板11の内面に多数のT字形リブ12が突設さ
れ、図7(a),(b)では鋼板11の内面に多数のL
字形リブ14が突設されている。これらの構成により、
梁型枠4,9とコンクリートCとの喰い付き効果を図
り、梁型枠4,9の剥離を防止することができる。
【0022】
【発明の効果】以上各実施の形態で説明したように、本
発明によるFRP補強コンクリート構造によれば、FR
Pを補強材とするコンクリートで外力を負担し、外側を
施工時の型枠を兼用した鋼板などの耐火部材により構成
することで、コンクリートにひび割れが発生してもその
周囲が耐火部材で保護されているため、火災にさらされ
たときにひび割れ部分から火炎が進入し、FRP補強材
が燃焼することを防止することができ、もって、耐久性
に優れたFRPをコンクリートの補強材として適用する
ことができ、コンクリート構造物の長寿命化が図れる。
【0023】そして、耐火部材を施工時におけるコンク
リート型枠として用いることにより、耐火被覆材を吹付
けたり、珪酸カルシウムプレートを張付けるといった方
法と異なり、特別な剥落防止処理を施こしたりすること
なく、施工が容易であるといったメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態によるスラブと梁との取
合い部分を示す部分斜視図である。
【図2】図1の横断面図である。
【図3】本発明の第二実施形態による柱と梁との仕口部
分を示す斜視図である。
【図4】同縦断面図である。
【図5】本発明の第三実施形態による壁と梁との取合い
部分を示す斜視図である。
【図6】(a),(b)は本発明に用いられる型枠部材
の変形例を示す拡大された断面図および内側正面図であ
る。
【図7】(a),(b)は本発明に用いられる型枠部材
の他の変形例を示す拡大された断面図および内側正面図
である。
【符号の説明】
1 梁 3 FRP補強材 4,9 梁型枠(耐火部材) 5 柱型枠 6 アングル材 8 壁型枠 11 鋼板 12,14 リブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/16 E04C 3/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱と梁との仕口部において、梁用の永久
    型枠を鋼板などの耐火部材で構成し、その柱側端部を柱
    型枠の内方の所定位置に位置決めし、前記梁型枠の内部
    にFRP補強材を配筋し、前記柱型枠および梁型枠にコ
    ンクリートを打設することにより一体化させてなること
    を特徴とするFRP補強コンクリート構造。
  2. 【請求項2】 壁と梁との取合い部において、梁用の永
    型枠を鋼板などの耐火部材で構成し、その壁側端部を
    壁型枠の内方の所定位置に位置決めし、前記梁型枠の内
    部にFRP補強材を配筋し、前記壁型枠および梁型枠に
    コンクリートを打設することにより一体化させてなるこ
    とを特徴とするFRP補強コンクリート構造。
  3. 【請求項3】 前記耐火部材のコンクリート打設側に
    は、離型防止用の凹凸ないしは突起が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1または2のいずれかの項に記載
    のFRP補強コンクリート構造。
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