JP6706771B2 - 室温燐光を示す有機発光材料、及びそれを用いた光デバイス - Google Patents

室温燐光を示す有機発光材料、及びそれを用いた光デバイス Download PDF

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Description

本発明は、発光性有機ポリマー、及びそれを用いた光デバイスに関する。本発明の発光性ポリマーは、光吸収波長と発光波長のエネルギー差である「ストークスシフト」が極めて大きな燐光発光を室温付近において示すものであり(これを室温燐光と呼ぶ)、発光デバイス用材料として使用可能である。また、この発光性ポリマーを用いて作製された光デバイスは、従来にない優れた特性、すなわち高い耐熱性、優れた機械的強度、電気的特性、製膜性、微細加工の容易さ、長期安定性、耐環境性、耐化学薬品性,そして経済性などを有する。
技術背景
近年、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子や、発光型の空間光変調素子、波長変換素子等に使用される有機発光材料として、種々の低分子化合物や高分子化合物が開発されている。発光デバイス等の製造において、低分子化合物を用いる場合、製造プロセスが真空蒸着方式にほぼ制約されるのに対して、高分子化合物は、溶液状態として塗布後に製膜、又はインクジェットプリント方式等により製造できることから、低コストで製造できるという利点を有している。また、高分子化合物は、微細加工なしに微小な塗り分けができる点、そして厚膜を容易に調製できる等の優れた特徴を有している。そのため、高効率な発光を示し、かつ発光波長の制御が容易な高分子系の発光材料の開発が強く望まれている。
高分子系発光材料としては、すでにポリ−p−フェニレンやポリフェニレンビニレン等のπ共役系蛍光性高分子が知られている。しかし、これらのπ共役系高分子は、耐熱性や耐環境性(化学的安定性)すなわち蛍光強度及び蛍光スペクトル形状の長期安定性などが十分でなく、また、製膜や微細加工が容易ではないという問題があった。一方、代表的な耐熱性高分子であるポリイミドは、優れた耐熱性や電気特性を有しており、前駆体であるポリアミド酸が製膜等の加工性に優れていることから、表示用デバイス材料としての用途が期待されている。例えば、主鎖や側鎖に蛍光性のフリル基を導入した、青色の蛍光発光を示すポリイミドが報告されており(非特許文献1参照)、また、発光機能あるいは電荷輸送機能を有するポリイミドを用いた有機EL素子が報告されている(特許文献1及び特許文献2参照)。しかし、上記特許文献及び非特許文献に開示されたポリイミドの蛍光発光は、ポリイミドの主鎖又は側鎖に導入された蛍光性官能基に由来するものであり、また、その蛍光強度は、ポリイミドの強い分子間相互作用と、それに伴う濃度消光によって、同一の蛍光性官能基を有する低分子化合物の蛍光強度に比べて、極めて低いものとなっている。
また、非特許文献2等に開示されているように、ポリイミド自体が紫外線の照射により、可視光の蛍光発光を示すことは従来から知られていた。この蛍光は、ポリイミドの分子構造中のジアミン部分(電子供与性)と酸二無水物部分(電子吸引性)との間で形成される電荷移動(CT)錯体に起因する発光(CT蛍光)である(非特許文献3参照)。しかし、芳香族酸二無水物と芳香族ジアミンから合成される全芳香族ポリイミドにおいては、上記のCT相互作用が強く、無輻射失活過程が優位となるため、その蛍光強度は必然的にきわめて弱いものとなる。例えば、代表的な全芳香族ポリイミドであるピロメリット酸二無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルから合成されるポリイミド(PMDA/ODA,商標名:カプトン)のフィルム試料においては、通常の蛍光分光光度計では観測が困難なほどの弱い蛍光しか観測されない。また、全芳香族ポリイミドでも、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とパラフェニレンジアミンから合成されるポリイミド(BPDA/PDA)は相対的に強い蛍光を示すことが報告されている(非特許文献4参照)。しかし、既存の蛍光性高分子化合物に比べると、その蛍光強度は極めて弱く、蛍光量子収率は1%以下である。
一方、三次元的な構造を有し、芳香環に直接フッ素が結合した芳香族酸二無水物と脂環式構造を有するジアミンとからなる構造単位を有するポリイミドを用いることで、優れた蛍光発光特性(蛍光強度の強さ、緑色から赤色領域における蛍光波長の制御性、蛍光強度の長期安定性)を有するとともに、耐熱性、化学的安定性、製膜性に優れた蛍光性ポリイミドが得られることが報告されている(特許文献3参照)。加えて、三次元的な構造を有し、電子受容性の低い酸二無水物と脂環式構造を有するジアミンとからなる構造単位を有するポリイミドを用いることで、優れた青色蛍光発光特性を有し、耐熱性、化学的安定性、製膜性に優れた蛍光性ポリイミドが得られることが報告されている(非特許文献5参照)。さらに、これらの蛍光性ポリイミドフィルムを発光層あるいはホール輸送層として用いて有機ELデバイスを作製した例が報告されている(非特許文献6参照)。上記特許文献3及び非特許文献5に開示された蛍光性ポリイミドは、従来のポリイミドに比べて蛍光強度が大きく改善されたものであるが、その電子的な性質からストークスシフトは基本的に小さく、無色透明なポリイミドフィルムは紫外線励起により可視短波長領域の青色蛍光しか示さず、一方、緑色や赤色蛍光を示すポリイミドは可視領域に吸収ピークを有するため、黄色〜橙色の着色を呈している。ポリイミドの波長変換素子などの光デバイスへの応用をより現実的なものにするためには、ストークスシフトの大きな緑〜赤色の発光を示すポリイミドを得ることがきわめて重要である。
特許文献4には、3−ヒドロキシフタルイミド構造をポリイミド分子鎖の末端基として導入することにより、紫外線照射により分子鎖末端部分に由来する励起状態分子内プロトン移動(ESIPT)を利用し、ストークスシフトの非常に大きな緑色蛍光を示すポリイミドが得られることが開示されている。また、3,6−ジヒドロキシピロメリット酸二無水物と脂環式構造を有するジアミンとからなる構造単位を有するポリイミドを用いることで、主鎖部分に由来するESIPTによりストークスシフトの非常に大きな赤色蛍光を示すポリイミドが得られることが報告されている(非特許文献7参照)。ESIPT蛍光を示すポリイミドは、高い蛍光強度に加え、大きなストークスシフトを有するために、これまでに開発された蛍光性ポリイミドに比べ、発光波長の広い波長域における制御が可能である。しかし、例えば非特許文献7に開示されたポリイミドの原料となる水酸基を有するモノマーは多段階の合成過程を要するため高コストとなり、また合成収率が低いという問題がある。発光性ポリイミドの光デバイスへの応用を考慮する場合には、発光波長の制御性のみならず、原料化合物の経済性・量産性も改善する必要がある。
特開平03−274693号公報 特開平04−93389号公報 特開2004−307857号公報 特開 S.M.Pyo et al.,Polymer,40,1251250,125ける. E.D.Wachsman and C.W.Frank,Polymer,29,1191 Frank Frank M.Hasegawa and K.Horie,Progress in Polymer Science,26,259,259er Sci. M.Hasegawa et al.,Journal of Polymer Science Part C:Polymer Letters,27,263−269(1989). H.Sekino et al.,高分子学会予稿集,53,1543(2004). S.Matsuda et al.,Journal of Photopolymer Science and Technology,17(2),241−246(2004). K.Kanosue et al.,Macromolecules,48,1777−1785(2015).
従って、本発明の目的は、安価で合成でき、かつ優れた光学特性(発光強度の強さ、大きなストークスシフト、発光強度の長期安定性)を有するとともに、耐熱性、化学的安定性、製膜性に優れた新規発光材料を提供することにある。
これまでに開発されたポリイミドは、特許文献4及び非特許文献7に開示されているように、ESIPTなどの現象を利用しない限り、その発光のストークスシフトは電子的性質により必然的に小さいものとなってしまう。そこで本発明においては、ストークスシフトの大きな発光を示すポリイミドを開発するために室温燐光発光に着目した。燐光は蛍光が発せられる励起一重項状態から、項間交差を起こし生成したエネルギー的に安定な励起三重項状態からの発光であるため、蛍光に比べてストークスシフトがきわめて大きくなる。
本発明者らは、上記目的を達成するため検討を重ねた結果、臭素やヨウ素などの重ハロゲン原子を有する酸二無水物部を繰り返し単位に有するポリイミドが上記目的を達成し得るという知見を得、その知見を基に鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、室温付近の温度において波長500〜800nmに燐光発光を示す、繰り返し単位が下記一般式(I)〜(III)で表されるポリイミドを含有する発光材料を提供するものである。
Figure 0006706771
(式中、XとYは同一であっても異なっていてもよいが、少なくともその一つは臭素及びヨウ素のいずれかの1価のハロゲン原子を示す。Rは脂環式構造、あるいは同一であっても異なっていてもよい脂環式構造が直接又は架橋員を介して相互に連結された非縮合多環式の脂環式構造の2価の有機基を示し、ここで前記脂環式構造は置換されていてもよい。)
Figure 0006706771
(式中、XとYは同一であっても異なっていてもよいが、少なくともその一つは臭素及びヨウ素のいずれかの1価のハロゲン原子を示す。R〜Rは、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、水素原子、ハロゲンで置換されていてもよいアルキル基若しくはアルコキシ基、直接若しくは架橋員を介して結合するアリール基、又はそれらの組み合わせによって構成される1価の置換基を示す。Rは脂環式構造、あるいは同一であっても異なっていてもよい前記脂環式構造が直接又は架橋員を介して相互に連結された非縮合多環式の脂環式構造の2価の有機基を示し、ここで前記脂環式構造は置換されていてもよい。)
Figure 0006706771
(式中、XとYは同一であっても異なっていてもよいが、少なくともその一つは臭素及びヨウ素のいずれかの1価のハロゲン原子を示す。R〜R10は、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、水素原子、ハロゲンで置換されていてもよいアルキル基若しくはアルコキシ基、直接若しくは架橋員を介して結合するアリール基、又はそれらの組み合わせによって構成される1価の置換基を示す。一方,Zはハロゲンで置換されていてもよい脂肪族基、酸素原子、カルボニル基、1つ以上の2価元素を介した芳香族基のいずれかであるか、又はそれらの組み合わせによって構成される2価の置換基を示す。R11は脂環式構造、あるいは同一であっても異なっていてもよい前記脂環式構造が直接又は架橋員を介して相互に連結された非縮合多環式の脂環式構造の2価の有機基を示し、ここで前記脂環式構造は置換されていてもよい。)
本発明は、上記室温燐光性ポリマーを用いて製造された有機発光デバイスを提供するものである。有機発光デバイスとしては、有機EL素子や有機レーザーなどの発光素子、波長変換素子及び空間光変調素子などが挙げられる。
また、本発明は、上記室温燐光性ポリマーを用いて製造された有機波長変換デバイスを提供するものである。
本発明によれば、安価で合成でき、優れた発光特性を有し、かつ耐熱性、機械特性及び製膜性に優れた新規発光ポリマーが提供される。特に、本発明の発光性ポリマーは、高い発光強度に加え、大きなストークスシフトを有し、紫外線照射により緑〜赤色の発光色を得ることができる点で有用である。
以下に、本発明の発光材料を詳細に説明する。
本発明は、室温付近において波長500〜800nmに燐光発光を示す、繰り返し単位が上記一般式(I)〜(III)で表される発光性ポリマーを提供するものである。
上記一般式(II)のR〜R及び上記一般式(III)のR〜R10において、それらの組み合わせによって構成される1価の置換基とは、ハロゲンで置換されていてもよいアルキル基若しくはアルコキシ基、又は直接若しくは架橋員を介して結合するアリール基から選択される2種以上の基の組み合わせによって構成される1価の置換基を意味し、例えばハロゲン原子、又はハロゲンで置換されていてもよいアルキル基若しくはアルコキシ基から選択される1個以上の基で置換されたアリール基等が挙げられる。
本明細書において別に記載のない限り、単独で又は他の用語との組み合わせにおいて、用語アルキル基は、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状の飽和炭化水素基を意味する。アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、ヘキシル基等が挙げられる。ハロゲンで置換されていてもよいアルキル基は、前記アルキル基と共に、1個以上のハロゲンで置換されたアルキル基を包含する概念であり、後者としては、例えばフルオロメチル基、クロロメチル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。
また、本明細書において別に記載のない限り、単独で又は他の用語との組み合わせにおいて、用語アルコキシ基は、アルキル−オキシ基を意味する。アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。ハロゲンで置換されていてもよいアルコキシ基は、前記アルコキシ基と共に、1個以上のハロゲンで置換されたアルコキシ基を包含する概念であり、後者としては、例えばフルオロメトキシ基、クロロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
さらに、本明細書において別に記載のない限り、単独で又は他の用語との組み合わせにおいて、用語アリール基は、フェニル基又はナフチル基を意味し、架橋員は、酸素原子(−O−)、カルボニル基(−CO−)、エステル基(−C(O)O−又は−OC(O)−)、硫黄原子(−S−)、スルフィニル基(−SO−)、スルホニル基(−SO−)、ハロゲンで置換されていてもよいアルキレン基(−CH−、−C(CH−、−C(CF−等)又はアリーレン基を意味する。したがって架橋員を介して結合するアリール基としては、フェノキシ基、ベンジル基等が挙げられる。
また、本発明の発光材料に含有されるポリイミドを構成する酸二無水物部としては、具体的には、下記式(1)〜(6)で表されるものが挙げられ、上記一般式(II)のR〜R及び上記一般式(III)のR〜R10としては、水素原子、上記一般式(III)のZとしては、カルボニル基であるものが好ましい。
Figure 0006706771
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また、ポリイミドのジアミン部に対応する上記一般式(I)のR、一般式(II)のR及び一般式(III)のR11としては、具体的には、下記式(7)〜(11)で表されるものが挙げられる。
Figure 0006706771
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Figure 0006706771
Figure 0006706771
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本発明の発光性ポリマーにおいて特筆すべきことは、ストークスシフトの極めて大きな緑〜赤色の燐光発光を室温付近で示すことである。ここで、ストークスシフトの典型的な値として、8,000cm−1以上を指す。本発明のポリマーが極めて大きなストークスシフトを有する発光を示す理由は以下の通りである。基底状態にある化合物が紫外光の吸収により励起一重項状態に遷移すると、臭素やヨウ素などの重ハロゲンの存在により促進されるスピン−軌道相互作用により高効率で項間交差を起こし(重原子効果)、励起三重項状態へと遷移し、そこから燐光を発しながら基底状態へ戻る。このとき、燐光は蛍光が発せられる励起一重項状態よりもエネルギー準位が低い励起三重項状態からの発光であるため、蛍光に比べ長波長側に観測される。すなわち、ストークスシフトの大きな緑〜赤色発光として観測される。このことから、酸二無水物部の構造中において臭素又はヨウ素を有することが、本発明の発光性ポリマーには必須である。
なお、本発明の発光性ポリマーにおいて、その発光特性はポリマーの置かれた環境、すなわち温度や酸素濃度、湿度等に大きく影響を受ける。例えば、酸二無水物部が上記式(3)、ジアミン部が上記式(8)の構造を有するポリイミドの場合、フィルム状態で室温では2%の発光量子収率が、液体窒素温度(−196℃)では76%に大きく増大する。これは、低温条件下では分子の熱運動が抑制され、励起エネルギーの熱失活が低減するためである。また、同化合物において、真空条件下では、空気中に比べ発光強度が約3倍に増大する。これは、真空下では、励起三重項状態のエネルギーが基底状態で三重項状態をとる酸素にエネルギー移動することが抑制されるためである。このように、本発明の発光性ポリマーは特に温度と酸素濃度に敏感に応答することから、センサー用途への応用も可能である。
本発明の発光性ポリイミドとしては、具体的には、下記式(12)〜(17)で表されるポリイミドが挙げられる。
Figure 0006706771
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なお、本発明の発光性ポリマーの分子量(nの数)は、その発光特性が発揮される範囲であれば特に限定されず、重合度が高い高分子ポリマーであっても、重合度が低い(イミド)オリゴマーであってもよい。
本発明の発光性ポリイミドの製造方法に特に制限はないが、例えば、上記式(1)で表される酸二無水物と上記式(8)で表されるジアミン化合物とを重縮合して得られるポリアミド酸を200℃以上の温度で加熱閉環することによって製造することができる。加熱閉環する方法に特に制限はなく、従来公知の方法が用いられる。
以下に、本発明の発光性ポリイミドを用いたフィルムの製造方法の一例を示す。
まず、極性有機溶媒中で、3,6−ジブロモピロメリット酸二無水物を4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンと重縮合し、ポリアミド酸溶液を得る。この時、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミドやN,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミドのようなシリルエステル化剤を混合すると、原料の会合体や生成物の不溶化(ゲル化)が起こりにくくなる。用いる極性有機溶媒としては、例えば、N−メチル−4−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N,Nジメチルホルムアミド(DMF)等が挙げられる。重合溶液中の原料化合物の濃度は、好ましくは5〜40重量%であり、更に好ましくは10〜25重量%である。この反応を下記式に示す。
Figure 0006706771
上述のようにして得られたポリアミド酸の溶液を、溶融石英板等の基板上に回転塗布し、不活性気体(例えば窒素)雰囲気下で、例えば70℃程度の温度から300℃程度の温度まで段階的あるいは連続的に加熱し、脱水閉環(イミド化)する。この反応を下記式に示す。段階的加熱の例としては、例えば、70℃で2時間、160℃で1時間、250℃で30分、300℃で2時間のように行っても良く、また毎分5℃での連続的な昇温によってもよい。加熱イミド化後、空気中あるいは水中で基板から剥離することによりポリイミドフィルムを得る。基板からの剥離が困難な場合は、ポリアミド酸溶液をアルミ板上に回転塗布し、熱イミド化後、基板ごと10%塩酸に浸しアルミ板を溶解することにより、ポリイミドフィルムを得る。また、基板材料としては溶融石英や単結晶シリコン等の無機系のみならず、ポリイミド成型体等の有機高分子材料を用いても良い。
Figure 0006706771
ポリアミド酸の合成方法としては、上記のように極性有機溶媒を用いて合成する方法の他、原料である酸二無水物とジアミン化合物の昇華性を利用して、真空蒸着重合法により基板上で合成する方法が挙げられる。この場合のポリイミドフィルムの合成方法としては、具体的には、酸二無水物モノマーとジアミンモノマーを、真空槽内でそれぞれの蒸着源を加熱して蒸発させ、基板上でポリアミド酸を合成し、さらにこれを不活性気体中で加熱して、脱水閉環することによりポリイミド薄膜を得ることができる。また、必要に応じてピリジン/無水酢酸などの閉環触媒と脱水剤の組み合わせによる化学処理を行ってイミド化してもよい。
したがって、本発明の発光性ポリマーは、前記ポリマー又はその前駆体それ自体、あるいは前記ポリマー又はその前駆体を含むワニスとして使用することができる。ワニスの調製に使用される溶媒は、前記ポリマー又はその前駆体に対し不活性であって、かつ溶解し得るものであれば特に制限はない。好ましくは、前記ポリマー又はその前駆体の重合反応の際に使用された溶媒がそのまま使用される。通常は,NMP,DMAc、DMFのようなアミド系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、γ‐ブチロラクトンのようなエステル系溶媒が使用できる。
次に、本発明の有機発光デバイス、有機光波長変換デバイスについて説明する。本発明の有機発光デバイス、及び有機光波長変換デバイスは、上述した本発明の発光性ポリマーを用いて製造されたものである。
本発明の発光性ポリマーは、有機EL素子、有機レーザー、波長変換素子、空間光変調素子等の有機発光デバイス、又は有機光波長変換デバイスの材料として用いることができる。例えば、本発明の発光性ポリマーのフィルムを発光層/受光層として用いて、透明基板/透明電極/電荷輸送層/発光層/受光層/電極の積層体を形成することにより有機EL素子にすることができる。また、本発明の発光性ポリマーのフィルムを紫外光LEDの封止材料として用いることで、面発光デバイスのLED波長変換素子(紫外光を緑色〜赤色に変換)にすることができる。既存のLEDでは発光体にイットリウム、ユーロピウム、タンタルなどの希少金属が用いられている。しかしながら、原料価格の高騰・資源の枯渇・人体への有害性などの問題があり、これらの原子を含まない有機化合物への転換が求められている。その他、通信用の光導波路や光源、光ファイバー増幅器、発光増白剤、塗料、インク、発光コレクタ、シンチレータ、植物育成用の波長変換フィルム等に利用することができる。また、表面コーティング材として用いることにより、コーティングの有無を紫外光照射により確認できることから、製品検査の大幅な簡略化が可能となる。なお、本発明の発光性ポリマーは、長期にわたる光安定性に加え、低温・低酸素濃度の条件下において発光強度が大きく増大する特性を有しているため、宇宙空間において使用することによりその効果がさらに向上する特長を有する。例えば、宇宙太陽光発電で用いられる太陽電池の表面に本発明の発光性ポリマーのフィルムを用いることで発電効率が大幅に増大することが期待される。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、これらにより本発明は何ら制限を受けるものではない。
実施例1
〈本発明の発光性ポリマーの薄膜の製造〉
窒素雰囲気下、サンプル瓶中で、DMAc4.970gに、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン(DCHM)0.3000g(1.427mmol)とN,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド0.3853g(1.499mmol)を加え、室温で30分撹拌後、2,2’−ジブロモ−4,4’,5,5’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(DBrBPDA)0.6451g(1.427mmol)を加えた。このとき、溶液の原材料の濃度は15.00%になるように調製した。その後、室温で24時間撹拌することによりポリアミド酸溶液を得た。得られたポリアミド酸のDMAc溶液を13×13mmの石英基板上に回転塗布し、窒素雰囲気下、70℃で50分、220℃で1.5時間、2段階で昇温して加熱イミド化を行い、ポリイミド薄膜(DBrBPDAPI)を得た。
得られたポリイミド薄膜の赤外吸収スペクトルを減衰全反射(ATR)法により測定したところ、1772cm−1及び1709cm−1にイミド基のカルボニルに特有の吸収が観察され、またポリアミド酸において観測される1630〜1680cm−1のアミド結合特有の吸収が消失しており、イミド化が完全に進行したことが確認できた。得られた薄膜の膜厚を蝕針式膜厚計で測定したところ、4.4μmであった。また、熱重量分析装置(TGA)により熱分解開始温度(5%重量減少温度)を測定したところ、427℃であった。得られたポリイミド薄膜の発光スペクトルを励起波長338nm、発光観測波長338〜800nmで測定したところ、波長350〜800nmにおいて強い発光が観測された。この結果を図1に示した。図1は、発光スペクトルを測定した結果を示すグラフであり、発光強度は最大発光ピーク強度で規格化した。図1には、後述する実施例2〜5、及び比較例1、2のポリイミドにおけるそれぞれの発光スペクトルを併せて示す。図1において縦軸は規格化発光強度、横軸は波長(nm)を示している。図1に示すように、実施例1で得られたポリイミド薄膜は、520nm付近に発光ピークを有するため、緑色の発光色を示す。このポリイミド薄膜の吸収端を、自記分光光度計により測定したところ、波長365nmの紫外域であった。紫外域にのみ吸収があることは、このポリイミドが可視域の全域で無色透明であることを示す。上記の結果を第1表に示す。
また、得られたポリイミド薄膜の温度可変発光スペクトル測定を行ったところ、室温において516nmに観測された室温燐光の発光強度が、温度の低下に伴い大きく増加し、液体窒素温度(−196℃)では室温下に比べて約20倍の発光強度となった。この結果を図2に示した。図2は、発光強度を測定した結果を示すグラフであり、縦軸は発光強度(任意単位)、横軸は波長(nm)を示している。図2に示すように、得られた発光性ポリマーの発光特性は温度変化に大きく影響を受けるため、温度センサーなどへの応用が期待される。
さらに、得られたポリイミド薄膜の真空条件下における発光スペクトル測定を行ったところ、空気曝露時において516nmに観測された室温燐光の発光強度が、真空条件下ではその約3倍の強度となった。この結果を図3に示した。図3は、発光強度を測定した結果を示すグラフであり、縦軸は発光強度(任意単位)、横軸は波長(nm)を示している。図3に示すように、得られた発光性ポリマーの発光特性は周囲の酸素濃度に大きく影響を受けるため、酸素センサー、風圧センサー及び宇宙空間における光波長変換デバイス等への応用が期待される。
実施例2〜5
〈本発明の発光性ポリマーの薄膜の製造〉
実施例1と同様に、3,6−ジブロモピロメリット酸二無水物(DBrPMDA)、3,6−ジヨードピロメリット酸二無水物(DIPMDA)、3−ブロモピロメリット酸二無水物(3BrPMDA)、3−ヨードピロメリット酸二無水物(3IPMDA)をそれぞれDCHMと組み合わせてポリイミドを合成し(DBrPMPI、DIPMPI、3BrPMPI及び3IPMPI)、それらの薄膜試料を作製した。その薄膜試料の発光測定の結果も併せて第1表に示す。
比較例1、2
実施例1と同様に、但し酸二無水物部に臭素を含まないポリイミド(BPPI及びPMPI)の薄膜を作製した。その結果も併せて第1表に示す。
Figure 0006706771
実施例6
石英基板上に製膜した実施例1のポリイミド薄膜を用いて、擬似宇宙空間における有機光波長変換デバイスを作製した。そのデバイスの概念図を図4aに示す。宇宙空間における太陽光の照射スペクトルを模擬した発光スペクトルを有する高圧水銀ランプを光源として用い、石英基板を参照試料として、上記試料に光を照射し、透過光の増減を多波長高感度検出器(浜松ホトニクス社製C7473)で検出した。試料温度は宇宙空間を模すため、液体窒素から生成した低温窒素ガスを温度可変ステージに循環させ−150℃に設定した。得られたスペクトルの結果を図4bに示す。図4bの縦軸は、参照試料への光照射時の検出光強度に対する試料への光照射時の検出光強度の比を示しており、参照試料に比べ試料の光吸収などにより透過光強度が弱くなると1以下の値をとり、一方,試料からの発光などにより見かけの透過光強度が強くなると1以上の値をとる。横軸は波長(nm)を示している。図4bに示すように、波長250〜400nmにポリイミド薄膜の光吸収に由来する光強度比の減少が見られ、一方,波長500〜600nmにはポリイミド薄膜の燐光発光に由来する光強度比の明確な増大(最大で約30%)が見られた。この結果から、得られた発光性ポリマーは宇宙空間における太陽光の波長変換材料として応用可能と考えられ、これを宇宙太陽光発電で用いられる太陽電池の表面に塗布あるいは設置することで光電変換の効率が増大することが期待される。
なお、実施例1〜5及び比較例1、2のポリイミドは以下に示す構造に対応する。
Figure 0006706771
Figure 0006706771
Figure 0006706771
Figure 0006706771
Figure 0006706771
比較例1
Figure 0006706771
比較例2
Figure 0006706771
実施例1〜5及び比較例1、2で得られたポリイミド薄膜の発光スペクトルを測定した結果を示すグラフである。 実施例1で得られたポリイミド薄膜の温度可変発光スペクトル測定の結果を示すグラフである。 実施例1で得られたポリイミド薄膜の真空条件下における発光スペクトル測定の結果を示すグラフである。 実施例1で得られたポリイミド薄膜を用いた擬似宇宙空間における有機波長変換デバイスの概念図と波長変換測定の結果を示すグラフである。

Claims (4)

  1. 下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有し、室温において波長500〜800nmに燐光発光を示すポリイミドを含有する発光材料。
    Figure 0006706771
    (式中、Rは、下記一般式(II)〜(IV)で表される4価の芳香族基を示し、Rは、脂環式構造、あるいは同一であっても異なっていてもよい脂環式構造が直接又は架橋員を介して相互に連結された非縮合多環式の脂環式構造の2価の有機基を示し、ここで前記脂環式構造は置換されていてもよい。)
    Figure 0006706771
    (式中、XとYは同一であっても異なっていてもよいが、少なくともその一つは臭素及びヨウ素のいずれかの1価のハロゲン原子を示す。)
    Figure 0006706771
    (式中、XとYは同一であっても異なっていてもよいが、少なくともその一つは臭素及びヨウ素のいずれかの1価のハロゲン原子を示す。R〜Rは、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、水素原子、ハロゲンで置換されていてもよいアルキル基若しくはアルコキシ基、直接若しくは架橋員を介して結合するアリール基、又はそれらの組み合わせによって構成される1価の置換基を示す。)
    Figure 0006706771
    (式中、XとYは同一であっても異なっていてもよいが、少なくともその一つは臭素及びヨウ素のいずれかの1価のハロゲン原子を示す。R〜R10は、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、水素原子、ハロゲンで置換されていてもよいアルキル基若しくはアルコキシ基、直接若しくは架橋員を介して結合するアリール基、又はそれらの組み合わせによって構成される1価の置換基を示す。一方,Zはハロゲンで置換されていてもよい脂肪族基、酸素原子、カルボニル基、1つ以上の2価元素を介した芳香族基のいずれかであるか、又はそれらの組み合わせによって構成される2価の置換基を示す。)
  2. 上記一般式(I)において、Rが、下記式(V)〜(X)からなる群から選択される芳香族基である、請求項1に記載の発光材料。
    Figure 0006706771
    Figure 0006706771
    Figure 0006706771
    Figure 0006706771
    Figure 0006706771
    Figure 0006706771
  3. 上記一般式(I)において、Rが、下記式(XI)〜(XV)からなる群から選択される、請求項1、2のいずれか1項に記載の発光材料。
    Figure 0006706771
    Figure 0006706771
    Figure 0006706771
    Figure 0006706771
    Figure 0006706771
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光材料を用いて製造された有機発光デバイス。
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